JP2010207493A - 内視鏡調光システム - Google Patents

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Abstract

【課題】内視鏡により取得される画像に対して適切な調光処理を施す。
【解決手段】内視鏡システム10はファイバスコープ20、ビデオモジュール30、内視鏡プロセッサ40を有する。ビデオモジュール30は撮像素子31を有する。撮像素子31はファイバスコープ20が取得する画像を受光して画像信号を生成する。内視鏡プロセッサ40は光源ユニット50、受光領域抽出部60、システムコントローラ43を有する。ホワイトバランス初期設定時に生成した画像信号に基づいて、受光領域抽出部60が受光領域を判別する。通常観察時に、受光領域抽出部60は画像信号において受光領域と判別した位置における輝度信号成分を抽出し、平均化する。システムコントローラ43は平均化された輝度信号成分に基づいて、光源ユニット50に調光処理を実行させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ファイバスコープおよび硬性鏡、または電子内視鏡に対して、自動的に適切な調光を実行させる内視鏡調光システムに関する。
内視鏡を用いて被写体を観察するには、ハレーションや暗部の少ない画像を取得することが好ましい。例えば、電子内視鏡では、生成した画像信号に基づいて、ハレーションや暗部の生じる領域が広いときに画像処理を禁じたり、照明光量を調光することが提案されている(特許文献1参照)。
また、ファイバスコープや硬性鏡であっても、アイピースにビデオカメラを取り付けてモニタで画像を観察する内視鏡システムを用いる場合に、生成した画像信号に基づいて、調光が可能である。
前述の画像処理実行の判断や調光処理のために、輝度が検出される。輝度の検出は、様々な種類の電子内視鏡やファイバスコープ用のビデオカメラに接続されるビデオプロセッサにおいて実行される。
ビデオプロセッサに直接あるいは間接的に接続される内視鏡の種類によって、撮像素子の受光面における光学像の受光領域は異なっている。受光領域が接続する内視鏡によって変わる一方で、撮像素子の受光領域全体または所定の一部の範囲における輝度に基づいて、画像処理の実行の判断や調光処理が行われている。
このような調光処理などでは、実際に光が照射されない領域の輝度を用いたり、実際に光が照射されている領域の輝度を用いずに行う調光処理では、観察に適した画像を取得することが難しかった。
特開2005−124756号公報
したがって、本発明では、撮像素子の受光面において実際に光が照射される受光領域が変化しても適切な調光を実行する内視鏡調光システムの提供を目的とする。
本発明の内視鏡調光システムは、内視鏡の挿入管に入射する被写体の光学像を撮像して画像信号を生成する撮像素子と、撮像素子の受光面において光学像を形成する光が照射される領域である受光領域と光学像を形成する光が照射されない領域である非受光領域とを判別する第1の領域判別処理を実行する判別部と、第1の領域判別処理の終了後画像信号に基づいてモニタに表示される画像の明るさを受光領域における受光面の受光量である第1の受光量に基づいて調整する調光処理を実行する調光制御部とを備えることを特徴としている。
なお、判別部は受光面を形成する複数の小領域の受光量である第2の受光量を第1の閾値と比較し、第2の受光量が第1の閾値を超える小領域を受光領域と判別し、第2の受光量が第1の閾値未満である小領域を非受光領域と判別することが好ましい。
また、受光面上の第1の線上に並ぶ複数の小領域の第2の受光量の最大値と最小値との平均値を第1の閾値に定める閾値設定部を備えることが好ましい。
また、閾値設定部は最大値と最小値との差が第2の閾値未満である場合に第1の線と異なる第2の線上に並ぶ複数の小領域の第2の受光量を用いて第1の閾値を定めることが好ましい。
また、調光制御部は被写体に照射する照明光の光量を調整することにより調光処理を実行することが好ましい。
また、調光制御部は、前記画像信号に乗じるゲインを調整することにより前記調光処理を実行することが好ましい。
また、第1の領域判別処理の実行指令を入力する入力部を備え、前記判別部は前記第1の領域判別処理の実行指令が入力されるときに、前記第1の領域判別処理を実行することが好ましい。
また、第1の領域判別処理において非受光領域に判別された小領域の受光量である第3の受光量を記憶する受光量メモリと、第1の領域判別処理実行後の経過時間を測定するタイマとを備え、判別部はタイマの測定した経過時間が所定の時間を越えるときに受光量メモリに記憶された第3の受光量と画像信号とに基づいて受光領域と非受光領域との判別を行う第2の領域判別処理を実行し、調光制御部は第2の判別処理の終了後判別部が更新した第1の受光量に基づいて調光処理を実行することが好ましい。
また、判別部は第2の領域判別処理において第2の受光量が第3の受光量に基づいて定められる第3の閾値を超える小領域を受光領域と判別し、第2の受光量が第3の閾値未満である小領域を非受光領域とは判別することが好ましい。
また、第3の閾値は第3の受光量をx倍(1<x)した値に定められることが好ましい。
また、第1の領域判別処理において非受光領域に判別された小領域の第2の受光量には調整可能な最大のゲインが乗じられ第3の受光量として記憶され、判別部はタイマの測定した経過時間が所定の時間を越えるときに調整可能な最大のゲインを画像信号に乗じ最大のゲインが乗じられた画像信号に基づいて第2の領域判別処理を実行することが好ましい。
また、タイマの測定した経過時間が所定の時間を越えるときに撮像素子の露光時間を調整可能な最大露光時間に設定して画像信号を生成させる撮像素子制御部を備え、判別部は撮像素子制御部が最大露光時間に設定して生成させた画像信号に基づいて第2の領域判別処理を実行することが好ましい。
また、撮像素子制御部が撮像素子の露光時間を最大露光時間に設定する前に生成した画像信号を格納する画像メモリと、撮像素子が最大露光時間に設定された状態で画像信号を生成している間画像メモリに格納された画像信号をモニタに送信する送信制御部とを備えることが好ましい。
本発明によれば、撮像素子の受光面において実際に光を受光する領域における受光量に基づく調光処理が実行可能である。したがって、受光領域が変化しても適切な調光処理が行われる。
