JP2010236428A - 触媒暖機制御される内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】より適当なタイミングで触媒の暖機を促進する内燃機関が求められる。
【解決手段】電子制御装置によりプログラム制御されることができる内燃機関において、電子制御装置は、内燃機関の始動時の該内燃機関の冷却水の温度に応じた予め実験に基づいて定められている時間が経過するまでは排気ガスによる暖機運転のみを行い、予め実験に基づいて定められている時間が経過したときに未燃ガスと酸素との反応を伴う触媒暖機運転を開始する。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関を始動したときの触媒暖機技術に関する。
特許文献1には、過給機のタービンをバイパスするようにして触媒暖機を図る過給機付きエンジンの制御装置が記載されている。過給機を用いて過給圧を高く設定することで、エンジンのさらなる高出力化を実現し、エンジンのダウンサイジングを実現する。また、直噴タイプのエンジンを用いることにより、噴射される燃料の気化潜熱を利用して燃焼室の混合気の温度を直接下げられ、吸気の充填効率を向上させている。
特許文献2には、触媒の温度を判定して該温度に応じて、排気による触媒暖機または触媒の反応熱による触媒暖機を行うことが記載されている。触媒の温度の判定は、O2センサ、排気温度と排気流量との積算値または、触媒に取り付けられた温度センサによって行われている。
特許文献2のように触媒の温度判定にO2センサを用いると、O2センサの活性が遅いためエンジン起動後から早い時期に温度判定を行うことができないおそれがある。触媒温度センサを用いた場合には触媒の温度判定が可能であるが、コストがかかるという問題があった。
特許文献3には、エンジン始動後から、気筒の燃料カットと燃料噴射を所定の間隔で制御する間欠燃料カットを行うことが記載されている。
特許文献3は、燃料カットを間欠に行うことで酸素濃度を制御することが可能であったが、排気ガスの温度が下がって触媒暖機が困難になるおそれがあった。
特開2006-322427 特開2006-220020 特開2004-293351
したがって、より適当なタイミングで触媒の暖機を促進する内燃機関が求められる。
この発明の一実施形態によると、電子制御装置によりプログラム制御されることができる内燃機関において、電子制御装置は、内燃機関の始動時の内燃機関の冷却水の温度に応じて予め実験に基づいて定められている時間が経過したときに暖機運転をする。
この発明によると、内燃機関の冷却水の温度に応じて暖機運転を行う時間を求めるため、触媒や排気ガスの温度にかかわらず、暖機運転をすることができる。また、触媒温度センサなどの特別なセンサが不要であるのでコストを抑えることができる。
この発明の一実施形態によると、内燃機関は、一部の気筒への燃料供給をカットし、燃料をカットされた気筒を通じて二次空気を触媒に供給するように電子制御装置によりプログラム制御されている。この電子制御装置は、予め実験に基づいて定められている時間が経過したときに、一部の気筒への燃料供給をカットし、残りの気筒の空燃比をリッチ化して暖機運転をするよう構成されている。
この発明によると、内燃機関の一部の気筒への燃料供給をカットしエアポンプとして稼働させ、残りの気筒の空燃比をリッチ化して暖機運転をすることができる。また、内燃機関の形状について設計変更がなくコストを抑えることができる。
この発明の一実施形態によると、本願発明の内燃機関は過給機を備える。
この発明によると、過給機を備える内燃機関においても触媒の暖機を行うことができる。
この発明の一実施形態によると、電子制御装置は、内燃機関の始動後、所定の時間が経過するまでは、点火時期を遅角させて排気ガスによる触媒暖機運転を行い、所定の時間が経過するとき一部の気筒への燃料供給をカットして未燃ガスと酸素との反応を伴う触媒暖機運転を行う。
この発明によると、触媒や排気ガスの温度を判定することなく触媒の暖機を促進することができる。
