JP2010264229A - 鋏 - Google Patents

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Abstract

【課題】刃裏面に粘着剤が付着する不具合の発生を抑制しつつ、どのような金属板を用いても鋏の刃片の形状を安定させることができるようにするとともに、耐久性と切れ味の向上を図ることができる鋏を提供する。
【解決手段】それぞれ板状をなしプレス加工により形成してなる一対の刃片たる動刃31及び静刃32を具備する鋏において、これら動刃31及び静刃32に、他方の刃片と摺動可能な刃線部311、321と、この刃線部311、321に隣接する部位に該刃線部311、321との間に段差をなして形成してなり他方の刃片の刃裏から厚さ方向に離間するとともに前記刃線部311、321の刃裏面311a、321aと略平行な底面31s1、32s1を有する凹陥部31s、32sとをそれぞれ具備させる。
【選択図】図5

Description

本発明は、オフィスや家庭等で使用される鋏に関する。
従来、オフィスや家庭等においては、それぞれ平坦な刃裏面を有する一対の刃片を具備する鋏が広く用いられてきている。ところが、このような鋏を用いて、粘着テープやクラフトテープ等に代表される一表面に粘着剤を塗布したテープ類やシート類を切断する場合に、一対の刃片それぞれの刃裏面に粘着剤が付着してしまい、付着した粘着剤により一対の刃片それぞれの刃裏面を摺動させる際に抵抗が生じて操作性が損なわれる不具合が発生することがあった。そこで、このような不具合の発生を抑制できる鋏の構成が従来より種々考えられてきている。このような鋏の一例として、刃片の横断面が外方に突出する湾曲形状となるように形成することにより、刃裏面側に凹陥部を形成した鋏が知られている(例えば、非特許文献1を参照)。このように構成すれば、粘着剤が刃裏面側の凹陥部に収納されるので、刃裏面に粘着剤が付着する不具合の発生を防ぐことができる。
ところで、前記非特許文献1記載のもののような鋏を製造するにあたっては、金属板をプレス加工して湾曲形状の横断面を有する刃片を一対形成し、対をなす刃片を支軸を中心に回動自在に接合するようにしている。しかし、前記非特許文献1記載のもののような鋏を製造する場合には、プレス加工によりこのような刃片を形成した場合、金属板を刃片に加工した後、弾性による反り戻り等により刃片の形状が安定しなくなる不具合が発生することがあるので、加工に高い精度が必要とされる。また、刃片の横断面形状を湾曲形状とする場合、切れ味を向上させるべく刃角度を小さくすると刃片の厚さ寸法が確保できなくなるので、鋭利な刃を形成することが困難になる。
"ハサ−1B",コクヨ総合カタログ2009年版ステーショナリー編,コクヨ株式会社,平成20年12月,p.539
本発明は、前述した課題を解決すること、すなわち、刃裏面に粘着剤が付着する不具合の発生を抑制しつつ、高い加工精度を必要とせずとも刃片の形状を安定させることができるようにし、また、耐久性を確保しつつ切れ味の向上を図ることができるようにすることを目的としている。
本発明は、以上のような課題を踏まえ、次のような手段を講じたものである。
すなわち、本発明に係る鋏は、それぞれ板状をなしプレス加工により形成してなる一対の刃片を具備するものであって、これら対をなす刃片が、他方の刃片と摺動可能な刃線部と、この刃線部に隣接する部位に該刃線部との間に段差をなして形成してなり他方の刃片の刃裏から厚さ方向に離間するとともに前記刃線部の刃裏面と略平行な底面を有する凹陥部とをそれぞれ具備することを特徴とする。
このような構成であれば、前記凹陥部に粘着剤を収納することにより刃裏面に粘着剤が付着する不具合の発生を抑制できる効果に加えて、以下のような効果を得ることができる
。すなわち、前記刃線部の刃裏面と前記凹陥部の底面とは略平行であるので、前記刃裏面と前記凹陥部の底面とを、ともに略平坦に形成できる。従って、刃片をプレス加工により形成してなるものであっても、刃片をこのような形状に形成することにより、金属板を刃片に加工した後の弾性による反り戻り等による刃片の形状の変化を考慮する必要性が低くなるので、どのような金属板を用いた場合であっても、加工精度をそれほど必要とせずにより簡単に刃片を形成することができる。また、このような構成を採用すれば、刃片の全体が略平板状となるので、刃片の断面を湾曲形状とする場合と比較して、刃線部の厚さ寸法を確保しつつ、切れ味を向上させるべく刃角度を小さくすることができる。なお、本発明において、「刃線部の刃裏面と略平行な底面」とは、刃線部の刃裏面と完全に平行な底面を含む概念である。
