JP2010189197A - 光伝導ファイバー - Google Patents

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Abstract

【課題】Pbを含まず、屈折率が高く、二重坩堝法で紡糸成形するのに適した光伝導ファイバーコア用ガラス、およびこのコア用ガラスをコアガラスとして有する光伝導ファイバーを提供する。
【解決手段】Pb、As及びTiを実質的に含まず、組成が質量%で表示して下記であり、屈折率ndが1.60〜1.70の範囲にあり、着色度λ80が38以下であり、液相温度が1000℃以下のガラスとする。SiO;30%超45%以下、Al;0%以上3%未満、B;0.1〜10%、NaO;0.1%以上5%未満、KO;0%以上5%未満、LiO;0%以上5%未満、LiO+NaO+KO=5%未満、CaO;0.1〜20%、BaO;20〜50%、ZnO;0.1〜25%、ZrO;0.1〜10%。
【選択図】なし

Description

本発明は画像転送の際に用いられる光伝導ファイバー用のコア用ガラス及びこのガラスをコアとして用いた光伝導ファイバーに関する。本発明の光伝導ファイバーは、特に内視鏡用光伝導バンドルなどに好ましく用いられる。
光の伝達の媒体としてガラスファイバーは半導体産業をはじめ、医療・バイオなどの幅広い分野で使用されている。このファイバーは中心部にあるコアガラスとこのコアガラスを囲うクラッドガラスからなる。一般的に光伝導ファイバーは高屈折率のコアガラスと、それよりやや低屈折率のクラッドガラスより構成される。この構成によりコアに入射された光は全反射を繰り返して光漏洩による損失なしにガラスファイバー内を伝導することが出来る。またコアガラスの屈折率が高い方が光学素子として開口率が高くなり、好ましい。
光伝導ファイバーの製造方法は、二重坩堝法によるものとロッドインチューブ法によるものとがある。前者は二重構造の坩堝で溶融したガラスを適度な粘度に調整してコア/クラッド構造で紡糸成型する方法であり、後者は円柱状に加工したコア用ガラスと管状に加工したクラッド用ガラスを重ねて加熱しながら伸延して紡糸する方法である。
従来は屈折率調整が容易、透過率が高い、失透しにくく紡糸成形が容易という理由から、PbOを組成に含むガラスがファイバーに広く用いられてきた。しかしながら近年は、環境負荷を考慮してPbOを含まないガラスファイバーが求められている。そこで本発明者らは先にロッドインチューブに適したPbOを含まないPbOフリーガラスを開発した。(特許文献1)
特開2004-010365
それに対して、本発明は、二重坩堝法による紡糸成形が容易なPbOを含まない高屈折率のファイバー用ガラスを提供することを目的とする。二重坩堝法は、ロッドインチューブ法に比べて、低コストであるがコア・クラッドに使用するガラスへの制約が大きい。ロッドインチューブ法は一旦ガラスをコアは円柱に、クラッドは円筒に加工し、それらを重ねて再加熱して軟化させることによりファイバーを製作する方法であるので、工程が長くなるものの軟化温度を調整すれば広範囲のガラスを母材として用いたファイバーを作製することが出来る。ガラスは転移点を超える温度に加熱すると組成によらず軟化を始めるので、特性の選択肢は広い。一方、二重坩堝法は熔解したガラスを冷却中にファイバー成形するので工程を短縮できる。しかしながらガラスは冷却中に結晶化しやすいため、ファイバー中に結晶欠陥が生じたり、その欠陥が断線を誘発しやすくなる。またコアとクラッドのガラス溶融中の粘度が整合していないと、均一な成形が困難となる。従って、二重坩堝法の場合はロッドインチューブ法よりもガラスに対する熱的安定性と粘度の制約が大きい。ロッドインチューブ法用のガラスをそのまま二重坩堝法に転用できない理由もこの点にある。
