JP2010183914A - 食品組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 アンセリンの生理活性としては、血中尿酸値の低下、疲労抑制等が知られている。アンセリンの類縁化合物であるカルノシン、バレニンについても、アンセリンと同様の作用効果を発揮するとされている。本発明の課題は、アンセリン、カルノシン、バレニンが有する生理活性を顕著に高めた食品組成物を提供することである。
【解決手段】 アンセリン、カルノシンおよびバレニンからなる群から選択された少なくとも一種と、オルニチンまたはその塩とを含む食品組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】 アンセリン、カルノシンおよびバレニンからなる群から選択された少なくとも一種と、オルニチンまたはその塩とを含む食品組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明は、食品組成物に関する。
アンセリンの生理活性としては、血中尿酸値の低下、疲労抑制(特許文献1)等が知られている。アンセリンの類縁化合物であるカルノシン、バレニンについても、アンセリンと同様の作用効果を発揮するとされている。
特開2002−173442号公報
本発明の目的は、アンセリンが有する生理活性を顕著に高めた食品組成物を提供することにある。
本発明者らは、アンセリン、カルノシンおよび/またはバレニン(以下、アンセリン類ということがある)と、オルニチンまたはその塩類と、を配合した組成物が、アンセリン類のみを用いる場合よりも、顕著に優れた生理活性を発現することを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、アンセリン、カルノシンおよびバレニンからなる群から選択された少なくとも一種と、オルニチンまたはその塩とを含む食品組成物を提供するものである
本発明は、アンセリン、カルノシンおよびバレニンからなる群から選択された少なくとも一種と、オルニチンまたはその塩とを含む食品組成物を提供するものである
本発明によれば、アンセリン類とオルニチンとを配合したので、アンセリン類が有する生理活性を飛躍的に高めることができる。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明に使用されるアンセリン類は、公知の化合物であり、例えばアンセリンは、マグロ、カツオ等の回遊魚の筋肉から得られるアラニンとヒスチジンが結合したジペプチドである。なお本発明でいうアンセリンとは、アラニンとヒスチジンが結合したジペプチドを含むペプチドを包含するものとする。アンセリンは、市販されているものを利用することもでき、例えば焼津水産化学工業社製、マリンアクティブ等が挙げられる。また本発明でいうアンセリン類とは、その塩も包含する。塩しては、塩酸、乳酸、酢酸、硫酸、クエン酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、コハク酸、アジピン酸、グルコン酸、酒石酸等の塩が挙げられる。
本発明で用いられるオルニチンとしては、L-、D- オルニチンのいずれでもよいが、L-オルニチンが好ましい。
オルニチンは、公知の化学的合成方法、発酵方法により製造することができる。また、市販品を利用してもよい。
オルニチンの塩としては、酸付加塩、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン付加塩、アミノ酸付加塩等が挙げられる。
酸付加塩としては、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、乳酸塩、アルファ−ケトグルタル酸塩、グルコン酸塩、カプリル酸塩等の有機酸塩があげられる。
金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、亜鉛塩等があげられる。
アンモニウム塩としては、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム等の塩があげられる。有機アミン付加塩としては、モルホリン、ピペリジン等の塩があげられる。
アミノ酸付加塩としては、グリシン、フェニルアラニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸等の塩があげられる。
オルニチンは、公知の化学的合成方法、発酵方法により製造することができる。また、市販品を利用してもよい。
オルニチンの塩としては、酸付加塩、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン付加塩、アミノ酸付加塩等が挙げられる。