このような鋏の刃片の強度を確保しつつ刃線部への粘着剤の付着を抑制するための好適な形状として、前記刃線部の幅寸法を0.8mm〜1.2mmに設定しているものが挙げられる。
一方、鋏の刃片の強度を確保するための特に好適な態様として、前記刃片が、前記刃線部と、この刃線部と反対側の側端縁に形成してなり裏面が前記刃線部の刃裏面と同一平面上に位置する刃峰部とを具備し、前記凹陥部が、前記底面と前記刃線部の刃裏面との間、及び前記底面と刃峰部の裏面との間にそれぞれ形成した段差形成面を有するものが挙げられる。
さらに、前段で述べたような鋏において、前記刃片が、先端部に位置し裏面が前記刃線部の刃裏面と同一平面上に位置する刃先部と、基端部に位置し裏面が前記刃線部の刃裏面と同一平面上に位置する刃元部とをさらに具備し、前記段差形成面を、前記底面と前記刃先部の裏面との間、及び前記底面と前記刃元部の裏面との間にさらに形成したものであれば、鋏の刃片の強度により好ましい影響を与えることができる。
本発明に係る鋏の構成によれば、刃片をプレス加工により形成しているものであっても、次のような効果を得ることができる。すなわち、前記刃線部の刃裏面と前記凹陥部の底面とがほぼ平行であるので、前記刃裏面と前記凹陥部の底面とはともに略平坦である。従って、どのような金属板を採用した場合であっても、加工精度をそれほど必要とせず、より簡単に刃線部の刃裏面に粘着剤が付着しにくい刃片を形成することができる。また、このような構成を採用すれば、刃片の全体が略平板状となるので、刃片の断面を湾曲形状とする場合と比較して、刃線部の厚さ寸法を確保しつつ、切れ味を向上させるべく刃角度を小さくすることができる。
本発明の一実施形態に係る鋏を示す斜視図。 同実施形態に係る鋏を示す平面図。 同実施形態に係る鋏を示す側面図。 同実施形態に係る鋏を開いた状態を示す平面図。 図3におけるx−x断面を模式的に示した図。 本発明の他の実施形態に係る鋏を開いた状態を示す平面図。
以下、本発明の一実施形態について述べる。
本実施形態に係る鋏Hは、図1、図2、及び図3に示すように、第一の刃片たる動刃31を有する第一の鋏身11と、前記動刃31と対をなす第二の刃片たる静刃32を有する第二の鋏身12とを、支軸4を中心に回動自在に結合してなる。
前記第一の鋏身11は、前記図1及び図2に示すように、使用者が親指を挿入するための第一の指掛環21bを有する第一の柄部21と、この第一の柄部21の前端側に基端側を挿入して取り付けられる前記動刃31とから構成される。
前記第一の柄部21は、熱可塑性樹脂等の剛質材により形成した芯材部と、弾性のある合成樹脂にて形成した軟質部とを具備する。前記軟質部は、親指との接触面である第一の指当たり部21a、つまり、第一の指掛環21bの内周部に形成している。熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレンやアクリル酸系樹脂等が用いられる。一方、弾性のある合成樹脂としては、例えばラバー素材等が用いられる。また、本実施形態では、これら芯材と軟質部とは二色成形により形成している。そして、上述したように、この第一の柄部21の前端側に前記動刃31の基端側を挿入して取り付けるようにしている。
前記動刃31は、鋏Hを用いて紙葉類等を切断する際に、紙葉類等の下方に挿入されるものである。この動刃31は、ステンレスにより構成した金属板を素材とし、全体を一体的にプレス成形することにより形成してなる板状のものである。この金属板の厚さ寸法は任意であり、本実施形態では1.5mmに設定している。しかして本実施形態では、この動刃31は、図4及び図5に示すように、前記静刃32と摺動可能かつ平坦な刃裏面311aを有する刃線部311と、この刃線部311に隣接する部位にプレス成形により該刃線部311との間に段差をなして形成してなり、前記静刃32の刃裏から厚さ方向に離間するとともに前記刃線部311の刃裏面311aと略平行な、すなわち略平坦な底面31s1を有する凹陥部31sとを具備する。そして、前述したように、この動刃31に、支軸4を介して前記第二の鋏身12を構成する静刃32を取り付けている。なお、この動刃31のより詳細な構成については後述する。また、前記図5においては、動刃31及び静刃32の構成をわかりやすく示すべく、動刃31と静刃32との間の隙間を強調して描いているが、実際にはこれら動刃31と静刃32とはほぼ隙間なく接している。
