JP2010186723A - 有機el装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光取出し効率を向上させると共に、有機EL素子における有機層が劣化するのを防止することができる有機EL装置及びその製造方法の提供。
【解決手段】本発明の有機EL装置の製造方法は、一対の電極及び前記一対の電極12,13間に配置された有機層10を有する有機EL素子を形成する工程と、前記有機EL素子上に、所定波長の露光光を40%以上遮光する保護層14を形成する工程と、前記保護層上に、前記有機層からの発光を取り出すための光取出し層15を形成する工程と、前記光取出し層に、前記所定波長の露光光を照射することにより、複数の凹部16を形成する工程とを含むことを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、光取出し効率を向上させた有機EL装置及びその製造方法に関する。
有機EL(electro−luminescence)表示装置には、透明なレンズ、保護膜又はガラス管などの外装部材が形成されており、これらの外装部材の表面から光が外部へ放出される。
前記外装部材の屈折率は、一般に、空気の屈折率よりも大きく、外装部材から外部に光が出ようとするときに、界面で反射が起こる。この界面で反射した光は、角度によっては、外装部材内から外部へ出ることができず、最終的には熱となってしまうことがある。
このような界面での反射により、有機EL装置の光取出し効率が低下したり、また、有機EL装置の温度が上昇し、寿命が短くなったりするなどの問題がある。
光取出し効率の低下を解決する手段として、外装部材の表面(発光面)に微細な凹凸構造を設けるという技術が開示されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特許文献1には、外装部材の表面(発光面)に微細な凹凸形状を形成するのに、予め微細な凹凸形状を形成した金型を製造しておき、その金型の凹凸形状を射出成形又は転写により発光面に形成する方法、発光面をグラインダーでランダム方向に荒らす方法が開示されているが、前者の方法は、金型を作製するという煩雑なプロセスが必要である上に、金型作製にコストがかかるという問題があり、後者の方法は、常に、均一な粗面とすることが困難であるために、性能上の問題があった。
また、特許文献2には、ブレード加工で電流拡散層に断面三角形状のラインアンドスペースパターンを形成し、さらに高温の塩酸処理をして表面にサブミクロン単位の凹凸を形成する方法、フォトレジストを使ってラインアンドスペースパターンを形成し、さらにリアクティブ・イオン・エッチング(RIE)して微小凹凸を形成する方法が開示されているが、これらの方法も煩雑なプロセスが必要であるという問題があった。
さらに、特許文献3には、ヒートモードの形状変化が可能な記録材料層に光を照射することにより、凹部を形成する方法が開示されているが、この光照射によって、有機EL素子における有機層が劣化してしまうという問題があった。
特開2003−174191号公報 特開2003−209283号公報 特開2008−252056号公報
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、光取出し効率を向上させると共に、有機EL素子における有機層が劣化するのを防止することができる有機EL装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 一対の電極及び前記一対の電極間に配置された有機層を有する有機EL素子を形成する工程と、前記有機EL素子上に、所定波長の露光光を40%以上遮光する保護層を形成する工程と、前記保護層上に、前記有機層からの発光を取り出すための光取出し層を形成する工程と、前記光取出し層に、前記所定波長の露光光を照射することにより、複数の凹部を形成する工程とを含むことを特徴とする有機EL装置の製造方法である。
<2> 保護層が、有機層からの発光を80%以上透過する前記<1>に記載の有機EL装置の製造方法である。
<3> 一対の電極及び前記一対の電極間に配置された有機層を有する有機EL素子と、
前記有機EL素子上に配置され、所定波長の露光光を40%以上遮光する保護層と、前記保護層上に配置され、前記所定波長の露光光の照射により形状変化可能な、前記有機層からの発光を取り出すための光取出し層とを備えることを特徴とする有機EL装置である。
<4> 保護層が、有機層からの発光を80%以上透過する前記<3>に記載の有機EL装置である。
<5> 保護層が、無機材料層を有する前記<3>から<4>のいずれかに記載の有機EL装置である。
<6> 無機材料層が、SiON層及びSiN層の少なくともいずれかである前記<5>に記載の有機EL装置である。
<7> 保護層が、有機材料層をさらに有する前記<5>から<6>のいずれかに記載の有機EL装置である。
<8> 保護層が、誘電体多層膜である前記<3>から<4>のいずれかに記載の有機EL装置である。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、光取出し効率を向上すると共に、有機EL素子における有機層が劣化するのを防止することができる有機EL装置及びその製造方法を提供することができる。
図1Aは、本発明の有機EL装置における光取出し層の一例の平面図である。 図1Bは、本発明の有機EL装置における光取出し層の他の例の平面図である。 図2Aは、光取出し層における凹部の直径とピッチとの関係を説明する図である。 図2Bは、レーザ光の発光時間と周期との関係を説明する図である。 図3Aは、本発明の有機EL装置の製造方法における光取出し層及び凹部の形成工程の一例を示す図である(その1)。 図3Bは、本発明の有機EL装置の製造方法における光取出し層及び凹部の形成工程の一例を示す図である(その2)。 図3Cは、本発明の有機EL装置の製造方法における光取出し層及び凹部の形成工程の一例を示す図である(その3)。 図4は、実施例1で作製された有機EL装置を示す図である。 図5は、実施例2で作製された有機EL装置を示す図である。 図6は、実施例3で作製された有機EL装置を示す図である。 図7は、実施例4で作製された有機EL装置を示す図である。 図8は、実施例1で作製された有機EL装置における保護層(SiON層)の光透過率(%)を示すグラフである。 図9は、実施例2で作製された有機EL装置における保護層(SiN層/SiON層/SiN層)の光透過率(%)を示すグラフである。 図10は、実施例3で作製された有機EL装置における保護層(Alq層/SiN層)の光透過率(%)を示すグラフである。 図11は、実施例4で作製された有機EL装置における誘電体多層膜の光透過率(%)を示すグラフである。 図12は、比較例1で作製された有機EL装置を示す図である。
(有機EL装置)
本発明の有機EL装置は、少なくとも、有機EL素子と、保護層と、光取出し層とを備え、さらに必要に応じて、その他の部材を備える。
<有機EL素子>
前記有機EL素子は、一対の電極(陽極及び陰極)と、前記一対の電極間に配置された有機層とを有する。発光素子の性質上、陽極及び陰極のうち少なくとも一方の電極は、透明であることが好ましい。
前記有機層の積層の形態としては、陽極側から、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層の順に積層されている態様が好ましい。さらに、正孔輸送層と陽極との間に正孔注入層、及び/又は、有機発光層と電子輸送層との間に電子輸送性中間層を有する。また、有機発光層と正孔輸送層との間に正孔輸送性中間層を、同様に、陰極と電子輸送層との間に電子注入層を設けてもよい。
なお、各層は複数の二次層に分かれていてもよい。
<<陽極>>
陽極は、通常、有機層に正孔を供給する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。前述のごとく、陽極は、通常、透明陽極として設けられる。
陽極の材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、導電性化合物、又はこれらの混合物が好適に挙げられる。陽極材料の具体例としては、アンチモンやフッ素等をドープした酸化錫(ATO、FTO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の導電性金属酸化物、金、銀、クロム、ニッケル等の金属、さらにこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物又は積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールなどの有機導電性材料、及びこれらとITOとの積層物などが挙げられる。この中で好ましいのは、導電性金属酸化物であり、特に、生産性、高導電性、透明性等の点からはITOが好ましい。
陽極は、例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式などの中から、陽極を構成する材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って、基板上に形成することができる。例えば、陽極の材料として、ITOを選択する場合には、陽極の形成は、直流又は高周波スパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等に従って行うことができる。
前記有機EL素子において、陽極の形成位置としては、特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて適宜選択することができるが、前記基板上に形成されるのが好ましい。この場合、陽極は、基板における一方の表面の全部に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。
なお、陽極を形成する際のパターニングとしては、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよく、また、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
陽極の厚みとしては、陽極を構成する材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常、10nm〜50μm程度であり、50nm〜20μmが好ましい。
陽極の抵抗値としては、10Ω/□以下が好ましく、10Ω/□以下がより好ましい。陽極が透明である場合は、無色透明であっても、有色透明であってもよい。透明陽極側から発光を取り出すためには、その透過率としては、60%以上が好ましく、70%以上がより好ましい。
なお、透明陽極については、沢田豊監修「透明導電膜の新展開」シーエムシー刊(1999)に詳述があり、ここに記載される事項を本発明に適用することができる。耐熱性の低いプラスティック基材を用いる場合は、ITO又はIZOを使用し、150℃以下の低温で成膜した透明陽極が好ましい。
<<陰極>>
陰極は、通常、有機層に電子を注入する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。
