JP2010183704A - 受電制御装置、受電装置、送電制御装置、送電装置及び電子機器 - Google Patents

受電制御装置、受電装置、送電制御装置、送電装置及び電子機器 Download PDF

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Masayuki Kamiyama
正之 神山
Kota Onishi
幸太 大西
Yoichiro Kondo
陽一郎 近藤
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健太郎 依田
Takahiro Kamijo
貴宏 上條
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Abstract

【課題】無接点電力伝送システムにおける効率的なテストを可能にする受電制御装置、受電装置、送電制御装置、送電装置及び電子機器を提供すること。
【解決手段】無接点電力伝送システムの受電装置40に設けられる受電制御装置50は、送電装置10からの情報の受信処理を行う受信処理部123と、受電制御装置50のシーケンス制御を行うシーケンス制御部124を含む。受信処理部123は、送電装置10からテストモード指定情報を受信し、シーケンス制御部124は、受信したテストモード指定情報に基づいて、通常シーケンス処理とは異なるテストシーケンス処理を実行する。
【選択図】図9

Description

本発明は、受電制御装置、受電装置、送電制御装置、送電装置及び電子機器等に関する。
近年、電磁誘導を利用し、金属部分の接点がなくても電力伝送を可能にする無接点電力伝送(非接触電力伝送)が脚光を浴びている、この無接点電力伝送の適用例として、携帯電話機や家庭用機器(例えば電話機の子機)の充電などが提案されている。
このような無接点電力伝送の従来技術として特許文献1がある。この特許文献1では、送電側(1次側)と受電側(2次側)との間で認証コードを送受信することでID認証を実現し、異物等の挿入を検出している。
このような無接点電力伝送システムでは、通常動作時のシーケンス制御が複雑化している。このため、そのテスト(出荷テスト、故障解析)についても複雑化しており、テスト時間が増加するなどの課題があった。
特開2006−60909号公報
本発明の幾つかの態様によれば、無接点電力伝送システムにおける効率的なテストを可能にする受電制御装置、受電装置、送電制御装置、送電装置及び電子機器等を提供できる。
本発明の一実施形態は、1次コイルと2次コイルを電磁的に結合させて送電装置から受電装置に対して電力を伝送し、前記受電装置の負荷に対して電力を供給する無接点電力伝送システムの前記受電装置に設けられる受電制御装置であって、前記送電装置からの情報の受信処理を行う受信処理部と、前記受電制御装置のシーケンス制御を行うシーケンス制御部とを含み、前記受信処理部は、前記送電装置からテストモード指定情報を受信し、前記シーケンス制御部は、受信した前記テストモード指定情報に基づいて、通常シーケンス処理とは異なるテストシーケンス処理を実行する受電制御装置に関係する。
本発明の一態様によれば、送電装置がテストモード指定情報を送信すると、このテストモード指定情報を受信処理部が受信する。そして、シーケンス制御部は、受信したテストモード指定情報により、通常シーケンス処理とは異なるテストシーケンス処理を実行する。このようにすれば、通常シーケンス処理を実行することなく、所望のテストモードに対応するテストシーケンス処理を実行できるようになる。従って、無接点電力伝送システムにおける効率的なテストが可能になる。
また本発明の一態様では、前記送電装置に対する情報の送信処理を行う送信処理部を含み、前記送信処理部は、前記受電制御装置が対応可能なテストモードを知らせるテスト対応可否情報を、前記送電装置に送信してもよい。
このようにすれば、受電制御装置が対応可能なテストモードの中から、送電側においてテストモードが設定され、そのテストモードに対応するテストモード指定情報が、送電側から受電側に送信されるようになる。従って、受電側が対応可能なテストモードに対応するテストシーケンス処理だけが実行されるようになり、汎用性を高めることができる。
また本発明の一態様では、前記シーケンス制御部は、前記受電装置の前記負荷が有するバッテリーの満充電を検出することなく、満充電検出コマンドを前記送電装置に送信するための処理を、前記テストシーケンス処理として実行してもよい。
このようにすれば、満充電検出のシーケンスが適正に実行されたかを、短時間で効率的に検査することが可能になる。
また本発明の一態様では、前記シーケンス制御部は、前記受電装置の前記負荷が有するバッテリーの再充電確認コマンドを前記送電装置から受信した場合に、前記再充電確認コマンドの応答コマンドを前記送電装置に送信するための処理を、前記テストシーケンス処理として実行してもよい。
このようにすれば、再充電確認のシーケンスが適正に実行されたかを、短時間で効率的に検査することが可能になる。
また本発明の一態様では、前記シーケンス制御部は、テスト用に一連の処理を組み合わせたセルフテスト処理を、前記テストシーケンス処理として実行してもよい。
このようにすれば、一連の処理の組み合わせたセルフテスト処理を自動的に実行できるため、テストの効率化を図れる。
また本発明の一態様では、前記シーケンス制御部は、受電側での検知情報を前記送電装置に送信するための処理を、前記テストシーケンス処理として実行してもよい。
このようにすれば、テストシーケンス処理を利用して受電側の検知情報を送電側が取得できるようになる。
また本発明の一態様では、コマンド処理を行うコマンド処理部を含み、前記シーケンス制御部は、前記コマンド処理におけるコマンド分岐において、前記テストモード指定情報に応じたテストシーケンス処理に移行してもよい。
このようにすれば、様々なテストシーケンス処理を追加したり、削除することが可能になり、様々なテストに対応できるようになる。
また本発明の一態様では、前記シーケンス制御部は、前記送電装置から前記テストモード指定情報としてテストモード指定コマンドを受信した場合に、前記コマンド分岐において、前記テストモード指定コマンドで指定されるテストシーケンス処理に移行してもよい。
このようにすれば、テストモード指定コマンドを利用して、送電側が受電側にテストモード指定情報を伝えることが可能になる。
また本発明の一態様では、無接点電力伝送のネゴシエーション処理を行うネゴシエーション処理部と、前記ネゴシエーション処理の結果に基づいて、無接点電力伝送のセットアップ処理を行うセットアップ処理部とを含み、前記受信処理部は、前記セットアップ処理において、前記送電装置から前記テストモード指定情報を受信してもよい。
このようにセットアップ処理において、送電側から受電側にテストモード指定情報を送信すれば、通常送電開始前に送電側が受電側にテストモードを指示し、受電側は指示されたテストモードに対応するテストシーケンス処理を実行できるようになる。
本発明の他の態様は、上記のいずれかに記載の受電制御装置と、前記2次コイルの誘起電圧を直流電圧に変換する受電部とを含む受電装置に関係する。
また本発明の他の態様は、上記に記載の受電装置と、前記受電装置により電力が供給される負荷とを含む電子機器に関係する。
本発明の他の態様は、1次コイルと2次コイルを電磁的に結合させて送電装置から受電装置に対して電力を伝送し、前記受電装置の負荷に対して電力を供給する無接点電力伝送システムの前記送電装置に設けられる送電制御装置であって、前記受電装置に対する情報の送信処理を行う送信処理部と、前記送電制御装置のシーケンス制御を行うシーケンス制御部とを含み、テストモードに設定された場合に、前記シーケンス制御部が、前記テストモードに対応するテストシーケンス処理を実行し、前記送信処理部が、前記受電装置にテストモード指定情報を送信する送電制御装置に関係する。
本発明の他の態様によれば、テストモードでは、テストモードに対応するテストシーケンス処理が実行されると共に、テストモード指定情報が受電側に送信される。このようにすれば、通常シーケンス処理を実行することなく、所望のテストモードに対応するテストシーケンス処理を、送電側及び受電側が実行できるようになる。従って、無接点電力伝送システムにおける効率的なテストが可能になる。
また本発明の他の態様では、前記受電装置からの情報の受信処理を行う受信処理部を含み、前記送信処理部は、前記受電制御装置が対応可能なテストモードを知らせるテスト対応可否情報を前記受信処理部が受信した場合に、前記テスト対応可否情報により対応可能と判断されたテストモードの指定情報を、前記受電装置に送信する送電制御装置に関係する。
このようにすれば、受電制御装置が対応可能なテストモードの中から、送電側においてテストモードが設定され、そのテストモードに対応するテストモード指定情報が、受電側に送信されるようになる。従って、受電側が対応可能なテストモードに対応するテストシーケンス処理だけが実行されるようになり、汎用性を高めることができる。
また本発明の他の態様では、コマンド処理を行うコマンド処理部を含み、前記シーケンス制御部は、前記コマンド処理におけるコマンド分岐において、前記テストモードに対応するテストシーケンス処理に移行してもよい。
このようにすれば、様々なテストシーケンス処理を追加したり、削除することが可能になり、様々なテストに対応できるようになる。
また本発明の他の態様では、前記シーケンス制御部は、前記テストモード指定情報として前記テストモードに対応するテストモード指定コマンドを、前記受電装置に送信するための処理を行ってもよい。
このようにすれば、テストモード指定コマンドを利用して、送電側が受電側にテストモード指定情報を伝えることが可能になる。
また本発明の他の態様では、無接点電力伝送のネゴシエーション処理を行うネゴシエーション処理部と、前記ネゴシエーション処理の結果に基づいて、無接点電力伝送のセットアップ処理を行うセットアップ処理部とを含み、前記送信処理部は、前記セットアップ処理において、前記受電装置に前記テストモード指定情報を送信してもよい。
このようにセットアップ処理において、送電側から受電側にテストモード指定情報を送信すれば、通常送電開始前に送電側が受電側にテストモードを指示し、受電側は指示されたテストモードに対応するテストシーケンス処理を実行できるようになる。
また本発明の他の態様は、上記のいずれかに記載の送電制御装置と、交流電圧を生成して前記1次コイルに供給する送電部とを含む送電装置に関係する。
また本発明の他の態様は、上記に記載の送電装置を含む電子機器に関係する。
