JP2010180753A - 排気浄化システムの異常診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】還元剤溶液の品質異常診断を比較的簡易な構成で実施する。
【解決手段】排気浄化システムは、所定濃度の尿素水を貯留するための尿素水タンク21と、エンジンの排気通路に設けられ尿素水により排気中のNOxを選択的に浄化するSCR触媒13とを備え、SCR触媒13の排気上流側に還元剤添加弁15により尿素水を添加するものである。また、尿素水タンク21内の液量を検出する液量検出手段として尿素水位センサ31が設けられている。ECU40は、エンジン停止時に尿素水位センサ31により検出される停止時液量と、次回のエンジン始動時に尿素水位センサ31により検出される始動時液量との比較結果に基づいて、尿素水の品質に関する異常診断を実施する。
【選択図】図1

Description

本発明は、排気浄化システムの異常診断装置に関するものであり、特に還元剤としてのアンモニアにより排気中の窒素酸化物(NOx)を選択的に浄化する選択還元型触媒(SCR)を採用した排気浄化システムの異常診断装置に関するものである。
近年、自動車等に適用されるエンジン(特にディーゼルエンジン)において、排気中のNOxを高い浄化率で浄化する排気浄化システムとして尿素SCRシステムの開発が進められており、一部実用化に至っている。尿素SCRシステムとしては次の構成が知られている。すなわち、エンジン本体に接続された排気管に選択還元型のNOx触媒が設けられ、その排気上流側にNOx還元剤としての尿素水(還元剤溶液)を添加する尿素水添加弁が設けられている。また、同システムにおいて、尿素水はタンク内に所定の尿素濃度(例えば32.5%や33%)で貯留されており、ポンプによりタンクから尿素水添加弁に給送される。
上記システムにおいては、尿素水添加弁から排気管内に尿素水が添加されることで、尿素水の加水分解により生成されたアンモニア(NH3)と排気中のNOxとがNOx触媒上で反応し、排気中のNOxが選択的に還元・浄化される。ここで、NOx触媒におけるNOx浄化率を高め、しかもNOx還元反応における余剰分のアンモニアが排気管から排出されるのを抑制するには、NOx触媒に対してアンモニアを過不足なく供給することが必要となる。
ところが、タンク内の尿素水残量が僅少となった場合や、タンク内に貯留される尿素水の濃度が何らかの原因により変化した場合、排気中のNOx量に対して適正量のアンモニアを供給できないことが考えられる。そこで、従来、タンク内の尿素水残量を検出したり、その品質の異常診断を実施したりすることが行われている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1には、尿素水タンク内に液位センサ及び濃度センサ(例えばPHセンサ)を設け、液位センサの検出値により尿素水の残量が規定量以下になった場合、及び濃度センサの検出値により規定濃度以外の尿素水がタンク内に貯留されていることが検出された場合に警報器を作動させて運転者に知らせることが開示されている。
特開2002−371831号公報
しかしながら、上記特許文献1では、タンク内の尿素水残量については液位センサを用いて検出し、一方、タンク内の尿素水品質については濃度センサを用いて検出するため、尿素水残量及びその品質を検出するには少なくとも2つのセンサが必要になってしまう。また、濃度センサの故障時や、あるいはタンク内に濃度センサを搭載しない車両では、尿素水の品質異常診断を実施することができない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、還元剤溶液の品質異常診断を比較的簡易な構成で実施することができる排気浄化システムの異常診断装置を提供することを主たる目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用した。
請求項1に記載の発明は、所定濃度の還元剤溶液を貯留するための還元剤タンクと、内燃機関の排気通路に設けられ前記還元剤溶液により排気中のNOxを選択的に浄化する選択還元型触媒とを備え、前記選択還元型触媒の排気上流側に還元剤添加手段により前記還元剤溶液を添加する排気浄化システムに適用される。また、前記還元剤タンク内の液量を検出する液量検出手段と、前記内燃機関の停止時に前記液量検出手段により検出される停止時液量と、次回の前記内燃機関の始動時に前記液量検出手段により検出される始動時液量との比較結果に基づいて前記還元剤溶液の品質に関する異常診断を実施する異常診断手段と、を備えることを特徴とする。