本発明の第1の実施形態である内視鏡調光システムを有する内視鏡システムの内部構成を概略的に示すブロック図である。 撮像素子の受光面において受光領域が変わることを説明するための図である。 撮像素子の受光面における画素の配置図である。 第1の実施形態の受光領域抽出部の内部構成を示すブロック図である。 一部の行に並ぶ画素がすべて受光領域に属する状態を示す図である。 第1の実施形態において、システムコントローラにより実行されるホワイトバランス初期設定時の処理を説明するためのフローチャートである。 第1の実施形態において、システムコントローラにより実行される調光処理を説明するためのフローチャートである。 第2の実施形態である内視鏡調光システムを有する内視鏡システムの内部構成を概略的に示すブロック図である。 第2の実施形態の受光領域抽出部の内部構成を示すブロック図である。 第2の実施形態において、システムコントローラにより実行されるホワイトバランス初期設定時の処理を説明するためのフローチャートである。 第2の実施形態において、システムコントローラにより実行される受光領域の自動更新処理を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態を適用した内視鏡調光システムを有する内視鏡システムの内部構成を概略的に示すブロック図である。
内視鏡システム10は、ファイバスコープ20、ビデオモジュール30、内視鏡プロセッサ40、およびモニタ11によって構成される。ファイバスコープ20が、ビデオモジュール30と内視鏡プロセッサ40とに光学的に接続される。内視鏡プロセッサ40は、ビデオモジュール30とモニタ11とに電気的に接続される。
内視鏡プロセッサ40から被写体に照射するための照明光がファイバスコープ20に供給される。照明光がファイバスコープ20の挿入管21の先端まで伝達され、被写体に照射される。照明光に照らされた被写体の反射光による光学像が、挿入管21の先端からファイバスコープ20の操作部22まで伝達される。
操作部22に伝達された光学像はビデオモジュール30によって撮像され、光学像に相当する画像信号が生成される。画像信号は、内視鏡プロセッサ40に送信される。内視鏡プロセッサ40において、画像信号に所定の信号処理が施される。所定の信号処理の施された画像信号は、モニタ11に送信される。モニタ11には、受信した画像信号に相当する画像が表示される。
内視鏡プロセッサ40には、光源ユニット50、映像信号処理回路41、受光領域抽出部60、画像メモリ42、システムコントローラ43(送信制御部)、入力部44などが設けられる。被写体に照射する照明光が光源ユニット50からライトガイド23の入射端に出射される。後述するように、映像信号処理回路41では、画像信号に対して所定の信号処理が施される。
また、システムコントローラ43により内視鏡システム10全体の動作が制御される。キーボード(図示せず)などによって構成される入力部44へのコマンド入力に基づいて、システムコントローラ43は内視鏡システム10全体の動作を制御する。
光源ユニット50は、ランプ51、集光レンズ52、絞り53、絞り駆動モータ54、絞り制御回路55によって構成される。
ランプ51は、キセノンランプやハロゲンランプであって、白色光を出射する。コネクタ24によってファイバスコープ20を内視鏡プロセッサ40に接続した状態において、ランプ51とファイバスコープ20に設けられるライトガイド23とが光学的に接続される。
ランプ51とライトガイド23の入射端との間には、絞り53および集光レンズ52が設けられる。絞り53は開口率を調整可能な開口を有し、絞り駆動モータ54により開口率を変えることによって、ライトガイド23への白色光の入射光量を調整することが可能である。絞り駆動モータ54による開口率の調整は、絞り制御回路55により実行される。絞り制御回路55は、後述するように、画像信号に基づいて開口率を調整する。
絞り53により光量を調整された白色光は集光レンズ52によって集光され、ライトガイド23の入射端に入射する。
ファイバスコープ20は、挿入管21、操作部22、接眼部25、ケーブル26、およびコネクタ24などによって形成される。また、ファイバスコープ20には、ライトガイド23、イメージガイド27、配光レンズ28d、および対物レンズ28oなどが設けられる。
挿入管21の基端が操作部22に接続される。操作部22とコネクタ24とがケーブル26によって連結される。操作部22には、接眼部25が設けられる。
ライトガイド23は、コネクタ24、ケーブル26、操作部22、および挿入管21内部を通るように設けられる。ライトガイド23の入射端がコネクタ24に配置され、出射端が挿入管21の遠位端に配置される。ライトガイド23の入射端に入射した白色光は、出射端まで伝達される。出射端から出射した光は、配光レンズ28dを透過して挿入管21の遠位端近辺に照射される。
イメージガイド27は、挿入管21および操作部22内部を通るように設けられる。イメージガイド27の入射端が挿入管21の遠位端に配置され、出射端が操作部22に配置される。白色光が照射された遠位端近辺の被写体の反射光が対物レンズ28oを介して、イメージガイド27の入射端に入射する。
イメージガイド27の入射端に入射した光は、出射端まで伝達される。イメージガイド27の出射端が接眼部25と光学的に接続されており、イメージガイド27により伝達された被写体の光学像が接眼部25において観察可能である。
なお、接眼部25には、接眼光学系29が設けられる。接眼光学系29は、複数のレンズ(図示せず)によって構成される。接眼光学系29の一部のレンズは光軸に沿って変位させることが可能である。レンズを光軸に沿って変位させることにより、イメージガイド27の出射端から出射される光学像の倍率を変更可能である。
なお、内視鏡システム10では、接眼部25が光学的にビデオモジュール30に接続される。ビデオモジュール30は、撮像素子31、タイミングジェネレータ(TG)32(撮像素子制御部)、CDS/AGC回路33を有する。イメージガイド27により伝達された光学像は撮像素子31の受光面に到達する。
なお、内視鏡システム10では、多様な種類のファイバスコープ20または硬性鏡(図示せず)を用いることが可能である。撮像素子31の受光面上において、接眼部25から出射される光学像を形成する光が照射される領域である受光領域は、用いられるファイバスコープ20や硬性鏡によって変わる。
例えば、図2に示すように、撮像素子31の受光面全体において、第1のファイバスコープ(図示せず)を用いたときには第1の範囲(符号C1参照)が受光領域となり、第2のファイバスコープ(図示せず)を用いたときには第1の範囲より狭い第2の範囲(符号C2参照)が受光領域となる。後述するように、内視鏡システム10では、受光領域と定められた範囲の画像に基づいて、調光処理が実行される。
撮像素子31は、TG32の駆動に基づいて、受光面に到達した光学像を撮像し、画像信号を生成する。なお、TG32により、露光時間などを変更することが可能である。撮像素子31により、例えば1/60秒毎に、受光する光学像に基づいた画像信号が生成される。
撮像素子31は、CDS/AGC回路33に接続されており、生成された画像信号はCDS/AGC回路33に送信される。CDS/AGC回路33により、画像信号にはCDS/AGC回路33により相関二重サンプリング処理、およびオートゲインコントロール処理が施される。なお、オートゲインコントロール時に画像信号に乗じられるゲインは変更可能である。