一方、第二の鋏身12は、前記図1及び図2に示すように、使用者が人差し指、中指、又は薬指のいずれかを挿入するための第二の指掛環22bを有する第二の柄部22と、この第二の柄部22の前端側に基端側を挿入して取り付けられる第二の刃片たる前記静刃32とから構成される。
前記第二の柄部22は、前記第一の柄部21と同様に、熱可塑性樹脂等の剛質材により形成した芯材部と、弾性のある合成樹脂にて形成した軟質部とを具備する。前記軟質部は、人差し指、中指、又は薬指との接触面である第二の指当たり部22a、つまり、第二の指掛環22bの内周部に形成している。また、これも前記第一の柄部21と同様に、これら芯材部と軟質部とは二色成形により形成している。そして、上述したように、この第二の柄部22の前端側に前記静刃31の基端側を挿入して取り付けるようにしている。
前記静刃32は、前記動刃31と対をなし、鋏Hを用いて紙葉類等を切断する際に、紙葉類等の上方に位置するものである。この静刃32も、前記動刃31と同様に、ステンレスにより構成した金属板を素材とし、全体を一体的にプレス成形することにより形成してなる板状のものである。しかして本実施形態では、この静刃32も、図4及び図5に示すように、前記動刃31と摺動可能かつ平坦な刃裏面321aを有する刃線部321と、この刃線部321に隣接する部位にプレス成形により該刃線部321との間に段差をなして形成してなり、前記動刃31の刃裏から厚さ方向に離間するとともに前記刃線部321の刃裏面321aと略平行な、すなわち略平坦な底面32s1を有する凹陥部32sとを具備する。そして、この静刃32の刃線部321と前記動刃31の刃線部311とを摺動させ、粘着テープやクラフトテープ等に代表される一表面に粘着剤等を塗布したテープ類やシート類を切断する際に、一旦前記刃裏面311a、321aに付着した粘着剤等はそれぞれ他方の刃片により凹陥部31s、32s内まで押し出されるようにしている。
以下に、前記動刃31及び静刃32の詳細な構成について述べる。
まず、前記動刃31は、図4及び図5に示すように、また、前述したように、前記静刃32と摺動可能かつ平坦な刃裏面311aを有する刃線部311と、この刃線部311に隣接する部位にプレス成形により該刃線部311との間に段差をなして形成してなり、前記静刃32の刃裏から厚さ方向に離間するとともに前記刃線部311の刃裏面311aと略平行な、すなわち略平坦な底面31s1を有する凹陥部31sとを具備する。この刃線部311においては、刃裏面311aと刃表面311bとの間に刃線311eを形成している。また、これら刃裏面311aと刃表面311bとの間の刃角度θは、本実施形態では70°に設定している。そして、この刃線部311の幅寸法d1は、本実施形態では0.8〜1.2mmの範囲内、より好ましくは1.0mmに設定している。
また、前記動刃31は、前記刃線部311と反対側の側端縁に形成してなり裏面が前記刃裏面311aと同一平面上に位置する刃峰部312と、先端部に位置し裏面が前記刃裏面311aと連続しかつ同一平面上に位置する刃先部313と、基端部すなわち支軸4近傍に位置し裏面が前記刃裏面311aと連続しかつ同一平面上に位置する刃元部314とをさらに具備する。すなわち、前記刃峰部312、刃先部313、及び刃元部314の裏面は、前記刃線部311の裏面たる刃裏面311aと連続且つ同一平面をなす。また、前記凹陥部31sの底面31s1と、前記刃裏面311a、前記刃峰部312の裏面、前記刃先部313の裏面、及び前記刃元部314の裏面との間には連続した段差形成面31s2を形成している。従って、前記凹陥部31sは静刃32に向かう方向にのみ開口している。そして、この動刃31の前記静刃32と反対側に向かう面である外面31cのうち、前記凹陥部31sに対応する部位は、他の部位と比較して静刃32からより離間する側に変位している。言い換えれば、本実施形態では略平坦な金属板の端縁部以外をプレス成形により陥没させて凹陥部31sを形成している。なお、本実施形態では前記凹陥部31sの底面31s1と前記刃裏面311aとの間は厚さ方向に少なくとも0.25mm離間させている。
一方、静刃32は、本実施形態では前記動刃31と略同様の構成を有する。すなわち、図4及び図5に示すように、また、前述したように、前記静刃32は、前記動刃31と摺動可能かつ平坦な刃裏面321aを有する刃線部321と、この刃線部321に隣接する部位にプレス成形により該刃線部321との間に段差をなして形成してなり、前記動刃31の刃裏から厚さ方向に離間するとともに前記刃線部321の刃裏面321aと略平行な、すなわち略平坦な底面32s1を有する凹陥部32sとを具備する。この刃線部321においては、刃裏面311aと刃表面311bとの間に刃線321eを形成している。これら刃裏面321aと刃表面321bとの間の刃角度θも、本実施形態では70°に設定している。そして、この刃線部321の幅寸法は、動刃の刃線部311の幅寸法d1と同一である。すなわち、本実施形態では0.8〜1.2mmの範囲内、より好ましくは1.0mmに設定している。