従来ファイバー用として用いられ、あるいは知られているガラスからPbOを除くと屈折率が低下し、さらに液相温度が上昇するので、二重坩堝法によるファイバー作製はますます困難になる傾向があった。また、PbOを除くと熱膨張係数も変化し、コア/クラッドの熱膨張特性差による応力が残留して歪みなどの不具合を生じやすいという問題もあった。
そこで、本発明は、従来のガラスからPbOを除いた場合に生じる問題を解決した、二重坩堝法によるコア/クラッド構造の光伝導ファイバーの製造に適したPbOを含まないPbOフリーガラスを提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明は以下のとおりである。
[1]
Pb、As及びTiを実質的に含まず、屈折率ndが1.60〜1.70の範囲にあり、着色度λ80が38以下であり、液相温度が1000℃以下であり、ガラス組成が質量%で表示して
SiO2 30%超45%以下
Al23 0%以上3%未満
23 0.1〜10%
Na2O 0.1%以上5%未満
2O 0%以上5%未満
Li2O 0%以上5%未満
Li2O+Na2O+K2O=5%未満
CaO 0〜20%
BaO 20〜50%
ZnO 0.1〜25%
ZrO2 0.1〜10%
であることを特徴とする光伝導ファイバーコア用ガラス。
[2]
上記以外の成分としてMgO、SrO、La23、Nb25、Cs2O、Gd23、Sb23、SnO2の群から選ばれた少なくとも1つ以上の成分を含有することを特徴とする[1]記載の光伝導ファイバーコア用ガラス。
[3]
100℃〜300℃の線熱膨張係数が80×10-7〜110×10-7の範囲であることを特徴とする[1]または[2]記載の光伝導ファイバーコア用ガラス。
[4]
二重坩堝法で紡糸成形されることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の光伝導ファイバーコア用ガラス。
[5]
コアが[1]〜[4]のいずれかに記載のコア用ガラスからなる光伝導ファイバー。
[6]
クラッドガラスが、Pb、As及びTiを実質的に含まず、屈折率ndが1.50〜1.60の範囲にあり、液相温度が1000℃以下であり、ガラスの組成が質量%で
SiO2 40〜75%
23 0.1〜20%
Na2O 0.1〜20%
であることを特徴とする[5]記載の光伝導ファイバー。
[7]
クラッドガラスが、上記以外の成分としてLi2O、K2O、Al23、MgO、CaO、SrO、BaO、Cs2O、Sb23、及びSnO2の群から選ばれた少なくとも1つ以上の成分を含有することを特徴とする[6]記載の光伝導ファイバー。
本発明によれば、高い屈折率を有しながら紡糸成形時の熱的安定性が高く、その結果、二重坩堝法により、高性能のファイバーバンドルを作製することが出来るファイバーコア用ガラスが提供される。
さらに本発明によれば、上記ファイバーコア用ガラスを用いて、二重坩堝法により製造した、PbOフリーの光伝導ファイバーを提供することができる。
[光伝送ファイバーコア用ガラス]
光伝送ファイバーコア用ガラスの組成について説明する。尚、特に断らない限りガラス組成は質量%で表示する。
SiO2はガラスの基本成分であり、熱的特性を決定する重要な成分である。30%以下では熱膨張係数が高くなる他、ガラスの安定性と粘度が低くなり紡糸成形が困難となる。SiO2の含有量が45%を超えると溶融が困難になり、屈折率も低くなるのでSiO2の含有量は30%超、45%以下とする。SiO2の含有量は、より好ましくは31%〜40wt%、さらに好ましくは32〜38%である。尚、本発明のガラスでは後述するように、Al23の含有量を3%未満とする代わりに、SiO2の含有量を30%超とすることで、アルカリ金属酸化物(Li2O+Na2O+K2O)を5%未満とすることと併せて、ガラスの化学的耐久性を維持する。
