JP2010178273A - 受信装置及び受信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】送信装置から受信するパイロット信号などの信号を復調する際の演算量を減少させ、シンボル間干渉やキャリア間干渉やコード間干渉に対する耐性を高め、伝搬路推定の精度を向上させることができる受信装置及び受信方法を提供する。
【解決手段】受信装置は、送信装置が送信した信号のレプリカであるレプリカ信号を、受信した信号に基づいて作成するレプリカ信号作成部と、レプリカ信号作成部が作成したレプリカ信号を用いて、受信した信号を複数のブロックに分割する受信信号分割部と、受信信号分割部が分割したブロック毎の信号の伝搬路を推定する伝搬路推定部と、伝搬路推定部が伝搬路を推定した情報を用いて、ブロック毎の信号を合成する合成部と、合成部が合成した信号を復調する復調部と、復調部が復調した信号を復号する復号部とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、受信装置及び受信方法、特に、送信装置が送信する信号を受信する受信装置及び受信方法に関する。
マルチキャリア伝送を用いる方法として、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access:直交周波数分割多元接続)、MC−CDM(Multi Carrier−Code Division Multiplexing:マルチキャリア符号分割多重)などが知られている。これらのマルチキャリア伝送では、マルチキャリアシンボル(OFDMではOFDMシンボル)に対して、所定長のガードインターバル(GI:Guard Interval)やサイクリックプレフィックス(CP:Cyclic Prefix)区間を、無線送信装置において付加することによって、無線受信装置におけるマルチパス干渉の影響を低減している。
マルチパスフェージングなどの伝搬路の状況によって、無線送信装置が無線受信装置に送信した信号の振幅や位相が変動する。よって、無線受信装置では、その変動を補償する必要がある。そのために、無線送信装置と無線受信装置との間で既知の信号をパイロット信号として、送信信号の一部に挿入することで、無線受信装置は伝搬路を推定している。この伝搬路推定は、高精度で行うことが望ましい。
図21は、従来のOFDM伝送方式におけるパイロット信号の挿入方法の一例を説明する図である。図21において、横軸は時間を示しており、縦軸は周波数を示している。ここでは、簡略化して示す1フレームにつき、時間軸方向に12個のOFDMシンボルが配置されている。また、周波数軸方向に8個のサブキャリアが配置されている。図21において、丸印で示したリソースエレメントa1と同じ右斜め斜線のハッチングを付したリソースエレメントには、パイロット信号が配置されている。また、丸印で示したリソースエレメントa2と同じ左斜め斜線のハッチングを付したリソースエレメントには、情報データ信号が配置されている。
図21では、6つのOFDMシンボル毎に、周波数軸方向に並んだ全てのサブキャリアに対して、パイロットシンボルが配置されている。この方法を用いれば、パイロット信号を挿入した時点での全てのサブキャリアにおける伝搬路変動を、無線受信装置で推定することができる。
なお、広帯域の周波数を用いて伝送を行う場合や、移動局である無線受信装置が高速で移動する際に、基地局である無線送信装置と通信を行う場合は、送信信号の振幅と位相の変動を周波数軸方向および時間軸方向に追従する必要がある。その時間変動と周波数変動を推定する方法として、周波数軸方向および時間軸方向に対して、パイロット信号をスキャッタード(Scattered、散乱、散在)に配置する方法が知られている。
図22は、従来のOFDM伝送方式におけるパイロット信号の挿入方法の他の一例を説明する図である。図22において、横軸は時間を示している。また、縦軸は周波数を示している。ここでは、簡略化して示す1フレームにつき、時間軸方向に12個のOFDMシンボルが配置されている。また、周波数方向に8個のサブキャリアが配置されている。図22において、丸印で示したリソースエレメントb1と同じ右斜め斜線のハッチングを付したリソースエレメントには、パイロット信号が配置されている。また、丸印で示したリソースエレメントb2と同じ左斜め斜線のハッチングを付したリソースエレメントには、情報データ信号が配置されている。
周波数軸方向に並んだ8個のサブキャリアと、時間軸方向に並んだ12個のOFDMシンボルによって、フレームが構成される。そのフレームにおいて、4個おきのサブキャリアおよび2個おきのOFDMシンボルにパイロット信号が配置されている。パイロット信号が含まれるOFDMシンボル毎に、そのパイロット信号は周波数軸方向に移動(シフト)している。この方法を用いることにより、振幅と位相の時間変動と周波数変動に追従することができる。
しかしながら、マルチキャリア伝送を用いて通信する場合において、ガードインターバル(GI)の区間よりも長い時間差で、複数の到来波を無線受信装置が受信した場合に、前のシンボルが高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)の処理を行う区間に入り込むことになる。これにより、シンボル間干渉(ISI:Inter Symbol Interference)が生じる。また、ガードインターバル(GI)の区間よりも長い時間差で、複数の到来波を無線受信装置が受信した場合に、高速フーリエ変換の処理を行う区間に、シンボルの切れ目、つまり信号の不連続区間が入ることになる。これにより、キャリア間干渉(ICI:Inter Carrier Interference)が生じる。
図23は、マルチパス環境下において、無線送信装置から無線受信装置に到達する信号を示す図である。図23において、横軸は時間を示している。信号s1〜s4は、4つのマルチパスを経由して、無線送信装置から無線受信装置に到達した信号を示している。各信号s1〜s4の先頭には、信号の後半部分を複製(コピー)したガードインターバル(GI)が付加されている。より具体的には、信号s1の先頭部分には、ガードインターバルg1が付加されている。また、信号s2の先頭部分には、ガードインターバルg2が付加されている。また、信号s3の先頭部分には、ガードインターバルg3が付加されている。また、信号s4の先頭部分には、ガードインターバルg4が付加されている。
信号s1は、直達波(先行波)を示している。また、信号s2は、信号s1に対して、ガードインターバル(GI)よりも短い遅延t1が生じた遅延波を示している。また、信号s3、s4は、信号s1に対して、ガードインターバル(GI)よりも長い遅延t2、t3がそれぞれ生じた遅延波を示している。なお、信号s1〜s4を、それぞれ到来波とも称する。
信号s3、s4の前にある領域R1、R2は、所望する信号の先頭部分が、所望する信号の高速フーリエ変換(FFT)の処理を行う区間に入った領域を示している。区間t4は、所望する信号の高速フーリエ変換(FFT)の処理を行う区間を示している。領域R1、R2が、シンボル間干渉(ISI)の成分となる。シンボル間干渉(ISI)の成分は、干渉成分であるので、無線受信装置での復調時の特性劣化の原因となる。また、信号s3、s4では、区間t4にシンボルの切れ目が入ることになり、これがキャリア間干渉(ICI)の原因となる。
図24(a)は、サブキャリア間が直交している場合の一例を示す図である。図24(b)は、キャリア間干渉(ICI)によってサブキャリア間で干渉が生じる場合の一例を示す図である。図24(a)、図24(b)は、無線送信装置と無線受信装置との間で、マルチキャリア方式を用いて信号を送受信する場合のサブキャリアの一例を示している。
図24(a)では、サブキャリア間が直交しており、キャリア間干渉(ICI)が生じないため、サブキャリア間で干渉が生じない。図24(b)は、キャリア間干渉(ICI)によって、サブキャリア間で干渉が生じている場合を示している。
ガードインターバル(GI)を超える到来波が存在しない場合には、図24(a)のように、点線で示した周波数f0では、ある一つのサブキャリア成分のみが含まれ、他のサブキャリア成分は含まれない。このような状態は、サブキャリア間の直交性が保たれている状態である。通常のマルチキャリア通信では、サブキャリア間の直交性が保たれた信号を、無線受信装置が復調する。
これに対して、ガードインターバル(GI)の長さを超える遅延が生じた到来波を無線受信装置が受信した場合には、図24(b)のように、点線部分の周波数f0では、所望のサブキャリア成分以外にも隣接するサブキャリアの成分が含まれ、干渉が生じている。この状態は、サブキャリア間の直交性が保たれていない状態である。キャリア間干渉(ICI)の成分は、無線受信装置における受信特性の劣化の原因となる。
ガードインターバル(GI)を超える到来波が存在する場合において、シンボル間干渉(ISI)やキャリア間干渉(ICI)による受信特性の劣化を改善するための方法が、特許文献1に開示されている。この特許文献1では、無線受信装置は復調処理を一度行った後、MAP(Maximum a posteriori Probability:最大事後確率)復号器の出力である誤り訂正結果を利用し、シンボル間干渉(ISI)の成分やキャリア間干渉(ICI)の成分を含む所望以外のサブキャリアの複製信号(レプリカ信号)を作成する。そして、無線受信装置は、作成したレプリカ信号を受信信号から除去した信号に対して、復調処理を再度行うことにより、シンボル間干渉(ISI)やキャリア間干渉(ICI)によって、受信特性が低下することを防いでいる。
一方、マルチキャリア伝送方式と、CDM(Code Division Multiplexing:符号分割多重)方式やCDMA(Code Division Multiple Access符号分割多元接続)方式を組み合わせた方式として、MC−CDM(Multi Carrier−Code Division Multiplexing:マルチキャリア符号分割多重)方式や、MC−CDMA(Multi Carrier−Code Division Multiple Access:マルチキャリア符号分割多元接続)が知られている。
図25(a)は、MC−CDM方式で用いられるサブキャリアの一例を示す図である。図25(b)は、図25(a)に示した各サブキャリアに対応する直交符号を示す図である。図25(a)において、横軸は周波数を示している。図25(a)では、周波数軸上に8個のサブキャリアが配置されている。また、図25(b)は、図25(a)に示す各サブキャリアに対応する直交符号C8,1、C8,2、C8,7を示している。ここでは、C8,1=(1,1,1,1,1,1,1,1)、C8,2=(1,1,1,1,−1,−1,−1,−1)、C8,7=(1,−1,−1,1,1,−1,−1,1)である。無線送信装置において、無線受信装置に送信するデータに対して、この3種類の直交符号を掛けることにより、3つのデータ系列を同一時間及び同一周波数を用いて、多重して送信することができる。これが、MC−CDM方式の特徴の一つである。
なお、3種類の直交符号C8,1、C8,2、C8,7は、それぞれ周期が8であり、一周期の間で加算を行うことにより直交符号間でデータの分離を行う。なお、図25(a)中のSFfreqは、直交符号の周期を示している。
図26(a)は、MC−CDM方式で用いられるサブキャリアの一例を示す図である。図26(b)は、図26(a)に示した各サブキャリアに対応する符号を示す図である。図26(a)において、横軸は周波数を示している。
無線送信装置が送信するMC−CDM方式の信号は、空中を伝搬して、無線受信装置で受信される。図26(b)は、このMC−CDM方式の信号に対して用いられる符号C’8,1、C’8,2、C’8,7を示している。
図26(a)及び図26(b)では、符号C’8,1、C’8,2、C’8,7の周期中において、周波数変動が小さい場合を示している。具体的には、図26(a)では、周期SFfreq中の周波数変動が、3dB以下である。無線受信装置は、符号C8,1=[1,1,1,1,1,1,1,1]を用いて、符号C’8,1、C’8,2、C’8,7を逆拡散(despreading)する。つまり、符号C8,1と、符号C’8,1、C’8,2、C’8,7との内積をとる。周期SFfreq内で内積を計算した場合、符号C’8,1では4であるのに対して、符号C’8,2と符号C’8,7ではともに0となる。この様な状況を、符号間の直交性が保たれているという。
図27(a)は、MC−CDM方式で用いられるサブキャリアの他の一例を示す図である。図27(b)は、図27(a)に示した各サブキャリアに対応する符号を示す図である。図27(a)において、横軸は周波数を示している。