還元剤タンク内に貯留される還元剤溶液の品質が、例えば溶媒の蒸発や還元剤溶液以外の液体の混入等により悪化した場合、排気浄化が適正に実施されないことが考えられる。ここで、還元剤タンク内の還元剤溶液の品質異常が生じた場合、その異常発生の前後では還元剤タンク内の液量が変化することが考えられる。すなわち、溶媒が蒸発した場合には還元剤タンク内の液量は減少し、還元剤溶液以外の液体がタンク内に混入された場合には同タンク内の液量は増加する。また、こうした液量変化は、内燃機関の停止後から次回の始動時までの放置期間に発生することが考えられる。
その点、請求項1に記載の発明では、内燃機関の停止時と次回の始動時との間の還元剤タンク内における液量変化に基づいて還元剤溶液の品質異常を診断する。これにより、溶媒の蒸発や還元剤溶液以外の液体の混入といった品質異常の前段階となる動作を検出することができ、ひいては還元剤溶液の品質異常診断を好適に実施することができる。
ここで、内燃機関の停止時とは、例えば内燃機関が実際に停止された後又は停止されることが推測された時点とし、具体的には、イグニッションスイッチのオンからオフへの切替時、又は内燃機関の回転速度がゼロもしくはその近傍になった時点とする。また、内燃機関の始動時とは、例えば内燃機関の始動が行われた時点又は始動後の所定時点とし、具体的には、イグニッションスイッチのオフからオンへの切替時、又は内燃機関の回転速度が所定回転速度になった時点とする。
還元剤タンク内の液量が減少する場合としては、例えば長期間の放置等により溶媒が蒸発したことが考えられる。かかる場合、還元剤溶液が濃縮されて還元剤濃度が高くなる。その点に鑑み、請求項2に記載の発明は、前記異常診断手段が、前記始動時液量における前記停止時液量からの低下側への乖離度が所定の減少判定値よりも大きい場合に、前記還元剤溶液の品質に関する異常として前記還元剤溶液の還元剤濃度が上昇側に変移している濃度上昇異常有りと判定する。この発明によれば、内燃機関の停止後から始動時までの液量変化に基づいて、還元剤溶液の品質異常のうち還元剤濃度の上昇異常が発生していることを特定することができる。
ここで、乖離度は、停止時液量から始動時液量を差し引くことによって表される差分であってもよいし、停止時液量に対する始動時液量の比率であってもよい。
還元剤濃度の上昇異常有りと診断された場合、その濃度を正規の還元剤濃度に修正するのが望ましい。その点に鑑み、請求項3に記載の発明は、前記始動時液量と前記停止時液量とに基づいて前記還元剤タンク内へ補給すべき前記還元剤溶液の溶媒の補給量を算出する補給量算出手段と、前記異常診断手段により濃度上昇異常有りと検出された場合に前記補給量算出手段により算出される前記溶媒の補給量を使用者に報知する報知手段とを備える。蒸発分に相当する量の溶媒を還元剤タンク内に補給することにより還元剤タンク内の還元剤濃度が適正値に修正される。これにより、排気中のNOx量に適切な量の還元剤を供給することができ、ひいてはNOx浄化を適正に実施することができる。
還元剤タンク内の液量が減少する原因としては、溶媒の蒸発の他に、還元剤タンクの破損等による漏れ異常が考えられる。ここで、タンク内液量が減少する際、漏れ異常の場合には液量が減少する速度が比較的速いのに対し、溶媒が蒸発する場合には同速度が遅い。その点に鑑み、請求項4に記載の発明は、前記内燃機関が搭載された車両の放置時間を計測する手段を備え、前記異常診断手段が、前記乖離度が所定の減少判定値よりも大きく、かつ前記放置時間が所定時間以上の場合に前記還元剤溶液の品質に関する異常として前記濃度上昇異常が生じていると判定し、前記乖離度が所定の減少判定値よりも大きく、かつ前記放置時間が前記所定時間未満の場合に前記還元剤タンクからの尿素水の漏れ異常が生じていると判定する。この構成によれば、液量変化と車両放置時間とに基づいて異常診断を実施するため、還元剤タンク内の液量が減少した場合に、その液量減少の原因が品質異常によるものか、それとも漏れ異常によるものかを特定することができる。
還元剤タンク内への還元剤溶液の補給の際、正規濃度の還元剤溶液の代わりに、例えば水が混入されたり正規濃度よりも希薄な還元剤溶液が混入されたりすることが考えられる。かかる場合、正規濃度の還元剤溶液が供給される場合と同様に、タンク内の液量が増加すると考えられる。ところが、タンク内に水等が供給された場合には、還元剤溶液の濃度が正規濃度からずれてしまうため、排気中のNOx量に見合う量の還元剤を排気通路に供給できず、結果としてNOx浄化を適正に実施できなくなるおそれがある。つまり、水又は希薄濃度の還元剤溶液がタンク内に供給された場合には、タンク内の液量は上昇するものの、NOx浄化率が正規濃度の場合と異なると言える。
その点に鑑み、請求項5に記載の発明は、前記選択還元型触媒におけるNOx浄化率の低下を検出する手段を備え、前記異常診断手段が、前記始動時液量における前記停止時液量からの上昇側への乖離度が所定の増加判定値よりも大きい場合であって、かつNOx浄化率の低下が検出される場合に、前記還元剤溶液の品質に関する異常として前記還元剤溶液とは異なる液体又は前記所定濃度以外の還元剤溶液が補給されている補給異常有りと判定する。この発明によれば、内燃機関の停止後から始動時までの液量変化とNOx浄化率とに基づいて還元剤溶液の品質異常を診断するため、還元剤溶液の品質異常のうち還元剤溶液とは異なる液体又は正規濃度以外の還元剤溶液が補給される補給異常が発生していることを特定することができる。
