JP2010221477A - 液体収容容器、液体収容容器の製造方法 - Google Patents

液体収容容器、液体収容容器の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 インクカートリッジの機能を十分に確保しつつ、インクカートリッジを効率的に製造する。
【解決手段】 インクカートリッジ1は、内部がリブ10aによって区画され、正面及び背面が外表面フィルム60及びフィルム80で封止される。また、インクカートリッジ1は、液体を収容するタンク室370及びエンド室390と、大気開放孔100と、タンク室370と大気開放孔100とを通気可能に連通させる空気室320〜360と、インクをプリンターに供給する液体供給部50と、空気室350に隣接して設けられ、減圧孔110によって大気と連通する大気連通室355と、タンク室370及びエンド室390へのインク注入時において、空気室350と大気連通室355とを通気可能に連通させるバイパス路354とを備える。バイパス路354は、インク注入後に、フィルム80に熱溶着させて封止される。
【選択図】 図6

Description

本発明は、凹部を備える筐体の少なくとも一面をフィルム材で封止した液体収容容器に関する。
近年、インクを収容したインクカートリッジを装着するインクジェット式プリンターが普及している。かかるインクジェット式プリンターのインクカートリッジでは、その製造時において、インクカートリッジ内にインクを効率的に注入するために、減圧孔が設けられているものがある(例えば、下記特許文献1)。減圧孔は、インクカートリッジにインクを注入する際に、減圧孔からインクカートリッジ内部の空気を吸引して減圧するために、インクカートリッジの筐体に設けられた貫通孔であり、インクの注入後には、封止される。こうした封止の方法として、特許文献1では、減圧孔に弾性部材を挿入しておき、内部に貫通孔を備える減圧針を当該弾性部材に貫通させて、貫通孔からインクカートリッジ内部を減圧する技術を開示している。こうした技術を用いれば、インク注入後に減圧針を弾性部材から抜けば、弾性部材の復元力によって減圧孔は封止されるので、封止作業が不要となる。
しかしながら、特許文献1の技術では、弾性部材が必要となるため、部品点数が増加するという問題点があった。また、減圧孔を弾性部材の復元力のみで封止するので、シール性が十分に確保されないおそれがあり、インクカートリッジ内のインクの蒸発やインク漏れが危惧されていた。また、シール性を確実なものにするために、フィルム材などを貼り付けることで減圧孔を封止することも考えられるが、その場合、部品点数や製造工数の増加の問題は解消し得ない。
かかる問題は、プリンター用のインクカートリッジに限らず、例えば、金属を含む液体材料を噴射して半導体上に電極層を形成する噴射装置に液体材料を供給する液体収容体など、液体消費装置に液体を供給するための液体収容容器に共通する問題であった。
特開2001−105618号公報
上述の問題を踏まえ、本発明が解決しようとする課題は、インクカートリッジの機能を十分に確保しつつ、インクカートリッジを効率的に製造することである。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]凹部を備える筐体の少なくとも一面をフィルム材で封止した液体収容容器であって、
液体を収容する液体収容室と、
前記液体収容容器の表面に設けられた開口部を有する大気開放部と、
前記液体収容室と前記大気開放部とを通気可能に連通させる大気連通路と、
前記液体収容室に収容された液体を、液体流路を介して、前記液体を消費する液体消費装置に供給するための液体供給部と、
大気と連通する孔部である大気連通孔部によって大気と連通する大気連通室と、
前記液体収容室への前記液体の注入時において、前記筐体の表面と前記フィルム材との間に形成され、前記液体収容室または前記大気連通路と、前記大気連通室とを通気可能に連通させるバイパス路であって、前記液体の注入後に前記フィルム材で封止されるバイパス路と
を備えた液体収容容器。
かかる構成の液体収容容器は、液体収容室または大気連通路とバイパス路を介して連通する大気連通室を備えている。また、大気連通室は、大気連通孔部を介して大気と連通している。したがって、当該液体収容容器の製造時において、バイパス路及び大気連通室を介して、大気連通孔部から液体収容容器の液体経路内の空気を吸引し、減圧した後に、液体を注入することができるので、効率的な液体注入を行える。また、大気開放部から減圧する場合と比べて、空気を吸引する経路を短くできるので、吸引経路の圧損を低減して、効率的に減圧することができる。また、液体注入後は、液体収容容器の筐体を封止するフィルム材でバイパス路を封止し、大気連通室は液体収容容器内の経路と隔離されるので、大気連通孔部を別途封止する必要がない。つまり、部品点数は増加しない。
[適用例2]適用例1記載の液体収容容器であって、前記大気連通路は、該大気連通路の一部の経路が蛇行して形成された蛇行連通路を備え、前記バイパス路は、前記注入時において、前記蛇行連通路よりも前記液体収容室側の経路で、前記前記液体収容室または前記大気連通路と、前記大気連通室とを連通させる液体収容容器。
かかる構成の液体収容容器は、当該液体収容容器の製造時において、構造上、圧損が大きくなる蛇行連通路を避けた経路で減圧することができるので、効率的に減圧することができる。
[適用例3]前記バイパス路は、前記注入時において、前記大気連通路と前記大気連通室とを連通させる適用例1または適用例2記載の液体収容容器。
かかる構成の液体収容容器は、バイパス路が、大気連通路と大気連通室とを連通させるので、当該液体収容容器の製造時の液体注入の際に、注入した液体がバイパス路及び大気連通孔部を介して、液体収容容器の外部に漏れることを抑制することができる。
[適用例4]適用例3記載の液体収容容器であって、前記大気連通路は、通気可能に区画された複数の空気室を備え、前記バイパス路は、前記注入時において、前記大気連通室と、前記複数の空気室のうちの前記液体収容室側の空気室とを連通させる液体収容容器。
かかる構成の液体収容容器は、当該液体収容容器の製造時において、バイパス流路が、大気連通室と、複数の空気室のうちの液体収容室側の空気室とを連通させるので、空気室の大半を避けた経路で減圧することができ、効率的に減圧することができる。
[適用例5]前記バイパス路のうちの少なくとも一部の経路は、前記筐体のリブに形成された凹部または凸部と、該凹部または該凸部を備えた前記筐体の面を封止する前記フィルム材との間に形成された隙間である適用例1ないし適用例4のいずれか記載の液体収容容器。
かかる構成の液体収容容器は、バイパス路を容易に形成し、また、容易に封止することができる。
[適用例6]適用例4記載の液体収容容器であって、前記大気連通室と、前記液体収容室側の空気室とは隣接して配置され、前記バイパス路は、前記大気連通室と前記液体収容室側の空気室とを区画する前記筐体のリブに形成された凹部または凸部と、該凹部または該凸部を備えた前記筐体の面を封止する前記フィルム材との間に形成された隙間である液体収容容器。
かかる構成の液体収容容器は、大気連通室と、液体収容室側の空気室とは隣接して配置され、バイパス路は、それらを区画するリブに形成された凹部または凸部とフィルムとの隙間によって形成されるので、リブ上以外に流路を設ける必要がなく、流路を短く、かつ、容易に形成することができる。
