JP2010197089A - 干渉計 - Google Patents

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Abstract

【課題】干渉計において、被検体の光軸調整作業を円滑かつ高精度に行うことができるようにする。
【解決手段】干渉計1は、参照面反射光Lおよび被検面反射光Lを集光するコリメータレンズ5と、参照面反射光Lおよび被検面反射光Lの光路を、第1光路Pおよび第2光路Pに分岐するハーフプリズム17と、干渉縞の像を光電変換して第1の映像信号を取得する干渉縞カメラ12と、ピンホール18aとスクリーン部18bとを有するスクリーン板18と、スクリーン板18の像を光電変換して第2の映像信号を取得するスポットカメラ16と、ピンホール18aを通過する光を受光する受光素子19と、映像信号を表示する表示部13と、受光素子19の出力値に応じて、第1および第2の映像信号のいずれかを選択的に切り替えて表示部13に供給する信号選択部23とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は干渉計に関する。
従来、例えば、レンズ製造の研磨工程における研磨面の形状検査などのために干渉計が用いられている。
干渉計によって、被検面の干渉縞観察を行うには、干渉縞観察に先立って、干渉計の光軸と被検面の光軸とがほぼ同軸となるように、光軸調整を行う必要がある。光軸調整が不十分であると、干渉縞ピッチが小さくなりすぎて干渉縞が判別できない画像しか観察されず、形状検査を行うことができなくなる。
このような光軸調整を行う調整機構を備えた干渉計として、例えば、特許文献1には、同一光源からの可干渉光を参照面と被検面とに照射し、参照面で反射される参照光束と被検面で反射される被検光束とを重畳して干渉させ、干渉縞の像を結像面に結像させて面形状、面うねり等の面精度を測定する干渉光学装置において、結像面に設けられたディテクタと、このディテクタに入射する前の参照光束と被検光束とが集束する位置に置かれたスクリーンとを有する干渉光学装置が記載されている。
この干渉光学装置では、スクリーン上に、干渉計の光軸に中心が一致するように設けられたアパーチャを備えている。このため、被検面の光軸と干渉計の光軸とがずれている場合、被検面での反射光は光軸上を進まないため、アパーチャを通過できず、スクリーン上に輝点を形成する。そこで、測定者は、スクリーン上の輝点がアパーチャ内に移動するように、スクリーンを見ながら被検レンズの位置調整を行う。輝点がアパーチャ内に移動すると、被検面からの反射光は、参照面での反射光とともにディテクタに到達し、ディテクタによって干渉縞画像が取得されて干渉縞画像が観察される。このように、特許文献1に記載の干渉光学装置は、被検面からの反射光の光軸の光軸ずれを、干渉計の光軸に対してアパーチャの径によって決まるずれ量の範囲に調整することができる。
特開平5−157531号公報
しかしながら、上記のような従来の干渉計には、以下のような問題があった。
特許文献1に記載の技術では、光軸調整に際し、スクリーン上を輝点が移動してアパーチャに重なると輝点が見えなくなる。このため、アパーチャの内側では、この方法によって光軸調整を行うことができなくなる。
したがって、光軸調整を高精度に行うには、アパーチャ径を小さくする必要がある。例えば、良好な形状検査が行えるように少ない本数の干渉縞画像を取得するためには、アパーチャ径を、例えば、0.1mm以下程度にする必要があるが、この場合には、アパーチャには、アパーチャの通過時に回折の影響が無視できなくなって、被検面の輪郭の画像がボケてしまい、高精度な干渉縞観察を行うことができないという問題がある。
一方、アパーチャ径を1mm程度とすれば、回折による影響がなくなるので、被検面の輪郭の画像がボケることはないが、光軸調整の誤差が大きくなる。このため、輝点がアパーチャ内に入った時点では干渉縞が細かすぎるので、今度は干渉縞画像を見ながら干渉縞の本数が低減されるように被検面の位置調整を行う必要がある。
したがって、特許文献1の干渉光学装置で光軸調整後に良好な縞本数の干渉縞観察を行うには、光軸調整の粗調整として、スクリーン上の輝点の観察を行い、輝点がスクリーンから消えた後には、光軸調整の微調整として、ディテクタによる干渉縞画像を観察する必要がある。輝点がスクリーンから消えた時点では、干渉縞が細かすぎる状態の画像しか表示されず、かなり大きく光軸を移動させないと干渉縞画像の変化が観察できないため、微調整に失敗して光束がアパーチャから外れてしまうことも多い。この場合、干渉縞画像は消えるので再度スクリーン上での粗調整を行う、といった作業を繰り返すことになる。
このため、測定者は、例えば、スクリーンの画像を取得するカメラの画像を見るモニタと、ディテクタで取得される干渉縞画像を見るモニタとを使い分けて、これらの粗調整、微調整を繰り返し行っていくか、あるいは、1台のモニタ上でカメラおよびディテクタの画像信号を適宜切り替えながら粗調整および微調整を繰り返し行うことになる。
