JP2010250212A - 光走査装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の光源を用いる光走査装置では、走査線傾き調整時、収差増大や結像位置変化、副走査方向倍率比変化等により、スポット径増大、ピッチむらが生じ、印刷品質が悪化するという問題があるが、本発明では走査線傾きを調整してもスポット径増大やピッチムラが生じない構成の光走査装置を実現する。
【解決手段】本発明では、複数の光源を有する光源装置20と、光源からの光を導く第一のレンズ系23と、第一のレンズ系からの光を偏向走査する光偏向装置24と、光偏向装置により偏向走査された光を被走査媒体上に結像させる第二のレンズ系25a,25b,25cとを有する光走査装置において、第二のレンズ系を概略光軸中心に回動させ固定する手段1〜5を有する構成とした。これにより走査線傾きを調整してもスポット径増大やピッチムラが生じないという効果が得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、デジタル複写機やレーザプリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機などの画像形成装置に組み込まれる光走査装置に係り、特に偏向走査された光を被走査媒体上に結像させるレンズ系を備えた光走査装置およびその光走査装置を備えた画像形成装置の走査線傾き調整に関する。
デジタル複写機やレーザプリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機などの画像形成装置においては、像担持体である感光体上に静電潜像を形成する手段の一つとして、光源からの光を光偏向装置で偏向走査し、偏向走査された光をレンズ系を介して被走査媒体である感光体上に結像させ、感光体上に静電潜像を形成する光走査装置が用いられているが、光走査装置の構成部品の製造誤差や、実装ばらつきにより、走査線傾きによる横線印刷の傾きが生じることが従来から知られている。
この走査線傾きを補正するいわゆるスキュー補正の方法として、例えば特許文献1(特開平10−133130号公報)では、折り返しミラーの設置角度を変えてスキュー補正を行っている。
また、その他の方法として、特許文献2(特開2008−256862号公報)、特許文献3(特開2005−189791号公報)では、Fθレンズのうち被走査媒体に近い長尺のレンズのみを光軸中心に回動させて走査線曲がり補正を行っている。
さらに特許文献4(特開平11−268336号公報)では光走査装置全体を傾けてスキュー補正を行っている。
また、特許文献5(特開平7−120692号公報)では、回転多面鏡面と感光体ドラム面の間隔を調整し、固定可能とすることで、感光体ドラム面の焦点位置ずれを調整している。
上述のように、従来から走査線傾きを調整して印刷物の横線の傾きを調整するような提案がなされているが、問題が全て解決したわけではない。
例えば特許文献1に示された光走査装置の構成では、走査線傾きを補正するために、折り返しミラーの設置角度を変えている。しかし、この場合には、被走査媒体までの光路長が変化するから、結像位置が変化してしまう。このため被走査媒体上でのスポット径が増大するという問題があった。特に高精細なスポットで走査する場合、少しの像面ずれでもスポット径の増大量が大きくなることがあり問題であった。
特許文献2、3に示された構成では、走査線傾きを補正するために、Fθレンズ系の最も被走査媒体に近い長尺レンズのみを光軸中心に回動させて実施している。しかし、この場合には、Fθレンズ系の他のレンズとの配置が変化するので、収差が増大し、スポット径が増大するという問題がある。特に、走査ビーム光源数が5個で1列に並んだ場合や、光源数が9個で3×3列で並んだ場合等、光源数が多数の場合、副走査方向倍率比が走査位置で異なると、走査間隔差が大きく生じ、ピッチむらにより印刷品質が悪化するという問題があった。
このピッチむらの具体例を図9に示す。図9は3ビーム走査による光走査装置で横線を印刷した場合の模式図である。走査中央部は間隔P0となっているが、端部では副走査方向倍率比が異なることによりP1となっている。次の走査との間隔P2は3P0−2P1で求められる。このP1とP2の差が大きいと、大きなピッチムラになる。P2は光源数がnのときnP0−(n−1)P1となるから、同じ副走査方向倍率比のずれがあったとしても、P1とP2の差はnが大きいほど大きくなるので、光源数が多い場合は問題であった。
