JP2010206111A - 半導体装置 - Google Patents

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亮平 下條
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Abstract

【課題】耐圧を維持してオン電圧を低減することが可能な半導体装置を提供する。
【解決手段】n−型ベース層11と、n−型ベース層11の一方の表面に選択的に形成され、n−型ベース層11側からn−型ベース層11側とは反対側に向かって次第に高くなる不純物濃度を有するp−型ベース層13と、p−型ベース層13の表面に選択的に形成され、p−型ベース層13の不純物濃度より濃度が高く、p−型ベース層13との境界領域近傍に不純物濃度分布曲線の変化率の急激な変化を有するp型ベース層15と、p型ベース層15の表面に選択的に形成されたn+型エミッタ層17と、n+型エミッタ層17、p型ベース層15、及びp−型ベース層13を貫通して、n−型ベース層11の途中の深さに達するトレンチ31の内部に、ゲート絶縁膜33を介して埋め込まれたゲート電極35とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、MOSFET構造を有する半導体装置に関する。
近年、300V程度、10A程度以上の高耐圧、大電流を制御するパワー用の半導体装置としてIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)が広く用いられている。IGBTは、一般的にスイッチング素子として利用されるため、コレクタとエミッタとの間のオン電圧が低いことが望ましい。
一般的に広く利用されているトレンチゲート構造を有するトレンチIGBTは上下に隣接するp型ベースとn型ベースとを有し、p型ベースの表面にn型エミッタ、n型ベースの裏面にp型コレクタが設けられている。コレクタ電極とエミッタ電極との間にコレクタ電圧が印加された状態で、エミッタ電極の電位を基準としてゲート電極に正の電圧が印加されると、トレンチゲート界面付近のp型ベースに反転層が形成され、n型エミッタから反転層を経由し、n型ベースへ電子が注入される。このとき、p型コレクタとn型ベースが順バイアスされ、p型コレクタから正孔(ホール)が注入される。このようにn型ベースに電子と正孔が注入され、IGBTがオン状態になる。
コレクタとエミッタ間のオン電圧を低減するために、例えば、半導体基板に、n型の第1ベース層が設けられ、その上層にp型の第2ベース層が設けられ、第1ベース層と第2ベース層との間には、n型のキャリア蓄積層が設けられ、キャリア蓄積層は、高濃度不純物層と低濃度不純物層とを有し、高濃度不純物層は1.5μm以上の厚さであり、この層の不純物濃度が層全体にわたり1.0×1016cm−3以上であるようにした半導体装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。このような構造とすることにより、ターンオフ時の電力損失を抑制しつつ、コレクタとエミッタとの間のオン電圧を低減することができるとする。
開示された半導体装置では、n型(第1)ベース層とp型(第2)ベース層との間に、キャリア蓄積層を有する構造を前提とするために、オン電圧を低減する策として、高濃度不純物層から成るキャリア蓄積層が必要となる。しかしながら、高濃度不純物層から成るキャリア蓄積層を有する構造は、耐圧の劣化やしきい値電圧の制御が困難であるなど必ずしも適しているとはいえず、キャリア蓄積層を有していない構造で、オン電圧を低減することは課題として残されている。
特開2007−311627号公報
本発明は、耐圧を維持してオン電圧を低減することが可能な半導体装置を提供する。