請求項6に記載の発明は、前記始動時液量と前記停止時液量とに基づいて前記還元剤添加手段による前記還元剤溶液の添加量を算出する手段を備える。こうすれば、還元剤タンク内の還元剤濃度に応じた量の還元剤溶液を還元剤添加手段から排気中に供給することができる。具体的には、例えば溶媒の蒸発(液量減少)により還元剤濃度が上昇した場合には、液量減少が見られない場合よりも還元剤添加手段からの添加量を少なくし、希薄な還元剤溶液の混入(液量増加)により還元剤濃度が低下した場合には、液量増加が見られない場合よりも還元剤添加手段からの添加量を多くする。これにより、排気中のNOx量に適切な量の還元剤を供給することができ、ひいてはNOx浄化を適正に実施することができる。
尿素SCRシステムの概要を示す構成図。 停止時水位検出処理の処理手順を示すフローチャート。 品質異常診断処理の処理手順を示すフローチャート。
以下、本発明を具体化した排気浄化システムの一実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態の排気浄化システムは、選択還元型触媒を用いて排気中のNOxを浄化するものであり、尿素SCRシステムとして構築されている。はじめに、図1を参照してこのシステムの構成について詳述する。図1は、本実施形態に係る尿素SCRシステムの概要を示す構成図である。本システムは、自動車に搭載されたディーゼルエンジン(図示略)により排出される排気を浄化対象として、排気を浄化するための各種アクチュエータ及び各種センサ、並びにECU(電子制御ユニット)40等を有して構築されている。
図1のエンジン排気系において、エンジン本体に接続され排気通路を形成する排気管11が設けられており、その排気管11に、排気上流側から順にDPF(Diesel Particulate Filter)12、選択還元型触媒(以下、SCR触媒という)13が配設されている。また、排気管11においてDPF12とSCR触媒13との間には、還元剤溶液としての尿素水(尿素水溶液)を排気管11内に添加供給するための尿素水添加弁15が設けられている。
排気管11においてSCR触媒13の下流側には、NOx検出部(NOxセンサ)と排気温検出部(排気温センサ)とが共に内蔵された排気センサ16が設けられている。この排気センサ16により、同SCR触媒13の下流側にて、排気中のNOx量(SCR触媒13によるNOxの浄化率)及び排気の温度が検出される。
排気管11においてSCR触媒13の更に下流側には、アンモニア除去装置としての酸化触媒19が設けられている。この酸化触媒19により、SCR触媒13から排出されるアンモニア(NH3)、すなわち余剰のアンモニアが除去される。
次に、本システムを構成する上記各部の構成についてそれぞれ説明する。
DPF12は、排気中のPM(粒子状物質)を捕集するPM除去用フィルタである。DPF12は白金系の酸化触媒を担持しており、PM成分の1つである可溶性有機成分(SOF)とともにHCやCOを除去する。このDPF12に捕集されたPMは、ディーゼルエンジンにおけるメイン燃料噴射後のポスト噴射等により燃焼除去でき(再生処理に相当)、これによりDPF12の継続使用が可能となっている。
SCR触媒13は、NOxの還元反応(排気浄化反応)を促進するものであり、例えば、
4NO+4NH3+O2→4N2+6H2O …(式1)
6NO2+8NH3→7N2+12H2O …(式2)
NO+NO2+2NH3→2N2+3H2O …(式3)
といった反応を促進して排気中のNOxを還元する。そして、これらの反応においてNOxの還元剤となるアンモニア(NH3)を添加供給するものが、同SCR触媒13の上流側に設けられた尿素水添加弁15である。
尿素水添加弁15は、既存の燃料噴射弁(インジェクタ)とほぼ同様の構成を有するものであり、公知の構成が採用できるためここでは構成を簡単に説明する。尿素水添加弁15は、電磁ソレノイド等からなる駆動部と、尿素水を流通させる尿素水通路や先端噴出口15aを開閉するためのニードルを有する弁体部とを備えた電磁式開閉弁として構成されており、ECU40からの駆動信号に基づき開弁又は閉弁する。すなわち、駆動信号に基づき電磁ソレノイドが通電されると、その通電に伴いニードルが開弁方向に移動し、そのニードル移動に伴い先端噴出口15aから尿素水が添加(噴射)される。
尿素水添加弁15に対しては、尿素水タンク21から尿素水が逐次供給される。以下、尿素水供給系の構成について説明する。なお、以下の説明では便宜上、尿素水タンク21から尿素水添加弁15に対して尿素水が供給される場合を基準にして、尿素水タンク21側を上流側、尿素水添加弁15側を下流側として記載する。
