JP4751156B2 - オートコリメータ及びそれを用いた角度測定装置 - Google Patents

オートコリメータ及びそれを用いた角度測定装置 Download PDF

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Description

本発明はオートコリメータ及びそれを用いた角度測定装置、特に広範囲観察用光学系を持つオートコリメータに関する。
従来より、例えばプリズム角度、機械加工部品平面度、真直度等の角度の精密測定を行うため、角度測定装置(特許文献1,特許文献2)が用いられている。
角度測定装置は、オートコリメータ(例えば特許文献3,特許文献4)が用いられている。
以下に、オートコリメータの基本構成を示す。
すなわち、オートコリメータは、十字線を設けたレチクルと目盛線を設けた焦点板が、ビームスプリッタを介して対物レンズの焦点の共役位置に置かれている。
そして、光出射手段によって照明されたレチクルの十字線の中心から出た光は、対物レンズを通ると平行光束となる。この平行光束に対して、測定面が完全に直交するように試料を設置すると、光は測定面で反射されて元の経路をたどって再び対物レンズに戻り、目盛線を持った焦点板上の中心に結像する。
この状態から試料測定面を微小角だけ傾けたとき、試料測定面からの戻り光は傾き、レチクルの十字線の中心から出た光は、焦点板の中心から変位した点に結像する。
この結像位置の焦点板の中心からの変位量をマイクロメータや光電センサで読み取ることにより、読み取られた変位量、及び対物レンズの焦点距離に基づき、試料測定面の角度を求めることができる。
このようにしてオートコリメータを構成することにより、角度の精密測定を行うことができる。
特開平6−167325号公報 特開平11−183148号公報 特表2004−317424号公報 特開2004−219221号公報
ところで、オートコリメータには、角度分解能の向上が求められている。角度分解能の向上のため、通常は、焦点距離を長くする。
すると、対物レンズ全長は長くなり、したがって、オートコリメータの全長が長くなり、取り扱い難くなるので、満足のゆく角度分解能の向上は困難であった。
またオートコリメータでは、角度の精密測定を行うには、測定前セッティングを確実に行うことも重要である。
すなわち、測定前セッティング、つまりオートコリメータの視野内に試料測定面からの十字線像を確実に捉えないと、測定誤差を生じることがあるからである。
一般的なオートコリメータでは、測定用光学系しか持たないため、測定前セッティングは、オペレータの手作業で試行錯誤的に行われていた。
しかしながら、オートコリメータは、高感度のものほど測定前セッティングが難しく、試料測定面をオートコリメータの視野内に捉えるのに時間がかかることから、操作性は改善の余地が残されていた。
このようにオートコリメータには、構成の簡素化、角度分解能の向上、測定前セッティングの操作性向上が望まれていたが、従来は、これらを同時に満足することのできる適切な技術が存在しなかった。
本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、構成の簡素化、角度分解能の向上、操作性の向上を同時に図ることのできるオートコリメータ、及び角度測定装置を提供することにある。
本発明者らによる検討の結果、コリメータ光学系を用いて大きな角度の測定を行い、かつ該コリメータ光学系に凹レンズを設けることで焦点距離を伸ばした光学系を用いて小さな角度の測定を行うことにより、満足のゆく構成の簡素化、角度分解能向上及び操作性向上を同時に達成することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
オートコリメータ
すなわち、前記目的を達成するために本発明にかかるオートコリメータは、光出射手段と、レチクルと、計測用光学系と、広範囲観察用光学系と、光路分岐手段と、を備える。
ここで、前記光出射手段は、光を出射する。
また前記レチクルは、前記光出射手段からの光を所望のパターンを持つパターン光とする。
前記計測用光学系は、前記レチクルからのパターン光を平行光として前記試料測定面に照射し、該試料測定面からの反射パターン光を収束させ、計測用結像点での該反射パターン光の結像位置に基づき計測を行うためのものとする。該計測用光学系は、テレタイプ光学系と、計測用捕捉手段と、を含む。該テレタイプ光学系は、レンズ全長が焦点距離よりも短く設計された、正のパワーを持つ前段レンズ、及び前段レンズの結像側に設けられ、負のパワーを持つ後段レンズを含む。該計測用捕捉手段は、該計測用結像点である該テレタイプ光学系の焦点に設けられ、該計測用光学系を介して得られた試料測定面からの反射パターン光の結像位置を捉えるためのものとする。
ここにいうレンズ全長が焦点距離よりも短く設計された、正のパワーを持つ前段レンズ、及び前段レンズの結像側に設けられ、負のパワーを持つ後段レンズとは、これらのレンズを一の薄い仮想レンズに置き換えた時の、該仮想レンズの位置が、前段レンズ前面よりも試料側にあることをいう。
前記広範囲観察用光学系は、前記レチクルからのパターン光を平行光として前記試料測定面に照射し、該試料測定面からの反射パターン光を収束させ、広範囲観察用結像点での該反射パターン光の結像位置に基づき広範囲観察を行うためのものとする。該広範囲観察用光学系は、該計測用光学系の前記前段レンズと、計測用捕捉手段と、を含む。該広範囲観察用捕捉手段は、前記広範囲観察用結像点である該前段レンズの焦点に設けられ、該広範囲観察用光学系を介して得られた試料測定面からの反射パターン光の結像位置を捉えるためのものとする。