本発明の一態様の半導体装置は、第1導電型第1半導体層と、前記第1導電型第1半導体層の一方の表面に選択的に形成され、前記第1導電型第1半導体層側から前記第1導電型第1半導体側とは反対側に向かって次第に高くなる不純物濃度を有する第2導電型第2半導体層と、前記第2導電型第2半導体層の表面に選択的に形成され、前記第2導電型第2半導体層の不純物濃度より濃度が高く、前記第2導電型第2半導体層との境界領域近傍における不純物濃度分布の変化率の不連続または不純物濃度分布の不連続を有する第2導電型第3半導体層と、前記第2導電型第3半導体層の表面に選択的に形成された第1導電型第4半導体層と、前記第1導電型第4半導体層、前記第2導電型第3半導体層、及び前記第2導電型第2半導体層を貫通して、前記第1導電型第1半導体層の途中の深さに達するトレンチの内部に、ゲート絶縁膜を介して埋め込まれたゲート電極とを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、耐圧を維持してオン電圧を低減することが可能な半導体装置を提供することができる。
本発明の実施例に係る半導体装置の構造を模式的に示す図で、図1(a)は断面図、図1(b)は図1(a)のA−A線に沿ったチャネル領域の深さ方向における不純物濃度分布を示す図。 本発明の実施例に係る半導体装置のコレクタ−エミッタ間の電流−電圧特性を示す図。 本発明の実施例に係る半導体装置の断面構造における電子の流れを模式的に示す図。 本発明の実施例の変形例1に係る半導体装置の構造を模式的に示す断面図。 本発明の実施例の変形例2に係る半導体装置の構造を模式的に示す断面図。 本発明の実施例の変形例3に係る半導体装置の構造を模式的に示す断面図。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。以下に示す図では、同一の構成要素には同一の符号を付している。以下の説明では、エミッタ電極が形成された半導体装置の表面側を上とする。
本発明の実施例に係る半導体装置について、図1乃至図3を参照しながら説明する。
図1に示すように、半導体装置1は、第1導電型第1半導体層であるn−型ベース層11と、n−型ベース層11の一方の表面に選択的に形成され、n−型ベース層11側からn−型ベース層11とは反対側に向かって次第に高くなる不純物濃度を有する第2導電型第2半導体層であるp−型ベース層13と、p−型ベース層13の表面に選択的に形成され、p−型ベース層13の不純物濃度より濃度が高く、p−型ベース層13との境界領域近傍に不純物濃度分布曲線の変化率の急激な変化、つまり、不連続を有する第2導電型第3半導体層であるp型ベース層15と、p型ベース層15の表面に選択的に形成された第1導電型第4半導体層であるn+型エミッタ層17と、n+型エミッタ層17、p型ベース層15、及びp−型ベース層13を貫通して、n−型ベース層11の途中の深さに達するトレンチ31の内部に、ゲート絶縁膜33を介して埋め込まれたゲート電極35とを備えている。
また、半導体装置1は、n−型ベース層11の他方の表面上に、n型バッファ層21を介して、選択的に形成された第2導電型第5半導体層であるp+型コレクタ層23と、p+型コレクタ層23上に設けられ、p+型コレクタ層23と電気的に接続された第1の主電極であるコレクタ電極25と、n+型エミッタ層17上に設けられるとともにp型ベース層15上に設けられ、n+型エミッタ層17及びp型ベース層15と電気的に接続された第2の主電極であるエミッタ電極19とを備えている。ゲート電極35とエミッタ電極19との間には、絶縁膜18が設けられている。
n−型ベース層11、p−型ベース層13、p型ベース層15、n+型エミッタ層17、n型バッファ層21、及びp+型コレクタ層23は、シリコンからなり、それぞれ、n型不純物またはp型不純物がドープされている。なお、これらの層は、シリコンに限らず、例えば、SiCを含む化合物半導体であってもよい。また、導電型の後に付加された記号+または−は、相対的な不純物濃度のピーク値の大小を表し、例えば、n−、n、n+の順にn型不純物の濃度が大きくなることを示す。ここで、不純物の濃度が3つの領域に分類されるに過ぎず、同一記号で示された2つの層の不純物の濃度が、必ずしも同じであるとは限らない。
図1(a)のチャネル領域に沿った深さ方向の不純物濃度が、図1(b)の紙面右方向を濃度大として示される。図1(b)に示すように、p−型ベース層13は、n−型ベース層11との境界面から、p型ベース層15との境界面に向かって、不純物濃度が徐々に増加する分布を有している。なお、p−型ベース層13の不純物濃度は、層内にピーク値を有する濃度増方向に凸の分布でもよいし、境界を除く膜厚方向の中間部でほぼ均一な分布(例えば、エピタキシャル成長層で形成した分布)であってもよい。
