JP2010166450A - 歪補償装置及び無線基地局 - Google Patents

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Abstract

【課題】屈曲点を有するような複雑な入出力特性を呈する増幅器に関しても逆モデルを正確に表現することが可能な歪補償装置を得る。
【解決手段】DPD処理部2は、HPA6の入出力特性K1を表すモデルに対する逆モデルを推定する逆モデル推定部25と、逆モデルに基づいて入力信号S1を補正する入力信号補正部24とを備え、HPA6には、入力信号S1の包絡線に応じた電源電圧S12が電源回路13から供給され、モデルは、電源電圧S12の所定の値に対応する少なくとも一つの屈曲点MA〜MCを有し、逆モデル推定部25は、屈曲点MA〜MCを境界として別個に規定される複数の部分モデルK1A〜K1Dに対する複数の逆モデルを推定し、入力信号補正部24は、複数の逆モデルに基づいて入力信号S1を補正する。
【選択図】図4

Description

本発明は、歪補償回路及びそれを備えた無線基地局に関する。
携帯電話等を用いた通信システムが備える無線基地局においては、送信信号を増幅して出力するための高出力増幅器(HPA:High Power Amplifier)が、送信処理部内に実装される。一般的にHPAは、増幅効率を優先するが故に、入出力特性の線形性が低い。つまりHPAにおいては、その入力信号と出力信号との間の入出力特性が、非線形の歪特性を呈する。従って、このような入出力特性を有するHPAを用いて入力信号を増幅すると、その歪に起因して、所望の出力信号が得られない場合がある。そこで、このような歪を補償するための歪補償方式の一つとして、増幅器の入出力特性を表すモデルを推定し、そのモデルとは逆の特性を呈する逆モデルをディジタル信号処理によって生成し、増幅器への入力信号(アナログ信号に変換する前のディジタル信号)に対してその逆モデルを付加することにより、増幅器の入出力特性における歪を補償する手法(いわゆるDPD:Digital Pre-Distortion)が、下記非特許文献1において提案されている。
また、下記非特許文献2,3においては、HPAに電源電圧を供給するための電源回路の一つとして、包絡線追跡方式の電源回路が提案されている。この包絡線追跡方式の電源回路は、HPAに一定の電源電圧を供給するのではなく、HPAへの入力信号の包絡線を検出し、HPAに供給する電源電圧をその包絡線に追従して変化させる。これにより、消費電力が低減され、高効率化を図ることができる。
Lei Ding, "Digital predistortion of Power Amplifiers for Wireless Applications", Georgia Institute of Technology, March 2004. Donald F. Kimball, et al., "High-Efficiency Envelope-Tracking W-CDMA Base-Station Amplifier Using GaN HFETs", IEEE Transactions on Microwave Theory and Techniques, Vol.54, NO.11, November 2006. Feipeng Wang, et al., "Design of Wide-Bandwidth Envelope-Tracking Power Amplifiers for OFDM Applications", IEEE Transactions on Microwave Theory and Techniques, Vol.53, NO.4, April 2005.
上記の逆モデルは、高次べき級数の多項式の形(べき級数モデル)によって表現することができる。また、べき級数モデルの具現化手法としては、予め準備したLUT(Look Up Table)を用いるLUT方式と、べき級数モデルを定義した関数を用いて演算を行う関数方式とがある。関数方式のDPDは、入力信号に逆モデルを付加する処理の所要時間が短いこと、LUTを記憶する必要がないために記憶部の記憶容量を占有しないこと、及び、メモリ効果の影響を考慮した逆モデルを求める際にも記憶部の記憶容量の占有量がさほど増えないこと、等の点でLUT方式のDPDよりも有利である。
関数方式が採用されたDPDにおいて、高精度の歪補償を実現するためには、正確な逆モデルを求める必要がある。しかし、増幅器によっては、その入出力特性が複雑であるために、一つの逆モデルによってはその入出力特性を正確に表現できない場合がある。例えば、上記の包絡線追跡方式の電源回路においては、動作される電圧源(又はその個数)が