無線送信装置が送信するMC−CDM方式の信号は、空中を伝搬して、無線受信装置で受信される。図27(b)は、このMC−CDM方式の信号に対して用いられる符号C’’8,1、C’’8,2、C’’8,7について示している。
図27(a)では、符号の周期SFfreq中で周波数変動が存在する。具体的には、図27(a)では、周期SFfreq中の周波数変動が6dBである。この場合、符号C8,1=[1,1,1,1,1,1,1,1]で逆拡散した場合、符号C’’8,1では5となり、符号C’’8,2では3となり、符号C’’8,7では0となる。つまり、符号C’’8,1と符号C’’8,2の間で干渉成分が存在し、符号間の直交性が保たれていない。このように、伝搬路の周波数変動が早い、つまり、周波数方向に大きく変動する場合には、MC−CDM方式においては、コード間干渉(Multi Code Interference)が生じる。このコード間干渉が、無線受信装置における受信特性の劣化の原因となる。
また、特許文献2には、符号間の直交性の崩れによる無線受信装置での受信特性の劣化を改善する方法が記載されている。この特許文献2では、下りリンクと上りリンクの双方において、MC−CDM通信時のコード多重によって生じるコード間干渉を取り除いている。そして、誤り訂正後または逆拡散後のデータを用いて、所望コード以外の信号を除去することにより、無線受信装置における受信特性の改善を図っている。
特開2004−221702号公報 特開2005−198223号公報
しかしながら、従来技術では、サブキャリア数の多いマルチキャリア信号やMC−CDM信号を、無線受信装置で復調する際の演算量が増加する。また、MC−CDMの通信方式を用いてコード間干渉を取り除く際に、コード多重数分だけ演算量が増加する。
このため、従来技術では、無線送信装置から受信するパイロット信号などの信号を復調する際の演算量が増加し、シンボル間干渉やキャリア間干渉やコード間干渉に対する耐性が低下し、無線受信装置における伝搬路推定の精度が悪化するという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、送信装置から受信するパイロット信号などの信号を復調する際の演算量を減少させ、シンボル間干渉やキャリア間干渉やコード間干渉に対する耐性を高め、伝搬路推定の精度を向上させることができる受信装置及び受信方法を提供することにある。
(1) 本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様による受信装置は、送信装置が送信した信号のレプリカであるレプリカ信号を、受信した信号に基づいて作成するレプリカ信号作成部と、前記レプリカ信号作成部が作成したレプリカ信号を用いて、前記受信した信号を複数のブロックに分割する受信信号分割部と、前記受信信号分割部が分割したブロック毎の信号の伝搬路を推定する伝搬路推定部と、前記伝搬路推定部が伝搬路を推定した情報を用いて、ブロック毎の信号を合成する合成部と、前記合成部が合成した信号を復調する復調部と、前記復調部が復調した信号を復号する復号部と、を備える。
(2) また、本発明の一態様による受信装置の前記レプリカ信号作成部は、前記復号部が復号した信号を、前記レプリカ信号として、繰返し処理を行う。
(3) また、本発明の一態様による受信装置の前記伝搬路推定部は、チャネルインパルス応答推定値を推定し、前記受信信号分割部は、前記チャネルインパルス応答推定値と、前記レプリカ信号作成部が作成した前記レプリカ信号とに基づいて、各時間帯の到来波のレプリカを生成する到来波レプリカ生成部と、前記受信した受信信号から前記到来波レプリカ生成部が生成した各時間帯の到来波のレプリカを減算する減算部とを備える。
(4) また、本発明の一態様による受信装置の前記受信信号分割部は、前記繰返し処理において、前回推定されたチャネルインパルス応答推定値に基づいて前記受信信号を分割する。
(5) また、本発明の一態様による受信装置の前記合成部は、前記繰返し処理において、前記伝搬路推定部が伝搬路を直前に推定した最新の情報を用いて、ブロック毎の信号を合成する。
(6) また、本発明の一態様による受信装置は、拡散符号によって拡散処理された信号を逆拡散処理する逆拡散部を備える。
(7) また、本発明の一態様による受信装置の前記復調部は、前記逆拡散部が逆拡散を行った単位で、前記合成部が合成した信号を復調し、前記復号部は、前記逆拡散部が逆拡散を行った単位で、前記復調部が復調した信号を復号する。
(8) また、本発明の一態様による受信装置の前記レプリカ信号作成部は、周波数分割多重伝送方式のレプリカ信号を作成する。
(9) また、本発明の一態様による受信装置の前記受信信号分割部は、前記各ブロックに含まれる到来波の長さが所定長以下となるようにブロックに分割する。
(10) また、本発明の一態様による受信装置は、前記所定長をガードインターバル長とする。
(11) また、本発明の一態様による受信装置の前記受信信号分割部は、前記各ブロックに含まれる到来波の数が所定数以下となるようにブロックに分割する。
(12) また、本発明の一態様による受信装置の前記受信信号分割部は、前記各ブロックに含まれる到来波の電力値の和が所定値以下となるようにブロックに分割する。
(13) また、本発明の一態様による受信装置は、前記受信信号分割部と前記伝搬路推定部とが、並列処理の動作を行う。
(14) また、本発明の一態様による受信方法は、送信装置が送信した信号のレプリカであるレプリカ信号を、受信した信号に基づいて作成するレプリカ信号作成過程と、前記レプリカ信号作成過程で作成したレプリカ信号を用いて、前記受信した信号を複数のブロックに分割する受信信号分割過程と、前記受信信号分割過程で分割したブロック毎の信号の伝搬路を推定する伝搬路推定過程と、前記伝搬路推定過程で伝搬路を推定した情報を用いて、ブロック毎の信号を合成する合成過程と、前記合成過程で合成した信号を復調する復調過程と、前記復調過程で復調した信号を復号する復号過程とを有する。
本発明の受信装置及び受信方法では、送信装置から受信するパイロット信号などの信号を復調する際の演算量を減少させ、シンボル間干渉やキャリア間干渉やコード間干渉に対する耐性を高め、伝搬路推定の精度を向上させることができる。
本発明の第1の実施形態による無線送信装置100aの構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第1の実施形態による無線受信装置200aの構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第1の実施形態によるMAP検出部23の構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第1の実施形態による無線受信装置200aの動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態によるソフトキャンセラブロック部45−1〜45−3に入力されるチャネルインパルス応答推定値の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態によるソフトキャンセラブロック部45−1が分割するブロックB11を説明する図である。 本発明の第1の実施形態によるソフトキャンセラブロック部45−2が分割するブロックB12を説明する図である。 本発明の第1の実施形態によるソフトキャンセラブロック部45−3が分割するブロックB13を説明する図である。 本発明の第1の実施形態によるMAP検出部23、コード毎MAP復号部24−1〜24−4、レプリカ信号作成部28での処理が初回処理である場合について説明する図である。 本発明の第1の実施形態によるMAP検出部23、コード毎MAP復号部24−1〜24−4、レプリカ信号作成部28での処理が繰返し処理である場合について説明する図である。 本発明の第1の実施形態による初回処理用伝搬路・雑音電力推定部22の構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第1の実施形態によるブロック分割決定部64aの処理を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態によるブロック分割決定部64aによって分割される信号P11〜P16を示す図である。 本発明の第2の実施形態によるブロック長決定部64bの処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態によるブロック長決定部64bによって分割される信号P21〜P26を示す図である。 本発明の第3の実施形態によるブロック長決定部64cの処理を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態によるブロック長決定部64cによって分割される信号P31〜P36を示す図である。 本発明の第4の実施形態による無線受信装置200bの構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第5の実施形態による無線受信装置200cの構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第5の実施形態による無線受信装置200cのMAP検出部223の構成を示す概略ブロック図である。 従来のOFDM伝送方式におけるパイロット信号の挿入方法の一例を説明する図である。 従来のOFDM伝送方式におけるパイロット信号の挿入方法の他の一例を説明する図である。 マルチパス環境下において、無線送信装置から無線受信装置に到達する信号を示す図である。 サブキャリア間が直交の場合と非直交の場合の一例を示す図である。 マルチキャリア符号分割多重方式におけるデータの分離を示す図である。 マルチキャリア符号分割多重方式におけるデータの分離を示す別の図である。 マルチキャリア符号分割多重方式におけるデータの分離を示す更に別の図である。
以下、図面を参照し、本発明の各実施形態について説明する。始めに、本発明の第1の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態では、ガードインターバル(GI)を超える遅延が生じた到来波に基づいて生じるシンボル間干渉(ISI)やキャリア間干渉(ICI)や、伝搬路の周波数選択性に基づいて生じるコード間干渉などの干渉が存在する場合であっても、精度良く伝搬路を推定することができる無線受信装置について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態による無線送信装置100aの構成を示す概略ブロック図である。この無線送信装置100aは、S/P(Serial/Parallel:シリアル/パラレル)変換部1、コード毎信号処理部2−1〜2−4、DTCH(Data Traffic Channel:データトラフィックチャネル)多重部8、PICH(Pilot Channel:パイロットチャネル)多重部9、スクランブリング部10、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform:逆高速フーリエ変換)部11、GI(Guard Interval:ガードインターバル)挿入部12、MAC(Media Access Control:媒体アクセス制御)部70、フィルタリング処理部71、D/A(Digital/Analog:デジタル/アナログ)変換部72、周波数変化部73、送信アンテナ74を備えている。
コード毎信号処理部2−1〜2−4は、それぞれ誤り訂正符号化部3、ビットインタリーバ部4、変調部5、シンボルインタリーバ部6、周波数−時間拡散部7を備えている。
MAC部70は、S/P変換部1に情報信号を出力する。S/P変換部1は、MAC部70から入力された情報信号を、直列信号から並列信号に変換し、コード毎信号処理部2−1〜2−4に出力する。
次に、コード毎信号処理部2−1について説明する。なお、コード毎信号処理部2−2〜2−4の構成は、コード毎信号処理部2−1と同じである。よって、コード毎信号処理部2−2〜2−4については、それらの説明を省略する。
コード毎信号処理部2−1の誤り訂正符号化部3は、S/P変換部1から入力された信号に対して、誤り訂正符号化の処理を行い、ビットインタリーバ部4に出力する。誤り訂正符号化の処理としては、例えば、ターボ符号化や、LDPC(Low Density Parity Check)符号化や、畳み込み符号化などが用いられる。
ビットインタリーバ部4は、誤り訂正符号化部3から入力された信号に対して、ビットインターリーブの処理を行い、変調部5に出力する。ビットインターリーブとは、周波数選択性フェージングによる受信電力の落ち込みに基づいて、バースト誤りが生ずるのを改善するために、ビット毎にその順番を適切な順序で入れ替える処理である。