CDS/AGC回路33は、内視鏡プロセッサ10の映像信号処理回路41に接続されており、生成した画像信号は映像信号処理回路41に送信される。
映像信号処理回路41では、受信した画像信号に対してホワイトバランス調整、色補正、ガンマ補正などの所定の信号処理が施される。所定の信号処理が施された画像信号は画像メモリ42に格納される。画像メモリ42に格納された画像信号が、モニタ11に送信される。前述のように、モニタ11に画像信号に相当する画像が表示される。モニタ11への画像信号の送信も1/60秒毎に行われ、表示される画像を1/60秒毎に切替えることにより、動画像が表示される。
なお、映像信号処理回路41では受信した画像信号に基づいて、画像の輝度が検出される。なお、図3に示すように、撮像素子31の受光面には複数の画素31p(小領域)が2次元状に配置されており、画素31p毎の輝度が検出される。なお、図3には、11×11の121個の画素31pが配置されているが、実際には更に多数の画素31pが配置される。検出された輝度はデータとして受光領域抽出部60に送信される。
図4に示すように、受光領域抽出部60には、第2のDRAM61bが設けられる。後述するホワイトバランス初期設定時に、用いられているファイバスコープ20に対する撮像素子31の受光領域が検出され、受光領域データが第2のDRAM61bに格納される。
受光領域抽出部60において、映像信号処理回路41から送信される各画素31pの輝度データの中から、受光領域に配置された画素31pの輝度データが抽出され、平均化される。平均化された輝度データがシステムコントローラ43に送信される。
システムコントローラ43では、平均化された輝度データのデータレベルが基準値と比較される。なお、システムコントローラ43にはEEPROM(図示せず)が設けられ、基準値データがEEPROMに製造時に格納される。
算出された輝度の平均値が基準値より高い場合には、システムコントローラ43は開口率を縮小させるように絞り制御回路55を制御する。一方、算出された輝度の平均値が基準値未満である場合には、システムコントローラ43は開口率を拡大させるように絞り駆動回路55を制御する。
次に、ホワイトバランス初期設定時に行われるRゲイン、Bゲインの算出および受光領域の判別について説明する。
前述のように、多様な種類のファイバスコープ20を用いて、内視鏡システム10を形成することが可能である。ファイバスコープ20のイメージガイド27の光学特性も、用いるファイバスコープ20によって変化する。例えば、帯域毎の光の透過率がファイバスコープ20の種類によって異なることがあり、同じ照明光が照射された被写体の色が用いるファイバスコープ20によって変わることがある。
内視鏡システム10では、白い被写体の色が白のままモニタ11に表示されるようにホワイトバランス調整が行われる。ホワイトバランス調整は、画像信号のR信号成分およびB信号成分に対して、ファイバスコープ20毎に定められるRゲインおよびBゲインを乗じることにより、実行される。
RゲインおよびBゲインは、内視鏡システム10起動時におけるホワイトバランス初期設定において算出される。ホワイトバランス初期設定時には、予め使用者により挿入管21の遠位端にホワイトバランス調整治具(図示せず)が被せられる。
入力部44にホワイトバランス初期設定実行のコマンドを入力すると、ホワイトバランス初期設定が開始される。ホワイトバランス初期設定を開始すると、システムコントローラ43は、ランプ51に白色光を出射させ、ホワイトバランス調整治具の内部に白色光が照射される。
ホワイトバランス調整治具の内部は白色であり、白色光が照射されると白色光が反射される。したがって、撮像素子31の受光面において受光領域には白色光が照射される。ただし、前述のように、イメージガイド27の種類により、イメージガイド27の出射端から出射する白色光の色温度が、入射端に入射する白色光の色温度から変わることがある。
ホワイトバランス初期設定において、映像信号処理回路41により出射端から出射した白色光の色温度を基準となる白色光の色温度に一致させるRゲインおよびBゲインが算出される。映像信号処理回路41にはDRAM(図示せず)が設けられ、算出されたRゲインデータおよびBゲインデータがDRAMに格納される。格納されたRゲインデータおよびBゲインデータは、通常の観察時に用いられる。
ホワイトバランス初期設定ではRゲインおよびBゲインの算出とは別に、撮像素子31の受光面における受光領域の判別も行われる。以下に、受光領域抽出部60の構成とともに、受光領域の判別方法について説明する。
受光領域抽出部60は、第1、第2のDRAM61a、61b、検出回路62、第1の判別回路63a(閾値設定部)、第2の判別回路63b(判別部)、閾値設定回路64(閾値設定部)、選択回路65、および平均化回路66によって構成される。映像信号処理回路41は、第1のDRAM61aと選択回路65とに接続される。ホワイトバランス初期設定時には、映像信号処理回路41から送信される各画素31pの輝度データは第1のDRAM61aに格納される。
第1のDRAM61aは、検出回路62に接続される。ホワイトバランス初期設定時には、受光面の上端から1/2の行、本実施形態では6行目(図3参照)に配置された11個の画素31pの輝度データが検出回路62に送信される。検出回路62において、11個の輝度データの中からデータレベルの最大値と最小値とが検出される。
検出回路62は第1の判別回路63aに接続され、検出された最大値データと最小値データとが第1の判別回路63aに送信される。第1の判別回路63aにおいて、最大値と最小値との差が算出される。さらに、算出された差が適正判別閾値と比較される。なお、第1の判別回路63aは第1のDRAM61aおよび閾値設定回路64に接続され、比較結果により、第1のDRAM61aへの指令または閾値設定回路64へのデータの送信が実行される。
なお、第1の判別回路63aはEEPROM(図示せず)に接続されており、適正判別閾値データはEEPROMに格納され、ホワイトバランス初期設定時に第1の判別回路63aに読出される。
算出された差が適正判別閾値未満である場合には、第1の判別回路63sは別の行に配置された11個の画素31pの輝度データを第1のDRAM61aから検出回路62に送信させる。例えば、上端から1/2の行(第1の線)に配置された画素31pの輝度データの最大値と最小値との差を適正判別閾値と比較した場合には、上端から1/4の行(第2の線)に配置された画素31pの輝度データを検出回路 に送信させる。あるいは、上端から3/4の行に配置された画素31pの輝度データを検出回路62に送信させる。
算出された差が適正判別閾値を超える場合には、第1の判別回路63aは最大値データと最小値データとが閾値設定回路64に送信される。閾値設定回路64において、最大値と最小値との平均値が算出される。算出された平均値が第1の領域判別閾値(第1の閾値)に設定される。