入力信号のレベルに応じて異なる。そのため、包絡線追跡方式の電源回路から電源電圧の供給を受ける増幅器においては、その動作の切り替え点において、AM(振幅)−AM特性、及びAM−PM(位相)特性に屈曲点(特性が急激に折れ曲がる点)が生じる。このような屈曲点を有する入出力特性は、べき級数の次数をいくら増やしても、一つの逆モデルによっては正確には表現することができない。
本発明はかかる事情に鑑みて成されたものであり、屈曲点を有するような複雑な入出力特性を呈する増幅器に関しても逆モデルを正確に表現することが可能な、関数方式の歪補償装置、及びそれを備えた無線基地局を得ることを目的とするものである。
本発明の第1の態様に係る歪補償装置は、増幅器への入力信号と前記増幅器からの出力信号とに基づいて、前記増幅器の入出力特性を表すモデルに対する逆モデルを推定する推定部と、前記逆モデルに基づいて前記入力信号を補正する歪補償部とを備え、前記増幅器には、前記入力信号の包絡線に応じた電源電圧が所定の電源回路から供給され、前記モデルは、前記電源電圧の所定の値に対応する少なくとも一つの屈曲点を有し、前記推定部は、前記屈曲点を境界として別個に規定される複数の逆モデルを推定し、前記歪補償部は、前記複数の逆モデルに基づいて前記入力信号を補正することを特徴とするものである。
第1の態様に係る歪補償装置によれば、推定部は、屈曲点を境界として別個に規定される複数の逆モデルを推定する。そして、歪補償部は、複数の逆モデルに基づいて入力信号を補正する。従って、包絡線追跡方式の電源回路から電源電圧の供給を受ける増幅器のように、屈曲点を有し、一つの逆モデルによっては正確には表現できない複雑な入出力特性を呈する増幅器に関しても、屈曲点を境界とする複数の逆モデルを用いることによって、全体として逆モデルを正確に表現することができる。その結果、高精度の歪補償を実現することが可能となる。
本発明の第2の態様に係る歪補償装置は、第1の態様に係る歪補償装置において特に、前記推定部は、前記増幅器に供給される前記電源電圧と、前記増幅器からの前記出力信号とに基づいて、前記モデルにおける前記屈曲点の位置を求めることを特徴とするものである。
第2の態様に係る歪補償装置によれば、推定部は、増幅器に供給される電源電圧と、増幅器からの出力信号とに基づいて、モデルにおける屈曲点の位置を求める。このように、電源回路から増幅器に供給される電源電圧を直接的にモニタすることによって、屈曲点を生じさせる電源電圧の値を正確に求めることが可能となる。
本発明の第3の態様に係る歪補償装置は、第1の態様に係る歪補償装置において特に、前記推定部は、前記歪補償部からの出力信号と、前記増幅器からの前記出力信号とに基づいて、前記モデルにおける前記屈曲点の位置を求めることを特徴とするものである。
第3の態様に係る歪補償装置によれば、推定部は、歪補償部からの出力信号と、増幅器からの出力信号とに基づいて、モデルにおける屈曲点の位置を求める。このように、電源回路から増幅器に供給される電源電圧を直接的にモニタする代わりに、当該電源電圧とほぼ比例関係にある歪補償部からの出力信号をモニタすることによっても、屈曲点を生じさせる電源電圧の値を近似的に求めることができる。しかも、歪補償部からの出力信号はディジタル信号であるため、ディジタル信号を扱う推定部は、歪補償部からの出力信号をそのまま扱うことができる。従って、電源回路から増幅器に供給される電源電圧の値を検出するための検出回路や、当該検出回路によるアナログ信号の検出値をディジタル信号に変換するためのAD変換回路が不要となるため、装置構成の簡略化を図ることができる。
本発明の第4の態様に係る無線基地局は、増幅器と、前記増幅器への入力信号の包絡線に応じた電源電圧を前記増幅器に供給する電源回路と、第1〜第3のいずれか一つの態様に係る歪補償装置とを備えることを特徴とするものである。
第4の態様に係る無線基地局によれば、増幅器の入出力特性の歪が歪補償装置によって適切に補償されることにより、所望の送信信号を無線基地局から送信することが可能となる。
本発明によれば、屈曲点を有するような複雑な入出力特性を呈する増幅器に関しても、逆モデルを正確に表現できるため、高精度の歪補償を実現することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る無線基地局の構成の一部を示すブロック図である。 HPAに供給される電源電圧と、HPAから出力される信号との関係を示す図である。 HPAの入出力特性の一例を模式的に示す図である。 DPD処理部の第1の構成例を示すブロック図である。 DPD処理部の第2の構成例を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、異なる図面において同一の符号を付した要素は、同一又は相応する要素を示すものとする。