変調部5は、ビットインタリーバ部4から入力された信号に対して、変調の処理を行い、シンボルインタリーバ部6に出力する。変調には、BPSK(Binary Phase Shift Keying:2相位相偏移変調)や、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying:4相位相偏移変調)や、16QAM(16 Quadrature Amplitude Modulation:16値直交振幅変調)や、64QAM(64 Quadrature Amplitude Modulation:64値直交振幅変調)などのシンボル変調処理が用いられる。
シンボルインタリーバ部6は、変調部5から入力された信号に対して、シンボルインタリーブの処理を行い、周波数−時間拡散部7に出力する。シンボルインタリーブとは、バースト誤りの改善のためにシンボル毎にその順番を適切な順序で入れ替える処理である。
周波数−時間拡散部7は、シンボルインタリーバ部6から入力された信号を、所定の拡散コード(チャネライゼーションコード)を用いて拡散し、DTCH多重部8に出力する。本実施形態では、拡散コードとして、OVSF(Orthogonal Variable Spread Factor:直交可変拡散符号)を用いているが、他の拡散コードを用いても良い。
なお、無線送信装置100aは、コード毎信号処理部2−2〜2−4を、コード多重数Cmux(Cmuxは1以上の自然数)備えている。本実施形態では、Cmux=4である。異なる拡散コードで拡散された信号が、コード毎信号処理部2−1の出力として、DTCH多重部8に入力される。
DTCH多重部8は、コード毎信号処理部2−1〜2−4から入力される信号を、加算することによって多重し、PICH多重部9に出力する。
PICH多重部9は、DTCH多重部8から入力された信号に対して、パイロット信号を多重し、スクランブリング部10に出力する。つまり、PICH多重部9は、伝搬路推定などに使用するパイロットチャネル(PICH)を、DTCH多重部8から入力される信号の所定の位置に挿入する。PICH多重部9は、図21で説明した時間多重配置や、図22で説明したスキャッタード配置などを用いて、パイロット信号を配置する。
スクランブリング部10は、PICH多重部9から入力される信号を、基地局である無線送信装置100aに固有のスクランブリングコードを用いて拡散(スクランブル)し、IFFT部11に出力する。
IFFT部11は、スクランブリング部10から入力される信号を、周波数領域の信号から時間領域の信号に変換し、GI挿入部12に出力する。
GI挿入部12は、IFFT部11から入力される信号に対して、ガードインターバル(GI)を挿入し、フィルタリング処理部71に出力する。なお、GI挿入部12は、ガードインターバル(GI)として、信号シンボルのサイクリックプレフィックスを用いても良い。
フィルタリング処理部71は、GI挿入部12から入力される信号に対して、フィルタリング処理を行い、D/A変換部72に出力する。
D/A変換部72は、フィルタリング処理部71から入力される信号を、デジタル信号からアナログ信号に変換し、周波数変換部73に出力する。
周波数変換部73は、D/A変換部72から入力される信号に対して、周波数変換処理やアップコンバート処理を行い、送信信号として送信アンテナ74から無線受信装置200aに送信する。
図1の無線送信装置100aでは、コード毎信号処理部2−1〜2−4に、ビットインタリーバ部4及びシンボルインタリーバ部6の両方が配置されている場合を説明したが、このような構成に限定されるものではない。例えば、コード毎信号処理部2−1〜2−4に、ビットインタリーバ部4又はシンボルインタリーバ部6のいずれか一方のみを配置しても良い。また、コード毎信号処理部2−1〜2−4に、ビットインタリーバ部4及びシンボルインタリーバ部6を配置しなくても良い。
図2は、本発明の第1の実施形態による無線受信装置200aの構成を示す概略ブロック図である。この無線受信装置200aは、シンボル同期部21、初回処理用伝搬路・雑音電力推定部22、MAP検出部23、コード毎MAP復号部24−1〜24−4、レプリカ信号作成部28、P/S(Parallel / Serial:パラレル/シリアル)変換部39、受信アンテナ75、周波数変換部76、A/D(Analog/Digital:アナログ/デジタル)変換部77を備えている。
レプリカ信号作成部28は、コード毎シンボル生成部29−1〜29−4、DTCH多重部34、PICH多重部35、スクランブリング部36、IFFT部37、GI挿入部38を備えている。
レプリカ信号作成部28は、無線送信装置100a(図1)の送信アンテナ74から送信された送信信号のレプリカであるレプリカ信号を、無線受信装置200a(図2)の受信アンテナ75が受信した受信信号r(t)に基づいて作成する。より具体的には、レプリカ信号作成部28は、MAP復号部26が算出する対数尤度比に基づいて、レプリカ信号を作成する。
コード毎シンボル生成部29−1〜29−4は、ビットインタリーバ部30、シンボル生成部31、シンボルインタリーバ部32、周波数−時間拡散部33を備えている。
また、コード毎MAP復号部24−1〜24−4は、ビットインタリーバ25、MAP復号部26、減算部27を備えている。
受信アンテナ75は、無線送信装置100a(図1)から送信された信号を受信し、周波数変換部76に出力する。
周波数変換部76は、送信アンテナ75から入力される信号に対して、周波数変換処理やダウンコンバート処理を行い、A/D変換部77に出力する。
A/D変換部77は、周波数変換部76から入力される信号を、アナログ信号からデジタル信号に変換する。そして、A/D変換部77は、アナログ信号からデジタル信号に変換した信号r(t)を、シンボル同期部21、初回処理用伝搬路・雑音電力推定部22、MAP検出部23に出力する。
シンボル同期部21は、A/D変換部77から入力される信号に基づいて、シンボル同期をとる。つまり、シンボル同期部21は、ガードインターバル(GI)と、有効信号区間との相関特性などを使用してシンボル同期をとる。シンボル同期部21による処理結果に基づいて、無線受信装置200aでの以降の信号処理が行われる。
初回処理用伝搬路推定・雑音電力推定部22は、A/D変換部77から入力される信号に含まれるパイロットチャネル(PICH)を利用して、チャネルインパルス応答推定値や、雑音電力推定値を推定し、MAP検出部23に出力する。
初回処理用伝搬路推定・雑音電力推定部22は、パイロットチャネル(PICH)のレプリカ信号を作成し、その絶対値の2乗誤差が最小になるようにRLS(Recursive Least Squares:再帰最小2乗)アルゴリズムを用いて伝搬路を推定する。
なお、初回処理用伝搬路推定・雑音電力推定部22は、受信信号と、パイロットチャネル(PICH)のレプリカ信号との相互相関を時間軸又は周波数軸でとることによって伝搬路を推定しても良い。初回処理用伝搬路推定・雑音電力推定部22は、これらの方法以外の方法を用いて、伝搬路推定値を推定しても良い。
また、初回処理用伝搬路推定・雑音電力推定部22は、推定したチャネルインパルス応答を利用してパイロットチャネル(PICH)のレプリカを作成し、そのレプリカと受信したパイロットチャネル(PICH)との差分から雑音電力推定値を求める。なお、初回処理用伝搬路推定・雑音電力推定部22は、その他の方法を用いて雑音電力推定値を求めても良い。
なお、初回処理用伝搬路推定・雑音電力推定部22が出力するチャネルインパルス応答推定値や雑音電力推定値は、MAP検出部23のMMSEフィルタ部46での初回処理時と、到来波レプリカ生成部40での1回目の繰返し処理時に用いられる。
なお、初回処理用伝搬路推定・雑音電力推定部22は、MAP検出部23のFFT部44が出力する信号であって、高速フーリエ変換(FFT)の処理後の信号を用いて、チャネルインパルス応答推定値や雑音電力推定値を推定しても良い。
初回処理用伝搬路・雑音電力推定部22が出力する初回処理用のチャネルインパルス応答推定値および初回処理用の雑音電力推定値は、MAP検出部23に入力される。MAP検出部23は、最大事後確率(MAP)復号法を用いて、ビット毎の対数尤度比を算出する。
MAP検出部23は、初回処理時には、受信信号と初回処理用のチャネルインパルス応答推定値と初回処理用の雑音電力推定値とを用いて、ビット毎の対数尤度比を算出し、ビットデインタリーバ部25に出力する。対数尤度比とは、受信されたビットが0であるのが最もらしいか、1であるのが最もらしいかを示す値である。対数尤度比は、通信路のビット誤り率に基づいて算出される。図2では、MAP検出部23が出力する4つの信号が、コード毎MAP復号・レプリカ作成部24−1〜24−4に入力される。MAP検出部23が、コード毎MAP復号・レプリカ作成部24−1〜24−4に出力する4つの信号には、それぞれ異なる拡散コードに割り当てられたビットの対数尤度比が含まれている。Cmux個の異なる拡散コードを用いてコード多重が行われた場合には、Cmux個の出力が、それぞれコード毎MAP復号部24−1〜24−4に出力される。
また、MAP検出部23は、繰返し処理時には、受信信号と復調結果より得られるレプリカ信号と繰返し処理用のチャネルインパルス応答推定値と雑音電力推定値とを用いて、ビット毎の対数尤度比を算出し、ビットデインタリーバ部25に出力する。
コード毎MAP復号部24−1〜24−4のビットデインタリーバ部25は、MAP検出部23から入力された信号に対して、ビット毎にデインタリーブ処理を行い、MAP復号部26と減算部27とに出力する。デインタリーブ処理は、インタリーブ処理と逆の処理であって、インタリーブ処理によって入れ替えられた順序を元に戻す処理である。
MAP復号部26は、ビットデインタリーバ部25から入力される信号に対して、MAP復号処理を行う。具体的には、MAP復号部26は、MAP検出部23の復調部50(後述する図4参照)が軟判定を行った結果に基づいて、誤り訂正復号を行い、ビット毎の対数尤度比を算出する。なお、MAP復号処理とは、ターボ復号、LDPC復号、ビタビ復号(Viterbi decoding)など通常の誤り訂正復号時に、硬判定を行わず、情報ビットおよびパリティビットも含めて対数尤度比などの軟判定結果を出力する処理である。硬判定は、受信信号が「0」であるか、「1」であるかを判定する。これに対して、軟判定は、受信信号がどの程度「0」(または、「1」)らしいかを判定する。
減算部27は、MAP復号部26に入力される信号と、MAP復号部26から出力される信号との差分λ2を算出し、レプリカ信号作成部28のコード毎シンボル生成部29−1〜29−4のビットインタリーバ部30にそれぞれ出力する。
ビットインタリーバ部30は、減算部27から出力される差分λ2を、ビット毎に入れ替えるビットインタリーブ処理を行い、シンボル生成部31に出力する。
シンボル生成部31は、ビットインタリーバ部30から出力される差分λ2の大きさに基づいて、無線送信装置100a(図1)と同じ変調方式(BPSK、QPSK、16QAM、64QAMなど)でシンボル変調処理を行い、シンボルインタリーバ部32に出力する。
シンボルインタリーバ部32は、シンボル生成部31から出力される信号を、シンボル毎に順番を入れ替え、周波数−時間拡散部33に出力する。
周波数−時間拡散部33は、シンボルインタリーバ部32から出力される信号を、所定の拡散コード(チャネライゼーションコードとも称する)で拡散し、DTCH多重部34に出力する。
なお、無線受信装置200a(図2)は、コード毎MAP復号部及びコード毎シンボル生成部を、コード多重数Cmux(Cmuxは1以上の自然数)だけ備えている。本実施形態では、Cmux=4である。
DTCH多重部34は、コード毎レプリカ生成部29−1〜29−4から出力される、異なる拡散コードで拡散された信号を多重(加算)し、PICH多重部35に出力する。
PICH多重部35は、DTCH多重部34から出力される信号に対して、伝搬路推定などに使用するPICHを所定の位置に挿入し、スクランブリング部36に出力する。このとき、PICHのパイロット信号は受信装置においても既知の信号であるため、PICH多重部35では、その既知であるパイロット信号を用いる。
スクランブリング部36は、PICH多重部35から出力される信号を、基地局である無線送信装置100a(図1)に固有のスクランブリングコードにてスクランブルし、IFFT部37に出力する。
IFFT部37は、スクランブリング部36から出力される信号を、周波数領域の信号から時間領域の信号に変換し、GI挿入部38に出力する。
