JP2010164378A - 自動分析装置のラック搬送機構、自動分析装置およびラック搬送方法 - Google Patents

自動分析装置のラック搬送機構、自動分析装置およびラック搬送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】検体容器排出にかかる労力を軽減するラック搬送機構、および該ラック搬送機構を備える自動分析装置、ならびにラック搬送方法を提供することを目的とする。
【解決手段】検体を収容する検体容器9aを保持するラック9を載置するラック供給部8aを備え、ラック供給部8aからラック9を測定機構40の検体吸引部へ搬送し、分析終了後のラック9をラック回収部8dに回収する自動分析装置1のラック回収部8dは、検体排出部8eと、ラック9を把持し水平移動および回転しうるラック把持部8gと、検体容器押圧部8hと、検体容器廃棄部8jと、ラック保管部8kと、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、検体容器を保持するラックを搬送する自動分析装置のラック搬送機構、および該ラック搬送機構を備える自動分析装置ならびにラック搬送方法に関する。
従来、検体と試薬とを反応させることによって検体の成分を分析する自動分析装置では、分析終了後の反応容器内の反応液を洗浄ノズルで吸引排出し、その後各種洗剤を該反応容器に注入して洗浄し、反応容器を再利用している(例えば、特許文献1参照)。また、反応容器内に残留する前記検体等によるキャリーオーバーを回避するために、ディスポーザブルな反応容器を使用して分析を行っている(例えば、特許文献2および3参照)。
特開平7−103984号公報 特開2002−202316号公報 特開2000−321286号公報
ところで、上記の特許文献1〜3に開示される分析装置では、反応容器を使い捨てまたは再利用して自動的に分析を行っているものの、分析終了後の検体容器についての残検体排出および検体容器廃棄は、いずれも手作業により行なわれていたため多くの労力が必要とされていた。また、残検体の排出時に検体が飛散する可能性があり、これによってユーザが生物学的災害(バイオハザード)を被る可能性があるという問題が存在した。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、検体容器排出にかかる労力を軽減するラック搬送機構、および該ラック搬送機構を備える自動分析装置、ならびにラック搬送方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のラック搬送機構は、検体容器を保持するラックを載置するラック供給部を備え、前記ラックを前記ラック供給部から測定機構の検体吸引部へ搬送し、分析終了後の前記ラックをラック回収部に回収する自動分析装置のラック搬送機構において、前記ラック回収部は、前記検体容器から検体を排出する検体排出手段と、前記検体容器を保持する前記ラックを把持し、該ラックを水平方向に移動し、該ラックを水平軸まわりに回転するラック把持手段と、前記ラック把持手段により水平軸まわりに回転させた前記ラックに保持される前記検体容器を、鉛直上方から押圧してラックとの嵌合を解除する押圧手段と、前記押圧手段により押圧されて落下した前記検体容器を収容する検体容器廃棄手段と、前記ラックを回収するラック保管部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明のラック搬送機構は、上記発明において、分析終了し再検査の要否が判別するまで前記ラックを待機させるラックバッファ部を備えることを特徴とする。
また、本発明のラック搬送機構は、上記発明において、前記ラック把持手段は、前記ラックをラック把持位置で把持し、前記ラックを前記押圧手段下まで水平移動し、前記ラックを180°水平軸まわりに回転し、前記押圧手段の押圧により前記検体容器を前記検体容器廃棄手段に廃棄し、再度前記ラックを180°水平軸まわりに回転し、前記ラックを前記検体容器廃棄手段上を跨いで前記ラック保管部まで水平移動し、前記ラックの把持解除し、前記ラック把持位置まで水平移動することを特徴とする。
また、本発明のラック搬送機構は、上記発明において、前記検体排出手段による吸引位置、前記ラック把持手段による前記ラック把持位置、ラック回転位置およびラック保管部入口にセンサを備えることを特徴とする。
また、本発明のラック搬送機構は、上記発明において、前記検体排出手段は、前記ラックが保持する前記検体容器と同数の吸引ノズルを備えることを特徴とする。
また、本発明のラック搬送機構は、上記発明において、前記検体排出手段はプール血清吸引用と廃液吸引用との2台であり、それぞれ、検体容器に残存する検体を排出するプローブと、前記プローブを支持するアームと、前記アームの昇降および/または前記プローブの前記アーム上の水平移動を行なう駆動部と、前記プローブにより検体の吸引を行なうポンプと、を備えることを特徴とする。
また、本発明のラック搬送機構は、上記発明において、前記検体排出手段は、検体容器に残存する検体を全て吸引しうる容量のプローブと、前記プローブを支持するアームと、前記アームの昇降および/または前記プローブの前記アーム上の水平移動を行なう駆動部と、前記プローブにより検体の吸引および/または吐出を行なうポンプと、を備えることを特徴とする。
また、本発明のラック搬送機構は、上記発明において、検体の分析結果を記憶する分析結果記憶部と、前記分析結果が設定範囲内であるか否か判断する判定部と、前記判定部が分析結果は設定範囲内と判定した検体をプール血清として貯留するプール血清容器と、前記判定部が分析結果は設定範囲外と判定した検体を廃液として貯留する廃液タンクと、を備え、前記判定部が分析結果は設定範囲内と判定した検体を前記検体容器から前記検体排出手段により前記プール血清容器に送液または吐出し、前記判定部が分析結果は設定範囲外と判定した検体を前記検体容器から前記検体排出手段により廃液タンクに送液または吐出することを特徴とする。
また、本発明のラック搬送機構は、上記発明において、前記プローブを洗浄するプローブ洗浄槽を備え、前記プローブ洗浄槽による前記プローブ洗浄後、前記検体容器から検体を排出することを特徴とする。
また、本発明のラック搬送機構は、上記発明において、前記プローブ洗浄槽による前記プローブ洗浄は、前記廃液タンクへの検体の排出後であって、前記プール血清容器への検体の排出前に行なうことを特徴とする。