この発明の一実施形態によると、電子制御装置は、未燃ガスと酸素との反応を伴う触媒暖機運転を実行するとき、点火時期を進角させる。
この発明によると、一部の気筒への燃料供給カットによって減少するエンジン回転数を維持することができる。
この発明の一実施形態によると、電子制御装置は、内燃機関の始動後、第2の所定の時間が経過するとき、未燃ガスと酸素との反応を伴う触媒暖機運転を停止する。
この発明によると、触媒や排気ガスの温度を判定することなく触媒の暖機運転の停止をすることができる。
この発明の一実施形態によると、第2の所定の時間は、触媒が目標温度に達する時間であり、予め実験により内燃機関の始動時の冷却水の温度に基づいて定められている。
この発明によると、触媒や排気ガスの温度を判定することなく触媒の暖機運転の停止をすることができる。
本発明の一実施形態に係る、内燃機関およびその制御装置を概略的に示す図。 本発明の一実施形態に係る、燃料カットおよびリッチ化制御時における排気および触媒装置を示す図。 本発明の一実施形態に係る、内燃機関の暖機運転のプロセスを表すフローチャート。 本発明の一実施形態に係る、エンジン水温と燃料カットおよびリッチ化制御の開始時間および停止時間との関係を示すマップである 本発明の一実施形態に係る、エンジン制御のプロセスを表すフローチャート。 本発明の一実施形態に係る、ポート噴射式燃料噴射弁の作動領域および筒内噴射式燃料噴射弁の作動領域を示す図。 本発明の一実施形態に係る、燃料噴射制御を示す図。 本発明の一実施形態に係る、エンジン始動時からのエンジン回転数、点火時期、スロットル開度および触媒装置の温度を示す図。 本発明の一実施形態に係る、筒内噴射式燃料噴射弁の燃料噴射制御を示す図。
次に図面を参照してこの発明の実施の形態を説明する。図1は、この発明の実施形態による内燃機関(以下、「エンジン」という)およびその制御装置の全体的なシステム構成図である。
電子制御ユニット(以下、「ECU」)という)1は、車両の各部から送られてくるデータを受け入れる入力インターフェース1a、車両の各部の制御を行うための演算を実行するCPU1b、読み取り専用メモリ(ROM)および一時記憶用のランダムアクセスメモリ(RAM)を有するメモリ1c、および車両の各部に制御信号を送る出力インターフェース1dを備えている。ROMには、車両の各部の制御を行うためのプログラムおよび各種のデータが格納されている。この発明に従う触媒昇温制御プログラム、および該プログラムの実行の際に用いるデータおよびテーブルは、このROMに格納されている。読み取り専用メモリは、EPROMのような書き換え可能なROMであってもよい。RAMには、CPU1aによる演算の作業領域が設けられ、車両の各部から送られてくるデータおよび車両の各部に送り出す制御信号が一時的に記憶される。
エンジン2は、たとえば4気筒を備えるエンジンであり、吸気管3に設けられたポート噴射式燃料噴射弁8および各気筒の燃焼室に燃料を直接噴射する筒内噴射式燃料噴射弁22が備えられている。燃料噴射弁8および22の開弁時間は、ECU1からの制御信号によって個別に制御される。エンジン2に連結されている吸気管3の上流側にはスロットル弁4が設けられている。スロットル弁4に連結されたスロットル弁開度センサ(θTH)5は、スロットル弁4の開度を検出し、これをECU1に供給する。ポート噴射式燃料噴射弁8は、エンジン2とスロットル弁4の間に気筒毎に設けられている。燃料噴射弁8および22は、図示しない燃料タンクから燃料の供給を受ける。
ターボ過給機23は、吸気管3に設けられたコンプレッサ24と、排気管15に設けられたタービン25と、コンプレッサ24およびタービン25を連結する回転軸26を備える。タービン25は、排気ガスのエネルギーにより回転駆動される。タービン25の回転によりコンプレッサ24が回転し、コンプレッサ24は、圧縮した空気を生成する。
コンプレッサ24の下流には、過給圧(Pc)センサ27が設けられる。過給圧センサ27は、コンプレッサ24によって生成された空気の圧力、すなわち過給圧Pcを検出し、これをECU1に送る。