[適用例7]適用例1ないし適用例6のいずれか記載の液体収容容器であって、前記大気開放部が有する開口部は、陥没形状であり、前記大気連通孔部は、前記陥没形状の側面に形成された液体収容容器。
かかる構成の液体収容容器において、大気連通孔部は、陥没形状の大気開放部の側面に形成してもよい。この場合、大気連通孔部は外部から見えにくいので、液体収容容器の見栄えが良い。
[適用例8]適用例1ないし適用例7のいずれか記載の液体収容容器であって、更に、前記液体収容室と前記液体供給部との間の液体経路に設けられ、前記液体供給部側から前記液体収容室側への前記液体の逆流を防止する逆止弁と、前記液体供給口から前記液体収容室への前記液体の注入時において、前記逆止弁をバイパスした経路で、前記液体供給部と前記液体収容室とを連通させる液体バイパス流路であって、前記液体の注入後に前記フィルム材で封止される液体バイパス流路とを備え、前記バイパス路と前記液体バイパス流路とは、前記液体の注入後に前記液体収容容器の同一の面上において前記フィルム材で封止される液体収容容器。
かかる構成の液体収容容器は、当該液体収容容器の製造時において、液体バイパス流路とバイパス路とを同一面上で封止できるので、液体バイパス流路を封止する工程において、バイパス路も同時に封止することができる。すなわち、バイパス路を封止するための工程を別途設ける必要が無く、効率的に製造することができる。
また、本発明は、適用例9の液体収容容器の製造方法としても実現することができる。
[適用例9]凹部を備える筐体の少なくとも一面をフィルム材で封止した液体収容容器の製造方法であって、液体を収容する液体収容室と、前記液体収容容器の表面に設けられた孔部を有する大気開放部と、前記液体収容室と前記大気開放部とを通気可能に連通させる大気連通路と、前記液体収容室に収容された液体を、液体流路を介して、前記液体を消費する液体消費装置に供給するための液体供給部と、大気と連通する孔部である大気連通孔部によって大気と連通する大気連通室と、前記筐体の表面と前記フィルム材との間に形成され、前記液体収容室または前記大気連通路と、前記大気連通室とを通気可能に連通させるバイパス路とを備えた液体収容容器を用意する工程と、前記大気連通孔部から前記液体収容容器内の液体経路の空気を吸引して、該液体経路を減圧する工程と、前記液体供給部から前記液体収容室に前記液体を注入する工程と、前記液体注入後に前記バイパス路を前記フィルム材で封止する工程とを備えた液体収容容器の製造方法。
インクカートリッジ1の第1の外観斜視図である。 インクカートリッジ1の第2の外観斜視図である。 インクカートリッジ1の第1の分解斜視図である。 インクカートリッジ1の第2の分解斜視図である。 インクカートリッジ1がキャリッジ200に取り付けられた状態を示す説明図である。 大気開放孔100から液体供給部50に至る経路を模式的に示す説明図である。 カートリッジ本体10の内部構造(正面側)を示す説明図である。 カートリッジ本体10の内部構造(背面側)を示す説明図である。 カートリッジ本体10の内部構造(正面及び背面)の概略図である。 バイパス路354の構造と封止方法を示す説明図である。 インクカートリッジ1の製造処理の手順を示す工程図である。 カートリッジ本体10へのインク注入時の様子を示す説明図である。 第2実施例としての、大気開放孔100から液体供給部50に至る経路を模式的に示す説明図である。 第2実施例としての、カートリッジ本体10の内部構造(正面側)を示す説明図である。 第3実施例としての、大気開放孔100から液体供給部50に至る経路を模式的に示す説明図である。 第3実施例としての、カートリッジ本体10の内部構造(正面側)を示す説明図である。 変形例としてのバイパス路354の構造と封止方法を示す説明図である。
本発明の実施例について説明する。
A.第1実施例:
A−1.インクカートリッジの構成:
図1は、本発明の実施例としてのインクカートリッジ1の第1の外観斜視図である。図2は、インクカートリッジ1の第2の外観斜視図である。図2は、図1とは反対方向から見た図を示している。図3は、図1に対応するインクカートリッジ1の分解斜視図である。図4は、図2に対応するインクカートリッジ1の分解斜視図である。図4は、図3とは反対方向からみた図を示している。図5は、インクカートリッジ1のひとつがキャリッジに取り付けられた状態を示す図である。なお、図1〜図5には、方向を特定するため、XYZ軸が図示されている。
インクカートリッジ1は、内部に液体のインクを収容する。図5に示すように、インクカートリッジ1は、インクジェット式プリンターのキャリッジ200に装着され、当該プリンターにインクを供給する。
図1及び図2に示すようにインクカートリッジ1は、略直方体形状を有し、Z軸正方向側の面1aと、Z軸負方向側の面1bと、X軸正方向側の面1cと、X軸負方向側の面1dと、Y軸正方向側の面1eと、Y軸負方向側の面1fとを有している。以下では、説明の便宜上、面1aを上面、面1bを底面、面1cを右側面、面1dを左側面、面1eを正面、面1fを背面とも呼ぶ。また、これらの面1a〜1fのある側を、それぞれ上面側、底面側、右側面側、左側面側、正面側、背面側とも呼ぶ。
底面1bには、プリンターにインクを供給するための供給孔を有する液体供給部50(請求項の液体供給部に該当)が設けられている。底面1bには、さらに、インクカートリッジ1の内部に大気を導入するための大気開放孔100(請求項の大気開放部に該当)が陥没形状に開口している(図4)。大気開放孔100は、プリンターのキャリッジ200に形成された突起230(図5)が所定の隙間を有するように余裕を持って嵌るような深さと径を有している。ユーザは、大気開放孔100を気密に封止する封止フィルム90を剥がしてから、インクカートリッジ1をキャリッジ200に装着する。突起230は、封止フィルム90の剥がし忘れを防止するために設けられている。
図1及び図2に示すように、左側面1dには、係合レバー11が設けられている。係合レバー11には、突起11aが形成されている。突起11aが、キャリッジ200への装着時にキャリッジ200に形成された凹部210と係合することによりキャリッジ200に対してインクカートリッジ1が固定される(図5)。以上から解るように、キャリッジ200はインクカートリッジ1が装着される装着部である。プリンターの印刷時には、キャリッジ200は、印刷ヘッド(図示省略)と一体になって、印刷媒体の紙巾方向(主走査方向)に往復移動する。主走査方向は、図5においてY軸方向である。
左側面1dの係合レバー11の下方には、回路基板35が設けられている(図2)。回路基板35上には、複数の電極端子35aが形成されており、これらの電極端子35aは、キャリッジ200に設けられた電極端子(図示省略)を介して、プリンターと電気的に接続される。インクカートリッジ1の上面(面1a)と背面(面1f)には、外表面フィルム60が貼り付けられている。
さらに、図3、図4を参照しながら、インクカートリッジ1の内部構成、部品構成について説明していく。インクカートリッジ1は、カートリッジ本体10と、カートリッジ本体10の正面側(面1e側)を覆う蓋部材20とを有している。
カートリッジ本体10の正面側には、様々な形状を有するリブ10aが形成されている(図3)。カートリッジ本体10と蓋部材20との間には、カートリッジ本体10の正面側を覆うフィルム80が設けられている。フィルム80は、カートリッジ本体10のリブ10aの正面側の端面に隙間が生じないように緻密に貼り付けられている。これらのリブ10aとフィルム80により、複数の小部屋、例えば、後述するエンド室、バッファ室がインクカートリッジ1の内部に区画形成される。