特許文献4に示された構成では、走査線傾きを補正するため、走査光学系全体を傾けている。しかし、この場合には、走査光学系の外に調整機構を設けるので、そのためのスペースが必要である。また、走査幅が500mm程度と広い場合、走査光学系は大型になっており、走査光学系全体を傾けて調整し、高精度で保持するのは困難であり、実現できたとしても大掛かりで高価な機構が必要となってしまうので問題であった。さらに、この場合、走査光学系の基準が変動することになるため、走査光線の位置調整を実機に乗せて行う必要があり、生産性が悪くなるという問題もある。
特許文献5に示された構成では、光走査光学装置の組み立て誤差等で生じる副走査方向スポットに関する焦点位置ずれを回転多面鏡位置を動かすことで実施するものであり、走査線傾きを調整するものではない。また、特許文献2、3のスポット径増大の原因は焦点位置ずれによるものではなく、前記した副走査方向倍率比や収差の増大に起因するものなので、特許文献5を組み合わせて実施しても、スポット径増大やピッチムラは解消できない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、走査線傾きを調整してもスポット径増大やピッチムラが生じない構成の光走査装置と、その光走査装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
なお、本発明は、走査線傾きの調整についての発明であり、走査線の全体的な曲がり、いわゆるボウの調整を行うものではない。
前記目的を達成するため、本発明では以下のような解決手段を採っている。
本発明の第1の手段は、複数の光源と、該光源からの光を導く第一のレンズ系と、該第一のレンズ系からの光を偏向走査する光偏向装置と、該光偏向装置により偏向走査された光を被走査媒体上に結像させる第二のレンズ系とを有する光走査装置において、前記第二のレンズ系を概略光軸中心に回動させ固定する手段を有することを特徴とするものである。
本発明の第2の手段は、複数の光源と、該光源からの光を導く第一のレンズ系と、該第一のレンズ系からの光を偏向走査する光偏向装置と、該光偏向装置により偏向走査された光を被走査媒体上に結像させる第二のレンズ系とを有する光走査装置において、前記第二のレンズ系を構成する球面レンズを除くレンズを概略光軸中心に回動させ固定する手段を有することを特徴とするものである。
本発明の第3の手段は、第1または第2の手段の光走査装置において、前記光源の配列が1列で、前記第二のレンズ系の固定位置を走査線傾きが概略0となる位置とした後、前記光源の配列角度を変化させ、走査間隔が所定の間隔となる位置で固定することを特徴とするものである。
また、本発明の第4の手段は、第1または第2の手段の光走査装置において、前記光源の配列が2次元で、前記第二のレンズ系の固定位置を走査線傾きが概略0となる位置とした後、前記第一の光学系の倍率を変化させ、走査間隔が所定の間隔となる位置で固定することを特徴とするものである。
本発明の第5の手段は、第1から第4のいずれか一つの手段の光走査装置において、前記第二のレンズ系の回動中心を走査中央でかつレンズ下部にすることを特徴とするものである。
また、本発明の第6の手段は、第1から第4のいずれか一つの手段の光走査装置において、前記第二のレンズ系の回動中心をレンズ中心にすることを特徴とするものである。
本発明の第7の手段は、画像形成装置であって、被走査媒体である像担持体上に静電潜像を形成する手段として、第1から第6のいずれか一つの手段の光走査装置を備えたことを特徴とするものである。
本発明の第8の手段は、被走査媒体である像担持体と、該像担持体を帯電する帯電装置と、光源からの光を走査することにより記録されるべき画像情報に対応した静電潜像を前記像担持体上に形成する光走査装置と、前記静電潜像にトナーを付着してトナー像を形成する現像装置と、前記トナー像を直接または中間転写媒体を介して被記録媒体上に転写する転写装置と、転写したトナー像を被記録媒体上に定着する定着装置とを備えた画像形成装置において、前記光走査装置として、第1から第6のいずれか一つの手段の光走査装置を備えたことを特徴とするものである。