陰極を構成する材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、これらの混合物などが挙げられる。具体例としてはアルカリ金属(たとえば、Li、Na、K、Cs等)、アルカリ土類金属(たとえばMg、Ca等)、金、銀、鉛、アルミニウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−銀合金、インジウム、およびイッテルビウム等の希土類金属などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいが、安定性と電子注入性とを両立させる観点からは、2種以上を好適に併用することができる。
これらの中でも、陰極を構成する材料としては、電子注入性の点で、アルカリ金属やアルカリ土類金属が好ましく、保存安定性に優れる点で、アルミニウムを主体とする材料が好ましい。
アルミニウムを主体とする材料とは、アルミニウム単独、アルミニウムと0.01質量%〜10質量%のアルカリ金属又はアルカリ土類金属との合金若しくはこれらの混合物(例えば、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金など)をいう。
なお、陰極の材料については、特開平2−15595号公報、特開平5−121172号公報に詳述されており、これらの広報に記載の材料は、本発明においても適用することができる。
陰極の形成方法については、特に制限はなく、公知の方法に従って行うことができる。例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式などの中から、前記した陰極を構成する材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って形成することができる。例えば、陰極の材料として、金属等を選択する場合には、その1種又は2種以上を同時又は順次にスパッタ法等に従って行うことができる。
陰極を形成するに際してのパターニングは、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよく、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
前記有機EL素子において、陰極形成位置は特に制限はなく、有機層上の全部に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。
また、陰極と前記有機層との間に、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のフッ化物、酸化物等による誘電体層を0.1nm〜5nmの厚みで挿入してもよい。この誘電体層は、一種の電子注入層と見ることもできる。誘電体層は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等により形成することができる。
陰極の厚みは、陰極を構成する材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常10nm〜5μm程度であり、50nm〜1μmが好ましい。
また、陰極は、透明であってもよいし、不透明であってもよい。なお、透明な陰極は、陰極の材料を1nm〜10nmの厚さに薄く成膜し、さらにITOやIZO等の透明な導電性材料を積層することにより形成することができる。
<<有機層>>
前記有機EL素子は、有機発光層を含む少なくとも一層の有機層を有しており、有機発光層以外の他の有機層としては、正孔輸送層、電子輸送層、正孔ブロック層、電子ブロック層、正孔注入層、電子注入層、等の各層が挙げられる。
前記有機EL素子において、有機層を構成する各層は、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、湿式塗布方式、転写法、印刷法、インクジェット方式等いずれによっても好適に形成することができる。
<<<有機発光層>>>
前記有機発光層は、電界印加時に、陽極、正孔注入層、又は正孔輸送層から正孔を受け取り、陰極、電子注入層、又は電子輸送層から電子を受け取り、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層である。
前記有機発光層は、発光材料のみで構成されていてもよく、ホスト材料と発光性ドーパントの混合層とした構成でもよい。発光性ドーパントは蛍光発光材料でも燐光発光材料であってもよく、2種以上であってもよい。ホスト材料は電荷輸送材料であることが好ましい。ホスト材料は1種であっても2種以上であってもよく、例えば、電子輸送性のホスト材料とホール輸送性のホスト材料を混合した構成が挙げられる。さらに、有機発光層中に電荷輸送性を有さず、発光しない材料を含んでいてもよい。
また、有機発光層は1層であっても2層以上であってもよく、それぞれの層が異なる発光色で発光してもよい。
前記発光性ドーパントとしては、燐光性発光材料、蛍光性発光材料等いずれもドーパント(燐光発光性ドーパント、蛍光発光性ドーパント)として用いることができる。
前記有機発光層は、色純度を向上させるためや発光波長領域を広げるために2種類以上の発光性ドーパントを含有することもできる。前記発光性ドーパントは、さらに前記ホスト化合物との間で、イオン化ポテンシャルの差(ΔIp)と電子親和力の差(ΔEa)が、1.2eV>△Ip>0.2eV、及び/又は1.2eV>△Ea>0.2eVの関係を満たすドーパントであることが駆動耐久性の観点で好ましい。
前記燐光発光性ドーパントとしては、特に限定はなく、目的に応じて適宜選択することができ、遷移金属原子又はランタノイド原子を含む錯体を挙げることができる。
前記遷移金属原子としては、特に限定はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、金、銀、銅、及び白金が好ましく、レニウム、イリジウム、及び白金がより好ましく、イリジウム、白金が特に好ましい。
ランタノイド原子としては、特に限定はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、およびルテシウムが挙げられる。中でも、ネオジム、ユーロピウム、及びガドリニウムが好ましい。
錯体の配位子としては、例えば、G.Wilkinson等著,Comprehensive Coordination Chemistry, Pergamon Press社1987年発行、H.Yersin著,「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」 Springer−Verlag社1987年発行、山本明夫著「有機金属化学−基礎と応用−」裳華房社1982年発行等に記載の配位子などが挙げられる。
配位子としては、ハロゲン配位子(塩素配位子が好ましい)、芳香族炭素環配位子(例えば、シクロペンタジエニルアニオン、ベンゼンアニオン、ナフチルアニオンなどが挙げられ、炭素数5〜30が好ましく、炭素数6〜30がより好ましく、炭素数6〜20がさらにより好ましくは、炭素数6〜12が特に好ましい)、含窒素ヘテロ環配位子(例えば、フェニルピリジン、ベンゾキノリン、キノリノール、ビピリジル、フェナントロリンなどが挙げられ、炭素数5〜30が好ましく、炭素数6〜30がより好ましく、炭素数6〜20がさらに好ましく、炭素数6〜12が特に好ましい)、ジケトン配位子(例えば、アセチルアセトンなどが挙げられる)、カルボン酸配位子(例えば、酢酸配位子などが挙げられ、炭素数2〜30が好ましく、炭素数2〜20がより好ましく、炭素数2〜16が特に好ましい)、アルコラト配位子(例えば、フェノラト配位子などが挙げられ、炭素数1〜30が好ましく、炭素数1〜20がより好ましく、炭素数6〜20がさらに好ましい)、シリルオキシ配位子(例えば、トリメチルシリルオキシ配位子、ジメチル−tert−ブチルシリルオキシ配位子、トリフェニルシリルオキシ配位子などが挙げられ、炭素数3〜40が好ましく、炭素数3〜30がより好ましく、炭素数3〜20が特に好ましい)、一酸化炭素配位子、イソニトリル配位子、シアノ配位子、リン配位子(例えば、トリフェニルフォスフィン配位子などが挙げられ、炭素数3〜40が好ましく、炭素数3〜30がより好ましく、炭素数3〜20がさらに好ましく、炭素数6〜20が特に好ましい)、チオラト配位子(例えば、フェニルチオラト配位子などが挙げられ、炭素数1〜30が好ましく、炭素数1〜20がより好ましく、炭素数6〜20がさらに好ましい)、フォスフィンオキシド配位子(例えば、トリフェニルフォスフィンオキシド配位子などが挙げられ、炭素数3〜30が好ましく、炭素数8〜30がより好ましく、炭素数18〜30が特に好ましくい)が好ましく、含窒素ヘテロ環配位子がより好ましい。
上記錯体は、化合物中に遷移金属原子を一つ有してもよいし、また、2つ以上有するいわゆる複核錯体であってもよい。異種の金属原子を同時に含有していてもよい。
これらの中でも、発光性ドーパントとしては、例えば、US6303238B1、US6097147、WO00/57676、WO00/70655、WO01/08230、WO01/39234A2、WO01/41512A1、WO02/02714A2、WO02/15645A1、WO02/44189A1、WO05/19373A2、特開2001−247859、特開2002−302671、特開2002−117978、特開2003−133074、特開2002−235076、特開2003−123982、特開2002−170684、EP1211257、特開2002−226495、特開2002−234894、特開2001−247859、特開2001−298470、特開2002−173674、特開2002−203678、特開2002−203679、特開2004−357791、特開2006−256999、特開2007−19462、特開2007−84635、特開2007−96259等の特許文献に記載の燐光発光化合物などが挙げられる。中でも、Ir錯体、Pt錯体、Cu錯体、Re錯体、W錯体、Rh錯体、Ru錯体、Pd錯体、Os錯体、Eu錯体、Tb錯体、Gd錯体、Dy錯体、Ce錯体が好ましく、Ir錯体、Pt錯体、Re錯体がより好ましい。中でも、金属−炭素結合、金属−窒素結合、金属−酸素結合、金属−硫黄結合の少なくとも一つの配位様式を含むIr錯体、Pt錯体、Re錯体が、さらにより好ましい。さらに、発光効率、駆動耐久性、色度等の観点で、3座以上の多座配位子を含むIr錯体、Pt錯体、Re錯体が特に好ましい。
前記蛍光発光性ドーパントとしては、特に限定はなく、目的に応じて適宜選択することができ、ベンゾオキサゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、スチリルベンゼン、ポリフェニル、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、ナフタルイミド、クマリン、ピラン、ペリノン、オキサジアゾール、アルダジン、ピラリジン、シクロペンタジエン、ビススチリルアントラセン、キナクリドン、ピロロピリジン、チアジアゾロピリジン、シクロペンタジエン、スチリルアミン、芳香族ジメチリディン化合物、縮合多環芳香族化合物(アントラセン、フェナントロリン、ピレン、ペリレン、ルブレン、またはペンタセンなど)、8−キノリノールの金属錯体、ピロメテン錯体や希土類錯体に代表される各種金属錯体、ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン等のポリマー化合物、有機シラン、およびこれらの誘導体などが挙げられる。