カートリッジ本体10の背面側には、差圧弁収容室40aと気液分離室70aとが形成されている(図4)。差圧弁収容室40aは、バルブ部材41とバネ42とバネ座43とからなる差圧弁40(請求項の逆止弁に該当)を収容する。気液分離室70aの底面を囲む内壁には土手70bが形成され、気液分離膜71が、当該土手70bに貼着されており、全体で気液分離フィルタ70を構成している。
カートリッジ本体10の背面側には、さらに、複数の溝10bが形成されている(図4)。これらの溝10bは、カートリッジ本体10の背面側の略全体を覆うように外表面フィルム60が貼り付けられたときに、カートリッジ本体10と外表面フィルム60との間に後述する各種の流路、例えば、インクや大気が流動するための流路を形成する。
次に、上述した回路基板35周辺の構造を説明する。カートリッジ本体10の左側面(面1d)の底面側(面1b側)には、センサ収容室30aが形成されている(図4)。センサ収容室30aには、液体残量センサ31が収容され、フィルム32により接着されている。センサ収容室30aの左側面側の開口は、カバー部材33によって覆われ、カバー部材33の外表面33aに、中継端子34を介して、上述した回路基板35が固定される。センサ収容室30aと、液体残量センサ31と、フィルム32と、カバー部材33と、中継端子34と、回路基板35とを全体で、センサ部30とも呼ぶ。
詳細な図示は省略するが、液体残量センサ31は、後述するインク流動部の一部を形成するキャビティと、キャビティの壁面の一部を形成する振動板と、振動板上に配置された圧電素子とを備えている。圧電素子の端子は、電気的に回路基板35の電極端子の一部に接続されており、プリンターにインクカートリッジ1が装着されたとき、圧電素子の端子は、回路基板35の電極端子を介してプリンターと電気的に接続される。プリンターは、圧電素子に電気エネルギを与えることにより、圧電素子を介して振動板を振動させることができる。その後、振動板の残留振動の特性(周波数等)を、圧電素子を介して検出することにより、プリンターはキャビティにおけるインクの有無を検出することができる。具体的には、カートリッジ本体10に収容されていたインクが消尽されることにより、インクが満たされた状態から大気が満たされた状態に、キャビティの内部の状態が変化すると、振動板の残留振動の特性が変化する。かかる振動特性の変化を、液体残量センサ31を介して検出することにより、プリンターは、キャビティにおけるインクの有無、すなわち、インクカートリッジ1におけるインクの消費または残量状態を検出することができる。
また、回路基板35には、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)などの書き換え可能な不揮発性メモリが設けられており、プリンターのインク消費量などが記録される。
カートリッジ本体10の底面側には、上述した液体供給部50と大気開放孔100と共に、減圧孔110(請求項の大気連通孔部に該当)が設けられている(図4)。減圧孔110は、インクカートリッジ1の製造工程においてインクを注入する際に、空気を吸い出してインクカートリッジ1の内部を減圧するために用いられる。
液体供給部50、大気開放孔100は、インクカートリッジ1が製造された直後には、それぞれ封止フィルム54、90によって開口部が封止されている。このうち、封止フィルム90は、上述したようにインクカートリッジ1がプリンターのキャリッジ200に装着される前にユーザによって剥離される。これにより、大気開放孔100は外部と連通し、インクカートリッジ1の内部に大気が導入される。また、封止フィルム54は、インクカートリッジ1がプリンターのキャリッジ200に装着された際に、キャリッジ200に備えられたインク供給針240によって破られるように構成されている。
液体供給部50の内部には、内部側から順に、閉塞バネ53と、バネ座52と、シール部材51とが収容されている(図4)。シール部材51は、液体供給部50にプリンターのインク供給針240が挿入されているときに、液体供給部50の内壁とインク供給針240の外壁との間に隙間が生じないようにシールする。バネ座52は、インクカートリッジ1がキャリッジ200に装着されていないときに、シール部材51の内壁に当接して液体供給部50を閉塞する。閉塞バネ53は、バネ座52をシール部材51の内壁に当接させる方向に付勢する。キャリッジ200のインク供給針240が液体供給部50に挿入されると、インク供給針240の上端がバネ座52を押し上げ、バネ座52とシール部材51との間に隙間が生じ、当該隙間からインク供給針240にインクが供給される。
インクカートリッジ1の内部構造について説明する前に、理解の便を図って、大気開放孔100から液体供給部50に至る経路を、図6を参照して模式的に説明する。大気開放孔100から液体供給部50に至るまでの経路は、インクを収容するためのインク収容部と、インク収容部の上流側の大気導入部と、インク収容部の下流側のインク流動部とに大きく分けられる。
大気導入部は、上流側から順に、大気開放孔100と、蛇行路310(請求項の蛇行連通路に該当)と、上述した気液分離膜71を収納する気液分離室70aと、気液分離室70aとインク収容部とを連結する空気室320〜360(請求項の空気室に該当)とから構成される。蛇行路310、気液分離室70a及び空気室320〜360は、請求項の大気連通路に該当する。蛇行路310は、上流端が大気開放孔100と連通し、下流端が気液分離室70aと連通している。蛇行路310は、大気開放孔100からインク収容部までの距離を長くするために細長く蛇行して形成されている。これにより、インク収容部内のインク中の水分の蒸発を抑制することができる。
気液分離膜71は、気体の透過を許容すると共に、液体の透過を許容しない素材で構成されている。気液分離膜71を、気液分離室70aの上流側と下流側との間に配置することにより、インク収容部から逆流してきたインクが、気液分離室70aより上流に進入することを抑制することができる。
空気室320〜360は、複数に区画された空気の流通経路であり、本実施例では、カートリッジ本体10の上下左右の方向に亘って立体的に構成されている。空気室320〜360は、リブ10a等によって区画され、連通孔やリブ10aに設けられた切欠により連通している。このように、複数に区画され、立体的に構成された空気室320〜360を設けることで、タンク室370から気液分離室70aへ、インクが逆流することを抑制することができる。
また、空気室320〜360のうち、空気室350は、バイパス路354(請求項のバイパス路に該当)を介して、大気連通室355(請求項の大気連通室に該当)と連通している。大気連通室355は、減圧孔110が形成されることで、大気と連通している。すなわち、空気室350は、バイパス路354、大気連通室355及び減圧孔110を介して大気と連通している。バイパス路354は、インクカートリッジ1の製造段階でのインク注入時において、減圧孔110から空気を吸引する際に、吸引空気の流通路となるが、インク注入後には封止され、その後は流路としては機能しない。なお、かかるインクカートリッジ1の製造方法については後述する。
