JP2010245100A - 固体撮像素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】画素サイズを微細化しても、高感度にしかつクロストークを低減する。
【解決手段】固体撮像素子は、P型シリコン基板31と、P型シリコン基板31上のN型半導体層32と、複数の光電変換部3と、P型のバリア領域35とを備える。光電変換部3は、R,G,Bのいずれかのカラーフィルタ44が光入射側に配置され、各々が、N型半導体層32の一部の領域からなり入射光に応じて生成された電荷を蓄積する電荷蓄積部33を有する。バリア領域35は、各電荷蓄積部33の周囲を個別に囲むとともに各電荷蓄積部33をP型シリコン基板31に対して接触させる開口部を有するように、N型半導体層32中に形成される。Rのカラーフィルタ44を有する画素2のバリア領域35の開口部の面積は、G,Bのカラーフィルタ44を有する画素2のバリア領域35の開口部の面積よりも大きい。
【選択図】図3

Description

本発明は、固体撮像素子に関するものである。
下記特許文献1において、P型半導体基板の上に作られたN型半導体層をP型のバリア領域で分離して電荷蓄積部を形成する固体撮像素子が提案されている。また、下記特許文献2において、P型ウエル中にN型の電荷蓄積部を形成した固体撮像素子が開示されている。下記特許文献2では、波長の長い光によるクロストークを低減するため、R(赤色)のカラーフィルタが配置された光電変換部を構成する電荷蓄積部以外の、G(緑色)及びB(青色)のカラーフィルタが配置された光電変換部を構成する電荷蓄積部の直下に、P型バリア領域を配置することが、提案されている。
特開2006−286933号公報 特開2004−152819号公報
P型半導体基板の上に作られたN型半導体層をP型のバリア領域で分離して電荷蓄積部を形成する固体撮像素子の場合も、P型ウエル中にN型の電荷蓄積部を形成した固体撮像素子の場合も、画素サイズを微細化しても、高感度であるとともに、クロストーク(入射光に応じて生成されてある画素の電荷蓄積部に捕捉されるべき電荷が隣接画素の電荷蓄積部に捕捉されてしまう現象)を低減することができることが、要請されている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、画素サイズを微細化しても、高感度であるとともにクロストークを低減することができる固体撮像素子を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段として、以下の各態様を提示する。第1の態様による固体撮像素子は、(i)第1導電型の第1の半導体層と、(ii)前記第1の半導体層上に配置された第2導電型の第2の半導体層と、(iii)所定の色配列を形成する複数のカラーフィルタのいずれかが光入射側に配置され、前記第2の半導体層の一部の領域からなり入射光に応じて生成された電荷を蓄積する電荷蓄積部を有する、複数の光電変換部と、(iv)前記各電荷蓄積部の周囲を個別に囲むとともに前記各電荷蓄積部が前記第1の半導体層に対する開口部を有するように、前記第2の半導体層中に形成された前記第1導電型の所定領域と、を備えたものである。そして、この第1の態様では、前記複数のカラーフィルタのうち最も長波長の色に対応する入射光を透過するカラーフィルタが光入射側に配置された前記光電変換部の前記電荷蓄積部における前記開口部の面積は、他の色に対応する入射光を透過する前記カラーフィルタが光入射側に配置された前記光電変換部における前記開口部の面積よりも大きい。
第2の態様による固体撮像素子は、(i)第1導電型の第1の半導体層と、(ii)前記第1の半導体層上に配置された第2導電型の第2の半導体層と、(iii)所定の色配列を形成する複数のカラーフィルタのいずれかが光入射側に配置され、前記第2の半導体層の一部の領域からなり入射光に応じて生成された電荷を蓄積する電荷蓄積部を有する、複数の光電変換部と、(iv)前記各電荷蓄積部の周囲を個別に囲むように前記第2の半導体層中に形成された前記第1導電型の所定領域と、を備えたものである。そして、この第2の態様では、前記所定領域は、前記複数のカラーフィルタのうち最も長波長の色に対応する入射光を透過するカラーフィルタが光入射側に配置された前記光電変換部の前記電荷蓄積部が前記第1の半導体層に対する開口部を有するとともに、前記複数のカラーフィルタのうち他の色に対応する入射光を透過するカラーフィルタが光入射側に配置された前記光電変換部の前記電荷蓄積部が前記第1の半導体層に接触しないようにそれらの間に介在するように、形成されている。
第3の態様による固体撮像素子は、前記第1又は第2の態様において、前記複数のカラーフィルタのうち最も長波長の色以外の色に対応する入射光を透過するカラーフィルタが光入射側に配置された前記光電変換部の前記電荷蓄積部は、前記第1の半導体層とは反対側の前記第2の半導体層の表面から3.0μmよりも深い位置まで達しているものである。
