JP2010159184A - 窒化アルミニウム焼結体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】反りの少ない窒化アルミニウム焼結体の製造方法を提供する。
【解決手段】脱脂及び焼成過程が下記の(1)及び(2)を特徴とする製造方法により窒化アルミニウム焼結体を製造する。
(1)成形体の表面同士又は裏面同士が向かい合わせになる様に交互に積層した積層体に、重しを載せて脱脂及び焼成する。
(2)積層体にかかる重しの質量が、1cm2あたり次式で示されるAである。
10≦A≦100−(n−1)×a (質量の単位はgである。)
但し、nは積層した成形体の枚数、aは乾燥後の成形体の表面1cm2あたりの質量。
【選択図】 なし
【解決手段】脱脂及び焼成過程が下記の(1)及び(2)を特徴とする製造方法により窒化アルミニウム焼結体を製造する。
(1)成形体の表面同士又は裏面同士が向かい合わせになる様に交互に積層した積層体に、重しを載せて脱脂及び焼成する。
(2)積層体にかかる重しの質量が、1cm2あたり次式で示されるAである。
10≦A≦100−(n−1)×a (質量の単位はgである。)
但し、nは積層した成形体の枚数、aは乾燥後の成形体の表面1cm2あたりの質量。
【選択図】 なし
Description
本発明は、窒化アルミニウム焼結体の製造方法に関する。
従来、半導体搭載用セラミックス基板の表面に、導電性を有する金属回路層をろう材で接合し、更に金属回路層の所定位置に半導体素子を搭載した回路基板が用いられている。回路基板が信頼性高く動作するためには、半導体素子が発生する熱を放散し、半導体素子の温度が過大とならないようにすることが肝要であり、セラミックス基板材料には、電気絶縁性に加えて、優れた放熱特性を発現するように高熱伝導率が要求されている。近年、回路基板の小型化、パワーモジュールの高出力化が進む中、小型軽量化モジュールにおいては、窒化アルミニウム基板が注目されている。また、窒化アルミニウム基板の回路自体への小型化の要求に伴って、窒化アルミニウム焼結体にも、反りの低減が求められるようになってきた。
窒化アルミニウム基板となる窒化アルミニウム焼結体は、一般に以下の方法で製造される。すなわち、窒化アルミニウム粉末に焼結助剤、バインダー、可塑剤、分散媒、離型剤等の添加剤を混合し、それを押出成形等によってシート状の成形体に加工する。次いで、成形体を空気中又は、窒素等の非酸化性雰囲気中で350〜700℃に加熱してバインダーを除去した後(脱脂)、窒素等の非酸化性雰囲気中にて1800〜1900℃で0.5〜10時間保持すること(焼成)によって製造される。
焼成の際の窒化アルミニウム焼結体の変形(反り)を低減する方法として、窒化アルミニウム成形体を焼成する際に周囲をセラミックス製のスペーサーやセッターで囲う方法(特許文献1)、セラミックス粉を含有するしき粉を介して窒化アルミニウム成形体を多段に積層配置して焼成する方法(特許文献2)等が提案されている。しかしながら、これらの方法では、今日の要求を満たすまでの十分な反り改善効果は得られず、しかもセッターやスペーサーを配置したり、しき粉を用いたりすることが必須であり、生産性の面で問題があった。
一方、脱脂工程に際し、窒素雰囲気中で脱バインダーを行った後、さらに空気中で脱バインダーを行うことで、反りの小さい窒化アルミニウム焼結体を製造する方法(特許文献3)が提案されている。しかし、この方法においても、脱脂工程を2度繰り返す必要があり、生産性を高めて製造することが困難であった。
一方、脱脂工程に際し、窒素雰囲気中で脱バインダーを行った後、さらに空気中で脱バインダーを行うことで、反りの小さい窒化アルミニウム焼結体を製造する方法(特許文献3)が提案されている。しかし、この方法においても、脱脂工程を2度繰り返す必要があり、生産性を高めて製造することが困難であった。
本発明の目的は、反りの少ない窒化アルミニウム焼結体の製造方法を提供することである。
即ち、本発明は、窒化アルミニウム粉末と、希土類化合物からなる焼結助剤を含む成形体を焼成する窒化アルミニウム焼結体の製造方法において、(1)成形体の表面同士又は裏面同士が向かい合わせになる様に交互に積層した積層体とすること、(2)前記積層体にかかる重しの質量が、1cm2あたり次式で示されるAの範囲となる重しを乗せて焼成することを特徴とする窒化アルミニウム焼結体の製造方法であり、
