JP2010209796A - カムシャフト支持構造 - Google Patents

カムシャフト支持構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2010209796A
JP2010209796A JP2009056850A JP2009056850A JP2010209796A JP 2010209796 A JP2010209796 A JP 2010209796A JP 2009056850 A JP2009056850 A JP 2009056850A JP 2009056850 A JP2009056850 A JP 2009056850A JP 2010209796 A JP2010209796 A JP 2010209796A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
camshaft
cam
support
cylinder head
support base
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009056850A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiro Ikeda
晃浩 池田
Kazunori Ueno
一徳 上野
Atsushi Nomura
篤志 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2009056850A priority Critical patent/JP2010209796A/ja
Publication of JP2010209796A publication Critical patent/JP2010209796A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】内燃機関のカムシャフト2,3を回転自在に支持する構造において、軽量化を可能とするとともに、カムシャフト2,3の各カムジャーナル2a,3aを支持するための軸受孔4a,4bそれぞれの同軸度を可及的に高める。
【解決手段】カムシャフト2,3の多数のカムジャーナル2a,3aが個別に回転自在に挿入される軸受孔4a,4bをそれぞれ有する多数の支持台4が、シリンダヘッド1に個別に取り付けられている。各支持台4は、隣り合わせに並べられて配置されるとともに互いに連結された状態で成形され、かつ、前記連結状態のままで各軸受孔4a,4bが仕上げ加工された後で1つずつに分離されることで作られている。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関のカムシャフトを回転自在に支持する構造に関する。
内燃機関では、吸気バルブや排気バルブ等の動弁機構が搭載されるシリンダヘッドの上に、吸気カムシャフトおよび排気カムシャフトを回転自在に支持させるように搭載したラダーフレームタイプのカムシャフトハウジングが組み付けられる構造になっているものがある(例えば、特許文献1参照)。
ラダーフレームタイプのカムシャフトハウジングは、カムシャフトホルダやロアカムキャリアとも呼ばれている。このカムシャフトハウジングにおいて外枠の長手方向数箇所には、梁が短手方向に掛け渡されるように設けられている。各梁には、前記両カムシャフトそれぞれの軸方向数箇所に設けられるカムジャーナルが載せられる。
このカムシャフトハウジングの各梁には、各カムシャフトを押さえ付けて非分離とするためのカムキャップがボルト留めにより取り付けられている。
カムシャフトハウジングの梁それぞれには、吸気カムジャーナル受け用の凹み面と、排気カムジャーナル受け用の凹み面とが設けられている。また、カムキャップには、前記各梁の凹み面に対応して吸気カムジャーナル押さえ用の凹み面と、各梁の凹み面に対応して排気カムジャーナル押さえ用の凹み面とが設けられている。
これらすべての凹み面は、ほぼ半円形状に形成されており、それらを組み合わせることによって円形の軸受孔が作られる。この軸受孔内に、各カムシャフトのカムジャーナルが回転自在に支持されるようになっているのである。
このように、特許文献1に係る従来例では、カムシャフトをシリンダヘッドと別体のカムシャフトハウジングとカムキャップで支持させるようにしていて、このカムシャフトハウジングが外枠に複数の梁を設けた構成であるために、重量が嵩むことが指摘される。さらに、カムシャフトハウジングの梁の凹み面やカムキャップの凹み面に対し、荒削り加工や仕上げ加工を個別に行う必要があって、公差ばらつきが大きくなるおそれがあるために、梁の凹み面とカムキャップの凹み面とで作られる軸受孔それぞれの同軸度が狂いやすくなることが懸念される。ちなみに、軸受孔の同軸度が狂うと、各カムシャフトの回転摺動抵抗が増大するために、内燃機関の燃費の悪化につながる。
