JP2010201767A - スクリーンチェンジャ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】発明のスクリーンチェンジャ1は、溶融樹脂が分岐せずに一系統で流通する樹脂流通部11とこの樹脂流通部11の中途部に交差する両端貫通状に形成された複数のスライドバー挿通孔18とが設けられているハウジング2と、各スライドバー挿通孔18に摺動自在に設けられた複数のスライドバー3と、各スライドバー3に着脱自在な状態で設けられ且つ溶融樹脂を濾過するスクリーン4と、複数のスライドバー3のそれぞれを独立して移動可能とすると共に、スライドバー3毎にスクリーン4がハウジング2外部に露出するスクリーン交換ポジションへ位置づけ可能とするスライドバー駆動部5と、を備える。
【選択図】図2
Description
ーンチェンジャに関する。
濾過装置のスクリーンは、不純物等の目詰まりによる濾過能力低下を解消するために、新規なものと交換する必要があるため、この濾過装置にはスクリーン交換機構であるスクリーンチェンジャが設けられている。この種のスクリーンチェンジャとしては、例えば、特許文献1や特許文献2に開示された機構が公知である。
特許文献2のスクリーンチェンジャは、溶融樹脂を上流から下流へ通す樹脂流通孔及びこの樹脂流通孔の中途部に交差する両端貫通状のスライドバー挿通孔が設けられているハウジングと、このスライドバー挿通孔に摺動自在に設けられたスライドバーとを有している。このスライドバーは、その外周面に樹脂を濾過するためのスクリーン(スクリーンパック)が巻きつけられた構成となっている。
一方、特許文献2に開示されるスクリーンチェンジャは、スライドバーを摺動させることでスクリーンをハウジングの外側に移動させ、その上で、スクリーンのみを交換することが可能であり、スクリーンの交換作業やそれに伴う清掃作業の効率化は図れるものとなっている。しかしながら、複数のカートリッジを有する特許文献1のスクリーンチェンジャに比べて濾過面積はどうしても小さくなる。特許文献2の図11に示すようなDUALBARタイプにしても、濾過面積は単純に2倍になるだけである。
本発明にかかるスクリーンチェンジャは、溶融樹脂が分岐せずに一系統で流通する樹脂流通部とこの樹脂流通部の中途部に交差する両端貫通状に形成された複数のスライドバー挿通孔とが設けられているハウジングと、各スライドバー挿通孔に摺動自在に設けられた複数のスライドバーと、各スライドバーに着脱自在な状態で設けられ且つ溶融樹脂を濾過するスクリーンと、前記複数のスライドバーのそれぞれを独立して移動可能とすると共に、前記スライドバー毎に前記スクリーンがハウジング外部に露出するスクリーン交換ポジションへ位置づけ可能とするスライドバー駆動部と、を備えることを特徴とする。
なお、前記スライドバーには、スクリーンで濾過された溶融樹脂を排出するための樹脂吐出孔が設けられており、前記ハウジングには、スライドバーがスクリーン交換ポジションへ移動する際に、前記樹脂吐出孔を閉塞する閉塞手段が設けられているとよい。
好ましくは、前記閉塞手段は、スライドバーの外側壁に摺接するように前記樹脂流通部の内部に設けられた閉塞板材とするとよい。
こうすることで、前述した閉塞板材を設置するスペースを可及的に省略することができる。
なお、以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称及び機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
[第1実施形態]
図1、図2は、本発明に係るスクリーンチェンジャ1(濾過装置におけるスクリーン4交換装置)の第1実施形態を示している。
スクリーンチェンジャ1は、樹脂混練機や押出機等の出側であってペレタイザ等の成型機の入側に配備される濾過装置として設けられるものであり、ハウジング2とスライドバー3(スライダ)とスクリーン4とスライドバー駆動部5とを有している。