10≦A≦100−(n−1)×a
但し、nは積層した成形体の枚数、aは乾燥後の成形体の表面1cm2あたりの質量
重しがタングステン、モリブデン、もしくはこれらを含む合金からなり、焼結体の反りが5μm/cm以下であることを特徴とする窒化アルミニウム製造方法である。更に、前記窒化アルミニウムの製造方法により製造された窒化アルミニウム焼結体を用いてなる窒化アルミニウム回路基板であり、窒化アルミニウム回路基板を用いるモジュールである。
10≦A≦100−(n−1)×a
但し、nは積層した成形体の枚数、aは乾燥後の成形体の表面1cm2あたりの質量
重しがタングステン、モリブデン、もしくはこれらを含む合金からなり、焼結体の反りが5μm/cm以下であることを特徴とする窒化アルミニウム製造方法である。更に、前記窒化アルミニウムの製造方法により製造された窒化アルミニウム焼結体を用いてなる窒化アルミニウム回路基板であり、窒化アルミニウム回路基板を用いるモジュールである。
本発明によれば、反りの少ない窒化アルミニウム焼結体の製造方法が提供される。
本発明の製造方法は、原料調製、成形、積層、脱脂、焼成の各工程を経るものであるが、大きな特徴は積層工程、脱脂工程及び焼成工程にあり、原料調製工程及び成形工程は従来と同様でよい。
本発明で使用される窒化アルニミウム原料粉末としては、直接窒化法、アルミナ還元法等公知の方法で製造された粉末が使用できる。
焼結助剤としては、Y、La、Ce、Ho、Yb、Gd,Nb、Sm、Dy等の希土類元素、Mg、Ca、Sr等のアルカリ土類元素及び/又はAl、Ga、In等の3B族元素などの酸化物、フッ化物等の一種又は二種以上が使用される。
バインダーとしては、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリビニルブチラール、ニトロセルロース、ポリビニルアルコール、メチルセルロース等の一種又は二種以上が使用される。
また、バインダーがより均一に分散するようバインダーが可溶な溶媒が使用される。溶媒としては水が例示される。窒化アルミニウム粉末をオレイン酸等の疎水基を有する有機化合物等で前処理しておくことによって水系成形が可能となる。
また、バインダーがより均一に分散するようバインダーが可溶な溶媒が使用される。溶媒としては水が例示される。窒化アルミニウム粉末をオレイン酸等の疎水基を有する有機化合物等で前処理しておくことによって水系成形が可能となる。
窒化アルミニウム粉末と焼結助剤、バインダー等の混合には、例えば、攪拌混合機、ボールミル、ロッドミル等の公知の混合機を使用することができる。
成形体は、窒化アルミニウム粉末、焼結助剤、有機バインダー、必要に応じて可塑剤、分散剤等を混合し、押出成形法、ドクターブレード法、プレス成形法等により所望形状に成形したり、前記成形法でシートを作製した後切削して所望形状にしたりすることで製造される。成形体の厚みは、2mm以下、好ましくは1mm以下のものが好適に使用される。成形体厚みが2mmを超えると、成形体内での密度分布が不均一となり、その不均一さが原因となって、焼結後の厚みの不均一が生じたり、焼成中に成形体にクラックが生じることがある。更に脱脂中や焼成中の成形体同士の融着を防ぐ程度に、窒化ホウ素からなるスラリーを片面もしくは両面に塗布してもかまわない。
本発明の特徴の一つは、成形体の表面同士又は裏面同士が向かい合わせになる様に交互に積層した積層体とすることである。これは、押し出し成形後の乾燥過程で、成形体の厚み方向の乾燥の差により、成形体が反ってしまう為である。表面と裏面を合わせて積層して脱脂・焼成すると、焼結体に反りが生じたままとなる。成形体の表裏は、乾燥後の成形体の反りが、上に凸面を表面、凹面を裏面とする。
積層する枚数は成形体の特に限定されるものではないが、10〜100枚で積層することが望ましい。
積層する枚数は成形体の特に限定されるものではないが、10〜100枚で積層することが望ましい。