前記光路分岐手段は、前記前段レンズと前記後段レンズとの間に設けられ、前記試料測定面にパターン光を照射して得られた試料測定面からの反射パターン光の光路を、前記広範囲観察用光学系の光路ないし前記計測用光学系の光路に分岐するためのものとすることを特徴とする。
<計測>
ここにいう計測とは、例えば試料測定面の角度の高感度測定、位置決め等を含めていう。
該角度の高感度測定とは、例えば試料測定面の法線の傾きを検出すること等をいう。該位置決めとは、例えばオートコリメータ光軸が試料測定面に直交するようにオートコリメータと試料測定面との相対角度を定めること、つまり計測用捕捉手段の視野の中心に、パターン光の中心を捉えること等をいう。
<広範囲観察>
ここにいう広範囲観察とは、例えば試料測定面の広い角度範囲の角度測定、照準等を含めていう。該照準とは、広範囲観察用捕捉手段の視野内に試料測定面を捕えること、つまり広範囲観察用捕捉手段の視野内に試料測定面からの反射パターン光を捉える等をいう。
<光出射手段>
本発明の光出射手段としては、例えば光源、照明光学系等が一例として挙げられる。
<結像光捕捉手段>
本発明の結像位置捕捉手段としては、例えば目盛線を持つ、焦点板、スクリーン、接眼レンズ、撮像素子等が一例として挙げられる。該撮像素子としては、例えばCCD、CMOS等が一例として挙げられる。
なお、本発明において、前記光路分岐手段は、前記試料測定面にパターン光を照射して得られた試料測定面からの反射パターン光を反射し、前記広範囲観察用光学系の光路に分岐する。
前記広範囲観察用光学系は、ミラーを含むことが好適である。該ミラーは、前記光路分岐手段と前記広範囲観察用結像点との間に設けられ、前記光路分岐手段からの反射パターン光を反射し、前記広範囲観察用結像点に結像させることが好適である。
また本発明において、前記レチクルは前記広範囲観察用光学系側に含まれる。
前記ミラーはハーフミラーである。
前記レチクルからのパターン光は、前記広範囲観察用光学系のミラーを透過し、前記光路分割手段で反射され、前記前段レンズを通過し、前記試料測定面に照射されることが好適である。
該ハーフミラーは前記レチクルからのパターン光を前記光路分岐手段に導光し、また、該光路分岐手段により前記広範囲観察用光学系の光路に分岐された前記反射パターン光の光路を導光し前記広範囲観察用結像点に結像するのが好適である。
また本発明において、前記レチクルは、前記広範囲観察用光学系側、及び前記計測用光学系側に含まれる。
また前記光路分岐手段は、前記前段レンズと前記後段レンズ間の光路中に挿入又は退避自在に設けられた可動式ミラーを含む。
前記広範囲観察時は、前記前段レンズと前記後段レンズ間の光路中に、前記可動式ミラーが挿入され、前記広範囲観察用光学系側の前記レチクルからのパターン光は、前記可動式ミラーを介して前記試料測定面に照射され、該試料測定面からの反射パターン光は、前記可動式ミラーを介して前記広範囲観察用結像点に結像する。
前記計測時は、前記前段レンズと前記後段レンズ間の光路中から、前記可動式ミラーが退避され、前記計測用光学系側の前記レチクルからのパターン光は、前記可動式ミラーを介することなく前記試料測定に照射され、該試料測定面からの反射パターン光は、該可動式ミラーを介することなく前記計測用結像点に結像することが好適である。
角度測定装置
また前記目的を達成するために本発明にかかるオートコリメータを用いた角度測定装置は、試料台と、アームと、回転手段と、回転制御手段と、検出器と、演算手段と、を備えることを特徴とする。
ここで、前記試料台は、基台に固定ないし回転自在に設けられ、測定対象となる角度を構成する第一測定面及び第二測定面をもつ試料が載置される。
また前記アームは、前記基台に固定ないし回転自在に設けられ、前記試料台上の試料の測定面側と対向した状態で、前記オートコリメータを保持する。
前記回転手段は、前記基台に対し前記試料台ないし前記アームを回転する。
前記回転制御手段は、前記回転手段による前記試料台ないし前記アームの回転を制御する。
前記検出器は、前記基台に対する前記試料台ないし前記アームの回転角度情報を検出する。
前記演算手段は、前記オートコリメータで位置決めされたオートコリメータ光軸と試料第一測定面との直交時に前記検出器から得られた回転角度情報、及び前記オートコリメータで位置決めされたオートコリメータ光軸と試料第二測定面との直交時に前記検出器から得られた回転角度情報に基づき、該試料の第一測定面と第二測定面とのなす角度を求める。
本発明にかかるオートコリメータによれば、レンズ全長が焦点距離よりも短く設計された、正のパワーを持つ前段レンズ及び前段レンズの後段に設けられ、負のパワーを持つ後段レンズを含む計測用光学系と、前記計測用光学系の前段レンズを含む広範囲観察用光学系と、試料測定面からの反射パターン光の光路を分岐するための光路分岐手段と、を備えることとしたので、構成の簡素化、十分な角度分解能、操作性の向上を同時に得ることができる。
また本発明においては、前記広範囲観察用光学系が前記光路分岐手段からの反射パターン光を更に反射するミラーを含むことにより、広範囲観察用光学系と計測用光学系の像の動きが同じになり、前記操作性の向上を、より確実に図ることができる。
本発明においては、前記レチクルが前記広範囲観察用光学系側に含まれることにより、前記構成の簡素化を、より確実に図ることのできる。