このような調整の切替作業は1回の測定のみであれば大きな負荷とは言えないが、例えば、レンズ製造の研磨工程などでは、一人の測定者が、多数の被検レンズの面形状の検査を繰り返し行うので、被検レンズを入れ替えるたびにこの切替作業が必要となり、測定者にとっては甚だ煩わしい作業となる。その結果、測定者の作業効率が低下するという問題がある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、被検体の光軸調整作業を円滑かつ高精度に行うことができる干渉計を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、同一光源からの可干渉光を参照レンズの参照面と被検体の被検面とに照射し、前記参照面で反射された参照光束と前記被検面で反射された被検光束とを重畳して干渉させて、干渉縞の像を観察する干渉計であって、前記参照光束および前記被検光束を集光する集光光学系と、該集光光学系によって集光される前記参照光束および前記被検光束の光路を、第1光路および第2光路の2つの光路に分岐する光路分岐部材と、前記光路分岐部材によって分岐された前記第1光路上に配置され、前記干渉縞の像を光電変換して第1の映像信号を取得する干渉縞撮像部と、前記光路分岐部材によって分岐された前記第2光路の集光面に整列して配置され、前記第2光路の光軸を中心として光束通過範囲を規制するピンホールを有するとともに、該ピンホールの外周側に集光された光束のスポット像を表示するスクリーン部を有するスクリーン板と、該スクリーン板の像を光電変換して第2の映像信号を取得するスクリーン撮像部と、前記第2光路上で、前記スクリーン板の前記ピンホールを通過する光を受光する受光素子と、前記第1の映像信号または前記第2の映像信号が表示画面上に表示可能とされた表示部と、前記受光素子の出力値を取得し、該出力値に応じて、前記第1の映像信号および前記第2の映像信号のいずれかを選択的に切り替えて前記表示部に供給する信号選択部とを備える構成とする。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の干渉計において、前記受光素子は、受光量を検知するフォトセンサからなり、前記信号選択部は、前記受光量が一定値以上である場合には前記第1の映像信号を選択し、前記受光量が前記一定値より小さい場合には前記第2の映像信号を選択する構成とする。
請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の干渉計において、前記受光素子は、受光した光束の受光位置を検出する受光位置検出素子からなり、前記信号選択部は、前記受光位置検出素子によって検出された前記受光位置から前記第2光路の光軸からのずれ量を検知し、該ずれ量が一定値以下の場合には前記第1の映像信号を選択し、前記ずれ量が前記前記一定値より大きい場合には前記第2の映像信号を選択する構成とする。
請求項4に記載の発明では、請求項1〜3のいずれかに記載の干渉計において、前記光路分岐部材によって分岐された前記第1光路の集光面に整列して配置され、前記第1光路の光軸を中心として光束通過範囲を規制する絞りを備え、前記ピンホールの内径は、前記絞りの開口径よりも小さく設定されている構成とする。
本発明の干渉計は、信号選択部によって受光素子の出力値に応じて干渉縞撮像部の第1の映像信号およびスクリーン撮像部の第2の映像信号のいずれかを選択的に切り替えて表示部に表示させることができるため、スクリーン板のピンホールの内径に応じて精度よく光軸調整が行われると表示部の映像が縞本数の低減されたボケのない干渉縞画像に自動的に切り替えられるので、被検体の光軸調整作業を円滑かつ高精度に行うことができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態に係る干渉計の概略構成を示す光軸を含む模式的な断面図である。 参照光束および被検光束の光軸ずれと干渉縞の縞本数の関係式を説明するための模式的な光路図である。 本発明の第1の実施形態に係る干渉計に用いることができる信号選択部の制御信号発生回路の一例について説明する回路図である。 本発明の第1の実施形態に係る干渉計の参照レンズの光軸調整の様子を示す動作説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る干渉計の信号選択部の動作について説明する動作説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る干渉計の被検レンズの光軸調整の様子を示す動作説明図である。
以下では、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。すべての図面において、実施形態が異なる場合であっても、同一または相当する部材には同一の符号を付し、共通する説明は省略する。
本発明の第1の実施形態に係る干渉計について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る干渉計の概略構成を示す光軸を含む模式的な断面図である。図2は、参照光束および被検光束の光軸ずれと干渉縞の縞本数の関係式を説明するための模式的な光路図である。図3は、本発明の第1の実施形態に係る干渉計に用いることができる信号選択部の制御信号発生回路の一例について説明する回路図である。
[第1の実施形態]
本実施形態の干渉計1は、図1に示すように、被検体50の被検面50aの形状を干渉縞によって観察したり、計測したりするフィゾー型の干渉計である。
干渉計1の概略構成は、レーザ光源2(光源)、偏光ビームスプリッタ3、1/4波長板4、コリメータレンズ5(集光光学系)、参照レンズ6、ハーフプリズム17(光路分岐部材)、絞り9、干渉縞カメラ12(干渉縞撮像部)、スクリーン板18、受光素子19、スポットカメラ16(スクリーン撮像部)、信号選択部23、および表示部13からなる。
このうち、干渉縞カメラ12、絞り9、ハーフプリズム17、偏光ビームスプリッタ3、1/4波長板4、コリメータレンズ5、および参照レンズ6は、干渉計1の光軸Oに沿って、この順に配列されている。
なお、図1では、一例として、被検面50aが凸面の場合の例を描いているが、参照レンズ6を変更することで、凹面や平面など適宜の研磨面あるいは成形面を被検面として有する光学素子の検査、測定を行うことができる。
また、被検体50は、レンズには限定されず、ガラス板や反射ミラーなどであってもよい。
被検体50は、例えば、移動ステージ付きの保持台(不図示)などによって、被検面50aが参照レンズ6の参照面6aに対向する状態で、光軸Oに対する位置や傾きが調整できるように保持されている。
