JP2010163156A - 車両用ワイパ装置、及び車両 - Google Patents

車両用ワイパ装置、及び車両 Download PDF

Info

Publication number
JP2010163156A
JP2010163156A JP2009189117A JP2009189117A JP2010163156A JP 2010163156 A JP2010163156 A JP 2010163156A JP 2009189117 A JP2009189117 A JP 2009189117A JP 2009189117 A JP2009189117 A JP 2009189117A JP 2010163156 A JP2010163156 A JP 2010163156A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
arm
wiper
vehicle
wiping
range
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009189117A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirota Doi
裕太 土井
Masami Muramatsu
昌美 村松
Masahiko Yamanishi
正彦 山西
Hiroshi Matsumoto
浩志 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asmo Co Ltd filed Critical Asmo Co Ltd
Priority to JP2009189117A priority Critical patent/JP2010163156A/ja
Priority to US12/640,379 priority patent/US8533898B2/en
Priority to DE200910058778 priority patent/DE102009058778A1/de
Publication of JP2010163156A publication Critical patent/JP2010163156A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】外観及び視界の低下を避けながら、払拭範囲を良好な範囲とすることができる車両用ワイパ装置を提供する。
【解決手段】車両用ワイパ装置は、駆動源の駆動力にて駆動されるとともに、車両の払拭面としてのフロントウインドウ1を払拭するためのワイパブレード3が一定の姿勢で先端部に連結されるワイパアーム4を備える。そして、車両用ワイパ装置は、ワイパブレード3の払拭範囲Z1が、略扇形でありながらも、ピラー2側での一端反転位置でワイパブレード3の基端側の払拭角度が先端側の払拭角度より大きくなるようにワイパアーム4を駆動する範囲拡大機構5を備える。
【選択図】図6

