JP2010159002A - 車両の操舵装置 - Google Patents

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正浩 宮田
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Abstract

【課題】 前後輪を転舵可能な車両において、後輪の転舵作動に異常が発生した場合であっても、車両の走行軌跡の乱れを抑制できる車両の操舵装置を提供すること。
【解決手段】 電子制御ユニット56は、後輪転舵ユニット40が作動不全に陥っているか否かを判定する。そして、後輪転舵ユニット40が作動不全であるときに、ユニット56は、車両の走行軌跡の変化を抑制する、言い換えれば、車両に発生したヨーレートγの変化を抑制するために、左右後輪RW1,RW2の現在の転舵角δarsを考慮して可変ギア比アクチュエータ20に接続された転舵出力軸13の回転角δvg’を演算する。このように回転角δvg’を演算すると、ユニット56は、転舵出力軸13を回転角δvg’まで回転させるために、VGRSモータ21の目標回転角Θhを演算し、この目標回転角Θhまでモータ21の駆動シャフト21aを回転させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、操舵ハンドルの回動操作に伴って一体的に回転する操舵入力軸と、前輪を転舵する前輪側転舵機構に接続される転舵出力軸と、前記操舵入力軸から前記転舵出力軸への回転の伝達比を変更する伝達比可変アクチュエータと、前記前輪の転舵に関連して後輪を転舵させる後輪側転舵アクチュエータと、前記伝達比可変アクチュエータおよび前記後輪側転舵アクチュエータの作動を制御する作動制御手段とを備えた車両の操舵装置に関する。
従来から、例えば、下記特許文献1に示したステアリング装置は知られている。この従来のステアリング装置においては、前輪操舵機構を駆動する前輪操舵アクチュエータに異常が発生したときに、この異常が発生前後のステアリングギア比の変化率に基づいて目標ヨーレート特性を変更し、この変更した目標ヨーレート特性に基づいて後輪操舵機構を駆動する後輪操舵アクチュエータを駆動制御するようになっている。これにより、前輪操舵制御に異常が発生した場合でも車両挙動の安定性を確保できるようになっている。
また、従来から、例えば、下記特許文献2に示した電動式後輪操舵装置も知られている。この従来の電動式後輪操舵装置は、ケーシングに取り付けたメイン電動モータと、メイン電動モータとピニオンの間に設けた遊星ギア装置と、この遊星ギア装置を駆動するサブ電動モータとから構成されている。これにより、後輪が転舵されている状態で後輪操舵装置に異常が発生しても、後輪を中立位置に復帰させることができ、操縦安定性を確保することができるようになっている。
特開2006−69497号公報 特開平5−105093号公報
ところで、上記従来の各装置においては、操舵装置の作動に異常が発生した場合の車両挙動の安定性(操縦安定性)を確保できるものの、車両が走行している走行軌道が乱れる可能性がある。このような、走行挙動の乱れは、運転者に対して違和感を与える可能性がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、前後輪を転舵可能な車両において、後輪の転舵作動に異常が発生した場合であっても、車両の走行軌跡の乱れを抑制できる車両の操舵装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、操舵ハンドルの回動操作に伴って一体的に回転する操舵入力軸と、車両の前輪を転舵する前輪側転舵機構に接続される転舵出力軸と、前記操舵入力軸から前記転舵出力軸への回転の伝達比を変更する伝達比可変アクチュエータと、前記前輪の転舵に関連して車両の後輪を転舵させる後輪側転舵アクチュエータと、前記伝達比可変アクチュエータおよび前記後輪側転舵アクチュエータの作動を制御する作動制御手段とを備えた車両の操舵装置において、前記作動制御手段が、前記後輪側転舵アクチュエータが停止状態であるか否かを判定する停止状態判定手段と、前記停止状態判定手段によって前記後輪側転舵アクチュエータが停止状態であると判定されたとき、前記停止状態にある後輪側転舵アクチュエータによって転舵された前記後輪の転舵量を加味して、前記伝達比可変アクチュエータの作動量を演算する作動量演算手段と、前記作動量演算手段によって演算された前記作動量により前記伝達比可変アクチュエータを駆動させて前記前輪を転舵させる駆動手段とを備えたことにある。