レーザ光源2は、被検体50および参照レンズ6に照射するコヒーレントなレーザ光L(可干渉光)を、発散光として発生する光源であり、偏光ビームスプリッタ3の側方に配置されている。レーザ光Lの波長は、干渉縞カメラ12およびスポットカメラ16で撮像可能な波長であれば特に限定されない。
また、レーザ光源2の構成は、特に限定されないが、本実施形態では、偏光方向によって光路の分岐を行うために直線偏光のレーザダイオードを採用し、一例として、レーザ光Lの偏光方向が図1の紙面垂直方向となるように配置している。
偏光ビームスプリッタ3は、4つの側面3b、3c、3d、3eがこの順に隣接された四角柱状部材であり、内部には、側面3b、3cのなす稜線と側面3d、3eのなす稜線を含む平面上に、S偏光成分を略100%反射し、P偏光成分を略100%透過する偏光反射率特性を有するビームスプリッタ面3aが形成されている。
偏光ビームスプリッタ3は、側面3b、3dが光軸Oに対して交差し、レーザ光源2からのレーザ光Lが側面3cから入射する配置とされている。そして、レーザ光源2、ビームスプリッタ面3aの位置関係は、側面3cから入射したレーザ光Lが、ビームスプリッタ面3aによって反射されて、光軸Oに沿って進むように設定されている。
ここで、レーザ光Lは、ビームスプリッタ面3aに対してS偏光の光として入射するため、ビームスプリッタ面3aで略100%反射され、レーザ光Lとして側面3dから出射される。
1/4波長板4は、レーザ光Lの波長に対する1/4波長板であり、この波長の透過光の偏光を、直線偏光は円偏光に、円偏光は直線偏光に変換するものである。
1/4波長板4は、偏光ビームスプリッタ3の側面3dに対向するように配置されている。
コリメータレンズ5は、側面3dから出射され、1/4波長板4を透過したレーザ光Lを集光して、平行光束であるレーザ光Lを形成するレンズまたはレンズ群からなる光学系であり、レンズ光軸が干渉計1の光軸Oに同軸に配置されている。そして、コリメータレンズ5の焦点は、1/4波長板4、偏光ビームスプリッタ3、レーザ光源2が配列され、ビームスプリッタ面3aによって屈曲されてなる光路上で、レーザ光源2の発光点に一致されている。
コリメータレンズ5の構成は、本実施形態では、一例として、偏光ビームスプリッタ3側から順に、負レンズからなる第1レンズ5A、正レンズからなる第2レンズ5Bの2枚のレンズで構成されている。
参照レンズ6は、コリメータレンズ5によって平行光束とされたレーザ光Lを透過して保持台(不図示)に保持された被検体50の被検面50aに垂直入射させるとともに、被検面50aに対向して配置された参照面6aにおいて一部のレーザ光Lを反射して光路を逆行させるようにしたレンズまたはレンズ群である。
以下では、レーザ光Lのうち、被検面50aで反射された光を被検面反射光L(被検光束)、参照面6aで反射された光を参照面反射光L(参照光束)と称する。
参照レンズ6は、被検面50aの面形状に応じて交換する必要があるため、干渉計1に対して、不図示の保持部材によって着脱可能に保持されている。
また、この保持部材は、参照レンズ6のレンズ光軸を干渉計1の光軸に合わせるため、参照レンズ6の光軸Oに対する位置や傾きを調整する不図示の調整機構を備えている。
ハーフプリズム17は、内部にハーフミラー面17aを有する角柱状のプリズムであり、偏光ビームスプリッタ3を透過後の光軸O上において、偏光ビームスプリッタ3とコリメータレンズ5の焦点位置との間で、ハーフミラー面17aが光軸Oと交差するように配置されている。
これにより、コリメータレンズ5によって集光される被検面反射光Lおよび参照面反射光Lの光路は、ハーフミラー面17aを透過して、光軸Oに沿って進む第1光路Pと、ハーフミラー面17aによって反射された光軸Oに沿って光軸Oの側方側に進む第2光路Pとに分岐される。本実施形態では、ハーフミラー面17aは、光軸Oに対して45度で交差されているため、光軸O、Oは互いに直交している。
このようにハーフプリズム17は、集光光学系によって集光される参照光束および被検光束の光路を、第1光路および第2光路の2つの光路に分岐する光路分岐部材を構成している。
絞り9は、干渉縞観察のノイズとなる迷光の透過を規制するため、開口9aが、第1光路P上のコリメータレンズ5の焦点位置に設けられた開口絞りである。
開口9aの大きさは、開口9aにおける回折の影響と撮像レンズ10の収差を考慮すると、Fナンバーが10程度となる大きさが好ましい。Fナンバーが10に比べて小さくなるほど、コリメータレンズ5によって集光される被検面反射光Lおよび参照面反射光Lが開口9aを透過する際の回折の影響が大きくなり、干渉縞画像がボケてしまう。
例えば、干渉縞カメラ12において後述する撮像素子11として、1/4インチサイズのデバイスを用いる場合、干渉縞カメラ12の後述する撮像レンズ10の焦点距離は、10mm程度とすることが多いので、この場合、Fナンバーを10程度にするには、開口9aの開口径を約1mmとすればよい。
干渉縞カメラ12は、絞り9の開口9aを通過した被検面反射光Lおよび参照面反射光Lが重畳されることよって形成される干渉縞の画像を撮像するカメラであり、撮像レンズ10および撮像素子11が適宜の筐体に収められてなる。
撮像レンズ10は、絞り9と撮像素子11との間に光軸Oと同軸、かつコリメータレンズ5の焦点位置に焦点位置を合わせて配置され、絞り9の開口9aを透過した被検面反射光Lおよび参照面反射光Lを集光する集光光学系である。このため、撮像レンズ10は、コリメータレンズ5と合わせて、絞り9を通過した被検面反射光Lおよび参照面反射光Lの光束径を縮径して撮像素子11に投影するビームエキスパンダの光学系を構成している。本実施形態では、焦点距離fが10mmのレンズを採用している。