発光性ドーパントとしては、例えば下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
有機発光層中の発光性ドーパントは、有機発光層中に一般的に有機発光層を形成する全化合物質量に対して、0.1質量%〜50質量%含有されるが、耐久性、外部量子効率の観点から1質量%〜50質量%含有されることが好ましく、2質量%〜40質量%含有されることがより好ましい。
有機発光層の厚さは、特に限定されるものではないが、通常、2nm〜500nmであるのが好ましく、中でも、外部量子効率の観点で、3nm〜200nmであるのがより好ましく、5nm〜100nmであるのが特に好ましい。
前記ホスト材料としては、正孔輸送性に優れる正孔輸送性ホスト材料(正孔輸送性ホストと記載する場合がある)及び電子輸送性に優れる電子輸送性ホスト化合物(電子輸送性ホストと記載する場合がある)を用いることができる。
有機発光層内の正孔輸送性ホストとしては、例えば、以下の材料が挙げられる。
ピロール、インドール、カルバゾール、アザインドール、アザカルバゾール、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ピラゾール、イミダゾール、チオフェン、ポリアリールアルカン、ピラゾリン、ピラゾロン、フェニレンジアミン、アリールアミン、アミノ置換カルコン、スチリルアントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベン、シラザン、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマー、有機シラン、カーボン膜、及び、それらの誘導体等が挙げられる。
インドール誘導体、カルバゾール誘導体、芳香族第三級アミン化合物、チオフェン誘導体であることが好ましく、分子内にカルバゾール基を有するものがより好ましく、t−ブチル置換カルバゾール基を有する化合物が特に好ましい。
有機発光層内の電子輸送性ホストとしては、耐久性向上、駆動電圧低下の観点から、電子親和力Eaが2.5eV以上3.5eV以下であることが好ましく、2.6eV以上3.4eV以下であることがより好ましく、2.8eV以上3.3eV以下であることが特に好ましい。また、耐久性向上、駆動電圧低下の観点から、イオン化ポテンシャルIpが5.7eV以上7.5eV以下であることが好ましく、5.8eV以上7.0eV以下であることがより好ましく、5.9eV以上6.5eV以下であることが特に好ましい。
このような電子輸送性ホストとしては、具体的には、例えば、以下の材料が挙げられる。
ピリジン、ピリミジン、トリアジン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾ−ル、オキサゾ−ル、オキサジアゾ−ル、フルオレノン、アントラキノジメタン、アントロン、ジフェニルキノン、チオピランジオキシド、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン、ジスチリルピラジン、フッ素置換芳香族化合物、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン、およびそれらの誘導体(他の環と縮合環を形成してもよい)、8−キノリノ−ル誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾ−ルやベンゾチアゾ−ルを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体等が挙げられる。
電子輸送性ホストとしては、金属錯体、アゾール誘導体(ベンズイミダゾール誘導体、イミダゾピリジン誘導体等)、アジン誘導体(ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、トリアジン誘導体等)が好ましく、中でも、耐久性の点から、金属錯体化合物がより好ましい。金属錯体化合物(A)は、金属に配位する窒素原子、酸素原子及び硫黄原子の少なくともいずれかを有する配位子を有する金属錯体がより好ましい。
金属錯体中の金属イオンは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ベリリウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、亜鉛イオン、インジウムイオン、錫イオン、白金イオン、又はパラジウムイオンであることが好ましく、ベリリウムイオン、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、亜鉛イオン、白金イオン、又はパラジウムイオンがより好ましく、アルミニウムイオン、亜鉛イオン、又はパラジウムイオンが特に好ましい。
前記金属錯体中に含まれる配位子としては種々の公知の配位子が有るが、例えば、「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」、Springer−Verlag社、H.Yersin著、1987年発行、「有機金属化学−基礎と応用−」、裳華房社、山本明夫著、1982年発行等に記載の配位子が挙げられる。
前記配位子としては、含窒素ヘテロ環配位子(炭素数1〜30が好ましく、炭素数2〜20がより好ましく、炭素数3〜15が特に好ましい)が好ましい。また、前記配位子としては、単座配位子であっても2座以上の配位子であってもよいが、2座以上6座以下の配位子であることが好ましい。また、2座以上6座以下の配位子と単座の混合配位子も好ましい。
前記配位子としては、例えば、アジン配位子(例えば、ピリジン配位子、ビピリジル配位子、ターピリジン配位子などが挙げられる。)、ヒドロキシフェニルアゾール配位子(例えば、ヒドロキシフェニルベンズイミダゾール配位子、ヒドロキシフェニルベンズオキサゾール配位子、ヒドロキシフェニルイミダゾール配位子、ヒドロキシフェニルイミダゾピリジン配位子などが挙げられる。)、アルコキシ配位子(例えば、メトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられ、炭素数1〜30が好ましく、炭素数1〜20がより好ましく、炭素数1〜10が特に好ましい。)、アリールオキシ配位子(例えば、フェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシ、2,4,6−トリメチルフェニルオキシ、4−ビフェニルオキシなどが挙げられ、炭素数6〜30が好ましく、炭素数6〜20がより好ましく、炭素数6〜12が特に好ましい)などが挙げられる。
ヘテロアリールオキシ配位子(例えば、ピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、キノリルオキシなどが挙げられ、炭素数1〜30が好ましく、炭素数1〜20がより好ましく、炭素数1〜12が特に好ましい。)、アルキルチオ配位子(例えば、メチルチオ、エチルチオなどが挙げられ、炭素数1〜30が好ましく、炭素数1〜20がより好ましく、炭素数1〜12が特に好ましい。)、アリールチオ配位子(例えば、フェニルチオなどが挙げられ、炭素数6〜30が好ましく、炭素数6〜20がより好ましく、炭素数6〜12が特に好ましい。)、ヘテロアリールチオ配位子(例えば、ピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられ、炭素数1〜30が好ましく、炭素数1〜20がより好ましく、炭素数1〜12が特に好ましい。)、シロキシ配位子(例えば、トリフェニルシロキシ基、トリエトキシシロキシ基、トリイソプロピルシロキシ基などが挙げられ、炭素数1〜30が好ましい、炭素数3〜25がより好ましい、炭素数6〜20が特に好ましい。)、芳香族炭化水素アニオン配位子(例えば、フェニルアニオン、ナフチルアニオン、およびアントラニルアニオンなどが挙げられ、炭素数6〜30が好ましく、炭素数6〜25がより好ましく、炭素数6〜20が特に好ましい。)、芳香族ヘテロ環アニオン配位子(例えば、ピロールアニオン、ピラゾールアニオン、ピラゾールアニオン、トリアゾールアニオン、オキサゾールアニオン、ベンゾオキサゾールアニオン、チアゾールアニオン、ベンゾチアゾールアニオン、チオフェンアニオン、およびベンゾチオフェンアニオンなどが挙げられ、炭素数1〜30が好ましく、炭素数2〜25がより好ましく、炭素数2〜20が特に好ましい。)、インドレニンアニオン配位子などが挙げられ、含窒素ヘテロ環配位子、アリールオキシ配位子、ヘテロアリールオキシ基、シロキシ配位子などが好ましく、含窒素ヘテロ環配位子、アリールオキシ配位子、シロキシ配位子、芳香族炭化水素アニオン配位子、芳香族ヘテロ環アニオン配位子などがさらに好ましい。
金属錯体電子輸送性ホストの例としては、例えば、特開2002−235076、特開2004−214179、特開2004−221062、特開2004−221065、特開2004−221068、特開2004−327313等に記載の化合物が挙げられる。
有機発光層において、前記ホスト材料の三重項最低励起準位(T1)が、前記燐光発光材料のT1より高いことが色純度、発光効率、駆動耐久性の点で好ましい。
また、ホスト化合物の含有量は、特に限定されるものではないが、発光効率、駆動電圧の観点から、発光層を形成する全化合物質量に対して2質量%以上95質量%以下であることが好ましい。
<<<正孔注入層、正孔輸送層>>>
正孔注入層、正孔輸送層は、陽極又は陽極側から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。これらの層に用いる正孔注入材料、正孔輸送材料は、低分子化合物であっても高分子化合物であってもよい。
具体的には、ピロール誘導体、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、フタロシアニン系化合物、ポルフィリン系化合物、チオフェン誘導体、有機シラン誘導体、カーボン、等を含有する層であることが好ましい。
有機EL素子の正孔注入層あるいは正孔輸送層には、電子受容性ドーパントを含有させることができる。正孔注入層、あるいは正孔輸送層に導入する電子受容性ドーパントとしては、電子受容性で有機化合物を酸化する性質を有すれば、無機化合物でも有機化合物でも使用できる。
具体的には、無機化合物は塩化第二鉄や塩化アルミニウム、塩化ガリウム、塩化インジウム、五塩化アンチモンなどのハロゲン化金属、五酸化バナジウム、および三酸化モリブデンなどの金属酸化物などが挙げられる。
有機化合物の場合は、置換基としてニトロ基、ハロゲン、シアノ基、トリフルオロメチル基などを有する化合物、キノン系化合物、酸無水物系化合物、フラーレンなどを好適に用いることができる。
この他にも、特開平6−212153、特開平11−111463、特開平11−251067、特開2000−196140、特開2000−286054、特開2000−315580、特開2001−102175、特開2001−160493、特開2002−252085、特開2002−56985、特開2003−157981、特開2003−217862、特開2003−229278、特開2004−342614、特開2005−72012、特開2005−166637、特開2005−209643等に記載の化合物を好適に用いることが出来る。