GI挿入部38は、IFFT部37から出力される信号に対して、ガードインターバル(GI)を挿入し、繰返し処理時に使用される信号として、MAP検出部23に出力する。
なお、繰返し処理が所定回数行われた場合、MAP復号部26は信号を、P/S変換部39に出力する。
P/S変換部39は、MAP復号部26から出力される信号に対して、パラレルシリアル変換し、復調結果として、無線受信装置200aのMAC部(図示省略)に出力する。
図3は、本発明の第1の実施形態によるMAP検出部23の構成を示す概略ブロック図である。MAP検出部23は、ソフトキャンセラブロック部45−1〜45−3、MMSE(Minimum−Mean Square−Error:最小二乗誤差)フィルタ部46(合成部、フィルタ部とも称する)、コード毎対数尤度比出力部47−1〜47−4、繰返し処理用伝搬路・雑音電力推定部51を備えている。
ソフトキャンセラブロック部45−1〜45−3は、到来波レプリカ生成部40、減算部42、GI除去部43、FFT部44をそれぞれ備えている。ソフトキャンセラブロック部45−1〜45−3は、レプリカ信号作成部28(図2)が作成するレプリカ信号を用いて、受信信号r(t)から所定の時間帯ごとに到来波を除去する。なお、本実施形態では、MAP検出部23にソフトキャンセラブロック部が3つ設けられている場合を示しているが、このような構成に限定されるものではなく、これ以外の個数のソフトキャンセラブロック部をMAP検出部23に設けるようにしても良い。
繰返し処理の1回目では、到来波レプリカ生成部40は、初回処理用のチャネルインパルス応答推定値と、レプリカ信号作成部28(図2)が生成するレプリカ信号s^(t)とに基づいて、繰返し処理の1回目のための所定の時間帯ごとの到来波のレプリカを作成し、減算部42に出力する。
減算部42は、受信信号r(t)から到来波レプリカ生成部40が作成した所定の時間帯ごとの到来波のレプリカを減算し、GI除去部43に出力する。
到来波レプリカ生成部40と減算部42とで行われる処理を、ブロック分割処理とも称する。
GI除去部43は、減算部42から出力される信号からガードインターバル(GI)を除去し、FFT部44に出力する。
FFT部44は、GI除去部43から出力される信号を、時間領域の信号から周波数領域の信号に変換し、MMSEフィルタ部46に出力する。
ソフトキャンセラブロック部45−1〜45−3から出力される信号は、MMSEフィルタ部46に入力されると共に、繰返し処理用伝搬路・雑音電力推定部51に入力される。
繰返し処理用伝搬路・雑音電力推定部51は、ソフトキャンセラブロック部45−1〜45−3から出力される信号のPICHを用いて、各ブロックにおける繰返し処理用チャネルインパルス応答推定値と繰返し処理用の雑音電力推定値とを推定する。繰返し処理用伝搬路・雑音電力推定部51で推定された繰返し処理用チャネルインパルス応答推定値と繰返し処理用の雑音電力推定値は、MMSEフィルタ部46に入力され、同じ繰返し処理におけるMMSEフィルタ処理に用いられる。また、繰返し処理用伝搬路・雑音電力推定部51で推定された繰返し処理用チャネルインパルス応答推定値と繰返し処理用の雑音電力推定値は、到来波レプリカ生成部40に入力され、次の繰返し処理におけるブロック分割処理に用いられる。
コード毎対数尤度比出力部47−1〜47−4は、逆拡散部48、シンボルデインタリーバ部49、復調部50をそれぞれ備えている。
減算部42は、A/D変換部77から入力される受信信号r(t)と、到来波レプリカ生成部40の出力との差分を算出し、GI除去部43に出力する。
到来波レプリカ生成部40から減算部42に出力される信号は、MAP検出部23に入力されるレプリカ信号s^(t)と、初回処理用または繰返し処理用のチャネルインパルス応答推定値h(t)とに基づいて算出される。
GI除去部43は、減算部42から出力される信号から、ガードインターバル(GI)を除去し、FFT部44に出力する。
FFT部44は、GI除去部43から出力される信号を、時間領域の信号から周波数領域の信号に変換し、信号R としてMMSEフィルタ部46と繰返し処理用伝搬路・雑音電力推定部51とに出力する。
なお、MAP検出部23には、ソフトキャンセラブロック部がBブロック設けられている。Bは、1以上の自然数である。なお、iは自然数であり、1≦i≦Bである。
MMSEフィルタ部46は、ソフトキャンセラブロック部45−1〜45−3が所定の時間帯ごとに到来波を除去した信号を合成する。具体的には、MMSEフィルタ部46は、ソフトキャンセラブロック部45−1〜45−3から出力される信号R と、初回処理用または繰返し処理用のチャネルインパルス応答推定値および雑音電力推定値を用いて、MMSEフィルタリング処理を行い、信号Y’としてコード毎対数尤度比出力部47−1〜47−4の逆拡散部48にそれぞれ出力する。
この信号Y’を用いて、Cmux個(ここでは、Cmux=4)のコード毎対数尤度比出力部47−1〜47−4は、各コードにおいてビット毎の対数尤度比を出力する。コード毎対数尤度比出力部47−1〜47−4の逆拡散部48は、MMSEフィルタ部46から出力される信号であって、拡散コード(拡散符号とも称する)によって拡散処理された信号を、それぞれの拡散コードを用いて逆拡散処理を行い、シンボルデインタリーバ部49に出力する。
シンボルデインタリーバ部49は、逆拡散部48が出力する信号に対して、シンボル毎に入れ替えを行い、復調部50に出力する。
復調部50は、シンボルデインタリーバ部49から出力される信号に基づいて、ビット毎の対数尤度比λ1を軟判定結果として出力する。
復調部50は、以下の式(1)〜式(3)を利用することにより、対数尤度比λ1を算出する。つまり、シンボルデインタリーバ部49のnシンボル目の出力をZnとすると、QPSK変調時の軟判定結果λ1は、以下の式(1)及び式(2)で表すことができる。
Figure 2010178273
Figure 2010178273
ここで、R[]はカッコ内の実部をとることを示す。Im[]はカッコ内の虚部をとることを示す。μ(n)はnシンボルでの基準シンボル(パイロット信号の振幅)を示す。なお、変調信号は、以下の式(3)で表すことができる。
Figure 2010178273
なお、ここでは、QPSK変調の例を示したが、他の変調方式においても同様にビット毎の軟判定結果(対数尤度比)λ1を求めることができる。
なお、図2、図3では、ビットインタリーバ部30、ビットデインタリーバ部25、シンボルインタリーバ部32、シンボルデインタリーバ部49が配置されている。しかし、このような構成に限定されるものではなく、例えば、ビットインタリーバ部30及びビットデインタリーバ部25のみを設けても良いし、シンボルインタリーバ部32及びシンボルデインタリーバ部49のみを設けるようにしても良い。また、ビットインタリーバ部30、ビットデインタリーバ部25、及びシンボルインタリーバ部32、シンボルデインタリーバ部49の全てを設けなくても良い。
なお、MAP検出部23、コード毎MAP復号部24−1〜24−4、レプリカ信号作成部28を、まとめて繰返し処理部とも称する。また、MAP検出部23、コード毎MAP復号部24−1〜24−4、レプリカ信号作成部28の処理を繰返して行うことを、繰返し処理とも称する。
なお、本実施形態において、繰返し処理とは、ブロック分割ターボ等化の処理のことをいう。このブロック分割ターボ等価では、受信信号をブロックに分割し、ブロック毎に受信処理し、送信信号レプリカ生成するという処理を繰り返す。パイロット信号は、データ信号と共に、受信信号に含まれており、パイロット信号についても繰返し処理を行う。なお、パイロット信号とデータ信号との分離は、図3におけるFFT部44から出力された後に行われる。パイロット信号は繰返し処理用伝搬路・雑音電力推定部51に、データ信号はMMSEフィルタ部46にそれぞれ入力される。
図4は、本発明の第1の実施形態による無線受信装置200aの動作の一例を示すフローチャートである。始めに、MAP検出部23、コード毎MAP復号部24−1〜24−4、レプリカ信号作成部28で行う処理が、初回処理であるか否かについて、MAP検出部23が判定する(ステップS1)。
ステップS1で初回動作(初回処理)であると判定された場合には、受信信号におけるパイロットチャネル(PICH)を用いて、初回処理用に、伝搬路と雑音電力の推定を、初回処理用伝搬路・雑音電力推定部22が行う(ステップS24)。
そして、GI除去部43(図3)は、受信信号r(t)からガードインターバル(GI)を除去する(ステップS2)。そして、FFT部44(図3)は、高速フーリエ変換(FFT)の処理を行う(ステップS3)。
次に、MMSEフィルタ部46(図3)は、通常のMMSEフィルタ処理を行う(ステップS4)。なお、ステップS4では、初回処理用チャネルインパルス応答推定値および初回処理用雑音電力推定値を用いて、MMSEフィルタ処理が行われる。
そして、逆拡散部48(図3)は、逆拡散処理を行う(ステップS5)。次に、シンボルデインタリーバ部49(図3)は、シンボルデインタリーバ処理を行う(ステップS6)。そして、復調部50(図3)は、軟判定ビットを出力する処理を行う(ステップS7)。次に、ビットデインタリーバ部25(図2)は、ビットデインタリーバ処理を行う(ステップS8)。
そして、MAP復号部26(図2)は、MAP復号処理を行う(ステップS9)。次に、上述したステップS5〜S9の処理を、Cmux回繰返したか否かについて、MAP検出部23が判定する(ステップS10)。なお、Cmux回繰返し処理を行うのではなく、並列に設置したCmux個の回路で同時に処理を行っても良い。なお、初回のMMSEフィルタ処理については後述する。
ステップS10でステップS5〜S9の処理を、Cmux回繰返していないと判定した場合には、Cmuxコード分の復調結果λ2を用いて、ビットインタリーバ部30(図2)は、対数尤度比をビットインタリーブする(ステップS11)。そして、シンボル生成部31(図2)は、変調信号レプリカを作成する(ステップS12)。
次に、シンボルインタリーバ部32は、シンボルインタリーバ処理を行う(ステップS13)。そして、周波数−時間拡散部33(図2)は、所定の拡散コードを用いて拡散処理を行う(ステップS14)。
上述したステップS11〜S14の処理をCmux回繰返した後、DTCH多重部34(図2)は、データトラフィックチャネル(DTCH)を多重する(ステップS15)。そして、PICH多重部35(図2)は、パイロットチャネル(PICH)を多重する(ステップS16)。
次に、スクランブリング部36(図2)は、スクランブリング処理を行う(ステップS17)。そして、IFFT部37(図2)は、逆高速フーリエ変換(IFFT)の処理を行う(ステップS18)。次に、GI挿入部38(図2)は、ガードインターバル(GI)を挿入する(ステップS19)。ステップS19でガードインターバル(GI)が挿入された信号はレプリカ信号として扱われ、繰返し復調時に使用される。
ステップS1で繰返し時である、つまり初回動作ではない(繰返し処理)と判定した場合には、ソフトキャンセラブロック部45−1〜45−3(図3)は、各ソフトキャンセラブロック部45−1〜45−3毎に、所定の到来波以外の信号を除去する(ステップS20)。ステップS20において、繰返し処理の1回目では、初回処理用のチャネルインパルス応答推定値が用いられる。また、繰返し処理の2回目以降では、1回前の繰返し処理で得られた繰返し処理用のチャネルインパルス応答推定値が用いられる。
そして、GI除去部43(図3)は、ガードインターバル(GI)を除去する(ステップS21)。次に、FFT部44(図3)は、高速フーリエ変換(FFT)の処理を行う(ステップS22)。上述したステップS20〜S22の処理を、B(Bは自然数)ブロック分について行った後、ブロック分割されたブロック毎の信号を用いて、繰返し処理用の伝搬路と雑音電力の推定を、繰返し処理用伝搬路・雑音電力推定部51が行う(ステップS25)。MMSEフィルタ部46(図3)は、Bブロック分の出力信号をMMSEフィルタにより、最小二乗誤差規範に基づいて合成する。つまり、MMSEフィルタ部46は、MMSEフィルタ処理を行うことにより、Bブロック分の信号を合成する(ステップS23)。ステップS23では、同じ繰返し処理で得られた繰返し処理用のチャネルインパルス応答推定値を用いて、MMSEフィルタの処理が行われる。なお、ステップS23の処理後は、ステップS5の処理に進み、初回処理と同様の処理が行われる。
ステップS10で、上述した処理を所定回数繰返したと判定されるまで、ステップS1〜S9、S11〜S23の処理が繰り返される。
次に、ソフトキャンセラブロック部45−1〜45−3(図3)の処理について具体的に説明する。ここでは、i番目のソフトキャンセラブロック部45−iの到来波レプリカ生成部及び減算部42の動作について説明する。ただし、iはi≦Bの自然数である。自然数Bについては後述する。