Description

本発明は、フロントウインドウ等を払拭するための車両用ワイパ装置、及び車両用ワイパ装置を備えた車両に関するものである。
自動車等の車両に設けられる車両用ワイパ装置としては、一点をピボット軸としてワイパアーム及びワイパアームに一定の姿勢で連結されたワイパブレードを回動させるものの他に、払拭動作に伴ってワイパアームに対するワイパブレードの姿勢を変化させる所謂セミパンタ式又はパンタグラフ式のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このようなセミパンタ式又はパンタグラフ式の車両用ワイパ装置では、ワイパアームの他に、ワイパアームとは異なる軸中心で車体に対して回動可能に支持されたサブアームがワイパアームに沿って設けられるとともに、ワイパアームとサブアームのそれぞれの先端に(両先端を連結するように)それぞれ回動可能にワイパブレードが設けられている。よって、ワイパアームが回動されると、それに伴って、サブアームも回動するとともに、ワイパアームに対するワイパブレードの姿勢(角度)が変化するため、払拭範囲を単純な扇形とは異なる所望の範囲(実質的に拡大されたような範囲)とすることができる。即ち、一点を軸としてワイパアーム及びワイパブレードを回動させるものでは、ピラー側での一端反転位置でワイパブレードの先端側が基端側よりピラーに近づく、言い換えると基端側が先端側に比べてピラーから遠い位置までしか近づかず、基端側で拭き残しが発生することがあるが、サブアームを有したものでは、ワイパアームに対してワイパブレードの姿勢を変化させて払拭範囲(ワイパブレードの一端反転位置)をピラーに略沿わせた拭き残しの少ないものとすることが可能となる。
実開平2−80054号公報
しかしながら、上記のようなサブアームを有するものでは、該サブアームがワイパアームに沿って設けられていることから、車両の外観が損なわれるという問題がある。又、駆動時には、ワイパアームに加えてサブアームも運転者の前方視界を横切ることになるため、視界が余計に妨げられてしまうといった問題がある。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであって、その目的は、外観及び視界の低下を避けながら、払拭範囲を良好な範囲とすることができる車両用ワイパ装置、及び車両用ワイパ装置を備えた車両を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、駆動源の駆動力にて往復駆動されるワイパアームの先端部に、車体の払拭面を払拭するためのワイパブレードが一定の姿勢で連結される車両用ワイパ装置であって、前記ワイパブレードの払拭範囲が、略扇形でありながらも、その一端反転位置で前記ワイパブレードの基端側の払拭角度が先端側の払拭角度より大きくなるように前記ワイパアームの基端部を移動させつつ該ワイパアームを往復駆動する範囲拡大機構を備えたことを要旨とする。
同構成によれば、範囲拡大機構によって、ワイパブレードの払拭範囲が、略扇形でありながらも、その一端反転位置でワイパブレードの基端側の払拭角度が先端側の払拭角度より大きくなるように、(ワイパブレードが一定の姿勢で連結された)ワイパアームの基端部が移動されながらワイパアームが往復駆動される。即ち、ワイパアームに対するワイパブレードの姿勢を変化させる従来のサブアームを用いたものに対して、請求項1に記載の発明では、ワイパブレードが一定の姿勢で連結されたワイパアームの基端部を移動させながらワイパアームを回動させることでワイパアーム自体の姿勢を変化させている。よって、ワイパアームに対するワイパブレードの姿勢を変化させるもののようにワイパアームに沿って設けられ外観及び視界の低下を招くサブアームを必要とすることなく、例えば、払拭範囲(ワイパブレードの一端反転位置)をピラーに略沿わせた拭き残しの少ないものとすることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用ワイパ装置において、前記範囲拡大機構は、前記車体と一体的に設けられる第1支持部に回動可能に支持され、前記駆動源の駆動力にて往復回動されるメインレバーと、前記第1支持部から離間した位置で前記車体と一体的に設けられる第2支持部に回動可能に支持されるサブレバーと、前記メインレバーにおける前記第1支持部から離間した位置の第1連結部と、前記サブレバーにおける前記第2支持部から離間した位置の第2連結部とを繋ぐように、前記第1及び第2連結部にそれぞれ回動可能に連結される連結部材とを有し、前記ワイパアームは、前記連結部材と一体動作するように設けられたことを要旨とする。
同構成によれば、駆動源の駆動力にてメインレバーが回動されると、それに伴って、サブレバーも回動するとともに、メインレバーに対する連結部材及びワイパアーム自体の姿勢(角度)が変化するため、機械的なレバー連結による具体的構成により単一の駆動源の駆動力で容易に請求項1に記載の発明の効果を得ることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車両用ワイパ装置において、前記第1連結部は、前記第1支持部に対し前記払拭面に沿って該払拭面とは反対側に配置されたことを要旨とする。
同構成によれば、第1連結部は、第1支持部に対し払拭面に沿って該払拭面とは反対側に配置されるため、強固に支持すべく大きな体格となる第1支持部を、払拭面に沿った払拭面とは反対側であって、例えば特に近年搭載スペースの縮小が求められる下方側(詳しくは車両前方斜め下方側)から逆方向に遠ざけることができる(図15参照)。尚、払拭面の下方側(詳しくは車両前方斜め下方側)の搭載スペースの縮小が求められる理由は、近年の車両自体の小型化等によるエンジンルームの確保のため等である。又、各軸線方向から見た搭載スペースにおいても、例えば、第1支持部と第1連結部とを逆に配置させた場合に比べて、メインレバーの回動角度を小さくできること等から作動に要するスペースを含めて小さくすることができる(図14参照)。これらのことから、車両用ワイパ装置(範囲拡大機構)やその他エンジンの搭載性等を高くすることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の車両用ワイパ装置において、前記ワイパアームは、その基端側が前記連結部材に連結又は前記連結部材と一体に形成されたアームヘッドと、先端側に前記ワイパブレードが連結されるとともに、そのワイパブレードの長手方向が前記払拭面の略直交方向を向くことを可能とすべく前記アームヘッドの先端側にその基端側が回動可能に連結されるアーム本体とを有するものであることを要旨とする。
同構成によれば、アーム本体をアームヘッドに対して回動させることでワイパブレードの長手方向が払拭面の略直交方向を向いた状態(アーム本体をアームヘッドに対して起立姿勢とする所謂ロックバック状態)とすることができる。従来のサブアームを有するものでは、サブアームにもロックバック用回動機構が必要であったが、本構成ではサブアーム自体を必要としない構成であり、特に範囲拡大機構等にもロックバック用回動機構を設ける必要がないため、簡単な構成でロックバック状態を可能とする構成を得ることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の車両用ワイパ装置において、前記範囲拡大機構は、前記払拭面の直交方向から見て前記アーム本体の移動軌跡範囲と重ならない位置に設けられたことを要旨とする。
同構成によれば、範囲拡大機構は、払拭面の直交方向から見てアーム本体の移動軌跡範囲と重ならない位置、即ち、アームヘッドの移動軌跡からアーム本体側に突出しないように設けられるため、範囲拡大機構が視界を妨げることは略防止される。
請求項6に記載の発明は、請求項2乃至5のいずれか1項に記載の車両用ワイパ装置において、前記ワイパアームは、前記連結部材に立設されたアーム支持軸に対して支持され、前記アーム支持軸の軸中心位置は、前記第1連結部からの距離が、同第1連結部から前記第1支持部までの距離と等しくなる位置であって、駆動時の移動範囲内で少なくとも1回は前記第1支持部の軸線と一致する位置に設定されたことを要旨とする。
