JP2010249214A - 無段変速機 - Google Patents
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Abstract
【課題】無段変速機のプーリが配置されたシャフトを支持する軸受を保持する構造において、軸受外輪を変形させないようにする構造を提供する。
【解決手段】シャフトを支持する軸受の外輪を、トランスアクスルリアカバー(構造部材)と、リアカバーにボルトにより固定されるベアリングリテーナ122とにより軸方向に挟持し、軸受を保持する。ベアリングリテーナ122の、リテーナ固定ボルトにより固定される位置(ボルト位置B)と、ボルト位置Bの間の位置(中央位置C)とで、リテーナの厚さを変え、軸受を保持する力を周方向に均等化する。
【選択図】図4
【解決手段】シャフトを支持する軸受の外輪を、トランスアクスルリアカバー(構造部材)と、リアカバーにボルトにより固定されるベアリングリテーナ122とにより軸方向に挟持し、軸受を保持する。ベアリングリテーナ122の、リテーナ固定ボルトにより固定される位置(ボルト位置B)と、ボルト位置Bの間の位置(中央位置C)とで、リテーナの厚さを変え、軸受を保持する力を周方向に均等化する。
【選択図】図4
Description
本発明は、ベルト式無段変速機に関し、ベルト式無段変速機のプーリが設けられたシャフトを支持する軸受を、構造部材に対して固定する構造に関する。
近年、車両用変速機としてベルト式無段変速機が普及している。ベルト式無段変速機は、2本の平行に配置されたシャフト上にそれぞれ設けられたプーリと、これら2個のプーリに巻き掛けられたベルトとを有し、プーリに対するベルト巻き掛かり半径を変更して変速作用を得るものである。個々のプーリは、対向する円錐面を有する2個のシーブを有し、円錐面で形成されるV字形状の溝にベルトが配置され、ベルトは、2個のシーブの円錐面に挟持されている。2個のシーブはその間の距離を変更することができ、これによりV溝の幅が変更されて、ベルトの巻き掛かり半径が変更する。これにより、変速比を変更することができる。ベルト式無段変速機が下記特許文献1に記載されている。
特許文献1には、プーリが設けられたシャフトを支持する軸受を、シャフト等の可動部材を収め、またこれらの可動部材を支持するケースに固定する構造が示されている。軸受の外輪を、ケースと、ケースにボルトにより固定されるベアリングリテーナとにより挟持して、軸受をシャフト軸線方向に強固に固定している。これにより、シャフトも軸線方向に固定される。この特許文献1においては、ボルトにより固定する際のベアリングリテーナの変形を考慮し、ベアリングリーテナと軸受外輪が面接触するように、ベアリングリテーナのケースに当接する面、軸受に当接する面に傾斜を設けることが提案されている。面接触とすることにより、接触部分の面圧が下がり、接触面のへたりが防止される。
前記特許文献1においては、ベアリングリテーナの、軸を含む断面の形状により接触部分の面圧を制御しているが、周方向における面圧の分布については考慮されていない。周方向において面圧が変化すると、面圧の高い部分で軸受外輪が大きく変形し、転動体の転動面が変形する。このため容量が大きい軸受が必要となる場合がある。
本発明は、ベルト式無段変速機のプーリが設けられたシャフトを支持する軸受の耐久性向上を目的とする。
本発明は、ベルト式無段変速機において、プーリが設けられたシャフトを支持する軸受を構造部材に固定するためのベアリングリテーナの、軸受外輪に接する接触部分の剛性を、周方向において変化させたものである。
前記接触部分の剛性は、ボルトの位置と同一半径上の位置またはこの位置に最も近い位置より、この位置の間の中央位置で高くすることができる。
ベアリングリテーナの軸受外輪に対する面圧の分布が均一化される。