第4の態様による固体撮像素子は、(i)第1導電型の第1の半導体層と、(ii)所定の色配列を形成する複数のカラーフィルタのいずれかが光入射側に配置され、前記第1の半導体層中に形成され入射光に応じて生成された電荷を蓄積する第2の導電型の電荷蓄積部を有する、複数の光電変換部と、(iii)前記第1の半導体層中において、前記各電荷蓄積部よりも光入射側から遠い位置において形成され、前記各電荷蓄積部に応じた開口部を有し、前記第1の半導体層よりも不純物濃度が高濃度である前記第1の導電型の1層以上の所定層と、を備えたものである。そして、この第4の態様では、前記1層以上の所定層のうち光入射側から最も遠い位置の層の、前記複数のカラーフィルタのうち最も長波長の色に対応する入射光を透過するカラーフィルタが光入射側に配置された前記光電変換部の前記電荷蓄積部に応じた前記開口部の面積は、前記1層以上の所定層のうち光入射側から最も遠い位置の層の、前記複数のカラーフィルタのうち他の色に対応する入射光を透過するカラーフィルタが光入射側に配置された前記光電変換部の前記電荷蓄積部に応じた前記開口部の面積よりも大きい。
第5の態様による固体撮像素子は、(i)第1導電型の第1の半導体層と、(ii)所定の色配列を形成する複数のカラーフィルタのいずれかが光入射側に配置され、前記第1の半導体層中に形成され入射光に応じて生成された電荷を蓄積する第2の導電型の電荷蓄積部を有する、複数の光電変換部と、(iii)前記第1の半導体層中において、前記各電荷蓄積部よりも光入射側から遠い位置において形成され、前記第1の半導体層よりも不純物濃度が高濃度である前記第1の導電型の1層以上の所定層と、を備えたものである。そして、この第5の態様では、前記1層以上の所定層は、前記複数のカラーフィルタのうち最も長波長の色に対応する入射光を透過するカラーフィルタが光入射側に配置された前記光電変換部の前記電荷蓄積部に応じた開口部を有するように、形成され、前記1層以上の所定層のうち少なくとも光入射側から最も遠い位置の層は、前記複数のカラーフィルタのうち他の色に対応する入射光を透過するカラーフィルタが光入射側に配置された前記光電変換部の前記電荷蓄積部に応じた開口部を有しないように、形成されている。
第6の態様による固体撮像素子は、前記第4又は第5の態様において、前記1層以上の所定層のうち光入射側から最も遠い位置の層は、前記第1の半導体層の光入射側の表面から3.0μmよりも深い位置に形成されたものである。
本発明によれば、画素サイズを微細化しても、高感度であるとともにクロストークを低減することができる固体撮像素子を提供することができる。
本発明の第1の実施形態による固体撮像素子を示す回路図である。 図1に示す固体撮像素子の画素部を模式的に示す概略平面図である。 図2中のA−A’線に沿った概略断面図である。 図3中の各バリア層を模式的に示す概略平面図である。 本発明の第1の実施形態と比較される比較例による固体撮像素子の画素部の一部概略断面図である。 図5中の各バリア層を模式的に示す概略平面図である。 シリコン中に入射した光が吸収される率を深さ方向に示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態による固体撮像素子の画素部の一部概略断面図である。 図8中の各バリア層を模式的に示す概略平面図である。 本発明の第3の実施の形態による固体撮像素子の画素部の一部概略断面図である。 図10中の各ポテンシャル制御層を模式的に示す概略平面図である。 本発明の第3の実施の形態と比較される比較例による固体撮像素子の画素部の一部概略断面図である。 図12中の各ポテンシャル制御層を模式的に示す概略平面図である。 本発明の第4の実施の形態による固体撮像素子の画素部の一部概略断面図である。 図14中の各ポテンシャル制御層を模式的に示す概略平面図である。
以下、本発明による固体撮像素子について、図面を参照して説明する。なお、ここでは画素アンプを有するCMOS型の固体撮像素子を用いて本発明の形態を説明するが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、CCD型の固体撮像素子にも適用可能である。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施形態による固体撮像素子1を示す回路図である。ここでは、3×3個の画素2を有する構成としたが、画素数はこれに限られるものではない。
本実施の形態による固体撮像素子1は、複数の画素2が2次元状に配置された画素部と、画素2から出力される信号を外部に導く読み出し部(垂直信号線22、水平信号線21等)と、画素2及び読み出し部を動作させる読み出し回路(垂直走査回路10、水平走査回路20等)とを有している。
各画素2は、光電変換部3、転送トランジスタ4、画素アンプ5、行選択トランジスタ6及びリセットトランジスタ7を有している。ここでは、転送トランジスタ4、画素アンプ5、行選択トランジスタ6、リセットトランジスタ7のいずれもNMOSトランジスタを用いている。
転送トランジスタ4は、そのゲートが駆動配線11によって行方向に共通に接続され、垂直走査回路10からの駆動信号φTG(n,n+1)に従って動作する。行選択トランジスタ6は、そのゲートが駆動配線12によって行方向に共通に接続され、垂直走査回路10からの駆動信号φL(n,n+1)に従って動作する。また、リセットトランジスタ7は、そのゲートが駆動配線13によって行方向に共通に接続され、垂直走査回路10からの駆動信号φRS(n,n+1)に従って動作する。画素アンプ5のドレインとリセットトランジスタ7のドレインは、全画素共通接続され、配線14を介して電源電圧VDDに接続されている。画素アンプ5のソースは行選択トランジスタ6のドレインと接続され、行選択トランジスタ6のソースは垂直信号線22と列方向に共通に接続されている。
光電変換部3は、入射光を光電変換し生じた電荷を蓄積する。光電変換部3の電荷蓄積部33(図3参照)に蓄積された電荷は、転送トランジスタ4がオン状態とされることによって、後述するフローティング拡散部39(図3参照)に転送される。フローティング拡散部39は、配線により画素アンプ5のゲートと電気的に接続されている。