スロットル弁4の上流には、エアフローメータ(AFM)9が設けられている。エアフローメータ9は、スロットル弁4を通過する空気量を検出し、それをECU1に送る。エアフローメータ9は、ベーン式エアフローメータ、カルマン渦式エアフローメータ、および熱線式エアフローメータ等であることができる。
吸気管圧力(Pb)センサ10および吸気温(Ta)センサ11は、吸気管3のスロットル弁4の下流側に設けられており、吸気管圧力Pbおよび吸気温TAをそれぞれ検出し、それをECU1に送る。
エンジン水温(TW)センサ12は、エンジン2のシリンダブロックの、冷却水が充満した気筒周壁(図示せず)に取り付けられ、エンジン冷却水の温度TWを検出し、それをECU1に送る。
エンジン2には、クランク角(CRK)センサ13が設けられている。クランク角センサ13は、クランクシャフトの回転に伴い、パルス信号であるCRK信号およびTDC信号をECU1に出力する。CRK信号は、所定のクランク角(たとえば、30度)で出力されるパルス信号である。ECU1は、該CRK信号に応じ、エンジン2の回転数NEを算出する。さらに、TDC信号が、ピストンのTDC位置に関連したクランク角度で出力され、ECU1に送られる。
点火プラグ14は、エンジン2の気筒毎に設けられている。点火プラグ14は、ECU1からの点火信号に従って駆動される。
エンジン2の下流側には排気管15が連結されており、排気管15には、電動ウエストゲートバルブ28が設けられている。電動ウエストゲートバルブ28の開度は、アクチュエータ28AがECU1からの制御信号に従って制御する。
ウエストゲートバルブ28の開度を大きくするほど、バイパス通路29に流入する排ガス量が増える。バイパス通路29に流れる排ガス量が多くなるほど、タービン25の回転が抑えられ、コンプレッサ24によって生成される過給圧が低くなる。電動ウエストゲートバルブ28の開弁量を制御することにより、過給圧を制御することができる。
過給機23を備えたエンジンでは、排気ガスがタービン25を駆動する際、排気ガスの温度が低下する。ゲートバルブ28が開けられて排気ガスがバイパス29を通る場合であっても、排気ガスの通路が長くなるので、排気ガスの温度が低下する。したがって、触媒16を暖機するための排気ガスの温度を高くするのに時間を要し、エミッションの悪化を招く。
エンジン2は、排気管15に設けられた排気ガス浄化触媒装置(以下、触媒装置という)16を介して排気する。広域空燃比センサ(LAF)センサ17は、触媒装置16の上流に設けられている。LAFセンサ17は、リーンからリッチにわたる広範囲の空燃比を検出し、これをECU1に送る。
O2(排ガス)センサ18は、触媒装置16の下流に設けられている。O2センサ18は2値型の排気ガス濃度センサである。O2センサ18は、空燃比が理論空燃比よりもリッチであるとき高レベルの信号を出力し、空燃比が理論空燃比よりもリーンであるとき低レベルの信号を出力する。出力された電気信号は、ECU1に送られる。
エンジン2によって駆動される車両の走行速度(車速)VPを検出するセンサ19、大気圧(Pa)を検出するセンサ20、および該車両の自動変速機のシフト位置を検出するシフト位置センサ21がECU1に接続されており、これらのセンサからの検出信号はECU1に送られる。
ECU1に向けて送られた信号は入力インターフェース1aに渡される。入力インターフェース1aは、アナログ信号値をデジタル信号値に変換する。CPU1bは、変換されたデジタル信号を処理し、メモリ1cに格納されているプログラムに従って演算を実行し、車両の各部のアクチュエータに送る制御信号を作り出す。出力インターフェース1dは、これらの制御信号を、ポート噴射式燃料噴射弁8、筒内噴射式燃料噴射弁22、点火プラグ14、その他のアクチュエータに送る。