インク収容部は、上流から順に、タンク室370と、連通路380と、エンド室390とから構成される。連通路380の上流側はタンク室370と連通し、連通路380の下流側はエンド室390と連通している。なお、本実施例では、インク収容部はタンク室370とエンド室390の2室を含む構成であるが、その室数(個数)は限定するものではなく、1室で構成してもよいし3室以上含む構成であってもよい。タンク室370及びエンド室390は、請求項の液体収容室に該当する。
インク流動部は、上流側から順に、気泡トラップ流路400と、気泡トラップ室410と、第1流動路420と、上述したセンサ部30と、第2流動路430と、バッファ室440と、上述した差圧弁40を収容する差圧弁収容室40aと、第3流動路450と、第4流動路460とから構成されている。
気泡トラップ流路400は、複数の屈曲部を立体的に有し、折り返し階段形状に形成されている。気泡トラップ流路400は、かかる形状によって、所定の体積を確保することにより、外部環境変化、例えば、外気温の変動、外気圧に起因するインクの体積の変化に伴う気泡トラップ室410への気泡の進入を抑制することができる。また、気泡トラップ流路400は、かかる形状を有することにより、インクカートリッジ1の保管姿勢によらず、気泡トラップ流路400から気泡トラップ室410への気泡の移動を抑制することができる。その結果、空気がセンサ部30に進入し、液体残量センサ31が誤動作することを抑制することができる。
気泡トラップ室410は、気泡トラップ室410に形成された連通孔412により第1流動路420と連通しており、第1流動路420は、下流端がセンサ部30に連通している。気泡トラップ室410は、上方(Z方向)に形成されている気泡トラップ流路400の導出部402を介して導入したインクを、下方に形成されている第2流動路430を介してセンサ部30へ導出する構成を備えているので、気体と液体の比重の差を利用して、気泡トラップ室410の上面側で気泡が捕捉される。つまり、気泡トラップ流路400から流入したインクに含まれる気泡を分離し、センサ部30への気泡の移動を抑制できる。
第2流動路430は、上流端がセンサ部30に連通し、下流端がバッファ室440に連通している。バッファ室440は、直接的に差圧弁収容室40aに連通している。差圧弁収容室40aにおいて、差圧弁40は、液体供給部50からプリンターへの供給に伴い、差圧弁40より下流側のインクが負圧になり、負圧が差圧弁40の閉じている力を超えると、その超えている間だけ差圧弁40が開き上流側のインクが下流側に流れるように構成されている。すなわち、差圧弁40は、上流側から下流側への一方向のインクの流れを可能とするものであり、例えば、液体供給部50からインクを注入するなどして差圧弁40の下流側のインクが正圧になった場合は、差圧弁40には弁を閉じる方向の力がかかり、差圧弁40の下流側から上流側へのインクの逆流を防止するようになっている。
第3流動路450は、上流端が差圧弁収容室40aに連通し、下流端が第4流動路460を介して液体供給部50に連通している。また、第3流動路450は、インクバイパス流路455(請求項の液体バイパス流路に該当)を介して、バッファ室440に連通している。インクバイパス流路455は、インクカートリッジ1の製造段階において、液体供給部50からインクを注入する際に、インクの流通路となるが、インク注入後には封止され、その後はインク流路としては機能しない。インクカートリッジ1の製造時において、かかるバイパス経路を設けるのは、差圧弁収容室40aに収納される差圧弁40は、上述の通り、液体供給部50からエンド室390側へインクを通すことができないからである。なお、かかるインクカートリッジ1の製造方法については後述する。
インクは、インクカートリッジ1の製造時には、図6において破線ML1で液面を模式的に示すように、タンク室370まで充填されている。インクカートリッジ1の内部のインクが、プリンターによって消費されていくと、液面は下流側に移動し、その代わりに大気開放孔100を介して上流から大気がインクカートリッジ1の内部に流入する。そして、インクの消費が進むと、図6において破線ML2で液面を模式的に示すように、液面がセンサ部30にまで到達する。そうすると、センサ部30に大気が導入され、液体残量センサ31により、インク切れが検出される。インク切れが検出されると、インクカートリッジ1は、センサ部30より下流側(バッファ室440等)に存在するインクが完全に消費されるより前の段階で、印刷を停止し、ユーザにインク切れを通知する。こうすることで、印刷ヘッドに空気が混入した状態で、印刷することがない。
以上の説明を踏まえて、大気開放孔100から液体供給部50に至るまでの経路の各構成要素のインクカートリッジ1内における具体的構成を、図7〜9を参照して説明する。図7は、カートリッジ本体10を正面側から見た図である。図8は、カートリッジ本体10を背面側から見た図である。図9(a)は、図7を簡略化した模式図である。図9(b)は、図8を簡略化した模式図である。
インク収容部のうち、タンク室370及びエンド室390は、カートリッジ本体10の正面側に形成されている。タンク室370及びエンド室390は、図7において、シングルハッチング及びクロスハッチングで示されている。連通路380は、図8及び図9(b)に示すように、カートリッジ本体10の背面側の中央部付近に形成されている。連通孔371は連通路380の上流端とタンク室370とを連通させる孔であり、連通孔391は連通路380の下流端とエンド室390とを連通させる孔である。
大気導入部のうち、蛇行路310及び気液分離室70aは、図8及び図9(b)に示すように、カートリッジ本体10の背面側のうち右側面側の位置にそれぞれ形成されている。連通孔102は、蛇行路310の上流端と大気開放孔100とを連通する孔である。蛇行路310の下流端は、気液分離室70aの側壁を貫通して気液分離室70aに連通している。
また、大気導入部の空気室320〜360は、カートリッジ本体10の正面側に配置された空気室320,340,350(図7及び図9(a)参照)と、カートリッジ本体10の背面側に配置された空気室330,360(図8及び図9(b)参照)とから構成され、各空間は上流から符合の順に直列に一本の流路を形成している。連通孔322は、気液分離室70aと空気室320とを連通する孔である。連通孔321、341は、空気室320と空気室330との間、空気室330と空気室340との間を、それぞれ連通する孔である。空気室340と空気室350との間は、空気室340と空気室350を隔てるリブに形成された切欠342により連通している。連通孔351、372は、空気室350と空気室360との間、空気室360とタンク室370との間を、それぞれ連通する孔である。
また、大気連通室355は、図7及び図9(a)に示すように、カートリッジ本体10の正面側で空気室350に隣接して、空気室350と減圧孔110との間に形成されている。大気連通室355の底面側の面には、上述した減圧孔110が形成され、大気連通室355は、減圧孔110を介して大気と連通している。また、空気室350と大気連通室355とを区画するリブ10aには、凸部353が設けられている。本実施例では、凸部353は3個形成されているが、その個数は限定するものではない。また、凸部353の正面側の端面は、略丸型かつ平らな形状に形成されているが、例えば、矩形形状であってもよく、丸みを帯びていてもよい。