以下、本発明の実施形態を、図面に従って説明する。以下の説明においては、ベルト式無段変速機の一例として、ベルト式無段変速機構に加え、トルクコンバータ、前後進切換機構、減速機構、終減速機構を一体にしたトランスアクスルを示す。本発明の要部は、ベルト式無段変速機構にあり、他の部分については、以下で示す構成以外の構成により代替した、また一部または全てを省略した変速機についても、本発明に属する。
図1は、変速機構としてベルト式無段変速機構を採用した横置き形式のトランスアクスル10の概略構成を示す骨格図である。横置き形式とは、車両の左右方向に、トランスアクスルの主な動力伝達軸を配置する形式をいい、多くの場合、出力軸が左右方向に配置されたエンジン等の原動機と組み合わせて用いられる。また、原動機およびトランスアクスルを車両前部に配置し、前輪を駆動する、いわゆるFF車に適用することができ、また車両後部に配置して後輪を駆動する車両にも適用できる。
トランスアクスル10は、ガソリンエンジン等の原動機12に結合されており、原動機と一体となって動力装置を構成している。トランスアクスル10は、原動機12の動力の伝達される順序に従って、トルクコンバータ14、前後進切換機構16、変速機構18、減速機構20、終減速機構22を含む。終減速機構22からは、左右の駆動輪24に向けて、それぞれドライブシャフト26が延び、これに結合されている。
トルクコンバータ14は、流体継手の一種であり、車両が停止しているときも、原動機12をアイドリング可能とすることを一つの目的として設けられている。トルクコンバータを採用する他の目的としてトルク増幅作用の利用がある。トルクコンバータのトルク増幅作用に、変速機構18によるトルク増幅作用が合成され、トランスアクスル全体としてより大きなトルク増幅比を得ることが可能となる。また、従来の多段自動変速機と同様の極低速時のクリープ現象を発生させることが可能となり、運転者による速度制御を容易にする。
前後進切換機構16は、車両の前進と後進を切り換える機構である。ガソリンエンジンのように原動機12自身が逆転できない場合、この機構により、以降の動力伝達軸の回転方向を逆転させ、車両の後進を可能としている。変速機構18は、入力軸の回転速度を変換して出力軸に伝える機構であり、連続的に変速比を変更できる無段変速機構である。具体的には、変速機構18は、二つのプーリ28,30に巻き渡されたベルト32を含み、それぞれのプーリにおけるベルト32の巻き掛かり半径を変更することにより変速作用を実現している。変速機構18のより詳細な構成及び作用については後述する。減速機構20は、変速機構により変速された回転速度を、更に減速する機構である。上記構成の無段変速機は、変速比を大きくとれないため、これのみでは原動機12の回転速度を車両の駆動に適した速度まで減速することができない。減速機構20は、原動機12の回転速度を後述の終減速機構と共に、十分な速度まで減速するための機構である。減速機構20は、例えば、はす歯歯車のギア対またはギア列で構成され、固定の減速比で、動力伝達を行う。また、減速機構は、チェーンとスプロケット等の巻き掛け式の動力伝達機構を採用することもできる。終減速機構22は、終減速ギア対34および差動機構36を含む。終減速ギア対34は減速機構20と同様に固定された減速比で動力伝達を行う。差動機構36は、左右の駆動輪24の回転速度差を吸収する機能を有する。
さらに、上記の各機構について詳細に説明する。原動機12の出力軸38(ガソリンエンジンにあってはクランクシャフト)の端には、ドライブプレート40が結合されている。トルクコンバータ14は、このドライブプレート40に結合される。トルクコンバータ14は、直結クラッチ付きの3要素1段2相形のトルクコンバータであり、その構造は当業者においてよく知られたものであるので、ここでの説明は省略する。トルクコンバータ14からの出力側(例えばポンプインペラ)は、前後進切換機構16から延びるインプットシャフト42に結合されている。