このうちヘキサシアノブタジエン、ヘキサシアノベンゼン、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン、p−フルオラニル、p−クロラニル、p−ブロマニル、p−ベンゾキノン、2,6−ジクロロベンゾキノン、2,5−ジクロロベンゾキノン、1,2,4,5−テトラシアノベンゼン、1,4−ジシアノテトラフルオロベンゼン、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン、p−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、o−ジニトロベンゼン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジクロロナフトキノン、1,3−ジニトロナフタレン、1,5−ジニトロナフタレン、9,10−アントラキノン、1,3,6,8−テトラニトロカルバゾール、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,3,5,6−テトラシアノピリジン、またはフラーレンC60が好ましく、ヘキサシアノブタジエン、ヘキサシアノベンゼン、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン、p−フルオラニル、p−クロラニル、p−ブロマニル、2,6−ジクロロベンゾキノン、2,5−ジクロロベンゾキノン、2,3−ジクロロナフトキノン、1,2,4,5−テトラシアノベンゼン、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン、または2,3,5,6−テトラシアノピリジンがより好ましく、テトラフルオロテトラシアノキノジメタンが特に好ましい。
これらの電子受容性ドーパントは、単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。電子受容性ドーパントの使用量は、材料の種類によって異なるが、正孔輸送層材料に対して0.01質量%〜50質量%であることが好ましく、0.05質量%〜40質量%であることがさらに好ましく、0.1質量%〜30質量%であることが特に好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、各々500nm以下であることが好ましい。
正孔輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのがさらに好ましい。また、正孔注入層の厚さとしては、0.1nm〜200nmであるのが好ましく、0.5nm〜100nmであるのがより好ましく、1nm〜100nmであるのがさらに好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
<<<電子注入層、電子輸送層>>>
電子注入層、電子輸送層は、陰極又は陰極側から電子を受け取り陽極側に輸送する機能を有する層である。これらの層に用いる電子注入材料、電子輸送材料は低分子化合物であっても高分子化合物であってもよい。
具体的には、ピリジン誘導体、キノリン誘導体、ピリミジン誘導体、ピラジン誘導体、フタラジン誘導体、フェナントロリン誘導体、トリアジン誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、シロールに代表される有機シラン誘導体、等を含有する層であることが好ましい。
本発明の有機EL素子の電子注入層あるいは電子輸送層には、電子供与性ドーパントを含有させることができる。電子注入層、あるいは電子輸送層に導入される電子供与性ドーパントとしては、電子供与性で有機化合物を還元する性質を有していればよく、Liなどのアルカリ金属、Mgなどのアルカリ土類金属、希土類金属を含む遷移金属や還元性有機化合物などが好適に用いられる。金属としては、特に仕事関数が4.2eV以下の金属が好適に使用でき、具体的には、Li、Na、K、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Y、Cs、La、Sm、Gd、およびYbなどが挙げられる。また、還元性有機化合物としては、例えば、含窒素化合物、含硫黄化合物、含リン化合物などが挙げられる。
この他にも、特開平6−212153、特開2000−196140、特開2003−68468、特開2003−229278、特開2004−342614等に記載の材料を用いることが出来る。
これらの電子供与性ドーパントは、単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。電子供与性ドーパントの使用量は、材料の種類によって異なるが、電子輸送層材料に対して0.1質量%〜99質量%であることが好ましく、1.0質量%〜80質量%であることがさらに好ましく、2.0質量%〜70質量%であることが特に好ましい。
電子注入層、電子輸送層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、各々500nm以下であることが好ましい。
電子輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが特に好ましい。また、電子注入層の厚さとしては、0.1nm〜200nmであるのが好ましく、0.2nm〜100nmであるのがより好ましく、0.5nm〜50nmであるのが特に好ましい。
電子注入層、電子輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
<<<正孔ブロック層>>>
正孔ブロック層は、陽極側から発光層に輸送された正孔が、陰極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。発光層と陰極側で隣接する有機層として、正孔ブロック層を設けることができる。
正孔ブロック層を構成する化合物の例としては、BAlq等のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、BCP等のフェナントロリン誘導体、等が挙げられる。
正孔ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが特に好ましい。
正孔ブロック層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
<<<電子ブロック層>>>
電子ブロック層は、陰極側から発光層に輸送された電子が、陽極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陽極側で隣接する有機層として、電子ブロック層を設けることができる。
電子ブロック層を構成する化合物の例としては、例えば前述の正孔輸送材料として挙げたものが適用できる。
電子ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが特に好ましい。
正孔ブロック層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
<<駆動>>
有機EL素子は、陽極と陰極との間に直流(必要に応じて交流成分を含んでもよい)電圧(通常2ボルト〜15ボルト)、又は直流電流を印加することにより、発光を得ることができる。
有機EL素子の駆動方法については、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同8−241047号の各公報、特許第2784615号、米国特許5828429号、同6023308号の各明細書、等に記載の駆動方法を適用することができる。
有機EL素子は、さらに発光効率を向上させるため、複数の発光層の間に電荷発生層が設けた構成をとることができる。
前記電荷発生層は、電界印加時に電荷(正孔及び電子)を発生する機能を有すると共に、発生した電荷を電荷発生層と隣接する層に注入させる機能を有する層である。
前記電荷発生層を形成する材料は、上記の機能を有する材料であれば何でもよく、単一化合物で形成されていても、複数の化合物で形成されていてもよい。
具体的には、導電性を有するものであっても、ドープされた有機層のように半導電性を有するものであっても、また、電気絶縁性を有するものであってもよく、特開平11−329748や、特開2003−272860や、特開2004−39617に記載の材料が挙げられる。
さらに、具体的には、ITO、IZO(インジウム亜鉛酸化物)などの透明導電材料、C60等のフラーレン類、オリゴチオフェン等の導電性有機物、金属フタロシアニン類、無金属フタロシアニン類、金属ポルフィリン類、無金属ポルフィリン類等などの導電性有機物、Ca、Ag、Al、Mg:Ag合金、Al:Li合金、Mg:Li合金などの金属材料、正孔伝導性材料、電子伝導性材料、及びそれらを混合させたものが挙げられる。
前記正孔伝導性材料は、例えば、2−TNATA、NPDなどの正孔輸送有機材料にF4−TCNQ、TCNQ、FeClなどの電子求引性を有する酸化剤をドープさせたものや、P型導電性高分子、P型半導体などが挙げられ、前記電子伝導性材料は電子輸送有機材料に4.0eV未満の仕事関数を有する金属もしくは金属化合物をドープしたものや、N型導電性高分子、N型半導体が挙げられる。N型半導体としては、N型Si、N型CdS、N型ZnSなどが挙げられ、P型半導体としては、P型Si、P型CdTe、P型CuOなどが挙げられる。
また、前記電荷発生層として、Vなどの電気絶縁性材料を用いることもできる。
前記電荷発生層は、単層でも複数積層させたものでもよい。複数積層させた構造としては、透明伝導材料や金属材料などの導電性を有する材料と正孔伝導性材料、または、電子伝導性材料を積層させた構造、上記の正孔伝導性材料と電子伝導性材料を積層させた構造の層などが挙げられる。
前記電荷発生層は、一般に、可視光の透過率が50%以上になるよう、膜厚・材料を選択することが好ましい。また膜厚は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.5〜200nmが好ましく、1〜100nmがより好ましく、3〜50nmがさらに好ましく、5〜30nmが特に好ましい。
電荷発生層の形成方法は、特に限定されるものではなく、前述した有機層の形成方法を用いることができる。
電荷発生層は前記二層以上の発光層間に形成するが、電荷発生層の陽極側および陰極側には、隣接する層に電荷を注入する機能を有する材料を含んでいてもよい。陽極側に隣接する層への電子の注入性を上げるため、例えば、BaO、SrO、LiO、LiCl、LiF、MgF、MgO、CaFなどの電子注入性化合物を電荷発生層の陽極側に積層させてもよい。
以上で挙げられた内容以外にも、特開2003−45676号公報、米国特許第6337492号、同第6107734号、同第6872472号等に記載を元にして、電荷発生層の材料を選択することができる。
有機EL素子は、共振器構造を有してもよい。例えば、透明基板上に、屈折率の異なる複数の積層膜よりなる多層膜ミラー、透明または半透明電極、発光層、および金属電極を重ね合わせる。発光層で生じた光は多層膜ミラーと金属電極を反射板としてその間で反射を繰り返し共振する。
別の好ましい態様では、透明基板上に、透明または半透明電極と金属電極がそれぞれ反射板として機能して、発光層で生じた光はその間で反射を繰り返し共振する。
共振構造を形成するためには、2つの反射板の有効屈折率、反射板間の各層の屈折率と厚みから決定される光路長を所望の共振波長の得るのに最適な値となるよう調整される。第一の態様の場合の計算式は、特開平9−180883号明細書に記載されている。第2の態様の場合の計算式は、特開2004−127795号明細書に記載されている。