ところで、例えば特許文献2に係る従来例には、カムシャフトをシリンダヘッドカバーに一体に形成されるアッパカムキャリアと個別の下方軸受部材とで支持させる構造が記載されている。
特開2007−192104号公報 特開2007−192103号公報
上記特許文献2に係る従来例では、アッパカムキャリアが上記特許文献1に係る従来例に示すラダーフレームタイプのカムシャフトハウジングにおいて外枠を無くした梁と同様のものであるから、外枠が無い分だけ重量が軽くなる。
しかしながら、特許文献2に係る従来例は、特許文献1に係る従来例と同様に、アッパカムキャリアの凹み面や下方軸受部材の凹み面に対し、荒削り加工や仕上げ加工を個別に行う必要があって、公差ばらつきが大きくなるおそれがあるために、アッパカムキャリアの凹み面と下方軸受部材の凹み面とで作られる軸受孔それぞれの同軸度が狂いやすくなることが懸念される。
このような事情に鑑み、本発明は、内燃機関のカムシャフトを回転自在に支持する構造において、軽量化を可能にするとともに、カムシャフトの各カムジャーナルを支持するための軸受孔それぞれの同軸度を可及的に高めることを目的としている。
本発明は、内燃機関のカムシャフトを回転自在に支持する構造であって、前記カムシャフトの多数のカムジャーナルが個別に回転自在に挿入される軸受孔をそれぞれ有する多数の支持台が、シリンダヘッドに個別に取り付けられ、前記各支持台は、隣り合わせに並べられて配置されるとともに互いに連結された状態で成形され、かつ、前記連結状態のままで各軸受孔が仕上げ加工された後で1つずつに分離されることで作られている、ことを特徴としている。
この構成において、前記多数の支持台は、一般的なラダーフレームタイプのカムシャフトハウジングの外枠を除いた各梁とカムキャップとを組み合わせたものに相当する。このように、本発明での支持台は、カムシャフトハウジングの外枠が不要となる分だけ、重量が軽くなる。
また、この支持台は、1つのシリンダヘッドに必要な数だけ同時に成形されるものであるから、生産効率に優れていて製造コストを低減するうえで有利である。
さらに、前記各支持台の軸受孔については、多数の支持台を一体的に成形した状態のまま仕上げ加工されているから、各軸受孔の加工中心(加工に用いる旋削装置の回転中心)が一致するようになる。これにより、各支持台の軸受孔それぞれの同軸度を可及的に高めることが可能になるので、この各支持台にカムシャフトの各カムジャーナルを支持させてシリンダヘッドに組み付けると、当該カムシャフトの回転中心が歪まなくなる。その結果、カムシャフトの回転摺動抵抗を低減することが可能になるので、本発明のカムシャフト支持構造を内燃機関に組み込めば、当該内燃機関の燃費向上に貢献できるようになる。
好ましくは、前記支持台それぞれは、前記仕上げ加工後に上下2つに分離された下側半割り部材と上側半割り部材とを組み合わせた組立体からなり、かつ、前記両部材には、組み合わされた状態で前記軸受孔を作るための凹み面が設けられている。
このような上下2つの半割り部材の組立体からなる支持台であれば、カムシャフトを簡単に組み付けることが可能になる。例えば、シリンダヘッドに下側半割り部材を取り付けておいて、この下側半割り部材の凹み面にカムシャフトのカムジャーナルを載せてから、このカムジャーナルの上に上側半割り部材を被せた状態で、この上側半割り部材を下側半割り部材に取り付けるようにする。
好ましくは、前記支持台それぞれは、単一の構造体からなる。
このような単一の構造体からなる支持台の場合には、カムシャフトを次のような構成にする必要がある。このカムシャフトは、軸方向全長にわたって外径が一定のシャフトと、このシャフトに取り外し可能とされるカムロブとを組み付けた構成とされる。そして、カムシャフトと支持台との組み付け形態としては、例えば前記カムシャフトを組み立てる際に、シャフトにカムロブと支持台とを交互に組み付けるようにすればよい。
本発明のカムシャフト支持構造では、ラダーフレームタイプのカムシャフトハウジングを用いる場合に比べて軽量化することが可能になる。しかも、支持台においてカムシャフトの各カムジャーナルを支持するための軸受孔それぞれの同軸度を可及的に高めることが可能になるから、カムシャフトの回転摺動抵抗を可及的に低減することが可能になり、内燃機関の燃費向上に貢献できるようになる。