図2は、本願発明の燃料カットおよびリッチ化制御における排気および触媒装置16の様子を示す図である。この例は4気筒のエンジンを示している。エンジン2の一部の気筒への燃料供給がカットされ(フューエルカット、F/C)、気筒に供給された空気(酸素)が二次空気として触媒装置16に送り出される。ここで該気筒はエアポンプと同様の働きをする。一方、残りの気筒は空燃比がリッチ化され、未燃焼の燃料成分である炭化水素(HC)や一酸化炭素(CO)が触媒装置16に送り出される。触媒装置16内において、これらのHCおよびCOが空気と反応し、これにより発生する反応熱で触媒装置16を昇温させ活性させる。
図3を参照して、本発明の一実施形態として、ECU1により実行されるエンジンの暖機運転のプロセスを説明する。本実施形態では、エンジン水温に基づいてエンジン2を制御する。該プロセスは、エンジン始動後に所定時間間隔で実行される。例えば、4サイクルエンジンの場合では、吸気行程、圧縮行程、燃焼および膨張行程、排気行程の行程ごと(エンジンのクランクシャフト1回転あたり2回)に実行される。
ステップS31では、エンジン2の始動後(イグニッションスイッチのオンの後)にエンジンの自力回転(以下、完爆という)がはじまっているかを判定する。完爆の判定は、検出されたエンジン回転数Neに基づいて行うことができる。完爆していない場合には、ステップS32に進む。
ステップS32では、TWセンサ12から取得したエンジン水温および図4に示すマップに基づいて、エンジン2の各気筒の燃料カットおよびリッチ化制御の開始時間Tstartと該制御の停止時間Tendを取得する。より詳しくは、図4は、エンジン水温と制御開始時間Tstart41および制御停止時間Tend42との関係を示すマップである。制御開始時間Tstart41は、事前に行われた触媒装置の暖機テストから、触媒内で未燃ガスと酸素の反応が発生する時間を推定することによって求められる。例えば、エンジン水温が20度の場合は、制御開始時間Tstartはエンジン始動時から12秒である。また、制御停止時間Tend42は、事前に行われた触媒装置の暖機テストから、エンジンの通常制御時に、触媒装置が排気ガスを浄化できる時間を推定することによって求められる。例えば、制御停止時間Tendはエンジン始動時から17秒である。エンジン水温が0度以下、または60度以上であれば、未燃ガスと酸素の反応による暖機運転は行わない。こうして求められた制御開始時間Tstartおよび制御停止時間TendをECU1に格納し、該プロセスは終了する。
図3に戻り、ステップS31でエンジンが完爆している場合には、ステップS33に進み、回転数の変動を判定する。回転数はクランク角センサ13から求められる。回転数の変動が例えば50rpmのような所定値未満である場合は、ステップS34に進み、エンジン2がアイドル状態であるかを判定する。アイドル状態である場合には、ステップS35に進み、自動変速機のシフト位置(ギア)がパーキング(P)またはニュートラル(N)であるかを判定する。該シフト位置はシフト位置センサ21から求められる。シフト位置がパーキングまたはニュートラルの場合は、ステップS36に進み、エンジン回転数を判定する。エンジン回転数が例えば1800rpmのような所定値未満の場合は、ステップS37に進み、吸気管の圧力を判定する。吸気管圧力はPbセンサ10から求められる。吸気管圧力が例えば600mmHGのような所定値未満の場合は、ステップS38に進み、エンジン水温を判定する。エンジン水温が例えば摂氏0度より大きく摂氏60度のような所定値に含まれる場合は、ステップS40に進む。なお、ステップS33〜S38において、所定の条件を満たさない場合は該プロセスを終了する。
ステップS40では、エンジン制御を行う。図5はエンジン制御を詳しく示す図である。ステップS51では、エンジン始動からの時間が制御開始時間Tstartを経過しているかを判定する。前述の通り、制御開始時間Tstartはエンジン水温および図4に示すようなマップから求められる。