図1(A)、図1(B)、図1(C)は無接点電力伝送の説明図。 対向試験の説明図。 本実施形態の送電装置、送電制御装置、受電装置、受電制御装置の構成例。 図4(A)、図4(B)は周波数変調、負荷変調によるデータ転送の説明図。 図5(A)〜図5(C)は通常シーケンス処理での動作説明図。 図6(A)〜図6(C)は通常シーケンス処理での動作説明図。 図7(A)、図7(B)はテストモードの説明図。 図8(A)〜図8(C)はテストシーケンス処理での動作説明図。 図9(A)〜図9(C)はテストシーケンス処理での動作説明図。 無接点電力伝送の処理シーケンスの説明図。 無接点電力伝送の処理シーケンスの説明図。 図12(A)〜図12(C)は図10の処理シーケンスを適用した場合の本実施形態の動作説明図。 図13(A)〜図13(C)は図10の処理シーケンスを適用した場合の本実施形態の動作説明図。 本実施形態の送電装置、送電制御装置、受電装置、受電制御装置の詳細な構成例。 通常シーケンス処理での動作を説明するためのフローチャート。 通常シーケンス処理での動作を説明するためのフローチャート。 通常シーケンス処理での動作を説明するためのフローチャート。 テストシーケンス処理での動作を説明するためのフローチャート。 テストシーケンス処理での動作を説明するためのフローチャート。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.電子機器
図1(A)に本実施形態の無接点電力伝送手法が適用される電子機器の例を示す。電子機器の1つである充電器500(クレードル)は送電装置10を有する。また電子機器の1つである携帯電話機510は受電装置40を有する。また携帯電話機510は、LCDなどの表示部512、ボタン等で構成される操作部514、マイク516(音入力部)、スピーカー518(音出力部)、アンテナ520を有する。
充電器500にはACアダプタ502を介して電力が供給され、この電力が、無接点電力伝送により送電装置10から受電装置40に送電される。これにより、携帯電話機510のバッテリーを充電したり、携帯電話機510内のデバイスを動作させることができる。
なお本実施形態が適用される電子機器は携帯電話機510に限定されない。例えば腕時計、コードレス電話器、シェーバー、電動歯ブラシ、リストコンピューター、ハンディターミナル、携帯情報端末、電動自転車、或いはICカードなどの種々の電子機器に適用できる。
図1(B)に模式的に示すように、送電装置10から受電装置40への電力伝送は、送電装置10側に設けられた1次コイルL1(送電コイル)と、受電装置40側に設けられた2次コイルL2(受電コイル)を電磁的に結合させて電力伝送トランスを形成することで実現される。これにより非接触での電力伝送が可能になる。
なお、図1(B)では1次コイルL1、2次コイルL2は、平面上でスパイラル状にコイル線を巻くことで形成された例えば空芯の平面コイルになっている。しかしながら、本実施形態のコイルはこれに限定されず、1次コイルL1と2次コイルL2を電磁的に結合させて電力を伝送できるものであれば、その形状・構造等は問わない。
例えば図1(C)では、磁性体コアに対してX軸回りでコイル線をスパイラル状に巻くことで1次コイルL1が形成されている。携帯電話機510に設けられた2次コイルL2も同様である。本実施形態では図1(C)のようなコイルにも適用可能である。なお図1(C)の場合に、1次コイルL1や2次コイルL2として、X軸回りにコイル線を巻いたコイルに加えて、Y軸周りにコイル線を巻いたコイルを組み合わせてもよい。
2.対向試験
図1(A)の送電装置(送電モジュール)10、受電装置(受電モジュール)40の出荷時や故障解析時のテストでは、図2に示すように送電装置10と受電装置40を対向させる対向試験を行う。具体的には1次コイルL1と2次コイルL2とが適切な位置関係になるように対向させて検査を行う。そして受電装置40の検査では、送電装置10をリファレンスとし検査対象である受電装置40を順次テストする。一方、送電装置10の検査では、受電装置40をリファレンスとし検査対象である送電装置10を順次テストする。
こような対向試験の比較例の手法として、通常送電(充電)モードに正常に移行できたかだけを単純に確認する手法が考えられる。
しかしながら、この比較例の手法では、送電側や受電側の複雑なシーケンス制御を正確に検査できず、認証機能等が正しく機能したのかを判定できないという課題がある。
3.構成
以上のような課題を解決できる本実施形態の送電装置10、送電制御装置20、受電装置40、受電制御装置50の構成例を図3に示す。図3の構成により、例えば1次コイルL1と2次コイルL2を電磁的に結合させて送電装置10から受電装置40に対して電力を伝送し、負荷90に対して電力を供給する無接点電力伝送(非接触電力伝送)システムが実現される。
送電装置10(送電モジュール、1次モジュール)は、1次コイルL1、送電部12、送電制御装置20を含むことができる。なお送電装置10や送電制御装置20は図3の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素(例えば波形モニター回路)を追加したり、接続関係を変更するなどの種々の変形実施が可能である。例えば送電部12を送電制御装置20に内蔵させてもよい。
1次コイルL1(送電側コイル)は、2次コイルL2(受電側コイル)と電磁結合して電力伝送用トランスを形成する。例えば電力伝送が必要なときには、図1(A)、図1(B)に示すように、充電器500の上に携帯電話機510を置き、1次コイルL1の磁束が2次コイルL2を通るような状態にする。一方、電力伝送が不要なときには、充電器500と携帯電話機510を物理的に離して、1次コイルL1の磁束が2次コイルL2を通らないような状態にする。
送電部12は、電力伝送時には所定周波数の交流電圧を生成し、データ転送時にはデータに応じて周波数が異なる交流電圧を生成して、1次コイルL1に供給する。この送電部12は、1次コイルL1の一端を駆動する第1の送電ドライバーと、1次コイルL1の他端を駆動する第2の送電ドライバーと、1次コイルL1と共に共振回路を構成する少なくとも1つのコンデンサを含むことができる。そして送電部12が含む第1、第2の送電ドライバーの各々は、例えばパワーMOSトランジスターにより構成されるインバーター回路(バッファ回路)であり、送電制御装置20により制御される。
図3では、送電側から受電側へのデータ通信は周波数変調により実現し、受電側から送電側へのデータ通信は負荷変調により実現している。
具体的には図4(A)に示すように、送電部12は、例えばデータ「1」を受電側に対して送信する場合には、周波数f1の交流電圧を生成し、データ「0」を送信する場合には、周波数f2の交流電圧を生成する。そして受電側の検出回路59が、この周波数の変化を検出することで、データ「1」、「0」を判別する。これにより、送電側から受電側への周波数変調によるデータ通信が実現される。
一方、受電側の負荷変調部46は、送信するデータに応じて受電側の負荷を可変に変化させて、図4(B)に示すように1次コイルL1の誘起電圧の信号波形を変化させる。例えばデータ「1」を送電側に対して送信する場合には、受電側を高負荷状態にし、データ「0」を送信する場合には、受電側を低負荷状態にする。そして送電側の負荷状態検出回路30が、この受電側の負荷状態の変化を検出することで、データ「1」、「0」を判別する。これにより、受電側から送電側への負荷変調によるデータ通信が実現される。
なお図4(A)、図4(B)では送電側から受電側へのデータ通信を周波数変調により実現し、受電側から送電側へのデータ通信を負荷変調により実現しているが、これ以外の変調方式や他の方式を採用してもよい。
送電制御装置20は、送電装置10の各種制御を行う装置であり、集積回路装置(IC)やマイクロコンピューターとそのプログラムなどにより実現できる。この送電制御装置20は、制御部22、レジスター部23、ホストI/F(インターフェース)27、テスト回路28、負荷状態検出回路30を含むことができる。なお、これらの構成要素の一部(例えばホストI/F、負荷状態検出回路)を省略したり、他の構成要素を追加するなどの変形実施も可能である。
制御部22(送電側)は送電制御装置20や送電装置10の制御を行うものである。この制御部22は例えばゲートアレイなどのASIC回路により実現したり、マイクロコンピューター及びマイクロコンピューター上で動作するプログラムなどにより実現できる。
制御部22が含む送電制御部100は送電制御を行う。例えば、無接点電力伝送の送電(通常送電、仮送電)についてのシーケンス制御や電力制御などを行う。送信処理部102は、受電装置40に対する情報(コマンド、データ等)の送信処理を行う。例えば周波数変調等により受電側に情報を送信する。受信処理部103は、受電装置40からの情報(コマンド、データ等)の受信処理を行う。例えば負荷復調等により受電側から情報を受信する。シーケンス制御部104は、送電制御装置20のシーケンス制御(メインシーケンス制御)を行う。検知判定部106は、負荷状態検出回路30が受電側の負荷状態の検出を行った場合に、その検出情報に基づいて、異物検出、取り去り検出などの検知判定を行う。使用機能設定部108は、使用する機能(通信機能、定期認証機能等)の設定処理を行う。例えば受電側から受信した受電側対応機能情報と、送電側対応機能情報とに基づいて、対応機能の判定処理を行い、使用機能を設定(決定)する。
レジスター部23(記憶部)は、送電側のホスト2がホストI/F27を介してアクセス(書き込み、読み出し)可能になっており、例えば、RAMやDフリップフロップなどにより実現できる。なおレジスター部23に記憶される情報をフラッシュメモリーやマスクROMなどの不揮発性メモリーに記憶しておいてもよい。
情報レジスター110は、無接点電力伝送の伝送条件や通信条件等の情報を記憶するためのレジスターである。例えば駆動周波数、駆動電圧のパラメーターや、受電側の負荷状態の検出のためのパラメーター(しきい値)などを記憶する。ステータスレジスター112は、送電状態や通信状態などの各種状態をホスト2が確認するためのレジスターである。コマンドレジスター114は、ホスト2が各種コマンドを書き込むためのレジスターである。割り込みレジスター116は各種の割り込みのためのレジスターであり、例えば各割り込みのイネーブル/ディスエーブルを設定するためのレジスターや、割り込み要因をホスト2に通知するためのレジスターを有する。データレジスター118は、充電側への送信データや受電側からの受信データをバッファリングするためのレジスターである。テストレジスター119は、テストモードを設定したり、テスト対応可否情報を格納するためのレジスターである。