本発明に係るカムシャフト支持構造の一実施形態を示す分解斜視図である。 図1のカムシャフト支持構造をシリンダヘッドに組み込んだ状態を示す正面図である。 図2の一部を上から見下ろした状態を示す平面図である。 図1から図3に示す支持台の製造方法の初期段階を示す斜視図である。 図4の支持台の1次成形品を側方から見た状態を示す側面図である。 図5の続きを示す側面図である。 図6の続きを示す側面図である。 本発明に係るカムシャフト支持構造の他実施形態を示す分解斜視図である。 図8のカムシャフト支持構造をシリンダヘッドに組み込んだ状態を示す正面図である。 本発明に係るカムシャフト支持構造のさらに他実施形態を示す分解斜視図である。 図10のカムシャフト支持構造をシリンダヘッドに組み込んだ状態を示す正面図である。 図10においてカムシャフトと支持台との組み付け方法を説明するための図である。 本発明に係るカムシャフト支持構造のさらに他実施形態を示す分解斜視図である。 図13のカムシャフト支持構造をシリンダヘッドに組み込んだ状態を示す正面図である。
以下、本発明を実施するための最良の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1から図7に本発明の一実施形態を示している。図中、1はシリンダヘッド、2は吸気カムシャフト、3は排気カムシャフト、4は支持台である。
この実施形態では、図示していないが例えば直列4気筒エンジンに用いるタイプのシリンダヘッド1を例に挙げている。このシリンダヘッド1には、詳細に図示していないが、動弁機構の各構成要素(吸気バルブ、排気バルブ、それらの付属品)が組み付けられる。
前記吸気バルブを駆動するための吸気カムシャフト2および前記排気バルブを駆動するための排気カムシャフト3は、シリンダヘッド1上に、複数の支持台4・・・を介して回転自在に支持される。
支持台4は、下側半割り部材としてのカム受け10と、上側半割り部材としてのカムキャップ20を組み立てた組立体からなる。つまり、この実施形態での支持台4は、2ピース構造になっている。
カム受け10は、一般的なラダーフレームタイプのカムシャフトハウジングの外枠を除いた各梁に相当するものであって、例えば平面視で帯状に形成されている。カムキャップ20は、例えばカム受け10と類似していて、平面視で帯状に形成されている。
カム受け10には、2つの凹み面11,12が長手方向に所定間隔を隔てて設けられている。また、カムキャップ20には、2つの凹み面21,22がカム受け10の凹み面11,12に対応する位置に設けられている。
カム受け10の第1凹み面11と、カムキャップ20の第1凹み面21とが組み合わされることによって吸気カムシャフト2のカムジャーナル2aが適宜のクリアランスを介して回転自在に挿入される軸受孔4aを作るようになっている。
また、カム受け10の第2凹み面12と、カムキャップ20の第2凹み面22とが組み合わされることによって排気カムシャフト3のカムジャーナル3aが適宜のクリアランスを介して回転自在に挿入される軸受孔4bを作るようになっている。
これにより、カム受け10の第1凹み面11を吸気カムジャーナル受け用の凹み面と呼び、カム受け10の第2凹み面12を排気カムジャーナル受け用の凹み面と呼ぶことにする。また、カムキャップ20の第1凹み面21を吸気カムジャーナル押さえ用の凹み面と呼び、カムキャップ20の第2凹み面22を排気カムジャーナル押さえ用の凹み面と呼ぶことにする。
これらすべての凹み面11,12,21,22は、側面から見てほぼ半円形状に形成されており、それに対応して軸受孔4a,4bが断面略円形とされている。この軸受孔4a,4bに、各カムシャフト2,3のカムジャーナル2a,3aが回転自在にすべり接触形態で支持されるようになる。
そして、カム受け10は、シリンダヘッド1に第1、第2ボルト7A,7Bで取り付けられ、このカム受け10にカムキャップ20が第3ボルト7Cで取り付けられる。これらカムキャップ20とカム受け10とが同時にシリンダヘッド1に長尺な第4ボルト7Dで取り付けられる。
これに対応して、カム受け10において、長手方向両端には、第1、第2ボルト7A,7Bがルーズに挿通される貫通孔13,14が設けられており、中間には、第3ボルト7Cがねじ込まれる有底のねじ孔15が設けられているとともに、第4ボルト7Dがルーズに挿通される貫通孔16が設けられている。
また、カムキャップ20において、長手方向中間には、第3ボルト7Cと第4ボルト7Dとがルーズに挿通される貫通孔23,24が設けられている。
ここで、シリンダヘッド1に対する吸気カムシャフト2および排気カムシャフト3の取り付け形態について説明する。ここでの吸気カムシャフト2および排気カムシャフト3は、一般的なものと同様、カムロブ2b,3bが一体に形成されている。
まず、シリンダヘッド1にカム受け10を第1、第2ボルト7A,7Bで取り付ける。このカム受け10の第1凹み面11に吸気カムシャフト2のカムジャーナル2aを、また、カム受け10の第2凹み面12に排気カムシャフト3のカムジャーナル3aをそれぞれ載せる。
このようにしてから、各カムジャーナル2a,3aの上にカムキャップ20を被せて、このカムキャップ20を第3ボルト7Cでカム受け10に取り付ける。この後、第4ボルト7Dをカムキャップ20の貫通孔24側からカム受け10の貫通孔16を挿通させてシリンダヘッド1のねじ孔(図示省略)にねじ込むようにする。