第1の領域判別閾値が設定されると、各画素31pが撮像素子31の受光面において被写体像を形成する光の照射領域である受光領域と光が照射されない領域である非受光領域とのいずれの領域に配置されているかの判別が開始される。
画像信号はホワイトバランス初期設定時に生成されているので、白色光を受光する受光領域に配置された画素31pの輝度と、非受光領域に配置された画素31pの輝度との差は大きい。それゆえ、受光領域に配置された画素31pの輝度とみなせる最大値と、非受光領域に配置された画素31pの輝度とみなせる最小値との平均値を各画素31pの輝度と比較することにより、各画素31pがいずれの領域に配置されているかを判別可能である。
なお、いずれの受光領域に配置されているかについて高い精度で判別するためには、輝度の最大値が受光領域に配置された画素31pの輝度であって、輝度の最小値が非受光領域に配置された画素31pの輝度であることが必要である。
通常、受光面の所定の行において中央は受光領域となって、両端部が非受光領域となる。しかし、用いるファイバスコープ20によっては、図5に示すように、上段から1/2の行に配置されたすべての画素31pが受光領域(斜線部参照)に配置されることもあり得る。このような場合には、適切な値を第1の領域判別閾値に設定することが出来なくなる。それゆえ、輝度の最大値と最小値との差が適正判別閾値を比較することにより、受光領域と非受光領域とに配置された画素31pの輝度を確実に用いて、第1の領域判別閾値を設定することが可能になる。
第2の判別回路63bは、第1のDRAM61aと閾値設定回路64に接続される。第1の領域判別閾値が設定されると、各画素31pの輝度データが順番に、第1のDRAM61aから第2の判別回路63bに送信される。また、閾値設定回路64から第1の領域判別閾値が第2の判別回路63bに読出される。第2の判別回路63bにおいて、各画素31pにおける輝度と第1の領域判別閾値とが比較される。
輝度が第1の領域判別閾値未満である画素31pは、非受光領域に配置された画素31pと判別される。一方、輝度が第1の領域判別閾値を越える画素31pは、受光領域に配置された画素31pであると判別される。
第2の判別回路63bは第2のDRAM61bに接続されており、各画素31bに対する判別結果が第2のDRAM61bに格納される。全画素31pに対する判別が終わると、ホワイトバランス初期設定における受光領域の判別が終了する。
通常観察時には、映像信号処理回路41から送信される各画素31pの輝度データは選択回路65に送信される。選択回路65では、第2のDRAM61bに格納された判別結果に基づいて、受信した輝度データに対応する画素31pが受光領域および非受光領域のいずれに配置されているかを判別する。
選択回路65は平均化回路66に接続されており、受光領域に配置された画素31pに対応する輝度データである場合には、輝度データを平均化回路66に送信する。一方、非受光領域に配置された画素31pに対応する輝度データである場合には、平均化回路66に送信すること無く破棄される。
1フィールドの画像信号を構成するすべての画素の輝度データの選択回路65による選択が終了すると、平均化回路66では受信した輝度データのデータレベルの平均値が算出される。算出された平均値データが前述のように、システムコントローラ43に送信され、絞り53の開口率の調整のために用いられる。
次に、システムコントローラ43によって実行されるホワイトバランス初期設定の処理を図6のフローチャートを用いて説明する。ホワイトバランス初期設定の処理は、入力部44にホワイトバランス初期設定実行のコマンドを入力するときに開始される。
ステップS100において、システムコントローラ43はランプ51に白色光を出射させる。また、絞り53の開口率が最大となるように、絞り制御回路55に絞り53を駆動させる。白色光を光源ユニット50から出射させると、ステップS101に進む。
ステップS101では、システムコントローラ43は撮像素子31に1フィールドの画像信号を生成させる。生成された画像信号を、CDS/AGC回路33を介して映像信号処理回路41に送信させる。画像信号を映像信号処理回路41に送信すると、ステップS102に進む。
ステップS102において、システムコントローラ43は映像信号処理回路41に画像信号のRGB信号成分の分離を実行させる。RGB信号成分を分離させると、ステップS103に進む。ステップS103では、RGB信号成分に基づいて、RゲインおよびBゲインを算出させる。RゲインおよびBゲインの算出を終えるとステップS104に進み、RゲインおよびBゲインをDRAMに格納させる。RゲインおよびBゲインの格納後、ステップS105に進む。
ステップS105では、システムコントローラ43は映像信号処理回路41に輝度を算出させる。輝度は、分離されたRGB信号成分に基づいて画素31p毎に産出される。システムコントローラ43は、算出した輝度を輝度データとして受光領域抽出部60に送信させる。輝度データを送信すると、ステップS106に進む。
ステップS106では、システムコントローラ43は輝度データを第1のDRAM61aに格納させる。1フィールドの画像信号における全画素31pの輝度データを格納させると、ステップS107に進む。
ステップS107では、システムコントローラ43は所定の行に配置された全画素31pの輝度データを第1のDRAM61aから検出回路62に送信させる。なお、最初は上段から1/2の行に配置された全画素31pの輝度データが送信される。検出回路62への送信を終えると、ステップS108に進む。
ステップS108では、システムコントローラ43は、検出回路62に受信した輝度データの中におけるデータレベルの最大値と最小値とを検出させる。システムコントローラ43は、最大値データと最小値データとを第1の判別回路63aに送信させ、ステップS109に進む。
ステップS109において、システムコントローラ43は、第1の判別回路63aに最大値と最小値との差を算出させる。さらに、算出した差が適正判別閾値を超えるか否かを判別させる。算出した差が適正判別閾値以下である場合には、ステップS110に進む。算出した差が適正判別閾値を超える場合には、ステップS111に進む。
ステップS110では、ステップS107において送信された輝度データに対応する画素31aの行と異なる行を、輝度データを送信する行に変更する。行の変更後、ステップS107に戻り、ステップS109において算出した差が適正判別閾値を超えるまで、ステップS107〜ステップS109の処理を繰返す。
ステップS111において、システムコントローラ43は、最大値データと最小値データとを閾値設定回路64に送信させる。さらに、システムコントローラ43は、閾値設定回路64に最大値と最小値との平均値を算出させ、第1の領域判別閾値として設定させる。第1の領域判別閾値を設定すると、ステップS112に進む。