ホストI/F27は、送電側のホスト2と通信を行うためのインターフェースであり、図3ではI2C(Inter Integrated Circuit)により通信が実現される。ここでホスト2は送電側の電子機器(充電器)に搭載されるCPUなどである。なお、ホスト・ホストI/F間の通信方式はI2Cには限定されず、I2Cと同様の思想に基づく通信方式や、通常のシリアルインターフェースやパラレルインターフェースの通信方式であってもよい。
テスト回路28は、テストモードの設定を行うための回路である。具体的には、送電制御装置20のIC入力端子を介して外部から入力されるテストモード設定信号TESTやテスト用クロック信号TMCKに基づいて、テストモードの設定が行われる。なおホストI/F27を介してテストモードの設定を行うようにしてもよい。
負荷状態検出回路30(波形検出回路)は受電側(受電装置又は異物)の負荷状態を検出する。この負荷状態の検出は、1次コイルL1の誘起電圧信号(コイル端信号)の波形変化を検出することで実現できる。例えば受電側(2次側)の負荷状態(負荷電流)が変化すると、誘起電圧信号の波形が変化する。負荷状態検出回路30は、このような波形の変化を検出して、検出結果(検出結果情報)を制御部22に出力する。そして制御部22は、負荷状態検出回路30での負荷状態の検出情報に基づいて、受電側(2次側)の負荷状態(負荷変動、負荷の高低)を判定する。
受電装置40(受電モジュール、2次モジュール)は、2次コイルL2、受電部42、負荷変調部46、給電制御部48、受電制御装置50を含むことができる。なお受電装置40や受電制御装置50は図3の構成に限定されず、その構成要素の一部(例えば負荷変調部)を省略したり、他の構成要素を追加したり、接続関係を変更するなどの種々の変形実施が可能である。例えば受電部42、負荷変調部46、給電制御部48のいずれかを受電制御装置50に内蔵させてもよい。
受電部42は、2次コイルL2の交流の誘起電圧を直流電圧に変換する。この変換は受電部42が有する整流回路などにより実現できる。
負荷変調部46は負荷変調処理を行う。具体的には受電側から送電側にデータを送信する場合に、送信するデータに応じて負荷変調部46(2次側)での負荷を可変に変化させて、図4(B)に示すように1次コイルL1の誘起電圧の信号波形を変化させる。
給電制御部48は負荷90への電力の給電を制御する。即ち負荷90への電力の給電をオンにしたり、オフにする制御を行う。具体的には、受電部42(整流回路)からの直流電圧のレベルを調整して、電源電圧を生成して、負荷90に供給し、負荷90のバッテリー94を充電する。なお負荷90はバッテリー94を含まないものであってもよい。
受電制御装置50は、受電装置40の各種制御を行う装置であり、集積回路装置(IC)やマイクロコンピューターとそのプログラムなどにより実現できる。この受電制御装置50は、2次コイルL2の誘起電圧から生成される電源電圧により動作することができる。この受電制御装置50は、制御部52、レジスター部53、ホストI/F57、検出回路59を含むことができる。なお、これらの構成要素の一部(例えばホストI/F、検出回路)を省略したり、他の構成要素を追加するなどの変形実施も可能である。
制御部52(受電側)は受電制御装置50や受電装置40の制御を行うものである。この制御部52は例えばゲートアレイなどのASIC回路により実現したり、マイクロコンピューター及びマイクロコンピューター上で動作するプログラムなどにより実現できる。
制御部52が含む受電制御部122は受電制御を行う。例えば、無接点電力伝送の受電についてのシーケンス制御を行う。送信処理部122は、送電装置10に対する情報の送信処理を行う。例えば負荷変調等により送電側に情報を送信する。受信処理部123は、送電装置10からの情報の受信処理を行う。例えば周波数復調等により送電側から情報を受信する。シーケンス制御部124は、受電制御装置50のシーケンス制御(メインシーケンス制御)を行う。検知判定部126は、検出回路59が位置検出や周波数検出を行った場合に、その検出情報に基づいて検知判定を行う。使用機能設定部128は、例えば送電側から受信した送電側対応機能情報と、受電側対応機能情報とに基づいて、使用機能を設定する。
レジスター部53(記憶部)は、受電側のホスト4がホストI/F57を介してアクセス可能になっており、例えば、RAMやDフリップフロップなどにより実現できる。なおレジスター部53に記憶される情報をフラッシュメモリーやマスクROMなどの不揮発性メモリーに記憶しておいてもよい。またレジスター部53の各レジスターの機能は送電側のレジスターとほぼ同様であるため、説明を省略する。
ホストI/F57は、例えばI2C等により受電側のホスト4と通信を行うためのインターフェースである。ここでホスト4は、受電側の電子機器に搭載されるCPUやアプリケーションプロセッサーなどである。検出回路59は、1次コイルL1と2次コイルL2の位置関係の検出や、送電側から受電側へのデータ送信の際のコイル駆動周波数の検出などを行う。
本実施形態では、受電側の受信処理部123が、送電装置10からテストモード指定情報を受信する。例えば受電側の送信処理部122が、受電制御装置50が対応可能なテストモードを知らせるテスト対応可否情報を送電装置10に送信し、送電側の受信処理部103がテスト対応可否情報を受信する。すると送電側のシーケンス制御部104が、テストモードに対応するテストシーケンス処理を実行すると共に、送信処理部102が、テスト対応可否情報により対応可能と判断されたテストモードを指定(設定)する情報を、受電装置40に送信する。そして受電側のシーケンス制御部124は、受信したテストモード指定情報に基づいて通常シーケンス処理とは異なるテストシーケンス処理を実行する。
なお、このようなテスト対応可否情報を利用しないで送電側が受電側にテストモード指定情報を送信する変形実施も可能である。またテストモード指定情報は、例えば後述するコマンド分岐前の認証処理期間において送電側が受電側に送信してもよい。或いは、送電側が受電側に対して、スタートフレーム後のコマンドフレームにおいて、テストモード指定情報としてテストモード指定コマンドを送信する。そして受電側が、このテストモード指定コマンドを受信した場合に、コマンド分岐において、テストモード指定コマンドで指定されるテストシーケンス処理に移行するようにしてもよい。
例えば送電側のテスト回路28は、外部からのテストモード設定信号TEST、テスト用クロック信号TMCKに基づいて、テストレジスター119にテストモード(例えば後述するテストモード1、2、3)を設定する。そして、テストレジスター119に設定されたテストモードが、受電側により対応可能なテストモードであるか否かが、受電側から受信したテスト対応可否情報により判断される。そして対応可能なテストモードであると判断された場合には、シーケンス制御部104が、そのテストモードに対応するテストシーケンス処理を実行し、送信処理部102が、設定されたテストモードを指定する情報を受電側に送信する。すると受電側のシーケンス制御部124は、テストモード指定情報により指定されるテストシーケンス処理を実行する。
例えば受電側のシーケンス制御部124は、受電装置40の負荷90が有するバッテリー94の満充電を検出することなく、満充電を通知する満充電検出コマンドを送信する処理を、テストシーケンス処理として実行する。具体的には、送電装置10から通常送電(充電)開始コマンドを受信した場合に、通常送電シーケンスに移行せずに、直ぐに満充電検出コマンドを送電装置10に送信する。そして送電側のシーケンス制御104も、受電側のテストシーケンス処理に対応する処理を実行する。例えば満充電検出のテストモードが設定されると、そのテストモードを指定するコマンドを受電側に送信した後に、通常送電開始コマンドを送信し、伝送条件を通常送電用の条件に切り替える。そして受電側から満充電検出コマンドを受信すると、送電を停止する。
また受電側のシーケンス制御部124は、バッテリー94の再充電確認コマンドを送電装置10から受信した場合に、再充電確認コマンドの応答コマンドを送電装置10に送信する処理を、テストシーケンス処理として実行する。具体的には、送電側から再充電確認コマンドを受信すると、再充電が必要か否かの情報やバッテリー電圧の値を知らせる情報を含む応答コマンドを、送電側に返信する。なおこの場合に、実際にバッテリー電圧をチェックしないで応答コマンドを返信してもよいし、チェックして返信してもよい。そして送電側のシーケンス制御部104も、受電側のテストシーケンス処理に対応する処理を実行する。例えば再充電確認のテストモードが設定されると、そのテストモードを指定するコマンドを受電側に送信した後に、再充電確認コマンドを送信する。そして再充電確認コマンドの応答コマンドを受電側から受信すると、送電を停止する。
また受電側のシーケンス制御部124は、セルフテスト処理をテストシーケンス処理として実行する。ここでセルフテスト処理は、テスト用に一連の処理を組み合わせた処理である。具体的にはセルフテスト処理は、テスト効率化・テスト時間短縮化のために、通常シーケンス処理の一部の処理を省き、外部からの指示がなくてもテスト用の一連の処理を自動的に実行するための処理である。そしてこのセルフテストモードに設定されると、送電側のシーケンス制御部104も、受電側のセルフテスト処理に対応する処理を実行する。
なおシーケンス制御部124は、受電側での検知情報を送電装置10に送信するための処理を、テストシーケンス処理として実行してもよい。例えば1次コイルL1と2次コイルL2の位置関係が適正か否かを知らせる位置レベル情報や前述のバッテリー電圧情報などが受電側で検知された場合に、この検知情報をテストシーケンス処理において送電側に送信する。このようにすることで、複雑な通常シーケンスを経ることなく、送電側は受電側の検知情報を得ることが可能になる。
なお図3では、送電側と受電側にホストI/F27、57を設けることで、送電側、受電側のホスト2、4の間での通信を可能にしている。即ち、これまでの無接点電力伝送システムでは、送電側と受電側の間でID認証情報しか通信できなかった。これに対して、図3の構成によれば、例えばアプリケーションデータを、無接点電力伝送を利用して、充電器などの送電側機器と携帯電話機などの受電側機器との間で通信することが可能になる。従って、充電期間等を有効活用して機器間でデータを通信することが可能になるため、ユーザの利便性を大幅に向上できる。
具体的には図3において、送電側のホスト2と受電側のホスト4との間での通信を要求する通信要求コマンドが、ホストI/F27を介してホスト2によりレジスター部23に書き込まれたとする。この場合には送電側の制御部22は、ホスト2、4の間で通信を行う通信モードに移行すると共に、その通信要求コマンドを受電装置40に送信する。