次に、上記したような支持台4を構成するカム受け10とカムキャップ20は、以下のような形態で製造することができる。
まず、鋳造成形法により適宜の金型を用いて図4および図5に示すような1次成形品100を作る。この1次成形品100は、多数の長方体101・・・がその短手方向に隣り合わせに接近した状態で並べられていて、各長方体101・・・がそれぞれ連結されている。
この長方体101・・・の1つ1つが、最終的にはカム受け10とカムキャップ20とを組み合わせた組立体からなる支持台4になる。また、各長方体101・・・には、2つの貫通孔102・・・,103・・・が金型からの転写によって設けられている。この貫通孔102・・・,103・・・が、最終的には支持台4の軸受孔4a,4bになる。
この1次成形品100における多数の長方体101・・・の各貫通孔102・・・,103・・・の内面に対して、図示していない適宜の旋削装置により荒削り加工と仕上げ加工とを施す。これにより、すべての長方体101・・・における貫通孔102・・・,103・・・の加工中心(加工に用いる旋削装置の回転中心)が一致するので、それらの同軸度が高められることになる。
この後、1次成形品100における多数の長方体101・・・を、図6に示すように、1つずつに分離する。この分離は、前記同様のかち割り法でもって行うことができる。つまり、図5に示すように、非分離状態の各長方体101・・・の連結部104・・・の上端または下端に切り込み105を形成しておいて、この切り込み105に適宜の外力をかけることによって前記切り込み105を起点として図5の破線で示すように無理やり破断させる。
このように分離された場合、分離後の長方体101の個々において前記連結部104の残留部分の端面つまり分離面には、破断面とせん断面とが連続する複合パターンからなる分離痕が残ることになる。このような分離痕は目視確認できるので、前記1つの長方体101が、上記のような1次成形品100から分離されて得られたものであるということが判別できると言える。この他、前記分離は、例えば旋盤等で図5の破線で示す位置から切り離す形態とすることができる。この場合、分離後の長方体101の個々において前記連結部104の残留部分の端面つまり分離面には、旋盤による切断面からなる分離痕が残ることになる。この分離痕も前記同様に目視確認できる。
こうして、1つずつに分離された長方体101・・・を、例えば図7に示すように、上下2つに分離する。この分離は、前記同様のかち割り法でもって行うことができる。つまり、1つずつに分離された長方体101・・・の長手方向両端において、切り込み106を形成しておいて、この切り込み106に適宜の外力をかけることによって前記切り込み106を起点として図6の二点鎖線で示すように無理やり破断させる。この分離によって、上側半割り部材107と下側半割り部材108とが得られる。この上側半割り部材107がカムキャップ20となり、また、下側半割り部材108がカム受け10となる。
このように分離された場合、分離後の上側半割り部材107の下側分離面と下側半割り部材108の上側分離面には、破断面とせん断面とが連続する複合パターンからなる分離痕が残ることになる。このような分離痕は目視確認できるので、前記上側半割り部材107と下側半割り部材108とが、上記のような長方体101・・・から上下2つに分離されて得られたものであるということが判別できると言える。この他、前記分離は、例えば旋盤等で図6の二点鎖線で示す位置から切り離す形態とすることができる。この方法では、切断代を考慮して、予め貫通孔102,103の形状を設定する必要がある。この場合、分離後の上側半割り部材107の下側分離面と下側半割り部材108の上側分離面には、旋盤による切断面からなる分離痕が残ることになる。この分離痕も前記同様に目視確認できる。
なお、前記したかち割り法において破断起点となる切り込み105,106は、予め1次成形品100を鋳造成形する際に、凹みとして金型からの転写で形成することが可能である。そのようにした場合には、切り込み105,106を後加工して作る場合に比べて、手間を省けるようになるので、生産効率が向上し、ひいては製造コストの低減につながる。
このように、1つのシリンダヘッド1に必要な数の支持台4をまとめて製造することができる。また、鋳造成形法にて作る1次成形品100は、多数の長方体101を接近して並べることで外形サイズを可及的に小さくしているから、ラダーフレームタイプのカムシャフトハウジングを鋳造成形する場合に比べると、素材使用量を可及的に少なくすることが可能になる他、1組の金型で製造することが可能な1次成形品100の数量を多くすることが可能になる。これらのことの相乗により、生産効率が向上し、ひいては製造コストの低減につながる。