Al23は耐失透性、フレキシビリティ、化学的耐久性に影響を与える成分であり、3%以上になると、耐失透性、フレキシビリティ、化学的耐久性を低下させる恐れがある。そこで、Al23の含有量は0〜3%未満の範囲とする。Al23の含有量はより好ましくは0〜2%の範囲である。
23もガラスの基本成分であると同時に溶融性、紡糸特性を向上させる成分である。B23の含有量が0.1%未満では効果がなく、10%を超えると屈折率が低くなりすぎる。従って、B23の含有量は0.1〜10%の範囲とする。B23の含有量はより好ましくは3%〜7%の範囲である。
Na2Oは溶融性を向上させる成分である。Na2Oの含有量が0.1%未満ではその効果がなく、5%を越えるとガラスの粘度が下がりすぎ、クラッドガラスとの二重坩堝成形が困難になる。従って、Na2Oの含有量は0.1〜5%の範囲とする。Na2Oの含有量は好ましくは1〜5%であり、さらに好ましくは2〜4%である。
2Oもガラスの熔融性を向上させる成分であるが、5%を越えるとガラスの粘度が下がりすぎ、クラッドガラスとの二重坩堝成形が困難になる。従ってK2Oの含有量は0〜5%の範囲とする。K2Oの含有量は好ましくは0〜4%であり、さらに好ましくは0〜3%である。
アルカリ金属酸化物(Li2O+Na2O+K2O)は5%未満とする。前述のように、本発明のガラスでは、Al23の含有量を3%未満とする代わりに、SiO2の含有量を30%超とし、かつアルカリ金属酸化物を5%未満とすることで、ガラスの化学的耐久性を維持する。ガラスの化学的耐久性という観点からは、アルカリ金属酸化物(Li2O+Na2O+K2O)は4.5%未満とすることが好ましく、4.0%未満とすることがより好ましい。尚、Li2Oは必須成分ではないが、熔融性の向上、熱膨張係数の調整、恒数の調整、ガラス転移点の調整などの目的で添加することができる成分である。
CaOは熔融性と屈折率を向上させる成分である。またBaOと組み合わせることにより、屈折率とガラスの粘度、耐失透性の調整が容易になる。CaOの含有量が20%を越えると逆に化学的耐久性が悪化し、対失透性も悪化してしまう。そこで、CaOの含有量は0〜20%の範囲とする。CaOの含有量は好ましくは0.1〜15%、さらに好ましくは1〜10%である。
BaOは屈折率を向上させる効果が大きい成分である。またZnOと組み合わせることにより、屈折率とガラスの粘度、耐失透性の調整が容易になる。しかし、BaOの含有量が20%未満では屈折率が低く耐失透性も劣る。逆にBaOの含有量が50%を越えるとガラスの粘度が低下し、耐失透性も悪化する。そこで、BaOの含有量は20〜50%の範囲とする。BaOの含有量は好ましくは25〜45%、さらに好ましくは30〜45%である。
ZnOも熔融性、屈折率を向上させる成分である。ZnOの含有量が、0.1%未満ではその効果が低く、25%を越えると逆に耐失透性も悪化してしまう。したがって、ZnOの含有量は0.1〜25%の範囲とする。ZnOの含有量は好ましくは1〜15%、さらに好ましくは2〜10%である。
SrO、La23、Nb25、Cs2O、Gd23、Sb23、SnO2は必須成分ではない。しかし、成分によって目的(機能、効果)は異なるが、熔融性の向上、熱膨張係数の調整、恒数の調整、清澄、化学的耐久性の向上などのいずれか1つ以上の目的で添加することができる。
本発明のファイバーコア用ガラスは、Pb(PbO)、As(As23)及びTi(TiO2)を実質的に含まない。Pb及びAsは、環境に対する負荷が大きいことから含まない。Tiは、短波長に大きな吸収を有するため、透過率を著しく悪化させるという理由から、本発明のファイバーコア用ガラスはTiを実質的に含まない。