前後進切換機構16は、サンギア44とリングギア46の間に2段のピニオン48,50が配置されたダブルピニオン形式の遊星歯車機構である。サンギア44は、インプットシャフト42上に同軸配置され、これと一体となって回転する。リングギア46は、サンギア44の外側にインプットシャフト42と同軸に配置される。ピニオン48,50は、互いに噛み合い、また内側のピニオン48がサンギア44と、外側のピニオン50がリングギア46と噛み合っている。また、ピニオン48,50は、共に共通のキャリア52上に自転可能に支持されている。キャリア52は、インプットシャフト42の軸線回りに回転可能に支持されており、この回転によってピニオン48,50は公転運動を行う。また、インプットシャフト42上には、インプットシャフト42とキャリア52を接続・分離する前進クラッチ54が設けられ、リングギア46の周囲にはリングギア46の動きを止める、後進ブレーキ56が設けられている。キャリア52は、変速機構18のプライマリシャフト58に結合されている。
車両前進時には、前進クラッチ54を接続状態とし、後進ブレーキ56を解放する。前進クラッチ54の接続により、インプットシャフト42からの入力はキャリア52を介してプライマリシャフト58に伝達される。一方、後進時には前進クラッチ54を分離し、後進ブレーキ56によりリングギア46の回転を止める。この状態でサンギア44が回転すると、キャリア52はサンギア44と逆方向に回転する。よって、プライマリシャフト58は、インプットシャフト42と逆方向に回転し、車両を後進させることができる。
変速機構18は、平行に配置されたプライマリシャフト58およびセカンダリシャフト60と、これらのシャフト上にそれぞれ配置されたプライマリプーリ28およびセカンダリプーリ30と、さらにこれらのプーリに巻き渡されたベルト32を含む。プライマリプーリ28は、円錐面をそれぞれ有する二つのシーブ62,64を含み、これらのシーブは、円錐面を対向させるように、プライマリシャフト58と同軸に配置される。一方のシーブ62は、プライマリシャフト58に固定され、または一体に形成され、プライマリシャフトと共に回転する。このシーブ62を固定シーブ62と記す。もう一方のシーブ64は、プライマリシャフト58上を、このシャフトに沿って移動可能であり、かつ回転方向においてはシャフト58と共に回転する。このシーブ64を移動シーブ64と記す。二つのシーブ62,64の対向する円錐面によりV字形状の溝66が形成されている。移動シーブ64の背面には、この移動シーブの軸方向に駆動する油圧アクチュエータ68が設けられている。移動シーブ64の移動により、V字溝66の幅が拡縮する。セカンダリプーリ30は、プライマリプーリ28と同様、固定シーブ70と移動シーブ72を含み、二つのシーブの円錐面によりV字形状の溝74が形成されている。移動シーブ72を移動させるために、移動シーブ72の背面に油圧アクチュエータ76が配置されている。
ベルト32は、二つのプーリのそれぞれにおいてV字溝66,74に挟まれるように配置され、二つのプーリ28,30に巻き渡されている。ベルト32は、図2に示すように、周方向に配列されたエレメント78と、エレメント78を束ねる2本のリング80を含む。それぞれのリング80は、薄板のリング材を積層して構成されている。エレメント78の側面が各シーブ62,64,70,72の円錐面に接し、各プーリ28,30に挟持されている。移動シーブ64,72を移動させてV字溝66,74の幅を拡縮すると、これに応じてベルト32の巻き掛かり半径が変更される。巻き掛かり半径は、無段階に変更可能であり、これにより、連続的に変速比を変更可能な無段変速機構を得ることができる。
セカンダリシャフト76上には駆動側減速ギア82が設けられ、このギア82は中間シャフト84上の被駆動側減速ギア86に噛み合っている。これらのギア82,86により減速機構20が構成される。中間シャフト84上には、さらに終減速ピニオン88が設けられ、これは、デフケース90に結合される終減速リングギア92と噛み合っている。終減速ピニオン88と終減速リングギア92により、終減速ギア対34が構成される。差動機構の構成は、当業者には、よく知られた構成であるので、説明は省略する。