図1は、本発明の実施の形態に係る無線基地局1の構成の一部を示すブロック図である。図1の接続関係で示すように、無線基地局1は、DPD(Digital Pre-Distortion)処理部2、DAC(Digital-to-Analog Converter)3、LPF(Low Pass Filter)4、周波数変換部5、HPA(High Power Amplifier)6、カプラ7、アンテナ8、周波数変換部9、LPF10、ADC(Analog-to-Digital Converter)11、包絡線検出部12、及び包絡線追跡方式の電源回路13を備えて構成されている。
DPD2は、ディジタル信号である入力信号S1を補正することにより、信号S2を出力する。DPD2による補正の内容については後述する。DAC3は、ディジタル信号である信号S2をアナログ信号である信号S3に変換して出力する。LPF4は、信号S3に対してローパスフィルタ処理を施して、信号S4を出力する。周波数変換部5は、ベースバンドの信号S4を高周波の信号S5に周波数変換して出力する。HPA6は、信号S5を増幅することにより、信号S6を出力する。信号S6は、アンテナ8から送信される。
HPA6からアンテナ8に向かう信号S6の一部は、カプラ7によって信号S7として取り出される。周波数変換部9は、高周波の信号S7をベースバンドの信号S8に周波数変換して出力する。LPF10は、信号S8に対してローパスフィルタ処理を施して、信号S9を出力する。ADC11は、アナログ信号である信号S9をディジタル信号である信号S10に変換して出力する。信号S10はDPD2に入力される。
包絡線検出部12は、入力信号S1の包絡線を検出することにより、電源回路13から出力される電源電圧S12を制御するための信号S11を出力する。電源回路13は、信号S11に基づいて、入力信号S1の包絡線の時間変動に追随して変動する電源電圧S12を出力する。電源電圧S12は、電源回路13からHPA6に供給される。
図2は、HPA6に供給される電源電圧S12と、HPA6から出力される信号S6との関係を示す図である。図2に示すように、電源電圧S12は、信号S6の包絡線S6Aに応じて時間変動している。このように、包絡線追跡方式の電源回路13は、HPA6に一定値の電源電圧を供給するのではなく、HPA6への入力信号S1の包絡線を包絡線検出部12によって検出し、HPA6に供給する電源電圧S12をその包絡線に追従して変化させる。これにより、消費電力が低減され、高効率化を図ることができる。
ここで、包絡線追跡方式の電源回路13は、その内部に複数の電圧源を有しており、動作される電圧源(又はその個数)が入力信号S1の信号レベルに応じて異なる。そのため、電源回路13から電源電圧S12の供給を受けるHPA6においては、電源回路13の動作の切り替え点において、AM−AM特性及びAM−PM特性に屈曲点が生じる。ここで、屈曲点とは、特性が急激に折れ曲がる点を意味し、より具体的には、特性の変化率が所定値より大きい点を意味する。
図3は、HPA6の入出力特性K1(例えばAM−AM特性)の一例を模式的に示す図である。この例では、横軸は入力信号S1の信号レベル(例えば電力値)を示しており、縦軸は信号S10の値を示している。入出力特性K1には、3個の屈曲点MA,MB,MCが生じている。但し、入出力特性K1に生じる屈曲点の個数は、3個に限らず、電源回路13の構成等によって異なる。
図4は、DPD処理部2の第1の構成例を示すブロック図である。図4の接続関係で示すように、DPD処理部2は、レベル検出部21、レベル判定部22、係数記憶部23、入力信号補正部(歪補償部)24、逆モデル推定部25、データ分類部26、屈曲点保存部27、屈曲点探索部28、及びADC29を備えて構成されている。
屈曲点探索部28には信号S10が入力される。また、屈曲点探索部28には、電源電圧S12の値がADC29によってディジタル信号に変換されて、信号S12Dとして入力される。屈曲点探索部28は、信号S10,S12Dに基づいて、図3に示した屈曲点MA,MB,MCを生じさせる電源電圧S12の値を求める。屈曲点探索部28は、信号S10,S12Dに基づいて作成した入出力特性をトレースし、各位置での微分値(つまり特性の変化率)を求めることにより、微分値が所定値より大きくなる点を、屈曲点として決定する。事前の実験又はシミュレーションによって所定値を適切に設定することによって、屈曲点探索部28は、図3に示した特性K1における屈曲点MA,MB,MCを探索することができる。また、屈曲点探索部28には、電源電圧S12の値と入力信号S1の信号レベルとの対応関係が記述されたデータテーブルが予め教示されており、屈曲点探索部28は、屈曲点MA,MB,MCを生じさせる電源電圧S12の各値に対応する入力信号S1の信号レベル(例えば電力値PA,PB,PC)を求める。屈曲点探索部28によって探索された屈曲点の位置(及び個数)に関する情報は、データS21としてデータ分類部26に入力されるとともに、屈曲点保存部27内に保存される。なお、屈曲点探索部28は、電源電圧S12の代わりに信号S11を用いることにより、信号S11と信号S10とに基づいて、屈曲点MA,MB,MCに対応する入力信号S1の信号レベルを求めても良い。