以上説明したように、本発明の特徴を適用した実施形態では、吸気カムシャフト2および排気カムシャフト3を支持するための多数の支持台4について、一般的なラダーフレームタイプのカムシャフトハウジングに比べて外枠を省ける分だけ重量を軽くすることができるので、本発明に係るカムシャフト支持構造の軽量化に貢献できる。
また、多数の支持台4は、1つの内燃機関に必要な数だけ同時に成形されるものであるから、生産効率に優れていて製造コストを低減するうえで有利である。
さらに、支持台4の軸受孔4a,4bについては、多数の支持台4を成形した後で非分離のまま仕上げ加工されているから、各軸受孔4a,4bの加工中心(加工に用いる旋削装置の回転中心)が一致するようになる。これにより、各支持台4の軸受孔4a,4bそれぞれの同軸度を可及的に高めることが可能になるので、この各支持台4に各カムシャフト2,3の各カムジャーナル2a,3aを支持させてシリンダヘッド1に組み付けると、当該カムシャフト2,3の回転中心が歪まなくなる。その結果、各カムシャフト2,3の回転摺動抵抗を低減することが可能になるので、本発明のカムシャフト支持構造を内燃機関に組み込めば、当該内燃機関の燃費向上に貢献できるようになる。
特に、上記実施形態のように、支持台4について、カム受け10とカムキャップ20とを組み合わせた組立体としていれば、この支持台4に各カムシャフト2,3を簡単に組み付けることが可能になる。
なお、本発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内および当該範囲と均等の範囲で包含されるすべての変形や応用が可能である。以下で例を挙げる。
(1)図8および図9に本発明の他実施形態を示している。この実施形態では、要するに、図1から図7に示した実施形態での支持台4について、吸気カムシャフト2と排気カムシャフト3とを別々に支持するように2つに分離した形態にしている。
具体的に、この実施形態では、吸気カムジャーナル支持用の支持台4Aと、排気カムジャーナル支持用の支持台4Bとが用いられている。
一方の支持台4Aには1つの軸受孔4aが、また、他方の支持台4Bには1つの軸受孔4bが設けられている。なお、図9に示すように、一方の支持台4Aの軸受孔4aは、一方のカム受け10Aの凹み面11Aと一方のカムキャップ20Aの凹み面21Aとを組み合わせて作られ、また、他方の支持台4Bの軸受孔4bは、他方のカム受け10Bの凹み面12Bと他方のカムキャップ20Bの凹み面22Bとを組み合わせて作られる。
そして、両方の支持台4A,4Bは、カム受け10A,10Bとカムキャップ20A,20Bとを組み合わせた組立体からなる。このカム受け10A,10Bには、第1、第2ボルト8A,8Bの挿通用の貫通孔13A,14A,13B,14Bが、また、カムキャップ20A,20Bには、第3、第4ボルト8C,8Dの挿通用の貫通孔23A,24A,23B,24Bが、それぞれ設けられている。ここでは、第1〜第4ボルト8A〜8Dは、すべて同じサイズになっている。
この場合、まず、シリンダヘッド1に両方の支持台4A,4Bのカム受け10A,10Bを仮取り付けしてから、各カム受け10Aの凹み面11A上に吸気カムシャフト2の各カムジャーナル2aを載せるとともに、各カム受け10Bの凹み面11B上に排気カムシャフト3の各カムジャーナル3aを載せる。
この後、各カム受け10A上に、各カムキャップ20Aを載せて第1、第2ボルト8A,8Bをシリンダヘッド1のねじ孔(図示省略)にねじ込む。さらに、各カム受け10B上に、各カムキャップ20Bを載せて第3、第4ボルト8C,8Dをシリンダヘッド1のねじ孔(図示省略)にねじ込む。これにより、シリンダヘッド1に各カムシャフト2,3を取り付けることができる。
この実施形態の場合も、上記実施形態と基本的に同様の作用、効果を得ることができる。
(2)図10から図12に本発明の他実施形態を示している。この実施形態では、要するに、図1から図7に示した実施形態での支持台4についてカム受け10とカムキャップ20との組立体とせずに、単一の構造体としている。つまり、この実施形態での支持台4は、ワンピース構造になっている。
具体的には、支持台4を製造する過程で、1次成形品100から多数の長方体101を1つずつ分離した後、半割りにせずに、そのままで完成とする。
これにより、この実施形態の支持台4は、単に長方体からなり、その長手方向2箇所に軸受孔4a,4bが貫通形成されたような形状になっている。
このような単一の構造体からなる支持台4を用いる場合には、吸気カムシャフト2および排気カムシャフト3を、次のような構成にする必要がある。
つまり、吸気カムシャフト2および排気カムシャフト3は、図12に示すように、軸方向全長にわたって外径が一定のシャフト2c,3cと、このシャフト2c,3cに取り外し可能とされる多数のカムロブ2b,3bとを組み付けた構成とされる。