画素アンプ5のゲートは、転送トランジスタ4のソースに接続されている。そして、画素アンプ5は、そのゲートの電圧に応じた電気信号を出力する。行選択トランジスタ6は、オン状態にされることで、画素アンプ5のゲート電圧に応じた電気信号を垂直信号線22に出力する。すなわち、画素アンプ5と行選択トランジスタ6によって、ソースフォロワによる読み出しが可能となっている。
各垂直信号線22の一方の端部には定電流源23と、垂直信号線22をリセットする垂直信号線リセットトランジスタ24が配置される。定電流源23には一定電圧VCSが、垂直信号線リセットトランジスタ24には一定電圧VRVが印加される。ここでは、VCS、VRVの両方とも接地電位としている。垂直信号線リセットトランジスタ24のゲートには駆動信号φRVが印加され、この駆動信号φRVに従って垂直信号線22がリセットされる。
各垂直信号線22の他方の端部は、列アンプ25、サンプルホールド回路26、水平スイッチトランジスタ27を介して、水平信号線21に接続されている。水平信号線21には、出力アンプ28、水平リセットトランジスタ29が接続されている。水平スイッチトランジスタ27のゲートは、駆動配線15と接続されている。水平スイッチトランジスタ27は、水平走査回路20からの駆動信号φH1〜φH3によって動作する。水平リセットトランジスタ29は駆動信号φRHで動作し、水平信号線21を一定電位VRHにリセットする。
サンプルホールド回路26は、相関二重サンプリングを行う回路である。画素アンプ5から出力される電気信号には、固定パターンノイズやリセットノイズなど(以下、単にノイズと記載する)に対応するダークレベルが含まれている。ダークレベルは、画素アンプ5のゲート電位をリセットするごとに変化する。そこで、まず、リセット直後のノイズに対応する電気信号(ダークレベル)を画素から出力し、サンプルホールド回路26に一旦蓄積させる。次いで、光電変換部3に蓄積されている光電荷を画素アンプ5のゲートに転送しノイズと重畳した光電荷に対応する電気信号を画素からサンプルホールド回路26に出力し、両者を差し引いて光電荷に対応する真の電気信号を水平信号線21に出力する。
サンプルホールド回路26は、ここでは、各列ごとにダークレベルを一時的に蓄積するクランプ容量16と、クランプ容量16の一方の電極を一定電位VRHに設定するクランプトランジスタ17とを有している。サンプルホールド回路及び相関二重サンプリングの手法は周知技術であり、ここでは詳細な説明は省略する。
本実施の形態による固体撮像素子1では、前述した各駆動信号が所定のタイミングで出力されることにより、信号の読み出し駆動が行われる。ここで、この信号の読み出し駆動に関して、簡単に説明する。
露光が開始され所定時間経過したのち、選択行の行選択トランジスタ6がオン状態とされ、ソースフォロワ読み出しが開始される。それと同時に、選択行のリセットトランジスタ7がオン状態とされる。これにより、フローティング拡散部及び画素アンプ5のゲートは、電源電圧VDDの電圧にリセットされる。次いで、リセットトランジスタ7はオフ状態とされるが、フローティング拡散部39(図3参照)及び画素アンプ5のゲートは、リセット時の電位を保持する。
この動作と並行して、ソースフォロワ読み出しが行われ、行選択トランジスタ6を介して画素アンプ5から、上記のリセット時の電位に対応する信号(ダークレベル)が垂直信号線22に出力されサンプルホールド回路26に保持される。
次いで、転送トランジスタ4がオン状態とされて光電変換部3の電荷蓄積部33(図3参照)に蓄積されていた入射光による電荷がフローティング拡散部39(図3参照)に転送される。そして、リセット時の電位と入射光による電荷の重畳された電圧に対応する電気信号(信号レベル)が垂直信号線22に出力されサンプルホールド回路26に保持される。
サンプルホールド回路26では、信号レベルからダークレベルを減算処理し、リセット時のノイズが除去された真の信号を、水平スイッチトランジスタ27を介して出力アンプ28に供給する。出力アンプ28は、サンプルホールド回路26から水平スイッチトランジスタ27を介して受け取った信号を増幅して、外部へ出力する。
図2は、本実施の形態による固体撮像素子1の画素部を模式的に示す概略平面図である。図3は、図2中のA−A’線に沿った概略断面図である。図2では、画素部は4×4個の画素2を有するものとしている。図3に示すように、各画素2の光電変換部3の光入射側には、カラーフィルタ44が配置されている。本実施の形態では、カラーフィルタ44の組み合わせとしてR(赤色)、G(緑色)、B(青色)を用いる系が採用され、その色配列としてベイヤー配列が採用されている。もっとも、ストライプ配列などを採用してもよいし、また、補色系(例えば、マゼンタ、グリーン、シアン及びイエローを用いる系)を採用してもよい。図2では、Rのカラーフィルタ44を有する画素2に「R」を付し、Gのカラーフィルタ44を有する画素2に「G」を付し、Bのカラーフィルタ44を有する画素2に「B」を付している。図3では、Rのカラーフィルタ44には「R」を付し、Gのカラーフィルタ44には「G」を付している。なお、R(G,B)のカラーフィルタ44を有する画素を、R画素(G画素、B画素)と呼ぶ場合がある。