さらに、本願成形体の積層体は、窒化ホウ素製、黒鉛製又は窒化アルミニウム製等の容器に収納し、窒化ホウ素板材をおいた後、更にその上に重しをおく。積層体の1cm2あたりにかかる重しの質量は、次式で表されるAの範囲にすることが好ましい。
10≦A≦100−(n−1)×a (質量の単位はgである。)
但し、nは積層した成形体の枚数、aは乾燥後の成形体の表面1cm2あたりの質量。
本発明において、「成形体の表面1cm2あたりの質量」とは、乾燥後の成形体を1cm2に裁断した質量を意味する。
10≦A≦100−(n−1)×a (質量の単位はgである。)
但し、nは積層した成形体の枚数、aは乾燥後の成形体の表面1cm2あたりの質量。
本発明において、「成形体の表面1cm2あたりの質量」とは、乾燥後の成形体を1cm2に裁断した質量を意味する。
また、タングステン、モリブデン等の金属もしくはこれらの合金等を重しとして好適に用いることができる。
積層体の1cm2あたりにかかる重しの質量が範囲外では、焼成の際に発生する反りを押さえ込むことができない場合があったり、焼成前或いは焼成中に変形したりクラックが入ったりしまう場合がある。
窒素ガスや空気等の気流中、300〜700℃で0.5〜10時間熱処理を行ってバインダーを除去(脱脂)した後、窒素ガス、アルゴンガス等の非酸化性雰囲気中、1500〜1900℃の温度域で焼成する。焼成温度が1500℃未満であると、焼成不足となってしまい、窒化アルミニウム焼結体の製造が困難となる。また、焼成温度が1900℃を超えると、焼成炉内での窒化アルミニウムの蒸気圧が高くなり、窒化アルミニウムが飛散して緻密化が困難となる。
以下、実施例と比較例をあげて更に具体的に本発明を説明する。
窒化アルミニウム粉末100質量部に対し、酸化イットリウム粉末4質量部添加し、ボールミルにより1時間混合した。さらに、原料粉末100質量部にセルロースエーテル系バインダー6質量部、グリセリン5質量部、イオン交換水10質量部を添加し、ヘンシェルミキサーにより1分間混合した。ついで、スクリュー式成形機でシート(幅80mm、厚さ0.8mm)を成形し、100℃で1時間乾燥した後、60×60mmの形状に切り落として成形体とした。できた成形体は、1cm2あたり、0.19gであった。シート表面に離型剤として窒化ホウ素粉末スラリー塗布し、成形体の表面同士又は裏面同士が向かい合わせになる様に交互に20枚積層して、積層体としてから窒化ホウ素製セッターの上に静置し、窒化ホウ素板材を乗せ、最上面には、積層体の1cm2あたりにかかる重しの質量が86gになるようにタングステン板をのせた。
その後、この積層体を空気雰囲気中570℃ で5 時間加熱し脱脂した。脱脂後に、窒素雰囲気中1780℃で2 時間加熱することで窒化アルミニウム焼結体を得た。
得られた窒化アルミニウム基板に、金属回路及び金属放熱板としてアルミニウム板を以下の方法にて接合し、窒化アルミニウム回路基板を作製した。
窒化アルミニウム基板の両面に60mm×50mm×0.2mmtのろう合金箔を貼付け、さらにその両面から60mm×50mm×0.2mmtのアルミニウム板を挟んだものを、カーボンスペーサーを隔てて10枚積層した。それをカーボン治具に設置した後、620℃で2時間保持して窒化アルミニウム焼結体とアルミニウム板を接合した。接合体の一主面には所定の形状の回路パターンを、もう一方の主面には放熱板パターンを形成させるべく、UV硬化型レジストインクをスクリーン印刷した後、UVランプを照射させてレジスト膜を硬化させた。次いで、レジスト塗布した部分以外を水酸化ナトリウム水溶液でエッチングした後、フッ化アンモニウム水溶液にてレジスト剥離し、窒化アルミニウム回路基板を作製した。
窒化アルミニウム基板の両面に60mm×50mm×0.2mmtのろう合金箔を貼付け、さらにその両面から60mm×50mm×0.2mmtのアルミニウム板を挟んだものを、カーボンスペーサーを隔てて10枚積層した。それをカーボン治具に設置した後、620℃で2時間保持して窒化アルミニウム焼結体とアルミニウム板を接合した。接合体の一主面には所定の形状の回路パターンを、もう一方の主面には放熱板パターンを形成させるべく、UV硬化型レジストインクをスクリーン印刷した後、UVランプを照射させてレジスト膜を硬化させた。次いで、レジスト塗布した部分以外を水酸化ナトリウム水溶液でエッチングした後、フッ化アンモニウム水溶液にてレジスト剥離し、窒化アルミニウム回路基板を作製した。