本発明の第1の手段の光走査装置によれば、第二のレンズ系を概略光軸中心に回動させ固定する手段を有することにより、走査線傾きを調整してもスポット径増大やピッチムラが生じないという効果がある。
また、本発明の第2の手段の光走査装置によれば、第二のレンズ系を構成する球面レンズを除くレンズを概略光軸中心に回動させ固定する手段を有することにより、第1の手段と同様に、走査線傾きを調整してもスポット径増大やピッチムラが生じないという効果があり、なおかつ、光軸中心に回動させるレンズ枚数を減らせるので構造を簡単にできるという効果がある。
本発明の第3の手段の光走査装置によれば、第1または第2の手段の効果に加え、走査線傾き調整後、走査間隔がわずかに変化しても、光源の配列が1列である場合、光源の配列角度を調整すれば、走査間隔を適正な値に調整できるという効果がある。
また、本発明の第4の手段の光走査装置によれば、第1または第2の手段の効果に加え、走査線傾き調整後、走査間隔がわずかに変化しても、光源の配列が2次元である場合、第一の光学系の倍率を変化させれば、走査間隔を適正な値に調整できるという効果がある。
本発明の第5の手段の光走査装置によれば、第1から第4のいずれか一つの手段の効果に加え、第二のレンズ系の回動中心を走査中央でかつレンズ下部にすることで回動機構を簡単にできるという効果がある。
また、本発明の第6の手段の光走査装置によれば、第1から第4のいずれか一つの手段の効果に加え、第二のレンズ系の回動中心を第二のレンズの中心にすることで、スポット径増大や、走査ピッチムラを最小限にできるという効果がある。
本発明の第7または第8の手段の画像形成装置によれば、第1から第6のいずれか一つの手段の光走査装置を備えたことにより、走査線傾き調整を行っても、スポット径増大、走査ピッチムラの少ない画像形成装置を得られるという効果がある。
本発明の第一の実施例に係る光走査装置の斜視図である。 本発明の第一の実施例に係る光走査装置の平面図である。 本発明の第一の実施例に係る光走査装置を用いた画像形成装置の概略構成図である。 本発明の第一の実施例に係る光走査装置の走査線傾き調整機構の概略構成図である。 光源配列が一次元の場合の感光体上のスポット配列を示す図である。 本発明の第二の実施例に係る光走査装置の走査線傾き調整機構の概略構成図である。 本発明の第三の実施例に係る光走査装置の斜視図である。 光源配列が二次元の場合の感光体上のスポット配列を示す図である。 副走査方向倍率比が走査方向で異なるときの横線印刷の様子を示す図である。 第二のレンズ系の構成例を示す表である。 第二のレンズ系の樹脂製の両側非球面レンズの形状を示す数式1である。 第二のレンズ系の樹脂製の両側非球面レンズの形状を示す数式2である。 非球面形状の係数を示す表である。 走査線傾き調整していないときのRMSスポット径と像高の関係を示した図である。 1枚の樹脂製の両側非球面レンズのみを光軸中心に回動させて走査線傾き調整を行った時のRMSスポット径と像高の関係を示した図である。 第二のレンズ系全体を光軸中心に回動させて走査線傾きを調整した場合のRMSスポット径と像高の関係を示した図である。 1枚の樹脂製の両側非球面レンズのみを光軸中心に回動させて走査線傾きを調整する場合の走査線の曲がり具合を示した図である。 第二のレンズ系全体を光軸中心に回動させて走査線傾きを調整する場合の走査線の曲がり具合を示した図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明は本発明の好ましい形態としての実施例であって、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
[第一の実施例]
本発明の第一の実施例の構成を、図1、図2、図3、図4、図5を参照しながら説明する。図1は本発明の第一の実施例に係る光走査装置の斜視図である。図2は本発明の第一の実施例に係る光走査装置の平面図である。図3はその光走査装置を用いた画像形成装置の概略構成図である。図4は本発明の第一の実施例に係る光走査装置の走査線傾き調整機構の概略構成図であり、レンズベース1を折り返しミラー28側から見た図である。図5は被走査媒体である像担持体(具体的には光導電性の感光体)18上のスポット配列を示す図である。