本実施の形態では、P型シリコン基板(第1の半導体層)31上に、N型半導体層(第2の半導体層)32が配置されている。N型半導体層32は、N型ウエルでもよい。なお、P型半導体基板31上に、P型半導体基板31より不純物濃度の高い深いP型ウエルを設け、このP型ウエルを第1の半導体層としてその上にN型半導体層(第2の半導体層)32を配置してもよい。
各画素2の光電変換部3は、N型半導体層32の一部の領域からなり入射光に応じて生成された電荷を蓄積するN型の電荷蓄積部33と、その表面側に配置された不純物濃度の高いP型の空乏化防止層34とを有し、埋め込み型フォトダイオードとして構成されている。もっとも、光電変換部3は、埋め込みフォトダイオードに代えて、空乏化防止層34の無いフォトダイオードにしてもよい。
第2のN型半導体層32中には、P型の所定領域35が、各電荷蓄積部33の周囲を個別に囲むとともに各電荷蓄積部33をP型半導体基板31に対して接触させる開口部を有するように、形成されている。このP型の所定領域35は、各電荷蓄積部33を電気的に分離するので、以下の説明では、バリア領域35と呼ぶ。
本実施の形態では、バリア領域35は、積層方向に連続して連なるように形成された4つの層(以下、「バリア層」と呼ぶ。)35a〜35dで構成されている。バリア層35a〜35dはそれぞれ、N型半導体層32に対してイオン注入等を行うことで形成されている。図4(a)は図3中の下から1層目のバリア層35aをハッチングにより模式的に示す概略平面図、図4(b)は図3中の下から2層目のバリア層35bをハッチングにより模式的に示す概略平面図、図4(c)は図3中の下から3層目及び4層目のバリア層35c,35dをハッチングにより模式的に示す概略平面図である。図4(a)、図4(b)及び図4(c)は、図2に対応している。理解を容易にするため、図4(a)、図4(b)及び図4(c)のいずれにも、いずれのバリア層35a〜35dの開口部を示す実線も記載している。図4(a)、図4(b)及び図4(c)中のハッチングを付していない白抜きの領域が、該当する層の開口部を示している。なお、3層目及び4層目のバリア層35c,35dは、平面視で互いに同じ位置に同じ大きさの開口部を有している。バリア層35a〜35dの開口部によって、各電荷蓄積部33が規定されている。本実施の形態では、下から1層目のバリア層35aの開口部が、各電荷蓄積部33をP型半導体基板31に対して接触させるバリア領域35の開口部となっている。なお、バリア領域35の層数は4層に限定されるものではない。
そして、本実施の形態では、R,G,Bのカラーフィルタ44のうち最も長波長の色に対応する入射光を透過するRのカラーフィルタ44を有するR画素2の、電荷蓄積部33をP型半導体基板31に対して接触させるバリア領域35の開口部の面積は、G画素2及びB画素2の電荷蓄積部33をP型半導体基板31に対して接触させるバリア領域35の開口部の面積よりも大きくされている。本実施の形態では、R画素2に対応する1層目のバリア層35aの開口部は平面視で1辺L1の正方形状とされ、G画素2及びB画素2にそれぞれ対応する1層目のバリア層35aの開口部は平面視で1辺L2の正方形状とされており、L1>L2に設定されている。
例えば、N型半導体層32の厚さd0が約4μm、1層目のバリア層35aのピーク濃度位置の深さd1が4.0um、2層目のバリア層35bのピーク濃度位置の深さd2が3.2μm、3層目のバリア層35cのピーク濃度位置の深さd3が2.4μm、4層目のバリア層35dのピーク濃度位置の深さd4が1.6μmとされ、これらのバリア層35a〜35dの不純物がボロンとされ、そのピーク濃度は1×1017/cmとされる。また、1層目のバリア層35aを形成する際に深さd1=4μmにイオン注入を行うため、1層目のバリア層35aの図3中の左右方向の幅は2.5umとされる。また、2層目のバリア層35bの図3中の左右方向の幅は2.0um、3層目及び4層目のバリア層35c,35dの図3中の左右方向の幅は1.5μmとされる。さらに、R画素2に対応する1層目のバリア層35aの開口部の1辺L1は2.5μm、G画素2及びB画素2に対応する1層目のバリア層35aの開口部の1辺L2は0.5μmとされる。このとき、各画素2の領域は、1辺L0=4μmの正方形状とされる。
図3において、36はLOCOSによる厚い素子分離用選択酸化膜、48は薄い酸化膜(絶縁膜)である。LOCOS分離に代えて、例えば、STI(shallow trench isolation)分離等を採用してもよい。選択酸化膜36と4層目のバリア層35dとの間には、不純物濃度の高いP型の素子分離用拡散領域が形成されている。酸化膜48と4層目のバリア層35dとの間には、画素2を構成する前述した各トランジスタのチャネル領域等となるP型拡散領域38が形成されている。P型拡散領域38中には、N型拡散領域からなるフローティング拡散部39や、画素2を構成する前述した各トランジスタのソースやドレインとなるN型拡散領域が形成されている。また、酸化膜48上には、画素2を構成する前述した各トランジスタのポリシリコン等からなるゲート電極が形成されている。図3には、転送トランジスタ4のゲート電極40が現れている。転送トランジスタ4は、光電変換部3の電荷蓄積部33をソース、フローティング拡散部39をドレインとするMOSトランジスタである。
ゲート電極40、酸化膜48及び選択酸化膜36等の上には、3層の配線層41及び層間絶縁膜42、更には平坦化層43が形成されている。平坦化層43上には、各画素2毎に、ベイヤー配列に従ったカラーフィルタ44及びマイクロレンズ46が形成されている。