<使用材料>
窒化アルミニウム粉末:1850℃ 以上に加熱した管状電気炉の頂部からアルミニウム粉末を噴射させてアルミニウム蒸気とし、管内に供給した窒素ガスと反応させて窒化アルミニウムを合成する直接窒化法により作製した。平均粒径1.5μm、酸素含有量0.80質量%
酸化イットリウム粉末:信越化学工業社製、商品名「Yttriumu Oxide」
バインダー:信越化学工業社製、商品名「メトローズ」
グリセリン:花王社製、商品名「エキセパール」
アルミニウム板: 三菱アルミニウム社製、商品名「1085材」
ろう合金箔: 東洋精箔社製、商品名「A2017R−H合金箔」
UV硬化型レジストインク: 互応化学工業社製、商品名「PER−27B−6」
窒化アルミニウム粉末:1850℃ 以上に加熱した管状電気炉の頂部からアルミニウム粉末を噴射させてアルミニウム蒸気とし、管内に供給した窒素ガスと反応させて窒化アルミニウムを合成する直接窒化法により作製した。平均粒径1.5μm、酸素含有量0.80質量%
酸化イットリウム粉末:信越化学工業社製、商品名「Yttriumu Oxide」
バインダー:信越化学工業社製、商品名「メトローズ」
グリセリン:花王社製、商品名「エキセパール」
アルミニウム板: 三菱アルミニウム社製、商品名「1085材」
ろう合金箔: 東洋精箔社製、商品名「A2017R−H合金箔」
UV硬化型レジストインク: 互応化学工業社製、商品名「PER−27B−6」
積層体の1cm2あたりにかかる重しの質量が76gとなるタングステン板を用いたこと以外は実施例1と同様にして窒化アルミニウム焼結体を製造した。
積層体の1cm2あたりにかかる重しの質量が36gとなるタングステン板を用いたこと以外は実施例1と同様にして窒化アルミニウム焼結体を製造した。
積層体の1cm2あたりにかかる重しの質量が20gとなるタングステン板を用いたこと以外は実施例1と同様にして窒化アルミニウム焼結体を製造した。
積層体の1cm2あたりにかかる重しの質量が10gとなるタングステン板を用いたこと以外は実施例1と同様にして窒化アルミニウム焼結体を製造した。
また、実施例2〜5で作製した焼結体を用いて実施例1と同様に窒化アルミニウム回路基板を作製した。
(比較例1〜2)
積層体の1cm2あたりにかかる重しの質量が5gとなるタングステン板を用いたこと(比較例1)積層体の1cm2あたりにかかる重しの質量が100gとなるタングステン板を用いたこと(比較例2)以外は、実施例1と同様にして窒化アルミニウム焼結体を製造した。
積層体の1cm2あたりにかかる重しの質量が5gとなるタングステン板を用いたこと(比較例1)積層体の1cm2あたりにかかる重しの質量が100gとなるタングステン板を用いたこと(比較例2)以外は、実施例1と同様にして窒化アルミニウム焼結体を製造した。
(比較例3)
成形体の表面と裏面を合わせて積層して積層体としたこと以外は、実施例5と同様にして窒化アルミニウム焼結体を製造した。
成形体の表面と裏面を合わせて積層して積層体としたこと以外は、実施例5と同様にして窒化アルミニウム焼結体を製造した。
(比較例4)
成形体の表面と裏面を合わせて積層して積層体としたこと以外は、実施例3と同様にして窒化アルミニウム焼結体を製造した。
成形体の表面と裏面を合わせて積層して積層体としたこと以外は、実施例3と同様にして窒化アルミニウム焼結体を製造した。
(比較例5)
成形体の表面と裏面を合わせて積層して積層体としたこと以外は、実施例1と同様にして窒化アルミニウム焼結体を製造した。
成形体の表面と裏面を合わせて積層して積層体としたこと以外は、実施例1と同様にして窒化アルミニウム焼結体を製造した。
また、比較例1、3〜5で作製した焼結体を用いて実施例1と同様に窒化アルミニウム回路基板を作製した。
実施例及び比較例で得られた窒化アルミニウム焼結体と窒化アルミニウム回路基板について、下記の(1)〜(3)の項目について測定を行った。結果を表1に示す。
(1)反り(窒化アルミニウム焼結体)