本発明においては、前記レチクルが前記広範囲観察用光学系側及び前記計測用光学系側に含まれ、また前記光路分岐手段が前記可動式ミラーを含むことにより、十分な角度分解能ないし操作性の向上を、より確実に得ることができる。
また本発明にかかる角度測定装置によれば、本発明にかかるオートコリメータを備えることとしたので、構成の簡素化、十分な角度分解能、操作性の向上を同時に得ることのできる。
以下、図面に基づき本発明の好適な一実施形態について説明する。
オートコリメータ
<第一実施形態>
図1には本発明の第一実施形態にかかるオートコリメータの概略構成が示されている。
同図に示すオートコリメータ10は、光出射手段12と、レチクル14と、計測用光学系16と、広範囲観察用光学系18と、光路分岐手段20と、を備える。
ここで、前記光出射手段12は、光源22と、照明光学系24と、を含み、光26を出射する。
また前記レチクル14は、光出射手段12からの光26を十字線(所望のパターン)を持つパターン光28とする。
前記計測用光学系16は、レチクル14からのパターン光28を平行光として試料30の測定面30aに照射し、測定面30aからの反射パターン光32を収束させ、該計測用結像点42での中心(光軸)に対する反射パターン光32の結像位置に基づき、計測を行うためのものとする。
計測用光学系16は、テレタイプ光学系34と、計測用補捉手段36と、を含む。
テレタイプ光学系34は、レンズ全長が焦点距離よりも短く設計された、凸レンズ(正のパワーを持つ前段レンズ)38、及び該凸レンズ38の結像側に設けられた凹レンズ(負のパワーを持つ後段レンズ)40を含む。
計測用補捉手段36は、目盛線を持つ焦点板、撮像素子(CCD、CMOS)、ないし接眼レンズ等を含む。例えば、計測用補捉手段36としては、目盛り線を持つ焦点板を用いることなく、撮像素子を用いる場合がある。また、目視で確認する場合は、計測用補捉手段36として、接眼レンズを用いる場合がある。また計測用補捉手段36としては、接眼レンズと撮像素子とを並列で用いることもあり、このようにして接眼レンズを用いる場合は、目盛板を用いることもある。
このような計測用補捉手段36は、テレタイプ光学系34の焦点である計測用結像点42に設けられ、計測用光学系16を介して得られた測定面30aからの反射パターン光32の光軸直交方向の結像位置を、光軸(中心)基準に捉えるためのものとする。
前記広範囲観察用光学系18は、レチクル14からのパターン光28を平行光として試料測定面30に照射し、測定面30aからの反射パターン光32を収束させ、広範囲観察用結像点46での中心(光軸)に対する反射パターン光32の結像位置に基づき、広範囲観察を行うためのものとする。
また広範囲観察用光学系18は、計測用光学系16の凸レンズ38と、広範囲観察用捕捉手段44と、を含む。
広範囲観察用捕捉手段44は、目盛線を持つ焦点板、例えば撮像素子(CCD、CMOS)、接眼レンズ等を含み、凸レンズ38の焦点である広範囲観察用結像点46に設けられ、広範囲観察用光学系18を介して得られた測定面30aからの反射パターン光32の光軸直交方向の結像位置を、光軸(中心)基準に捉えるためのものとする。
前記光路分岐手段20は、凸レンズ38と凹レンズ40との間に設けられ、測定面30aにパターン光28を照射して得られた測定面30aからの反射パターン光32の光路を、計測用光学系16の光路、広範囲観察用光学系18の光路に分岐するためのものとする。
また本実施形態においては、計測用光学系16の凹レンズ40と計測用結像点42との間に設けられ、レチクル14からのパターン光28を反射するハーフミラー48を備える。
本実施形態にかかるオートコリメータ10は概略以上のように構成され、以下にその作用について説明する。
<広範囲観察時>
以下に、広範囲観察用光学系18の作用について説明する。
すなわち、光源22より射出された光26は、照明光学系24を通り、レチクル14を照明する。
レチクル14からの光28は、ビームスプリッタ48で反射され、凹レンズ40で光束径が拡大され、ビームスプリッタ20を透過した後、凸レンズ38で平行光となり射出され、試料30の測定面30aに入射される。
測定面30aからの反射パターン光32は、凸レンズ38を通り、収束光となる。その光を、ビームスプリッタ20で反射し、広範囲観察用結像点46に結像させる。
ここで、広範囲観察用結像点46での反射パターン光32の結像位置を、広範囲観察用捕捉手段44の視野内に捕えることにより、オートコリメータ10の照準を、測定面30aに合わせることができる。
このように広範囲観察用光学系18は、計測用光学系12の凸レンズ38をそのまま用いるので、簡単な構成で、短い焦点距離を実現し、広範囲を観察することができる。
<計測時>
次に、計測光学系16の作用について説明する。
すなわち、光源22より射出された光26は、照明光学系24を通り、レチクル14を照明する。
レチクル14からの光28は、ビームスプリッタ48で反射され、凹レンズ40で光束径が拡大され、ビームスプリッタ20を透過した後、凸レンズ38で平行光となり射出される。
凸レンズ38からの光28は、測定面30aにより反射され、同じ経路で、凸レンズ38、ビームスプリッタ38を通り、その後、凹レンズ40、ビームスプリッタ48を通り、計測用結像点42に結像する。
計測用結像点42での反射パターン光32の結像位置を、計測用捕捉手段36で読み取ることにより、高精度位置決め、つまりオートコリメータ10の光軸を、試料30の測定面30aに直角に正確に設定することができる。