同構成によれば、ワイパアームを支持するアーム支持軸の軸中心位置は、第1連結部からの距離が、第1連結部から第1支持部までの距離と等しくなる位置であって、駆動時の移動範囲内で少なくとも1回は第1支持部の軸線と一致する位置に設定されるため、他の位置に設定した場合に比べて、アーム支持軸の移動量(移動軌跡)を小さくすることができる。よって、例えば、車体(カウルルーバ等)に形成された貫通孔にアーム支持軸を貫通させる場合、前記貫通孔を小さくすることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項2乃至5のいずれか1項に記載の車両用ワイパ装置において、前記ワイパアームは、アームヘッドと、先端側に前記ワイパブレードが連結されるとともに、そのワイパブレードの長手方向が前記払拭面の略直交方向を向くことを可能とすべく前記アームヘッドの先端側にその基端側が回動可能に連結されるアーム本体とを有するものであって、前記アームヘッドは、その基端側において前記連結部材と一体に形成されたことを要旨とする。
同構成によれば、アーム本体をアームヘッドに対して回動させることでワイパブレードの長手方向が払拭面の略直交方向を向いた状態(所謂ロックバック状態)とすることができる。従来のサブアームを有するものでは、サブアームにもロックバック用回動機構が必要であったが、本構成ではサブアーム自体を必要としない構成であり、特に範囲拡大機構等にもロックバック用回動機構を設ける必要がないため、簡単な構成でロックバック状態を可能とする構成を得ることができる。しかも、アームヘッドは、その基端側が連結部材と一体に形成されるため、別体のものに比べて、部品点数及び組み付け工数を少なくすることができる。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の車両用ワイパ装置を備えた車両において、前記範囲拡大機構は、前記払拭面における視界範囲外に設けられたことを要旨とする。
同構成によれば、範囲拡大機構は、前記払拭面における視界範囲外に設けられるため、範囲拡大機構が視界を妨げることは防止される。
請求項9に記載の発明は、請求項6に記載の車両用ワイパ装置を備えた車両であって、前記アーム支持軸は、前記車体に形成された貫通孔を貫通し、前記アーム支持軸を除く前記範囲拡大機構は前記車体の内部に配置され、前記ワイパアームは、前記車体の外部において前記アーム支持軸に固定支持されたことを要旨とする。
同構成によれば、アーム支持軸は、車体(カウルルーバ等)に形成された貫通孔を貫通し、アーム支持軸を除く範囲拡大機構は車体の内部に配置され、ワイパアームは、車体の外部(外部に露出した位置)においてアーム支持軸に固定支持されるため、範囲拡大機構が外観の見栄えを低下させてしまうことや運転者の視界を妨げてしまうことは防止される。又、貫通孔をアーム支持軸の移動軌跡に略沿った極力小さいものとすることで、車体の内部側への異物の浸入が低減され、ひいては範囲拡大機構に異物が噛み込んでしまうといったことが低減される。
請求項10に記載の発明は、駆動源の駆動力にて往復駆動されるワイパアームの先端部に、車体の払拭面を払拭するためのワイパブレードが一定の姿勢で連結される車両用ワイパ装置であって、仮想点を中心としてワイパブレードを単純に往復回動させたときの払拭範囲と同等の払拭角度となる払拭範囲を得ながらも、前記ワイパブレードの両反転位置の少なくとも一方に沿った方向において前記仮想点より前記払拭範囲側に配置可能とされ、前記ワイパアームの基端部を移動させつつ該ワイパアームを往復駆動する範囲拡大機構を備えたことを特徴とする車両用ワイパ装置。
同構成によれば、請求項1に記載の発明の効果と同様に、サブアームを必要とすることなく外観及び視界の低下を避けながら、例えば、払拭範囲をピラーに略沿わせた拭き残しの少ないものとすることができる。又、範囲拡大機構は、ワイパブレードの両反転位置の少なくとも一方に沿った方向において仮想点より払拭範囲側に配置可能とされるため、例えば、搭載スペースの厳しい車両の幅方向端部等を避けて容易に配置することができる。
本発明によれば、外観及び視界の低下を避けながら、払拭範囲を良好な範囲とすることができる車両用ワイパ装置、及び車両用ワイパ装置を備えた車両を提供することができる。
本実施の形態における車両用ワイパ装置の斜視図。 本実施の形態における車両用ワイパ装置を説明するための平面図。 本実施の形態における車両用ワイパ装置を説明するための平面図。 本実施の形態における車両用ワイパ装置を説明するための平面図。 本実施の形態における車両用ワイパ装置を説明するための平面図。 本実施の形態における車両を説明するための模式図。 払拭範囲を説明するための模式図。 払拭範囲を説明するための模式図。 別例における車両用ワイパ装置の斜視図。 別例における車両用ワイパ装置の斜視図。 別例における車両用ワイパ装置を説明するための平面図。 別例における車両用ワイパ装置を説明するための平面図。 別例における車両用ワイパ装置を説明するための平面図。 (a)(b)別例における車両用ワイパ装置(範囲拡大機構)の搭載スペースを説明するための模式図。 (a)(b)別例における車両用ワイパ装置(範囲拡大機構)の配置を説明するための模式図。
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図8に従って説明する。図6に示すように、車両用ワイパ装置は、車体の払拭面としてのフロントウインドウ1の下端側に設けられている。フロントウインドウ1においてピラー2寄りに配置された車両用ワイパ装置は、図1及び図6に示すように、フロントウインドウ1を払拭するためのワイパブレード3(図6参照)が一定の姿勢で先端部に連結されるワイパアーム4と、範囲拡大機構5とを備える。尚、前記一定の姿勢とは、払拭面(フロントウインドウ1の表面)の直交方向から見てワイパアーム4に対するワイパブレード3の角度が(駆動時に)変化しない姿勢ということである。
範囲拡大機構5は、ワイパブレード3の払拭範囲Z1(図6参照)が、略扇形でありながらも、ピラー2側での一端反転位置(上反転位置)でワイパブレード3の基端側の払拭角度(図7の払拭角度θ2参照)が先端側の払拭角度(図7の払拭角度θ1参照)より大きくなるようにワイパアーム4の基端部を移動させつつワイパアーム4を往復駆動するためのものである。尚、図6には、車体の一点を軸(ピボット軸であって、図7中、一点O参照)としてワイパアーム及びワイパブレードを単純に回動させた(ワイパブレードの基端側と先端側とで払拭角度が同じ)場合の払拭範囲Z2も比較対象として図示している。
詳しくは、本実施の形態の範囲拡大機構5は、図1に示すように、車両固定部材11と、ロッド連結レバー12と、メインレバー13と、サブレバー14と、連結部材15とを有する。
車両固定部材11は、略筒状の第1支持部11aと、該第1支持部11aに隣接して連結された略筒状の第2支持部11bと、第1支持部11aの外周から各構成の動作を妨げない位置となる第2支持部11bの反対側に延出した車両固定部11cとを有する。第2支持部11bの軸方向長さは、第1支持部11aの軸方向長さより短く形成され、第2支持部11bの上端は第1支持部11aの上端より低くなるように段差を有して第1支持部11aに連結されている。そして、車両固定部材11は、その車両固定部11cが図示しないボルト等にて車体(その取付ブラケット)に締結固定されることになる。なお、車両固定部材11には、車両固定部11cが1箇所だけに設けられているが、複数箇所として安定固定するようにしてもよく、また棒状の連結部を突出形成してモジュールタイプのワイパ装置のフレームをその連結部に連結固定するようにしても良い。
ロッド連結レバー12は、板状で板厚方向(第1軸21の軸線方向)から見て直線的に形成され、その基端部が第1支持部11aに回動可能に支持された第1軸21の下端に固定され該第1軸21と一体的に回動可能とされている。このロッド連結レバー12の先端連結部12aには、図示しない駆動源(例えば、ワイパ用モータ)の駆動力にて駆動されるリンクロッドがボールジョイント等を介して連結され、ロッド連結レバー12は駆動源の駆動力にて往復回動されるようになっている。
メインレバー13は、板状で板厚方向(第1軸21の軸線方向)から見て直線的に形成され、その基端部が第1支持部11aに回動可能に支持された前記第1軸21の上端に固定され該第1軸21及び前記ロッド連結レバー12と一体的に回動可能とされている。
サブレバー14は、板状で板厚方向(第2軸22の軸線方向)から見て直線的に形成されるとともに板厚直交方向(第2軸22の軸線と直交する方向)から見て段差14a(図1参照)を有して形成され、その基端部が第2支持部11bに回動可能に支持された第2軸22の上端に固定され該第2軸22と一体的に回動可能とされている。又、サブレバー14の先端部は、板厚直交方向(第2軸22の軸線と直交する方向)から見て段差14a(図1参照)によって前記メインレバー13の先端部と同じ高さとされている。