まず、本発明の実施例に係る画像形成装置の概略構成を図3を参照して説明する。
トナー像を形成するための像担持体は図示の例ではドラム形状の感光体18であり、この感光体18は、図示しないモータによって一定の周速度で時計回りに回転している。この感光体18は帯電装置10によって特定の極性に均一に帯電された後、後述する光走査装置11からの光線により露光され、記録される画像情報に対応した静電潜像が形成される。この露光位置の感光体回転方向下流側には現像装置12が配置され、現像装置12により感光体18上にトナー像が形成される。
被記録媒体である印刷用紙13は、搬送ローラ対などの搬送装置14で搬送される。その後に転写装置15で印刷用紙13の背面にトナーと反対の極性の帯電を行ない、感光体18上のトナー像を印刷用紙13上に転写する。転写後、転写されなかった感光体18上のトナーは、清掃装置16によって除去される。感光体18からトナー像が転写された印刷用紙13は定着装置17へ搬送される。定着装置17は、一定温度に加熱制御したヒートローラ17aと、それに接する加圧ローラ17bとから構成されている。この定着装置17のヒートローラ17aと加圧ローラ17bのニップ部を通過するとき、印刷用紙13上に保持されたトナー像は加熱・加圧溶融されて印刷用紙13上に定着される。この定着処理後、印刷用紙13は、画像形成装置の外部の排紙トレイや後処理装置等に排出され、保管される。
次に光走査装置11について説明する。図1、図2は、光走査装置11の内部構成を示す概略構成図である。複数個の光源素子(例えば複数個の半導体レーザ素子、あるいは複数個の発光素子を1列または2次元配列した半導体レーザアレイ等)を備えた光源装置20から発した光線21は、第一のレンズ系を構成する副走査方向のみ所定の曲率をもつシリンドリカルレンズ23を通り、光偏向装置である回転多面鏡24によって偏向走査され、第二のレンズ系であるFθレンズ系を構成するレンズ25a、25b、25cを通り、折り返しミラー28で反射し、被走査媒体である感光体18上に結像されて静電潜像を形成する。図2の中のXの矢印方向は、光の走査方向(主走査方向と言う)を示している。
なお、回転多面鏡24によって偏向走査された光線の一部は、ミラー26によって光センサ27へ導かれ、その信号により、光源装置20から発する光線21の強度変調を開始する。
また、図1、図2には、第一のレンズ系としてシリンドリカルレンズ23のみを図示しているが、必要に応じてコリメートレンズやカップリングレンズ、あるいは後述するズームレンズ等の倍率を変える光学素子が設けられる。
図1には本発明の第一の実施例となる光走査装置11の走査線傾き調整部(走査線傾き調整機構)の斜視図を図示してあり、図2には走査線傾き調整部(走査線傾き調整機構)平面図を図示してある。また、図4は、図1、図2の折り返しミラー28側から見た走査線傾き調整機構の概略構成図を示している。なお、本発明に係る走査線傾き調整部(走査線傾き調整機構)は、走査線傾きの調整を行うものであるが、後述するように走査線曲がりを調整する機能も備えている。
図1、図2、図4に示す走査線傾き調整機構は、第二のレンズ系を概略光軸中心に回動させ固定する手段である。この走査線傾き調整機構では、第二のレンズ系(Fθレンズ系)を構成するレンズ25a、25b、25cはレンズベース1に保持されており、このレンズベース1は走査中央部の光線に平行でレンズベース1の中心部に軸5を2つ備えている。そして、このレンズベース1の2つの軸5は、光学ベース6に固定された軸受け2によって回転自在に支持されており、レンズベース1が概略Fθレンズ系であるレンズ25a、25b、25cの光軸近くを中心として回動できるような構成としている。また、レンズベース1の回動の調整のために調整ネジ3を備えており、調整ネジ3はレンズベース1の穴を貫通し、光学ベース6にあるネジ穴に入り込む構成となっている。一方、調整ネジ3の反対側には、レンズベース1と光学ベース6を引き付けるような力が働くようにばね4を実装している。この構成で、調整ねじ3を締め付ければ調整ねじ3側が下に、その反対側が上に変化する。この動きに応じて、第二のレンズ系(Fθレンズ系)全体が概略光軸中心に回動され、感光体18上の走査線も傾くので、走査線傾きの調整が可能となる。調整ネジ3の調整位置は、感光体18上の走査線の傾きが概略0となる位置で固定すればよい。