p型ベース層15は、p−型ベース層13との境界領域近傍において、p−型ベース層13に対して、不純物濃度の増加の割合が不連続に変化し、p−型ベース層13より高いピーク値を有している。p型ベース層15とp−型ベース層13との境界領域では、膜厚方向に幅を有して、不純物濃度を示す曲線が、濃度減方向に凸となっている。この境界領域の両側では、p−型ベース層13及びp型ベース層15の不純物濃度を示す曲線が共に濃度増方向に凸となっている。不純物濃度分布曲線は、変化率で見ると、境界領域近傍のp−型ベース層13で比較的緩やか、境界領域近傍のp型ベース層15で比較的急峻となっている。
また、p型ベース層15とp−型ベース層13との境界領域は、不純物濃度が一定の傾斜でほぼ直線的に変化してもよく、直線的な変化の境界領域の両側では、不純物濃度の変化の割合は不連続になる。また、p型ベース層15を、例えば、エピタキシャル成長で形成すると、p型ベース層15の不純物濃度が高くなるが、境界領域の両側では、不純物濃度の変化の割合はほぼ一定となる場合がある。なお、境界領域の幅を小さくして、急峻な境界を形成することは必ずしも必要ない。
トレンチ31は、n+型エミッタ層17、p型ベース層15、及びp−型ベース層13を貫通し、p−型ベース層13とn−型ベース層11との境界からn−型ベース層11の側に入った位置に底面を有している。p−型ベース層13とn−型ベース層11との境界からn−型ベース層11のトレンチ31の底面までの距離は、小さく、p−型ベース層13とn−型ベース層11との境界からn+型エミッタ層17までの距離を超えることはない。p−型ベース層13とn−型ベース層11との境界からn−型ベース層11のトレンチ31の底面までの距離は、比較的高抵抗のn−型ベース層11の電流経路となるので、小さいほどよい。
トレンチ31の内部壁面に沿って、シリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜33が形成され、ゲート絶縁膜33の内側に、不純物が導入された多結晶シリコンからなるトレンチゲート電極35が形成されている。トレンチゲート電極35の底面に対向する上面は、エミッタ電極19に対して、ゲート絶縁膜33と同様の絶縁膜で分離されている。ゲート絶縁膜33は、シリコン窒化膜、シリコン酸窒化膜でもよく、トレンチゲート電極35は、多結晶シリコン、シリサイド、金属を有するグループの内から選択された材料でもよい。
エミッタ電極19は、n+型エミッタ層17を貫通し、p型ベース層15に接触するトレンチエミッタ電極19aを有している。つまり、エミッタ電極19は、n+型エミッタ層17の貫通部の側壁でn+型エミッタ層17と接触している。エミッタ電極19は、n+型エミッタ層17の貫通部の側壁で接触することにより、例えば、トレンチゲート電極35の間隔を小さくして微細化を図るときに有利である。
n−型ベース層11とp+型コレクタ層23との間に、n型バッファ層21が設けられているが、必要とする耐圧が別の方法で満たされる場合等には省略することが可能である。
n−型ベース層11、p−型ベース層13、p型ベース層15、n+型エミッタ層17、ゲート絶縁膜33、及びトレンチゲート電極35は、p型ベース層15及びp−型ベース層13のトレンチ31に接する表面部分に形成されるチャネル領域を通じて、n+型エミッタ層17からn−型ベース層11へ電子を注入するMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)を構成している。
次に、半導体装置1であるIGBTの動作について説明する。
半導体装置1がターンオンする時には、コレクタ電極25とエミッタ電極19との間にコレクタ電圧VCEが印加された状態で、ゲート電極35とエミッタ電極19との間に所定の正のゲート電圧VGEを印加する。これにより、p−型ベース層13及びp型ベース層15のチャネル領域がn型に反転して反転層(n型チャネル)が形成されるので、エミッタ電極19から電子が反転層を通じてn−型ベース層11に注入され、n型バッファ層21を介してp+型コレクタ層23に達する。