ここで、計測光学系16は、テレタイプ光学系34を用いているので、実際の焦点距離に比較し、鏡筒長(光路長)を短くすることができる。
このように本実施形態においては、レンズ全長が焦点距離よりも短く設計された凸レンズ38及び凹レンズ40を含む計測用光学系16と、計測用光学系16の凸レンズ38を含む広範囲観察用光学系18と、測定面30aからの反射パターン光32の光路を広範囲観察用光学系18の光路、計測用光学系16の光路に分岐するための光路分岐手段20とを備えることとした。
この結果、本実施形態においては、構成の簡素化、十分な角度分解能、操作性の向上を同時に得ることができる。
つまり、本実施形態においては、一台で、計測用光学系(長焦点距離コリメータレンズ)と広範囲観察用光学系(短焦点距離コリメータレンズ)とを実現することができる。計測用光学系は、長焦点距離コリメータレンズとなるので、高精度な角度測定、位置決めに使用することができる。また広範囲観察用光学系は、短焦点距離コリメータレンズとなるので、広い角度範囲の角度測定、又は照準用光学系として用いることができる。
また本実施形態は、広範囲観察用光学系18での像が、計測用光学系16での像の動きと逆になるため、基本的には位置決め専用の光学系となるが、位置決め専用のものでは、光学系の更なる簡素化が図られることで、更なるコンパクト化が図られる。このような更なるコンパクト化が図られる理由としては、計測用光学系と広範囲光学系が主な光学系を共用していることによる効果が大きいためと考えられる。
ところで、オートコリメータには、高分解能化が求められている。高分解能化のため、通常は、焦点距離を長くする。
すると、対物レンズ全長は長くなり、したがって、オートコリメータの全長が長くなり、扱いにくいので、満足のゆく高分解能化は困難であった。
またオートコリメータでは、角度の精密測定を行うには、測定前セッティングを確実に行うことも重要である。
しかしながら、オートコリメータは、高感度のものほど測定前セッティングが難しい。つまり、オートコリメータの角度の感度は、使用するレンズの焦点距離による倍率の違いによって決まる。そのため、高感度のコリメータほど長い焦点距離のレンズを使用することとなるが、弊害として観察できる視野(測定可能角度の範囲)が狭くなる。そのため視野内に反射パターン光を捕えることが困難となり、セッティングに時間がかかるのである。
このようにオートコリメータには、構成の簡素化、十分な角度分解能、測定前セッティングの操作性向上が望まれていたが、従来は、これらを同時に得ることのできる適切な技術が存在しなかった。
そこで、オートコリメータとしては、様々な種類が存在するが、本発明においては、構成の簡素化、十分な角度分解能を同時に得るため、テレタイプ光学系を選択している。さらに、広範囲観察手法としては、様々な種類が存在するが、本発明においては、十分な角度分解能と、測定前セッティングの操作性向上を同時に得るため、前記テレタイプ光学系において光路分岐手段を設け、テレタイプ光学系の凸レンズを兼用し、計測光学系よりも短い焦点距離を実現した広範囲観察光学系を構成する手法を選択している。
<テレタイプ光学系>
次に、本発明において特徴的な計測用光学系について説明する。
本実施形態の計測用光学系では、図2に示されるように、特に長焦点レンズのコンパクト化を図るため、前群の凸系(凸レンズ38)から離れた後群に凹レンズ系(凹レンズ40)を配置し、レンズ全長Aを焦点距離Bよりも短く設計したレンズとしている。
この結果、本実施形態の計測用光学系では、凸レンズ38、凹レンズ40を一の薄い仮想レンズに置き換えた時の、該仮想レンズの位置Cは、凸レンズ38前面よりも試料30側にある。
したがって、一般的なレンズでは、レンズの焦点距離よりもレンズの全長が長いのに対し、本実施形態の計測用光学系では、レンズ全長Aに比較し焦点距離Bが長くなる。
これにより、本実施形態の計測用光学系では、一台で、一般的なレンズに比較し、構成のコンパクト化(鏡筒長の短縮)と、角度分解能の向上(十分な角度分解能)とを同時に得ることができるのである。
<第二実施形態>
また本実施形態においては、高精度化を図るため、以下のものを用いることも好ましい。
図3には本発明の第二実施形態にかかるオートコリメータの概略構成が示されている。
前記図1と対応する部分には符号100を加えて示し説明を省略する。
同図に示すオートコリメータ110は、ビームスプリッタ120が測定面130aからの反射パターン光132を反射し、広範囲観察用光学系118の光路に入れているので、広範囲観察用光学系118が、さらに、ミラー150を含むことが好適である。
ミラー150は、ビームスプリッタ120と広範囲観察用結像点146との間に設けられ、ビームスプリッタ120からの反射パターン光132を、さらに反射し、広範囲観察用結像点146に結像させる。
本実施形態にかかるオートコリメータ110は概略以上のように構成され、以下に、その作用について説明する。
<広範囲観察時>
以下に、広範囲観察用光学系118の作用について説明する。
すなわち、広範囲観察用光学系118では、測定面130aからの反射パターン光132が、凸レンズ138を通り、収束光となる。その光を、ビームスプリッタ120で反射し、ミラー150で折り曲げたのち、広範囲観察結像点146に結像させる。