連結部材15は、板状で板厚方向(第1連結部23の軸線方向)から見て直線的に形成される連結直線部15aと、板厚方向から見て連結直線部15aの基端部から該連結直線部15aの延びる方向に対して屈曲して延びる延設部15bとを有する。この連結部材15は、その連結直線部15aの基端部が前記メインレバー13の先端部にある第1連結部23に回動可能に連結され、連結直線部15aの先端部が前記サブレバー14の先端部にある第2連結部24に回動可能に連結され、メインレバー13の先端部とサブレバー14の先端部とを繋ぐように設けられる。また、延設部15bのメインレバー13との接触が最小限となるよう延設部15bの先端部側が板厚方向でメインレバー13とは反対側に位置するように段差15dが形成されている。そして、延設部15bの先端部にはアーム支持軸15cが立設され、該アーム支持軸15cの先端部にはワイパアーム4の基端部が連結部材15と一体動作するように固定される。尚、本実施の形態の範囲拡大機構5においては、第1支持部11a(第1軸21)は、第1連結部23(メインレバー13の先端部)に対して、フロントウインドウ1の表面に沿って常に(メインレバー13が駆動源の駆動力にて回動されても)フロントウインドウ1の下端から離間する側(フロントウインドウ1の反対側、即ち下方(地面)側であって、詳しくは車両前方斜め下方側)に配置されるように設定されている。
ここで、図5に示すように、本実施の形態の範囲拡大機構5では、第1支持部11aに対するメインレバー13の回動中心X1からメインレバー13に対する連結部材15の回動中心X2までの距離A1は、第2支持部11bに対するサブレバー14の回動中心X3からサブレバー14に対する連結部材15の回動中心X4までの距離A2より僅かに小さい長さに設定されている。又、前記回動中心X2から前記回動中心X4までの距離A3は、前記回動中心X1から前記回動中心X3までの距離A4より大きく設定されるとともに、前記回動中心X1から前記回動中心X2までの距離A1より小さく設定されている。これにより、範囲拡大機構5は、メインレバー13及びサブレバー14の回動範囲が制限されているものの所謂リンク機構における両クランク機構と同様の構成となっている。
又、前記アーム支持軸15cの軸中心位置X5は、前記回動中心X2(前記第1連結部23)からの距離A5が、同回動中心X2(第1連結部23)から前記回動中心X1(前記第1支持部11a)までの距離A1と等しくなる位置であって、駆動時の移動範囲内で少なくとも1回は前記回動中心X1の軸線と一致する位置に設定されている。尚、本実施の形態では、フロントウインドウ1の下端側での他端反転位置(下反転位置又は停止位置であって、図2参照)で、アーム支持軸15cの軸中心位置X5が前記回動中心X1と一致するように設定されている。又、本実施の形態では、駆動時における一端反転位置(図5に示す上反転位置)と他端反転位置(図2に示す下反転位置又は停止位置)との中間地点(図3と図4で示す状態の間の地点)でもアーム支持軸15cの軸中心位置X5が前記回動中心X1と一致するように設定されている。
ワイパアーム4は、アームヘッド31と、リテーナ及びアームピースからなるアーム本体32とからなる。
アームヘッド31は、その基端側が連結部材15におけるアーム支持軸15cの先端部に不図示のナット等により締結固定されている。
アーム本体32は、その先端側(アームピース)に前記ワイパブレード3(図6参照)が一定の姿勢で連結されるとともに、そのワイパブレード3の長手方向が払拭面(フロントウインドウ1の表面)の略直交方向を向くことを可能とすべく(アーム本体32を構成するリテーナ(リテーナより先端側の構成)をアームヘッド31に対して起立姿勢とすべく)アームヘッド31の先端側にその基端側(リテーナ)が回動可能に連結されている。尚、アーム本体32の裏側(フロントウインドウ1側)には、コイル状の図示しないスプリングが収容され、該スプリングは、アームヘッド31とアーム本体32(リテーナ)との間に引張り状態で組み付けられている。このスプリングは、その弾性力により、アーム本体32をフロントウインドウ1側に付勢、即ちワイパブレード3をフロントウインドウ1の表面に押圧するものである。
ここで、前記範囲拡大機構5は、払拭面(フロントウインドウ1の表面)の直交方向から見てアーム本体32の移動軌跡範囲Y1(図6参照)と重ならない位置、即ち、アームヘッド31の移動軌跡からアーム本体32側に突出しないように設けられている。
又、範囲拡大機構5は、払拭面(フロントウインドウ1の表面)における視界範囲Y2(運転席から運転者が見える範囲であって、フロントウインドウ1のダッシュボードと重なった部分を除いた範囲)外に設けられている。
詳しくは、前記アーム支持軸15cは、車体(カウルルーバ等)に形成された貫通孔41(図6の部分拡大図における2点鎖線参照)を貫通し、アーム支持軸15cの先端側を除く範囲拡大機構5は車体の内部に配置され、ワイパアーム4は、車体の外部(外部に露出した位置)においてアーム支持軸15cに固定支持されている。尚、本実施の形態の貫通孔41は、アーム支持軸15c(その軸中心位置X5)の移動軌跡K(図6の部分拡大図参照)に略沿った極力小さいものとなるように設定されている。
上記のように構成された車両用ワイパ装置では、図2〜図5に示すように、駆動源の駆動力がリンクロッドを介してロッド連結レバー12に伝達され該ロッド連結レバー12と共にメインレバー13が一体回動されると、それに伴って、サブレバー14も回動するとともに、メインレバー13に対する連結部材15及びワイパアーム4の姿勢(角度)が変化する。このように、ワイパアーム4自体の姿勢が変化することにより、ワイパアーム4に一定の姿勢で連結されたワイパブレード3の姿勢(角度)をも変化させる。尚、図2は、ワイパブレード3がフロントウインドウ1の下端側の停止位置であり下反転位置でもある他端反転位置にある状態を図示し、図3及び図4は、その順でワイパブレード3がピラー2側の上反転位置である一端反転位置に向かう途中の状態を図示し、図5は、ワイパブレード3がピラー2側の上反転位置(一端反転位置)にある状態(図6参照)を図示している。そして、このとき(駆動時)のアーム支持軸15c(その軸中心位置X5)の移動軌跡K(図6の部分拡大図参照)は、まず停止位置の状態で前記回動中心X1と一致した状態(図2参照)であり、その後、前記回動中心X3側のフロントウインドウ1の下端部と離間する方向に僅かに移動する(図3参照)。その後、反転して前記回動中心X1上を通過して前記回動中心X3の反対側(ピラー2側)のフロントウインドウ1の下端部と近づく方向に僅かに移動し(図4参照)、その後、アーム支持軸15c(その軸中心位置X5)は、一端反転位置まで移動すると前記回動中心X3の反対側(ピラー2側)のフロントウインドウ1の下端部と離間した位置に移動する。又、メインレバー13に対する連結部材15(ワイパアーム4)の回動速度(第1支持部11aに対するメインレバー13の回動方向(図中、反時計回り方向)と逆方向(図中、時計回り方向)に回動していく速度)は、上反転位置(一端反転位置)の手前から上反転位置(一端反転位置)に向かうほど速くなるように(両クランク機構の利用範囲が)設定されている。即ち、第1支持部11aに対するメインレバー13の(図中、反時計回り方向の)回動とメインレバー13に対する連結部材15の(図中、時計回り方向の)回動とを合成してなるフロントウインドウ1に対するワイパアーム4及びワイパブレード3の移動(略回動)速度は、上反転位置(一端反転位置)の手前から上反転位置(一端反転位置)に向かうほど遅くなるように設定されている。
次に、上記実施の形態の特徴的な作用効果を以下に記載する。
(1)範囲拡大機構5によって、ワイパブレード3の払拭範囲Z1(図6参照)が、略扇形でありながらも、ピラー2側での一端反転位置でワイパブレード3の基端側の払拭角度が先端側の払拭角度より大きくなるように(ワイパブレード3が一定の姿勢で連結された)ワイパアーム4が駆動される。よって、ワイパアーム4に対するワイパブレード3の姿勢を変化させるもののようにワイパアーム4に沿って設けられ外観及び視界の低下を招くサブアームを必要とすることなく、本実施の形態のように払拭範囲Z1(ワイパブレード3の一端反転位置)をピラー2に略沿わせた拭き残しの少ないものとすることができる。