酸付加塩としては、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、乳酸塩、アルファ−ケトグルタル酸塩、グルコン酸塩、カプリル酸塩等の有機酸塩があげられる。
金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、亜鉛塩等があげられる。
アンモニウム塩としては、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム等の塩があげられる。有機アミン付加塩としては、モルホリン、ピペリジン等の塩があげられる。
アミノ酸付加塩としては、グリシン、フェニルアラニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸等の塩があげられる。
上記のオルニチンの塩のうち、塩酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、α−ケトグルタル酸塩、アスパラギン酸塩が好ましく用いられるが、他の塩、または2以上の塩を適宜組み合わせて用いてもよい。
アンセリン類の1日あたりの摂取量は、通常1mg〜5g、好ましくは3mg〜300mg、さらに好ましくは20mg〜180mgである。
オルニチンまたはその塩の1日あたりの摂取量は、通常は50mg〜30g、好ましくは100mg〜10g、特に好ましくは200mg〜3gである。
したがって本発明の食品組成物は、1日あたりの摂取量が上記範囲内となるように、各成分を配合し、ほ乳類(例えばヒト)に摂取せしめるのが望ましい。
オルニチンまたはその塩の1日あたりの摂取量は、通常は50mg〜30g、好ましくは100mg〜10g、特に好ましくは200mg〜3gである。
したがって本発明の食品組成物は、1日あたりの摂取量が上記範囲内となるように、各成分を配合し、ほ乳類(例えばヒト)に摂取せしめるのが望ましい。
また本発明の食品組成物には、その効果を損なわない限り、任意の所望成分を配合することができる。例えば、ビタミンC等のビタミン類やソフトカプセルを調製する時に通常配合される乳化剤、緊張化剤(等張化剤)、緩衝剤、溶解補助剤、防腐剤、安定化剤、抗酸化剤等を適宜配合することができる。
本発明の食品組成物は、その形態を特に制限するものではないが、公知の方法によりマイクロカプセル、ソフトカプセル又はハードカプセルに封入してカプセル化することが好ましい。
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1
本発明の食品組成物の高尿酸血症に対する効果を調べた。
実験方法
供試動物はWistar系ラット(メス)(8週令、体重約180g)を1群6匹で用いた。
試験飼料に0.75%の濃度でアデニンを加えてラットに給与し、腎臓からの尿中への尿酸***阻害を起こさせて高尿酸血症のモデル動物とした。
対照群は、上記の0.75%アデニン飼料のみ、薬剤投与群は、0.75%アデニンと本発明の食品組成物含有飼料とした。飼料は自由摂取としたが、薬剤投与群の試験飼料中のアンセリンの濃度を、摂取量が10mg/kg体重となるように調整した。また、L-オルニチンの濃度を、摂取量が30mg/kg体重となるように調整した。試験開始日及び24日目に血中の尿酸値を測定した。
その結果、対照群の試験開始日の血中尿酸濃度は、0.57mg/mlであり、24日目が2.33mg/mlであったのに対し、薬剤投与群の24日目の血中尿酸濃度は0.79mg/mlであった。
本発明の食品組成物の高尿酸血症に対する効果を調べた。
実験方法
供試動物はWistar系ラット(メス)(8週令、体重約180g)を1群6匹で用いた。
試験飼料に0.75%の濃度でアデニンを加えてラットに給与し、腎臓からの尿中への尿酸***阻害を起こさせて高尿酸血症のモデル動物とした。
対照群は、上記の0.75%アデニン飼料のみ、薬剤投与群は、0.75%アデニンと本発明の食品組成物含有飼料とした。飼料は自由摂取としたが、薬剤投与群の試験飼料中のアンセリンの濃度を、摂取量が10mg/kg体重となるように調整した。また、L-オルニチンの濃度を、摂取量が30mg/kg体重となるように調整した。試験開始日及び24日目に血中の尿酸値を測定した。
その結果、対照群の試験開始日の血中尿酸濃度は、0.57mg/mlであり、24日目が2.33mg/mlであったのに対し、薬剤投与群の24日目の血中尿酸濃度は0.79mg/mlであった。
比較例1
上記実施例1において、試験試料を、0.75%アデニンとアンセリン含有飼料とした。飼料は自由摂取としたが、試験飼料中のアンセリンの濃度を、摂取量が10mg/kg体重となるように調整した。それ以外は、実施例1と同様である。その結果、24日目の血中尿酸濃度は1.85mg/mlであった。