撮像素子11は、撮像レンズ10によって撮像面11aに投影された光の像を光電変換して、撮像するものであり、例えば、CCDやCMOS撮像デバイスなどを採用することができる。本実施形態では、一例として、撮像素子11には、1/4インチサイズのCCDを採用している。
撮像素子11によって光電変換された映像信号は、配線11bを通して後述する信号切替器22に送出される。
スクリーン板18は、第2光路P上におけるコリメータレンズ5の焦点面に整列して配置され、コリメータレンズ5の焦点位置に集光された光束の第2光路Pの光軸Oを中心に光束通過範囲を規制するピンホール18aを有するとともに、ピンホール18aの外周側に集光された光束のスポット像を表示するスクリーン部18bを有する板状部材である。
このため、ピンホール18aの中心と、絞り9の開口9aの中心とは、共焦点の位置関係になっている。
スクリーン部18bは、スポット像を表示することができれば、どのような部材から構成されていてもよい。例えば、反射光として散乱光が発生する反射面を好適に採用することができる。例えば、ガラスミラーに比べて面粗さが粗い反射面や、金属を切削加工して光沢面に仕上げた反射面や、それらの面に反射膜コートを施した反射面や、滑らかな表面を塗装した反射面などを採用することができる。
本実施形態では、金属材料を切削加工して、反射率35%程度の光沢面に仕上げたものを採用している。
ピンホール18aの開口の大きさ(内径)は、ピンホール18a内に入射する被検面反射光Lおよび参照面反射光Lによって形成される干渉縞の本数が、少なくとも撮像素子11によって解像可能となる光軸ずれの大きさに基づいて設定する。
ここで、被検面反射光Lおよび参照面反射光Lの光軸ずれの大きさと干渉縞の縞本数の関係について説明する。
図3に示すように、参照面反射光Lの光軸が光軸Oに位置合わせされている場合に、被検面50aが光軸Oに対して微小角度θだけ傾いたとする。このとき、被検面50aは、参照面6aに対して、干渉縞画像の大きさDの範囲で相対的に最大δだけ光軸方向にずれていると、最大2・δの光路差が発生する。このため、次式(1)、(2)が成り立つ。
2・δ=NR・λ ・・・(1)
δ/D=d/f ・・・(2)
ここで、λはレーザ光源2の波長、fは、コリメータレンズ5の焦点距離である。
上記式(1)、(2)から、次式(3)のように、干渉縞本数NRが算出される。
NR=2・D・d/(f・λ) ・・・(3)
例えば、干渉縞を1/4インチCCDで観察する場合、1/4インチCCDの高さ(撮像面の短辺長さ)約2mmに対応して、D=2(mm)とし、コリメータレンズ5の焦点距離fをf=10(mm)、レーザ光源2の波長をλ=633(nm)とする。このとき、上記式(3)から、干渉縞の縞本数を例えば30本にするための光軸ずれdを、d=0.047(mm)として算出することができる。
したがって、ピンホール18aの直径を0.1mm程度にすれば、被検面反射光Lをピンホール18a内に入射させることで、光軸ずれdを0.05mm以下にできるから、この状態では、干渉縞の縞本数が約30本程度になり、撮像素子11で容易に解像することができるともに測定者が観察しやすい縞本数になることが分かる。
このようなピンホール18aの内径は、絞り9の開口9aの内径よりも小さな値となっている。
受光素子19は、第2光路P上で、スクリーン板18のピンホール18aを通過した光を受光して、受光量に応じた光電流を発生する受光センサであり、スクリーン板18を挟んでハーフプリズム17と対向する位置において、受光面中心が光軸Oに略合わされた位置に配置されている。
受光素子19は、レーザ光源2の波長に感度を有する適宜の受光センサを採用することができる。本実施形態では一例として、フォトダイオードと、フォトダイオードの光電流を増幅して出力信号(出力値)を取り出す電流増幅回路とが1チップ上に一体化されたフォトトランジスタを採用している。
受光素子19の出力信号(出力値)は、配線20aを通してカメラ切替制御部20に送出される。
スポットカメラ16は、スクリーン板18の画像、およびスクリーン板18上でハーフプリズム17によって反射された光束によって形成されるスポット像を撮像するカメラであり、撮像レンズ14および撮像素子15が適宜の筐体に収められている。
スポットカメラ16は、スクリーン板18の画像およびスポット像が撮像できれば、どの位置に配置してもよいが、本実施形態では、画像の歪みが少なくなるように、ハーフプリズム17を挟んでスクリーン板18と対向する位置において、スポットカメラ16の撮像光軸が光軸Oと同軸となる位置関係に配置されている。
撮像レンズ14は、スクリーン板18上での反射光のうち、ハーフプリズム17を透過した光を撮像素子15の撮像面15a上に縮小して結像させるレンズまたはレンズ群である。
撮像素子15は、撮像レンズ14によって撮像面15a上に結像されたスクリーン板18の反射光の像を光電変換して、映像信号を生成するものであり、例えば、CCDやCMOS撮像デバイスなどを採用することができる。
撮像素子15によって生成された映像信号は、配線15bを通して後述する信号切替器22に送出される。
信号選択部23は、受光素子19の出力信号を取得し、この出力信号に応じて、干渉縞カメラ12からの映像信号およびスポットカメラ16からの映像信号のいずれかを選択的に切り替えて表示部13に供給するものである。
本実施形態の信号選択部23は、カメラ切替制御部20、操作部21、および信号切替器22から構成される。
カメラ切替制御部20は、受光素子19の出力信号を予め設定された閾値に基づいて、受光素子19の受光量が一定値以上か、一定値より小さいかによって、干渉縞カメラ12の映像信号を選択する制御信号、およびスポットカメラ16の映像信号を選択する制御信号のいずれかを、配線20bを通して信号切替器22に送出するものである。