<保護層>
前記保護層としては、後述する光取出し層において凹部を形成するために照射される所定波長の露光光を40%以上遮光するものである限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記有機層からの発光を80%以上透過するものが好ましい。
前記保護層が、所定波長の露光光を、40%以上、好ましくは50%以上、遮光することによって、光取出し層において凹部を形成するために照射された光が、保護層を通過して、有機EL素子における有機層が劣化するのを防止することができる。
前記遮光としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、吸収、反射、などが挙げられる。
また、前記保護層が、前記有機層からの発光を、80%以上透過することによって、光取出し効率をより向上させることができる。
前記保護層の構造としては、例えば、無機材料層の単層構造、無機材料層の積層構造、無機材料層と有機材料層との積層構造、誘電体多層膜構造、などが挙げられる。
前記無機材料層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、SiON層、SiN層、などが挙げられる。中でも、SiON層が、後述する光取出し層の成膜時に使用する溶剤(例えば、TFP(テトラフルオロプロパノール)溶剤)に対する耐性が高い点で、好ましい。光取出し層の成膜時に使用する溶剤に対する耐性が高いと、光取出し層の成膜時に有機EL素子における有機層が溶解するのを防止することができ、もって有機層が発光しなくなるのを防止することができる。
前記有機材料層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Alq(アルミキノリール)層、などが挙げられる。
前記誘電体多層膜としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、TiO膜、SiO膜等で構成される誘電体多層膜、などが挙げられる。
前記保護層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、
0.7μm〜20μmが好ましく、1μm〜10μmがより好ましく、1.5μm〜7μmが特に好ましい。
前記保護層の厚みが、0.7μm未満であると、有機EL層内にガス、水分等が侵入し、有機層、電極にダメージを与えることがあり、20μmを超えると、外部応力や熱収縮により前記保護層が剥離することがある。
前記保護層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、MBE(分子線エピタキシ)法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法(高周波励起イオンプレーティング法)、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、コーティング法、印刷法、転写法などが挙げられる。
<光取出し層>
前記光取出し層は、所定波長の露光光の照射により形状変化可能な層である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、光の照射により発生する熱により形状変化して凹部を形成可能な光取出し層(ヒートモード型の光取出し層)、紫外線照射により形状変化して凹部を形成可能な光取出し層、などが挙げられる。
また、前記光取出し層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、有機材料、無機材料、無機材料及び有機材料の複合材料、などが挙げられる。中でも、成膜をスピンコートにより容易にでき、転移温度が低い材料を得やすい点で、有機材料が好ましい。また、前記有機材料は、光吸収量が分子設計で制御可能な色素が好ましい。前記材料の具体例としては、シアニン系、フタロシアニン系、キノン系、スクワリリウム系、アズレニウム系、チオール錯塩系、メロシアニン系、などの記録材料が挙げられる。
前記光取出し層は、色素を含有することが好ましい。
前記色素としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メチン色素(シアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色素、オキソノール色素、メロシアニン色素など)、大環状色素(フタロシアニン色素、ナフタロシアニン色素、ポルフィリン色素など)、アゾ色素(アゾ金属キレート色素を含む)、アリリデン色素、錯体色素、クマリン色素、アゾール誘導体、トリアジン誘導体、1−アミノブタジエン誘導体、桂皮酸誘導体、キノフタロン系色素、などが挙げられる。
前記光取出し層は、有機物の記録材料を、溶剤に溶かしてスピンコートやスプレー塗布により膜を形成することができ、生産性に優れる点で、レーザ光により一回限りの情報の記録が可能な、色素型の光取出し層が好ましい。かかる色素型の光取出し層は、記録波長領域に吸収を有する色素を含有していることが好ましい。前記色素の光の吸収量を示す消衰係数kは、10以下が好ましく、5以下がより好ましく、3以下が特に好ましく、1以下が最も好ましい。消衰係数kが高すぎると、光取出し層の光の入射側から反対側まで光が届かず、不均一な穴が形成されることがある。また、消衰係数kは、0.0001以上が好ましく、0.001以上がより好ましく、0.1以上が特に好ましい。消衰係数kが低すぎると、光吸収量が少なくなるため、その分大きなレーザパワーが必要となり、加工速度の低下を招くことがある。
なお、前記光取出し層は、照射した光の波長において光吸収があることが必要であり、このような観点からレーザ光源の波長に応じて適宜色素を選択したり、構造を改変することができる。
レーザ光源の発振波長が780nm付近である場合、ペンタメチンシアニン色素、ヘプタメチンオキソノール色素、ペンタメチンオキソノール色素、フタロシアニン色素、ナフタロシアニン色素、などから選択することが好ましい。
また、レーザ光源の発振波長が660nm付近である場合は、トリメチンシアニン色素、ペンタメチンオキソノール色素、アゾ色素、アゾ金属錯体色素、ピロメテン錯体色素、などから選択することが好ましい。
さらに、レーザ光源の発振波長が405nm付近である場合は、モノメチンシアニン色素、モノメチンオキソノール色素、ゼロメチンメロシアニン色素、フタロシアニン色素、アゾ色素、アゾ金属錯体色素、ポルフィリン色素、アリリデン色素、錯体色素、クマリン色素、アゾール誘導体、トリアジン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、1−アミノブタジエン誘導体、キノフタロン系色素、などから選択することが好ましい。
以下、レーザ光源の発振波長が780nm付近である場合、660nm付近である場合、405nm付近である場合に対し、光取出し層化合物としてそれぞれ好ましい化合物の例を挙げる。ここで、以下の化合物(I−1〜I−10)は、レーザ光源の発振波長が780nm付近である場合の化合物である。また、以下の化合物(II−1〜II−8)は、660nm付近である場合の化合物である。さらに、以下の化合物(III−1〜III−14)は、405nm付近である場合の化合物である。
<レーザ光源の発振波長が780nm付近である場合の光取出し層化合物例(その1)>
<レーザ光源の発振波長が780nm付近である場合の光取出し層化合物例(その2)>
<レーザ光源の発振波長が660nm付近である場合の光取出し層化合物例(その1)>
<レーザ光源の発振波長が660nm付近である場合の光取出し層化合物例(その2)>
<レーザ光源の発振波長が405nm付近である場合の光取出し層化合物例(その1)>
<レーザ光源の発振波長が405nm付近である場合の光取出し層化合物例(その2)>
また、特開平4−74690号公報、特開平8−127174号公報、同11−53758号公報、同11−334204号公報、同11−334205号公報、同11−334206号公報、同11−334207号公報、特開2000−43423号公報、同2000−108513号公報、同2000−158818号公報、などに記載されている色素も好適に用いられる。
このような色素型の光取出し層は、色素を、結合剤等と共に適当な溶剤に溶解して塗布液を調製し、次いで、この塗布液を、保護層上に塗布して塗膜を形成した後、乾燥することにより形成できる。その際、塗布液を塗布する面の温度(被塗布面温度)は、10〜40℃が好ましい。前記被塗布面温度は、15℃以上が好ましく、20℃以上がより好ましく、23℃以上が特に好ましい。また、前記被塗布面温度は、35℃以下が好ましく、30℃以下がより好ましく、27℃以下が特に好ましい。
前記被塗布面温度が10〜40℃であると、塗布ムラや塗布故障の発生を防止し、塗膜の厚さを均一にすることができる。
前記光取出し層は、単層でも複層でもよく、複層構造の場合、塗布工程を複数回行うことによって形成される。
前記塗布液中の色素の濃度は、0.01質量%〜15質量%であり、0.1質量%〜10質量%が好ましく、0.5質量%〜5質量%がより好ましく、0.5質量%〜3質量%が特に好ましい。
前記塗布液の溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酢酸ブチル、乳酸エチル、セロソルブアセテート等のエステル;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン等のケトン;ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素;ジメチルホルムアミド等のアミド;メチルシクロヘキサン等の炭化水素;テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサン等のエーテル;エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールジアセトンアルコール等のアルコール;2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール等のフッ素系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;などが挙げられる。
前記溶剤は、使用する色素の溶解性を考慮して、単独、或いは、二種以上を組み合わせて、使用することができる。塗布液中には、酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、潤滑剤等各種の添加剤を目的に応じてさらに添加してもよい。
前記塗布液の塗布方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スプレー法、スピンコート法、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート法、ドクターロール法、ドクターブレード法、スクリーン印刷法、などが挙げられる。中でも、生産性に優れ、膜厚のコントロールが容易であるという点で、スピンコート法が好ましい。
前記光取出し層(光取出し層化合物)は、スピンコート法が形成に有利であることから、有機溶媒に対して0.3wt%以上30wt%以下で溶解することが好ましく、1wt%以上20wt%以下で溶解することがより好ましい。特に、テトラフルオロプロパノール(TFP)に1wt%以上20wt%以下で溶解することが好ましい。また、光取出し層化合物は、熱分解温度が150℃以上500℃以下であることが好ましく、200℃以上400℃以下であることがより好ましい。
