JP2010228866A - クレーン - Google Patents

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Abstract

【課題】ジブの後方転倒を防止しつつ荷振れを低減できるクレーンを提供する。
【解決手段】ブーム2と、ブーム2の先端に起伏可能に取付けられるジブ3と、前方に傾斜したジブ3を後方に引き起こすようにして保持する保持ワイヤ41と、ブーム2とジブ3に架け渡されてジブ3を前方に駆動する転倒防止シリンダ5と、を有するクレーン1である。
そして、保持ワイヤ41の張力Tが減少して所定の許容張力T1になった場合に、転倒防止シリンダ5の加圧時に倒伏させる側となる油圧室52を加圧して保持ワイヤ41の張力Tを所定の安定張力TAにしたうえで、転倒防止シリンダ5の油圧室52からの排油経路が封止される。
【選択図】図1

Description

本発明は、ジブを有するクレーンに関するものである。
従来、クレーンのブームの先端に、さらにラフィングジブを取付けて構成されるクレーンが知られている。
このラフィングジブを有するクレーンは、ブームの先端にラフィングジブを起伏可能に取り付け、このラフィングジブの先端からフックブロックを吊り下げることで、高揚程、大作業半径の吊り下げ作業を可能としている。
そして、このラフィングジブを有するクレーンでは、ラフィングジブを立てる方向に起伏角度を大きくしていくと、ラフィングジブを支えるマストやワイヤの重量による後方への回転モーメントが大きくなり、ラフィングジブが後方に転倒するおそれがある。
このため、例えば特許文献1では、ブームとラフィングジブの間に転倒防止シリンダを架け渡すとともに、カウンタバランス弁によって転倒防止シリンダのキャップ側とヘッド側を連通する構成が開示されている。
この構成によれば、後方への回転モーメントが大きくなった場合に、転倒防止シリンダの圧力を低圧から高圧に切り替えてラフィングジブを前方に押し返すことで転倒を防止できる。加えて、起伏動作の際に圧力上昇による抵抗を防止することや、倒伏動作の際に圧油の量を低減してポンプ容量を小さくすることができる。
特開平11−263589号公報
しかしながら、前記した従来のクレーンでは、後方への回転モーメントが小さくなって転倒防止シリンダの圧力を高圧から低圧に切り替えたときに、保持ワイヤの張力が急激に開放されてブームが撓むため、荷振れが生じる場合があった。
そこで、本発明は、ジブの後方転倒を防止しつつ荷振れを低減できるクレーンを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明のクレーンは、ブームと、前記ブームの先端に起伏可能に取付けられるジブと、前方に傾斜した前記ジブを後方に引き起こすようにして保持する保持ワイヤと、前記ブームと前記ジブに架け渡されて前記ジブを前方に駆動する転倒防止シリンダと、を有するクレーンであって、前記保持ワイヤの張力が減少して所定の許容張力になった場合に、前記転倒防止シリンダの加圧時に倒伏させる側となる油圧室を加圧して前記保持ワイヤの張力を所定の安定張力にしたうえで、前記転倒防止シリンダの前記油圧室からの排油経路が封止されることを特徴とする。
このように、本発明のクレーンは、保持ワイヤの張力が減少して所定の許容張力になった場合に、転倒防止シリンダの加圧時に倒伏させる側となる油圧室を加圧して保持ワイヤの張力を所定の安定張力にしたうえで、転倒防止シリンダの加圧時に倒伏させる側となる油圧室からの排油経路が封止される。
このように、保持ワイヤの張力を調整するとともに、転倒防止シリンダの加圧時に倒伏させる側となる油圧室からの排油を制限して積極的には排油させないことで、転倒防止シリンダの加圧時に倒伏させる側となる油圧室の急激な圧力変化を抑制できる。このため、保持ワイヤの張力が急激に開放されることがないため、ブームが撓むこともなくなり、荷触れすることもない。