まず、ソフトキャンセラブロック部45−iは、到来波レプリカ生成部40においてhを生成し、これとレプリカ信号s^(t)との畳み込み演算を行った信号を、受信信号r(t)から減算する。この減算結果が、減算部42から出力される信号である。
図5は、本発明の第1の実施形態によるソフトキャンセラブロック部45−1〜45−3に入力されるチャネルインパルス応答推定値の一例を示す図である。ここでは、初回処理用伝搬路・雑音電力推定部22(図2)、又は、繰返し処理用伝搬路・雑音電力推定部51(図3)から得られたチャネルインパルス応答推定値が、図5のような信号である場合について説明する。
また、ここでは、チャネルインパルス応答推定値が6つの伝搬路を通って無線受信装置200aに到達した信号P11〜P16を含んでいる場合について説明する。なお、図6において、横軸は時間を示しており、縦軸は受信電力を示している。ここでは、ソフトキャンセラブロック部45−1〜45−3(図3)が、6つの伝搬路を通って無線受信装置200aに到達した信号P11〜P16を、2つずつの3つのブロックに分割する。
図6は、本発明の第1の実施形態によるソフトキャンセラブロック部45−1が分割するブロックB11を説明する図である。図6において、横軸は時間を示しており、縦軸は受信電力を示している。ソフトキャンセラブロック部45−1は、初回処理用伝搬路・雑音電力推定部22からブロック長T11を通知される。ソフトキャンセラブロック部45−1は、信号P11〜P16から、信号P11及びP12を含むブロック長がT11のブロックB11を分割する。具体的には、まず、ソフトキャンセラブロック部45−1は、信号P13、信号P14、信号P15、信号P16を、h(t)として設定し、そのh(t)を到来波レプリカ生成部41で作成する。到来波レプリカ生成部41が出力する信号は、h(t)とs^(t)とを畳み込み演算したものである。また、減算部42が出力する信号は、受信信号r(t)から、h(t)とs^(t)とを畳み込み演算した信号を減算したものとなる。つまり、レプリカが正しく生成された場合には、減算部42から出力される信号は、(h(t)−h(t))で表される伝搬路を経て受信された信号であると考えることができる。これにより、信号P11、信号P12を含むブロックB11が、減算部42から出力される。
図7は、本発明の第1の実施形態によるソフトキャンセラブロック部45−2が分割するブロックB12を説明する図である。図7において、横軸は時間を示しており、縦軸は受信電力を示している。ソフトキャンセラブロック部45−2は、初回処理用伝搬路・雑音電力推定部22からブロック長T12を通知される。ソフトキャンセラブロック部45−2は、信号P11〜P16から、信号P13及びP14を含むブロック長がT12のブロックB12を分割する。具体的には、まず、ソフトキャンセラブロック部45−2は、信号P11、信号P12、信号P15、信号P16を、h(t)として設定し、そのh(t)を到来波レプリカ生成部41で作成する。到来波レプリカ生成部41が出力する信号は、h(t)とs^(t)とを畳み込み演算したものである。また、減算部42が出力する信号は、受信信号r(t)から、h(t)とs^(t)とを畳み込み演算した信号を減算したものとなる。つまり、レプリカが正しく生成された場合には、減算部42から出力される信号は、(h(t)−h(t))で表される伝搬路を経て受信された信号であると考えることができる。これにより、信号P13、信号P14を含むブロックB12が、減算部42から出力される。
図8は、本発明の第1の実施形態によるソフトキャンセラブロック部45−3が分割するブロックB13を説明する図である。図8において、横軸は時間を示しており、縦軸は受信電力を示している。ソフトキャンセラブロック部45−3は、初回処理用伝搬路・雑音電力推定部22からブロック長T13を通知される。ソフトキャンセラブロック部45−3は、信号P11〜P16から、信号P15及びP16を含むブロック長がT13のブロックB13を分割する。具体的には、まず、ソフトキャンセラブロック部45−3は、信号P11、信号P12、信号P13、信号P14を、h(t)として設定し、そのh(t)を到来波レプリカ生成部41で作成する。到来波レプリカ生成部41が出力する信号は、h(t)とs^(t)とを畳み込み演算したものである。また、減算部42が出力する信号は、受信信号r(t)から、h(t)とs^(t)とを畳み込み演算した信号を減算したものとなる。つまり、レプリカが正しく生成された場合には、減算部42から出力される信号は、(h(t)−h(t))で表される伝搬路を経て受信された信号であると考えることができる。これにより、信号P15、信号P16を含むブロックB13が、減算部42から出力される。
図6〜図8の説明では、ソフトキャンセラブロック部45−1〜45−3が、初回処理用伝搬路・雑音電力推定部22から通知されるブロック長に基づいて、信号P11〜P16をブロックに分割する場合について説明した。つまり、チャネルインパルス応答推定値に基づいて、ソフトキャンセラブロック部45−1〜45−3毎に作成および減算を行うレプリカ信号を変える場合について説明した。
図9(a)〜図9(c)は、本発明の第1の実施形態によるMAP検出部23、コード毎MAP復号部24−1〜24−4、レプリカ信号作成部28での処理が初回処理である場合について説明する図である。ここでは、図3で示したMMSEフィルタ部46と、図4で示したステップS4及びステップS23の動作について説明する。
まず、初回のMMSEフィルタ部46の動作について説明する。受信信号を周波数領域で表現すると、受信信号Rは、以下の式(4)のように表すことができる。
Figure 2010178273
式(4)において、H^は、推定された伝搬路の伝達関数を示している。H^は、ガードインターバル(GI)の長さよりも遅延が短い到来波のみが存在すると仮定した場合、Nc*Ncの対角行列で表すことができる。なお、Ncは、spread−OFCDM(Orthogonal Frequency and Code Division Multiplexing:直交周波数符号分割多重)のサブキャリア数を示している。H^は、以下の式(5)のように表すことができる。
Figure 2010178273
また、式(4)において、Sは、送信シンボルを表しており、以下の式(6)に示すように、Nc*1のベクトルで表すことができる。
Figure 2010178273
同様に、受信信号R、雑音成分Nは、以下の式(7)、式(8)に示すように、Nc*1のベクトルで表すことができる。
Figure 2010178273
Figure 2010178273
なお、式(6)〜式(8)において、添え字に用いたTは、転置行列であることを表している。
このような受信信号を、無線受信装置200aが無線送信装置100aから受信したとき、MMSEフィルタ部46が出力する信号Yは、以下の式(9)に示すように、Nc*1のベクトルで表すことができる。
Figure 2010178273
MMSEフィルタ部46は、チャネルインパルス応答推定値及び雑音電力推定値を基にMMSEフィルタ係数Wを決定する。ここで、MMSEフィルタ係数Wは、以下の式(10)に示すように、Nc*Ncの対角行列で表すことができる。
Figure 2010178273
さらに、MMSEフィルタ係数Wの各要素Wは、周波数方向拡散時は以下の式(11)で表すことができる。ただし、1≦m≦Ncである。
Figure 2010178273
なお、式(11)において、
Figure 2010178273
はコード多重時の他コードからの干渉成分である。また、式(11)において、
Figure 2010178273
は雑音電力の推定値を示している。また、添え字のHは、ハミルトニアン(共役転置)を示している。
また、MMSEフィルタ係数Wの各要素Wは、時間方向拡散時はコード間の直交性が保たれていると仮定すると、以下の式(12)で表すことができる。
Figure 2010178273
なお、MAP検出部23、コード毎MAP復号部24−1〜24−4、レプリカ信号作成部28で行う処理が、初回処理の場合には、図5に示す信号P11〜P16が、MMSEフィルタ係数Wを用いるMMSEフィルタ部46に入力される。
なお、図9(a)は、図5で説明した信号P11〜P16を示している。図9(b)は、図9(a)の信号P11〜P16を周波数軸で表現した、伝達関数を示している。なお、図9(b)において、横軸は周波数を示しており、縦軸は受信電力を示している。初回処理では、周波数選択性が高い、つまり、周波数軸方向の電力の変動が激しい。このような状態は、MC−CDMにおいてはコード間において、直交性が崩れ、コード間干渉が生じる。
次に、繰返し処理時のMMSEフィルタ部46の動作について説明する。繰返し復調時に、i番目のソフトキャンセラブロック部45−iにおいて使用されるレプリカ信号r^は、以下の式(13)のように表すことができる。
Figure 2010178273
式(13)において、h^は、i番目のソフトキャンセラブロック部45−iにおいて処理を行う到来波のみを抽出した遅延プロファイルを示している。また、式(13)において、s^は、前回のMAP復号によって得られた対数尤度比λ2を基に算出されたレプリカ信号を示している。また、式(13)において、
Figure 2010178273
は畳み込み演算を行うことを示している。従って、ソフトキャンセラブロック部45−iが出力する信号、つまり、図3のi番目のソフトキャンセラブロック部45−iが出力する信号R は、以下の式(14)のように表すことができる。
Figure 2010178273
式(14)において、Δは、レプリカの不確定性による誤差信号と熱雑音成分とを表している。このとき、MMSEフィルタ部46が出力する信号Y’は、以下の式(15)で表すことができる。
Figure 2010178273
ここで、レプリカ信号は精度よく生成されており、Δにはレプリカの誤差による成分は含まれず、熱雑音成分のみが含まれると仮定した場合、MMSEフィルタ係数Wの部分行列W’は、以下の式(16)のように対角行列で表すことができる。
Figure 2010178273
MMSEフィルタ部46へ入力される信号は、後述するように周波数選択性が少なくなっており、フラットフェージングに近い状態になっている。このため、コード多重時のコード間干渉もないと仮定した場合、行列W’の各要素W’i,mは以下の式(17)で表すことができる。
Figure 2010178273
式(17)において、H^i’,mは、i’番目のソフトキャンセラブロック部45−i’におけるm番目の伝搬路の伝達関数である。また、H^i’,m は、H^i’,mのハミルトニアンである。
図10(a)〜図10(g)は、本発明の第1の実施形態によるMAP検出部23、コード毎MAP復号部24−1〜24−4、レプリカ信号作成部28での処理が繰返し処理である場合について説明する図である。繰返し処理において図6〜図8に示した伝搬路を通った信号P11〜P16が、MMSEフィルタ係数を用いるMMSEフィルタ部46に入力される。なお、ここではソフトキャンセラブロック部の数Bは、3である。
MMSEフィルタ部46は、初回復調時には式(11)又は式(12)で表わされるMMSEフィルタ係数Wを用い、繰返し復調時には式(17)で表わされるMMSEフィルタ係数W’i,mを用いる。
なお、図9(a)と同様に図10(a)、図10(c)、図10(e)は、図6〜図8に示した信号P11〜P16を示している。図10(b)、図10(d)、図10(f)は、図10(a)、図10(c)、図10(e)の信号P11〜P16を周波数軸で表現した、伝達関数を示している。なお、図10(b)、図10(d)、図10(f)において、横軸は周波数を示しており、縦軸は受信電力を示している。繰返し処理時では、周波数選択性が低い、つまり、周波数軸方向の電力の変動が小さい。このような状態は、MC−CDMAにおいてはコード間において、直交性が保たれ、コード間干渉が生じにくいことを意味している。
このように、繰返し処理を行うことにより、ガードインターバル(GI)の長さを超える遅延が生じている到来波を取り除くと同時に、コード間干渉の影響も取り除くことができる。
図11は、本発明の第1の実施形態による初回処理用伝搬路・雑音電力推定部22の構成を示す概略ブロック図である。初回処理用伝搬路・雑音電力推定部22は、伝搬路推定部61、プリアンブルレプリカ生成部62、雑音電力推定部63、ブロック分割決定部64aを備えている。