前記塗布液の塗布温度は、23℃〜50℃とが好ましく、24℃〜40℃がより好ましく、25℃〜30℃が特に好ましい。
前記塗布液に含まれる結合剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ゼラチン、セルロース誘導体、デキストラン、ロジン、ゴム等の天然有機高分子物質;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイソブチレン等の炭化水素系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂、ポリビニルアルコール、塩素化ポリエチレン、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂の初期縮合物等の合成有機高分子;などが挙げられる。前記結合剤の使用量は、色素に対して0.01倍量〜50倍量(質量比)であり、0.1倍量〜5倍量(質量比)が好ましい。
また、前記光取出し層には、耐光性を向上させるために、褪色防止剤を含有させることができる。
前記褪色防止剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一重項酸素クエンチャーが挙げられる。前記一重項酸素クエンチャーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、公知の特許明細書等の刊行物に記載のものが挙げられる。
前記刊行物の具体例としては、特開昭58−175693号公報、同59−81194号公報、同60−18387号公報、同60−19586号公報、同60−19587号公報、同60−35054号公報、同60−36190号公報、同60−36191号公報、同60−44554号公報、同60−44555号公報、同60−44389号公報、同60−44390号公報、同60−54892号公報、同60−47069号公報、同63−209995号公報、特開平4−25492号公報、特公平1−38680号公報、及び同6−26028号公報等の各公報、ドイツ特許350399号明細書、日本化学会誌1992年10月号第1141頁、などが挙げられる。前記褪色防止剤の使用量としては、色素の量に対して、0.1質量%〜50質量%であり、0.5質量%〜45質量%が好ましく、3質量%〜40質量%がより好ましく、5質量%〜25質量%が特に好ましい。
以上、前記光取出し層が色素型記録層である場合の溶剤塗布法について述べたが、前記光取出し層は、蒸着、スパッタリング、CVD等の成膜法によって形成することもできる。
なお、色素は、後述する凹部の加工に用いるレーザ光の波長において、他の波長よりも光の吸収率が高いものが用いられる。特に、有機EL素子の発光波長よりも、加工時のレーザ光の波長において光の吸収率が高いことが望ましい。
この色素の吸収ピークの波長は、必ずしも可視光の波長域内であるものに限定されず、紫外域や、赤外域にあるものであってもよい。
特に、有機EL素子の発光面を構成する材料の屈折率が高い場合には、凹部を構成する光取出し層の屈折率が高いことが好ましい。
色素には、吸収波長のピーク波長の長波側に屈折率の高い波長域が存在するが、この波長域と有機EL素子の発光波長とを合わせることが好ましい。そのためには、色素吸収波長λaが有機EL素子の中心波長λcより短い(λa<λc)ことが好ましい。λaとλcの差は、10nm以上が好ましく、25nm以上がより好ましく、50nm以上が特に好ましい。λaとλcの差が小さすぎると、色素の吸収波長域が有機EL素子の中心波長λcにかかり、光が吸収されるからである。また、λaとλcの差は、500nm以下が好ましく、300nm以下がより好ましく、200nm以下が特に好ましい。λaとλcの差が大きすぎると、有機EL素子の光にとって屈折率が小さくなってしまうからである。
レーザで凹部を記録する波長λwは、λa<λwの関係であることが好ましい。このような関係にあれば、色素の光吸収量が適切で記録効率が高まるし、きれいな凹凸形状が形成できるからである。また、λw<λcの関係であることが好ましい。λwは、色素が吸収する波長であるべきなので、このλwの波長よりも長波長側に発光素子の中心波長λcがあることで、発光素子の発する光が色素に吸収されず透過率が向上し、結果として光取出し効率を向上させることができるからである。
以上のような観点から、λa<λw<λcの関係にあることが、最も好ましいといえる。
なお、凹部を形成するためのレーザ光の波長λwとしては、大きなレーザパワーが得られる波長である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、光取出し層に色素を用いる場合は、193nm、210nm、266nm、365nm、405nm、488nm、532nm、633nm、650nm、680nm、780nm、830nmなど、1,000nm以下の波長が挙げられる。
また、レーザ光の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ガスレーザ、固体レーザ、半導体レーザ、など、が挙げられる。中でも、光学系を簡単にする観点から、固体レーザ、半導体レーザが好ましい。レーザ光は、連続光でもパルス光でもよいが、自在に発光間隔が変更可能なレーザ光、例えば、半導体レーザが好ましい。レーザを直接オンオフ変調できない場合は、外部変調素子で変調してもよい。
また、レーザパワーは、加工速度の観点から、高い方が好ましい。ただし、レーザパワーを高めるにつれ、スキャン速度(レーザ光で光取出し層を走査する速度;例えば、後述する光ディスクドライブの回転速度)を上げなければならない。そのため、レーザパワーは、スキャン速度の観点から、100W以下が好ましく、10W以下がより好ましく、5W以下が特に好ましく、1Wが最も好ましい。また、レーザパワーは、0.1mW以上が好ましく、0.5mW以上がより好ましく、1mW以上が特に好ましい。
さらに、レーザ光は、発信波長幅およびコヒーレンシが優れていて、波長並みのスポットサイズに絞ることができるような光が好ましい。また、記録ストラテジ(凹部を適正に形成するための光パルス照射条件)は、光ディスクで使われているようなストラテジを採用するのが好ましい。すなわち、光ディスクで使われているような、記録速度や照射するレーザ光の波高値、パルス幅などの条件を採用するのが好ましい。
前記光取出し層の厚さは、後述する凹部の深さに対応させるのがよい。
前記光取出し層の厚さとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1nm〜10,000nmである。前記光取出し層の厚さとしては、10nm以上が好ましく、30nm以上がより好ましい。前記光取出し層の厚さが薄すぎると、凹部が浅く形成されるため、光学的な効果が得られなくなるからである。また、前記光取出し層の厚さとしては、1,000nm以下が好ましく、500nm以下がより好ましい。前記光取出し層の厚さが厚すぎると、大きなレーザパワーが必要になるとともに、深い穴を形成することが困難になるからであり、さらには、加工速度が低下するからである。
また、光取出し層の厚さtと、凹部の直径dとは、以下の関係であることが好ましい。すなわち、光取出し層の厚さtは、t<10dを満たす値が好ましく、t<5dを満たす値がより好ましく、t<3dを満たす値が特に好ましい。また、光取出し層の厚さtは、t>d/100を満たす値が好ましく、t>d/10を満たす値がより好ましく、t>d/5を満たす値が特に好ましい。
光取出し層を形成するときは、記録材料となる物質を適当な溶剤に溶解または分散して塗布液を調製した後、この塗布液をスピンコート、ディップコート、エクストルージョンコート、などの塗布法により塗布することにより形成することができる。
バリア層は、光取出し層を衝撃などから防ぐために形成され、任意的に設けられる。前記バリア層の材料としては、透明な材質である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ポリカーボネート、三酢酸セルロース、などが好ましく、23℃50%RHでの吸湿率が5%以下の材料がより好ましい。また、前記バリア層の材料として、SiO、ZnS、GaOなどの酸化物、硫化物を用いることもできる。
なお、「透明」とは、有機EL素子が発する光に対して、当該光を透過する(透過率:80%以上)ほどに透明であることを意味する。
前記バリア層は、例えば、接着層を構成する光硬化性樹脂を適当な溶剤に溶解して塗布液を調製した後、この塗布液を所定温度で光取出し層上に塗布して塗布膜を形成し、該塗布膜上に、例えばプラスチックの押出加工で得られた三酢酸セルロースフィルム(TACフィルム)をラミネートし、ラミネートしたTACフィルムの上から光を照射して塗布膜を硬化させることにより形成される。前記TACフィルムとしては、紫外線吸収剤を含むものが好ましい。
前記バリア層の厚さとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.01mm〜0.2mmであり、0.03mm〜0.1mmが好ましく、0.05mm〜0.095mmがより好ましい。
光取出し層及びバリア層には、周期的に複数の凹部が形成されている。凹部は、光取出し層及びバリア層に集光した光を照射することで、当該照射部分を変形(消失による変形を含む)させて形成されたものである。
なお、凹部が形成される原理は、以下の通りとなっている。
光取出し層(光取出し層化合物)に、材料の光吸収がある波長(材料で吸収される波長)のレーザ光を照射すると、光取出し層によってレーザ光が吸収され、この吸収された光が熱に変換され、光の照射部分の温度が上昇する。これにより、光取出し層が、軟化、液化、気化、昇華、分解などの化学及び/又は物理変化を起こす。そして、このような変化を起こした材料が移動及び/又は消失することで、凹部が形成される。なお、バリア層は、非常に薄い層であるため、光取出し層の移動及び/又は消失に伴って、一緒に移動及び/又は消失する。
なお、凹部の形成方法としては、例えば、ライトワンス光ディスク、追記型光ディスク、などで公知となっているピットの形成方法を適用することができる。具体的には、例えば、ピットサイズによって変化するレーザの反射光の強度を検出し、この反射光の強度が一定となるようにレーザの出力を補正することで、均一なピットを形成するといった、公知のランニングOPC技術(例えば、特許第3096239号公報)を適用することができる。
また、前記光取出し層(光取出し層化合物)の気化、昇華又は分解は、その変化の割合が大きく、急峻であることが好ましい。前記光取出し層化合物の気化、昇華又は分解時の示差熱天秤(TG−DTA)による重量減少率は、5%以上が好ましく、10%以上がより好ましく、20%以上が特に好ましい。また、光取出し層化合物の気化、昇華又は分解時の示差熱天秤(TG−DTA)による重量減少の傾き(昇温1℃あたりの重量減少率)は、0.1%/℃以上が好ましく、0.2%/℃以上がより好ましく、0.4%/℃以上が特に好ましい。