本発明のクレーンの構成を説明する説明図である。 クレーンの全体構成を説明する説明図である。 クレーンの油圧回路図である。 チルト角の変化を示した説明図である。 転倒防止シリンダの制御手順を説明するフローチャートである。 各ソレノイドのON/OFFの切り替えを説明する表である。 保持ワイヤの張力と転倒防止シリンダの圧力の関係を示したグラフである。 チルト角と保持ワイヤの張力の関係を示したグラフである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、図2を用いて本発明のクレーン1の全体構成を説明する。
本発明のクレーン1は、オールテレーンクレーンであり、図2に示すように、走行機能を有する車体10と、車体10の上に水平旋回可能に取付けられる旋回台11と、旋回台11に起伏可能に取付けられるブーム2と、ブーム2の先端に起伏可能に取付けられるジブとしてのラフィングジブ3と、を備えている。
なお、本実施例ではクレーン1としてオールテレーンクレーンに適用する場合について説明するが、ジブを有するクレーンであって転倒防止用のシリンダを有するものであればどのようなクレーンにも適用できる。
車体10の内部には、クレーン1が転倒しないように総合重心位置や転倒モーメントを監視する安全装置70(図2参照)が配置されており、後述するバックストッパシリンダ5の動作を制御する。安全装置70は、中央演算処理装置、主記憶装置、補助記憶装置などを有する汎用のマイクロコンピュータなどによって構成することができる。
このブーム2は、鋼製の筒体を入れ子状に重ねて伸縮自在に形成されるもので、本体20の付け根部分が旋回台11の回動軸に取付けられて、起伏シリンダ21を伸縮させることで起仰・倒伏する。
また、ジブとしてのラフィングジブ3は、作業半径を大きくするために用いられるもので、鋼材をトラス状に組んだラチスジブとして形成されており、ブーム2の先端の回動軸に起伏自在に取付けられている。
さらに、このラフィングジブ3の先端に取付けたシーブ31には、吊上ワイヤ40が掛けられており、この吊上ワイヤ40の一方の先端にはフックが取付けられ、他方の末端は旋回台11に配置された吊上用ウインチ66に巻回されている。
そして、このラフィングジブ3の背面側には、マスト61,62が立設されて、先端側のマスト61とラフィングジブ3の間、先端側のマスト61と後端側のマスト62の間にそれぞれリンク63,64が架けられている。
加えて、この一体となったラフィングジブ3の背面側には、ラフィングジブ3やマスト61,62やリンク63,64などを引き起こすように保持する保持ワイヤ41が掛けられている。この保持ワイヤ41の一端はラフィングジブ3の先端に取付けられ、他端は旋回台11に配置された保持用ウインチ67に巻回されている。
また、本実施例の保持ワイヤ41には、後端側のマスト62と保持用ウインチ67の間に、この保持ワイヤ41に作用する張力を計測する張力計測器65が設置されている。
例えば、このラフィングジブ3をチルト角θが小さくなるように起仰する場合は、保持用ウインチ67によって保持ワイヤ41を巻き取り、チルト角θが大きくなるように倒伏する場合は、保持用ウインチ67によって保持ワイヤ41を送り出す。
そして、本実施例のブーム2の先端とラフィングジブ3の付根の間には、ラフィングジブ3の後方転倒を防止するために、背面側(上面側)に転倒防止シリンダとしてのバックストッパシリンダ5が架け渡されている。キャップ側52はラフィングジブ3に取り付けられ、ヘッド側53はブーム2に取付けられている。
このバックストッパシリンダ5は、ラフィングジブ3がチルト角θを小さくするように起仰して、ラフィングジブ3全体の総合重心位置(後述)がラフィングジブ3の回動軸より後方に位置するようになると、ラフィングジブ3を前方(チルト角θを大きくする方向)に駆動して押し返す。