カメラ切替制御部20の装置構成としては、例えば、図3に示すようなコンパレータ回路を採用することができる。受光素子19は、電圧Vの電源に接続されており、受光量に応じて発生する電流に応じて電圧信号Vinがコンパレータ20bの+端子に入力される。一方コンパレータ20bの−端子には、可変抵抗Rによって決まる基準電圧Vrefが入力される。これによりコンパレータ20bからは、電圧信号Vinが、基準電圧Vref以上の場合に「ON」、基準電圧Vrefより小さい場合に「OFF」となる制御信号Voutが出力される。ここで、「ON」および「OFF」の信号レベルは、適宜に設定することができる。
操作部21は、カメラ切替制御部20に閾値を設定するためのもので、本実施形態では、カメラ切替制御部20の可変抵抗Rの抵抗値を変更する受光感度調整つまみ21aを備えている。
このため、測定者は、受光感度調整つまみ21aを操作することで、カメラ切替制御部20の可変抵抗Rの抵抗値は変更し、基準電圧Vrefを変更できるようになっている。
信号切替器22は、干渉縞カメラ12の撮像素子11、スポットカメラ16の撮像素子15、カメラ切替制御部20、および表示部13に電気的に接続され、カメラ切替制御部20から送出される制御信号に基づいて、干渉縞カメラ12からの映像信号およびスポットカメラ16からの映像信号のいずれかを表示部13に送出するものである。本実施形態では、制御信号Voutが、「ON」の場合には干渉縞カメラ12の映像信号を、「OFF」の場合にはスポットカメラ16の映像信号をそれぞれ表示部13に送出する。
信号切替器22の装置構成としては、本実施形態では、信号線を直接切り替えるアナログスイッチを採用している。
表示部13は、信号切替器22に電気的に接続され、信号切替器22によって選択された映像信号を表示画面13aに表示するモニタである。
次に、本実施形態の干渉計1の動作について説明する。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る干渉計の参照レンズの光軸調整の様子を示す動作説明図である。図5(a)、(b)、(c)は、本発明の第1の実施形態に係る干渉計の信号選択部の動作について説明する動作説明図である。図6は、本発明の第1の実施形態に係る干渉計の被検レンズの光軸調整の様子を示す動作説明図である。
干渉計1では、参照レンズ6は交換式となっているため、参照レンズ6の装着後、光軸調整が行われていない段階では、図4の2点鎖線で示すように、参照レンズ6のレンズ光軸は干渉計1の光軸Oに対して傾いている。
そこで、参照レンズ6を装着後、まず、参照面6aの光軸傾きを調整する作業(参照レンズの光軸調整)を以下のようにして行う。
まず、受光感度調整つまみ21aによって、カメラ切替制御部20の閾値を最大値に合わせる。これにより、受光素子19に外光が入射しても受光量は閾値より低くなるため、カメラ切替制御部20からは常に「OFF」の制御信号が送出される。
次に、レーザ光源2を点灯して、偏光ビームスプリッタ3に向けてレーザ光Lを出射させる。
レーザ光Lは、図示の実線に示すように、偏光ビームスプリッタ3の側面3cに入射して、ビームスプリッタ面3aに到達する。レーザ光Lは、ビームスプリッタ面3aに対してS偏光となっているので、レーザ光Lは、ビームスプリッタ面3aで略100%反射され、光軸O上を進み、側面3dから出射されて、1/4波長板4を透過する。
レーザ光Lは、1/4波長板4において直線偏光から円偏光に変換される。本実施形態では、例えば、進行方向に対して時計回りの円偏光となる。
1/4波長板4を透過して、コリメータレンズ5に入射したレーザ光Lは、平行光束とされてレーザ光Lとして出射され、参照レンズ6に入射する。
参照レンズ6の内部では、レーザ光Lが、参照レンズ6の各レンズ面の屈折作用を受けて屈折して進み、参照面6aに垂直入射する。
ここで、参照レンズ6のレンズ光軸が、光軸Oと同軸になっている場合には、参照面6aでは、参照面6aの反射率に応じて、レーザ光Lの一部が、参照面反射光Lとして反射され、コリメータレンズ5側に向かって参照レンズ6内を逆行する。
参照面反射光Lは、コリメータレンズ5を透過すると、コリメータレンズ5の焦点位置に向かう収束光として進み、1/4波長板4に入射する。
参照面反射光Lは、参照面6aで反射される際に入射時と円偏光の回転方向が逆転し、進行方向に対して反時計回りの円偏光となっている。このため、参照面反射光Lは、1/4波長板4を透過すると、ビームスプリッタ面3aに対するP偏光に変換され、ビームスプリッタ面3aを略100%透過して、側面3bからハーフプリズム17に向かって出射される。
ハーフプリズム17に入射した参照面反射光Lは、ハーフミラー面17aによって、光路が分岐され、ハーフミラー面17aを透過して直進する第1光路Pを進む光束と、ハーフミラー面17aで反射されて第2光路Pを進む光束に分かれる。そして、それぞれ絞り9の開口9aの中心、およびスクリーン板18のピンホール18aの中心に集光され、それぞれ開口9aおよびピンホール18a内を通過する。
開口9aを通過した参照面反射光Lは、撮像レンズ10によって縮小投影され、撮像面11a上に光束像を形成し、撮像素子11によって映像信号が信号切替器22に送出される。
ピンホール18aを通過した参照面反射光Lは、受光素子19に到達し、受光素子19の受光量は最大となる。
一方、図4の2点鎖線に示すように、参照レンズ6のレンズ光軸が、光軸Oに対して傾斜している場合には、参照面反射光Lは、絞り9、スクリーン板18上において、光軸Oおよび光軸Oから外れた位置に集光され、撮像素子11および受光素子19には到達しないことになる。
この場合、スクリーン板18のスクリーン部18b上には、第2光路P側に分岐された参照面反射光Lが集光され、スクリーン部18bで散乱反射されることによって、スポット像が形成される。このスポット像は、スポットカメラ16によって撮像される。