データ分類部26は、データS21で与えられる屈曲点の位置を境界として、信号S2,S10を分類する。図3を参照して、データ分類部26は、信号S2,S10を、屈曲点MA未満の領域に対応する信号と、屈曲点MA以上かつ屈曲点MB未満の領域に対応する信号と、屈曲点MB以上かつ屈曲点MC未満の領域に対応する信号と、屈曲点MC以上の領域に対応する信号とに分類する。信号の分類に関するデータS22は、データ分類部26から逆モデル推定部25に入力される。また、逆モデル推定部25には、信号S2,
S10も入力される。
逆モデル推定部25は、逆モデルをn次べき級数(nは自然数)の多項式の形で表現するための各次の係数(つまり逆モデルの係数セット)を、屈曲点によって分割された各領域ごとに演算によって求める。ここで、逆モデルとは、入出力特性における非線形の歪を補償するための、入出力特性の歪特性とは逆の特性を呈するモデルである。図3を参照して、特性K1を表すモデルは屈曲点MA,MB,MCを境界として4つの部分モデルK1A,K1B,K1C,K1Dに分割される。この場合、逆モデル推定部25は、部分モデルK1Aに対する逆モデルと、部分モデルK1Bに対する逆モデルと、部分モデルK1Cに対する逆モデルと、部分モデルK1Dに対する逆モデルとを推定する。
このように特性K1が屈曲点を境界として複数の部分モデルに分割されることにより、各部分モデル内には屈曲点は存在しない。従って、各部分モデルの逆モデルはn次べき級数の多項式の形で表現することが可能である。各部分モデルに対応する逆モデルの係数セットに関するデータS23は、逆モデル推定部25から係数記憶部23に入力される。これにより、係数記憶部23内には、複数の逆モデルに関する複数の係数セットが記憶される。
ところで、入力信号S1は、入力信号補正部24に入力されるとともに、レベル検出部21にも入力される。レベル検出部21は、入力信号S1の信号レベル(例えば電力値)を検出する。検出された信号レベルに関するデータS24は、レベル検出部21からレベル判定部22に入力される。
また、レベル判定部22には、屈曲点保存部27からデータS21が入力される。レベル判定部22は、データS24で与えられる入力信号S1の信号レベルと、データS21で与えられる屈曲点の信号レベルとを比較することにより、各時点での入力信号S1がいずれの逆モデルに対応しているかを判定する。図3を参照して、入力信号S1の信号レベルが例えば屈曲点MAの信号レベル(電力値PA)未満である場合には、レベル判定部22は、その時点での入力信号S1は部分モデルK1Aの逆モデルに対応していると判定する。また、入力信号S1の信号レベルが例えば屈曲点MAの信号レベル(電力値PA)と屈曲点MBの信号レベル(電力値PB)との間である場合には、レベル判定部22は、その時点での入力信号S1は部分モデルK1Bの逆モデルに対応していると判定する。レベル判定部22による判定の結果に関するデータS25は、係数記憶部23に入力される。
係数記憶部23は、記憶している複数の係数セットの中から、その時点での入力信号S1に対応する逆モデルの係数セットをデータS25に基づいて選択して、その選択した係数セットをデータS26として入力信号補正部24に入力する。
入力信号補正部24は、データS26で与えられる係数セットの逆モデルを、入力信号S1に付加することにより、その逆モデルに基づいて入力信号S1を補正する。これにより、入力信号S1に対して適切な歪補償がなされた信号S2が、入力信号補正部24から出力される。図3を参照して、入力信号S1の信号レベルが例えば屈曲点MAの信号レベル(電力値PA)未満である場合には、入力信号補正部24は、部分モデルK1Aに対応する逆モデルに基づいて入力信号S1を補正する。また、入力信号S1の信号レベルが例えば屈曲点MAの信号レベル(電力値PA)と屈曲点MBの信号レベル(電力値PB)との間である場合には、入力信号補正部24は、部分モデルK1Bに対応する逆モデルに基づいて入力信号S1を補正する。
図5は、DPD処理部2の第2の構成例を示すブロック図である。図4に示した第1の構成例とは異なり、屈曲点探索部28には、信号S12Dの代わりにディジタル信号であ