このような吸気カムシャフト2および排気カムシャフト3と支持台4との組み付け形態としては、例えば吸気カムシャフト2および排気カムシャフト3を組み立てるにあたって、シャフト2c,3cにカムロブ2b,3bと支持台4とを交互に組み付けるようにすればよい。
この後、各支持台4の貫通孔4c,4d,4e,4fに第1、第2、第3、第4ボルト8A,8B,8C,8Dを差し入れてシリンダヘッド1のねじ孔(図示省略)にねじ込む。これにより、シリンダヘッド1に各カムシャフト2,3を取り付けることができる。
この実施形態の場合も、上記実施形態と基本的に同様の作用、効果を得ることができ、さらに部品点数が減ってコスト低減を図ることが可能になる。
(3)図13および図14に本発明の他実施形態を示している。この実施形態では、要するに、図10に示した実施形態での支持台4について、吸気カムシャフト2と排気カムシャフト3とを別々に支持するように2つに分離した形態にしている。
具体的に、この実施形態では、吸気カムジャーナル支持用の支持台4Aと、排気カムジャーナル支持用の支持台4Bとが用いられている。
一方の支持台4Aに、1つの軸受孔4aが、また、他方の支持台4Bに、1つの軸受孔4bが設けられている。
このような支持台4A,4Bを用いる場合には、上記(2)の実施形態で説明したと同様に、吸気カムシャフト2および排気カムシャフト3を、次のような構成にする必要がある。
つまり、吸気カムシャフト2および排気カムシャフト3は、先に提示した図12と同様に、軸方向全長にわたって外径が一定のシャフト2c,3cと、このシャフト2c,3cに取り外し可能とされる多数のカムロブ2b,3bとを組み付けた構成とされる。
このような吸気カムシャフト2および排気カムシャフト3と支持台4A,4Bとの組み付け形態としては、例えば吸気カムシャフト2および排気カムシャフト3を組み立てるにあたって、シャフト2c,3cにカムロブ2b,3bと支持台4A,4Bとを交互に組み付けるようにすればよい。
この後、各支持台4A,4Bの貫通孔4c,4d,4e,4fに第1、第2、第3、第4ボルト8A,8B,8C,8Dを差し入れてシリンダヘッド1のねじ孔(図示省略)にねじ込む。これにより、シリンダヘッド1に各カムシャフト2,3を取り付けることができる。
この実施形態の場合も、図1から図7に示す実施形態と基本的に同様の作用、効果を得ることができ、さらに部品点数が減ってコスト低減を図ることが可能になる。
(4)上記各実施形態では、直列4気筒エンジンのシリンダヘッド1を例に挙げているが、本発明に係るカムシャフト支持構造の使用対象となる内燃機関の型式や気筒数については特に限定されるものではない。さらに、支持台4に設けられる軸受孔4a,4bの数は内燃機関の気筒数や型式に応じて適宜異なるので、その数は限定されるものではない。
1 シリンダヘッド
2 吸気カムシャフト
2a カムジャーナル
3 排気カムシャフト
3a カムジャーナル
4 カムシャフトの支持台
4a 吸気カムジャーナル支持用の軸受孔
4b 排気カムジャーナル支持用の軸受孔
7A〜7D ボルト
10 支持台のカム受け
11 第1凹み面
12 第2凹み面
20 支持台のカムキャップ
21 第1凹み面
22 第2凹み面
100 鋳造成形により作られる1次成形品
101 支持台のベースとなる長方体
102,103 軸受孔のベースとなる貫通孔
107 カムキャップのベースとなる上側半割り部材
108 カム受けのベースとなる下側半割り部材

Claims (3)

  1. 内燃機関のカムシャフトを回転自在に支持する構造であって、
    前記カムシャフトの多数のカムジャーナルが個別に回転自在に挿入される軸受孔をそれぞれ有する多数の支持台が、シリンダヘッドに個別に取り付けられ、
    前記各支持台は、隣り合わせに並べられて配置されるとともに互いに連結された状態で成形され、かつ、前記連結状態のままで各軸受孔が仕上げ加工された後で1つずつに分離されることで作られている、ことを特徴とするカムシャフト支持構造。
  2. 請求項1に記載のカムシャフト支持構造において、
    前記支持台それぞれは、前記仕上げ加工後に上下2つに分離された下側半割り部材と上側半割り部材とを組み合わせた組立体からなり、かつ、前記両部材には、組み合わされた状態で前記軸受孔を作るための凹み面が設けられている、ことを特徴とするカムシャフト支持構造。
  3. 請求項1に記載のカムシャフト支持構造において、
    前記支持台それぞれは、単一の構造体からなる、ことを特徴とするカムシャフト支持構造。