ここで、本実施の形態による固体撮像素子1と比較される比較例による固体撮像素子について、図5及び図6を参照して説明する。図5は、この比較例による固体撮像素子の画素部の一部概略断面図であり、図3に対応している。図6(a)は図5中の下から1層目のバリア層35aをハッチングにより模式的に示す概略平面図、図6(b)は図5中の下から2層目のバリア層35bをハッチングにより模式的に示す概略平面図、図6(c)は図5中の下から3層目及び4層目のバリア層35c,35dをハッチングにより模式的に示す概略平面図であり、図4(a)、図4(b)及び図4(c)にそれぞれ対応している。図5及び図6において、図3及び図4中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。
この比較例では、各バリア層35a〜35dの開口部は、R,G,Bのいずれの画素2についても、全て一辺が同一寸法(前述した寸法例に対応させると1.5μm)の正方形状となっている。この比較例において、各バリア層35a〜35dの開口部の一辺が1.5μmである場合、各バリア層35a〜35dの図5中の左右方向の幅は、図3における1層目のバリア層35aの左右方向の幅と同じく、2.5μmとなる。
本実施の形態及びこの比較例のいずれも、N型半導体層32の一部をなす各電荷蓄積部33間にバリア領域35を有しているので、各電荷蓄積部33を深く形成することができる。したがって、入射光により電荷蓄積部33で電荷が直接生成されるので、電荷のドリフトを伴わずに、電荷蓄積部33に電荷を効率良く集めることができる。このため、本実施の形態及びこの比較例のいずれも、基本的には、高感度である。
しかし、本発明者の研究の結果、前記比較例の場合には、前述した寸法例のように、高感度を保つべく各電荷蓄積部33を深く形成したまま画素サイズを微細化すると、クロストークが増大するとともにR光の感度が低下することが判明した。
すなわち、高感度を得るためには、電荷蓄積部33を深く形成しなければならないが、このためにはバリア領域35も深く形成する必要があり、1層目のバリア層35aを深い位置で形成する必要がある。バリア層35aを深い位置で形成するためには、バリア層35aの形成の際のイオン注入の時に、バリア層35aの非形成領域において厚いレジストを形成しておく必要である。ところが、そのレジストが厚いと、細い線幅が切れずにバリア層35aの幅が太くなってしまう。したがって、前記比較例では、R,G,Bのいずれの画素2についても各バリア層35a〜35dの開口部は全て一辺が同一寸法の正方形状となっているため、図5に示すようにR光により比較的深い各位置で発生した電荷101,102は、バリア層35a内で発生することとなる。その結果、電荷101,102は、図5中の矢印で示すようにドリフトにより、隣接画素2の電荷蓄積部33に入ってしまい、隣接画素2の電荷蓄積部33に捕捉されてしまう場合ある。このため、前記比較例の場合には、高感度を保ちつつ画素サイズを微小化しようとすると、クロストークが増大するとともにR光の感度が低下してしまうのである。
R光は、G光やB光に比べて半導体領域中の比較的深い所で電荷を発生させる。図3及び図5中の101,102は、R光により比較的深いそれぞれ同一位置で生成された電荷(ここでは、電子)を示している。
前記比較例に対し、本実施の形態では、L1>L2にされているので、1層目のバリア層35aの図3中の左右方向の幅が図5中の左右方向の幅と同じ(例えば、2.5μm)でありながら、電荷101,102は、自身のR画素2の電荷蓄積部33内で発生する。したがって、本実施の形態では、電荷101,102は、自身のR画素2の信号電荷として捕捉され、隣接する画素2の電荷蓄積部33に捕捉されることがなく、クロストークが発生しない。また、電荷101,102が自身のR画素2の信号電荷として利用されるので、その分、比較例に比べてR光の感度が高まる。
したがって、本実施の形態によれば、前記比較例に比べて、画素サイズを微細化しても、高感度であるとともにクロストークを低減することができる。
なお、本実施の形態では、前記比較例に比べて、G画素2及びB画素2のバリア層35aの開口部の面積が小さくなってしまうため、一見すると、G画素2又はB画素2の電荷蓄積部33に捕捉されるべき信号電荷のクロストークや損失が懸念される。しかし、図7から理解されるように、G光やB光は、R光に比べて比較的浅いところで電荷が発生させる。例えば、波長530nmの光は、深さ3.0umで95%以上吸収されている。したがって、本実施の形態のように、3.0umより深いバリア層35aのG画素2及びB画素2の開口部を狭めても、G画素2又はB画素2の電荷蓄積部33に捕捉されるべき信号電荷のクロストークや損失は問題にならない。
ここで、図7は、シリコン中に入射した光が吸収される率を深さ方向に示すグラフであり、600nm(R)、530nm(G)、450nm(B)の波長で計算したシミュレーションの結果である(以下の著書のデータを基に作成。書名:HANDBOOK OF OPTICAL CONSTANS OF SOLIDS 著者:EDWARDS D.PALIK p.564-565)。
[第2の実施の形態]
図8は、本発明の第2の実施の形態による固体撮像素子の画素部の一部概略断面図であり、図3に対応している。図9(a)は図8中の下から1層目のバリア層35aをハッチングにより模式的に示す概略平面図、図9(b)は図8中の下から2層目のバリア層35bをハッチングにより模式的に示す概略平面図、図9(c)は図8中の下から3層目及び4層目のバリア層35c,35dをハッチングにより模式的に示す概略平面図であり、図4(a)、図4(b)及び図4(c)にそれぞれ対応している。図8及び図9において、図3及び図4中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。