一方、受電側の制御部52は、ホスト2、4の間での通信を要求する通信要求コマンドを、送電装置10から受信すると、通信モードに移行する。例えば送電側から通信要求コマンドが送信されると、そのコマンドの受信がホスト4に通知されると共に、受電側の動作モードも通信モードに移行する。これによりホスト2、4の間での通信が可能になる。ここで通信要求コマンドとしては、送電側のホスト2から受電側のホスト4へのデータ転送を要求するOUT転送コマンドや、受電側のホスト4から送電側のホスト2へのデータ転送を要求するIN転送コマンドがある。
4.動作
次に本実施形態の動作について説明する。図5(A)〜図6(C)は、通常シーケンス処理での本実施形態の動作説明図である。
まず図5(A)に示すように送電装置10は、通常送電を開始する前に、仮送電(位置検出用送電)を開始する。この仮送電により、受電装置40に対して電源電圧が供給されて、受電装置40のパワーオンが行われる。この場合の仮送電は、情報レジスター110に設定された送電側伝送条件情報の駆動電圧、駆動周波数を用いて行われる。そして受電装置40は、例えば1次コイルL1と2次コイルL2の位置関係が適正か否かを判定する。
次に、図5(B)に示すように、送電側と受電側との間で仮送電の伝送条件を維持したままで認証処理が行われる。具体的には例えば後述するようなネゴシエーション処理やセットアップ処理が行われる。
送電側と受電側との間での認証処理が適正に終了すると、例えば受電側から送電側にスタートフレームが送信される。これにより図5(C)に示すように、送電側は、受電側に対する通常送電を開始し、負荷90のバッテリー94の充電等が開始する。
図6(A)に示すように、受電側がバッテリー94の満充電を検出すると、満充電検出コマンド(満充電通知コマンド)を送電側に送信する。そして図6(B)に示すように送電側は、満充電検出コマンドを受信すると、満充電検出後の待機フェーズに移行する。そして受電側への送電を停止し、これにより受電側はパワーオフになり、省電力化が実現される。
図6(C)に示すように、送電側は、この満充電検出後の待機フェーズにおいて、定期的に再充電確認用の仮送電を行い、この再充電確認用の仮送電期間において、バッテリー94の再充電確認コマンドを送信する。すると受電側は、バッテリー94の充電電圧を確認し、確認結果(再充電が必要か否か、或いは充電電圧)を知らせるための応答コマンドを送電側に送信する。そして送電側は、応答コマンドに基づいて、バッテリー94の再充電が必要か否かを判断する。このように満充電検出後に定期的に再充電確認シーケンスを実行することで、満充電検出後に電力が無駄に消費されてしまう事態を防止できる。
そして本実施形態では、テストモードが設定されると、図5(A)〜図6(C)の通常シーケンス処理とは異なるテストシーケンス処理を実行する。例えば図7(A)にテストモードの例を示す。
例えばテストモード1では、受電側がコマンド分岐で直ぐに満充電検出コマンドを発行する。テストモード2では、送電側がコマンド分岐で直ぐに再充電確認コマンドを発行し、受電側が応答コマンドを返信する。テストモード3では、テスト用に一連の処理を組み合わせたセルフテスト処理を実行する。
これらのテストモードは、図7(B)に示すように、テスト回路28によりテストレジスター119のテストモード設定レジスター220に設定される。即ちテスト信号TESTとテスト用クロック信号TMCKにより、各テストモードを表すフラグが、テストモード設定レジスター220に書き込まれる。そして設定されたテストモードの指定情報が、受電側に送信されて受電側のテストモード指定情報レジスター230に書き込まれる。
また受電側が対応可能なテストモードを示すテスト対応可否情報は受電側のテスト対応可否情報レジスター232に格納されている。そして例えば認証処理期間(セットアップ期間)において、このテスト対応可否情報が送電側に送信されて、送電側のテスト対応可否情報レジスター222に書き込まれる。そして送電側はテスト対応可否情報に基づいて、受電側が対応可能なテストモードを判断し、テストモード設定レジスター220に設定されたテストモードが、受電側により対応可能なテストモードである場合には、そのテストモードの指定情報を受電側に送信する。なお対応可能なテストモードではない場合には、例えばそのテストモードの処理を中止する。
なお本実施形態により実現されるテストモードは図7(A)のテストモード1、2、3には限定されない。例えば通信コマンドや送電停止要求コマンドなどの各種コマンドについてのテストモードを設けてもよい。
次に図8(A)〜図9(C)を用いてテストシーケンス処理での本実施形態の動作について説明する。
図8(A)に示すように、送電装置10が仮送電を開始すると、受電装置40に電源電圧が供給され、受電装置40のパワーオンが行われる。そして図8(B)に示すように、受電側が、テストレジスター139に格納されているテスト対応可否情報を例えば後述するセットアップフェーズにおいて送電側に送信する。
次に図8(C)に示すように、例えばセットアップフェーズにおいて、送電側が受電側にテストモード指定情報を送信する。或いは、セットアップフェーズに続くコマンドフェーズにおいて、送電側がテストモード指定コマンドを発行することで、テストモード指定情報を伝える。
そして図9(A)に示すように、テストモード1に設定された場合には、送電側が通常送電(充電)開始コマンドを送信する。すると通常送電開始コマンドを受信した受電側は、送電側に対して直ぐに満充電検出コマンドを送信する。即ち、通常シーケンスでは図5(C)、図6(A)に示すように、受電側は通常送電開始コマンドを受信すると、負荷90のバッテリー94への給電を行い、バッテリー94の満充電が検出された後に満充電検出コマンドを送電側に返信する。これに対して図9(A)では、通常送電開始コマンドを受信しても、負荷90のバッテリー94への給電は行われず、バッテリー94の満充電が検出されていなくても、満充電検出コマンドを送電側に返信する。
また図9(B)に示すように、テストモード2に設定された場合には、送電側は再充電確認コマンドを送信する。すると再充電確認コマンドを受信した受電側は、応答コマンド(バッテリー電圧)を送電側に返信する。即ち、通常シーケンスでは図6(A)〜図6(C)に示すように、満充電検出コマンドが送信され、満充電検出後の待機フェーズのシーケンスを経た後に、送電側から受電側に再充電確認コマンドが送信される。これに対して図9(B)では、このようなシーケンスを経ることなく、送電側が受電側に再充電確認コマンドを送信し、受電側は送電側に応答コマンドを返信する。
また図9(C)に示すように、テストモード3に設定された場合には、通常シーケンス処理とは異なるセルフテスト処理が実行される。このセルフテスト処理は、テスト時間を短縮するためにテスト項目に対応する処理を任意に組み合わせた処理であり、テストモード3ではこの一連の処理からなるセルフテスト処理が自動実行される。
例えば、満充電検出のシーケンスが適正に実行されたか否かを検査しようとした場合、図5(C)、図6(A)の通常シーケンスでは、通常送電開始後のバッテリー94の満充電を検出する必要がある。しかしながら、図2の対向試験では、シーケンスの遷移に長時間を要し、テスト時間が長くなってしまう。
これに対して図9(A)のテストモード1では、実際にバッテリー94の満充電が検出されなくても、送電側からの通常送電開始コマンドに対して受電側が満充電検出コマンドを直ぐに返信する。従って、満充電検出のシーケンスが適正に実行されたか否かを、短時間で効率的に検査できる。
また再充電確認のシーケンスが適正に実行されたか否かを検査しようとした場合、図6(A)〜図6(C)の通常シーケンスでは、満充電検出後の待機フェーズが経過するのを待った後に、再充電確認コマンド、応答コマンドの送受信を検出する必要がある。しかしながら、図2の対向試験では、このようなテストを実現するのは難しく、実現したとしても待機フェーズを待つために長時間を要し、テスト時間が長くなってしまう。
これに対して図9(B)のテストモード2では、満充電検出後の待機フェーズを経ることなく送電側から受電側に再充電確認コマンドが送信され、受電側から応答コマンドが返信される。従って、再充電確認のシーケンスが適正に実行されたか否かを、短時間で効率的に検査できる。
また本実施形態では、2次側のマルチ電力に対応するために、仮送電期間での無接点電力伝送の伝送条件と、通常送電期間での伝送条件を異ならせている。例えば仮送電期間では、情報を通信できる低出力電圧(低出力電力)の仮送電用の伝送条件に設定し、通常送電期間では、2次側定格電力仕様に応じた通常送電用の伝送条件に設定する。
そして、仮送電用の伝送条件で適正に情報を通信できたか否かについては、仮送電期間での認証処理が適正に行われたか否かを確認することで実現できる。しかしながら、通常送電用の伝送条件で適正に情報を通信できたかについては、満充電検知移行、データ通信モード移行などの一定の動作ステートの遷移が必要であり、やはりテスト時間が非常に長くなる。
これに対して図9(A)、図9(B)では、テストモード設定後に、伝送条件を通常送電用の条件に切り替えることで、通常送電用の伝送条件で情報(満充電検出コマンド、再充電確認コマンド、応答コマンド)を適正に通信できたか否かを容易に検査することができ、テストの信頼性を高めることができる。
また通常シーケンス処理では、シーケンス制御を短縮化し、選択した個別処理を組み合わせた一連のセルフテスト用シーケンスでテストを行うことは難しい。
これに対して図9(C)では、任意の一連の処理を組み合わせたセルフテスト処理を自動的に実行できるため、テストの効率化を図れると共に信頼性を向上できる。
また本実施形態によれば、受電側では、受電による電源の立ち上がりで、直ぐにテストシーケンス処理が起動する。従って、1次側からの送電制御に同期して、シーケンシャルにテストモードを指定して実行することが可能になる。例えば通常シーケンスでは、極めて短時間で認証処理が実行され、通常送電モードに移行してしまうため、1次側からの送電制御に同期して、シーケンシャルにテストモードを指定して実行することは困難である。
また図3ではホスト2、4と通信するためのホストインターフェース27、57を設けている。従って、レジスター部23、53の所定のレジスターにアクセスすることで、図9(A)〜図9(C)のテストモードの実行結果を、容易に確認することが可能になる。
また図8(B)に示すように、受電側は、セットアップ処理時等において、自身が振る舞い可能なテストモード群を、テスト対応可否情報を用いて予め送電側に伝えることができるため、1次側のマルチ送電にも対応が容易になる。