この際、p+型コレクタ層23とn型バッファ層21との間が順バイアスされ、p+型コレクタ層23より正孔がn型バッファ層21を経由してn−型ベース層11に注入される。このように、n−型ベース層11に電子と正孔の両方が注入される結果、n−型ベース層11領域で伝導率変調が起こり、n−型ベース層11の抵抗が大幅に低減し、半導体装置1が通電(ターンオン)する。なお、しきい値電圧は、チャネル領域において、p−型ベース層13よりも高濃度のp型ベース層15の部分で決まる。
一方、素子がターンオフする時には、ゲート電極35にエミッタ電極19に対して負の電圧が印加されることによって、チャネル領域に形成されていた反転層が消失して、電子注入が停止する。そして、n−型ベース層11内に蓄積されていた正孔は、その一部がp−型ベース層13及びp型ベース層15を介してエミッタ電極19に排出され、残りの正孔が電子と再結合して消滅し、半導体装置1がターンオフする。
図2に示すように、横軸にコレクタ電圧VCEをとり、縦軸にコレクタ−エミッタ間電流(コレクタ電流という)ICEをとると、半導体装置1は実線で示される特性を有する。波線で示される比較構造は、半導体装置1のp−型ベース層13及びp型ベース層15の2層構造に対して、p型ベース層を1層で構成した半導体装置である。比較構造のp型ベース層の濃度分布は、図1(b)に波線で示すように、ピーク位置の濃度を半導体装置1のp型ベース層15のそれに合わせ、n−ベース層とのpn接合近傍の濃度を半導体装置1のp−型ベース層13のそれに合わせ、ピーク位置間とpn接合近傍との間を濃度増方向に凸の曲線となる分布とした。
半導体装置1は、コレクタ電流ICEを一定とした場合、コレクタ電圧VCEが比較構造に対して、小さくなる。例えば、コレクタ電流ICE=200A時、コレクタ電圧VCEが5〜6%低減する。コレクタ電流ICEが大きくなるほど、コレクタ電圧VCEの低減の割合が大きくなる。すなわち、オン電圧の低減が可能となる。
図3に示すように、n+型エミッタ層17からの電子が反転層を通じてn−型ベース層11に注入(矢印)されるが、シミュレーションによると、半導体装置1は、p−型ベース層13の電子密度の分布が、n−型ベース層11に近づくに連れて次第に広がる、つまり、トレンチ31から電子密度の分布端までの距離41が大きくなる。しかも、図示を省略するが、上述の比較構造を有する半導体装置に対して、半導体装置1の電子密度の分布の広がりの距離41は、より大きくなることが確認される。距離41の拡大は、p−型ベース層13の不純物濃度の低減によってもたらされ、オン状態での電子の注入を促進し、ホールの排出を抑制する。結果、n−型ベース層11でのキャリアの蓄積効率が向上し、オン電圧の低減が可能となる。
上述したように、半導体装置1は、2層構造からなるp型のベース層、すなわち、n−型ベース層11側のp−型ベース層13が、n−型ベース層11との境界から次第に高くなる不純物濃度を有し、p型ベース層15が、p−型ベース層13との境界領域から次第に高くなる不純物濃度を有し、且つn−型ベース層11との境界領域では不純物濃度分布曲線の変化率の急激な変化を有する構成をなしている。
その結果、半導体装置1は、上述のように、オン電圧の低減が可能となる。一方、半導体装置1のp−型ベース層13及びp型ベース層15の合計の層厚は、比較構造の半導体装置のp型ベース層と同じ層厚を有して、しかも、より低濃度のp−型ベース層13を有している。従って、半導体装置1の有する耐圧は、比較構造の半導体装置の有する耐圧と同等乃至より高く維持される。また、半導体装置1のn−型ベース層11は、引用文献1のような高濃度な領域を有していないので、比較構造と同様の耐圧を維持可能である。
また、半導体装置1は、トレンチ31の底面が、n−型ベース層11とp−型ベース層13との界面から近い位置にある。p−型ベース層13とn−型ベース層11との境界からn−型ベース層11のトレンチ31の底面までの距離は、p−型ベース層13とn−型ベース層11との境界からn+型エミッタ層17までの距離を超えることはなく、比較的短いので、n−型ベース層11の抵抗成分が抑制され、オン電圧の低減に寄与可能である。更に、トレンチ31の底面は、引用文献1に比較して、n型のキャリア蓄積層がなく、キャリア蓄積層を超えて深くに位置する必要はないので、半導体装置1は、ゲート容量を低減することが可能である。