なお、本実施例の光源装置20の中の光源素子は一列に並んでおり、被走査媒体である感光体18上では光スポットが一列に並ぶことになる。図5は感光体18上に光スポット50が5つ並んだ様子を示している。光源素子を光軸中心として回転させると、感光体18上の光スポット50の配列角θが変化するから、それに応じて走査間隔dも変化する。そのため配列角θを変化させて走査間隔dを調整することができる。従って、走査線傾き調整後、走査間隔が変化した場合は、このようにして再調整を行えばよい。
本発明では、折り返しミラー28の実装位置、角度を変えないので、第二のレンズ系(Fθレンズ系)から感光体18までの光路長が変わらないから、焦点位置ずれが生じないので、感光体上のスポット径は増大しない。しかし、第二のレンズ系(Fθレンズ系)を構成するレンズ25a、25b、25cの中の一枚のみを光軸中心に回動させて、走査線の傾きを調整する場合、走査端部において、第二のレンズ系(Fθレンズ系)の中の別のレンズとの副走査方向位置ずれが生じ、収差や倍率が像高によって変化してしまう。そのため、スポット径の増大や走査ピッチムラが生じてしまう。
そこで本発明では、第二のレンズ系(Fθレンズ系)全体を上記の走査線傾き調整機構により光軸中心に回動させて走査線傾き調整を行い、固定するようにしており、これにより、全走査範囲において、第二のレンズ系内のレンズ25a、25b、25cの相対位置ずれは生じない。そのため、収差や倍率が像高によって変化しないのでスポット径の増大や走査ピッチムラが生じない。
ここで、本実施例の光走査装置に用いる第二のレンズ系の具体例を示す。なお、ここで検討した光源数は5で素子間隔は60μm、1列配列で印刷ドット密度は1200dpiを想定している。また、図1、図2では、第二のレンズ系として3枚のレンズ25a、25b、25cを図示しているが、以下の具体例では、第二のレンズ系は5枚構成とした。
図10が第二のレンズ系(5枚構成)の構成例を示す表である。図10の表中の面番号(1)は回転多面鏡24の反射面、面番号(2)と(3)は回転多面鏡24の窓の入・出射面である。面番号(4)〜(13)が第二のレンズ系を構成するレンズの面であり、面番号(4)と(5)は両側球面レンズAの入・出射面、面番号(6)と(7)は両側球面レンズBの入・出射面、面番号(8)と(9)はトーリックレンズの入・出射面で、面番号(8)の入射側が平面、面番号(9)の出射側がトーリック面となっている。面番号(10)と(11)はシリンダレンズの入・出射面で、面番号(10)の入射側が副走査方向シリンダ面、面番号(11)の出射側が平面となっている。面番号(12)と(13)は両側非球面レンズの入・出射面で、副走査方向に負の屈折力を有している。面番号(14)は感光体10である。
両側球面レンズA、両側球面レンズB、トーリックレンズ、シリンダレンズの硝材としては、各々、(株)オハラ製のS−PHM52,S−TIH6,S−BSM18,S−BSL7等、両側非球面レンズの樹脂材としてはゼオネックスE48R等がある。
なお、樹脂製の両側非球面レンズの入・出射面(面番号(12)と(13))は,主走査方向をx、副走査方向をy、光軸方向をzとすると、図11の数式1、図12の数式2で表現される非球面である。ここでr,rは、それぞれ母線(主走査方向)及び子線(副走査方向)の曲率半径、kは副走査方向の円錐定数(但し、k=0)である。前記数式1の右辺の第1項は基本的なトーリック形状を表し、右辺の第2項は基本形状に光軸非対称成分を付加する追加関数を表す。前記数式1中のPmnは図13の表で与えられる定数であり、これより両側非球面レンズの入・出射面(面番号(12)と(13))の母線は光軸対称の非円弧曲線、任意のyz断面における子線は光軸非対称の非円弧曲線となっている。
上記の第二のレンズ系の具体例の中の1枚の樹脂製の両側非球面レンズのみ光軸中心に回動させて走査線傾きを調整する場合と、第二のレンズ系全体を光軸中心に回動させて走査線傾きを調整する場合とを比較した結果を以下に示す。なお、どちらも走査線傾きは±0.25mm相当補正する場合とし、その状態において、RMSスポット径が最小になるようにシリンドリカルレンズ23を光軸中心に回転調整している。