また本実施形態では、スタートフレーム後のコマンド分岐においてテストシーケンス処理に移行するため、様々なテストシーケンス処理をオプション的に追加・削除することが可能になり、多様なテストに対応できる。
このように本実施形態によれば、図2のような対向試験において、より簡便な方法でテスト時間の大幅な短縮化を図れる。また対向試験においてセルフテスト機能を実装できると共に、検査の自動化にも容易に対応できる。
5.無接点電力伝送の処理シーケンス
無接点電力伝送が普及すると、受電側の2次コイルとして様々なタイプのものが市場に出回ることが予想される。即ち、受電側である携帯電話機等の電気機器の外形・サイズは様々であるため、これに応じて、電子機器の受電装置に内蔵される2次コイルの外形・サイズも様々なものになる。また各電子機器が必要とする無接点電力伝送の電力量(ワット数)や出力電圧も様々であるため、これに応じて2次コイルのインダクタンス等も様々なものになる。
一方、無接点電力伝送では1次コイルと2次コイルの形状・サイズ等が完全に適合していなくても、電力が伝送されてしまうという事態が起こる。この点、有線のケーブルを用いた充電では、ケーブルのコネクターの形状等を工夫することで、このような事態を防止できるが、無接点電力伝送ではこのような工夫を施すことが難しい。そして、現在、無接点電力伝送については、各メーカー毎に個別の方式で実現されているのが現状である。
しかしながら、無接点電力伝送の普及を図り、それに伴う安全性を確保するためには、汎用性の高い無接点電力伝送の処理シーケンスを実現することが望ましい。
図10に、本実施形態により実現される無接点電力伝送の処理シーケンスの概略を模式的に示す。
この処理シーケンスでは、リセット状態の後に、待機フェーズに移行する。ここで、リセット状態では、送電側(1次)や受電側(2次)が保持していた各種フラグはクリアされる。ここでフラグは、送電装置や受電装置の状態(送電状態、満充電状態、再充電確認状態等)を表すものであり、これらの装置のレジスター部に保持される。
待機フェーズでは、送電側(1次)は、受電側(2次)の停止時(送電停止時)の最終状態を保持する。例えばバッテリーの満充電が検出されると、送電側及び受電側は満充電検出後の待機フェーズに移行する。この場合、バッテリー電圧の低下を検出して、再充電を行う必要があるため、送電側は、送電停止の要因が満充電検出であることを記憶する。具体的には、再充電確認フラグをクリアせずにセット状態に維持し、再充電が必要か否かを定期的に確認する。
なお待機フェーズでは、送電側から受電側への送電が停止するため、受電側は電源電圧が供給されずに停止状態になるが、送電側は、電源電圧が供給されて動作状態になっている。このように待機フェーズで受電側が動作を停止することで低消費電力化が図れ、この時に送電側が各種状態のフラグをクリアせずに保持することで、送電側は、待機フェーズの後、そのフラグを利用して各種処理を実行できる。
送電側や受電側は、待機フェーズの後にネゴシエーションフェーズに移行する。このネゴシエーションフェーズでは、規格/コイル/システムの一致確認や、安全上の情報交換などが行われるネゴシエーション処理が実行される。具体的には、送電側と受電側は、規格/コイル/システム情報の情報交換を行い、規格/コイル/システムがお互いに適合するか否かを確認する。また例えば受電側が送電側に、異物検出等のための安全しきい値情報を送信し、安全上の情報交換を行う。このネゴシエーション処理では、送電側と受電側の間で情報の通信が可能か否かの確認や、通信した情報が妥当か否かの確認や、受電側の負荷状態の適否(異物の非検出)の確認等が行われることになる。
ネゴシエーション処理において、規格/コイル/システムが不一致であると判定されたり、異物が検出されたり、機器の取り去りが検出されたり、タイムアウトエラーになると、リセット状態に移行し、各種フラグがクリアされる。一方、通信エラー等の場合には例えば待機フェーズに移行し、フラグのクリアは行われない。
送電側や受電側は、ネゴシエーションフェーズの後、セットアップフェーズに移行する。このセットアップフェーズでは、対応機能の情報やアプリケーション別の設定情報などのセットアップ情報が転送されるセットアップ処理が実行される。例えばネゴシエーション処理の結果に基づいて、認証処理が行われ、伝送条件が特定される。具体的には、受電側が、コイルの駆動電圧や駆動周波数等の伝送条件情報を送電側に送信すると、送電側は、受信した伝送条件情報に基づいてコイルの駆動電圧や駆動周波数等の通常送電のための伝送条件を格納する。また、対応機能についての情報交換や、上位のアプリケーション毎に異なる設定情報の交換も、このセットアップ処理で行われる。具体的には、通常送電開始後の受電側の負荷状態検出用のしきい値情報(例えばデータ通信用・異物検出用のしきい値情報)や、コマンドフェーズにおいて送電側、受電側が発行・実行可能なコマンドの種類や、通信機能、定期認証機能等の付加的な対応機能についての情報交換は、このセットアップ処理において実行される。これにより、電子機器の種類(携帯電話機、オーディオ機器等)や機種などのアプリケーションに応じて異なる設定情報の交換が可能になる。
セットアップ処理において、機器の取り去りが検出されたり、タイムアウトエラーになると、リセット状態に移行する。一方、通信エラー等の場合には待機フェーズに移行する。
送電側や受電側は、セットアップフェーズの後、コマンドフェーズに移行する。このコマンドフェーズでは、セットアップ処理で得た情報に基づいてコマンド処理が行われる。即ち、対応コマンド(対応可能であることがセットアップ処理で確認されたコマンド)の発行又は実行が行われる。コマンド処理で実行されるコマンドとしては、例えば、通常送電(充電)開始コマンド、満充電検出(通知)コマンド、再充電確認コマンド、通信コマンド、受電側割り込みコマンド、送電停止要求コマンドなどが考えられる。
例えば、ネゴシエーション処理、セットアップ処理により通常送電の準備が整い、送電側が通常送電(充電)開始コマンドを受電側に送信(発行)し、それを受信した受電側が応答コマンドを送電側に送信すると、送電条件が切り替わって、通常送電が開始する。そして通常送電の開始後、受電側において満充電が検出されると、受電側は満充電検出コマンドを送電側に送信する。
この満充電検出のように伝送継続が必要ない場合には、満充電検出後の待機フェーズに移行する。そして、再度、ネゴシエーション処理、セットアップ処理を経て、送電側は再充電確認コマンドを受電側に送信する。これにより受電側は、バッテリー電圧をチェックして、再充電が必要か否かを判定する。そして再充電が必要な場合には、再充電確認フラグがリセットされ、ネゴシエーションフェーズに移行し、認証処理とセットアップ処理を行った上で、送電側が通常送電開始コマンドを発行することで、通常送電が再開される。一方、再充電が必要ではない場合には、再充電確認フラグがセット状態に維持されて、満充電検出後の待機フェーズに戻る。
図11を用いて本実施形態の処理シーケンスについて更に具体的に説明する。F1に示す取り去り検出後の待機フェーズでは、例えばk1秒に1回の着地検出が行われる。そしてF2に示すように電子機器の着地(設置)が検出されると、ネゴシエーション処理、セットアップ処理が実行される。そしてF3に示すようにネゴシエーション処理、セットアップ処理が正常に終了し、コマンド処理において通常送電開始コマンドが発行されると、通常送電が開始し、電子機器の充電が開始する。そしてF4に示すように満充電が検出されると、電子機器のLEDが消灯し、F5に示すように満充電検出後の待機フェーズに移行する。
満充電検出後の待機フェーズでは、例えばk3秒に1回の取り去り検出が行われると共にk3×j秒に1回の再充電確認が行われる。そして満充電検出後の待機フェーズにおいて、F6に示すように電子機器の取り去りが検出されると、取り去り検出後の待機フェーズに移行する。一方、満充電検出後の待機フェーズにおいて、F7に示すように再充電確認により再充電が必要であると判定されると、ネゴシエーション処理、セットアップ処理が行われて、通常送電が再開され、バッテリーの再充電が行われる。なお、F8に示すように通常送電中に電子機器の取り去りが検出されると、取り去り検出後の待機フェーズに移行する。
以上の本実施形態の処理シーケンスによれば、例えば規格/コイル/システムの適合性の判断や、安全上の最低限の情報交換は、ネゴシエーション処理において行われる。そして、このネゴシエーション処理において、通信が可能な事や通信情報の妥当性が判断されると共に、受電側の負荷状態の適否が判断される。
そしてセットアップ処理においては、通常送電のために必要な伝送条件の設定等が実行される。例えばコイルの駆動電圧や駆動周波数が設定される。また、通常送電開始後の負荷状態の検出用のしきい値情報の転送や、付加的な対応機能の情報交換や、より上位のアプリケーション毎に必要な設定情報の交換が、セットアップ処理において実行される。
そして、このようなセットアップ処理、ネゴシエーション処理を経た後に、コマンドフェーズに移行して、コマンド処理が行われる。即ちネゴシエーション処理とセットアップ処理において対応可能になったことが確認されたコマンドの発行や実行がコマンド処理において行われる。
このようにすれば、システムの適合性や安全性の確保に必要な最低限の情報交換はネゴシエーション処理において実行されると共に、アプリケーション毎に異なるセットアップ情報の交換はセットアップ処理において実行される。従って、送電側と受電側が適合していない場合には、ネゴシエーション処理において除外されるため、情報量が多いセットアップ情報については転送しなくても済むようになる。これにより、ネゴシエーション処理では最小限の情報だけを転送すれば済み、転送情報量を少なくできるため、短期間でネゴシエーションフェーズを終了でき、処理を効率化できる。
また、送電側及び受電側の各機器は、ネゴシエーション処理により、最低限の無接点電力伝送が可能になり、機器毎の機能拡張は、セットアップ情報の交換で実現できる。従って、各機器は、ネゴシエーション処理で無接点電力伝送のシステムに必要な最小限の設定を行い、セットアップ処理でシステムの最適化が可能になるため、柔軟なシステム構築を実現できる。
また送電側は、受電側からしきい値情報やシステム情報を受信し、受信したしきい値情報やシステム情報を設定するだけで、無接点電力伝送や異物検出を実現できるため、送電側の処理を簡素化できる。この場合に、受電側が、適正な組み合わせのコイル情報としきい値情報を送電側に送信することで、適正且つ安全な無接点電力伝送を実現できる。