凸部353が形成されるリブ10aのうち、インクカートリッジ1の右側面の外壁と交わる部分は、インクカートリッジ1のプリンターへの装着姿勢(底面側が下の姿勢)において、右側面側が左側面側よりも高くなるように傾斜が形成されている。かかる傾斜は、連通孔351から空気室350に少量のインクが流入した状態で、インクカートリッジ1をプリンターに装着した際に、凸部353が形成されるリブ10aのうちインクカートリッジ1の右側面の外壁と交わる部分にインクが停滞し残留するのを避けるためである。
かかる凸部353は、インクカートリッジ1の製造時において、バイパス路354を形成するために設けられている。凸部353及びバイパス路354については、図10を用いて詳しく説明する。図10は、凸部353のY軸方向の断面を模式的に示している。インクカートリッジ1の製造時において、インクの注入前には、カートリッジ本体10の正面を覆うフィルム80は、図10(a)に示すように、各々の凸部353の間に亘って、凸部353の正面側の端面に沿ってフィルム80が装着される。このとき、凸部353とフィルム80との間の隙間は、バイパス路354として機能する。
一方、インク注入後には、凸部353及びその周辺部は、フィルム80と熱溶着される。この際、凸部353は、熱により溶融して丸みを帯び、図10(b)に示すように、凸部353とフィルム80とが隙間無く気密に接着する。このように、バイパス路354は、インクカートリッジ1の製造工程において、インクの注入後に封止される。
インク流動部のうち、気泡トラップ流路400、気泡トラップ室410は、図7及び図9(a)に示すように、カートリッジ本体10の正面側の、液体供給部50に近接する位置に形成されている。エンド室390には、気泡トラップ流路400に連通する導入部401が形成されている。気泡トラップ流路400は、円筒形の流路が、カートリッジ本体10の背面側と正面側との間を折り返しながら上面側に進み、導出部402を介して、気泡トラップ室410に連通するように形成されている。センサ部30は、図4を参照して説明したように、カートリッジ本体10の左側面の底面側に配置されている(図7〜図9)。
気泡トラップ室410とセンサ部30とを連通する第1流動路420、センサ部30とバッファ室440とを連通する第2流動路430は、図8及び図9(b)に示すように、カートリッジ本体10の背面側にそれぞれ形成されている。気泡トラップ室410には、連通孔412が形成され、気泡トラップ室410と第1流動路420との間を連通している。連通孔311は、第1流動路420とセンサ部30との間を連通する孔である。また、連通孔312,441は、センサ部30と第2流動路430との間、第2流動路430とバッファ室440との間を連通する孔である。
バッファ室440、第3流動路450及び第4流動路460は、図7及び図9(a)に示すように、カートリッジ本体10の正面側のうち、左側面側にそれぞれ形成されている。連通孔441は、第2流動路430の下流端とバッファ室440とを連通する孔である。連通孔442は、バッファ室440と差圧弁収容室40aとを直接に連通する孔である。連通孔451は、差圧弁収容室40aと第3流動路450との間を連通する孔である。連通孔452は、第3流動路450と液体供給部50内部に形成された第4流動路460との間を連通する孔である。
第3流動路450とバッファ室440とを区画するリブ10aには、凸部453が設けられている。本実施例では、凸部453は4個形成されているが、その個数は限定するものではない。また、凸部453の正面側の端面は、略丸型かつ平らな形状に形成されているが、例えば、矩形形状であってもよく、丸みを帯びていてもよい。かかる凸部453は、インクカートリッジ1の製造時において、インクバイパス流路455を形成するために設けられている。インクバイパス流路455は、インクカートリッジ1の製造時において、インクの注入前には、上述した凸部353と同様に、凸部453とフィルム80との間の隙間として形成され、インク注入後には、フィルム80と隙間無く熱溶着され、封止される。
また、図7及び図9(a)に示す空間501及び503は、インクが充填されない未充填室である。未充填室501及び503は、大気開放孔100から液体供給部50に至る経路上にはなく、独立している。未充填室501の背面側には、大気と連通する大気連通孔502が設けられている。同様に、未充填室503の背面側には、大気と連通する大気連通孔504が設けられている。未充填室501及び503は、インクカートリッジ1を減圧パックにより包装した時に、負圧を蓄圧した脱気室となる。これにより、インクカートリッジ1は包装された状態で、カートリッジ本体10内部の気圧が規定値以下に保たれ、溶存空気の少ないインクを供給することができる。
A−2.インクカートリッジの製造方法:
上述したインクカートリッジ1の製造方法について、図11を用いて説明する。インクカートリッジ1の製造は、以下の手順で行われる。まず、最初に、カートリッジ本体10を用意する(ステップS610)。ここで用意するカートリッジ本体10には、外表面フィルム60及びフィルム80が取り付けられ、カートリッジ本体10の内部にインク及び空気の流路が形成されたものである。また、本実施例では、大気開放孔100は、封止フィルム90によって封止されている。
カートリッジ本体10を用意すると、次に、カートリッジ本体10を所定の注入姿勢で固定し、液体供給部50にインク注入装置810を接続する(ステップS620)。本実施例では、注入姿勢は、カートリッジ本体10の上面が重力方向下側になる姿勢とした。上述したカートリッジ本体10の内部構造では、かかる姿勢であれば、連通孔372を介して、インクが空気室360側に流入しにくいからである。ただし、カートリッジ本体10の内部構造によっては、他の姿勢、例えば、カートリッジ本体10の底面が重力方向下側になる姿勢や、カートリッジ本体10を所定角度だけ傾けた姿勢であってもよい。
本実施例で用いるインク注入装置810は、図12に示すように、インクタンク811、ポンプ812、バルブ813、注入針814がチューブ等で接続されて構成される。インクタンク811には、カートリッジ本体10に注入するインクが貯留されている。注入針814は、インクが流通可能な貫通孔を備えた突起部材で構成される。注入針814を液体供給部50に挿入すると、注入針814の突起部材が液体供給部50のバネ座52を押し上げて、液体供給部50がインクを流通可能な状態となり、また、注入針814が液体供給部50のシール部材51と当接して、シールされる。液体供給部50にインク注入装置810を接続した段階では、バルブ813は閉じられている。
インク注入装置810を接続すると、次に、減圧孔110に減圧装置820を接続し、減圧装置820を用いて、カートリッジ本体10のインク及び空気の経路内の空気を吸引し、当該経路内を減圧する(ステップS630)。本実施例で用いる減圧装置820は、図12に示すように、真空ポンプ821、インクトラップ822、バルブ823、吸引針824がチューブ等で接続されて構成される。吸引針824は、空気が流通可能な貫通孔を備えた突起部材と、シール部材とから構成される。吸引針824を減圧孔110に挿入すると、吸引針824のシール部材が減圧孔110の周辺部と当接して、シールされる。かかる状態で真空ポンプ821を駆動させ、バルブ823を開けることで、カートリッジ本体10の経路内は減圧される。なお、本実施例では、吸引によりインクが真空ポンプ821に進入することを完全に防止するためにインクトラップ822を設けている。
カートリッジ本体10の経路内を減圧すると、次に、ステップS620で接続したインク注入装置810のポンプ812を駆動させ、バルブ813を調節することで、インクを注入する(ステップS640)。本実施例では、タンク室370の半分程度までインクが充填されるまで、インクを注入するものとした。