より詳しくは、図7に模式的に示すように、車体の一点O(例えば駆動源の駆動力にて往復回動される軸であって、従来のワイパアームの回動中心であるピボット軸)を中心としてワイパアーム及びワイパブレードを単純に回動させた(ワイパブレードの基端側と先端側とで払拭角度が同じ)場合の払拭範囲Z2に対して、本実施の形態の範囲拡大機構5は、車体の一点O(例えば駆動源の駆動力にて往復回動される軸であって、メインレバー13の前記回動中心X1)を中心としてメインレバー13を回動させたときのワイパブレード3の払拭範囲Z1(図6参照)が、車体の一点Oを中心とした一端反転位置でのワイパブレード3の基端側の払拭角度θ2が先端側の払拭角度θ1より大きくなるようにワイパアーム4を駆動することができる。
更に言い換えると、図8に模式的に示すように、車体の一点O(例えば駆動源の駆動力にて往復回動される軸であって、従来のワイパアームの回動中心であるピボット軸)を中心としてワイパアーム及びワイパブレードを単純に回動させた(ワイパブレードの基端側と先端側とで払拭角度が同じ)場合の払拭範囲Z2に対して、本実施の形態の範囲拡大機構5は、その車体の一点O(例えば駆動源の駆動力にて往復回動される軸であって、メインレバー13の回動中心X1)を外側に遠ざけることなく(図8中、左側の仮想点Oaに配置することなく)、遠ざけて(前記仮想点Oaを中心として)ワイパアーム及びワイパブレードを単純に回動させた場合と略同等の払拭範囲Z1となるように、ワイパアーム4を駆動することができる。つまり、本実施の形態の範囲拡大機構5は、前記仮想点Oaを中心としてワイパアーム及びワイパブレードを単純に回動させた払拭範囲と略同等の払拭範囲Z1を、メインレバー13の回動中心X1(前記一点O)を仮想点Oaより払拭範囲Z1に近い側である内側に配置しながら実現することができる。又、簡潔に述べると、範囲拡大機構5は、ワイパブレードを単純に回動させた払拭範囲と同等の払拭角度θ3(図8参照)となる払拭範囲Z1を得ながらも、例えば駆動源の駆動力にて直接的に回動される中心(図8中、一点Oであって例えばメインレバー13の回動中心X1)を、単純に回動させるもの(図8中、仮想点Oa)より内側(単純に回動させるものでは払拭範囲Z2しか得られない位置)に配置させることができる。更にまた言い換えると、範囲拡大機構5は、仮想点Oaを中心としてワイパブレードを単純に往復回動させたときの払拭範囲と同等の払拭角度θ3となる払拭範囲Z1を得ながらも、ワイパブレード3の両反転位置の少なくとも一方に沿った方向(この例では下反転位置に沿った方向)において仮想点Oaより払拭範囲Z2側に配置可能とされるものである。よって、搭載位置の自由度が高まり、搭載スペースの厳しい車両の幅方向端部等を避けて車両用ワイパ装置(範囲拡大機構5)を容易に配置することができるとともに、ワイパアームに沿ったサブアームを必要とすることなく外観及び視界の低下を避けながら、払拭範囲Z1をピラー2に略沿わせた拭き残しの少ないものとすることができる。
(2)上記した範囲拡大機構5では、駆動源の駆動力にてメインレバー13が回動されると、それに伴って、サブレバー14も回動するとともに、メインレバー13に対する連結部材15及びワイパアーム4自体の姿勢(角度)が変化するため、機械的なレバー連結による具体的構成により単一の駆動源の駆動力で容易に上記(1)の効果を得ることができる。
(3)アーム本体32をアームヘッド31に対して回動させることでワイパブレード3の長手方向が払拭面(フロントウインドウ1の表面)の略直交方向を向いた状態(所謂ロックバック状態)とすることができる。従来のサブアームを有するものでは、サブアームにもロックバック用回動機構が必要であったが、本構成ではサブアーム自体を必要としない構成であり、特に範囲拡大機構5等にもロックバック用回動機構を設ける必要がないため、簡単な構成でロックバック状態を可能とする構成を得ることができる。
(4)範囲拡大機構5は、払拭面(フロントウインドウ1の表面)の直交方向から見てアーム本体32の移動軌跡範囲Y1(図6参照)と重ならない位置、即ち、アームヘッド31の移動軌跡からアーム本体32側に突出しないように設けられるため、範囲拡大機構5が視界を妨げることは略防止される。
(5)ワイパアーム4を支持するアーム支持軸15cの軸中心位置X5は、前記回動中心X2(前記第1連結部23)からの距離A5が、同回動中心X2(第1連結部23)から前記回動中心X1(前記第1支持部11a)までの距離A1と等しくなる位置であって、駆動時の移動範囲内で少なくとも1回は前記回動中心X1(前記第1支持部11a)の軸線と一致する位置に設定されるため、他の位置に設定した場合に比べて、アーム支持軸15cの移動量(移動軌跡K)を小さくすることができる。よって、アーム支持軸15cを貫通させるための車体(カウルルーバ等)に形成された貫通孔41を小さくすることができる。
(6)範囲拡大機構5は、払拭面(フロントウインドウ1の表面)における視界範囲Y2外に設けられるため、範囲拡大機構5が視界を妨げることは防止される。本実施の形態では、アーム支持軸15cは、車体(カウルルーバ等)に形成された貫通孔41を貫通し、アーム支持軸15cの先端側を除く範囲拡大機構5は車体の内部に配置され、ワイパアーム4は、車体の外部(外部に露出した位置)においてアーム支持軸15cに固定支持されるため、範囲拡大機構5が外観の見栄えを低下させてしまうことや運転者の視界を妨げてしまうことは防止される。又、貫通孔41をアーム支持軸15cの移動軌跡Kに略沿った極力小さいものとしたため、車体の内部側への異物の浸入が低減され、ひいては範囲拡大機構5に異物が噛み込んでしまうといったことが低減される。
(7)フロントウインドウ1に対するワイパアーム4及びワイパブレード3の移動(略回動)速度は、一端反転位置(上反転位置)の手前から一端反転位置(上反転位置)に向かうほど遅くなるため、反転時の衝撃や騒音が小さくなる。
上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記実施の形態のアーム支持軸15cの軸中心位置X5は、他の位置に変更してもよい。例えば、図9に示すように、連結部材15を上記実施の形態の延設部15bが削除されたものとし、該連結部材15(連結直線部15a)の中間部にアーム支持軸15eを立設してもよい。このようにすると、連結部材15の形状が単純になるとともに、材料費を低減することができる。
又、例えば、アルミニウム合金によるダイキャスト成形などにより、アームヘッド31と連結部材15とを一体に形成してもよい。このようにすると、上記実施の形態に比べて、部品点数及び組み付け工数を少なくすることができる。
・上記実施の形態では、第1支持部11a(第1軸21)は、第1連結部23(その先端側)に対して、常に(メインレバー13が駆動源の駆動力にて回動されても)フロントウインドウ1の下端から離間する側(下方(地面)側であって、詳しくは車両前方斜め下方側)に配置されるとしたが、これに限定されず、他の構成に変更してもよい。
例えば、図7、図10〜図15に示す範囲拡大機構51に変更してもよい。この範囲拡大機構51は、図7に模式的に示すように、ワイパブレード3の払拭範囲Z3が、略扇形でありながらも、一端反転位置(上反転位置)でワイパブレード3の基端側の払拭角度(図7の払拭角度θ2参照)が先端側の払拭角度(図7の払拭角度θ1参照)より大きくなるように前記ワイパアーム4を駆動するためのものである。尚、この例(図10〜図13参照)の範囲拡大機構51は、上記実施の形態の範囲拡大機構5に比べてワイパアーム4の基端部(アームヘッド31)を大きく移動させ、その払拭範囲Z3が上記実施の形態の払拭範囲Z1と大きく異なることになるが、図7では、模式的に略同様に記載している。又、この例(図10〜図13参照)の範囲拡大機構51における払拭範囲Z3は、図7に模式的に示すように、略扇形でありながらも、その円弧の中間部での半径が小さくなる形状となる。
詳しくは、この例(図10及び図11参照)の範囲拡大機構51は、車両固定部材52と、メインレバー53と、サブレバー54と、連結部材55とを有する。車両固定部材52は、図10に示すように、内部に挿入される第1軸61を支持可能な第1支持部52aと、第1支持部52aと離間した位置で内部に挿入される(第1軸61と平行な)第2軸62を支持可能な第2支持部52bと、それら第1支持部52aと第2支持部52bを連結するとともに車体に対して固定される連結固定部52cとを有する。