このため、図5(a)に示すように、配線15bを通して送出される映像信号101(第2の映像信号)が、表示部13に供給され、表示画面13aには、スポットカメラ16の映像信号101に基づく映像が表示される。
すなわち、表示画面13aの中央には、ピンホール18aに対応して、ピンホール画像32が表示され、スクリーン部18bに対応する画面の外周部には、参照面反射光Lによるスポット像31Aが表示される。
次に、測定者は、表示画面13aに表示されたスポット像31Aを見ながら、参照レンズ6の傾きを調整し、図5(b)に示すように、スポット像31Aがピンホール画像32に重なる状態とする。図5(b)は模式図のため、スポット像31Aがピンホール画像32の中央に移動しているように描かれているが、実際には、スポット像31Aが、ピンホール画像32の内部に移動すると、参照面反射光Lは、ピンホール18aを通過して受光素子19に照射されるので、表示画面13a上からはスポット像31Aが消えることになる。
このようにして、参照レンズ6のレンズ光軸の傾きが、ピンホール18aの内径の範囲内の光軸ずれの精度において光軸調整される。
絞り9の開口9aの内径は、ピンホール18aの内径よりも小さいので、このような調整状態では、第1光路Pを進む参照面反射光Lは、開口9aの略中心に入射し、開口9aによってけられることなく光束全体が開口9aを通過し、撮像面11a上に投影される。
次に、測定者は、受光感度調整つまみ21aによって、カメラ切替制御部20の閾値を被検面50aの光軸調整を行うための閾値に設定する。この閾値は、受光素子19に入射する参照面反射光Lのみの受光量による出力信号よりも大きく、受光素子19に参照面反射光Lおよび被検面反射光Lが入射したときの受光量による出力信号よりも小さい値であり、予め実験や計算等で求めておく。
次に、不図示の保持台に被検体50を保持させ、被検面50aの光軸調整を行う。
この状態では、参照面6aまでの光路、参照面6aで反射された参照面反射光L4の光路は、上記に説明した通りである。以下では、参照面6aを透過後の光路を中心に説明する。
参照面6aを透過したレーザ光Lは、被検面50aに入射して被検面反射光Lとして反射される。このとき、被検面50aが光軸調整されている状態では、図6の実線に示すように、レーザ光Lは被検面50aに対して入射角0°で入射するため、被検面反射光Lは、入射時の光路を正確に逆行して進み、参照面6aを透過した後は、参照面反射光Lとまったく同様の光路を進んで、コリメータレンズ5の焦点位置に集光される。
一方、図6の2点鎖線で示すように、被検面50aの光軸が光軸Oに対して傾斜している場合には、被検面反射光Lは、絞り9、スクリーン板18上において、光軸Oおよび光軸Oから外れた位置に集光され、撮像素子11および受光素子19には到達しないことになる。
この場合、スクリーン板18のスクリーン部18b上には、第2光路P側に分岐された被検面反射光Lが集光され、スクリーン部18bで散乱反射されることによって、スポット像が形成される。このスポット像は、スポットカメラ16によって撮像される。
このため、図5(a)に示すように、配線15bを通して送出される映像信号101が、表示部13に供給され、表示画面13aには、スポットカメラ16の映像信号に基づく映像が表示される。
すなわち、表示画面13aの中央には、ピンホール18aに対応して、ピンホール画像32が表示され、スクリーン部18bに対応する画面の外周部には、被検面反射光Lによるスポット像31Bが表示される。
次に、測定者は、参照レンズ6の光軸調整と同様に、表示画面13aに表示されたスポット像31Bを見ながら、被検体50傾きを調整し、スポット像31Bが、ピンホール画像32に重なる状態とする。
これにより、被検面反射光Lが受光素子19に入射し、受光素子19の出力信号が、閾値を超える。このため、カメラ切替制御部20から「ON」信号が、信号切替器22に送出され、図5(c)に示すように、干渉縞カメラ12からの映像信号100(第1の映像信号)が、表示部13に送出される。
第2光路Pの被検面反射光Lがピンホール18aに入射した状態では、第1光路Pの被検面反射光Lも開口9aに入射しており、すでに開口9aに入射している参照面反射光Lとの間の光軸ずれは、ピンホール18aの内径よりも小さい値になっているため、撮像面11a上に投影された被検面反射光Lと参照面反射光Lとの干渉によって、ピンホール18aの内径の大きさよりも小さい光軸ずれに対応した縞本数の干渉縞画像が撮像面11a上に形成される。
この結果、表示画面13a上に、撮像素子11によって取得された干渉縞画像30が表示される。
このようにして、被検面50aの光軸の傾きが、ピンホール18aの内径の範囲内の光軸ずれの大きさに基づく調整精度において光軸調整される。そして略同時に、表示部13上に干渉縞画像30が表示される。
この干渉縞画像30は、ピンホール18aの内径を適宜設定することにより、表示画面13a上で識別可能な縞本数を有する画像とすることができる。
次に、測定者は、表示画面13a上の干渉縞画像30を見ながら、被検体50の傾きの調整を進め、縞本数が最小となるように調整する。
この干渉縞画像30を見て行う光軸調整段階において、被検体50の傾きが大きくなりすぎると、被検面反射光Lはピンホール18aに入射できなくなる。この場合は、受光素子19の出力信号が閾値より小さくなるため、ただちに、信号切替器22によって、映像信号がスポットカメラ16の映像信号101に切り替えられる。
このため、測定者は、表示画面13aから目を離すことなく、図5(b)に示すスポット像31Bを見ながら、光軸調整を続行することができる。
このように光軸調整を繰り返すことで被検面50aの光軸調整が終了する。