JP2009056850A 2009-03-10 2009-03-10 カムシャフト支持構造 Pending JP2010209796A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009056850A JP2010209796A (ja) 2009-03-10 2009-03-10 カムシャフト支持構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009056850A JP2010209796A (ja) 2009-03-10 2009-03-10 カムシャフト支持構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010209796A true JP2010209796A (ja) 2010-09-24

Family

ID=42970220

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009056850A Pending JP2010209796A (ja) 2009-03-10 2009-03-10 カムシャフト支持構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010209796A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011001878A (ja) * 2009-06-18 2011-01-06 Jtekt Corp カムシャフト装置及びこれを備えたエンジン、並びにカムシャフト装置の製造方法
CN101984223A (zh) * 2010-11-26 2011-03-09 奇瑞汽车股份有限公司 一种新型凸轮轴轴承座
WO2013054395A1 (ja) 2011-10-11 2013-04-18 トヨタ自動車 株式会社 カムシャフト支持構造
JP2013083217A (ja) * 2011-10-11 2013-05-09 Toyota Motor Corp カムシャフト支持構造及び内燃機関の製造方法
JP2016217237A (ja) * 2015-05-20 2016-12-22 株式会社オティックス カムシャフト支持部材の製造方法
CN115405394A (zh) * 2022-08-16 2022-11-29 一汽解放汽车有限公司 气门驱动机构、发动机及车辆

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01111110U (ja) * 1988-01-18 1989-07-26
JPH07204949A (ja) * 1994-01-20 1995-08-08 Toyota Motor Corp 割り軸受の組付装置
JP2002180805A (ja) * 2000-12-14 2002-06-26 Honda Motor Co Ltd 内燃機関の動弁装置
JP2004293329A (ja) * 2003-03-25 2004-10-21 Mazda Motor Corp 可変動弁機構を備えたエンジンのシリンダヘッド部構造
JP2005059013A (ja) * 2003-08-12 2005-03-10 Daido Steel Co Ltd 破断分離が容易な高強度コネクティングロッド用鍛造品の製造方法
JP2005248793A (ja) * 2004-03-03 2005-09-15 Honda Motor Co Ltd 組立式カムシャフト用外装部品の製造方法
JP2008008157A (ja) * 2006-06-27 2008-01-17 Otics Corp カム軸受け構造

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01111110U (ja) * 1988-01-18 1989-07-26
JPH07204949A (ja) * 1994-01-20 1995-08-08 Toyota Motor Corp 割り軸受の組付装置
JP2002180805A (ja) * 2000-12-14 2002-06-26 Honda Motor Co Ltd 内燃機関の動弁装置
JP2004293329A (ja) * 2003-03-25 2004-10-21 Mazda Motor Corp 可変動弁機構を備えたエンジンのシリンダヘッド部構造
JP2005059013A (ja) * 2003-08-12 2005-03-10 Daido Steel Co Ltd 破断分離が容易な高強度コネクティングロッド用鍛造品の製造方法
JP2005248793A (ja) * 2004-03-03 2005-09-15 Honda Motor Co Ltd 組立式カムシャフト用外装部品の製造方法
JP2008008157A (ja) * 2006-06-27 2008-01-17 Otics Corp カム軸受け構造