接触型二次元輪郭形状測定機(東京精密社製;TOURECORD1600D)用いて、検出した反り量と、測定長さから、単位長さ当たりの反り量(μm/cm)として算出した。反りは、窒化アルミニウム焼結体長手方向中央の測定を行い、測定数10の平均値の他に、最大値を求めた。
(2)室温の3点曲げ強度(窒化アルミニウム焼結体)
窒化アルミニウム焼結体から強度試験体(40×20×1mm)を研削加工し、JIS R 1601に準じて曲げ強度試験機を用い、室温25℃で測定した。
(3)熱履歴衝撃試験(窒化アルミニウム回路基板)
−25℃ に10分、25℃ に10分、125℃ に10分、25℃ に10分さらす工程を1サイクルとした熱履歴を、比較例2を除く上記作製窒化アルミニウム回路基板に対して3000サイクル与える試験。接合クラック発生の有無は、熱履歴衝撃試験を実施し、2000サイクル未満にて接合クラックが発生した場合を記号C、2000〜3000サイクルにて接合クラックが発生した場合を記号B、3000サイクルでも接合クラックが発生しない場合を記号Aとした。回路基板としての信頼性保証基準は記号A、Bである。
(1)反り(窒化アルミニウム焼結体)
接触型二次元輪郭形状測定機(東京精密社製;TOURECORD1600D)用いて、検出した反り量と、測定長さから、単位長さ当たりの反り量(μm/cm)として算出した。反りは、窒化アルミニウム焼結体長手方向中央の測定を行い、測定数10の平均値の他に、最大値を求めた。
(2)室温の3点曲げ強度(窒化アルミニウム焼結体)
窒化アルミニウム焼結体から強度試験体(40×20×1mm)を研削加工し、JIS R 1601に準じて曲げ強度試験機を用い、室温25℃で測定した。
(3)熱履歴衝撃試験(窒化アルミニウム回路基板)
−25℃ に10分、25℃ に10分、125℃ に10分、25℃ に10分さらす工程を1サイクルとした熱履歴を、比較例2を除く上記作製窒化アルミニウム回路基板に対して3000サイクル与える試験。接合クラック発生の有無は、熱履歴衝撃試験を実施し、2000サイクル未満にて接合クラックが発生した場合を記号C、2000〜3000サイクルにて接合クラックが発生した場合を記号B、3000サイクルでも接合クラックが発生しない場合を記号Aとした。回路基板としての信頼性保証基準は記号A、Bである。
本発明によれば、反りが5μm/cm以下である窒化アルミニウム焼結体が提供される。本発明の窒化アルミニウム焼結体を用いて作製した回路基板は、厳しい使用条件で用いられる回路基板、例えばパワーモジュール用の回路基板のセラミックス基板として好適な材料である。また、本発明の窒化アルミニウム焼結体の製造方法によれば、スペーサーやしき粉を用いたり、脱脂工程を繰り返し行わなくても、上記特性を有する窒化アルミニウム焼結体を、歩留まりよく生産性を高めて製造することができる。
Claims (5)
- 脱脂及び焼成過程が下記の(1)及び(2)を特徴とする窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
(1)成形体の表面同士又は裏面同士が向かい合わせになる様に交互に積層した積層体に、重しを載せて脱脂及び焼成する。
(2)前記積層体にかかる重しの質量が、1cm2あたり次式で示されるAである。
10≦A≦100−(n−1)×a (質量の単位はgである。)
但し、nは積層した成形体の枚数、aは乾燥後の成形体の表面1cm2あたりの質量。 - 重しがタングステン、モリブデン又はタングステン、モリブデンいずれかを含む合金からなることを特徴とする請求項1記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
- 焼結体の反りが5μm/cm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
- 請求項1〜3記載のいずれか一項記載の製造方法で得られた窒化アルミニウム焼結体を用いた窒化アルミニウム回路基板。
- 請求項4記載の窒化アルミニウム回路基板を用いたモジュール。
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2009
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