次に、上記実施例の変形例1について、図4を参照しながら説明する。実施例の半導体装置1との違いは、p型ベース層のエミッタ電極との接触部の不純物濃度を上げていることである。なお、実施例と同一構成部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図4に示すように、半導体装置2は、トレンチエミッタ電極19aに接触する部分に、p型ベース層15より高濃度の第2導電型第6半導体層であるp+型ベース層16が配置されている。p+型ベース層16は、層厚方向において、p型ベース層15に納まる位置であってもよいし、p−型ベース層13の側に張り出していてもよい。また、p+型ベース層16は、トレンチゲート電極35の方向において、しきい値電圧が維持できればよく、つまり、トレンチ絶縁膜33近傍のチャネル部で所望の不純物濃度が維持される程度までの広がりが可能である。その他の構成は、実施例の半導体装置1と同じである。
p+型ベース層16が配置されることにより、p型ベース層15とエミッタ電極19との接触抵抗は低減される。半導体装置2がターンオフするとき、n−型ベース層11内に蓄積されていた正孔は、その一部がp−型ベース層13及びp型ベース層15を介してエミッタ電極19に排出されるが、接触抵抗の低減によって、正孔がよりスムーズに排出され得る。また、一定の接触抵抗を規定すると、接触面積の低減が可能、つまり、微細化を図ることが可能となる。
その結果、半導体装置2は、上述の効果の他、実施例の半導体装置1が有する効果と同様な効果を有している。
次に、上記実施例の変形例2について、図5を参照しながら説明する。実施例の半導体装置1との違いは、エミッタ電極が、面一のp型ベース層及びn+エミッタ層の上面と接触していることである。なお、実施例及び変形例1と同一構成部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図5に示すように、半導体装置3は、実施例の半導体装置1が有するトレンチエミッタ電極19aがなく、トレンチエミッタ電極19aが配置されていた領域に、凸部をなして張り出したp型ベース層15が配置されている。エミッタ電極19の下面と、面一のp型ベース層15及びn+エミッタ層17の上面とが接触している。その他の構成は、実施例の半導体装置1と同じである。
半導体装置3は、トレンチゲート電極35の間隔を、特性許容限度を超えない程度の微細化にとどめれば、実施例の半導体装置1が有する効果と同様な効果を有している。半導体装置3は、トレンチを形成して、トレンチエミッタ電極を形成する必要がないので、製造工程の短縮が可能である。
次に、上記実施例の変形例3について、図6を参照しながら説明する。上記実施例の変形例2の半導体装置3との違いは、p型ベース層のエミッタ電極との接触部の不純物濃度を上げていることである。なお、実施例及び変形例1、2と同一構成部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図6に示すように、半導体装置4は、変形例2の半導体装置3と同様なエミッタ電極19の下面が、p型ベース層15の張り出した凸部の上部に形成されたp型ベース層15より高い不純物濃度のp+型ベース層46と接触している。その他の構成は、変形例2の半導体装置3と同じである。
半導体装置4は、変形例2の半導体装置3が有する効果と同様な効果を有している。その他、変形例2の半導体装置3が有する効果の他に、p型ベース層15とエミッタ電極19との接触抵抗が低減されるので、半導体装置4がターンオフするとき、正孔がよりスムーズに排出され得る。また、一定の接触抵抗を規定すると、接触面積の低減が可能、つまり、微細化を図ることが可能となる。
以上、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することができる。
例えば、実施例では、半導体装置はIGBT構成をとる例を示したが、MOSFETを有する他の半導体装置に適用することは可能である。また、MOSFET部は、nチャネルを有する例を示したが、pチャネルを有する構造に適用することは可能である。