また、本発明の自動分析装置は、検体と試薬との反応物を光学的に分析する自動分析装置において、上記に記載のラック搬送機構を備えることを特徴とする。
また、本発明のラック搬送方法は、検体容器を保持するラックを載置するラック供給部を備え、前記ラックを前記ラック供給部から測定機構の検体吸引部へ搬送し、分析終了後の前記ラックをラック回収部に回収する自動分析装置のラック搬送方法において、前記検体容器から検体排出手段により検体を排出する検体排出ステップと、前記検体容器を保持する前記ラックをラック把持手段により把持するラック把持ステップと、前記ラックを前記ラック把持手段により押圧手段下まで水平移動させる第1ラック移動ステップと、前記ラックを前記ラック把持手段により水平軸まわりに180°回転させる第1回転ステップと、前記検体容器を前記押圧手段により鉛直上方から押圧してラックとの嵌合を解除して、検体容器廃棄手段に廃棄する廃棄ステップと、前記ラックを前記ラック把持手段により水平軸まわりに180°回転させる第2回転ステップと、前記ラックを前記ラック把持手段により検体容器廃棄手段上を跨いでラック保管部まで水平移動させる第2ラック移動ステップと、前記ラック把持手段による前記ラックの把持を解除する把持解除ステップと、前記ラック把持手段がラック把持位置まで水平移動する帰還ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明のラック搬送方法は、上記発明において、ラックバッファ部で再検査の要否が判別するまで前記ラックを待機させる待機ステップと、再検査が不要と判断された前記ラックについて前記ラック回収部に移送する移送ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明のラック搬送方法は、上記発明において、前記検体排出ステップは、前記ラックが保持する検体容器と同数の吸引ノズルにより同時に検体を排出することを特徴とする。
また、本発明のラック搬送方法は、上記発明において、前記検体排出ステップは、検体排出手段により前記検体容器からプール血清容器に検体を送液する第1検体排出ステップと、検体排出手段により前記検体容器から廃液タンクに検体を送液する第2検体排出ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明のラック搬送方法は、上記発明において、前記第1検体排出ステップおよび前記第2検体排出ステップは、前記検体排出手段により前記検体容器から検体を吸引する検体吸引ステップと、前記検体吸引ステップで吸引した検体を、前記プール血清容器または廃液タンクに吐出する検体吐出ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明のラック搬送方法は、上記発明において、分析結果記憶部に記憶された分析結果に基づき、前記分析結果が設定範囲内であるか否か判定する判定ステップを含み、前記判定ステップが分析結果は設定範囲内と判定した検体をプール血清として前記プール血清容器に送液または吐出し、前記判定ステップが分析結果は設定範囲外と判定した検体を前記廃液タンクに送液または吐出することを特徴とする。
また、本発明のラック搬送方法は、上記発明において、前記検体吐出ステップが前記プール血清容器に検体を吐出する場合、前記吸引ステップ前に前記プローブを洗浄するプローブ洗浄ステップを含むことを特徴とする。
また、本発明のラック搬送方法は、上記発明において、前記プローブ洗浄ステップは、前記第2検体排出ステップ後であって、前記第1検体排出ステップ前に行なうことを特徴とする。
本発明によれば、ラック回収部に、検体容器から検体を吸引する検体排出手段と、ラックを把持して移動・回転するラック把持手段と、前記検体容器と前記ラックとの嵌合を解除する押圧手段と、前記検体容器を収容する検体容器廃棄手段と、を備えることにより、検体容器排出にかかる労力を軽減するとともに、生物学的災害(バイオハザード)の発生を防止することができる。
以下、添付した図面を参照して、この発明の実施の形態にかかる自動分析装置について、血液などの液体検体をサンプルとして分析する自動分析装置を例に説明する。以下の説明で参照する図面は模式的なものであって、同じ物体を異なる図面で示す場合には、寸法や縮尺等が異なる場合もある。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付している。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1にかかる自動分析装置1の構成を示す模式図である。図1に示すように、自動分析装置1は、分析対象である検体および試薬を反応容器5にそれぞれ分注し、分注した反応容器5内で生じる反応を光学的に測定する測定機構40と、検体容器9aを保持するラック9を測定機構40に搬送するラック搬送機構8と、測定機構40とラック搬送機構8とを含む自動分析装置1全体の制御を行うとともに測定機構40における測定結果の分析を行う制御機構50とを備える。自動分析装置1は、これらの二つの機構が連携することによって複数の検体の生化学的、免疫学的あるいは遺伝学的な分析を自動的に行う。
測定機構40は、大別して、第1試薬庫2と、第2試薬庫3と、反応テーブル4と、第1試薬分注装置6と、第2試薬分注装置7と、分析光学系11と、洗浄機構12と、第1攪拌装置13と、第2攪拌装置14と、検体分注装置20とを備えている。
第1試薬庫2は、図1に示すように、第1試薬を収容する試薬容器2aが周方向に複数配置され、駆動手段(図示せず)により回転されて試薬容器2aを周方向に搬送する。複数の試薬容器2aは、それぞれ検査項目に応じた試薬が満たされ、外面には収容した試薬の種類、ロット及び有効期限等の情報を記録した情報記録媒体(図示せず)が貼付されている。ここで、第1試薬庫2の外周には、試薬容器2aに貼付した情報記録媒体に記録された試薬情報を読み取り、制御部15へ出力する読取装置10aが設置されている。第1試薬庫2の上方には、試薬の蒸発や変性を抑制するため、開閉自在な蓋(図示せず)が設けられており、第1試薬庫2の下方には試薬冷却用の恒温槽(図示せず)が設けられている。