プライマリシャフト58は、前後進切換機構16および変速機構20を収めるトランスアクスルハウジング94とトランスアクスルリアカバー96に設けられた軸受98,100により支持されている。また、セカンダリシャフト60も、同様に軸受102,104に支持されている。上述のような、V字溝の幅を拡縮してベルトの巻き掛かり半径を変更する変速機構においては、二つのプーリ同士の軸方向の位置関係が適切に維持されることが重要である。二つのプーリ位置が軸方向にずれると、ベルトが斜めに掛かるなどの問題が生じる。二つのプーリの位置関係を維持するため、二つの固定シーブ62,70が一体となっているプライマリシャフト58およびセカンダリシャフト60を軸方向に固定する構造が採用されている。具体的には、シャフトを支持する軸受の一つを、シャフトと、トランスアクスルハウジング94またはリアカバー96との双方に対し、軸方向に固定する構造としている。軸方向に固定する構造については、プライマリシャフト58、セカンダリシャフト60とも共通の構造を有するものであり、以下においては、セカンダリシャフト60についてのみ説明する。
図3は、セカンダリシャフト60およびこれを支持する構造を示す断面図である。セカンダリシャフト60は、固定シーブ70と一体に形成されており、移動シーブ72はセカンダリシャフト60上を軸方向に移動可能に配置されている。移動シーブ72の背面には油圧室106が形成されており、油圧室106への作動流体の供給および油圧室106からの作動流体の排出により、その移動が制御される。セカンダリシャフト60は、図中の右端を、トランスアクスルハウジング94に配置された軸受102により支持されている。軸受102は、内輪(インナレース)のない形式のローラ軸受であり、この軸受は、シャフトの軸方向の動きを許容している。セカンダリシャフト60の左端は、トランスアクスルリアカバー96上に配置された軸受104により支持されている。軸受104は、単列深溝玉軸受である。二つの軸受102,104は、それぞれトランスアクスルハウジング94、トランスアクスルリアカバー96等の、シャフト等の可動部材を収めるケースを構成する部材上に配置されているが、トランスアクスルの、シャフト等の可動部材の相対位置を規定するようにこれらを支持する、その他の構造部材上に配置されてよい。
軸受104は、その内輪(インナレース)108がセカンダリシャフト60に対し固定され、外輪(アウタレース)110がトランスアクスルリアカバー96に対し固定されている。内輪108は、その図中右の側面が、セカンダリシャフト60に形成された肩部112に接し、この肩部と、左側に位置する端ナット114とにより挟持され、シャフト60に対して固定されている。外輪110は、トランスアクスルリアカバー96に設けられた軸受収容部116に収容されている。軸受収容部116は、外輪110の外周に対向する円筒部分118と、外輪110の図中左側の側面に対向する底部分120を有する。外輪110の右側の側面に当接するようにベアリングリテーナ122が配置されている。ベアリングリテーナ122は、トランスアクスルリアカバー96に対し、ボルト等により固定され、ボルトの締結力により、軸受の外輪110は、軸受収容部の底部分120とベアリングリテーナ122により挟持され、軸方向に固定される。本実施形態においては、ベアリングリテーナ122を固定するリテーナ固定ボルト124は、トランスアクスルリアカバー96の外側(図中左側)から、このカバーに設けられた貫通孔を通してカバー内側まで延び、ここでリテーナ122とねじ結合する。軸受の外輪110はトランスアクスルリアカバー96に軸方向に固定され、内輪108はセカンダリシャフト60に軸方向に固定される。単列深溝玉軸受である軸受104は、内輪と外輪の軸方向の相対移動を転動体である玉が規制しており、これによりセカンダリシャフト60は、トランスアクスルリアカバー96に軸方向に固定される。