メインレバー53は、板状で板厚方向(第1軸61の軸線方向)から見て直線的に形成され、その基端部が第1支持部52aに回動可能に支持された前記第1軸61の上端に固定され該第1軸21と一体的に回動可能とされている。又、このメインレバー53の中間部には、図示しない駆動源の駆動力にて駆動されるリンクロッド63がボールジョイント64を介して連結され、メインレバー53は駆動源の駆動力にて第1軸61を中心として往復回動されるようになっている。
サブレバー54は、板状で板厚方向(第2軸62の軸線方向)から見て直線的に形成されるとともに板厚直交方向(第2軸62の軸線と直交する方向)から見て段差54a(図10参照)を有して形成され、その基端部が第2支持部52bに回動可能に支持された前記第2軸62の上端に固定され該第2軸62と一体的に回動可能とされている。又、サブレバー54の先端部は、板厚直交方向(第2軸62の軸線と直交する方向)から見て段差54a(図10参照)によって前記メインレバー53の先端部より低く(地面側に)配置されている。
連結部材55は、板状で板厚方向(第1連結部65の軸線方向)から見て直線的に形成される連結直線部55aと、板厚方向から見て連結直線部55aから該連結直線部15aの延びる方向の略直交方向に延びる延設部55bとを有する。この連結部材55は、その連結直線部55aの基端部が前記メインレバー53の先端部にある第1連結部65に回動可能に連結され、連結直線部55aの先端部が前記サブレバー54の先端部にある第2連結部66に回動可能に連結され、メインレバー53の先端部とサブレバー54の先端部とを繋ぐように設けられる。また、延設部55bの基端側には、延設部55bの先端部側が板厚方向においてメインレバー53及びサブレバー54と離間するように段差55cが形成されている。そして、延設部55bの先端部にはアーム支持軸55dが立設され、該アーム支持軸55dの先端部にはワイパアーム4(詳しくはアームヘッド31)の基端部が連結部材55と一体動作するように固定される。そして、この例の範囲拡大機構51においては、第1連結部65(メインレバー53の先端部)は、第1支持部52a(第1軸61)に対して、常に(メインレバー53が駆動源の駆動力にて回動されても)フロントウインドウ1の下端から離間する側(下方(地面)側であって、詳しくは車両前方斜め下方側)に配置されるように設定されている。
このように構成された車両用ワイパ装置では、図11〜図13に示すように、駆動源の駆動力がリンクロッド63を介してメインレバー53に伝達され該メインレバー53が回動されると、それに伴って、サブレバー54も回動するとともに、メインレバー53に対する連結部材55及びワイパアーム4の姿勢(角度)が変化する。このように、ワイパアーム4自体の姿勢が変化することにより、ワイパアーム4に一定の姿勢で連結された前記ワイパブレード3の姿勢(角度)をも変化させる。尚、図11は、前記ワイパブレード3が前記フロントウインドウ1の下端側の停止位置であり下反転位置でもある他端反転位置にある状態を図示している。又、図12は、前記ワイパブレード3が前記ピラー2側の上反転位置である一端反転位置に向かう途中の状態を図示している。又、図13は、前記ワイパブレード3が前記ピラー2側の上反転位置(一端反転位置)にある状態を図示している。
このようにしても、上記実施の形態の効果と略同様の効果を得ることができる。
しかも、第1連結部65(メインレバー53の先端部)が、第1支持部52a(第1軸61)に対して、フロントウインドウ1の表面に沿って常に(メインレバー53が駆動源の駆動力にて回動されても)フロントウインドウ1の下端から離間する側(フロントウインドウ1の反対側、即ち下方(地面)側であって、詳しくは車両前方斜め下方側)に配置されるため、メインレバー53を強固に支持すべく大きな体格となる第1支持部52a(車両固定部材52)を、特に近年搭載スペースの縮小が求められる下方側(詳しくは車両前方斜め下方側)から逆方向に遠ざけることができる。尚、フロントウインドウ1の下方側(詳しくは車両前方斜め下方側)の搭載スペースの縮小が求められる理由は、近年の車両自体の小型化等によるエンジンルームの確保のため等である。詳しくは、上記実施の形態のように、第1支持部11a(第1軸21)が、第1連結部23(メインレバー13の先端部)に対して、常に下方側(詳しくは車両前方斜め下方側)に配置されるものにおいて、この例の範囲拡大機構51と略同様(一端反転位置と他端反転位置におけるワイパアーム4の位置と姿勢が同じ)の払拭範囲を得ようとすると、図14(a)及び図15(a)に示す範囲拡大機構71となる。そして、図15(a)に示すように、車体(カウルルーバ81)に形成された貫通孔82を貫通するアーム支持軸71aを基準とすると、範囲拡大機構71では、メインレバー71bを強固に支持すべく大きな体格となる第1支持部71c(車両固定部材)が、下方側(詳しくは車両前方斜め下方側)に配置されることになる。よって、図15(a)に示すように、第1支持部71c(車両固定部材)が、車体(カウル83)と干渉してしまい易い構造となってしまう。これに対して、上記別例(図10〜図13参照)の範囲拡大機構51では、図15(b)に示すように、アーム支持軸55dを基準として、メインレバー53を強固に支持すべく大きな体格となる第1支持部52a(車両固定部材52)が、上方側(詳しくは車両後方斜め上方側)に配置されるため、第1支持部52a(車両固定部材52)が、車体(カウル83)と干渉し難く、特に近年搭載スペースの縮小が求められる下方側(詳しくは車両前方斜め下方側)に大きな空間を確保することができる。即ち、この別例(図10〜図13、図14(b)及び図15(b)参照)の範囲拡大機構51は、上記範囲拡大機構71(図14(a)及び図15(a))より前記カウル83の下方側を小さくすることが可能となり、例えば、エンジンルーム等を大きく確保することができる。
又、この別例(図10〜図13、図14(b)及び図15(b)参照)の範囲拡大機構51は、図14(a),(b)に示すように、各軸線方向から見た搭載スペースW1においても、上記範囲拡大機構71の搭載スペースW2に比べて、メインレバー53の回動角度を小さくできること等から作動に要するスペースを含めて小さくすることができる。これらのことから、車両用ワイパ装置(範囲拡大機構51)やその他エンジンの搭載性等を高くすることができる。
・上記実施の形態では、範囲拡大機構5は、上記実施の形態と同様(一端反転位置と他端反転位置におけるワイパアーム4の位置と姿勢が同じ)の払拭範囲Z1(図6参照)を得られるように(ワイパブレード3が一定の姿勢で連結された)ワイパアーム4を駆動できれば、他の構成に変更してもよく、例えば、複数のギヤからなるものに変更してもよい。
・上記実施の形態では、ワイパアーム4は、アームヘッド31と、該アームヘッド31に回動可能、即ちロックバック可能に連結されるアーム本体32とを有するとしたが、これに限定されず、ロックバック不能なワイパアームに変更してもよい。
・上記実施の形態では、範囲拡大機構5は、払拭面(フロントウインドウ1の表面)の直交方向から見てアーム本体32の移動軌跡範囲Y1(図6参照)と重ならない位置に設けられるとしたが、これに限定されず、前記移動軌跡範囲Y1(図6参照)と重なる位置に設けてもよい。又、範囲拡大機構5は、払拭面(フロントウインドウ1の表面)における視界範囲Y2外に設けられるとしたが、一部が視界範囲Y2内に存在するように設けてもよい。又、アーム支持軸15cは、車体(カウルルーバ等)に形成された貫通孔41を貫通し、アーム支持軸15cの先端側を除く範囲拡大機構5は車体の内部に配置されるとしたが、これに限定されず、範囲拡大機構5を車体の外部(外部に露出した位置)に配置してもよい。
・上記実施の形態では、貫通孔41をアーム支持軸15cの移動軌跡Kに略沿った極力小さいものとしたが、これに限定されず、例えば、移動軌跡Kを含む真円形状や楕円形状の貫通孔に変更してもよい。
1…フロントウインドウ(払拭面)、3…ワイパブレード、4…ワイパアーム、5,51,71…範囲拡大機構、11a,52a,71c…第1支持部、11b,52b…第2支持部、13,53,71b…メインレバー、14,54…サブレバー、15,55…連結部材、15c,55d,71a…アーム支持軸、23,65…第1連結部、24,66…第2連結部、31…アームヘッド、32…アーム本体、41,82…貫通孔、A1,A5…距離、Oa…仮想点、X5…軸中心位置、Y1…移動軌跡範囲、Y2…視界範囲、Z1,Z3…払拭範囲。