ハウジング2の内部には、溶融樹脂が流れ込む空間である樹脂流通部11及び排出流路17が形成されている。この樹脂流通部11及び排出流路17は、それぞれが側面視で略円形である。樹脂流通部11は、環状の内周壁12aと平面状の右側壁13a及び左側壁14aを有し、排出流路17は、環状の内周壁12bと平面状の右側壁13b及び左側壁14bを有している。
本実施形態の場合、排出流路17は、左側面視で樹脂流通部11の奥側に設けられており、平面視で樹脂流通部11の右側に形成されている。樹脂流通部11と排出流路17とは直接的には連通しておらず、導入孔15から樹脂流通部11に導入された溶融樹脂は、後述するスライドバー3の内部を通って、排出流路17→排出孔16へと流れ出る。
また、図1に示す如く、ハウジング2には、樹脂流通部11及び排出流路17を間に置いて当該ハウジング2を左右に貫通するように(平面視で樹脂流通部11及び排出流路17に略直交するように)断面円形のスライドバー挿通孔18が設けられている。スライドバー挿通孔18は、複数個(本実施例の場合は側面視で13個)形成され、樹脂流通部11に対して(本実施例の場合は排出流路17に対しても)側面視でバランスよく配置されている。
スライドバー3には、樹脂流通部11に対して全周囲で開口する連通孔21、排出流路17に対して開口する樹脂吐出孔22、及びスライドバー3内部で連通孔21と樹脂吐出孔22とを連通させる連通流路23が設けられている。この連通孔21には、連通流路23との間を仕切るように多孔円筒状のストレーナが設けられており、このストレーナでスクリーン4(スクリーンパック)を保持できるようになっている。また、スクリーン4は着脱自在になっている。スクリーン4は、溶融樹脂中から不純物を濾過するべく、複数の小孔が開けられたり網目状となっている金属部材からなる。
スライドバー3に設けられた連通孔21の幅(長手方向の長さ)は、樹脂流通部11の幅(左右方向の長さ)と同じとされている。同様に樹脂吐出孔22の径は排出流路17の幅と同じとされている。連通孔21と樹脂流通部11とが連通状態となる位置にスライドバー3が位置するときに、樹脂吐出孔22と排出流路17とが一致するように、スライドバー3における連通孔21と樹脂吐出孔22との位置関係が設定されている。
本実施形態では、スライドバー駆動部5は油圧シリンダから構成されている。そして、スライドバー駆動部5のシリンダ24が、ハウジング2に対してタイロッド25を介して所定距離をおいた位置に、ブラケット板26を介して取り付けられている。スライドバー駆動部5のピストンロッド27の先端部はスライドバー3の基端部に連結されている。スライドバー駆動部5を作動させピストンロッド27を進退させることで、スライドバー3が右左方向へと移動する。
スライドバー駆動部5の駆動により、スライドバー3は、その連通孔21が樹脂流通部11と合致する状態(スクリーン作動ポジション、スライドバー駆動部5のピストンロッド27は後退)と、スクリーン4がハウジング2から露出する状態(スクリーン交換ポジション、スライドバー駆動部5のピストンロッド27は前進)とに切り換えられるようになっている。
まず、スライドバー駆動部5のピストンロッド27を後退させ、スライドバー3をスクリーン作動ポジションへ位置づけする。その際には、スクリーン4が設けられた連通孔21が樹脂流通部11と合致する状態となると共に、樹脂吐出孔22が排出流路17と一致し連通状態となる。
このようなスクリーン作動ポジションにおいては、導入孔15から流入する溶融樹脂は、樹脂流通部11の内部へと流れ込み、それぞれのスライドバー3の連通孔21に嵌め込まれたスクリーン4を通ることで濾過され、それぞれのスライドバー3の樹脂吐出孔22から流れ出て、排出流路17内で合流し、排出孔16から排出される。排出孔16から吐出した溶融樹脂は、スクリーン4で濾過され、ゴミ、不純物などが除去されたものとなっている。