第2試薬庫3は、図1に示すように、第2試薬を収容する試薬容器3aが周方向に複数配置され、第1試薬庫2と同様に、駆動手段(図示せず)により回転されて試薬容器3aを周方向に搬送する。複数の試薬容器3aは、それぞれ検査項目に応じた試薬が満たされ、外面には収容した試薬の種類、ロット及び有効期限等の情報を記録した情報記録媒体(図示せず)が貼付されている。ここで、第2試薬庫3の外周には、試薬容器3aに貼付した情報記録媒体に記録された試薬情報を読み取り、制御部15へ出力する読取装置10bが設置されている。第2試薬庫3の上方には、試薬の蒸発や変性を抑制するため、開閉自在な蓋(図示せず)が設けられており、第2試薬庫3の下方には試薬冷却用の恒温槽(図示せず)が設けられている。
第1試薬分注装置6は、鉛直方向への昇降および自身の基端部を通過する鉛直線を中心軸とする回転を自在に行なうアーム6aを備える。このアーム6aの先端部には、検体の吸引および吐出を行なうプローブ6bが取り付けられている。第1試薬分注装置6は、図示しない吸排シリンジまたは圧電素子を用いた吸排機構を備える。第1試薬分注装置6は、上述した第1試薬庫2上の所定位置に移送された試薬容器2aの中からプローブ6bによって第1試薬を吸引し、アーム6aを図中時計回りに旋回させ、反応容器5に第1試薬を吐出して分注を行なう。また、プローブ6bの回動軌跡上には、洗浄水によってプローブ6bを洗浄する洗浄槽6dが設置される。
第2試薬分注装置7は、鉛直方向への昇降および自身の基端部を通過する鉛直線を中心軸とする回転を自在に行なうアーム7aを備える。このアーム7aの先端部には、検体の吸引および吐出を行なうプローブ7bが取り付けられている。第2試薬分注装置7は、図示しない吸排シリンジまたは圧電素子を用いた吸排機構を備える。第2試薬分注装置7は、上述した第2試薬庫3上の所定位置に移送された試薬容器3aの中からプローブ7bによって第2試薬を吸引し、アーム7aを図中反時計回りに旋回させ、反応容器5に第2試薬を吐出して分注を行なう。また、プローブ7bの回動軌跡上には、洗浄水によってプローブ7bを洗浄する洗浄槽7dが設置される。
反応テーブル4は、図1に示すように、複数の反応容器5が周方向に沿って配列されており、第1および第2試薬庫2、3を駆動する駆動手段とは異なる駆動手段(図示せず)によって矢印で示す方向に回転されて反応容器5を周方向に移動させる。反応テーブル4は、光源11aと分光部11bとの間に配置され、反応容器5を保持する保持部4aと光源11aが出射した光束を分光部11bへ導く円形の開口からなる光路4bとを有している。保持部4aは、反応テーブル4の外周に周方向に沿って所定間隔で配置され、保持部4aの内周側に半径方向に延びる光路4bが形成されている。反応テーブル4の上方には開閉自在な蓋(図示せず)が、下方には検体と試薬の反応を促進させる温度に加温するための恒温槽(図示せず)がそれぞれ設けられている。
反応容器5は、分析光学系11から出射された分析光(340〜800nm)に含まれる光の80%以上を透過する光学的に透明な素材、例えば、耐熱ガラスを含むガラス、環状オレフィンやポリスチレン等によって四角筒状に成形されたキュベットと呼ばれる容器である。
分析光学系11は、試薬と検体とが反応した反応容器5内の液体試料に分析光(340〜800nm)を透過させて分析するための光学系であり、光源11a、分光部11b及び受光部11cを有している。光源11aから出射された分析光は、反応容器5内の液体試料を透過し、分光部11bと対向する位置に設けた受光部11cによって受光される。
第1攪拌装置13および第2攪拌装置14は、分注された検体と試薬とを攪拌棒13a、14aによって攪拌し、反応を均一化させる。
検体分注装置20は、鉛直方向への昇降および自身の基端部を通過する鉛直線を中心軸とする回転を自在に行なうアーム20aを備える。このアーム20aの先端部には、検体の吸引および吐出を行なうプローブ20bが取り付けられている。検体分注装置20は、図示しない吸排シリンジまたは圧電素子を用いた吸排機構を備える。検体分注装置20は、後述するラック移送機構8により分注位置に移送された検体容器9aの中からプローブ20bによって検体を吸引し、アーム20aを図中時計回りに旋回させ、反応容器5に検体を吐出して分注を行なう。また、プローブ20bの回動軌跡上には、洗浄水によってプローブ20bを洗浄する洗浄槽20dが設置される。
洗浄機構12は、複数の洗浄ノズル12aを備え、吸引ノズルによって分析光学系11による測定が終了した反応容器5内の反応液を吸引して排出するとともに、吐出ノズルにより洗剤や洗浄水等の洗浄液を注入し、乾燥することで洗浄を行なう。洗浄機構12により洗浄された反応容器5は再利用される。
ラック搬送機構8は、検体容器9aを保持するラック9を検体分注装置20による検体吸引位置まで搬送する。ラック搬送機構8は、ラック供給部8aと、ラック移送部8bと、ラックバッファ部8cと、ラック回収部8dとからなる。ラック供給部8aには、分析を行う検体容器9aを複数保持するラック9を載置する。ユーザは分析を行うラック9を随時ラック供給部8aに載置する。ラック移送部8bは、ラック供給部8aから押し出し手段(図示しない)により押し出されたラック9を検体吸引位置に搬送し、分注終了後のラックをラックバッファ部8cに搬送する。さらにラック移送部8bは、分析終了したラック9について、再検査が不要な場合にはラック回収部8dに搬送し、再検査が必要な場合には、ラック供給部8aに搬送する。
分析終了したラック9はラック移送部8bによりラック回収部8dに搬送されて、検体容器9a内に残存する検体を排出後、ラック9に保持される検体容器9aは検体容器廃棄部8jに廃棄される。ラック回収部8dは、検体排出部8eと、ラック把持部8gと、検体容器押圧部8hと、検体容器廃棄部8jと、ラック保管部8kとからなる。
ラック回収部8dについて、図面を参照して詳細に説明する。図2は、ラック回収部8dの斜視図である。図3は、ラック回収部8dでのラック搬送のフローチャートである。図4は、検体排出部8eの概略構成図である。図5は、検体容器9a廃棄の動作図である。ラック9に保持される検体容器9a中の検体の分析が終了し、再検査が不要と判断されたラック9は、ラックバッファ部8cからラック移送部8bによりラック回収部8dに搬送される。ラック回収部8d内に搬送されたラック9は、図示しないラック押し出し部により図2に示す矢印D1方向に押し出され、検体吸引位置まで搬送される(図3参照、ステップS101)。検体排出位置に設置されるセンサ14aによりラック9が検体吸引位置まで移送されたことを検出すると、検体排出部8eのプローブ8fは検体容器9aの最下部まで降下される(ステップS102)。