これによれば、後輪側転舵アクチュエータの作動が、例えば、アクチュエータの保護機能や機械的な異常などによって停止状態(作動不全)であるときには、停止した後輪側転舵アクチュエータによる後輪の転舵量を加味して伝達比可変アクチュエータの作動量を変更するように演算することができる。そして、この演算した作動量により伝達比可変アクチュエータを駆動させて前輪を転舵させることができる。これにより、例えば、車両が旋回している状態において、後輪が転舵できない状態となっても、後輪の転舵状態に応じて前輪を転舵させることができる。したがって、後輪側転舵アクチュエータが停止状態となっても、伝達比可変アクチュエータの作動量を適切に変更することによって、後輪側転舵アクチュエータの停止状態に起因して発生する車両の走行軌跡の乱れを極めて小さく抑えることができる。その結果、運転者が違和感を覚えにくくすることができる。
この場合、前記作動量演算手段は、前記操舵ハンドルの回動操作によって車両に発生しているヨーレートが、前記停止状態判定手段によって前記後輪側転舵アクチュエータが停止状態であると判定された前後にて、略同一となるように前記伝達比可変アクチュエータの作動量を演算するとよい。
これによれば、車両の走行軌跡が変化した場合に運転者によって知覚されやすい車両のヨーレート変化を後輪側転舵アクチュエータの停止前後において略同一とするように、伝達比可変アクチュエータの作動量を演算することができる。すなわち、車両が旋回している状況において、後輪側転舵アクチュエータが作動しているときに車両に発生しているヨーレートの大きさと、後輪側転舵アクチュエータが停止した後のヨーレートの大きさとがほぼ同一となるように伝達比可変アクチュエータの作動量を演算することができる。
したがって、この演算した作動量によって伝達比可変アクチュエータを駆動させて前輪を転舵させることにより、運転者が知覚しやすいヨーレートの変化を極めて小さく抑えることができる。その結果、運転者が違和感をより覚えにくくすることができる。
さらに、これらの場合、前記作動量演算手段は、前記停止状態判定手段によって前記後輪側転舵アクチュエータが停止状態であると判定されたとき、前記停止状態にある後輪側転舵アクチュエータによって転舵された前記後輪の転舵量を加味して、前記伝達比可変アクチュエータの作動量が大きくなるように、または、前記伝達比可変アクチュエータの作動量が小さくなるように、前記伝達比可変アクチュエータの作動量を演算するとよい。
このように伝達比可変アクチュエータの作動量を演算することによって、後輪側転舵アクチュエータが停止状態となっても、後輪側転舵アクチュエータの停止状態に起因して発生する車両の走行軌跡の乱れを極めて小さく抑える、すなわち、運転者が知覚しやすいヨーレートの変化を極めて小さく抑えることができる。その結果、運転者が違和感を覚えにくくすることができる。
本発明の実施形態に係る車両の操舵装置が搭載された車両の全体概略図である。 車速と伝達比の関係を示すグラフである。 図1の電子制御ユニットにて実行されるコンピュータプログラム処理(回転角演算処理)を機能的に表す機能ブロック図である。 後輪転舵ユニットが停止状態であるときの転舵出力軸の回転角(可変ギア比アクチュエータのVGRSモータの目標回転角)の演算を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態に係る車両の操舵装置について図面を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る車両の操舵装置が搭載された車両を概略的に示している。