尿素水タンク21は、給液キャップ付きの密閉容器にて構成されており、その内部に所定の規定濃度CNH(例えば32.5%)の尿素水が貯蔵されている。この尿素水タンク21と尿素水添加弁15とは尿素水供給管22により接続されており、尿素水供給管22内に尿素水通路(還元剤通路)が形成されている。尿素水供給管22の途中には、尿素水ポンプ23が設けられている。
尿素水ポンプ23は、ECU40からの駆動信号により回転駆動されるインライン式の電動ポンプであり、正逆いずれの方向にも回転が可能となっている。尿素水ポンプ23の正回転により尿素水タンク21内の尿素水の吸い上げが行われ、尿素水ポンプ23の逆回転により尿素水タンク21への尿素水の吸い戻しが行われる。本実施形態では、尿素水タンク21外に、すなわち尿素水に浸漬しない状態で尿素水ポンプ23が設けられているため、尿素水タンク21内における尿素水の凍結・膨張による尿素水ポンプ23の破損が抑制される。
尿素水供給管22において、尿素水ポンプ23よりも上流側(尿素水タンク21側)には、尿素水を濾過するためのフィルタ装置25が設けられている。また、尿素水ポンプ23よりも下流側(尿素水添加弁15側)には、尿素水の圧力を調整する圧力調整弁26が設けられている。
尿素水添加弁15側への尿素水圧送時には、尿素水ポンプ23が正回転方向に回転駆動されることにより尿素水タンク21内の尿素水が汲み上げられ、フィルタ装置25を通過して下流側に流れる。これにより、尿素水内に含まれる異物等が除去される。そして、尿素水ポンプ23から尿素水が吐出(圧送)され、その尿素水は圧力調整弁26により所定の供給圧力に調整された後、尿素水添加弁15に給送される。また、圧力調整の結果、余剰となった尿素水はリターン配管27を通じて尿素水タンク21に戻される。
一方、尿素水タンク21への尿素水吸い戻し時には、尿素水ポンプ23が逆回転方向に回転駆動されることにより尿素水供給管22内の尿素水が吸い戻され、尿素水タンク21内に流入される。本実施形態では、この尿素水の吸い戻し動作がECU40によりエンジン停止時に実施される。つまり、エンジン停止中に尿素水が尿素水供給管22内に残留したままになるのを回避し、これにより尿素水の凍結・膨張による尿素水供給管22の破損を抑制する。
尿素水供給系の他の構成として、尿素水タンク21内には、尿素水タンク21内に貯留されている尿素水残量(水位)を検出する尿素水位センサ31が設けられている。また、尿素水供給管22には、尿素水供給管22内の尿素水の圧力(ライン圧力PNH)を検出する尿素水圧センサ32が設けられている。
その他、本システムには、エンジン回転速度やエンジン水温、燃料残量、尿素水残量など車両に関する各種情報を表示する表示パネル33が運転席前に設けられており、ECU40により各種の表示制御が行われる。
上記システムの中で電子制御ユニットとして主体的に排気浄化に係る制御を行う部分がECU40である。ECU40は、周知のマイクロコンピュータ(図示略)を備え、各種センサの検出値に基づいて所望とされる態様で尿素水添加弁15等の各種アクチュエータを操作することにより、排気浄化に係る各種の制御を実施する。具体的には、例えば上述した排気センサ16や尿素水位センサ31、尿素水圧センサ32等の各種センサから検出信号を入力し、その入力信号に基づいて尿素水添加弁15の通電時間や尿素水ポンプ23の駆動量等を制御する。これにより、排気管11内に、適切な時期に適正な量の尿素水を添加供給する。
本実施形態に係る上記システムでは、エンジン運転時において、尿素水ポンプ23の駆動により尿素水タンク21内の尿素水が尿素水供給管22を通じて尿素水添加弁15に圧送され、尿素水添加弁15により排気管11内に尿素水が添加供給される。すると、排気管11内において排気と共に尿素水がSCR触媒13に供給され、SCR触媒13においてNOxの還元反応によりその排気が浄化される。NOxの還元に際しては、例えば、
(NH2)2CO+H2O→2NH3+CO2 …(式4)
といった反応により、排気熱による高温下で尿素水が加水分解される。これにより、アンモニア(NH3)が生成され、そのアンモニアがSCR触媒13に吸着するとともに同SCR触媒13において排気中のNOxがアンモニアにより選択的に還元除去される。すなわち、同SCR触媒13上で、アンモニアに基づく還元反応(上記反応式(式1)〜(式3))が行われることによってNOxが還元、浄化されることとなる。
尿素水添加弁15による排気中への尿素添加量は、排気センサ16により検出される排気中のNOx量に応じてアンモニアの過不足が生じないよう算出される。ところが、尿素水タンク21内に貯留されている尿素水の濃度が規定濃度CNHからずれていたり、あるいは尿素水タンク21内に尿素水以外の液体が混入されていたりすると、排気中のNOx量に対して適正な量のアンモニアを供給することができず、結果としてNOx浄化率の低下やアンモニアスリップが生じることが考えられる。