インクを注入すると、次に、バイパス路354及びインクバイパス流路455を封止する(ステップS650)。具体的には、上述したように、凸部353及び凸部453とフィルム80とを熱溶着し、凸部353及び凸部453とフィルム80とを隙間無く気密に接着させて、バイパス路354及びインクバイパス流路455を封止する。
バイパス路354及びインクバイパス流路455を封止すると、次に、カートリッジ本体10に、蓋部材20、封止フィルム54を取り付ける(ステップS660)。こうして、インクカートリッジ1は完成となる。
かかる構成のインクカートリッジ1は、インク注入時において流路として機能するバイパス路354を介して、空気室350と連通する大気連通室355を備えている。また、大気連通室355は、減圧孔110を介して大気と連通している。したがって、インクカートリッジ1の製造時において、バイパス路354及び大気連通室355を介して、減圧孔110からインクカートリッジ1の経路内の空気を吸引し、減圧した後に、インクを注入することができるので、効率的なインク注入を行える。
また、大気導入部の一部をバイパスして空気を吸引できるので、大気開放孔100から吸引する場合と比べて、空気を吸引する経路を短くでき、吸引経路の圧損を低減して、効率的に減圧することができる。特に、本実施例のインクカートリッジ1は、空気室350と大気開放孔100との間に蛇行路310を備えているが、蛇行路310を避けた経路で、上述の減圧を行うことができる。蛇行路310は、空気吸引時の圧損が大きいので、吸引経路の圧損を低減する効果が顕著である。また、インクカートリッジ1において、バイパス路354は、空気室320〜360のうちの下流側(タンク室370側)に位置する空気室350と連通している。したがって、空気吸引時の圧損が大きい空気室を極力避けた経路で、上述の減圧を行うことができ、吸引経路の圧損をさらに低減することができる。同様に、バイパス路354は、気液分離膜71よりも下流側に位置する空気室350と連通しているので、吸引経路の圧損をさらに低減することができる。
また、インクカートリッジ1は、インク注入後に、カートリッジ本体10の筐体を封止するフィルム80でバイパス路354を封止し、その後は、大気連通室355はインクカートリッジ1の経路と隔離されるので、減圧孔110をフィルム等で別途封止する必要がない。つまり、減圧孔110を設けても、部品点数が増加しない。また、フィルムを溶着して、バイパス路354を封止するので、確実に封止することができる。
また、インクカートリッジ1において、バイパス路354は、インクが収容されない空気室350と連通しているので、インク注入時に、注入したインクがバイパス路354及び大気連通室355を介して減圧孔110から漏れることを抑制することができる。
また、インクカートリッジ1において、バイパス路354は、リブ10aに形成された凸部353とフィルム80との隙間によって形成されるので、容易にバイパス路354を形成することができる。また、熱溶着により、容易に封止することができる。また、空気室350と大気連通室355とは隣接して設けられているので、バイパス路354は、空気室350と大気連通室355とを区画するリブ10a上にのみ形成すればよいので、経路を短く、かつ、容易に形成することができる。
また、インクカートリッジ1において、バイパス路354とインクバイパス流路455とは、カートリッジ本体10の同一面(正面)側に形成されているので、インク注入後に、1つの工程で同時にバイパス路354とインクバイパス流路455の両方を封止することができる。つまり、インクバイパス流路455を備えたカートリッジ本体10においては、バイパス路354を付加することによって封止工程が増加することはなく、効率的に製造することができる。
B.第2実施例:
本発明の第2実施例としてのインクカートリッジ1について説明する。第2実施例としてのインクカートリッジ1は、図6に示した経路の一部と、その経路の一部に係る構成が第1実施例と異なる。以下、第1実施例と異なる点についてのみ説明する。第2実施例としてのインクカートリッジ1の経路を図13に示す。図13は、上述した図6に対応しており、図6と同様の構成については、図6と同一の符号を付している。図13に示すように、第2実施例としてのインクカートリッジ1の経路は、第1実施例のバイパス路354、大気連通室355、減圧孔110(図6参照)に代えて、バイパス路357(請求項のバイパス路に該当)、大気連通室358、減圧孔359(請求項の大気連通孔部に該当)を備えている点が第1実施例と異なる。
大気連通室358は、バイパス路357を介して空気室350と連通している。また、大気連通室358は、減圧孔359を介して大気開放孔100と連通している。すなわち、空気室350は、バイパス路357、大気連通室358及び減圧孔359を介して、大気と連通している。バイパス路357は、インクカートリッジ1の製造段階でのインク注入時において、大気開放孔100から空気を吸引する際に、吸引空気の流通路となるが、第1実施例のバイパス路354と同様に、インク注入後には封止される。
また、インクカートリッジ1の内部構造を図14に示す。図14は、上述した図7に対応しており、図7と同様の構成については、図7と同一の符号を付している。図14に示すように、カートリッジ本体10は、バイパス路354、大気連通室355、減圧孔110(図7参照)を備えていない。また、カートリッジ本体10には、カートリッジ本体10の正面側に、空気室350と大気開放孔100とに隣接して、大気連通室358が形成されている。大気連通室358の裏面側には、上述した大気開放孔100の側壁が形成されている。
大気連通室358において、大気開放孔100の側壁には、当該側壁を貫通する減圧孔359が形成されている。大気連通室358は、減圧孔359を介して大気と連通している。また、空気室350と大気連通室358とを区画するリブ10aには、凸部356が設けられている。かかる凸部356は、インクカートリッジ1の製造時において、バイパス路357を形成するために設けられている。なお、バイパス路357の形成の方法は、第1実施例のバイパス路354の形成方法と同様である。
かかる構成のインクカートリッジ1においては、インクカートリッジ1の製造時に、減圧装置820を大気開放孔100に接続して、インクカートリッジ1の経路内の減圧を行えば、空気室350から減圧孔359に至る経路で空気を吸引できるので、インク注入後に、バイパス路357をフィルム80で封止すれば、第1実施例と同様の効果を奏する。なお、バイパス路357の封止方法は、第1実施例のバイパス路354の封止方法と同様である。また、第2実施例では、インクカートリッジ1の製造工程におけるステップS610においては、大気開放孔100が封止フィルム90で封止されない状態でカートリッジ本体10を用意し、ステップS660においては、大気開放孔100を封止フィルム90で封止することとなる。このように、インクカートリッジ1の製造段階における減圧工程において、インクカートリッジ1の経路の一部をバイパスして空気を吸引するための減圧孔は、カートリッジ本体10の外壁に設けることに限らず、大気と連通可能な箇所に設ければよいのである。
C.第3実施例:
本発明の第3実施例としてのインクカートリッジ1について説明する。第3実施例としてのインクカートリッジ1は、図6に示した経路の一部と、その経路の一部に係る構成が第1実施例と異なる。以下、第1実施例と異なる点についてのみ説明する。第3実施例としてのインクカートリッジ1の経路を図15に示す。図15は、上述した図6に対応しており、図6と同様の構成については、図6と同一の符号を付している。図15に示すように、第3実施例としてのインクカートリッジ1の経路は、第1実施例のバイパス路354、大気連通室355、減圧孔110(図6参照)に代えて、バイパス路394(請求項のバイパス路に該当)、大気連通室395、減圧孔396(請求項の大気連通孔部に該当)を備えている点が第1実施例と異なる。
大気連通室395は、バイパス路394を介してエンド室390と連通している。また、大気連通室395は、減圧孔396を介して大気開放孔100と連通している。すなわち、エンド室390は、バイパス路394、大気連通室395及び減圧孔396を介して、大気と連通している。バイパス路394は、インクカートリッジ1の製造段階でのインク注入時において、大気開放孔100から空気を吸引する際に、吸引空気の流通路となるが、第1実施例のバイパス路354と同様に、インク注入後には封止される。
また、インクカートリッジ1の内部構造を図16に示す。図16は、上述した図7に対応しており、図7と同様の構成については、図7と同一の符号を付している。図16に示すように、カートリッジ本体10は、バイパス路354、大気連通室355、減圧孔110(図7参照)を備えていない。また、カートリッジ本体10には、カートリッジ本体10の正面側に、エンド室390と大気開放孔100とに隣接して、大気連通室395が形成されている。大気連通室395の裏面側には、上述した大気開放孔100の側壁が形成されている。
大気連通室395において、大気開放孔100の側壁には、当該側壁を貫通する減圧孔396が形成されている。大気連通室395は、減圧孔396を介して大気と連通している。また、エンド室390と大気連通室395とを区画するリブ10aには、凸部393が設けられている。かかる凸部393は、インクカートリッジ1の製造時において、バイパス路394を形成するために設けられている。なお、バイパス路394の形成の方法は、第1実施例のバイパス路354の形成方法と同様である。
かかる構成のインクカートリッジ1においては、インクカートリッジ1の製造時に、減圧装置820を大気開放孔100に接続して、インクカートリッジ1の経路内の減圧を行えば、エンド室390から減圧孔396に至る経路で空気を吸引できるので、インク注入後に、バイパス路394をフィルム80で封止すれば、第1実施例と同様の効果を奏する。なお、バイパス路394の封止方法は、第1実施例のバイパス路354の封止方法と同様である。また、第3実施例では、インクカートリッジ1の製造工程におけるステップS610においては、大気開放孔100が封止フィルム90で封止されない状態でカートリッジ本体10を用意し、ステップS660においては、大気開放孔100を封止フィルム90で封止することとなる。このように、減圧工程において、インクカートリッジ1の経路の一部をバイパスして空気を吸引するための経路は、空気室から減圧孔に至る経路に限らず、インクを収容するエンド室390やタンク室370から減圧孔に至る経路であってもよいのである。
ただし、第3実施例の構成においては、インク注入時におけるカートリッジ本体10の注入姿勢と、インク注入量に留意が必要である。具体的には、図16に示したカートリッジ本体10の内部構造においては、底面側を重力方向下側にした注入姿勢で液体供給部50からインクを注入すると、エンド室390に充填されたインクがバイパス路394、大気連通室395、減圧孔396及び大気開放孔100を介して、カートリッジ本体10の外部に流出してしまう。そこで、バイパス路394が極力、重力方向上側になる注入姿勢でインクを注入し、インクがバイパス路394のレベルまで達する前にインクの注入を停止する必要がある。なお、かかる方法でインクを注入する場合であっても、図16に示したカートリッジ本体10の内部構造において、タンク室370とエンド室390とが一体構造であれば、十分な量のインクを注入することは可能である。
D.変形例:
上述した実施例の変形例について説明する。
D−1.変形例1:
上述した実施形態においては、インク注入後に封止する流路(例えば、第1実施例では、バイパス路354やインクバイパス流路455)は、図10に示したように、リブ10a上に形成された凸部とフィルム80との間に形成したが、当該流路の構成は、このような構成に限られるものではない。例えば、当該流路は、リブ10aに形成された凹部とフィルム80との間に形成しても、上述の実施形態と同様に容易にバイパス路を形成し、また、封止することができる。かかる構成の具体例を図17に示す。図17(a)では、リブ10aに形成された凹部352と、凹部352の上端面に沿って装着されたフィルム80との間にバイパス路354が形成されている様子を示している。このような場合であっても、インク注入後に凹部352及びその周辺部とフィルム80とを熱溶着すれば、凹部352は、熱により溶融して丸みを帯び、図17(b)に示すように、凹部352とフィルム80とを隙間無く気密に接着させて、バイパス路354を封止することができる。
D−2.変形例2:
上述の実施形態においては、空気室350やエンド室390とバイパス路とを連通させる構成について示したが、バイパス路の接続箇所は、当該箇所に限らず、タンク室370、エンド室390、または大気導入部のいずれかであればよく、インクカートリッジ1の内部構造や配置などを考慮して、適宜設定すればよい。
D−3.変形例3:
上述の第1実施例のカートリッジ本体10においては、空気室350と大気連通室355とは隣接して設けられているので、バイパス路354は、空気室350と大気連通室355とを区画するリブ10a上にのみ設けられたが、空気室350と大気連通室355とが隣接していない場合には、他に連通路を形成してもよい。このような場合であっても、当該連通路の少なくとも一部分が、空気室350と大気連通室355とを区画するリブ10a上に形成されていれば、第1実施例と同様に、バイパス路354を容易に封止することができる。この点は、第2実施例や第3実施例についても同様である。
D−4.変形例4:
上述の実施形態においては、図11にインクカートリッジ1の製造手順を示したが、かかる手順の各工程は、順序を限定するものではない。例えば、減圧装置820をインク注入装置810よりも先にカートリッジ本体10に接続してもよいし、インクを注入しながら、カートリッジ本体10の経路内を減圧してもよい。要するに、カートリッジ本体10の減圧後または減圧中にインクを注入し、インク注入後に、バイパス流路を封止できる順序であればよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上述した実施形態における本発明の構成要素のうち、独立クレームに記載された要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、本発明はこうした実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を脱しない範囲において、種々なる態様で実施できることは勿論である。例えば、本発明の液体収容容器は、液体収容容器の製造方法や、液体収容容器への液体注入方法としても実現することができる。また、実施例に示したインクジェット式プリンターに用いるインクカートリッジへの適用のほか、インク以外の種々の液体の収容容器への適用が可能である。具体的には、例えば、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料の液状体、バイオチップ製造に用いられる生体有機物、精密ピペットとして用いられ試料となる液体、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで噴射される潤滑油、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために噴射される紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液、基板などをエッチングするための酸又はアルカリ等のエッチング液などの収容容器に関するものであってもよい。