本実施の形態による固体撮像素子が前記第1の実施の形態による固体撮像素子と異なる所は、前記第1の実施の形態では、1層目のバリア層35aにG画素2及びB画素2の開口部が形成されているのに対し、本実施の形態では、1層目のバリア層35aにはG画素2及びB画素2の開口部が形成されていない点のみである。図7から理解されるように、波長530nmの光は、深さ3.0umで95%以上吸収されているので、本実施の形態のように、3.0umより深いバリア層35aにG画素2及びB画素2の開口部を形成しなくても、G画素2又はB画素2の電荷蓄積部33に捕捉されるべき信号電荷のクロストークや損失はほとんどない。本実施の形態によっても、前記第1の実施の形態と同様の利点が得られる。
[第3の実施の形態]
図10は、本発明の第3の実施の形態による固体撮像素子の画素部の一部概略断面図であり、図3に対応している。なお、本実施の形態による固体撮像素子の画素部を模式的に示す概略平面図は、図2と同じになる。図10において、図3中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。図11(a)は図10中の下から1層目のポテンシャル制御層57をハッチングにより模式的に示す概略平面図、図11(b)は図10中の下から2層目のポテンシャル制御層58をハッチングにより模式的に示す概略平面図である。理解を容易にするため、図11(a)及び図11(b)のいずれにも、いずれのポテンシャル制御層57,58の開口部を示す実線も記載している。図11(a)及び図11(b)中のハッチングを付していない白抜きの領域が、該当する層の開口部を示している。
本実施の形態による固体撮像素子が前記第1の実施の形態による固体撮像素子と異なる所は、以下に説明する点のみである。
本実施の形態では、N型シリコン基板51上に、P型ウエル52,53が配置されている。下側の深いP型ウエル52の不純物濃度は、上側のP型ウエル(第1の半導体層)53の不純物濃度より高い。なお、P型ウエル52を設けずに、N型シリコン基板51上に直接P型ウエル53を配置してもよい。
各画素2の光電変換部3は、P型ウエル53中に形成され入射光に応じて生成された電荷を蓄積するN型の電荷蓄積部54と、その表面側に配置された不純物濃度の高いP型の空乏化防止層55とを有し、埋め込み型フォトダイオードとして構成されている。もっとも、光電変換部3は、埋め込みフォトダイオードに代えて、空乏化防止層55の無いフォトダイオードにしてもよい。
P型ウエル53中には、各電荷蓄積部54よりも光入射側から遠い位置(図10中の下方位置)において、P型ウエル53よりも不純物濃度の高いP型の2層の所定層57,58が形成されている。これらの所定層57,58は、それがない場合に比べてクロストークが低減されるようにポテンシャル分布を制御する作用を担うので、ここでは、ポテンシャル制御層57,58と呼ぶ。ポテンシャル制御層57,58は、互いに積層方向に分離されている。本実施の形態では、ポテンシャル制御層57,58の層数は2層とされているが、1層以上の任意の層数としてもよい。
ポテンシャル制御層57,58は、図10及び図11に示すように、各電荷蓄積部54に応じた開口部をそれぞれ有している。本実施の形態では、R,G,Bのカラーフィルタ44のうち最も長波長の色に対応する入射光を透過するRのカラーフィルタ44を有するR画素2の電荷蓄積部54に応じた下から1層目のポテンシャル制御層57の開口部の面積は、G画素2及びB画素2の電荷蓄積部33に応じた1層目のポテンシャル制御層57の開口部の面積よりも大きくされている。本実施の形態では、R画素2に対応する1層目のポテンシャル制御層57の開口部は平面視で1辺L11の正方形状とされ、G画素2及びB画素2にそれぞれ対応する1層目のポテンシャル制御層57の開口部は平面視で1辺L12の正方形状とされており、L11>L12に設定されている。なお、本実施の形態では、下から2層目のポテンシャル制御層58の開口部は、R,G,Bのいずれの画素2にについても全て一辺が同一寸法の正方形状となっている。
なお、本実施の形態では、P型ウエル53中には、N型拡散領域からなるフローティング拡散部39や、画素2を構成する前述した各トランジスタのソースやドレインとなるN型拡散領域が形成されている。本実施の形態では、転送トランジスタ4は、光電変換部3の電荷蓄積部54をソース、フローティング拡散部39をドレインとするMOSトランジスタである。なお、必要に応じて、選択酸化膜36の下部に、不純物濃度の高いP型の素子分離用拡散領域を形成してもよい。
ここで、本実施の形態による固体撮像素子と比較される比較例による固体撮像素子について、図12及び図13を参照して説明する。図12は、この比較例による固体撮像素子の画素部の一部概略断面図であり、図10に対応している。図13(a)は図12中の下から1層目のポテンシャル制御層57をハッチングにより模式的に示す概略平面図、図13(b)は図12中の下から2層目のポテンシャル制御層58をハッチングにより模式的に示す概略平面図であり、図11(a)及び図11(b)にそれぞれ対応している。図12及び図13において、図10及び図11中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。この比較例では、各ポテンシャル制御層57,58の開口部は、R,G,Bのいずれの画素2についても、全て一辺が同一寸法の正方形状となっている。