また、前記静刃32は、前記刃線部321と反対側の側端縁に形成してなり裏面が前記刃裏面321aと同一平面上に位置する刃峰部322と、先端部に位置し裏面が前記刃裏面321aと連続しかつ同一平面上に位置する刃先部323と、基端部すなわち支軸4近傍に位置し裏面が前記刃裏面321aと連続しかつ同一平面上に位置する刃元部324とをさらに具備する。すなわち、前記刃峰部322、刃先部323、及び刃元部324の裏面は、前記刃線部321の裏面たる刃裏面321aと連続且つ同一平面をなす。また、前記凹陥部32sの底面32s1と、前記刃裏面321a、前記刃峰部322の裏面、前記刃先部323の裏面、及び前記刃元部324の裏面との間には連続した段差形成面32s2を形成している。従って、前記凹陥部32sは動刃31に向かう方向にのみ開口している。そして、この静刃32の前記動刃31と反対側に向かう面である外面32cのうち、前記凹陥部32sに対応する部位は、他の部位と比較して動刃31からより離間する側に変位している。言い換えれば、本実施形態では略平坦な金属板の端縁部以外をプレス成形により陥没させて凹陥部32sを形成している。なお、本実施形態では前記凹陥部32sの底面32s1と前記刃裏面321aとの間も厚さ方向に少なくとも0.25mm離間させている。
また、前記段差形成面32s1、32s2は、本実施形態では、前記刃裏面311a、321a及び凹陥部31s、32sの底面31s1、32s1と直交するものでなく、前記底面31s1、32s1の法線に対して傾斜を有する。
このような鋏Hを使用して、粘着テープやクラフトテープ等に代表される一表面に粘着剤等を塗布した切断対象たるテープ類やシート類を切断する際には、まず、前記動刃31及び静刃32の刃線311e、321eがまず切断対象に衝き当たり、さらに前記第一及び第二の柄部21、22を互いに接近させる操作が加えられると前記刃線311e、321eが切断対象の両側から該切断対象を押圧し、切断対象が切断される。その際、前記刃線部311、321の刃裏面311a、321aは互いに摺動する。この際、前述したように、前記粘着剤は一旦前記刃裏面311a、321aに付着するが、前記刃裏面311a、321aが互いに摺動することにより、粘着剤は押し出されて凹陥部31s、32s内に移動する。
以上に述べたように、本実施形態に係る鋏Hの構成によれば、前記刃裏面311a、321aから前記凹陥部31s、32s内に切断対象たるテープ類やシート類に塗布されていた粘着剤等を移動させ、前記刃裏面311a、321aに付着した粘着剤等により鋏Hの操作性が損なわれる不具合の発生を抑制できる効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。すなわち、刃片すなわち動刃31及び静刃32をプレス加工により形成してなるものであっても、前記刃線部311、321の刃裏面311a、321aと前記凹陥部31s、32sの底面31s1、31s2とが略平行かつ略平坦であるので、平板状の金属板を刃片に加工した後の弾性による反り戻し等による形状の変化をほとんど考慮することなく、動刃31及び静刃32を形成できる。従って、どのような金属板を採用した場合であっても、加工精度をそれほど必要とせずに、プレス加工により簡単に動刃31及び静刃32を形成することができる。また、このような構成を採用すれば、動刃31及び静刃32の全体が略平板状となるので、動刃31及び静刃32の断面を湾曲形状とする場合と比較して、刃線部311、321の厚さ寸法を確保しつつ、切れ味を向上させるべく刃角度θを小さくすることができる。具体的には、前記非特許文献1に示したような動刃及び静刃の断面を湾曲形状とした鋏の刃角度は約80°であるのに対して、本実施形態に係る鋏Hでは、上述したように刃角度θを70°に設定できる。
また、前記刃線部311、321の幅寸法d1を0.8mm〜1.2mmに設定しているので、このような鋏Hの動刃31及び静刃32の強度を確保しつつ、すなわち刃線部311、321の幅寸法d1を小さくした場合に起こり得る刃こぼれなどの不具合の発生を抑制しつつ、刃線部311、321への粘着剤の付着を抑制することができる。