伝搬路推定部61は、受信信号に含まれるパイロットチャネル(PICH)を用いて、チャネルインパルス応答推定値を推定する。プリアンブルレプリカ生成部62は、伝搬路推定部61によって推定されたチャネルインパルス応答推定値と、既知情報であるパイロットチャネル(PICH)の信号波形とを用いて、パイロットチャネル(PICH)のレプリカ信号を作成する。雑音電力推定部63は、受信信号に含まれるパイロットチャネル(PICH)部分と、プリアンブルレプリカ生成部62が出力するパイロットチャネル(PICH)のレプリカ信号との差分を求めることによって雑音電力を推定する。
ブロック分割決定部64aは、MAP検出部23のソフトキャンセラブロック部45−1〜45−3が受信信号を複数のブロック(本実施形態では、ブロックB11〜B13)に分割する際のブロック長(本実施形態では、ブロック長T11〜T13)及びブロック数(本実施形態では、ブロック数は3)を決定する。ブロック分割決定部64aは、決定したブロック長を、MAP検出部23のソフトキャンセラブロック部45−1〜45−3に出力する。ブロック分割決定部64aがブロック長を決定する方法については、図12を参照して後述する。
なお、ここでは、ブロック分割決定部64aが、初回処理時におけるブロック長及びブロック数を決定する場合について説明するが、これに限定されるものではない。繰返し処理時においても、繰返し処理用伝搬路・雑音電力推定部51で、初回処理時と同様にして、ブロック長及びブロック数を決定することができる。
なお、伝搬路推定部61における伝搬路推定方法としては、RLSアルゴリズムなどを用いて最小二乗誤差規範に基づいて推定する方法や、周波数相関を用いる方法などを使用することができる。
なお、図3の繰返し処理用伝搬路・雑音電力推定部51も、初回処理用伝搬路・雑音電力推定部22と同様の構成とすることができる。よって、繰返し処理用伝搬路・雑音電力推定部51の説明は省略する。
図12は、本発明の第1の実施形態によるブロック分割決定部64aの処理を示すフローチャートである。
また、図13は、本発明の第1の実施形態によるブロック分割決定部64aによって分割される信号P11〜P16を示す図である。図13において、横軸は時間を示しており、縦軸は受信電力を示している。
始めに、ブロック分割決定部64aは、対象ブロック(ここでは、ブロックB11)の長さの設定を開始する(ステップS101)。
そして、ブロック分割決定部64aは、対象ブロック(ここでは、ブロックB11)の長さを、所定長ΔTだけ延長する(ステップS102)。本実施形態では、所定長ΔTとして、ガードインターバル(GI)の長さの100分の1としているが、その他の値を用いても良い。
次に、ブロック分割決定部64aは、対象ブロック(ここでは、ブロックB11)の長さが、所定のブロック長Tth以下であるか否かについて判定する(ステップS103)。本実施形態において、所定のブロック長Tthは、ガードインターバル(GI)の長さ以下の値であることが望ましいが、これに限定するものではない。ガードインターバル(GI)の長さをTgiとした場合、所定のブロック長Tthの値としては、例えば、(0.8*Tgi)≦Tth≦Tgiの条件を満たす値を用いることができる。より好ましくは、(0.85*Tgi)≦Tth≦(0.95*Tgi)という条件を満たす値を用いると良い。本実施形態では、所定のブロック長Tthを、(0.9*Tgi)としている。なお、*は、乗算を意味する記号である。
対象ブロック(ここでは、ブロックB11)の長さが所定のブロック長Tth以下である場合には、ブロック分割決定部64aはステップS103で「YES」と判定してステップS102に進む。
一方、対象ブロック(ここでは、ブロックB11)の長さが所定のブロック長Tth以下ではない場合には、ブロック分割決定部64aはステップS103で「NO」と判定し、ステップS104の処理を行う。つまり、ブロック分割決定部64aは、最後にブロック長をΔTだけ延長する前までの長さを対象ブロック(ここでは、ブロックB11)の長さ(ここでは、ブロック長T11)として決定する(ステップS104)。
そして、ブロック分割決定部64aは、ブロック長を決定済みのブロックに含まれていない信号が残っているか否かについて判定する(ステップS105)。ブロック長を決定済みのブロックに含まれていない信号が残っていない場合には、ブロック分割決定部64aは、ステップS105で「NO」と判定し、図12のフローチャートの処理を終了する。
一方、ブロック長を決定済みのブロック(例えば、ブロックB11)に含まれていない信号(例えば、信号P13〜P16)が残っている場合には、ブロック分割決定部64aは、ステップS105で「YES」と判定し、ステップS106の処理を行う。つまり、ブロック分割決定部64aは、次の対象ブロック(ここでは、ブロックB12)の長さ(ここでは、ブロック長T12)の設定に移行する(ステップS106)。そして、ステップS102に進む。
ブロック分割決定部64aが、図12のフローチャートの処理を行うことで、図13に示すように、信号P11〜P16は、信号P11及びP12を含むブロックB11と、信号P13及びP14を含むブロックB12と、信号P15及びP16を含むブロックB13とに分割される。ブロックB11〜B13のブロック長T11〜T13は、それぞれガードインターバル(GI)の長さTgi以下である。
ブロック分割決定部64aは、ブロックB11のブロック長T11を、ソフトキャンセラブロック部45−1(図3)に出力する。また、ブロック分割決定部64aは、ブロックB12のブロック長T12を、ソフトキャンセラブロック部45−2(図3)に出力する。また、ブロック分割決定部64aは、ブロックB13のブロック長T13を、ソフトキャンセラブロック部45−3(図3)に出力する。
本発明の第1の実施形態の無線受信装置200a(受信装置とも称する)において、図2の受信アンテナ75(受信部とも称する)は、図1の無線送信装置100a(送信装置とも称する)が送信するガードインターバル(GI)が付加された信号を受信する。
そして、図2のレプリカ信号作成部28は、無線送信装置100a(図1)が送信した信号のレプリカであるレプリカ信号を、受信アンテナ(図2)が受信した信号に基づいて作成する。
そして、図3のソフトキャンセラブロック部45−1〜45−3(受信信号分割部とも称する)は、レプリカ信号作成部28が作成したレプリカ信号を用いて、受信アンテナ75が受信した信号をガードインターバル(GI)の長さTgi以下のブロック長(本実施形態では、ブロック長T11〜T13)の複数のブロック(本実施形態では、ブロックB11〜B13)に分割する。
なお、ソフトキャンセラブロック部45−1〜45−3が受信信号を複数のブロックに分割する際には、そのブロックに含まれる信号もブロック内に収まるように分割する。例えば、本実施形態において、ソフトキャンセラブロック部45−1が信号P11〜P16から信号P11及びP12を含むブロックB11を分割する場合において、信号P11と信号P12との間の間隔がガードインターバル長以下になるようにするだけでは十分ではなく、信号P11と信号P12とを含む時間領域がガードインターバル長以下になるようにすることが望ましい。
なお、ソフトキャンセラブロック部45−1〜45−3は、初回処理用チャネルインパルス応答推定値(チャネルインパルス応答推定値とも称する)と、レプリカ信号作成部28が作成したレプリカ信号とに基づいて、各時間帯(本実施形態では、ブロックB11〜B13の時間帯)の到来波(本実施形態では、信号P11〜P16)のレプリカを生成する到来波レプリカ生成部40を備える。
また、ソフトキャンセラブロック部45−1〜45−3は、受信アンテナ75が受信した受信信号P11〜P16から、到来波レプリカ生成部40が生成した各時間帯(本実施形態では、ブロックB11〜B13)の到来波のレプリカを減算する減算部42を備える。
なお、ソフトキャンセラブロック部45−1〜45−3は、前回推定されたチャネルインパルス応答推定値に基づいて、受信信号(ここでは、信号P11〜P16)を分割するようにしても良い。
図3の繰返し処理用伝搬路・雑音電力推定部51(伝搬路推定部とも称する)は、ソフトキャンセラブロック部45−1〜45−3が分割したブロックB11〜B13毎の信号の伝搬路を推定する。
そして、図3のMMSEフィルタ部46(合成部とも称する)は、繰返し処理用伝搬路・雑音電力推定部51が伝搬路を推定したブロックB11〜B13毎の信号P11〜P16を合成する。
なお、MMSEフィルタ部46は、チャネルインパルス応答推定値に基づいて、繰返し処理用伝搬路・雑音電力推定部51が伝搬路を推定したブロック毎(本実施形態では、ブロックB11〜B13)の信号(本実施形態では、信号P11及びP12、信号P13及びP14、信号P15及びP16)を合成するようにしても良い。
そして、図3の復調部50は、MMSEフィルタ部46が合成した信号P11〜P16を復調する。
そして、図2のMAP復号部26(復号部とも称する)は、復調部50が復調した信号P11〜P16を復号する。
なお、復調部50(図3)は、逆拡散部48(図3)が逆拡散を行った単位で、MMSEフィルタ部46が合成した信号を復調するようにしても良い。
また、MAP復号部26(図2)は、逆拡散部(図3)が逆拡散を行った単位で、復調部50が復調した信号を復号するようにしても良い。
本発明の第1の実施形態による無線受信装置200aを用いることによって、受信信号(本実施形態では、信号P11〜P16)をガードインターバル(GI)の長さTgi以下のブロック(本実施形態では、ブロックB11〜B13)に分割することができる。これにより、無線送信装置100aから受信するパイロット信号などの信号を復調する際の演算量を減少させ、シンボル間干渉やキャリア間干渉やコード間干渉に対する耐性を高め、伝搬路推定の精度を向上させることができる。
従来使用されていたブロック分割ターボ等化では、ガードインターバル(GI)の長さを超える遅延が生じた到来波を、無線受信装置が受信する際に生じるシンボル間干渉やキャリア間干渉に対して繰返し処理を行い除去することで、送信信号を復元していた。その時、パイロット信号に対しても、同様の干渉が生じることになるが、従来技術では、その干渉が生じたままのパイロット信号を用いて、伝搬路推定を行っていた。そのため、繰返し処理を行ったとしても、伝搬路推定値が同じであるため、送信信号の復元精度が低下するという問題があった。
本実施形態による無線受信装置200aを用いれば、送信信号と共にパイロット信号に対しても、ブロック分割ターボ等化による繰返し処理を行い、それらの干渉を除去することで、精度の良い伝搬路推定を行うことができる。また、それらの干渉を除去する方法として、ブロック分割ターボ等化を用いることにより、従来技術による無線受信装置に比べて、演算量を低減させることができる。
また、本発明の第1の実施形態による無線受信装置200aによれば、レプリカ信号作成部28が作成したレプリカ信号を用いて受信信号r(t)から所定の時間帯ごとに到来波レプリカ生成部が到来波を除去し、その所定の時間帯ごとに到来波を除去した信号をMMSEフィルタ部46が合成し、その合成した信号に対して復調部50が軟判定を行うようにした。これにより、到来波を除去した信号に対して高速フーリエ変換(FFT)の処理を行うことが可能となる。また、到来波を除去することにより周波数選択性を減らした信号に対して逆拡散の処理を行うことが可能となり、コード数に関係のない演算量で、コード間干渉の除去を行うことができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態による無線通信システムについて説明する。第2の実施形態による無線通信システムは、無線送信装置と無線受信装置とを備えている。第2の実施形態による無線送信装置は、第1の実施形態による無線送信装置100a(図1)と同様の構成を有するので、その説明を省略する。第2の実施形態による無線受信装置は、第1の実施形態による無線受信装置200a(図2)と同様の構成を有するが、ブロック分割決定部64a(図11)の代わりに、ブロック長決定部64b(図示省略)を備える点において相違する。ブロック分割決定部64aとブロック長決定部64bとでは、処理内容が異なる。よって、以下では、ブロック長決定部64bの処理内容を、図14を参照して説明する。
図14は、本発明の第2の実施形態によるブロック長決定部64bの処理を示すフローチャートである。
また、図15は、本発明の第2の実施形態によるブロック長決定部64bによって分割される信号P21〜P26を示す図である。図15において、横軸は時間を示しており、縦軸は受信電力を示している。
始めに、ブロック長決定部64bは、対象ブロック(ここでは、ブロックB21)の長さの設定を開始する(ステップS201)。