すなわち、例えばエンジンが停止状態のまま長期間放置された場合、尿素水タンク21内の尿素水のうち水成分が蒸発し、尿素水の濃度が規定濃度CNHよりも高くなることが考えられる。かかる場合、排気中へのアンモニア供給量がNOx排出量に対して過剰になり、結果としてアンモニアスリップが発生することが懸念される。一方、尿素水位センサ31により尿素水タンク21内の尿素水残量が僅少になったことが検出され、これに伴い使用者が、尿素水タンク21内に規定濃度CNHの尿素水の代わりに水を補給したり規定濃度CNHよりも低い尿素濃度の尿素水を補給したりした場合、尿素水の濃度が規定濃度CNHよりも低くなることが考えられる。かかる場合、排気中へのアンモニア供給量が不足し、結果として排気中のNOx浄化率が低下してしまうことが懸念される。あるいは、尿素水タンク21内への尿素水補給の際に、使用者が尿素水以外の液体(例えば軽油など)を誤って又は故意に補給した場合、その異物により尿素水の品質低下を招き、その結果、NOx浄化率が低下したりシステム故障が生じたりすることが懸念される。
本発明者は、尿素水タンク21内における尿素水残量が変化した場合、尿素水の品質に異常有りと考えられることに着目した。つまり、尿素水タンク21内の水が蒸発した場合にはそのタンク内の液量は減少し、尿素水タンク21内に液体が補給された場合にはそのタンク内の液量は増加する。また、こうした尿素水タンク21内の尿素水残量の変化は、エンジン停止後から次回のエンジン始動までの間に発生する事象であり、尿素残量の検出に通常用いる尿素水位センサ31にて追跡できることに着目した。
そこで、本実施形態では、エンジン停止時における尿素水タンク21内の尿素水の水位(停止時水位WLb)と、次回のエンジン始動時における尿素水タンク21内の尿素水の水位(始動時水位WLa)とをそれぞれ尿素水位センサ31により検出し、その比較結果に基づいて、エンジン始動後における異常診断として尿素水の品質異常を診断することとしている。以下、本実施形態の品質異常診断処理について図2及び図3のフローチャートを用いて説明する。
まず、停止時水位WLbの検出処理(停止時水位検出処理)について説明する。図2は、停止時水位検出処理の処理手順に関するフローチャートである。この処理は、所定の時間周期でECU40により繰り返し実行される。
図2において、まずステップS11では、エンジンが停止したか否かを判定する。エンジン停止判定は、例えば、エンジン回転速度がゼロになっていること、又はイグニッションスイッチがOFFになっていることを判定することにより行う。エンジン停止後であれば、ステップS12へ進み、尿素水供給管22内に残留した尿素水の吸い戻しが既に完了しているか否かを判定する。そして、尿素水吸い戻しが完了していなければ、ステップS13へ進み、尿素水の吸い戻し制御を実行する。尿素水吸い戻し制御として本実施形態では、尿素水ポンプ23の逆回転駆動を所定時間実施する。
尿素水ポンプ23の逆回転駆動の開始から所定時間が経過すると、ステップS12で尿素水の吸い戻し完了と判定され、ステップS14へ進み、尿素水位センサ31により尿素水タンク21内の尿素水の水位を検出し、その検出値を停止時水位WLbとして記憶する。
次に、尿素水の品質異常を診断する処理(品質異常診断処理)について図3を用いて説明する。図3は、品質異常診断処理の処理手順に関するフローチャートである。この処理は、所定の時間周期でECU40により繰り返し実行される。
図3において、まずステップS21では、エンジン始動が行われたか否かを判定する。エンジン始動判定は、例えば、エンジン回転速度がゼロでないこと、又はイグニッションスイッチがONになっていることを判定することにより行う。エンジン始動が行われている場合には、ステップS22へ進み、尿素水位センサ31により尿素水タンク21内の尿素水の水位を検出し、その検出値を始動時水位WLaとする。なお、始動時水位WLaの検出は、尿素水ポンプ23の駆動開始前、つまり尿素水タンク21から尿素水添加弁15への尿素水の給送開始前に実施するとよい。
続くステップS23では、前回のエンジン停止時に記憶した停止時水位WLbを読み出し、始動時水位WLaにおける停止時水位WLbからの乖離度WLdを算出する。本実施形態では、始動時水位WLaから停止時水位WLbを差し引いた値を乖離度WLdとする。
ステップS24では、乖離度WLdの正負を判定し、乖離度WLdが正の値であればステップS25へ進む。ステップS25では、乖離度WLdが上昇側判定値α(α>0)よりも大きいか否かを判定する。乖離度WLdが上昇側判定値α以下の場合にはステップS26へ進み、尿素水タンク21内の尿素水の品質は正常であると判定する。一方、乖離度WLdが上昇側判定値αよりも大きい場合にはステップS27へ進み、排気センサ16により検出されるNOx浄化率が適正値であるか否かを判定する。そして、NOx浄化率が適正でない場合には、ステップS28へ進み、尿素水の品質異常のうち、エンジン停止中において、尿素水タンク21内に尿素水以外の液体(例えば軽油など)が補給されたか、又は規定濃度CNHよりも低い濃度の尿素水又は水が補給されたとする補給異常が生じていると判定し、例えば音発生やランプ点灯による警告を行う。