このように広範囲観察用光学系118は、前記第一実施形態と同様、短焦点距離コリメータレンズであり、また計測用光学系116の凸レンズ138を兼用するので、短い焦点距離を実現し、また広い角度範囲を観察することができる。
また本実施形態の広範囲観察用光学系118では、測定面130aからの反射パターン光132が、広範囲観察結像点146に至るまでの反射回数が偶数回、つまりビームスプリッタ120とミラー150とで反射されるので、計測用光学系116での像の動きと同じとなる。
<計測時>
次に、計測用光学系116の作用について説明する。
すなわち、計測用光学系116は、長焦点距離コリメータレンズなので、計測用結像点142での十字線の結像位置を、計測用補捉手段136で読み取ることにより、測定面130aの角度の変化(変動)を正確に読み取ることができる。
ここで、計測光学系116は、第一実施形態と同様、テレタイプ光学系134を採用しているので、実際の焦点距離に比較し鏡筒長(光路長)を短くすることができる。
このように本実施形態にかかるオートコリメータは、前記第一実施形態と同様、テレタイプ光学系134を含む計測用光学系116と、広範囲観察用光学系118と、ビームスプリッタ120とを備えるので、一台で、構成の簡素化、十分な角度分解能、操作性向上を同時に得ることのできる。
さらに、本実施形態は、広範囲観察用光学系にミラーを設けているので、広範囲観察用光学系では計測用光学系と像の動きが同じとなる。このため本実施形態は、第一実施形態に比較し、広範囲観察用光学系による測定前セッティングが、より高精度に行える。また、広い角度範囲の角度測定も、より高精度に行える。
<第三実施形態>
また本実施形態においては、コンパクト化を図るため、光学系の簡素化を図ることも重要であり、光学系の簡素化を図るため、以下のものを用いることも好ましい。
図4には本発明の第三実施形態にかかるオートコリメータの概略構成が示されている。
前記図1と対応する部分には符号200を加えて示し説明を省略する。
同図に示すオートコリメータ210は、広範囲観察用光学系218側に、本発明のレチクル214が含まれる。
前記ミラー250は、ハーフミラーである(以下、ハーフミラー250という)。
そして、レチクル214からのパターン光228は、広範囲観察用光学系218のハーフミラー250を透過し、測定面230aに照射される。測定面230aからの反射パターン光232は、ビームスプリッタ220で反射され、さらに広範囲観察用光学系218のハーフミラー250で反射され、広範囲観察用結像点246に結像することが好適である。
本実施形態にかかるオートコリメータ210は概略以上のように構成され、以下に、その作用について、より具体的に説明する。
<広範囲観察時>
以下に、広範囲観察用光学系218の作用について説明する。
すなわち、広範囲観察用光学系218では、光源222より射出された光226が、照明光学系224を通り、レチクル214を照明する。
レチクル214からのパターン光228は、ハーフミラー250を通り、ビームスプリッタ220で反射され、凸レンズ238で平行光となり射出される。
凸レンズ238からのパターン光228は、測定面230に照射される。測定面230aからの反射パターン光232は、同じ経路で、凸レンズ238を通り、収束光となる。その光を、ビームスプリッタ220で反射し、ハーフミラー250で折り曲げたのち、広範囲観察結像点246に結像させる。
広範囲観察用結像点246での十字線(反射パターン光232)の結像位置を、広範囲観察用捕捉手段244の視野内に捕えることにより、オートコリメータ210の照準を、測定面230aに合わせることができる。
このように広範囲観察用光学系218は、前記第一実施形態と同様、計測用光学系216の凸レンズ238を兼用するので、短い焦点距離を実現し、広い角度範囲を観察することができる。
<計測時>
次に、計測用光学系216の作用について説明する。
すなわち、計測用光学系216では、光源222より射出された光226は、照明光学系224を通り、レチクル214を照明する。
レチクル214からのパターン光228は、ハーフミラー250を通り、ビームスプリッタ220で反射され、凸レンズ238で平行光となり射出される。
凸レンズ238からのパターン光228は、測定面230aにより反射され、同じ経路で、凸レンズ238、ビームスプリッタ220を通り、その後、凹レンズ240、計測用結像点242に結像する。
計測用結像点242での十字線(反射パターン光232)の結像位置を、計測用捕捉手段236で読み取ることにより、試料230の測定面230aの角度の精密測定、位置決めを行うことができる。
ここで、計測光学系216は、テレタイプ光学系234を用いているので、実際の焦点距離に比較し、鏡筒長(光路長)を短くすることができる。
このように本実施形態にかかるオートコリメータ210は、前記第一実施形態と同様、テレタイプ光学系234を含む計測用光学系216と、広範囲観察用光学系218と、ビームスプリッタ220とを備えるので、一台で、構成の簡素化、十分な角度分解能、操作性向上を同時に得ることのできる。
さらに、本実施形態は、広範囲観察用光学系218側にレチクル214を設けているので、前記第二実施形態に比較し、ミラー(例えば図3中、ハーフミラー148等)を一枚削除することもできるので、さらに、光学系の簡素化を、より確実に図ることができる。
<第四実施形態>
また本実施形態においては、高精度化を図るため、光量のロスの低減を図ることも重要であり、以下のものを用いることも好ましい。