る信号S2が入力される。その他の構成は第1の構成例と同様である。信号S2は電源電圧S12にほぼ比例するため、信号S2の値によって電源電圧S12の値を近似することができる。屈曲点探索部28は、信号S10,S2に基づいて、図3に示した屈曲点MA,MB,MCを生じさせる電源電圧S12の値を近似的に求める。また、屈曲点探索部28には、電源電圧S12の値と入力信号S1の信号レベルとの対応関係が記述されたデータテーブルが予め教示されており、屈曲点探索部28は、屈曲点MA,MB,MCを生じさせる電源電圧S12の各値に対応する入力信号S1の信号レベル(例えば電力値PA,PB,PC)を求める。その他の動作は第1の構成例における動作と同様である。
このように本実施の形態に係るDPD処理部2(歪補償装置)によれば、逆モデル推定部25は、屈曲点MA〜MCを境界として別個に規定される複数の部分モデルK1A〜K1Dに対する複数の逆モデルを推定する。そして、入力信号補正部24は、複数の逆モデルに基づいて入力信号S1を補正する。従って、包絡線追跡方式の電源回路13から電源電圧S12の供給を受けるHPA6のように、屈曲点MA〜MCを有し、一つの逆モデルによっては正確には表現できない複雑な入出力特性を呈する増幅器に関しても、屈曲点MA〜MCを境界とする複数の逆モデルを用いることによって、全体として逆モデルを正確に表現することができる。その結果、高精度の歪補償を実現することが可能となる。
また、図4に示したDPD処理部2によれば、屈曲点探索部28は、HPA6に供給される電源電圧S12と、HPA6からの出力信号(信号S10)とに基づいて、モデル(入出力特性K1)における屈曲点MA〜MCの位置を求める。このように、電源回路13からHPA6に供給される電源電圧S12を直接的にモニタすることによって、屈曲点MA〜MCを生じさせる電源電圧S12の値を正確に求めることが可能となる。
また、図5に示したDPD処理部2によれば、屈曲点探索部28は、入力信号補正部24からの出力信号(信号S2)と、HPA6からの出力信号(S10)とに基づいて、モデル(入出力特性K1)における屈曲点MA〜MCの位置を求める。このように、電源回路13からHPA6に供給される電源電圧S12を直接的にモニタする代わりに、電源電圧S12とほぼ比例関係にある入力信号補正部24からの出力信号をモニタすることによっても、屈曲点MA〜MCを生じさせる電源電圧S12の値を近似的に求めることができる。しかも、入力信号補正部24からの出力信号はディジタル信号であるため、ディジタル信号を扱う屈曲点探索部28は、入力信号補正部24からの出力信号をそのまま扱うことができる。従って、電源回路13からHPA6に供給される電源電圧S12の値を検出するための検出回路や、当該検出回路によるアナログ信号の検出値をディジタル信号に変換するためのADC29が不要となるため、装置構成の簡略化を図ることができる。
また、本実施の形態に係る無線基地局1によれば、HPA6の入出力特性の歪がDPD処理部2によって適切に補償されることにより、所望の送信信号を無線基地局1から送信することが可能となる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 無線基地局
2 DPD処理部
6 HPA
21 レベル検出部
22 レベル判定部
23 係数記憶部
24 入力信号補正部
25 逆モデル推定部
26 データ分類部
27 屈曲点保存部
28 屈曲点探索部
K1 入出力特性
K1A〜K1D 部分モデル
MA〜MC 屈曲点

Claims (4)

  1. 増幅器への入力信号と前記増幅器からの出力信号とに基づいて、前記増幅器の入出力特性を表すモデルに対する逆モデルを推定する推定部と、
    前記逆モデルに基づいて前記入力信号を補正する歪補償部と
    を備え、
    前記増幅器には、前記入力信号の包絡線に応じた電源電圧が所定の電源回路から供給され、
    前記モデルは、前記電源電圧の所定の値に対応する少なくとも一つの屈曲点を有し、
    前記推定部は、前記屈曲点を境界として別個に規定される複数の逆モデルを推定し、
    前記歪補償部は、前記複数の逆モデルに基づいて前記入力信号を補正する、歪補償装置。
  2. 前記推定部は、前記増幅器に供給される前記電源電圧と、前記増幅器からの前記出力信号とに基づいて、前記モデルにおける前記屈曲点の位置を求める、請求項1に記載の歪補償装置。
  3. 前記推定部は、前記歪補償部からの出力信号と、前記増幅器からの前記出力信号とに基づいて、前記モデルにおける前記屈曲点の位置を求める、請求項1に記載の歪補償装置。
  4. 増幅器と、
    前記増幅器への入力信号の包絡線に応じた電源電圧を前記増幅器に供給する電源回路と、
    請求項1〜3のいずれか一つに記載の歪補償装置と
    を備える、無線基地局。

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