図4は、ベアリングリテーナ122の側面図、特に、図3の左方から見た側面図である。図5は、ベアリングリテーナ122の図4に示すA−A線断面、およびその周囲の部材の断面を示す図である。図6は図4に示すB−B線による断面を示す図であるが、厚さ方向(図中左右方向)の寸法が拡大されている。ベアリングリテーナ122は、円環形状の概形を有し、その周方向に等間隔で3箇所にリテーナ固定ボルト124と結合するためのねじ穴126が設けられている。ねじ穴の周囲には、トランスアクスルリアカバー96に接する平らなカバー接触面128が形成されている。カバー接触面128の内側には、この面よりトランスアクスルリアカバー96から離れた位置に、つまり軸受外輪110に対し後退した位置に、軸受接触面130が形成されている。軸受接触面130は、全周に亘って平面となっている。この軸受接触面130の少なくとも一部が軸受外輪110の側面に接触する。以降、半径方向において、外輪に接触する範囲H(図5参照)を接触部分132と呼ぶ。接触範囲Hは、外輪110の内周面と外周面でそれぞれ規定される円筒面の間の範囲である。接触部分132は、幅、すなわち半径方向の寸法が一定の円環形状を有する。図4には、接触部分の外周が符号134で示す一点鎖線で表されている。接触部分132の周方向に沿った断面の形状が図6に示されている。図6に示す位置Bは、リテーナ固定ボルト124と同一半径上の位置(以下、ボルト位置Bと記す。)であり、この位置Bの間の断面形状が図6に示されている。ボルト124の位置により等分された接触部分132の形状は、互いに等しい。
図6に示すように、接触部分132の断面形状は、軸受接触面130は平面であるが、その反対側の面(以下、背面と記す。)136は、山形となっている。すなわち、ボルト位置Bにおいて、セカンダリシャフト60または軸受104の軸線方向に薄く、ボルト位置Bの間の中央の位置(以下、中央位置と記す、)Cで最も厚くなっている。これにより、ベアリングリテーナの、セカンダリシャフト60の軸線方向に関する剛性がボルト位置Bで低く、中央位置Cで高くなっている。ベアリングリテーナ122は、リテーナ固定ボルト締結時の変形の復元力により軸受104をトランスアクスルリアカバー96に固定している。そのため、ボルト位置Bと、ボルトの間では、ベアリングリテーナ122が軸受104をリアカバー96に押す力が異なる。この実施形態では、ボルト位置B付近では剛性を低く、その間の位置では剛性を高くすることにより、軸受を押圧する力、すなわち軸受を保持する力を周方向に均一化する。これにより、軸受104の変形が周方向においてばらつきの少ないものとなり、また変形の程度も小さくなる。背面136の形状は、図6においては、2本の直線により形成されているが、これに限らず、一つの円弧、円弧の組み合わせ、更に他の曲線であってよい。以上のように、図4及び図6に示されるベアリングリテーナ122は、接触部分132の厚さ、すなわち軸受の軸線方向の寸法により、周方向に関して剛性に変化を与えている。
図7は、他のベアリングリーテナ138の側面図である。図4に示すベアリングリテーナ122と類似の形状を有するが、リテーナ固定ボルト124と同一半径上の位置近傍に切り欠きが設けられ、ここで軸受外輪110の側面に接する面が途切れている点が相違している。A’−A’線による断面は、図5と同様に表れる。図8は、図7のB−B線による断面を示す図である。この図も、厚さ方向の寸法が拡大されている。位置B、位置Cについては、上述と同様にボルト位置B、中央位置Cを示す。ベアリングリテーナ138は、概形が円環形状であり、その周方向に等間隔で3箇所にねじ穴140が設けられている。このねじ穴にリテーナ固定ボルト124がねじ結合する。ねじ穴の周囲には、トランスアクスルリアカバー96に接する平らなカバー接触面142が形成されている。カバー接触面142の内側には、この面よりトランスアクスルリアカバー96から離れた位置に、軸受接触面144が形成されている。