図5,6には本発明の第四実施形態にかかるオートコリメータの概略構成が示されている。
図5は広範囲観察時のオートコリメータの様子、図6は計測時のオートコリメータの様子である。
前記図1と対応する部分には符号300を加えて示し説明を省略する。
同図に示すオートコリメータ310は、本発明のレチクルが、前記広範囲観察用光学系側、及び前記計測用光学系側に含まれる。
つまり、前記広範囲観察用光学系318側は、本発明のレチクルとして、前記図1〜4に示したレチクルと同様のレチクルを含む(以下、レチクル314aという)。
前記計測用光学系316側は、本発明のレチクルとして、前記図1〜4に示したレチクルと同様のレチクルを含む(以下、レチクル314bという)。
また前記光路分岐手段は、前記ビームスプリッタに代えて、凸レンズ338と凹レンズ340との間の光路中に挿入又は退避自在に設けられた可動式ミラーを含む(以下、可動式ミラー360という)。
また同図に示すオートコリメータ310では、ミラー可動手段362と、ミラー制御手段364と、を備える。
ミラー可動手段362は、凸レンズ338と凹レンズ340との間の光路中に可動式ミラー360を挿入又は退避する。
ミラー制御手段364は、広範囲観察時は凸レンズ338と凹レンズ340との間の光路中に可動式ミラー360が挿入され、計測時は凸レンズ338と凹レンズ340との間の光路中から可動式ミラー360が退避されるように、ミラー可動手段362による可動式ミラー360の可動を制御する。
本実施形態にかかるオートコリメータ310は概略以上のように構成され、以下にその作用について、より具体的に説明する。
<広範囲観察時>
図5に示されるように、広範囲観察用光学系318の使用時は、凸レンズ338と凹レンズ340間の光路中に、可動式ミラー360が挿入されている。
そして、レチクル314aからのパターン光328aは、広範囲観察用光学系318のハーフミラー350を透過し、可動式ミラー360で反射され、凸レンズ338を介して測定面330aに照射される。測定面330aからの反射パターン光332aは、凸レンズ338を通り、可動式ミラー360で反射され、広範囲観察用光学系318のハーフミラー350で反射され、広範囲観察用結像点346に結像する。
<計測時>
一方、図6に示されるように、計測用光学系316の使用時は、凸レンズ338と凹レンズ340間の光路中から、可動式ミラー360が退避されている。
そして、レチクル314bからのパターン光328bは、計測用光学系312のミラー348で反射され、凹レンズ340及び凸レンズ338を順に介して測定面330aに照射される。測定面330aからの反射パターン光332bは、凸レンズ338及び凹レンズ340を順に介して計測用光学系のミラー348を透過し、計測用結像点342に結像する。
このように本実施形態にかかるオートコリメータ310は、前記第一実施形態と同様、テレタイプ光学系334を含む計測用光学系318と、広範囲観察用光学系318と、光路分岐手段である可動式ミラー360とを備えるので、一台で、構成の簡素化、十分な角度分解能、操作性向上を同時に得ることのできる。
さらに、本実施形態は、広範囲観察用光学系318と計測用光学系316側との双方にそれぞれレチクル314a,314bを設け、光路分岐手段である可動式ミラーで交互に使用しているので、前記実施形態に比較し、光量のロスの低減を図ることができる。
角度測定装置
図7には本実施形態にかかるオートコリメータを用いた角度測定装置の概略構成が示されている。
同図(A)は本実施形態にかかる角度測定装置を上方より見た図、同図(B)は該角度測定装置を側方より見た図である。
前記第一実施形態と対応する部分には符号400を加えて示し説明を省略する。
同図に示す角度測定装置470は、前記図1〜6のいずれかに記載のオートコリメータ(以下、オートコリメータ410という)と、試料台472と、アーム474と、回転手段476と、回転制御手段478と、ロータリーエンコーダ(検出器)480と、演算手段482と、を備える。
ここで、試料台472は、基台484に対し回転自在に設けられ、プリズム(試料)430の頂角(測定対象となる角度)を構成する第一測定面430a及び第二測定面430bをもつ試料430が載置される。
またアーム474は、基台484に設けられ、試料台472上のプリズム430の測定面側と対向した状態で、オートコリメータ410を保持する。
回転手段476は、基台484に対し試料台472を回転する。
回転制御手段478は、回転手段476による試料台472の回転を制御する。
ロータリーエンコーダ480は、基台484に対する試料台472の回転角度を検出する。
演算手段482は、オートコリメータ410で位置決めされたオートコリメータ光軸と第一測定面430aとの直交時にロータリーエンコーダ480から得られた試料台472の回転角度情報α、及びオートコリメータ410で位置決めされたオートコリメータ光軸と第二測定面430bとの直交時にロータリーエンコーダ480から得られた試料台472の回転角度情報βに基づき、プリズム430の第一測定面430aと第二測定面430bとのなす角度θを求める。
なお、オートコリメータ410は、計測用カメラ(計測用捕捉手段)436と、広範囲観察用カメラ(広範囲観察用捕捉手段)444と、コンピュータ486と、を備える。
ここで、計測用カメラ436は、オートコリメータ410の計測用結像点に設けられ、光電的に十字線(反射パターン光)の結像位置を読み取る。計測用カメラ436は、コンピュータ486に接続され、計測用カメラ436で読み取られた画像データがコンピュータ486に取り込まれる。