図4により、検体排出部8eの構造を説明する。検体排出部8eは、図4に示すようにプローブ8fを複数有している。プローブ8fの数は、ラック9が保持する検体容器9aの数と同数とし、1度の吸引でラック9が保持するすべての検体容器9a内から残存する検体を吸引する。プローブ8fは棒管状に形成されたもので、先端側はテーパー形状をとる。先端を下方に向けて上方の基端がアーム8lに検体容器9aの位置に併せて取り付けてある。アーム8lは、水平配置され、その基端が支軸8mの上端に固定してある。支軸8mは、鉛直配置されており、プローブ駆動部8nによって鉛直軸に沿って昇降する。支軸8mが昇降すると、アーム8lが鉛直方向に昇降して、プローブ8fを鉛直(上下)方向であってプローブ8fの長手方向に昇降させる。プローブ8fの基端には、配管8oの一端が接続される。この配管8oの他端は、ポンプ8pを介して廃液タンク8qに接続される。検体排出部8eは、ポンプ8pを駆動することで検体容器9a内に残存する検体を各プローブ8fから吸引して排出する(ステップS103)。吸引した検体は、配管8oを介して送液され、廃液タンク8qに排出される。
検体吸引後、検体排出部8eのプローブ8fをプローブ駆動部8nの駆動により上昇する(ステップS104)。検体が吸引されたラック9は、図示しないラック押し出し部により図2に示す矢印D2方向に押し出され、ラック把持位置まで押し出されると、ラック把持位置に設置されるセンサ14bはラック9がラック把持位置まで移送されたことを検出する(ステップS105)。センサ14bによる検出後、ラック把持部8gによりラック9を両側から把持する(ステップS106)。ラック9を把持したラック把持部8gは、図2に示す矢印D3方向の検体容器押圧部8h下まで移動する(ステップS107)。ラック9が検体容器押圧部8h下まで移動されると、検体容器押圧部8hに設置されるセンサ14cはラック9の移送を検出する。センサ14cによる検出後、ラック把持部8gは、ラック9を水平軸まわりに180°回転する(ステップS108)。ラック9の底面には、保持する検体容器9aの個数分穴部9bが設けられており(図5参照)、穴部9bを介して検体容器押圧部8hにより検体容器9aを鉛直上方から直接押圧し、検体容器9aをラック9から落下させる(ステップS109)。
検体容器押圧部8hは、図2に示すように廃棄棒8iを複数有している。廃棄棒8iの数は、ラック9が保持する検体容器9aの数と同数とし、1度の押圧でラック9が保持するすべての検体容器9aを押圧してラック9から落下させる。廃棄棒8iはアーム8wに検体容器9aの位置に併せて取り付けてある。アーム8wは、水平配置され、その基端が支軸8xの上端に固定してある。支軸8xは鉛直配置されており、検体容器押圧部8hの図示しない駆動部によって鉛直軸に沿って昇降する。
検体容器9a廃棄の動作について、図5を参照して説明する。検体容器9aを保持するラック9がラック押し出し部(図示しない)によりラック把持位置まで押し出されると、ラック把持部8gがラック9の両端を把持する(図(5−1)参照)。その後、ラック把持部8gはラック9を把持しながら検体容器押圧部8h下まで移動し、水平軸まわりに180°ラック9を回転させる(図(5−2)参照)。ラック9回転後、検体容器押圧部8hの駆動部(図示しない)の駆動により、アーム8wが鉛直軸方向に降下し、廃棄棒8iはラック9底面に形成された穴部9bを介して検体容器9aを鉛直上方から押圧し、ラック9から落下させる(図(5−3)参照)。落下した検体容器9aは、検体容器廃棄部8j内に収容される。検体容器廃棄部8jに廃棄された検体容器9a数はカウントされ、検体容器廃棄部8j内の検体容器9a数が所定数となった場合には、出力部17よりその旨の警告を出力し、ユーザに検体容器廃棄部8j内の検体容器9aの廃棄を促すものとする。
検体容器9a廃棄後、ラック把持部8gはラック9を再度水平軸まわりに180°回転させる(ステップS110)。ラック把持部8gはラック9をラック保管部8kまで搬送し(ステップS111)、センサ14dがラック9の搬送を確認後、ラック把持部8gはラック9の把持を解除し、ラック把持位置まで移動して(ステップS112)、ラック9の搬送は終了する。なお、ラック搬送に際し、ラック回収部8d各部のメンテナンスや自動分析装置1の分析状況に応じて、検体容器9aを自動廃棄するか否かを確認するようなシステムとしてもよい。
制御機構50は、制御部15と、入力部16と、出力部17と、分析部18と、記憶部19とを備える。制御部15は、測定機構40、ラック搬送機構8および制御機構50が備える各部と接続される。これら各部の作動を制御するため、制御部15には、マイクロコンピュータ等が使用される。制御部15は、これらの各構成部位に入出力される情報について所定の入出力制御を行い、かつ、この情報に対して所定の情報処理を行う。制御部15は、自動分析装置1の各部の作動を制御すると共に、情報記録媒体から読み取った情報に基づき、試薬の有効期限等が設置範囲外の場合、分析作業を停止するように自動分析装置1を制御し、或いはオペレータに警告を発する。
入力部16は、キーボード、マウス等を用いて構成され、検体の分析に必要な諸情報や分析動作の指示情報等を外部から取得する。出力部17は、プリンタ、通信機構等を用いて構成され、検体の分析結果を含む諸情報を出力し、ユーザに報知する。分析部18は、分析光学系11から取得した測定結果に基づいて吸光度等を演算し、検体の成分分析等を行う。記憶部19は、情報を磁気的に記憶するハードディスクと、自動分析装置1が処理を実行する際にその処理にかかわる各種プログラムをハードディスクからロードして電気的に記憶するメモリとを用いて構成され、検体の分析結果等を含む諸情報を記憶する。記憶部19は、CD−ROM、DVD−ROM、PCカード等の記憶媒体に記憶された情報を読み取ることができる補助記憶装置を備えてもよい。
以上のように構成された自動分析装置1では、列をなして順次搬送される複数の反応容器5に対して、第1試薬分注装置6が試薬容器2a中の第1試薬を分注した後、ラック移送部8bにより検体分注位置に搬送されたラック9に保持される検体容器9a中の検体を検体分注装置20が分注し、さらに第2試薬分注装置7が試薬容器3a中の第2試薬を分注して、分析光学系11が検体と試薬とを反応させた状態の試料の分光強度測定を行い、この測定結果を分析部18が分析することで、検体の成分分析等が自動的に行われる。分析が終了したラック9はラック回収部8dに搬送され、検体排出部8eにより残存する検体が吸引され、ラック把持部8gおよび検体容器押圧部8hにより検体容器9aを検体容器廃棄部8jに自動的に廃棄する。また、洗浄機構12が分析光学系11による測定が終了した後に反応容器5を搬送させながら洗浄することで、一連の分析動作が連続して繰り返し行われる。