ステップS112において、システムコントローラ43は、第1のDRAM61aから第2の判別回路63bに各画素31pの輝度データを順番に送信させる。輝度データを送信すると、ステップS113に進む。
ステップS113において、システムコントローラ43は、第2の判別回路63bに閾値設定回路64において設定された第1の領域判別閾値を読出させる。さらに、第2の判別回路63bに輝度と第1の領域判別閾値を比較させる。輝度が第1の領域判別閾値を超える場合には、ステップS114に進む。一方、輝度が第1の領域判別閾値未満である場合には、ステップS115に進む。
ステップS114において、比較している輝度に対応する画素 は受光領域に配置されていると判別する。一方、ステップS115において、比較している輝度に対応する画素31pは非受光領域に配置されていると判別する。判別後、ステップS116に進む。
ステップS116において、システムコントローラ43は、各画素31pが受光領域および非受光領域のいずれに配置されているかの判別結果を、第2のDRAM61bに格納させる。判別結果を格納すると、ホワイトバランスの初期設定が終了する。
次に、通常観察時にシステムコントローラ43により実行される調光処理を図7のフローチャートを用いて説明する。調光処理は、通常観察の開始時に開始される。また、調光処理は、通常観察の終了、例えば内視鏡システム10の電源をOFFにするときや、内視鏡システム10を通常観察とは異なる動作モードに切替えられるときに終了する。
ステップS200において、システムコントローラ43は撮像素子31に1フィールドの画像信号を生成させる。画像信号の生成後、ステップS201に進む。ステップS201ではステップS105と同様にして、システムコントローラ43は映像信号処理回路41に画素31p毎に輝度を算出させる。輝度を算出すると、ステップS202に進む。
ステップS202において、システムコントローラ43は、算出した輝度を輝度データとして受光領域抽出部60の選択回路65に送信させる。輝度データを送信すると、ステップS203に進む。
ステップS203において、システムコントローラ43は、選択回路65に受光領域に配置された画素31pを選択させる。ホワイトバランス初期設定において受光領域に配置された画素31pの位置情報などが第2のDRAM61bに格納されており、格納された位置情報などに基づいて受光領域または非受光領域に配置された画素31pであるかを判別可能である。
受信する輝度データに対応する画素31pが受光領域に配置された画素である場合にはステップS204に進み、非受光領域に配置された画素である場合にはステップS205に進む。
ステップS204では、システムコントローラ43は選択回路65から輝度データを平均化回路66に送信させる。一方、ステップS205では、システムコントローラ43は選択回路65に輝度データを破棄させる。輝度データの送信または破棄後に、ステップS206に進む。
ステップS206において、システムコントローラ43は全画素31pに対応する輝度データを読込んでいるか否かを判別する。全画素31pに対応する輝度データの読込みが終了していない場合には、ステップS202に戻る。以後、ステップS206において全画素31pに対応する輝度データを読込んでいると判別されるまでステップS202〜ステップS206の処理を繰返す。
全画素31pに対応する輝度データの読込みを終了すると、ステップS207に進む。ステップS207において、システムコントローラ43は、平均化回路66に受信したすべての輝度データのデータレベルの平均値を算出させる。平均値の算出を終えると、ステップS208に進む。
ステップS208において、システムコントローラ43は算出された平均値と基準値とを比較する。平均値が基準値を超える場合には、ステップS209に進む。平均値が基準値以下である場合には、ステップS210に進む。
ステップS209において、システムコントローラ43は、絞り制御回路55に絞り53の開口率を縮小化させる。一方、ステップS210では、システムコントローラ43は絞り53の開口率を拡大化させる。ステップS209またはステップS210における絞り53の開口率の調整後、ステップS200に戻る。
以上のように、本発明の第1の実施形態である内視鏡調光システムによれば、実際に撮像素子31に光が照射される領域の輝度を用いるので、用いるファイバスコープ20や硬性鏡の種類に関わらず、適切な調光処理を行うことが可能である。
次に本発明の第2の実施形態を適用した内視鏡調光システムについて説明する。第2の実施形態は、受光領域が自動的に更新される点において第1の実施形態と異なっている。以下、第1の実施形態と異なる部位を中心に、第2の実施形態について説明する。なお、同じ機能を有する部位には、同じ符号を付す。
図8に示すように、第2の実施形態において、ファイバスコープ20、ビデオモジュール30、およびモニタ11の構成および機能は第1の実施形態のファイバスコープ20、ビデオモジュール30、およびモニタ11と同一である。
また、第2の実施形態における内視鏡プロセッサ400の光源ユニット50、映像信号処理回路41、システムコントローラ43、および入力部44の構成および機能は、第1の実施形態と同一である。
第1の実施形態と異なり、内視鏡プロセッサ400には、タイマ45が設けられる。また、第2の実施形態では、受光領域抽出部600により受光領域が自動的に更新される点およびホワイトバランス初期設定時に行われる処理が第1の実施形態と異なっている。
以下に、第2の実施形態で実行されるホワイトバランス初期設定時の処理および受光領域の自動更新処理について、受光領域抽出部600の構成とともに説明する。
ホワイトバランス初期設定時には、第1の実施形態と同様に、ホワイトバランス調整治具の内部の光学像に相当する1フィールドの画像信号が生成される。第1の実施形態と異なり、CDS/AGC回路33において、画像信号には設定可能な最大のゲインが乗じられる。
最大のゲインが乗じられた画像信号に基づいて、第1の実施形態と同様の方法によりRゲインおよびBゲインが算出される。また、第1の実施形態と同様の方法により各画素31pが受光領域と非受光領域とのいずれに属するかの判別も行われる。第1の実施形態と異なり、受光領域抽出部600において非受光領域に属する画素31pの輝度データが第2のDRAM610b(受光量メモリ)に格納される。
図9に示すように、受光領域抽出部600は、第1の実施形態と同じく、第1、第2のDRAM61a、610b、検出回路62、第1、第2の判別回路63a、630b、閾値設定回路64、選択回路65、平均化回路66を有する。また、第1の実施形態と異なり、閾値算出回路67が設けられる。
第1のDRAM61a、検出回路62、第1、第2の判別回路63a、630b、および閾値設定回路64は、第1の実施形態と同一の方法により、各画素31pが受光領域および非受光領域のいずれに属するかの判別を実行する。第1の実施形態と同様に、判別結果が第2のDRAM610bに格納される。