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011001878A (ja) * 2009-06-18 2011-01-06 Jtekt Corp カムシャフト装置及びこれを備えたエンジン、並びにカムシャフト装置の製造方法
CN101984223A (zh) * 2010-11-26 2011-03-09 奇瑞汽车股份有限公司 一种新型凸轮轴轴承座
WO2013054395A1 (ja) 2011-10-11 2013-04-18 トヨタ自動車 株式会社 カムシャフト支持構造
JP2013083217A (ja) * 2011-10-11 2013-05-09 Toyota Motor Corp カムシャフト支持構造及び内燃機関の製造方法
CN103874830A (zh) * 2011-10-11 2014-06-18 丰田自动车株式会社 凸轮轴支承结构
US20140305397A1 (en) * 2011-10-11 2014-10-16 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Camshaft support structure
EP2767680A4 (en) * 2011-10-11 2015-09-30 Toyota Motor Co Ltd SUPPORT STRUCTURE FOR A CAMSHAFT
JP2016217237A (ja) * 2015-05-20 2016-12-22 株式会社オティックス カムシャフト支持部材の製造方法
CN115405394A (zh) * 2022-08-16 2022-11-29 一汽解放汽车有限公司 气门驱动机构、发动机及车辆

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010209796A (ja) カムシャフト支持構造
JP3969345B2 (ja) 回転軸支持装置および差動装置
DE602007009780D1 (de) Stützstruktur für eine Nockenwelle sowie Verfahren zur Montage und Herstellung einer Nockenwelle
US20060064872A1 (en) Camshaft and assembling method thereof
CN101371010B (zh) 内燃发动机的凸轮轴支撑结构及其装配方法
JPS6127304A (ja) 割り軸受組立体を作る方法
JP2009133331A (ja) 多気筒エンジン用クランクシャフト
EP2057369B1 (en) Cylinder head
US8567362B2 (en) Vehicle engine
JP2011085022A (ja) 車両用エンジン
JP6311738B2 (ja) エンジン用カムシャフト
JP5626485B2 (ja) 内燃機関の鋳物部品,ベアリングキャップ及びその製造方法
US8522738B2 (en) Vehicle engine
US7409939B2 (en) Cylinder head having an integrally cast rocker shaft pedestal
US20180179919A1 (en) Internal combustion engine
WO2017169694A1 (ja) エンジン用カムシャフトおよびその製造方法
JP4073737B2 (ja) 多気筒エンジンのクランク室間連通構造
JP2004316556A (ja) 多気筒エンジンのクランクケース
JP3046200B2 (ja) Dohc型内燃機関におけるカム軸用軸受け部の潤滑装置
JPS62294706A (ja) ロツカア−ム及びその製造方法
JP6201902B2 (ja) カムシャフトの支持構造
GB2438211A (en) Cast camshaft with non-circular cross-section shaft portions
JP2010169035A (ja) カムシャフトハウジング
JP2005320976A (ja) 板金製ロッカーアーム及びその製造方法
JP2011133021A (ja) 分割型の転がり軸受

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130307

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130319

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130507

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140311