そして、ブロック長決定部64bは、対象ブロック(ここでは、ブロックB21)の長さを、所定長ΔTだけ延長する(ステップS202)。本実施形態では、所定長ΔTとして、ガードインターバル(GI)の長さの100分の1としているが、その他の値を用いても良い。
次に、ブロック長決定部64bは、対象ブロック(ここでは、ブロックB21)の長さが、所定のブロック長Tth以下であるか否かについて判定する(ステップS203)。本実施形態において、所定のブロック長Tthは、ガードインターバル(GI)の長さ以下の値である。ガードインターバル(GI)の長さをTgiとした場合、所定のブロック長Tthの値としては、例えば、(0.8*Tgi)≦Tth≦Tgiの条件を満たす値を用いることができる。より好ましくは、(0.85*Tgi)≦Tth≦(0.95*Tgi)という条件を満たす値を用いると良い。本実施形態では、所定のブロック長Tthを、(0.9*Tgi)としている。
対象ブロック(ここでは、ブロックB21)の長さが所定のブロック長Tth以下である場合には、ブロック長決定部64bはステップS203で「YES」と判定してステップS203の処理を行う。つまり、ブロック長決定部64bは、対象としているブロック(ここでは、ブロックB21)内に含まれる信号(ここでは、信号P21〜P23)の数が所定数Nth以下であるか否かについて判定する(ステップS204)。本実施形態では、所定数Nthを3としているが、その他の値を使用しても良い。
対象としているブロック内に含まれる信号の数が所定数Nth以下である場合には、ブロック長決定部64bはステップS204で「YES」と判定してステップS202に進む。
一方、対象としているブロック内に含まれる信号の数が所定数Nthよりも大きい場合には、ブロック長決定部64bはステップS204で「NO」と判定してステップS205の処理を行う。つまり、ブロック長決定部64bは、最後にブロック長をΔTだけ延長する前までの長さを対象ブロック(ここでは、ブロックB21)の長さ(ここでは、ブロック長T21)として決定する(ステップS205)。
そして、ブロック長決定部64bは、ブロック長を決定済みのブロックに含まれていない信号が残っているか否かについて判定する(ステップS206)。ブロック長を決定済みのブロックに含まれていない信号が残っていない場合には、ブロック長決定部64bは、ステップS206で「NO」と判定し、図14のフローチャートの処理を終了する。
一方、ブロック長を決定済みのブロック(例えば、ブロックB21)に含まれていない信号(例えば、信号P24〜P26)が残っている場合には、ブロック長決定部64bは、ステップS206で「YES」と判定し、ステップS207の処理を行う。つまり、ブロック長決定部64bは、次の対象ブロック(ここでは、ブロックB22)の長さ(ここでは、ブロック長T22)の設定に移行する(ステップS207)。そして、ステップS202に進む。
ブロック長決定部64bが、図14のフローチャートの処理を行うことで、図15に示すように、信号P21〜P26は、信号P21〜P23を含むブロックB21と、信号P24を含むブロックB22と、信号P25及びP26を含むブロックB23とに分割される。ブロックB21〜B23のブロック長T21〜T23は、それぞれガードインターバル(GI)の長さTgi以下である。また、各ブロックB21〜B23に含まれる信号の数は、所定数Nth以下である。
ブロック長決定部64bは、ブロックB21のブロック長T21を、ソフトキャンセラブロック部45−1(図3)に出力する。また、ブロック長決定部64bは、ブロックB22のブロック長T22を、ソフトキャンセラブロック部45−2(図3)に出力する。また、ブロック長決定部64bは、ブロックB23のブロック長T23を、ソフトキャンセラブロック部45−3(図3)に出力する。
本発明の第2の実施形態による無線受信装置を用いれば、第1の実施形態による無線受信装置200a(図2)を用いた場合と同様の効果が得られる。
また、第2の実施形態では、各ブロックの長さがガードインターバル(GI)の長さTgi以下になるとともに、各ブロックに含まれる信号の数が所定数Nth以下となる。よって、各ブロックに多数の信号が含まれることがなくなる。このため、各ブロックに基づいて伝搬路推定などの処理を行う際の処理量を、第1の実施形態と比較して、減少させることができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態による無線通信システムについて説明する。第3の実施形態による無線通信システムは、無線送信装置と無線受信装置とを備えている。第3の実施形態による無線送信装置は、第1の実施形態による無線送信装置100a(図1)と同様の構成を有するので、その説明を省略する。第3の実施形態による無線受信装置は、第1の実施形態による無線受信装置200a(図2)と同様の構成を有するが、ブロック分割決定部64a(図11)の代わりに、ブロック長決定部64c(図示省略)を備える点において相違する。ブロック分割決定部64aとブロック長決定部64cとでは、処理内容が異なる。よって、以下では、ブロック長決定部64cの処理内容を、図16を参照して説明する。
図16は、本発明の第3の実施形態によるブロック長決定部64cの処理を示すフローチャートである。
また、図17は、本発明の第3の実施形態によるブロック長決定部64cによって分割される信号P31〜P36を示す図である。図17において、横軸は時間を示しており、縦軸は受信電力を示している。
始めに、ブロック長決定部64cは、ブロックに分割する領域(ここでは、信号P31〜P36を含む時間領域)の後ろから所定のブロック長Tgiのブロック(ここでは、ブロックB31)を設定する(ステップS301)。つまり、ブロック長決定部64cは、ブロックB31のブロック長T31をTgiに設定する。
次に、ブロック長決定部64cは、ステップS301で設定したブロック(ここでは、ブロックB31)に含まれる信号(ここでは、信号P34〜P36)の電力の合計Pthを算出する(ステップS302)。
そして、ブロック長決定部64cは、次のブロック(ここでは、ブロックB32)の長さ(ここでは、ブロック長T32)の設定に移行する(ステップS303)。
次に、ブロック長決定部64cは、前の信号(ここでは、信号P34〜P36の前の信号P33)まで、対象ブロック(ここでは、ブロックB32)のブロック長(ここでは、ブロック長T32)を延長する(ステップS304)。
そして、ブロック長決定部64cは、対象ブロック(ここでは、ブロックB32)に含まれている信号の電力の合計が、Pth以下であるか否かについて判定する(ステップS305)。
対象ブロックに含まれている信号の電力の合計がPth以下である場合には、ブロック長決定部64cはステップS305で「YES」と判定して、ステップS304に進む。
一方、対象ブロックに含まれている信号の電力の合計がPthよりも大きい場合には、ブロック長決定部64cはステップS305で「NO」と判定して、ステップS306の処理を行う。つまり、ブロック長決定部64cは、ステップS304で最後に対象ブロック内に取り込んだ信号(例えば、信号S31)の直前に取り込んだ信号(例えば、信号S32)までの範囲を、対象ブロック(例えば、ブロックB32)の長さ(例えば、ブロック長T32)として決定する(ステップS306)。
そして、ブロック長決定部64cは、ブロック長を決定済みのブロックに含まれていない信号が残っているか否かについて判定する(ステップS307)。ブロック長を決定済みのブロックに含まれていない信号が残っていない場合には、ブロック長決定部64cは、ステップS307で「NO」と判定し、図16のフローチャートの処理を終了する。
一方、ブロック長を決定済みのブロック(例えば、ブロックB32)に含まれていない信号(例えば、信号P31)が残っている場合には、ブロック長決定部64cは、ステップS307で「YES」と判定し、ステップS303に進む。
ブロック長決定部64cは、ブロックB31のブロック長T31を、ソフトキャンセラブロック部45−3(図3)に出力する。また、ブロック長決定部64cは、ブロックB32のブロック長T32を、ソフトキャンセラブロック部45−2(図3)に出力する。また、ブロック長決定部64cは、ブロックB33のブロック長T33を、ソフトキャンセラブロック部45−1(図3)に出力する。
ブロック長決定部64cが、図16のフローチャートの処理を行うことで、図17に示すように、信号P31〜P36は、信号P34〜P36を含むブロックB31と、信号P32及びP33を含むブロックB32と、信号P31を含むブロックB33とに分割される。ブロックB32に含まれる信号(ここでは、信号P32及びP33)の合計電力、又は、ブロックB33に含まれる信号(ここでは、信号P31)の合計電力は、いずれもブロックB31に含まれる信号(ここでは、信号P34〜P36)の合計電力Pth以下である。時間が経過するに従って、無線送信装置から無線受信装置に到達する信号の電力が減少する傾向にある。このため、ガードインターバル(GI)の長さと同じブロック長であるブロックB31よりも、ブロックB32、B33のブロック長は短い可能性が大きい。よって、第3の実施形態においても、第1又は第2の実施形態と同様に、各ブロックの長さをガードインターバル(GI)の長さTgi以下とすることができる。また、第3の実施形態では、第1又は第2の実施形態での処理のように、対象ブロックの長さをΔTずつ増加させる処理を行う必要がないため、ブロック長決定部がブロック長を決定する処理負荷を軽減することができる。
また、本発明の第3の実施形態による無線受信装置を用いれば、第1の実施形態による無線受信装置200a(図2)を用いた場合と同様の効果が得られる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態による無線通信システムについて説明する。第4の実施形態による無線通信システムは、無線送信装置と無線受信装置とを備えている。第4の実施形態による無線送信装置は、第1の実施形態による無線送信装置100a(図1)と同様の構成を有するので、その説明を省略する。第4の実施形態では、誤り訂正符号が各コードに亘ってなされる。
図18は、本発明の第4の実施形態による無線受信装置200bの構成を示す概略ブロック図である。無線受信装置200bの構成は、第1の実施形態による無線受信装置200a(図2)の構成とほぼ同じであるが、図2におけるコード毎MAP復号部24−1〜24−4に対応する部分が異なる。
図18においては、MAP検出部23は、ビット毎の対数尤度比を、P/S変換部136に出力する。P/S変換部136は、MAP検出部23から入力される対数尤度比を、パラレル信号からシリアル信号に変換し、ビットデインタリーバ部125に出力する。
ビットデインタリーバ部125は、P/S変換部136から入力される信号に対して、ビット毎にデインタリーブ処理を行い、MAP復号部126と減算部127とに出力する。
MAP復号部126は、ビットデインタリーバ部125から入力される信号に対して、MAP復号処理を行い、減算部127と無線受信装置200bの外部とに出力する。
減算部127は、MAP復号部126に入力される信号と、MAP復号部126から出力される信号との差分λ2を算出し、レプリカ信号作成部128に出力する。
レプリカ信号作成部128は、ビットインタリーバ部130、シンボル生成部131、S/P変換部134、コード毎シンボルインタリーバ・拡散部135−1〜135−4、DTCH多重部34、PICH多重部35、スクランブリング部36、IFFT部37、GI挿入部38を備えている。また、コード毎シンボルインタリーバ・拡散部135−1〜135−4は、シンボルインタリーバ部132、周波数−時間拡散部133を備えている。
ビットインタリーバ部130は、減算部127から入力される信号λ2を、ビット毎に入れ替え、シンボル生成部131に出力する。シンボル生成部131は、ビットインタリーバ部130から入力される信号を、信号λ2の大きさに応じてシンボル変調処理を行い、S/P変換部134に出力する。シンボル生成部131は、シンボル変調処理として、BPSK、QPSK、16QAM、64QAMなどを用いる。
S/P変換部134は、シンボル生成部131から入力される信号を、シリアル信号からパラレル信号に変換し、コード毎シンボルインタリーバ・拡散部135−1〜135−4にそれぞれ出力する。無線受信装置200bは、Cmux個のコード毎シンボルインタリーバ・拡散部を備えている。本実施形態では、Cmux=4の場合について説明する。
コード毎シンボルインタリーバ・拡散部135−1〜135−4のシンボルインタリーバ部132は、S/P変換部134から入力される信号の順番を、シンボル毎に入れ替え、周波数−時間拡散部133に出力する。