この車両の操舵装置は、車両を旋回させるために、運転者によって回動操作される操舵ハンドル11を備えている。操舵ハンドル11は、操舵入力軸12の上端に固定されており、操舵入力軸12の下端は、伝達比可変アクチュエータとしての可変ギア比アクチュエータ20に接続されている。可変ギア比アクチュエータ20は、電動モータ21(以下、この電動モータをおVGRSモータ21という)および減速機22を備えており、操舵入力軸12の回転量(または回転角)に対して、減速機22に接続された転舵出力軸13の回転量(または回転角)を適宜変更するものである。
VGRSモータ21は、そのモータハウジングが操舵入力軸12と一体的に接続されており、運転者による操舵ハンドル11の回動操作に従って一体的に回転するようになっている。また、VGRSモータ21の駆動シャフト21aは減速機22に接続されており、VGRSモータ21の回転力が駆動シャフト21aを介して減速機22に伝達されるようになっている。減速機22は、所定のギア機構(例えば、遊星ギア機構など)によって構成されており、転舵出力軸13は基端にてこのギア機構に接続されている。
これにより、減速機22は、VGRSモータ21の回転力が駆動シャフト21aを介して伝達されると、所定のギア機構によって駆動シャフト21aの回転を適宜減速して転舵出力軸13に回転を伝達することができる。したがって、可変ギア比アクチュエータ20は、VGRSモータ21の駆動シャフト21aを介して、操舵入力軸12と転舵出力軸13とを相対回転可能に連結しており、減速機22によって操舵入力軸12の回転量に対する転舵出力軸13の回転量の比、すなわち、操舵入力軸12から転舵出力軸13への回転の伝達比(ギア比)を適宜変更することができる。
また、車両の操舵装置は、転舵出力軸13の先端に接続された前輪側転舵機構としての転舵ギアユニット30を備えている。転舵ギアユニット30は、例えば、ラックアンドピニオン式を採用したギアユニットであり、転舵出力軸13の先端に一体的に組み付けられたピニオンギア31の回転がラックバー32に伝達されるようになっている。また、転舵ギアユニット30には、運転者によって操舵ハンドル11に入力される操舵力(より具体的には、操舵トルク)を軽減するための電動モータ33(以下、この電動モータをEPSモータ33という)が設けられており、同モータ33の発生するトルク(所謂、アシスト力)がラックバー32に伝達されるようになっている。
この構成により、転舵出力軸13の回転力がピニオンギア31を介してラックバー32に伝達されるとともに、EPSモータ33のアシスト力がラックバー32に伝達される。これにより、ラックバー32は、ピニオンギア31からの回転力およびEPSモータ33のアシスト力によって軸線方向に変位する。したがって、ラックバー32の両端に接続された左右前輪FW1,FW2は、左右に転舵されるようになっている。
また、車両の操舵装置は、左右前輪FW1,FW2の転舵に関連して左右後輪RW1,RW2を転舵させることができる。このため、車両の操舵装置は、左右後輪RW1,RW2を転舵させるための後輪側転舵アクチュエータとしての後輪転舵ユニット40を備えている。後輪転舵ユニット40は、左右後輪RW1,RW2を転舵させる回転駆動力を発生する電動モータ41(以下、この電動モータをARSモータ41という)および後輪転舵機構42を備えている。後輪転舵機構42は、周知のギア機構を有していて、ARSモータ41の回転を減速するとともにこの減速された回転運動を軸線方向運動に変換するものである。そして、後輪転舵機構42は、例えば、トーコントロールアームを介して左右後輪RW1,RW2に接続されている。
この構成により、運転者による操舵ハンドル11の回動操作に応じて、すなわち、左右前輪FW1,FW2の転舵に合わせてARSモータ41が回転駆動し、後輪転舵機構42によって減速された回転が軸線方向運動に変換される。そして、この軸線方向運動がトーコントロールアームに伝達され、このトーコントロールアームに接続された左右後輪RW1,RW2が左右に転舵されるようになっている。