(実施の形態2)
実施の形態2は、検体容器9a内に残存する検体のうち、特定の分析項目の分析結果が設定範囲内である検体をプール血清として貯留して、前記プール血清を自動分析装置のメンテナンス等に利用できるようにしている。
図6は、実施の形態2にかかる自動分析装置1Aの概略構成図である。自動分析装置1Aのラック搬送機構8Aの検体排出部8e’は、検体容器9aに残存する検体を全て吸引しうる容量の1のプローブ8f’を備える特定の分析項目の分析結果がユーザによりプール血清として設定された範囲内であると判定部21により判定された検体について、プローブ8f’により吸引し、プール血清容器23に吐出される。分析結果記憶部22は、分析されたすべての検体について、プール血清として設定された分析項目の分析結果を記憶する。
検体排出部8e’によるプール血清貯留について、図7を参照して説明する。図7は、検体排出部8e’の概略構成図である。検体排出部8e’のプローブ8f’は、検体容器9aに残存する検体を全て吸引しうる容量のプローブである。プローブ8f’の他端は、水平配置されたアーム8lに取り付けられる。アーム8lの基端は、支軸8mの上端に固定され、支軸8mは、鉛直配置されている。プローブ駆動部8n’によって支軸8mは、鉛直軸に沿って昇降する。また、プローブ駆動部8n’は、プローブ8f’をアーム8l上で水平移動させる。
プローブ8f’の水平移動の軌跡上に、ラック9、プール血清容器23、廃液タンク8qおよびプローブ洗浄槽24が配置され、プローブ駆動部8n’の駆動により、プローブ8f’はラック9に保持されるすべての検体容器9a、プール血清容器23、廃液タンク8qおよびプローブ洗浄槽24にアクセス可能となる。プローブ8f’の他端には、配管8oが接続され、配管8oの他端はシリンジ8rに接続される。シリンジ8rは、プランジャーを進退移動するプランジャー駆動部8sに接続されると共に、電磁弁8t、ポンプ8uを介して押し出し液タンク8vに接続される。ポンプ8uを駆動し、電磁弁8tを開状態にすることで押し出し液タンク8vに収容されている押し出し液L1が、配管8oを経てシリンジ8rのシリンダー内に充填され、さらにシリンダーから配管8oを経てプローブ8f’の先端まで満たされる。このように押し出し液L1がプローブ8f’の先端まで満たされた状態で、電磁弁8tを閉状態にし、ポンプ8uを止めておく。検体の吸引を行う場合、プランジャー駆動部8sを駆動してプランジャーをシリンダーに対して後退移動させることにより、押し出し液L1を介してプローブ8f’の先端部に吸引圧が印加され、この吸引圧によって検体が吸引される。一方、検体の吐出を行う場合には、プランジャー駆動部8sを駆動してプランジャーをシリンダーに対して進出移動させることにより、押し出し液L1を介してプローブ8f’の先端部に吐出圧が印加され、この吐出圧によって検体や試薬が吐出される。押し出し液L1としては、蒸留水や脱気水などの非圧縮性流体が適用される。この押し出し液L1は、プローブ8f’の内部の洗浄を行う洗浄液としても適用される。
図8および9を参照して、実施の形態2にかかるラック搬送について説明する。図8は、実施の形態2にかかるラック回収部でのラック搬送のフローチャートである。図9は、実施の形態2にかかる検体排出処理のフローチャートである。
実施の形態2にかかるラック搬送において、まず、プール血清容器23に回収する検体について設定する(ステップS201)。プール血清は、特定の分析項目における分析結果が特定範囲内である検体をプールしたものであり、数値の異なるプール血清を数種保存しておくことにより、自動分析装置のメンテナンス等に利用するためのものである。したがって、ユーザは、所望の分析結果を示すプール血清を回収するために、回収する検体の分析項目および分析データ範囲等を設定する。
再検査が不要と判断されたラック9は、ラックバッファ部8cからラック移送部8bによりラック回収部8d’に搬送され、図示しないラック押し出し部により検体吸引位置まで搬送される(ステップS202)。検体排出位置に設置されるセンサによりラック9が検体排出位置まで移送されたことを検出後、検体容器9aから検体排出処理(ステップS203)が行なわれる。検体排出処理後は、ラック9をラック把持位置に移送し、検体容器9aの廃棄が行なわれる(ステップS204〜ステップS211)。ステップS204〜ステップS211は、実施の形態1のステップS105〜ステップS112と同様である。
続いて、上記の検体排出処理について説明する。図9に示すように、検体吸引位置に搬送されたラック9に収容される検体について、分析結果記憶部22から分析結果を抽出する(ステップS301)。抽出する分析結果は、プール血清として回収するよう設定した分析項目の分析結果であり、判定部21は、該分析結果がステップS201で設定した範囲内であるか否か、即ちプール血清の対象か否かを判定する(ステップS302)。判定部21がプール血清の対象と判定した場合(ステップS302、Yes)、プローブ駆動部8n’は、プローブ8f’を回収する検体を収容する検体容器9a上に移動し、検体容器9a内に降下させる(ステップS303)。プランジャー駆動部8sの駆動による吸引圧によりプローブ8f’は検体を吸引し(ステップS304)、検体容器9aからプローブ8f’を上昇させる(ステップS305)。プローブ駆動部8n’は、プローブ8f’をプール血清容器23上まで移動し(ステップS306)、プランジャー駆動部8sの駆動による吐出圧によりプール血清容器23内に検体を吐出する(ステップS307)。ラック9に保持されるすべての検体の排出が終了したか確認し(ステップS308)、終了していない場合は(ステップS308、No)、ステップS302から繰り返す。