ここにおいて、ラフィングジブ3全体の総合重心位置とは、ラフィングジブ3とマスト61,62とリンク63,64と保持ワイヤ41のそれぞれの重力の合力の作用点をいう。
また、チルト角θとは、ブーム2の軸とラフィングジブ3の軸とがなす上側の角のことをいうものとする。さらに、ブーム2やラフィングジブ3について前方とは、フックや荷が位置する側を指すものとし、後方とはフックや荷が位置する方向とは逆側を指すものとする。
次に、本実施例のクレーン1のバックストッパシリンダ5を制御するための油圧回路について、図3を用いて説明する。
このバックストッパシリンダ5の内部は、ロッド51が配置されるヘッド側53と、ピストンを挟んで反対側のキャップ側52と、に区分され、それぞれがポンプ88やタンク89に繋がっており、全体として差動回路を構成している。
加圧時にラフィングジブ3を倒伏させる側となる油圧室であるキャップ側52の回路には、リリーフ弁81と、キャップ側排油弁82と、カウンタバランス弁83と、が接続されている。
リリーフ弁81は、キャップ側52の圧力を後述する転倒防止圧Hに維持するためのもので、スプリングによってピストンを押圧して弁を閉じる常時閉の弁であり、キャップ側52とタンク89の間に配置されている。そして、キャップ側52の回路内の油圧が設定圧である転倒防止圧Hに達すると、スプリング反力に抗してピストンを押し込むことで、弁が開いて作動油が流れて自動的に圧力を維持する。
また、キャップ側排油弁82は、キャップ側52の作動油を積極的にタンク89側に排出するために用いられるもので、制御手段としての安全装置70から指示を与えた場合にのみソレノイドが移動して弁を開く常時閉の弁であり、キャップ側52とタンク89の間に配置されている。
さらに、カウンタバランス弁83は、制御速度を調整するために設けられるもので、ヘッド側53の圧力を検知して開閉することによって、キャップ側52の作動油をヘッド側53に導入するように構成されている。
同様に、加圧時にラフィングジブ3を起仰させる側となる油圧室であるヘッド側53の回路には、リリーフ弁86と、ヘッド側排油弁85と、カウンタバランス弁84と、が接続されている。
リリーフ弁86は、ヘッド側53の圧力を維持するためのもので、スプリングによってピストンを押圧して弁を閉じる常時閉の弁であり、ヘッド側53とタンク89の間に配置されている。
また、ヘッド側排油弁85は、ヘッド側53の作動油を積極的にタンク89側に排出するために用いられるもので、制御手段としての安全装置70から指示を与えた場合にのみソレノイドが移動して弁を開く常時閉の弁であり、ヘッド側53とタンク89の間に配置されている。
さらに、カウンタバランス弁84は、制御速度を調整するために設けられるもので、キャップ側52の圧力を検知して開閉することによって、ヘッド側53の作動油をキャップ側52に導入するように構成されている。
そして、本実施例の油圧回路には、上記した差動回路とは別経路として、ポンプ88と差動回路の間と、タンク89と差動回路の間と、をバイパスさせる経路として、循環弁87を有する循環回路が設けられている。
この循環回路は、定容量型のポンプ88を稼動させ、差動回路を経由させずにエネルギーロスなく作動油をタンク89に戻すための回路である。そして、循環弁87に制御手段としての安全装置70から指示を与えるとこの循環回路に作動油が流れ、指示を与えないと循環回路は遮断される。
次に、本実施例のクレーン1の作用について、図4,5を用いて説明する。本実施例では、ブーム2は所定の保持長さ以上となっていて排油経路を封止する場合(図6の所定の長さ超え)について説明する。なお、ここで説明する油圧維持制御は、主として制御手段としての安全装置70において実行される。
まず、ラフィングジブ3を起仰させてチルト角θを小さくしていき(図4のθb1からθc)、張力計測器65で計測された保持ワイヤ41の張力Tが許容張力T1に達すると(ステップS1〜S3)、ラフィングジブ3の起仰を止めるとともに、バックストッパシリンダ5のキャップ側52を所定の転倒防止圧Hになるように加圧する(ステップS4)。