本発明のファイバーコア用ガラスは、屈折率が1.60〜1.70で、液相温度が1000℃以下のガラスである。屈折率を1.60〜1.70の範囲とするのは、ファイバーの開口率を大きくして明るい画像を伝送することと、ガラスの熱的安定性、粘度、クラッドとの組み合わせを考慮するためである。屈折率は好ましくは1.62〜1.67の範囲である。上記ガラス組成の内、主に、CaO、BaO及びZnOが屈折率を高める成分であることから、これら成分の含有量を上記の範囲内で調整することで、上記1.60〜1.70の範囲に調整することができる。
また、液相温度を1000℃以下とするのは、二重坩堝法にて溶解成形する際に、結晶化して欠陥や断線が発生しないようにするという理由からである。液相温度は好ましくは950℃以下である。液相温度は、上記ガラス組成の内、主に、Li2O、Na2O、K2O、CaO及びZnOが熔融性を向上させる成分であることから、これら成分の含有量を上記の範囲内で調整することで、上記1000℃以下に調整することができる。
本発明のファイバーコア用ガラスは、着色度λ80が38以下である。着色度λ80を38以下とするのは、ファイバーの透過率が悪化しないようにするためである。日本光学硝子工業会の着色度は厚さ10mmにおける透過率測定結果を基準にしており、ファイバーの透過率とは一致しないが、λ80が38以下であるガラスをファイバーにしたときに可視域の波長はほぼ透過することがわかった。着色度λ80が38を越えると吸収によりファイバーの透過率が低下し、明るくコントラストの高い画像が伝送しにくくなる、という理由からである。着色度λ80は好ましくは37以下である。上記ガラス組成の内、主に、SiO2、TiO2 が着色度λ80に影響を与える成分であることから、これら成分の含有量を上記の範囲内で調整する(TiO2については実質的に含有しない)ことで、上記38以下に調整することができる。
また本発明のファイバーコア用ガラスは、好ましくは100〜300℃の熱膨張係数が80×10-7〜110×10-7の特性を持つガラスである。100〜300℃の熱膨張係数を上記範囲とするのは、高屈折率の多成分ガラスとしてこの範囲の熱膨張係数は組成の自由度が高く、またクラッドの熱膨張係数と整合しやすいという理由からである。100〜300℃の熱膨張係数は好ましくは90×10-7〜100×10-7の範囲である。熱膨張係数は、上記ガラス組成の内、主に、SiO2が熱膨張係数に大きな影響を与える成分であることから、この成分の含有量を上記の範囲内で調整することで、上記範囲に調整することができる。
[光伝導ファイバー]
本発明の光伝導ファイバーは、上記本発明のコア用ガラスに、下記クラッド用ガラスを組み合わせて形成したものである。
上記本発明のコア用ガラスを用いて形成される本発明の光伝導ファイバーに用いられるクラッド用ガラスとしては、例えば、以下のガラスを用いることができる。
Pb、As及びTiを実質的に含まず、屈折率ndが1.50〜1.60の範囲にあり、液相温度が1000℃以下であり、ガラスの組成が質量%で
SiO2 40〜75%
23 0.1〜20%
Na2O 0.1〜20%
であるクラッド用ガラス。
上記クラッド用ガラスにおいて、SiO2はガラスの基本成分であり、熱的特性を決定する重要な成分である。SiO2の含有量が40%未満ではガラスの安定性と粘度が低くなり紡糸成形が困難となる。75%を超えると溶融が困難になる。そこで、SiO2の含有量は40〜75%の範囲とする。SiO2の含有量は、より好ましくは45〜70%、さらに好ましくは50〜70%である。
23もガラスの基本成分であると同時に溶融性、紡糸特性を向上させるものである。B23の含有量が0.1%未満では効果がなく、20%を超えると紡糸成形が困難になる。そこで、B23の含有量は1〜15%の範囲とする。B23の含有量は好ましくは5〜15%である。