ただし、第1の実施形態と異なり、受信している輝度データに対応する画素31pが非受光領域に属すると第2の判別回路630bが判別する場合に、第2の判別回路630bは輝度データを閾値算出回路67に送信する。
閾値算出回路67は、画像信号における全画素31pに対応する輝度データについての判別を終了すると、受信した複数の輝度データのデータレベルを平均化する。さらに、平均化された輝度に1.1を乗じた値が第2の領域判別閾値(第3の閾値)に定められる。
第2の領域判別閾値データが、第2のDRAM610bに送信され、格納される。第2の領域判別閾値データおよび受光領域であるか否か野判別結果を第2のDRAM610bに格納すると、第2の実施形態におけるホワイトバランス初期設定が終了する。
通常観察時には、第1の実施形態と同一の方法により受光領域における輝度に基づく調光処理が実行される。また、第2の実施形態では第1の実施形態と異なり、定期的に受光領域の再判別が実行される。
タイマ45により、受光領域の判別後の経過時間が計測される。経過時間が所定の時間を越えるときに、受光領域の再判別が実行される。受光領域の再判別における内視鏡プロセッサ400の各部位の動作について以下に説明する。
受光領域の再判別のために、システムコントローラ43によるTG32の駆動に基づいて撮像素子31は、調整可能な最大の露光時間で1フィールドの画像信号を生成する。生成された画像信号には、CDS/AGC回路33において設定可能な最大のゲインが乗じられる。
最大のゲインが乗じられた画像信号が映像信号処理回路41に送信される。映像信号処理回路41では、画像信号に基づいて各画素31pの輝度値が算出され輝度データとして、受光領域抽出部600に送信される。なお、最大の露光時間で生成され、最大のゲインが乗じられた画像信号の画像メモリ42への送信は禁じられる。代わりに画像メモリ42から1つ前のフィールドの画像信号がモニタ11に送信される。
受光領域抽出部600に送信される輝度データは、第1のDRAM61aに受信され、格納される。1フレームの画像信号における全画素31pの輝度データが第1のDRAM61aに格納されると、第2の判別回路630bによって受光領域の再判別が実行される。
第2の判別回路630bによって第2のDRAM610bから第2の領域判別閾値が読出される。また、第2の判別回路630bでは、各画素31pに対応する輝度データが順番に第1のDRAM61aから読み出される。
第2の判別回路630bにおいて、読出された輝度データと第2の領域判別閾値とが比較される。輝度値が第2の領域判別閾値を超える場合には、対応する画素31pは受光領域に属する画素31pであると判別される。一方、輝度値が第2の領域判別閾値以下である場合には、対応する画素31pは非受光領域に則する画素31pであると判別される。第2のDRAM630bに格納された各画素31pの判別結果が更新される。
判別結果を更新すると、以後は更新された受光領域における輝度データに基づいて調光処理が実行される。また、判別結果を更新すると、再び、タイマ45による経過時間の計測が開始される。
次に、システムコントローラ43によって実行されるホワイトバランス初期設定の処理を図10のフローチャートを用いて説明する。ホワイトバランス初期設定の処理は、入力部44にホワイトバランス初期設定実行のコマンドを入力するときに開始される。
ステップS300では第1の実施形態におけるステップS100と同じく、システムコントローラ43は白色光を出射させて、ステップS301に進む。
ステップS301では第1の実施形態におけるステップS101と同様に、システムコントローラ43は撮像素子31に1フィールドの画像信号を生成させる。生成された画像信号を、CDS/AGC回路33に送信させる。送信後、ステップS302に進む。
ステップS302において、システムコントローラ43はCDS/AGC回路33に調整可能な最大のゲインにより画像信号を増幅させる。画像信号の増幅後、ステップS303に進む。
ステップS303〜ステップS316において、システムコントローラ43は第1の実施形態におけるステップS102〜ステップS115と同じ処理を実行する。ステップS316において、画素31pが非受光領域に配置すると判別すると、ステップS317に進む。
ステップS317において、システムコントローラ43は閾値算出回路67に非受光領域と判別された画素31pの輝度に基づいて、第2の領域判別閾値を算出させる。ステップS317の終了後、ステップS318に進む。
ステップS315またはステップS317の終了後のステップS318において、システムコントローラ43は、ステップS315またはステップS316における判別結果、およびステップS317において算出した第2の領域判別閾値を第2のDRAM610bに格納させる。第2のDRAM610bへの格納後、ホワイトバランスの初期設定が終了する。
次に、システムコントローラ43によって実行される受光領域の自動更新処理を図11のフローチャートを用いて説明する。受光領域の自動更新処理は、ホワイトバランス初期設定の実行後に開始される。また、受光領域の自動更新処理は、内視鏡システムの電源をOFFにするときに終了する。
ステップS400において、システムコントローラ43は、タイマ45の経過時間をリセットする。リセット後、ステップS401に進む。
ステップS401において、システムコントローラ43は、タイマ45により計測された経過時間が所定の時間を越えているか否かを判別する。所定の時間を超えていない場合には、ステップS401に戻り、所定の時間を超えるまでステップS401を繰返す。所定の時間を越えるときにステップS402に進む。
ステップS402において、システムコントローラ43は、各部位に通常観察を停止させる。通常観察の停止において、画像メモリ42への新規な画像信号の書込みが禁止され、画像メモリ42に最後に格納された画像信号をモニタ11に送信させる。なお、通常観察の停止が解除されるまで、画像メモリ42に格納された画像信号のモニタ11への送信が続けられる。通常観察が停止されると、ステップS403に進む。
ステップS403において、システムコントローラ43は、TG32に撮像素子31における露光時間を調整可能な最大の露光時間に設定させる。露光時間の設定後、ステップS404に進む。
ステップS404において、システムコントローラ43は、撮像素子31に1フィールドの画像信号を生成させる。生成された画像信号をCDS/AGC回路33に送信させる。画像信号の生成後、ステップS405に進む。
ステップS405において、システムコントローラ43は、CDS/AGC回路33に調整可能な最大のゲインにより画像信号を増幅させる。画像信号の増幅後、ステップS406に進む。
ステップS406において、システムコントローラ43は、映像信号処理回路41に画素31p毎の輝度を算出させる。算出させた輝度データを第1のDRAM61aに格納させる。1フレームの画像信号における全画素31pの輝度データが第1のDRAM61aに格納されると、ステップS407に進む。