本発明は、以下の付記に記載されるような構成が考えられる。
(付記1) 第1導電型第1半導体層と、前記第1導電型第1半導体層の一方の表面に選択的に形成され、前記第1導電型第1半導体層側から前記第1導電型第1半導体側とは反対側に向かって次第に高くなる不純物濃度を有する第2導電型第2半導体層と、前記第2導電型第2半導体層の表面に選択的に形成され、前記第2導電型第2半導体層の不純物濃度より濃度が高く、前記第2導電型第2半導体層との境界領域近傍における不純物濃度分布の変化率の不連続または不純物濃度分布の不連続を有する第2導電型第3半導体層と、前記第2導電型第3半導体層の表面に選択的に形成された第1導電型第4半導体層と、前記第1導電型第4半導体層、前記第2導電型第3半導体層、及び前記第2導電型第2半導体層を貫通して、前記第1導電型第1半導体層の途中の深さに達するトレンチの内部に、ゲート絶縁膜を介して埋め込まれたゲート電極とを備えている半導体装置。
(付記2) 前記第2導電型第2半導体層と前記第1導電型第1半導体層との界面から前記トレンチの前記第1の主電極に対向する底面までの距離は、前記界面から前記第1導電型第4半導体層の前記第2の主電極側の面までの距離より小さい付記1に記載の半導体装置。
1、2、3、4 半導体装置
11 n−型ベース層
13 p−型ベース層
15 p型ベース層
17 n+型エミッタ層
18 絶縁膜
19 エミッタ電極
19a トレンチエミッタ電極
21 n型バッファ層
23 p+型コレクタ層
25 コレクタ電極
31 トレンチ
33 ゲート絶縁膜
35 トレンチゲート電極
41 距離
46 p+型ベース層

Claims (5)

  1. 第1導電型第1半導体層と、
    前記第1導電型第1半導体層の一方の表面に選択的に形成され、前記第1導電型第1半導体層側から前記第1導電型第1半導体側とは反対側に向かって次第に高くなる不純物濃度を有する第2導電型第2半導体層と、
    前記第2導電型第2半導体層の表面に選択的に形成され、前記第2導電型第2半導体層の不純物濃度より濃度が高く、前記第2導電型第2半導体層との境界領域近傍における不純物濃度分布の変化率の不連続または不純物濃度分布の不連続を有する第2導電型第3半導体層と、
    前記第2導電型第3半導体層の表面に選択的に形成された第1導電型第4半導体層と、
    前記第1導電型第4半導体層、前記第2導電型第3半導体層、及び前記第2導電型第2半導体層を貫通して、前記第1導電型第1半導体層の途中の深さに達するトレンチの内部に、ゲート絶縁膜を介して埋め込まれたゲート電極と、
    を備えていることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第1導電型第1半導体層の他方の表面上に選択的に形成された第2導電型第5半導体層と、
    前記第2導電型第5半導体層上に設けられ、前記第2導電型5半導体層層と電気的に接続された第1の主電極と、
    前記第1導電型第4半導体層上に設けられるとともに前記第2導電型第3半導体層上に設けられ、前記第1導電型第4半導体層及び前記第2導電型第3半導体層と電気的に接続された第2の主電極と、
    を更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第2の主電極は、前記第1導電型第4半導体層を貫通し、前記第2導電型第3半導体層と電気的に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記第2の主電極は、面一に構成された前記第1導電型第4半導体層及び前記第2導電型第3半導体層と電気的に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
  5. 前記第2の主電極は、前記第2導電型第3半導体層より不純物濃度の高い第2導電型第6半導体層を介して、前記第2導電型第3半導体層と電気的に接続されていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置。
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