次にネゴシエーション処理、セットアップ処理等の詳細について説明する。図12(A)において、ネゴシエーション処理部202、212は、無接点電力伝送のネゴシエーション処理を行う。即ち、送電側と受電側の間で、無接点電力伝送の基本的な設定(規格、コイル、システム、安全機能等)についての情報交換を行う。そしてセットアップ処理部204、214は、ネゴシエーション処理の結果に基づいて、無接点電力伝送のセットアップ処理を行う。即ちネゴシエーション処理により無接点電力伝送の基本的な設定が行われた後、送電側と受電側との間で、機器やアプリケーション毎に異なるセットアップ情報の情報交換を行う。そしてコマンド処理部206、216は、セットアップ処理の後に、無接点電力伝送のコマンド処理を行う。即ち、基本的なコマンドやセットアップ処理で対応可能になったコマンドの発行や実行などを行う。
次に、図10の処理シーケンスを適用した場合の本実施形態の動作について図12(A)〜図13(C)を用いて説明する。
図12(A)に示すように仮送電が開始した後、図12(B)に示すように、受電装置40は、ネゴシエーションフレームを作成して、送電装置10に送信する。このネゴシエーションフレームは、例えば規格/コイル/システム情報や、異物しきい値情報を含む。
送電装置10は、受電装置40からネゴシエーションフレームを受信すると、受信したネゴシエーションフレームに含まれる受電側の規格/コイル/システム情報と、レジスター部23に記憶される送電側の規格/コイル/システム情報を照合する。そして送電側の規格/コイル/システム情報を含むネゴシエーションフレームを作成して、受電装置40に送信する。
すると受電装置40は、受電側の規格/コイル/システム情報と、受信したネゴシエーションフレームの規格/コイル/システム情報とを照合する。そして図12(C)に示すように、受電装置40は、セットアップフレームを作成して、送電装置10に送信する。このセットアップフレームは、例えばコイルの駆動電圧や駆動周波数等の伝送条件情報や、受電側が対応している機能(コマンド等)を示す対応機能情報などを含む。
送電装置10は、セットアップフレームを受信すると、受電側から受信した伝送条件情報に基づいて、通常送電の伝送条件を設定する。また、受信した受電側の対応機能情報に基づいて、送電側と受電側で対応機能が適合するか否かを判定する。そして、送電側の対応機能情報を含むセットアップフレームを作成して、受電装置40に送信する。すると、受電側は、受信した送電側の対応機能情報に基づいて、送電側と受電側で対応機能が適合するか否かを判定する。
次に、セットアップ処理の結果に基づいてコマンド処理が行われる。即ち、図13(A)に示すように、スタートフレームの後に、コマンド分岐に移行して、分岐先のコマンドが実行される。そして通常動作モードでは、図13(B)に示すように、コマンド分岐において例えば通常送電開始コマンドが送信されて、通常送電のシーケンスに移行する。
一方、テストモードでは、図13(C)に示すように、例えばテストモード指定コマンドが発行される。そして、コマンド分岐において、発行されたテストモード指定コマンドに対応するテストシーケンス処理に移行する。
このように本実施形態ではシーケンス制御部104、124は、コマンド処理におけるコマンド分岐において、テストモード指定コマンドに応じたテストシーケンス処理に移行する。即ち送電装置10からテストモード指定情報としてテストモード指定コマンドを受電側が受信した場合に、コマンド分岐において、テストモード指定コマンドで指定されるテストシーケンス処理に移行する。
6.詳細な構成例
図14に本実施形態の詳細な構成例を示す。なお以下では図3で説明した構成要素については同符号を付し、適宜、その説明については省略する。
波形モニター回路14は、1次コイルL1のコイル端信号CSGに基づいて、波形モニター用の誘起電圧信号PHINを生成する。表示部16は、無接点電力伝送システムの各種状態(電力伝送中、ID認証等)を、色や画像などを用いて表示する。発振回路24は1次側のクロックを生成する。駆動クロック生成回路25は、駆動周波数を規定する駆動クロックを生成する。ドライバー制御回路26は、駆動クロック生成回路25からの駆動クロックや制御部22からの周波数設定信号などに基づいて、所望の周波数の制御信号を生成し、送電部12の第1、第2の送電ドライバーに出力して、第1、第2の送電ドライバーを制御する。
負荷状態検出回路30は、誘起電圧信号PHINを波形整形し、波形整形信号を生成する。例えば信号PHINが所与のしきい値電圧を超えた場合にアクティブ(例えばHレベル)になる方形波(矩形波)の波形整形信号(パルス信号)を生成する。そして負荷状態検出回路30は、波形整形信号と駆動クロックに基づいて、波形整形信号のパルス幅情報(パルス幅期間)を検出して、受電側の負荷状態を検出する。
なお負荷状態検出回路30としては、パルス幅検出手法(位相検出手法)には限定されず、電流検出手法やピーク電圧検出手法などの種々の手法を採用できる。
制御部22(送電制御装置)は、負荷状態検出回路30での検出結果に基づいて、受電側(2次側)の負荷状態(負荷変動、負荷の高低)を判断する。例えば制御部22は、負荷状態検出回路30(パルス幅検出回路)で検出されたパルス幅情報に基づいて、受電側の負荷状態を判断し、例えばデータ(負荷)検出、異物(金属)検出、取り去り(着脱)検出などを行う。
受電部42は、2次コイルL2の交流の誘起電圧を直流電圧に変換する。この変換は受電部42が有する整流回路43により行われる。
負荷変調部46は負荷変調処理を行う。具体的には受電装置40から送電装置10に所望のデータを送信する場合に、送信データに応じて負荷変調部46(2次側)での負荷を可変に変化させて、1次コイルL1の誘起電圧の信号波形を変化させる。このために負荷変調部46は、ノードNB3、NB4の間に直列に設けられた抵抗RB3、トランジスターTB3(N型のCMOSトランジスター)を含む。このトランジスターTB3は受電制御装置50の制御部52からの信号P3Qによりオン・オフ制御される。そしてトランジスターTB3をオン・オフ制御して負荷変調を行う際には、給電制御部48のトランジスターTB2はオフにされ、負荷90が受電装置40に電気的に接続されない状態になる。
給電制御部48は負荷90への電力の給電を制御する。レギュレーター49は、整流回路43での変換で得られた直流電圧VDCの電圧レベルを調整して、電源電圧VD5(例えば5V)を生成する。受電制御装置50は、例えばこの電源電圧VD5が供給されて動作する。
トランジスターTB2(P型のCMOSトランジスター、給電トランジスター)は、受電制御装置50の制御部52からの信号P1Qにより制御される。具体的にはトランジスターTB2は、ネゴシエーション処理やセットアップ処理の間はオフになり、通常送電開始後はオンになる。
位置検出回路56は、1次コイルL1と2次コイルL2の位置関係が適正であるかを判断する。発振回路58は2次側のクロックを生成する。周波数検出回路60は、信号CCMPIの周波数(f1、f2)を検出する。満充電検出回路62は、負荷90のバッテリー94(2次電池)が、満充電状態(充電状態)になったか否かを検出する。負荷90は、バッテリー94の充電制御等を行う充電制御装置92を含む。
7.詳細な動作例
次に、本実施形態の詳細な動作例について説明する。図15〜図17は通常シーケンスでの詳細な動作例を示すフローチャートであり、図15では左列が送電側処理フローであり、右列が受電側処理フローになっている。
図15に示すように、送電側は、電源投入されてパワーオンすると、例えばk1秒のウェイト後に(ステップS1)、通常送電開始前の仮送電を行う(ステップS2)。
送電側からの仮送電により、受電側がパワーオンする(ステップS22)。すると受電制御装置50は信号P1QをHレベルに設定して、トランジスターTB2をオフにする。
次に受電側は、位置検出回路56を用いて、1次コイルL1と2次コイルL2の位置関係を判断し、位置レベル情報を取得する(ステップS24)。そして位置関係が適正であるかどうかに関わらず、ネゴシエーションフレームを生成して送電側に送信する(ステップS25)。
送電側は、ネゴシエーションフレームを受信すると(ステップS4)、ネゴシエーションフレームの検証を行う(ステップS5)。具体的には、送電側のレジスター部23に記憶された規格/コイル/システム情報と、受電側から受信した規格/コイル/システム情報とが適応範囲の組み合わせであるか否かを判断する。またネゴシエーションフレームに付加された位置レベル情報に基づいて、1次コイルL1と2次コイルL2の位置関係も判断する。そして、適正なネゴシエーションフレームであると判定されると、異物検出を行う(ステップS6)。
次に、送電側はネゴシエーションフレームを作成して受電側に送信する(ステップS7)。このネゴシエーションフレームは、例えば送電側のレジスター部23に記憶された規格情報、コイル情報、システム情報を含む。
受電側は、ネゴシエーションフレームを受信すると(ステップS26)、ネゴシエーションフレームの検証を行う(ステップS27)。具体的には、受電側のレジスター部53に記憶された規格/コイル/システム情報と、送電側から受信した規格/コイル/システム情報とが適応範囲の組み合わせであるか否かを判断する。また1次コイルL1と2次コイルL2の位置関係を、再度判断し、位置レベル情報、ならびに対応可能なテスト情報を取得する。そして、適正なネゴシエーションフレームであると判定されると、セットアップフレームを生成して、送電側に送信する(ステップS28)。このセットアップフレームは、通信条件情報や伝送条件情報や対応機能情報等と位置レベル情報を含む。ここで通信条件情報は通信方式や通信パラメーターなどである。また伝送条件情報は1次コイルの駆動電圧や駆動周波数などである。また対応機能情報は、アプリケーション毎に付加された機能を表す情報である。
送電側は、セットアップフレームを受信すると(ステップS8)、セットアップフレームの検証を行う(ステップS9)。そして受電側からのセットアップフレームが適正である場合には、送電側のセットアップフレームを作成して、受電側に送信する(ステップS10)。この場合にセットアップフレームにテストモード指定情報を含ませてもよい。
受電側は、セットアップフレームを受信すると(ステップS29)、セットアップフレームの検証を行う(ステップS30)。そしてセットアップフレームが適正である場合には、スタートフレームを作成して、送電側に送信する(ステップS31)。
スタートフレームが送信されると、送電側及び受電側はコマンド分岐に移行する。即ち、コマンド判定が行われて、各種フラグに応じたコマンドの処理に分岐する。