被検面50aの光軸調整が終了すると、干渉縞画像30の縞本数は最小化され、表示部13には、被検面50aの形状誤差に対応した縞本数を有する干渉縞画像30が表示されている状態となる。
そこで、測定者は、この干渉縞画像30を観察して、被検面50aの検査などを行うことができる。また、例えば、フリンジスキャン法などによって干渉縞画像30を取得し、画像処理演算を行って、被検面50aの形状を測定することができる。
なお、何らかの理由で、予め設定した閾値が小さすぎ、第2光路Pの被検面反射光Lの光束の一部のみがピンホール18aに入射した時点で映像信号が切り替わってしまうと、良好な干渉縞画像30が表示されない場合がある。この場合、本実施形態では、受光感度調整つまみ21aを操作して閾値を容易に変えることができるので、閾値を大きくして(受光感度を落として)、スポットカメラ16の映像信号による映像を表示させ、被検面反射光Lをピンホール18aに入れる調整をやり直せばよい。
本実施形態の干渉計1によれば、被検体50の光軸調整において、スポットカメラ16で撮像されたスクリーン板18上のスポット像31Bを表示部13の表示画面13a上で見ながら調整を行い、被検面反射光Lの光軸ずれがピンホール18aの内径の範囲内に収められると同時に、信号選択部23によって干渉縞カメラ12で撮像された干渉縞画像30が表示部13に表示されるようにしている。
このため、光軸ずれが大きい段階で、スポットカメラ16で撮像されたスポット像31Bを移動させる光軸調整の粗調整と、光軸ずれが小さくなった段階で、干渉縞カメラ12で撮像された干渉縞画像30の縞本数を低減させる光軸調整の微調整とが、1つの表示部13上で、自動的に切り替えられるため、測定者は、これらの表示を手動で切り替えたり、別の表示部の前に移動したりする手間をかけることなく、円滑に作業を続けることができる。
そして、光軸調整後、ただちに同じ表示部13上で、干渉縞画像30の観察を行うことができる。
この結果、例えば、レンズの製造工程(研磨工程)などで、次々と被検体50を入れ替えながら、繰り返し干渉縞の観察を行う場合、測定者は、光軸調整から干渉縞観察を連続して円滑に行うことができ、測定作業の作業性が向上される。
また、干渉計1では、被検面反射光Lの光軸の粗調整を、干渉縞を観察するための干渉縞カメラ12と絞り9とが配置された第1光路Pとは異なる第2光路Pの共焦点位置に配置されたスクリーン板18のピンホール18aと受光素子19との組合せによって行うことができる。
このため、本実施形態では、開口9aの内径と、ピンホール18aの内径とは、それぞれ独立の大きさに設定することができる。また、ピンホール18aの内径は、透過光の回折が顕著となる大きさであっても、受光素子19の受光面の範囲に回折される限り許容される。そのため、ピンホール18aの内径を十分小さくすることで、高精度な光軸調整を行うことができる。
従来技術のように、ピンホール18aに代えて、絞り9の開口9aを光軸調整用のピンホール(アパーチャ)と兼用すると、干渉縞観察時に回折の影響を受けないようにするために、ピンホールの内径をあまり小さくすることができない。例えば、本実施形態の構成の例では、開口9aの内径は、1mmより大きくする必要がある。この場合には、開口9a内に被検面反射光Lを入射させるだけでは、上記式(3)から容易に分かるように、縞本数が300本を超えるので、撮像素子11の解像限界を超えて画像が潰れてしまい、良好な干渉縞画像が得られない。
一方、ピンホール18aと同様に、内径を0.1mmにすると、回折の影響が顕著となって、干渉縞画像がぼけてしまう。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態の干渉計について説明する。
本実施形態の干渉計1Aは、図1に示すように、上記第1の実施形態の干渉計1の受光素子19およびカメラ切替制御部20に代えて、それぞれ、4分割受光素子19A(受光位置検出素子)およびカメラ切替制御部20Aを備える。以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
4分割受光素子19Aは、受光面の中心を通り互いに直交する2直線によって、区画された4つの受光部を有し、これら4つの受光部の受光量に応じた出力信号としてカメラ切替制御部20Aに送出する受光素子である。
4分割受光素子19Aは、受光面の中心が、第2光路Pの光軸Oに一致するように位置決めして配置されている。
カメラ切替制御部20Aは、4分割受光素子19Aから送出される4つの出力信号を演算して、ピンホール18aを透過した光束のピンホール18aの範囲内での受光位置を求め、予め設定された閾値に基づいて、受光位置の光軸Oからずれ量が一定値以下か、一定値より大きいかによって、干渉縞カメラ12の映像信号を選択する制御信号、およびスポットカメラ16の映像信号を選択する制御信号のいずれかを、配線20bを通して信号切替器22に送出するものである。
また、カメラ切替制御部20Aは、演算した入射光束の受光位置を、数値情報や例えば位置合わせメータなどのグラフィカルな情報などに加工して、表示画面13a上に重ね合わせて表示できるようになっている。
本実施形態によれば、光軸調整を行う参照面反射光Lや被検面反射光Lなどの光束の受光位置を、ピンホール18aの内径より小さい範囲で精度よく検知することができるので、より高精度の光軸調整を行うことができる。
このため、本実施形態ではピンホール18aの内径は、上記第1の実施形態よりも大きい設定としても、同等以上の調整精度を備えることができる。したがって、本実施形態では、ピンホール18aの内径は、絞り9の開口9aの内径以上に設定してもよい。
この結果、表示画面13aに表示されるピンホール画像32が大きくすることができるので、スポット像31A、31Bを、ピンホール画像32に重ね合わせる調整が容易となり、作業効率が向上する。