また広範囲観察用カメラ444は、オートコリメータ410の広範囲観察用結像点に設けられ、光電的に十字線(反射パターン光)の結像位置を読み取る。広範囲観察用カメラ444は、コンピュータ486に接続され、広範囲観察用カメラ444で読み取られた画像データがコンピュータ486に取り込まれる。
また、コンピュータ486は、広範囲観察用データ処理手段488と、計測用データ処理手段490と、演算手段482と、を備え、またモニタ492を備える。
ここで、広範囲観察用データ処理手段488は、広範囲観察用カメラ444からの画像データを処理すると共に、モニタ492に表示する。
広範囲観察用データ処理手段488は、広範囲観察用カメラ444の視野内に十字線が捉えられるように、試料台472の回転角度の調整を回転制御手段478に指示する。
また計測用データ処理手段490は、計測用カメラ436からの画像データを処理すると共に、モニタ492に表示する。
計測用データ処理手段490は、計測用カメラ436の視野内の十字線、目盛線をモニタすると共に、モニタ492に表示する。そして、十字線の中心と目盛線の中心とが一致するように、試料台472の回転角度の調整を回転制御手段478に指示する。また計測用データ処理手段490は、十字線の中心と目盛線の中心とが一致した時に、ロータリーエンコーダ480からの回転角度情報の取り込みを指示する。
本実施形態においては、プリズム430を間に挟み、オートコリメータ410より発射されたパターン光をプリズム430を透過させて、プリズムの偏光角度を測定するための透過偏角用コリメータ494を備えている。
本実施形態にかかる角度測定装置470は概略以上のように構成され、以下に、その作用について説明する。
本実施形態にかかる角度測定装置470は、本実施形態にかかるオートコリメータ410を用いているので、一台で、構成の簡素化、角度の高分解能化、測定前セッティングの操作性向上を同時に図ることができる。
<第一セッティング工程>
第一セッティング工程では、例えばプリズムを試料台と共にわずかに回転し、広範囲観察用カメラの視野内に十字線(第一測定面)が捉えられるようにプリズムの回転角度を調整する。
ここで、第一セッティング工程では、オートコリメータ410の広範囲観察光学系(短焦点距離コリメータレンズ)を介して得られた十字線の像を用いることにより、測定前セッティングの操作性向上を図ることができる。
<第一計測工程>
第一セッティング工程の完了後、第一計測工程を行う。
すなわち、第一計測工程では、十字線(第一測定面)の中心と目盛線の中心とが一致するまで、プリズムを試料台と共に回転する。十字線(第一測定面)の中心と目盛線の中心とが一致したときの、オートコリメータからの回転角度αを読み取る。
ここで、第一計測工程では、オートコリメータ410の計測用光学系(長焦点距離コリメータレンズ)を介して得られた十字線の像を用いることにより、コンパクトな構成で、角度の高分解能化を図ることができる。
<第二セッティング工程>
第二セッティング工程では、例えばプリズムを試料台と共にわずかに回転し、広範囲観察用カメラの視野内に十字線(第二測定面)を捉えるようにプリズムの回転角度を調整する。
ここで、第二セッティング工程では、第一セッティング工程と同様、オートコリメータ410の広範囲観察光学系(短焦点距離コリメータレンズ)を介して得られた像を用いることにより、測定前セッティングの操作性向上を図ることができる。
<第二計測工程>
第二セッティングの完了後、第一計測工程と同様に、第二計測工程を行う。
すなわち、第二計測工程では、十字線(第二測定面)の中心と目盛線の中心とが一致するまで、プリズムを試料台と共に回転する。十字線の中心と目盛線の中心とが一致したときの、オートコリメータからの回転角度βを読み取る。
ここで、第二計測工程では、第一計測工程と同様、オートコリメータ410の計測用光学系(長焦点距離コリメータレンズ)を介して得られた像を用いることにより、コンパクトな構成で、角度の高分解能化を図ることができる。
<角度演算>
第一計測工程で得られた回転角度α°及び第二計測工程で得られた回転角度β°に基づき、プリズム430の第一測定面430aと第二測定面430bとのなす角度θ°を求めることができる。
θ°=180°−|α°−β°|
このように本実施形態にかかる角度測定装置470は、本実施形態にかかるオートコリメータ410を用いているので、つまり正のパワーを持つレンズ及び負のパワーを持つレンズを含むテレタイプ光学系を採用し、光路分岐手段により測定面からの反射パターン光の光路を分岐するだけで、広範囲観察用光学系(短焦点距離コリメータレンズ)と、計測用光学系(長焦点距離コリメータレンズ)との双方を実現することができる。
この結果、本実施形態にかかる角度測定装置の、コンパクト化、高精度化、及び操作性の向上を同時に図ることができる。
なお、前記構成では、オートコリメータの各結像点にカメラを設け、光学的に十字線(又はその他のパターン)の結像位置を読み取る例について説明したが、目視確認のため、接眼レンズ系を設け、測定者が目視により、十字線(又はその他のパターン)の結像位置を読み取ることも好ましい。
また前記構成では、試料台を回転する例について説明したが、アームを回転することも好ましい。