図14が走査線傾き調整していないときのRMSスポット径と像高の関係を示した図である。図15が1枚の樹脂製の両側非球面レンズのみを光軸中心に回動させて走査線傾きを行った時のRMSスポット径と像高の関係を示した図である。図16が第二のレンズ系全体を光軸中心に回動させて走査線傾きを調整した場合のRMSスポット径と像高の関係を示した図である。これらの結果から、第二のレンズ系全体を光軸中心に回動させて走査線傾きを調整した場合の方がスポット径増大量が少ないことがわかる。
また、図17は1枚の樹脂製の両側非球面レンズのみを光軸中心に回動させて走査線傾きを調整する場合の走査線の曲がり具合を示した図である。図18は第二のレンズ系全体を光軸中心に回動させて走査線傾きを調整する場合の走査線の曲がり具合を示した図である。これらの結果から、本実施例のように第二のレンズ系全体を光軸中心に回動させて走査線傾きを調整した場合の方が走査線曲がりが少ないことがわかる。従って本実施例の走査線傾き調整機構は、走査線曲がりを調整する機能も備えている。
一方、走査線の全体的な曲がりであるボウは折り返しミラー28のそり等で生じる。本実施例では、折り返しミラー28の平面度を所定の値以下にしているので、ボウは印刷品質に影響しない程度に抑えられている。よって、ボウについての調整は不要である。また、本実施例はモノクロ機を想定しており、色重ねを行わないので、1つの光走査装置の走査線の全体的な曲がりが生じても印刷品質に与える影響は小さい。
[第二の実施例]
本発明の第二の実施例となる光走査装置11の走査線傾き調整機構を折り返しミラー28側から見た図を図6に示す。なお、光走査装置11の基本的な構成は図1、図2と同様である。
この実施例では、レンズベース1の中央下部を凸面の円筒形状7にしているのが特徴であり、円筒形状7の中心を第二のレンズ系のレンズ25a、25b、25cの光軸付近となるような構成としている。また、円筒受け部8も円筒形状7と同じ曲率半径の凹形状にしているので、レンズベース1の回動の中心は概略レンズ25a、25b、25cの光軸となる。その他の構成は第一の実施例と同じである。この構成の場合、光線に対するレンズの走査方向位置ずれが小さいので、よりスポット径の増大量が小さく、副走査方向倍率比のずれの発生がより小さい走査線傾き調整機構となる。
[第三の実施例]
本発明の第三の実施例となる走査線傾き調整部(走査線傾き調整機構)を備えた光走査装置11の斜視図を図7に示す。図7に示す実施例では、走査線傾き調整機構は、第二のレンズ系を構成する球面レンズ25aを除くレンズ25b,25cを概略光軸中心に回動させ固定する手段である。すなわち、この走査線傾き調整機構では、第二レンズ系(Fθレンズ系)のレンズ25b、25cをレンズベース1に固定し、第二のレンズ系(Fθレンズ系)に含まれる球面レンズ25aをレンズベース1に実装せず、光学ベース6上に固定していることに特徴がある。球面レンズ25aは光軸中心に回動させても同じであるので、走査線曲がり調整機構のついたレンズベース1に載せなくてもよい。そこで図7に示すように、光学ベース6上に球面レンズ25aを固定することで、レンズベース1の寸法を小さくすることができ、また、回動調整時に回動角度が大きくなったときの球面レンズ25aから偏向光線が外れるのを防止できる。なお、走査線傾き調整機構の構成、動作は、図4または図6と同様であるので、ここでは説明を省略する。
[第四の実施例]
上記の各実施例では、多数個の光源を一列配列(1次元配列)として考えてきたが、多数個の光源を2次元配列とする場合も同様である。図8は9個の光源素子を3×3の2次元配列とした場合の感光体18上のスポット配列の様子を示した図である。9個の光源素子を3×3の2次元配列とした光源ユニットを光軸中心として回転させると、感光体18上の光スポット50の配列角θが変化するから、それに応じて走査間隔d1、d2も変化する。d1はθが大きくなると小さくなり、d2は大きくなる。そのため配列角θを変化させて走査間隔d1、d2を等しく調整することしかできない。