軸受接触面144は、ボルト位置およびその近傍において切り欠かれており、これにより互いに分離された3つの円弧部分からなる。この軸受接触面144の少なくとも一部が軸受外輪110の側面に接触する。以降、半径方向において、外輪に接触する範囲H(図5参照)を接触部分146と呼ぶ。接触範囲Hは、外輪110の内周面と外周面でそれぞれ規定される円筒面の間の範囲である。接触部分146は、幅、すなわち半径方向の寸法が一定の円弧形状を有する。図7には、接触部分の外周が符号148で示す一点鎖線で表されている。また、接触部分146は、前述のようにボルト位置Bで間隔をあけて、3個の部分が周方向に並んで配置される。接触部分146の周方向に沿った断面の形状が図8に示されている。図8に示されるように、軸受接触面144は、平面となっている。
図8に示すように、接触部分146の断面形状は、軸受接触面144は平面であるが、その反対側の面(以下、背面と記す。)150は、山形となっている。すなわち、ボルト位置Bに最も近い位置において、セカンダリシャフト60の軸線方向に薄く、ボルト位置Bの間の中央の位置Cで最も厚くなっている。これにより、ベアリングリテーナの、セカンダリシャフト60の軸線方向に関する剛性がボルト位置Bに近い位置で低く、中央位置Cで高くなっている。この周方向の断面形状により、ベアリングリテーナ128は、前述のベアリングリテーナ122と同様、軸受を押圧する力、すなわち軸受を保持する力を周方向に均一化している。背面150の形状は、図6においては、2本の直線により形成されているが、これに限らず、一つの円弧、円弧の組み合わせ、更に他の曲線であってよい。以上のように、図7及び図8に示されるベアリングリテーナ138は、接触部分146の厚さ、すなわち軸受の軸線方向の寸法により、周方向に関して剛性に変化を与えている。
ベアリングリテーナ122,138のカバー接触面128,142を含む部分などの接触部分132,146以外の部分の断面形状は、平板状であってもよく、また図6または図8に示した接触部分132,146と同様の断面形状であってもよい。
図9は、他のベアリングリーテナ152の形状を示す図である。側面の形状は、ほぼ図4と同様に表れるのでここでは省略する。図9は前述のベアリングリテーナ122の接触部分132に相当する接触部分154の、周方向に沿った断面の形状を示す図である。軸受104側の軸受接触面156、およびその反対側の面である背面158は、ボルト位置Bより、中央位置Cにおいて軸受104側に寄っており、全体として「く」の字形に屈曲している。ボルト位置Bにより3等分された各円弧の部分で同一の形状をしている。また、軸受接触面156のみ軸受104側に屈曲した形状としてもよい。更にまた、図7および図8のベアリングリテーナ138と同じようにボルト位置Bとその近傍で切り欠き、周方向に間の開いた3個の孤の部分を形成してもよい。
軸受接触面156を、中央位置Cが軸受側に位置するようにして、リテーナ固定ボルト124を締結するとき、先に中央位置Cが接触するにする。ベアリングリテーナ152は、リテーナ固定ボルトにより締結する際、復元力により軸受104をトランスアクスルリアカバーに固定する。そのため、ボルト位置Bの近傍の方が、中間位置Cよりも軸受を押圧する力、すなわち保持力が大きくなり、軸受の外輪の変形量が大きくなる。そこで、上記のように、軸受接触面156の中央位置Cがボルト位置Bより軸受104に近くなるようにして、ベアリングリテーナの変形による復元力を中央位置Cで大きく、ボルト位置Bで小さくする。これにより、軸受を保持する力を周方向において均等化し、軸受、特に外輪の変形を小さくする。
図10は、更に他のベアリングリテーナ160の形状を示す図である。側面の形状は、ほぼ図4と同様に表れるので省略する。図10は前述のベアリングリテーナ122の接触部分132に相当する接触部分162の、周方向に沿った断面の形状を示す図である。軸受104側の軸受接触面164と、その反対側の背面166は、ボルト位置Bより中央位置Cにおいて軸受104側に接近しており、全体として湾曲している。3箇所のボルト位置Bにより等分された各円弧部分で同一の形状をしている。また、軸受接触面156のみ、軸受側に湾曲させた形状であってもよい。更にまた、図7および図8のベアリングリテーナ138と同じようにボルト位置Bとその近傍で切り欠き、周方向に間の開いた3個の孤の部分を形成してもよい。