本実施の形態及びこの比較例のいずれも、入射光によりP型ウエル53中で発生した電荷がドリフトして電荷蓄積部54に捕捉されるが、ポテンシャル制御層57,58が形成されていることで、ポテンシャル制御層57,58が形成されていない場合に比べて、クロストークが低減されるとともに感度が高まる。R光は、G光やB光に比べて半導体領域中の比較的深い所で電荷を発生させるため、R光の感度を高めるためには、P型ウエル53を比較的厚くし、1層目のポテンシャル制御層57を深い位置に形成することが好ましい。
しかし、本発明者の研究の結果、前記比較例の場合には、P型ウエル53を比較的厚くして1層目のポテンシャル制御層57を深い位置に形成したまま画素サイズを微細化すると、クロストークが増大するとともにR光の感度が低下することが判明した。
すなわち、ポテンシャル制御層57を深い位置で形成するためには、ポテンシャル制御層57の形成の際のイオン注入の時に、ポテンシャル制御層57の非形成領域において厚いレジストを形成しておく必要である。ところが、そのレジストが厚いと、細い線幅が切れずにポテンシャル制御層57の幅が太くなってしまう。したがって、前記比較例では、R,G,Bのいずれの画素2についても各ポテンシャル制御層57,58の開口部は全て一辺が同一寸法の正方形状となっているため、図12に示すようにR光により比較的深い各位置で発生した電荷103,104は、ポテンシャル制御層57内で発生することとなる。その結果、電荷103,104は、図12中の矢印で示すようにドリフトにより、隣接画素2の電荷蓄積部33に捕捉されてしまう場合ある。このため、前記比較例の場合には、高感度を保ちつつ画素サイズを微小化しようとすると、クロストークが増大するとともにR光の感度が低下してしまうのである。
R光は、G光やB光に比べて半導体領域中の比較的深い所で電荷を発生させる。図10及び図11中の103,104は、R光により比較的深いそれぞれ同一位置で生成された電荷(ここでは、電子)を示している。
前記比較例に対し、本実施の形態では、L11>L12にされているので、1層目のポテンシャル制御層57の図10中の左右方向の幅が図12中の左右方向の幅と同じでありながら、電荷103,104は、自身のR画素2の電荷蓄積部54に対応するP型ウエル53内の位置で発生する。したがって、本実施の形態では、電荷103,104は、自身のR画素2の電荷蓄積部54に信号電荷として捕捉され、隣接する画素2の電荷蓄積部33に捕捉されることがなく、クロストークが発生しない。また、電荷103,104が自身のR画素2の信号電荷として利用されるので、その分、比較例に比べてR光の感度が高まる。
したがって、本実施の形態によれば、前記比較例に比べて、画素サイズを微細化しても、高感度であるとともにクロストークを低減することができる。
なお、本実施の形態では、前記比較例に比べて、G画素2及びB画素2のポテンシャル制御層57の開口部の面積が小さくなってしまうため、一見すると、G画素2又はB画素2の電荷蓄積部54に捕捉されるべき信号電荷のクロストークや損失が懸念される。しかし、図7から理解されるように、G光やB光は、R光に比べて比較的浅いところで電荷が発生させる。例えば、波長530nmの光は、深さ3.0umで95%以上吸収されている。したがって、本実施の形態では、ポテンシャル制御層57が例えばP型ウエル53の表面から3.0umより深い位置に形成されていれば、バリア層35aのG画素2及びB画素2の開口部を狭めても、G画素2又はB画素2の電荷蓄積部33に捕捉されるべき信号電荷のクロストークや損失は問題にならない。
なお、P型ウエル中にN型の電荷蓄積部を形成した固体撮像素子において、前述した特許文献2のように、R以外のG及びBのカラーフィルタが配置された光電変換部を構成する電荷蓄積部の直下に、P型バリア領域を配置すると、Rの電荷蓄積部に捕捉されるべき電荷がRの電荷蓄積部に正しく捕捉されず、クロストークが増大し、R光の感度が低下してしまう。これに対し、本実施の形態では、ポテンシャル制御層57,58は、R,G,Bのいずれの画素についても、各電荷蓄積部54に応じた開口部をそれぞれ有しているので、R光の電荷蓄積部に捕捉されるべき電荷がRの電荷蓄積部に正しく捕捉され、クロストークが減少し、R光の感度が高まる。
[第4の実施の形態]
図14は、本発明の第4の実施の形態による固体撮像素子の画素部の一部概略断面図であり、図10に対応している。図15(a)は図14中の下から1層目のポテンシャル制御層57をハッチングにより模式的に示す概略平面図、図15(b)は図14中の下から2層目のポテンシャル制御層58をハッチングにより模式的に示す概略平面図であり、図11(a)及び図11(b)にそれぞれ対応している。図14及び図15において、図10及び図11中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。
本実施の形態による固体撮像素子が前記第3の実施の形態による固体撮像素子と異なる所は、前記第3の実施の形態では、1層目のポテンシャル制御層57にG画素2及びB画素2の開口部が形成されているのに対し、本実施の形態では、1層目のポテンシャル制御層57にはG画素2及びB画素2の開口部が形成されていない点のみである。図7から理解されるように、波長530nmの光は、深さ3.0umで95%以上吸収されているので、ポテンシャル制御層57をP型ウエル53の表面から3.0umより深い位置に形成しておけば、ポテンシャル制御層57にG画素2及びB画素2の開口部を形成しなくても、G画素2又はB画素2の電荷蓄積部33に捕捉されるべき信号電荷のクロストークや損失はほとんどない。本実施の形態によっても、前記第3の実施の形態と同様の利点が得られる。