一方、判定部21がプール血清の対象外と判定した場合(ステップS302、No)、プローブ駆動部8n’は、プローブ8f’を排出する検体を収容する検体容器9a上に移動し、検体容器9a内に降下させ(ステップS309)、プランジャー駆動部8sの駆動による吸引圧により検体を吸引し(ステップS310)、検体容器9aからプローブ8f’を上昇させる(ステップS311)。その後、プローブ駆動部8nは、プローブ8f’を廃液タンク8q上まで移動し(ステップS312)、プランジャー駆動部8sの駆動による吐出圧により廃液タンク8q内に検体を吐出する(ステップS313)。分注したプローブ8f’は、プローブ洗浄槽24まで搬送され、洗浄が行なわれる(ステップS314)。洗浄後、ラック9に保持されるすべての検体の排出が終了したか確認し(ステップS308)、終了していない場合は(ステップS308、No)、ステップS302から繰り返す。すべての検体の排出が終了した場合は(ステップS308、Yes)、検体排出処理は終了する。
実施の形態2では、プール血清として回収する検体への他検体からのキャリーオーバーを防止するために、回収しない検体の排出後にプローブ8f’をプローブ洗浄槽24で洗浄している。しかしながら、回収する検体の分析結果(プール血清の設定範囲)が正常範囲外の場合は、他検体からのキャリーオーバーにより影響を受けることは少ないため、洗浄は省略できる。また、検体の回収または排出前に、ラック9に収容されるすべての検体についてプール血清として回収するか否か判定して、回収または排出順を変更することによりプローブ洗浄の回数を省略することも可能である。
さらに、実施の形態2の変形例として、プール血清吸引用と廃液吸引用の2台の検体排出部8e−1、8e−2を備えるラック回収部8d’’が例示される。図10は、実施の形態2の変形例にかかる自動分析装置1Bの概略構成図である。ラック駆動部8bからラック回収部8d’’へのラック9の搬送口から、プール血清用検体排出部8e−1と廃液用検体排出部8e−2とが平行して設置される。プール血清吸引位置Aにプール血清用検体排出部8e−1が、廃液吸引位置Bに廃液用検体排出部8e−2がそれぞれ設置される。プール血清用検体排出部8e−1と廃液用検体排出部8e−2の配置は逆であってもよい。図11および図12に各検体排出部の概略構成図を示す。図11は、プール血清用検体排出部8e−1の概略構成図を示す。図12は、廃液用検体排出部8e−2の概略構成図を示す。
図11に示すように、プール血清用検体排出部8e−1は、棒管状に形成されたプローブ8f’’を有し、プローブ8f’’の先端側はテーパー形状をとる。先端を下方に向けて上方の基端がアーム8lに検体容器9aの位置に併せて取り付けてある。アーム8lは、水平配置され、その基端が支軸8mの上端に固定してある。支軸8mは、鉛直配置されており、プローブ駆動部8n’によって鉛直軸に沿って昇降する。支軸8mが昇降すると、アーム8lが鉛直方向に昇降して、プローブ8f’’を鉛直(上下)方向であってプローブ8f’’の長手方向に昇降させる。また、プローブ8f’’はプローブ駆動部8n’の駆動によりアーム8l上を移動可能であり、ラック9に保持されるすべての検体容器9aにアクセス可能となる。プローブ8f’’の基端には、配管8oの一端が接続される。この配管8oの他端は、ポンプ8pを介してプール血清容器23に接続される。検体排出部8e−1は、判定部によりプール血清と判断された残検体について、ポンプ8pを駆動することでプローブ8f’’から吸引し、吸引した検体は、配管8oを介して送液され、プール血清容器23に貯留される。
図12に示すように、廃液用検体排出部8e−2は、棒管状に形成されたプローブ8f’’を有し、プローブ8f’’の先端側はテーパー形状をとる。先端を下方に向けて上方の基端がアーム8lに検体容器9aの位置に併せて取り付けてある。アーム8lは、水平配置され、その基端が支軸8mの上端に固定してある。支軸8mは、鉛直配置されており、プローブ駆動部8n’によって鉛直軸に沿って昇降する。支軸8mが昇降すると、アーム8lが鉛直方向に昇降して、プローブ8f’’を鉛直(上下)方向であってプローブ8f’’の長手方向に昇降させる。また、プローブ8f’’はプローブ駆動部8n’の駆動によりアーム8l上を移動可能であり、ラック9に保持されるすべての検体容器9aにアクセス可能となる。プローブ8f’’の基端には、配管8oの一端が接続される。この配管8oの他端は、ポンプ8pを介して廃液タンク8qに接続される。検体排出部8e−2は、判定部によりプール血清でないと判断された残検体について、ポンプ8pを駆動することでプローブ8f’’から吸引し、吸引した検体は、配管8oを介して送液され、廃液タンク8qに貯留される。
図8および図13を参照して、実施の形態2の変形例にかかるラック搬送について説明する。図13は、実施の形態2の変形例にかかる検体排出処理のフローチャートである。実施の形態2にかかる変形例は、ラック搬送は実施の形態2と同様であり、図8のフローチャートと同様の工程をとる。まず、プール血清容器23に回収する検体について設定する(図8参照、ステップS201)。プール血清は、特定の分析項目における分析結果が特定範囲内である検体をプールしたものであり、数値の異なるプール血清を数種保存しておくことにより、自動分析装置のメンテナンス等に利用するためのものである。したがって、ユーザは、所望の分析結果を示すプール血清を回収するために、回収する検体の分析項目および分析データ範囲等を設定する。
再検査が不要と判断されたラック9は、ラックバッファ部8cからラック移送部8bによりラック回収部8d’’に搬送され、図示しないラック押し出し部によりプール血清吸引位置Aまで搬送される(ステップS202)。検体吸引位置に設置されるセンサによりラック9が検体吸引位置まで移送されたことを検出後、検体容器9aから検体排出処理(ステップS203)が行なわれる。検体排出処理後は、ラック9をラック把持位置に移送し、検体容器9aの廃棄が行なわれる(ステップS204〜ステップS211)。
図13に示すように、プール血清吸引位置Aに搬送されたラック9に収容される検体について、分析結果記憶部22から分析結果を抽出する(ステップS401)。抽出する分析結果は、プール血清として回収するよう設定した分析項目の分析結果であり、判定部21は、該分析結果がステップS201で設定した範囲内であるか否か、即ちプール血清の対象か否かを判定する(ステップS402)。判定部21がプール血清の対象と判定した場合(ステップS402、Yes)、プローブ駆動部8n’は、プローブ8f’’を回収する検体を収容する検体容器9a上に移動し、検体容器9a内に降下させる(ステップS403)。ポンプ8pの駆動によりプローブ8f’’は検体を吸引し、プール血清容器23に検体を送液する(ステップS404)、検体容器9aからプローブ8f’’を上昇後(ステップS405)、ラック9に保持されるすべての検体についてプール血清対象か否か確認し(ステップS406)、すべての検体について確認していない場合は(ステップS406、No)、ステップS402から繰り返す。