次に、本実施形態の変形例について説明する。
本変形例は、上記第2の実施形態の4分割受光素子19Aに代えて、位置検出素子(PSD)19Bを備えるものである。
位置検出素子19Bは、入射光束の受光位置を、受光面中心に対する、互いに直交する2軸方向の位置ずれ量に比例した電圧を出力信号として出力する受光素子である。
位置検出素子19Bは、受光面の中心が、第2光路Pの光軸Oに一致するように位置決めして配置されている。
本変形例によれば、上記第2の実施形態と同様に、光軸調整を行う参照面反射光Lや被検面反射光Lなどの光束の受光位置を、ピンホール18aの内径より小さい範囲で精度よく検知することができるので、より高精度の光軸調整を行うことができる。
なお、上記の説明では、第1光路Pにおいて、コリメータレンズ5の焦点位置に絞り9を配置した場合の例で説明したが、干渉縞観察の妨げとなる迷光などが、干渉縞カメラ12に入射しない場合には、絞り9を削除してもよい。
また、上記の説明では、信号切替器22がアナログスイッチの場合の例で説明したが、信号切替器22の装置構成はこれに限定されない。
例えば、配線11b、15bとしてUSBケーブルを用い、表示部13に接続されたコンピュータとコンピュータに内蔵または外部接続されたUSB切替器とで信号切替器22を構成し、カメラ切替制御部20から送出される制御信号をコンピュータで判定し、コンピュータの制御により、干渉縞カメラ12からの映像信号およびスポットカメラ16からの映像信号のいずれかを表示部13に送出するようにしてもよい。
この場合、表示部13は、切り替えられた映像信号だけではなく、必要に応じて、コンピュータによって画像処理された画像を表示したり、画像演算によって取得された数値情報、例えば、スポット像の位置情報などを重ね合わせて表示したりすることができる。
また、上記の説明では、干渉計の例として、フィゾー干渉計の例で説明したが、干渉計の種類は、これに限定されるものではなく、例えば、トワイマン干渉計など他の種類の干渉計であってもよい。
また、上記の各実施形態、変形例で説明したすべての構成要素は、本発明の技術的思想の範囲で適宜組み合わせて実施することができる。
1、1A 干渉計
2 レーザ光源(光源)
3 偏光ビームスプリッタ
5 コリメータレンズ(集光光学系)
6 参照レンズ
6a 参照面
9 絞り
12 干渉縞カメラ(干渉縞撮像部)
13 表示部
13a 表示画面
16 スポットカメラ(スクリーン撮像部)
17 ハーフプリズム(光路分岐部材)
18 スクリーン板
18a ピンホール
18b スクリーン部
19 受光素子
19A 4分割受光素子(受光位置検出素子)
19B 位置検出素子(受光位置検出素子)
20、20A カメラ切替制御部
21 操作部
22 信号切替器
23 信号選択部
30 干渉縞画像
31A、31B スポット像
50 被検体
50a 被検面
100 映像信号(第1の映像信号)
101 映像信号(第2の映像信号)
、L レーザ光(可干渉光)
被検面反射光(被検光束)
参照面反射光(参照光束)
O、O 光軸
第1光路
第2光路

Claims (4)

  1. 同一光源からの可干渉光を参照レンズの参照面と被検体の被検面とに照射し、前記参照面で反射された参照光束と前記被検面で反射された被検光束とを重畳して干渉させて、干渉縞の像を観察する干渉計であって、
    前記参照光束および前記被検光束を集光する集光光学系と、
    該集光光学系によって集光される前記参照光束および前記被検光束の光路を、第1光路および第2光路の2つの光路に分岐する光路分岐部材と、
    前記光路分岐部材によって分岐された前記第1光路上に配置され、前記干渉縞の像を光電変換して第1の映像信号を取得する干渉縞撮像部と、
    前記光路分岐部材によって分岐された前記第2光路の集光面に整列して配置され、前記第2光路の光軸を中心として光束通過範囲を規制するピンホールを有するとともに、該ピンホールの外周側に集光された光束のスポット像を表示するスクリーン部を有するスクリーン板と、
    該スクリーン板の像を光電変換して第2の映像信号を取得するスクリーン撮像部と、
    前記第2光路上で、前記スクリーン板の前記ピンホールを通過する光を受光する受光素子と、
    前記第1の映像信号または前記第2の映像信号が表示画面上に表示可能とされた表示部と、
    前記受光素子の出力値を取得し、該出力値に応じて、前記第1の映像信号および前記第2の映像信号のいずれかを選択的に切り替えて前記表示部に供給する信号選択部とを備えることを特徴とする干渉計。
  2. 前記受光素子は、
    受光量を検知するフォトセンサからなり、
    前記信号選択部は、
    前記受光量が一定値以上である場合には前記第1の映像信号を選択し、
    前記受光量が前記一定値より小さい場合には前記第2の映像信号を選択することを特徴とする請求項1に記載の干渉計。
  3. 前記受光素子は、
    受光した光束の受光位置を検出する受光位置検出素子からなり、
    前記信号選択部は、
    前記受光位置検出素子によって検出された前記受光位置から前記第2光路の光軸からのずれ量を検知し、該ずれ量が一定値以下の場合には前記第1の映像信号を選択し、
    前記ずれ量が前記前記一定値より大きい場合には前記第2の映像信号を選択することを特徴とする請求項1に記載の干渉計。
  4. 前記光路分岐部材によって分岐された前記第1光路の集光面に整列して配置され、前記第1光路の光軸を中心として光束通過範囲を規制する絞りを備え、
    前記ピンホールの内径は、前記絞りの開口径よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の干渉計。
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