本発明の第一実施形態にかかるオートコリメータの概略構成の説明図である。 本実施形態にかかるオートコリメータにおいて特徴的な計測用光学系の説明図である。 本発明の第二実施形態にかかるオートコリメータの概略構成の説明図である。 本発明の第三実施形態にかかるオートコリメータの概略構成の説明図である。 本発明の第四実施形態にかかるオートコリメータの広範囲観察時の説明図である。 本発明の第四実施形態にかかるオートコリメータの計測時の説明図である。 本実施形態にかかるオートコリメータを用いた角度測定装置の概略構成の説明図である。
符号の説明
10,110,210,310,410 オートコリメータ
12,112,212,312 光出射手段
14,114,214,314 レチクル
16,116,216,316 計測用光学系
18,118,218,318 広範囲観察用光学系
20,120,220,320 光路分岐手段
34,134,234,334 テレタイプ光学系
38,138,238,338 凸レンズ(正のパワーを持つ前段レンズ)
40,140,240,340 凹レンズ(負のパワーを持つ後段レンズ)
470 角度測定装置

Claims (3)

  1. 光を出射する光出射手段と、
    前記光出射手段からの光を所望のパターンを持つパターン光とするレチクルと、
    前記レチクルからのパターン光を平行光として試料測定面に照射し、該試料測定面からの反射パターン光を収束させ、計測用結像点での該反射パターン光の結像位置に基づき計測を行うための計測用光学系と、
    前記レチクルからのパターン光を平行光として前記試料測定面に照射し、料測定面からの反射パターン光を収束させ、広範囲観察用結像点での該反射パターン光の結像位置に基づき広範囲観察を行うための広範囲観察用光学系と、
    を備え、
    前記計測用光学系は、レンズ全長が焦点距離よりも短く設計された、正のパワーを持つ前段レンズ及び前段レンズの結像側に設けられ負のパワーを持つ後段レンズを含む、テレタイプ光学系と、
    前記計測用結像点である前記テレタイプ光学系の焦点に設けられ、前記計測用光学系を介して得られた前記試料測定面からの反射パターン光の結像位置を捉えるための計測用捕捉手段と、
    を含み、
    また前記広範囲観察用光学系は、前記計測用光学系の前記前段レンズと、
    前記広範囲観察用結像点である前記前段レンズの焦点に設けられ、前記広範囲観察用光学系を介して得られた前記試料測定面からの反射パターン光の結像位置を捉えるための計測用捕捉手段と、
    を含み、
    さらに、前記前段レンズと前記後段レンズとの間に設けられ、前記試料測定面にパターン光を照射して得られた該試料測定面からの反射パターン光の光路を、前記広範囲観察用光学系の光路ないし前記計測用光学系の光路に分岐するための光路分岐手段と、
    前記光出射手段と前記光路分岐手段との間、かつ前記光路分岐手段と前記広範囲観察用結像点の間に設けられ、前記レチクルからのパターン光を前記光路分岐手段に導光し、また、該光路分岐手段により前記広範囲観察用光学系の光路に分岐された前記反射パターン光の光路を導光し前記広範囲観察用結像点に結像させるハーフミラーと、
    を備えたことを特徴とするオートコリメータ。
  2. 請求項1記載のオートコリメータにおいて、
    前記レチクルは、前記広範囲観察用光学系側、及び前記計測用光学系側に含まれ、
    また前記光路分岐手段は、前記前段レンズと前記後段レンズ間の光路中に挿入又は退避自在に設けられた可動式ミラーを含み、
    前記広範囲観察時は、前記前段レンズと前記後段レンズ間の光路中に、前記可動式ミラーが挿入され、前記広範囲観察用光学系側の前記レチクルからのパターン光は、前記可動式ミラーを介して前記試料測定面に照射され、該試料測定面からの反射パターン光は、該可動式ミラーを介して前記広範囲観察用結像点に結像し、
    前記計測時は、前記前段レンズと前記後段レンズ間の光路中から、前記可動式ミラーが退避され、前記計測用光学系側のレチクルからのパターン光は、前記可動式ミラーを介することなく前記試料測定面に照射され、該試料測定面からの反射パターン光は、該可動式ミラーを介することなく前記計測用結像点に結像することを特徴とするオートコリメータ。
  3. 請求項1または2に記載のオートコリメータを用いた角度測定装置において、
    基台に固定ないし回転自在に設けられ、測定対象となる角度を構成する第一測定面及び第二測定面をもつ試料が載置される試料台と、
    前記基台に固定ないし回転自在に設けられ、前記試料台上の試料の測定面側と対向した状態で、前記オートコリメータを保持するアームと、
    前記基台に対し前記試料台ないし前記アームを回転する回転手段と、
    前記回転手段による前記試料台ないし前記アームの回転を制御する回転制御手段と、
    前記基台に対する前記試料台ないし前記アームの回転角度を検出するための検出器と、
    前記オートコリメータで位置決めされたオートコリメータ光軸と試料第一測定面との直交時に、前記検出器から得られた前記試料台ないし前記アームの回転角度情報、及び前記オートコリメータで位置決めされたオートコリメータ光軸と試料第二測定面との直交時に、前記検出器から得られた前記試料台ないし前記アームの回転角度情報に基づき、該試料の第一測定面と第二測定面とのなす角度を求める演算手段と、
    を備えたことを特徴とする角度測定装置。
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