また、乖離度WLdが負の値であればステップS29へ進み、乖離度WLdの絶対値が低下側判定値β(β>0)よりも大きいか否かを判定する。乖離度WLdが低下側判定値β以下の場合には、ステップS30へ進み、尿素水タンク21内の尿素水の品質は正常であると判定する。一方、乖離度WLdが低下側判定値βよりも大きい場合にはステップS31へ進み、尿素水の品質異常のうち、尿素水タンク21内から水が蒸発することにより尿素水の尿素濃度が増加側へ変移したとする乾燥異常が生じていると判定し、例えば音発生やランプ点灯による警告を行う。
続くステップS32では、尿素水タンク21内の尿素濃度を規定濃度にするために尿素水タンク21内に補給すべき水の量(水補給量Qw)を算出し、その水補給量Qwを表示パネル33に表示する。水補給量Qwは、始動時水位WLaにおける停止時水位WLbからの低下分、すなわち乖離度WLdとなる。この水補給量Qw分の水が運転者によって尿素水タンク21内に供給されることにより、尿素水タンク21内の尿素水が適正な尿素濃度に維持される。
以上詳述した実施形態によれば以下の優れた効果が得られる。
尿素水位センサ31によりエンジン停止後に検出される尿素水タンク21内の水位(停止時水位WLb)と、次回のエンジン始動時に検出される尿素水タンク21内の水位(始動時水位WLa)とを比較し、その比較結果に基づいて尿素水の品質の異常診断を実施する構成としたため、エンジンの停止時と次回の始動時との間の還元剤タンク内における水位変化、すなわち水の蒸発や尿素水以外の液体の混入といった品質異常の前段階となる動作を検出することができ、ひいては尿素水の品質異常診断を好適に実施することができる。
始動時水位WLaが停止時水位WLbに対して低下側判定値βよりも低下した場合に、尿素濃度が上昇したとする濃度の上昇異常が発生したと判定し、始動時水位WLaが停止時水位WLbに対して上昇側判定値αよりも上昇した場合に、尿素水タンク21内に補給された液体が規定濃度CNHの尿素水とは異なる液体であるとする補給異常が発生したと判定する構成としたため、品質異常のうちいずれの異常が発生しているかを特定することができる。
尿素水位センサ31のような通常の尿素SCRシステムに設けられているセンサを用い、その検出値により尿素水の品質異常を診断するため、同品質異常を既設のセンサを用いて実施することができる。つまり、品質異常を検出するための手段を別途設ける必要がない。したがって、尿素水の品質異常診断を比較的簡易な構成で実施することができる。また、尿素水タンク21内の尿素水残量とその品質異常とを1つのセンサで検出することができる。
尿素濃度の上昇異常有りと診断された場合に、始動時水位WLaと停止時水位WLbとから水補給量Qwを算出し、その水補給量Qwを表示パネル33に表示する構成としたため、蒸発分に相当する量の水を補給するよう運転者に促すことができる。これにより、尿素水タンク21内の尿素濃度を適正値に修正させることが、ひいてはNOx浄化を適正に実施することができる。
乖離度WLdとNOx浄化率とに基づいて品質異常を診断するため、エンジン停止から次回のエンジン始動までの間にタンク内水位が上昇した場合に、その水位上昇が、規定濃度CNHの尿素水が補給されたことによるものか、あるいは尿素水以外の液体又は規定濃度CNH以外の尿素水が供給されたことによるものかを特定することができる。
吸い戻し制御を実施した後に尿素水位センサ31により検出される水位を停止時水位WLbとし、尿素水ポンプ23の駆動開始前に検出される水位を始動時水位WLaとする構成としたため、尿素水供給管22に尿素水が存在しない状態で水位の比較を行うことにより、異常診断をより正確に行うことができる。
停止時水位WLbからの始動時水位WLaの水位変化に基づいて品質異常を診断するのにあたり、乖離度WLd(WLa−WLb)が上昇側判定値α又は低下側判定値βよりも大きい場合に品質異常有りと判定する構成としたため、誤検出を抑制するのに好適である。
(他の実施形態)
本発明は、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施されてもよい。