次に、VGRSモータ21、EPSモータ33およびARSモータ41の回転駆動を制御する作動制御手段としての電気制御装置50について説明する。電気制御装置50は、操舵角センサ51、回転角センサ52、操舵トルクセンサ53、後輪舵角センサ54および車速センサ55を備えている。
操舵角センサ51は、操舵ハンドル11の回動操作量すなわち操舵入力軸12の回転量を検出して操舵角θとして出力する。回転角センサ52は、VGRSモータ21の駆動シャフト21aの回転量を検出して回転角Θとして出力する。なお、操舵角センサ51および回転角センサ52は、車両が左方向に旋回するときの回転角をそれぞれ正の値として出力し、右方向に旋回するときの回転角をそれぞれ負の値として出力し、車両が直進状態を維持するときの回転角をそれぞれ「0」として出力する。操舵トルクセンサ53は、運転者が操舵ハンドル11を回動操作することによって転舵出力軸13に入力するトルクを検出して操舵トルクTとして出力する。なお、操舵トルクセンサ53は、車両が左方向に旋回するときのトルクを正の値として出力し、右方向に旋回するときのトルクを負の値として出力し、車両が直進状態を維持するときのトルクを「0」として出力する。
後輪舵角センサ54は、後輪転舵機構42に組み付けられていて、例えば、同機構42を構成するラックバーの車体に対する相対的な軸線方向変位を検出し、この検出した相対的な軸線方向変位に基づき左右後輪RW1,RW2の実転舵量を転舵角δarsとして出力する。なお、後輪舵角センサ54は、車体に対して左右後輪RW1,RW2が左方向に転舵するときの転舵量を正の値として出力し、右方向に転舵するときの転舵量を負の値として出力し、車両が直進状態を維持するときの転舵量を「0」として出力する。車速センサ55は、車両の車速Vを検出して出力する。
これらの各センサ51〜55は、電子制御ユニット56に接続されている。電子制御ユニット56は、CPU、ROM、RAM、タイマなどからなるマイクロコンピュータを主要構成部品とするもので、後述するプログラムを含む各種プログラムを実行することにより、VGRSモータ21、EPSモータ33およびARSモータ41の作動を制御する。このため、電子制御ユニット56の出力側には、VGRSモータ21、EPSモータ33およびARSモータ41をそれぞれ回転駆動させるための駆動回路57,58,59が接続されている。また、駆動回路57,58,59内には、VGRSモータ21、EPSモータ33およびARSモータ41に流れる駆動電流を検出するための電流検出器57a,58a,59aが設けられている。そして、電流検出器57a,58a,59aによって検出された駆動電流は、VGRSモータ21、EPSモータ33およびARSモータ41の回転駆動を制御するために、電子制御ユニット56にフィードバックされている。
次に、上記のように構成した車両の操舵装置の作動について、まず、VGRSモータ21、EPSモータ33およびARSモータ41が正常に作動している状態(以下、通常作動時という)から説明する。図示しないイグニッションスイッチがオン状態とされると、電子制御ユニット56は、VGRSモータ21、EPSモータ33およびARSモータ41の制御を開始する。すなわち、電子制御ユニット56は、車速センサ55から現在の車速Vを入力し、例えば、図2に示すようなマップを参照して、検出された車速Vに応じた伝達比Gを決定する。なお、通常作動時における伝達比Gは、車速Vの増大に伴って一様に小さくなるとともに、車速Vの減少に伴って一様に大きくなる特性を有している。
この状態において、運転者によって操舵ハンドル11の回動操作が開始されると、操舵入力軸12、可変ギア比アクチュエータ20および転舵出力軸13も回転を開始する。この運転者の回動操作に伴い、電子制御ユニット56は、操舵角センサ51によって検出された操舵角θを入力し、同入力した操舵角θと決定した伝達比Gとを乗算することによって、操舵入力軸12の操舵角θに対する転舵出力軸13の回転角δvgを計算する。