この場合、油圧回路では、図6の表に示すように(バックテンション張力=なし、BSC動作状態=停止・伸長)、キャップ側送油弁90がON、キャップ側排油弁82がOFF、ヘッド側排油弁85がOFF、循環弁87がOFFされる。
したがって、バックストッパシリンダ5のキャップ側52に作動油が送油されて、所定の転倒防止圧Hに達するまで徐々に油圧が上昇していき(図7のcからd)、転倒防止圧Hに達するとリリーフ弁81が開かれて排油経路(ベント回路)を通じてタンク89に作動油が戻る。
つづいて、ラフィングジブ3を倒伏させてチルト角θを大きくしていき(図4のθdからθa)、張力計測器65で計測された保持ワイヤ41の張力Tが増加して安定張力としての余裕張力TAに達すると(ステップS5〜S7)、バックストッパシリンダ5のキャップ側52の排油経路が封止されるとともに、循環回路が接続される(ステップS8,S9)。
この場合、油圧回路では、図6の表に示すように(バックテンション張力=あり、BSC動作状態=伸長)、キャップ側送油弁90がON、キャップ側排油弁82がOFF、ヘッド側排油弁85がON、循環弁87がONされる。
したがって、バックストッパシリンダ5のキャップ側52に作動油が送油されて、所定の転倒防止圧Hを維持しつつ張力Tが増加し(図7のdからa)、安定張力としての余裕張力TAに達すると(図7のa)、バックストッパシリンダ5のキャップ側52の排油経路が封止された状態のままで、循環回路が接続される。
そして、さらに保持ワイヤ41を緩めてラフィングジブ3を倒伏させてチルト角θを大きくしていくと(図4のθaからθb1)、バックストッパシリンダ5の圧力は徐々に低下して低圧Lとなり、保持ワイヤ41の張力Tも時間をかけてゆっくりと減少して弛緩張力T3に達する(図7のaからb1、ステップS10)。この場合、油圧回路は同じ状態を保ったままである。
引き続いて、保持ワイヤ41を緩めてラフィングジブ3を倒伏させてチルト角θを大きくしていくと(図4のθb1からθe)、姿勢変化によって前方へのモーメントが大きくなるため、バックストッパシリンダ5は低圧Lのままで保持ワイヤ41の張力Tは徐々に増加していく(ステップS11)。
また、上記の油圧維持制御では、図7の「保持ワイヤ41の張力T−バックストッパシリンダ(BSC)出力」の関係においてヒステリシスを持たせる場合、すなわちθdからθaまで転倒防止圧Hを維持する場合について説明したが、転倒防止圧Hは必ずしも維持しなくてもよい。
つまり、転倒防止圧Hによる押圧で保持ワイヤ41の張力Tが、安定張力としての保持張力TA‘になった時点で、上記したステップS5〜S7を省略して、ステップS8〜S11の制御を実行してもよい。
次に、本発明のクレーン1の効果について説明する。
(1)このように、本実施例のクレーン1は、保持ワイヤ41の張力Tが減少して所定の許容張力T1になった場合に、バックストッパシリンダ5の加圧時に倒伏させる側となる油圧室であるキャップ側52を加圧してラフィングジブ3を駆動して押し返すことで、保持ワイヤ41の張力Tを所定の安定張力(余裕張力TAや保持張力TA‘)にしたうえで、バックストッパシリンダ5のキャップ側52からの排油経路が封止される。
このように、保持ワイヤ41の張力Tが安定張力にされることで、ラフィングジブ3は前方に押されることになるため、ラフィングジブ3の後方転倒を防止することができる。
そして、保持ワイヤ41の張力Tを安定張力に調整するとともに、バックストッパシリンダ5のキャップ側52からの排油を制限して積極的には排油させないことで、バックストッパシリンダ5のキャップ側52の急激な圧力変化を抑制できる。
このため、保持ワイヤ41の張力Tが安定張力から弛緩張力T2(T3)に急激に開放されることがなく、ブーム2が急激に撓むこともなくなり、荷触れがすることもない。