・イグニッションスイッチOFF後のソーク時間(車両放置時間)を検出するソークタイマを例えばECU40に設ける。そして、乖離度WLdが低下側判定値βよりも大きく、かつソーク時間が判定値以上の場合に、尿素水の品質異常有りと判定する。一方、乖離度WLdが低下側判定値βよりも大きく、かつソーク時間が判定値未満の場合に、尿素水タンク21からの尿素水の漏れ異常有りと判定する。エンジン停止中に尿素水タンク21内の尿素水位が減少する原因として、尿素水の水が蒸発することの他に、尿素水タンク21の破損等により尿素水タンク21内から尿素水が漏れ出ていることが考えられる。これらの原因のうち、尿素水タンク21内からの尿素水漏れの場合には、比較的短時間(例えば数時間や数日)で尿素水位が低下側判定値β低下する。これに対し、水の蒸発の場合には、比較的長時間(例えば数週間〜数ヶ月)かけて尿素水位の低下が起きる。したがって、ソーク時間を要件として品質異常を判定することにより、尿素水の品質異常が発生していることを正確に特定することができる。
・ソーク時間と判定値との比較結果に基づいて尿素水の乾燥異常を判定する構成において、季節や地域といった環境条件によりその判定値を変更する。例えば、夏季では冬季よりも尿素水の水成分が蒸発しやすく、温暖地では寒冷地よりも尿素水の水成分が蒸発しやすい。そのため、夏季や温暖地など尿素水の乾燥が促進されやすい環境下では、尿素水位の低下も促進されやすい。したがって、尿素水の乾燥が促進されやすい環境ほどソーク時間の判定値を小さくするのが好ましい。
・始動時水位WLaと停止時水位WLbとの差分(乖離度WLd)に基づいて尿素水添加弁15からの尿素水添加量を算出し、その算出した添加量を尿素水添加弁15から排気管11中に添加するよう制御する。例えば、尿素水の水が蒸発することにより尿素水の尿素濃度が高くなっているのにもかかわらず、尿素濃度が規定濃度CNHであるとして尿素水の添加量制御を行うとすると、排気中のNOx量に対して過剰量のアンモニアが供給されることとなる。かかる場合、アンモニアスリップの発生が懸念される。そこで、始動時水位WLaが停止時水位WLbよりも低下している場合に(乖離度WLdが負の値の場合に)、乖離度WLdが大きいほど尿素添加量を少なくする。これにより、排気中のNOxに対して適正量のアンモニアを供給することができる。
・SCR触媒13におけるアンモニアの余剰排出(アンモニアスリップ)を検出する手段として、例えばSCR触媒13の排気下流側にアンモニアガスセンサを設ける。そして、乖離度WLdが上昇側判定値αよりも大きいか又は正の値であって、かつアンモニアガスセンサにてアンモニアの余剰排出が検出される場合に、尿素水の品質異常として、規定濃度CNHよりも高い濃度の尿素水が尿素水タンク21内に補給されたとする補給異常有りと判定する。すなわち、乖離度WLdが上昇側判定値αよりも大きい場合、エンジン停止時において尿素水タンク21内に何らかの液体が補給されたと考えられる。また、アンモニアの余剰排出が検出されていることを考慮すると、その補給された液体は、尿素水の尿素濃度が規定濃度CNHよりも高いことが考えられる。したがって、乖離度WLd及びアンモニアスリップの有無に基づいて、尿素水の品質異常のうち尿素濃度を増加側へ変移させる液体(尿素濃度が規定濃度CNHよりも高い尿素水)が供給されたとする補給異常が発生していることを特定することができる。
・上記アンモニアガスセンサを備える構成において、乖離度WLdが低下側判定値βよりも大きい場合であって、かつアンモニアガスセンサにてアンモニアの余剰排出が検出される場合に、尿素水の品質異常として、尿素水タンク21内の水の蒸発により尿素濃度が規定濃度CNHよりも高くなったとする乾燥異常有りと判定する。エンジン停止中における尿素水位の減少原因が尿素水の漏れ異常である場合、尿素水タンク21内の尿素濃度は変わらないため、その後のエンジン始動時においてアンモニアが過剰供給されない(アンモニアスリップが発生しない)と考えられる。したがって、乖離度WLdとアンモニアスリップの有無とに基づいて異常判定を行うことにより、尿素水の品質異常が発生していることを正確に特定することができる。
・上記実施形態では、濃度増加異常有りと検出された場合に、始動時水位WLaと停止時水位WLbとから算出される尿素水タンク21内への水補給量Qwを表示パネル33に表示することによって、尿素水タンク21内の尿素濃度を使用者による水補給により規定濃度CNHに是正する構成としたが、尿素水タンク21への水補給をECU40からの指令信号に基づいて自動制御する構成とする。具体的には、水補給のための貯水タンクを本システムに搭載し、水補給量Qw分の水を同貯水タンクから尿素水タンク21へ給送する。
・エンジン停止が判定された後に停止時水位WLbを検出し、エンジン始動が判定された後に始動時水位WLaを検出する構成としたが、停止時水位WLb及び始動時水位WLaの検出タイミングは上記に限定しない。停止時水位WLbについて、エンジン停止前、具体的には、例えばエンジン回転速度が所定の低回転速度に達した時点で検出する構成とする。あるいは、エンジン停止後において、尿素水の吸い戻し制御の前に検出する構成とする。また、始動時水位WLaについて、例えば所定の低回転速度に達した時点で検出する構成としたり、あるいはイグニッションスイッチがオンされてから所定時間が経過した時点で検出する構成としたりする。