Claims (10)

  1. 駆動源の駆動力にて往復駆動されるワイパアームの先端部に、車体の払拭面を払拭するためのワイパブレードが一定の姿勢で連結される車両用ワイパ装置であって、
    前記ワイパブレードの払拭範囲が、略扇形でありながらも、その一端反転位置で前記ワイパブレードの基端側の払拭角度が先端側の払拭角度より大きくなるように前記ワイパアームの基端部を移動させつつ該ワイパアームを往復駆動する範囲拡大機構を備えたことを特徴とする車両用ワイパ装置。
  2. 請求項1に記載の車両用ワイパ装置において、
    前記範囲拡大機構は、
    前記車体と一体的に設けられる第1支持部に回動可能に支持され、前記駆動源の駆動力にて往復回動されるメインレバーと、
    前記第1支持部から離間した位置で前記車体と一体的に設けられる第2支持部に回動可能に支持されるサブレバーと、
    前記メインレバーにおける前記第1支持部から離間した位置の第1連結部と、前記サブレバーにおける前記第2支持部から離間した位置の第2連結部とを繋ぐように、前記第1及び第2連結部にそれぞれ回動可能に連結される連結部材と
    を有し、
    前記ワイパアームは、前記連結部材と一体動作するように設けられたことを特徴とする車両用ワイパ装置。
  3. 請求項2に記載の車両用ワイパ装置において、
    前記第1連結部は、前記第1支持部に対し前記払拭面に沿って該払拭面とは反対側に配置されたことを特徴とする車両用ワイパ装置。
  4. 請求項2又は3に記載の車両用ワイパ装置において、
    前記ワイパアームは、
    その基端側が前記連結部材に連結又は前記連結部材と一体に形成されたアームヘッドと、
    先端側に前記ワイパブレードが連結されるとともに、そのワイパブレードの長手方向が前記払拭面の略直交方向を向くことを可能とすべく前記アームヘッドの先端側にその基端側が回動可能に連結されるアーム本体と
    を有するものであることを特徴とする車両用ワイパ装置。
  5. 請求項4に記載の車両用ワイパ装置において、
    前記範囲拡大機構は、前記払拭面の直交方向から見て前記アーム本体の移動軌跡範囲と重ならない位置に設けられたことを特徴とする車両用ワイパ装置。
  6. 請求項2乃至5のいずれか1項に記載の車両用ワイパ装置において、
    前記ワイパアームは、前記連結部材に立設されたアーム支持軸に対して支持され、
    前記アーム支持軸の軸中心位置は、前記第1連結部からの距離が、同第1連結部から前記第1支持部までの距離と等しくなる位置であって、駆動時の移動範囲内で少なくとも1回は前記第1支持部の軸線と一致する位置に設定されたことを特徴とする車両用ワイパ装置。
  7. 請求項2乃至5のいずれか1項に記載の車両用ワイパ装置において、
    前記ワイパアームは、
    アームヘッドと、
    先端側に前記ワイパブレードが連結されるとともに、そのワイパブレードの長手方向が前記払拭面の略直交方向を向くことを可能とすべく前記アームヘッドの先端側にその基端側が回動可能に連結されるアーム本体と
    を有するものであって、
    前記アームヘッドは、その基端側において前記連結部材と一体に形成されたことを特徴とする車両用ワイパ装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の車両用ワイパ装置を備えた車両において、
    前記範囲拡大機構は、前記払拭面における視界範囲外に設けられたことを特徴とする車両。
  9. 請求項6に記載の車両用ワイパ装置を備えた車両であって、
    前記アーム支持軸は、前記車体に形成された貫通孔を貫通し、
    前記アーム支持軸を除く前記範囲拡大機構は前記車体の内部に配置され、前記ワイパアームは、前記車体の外部において前記アーム支持軸に固定支持されたことを特徴とする車両。
  10. 駆動源の駆動力にて往復駆動されるワイパアームの先端部に、車体の払拭面を払拭するためのワイパブレードが一定の姿勢で連結される車両用ワイパ装置であって、
    仮想点を中心としてワイパブレードを単純に往復回動させたときの払拭範囲と同等の払拭角度となる払拭範囲を得ながらも、前記ワイパブレードの両反転位置の少なくとも一方に沿った方向において前記仮想点より前記払拭範囲側に配置可能とされ、前記ワイパアームの基端部を移動させつつ該ワイパアームを往復駆動する範囲拡大機構を備えたことを特徴とする車両用ワイパ装置。
JP2009189117A 2008-12-18 2009-08-18 車両用ワイパ装置、及び車両 Pending JP2010163156A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009189117A JP2010163156A (ja) 2008-12-18 2009-08-18 車両用ワイパ装置、及び車両
US12/640,379 US8533898B2 (en) 2008-12-18 2009-12-17 Vehicle wiper device and vehicle
DE200910058778 DE102009058778A1 (de) 2008-12-18 2009-12-18 Fahrzeug-Wischervorrichtung und Fahrzeug