次に、電子制御ユニット56は、計算した転舵出力軸13の回転角δvgを実現するために必要なVGRSモータ21の作動量すなわち駆動シャフト21aの目標回転角Θhを計算する。具体的に説明すると、運転者による操舵ハンドル11の回動操作に伴って、操舵入力軸12と一体的に接続されたVGRSモータ21のモータハウジングが回転する。このとき、電子制御ユニット56は、操舵入力軸12の操舵角θを基準として、転舵出力軸13が回転角δvgとなるように目標回転角Θhを計算する。
ここで、上述したように、VGRSモータ21の駆動シャフト21aと転舵出力軸13とは可変ギア比アクチュエータ20の減速機22によって連結されている。このため、減速機22のギア比をαとすれば、転舵出力軸13の回転角δvgは、ギア比αを用いて、δvg=α×Θhと表すことができる。したがって、電子制御ユニット56は、駆動シャフト21aの目標回転角ΘhをΘh=δvg/αとして計算する。
そして、電子制御ユニット56は、目標回転角Θhを計算すると、回転角センサ52によって検出される回転角Θが目標回転角Θhとなるまで、電流検出器57aによる電流検出値を用いてオーバーシュートさせることなく駆動回路57を制御して、VGRSモータ21の駆動シャフト21aを回転させる。これにより、転舵出力軸13は、操舵入力軸12の操舵角θに対して伝達比Gとなる回転角δvgまで回転する。したがって、転舵出力軸13に一体的に組み付けられたピニオンギア31は、運転者による回動操作に伴って操舵ハンドル11と一体的に回転する操舵入力軸12の操舵角θと回転角δvgの和(θ+δvg)まで回転する。これにより、ピニオンギア31の回転がラックバー32に伝達されてラックバー32が軸線方向に変位することにより、左右前輪FW1,FW2が転舵される。
このように、左右前輪FW1,FW2が転舵されることによって、運転者は車速Vに応じて良好な操舵フィーリングを得ることができる。すなわち、検出車速Vが増大すると伝達比Gが小さく決定されることから、操舵入力軸12の回転方向に対して転舵出力軸13は相対的に逆方向に回転する。したがって、中・高速域では、左右前輪FW1,FW2は運転者による操舵ハンドル11の回動操作に対して緩やかに転舵されるようになるため、高速走行時における車両の挙動を安定させることができる。
また、検出車速Vが減少すると伝達比Gが大きく決定されることから、操舵入力軸12の回転方向にて転舵出力軸13は相対的に多く回転する。したがって、低速域では、左右前輪FW1,FW2は運転者による操舵ハンドル11の回動操作に対して速やかに転舵されるようになる。これにより、例えば、車庫入れなどにおいては、運転者による操舵ハンドル11の回動操作量を少なくすることができて、運転者の操作負担を軽減することができる。
一方、電子制御ユニット56は、運転者によって操舵ハンドル11を介して入力された操舵トルクTの大きさに応じて、この入力された操舵トルクTを軽減するためにEPSモータ33を駆動させて、ラックバー32にアシスト力を伝達する。すなわち、電子制御ユニット56は、操舵トルクセンサ53から入力した操舵トルクTの大きさに応じてEPSモータ33を駆動させるための目標駆動電流を設定する。そして、電子制御ユニット56は、設定した目標駆動電流に基づき、電流検出器58aによる電流検出値を用いてオーバーシュートさせることなく駆動回路58を制御して、EPSモータ33を駆動させる。これにより、運転者による操舵ハンドル11の回動操作に係る操舵トルクTが軽減され、運転者の肉体的な負担が軽減される。
さらに、電子制御ユニット56は、低速域での車両の取り回し性を向上させるため、また、中・高速域での旋回状態における車両の挙動を安定させるために、左右前輪FW1,FW2の転舵に合わせて左右後輪RW1,RW2の目標転舵量(目標転舵角)を計算し、この目標転舵量(目標転舵角)となるようにARSモータ41を駆動させて左右後輪RW1,RW2を転舵させる。