周波数−時間拡散部133は、シンボルインタリーバ部132から入力される信号を、所定の拡散コード(チャネライゼーションコード)で拡散し、DTCH多重部34に出力する。以降の処理は、第1の実施形態と同様であるため、それらの説明を省略する。
本発明の第4の実施形態による無線受信装置200bを用いれば、繰返し復号を行うことにより、ガードインターバル(GI)の長さを超える遅延が生じた到来波を取り除くと同時に、コード間干渉の影響も取り除くことができる。
本実施形態を用いることにより、無線送信装置から無線受信装置200bが受信したパイロット信号を復調する際の演算量を減らすと共に、シンボル間干渉、キャリア間干渉やコード間干渉への耐性を大幅に高めることができる。これにより、無線受信装置200bにおいて、精度良く伝搬路を推定することができる。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態による無線通信システムについて説明する。第5の実施形態による無線通信システムは、無線送信装置と無線受信装置とを備えている。第5の実施形態による無線送信装置は、第1の実施形態による無線送信装置100a(図1)と同様の構成を有するので、その説明を省略する。
本実施形態では、拡散処理のされていないマルチキャリア信号を、無線受信装置が無線送信装置から受信する場合について説明する。このマルチキャリア信号には、例えば、周波数分割多重伝送方式や、OFDM方式が用いられる。
図19は、本発明の第5の実施形態による無線受信装置200cの構成を示す概略ブロック図である。無線受信装置200cの構成は、第4の実施形態の無線受信装置200bの構成(図18)とほぼ同じであるが、図18におけるMAP検出部23、レプリカ信号作成部128、前記レプリカ信号作成部128に含まれるコード毎シンボルインタリーバ・拡散部135−1〜135−4、シンボルインタリーバ部132、周波数−時間拡散部133、DTCH多重部34が異なる。
図19において、ビットデインタリーバ部125は、MAP検出部223から入力されるビット毎の対数尤度比λ1を、ビット毎にデインタリーブの処理を行い、MAP復号部126と減算部127とに出力する。
MAP復号部126は、ビットデインタリーバ部125から入力される信号に対して、MAP復号処理を行い、減算部127と無線受信装置200cの外部とに出力する。
減算部127は、MAP復号部126に入力される信号と、MAP復号部126から出力される信号との差分λ2を算出し、レプリカ信号作成部228のビットインタリーバ部130に出力する。
ビットインタリーバ部130は、減算部127から入力される信号λ2を、ビット毎に入れ替え、シンボル生成部131に出力する。シンボル生成部131は、ビットインタリーバ部130から入力される信号を、信号λ2の大きさに応じてシンボル変調処理し、シンボルインタリーバ部232に出力する。シンボル生成部131は、BPSK、QPSK、16QAM、64QAMなどを用いて、シンボル変調処理を行う。
シンボルインタリーバ部232は、シンボル生成部131から入力される信号の順番を、シンボル毎に入れ替え、PICH多重部35に出力する。以降の処理は、第1の実施形態による無線受信装置200a(図2)と同様であるため、その説明を省略する。
図20は、本発明の第5の実施形態による無線受信装置200cのMAP検出部223の構成を示す概略ブロック図である。MAP検出部223の構成は、第1の実施形態によるMAP検出部223(図3)とほぼ同じであるが、図3におけるコード毎対数尤度比出力部47−1〜47−4、逆拡散部48、シンボルデインタリーバ部49、復調部50が異なる。
シンボルデインタリーバ部249は、MMSEフィルタ部46から入力される信号を、シンボル毎に入れ替え、復調部250に出力する。
復調部250は、シンボルデインタリーバ部249から入力される信号を、ビット毎に入れ替え、ビットデインタリーバ部125(図19)に出力する。
本発明の第5の実施形態による無線受信装置200cを用いれば、マルチキャリア信号を無線送信装置から受信する場合に、繰返し復号を行うことによって、ガードインターバル(GI)の長さを超える遅延が生じた到来波を取り除くことができる。
本実施形態を用いることにより、無線送信装置から無線受信装置が受信したパイロット信号を復調する際の演算量を減らすと共に、シンボル間干渉やキャリア間干渉への耐性を大幅に高めることができる。これにより、無線受信装置200cにおいて、精度良く伝搬路を推定することができる。
なお、上述した第1の実施形態では、無線受信装置200a(図2)のソフトキャンセラブロック部45−1〜45−3(図3)がブロックB11〜B13に分割するブロック長T11〜T13を、初回処理用伝搬路・雑音電力推定部22(図2)のブロック分割決定部64a(図11)が決定する場合について説明したが、このような構成に限定されるものではない。例えば、無線受信装置200a(図2)のMAP検出部23(図3)の繰返し処理用伝搬路・雑音電力推定部51にブロック分割決定部64aを設け、繰返し処理用伝搬路・雑音電力推定部51において、各ブロックB11〜B13のブロック長T11〜T13を決定するようにしても良い。このことは、第1の実施形態以外の実施形態にも適用することができる。
また、上述した第1の実施形態では、所定のブロック長Tth以下であるかに基づいて、ブロック分割決定部64aが各ブロックB11〜B13のブロック長T11〜T13を決定する場合について説明した(図12のステップS103参照)。つまり、各ブロックに分割する際の基準となる所定のブロック長Tthが不変である場合について説明した。しかし、このような処理に限定されるものではなく、それぞれのブロック長を決定する際に、ガードインターバル長以下のブロック長であって、異なる値のブロック長を用いるようにしても良い。このことは、第1の実施形態以外の実施形態にも適用することができる。
また、上述した第1の実施形態では、信号P11〜P16を各ブロックB11〜B13に分割する際に、全てのブロックB11〜B13のブロック長T11〜T13が、ガードインターバル長以下となるように分割する場合について説明した。しかし、このような処理に限定されるものではなく、ブロックB11〜B13の少なくとも1つが、ガードインターバル長以下の長さとなるように分割するようにしても良い。このことは、第1の実施形態以外の実施形態にも適用することができる。
なお、上述した第1〜第5の実施形態は、移動通信のみならず、固定通信にも用いることができる。
なお、以上説明した実施形態において、第1〜第5の実施形態による無線送信装置や無線受信装置の各部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより無線送信装置や無線受信装置の制御を行っても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。
1・・・S/P変換部、2−1〜2−4・・・コード毎信号処理部、3・・・誤り訂正符号化部、4・・・ビットインタリーバ部、5・・・変調部、6・・・シンボルインタリーバ部、7・・・周波数−時間拡散部、8・・・DTCH多重部、9・・・PICH多重部、10・・・スクランブリング部、11・・・IFFT部、12・・・GI挿入部、21・・・シンボル同期部、22・・・初回処理用伝搬路・雑音電力推定部、23・・・MAP検出部、24−1〜24−4・・・コード毎MAP復号部、28・・・レプリカ信号作成部、29−1〜29−4・・・コード毎シンボル生成部、34・・・DTCH多重部、35・・・PICH多重部、36・・・スクランブリング部、37・・・IFFT部、38・・・GI挿入部、39・・・P/S変換部、40・・・到来波レプリカ生成部、42・・・減算部、43・・・GI除去部、44・・・FFT部、45−1〜45−3・・・ソフトキャンセラブロック部、46・・・MMSEフィルタ部、47−1〜47−4・・・コード毎対数尤度比出力部、51・・・繰返し処理用伝搬路・雑音電力推定部、61・・・伝搬路推定部、62・・・プリアンブルレプリカ生成部、63・・・雑音電力推定部、64a・・・ブロック分割決定部、70・・・MAC部、71・・・フィルタリング処理部、72・・・D/A変換部、73・・・周波数変化部、74・・・送信アンテナ、75・・・受信アンテナ、76・・・周波数変換部、77・・・A/D変換部、100a・・・無線送信装置、200a〜200c・・・無線受信装置

Claims (14)

  1. 送信装置が送信した信号のレプリカであるレプリカ信号を、受信した信号に基づいて作成するレプリカ信号作成部と、
    前記レプリカ信号作成部が作成したレプリカ信号を用いて、前記受信した信号を複数のブロックに分割する受信信号分割部と、
    前記受信信号分割部が分割したブロック毎の信号の伝搬路を推定する伝搬路推定部と、
    前記伝搬路推定部が伝搬路を推定した情報を用いて、ブロック毎の信号を合成する合成部と、
    前記合成部が合成した信号を復調する復調部と、
    前記復調部が復調した信号を復号する復号部と、
    を備えることを特徴とする受信装置。
  2. 前記レプリカ信号作成部は、前記復号部が復号した信号を、前記レプリカ信号として、繰返し処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  3. 前記伝搬路推定部は、チャネルインパルス応答推定値を推定し、
    前記受信信号分割部は、
    前記チャネルインパルス応答推定値と、前記レプリカ信号作成部が作成した前記レプリカ信号とに基づいて、各時間帯の到来波のレプリカを生成する到来波レプリカ生成部と、
    前記受信した受信信号から前記到来波レプリカ生成部が生成した各時間帯の到来波のレプリカを減算する減算部と、
    を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の受信装置。
  4. 前記受信信号分割部は、
    前記繰返し処理において、前回推定されたチャネルインパルス応答推定値に基づいて前記受信信号を分割することを特徴とする請求項3に記載の受信装置。
  5. 前記合成部は、
    前記繰返し処理において、前記伝搬路推定部が伝搬路を直前に推定した最新の情報を用いて、ブロック毎の信号を合成することを特徴とする請求項3又は4に記載の受信装置。
  6. 拡散符号によって拡散処理された信号を逆拡散処理する逆拡散部を備えることを特徴とする請求項1から5までのいずれかの項に記載の受信装置。
  7. 前記復調部は、前記逆拡散部が逆拡散を行った単位で、前記合成部が合成した信号を復調し、
    前記復号部は、前記逆拡散部が逆拡散を行った単位で、前記復調部が復調した信号を復号することを特徴とする請求項6に記載の受信装置。
  8. 前記レプリカ信号作成部は、周波数分割多重伝送方式のレプリカ信号を作成することを特徴とする請求項1から5までのいずれかの項に記載の受信装置。
  9. 前記受信信号分割部は、前記各ブロックに含まれる到来波の長さが所定長以下となるようにブロックに分割することを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  10. 前記所定長をガードインターバル長とすることを特徴とする請求項9に記載の受信装置。
  11. 前記受信信号分割部は、前記各ブロックに含まれる到来波の数が所定数以下となるようにブロックに分割することを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  12. 前記受信信号分割部は、前記各ブロックに含まれる到来波の電力値の和が所定値以下となるようにブロックに分割することを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  13. 前記受信信号分割部と前記伝搬路推定部とが、並列処理の動作を行うことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  14. 送信装置が送信した信号のレプリカであるレプリカ信号を、受信した信号に基づいて作成するレプリカ信号作成過程と、
    前記レプリカ信号作成過程で作成したレプリカ信号を用いて、前記受信した信号を複数のブロックに分割する受信信号分割過程と、
    前記受信信号分割過程で分割したブロック毎の信号の伝搬路を推定する伝搬路推定過程と、
    前記伝搬路推定過程で伝搬路を推定した情報を用いて、ブロック毎の信号を合成する合成過程と、
    前記合成過程で合成した信号を復調する復調過程と、
    前記復調過程で復調した信号を復号する復号過程と、
    を有することを特徴とする受信方法。
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