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
1 固体撮像素子
31 P型シリコン基板
32 N型半導体層
33 電荷蓄積部
35 バリア領域
35a〜35d バリア層
53 P型ウエル
54 電荷蓄積部
57,58 ポテンシャル制御層

Claims (6)

  1. 第1導電型の第1の半導体層と、
    前記第1の半導体層上に配置された第2導電型の第2の半導体層と、
    所定の色配列を形成する複数のカラーフィルタのいずれかが光入射側に配置され、前記第2の半導体層の一部の領域からなり入射光に応じて生成された電荷を蓄積する電荷蓄積部を有する、複数の光電変換部と、
    前記各電荷蓄積部の周囲を個別に囲むとともに前記各電荷蓄積部が前記第1の半導体層に対する開口部を有するように、前記第2の半導体層中に形成された前記第1導電型の所定領域と、
    を備え、
    前記複数のカラーフィルタのうち最も長波長の色に対応する入射光を透過するカラーフィルタが光入射側に配置された前記光電変換部における前記開口部の面積は、他の色に対応する入射光を透過する前記カラーフィルタが光入射側に配置された前記光電変換部における前記開口部の面積よりも大きいことを特徴とする固体撮像素子。
  2. 第1導電型の第1の半導体層と、
    前記第1の半導体層上に配置された第2導電型の第2の半導体層と、
    所定の色配列を形成する複数のカラーフィルタのいずれかが光入射側に配置され、前記第2の半導体層の一部の領域からなり入射光に応じて生成された電荷を蓄積する電荷蓄積部を有する、複数の光電変換部と、
    前記各電荷蓄積部の周囲を個別に囲むように前記第2の半導体層中に形成された前記第1導電型の所定領域と、
    を備え、
    前記所定領域は、前記複数のカラーフィルタのうち最も長波長の色に対応する入射光を透過するカラーフィルタが光入射側に配置された前記光電変換部の前記電荷蓄積部が前記第1の半導体層に対する開口部を有するとともに、前記複数のカラーフィルタのうち他の色に対応する入射光を透過するカラーフィルタが光入射側に配置された前記光電変換部の前記電荷蓄積部が前記第1の半導体層に接触しないようにそれらの間に介在するように、形成されたことを特徴とする固体撮像素子。
  3. 前記複数のカラーフィルタのうち最も長波長の色以外の色に対応する入射光を透過するカラーフィルタが光入射側に配置された前記光電変換部の前記電荷蓄積部は、前記第1の半導体層とは反対側の前記第2の半導体層の表面から3.0μmよりも深い位置まで達していることを特徴とする請求項1又は2記載の固体撮像素子。
  4. 第1導電型の第1の半導体層と、
    所定の色配列を形成する複数のカラーフィルタのいずれかが光入射側に配置され、前記第1の半導体層中に形成され入射光に応じて生成された電荷を蓄積する第2の導電型の電荷蓄積部を有する、複数の光電変換部と、
    前記第1の半導体層中において、前記各電荷蓄積部よりも光入射側から遠い位置において形成され、前記各電荷蓄積部に応じた開口部を有し、前記第1の半導体層よりも不純物濃度が高濃度である前記第1の導電型の1層以上の所定層と、
    を備え、
    前記1層以上の所定層のうち光入射側から最も遠い位置の層の、前記複数のカラーフィルタのうち最も長波長の色に対応する入射光を透過するカラーフィルタが光入射側に配置された前記光電変換部の前記電荷蓄積部に応じた前記開口部の面積は、前記1層以上の所定層のうち光入射側から最も遠い位置の層の、前記複数のカラーフィルタのうち他の色に対応する入射光を透過するカラーフィルタが光入射側に配置された前記光電変換部の前記電荷蓄積部に応じた前記開口部の面積よりも大きいことを特徴とする固体撮像素子。
  5. 第1導電型の第1の半導体層と、
    所定の色配列を形成する複数のカラーフィルタのいずれかが光入射側に配置され、前記第1の半導体層中に形成され入射光に応じて生成された電荷を蓄積する第2の導電型の電荷蓄積部を有する、複数の光電変換部と、
    前記第1の半導体層中において、前記各電荷蓄積部よりも光入射側から遠い位置において形成され、前記第1の半導体層よりも不純物濃度が高濃度である前記第1の導電型の1層以上の所定層と、
    を備え、
    前記1層以上の所定層は、前記複数のカラーフィルタのうち最も長波長の色に対応する入射光を透過するカラーフィルタが光入射側に配置された前記光電変換部の前記電荷蓄積部に応じた開口部を有するように、形成され、
    前記1層以上の所定層のうち少なくとも光入射側から最も遠い位置の層は、前記複数のカラーフィルタのうち他の色に対応する入射光を透過するカラーフィルタが光入射側に配置された前記光電変換部の前記電荷蓄積部に応じた開口部を有しないように、形成されたことを特徴とする固体撮像素子。
  6. 前記1層以上の所定層のうち光入射側から最も遠い位置の層は、前記第1の半導体層の光入射側の表面から3.0μmよりも深い位置に形成されたことを特徴とする請求項4又は5記載の固体撮像素子。
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