ところで、左右前輪FW1,FW2と左右後輪RW1,RW2とがそれぞれ転舵可能な車両においては、4輪の車両を等価的な前後2輪の車両とすれば、すなわち、2輪車モデルとすれば、下記式1,2によって示される運動方程式が成立する。
Figure 2010159002
Figure 2010159002
ただし、前記式1中のmは車両の慣性質量を表す。また、前記式1,2中のVは車両の車速を表し、βは車両に発生した重心点位置における横すべり角を表し、γは車両に発生したヨーレートを表す。また、前記式1,2中のLfは車両重心点から前輪側車軸までの距離を表し、Lrは車両重心点から後輪側車軸までの距離を表す。また、前記式1,2中のKfは前輪のコーナリングパワーを表し、Krは後輪のコーナリングパワーを表す。また、前記式1,2中のδfは前輪の転舵角を表すものであり、δrは後輪の転舵角を表す。さらに、前記式2中のIは車両のヨーイング慣性モーメントを表す。
ここで、可変ギア比アクチュエータ20を備えた車両においては、前輪の転舵角δfを下記式3によって示すことができる。
Figure 2010159002
ただし、前記式3中のθは操舵角センサ51によって検出される操舵ハンドル11(操舵入力軸12)の操舵角を表し、δvgは転舵出力軸13の回転角を表す。また、前記式3中のnは転舵ギアユニット30におけるステアリングギア比を表す。
そして、前記式3を用いて前記式1,2を変形すると、車両の運動方程式は下記式4のように示すことができる。ただし、式4中のsはラプラス演算子を表す。
Figure 2010159002
ここで、前記式4においては、その左辺が車両の運動を示しており、車両は右辺の任意に与えることができる操舵角θ、回転角δvgおよび左右後輪RW1,RW2の転舵角δrに応じて運動することが理解できる。
言い換えれば、ある車速Vにおいて、運転者が操舵ハンドル11を回動操作して車両の挙動を安定させて旋回させる場合を想定すると、車両の運動として発生するヨーレートγおよび横すべり角βが旋回中において一定となる状態が好ましい。このため、このような車両の運動を実現させるためには前記式4の左辺が定数となる。一方、前記式4の右辺における操舵角θおよび回転角δvgは、上述したように、ある車速Vにおける運転者の操舵ハンドル11の回動操作によって決定されるものである。このため、運転者が操舵ハンドル11を回動操作して車両の挙動を安定させて旋回させるためには、前記式4が成立するように左右後輪RW1,RW2の転舵角δrを決定すればよい。
したがって、電子制御ユニット56は、車両の運動として発生するヨーレートγおよび横すべり角βが一定となるように、前記式4を成立させる左右後輪RW1,RW2の転舵角δrを目標転舵角δhとして決定する。そして、電子制御ユニット56は、目標転舵角δhを決定すると、後輪舵角センサ54によって検出される転舵角δarsが目標転舵角δhとなるまで、電流検出器59aによる電流検出値を用いてオーバーシュートさせることなく駆動回路59を制御して、ARSモータ41を回転駆動させる。これにより、後輪転舵機構42は、ARSモータ41の回転を減速して軸線方向運動に変換し、この軸線方向運動がトーコントロールアームに伝達される。したがって、このトーコントロールアームに接続された左右後輪RW1,RW2は、目標転舵角δhまで転舵される。
このように、前記式4に基づいて、左右後輪RW1,RW2が左右前輪FW1,FW2の転舵に合わせて(より詳しくは、左右前輪FW1,FW2の実転舵角δfの変化に合わせて)目標転舵角δhまで転舵されることにより、車両旋回時における挙動を安定させることができる。したがって、運転者は極めて良好な操舵フィーリングを得ることができる。
ところで、左右前輪FW1,FW2を転舵させる前輪側操舵系においては、VGRSモータ21およびEPSモータ33の作動に異常が発生し作動不全に陥った場合であっても、運転者が操舵ハンドル11を回動操作することにより、車両を旋回させることは可能である。すなわち、この場合においては、操舵ハンドル11の回動操作量が増大することや、操作力が軽減されないこと、あるいは、操舵ハンドル11の中立位置が変化することなどが生じるものの、左右前輪FW1,FW2と操舵ハンドル11とが機械的に連結されているため、操舵ハンドル11の回動操作によって左右前輪FW1,FW2を転舵させることができる。