ステップS51で、エンジン始動からの時間が制御開始時間Tstartを経過していない場合は、ステップS52に進み、点火時期遅角制御を行い、排気ガスによる触媒暖機運転を行う。点火時期を求め遅角制御し(ステップS52)、エンジン水温に基づきスロットル開度を求め制御し(ステップS53)、エンジン水温から求められた目標回転数に基づきステップS52で求めた点火時期を補正し(ステップS54)、燃料噴射弁の作動領域の判定を行う(ステップS59)。
図6は、筒内噴射式燃料噴射弁およびポート噴射式燃料噴射弁の両方を備えたエンジンにおける筒内噴射式燃料噴射弁の作動領域DIおよびポート噴射式燃料噴射弁の作動領域PIを示すマップである。横軸がエンジン回転数Ne(rpm)で、縦軸が正味有効平均圧力(Break Mean Effective Pressure, BMEP)である。BMEPは、エンジンから得られる仕事を気筒の行程容積で割った値で、エンジン負荷を判断する目安となる。図6を用いて、エンジン回転数およびBMEPに基づいて、ポート噴射式燃料噴射弁の作動領域であるか筒内噴射式燃料噴射弁の作動領域であるかを求める。暖機運転は運転始動直後に行われるから、ポート噴射式燃料噴射弁だけを使い筒内噴射式燃料噴射弁は使用しない。なお、燃料噴射弁の作動領域は図6に限定されない。暖機運転中に筒内噴射式燃料噴射弁の作動領域があってもよく、また暖機運転中に両方の燃料噴射弁の作動領域があってもよい。こうして燃料噴射弁の作動領域を求めるとステップS60に進む。
ステップS60では、燃料噴射制御を行う。図7は燃料噴射制御を詳しく示す図である。ステップS71で、ステップS59で求めた作動領域が筒内噴射式燃料噴射弁の作動領域である場合は、筒内噴射式燃料噴射弁の燃料を算出し(ステップS72)、燃料噴射を行う(ステップS73)。また、ステップS72で、ステップS59で求めた作動領域がポート噴射式燃料噴射弁の作動領域である場合は、ポート噴射式燃料噴射弁の燃料を算出し(ステップS74)、燃料噴射を行う(ステップS75)。
こうして点火時期遅角制御では、全気筒が稼動しており、トルクを小さくしながら回転数を上げて触媒装置16に高温の排気ガスを送るため、点火時期はエンジンの通常制御における値よりも遅角されている。こうして、触媒や排気ガスの温度を判定することなく触媒の暖機を促進することができる。
ステップS51で、エンジン始動からの時間が制御開始時間Tstartを経過している場合は、ステップS55に進む。ステップS55では、エンジン始動からの時間が制御停止時間Tendを経過しているかを判定する。前述の通り、制御停止時間Tendはエンジン水温および図4に示すようなマップから求められる。エンジン始動からの時間が制御停止時間Tendを経過していない場合は、ステップS56に進み、エンジンの各気筒の燃料カットおよびリッチ化制御を行い、触媒装置16内の反応熱による触媒暖機運転を行う。
ステップS56では、エンジン2の一部の気筒(減筒気筒)への燃料供給がカットされ、気筒に供給された空気(酸素)が二次空気として触媒装置16に送り出される。ここで減筒気筒はエアポンプと同様の働きをする。続いて、点火時期を進角させ(ステップS57)、領域判定を行い(ステップS59)、燃料噴射制御を行う(ステップS60)。燃料噴射制御では、残りの気筒(燃焼気筒)は空燃比がリッチ化され、HCやCOが触媒装置16に送り出される。なお、領域判定および燃料噴射制御の詳細については前述の通りである。
こうして燃料カットおよびリッチ化制御では、触媒や排気ガスの温度を判定することなく触媒装置16内に送り出されたHCおよびCOと空気とを反応させ、これより発生する反応熱によって触媒装置16を昇温させ、活性させることができる。また、燃料カットおよびリッチ化制御において点火時期を進角させるので、一部気筒を減筒することによって減少するエンジン回転数を維持することができる。さらに、既存の内燃機関の形状および水温センサを用いて燃料カットおよびリッチ化制御を行うことができるので、該制御にかかるコストを抑えることができる。