ステップS407において、システムコントローラ43は、第2の判別回路630bに第1のDRAM61aから各画素31pの輝度データを順番に、第2のDRAM610bから第2の領域判別閾値を読出させる。輝度データおよび第2の領域判別閾値の読出しを終了すると、ステップS408に進む。
ステップS408において、システムコントローラ43は、第2の判別回路630bに輝度と第2の領域判別閾値とを比較させる。輝度が第2の領域判別閾値を超える場合にはステップS409に進む。一方、輝度が第2の領域判別閾値以下である場合にはステップS410に進む。
ステップS409において、システムコントローラ43は、第2の判別回路630bに、比較している輝度に対応する画素31pが受光領域に配置されていると判別させる。一方、ステップS410において、比較している輝度に対応する画素31pが非受光領域に配置されていると判別させる。判別後、ステップS411に進む。
ステップS411において、システムコントローラ43は、第2のDRAM610bに格納された各画素31pが受光領域か非受光領域のいずれに属するかの判別結果を更新させる。判別結果の更新後、ステップS412に進む。
ステップS412において、システムコントローラ43は、通常観察の停止を解除して、通常観察を再開させる。通常観察の再開においては、露光時間および画像信号に乗じるゲインを更新前の状態に戻し、画像メモリ42への画像信号の書込みを再開させ、画像メモリ42において更新される画像信号をモニタ11に送信させる。通常観察の停止の解除後に、ステップS400に戻る。
以上のように、本発明の第2の実施形態である内視鏡調光システムによれば、第1の実施形態と同じく、実際に撮像素子31に光が照射される領域の輝度を用いるので、適切な調光処理を行うことが可能である。
さらに、第2の実施形態の内視鏡調光システムによれば、通常観察中にも受光領域が更新されるので、ホワイトバランス初期設定時から受光領域が変わる場合であっても、適切な調光処理を行うことが可能である。例えば、接眼光学系29の一部のレンズを変位させて光学像の倍率を変えるときに、受光領域が変化する。このような場合であっても、適切な調光処理が実行される。
なお、第1、第2の実施形態において、輝度と第1の領域判別閾値とを比較することにより受光領域と非受光領域とを判別する構成であるが、他の方法によって判別してもよい。撮像素子31の受光面において実際に光が照射される領域の輝度に基づいて調光処理を実行すれば、適切な調光が可能である。
また、第1、第2の実施形態において、ホワイトバランス初期設定時に所定の行に並ぶ画素31pの輝度の最大値と最小値との平均値を計算し第1の領域判別閾値に定める構成であるが、第1の領域判別閾値は平均値でなくてもよい。例えば、最大値および/または最小値に重み付けを施した平均値を算出してもよい。さらには、最大値および最小値を用いずに固定値に定めてもよい。例えば、輝度の階調の中央値を第1の領域判別閾値に定めてもよい。
また、第1、第2の実施形態において、所定の行に並ぶ画素31pの輝度の最大値と最小値との差を適正判別閾値と比較する構成であるが、比較せずに第1の領域判別閾値の算出に用いてもよい。撮像素子31の受光面が十分に広く、いずれの行においても一部の画素31pに光が照射されなければ、適正判別閾値と比較しなくても受光領域の判別に適した第1の領域判別閾値を算出することは可能である。
また、第1、第2の実施形態において、ホワイトバランス初期設定を実行するコマンドが入力部44に入力されるときにホワイトバランス初期設定における受光領域の判別が実行される構成であるが、コマンド入力されずに実行開始される構成であってもよい。例えば、ホワイトバランス調整治具を装着すると自動的に受光領域の判別を実行する構成であってもよい。
また、第1、第2の実施形態において、絞り53の開口率の調整を調光処理として実行する構成であるが、受光領域における輝度に基づいて他の調光処理を実行する構成であってもよい。例えば、受光領域における輝度に基づいて画像信号に乗じるゲインを調整する構成であってもよい。
また、第1、第2の実施形態において、画素31pの輝度を第1の領域判別閾値と比較することにより受光領域と非受光領域とのいずれに属するかを判別する構成であるが、第1の領域判別閾値と比較するのは輝度に限られない。画素31pの受光量に基づくパラメータに基づいて画素31pが受光領域と非受光領域とのいずれかに属することを判別することも可能である。
また、第1、第2の実施形態において、内視鏡システムにはファイバスコープ20または硬性鏡が用いられる構成であるが、電子内視鏡を用いてもよい。
また、第2の実施形態において、ホワイトバランス初期設定時および受光領域の自動更新時には、生成された画像信号には調整可能な最大のゲインが乗じられる構成であるが、ゲインが乗じられなくてもよい。ただし、以下に説明するように、最大のゲインを乗じることにより、受光領域と非受光領域との判別の正確性を向上させることが可能である。
受光領域の自動更新時には、実際の受光領域においても照射される光の輝度が低いことがあり得る。ただし、そのような輝度の低い光であっても、非受光領域の輝度よりは高いことが一般的である。そこで、最大のゲインを乗じることにより、非受光領域における画素31pの輝度と受光領域中の暗い光を受光した画素31pの輝度の差を拡大化することにより、受光領域と非受光領域との判別の正確性が向上する。
また、第2の実施形態において、受光領域の自動更新時には、撮像素子31の露光時間を調整可能な最大の露光時間に設定して撮像させる構成であるが、露光時間を最大に設定しなくてもよい。ただし、以下に説明するように、最大の露光時間で画像信号を生成することにより、受光領域と非受光領域との判別の正確性が向上する。
前述のように、受光領域の自動更新時には実際の受光領域においても照射される光の輝度が低いことがあり得る。しかし、受光領域において輝度の低い光を受光する画素31pであっても、露光時間を最大化することにより輝度は高くなる。それゆえ、非受光領域における画素31pの輝度と受光領域中の暗い光を受光した画素31pの輝度の差が拡大化されるので、受光領域と非受光領域との判別の正確性が向上する。
また、第2の実施形態において、第2の領域判別閾値はホワイトバランス初期設定時の非受光領域における画素31pの輝度に1.1を係数として乗じることにより算出される構成であるが、係数は1.1に限られない。1以上の係数を乗じてもよいし、係数を乗じなくてもよい。ただし、以下に説明するように、非受光領域の画素31pの輝度に適切な係数を乗じることにより、受光領域と非受光領域との判別の正確性が向上する。