ベアリングリテーナ160は、軸受接触面164を上記のように湾曲させることで、ベアリングリーテナ152と同様、リテーナ固定ボルト124の締結力による軸受保持力が小さくなる中央位置Cにおいて、ベアリングリテーナ160の変形の復元力を大きくし、保持力の低下を補うよう構成される。
ベアリングリテーナ152,160において、図7のベアリングリテーナ138のように接触部分154,162をボルト位置Bで切り欠いて3個の円弧部分から構成されるようにしてもよい。また、カバー接触面を含む部分などの接触部分154,162以外の部分の断面形状は、平板状であってもよく、また図9または図10に示した接触部分154,162と同様の断面形状であってもよい。
図9および図10に示されたベアリングリテーナは、ベアリングリテーナの軸受外輪側面に接する接触面が、リテーナ固定ボルトの位置と同一半径上の位置またはこの位置に最も近い位置より、この位置の間である中間位置において、ボルト締結前において、軸受外輪側面に接近している。ベアリングリテーナをトランスアクスルリアカバーに固定する際、リテーナ固定ボルトを締め付ける過程で、最初に中央位置においてベアリングリテーナが軸受外輪側面に当接し、更に締め付けるに従って、他の部分も接触して接触面が拡がっていく。
以上の例においては、ベアリングリテーナにねじ穴を設け、これとリテーナ固定ボルトをねじ結合させて、トランスアクスルリアカバーに対してベアリングリテーナの固定を行っている。しかし、リアカバーにねじ穴を設け、ベアリングリテーナの孔は貫通孔とし、リアカバーとボルトの頭でベアリングリテーナを挟持するようにしてリテーナの固定を行ってもよい。
また、以上の例においては、3本のボルトでリテーナの固定を行ったが、2本または4本以上のボルトで固定されてもよい。隣接するボルト間の、リテーナの接触部分の形状は、前述の3本のボルトの例のボルト間の形状と同様とできる。
10 トランスアクスル(無段変速機)、18 変速機構、28 プライマリプーリ、30 セカンダリプーリ、32 ベルト、58 プライマリシャフト、60 セカンダリシャフト、62 固定シーブ、64 移動シーブ、66 V字溝、70 固定シーブ、72 移動シーブ、74 V字溝、94 トランスアクスルハウジング(構造部材)、96 トランスアクスルリアカバー、98,100,102,104 軸受、108 内輪、110 外輪、116 軸受収容部、122 ベアリングリテーナ、124 リテーナ固定ボルト、126 ねじ穴、128 カバー接触面、130 軸受接触面、132 接触部分、136 背面。
Claims (2)
- 2本のシャフト上にそれぞれ設けられたプーリにベルトを巻き渡し、プーリに対するベルトの巻き掛かり半径を変更して変速比を連続的に変更する変速機構を有するベルト式無段変速機において、
前記シャフトを支持する軸受を収容する収容部を有する構造部材と、
前記構造部材に固定され、前記収容部と協働して前記軸受の外輪を前記シャフトの軸線方向に挟持するベアリングリーテナと、
を有し、
前記2本のシャフトの少なくとも一方に係るベアリングリテーナは、前記外輪に接する接触部分が周方向に関して剛性が変化している、
ベルト式無段変速機。 - 請求項1に記載のベルト式無段変速機であって、ベアリングリテーナは、複数のボルトにより前記構造部材に固定され、前記接触部分の剛性は、ボルトの位置と同一半径上の位置またはこの位置に最も近い位置より、この位置の間である中央位置において高い、ベルト式無段変速機。
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