ステップS55で、エンジン始動からの時間が制御停止時間Tendを超えている場合はステップS58に進み、暖機運転を終了し、通常のエンジンの負荷状態に応じた制御(通常制御)を行い、領域判定を行い(ステップS59)、燃料噴射制御を行う(ステップS60)。こうして、触媒や排気ガスの温度を判定することなく、燃料カットおよびリッチ化制御を停止することができる。
図8は、エンジン始動時からのエンジン回転数、点火時期、スロットル開度および触媒装置16の温度を示したものである。点火時期遅角制御が開始すると、点火時期を遅角し排気ガスによる触媒暖機を行い、触媒装置16の温度を上げる。エンジン始動からの時間が制御開始時間Tstartを経過すると、触媒装置16の温度は、触媒内で未燃ガスと酸素との反応が起こる温度(例えば、摂氏250度)まで上昇している。燃料カットおよびリッチ化制御が開始すると、一部の気筒への燃料供給をカットし、残りの気筒の空燃比をリッチ化し、点火時期を進角し、触媒内の反応熱による触媒暖機を行う。燃料カットおよびリッチ化制御では排気ガスの温度は低下するが、排気ガスの温度に関係なく触媒の温度は上昇している。エンジン始動からの時間が制御停止時間Tendを経過すると、触媒装置16の温度は、エンジンの通常制御時に、触媒装置が排気ガスを浄化できる温度(例えば、摂氏500度)まで上昇している。
以上に、この発明の特定の実施形態について説明したが、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含むものである。
他の実施形態では、本実施形態のポート噴射式燃料噴射弁8および筒内噴射式燃料噴射弁22を備えるエンジン2に代えて、筒内噴射式燃料噴射弁を備えるエンジンを用いて暖機運転を行ってもよい。この場合の燃料噴射制御を図9に示す。ステップS91で筒内噴射式燃料噴射弁の燃料を算出し、ステップS92で燃料噴射を行う。なお、その他の暖機運転中のプロセスについては前述の実施形態と同様であるので説明を省略する。
また他の実施形態では、本実施形態のポート噴射式燃料噴射弁8および筒内噴射式燃料噴射弁22を備えるエンジン2に代えて、ポート噴射式燃料噴射弁を備えるエンジンを用いて暖機運転を行ってもよい。この場合には、ポート噴射式燃料噴射弁の燃料を算出し、燃料噴射を行う。なお、その他の暖機運転中のプロセスについては前述の実施形態と同様であるので説明を省略する。
1 電子制御装置
2 内燃機関
8 ポート噴射式燃料噴射弁
12 水温センサ
14 点火プラグ
15 排気管
16 排気ガス浄化触媒装置
22 筒内噴射式燃料噴射弁
23 ターボ過給機

Claims (5)

  1. 電子制御装置によりプログラム制御されることができる内燃機関において、前記電子制御装置は、前記内燃機関の始動時の該内燃機関の冷却水の温度に応じた予め実験に基づいて定められている時間が経過するまでは排気ガスによる暖機運転のみを行い、前記予め実験に基づいて定められている時間が経過したときに未燃ガスと酸素との反応を伴う触媒暖機運転を開始するよう構成されていることを特徴とする、内燃機関。
  2. 前記電子制御装置は、一部の気筒への燃料供給をカットし、燃料をカットされた気筒を通じて二次空気を触媒に供給し、
    前記予め実験に基づいて定められている時間が経過したときに、前記一部の気筒への燃料供給をカットし、残りの気筒の空燃比をリッチ化して暖機運転をするよう構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記内燃機関が過給機を備える内燃機関である、請求項2に記載の内燃機関。
  4. 前記電子制御装置は、前記内燃機関の始動後、第2の所定の時間が経過するとき、前記未燃ガスと酸素との反応を伴う触媒暖機運転を停止する、請求項3に記載の内燃機関。
  5. 前記第2の所定の時間は、前記触媒が目標温度に達する時間であり、予め実験により内燃機関の始動時の冷却水の温度に基づいて定められている、請求項4に記載の内燃機関。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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