1…インクカートリッジ
1a…上面
1b…底面
1c…右側面
1d…左側面
1e…正面
1f…背面
10…カートリッジ本体
10a…リブ
10b…溝
11…係合レバー
11a…突起
20…蓋部材
30…センサ部
30a…センサ収容室
31…液体残量センサ
32…フィルム
33…カバー部材
33a…カバー部材外表面
34…中継端子
35…回路基板
35a…電極端子
40…差圧弁
40a…差圧弁収容室
41…バルブ部材
42…バネ
43…バネ座
50…液体供給部
51…シール部材
52…バネ座
53…閉塞バネ
54…封止フィルム
60…外表面フィルム
70…気液分離フィルタ
70a…気液分離室
70b…土手
71…気液分離膜
80…フィルム
90…封止フィルム
100…大気開放孔
102…連通孔
110…減圧孔
200…キャリッジ
210…凹部
230…突起
240…インク供給針
310…蛇行路
311,312…連通孔
320,330,340,350,360…空気室
321,322,351,371,391…連通孔
342…切欠
352…凹部
353,356,393,453…凸部
354,357,394…バイパス路
355,358,395…大気連通室
359,369…減圧孔
370…タンク室
380…連通路
390…エンド室
400…気泡トラップ流路
401…導入部
402…導出部
410…気泡トラップ室
412,441,442,451,452…連通孔
420…第1流動路
430…第2流動路
440…バッファ室
450…第3流動路
453…凸部
455…インクバイパス流路
460…第4流動路
501,503…未充填室
502,504…大気連通孔
810…インク注入装置
811…インクタンク
812…ポンプ
813…バルブ
814…注入針
820…減圧装置
821…真空ポンプ
822…インクトラップ
823…バルブ
824…吸引針

Claims (9)

  1. 凹部を備える筐体の少なくとも一面をフィルム材で封止した液体収容容器であって、
    液体を収容する液体収容室と、
    前記液体収容容器の表面に設けられた開口部を有する大気開放部と、
    前記液体収容室と前記大気開放部とを通気可能に連通させる大気連通路と、
    前記液体収容室に収容された液体を、液体流路を介して、前記液体を消費する液体消費装置に供給するための液体供給部と、
    大気と連通する孔部である大気連通孔部によって大気と連通する大気連通室と、
    前記液体収容室への前記液体の注入時において、前記筐体の表面と前記フィルム材との間に形成され、前記液体収容室または前記大気連通路と、前記大気連通室とを通気可能に連通させるバイパス路であって、前記液体の注入後に前記フィルム材で封止されるバイパス路と
    を備えた液体収容容器。
  2. 請求項1記載の液体収容容器であって、
    前記大気連通路は、該大気連通路の一部の経路が蛇行して形成された蛇行連通路を備え、
    前記バイパス路は、前記注入時において、前記蛇行連通路よりも前記液体収容室側の経路で、前記前記液体収容室または前記大気連通路と、前記大気連通室とを連通させる
    液体収容容器。
  3. 前記バイパス路は、前記注入時において、前記大気連通路と前記大気連通室とを連通させる請求項1または請求項2記載の液体収容容器。
  4. 請求項3記載の液体収容容器であって、
    前記大気連通路は、通気可能に区画された複数の空気室を備え、
    前記バイパス路は、前記注入時において、前記大気連通室と、前記複数の空気室のうちの前記液体収容室側の空気室とを連通させる
    液体収容容器。
  5. 前記バイパス路のうちの少なくとも一部の経路は、前記筐体のリブに形成された凹部または凸部と、該凹部または該凸部を備えた前記筐体の面を封止する前記フィルム材との間に形成された隙間である請求項1ないし請求項4のいずれか記載の液体収容容器。
  6. 請求項4記載の液体収容容器であって、
    前記大気連通室と、前記液体収容室側の空気室とは隣接して配置され、
    前記バイパス路は、前記大気連通室と前記液体収容室側の空気室とを区画する前記筐体のリブに形成された凹部または凸部と、該凹部または該凸部を備えた前記筐体の面を封止する前記フィルム材との間に形成された隙間である
    液体収容容器。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか記載の液体収容容器であって、
    前記大気開放部が有する開口部は、陥没形状であり、
    前記大気連通孔部は、前記陥没形状の側面に形成された
    液体収容容器。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか記載の液体収容容器であって、
    更に、
    前記液体収容室と前記液体供給部との間の液体経路に設けられ、前記液体供給部側から前記液体収容室側への前記液体の逆流を防止する逆止弁と、
    前記液体供給口から前記液体収容室への前記液体の注入時において、前記逆止弁をバイパスした経路で、前記液体供給部と前記液体収容室とを連通させる液体バイパス流路であって、前記液体の注入後に前記フィルム材で封止される液体バイパス流路と
    を備え、
    前記バイパス路と前記液体バイパス流路とは、前記液体の注入後に前記液体収容容器の同一の面上において前記フィルム材で封止される
    液体収容容器。
  9. 凹部を備える筐体の少なくとも一面をフィルム材で封止した液体収容容器の製造方法であって、
    液体を収容する液体収容室と、
    前記液体収容容器の表面に設けられた孔部を有する大気開放部と、
    前記液体収容室と前記大気開放部とを通気可能に連通させる大気連通路と、
    前記液体収容室に収容された液体を、液体流路を介して、前記液体を消費する液体消費装置に供給するための液体供給部と、
    大気と連通する孔部である大気連通孔部によって大気と連通する大気連通室と、
    前記筐体の表面と前記フィルム材との間に形成され、前記液体収容室または前記大気連通路と、前記大気連通室とを通気可能に連通させるバイパス路と
    を備えた液体収容容器を用意する工程と、
    前記大気連通孔部から前記液体収容容器内の液体経路の空気を吸引して、該液体経路を減圧する工程と、
    前記液体供給部から前記液体収容室に前記液体を注入する工程と、
    前記液体注入後に前記バイパス路を前記フィルム材で封止する工程と
    を備えた液体収容容器の製造方法。
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