そこで本実施例では、光源を2次元配列した場合の走査間隔を調整するため、第一のレンズ系の中にズームレンズ等の倍率を変える光学素子を設けている(図示省略)。
すなわち、光源の配列が2次元配列の場合には、第一〜第三の実施例で説明した走査線傾き調整機構により第二のレンズ系の固定位置を走査線傾きが概略0となる位置とした後、ズームレンズ等の倍率を変える光学素子により第一のレンズ系の倍率を変化させ、走査間隔が所定の間隔となる位置で固定する。このようにすることにより、走査線傾き調整後、走査間隔が変化した場合にも、適正な値に調整することができる。
1:レンズベース
2:軸受け
3:調整ネジ
5:軸
4:ばね
6:光学ベース
7:円筒形状
8:円筒受け部
10:帯電装置
11:光走査装置
12:現像装置
13:印刷用紙(被記録媒体)
14:搬送装置
15:転写装置
16:清掃装置
17:定着装置
17a:ヒートローラ
17b:加圧ローラ
18:感光体(像担持体(被走査媒体))
20:光源装置
21:光線
23:シリンドリカルレンズ
24:回転多面鏡(光偏向装置)
25a:球面レンズ
25b,25c:レンズ
26:ミラー
27:光センサ
28:折り返しミラー
40:横線印刷
50:光スポット
特開平10−133130号公報 特開2008−256862号公報 特開2005−189791号公報 特開平11−268336号公報 特開平7−120692号公報

Claims (8)

  1. 複数の光源と、該光源からの光を導く第一のレンズ系と、該第一のレンズ系からの光を偏向走査する光偏向装置と、該光偏向装置により偏向走査された光を被走査媒体上に結像させる第二のレンズ系とを有する光走査装置において、
    前記第二のレンズ系を概略光軸中心に回動させ固定する手段を有することを特徴とする光走査装置。
  2. 複数の光源と、該光源からの光を導く第一のレンズ系と、該第一のレンズ系からの光を偏向走査する光偏向装置と、該光偏向装置により偏向走査された光を被走査媒体上に結像させる第二のレンズ系とを有する光走査装置において、
    前記第二のレンズ系を構成する球面レンズを除くレンズを概略光軸中心に回動させ固定する手段を有することを特徴とする光走査装置。
  3. 請求項1または2記載の光走査装置において、
    前記光源の配列が1列で、前記第二のレンズ系の固定位置を走査線傾きが概略0となる位置とした後、前記光源の配列角度を変化させ、走査間隔が所定の間隔となる位置で固定することを特徴とする光走査装置。
  4. 請求項1または2記載の光走査装置において、
    前記光源の配列が2次元で、前記第二のレンズ系の固定位置を走査線傾きが概略0となる位置とした後、前記第一の光学系の倍率を変化させ、走査間隔が所定の間隔となる位置で固定することを特徴とする光走査装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一つに記載の光走査装置において、
    前記第二のレンズ系の回動中心を走査中央でかつレンズ下部にすることを特徴とする光走査装置。
  6. 請求項1から4のいずれか一つに記載の光走査装置において、
    前記第二のレンズ系の回動中心をレンズ中心にすることを特徴とする光走査装置。
  7. 被走査媒体である像担持体上に静電潜像を形成する手段として、請求項1から6のいずれか一つに記載の光走査装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  8. 被走査媒体である像担持体と、該像担持体を帯電する帯電装置と、光源からの光を走査することにより記録されるべき画像情報に対応した静電潜像を前記像担持体上に形成する光走査装置と、前記静電潜像にトナーを付着してトナー像を形成する現像装置と、前記トナー像を直接または中間転写媒体を介して被記録媒体上に転写する転写装置と、転写したトナー像を被記録媒体上に定着する定着装置とを備えた画像形成装置において、
    前記光走査装置として、請求項1から6のいずれか一つに記載の光走査装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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