一方、左右後輪RW1,RW2は、後輪転舵ユニット40によってのみ転舵される。このため、後輪転舵ユニット40の作動に関しては種々の保護機能が付与されており、例えば、ARSモータ41の作動に伴って温度が上昇した場合や機械的な作動不良が生じた場合には、ARSモータ41の作動を停止させるようになっている。このように、ARSモータ41が作動不全に陥った場合には、左右後輪RW1,RW2を転舵することができない状況が生じる。この場合には、前記式4における左右後輪RW1,RW2の転舵角δrを適切に変化させることができないため、特に、車両が旋回しているときに、運転者は車両の運動状態変化(具体的には、ヨーレートγが変化することによる車両の走行軌跡変化)を知覚して違和感を覚える可能性がある。
したがって、電子制御ユニット56は、ARSモータ41が作動不全に陥っている場合には、前記式4が成立するように、左右前輪FW1,FW2の転舵角δfを変更する。より具体的には、運転者が違和感を覚えないようにするために、操舵ハンドル11を回動させることなく可変ギア比アクチュエータ20を作動させて転舵出力軸13の回転角δvgを変化させる。以下、このことを、電子制御ユニット56内にてコンピュータプログラム処理により実現される機能を表す図3の機能ブロック図を用いて説明する。
電子制御ユニット56は、後輪転舵ユニット40が作動不全に陥った場合における車両の走行軌跡の変化を抑制するために、可変ギア比アクチュエータ20の作動量すなわち転舵出力軸13の回転角δvgを変更する回転角変更部60を有している。この回転角変更部60は、後輪転舵ユニット40(より具体的には、ARSモータ41)の停止状態を判定する停止状態判定部61と、VGRSモータ21の作動量を変更して転舵出力軸13の回転角δvgを演算する回転角演算部62と、VGRSモータ21を駆動制御する駆動制御部63とからなる。以下、まず、停止状態判定部61から説明する。
停止状態判定部61は、後輪舵角センサ54によって検出された左右後輪RW1,RW2の転舵角δarsを入力し、この入力した転舵角δarsの変化に基づいて後輪転舵ユニット40(すなわちARSモータ41)の停止状態を判定する。すなわち、停止状態判定部61は、詳細な説明を省略するが、例えば、ARSモータ41の作動頻度が高く過熱保護機構の作動によってARSモータ41の作動が強制的に停止される状況や、ARSモータ41および後輪転舵機構42に機械的な異常が生じて作動不全に陥る状況などの発生により、左右後輪RW1,RW2を転舵できないとき、言い換えれば、駆動回路59を介して駆動制御しているにもかかわらず左右後輪RW1,RW2の転舵角δarsが変化していないときには、後輪転舵ユニット40が停止状態であると判定する。そして、この場合には、後輪転舵ユニット40が停止状態であることを表すフラグFRG_Sを回転角演算部62に供給する。
回転角演算部62は、停止状態判定部61からフラグFRG_Sを取得すると、後輪転舵ユニット40の作動不全に伴って可変ギア比アクチュエータ20のVGRSモータ21の作動量を変更して、前記式4を成立させる転舵出力軸13の新たな回転角δvg’を演算する。以下、この回転角δvg’の演算について詳細に説明する。
上述したように、後輪転舵ユニット40が作動不全に陥ると、旋回状態にある車両に発生するヨーレートγが変化して、車両の走行軌跡が変化する場合がある。このため、回転角演算部62は、前記式4の左辺におけるヨーレートγが変化しないように、すなわち、ヨーレートγが一定であるとして回転角δvg’を演算する。具体的に説明すると、回転角演算部62は、操舵角センサ51から検出された操舵角θを入力するとともに、車速センサ55から検出された現在の車速Vを入力する。この場合、前記式4の左辺第1項においては、入力した車速Vを用いることにより、下記式5に示すように、定数行列Aとして扱うことができる。