すなわち、図7に示すように、従来は、バックストッパシリンダ5の圧力を転倒防止圧Hから低圧Lに切り替える際に、保持ワイヤ41の張力Tが短時間(瞬間的)に余裕張力TAから弛緩張力T2まで低下することで、ブーム2が急激に撓むため、荷の位置が急激に変化して荷振れが生じていた。
これに対して、本実施例でも、転倒防止圧Hから低圧Lに切り替える際に張力Tは余裕張力TAや保持張力TA‘から弛緩張力T3まで低下するが、この張力変化は長い時間をかけてゆっくりと生じるものであるため、大きく荷振れが生じることはない。
なお、上記の場合には、バックストッパシリンダ5に転倒防止圧Hをかけてラフィングジブ3を前方に駆動して押し返すため、吊上性能の一部を犠牲にすることになるが、チルト角θを大きくした状態ではバックストッパシリンダ5は低圧となるためほとんど問題はない。
(2)また、保持ワイヤ41の張力Tが減少して所定の許容張力T1になった場合に、バックストッパシリンダ5のキャップ側52を所定の転倒防止圧Hで加圧したうえで、バックストッパシリンダ5の加圧時にラフィングジブ3を倒伏させる側となる油圧室であるキャップ側52からの排油経路が封止される。
このように、バックストッパシリンダ5の圧力を調整するとともに、バックストッパシリンダ5のキャップ側52からの排油を制限して積極的には排油させないことで、バックストッパシリンダ5のキャップ側52の急激な圧力変化を抑制できる。このため、保持ワイヤ41の張力Tが急激に開放されることがないため、ブーム2が急激に撓むこともなくなり、荷触れがすることもない。
(3)さらに、バックストッパシリンダ5のキャップ側52を所定の転倒防止圧Hで加圧して、保持ワイヤ41の張力Tが増加して所定の安定張力としての余裕張力TAになった場合に、バックストッパシリンダ5のキャップ側52からの排油経路が封止されることで、張力Tを計測して転倒の危険度を直接的に察知できるため、より安全性の高いクレーン1となる。
加えて、バックストッパシリンダ5を転倒防止圧Hにしたまま、張力Tが余裕張力TAに達するまで維持してヒステリシスを持たせることで、制御が短時間でループしてしまうことを防止できる。
(4)そして、バックストッパシリンダ5のキャップ側52からの排油経路は所定位置に配置されたキャップ側排油弁82で封止されるとともに、キャップ側52への送油経路は、循環弁87を有する循環回路を経由して、キャップ側52からの排油経路のキャップ側排油弁82より下流側に接続される。
したがって、排油経路がキャップ側排油弁82によって封止されても、循環回路を経由させることで作動油を循環させることができるようになるため、バックストッパシリンダ5の応答遅れを防止できる。
すなわち、通常、作動油を送油するポンプ88は、車体10の内部に配置されているため、ポンプ88からバックストッパシリンダ5までの距離が長くなっている。
そうすると、動作の度にポンプ88のON/OFFを切り替えて作動油を送油するように構成すると、送油に要する時間だけバックストッパシリンダ5の動作が遅れてしまうこととなる。
他方、ポンプ88をONのままにして、リリーフ弁81を介して作動油を高圧の状態で循環させると、作動油の温度が上昇してエネルギーロスが大きくなってしまう。
そこで、ポンプ88はONのままにしつつ、より抵抗の少ない循環回路を設け、これを経由させて作動油を循環させておけば、このような動作遅れやエネルギーロスが生じることがなくなる。
(5)また、ブーム2の長さが所定の保持長さ以上になった場合に、バックストッパシリンダ5のキャップ側52からの排油経路が封止されるようにすれば、ブーム2が短い場合には積極的に排油させることができるため、バックストッパシリンダ5でラフィングジブ3を押し続けることによる吊上性能の低下を防止することができる。