一方、判定部21がプール血清の対象外と判定した場合(ステップS402、No)、ラック9に保持されるすべての検体についてプール血清対象か否か確認し(ステップS406)、すべての検体について確認していない場合は(ステップS406、No)、ステップS402から繰り返す。
ラック9に保持されるすべての検体についてプール血清対象か否かの確認が終了した場合(ステップS406、Yes)、図示しないラック押し出し部により廃液吸引位置Bまで搬送する(ステップS407)。続いて、再度検体がプール血清の対象か否かを判定し(ステップS408)、判定部21がプール血清の対象外と判定した場合(ステップS408、No)、プローブ駆動部8n’は、プローブ8f’’を検体容器9a上に移動し、検体容器9a内に降下させる(ステップS409)。続いて、ポンプ8pの駆動によりプローブ8f’’は検体を吸引し、廃液タンク8qに検体を送液する(ステップS410)。検体容器9aからプローブ8f’’を上昇後(ステップS411)、ラック9に保持されるすべての検体について排出が終了したか否か確認し(ステップS412)、すべての検体の排出が終了していない場合は(ステップS412、No)、ステップS408から繰り返す。
一方、判定部21がプール血清の対象と判定した場合(ステップS408、Yes)、すでにステップS403〜ステップS402で検体の排出は終了しているので、ラック9に保持されるすべての検体について排出が終了したか否か確認し(ステップS412)、すべての検体について排出が終了していない場合は(ステップS412、No)、ステップS408から繰り返す。すべての検体の排出が終了した場合は(ステップS412、Yes)、検体排出処理は終了し、ラック9はラック把持位置に搬送され、その後の処理が行なわれる(図8参照、ステップS204〜S211)。
実施の形態2の変形例では、プール血清用と廃液用の2台検体排出部を備える例について説明したが、1つのアームに2つのプローブを備え、プローブ昇降はアーム昇降により同一とし、各プローブはアーム上を独立して移動しうる駆動部を備えることにより、検体排出部を1台とすることも可能である。このように、本発明は、ここでは記載していないさまざまな実施の形態等を含みうるものであり、特許請求の範囲により特定される技術的思想を逸脱しない範囲内において種々の設計変更等を施すことが可能である。
本発明の実施の形態1に係る自動分析装置の概略構成図である。 実施の形態1にかかるラック回収部の斜視図である。 実施の形態1にかかるラック回収部でのラック搬送のフローチャートである。 実施の形態1にかかる検体排出部の概略構成図である。 実施の形態1にかかる検体容器廃棄の動作図である。 実施の形態1にかかる検体容器廃棄の動作図である。 実施の形態1にかかる検体容器廃棄の動作図である。 実施の形態2にかかる自動分析装置の概略構成図である。 実施の形態2にかかる検体排出部の概略構成図である。 実施の形態2にかかるラック回収部でのラック搬送のフローチャートである。 実施の形態2にかかる検体排出処理のフローチャートである。 実施の形態2の変形例にかかる自動分析装置の概略構成図である。 実施の形態2の変形例にかかるプール血清用検体排出部の概略構成図である。 実施の形態2の変形例にかかる廃液用検体排出部の概略構成図である。 実施の形態2の変形例にかかる検体排出処理のフローチャートである。
1、1A、1B 自動分析装置
2、3 試薬庫
2a、3a 試薬容器
4 反応テーブル
5 反応容器
6、7 試薬分注装置
6a、7a、20a アーム
6d、7d、20d 洗浄槽
8、8A、8B ラック搬送機構
8a ラック供給部
8b ラック移送部
8c ラックバッファ部
8d、8d’、 8d’’ ラック回収部
8e、8e’ 、8e−1、8e−2 検体排出部
8f、8f’、8f ’’ プローブ
8h 検体容器押圧部
8j 検体容器廃棄部
8k ラック保管部
9 ラック
9a 検体容器
10a、10b、10c 読取装置
11 分析光学系
12 洗浄機構
13、14 攪拌装置
14a、14b、14c、14d センサ
15 制御部
16 入力部
17 出力部
18 分析部
19 記憶部
20 検体分注装置
21 判定部
22 分析結果記憶部
23 プール血清容器
24 プローブ洗浄槽
40 測定機構
50、50A 制御機構

Claims (19)

  1. 検体容器を保持するラックを載置するラック供給部を備え、前記ラックを前記ラック供給部から測定機構の検体吸引部へ搬送し、分析終了後の前記ラックをラック回収部に回収する自動分析装置のラック搬送機構において、
    前記ラック回収部は、
    前記検体容器から検体を排出する検体排出手段と、
    前記検体容器を保持する前記ラックを把持し、該ラックを水平方向に移動し、該ラックを水平軸まわりに回転するラック把持手段と、
    前記ラック把持手段により水平軸まわりに回転させた前記ラックに保持される前記検体容器を、鉛直上方から押圧してラックとの嵌合を解除する押圧手段と、
    前記押圧手段により押圧されて落下した前記検体容器を収容する検体容器廃棄手段と、
    前記ラックを回収するラック保管部と、
    を備えることを特徴とする自動分析装置のラック搬送機構。
  2. 分析終了し再検査の要否が判別するまでラックを待機させるラックバッファ部を備えることを特徴とする請求項1に記載の自動分析装置のラック搬送機構。
  3. 前記ラック把持手段は、
    前記ラックをラック把持位置で把持し、
    前記ラックを前記押圧手段下まで水平移動し、
    前記ラックを180°水平軸まわりに回転し、
    前記押圧手段の押圧により前記検体容器を前記検体容器廃棄手段に廃棄後、再度前記ラックを180°水平軸まわりに回転し、
    前記ラックを前記検体容器廃棄手段上を跨いで前記ラック保管部まで水平移動し、
    前記ラックの把持を解除し、
    前記ラック把持位置まで水平移動することを特徴とする請求項1または2に記載の自動分析装置のラック搬送機構。
  4. 前記検体排出手段による検体排出位置、前記ラック把持手段による前記ラック把持位置、ラック回転位置およびラック保管部入口にセンサを備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の自動分析装置のラック搬送機構。