一方、スクリーン4を交換する必要が生じた場合には、スライドバー駆動部5のピストンロッド27を前進させ、スライドバー3をスクリーン交換ポジションへ位置づけする。その場合、スクリーンチェンジャ1への溶融樹脂の流入を止めた上で(例えば、スクリーンチェンジャ1につながっている上流のバルブを開放して、そこから樹脂を別経路に排出する、又はスクリーンチェンジャ1上流側の装置を停止して溶融樹脂の供給を一時停止するなど)、スライドバー3をスクリーン交換ポジションへ位置づけする。
[第2実施形態]
図3は、本発明に係るスクリーンチェンジャの第2実施形態を示している。
他の構成に関しては、第1実施形態と略同様であるため、部材に付する番号は同じとし、その説明は省略する。
[第3実施形態]
図4は、本発明に係るスクリーンチェンジャの第3実施形態を示している。
本実施形態が第2実施形態と異なるところは、幾つかのスライドバー3の外周壁が樹脂流通部11の内周壁12に摺接する状態に設けられており、その樹脂流通部11の内周壁12が閉塞手段30とされている点である。他の構成に関しては、第2実施形態と略同様であるため、部材に付する番号は同じとし、その説明は省略する。
樹脂流通部11の側面視中央に配設された3本のスライドバー3に関しては、3つのスライドバー3の側面視中央部に閉塞手段30が設けられている。この閉塞手段30は、1つの棒状部材からなり、各スライドバー3の外周壁に沿って摺接するように三方が円弧状に切り欠かれた切り欠き棒体33(柱状部材)である。この切り欠き棒体33は、樹脂流通部11の左右側壁13,14間に架け渡されている。円弧状の切り欠き部32は、樹脂吐出孔22を覆う幅(円弧長)を有しており、この切り欠き部32にスライドバー3の樹脂吐出孔22が面するように、スライドバー3が位置づけられている。切り欠き棒体33はハウジング2を延設して設けてもよいし、別部材としハウジング2間で挟み込むように設けてもよい。
ところで、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2 ハウジング
3 スライドバー
4 スクリーン
5 スライドバー駆動部
11 樹脂流通部
12 内周壁
13 右側壁
14 左側壁
15 導入孔
16 排出孔
17 排出流路
18 スライドバー挿通孔
21 連通孔
22 樹脂吐出孔
23 連通流路
24 シリンダ
25 タイロッド
26 ブラケット板
27 ピストンロッド
30 閉塞手段
31 閉塞板材
32 切り欠き部
33 切り欠き棒体
Claims (4)
- 溶融樹脂が分岐せずに一系統で流通する樹脂流通部とこの樹脂流通部の中途部に交差する両端貫通状に形成された複数のスライドバー挿通孔とが設けられているハウジングと、
各スライドバー挿通孔に摺動自在に設けられた複数のスライドバーと、
各スライドバーに着脱自在な状態で設けられ且つ溶融樹脂を濾過するスクリーンと、
前記複数のスライドバーのそれぞれを独立して移動可能とすると共に、前記スライドバー毎に前記スクリーンがハウジング外部に露出するスクリーン交換ポジションへ位置づけ可能とするスライドバー駆動部と、
を備えることを特徴とするスクリーンチェンジャ。 - 前記スライドバーには、スクリーンで濾過された溶融樹脂を排出するための樹脂吐出孔が設けられており、
前記ハウジングには、スライドバーがスクリーン交換ポジションへ移動する際に、前記樹脂吐出孔を閉塞する閉塞手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のスクリーンチェンジャ。 - 前記閉塞手段は、スライドバーの外側壁に摺接するように前記樹脂流通部の内部に設けられた閉塞板材であることを特徴とする請求項2に記載のスクリーンチェンジャ。
- 前記閉塞手段は、スライドバーの外側壁に摺接するように前記樹脂流通部の内周壁に形成された閉塞壁部であることを特徴とする請求項2に記載のスクリーンチェンジャ。
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