Na2Oは溶融性を向上させる成分である。Na2Oの含有量が0.1%未満ではその効果がなく、20%を越えるとガラスの粘度が下がりすぎ、コア用ガラスとの二重坩堝成形が困難になる。従って、Na2Oの含有量は0.1〜20%の範囲とする。Na2Oの含有量は好ましくは1〜15%であり、さらに好ましくは5〜15%である。
Li2O、K2O、Al23、MgO、CaO、SrO、BaO、Cs2O、Sb23、SnO2は必須成分ではない。しかし、成分によって目的(機能、効果)は異なるが、熔融性の向上、熱膨張係数の調整、恒数の調整、清澄、化学的耐久性の向上などのいずれか1つ以上の目的で添加することができる。
クラッドガラスも、Pb(PbO)、As(As23)及びTi(TiO2)を実質的に含まない。Pb及びAsは、環境に対する負荷が大きいことから含まない。Tiは、屈折率を高めすぎるという理由から、クラッドガラスはTiを実質的に含まない。
クラッドガラスはその特性上、コアガラスの屈折率よりも若干低い屈折率、例えば、1.50以上1.70未満の範囲でコアガラスより低い屈折率を有するものとすることが適当である。コアとクラッドの屈折率差は、好ましくは0.05以上、さらに好ましくは0.10以上である。コアとクラッドの屈折率差が0.05未満では差が小さく、コアを電送する光が全反射せずに漏れて光量が低下する可能性がある。特にファイバーを折り曲げて使用する際に光量が低下しやすいという点を考慮すると、コアとクラッドの屈折率差は、上記範囲が好ましい。本発明の上記ファイバーコア用ガラスとの組み合わせで用いられるという観点からは、クラッド用ガラスの屈折率は1.50〜1.60とすることが好ましい。屈折率は、上記ガラス組成の内、主に、SiO2、B23が屈折率を下げる成分であることから、これら成分の含有量を上記の範囲内で調整することで、上記1.50以上1.70未満の範囲、好ましくは1.50〜1.60の範囲に調整することができる。
また、液相温度を1000℃以下とするのは、二重坩堝法にて溶解成形する際に、結晶化して欠陥や断線が発生しないようにするためという理由からである。液相温度は好ましくは950℃以下である。液相温度は、上記ガラス組成の内、主に、B23、Na2Oが熔融性を向上させる成分であることから、これら成分の含有量を上記の範囲内で調整することで、上記1000℃以下に調整することができる。
また、本発明の光伝導ファイバーは二重坩堝法を用いて紡糸成形される。従って、クラッドガラスの熱膨張係数は、上記本発明のコア用ガラスとほぼ同等の熱膨張係数である80〜110×10-7/℃の範囲とすることが好ましい。熱膨張係数は、上記ガラス組成の内、主に、SiO2が熱膨張係数に大きな影響を与える成分であることから、この成分の含有量を上記の範囲内で調整することで、上記範囲に調整することができる。
本発明の光伝導ファイバーコア用ガラス及びクラッド用ガラスは、一般的な光学ガラスの製造工程で作製することができる。例えば、ガラス原料として酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、塩化物、硫化物などを敵宣用い、所望の組成になるように秤量し、混合して調合原料とする工程、調合原料をあらかじめ加熱してガラス化する工程、熔融ガラスを白金の含有量が95%以上の耐熱容器において加熱する工程、熔融ガラスを少なくとも表面が白金の含有量が95%以上の羽根突き棒にて攪拌し、均質化する工程、熔融ガラス中の気泡を脱泡し清澄する工程を経て製造される。このようにして均質化された熔融ガラスは枠に流し出され成形された後、ガラスの除冷点近くに加熱した炉で室温まで冷却する。本発明において、上記ガラス製造工程は全て1500℃以下で行われることが適当である。
光伝導ファイバーの製造は、二重坩堝法を用いて紡糸成形されることが好ましい。光伝導ファイバーの製造に用いられる二重坩堝法の条件は、特に制限はなく、公知の条件とすることができる。
実施例
以下、実施例により本発明をさらに説明する。