また、軟化、液化、気化、昇華、分解、などの化学及び/又は物理変化の転移温度は、2,000℃以下が好ましく、1,000℃以下がより好ましく、500℃以下が特に好ましい。前記転移温度が高すぎると、大きなレーザパワーが必要となることがある。また、前記転移温度は、50℃以上が好ましく、100℃以上がより好ましく、150℃以上が特に好ましい。前記転移温度が低すぎると、周囲との温度勾配が少ないため、明瞭な穴エッジ形状を形成することができなくなることがある。
図1Aは、本発明の有機EL装置における光取出し層の一例の平面図であり、図1Bは、本発明の有機EL装置における光取出し層の他の例の平面図であり、図2Aは、本発明の有機EL装置における凹部の直径とピッチとの関係を説明する図であり、図2Bは、レーザ光の発光時間と周期との関係を説明する図である。図1Aに示すように、凹部16は、ドット状に形成され、このドットが格子状に配列されたものを採用することができる。また、図1Bに示すように、凹部16は、細長い溝状に形成され、これが断続的につながったものでもよい。さらに、図示は省略するが、連続した溝形状として形成することもできる。
隣接する凹部16同士のピッチPは、発光体である有機EL素子が発光する光の中心波長λcの0.01〜100倍である。
凹部16のピッチPは、中心波長λcの0.05倍〜20倍が好ましく、0.1倍〜5倍がより好ましく、0.5倍〜2倍が特に好ましい。より具体的には、ピッチPは、中心波長λcの0.01倍以上が好ましく、0.05倍以上がより好ましく、0.1倍以上が特に好ましく、0.2倍以上が最も好ましい。また、ピッチPは、中心波長λcの100倍以下が好ましく、50倍以下がより好ましく、10倍以下が特に好ましく、5倍以下が最も好ましい。
凹部16の直径又は溝の幅は、中心波長λcの0.005倍〜25倍であり、0.025倍〜10倍が好ましく、0.05倍〜2.5倍がより好ましく、0.25倍〜2倍が特に好ましい。なお、ここでいう直径又は溝の幅は、凹部16の半分の深さにおける大きさ、いわゆる半値幅である。
凹部16の直径又は溝の幅は、上記の範囲で適宜設定することができるが、有機EL素子から離れるにつれ、巨視的に徐々に屈折率が小さくなるように、ピッチPの大きさに応じて調整するのが望ましい。すなわち、ピッチPが大きい場合には、凹部16の直径又は溝の幅も大きくし、ピッチPが小さい場合には、凹部16の直径又は溝の幅も小さくするのが好ましい。この観点から、直径又は溝の幅は、例えば、ピッチPの20%〜80%が好ましく、30%〜70%がより好ましく、40%〜60%が特に好ましく、即ち、ピッチPに対して2分の1程度の大きさであるのがよい。
凹部16の深さは、中心波長λcの0.01倍〜20倍が好ましく、0.05倍〜10倍がより好ましく、0.1倍〜5倍が特に好ましく、0.2倍〜2倍が最も好ましい。
以上のような構成の有機EL装置の製造方法における光取出し層及び凹部の形成工程について説明する。
図3A〜Cは、本発明の有機EL装置の製造方法における光取出し層及び凹部の形成工程の一例を示す図である。
図3Aに示すように、まず、従来公知の方法で製造された有機EL素子20の本体である発光部21を準備する。
そして、図3Bに示すように、発光部21上に、保護層14と、光取出し層15と、バリア層15aとをこの順に形成する。
次に、凹部16を形成するが、凹部16を形成する装置は、従来より周知の光ディスクドライブと同様の構成を用いることができる。このような光ディスクドライブの構成としては、例えば、特開2003−203348号公報に記載されている。このような光ディスクドライブを用い、マトリクス状に有機EL素子が形成されたシリコンウエハを光ディスクと同じ形状に形成し、またはダミーの光ディスクに貼り付けるなどしてディスクドライブに装填する。そして、光取出し層15の材質に応じ、これを変形させるのに適当な出力でレーザ光を光取出し層15に照射する。さらに、この照射のパターンが、図1A及び図1Bに例示したドットまたは溝のパターンに合うように、レーザ光源にパルス信号または連続信号を入力すればよい。なお、図2Bに示すように、所定の周期Tで発光されるレーザ光のデューティ比(発光時間τ/周期T)は、実際に形成する凹部16のデューティ比(レーザ光の走査方向における凹部16の長さd/ピッチP;図2A参照)より低くするのが好ましい。ここで、図2Aに円状に示すレーザ光は、発光時間τの間において所定の速度で移動することで、楕円状の凹部16の形成に寄与している。なお、レーザ光のデューティ比としては、例えば、凹部16のピッチPを100としたときの凹部16の長さdが50である場合には、50%よりも低いデューティ比でレーザ光を照射すればよい。なお、この場合、レーザ光のデューティ比は、50%未満が好ましく、40%未満がより好ましく、35%未満が特に好ましい。また、レーザ光のデューティ比は、1%以上が好ましく、5%以上がより好ましく、10%以上が特に好ましい。以上のように、デューティ比を設定することで、規定のピッチの凹部16を正確に形成することができる。
また、光ディスクドライブと同様のフォーカシング技術、例えば、非点収差法などを用いることにより、発光部21にうねりや反りがあったとしても、発光部21の表面に容易に集光することが可能である。
このようにして、図3Cに示すように、光取出し層15側からディスクドライブの光学系30でレーザ光を集光して照射する。光記録ディスクに情報を記録する場合と同様に、発光部21を回転させながら、光学系30を半径方向に移動させることで、光取出し層15の全体に凹部16を形成することができる。
凹部16を製造する時の加工条件は以下の通りである。
光学系30の開口数NAは、0.4以上が好ましく、0.5以上がより好ましく、0.6以上が特に好ましい。また、開口数NAは、2以下が好ましく、1以下がより好ましく、0.9以下が特に好ましい。開口数NAが小さすぎると、細かい加工ができず、開口数NAが大きすぎると、記録時の角度に対するマージンが減ってしまう。
光学系30の波長としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、405±30nm、532±30nm、650±30nm、780±30nm、などが挙げられる。これらの波長は、大きな出力を得やすい。なお、波長は短い程、細かい加工ができるので好ましい。
光学系30の出力は、0.1mW以上であり、1mW以上が好ましく、5mW以上がより好ましく、20mW以上が特に好ましい。光学系30の出力は、1000mW以下であり、500mW以下が好ましく、200mW以下がより好ましい。光学系30の出力が低すぎると、加工に時間がかかり、光学系30の出力が高すぎると、光学系30を構成する部材の耐久性が低くなるからである。
光学系30を光取出し層15に対し相対的に移動させる線速は、0.1m/s以上であり、1m/s以上が好ましく、5m/s以上がより好ましく、20m/s以上が特に好ましい。また、線速は、500m/s以下であり、200m/s以下が好ましく、100m/s以下がより好ましく、50m/s以下が特に好ましい。線速が高すぎると、加工精度を高くするのが困難であり、線速が遅すぎると加工に時間がかかる上に、良好な形状に加工できないからである。
光学系30を含む具体的な光学加工機としては、例えば、パルステック工業株式会社製NE0500が挙げられる。
<その他の部材>
前記その他の部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、基板、などが挙げられる。
<<基板>>
前記基板としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、有機層からの発光を散乱又は減衰させない基板であることが好ましい。その具体例としては、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)、ガラス等の無機材料、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、およびポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の有機材料が挙げられる。
例えば、基板としてガラスを用いる場合、その材質については、ガラスからの溶出イオンを少なくするため、無アルカリガラスを用いることが好ましい。また、ソーダライムガラスを用いる場合には、シリカなどのバリアコートを施したものを使用することが好ましい。有機材料の場合には、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、及び加工性に優れていることが好ましい。
基板の形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、発光素子の用途、目的等に応じて適宜選択することができる。一般的には、基板の形状としては、板状であることが好ましい。基板の構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、また、単一部材で形成されていてもよいし、2以上の部材で形成されていてもよい。
基板は、無色透明であっても、有色透明であってもよいが、有機発光層から発せられる光を散乱又は減衰等させることがない点で、無色透明であることが好ましい。
基板には、その表面又は裏面に透湿防止層(ガスバリア層)を設けることができる。
透湿防止層(ガスバリア層)の材料としては、窒化珪素、酸化珪素などの無機物が好適に用いられる。透湿防止層(ガスバリア層)は、例えば、高周波スパッタリング法などにより形成することができる。
熱可塑性基板を用いる場合には、さらに必要に応じて、ハードコート層、アンダーコート層などを設けてもよい。
(有機EL装置の製造方法)
本発明の有機EL装置の製造方法は、有機EL素子形成工程と、保護層形成工程と、光取出し層形成工程と、凹部形成工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて、適宜その他の工程を含む。
<有機EL素子形成工程>
前記有機EL素子形成工程は、一対の電極及び前記一対の電極間に配置された有機層を有する有機EL素子を形成する工程である。
<保護層形成工程>
前記保護層形成工程は、前記有機EL素子上に、後述する凹部形成工程において照射される所定波長の露光光を40%以上遮光する保護層を形成する工程である。
<光取出し層形成工程>
前記光取出し層形成工程は、前記保護層上に、前記有機層からの発光を取り出すための光取出し層を形成する工程である。
<凹部形成工程>
前記凹部形成工程は、前記光取出し層に、前記所定波長の露光光を照射することにより、複数の凹部を形成する工程である。
<その他の工程>
前記その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
以下、図4における有機EL装置100の製造工程を詳細に説明する。
まず、超音波洗浄を行ったガラス基板11上に、Wフィラメントを用いて、陽極12を構成する厚さ100nmのAl膜を成膜した。
次に、陽極12上に、Taからなるボート及びMoからなるボートを用いて、2−TNATA(4,4’,4”−トリス(2−ナフチルフェニルアミノ) トリフェニルアミン) 及びMoOを、MoOのドープ濃度が30質量%となるように且つ厚さが20nmとなるように、真空蒸着法による共蒸着を行って第1正孔注入層を形成した。
次に、Taからなるボートを用いて、2−TNATAを厚さが150nmとなるように成膜して第2正孔注入層を形成した。