非受光領域の画素31pの輝度そのものを第2の領域判別閾値に設定すると、以下の問題が生じ得る。受光領域の自動更新時に非受光領域に配置された画素31pの一部にでも光が照射されると、実質的には非受光領域であると判別できる場合であっても受光領域と判別される。そこで、ホワイトバランス初期設定時の非受光領域における画素31pの輝度に係数を乗じることにより、このような画素31pを確実に非受光領域に属していると判別可能になる。
また、第2の実施形態において、ホワイトバランス初期設定時の非受光領域のすべての画素31pの輝度の平均値に基づいて、第2の領域判別閾値を算出する構成であるが、すべての画素31pの輝度を用いなくてもよい。いずれか一つの画素31pの輝度を用いて、第2の領域判別閾値を算出してもよい。
10 内視鏡システム
20 ファイバスコープ
23 ライトガイド
25 接眼部
27 イメージガイド
29 接眼光学系
30 ビデオモジュール
31 撮像素子
31p 画素
32 タイミングジェネレータ(TG)
33 CDS/AGC回路
40、400 内視鏡プロセッサ
42 画像メモリ
43 システムコントローラ
44 入力部
45 タイマ
53 絞り
55 絞り制御回路
60、600 受光領域抽出部
61a 第1のDRAM
61b、610b 第2のDRAM
62 検出回路
63a 第1の判別回路
63b、630b 第2の判別回路
64 閾値設定回路
65 選択回路
66 平均化回路
67 閾値算出回路

Claims (13)

  1. 内視鏡の挿入管に入射する被写体の光学像を撮像して、画像信号を生成する撮像素子と、
    前記撮像素子の受光面において、前記光学像を形成する光が照射される領域である受光領域と前記光学像を形成する光が照射されない領域である非受光領域とを判別する第1の領域判別処理を実行する判別部と、
    前記第1の領域判別処理の終了後、前記画像信号に基づいてモニタに表示される画像の明るさを、前記受光領域における前記受光面の受光量である第1の受光量に基づいて調整する調光処理を実行する調光制御部とを備える
    ことを特徴とする内視鏡調光システム。
  2. 前記判別部は、前記受光面を形成する複数の小領域の受光量である第2の受光量を第1の閾値と比較し、前記第2の受光量が前記第1の閾値を超える前記小領域を前記受光領域と判別し、前記第2の受光量が前記第1の閾値未満である前記小領域を前記非受光領域と判別することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡調光システム。
  3. 前記受光面上の第1の線上に並ぶ複数の前記小領域の前記第2の受光量の最大値と最小値との平均値を前記第1の閾値に定める閾値設定部を備えることを特徴とする請求項2に記載の内視鏡調光システム。
  4. 前記閾値設定部は、前記最大値と前記最小値との差が第2の閾値未満である場合に、前記第1の線と異なる第2の線上に並ぶ複数の前記小領域の前記第2の受光量を用いて前記第1の閾値を定めることを特徴とする請求項3に記載の内視鏡調光システム。
  5. 前記調光制御部は、前記被写体に照射する照明光の光量を調整することにより前記調光処理を実行することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の内視鏡調光システム。
  6. 前記調光制御部は、前記画像信号に乗じるゲインを調整することにより前記調光処理を実行することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の内視鏡調光システム。
  7. 前記第1の領域判別処理の実行指令を入力する入力部を備え、前記判別部は前記第1の領域判別処理の実行指令が入力されるときに、前記第1の領域判別処理を実行することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の内視鏡調光システム。
  8. 前記第1の領域判別処理において前記非受光領域に判別された前記小領域の受光量である第3の受光量を記憶する受光量メモリと、
    前記第1の領域判別処理実行後の経過時間を測定するタイマとを備え、
    前記判別部は、前記タイマの測定した経過時間が所定の時間を越えるときに、前記受光量メモリに記憶された前記第3の受光量と前記画像信号とに基づいて前記受光領域と前記非受光領域との判別を行う第2の領域判別処理を実行し、
    前記調光制御部は、前記第2の判別処理の終了後、前記判別部が更新した前記第1の受光量に基づいて、前記調光処理を実行する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の内視鏡調光システム。
  9. 前記判別部は、前記第2の領域判別処理において、前記第2の受光量が前記第3の受光量に基づいて定められる第3の閾値を超える前記小領域を前記受光領域と判別し、前記第2の受光量が前記第3の閾値未満である前記小領域を前記非受光領域とは判別することを特徴とする請求項8に記載の内視鏡調光システム。
  10. 前記第3の閾値は前記第3の受光量をx倍(1<x)した値に定められることを特徴とする請求項9に記載の内視鏡調光システム。
  11. 前記第1の領域判別処理において前記非受光領域に判別された前記小領域の前記第2の受光量には調整可能な最大のゲインが乗じられ、前記第3の受光量として記憶され、
    前記判別部は、前記タイマの測定した経過時間が前記所定の時間を越えるときに、調整可能な最大のゲインを前記画像信号に乗じ、前記最大のゲインが乗じられた前記画像信号に基づいて前記第2の領域判別処理を実行する
    ことを特徴とする請求項8〜請求項10のいずれか1項に記載の内視鏡調光システム。
  12. 前記タイマの測定した経過時間が前記所定の時間を越えるときに、前記撮像素子の露光時間を調整可能な最大露光時間に設定して前記画像信号を生成させる撮像素子制御部を備え、
    前記判別部は、前記撮像素子制御部が前記最大露光時間に設定して生成させた前記画像信号に基づいて前記第2の領域判別処理を実行する
    ことを特徴とする請求項8〜請求項11のいずれか1項に記載の内視鏡調光システム。
  13. 前記撮像素子制御部が前記撮像素子の露光時間を前記最大露光時間に設定する前に生成した前記画像信号を格納する画像メモリと、
    前記撮像素子が前記最大露光時間に設定された状態で前記画像信号を生成している間、前記画像メモリに格納された前記画像信号を、前記モニタに送信する送信制御部とを備える
    ことを特徴とする請求項12に記載の内視鏡調光システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014023629A (ja) * 2012-07-25 2014-02-06 Hoya Corp 内視鏡装置
CN103796566A (zh) * 2011-09-05 2014-05-14 富士胶片株式会社 内窥镜***和图像显示方法

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