上記実施例1において、試験試料を、0.75%アデニンとアンセリン含有飼料とした。飼料は自由摂取としたが、試験飼料中のアンセリンの濃度を、摂取量が10mg/kg体重となるように調整した。それ以外は、実施例1と同様である。その結果、24日目の血中尿酸濃度は1.85mg/mlであった。
比較例2
上記実施例1において、試験試料を、0.75%アデニンとL-オルニチン含有飼料とした。飼料は自由摂取としたが、試験飼料中のL-オルニチンの濃度を、摂取量が30mg/kg体重となるように調整した。それ以外は、実施例1と同様である。その結果、24日目の血中尿酸濃度は2.36mg/mlであった。
上記実施例1において、試験試料を、0.75%アデニンとL-オルニチン含有飼料とした。飼料は自由摂取としたが、試験飼料中のL-オルニチンの濃度を、摂取量が30mg/kg体重となるように調整した。それ以外は、実施例1と同様である。その結果、24日目の血中尿酸濃度は2.36mg/mlであった。
この結果から明らかなように、オルニチンは、アンセリンの血中尿酸濃度低下効果を飛躍的に高めていることが分かる。
実施例2
ヒト(健常男子成人志願者)6例に本発明の食品組成物を1回投与し、その後48時間にわたり血清中の尿酸値を測定した。なお、前記1回投与分において、アンセリンは50mg、オルニチンは2g含まれている。
結果を表1に示す。
ヒト(健常男子成人志願者)6例に本発明の食品組成物を1回投与し、その後48時間にわたり血清中の尿酸値を測定した。なお、前記1回投与分において、アンセリンは50mg、オルニチンは2g含まれている。
結果を表1に示す。
比較例3
実施例2において、本発明の食品組成物の替わりに、アンセリンのみを投与したこと以外は、実施例2を繰り返した。なお、1回投与分において、アンセリンは50mg含まれている。
結果を表2に示す。
実施例2において、本発明の食品組成物の替わりに、アンセリンのみを投与したこと以外は、実施例2を繰り返した。なお、1回投与分において、アンセリンは50mg含まれている。
結果を表2に示す。
比較例4
実施例2において、本発明の食品組成物の替わりに、L-オルニチンのみを投与したこと以外は、実施例2を繰り返した。なお、1回投与分において、L-オルニチンは2g含まれている。結果を表3に示す。
実施例2において、本発明の食品組成物の替わりに、L-オルニチンのみを投与したこと以外は、実施例2を繰り返した。なお、1回投与分において、L-オルニチンは2g含まれている。結果を表3に示す。
なお、上記ではアンセリンを用いたが、他のアンセリン類を用いた場合、アンセリン類の塩類を用いた場合、L-オルニチンの塩類を用いた場合についても同様の効果を示した。また、上記に記載した各成分の1日あたりの摂取量の範囲においては、いずれの処方の場合でも、同様の効果を示した。
Claims (1)
- アンセリン、カルノシンおよびバレニンからなる群から選択された少なくとも一種と、オルニチンまたはその塩とを含む食品組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010124261A JP2010183914A (ja) | 2010-05-31 | 2010-05-31 | 食品組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010124261A JP2010183914A (ja) | 2010-05-31 | 2010-05-31 | 食品組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2010183914A true JP2010183914A (ja) | 2010-08-26 |
Family
ID=42764947
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010124261A Pending JP2010183914A (ja) | 2010-05-31 | 2010-05-31 | 食品組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010183914A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113321699A (zh) * | 2021-05-08 | 2021-08-31 | 武汉桀升生物科技有限公司 | 鹅肌肽胆酸盐的制备方法以及其用途 |
-
2010
- 2010-05-31 JP JP2010124261A patent/JP2010183914A/ja active Pending
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