つまり、ラフィングジブ3をバックストッパシリンダ5で押すということは、ラフィングジブ3に下向きに負荷をかけていることであるから、その分だけラフィングジブ3の吊上性能が低下することになる。
そこで、ブーム2が短くて撓みが問題とならない程度に小さい場合には、バックストッパシリンダ5で押し続けることを止めれば、その分だけラフィングジブ3の吊上性能は向上することとなる。
以上、図面を参照して、本発明の実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、バックストッパシリンダ5のキャップ側52からの排油経路を封止しつつ、循環回路を設けて作動油の抵抗を少なくしてタンク89に戻す制御について説明したが、これに限定されるものではなく、循環回路を設けずにリリーフ弁81を経由させてバックストッパシリンダ5を転倒防止圧Hに保持したままの状態としてもよい。
また、前記実施例では、転倒防止シリンダとしてのバックストッパシリンダ5がブーム2とラフィングジブ3の上側に架け渡されてキャップ側52を加圧して所定の安定張力にする場合について説明したが、これに限定されるものではなく、転倒防止シリンダが下側に架け渡される場合にはヘッド側を加圧して所定の安定張力にしてもよい。
1 クレーン
2 ブーム
3 ラフィングジブ(ジブ)
41 保持ワイヤ
5 バックストッパシリンダ(転倒防止シリンダ)
52 キャップ側
65 張力計測器
81,86 リリーフ弁
82 キャップ側排油弁
85 ヘッド側排油弁
87 循環弁
90 キャップ側送油弁
L 低圧
H 転倒防止圧
T 張力
T1 許容張力
T2,T3 弛緩張力
TA 余裕張力(安定張力)
TA‘ 保持張力(安定張力)
θ チルト角

Claims (5)

  1. ブームと、前記ブームの先端に起伏可能に取付けられるジブと、前方に傾斜した前記ジブを後方に引き起こすようにして保持する保持ワイヤと、前記ブームと前記ジブに架け渡されて前記ジブを前方に駆動する転倒防止シリンダと、を有するクレーンであって、
    前記保持ワイヤの張力が減少して所定の許容張力になった場合に、前記転倒防止シリンダの加圧時に倒伏させる側となる油圧室を加圧して前記保持ワイヤの張力を所定の安定張力にしたうえで、前記転倒防止シリンダの前記油圧室からの排油経路が封止されることを特徴とするクレーン。
  2. ブームと、前記ブームの先端に起伏可能に取付けられるジブと、前方に傾斜した前記ジブを後方に引き起こすようにして保持する保持ワイヤと、前記ブームと前記ジブに架け渡されて前記ジブを前方に駆動する転倒防止シリンダと、を有するクレーンであって、
    前記保持ワイヤの張力が減少して所定の許容張力になった場合に、前記転倒防止シリンダの加圧時に倒伏させる側となる油圧室を所定の転倒防止圧で加圧したうえで、前記転倒防止シリンダの前記油圧室からの排油経路が封止されることを特徴とするクレーン。
  3. 前記転倒防止シリンダの前記油圧室を所定の転倒防止圧で加圧して、前記保持ワイヤの張力が増加して所定の安定張力になった場合に、前記転倒防止シリンダの前記油圧室からの排油経路が封止されることを特徴とする請求項2に記載のクレーン。
  4. 前記転倒防止シリンダの前記油圧室からの排油経路は所定位置で封止されるとともに、前記転倒防止シリンダの前記油圧室への送油経路は、循環回路を経由して、前記転倒防止シリンダの前記油圧室からの排油経路の前記所定位置より下流側に接続されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のクレーン。
  5. 前記ブームの長さが所定の保持長さ以上になった場合に、前記転倒防止シリンダの前記油圧室からの排油経路が封止されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のクレーン。
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