次に、Taからなるボートを用いて、NPD(N,N’−ジナフチル−N,N’−ジフェニル−〔1,1’−ビフェニル〕−4,4’−ジアミン)を厚さが10nmとなるように成膜して第1正孔輸送層を形成した。
次に、Taからなるボートを用いて、CBP(正孔輸送性ホスト)、Ir(ppy)3
(トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(III))をIr(ppy)3のドープ濃度が10質量%となるように且つ厚さが30nmとなるように真空蒸着法による共蒸着を行って発光層を形成した。
次に、Taからなるボートを用いて、BAlq(ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(p−フェニル−フェノラート)アルミニウム)を厚さが40nmとなるように成膜して正孔ブロッキング層を形成した。
次に、Moからなるボートを用いて、LiFを厚さが1nmとなるように真空蒸着法にて成膜して、そして、Wフィラメントを用いて、Alを厚さが1.5nmとなるように真空蒸着法にて成膜して電子注入層を形成した。
なお、前記第1正孔注入層、前記第2正孔注入層、前記第1正孔輸送層、前記発光層、前記正孔ブロッキング層、及び前記電子注入層は、有機層10を構成する。
次に、Moからなるボートを用いて、Agを20nmの厚さに成膜して陰極13を形成して有機EL素子20を作製した。
次に、SiONをイオンプレーティング法にて成膜して、厚さ5μmの保護層14を形成した。
さらに、保護層(SiON層)14の上に、厚さ100nmの光取出し層15を形成し、その後、波長405nmのレーザー光により1μmピッチPの凹部16を加工し、有機EL装置100を作製した。
なお、光取出し層15の形成方法は、下記の通りである。
下記化学式の色素材料2gをテトラフルオロプロパノール(TFP)溶剤100mLに溶解し、スピンコートした。スピンコートの際には、塗布開始回転数500rpm、塗布終了回転数1,000rpmとして塗布液を保護層(SiON層)14の内周部にディスペンスし、徐々に、2,200rpmまで回転を上げた。なお、色素材料の屈折率nは1.986であり、消衰係数kは0.0418であった。
また、凹部16の形成条件は、下記の通りである。
使用装置:パルステック工業株式会社製NE0500(波長405nm、NA0.65)
レーザ出力:2mW
線速:5m/s
記録信号:5MHzの矩形波
また、別途、厚さ5μmのSiON膜をイオンプレーティング法にて作製し、この作製したSiON膜について分光光度計(日立製作所製)を用いて、光透過率を測定した。結果を図8に示す。
図8に示されるように、有機EL装置100は、保護層(SiON層)14が、光取出し層15に凹部16を形成する際にパルステック工業株式会社製NE0500を用いて照射した露光光(405nm)の漏れを約40%吸収するため、有機EL素子20における有機層10へのダメージが抑制される。また、保護層14としてのSiON層は、光取出し層15の成膜時に使用したTFP(テトラフルオロプロパノール)溶剤に対して耐性をもつため、有機EL素子20をTFP(テトラフルオロプロパノール)溶剤から保護することができる。
また、保護層14は、520nmの波長の光を80%以上透過し、有機層10からの発光を効率よく取り出すことができた。実施例1の有機EL装置100の光取出し効率は、光取出し層15が設けられていない有機EL装置の光取出し効率の1.2倍であった。
(実施例2)
実施例1において、SiONを5μmの厚さにイオンプレーティング法にて成膜して保護層14を形成する代わりに、SiN及びSiONをCVD法にて成膜してSiN層14a(1μm)/SiON層14b(4μm)/SiN層14c(1μm)からなる保護層14を形成し(図5)、また、実施例1において、厚さ100nmの光取出し層15のみを保護層14の上に形成する代わりに、厚さ100nmの光取出し層15及びバリア層(不図示)を保護層14の上に形成した以外は、実施例1と同様にして、有機EL装置200を作製した。
なお、バリア層として、DCマグネトロンスパッタにより、ZnO−Ga(ZnO 95重量%、Ga 5重量%)の薄膜を形成した。形成条件は以下の通りである。
厚さ 約5nm
出力 1kW
膜形成時間 2秒
雰囲気 Ar(流量50sccm)
また、別途、SiN層(1μm)/SiON層(4μm)/SiN層(1μm)からなる膜をCVD法にて作製し、この作製した膜について分光光度計(日立製作所製)を用いて、光透過率を測定した。結果を図9に示す。
図9に示すように、有機EL装置200は、保護層(SiN層/SiON層/SiN層)14が、光取出し層15に凹部16を形成する際にパルステック工業株式会社製NE0500を用いて照射した露光光(405nm)の漏れを約45%吸収するため、有機EL素子20における有機層10へのダメージが抑制される。また、SiON層は光取出し層15の成膜時に使用したTFP(テトラフルオロプロパノール)溶剤に対して耐性をもつため、有機EL素子20をTFP(テトラフルオロプロパノール)溶剤から保護することができる。
また、保護層14は、520nmの波長の光を80%以上透過し、有機層10からの発光を効率よく取出すことができる。実施例2の有機EL装置200の光取出し効率は、光取出し層15が設けられていない有機EL装置200の光取出し効率の1.2倍であった。
(実施例3)
実施例1において、SiONを5μmの厚さにイオンプレーティング法にて成膜して保護層14を形成する代わりに、Alq(アルミキノリール)を0.2μmの厚さにイオンプレーティング法にて成膜し、SiONを2μmの厚さにイオンプレーティング法にて成膜して、Alq層14d(0.2μm)/SiON層14e(2μm)からなる保護層14を形成した(図6)以外は、実施例1と同様にして、有機EL装置300を作製した。
また、別途、Alq層(0.2μm)/SiON層(2μm)からなる膜をイオンプレーティング法にて作製し、この作製した膜について分光光度計(日立製作所製)を用いて、光透過率を測定した。結果を図10に示す。
図10に示すように、有機EL装置300は、保護層(Alq層/SiON層)14が、光取出し層15に凹部16を形成する際にパルステック工業株式会社製NE0500を用いて照射した露光光(405nm)の漏れを約65%吸収するため、有機EL素子20における有機層10へのダメージが抑制される。また、SiON層は光取出し層15の成膜時に使用したTFP(テトラフルオロプロパノール)溶剤に対して耐性をもつため、有機EL素子20をTFP(テトラフルオロプロパノール)溶剤から保護することができる。
また、保護層14は、520nmの波長の光を80%以上透過し、有機層10からの発光を効率よく取出すことができる。実施例3の有機EL装置300の光取出し効率は、光取出し層15が設けられていない有機EL装置300の光取出し効率の1.2倍であった。
(実施例4)
実施例1において、SiONを5μmの厚さにイオンプレーティング法にて成膜して保護層14を形成する代わりに、TiO(酸化チタン、n=2.3)及びSiO(酸化ケイ素、n=1.46)をスパッタ法にて成膜し、誘電体多層膜(TiO層14f(45nm)/SiO層14g(90nm)/TiO層14h(90nm)/SiO層14i(90nm)/TiO層14j(90nm)/SiO層14k(90nm)/TiO層14l(90nm)/SiO層14m(90nm)/TiO層14n(90nm)/SiO層14o(90nm)/TiO層14p(90nm)/SiO層14q(90nm)/TiO層14r(90nm)/SiO層14s(90nm)/TiO層14t(90nm)/SiO層14u(90nm)/TiO層14v(45nm))のハイパスフィルターからなる保護層14を形成した(図7)以外は、実施例1と同様にして、有機EL装置400を作製した。
また、別途、誘電体多層膜を上記と同様にスパッタ法にて作製し、この作製した誘電体多層膜について、分光光度計(日立製作所製)を用いて、光透過率を測定した。結果を図11に示す。
図11に示すように、有機EL装置400は、保護層14が、光取出し層15に凹部16を形成する際にパルステック工業株式会社製NE0500を用いて照射した露光光(405nm)の漏れを約90%反射するため、有機EL素子20における有機層10へのダメージが抑制される。
また、保護層14は、520nmの波長の光を90%以上透過し、有機層10からの発光を効率よく取出すことができる。実施例4の有機EL装置400の光取出し効率は、光取出し層15が設けられていない有機EL装置の光取出し効率の1.2倍であった。
(比較例1)
実施例1において、SiONを5μmの厚さにイオンプレーティング法にて成膜して保護層14を形成する代わりに、SiONを1μmの厚さにイオンプレーティング法にて成膜して保護層(不図示)を形成した以外は、実施例1と同様にして、有機EL装置900を作製した(図12)。この場合、光取出し層15に凹部16を形成する際にパルステック工業株式会社製NE0500を用いて照射した露光光(405nm)が、保護層(不図示)を85%以上透過するため、有機EL素子20における有機層10を劣化させて、露光光(405nm)を照射しない有機EL素子における有機層と比較して、発光効率が約20%低下した。
本発明の有機EL装置は、光取出し効率を向上させると共に、有機EL素子における有機層が劣化するのを防止することが可能であるため、例えば表示素子、ディスプレイ、バックライト、電子写真、照明光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア、光通信などに好適に用いられる。
10 有機層
11 ガラス基板
12 陽極
13 陰極
14 保護層
15 光取出し層
15a バリア層
16 凹部
20 有機EL素子
21 発光部
30 光学系
100 有機EL装置
200 有機EL装置
300 有機EL装置
400 有機EL装置

Claims (8)

  1. 一対の電極及び前記一対の電極間に配置された有機層を有する有機EL素子を形成する工程と、
    前記有機EL素子上に、所定波長の露光光を40%以上遮光する保護層を形成する工程と、
    前記保護層上に、前記有機層からの発光を取り出すための光取出し層を形成する工程と、
    前記光取出し層に、前記所定波長の露光光を照射することにより、複数の凹部を形成する工程とを含むことを特徴とする有機EL装置の製造方法。
  2. 保護層が、有機層からの発光を80%以上透過する請求項1に記載の有機EL装置の製造方法。
  3. 一対の電極及び前記一対の電極間に配置された有機層を有する有機EL素子と、
    前記有機EL素子上に配置され、所定波長の露光光を40%以上遮光する保護層と、
    前記保護層上に配置され、前記所定波長の露光光の照射により形状変化可能な、前記有機層からの発光を取り出すための光取出し層とを備えることを特徴とする有機EL装置。
  4. 保護層が、有機層からの発光を80%以上透過する請求項3に記載の有機EL装置。
  5. 保護層が、無機材料層を有する請求項3から4のいずれかに記載の有機EL装置。
  6. 無機材料層が、SiON層及びSiN層の少なくともいずれかである請求項5に記載の有機EL装置。
  7. 保護層が、有機材料層をさらに有する請求項5から6のいずれかに記載の有機EL装置。
  8. 保護層が、誘電体多層膜である請求項3から4のいずれかに記載の有機EL装置。
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