表1に示す組成になるように光学ガラス級の純度の原料を使用し、酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、塩化物、硫酸塩などの原料を表1の組成になるように秤量して混合した調合原料を、白金坩堝に入れ、1400〜1500℃に加熱、溶融した後、撹拌し均質化を行った後、静置し清澄を行った後、鋳型に流し込んだ。ガラスが固化した後、次いでガラスの徐冷点近くに加熱しておいた電気炉に移し、室温まで徐冷した。得られたガラスブロックから測定に必要なテストピースを切り出し、研磨加工を施して特性評価を行った。
ガラスの各物性の測定方法は以下のとおりである。
(1)屈折率
日本光学硝子工業会規格JOGIS−01に則って測定した。
(2)着色度(着色度λ80)
日本光学硝子工業会規格JOGIS−02に則って測定した。
(3)ガラス転移温度(Tg)、及び(4)100℃〜300℃の線熱膨張係数
日本光学硝子工業会規格JOGIS−08に則って測定した。
(5)液相温度
ガラスを900℃以上の温度で2時間保持して結晶が析出しない下限の温度を表示した。尚、「結晶を認めず」との結果は、液相温度が900℃以下であることを示す。
(6)ヤング率
JIS R1602に準ずる方法により測定した。
次に、表2に示す組成の本発明のコア用ガラス(実施例1)とクラッド用ガラス(実施例7)を組み合わせて二重坩堝法により紡糸し、本発明の所定の光伝導ファイバーを得た。
Figure 2010189197
Figure 2010189197
本発明は光ファイバーの技術分野において有用である。

Claims (7)

  1. Pb、As及びTiを実質的に含まず、屈折率ndが1.60〜1.70の範囲にあり、着色度λ80が38以下であり、液相温度が1000℃以下であり、ガラス組成が質量%で表示して
    SiO2 30%超45%以下
    Al23 0%以上3%未満
    23 0.1〜10%
    Na2O 0.1%以上5%未満
    2O 0%以上5%未満
    Li2O 0%以上5%未満
    Li2O+Na2O+K2O=5%未満
    CaO 0〜20%
    BaO 20〜50%
    ZnO 0.1〜25%
    ZrO2 0.1〜10%
    であることを特徴とする光伝導ファイバーコア用ガラス。
  2. 上記以外の成分としてMgO、SrO、La23、Nb25、Cs2O、Gd23、Sb23、SnO2の群から選ばれた少なくとも1つ以上の成分を含有することを特徴とする請求項1記載の光伝導ファイバーコア用ガラス。
  3. 100℃〜300℃の線熱膨張係数が80×10-7〜110×10-7の範囲であることを特徴とする請求項1または2記載の光伝導ファイバーコア用ガラス。
  4. 二重坩堝法で紡糸成形されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光伝導ファイバーコア用ガラス。
  5. コアが請求項1〜4のいずれかに記載のコア用ガラスからなる光伝導ファイバー。
  6. クラッドガラスが、Pb、As及びTiを実質的に含まず、屈折率ndが1.50〜1.60の範囲にあり、液相温度が1000℃以下であり、ガラスの組成が質量%で
    SiO2 40〜75%
    23 0.1〜20%
    Na2O 0.1〜20%
    であることを特徴とする請求項5記載の光伝導ファイバー。
  7. クラッドガラスが、上記以外の成分としてLi2O、K2O、Al23、MgO、CaO、SrO、BaO、Cs2O、Sb23、及びSnO2の群から選ばれた少なくとも1つ以上の成分を含有することを特徴とする請求項6記載の光伝導ファイバー。
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