・始動時水位WLaにおける停止時水位WLbからの乖離度を、始動時水位WLaから停止時水位WLbを差し引くことにより算出したが、停止時水位WLbに対する始動時水位WLaの比率としてもよい。かかる場合、図3のステップS24では、乖離度の正負を判定する代わりに乖離度が値1よりも大きいか否かを判定し、値1よりも大きい場合にはステップS25へ進み、値1よりも小さい場合にはステップS29へ進む。また、ステップS29では、乖離度が低下側判定値βよりも小さいか否かを判定し、低下側判定値β以上の場合にはステップS30へ進み、低下側判定値βよりも小さい場合にはステップS31へ進む。
・尿素水ポンプ23が尿素水供給管22の途中に尿素水タンク21内の尿素水に浸漬しない状態で設けられる所謂インライン式のシステムを本発明に適用したが、尿素水ポンプ23が尿素水タンク21内の尿素水に浸漬した状態で設けられる所謂インタンク式のシステムを本発明に適用してもよい。
・還元剤タンク21内の液量変化を尿素水位センサ31の検出値により水位変化として検出する代わりに、還元剤タンク21内における液体の体積変化や重量変化として検出する。
・車載ディーゼルエンジン用の尿素SCRシステムとして実用化する以外に、例えばガソリンエンジン、特にリーンバーンエンジン用の尿素SCRシステムとして実用化することも可能である。また、尿素水以外の還元剤溶液を用いる排気浄化システムにおいても本発明を同様に適用することが可能である。例えば、還元剤溶液として、アンモニア含有の水溶液を用いることが考えられる。
11…排気管、12…DPF、13…SCR触媒(選択還元型触媒)、15…尿素水添加弁(還元剤添加手段)、21…尿素水タンク(還元剤タンク)、23…尿素水ポンプ、31…尿素水位センサ(液量検出手段)、32…尿素水圧センサ、40…ECU(異常診断手段、補給量算出手段、添加量補正手段)。

Claims (6)

  1. 所定濃度の還元剤溶液を貯留するための還元剤タンクと、内燃機関の排気通路に設けられ前記還元剤溶液により排気中のNOxを選択的に浄化する選択還元型触媒とを備え、前記選択還元型触媒の排気上流側に還元剤添加手段により前記還元剤溶液を添加する排気浄化システムに適用され、
    前記還元剤タンク内の液量を検出する液量検出手段と、
    前記内燃機関の停止時に前記液量検出手段により検出される停止時液量と、次回の前記内燃機関の始動時に前記液量検出手段により検出される始動時液量との比較結果に基づいて前記還元剤溶液の品質に関する異常診断を実施する異常診断手段と、
    を備えることを特徴とする排気浄化システムの異常診断装置。
  2. 前記異常診断手段は、前記始動時液量における前記停止時液量からの低下側への乖離度が所定の減少判定値よりも大きい場合に、前記還元剤溶液の品質に関する異常として前記還元剤溶液の還元剤濃度が上昇側に変移している濃度上昇異常有りと判定する請求項1に記載の排気浄化システムの異常診断装置。
  3. 前記始動時液量と前記停止時液量とに基づいて前記還元剤タンク内へ補給すべき前記還元剤溶液の溶媒の補給量を算出する補給量算出手段と、
    前記異常診断手段により濃度上昇異常有りと検出された場合に前記補給量算出手段により算出される前記溶媒の補給量を使用者に報知する報知手段と、
    を備える請求項2に記載の排気浄化システムの異常診断装置。
  4. 前記内燃機関が搭載された車両の放置時間を計測する手段を備え、
    前記異常診断手段は、前記乖離度が所定の減少判定値よりも大きく、かつ前記放置時間が所定時間以上の場合に前記還元剤溶液の品質に関する異常として前記濃度上昇異常が生じていると判定し、前記乖離度が所定の減少判定値よりも大きく、かつ前記放置時間が前記所定時間未満の場合に前記還元剤タンクからの尿素水の漏れ異常が生じていると判定する請求項2又は3に記載の排気浄化システムの異常診断装置。
  5. 前記選択還元型触媒におけるNOx浄化率の低下を検出する手段を備え、
    前記異常診断手段は、前記始動時液量における前記停止時液量からの上昇側への乖離度が所定の増加判定値よりも大きい場合であって、かつNOx浄化率の低下が検出される場合に、前記還元剤溶液の品質に関する異常として前記還元剤溶液とは異なる液体又は前記所定濃度以外の還元剤溶液が補給されている補給異常有りと判定する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の排気浄化システムの異常診断装置。
  6. 前記始動時液量と前記停止時液量とに基づいて前記還元剤添加手段による前記還元剤溶液の添加量を算出する手段を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の排気浄化システムの異常診断装置。
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