さらに、前記凹陥部31s、32sの底面31s1、32s1と前記刃裏面311a、321aとを厚さ方向に0.25mm以上離間させているので、刃線部311、321への粘着剤の付着をさらに好適に抑制できる。
加えて、前記動刃31及び静刃32が、前記刃線部311、321と、この刃線部311、321と反対側の側端縁に形成してなり裏面が前記刃線部の刃裏面311a、321aと同一平面上に位置する刃峰部312、322とを具備し、前記凹陥部31s、32sが、前記底面31s1、32s1と前記刃線部311、321の刃裏面311a、321aとの間、及び前記底面31s1、32s1と刃峰部の裏面たる刃裏面311a、321aとの間にそれぞれ形成した段差形成面31s2、32s2を有するので、動刃31及び静刃32の強度により好ましい影響を与えることができる。
そして、前記動刃31及び静刃32が、先端部に位置し裏面が前記刃線部の刃裏面311a、321aと同一平面上に位置する位置する刃先部313、323と、基端部に位置し裏面が前記刃線部の刃裏面311a、321aと同一平面上に位置する刃元部314、324とをさらに具備し、前記段差形成面31s2、32s2を、前記底面31s1、32s1と前記刃先部及び前記刃元部の裏面たる刃裏面311a、321aとの間にさらに形成しているので、動刃31及び静刃32の強度にさらに好ましい影響を与えることができる。
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限られない。
例えば、上述した実施形態では、刃片の凹陥部は他方の刃片に向かう方向にのみ開口しているが、凹陥部が刃先側又は刃峰側のうち少なくとも一方にも開口する形状を採用しても良い。図6は、凹陥部31s、32sが刃先31a、32a側及び刃峰31b、32b側の両方に開口する形状のものであり、図1乃至図5に示す実施形態と同一または相当する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
上述した実施形態においては、性能上の観点から刃線部の幅寸法を0.8mm〜1.2mmの範囲に設定しているが、実用上の観点に立てば、刃線部の幅寸法は0.3mm〜1.2mmの範囲であってもよい。すなわち、高強度の金属材料を用いる等、刃線部の強度を増強するための他の工夫を施したものであれば、刃線部の幅寸法は0.8mm未満であってもかまわない。動刃及び静刃が、ステンレスにより構成した金属板を素材とし、全体を一体的にプレス成形することにより形成してなる板状のものである場合においては、0.3mm程度までは実用上許容可能である。
さらに、比較的刃片に付着しにくい材質の粘着剤を塗布したテープ類やシート類の切断にもっぱら用いるものであれば、前記凹陥部の底面と前記刃裏面との間の厚さ方向の離間幅が、0.25mm未満であってもかまわない。
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変更してよい。
H…鋏
31…動刃(刃片)
32…静刃(刃片)
311、321…刃線部
311a、321a…刃裏面
312、322…刃峰部
313、323…刃先部
314、324…刃元部
31s、32s…凹陥部
31s1、32s1…底面
31s2、32s2…段差形成面

Claims (4)

  1. それぞれ板状をなしプレス加工により形成してなる一対の刃片を具備する鋏であって、これら対をなす刃片が、他方の刃片と摺動可能な刃線部と、この刃線部に隣接する部位に該刃線部との間に段差をなして形成してなり他方の刃片の刃裏から厚さ方向に離間するとともに前記刃線部の刃裏面と略平行な底面を有する凹陥部とをそれぞれ具備することを特徴とする鋏。
  2. 前記刃線部の幅寸法を0.8mm〜1.2mmに設定している請求項1記載の鋏。
  3. 前記刃片が、前記刃線部と、この刃線部と反対側の側端縁に形成してなり裏面が前記刃線部の刃裏面と同一平面上に位置する刃峰部とを具備し、前記凹陥部が、前記底面と前記刃線部の刃裏面との間、及び前記底面と刃峰部の裏面との間にそれぞれ形成した段差形成面を有する請求項1又は2記載の鋏。
  4. 前記刃片が、先端部に位置し裏面が前記刃線部の刃裏面と同一平面上に位置する刃先部と、基端部に位置し裏面が前記刃線部の刃裏面と同一平面上に位置する刃元部とをさらに具備し、前記段差形成面を、前記底面と前記刃先部の裏面との間、及び前記底面と前記刃元部の裏面との間にさらに形成した請求項3記載の鋏。
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