  5. 前記検体排出手段は、前記ラックが保持する前記検体容器と同数の吸引ノズルを備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の自動分析装置のラック搬送機構。
  6. 前記検体排出手段はプール血清吸引用と廃液吸引用との2台であり、それぞれ、
    検体容器に残存する検体を排出するプローブと、
    前記プローブを支持するアームと、
    前記アームの昇降および/または前記プローブの前記アーム上の水平移動を行なう駆動部と、
    前記プローブにより検体を排出させるポンプと、
    を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の自動分析装置のラック搬送機構。
  7. 前記検体排出手段は、
    検体容器に残存する検体を全て吸引しうる容量のプローブと、
    前記プローブを支持するアームと、
    前記アームの昇降および/または前記プローブの前記アーム上の水平移動を行なう駆動部と、
    前記プローブにより検体の吸引および/または吐出を行なうポンプと、
    を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の自動分析装置のラック搬送機構。
  8. 検体の分析結果を記憶する分析結果記憶部と、
    前記分析結果が設定範囲内であるか否か判断する判定部と、
    前記判定部が分析結果は設定範囲内と判定した検体をプール血清として貯留するプール血清容器と、
    前記判定部が分析結果は設定範囲外と判定した検体を廃液として貯留する廃液タンクと、
    を備え、前記判定部が分析結果は設定範囲内と判定した検体を前記検体容器から前記検体排出手段により前記プール血清容器に送液または吐出し、前記判定部が分析結果は設定範囲外と判定した検体を前記検体容器から前記検体排出手段により廃液タンクに送液または吐出することを特徴とする請求項6または7に記載の自動分析装置のラック搬送機構。
  9. 前記プローブを洗浄するプローブ洗浄槽を備え、前記プローブ洗浄槽による前記プローブ洗浄後、前記検体容器から検体を排出することを特徴とする請求項8に記載の自動分析装置のラック搬送機構。
  10. 前記プローブ洗浄槽による前記プローブ洗浄は、前記廃液タンクへの検体の排出後であって、前記プール血清容器への検体の吐出前に行なうことを特徴とする請求項9に記載の自動分析装置のラック搬送機構。
  11. 検体と試薬との反応物を光学的に分析する自動分析装置において、
    請求項1〜10のいずれか一つに記載のラック搬送機構を備えることを特徴とする自動分析装置。
  12. 検体容器を保持するラックを載置するラック供給部を備え、前記ラックを前記ラック供給部から測定機構の検体吸引部へ搬送し、分析終了後の前記ラックをラック回収部に回収する自動分析装置のラック搬送方法において、
    前記検体容器から検体排出手段により検体を排出する検体排出ステップと、
    前記検体容器を保持する前記ラックをラック把持手段により把持するラック把持ステップと、
    前記ラックを前記ラック把持手段により押圧手段下まで水平移動させる第1ラック移動ステップと、
    前記ラックを前記ラック把持手段により水平軸まわりに180°回転させる第1回転ステップと、
    前記検体容器を前記押圧手段により鉛直上方から押圧して前記ラックとの嵌合を解除して、検体容器廃棄手段に廃棄する廃棄ステップと、
    前記ラックを前記ラック把持手段により水平軸まわりに180°回転させる第2回転ステップと、
    前記ラックを前記ラック把持手段により検体容器廃棄手段上を跨いでラック保管部まで水平移動させる第2ラック移動ステップと、
    前記ラック把持手段による前記ラックの把持を解除する把持解除ステップと、
    前記ラック把持手段がラック把持位置まで水平移動する帰還ステップと、
    を含むことを特徴とする自動分析装置のラック搬送方法。
  13. ラックバッファ部で再検査の要否が判別するまでラックを待機させる待機ステップと、
    再検査が不要と判断されたラックについて前記ラック回収部に移送する移送ステップと、
    を含むことを特徴とする請求項12に記載の自動分析装置のラック搬送方法。
  14. 前記検体排出ステップは、前記ラックが保持する前記検体容器と同数の吸引ノズルにより同時に検体を排出することを特徴とする請求項12または13に記載の自動分析装置のラック搬送方法。
  15. 前記検体排出ステップは、
    検体排出手段により前記検体容器からプール血清容器に検体を送液する第1検体排出ステップと、
    検体排出手段により前記検体容器から廃液タンクに検体を送液する第2検体排出ステップと、
    を含むことを特徴とする請求項12または13に記載の自動分析装置のラック搬送方法。
  16. 前記第1検体排出ステップおよび第2検体排出ステップは、
    前記検体排出手段により前記検体容器から検体を吸引する検体吸引ステップと、
    前記検体吸引ステップで吸引した検体を、前記プール血清容器または前記廃液タンクに吐出する検体吐出ステップと
    を含むことを特徴とする請求項15に記載の自動分析装置のラック搬送方法。
  17. 分析結果記憶部に記憶された分析結果に基づき、前記分析結果が設定範囲内であるか否か判定する判定ステップを含み、前記判定ステップが分析結果は設定範囲内と判定した検体をプール血清として前記プール血清容器に送液または吐出し、前記判定ステップが分析結果は設定範囲外と判定した検体を前記廃液タンクに送液または吐出することを特徴とする請求項14または15に記載の自動分析装置のラック搬送方法。
  18. 前記検体吐出ステップが前記プール血清容器に検体を吐出する場合、前記検体吸引ステップ前に前記プローブを洗浄するプローブ洗浄ステップを含むことを特徴とする請求項15または16に記載の自動分析装置のラック搬送方法。
  19. 前記プローブ洗浄ステップは、前記第2検体排出ステップ後であって、前記第1検体排出ステップ前に行なうことを特徴とする請求項18に記載の自動分析装置のラック搬送方法。
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