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008322292 2008-12-18
JP2009189117A JP2010163156A (ja) 2008-12-18 2009-08-18 車両用ワイパ装置、及び車両

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010163156A true JP2010163156A (ja) 2010-07-29

Family

ID=42579667

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009189117A Pending JP2010163156A (ja) 2008-12-18 2009-08-18 車両用ワイパ装置、及び車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010163156A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20100170054A1 (en) * 2008-12-18 2010-07-08 Asmo Co., Ltd. Vehicle wiper device and vehicle
US9517750B2 (en) 2012-08-06 2016-12-13 Asmo Co., Ltd. Vehicle wiper device
JP2018111488A (ja) * 2017-01-10 2018-07-19 株式会社デンソー 車両ワイパ装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08175337A (ja) * 1994-12-26 1996-07-09 Kanto Auto Works Ltd 自動車用ワイパー
JP2005014645A (ja) * 2003-06-23 2005-01-20 Honda Motor Co Ltd ワイパ装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08175337A (ja) * 1994-12-26 1996-07-09 Kanto Auto Works Ltd 自動車用ワイパー
JP2005014645A (ja) * 2003-06-23 2005-01-20 Honda Motor Co Ltd ワイパ装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20100170054A1 (en) * 2008-12-18 2010-07-08 Asmo Co., Ltd. Vehicle wiper device and vehicle
US8533898B2 (en) * 2008-12-18 2013-09-17 Asmo Co., Ltd. Vehicle wiper device and vehicle
US9517750B2 (en) 2012-08-06 2016-12-13 Asmo Co., Ltd. Vehicle wiper device
JP2018111488A (ja) * 2017-01-10 2018-07-19 株式会社デンソー 車両ワイパ装置
JP7124300B2 (ja) 2017-01-10 2022-08-24 株式会社デンソー 車両ワイパ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8020248B2 (en) Wiper system
US8122559B2 (en) Wiper system for vehicle
JP4146329B2 (ja) 車両用ワイパ装置
JP6623763B2 (ja) 車両ワイパ装置
JP5619187B2 (ja) ワイパリンク機構
JP2010163156A (ja) 車両用ワイパ装置、及び車両
JP3693925B2 (ja) 車両用ワイパ装置
JP2008013067A (ja) ワイパ装置
JP2011046237A (ja) 車両用ワイパ装置、及び車両
JP2008524049A (ja) 車両、主として自動車用のフロントガラス用ワイパー装置
JP5085525B2 (ja) 車両ワイパ装置、及び車両用のワイパ装置
JP4950909B2 (ja) ワイパ装置
JP2011046238A (ja) 車両用ワイパ装置、及び車両
JP2005014645A (ja) ワイパ装置
JP2019051904A (ja) 車両ワイパ装置
US9517750B2 (en) Vehicle wiper device
US8533898B2 (en) Vehicle wiper device and vehicle
JP4499294B2 (ja) ワイパー装置
JP2006103406A (ja) ワイパー装置
JP4153369B2 (ja) ワイパ装置
JP2017007545A (ja) 車両ワイパ装置
WO2018105241A1 (ja) 車両ワイパ装置
JP2018197032A (ja) 車両ワイパ装置
JP2008500221A (ja) ウインドウワイパーユニットのワイパーアームの駆動装置
JP2009184525A (ja) 車両用ワイパ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120227

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121017

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130416

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130522

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130730