図16はコマンド分岐後の送電側の処理を示すフローチャートである。図16に示すように、送電側は、ステップS41のコマンド分岐において、優先的な処理が必要な他のコマンド(通信要求、割り込み、送電停止、再充電確認フラグ=1など)が存在しない場合には、通常送電(充電)の開始コマンドを受電側に送信する(ステップS42)。そして受電側から応答コマンドを受信すると、応答コマンドに付加された位置レベル情報に基づいて、1次コイルL1と2次コイルL2の位置関係を確認する(ステップS43)。そして伝送条件や通信条件を通常送電用の条件に切り替える(ステップS44)。具体的には、セットアップ処理で設定された伝送条件や通信条件に切り替える。そして、定期認証をオンにして(ステップS45)、通常送電を開始する(ステップS46)。
送電側は、通常送電が開始した後、定期的な負荷変調による定期認証期間において、大面積の金属異物等による乗っ取り状態の検出を行う(ステップS47)。また取り去り検出、異物検出を行う(ステップS48、S49)。
次に送電側は、受電側のホスト4からの送電停止コマンド(STOPコマンド)を受信したか否かを判断する(ステップS50)。また受電側のホスト4からの割り込みコマンド(INTコマンド)を受信したか否かを判断する(ステップS51)。更に送電側のホスト2からのホスト通信要求(OUT・IN転送コマンド)があったか否かを判断する(ステップS52)。
そして送電側は、これらのコマンドの受信や要求がなかった場合には、受電側から満充電検出コマンド(セーブフレーム)を受信したか否かを判断し(ステップS53)、受信していない場合にはステップS47に戻る。一方、受信した場合には、定期認証をオフにして、送電を停止する(ステップS54、S55)。そして満充電検出後の待機フェーズに移行する(ステップS56)。
この満充電検出後の待機フェーズでは、例えばk3秒に1回、取り去り検出を行う(ステップS57)。そして、取り去りが検出されると再充電確認フラグを0にリセットし(ステップS60)、送電を停止してステップS1に戻る。また満充電検出後の待機フェーズでは、例えばk3×j秒に1回、再充電の確認を行い、再充電確認フラグを1にセットし(ステップS58、S59)、送電を停止してステップS1に戻る。
ステップS59で再充電確認フラグが1にセットされた場合には、ステップS1に戻った後、ネゴシエーション処理、セットアップ処理が行われる。そして、ステップS41のコマンド分岐において、再充電確認フラグが1であるため、再充電確認モードの処理に移行する。
具体的には、送電側は再充電確認コマンドを受電側に送信する(ステップS61)。そして、再充電確認コマンドに対する応答コマンドを受電側から受信すると(ステップS62)、その応答コマンドと共に受信したバッテリー電圧のチェック結果に基づいて、バッテリー94の再充電が必要か否かを判断する(ステップS63)。そして再充電が必要であると判断された場合には、再充電確認用の送電(仮送電)を停止して(ステップS64)、再充電確認フラグを0に設定し、ステップS1に戻る。一方、再充電が必要でないと判断された場合には、再充電確認用の送電を停止して(ステップS65)、再充電確認モードから満充電検出後の待機モード(ステップS56〜S58)に戻る。
送電側は、ステップS50、S51で送電停止コマンドや割り込みコマンドを受信したと判断した場合やステップS52でホスト2から通信要求があったと判断した場合には、無接点電力伝送の伝送条件や通信条件を、通常送電用から通信モード用の条件(仮送電時の条件)に切り替える(ステップS66)。例えば駆動周波数や駆動電圧を切り替えたり、受電側の負荷状態の検出用のしきい値パラメーターを切り替える。そしてステップS41のコマンド分岐に移行する。
例えばステップS52において送電側のホスト2からの通信要求があったと判断された場合には、ステップS41のコマンド分岐において、ホスト要求による通信モードの処理に分岐する。そしてステップS67〜S71の処理に移行する。
またステップS51において受電側からの割り込みコマンド(INTコマンド)を受信したと判断された場合には、ステップS41のコマンド分岐において、受電側の割り込みコマンドによる通信モードの処理に分岐する。そしてステップS72〜S74の処理が実行された後、ステップS68〜S71の処理に移行する。
またステップS50において受電側から送電停止コマンド(STOPコマンド)を受信したと判断された場合には、ステップS41のコマンド分岐において、送電停止コマンドの処理に分岐する。そしてステップS75〜S78が処理が実行される。
図17はコマンド分岐後の受電側の処理を示すフローチャートである。図17に示すように、受電側は、ステップS81のコマンド分岐において、優先的な処理が必要な他のコマンド(通信要求、割り込み、送電停止等)が存在せず、送電側から通常送電開始コマンドを受信すると(ステップS82)、1次コイルL1と2次コイルL2の位置関係を再度判断し、位置関係情報である位置レベル情報を取得する(ステップS83)。そして、位置レベル情報が付加された応答コマンドを送電側に送信する(ステップS84)。
受電側は、応答コマンドを送信した後、給電制御部48のトランジスターTB2をオンにして(ステップS85)、負荷90への電力供給を開始する。また定期認証をオンにして、定期的な負荷変調を行う(ステップS86)。
次に受電側は、受電側のホスト4からの送電停止要求(STOPコマンド)があったか否かを判断する(ステップS87)。また受電側のホスト4からの割り込み要求(INTコマンド)があったか否かを判断する(ステップS88)。更に送電側のホスト2からの通信要求コマンド(OUT・IN転送コマンド)を受信したか否かを判断する(ステップS89)。
そして受電側は、これらの要求やコマンドの受信がなかった場合には、バッテリー94が満充電になったか否かを検出する(ステップS90)。そして満充電が検出されなかった場合にはステップS87に戻る。一方、満充電が検出されると、トランジスターTB2をオフにして(ステップS91)、負荷90への電力供給を停止する。また定期認証をオフにする(ステップS92)。そして、満充電の検出を通知する満充電検出コマンド(セーブフレーム)を送電側に送信し(ステップS93)、k5秒のウェイト期間の後(ステップS94)、ステップS93に戻り、処理を繰り返す。
受電側は、送電側が再充電確認用の送電(仮送電)を開始すると、パワーオンリセットされ、ネゴシエーション処理、セットアップ処理を行う。そして送電側が送信した再充電確認コマンド(ステップS61参照)を受信すると、ステップS81のコマンド分岐において、再充電確認モードの処理に移行する。
具体的には、受電側は、バッテリー電圧をチェックして(ステップS95)、再充電確認コマンドに対する応答コマンドとバッテリー電圧のチェック結果を送電側に送信する(ステップS96)。そして再充電確認用の送電が停止するとパワーオフされる。
また受電側は、ステップS87、S88でホスト4からの送電停止要求や割り込み要求があったと判断した場合やステップS89で通信要求のコマンドを受信したと判断した場合には、給電用のトランジスターTB2をオフにすると共に定期認証もオフにする(ステップS97)。そして伝送条件や通信条件を通信モード用の条件に切り替え(ステップS98)、ステップS81のコマンド分岐に移行する。
例えばステップS89において、送電側から通信要求コマンド(OUT・IN転送コマンド)を受信したと判断された場合には、ステップS81のコマンド分岐において、送電側からの通信要求による通信モードの処理に分岐する。そしてステップS102〜S104の処理に移行する。
またステップS88において、受電側のホスト4からの割り込み要求があったと判断された場合には、ステップS81のコマンド分岐において、受電側の割り込み要求による通信モードの処理に分岐する。そしてステップS99〜S104の処理に移行する。
またステップS87において受電側のホスト4からの送電停止要求があったと判断された場合には、ステップS81のコマンド分岐において、送電停止要求による処理に分岐する。そして送電停止コマンドを送電側に送信し(ステップS105)、送電が停止するとパワーオフされる。
図18は、コマンド分岐においてテストシーケンス処理を行う場合の送電側の動作を説明するためのフローチャートである。
送電側のテストレジスター119にテストモード1が設定されている場合には、ステップS41のコマンド分岐において、テストモード1に対応するテストシーケンス処理に移行する。具体的には、TEST1コマンドを受電側に送信する(ステップS111)。そして受電側からTEST1コマンドの応答コマンド受信すると、通常送電(充電)開始コマンドを送信する(ステップS112、S113)。
次に、受電側から通常送電開始コマンドの応答コマンドを受信すると、通常送電用の条件に切り替える(ステップS114、S115)。そして満充電検出コマンドを受信したか否かを判断し、受信した場合には送電を停止する(ステップS116、S117)。
またテストモード2が設定されている場合には、コマンド分岐においてテストモード2に対応するテストシーケンス処理に移行する。具体的には、テストモードTEST2のコマンドを送信する(ステップS121)。そして受電側から応答コマンドを受信すると、再充電確認コマンドを送信する(ステップS122、S123)。次に、受電側から応答コマンドを受信すると、送電を停止する(ステップS124、S125)。
またテストモード3が設定されている場合には、コマンド分岐においてテストモード3に対応するテストシーケンス処理であるセルフテスト処理に移行する。具体的には、テストモードTEST3のコマンド送信する(ステップS131)。そして受電側から応答コマンドを受信すると、通常送電開始コマンドを送信する(ステップS132、S133)。
次に、応答コマンドを受信すると、通常送電用の条件に切り替える(ステップS134、S135)。そして満充電検出コマンドを受信すると、通信モード用の条件に切り替えて、再充電確認コマンドを送信する(ステップS136、S137、S138)。そして、応答コマンドを受信すると、必要であればデータ通信動作の確認のための処理を行う(ステップS139、S140)。そして送電を停止する(ステップS141)。
図19は、コマンド分岐においてテストシーケンス処理を行う場合の受電側の動作を説明するためのフローチャートである。
テストモード1の場合には、ステップS81のコマンド分岐においてテストモード1に対応するテストシーケンス処理を実行する。具体的には、送電側からTEST1コマンドを受信すると、その応答コマンドを送電側に送信する(ステップS151、S152)。そして送電側から通常送電開始コマンドを受信すると、その応答コマンドを送信する(ステップS153、S154)。
次に、タイマーによる待ち時間の調整を行った後、満充電検出をコマンドを送信し、必要であればk5秒毎に満充電検出コマンドを送信する(ステップS155、S156、S157)。
テストモード2の場合には、コマンド分岐においてテストモード2に対応するテストシーケンス処理を実行する。具体的には、送電側からTEST2コマンドを受信すると、その応答コマンドを送電側に送信する(ステップS161、S162)。そして、再充電確認コマンドを受信すると、必要であればバッテリー電圧のチェック処理を行い、そのチェック結果を含む再充電確認コマンドの応答コマンドを送電側に送信する(ステップS163、S164、S165)。これにより受電側の検知情報をテストモード時(例えば故障解析時)に送電側に送信することも可能になる。
テストモード3の場合には、コマンド分岐においてテストモード3に対応するテストシーケンス処理であるセルフテスト処理を実行する。具体的には、送電側からTEST3コマンドを受信すると、その応答コマンドを送信する(ステップS171、S172)。そして通常送電開始コマンドを受信すると、タイマーによる待ち時間の調整を行った後に、満充電検出コマンドを送信する(ステップS173、S174、S175)。
次に、通信モード用の条件への切り替えを待ち、再充電確認コマンドを受信すると、例えばバッテリー電圧のチェック処理を行い、応答コマンドを送電側に送信する(ステップS176、S177、S178、S179)。次に、必要であればLED点滅確認等の任意の動作を行う(ステップS180)。そして電力伝送が終了する(ステップS181)。
図18、図19に示すように本実施形態では、スタートフレーム後のコマンド分岐において、各テストモードに対応する各テストシーケンス処理に移行する。この場合に、本実施形態では、コマンド分岐からテストシーケンス処理を分岐させるシーケンスになっているため、必要なテストシーケンス処理をオプション的に追加・削除でき、多様なテストを実現できる。
また図18のステップS131〜S141や図19のステップS171〜S181に示すセルフテスト処理は、図16、図17に示すような複雑な通常シーケンス処理から不要な処理を省いて、テストに最適な一連の処理を組み合わせることで実現される。従って、このセルフテスト処理を実行することで、短時間で効率的に所望の検査を自動的に実行できるようになる。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本発明の範囲に含まれる。また受電制御装置、受電装置、送電制御装置、送電装置の構成・動作や、テストシーケンス処理、通常シーケンス処理、テストモードの設定処理、認証処理等も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
L1 1次コイル、L2 2次コイル、2 ホスト(送電側)、4 ホスト(受電側)、
10 送電装置、12 送電部、14 波形モニター回路、16 表示部、
20 送電制御装置、22 制御部(送電側)、23 レジスター部、24 発振回路、
25 駆動クロック生成回路、26 ドライバー制御回路、27 ホストI/F、
28 テスト回路、30 負荷状態検出回路、40 受電装置、42 受電部、
43 整流回路、46 負荷変調部、48 給電制御部、50 受電制御装置、
52 制御部(受電側)、53 レジスター部、56 位置検出回路、
57 ホストI/F、58 発振回路、59 検出回路、60 周波数検出回路、
62 満充電検出回路、90 負荷、92 充電制御装置、94 バッテリー、
100 送電制御部、102 送信処理部、103 受信処理部、
104 シーケンス制御部、106 検知判定部、108 使用機能設定部、
110 情報レジスター、112 ステータスレジスター、
114 コマンドレジスター、116 割り込みレジスター、
118 データレジスター、119 テストレジスター、120 受電制御部、
122 送信処理部、123 受信処理部、124 シーケンス制御部、
126 検知判定部、128 使用機能設定部、130 情報レジスター、
132 ステータスレジスター、134 コマンドレジスター、
136 割り込みレジスター、138 データレジスター、139 テストレジスター、
202、212 ネゴシエーション処理部、204、214 セットアップ処理部、
206、216 コマンド処理部

Claims (18)

  1. 1次コイルと2次コイルを電磁的に結合させて送電装置から受電装置に対して電力を伝送し、前記受電装置の負荷に対して電力を供給する無接点電力伝送システムの前記受電装置に設けられる受電制御装置であって、
    前記送電装置からの情報の受信処理を行う受信処理部と、
    前記受電制御装置のシーケンス制御を行うシーケンス制御部とを含み、
    前記受信処理部は、
    前記送電装置からテストモード指定情報を受信し、
    前記シーケンス制御部は、
    受信した前記テストモード指定情報に基づいて、通常シーケンス処理とは異なるテストシーケンス処理を実行することを特徴とする受電制御装置。
  2. 請求項1において、
    前記送電装置に対する情報の送信処理を行う送信処理部を含み、
    前記送信処理部は、
    前記受電制御装置が対応可能なテストモードを知らせるテスト対応可否情報を、前記送電装置に送信することを特徴とする受電制御装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記シーケンス制御部は、
    前記受電装置の前記負荷が有するバッテリーの満充電を検出することなく、満充電検出コマンドを前記送電装置に送信するための処理を、前記テストシーケンス処理として実行することを特徴とする受電制御装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
    前記シーケンス制御部は、
    前記受電装置の前記負荷が有するバッテリーの再充電確認コマンドを前記送電装置から受信した場合に、前記再充電確認コマンドの応答コマンドを前記送電装置に送信するための処理を、前記テストシーケンス処理として実行することを特徴とする受電制御装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    前記シーケンス制御部は、
    テスト用に一連の処理を組み合わせたセルフテスト処理を、前記テストシーケンス処理として実行することを特徴とする受電制御装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、
    前記シーケンス制御部は、
    受電側での検知情報を前記送電装置に送信するための処理を、前記テストシーケンス処理として実行することを特徴とする受電制御装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかにおいて、
    コマンド処理を行うコマンド処理部を含み、
    前記シーケンス制御部は、
    前記コマンド処理におけるコマンド分岐において、前記テストモード指定情報に応じたテストシーケンス処理に移行することを特徴とする受電制御装置。
  8. 請求項7において、
    前記シーケンス制御部は、
    前記送電装置から前記テストモード指定情報としてテストモード指定コマンドを受信した場合に、前記コマンド分岐において、前記テストモード指定コマンドで指定されるテストシーケンス処理に移行することを特徴とする受電制御装置。
  9. 請求項7において、
    無接点電力伝送のネゴシエーション処理を行うネゴシエーション処理部と、
    前記ネゴシエーション処理の結果に基づいて、無接点電力伝送のセットアップ処理を行うセットアップ処理部とを含み、
    前記受信処理部は、
    前記セットアップ処理において、前記送電装置から前記テストモード指定情報を受信することを特徴とする受電制御装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載の受電制御装置と、
    前記2次コイルの誘起電圧を直流電圧に変換する受電部とを含むことを特徴とする受電装置。
  11. 請求項10に記載の受電装置と、
    前記受電装置により電力が供給される負荷とを含むことを特徴とする電子機器。
  12. 1次コイルと2次コイルを電磁的に結合させて送電装置から受電装置に対して電力を伝送し、前記受電装置の負荷に対して電力を供給する無接点電力伝送システムの前記送電装置に設けられる送電制御装置であって、
    前記受電装置に対する情報の送信処理を行う送信処理部と、
    前記送電制御装置のシーケンス制御を行うシーケンス制御部とを含み、
    テストモードに設定された場合に、前記シーケンス制御部が、前記テストモードに対応するテストシーケンス処理を実行し、前記送信処理部が、前記受電装置にテストモード指定情報を送信することを特徴とする送電制御装置。
  13. 請求項12において、
    前記受電装置からの情報の受信処理を行う受信処理部を含み、
    前記送信処理部は、
    前記受電制御装置が対応可能なテストモードを知らせるテスト対応可否情報を前記受信処理部が受信した場合に、前記テスト対応可否情報により対応可能と判断されたテストモードの指定情報を、前記受電装置に送信することを特徴とする送電制御装置。
  14. 請求項12又は13において、
    コマンド処理を行うコマンド処理部を含み、
    前記シーケンス制御部は、
    前記コマンド処理におけるコマンド分岐において、前記テストモードに対応するテストシーケンス処理に移行することを特徴とする送電制御装置。
  15. 請求項14において、
    前記シーケンス制御部は、
    前記テストモード指定情報として前記テストモードに対応するテストモード指定コマンドを、前記受電装置に送信するための処理を行うことを特徴とする送電制御装置。
  16. 請求項14において、
    無接点電力伝送のネゴシエーション処理を行うネゴシエーション処理部と、
    前記ネゴシエーション処理の結果に基づいて、無接点電力伝送のセットアップ処理を行うセットアップ処理部とを含み、
    前記送信処理部は、
    前記セットアップ処理において、前記受電装置に前記テストモード指定情報を送信することを特徴とする送電制御装置。
  17. 請求項12乃至16のいずれかに記載の送電制御装置と、
    交流電圧を生成して前記1次コイルに供給する送電部とを含むことを特徴とする送電装置。
  18. 請求項17に記載の送電装置を含むことを特徴とする電子機器。
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