Figure 2010159002
また、旋回状態にある車両の走行軌跡を一定とするためには、車両に発生する横力を一定にすることも必要である。ここで、車両に発生する横力は、一般的に、横すべり角βの発生と密に関連するものであるため、現在の横すべり角βを用いた下記式6を考える。ここで、横滑り角βの検出については、種々の方法が考えられるが、例えば、以下に示すように検出するとよい。すなわち、車両の前後方向の車速を車速Vxとし、車両の左右方向の車速を車速Vyとすれば、車体の横滑り角βは、例えば、β=tan−1(Vy/Vx)に従って計算して検出することができる。なお、車速Vxおよび車速Vyは、例えば、光または音響を利用した検出器を用いて検出するとよい。
Figure 2010159002
今、後輪転舵ユニット40の作動が停止して左右後輪RW1,RW2の実転舵角δarsが変化することがない状況において、操舵ハンドル11の操舵角θおよび転舵出力軸13の回転角δvgを変化させない状況では、前記式6が成立しない場合が存在し、車両の走行軌跡が変化するようになる。言い換えれば、左右後輪RW1,RW2の実転舵角δarsの影響を加味して操舵ハンドル11の操舵角θおよび転舵出力軸13の回転角δvgを変化させることにより、前記式6が成立して車両の走行軌跡を一定に維持することができる。
このため、回転角演算部62は、前記式6における転舵出力軸13の回転角δvgに着目し、この回転角δvgを下記式7に従って演算される回転角δvg’に変更する。なお、この場合、前記式6からも明らかなように、操舵ハンドル11の操舵角θを変化させることによっても、前記式6を成立させることができる。しかし、回転角演算部62は、操舵ハンドル11の操舵角θを変化させることによって運転者が違和感を覚えることを防止するために、可変ギア比アクチュエータ20を作動させることによって変更可能な回転角δvgを変化するようにする。
Figure 2010159002
ここで、前記式7によれば、後輪転舵ユニット40が作動しているときに決定される回転角δvg(左辺第1項)に対して、後輪転舵ユニット40が停止することによる左右後輪RW1,RW2の転舵角δarsに関連する値(左辺第2項)が加算されて、すなわち、図4に示すように、回転角δvg’が演算される。この場合、一般的に、車両に発生するヨーレートγは車速Vの大きさに依存して変化するものであり、例えば、車速Vが大きいときにはヨーレートγは大きな値となり、車速Vが小さいときにはヨーレートγは小さな値となる。このため、後輪転舵ユニット40の停止前後において、車両に発生するヨーレートγを略一定とする回転角δvg’を演算する場合、車速Vの大きさに応じて、前記式7の左辺第2項の値が増減する(または、正負の符号を有する)場合が存在する。
このように、回転角演算部62は、転舵出力軸13の新たな回転角δvg’を演算すると、駆動制御部63に供給する。駆動制御部63においては、供給された転舵出力軸13の回転角δvg’を実現するために必要なVGRSモータ21の作動量すなわち駆動シャフト21aの目標回転角Θhを計算する。すなわち、駆動制御部63は、上述したように、可変ギア比アクチュエータ20の減速機22のギア比αを用いて、駆動シャフト21aの目標回転角ΘhをΘh=δvg’/αとして計算する。そして、駆動制御部63は、目標回転角Θhを計算すると、回転角センサ52によって検出される回転角Θが目標回転角Θhとなるまで、電流検出器57aによる電流検出値を用いてオーバーシュートさせることなく駆動回路57を制御して、VGRSモータ21の駆動シャフト21aを回転させる。
これにより、転舵出力軸13は、回転角δvg’まで回転し、ピニオンギア31は運転者による回動操作に伴って操舵ハンドル11と一体的に回転する操舵入力軸12の操舵角θと回転角δvg’の和(θ+δvg’)まで回転する。そして、ピニオンギア31の回転がラックバー32に伝達されてラックバー32が軸線方向に変位することにより、左右前輪FW1,FW2が転舵角δf(=(θ+δvg’)/n)まで転舵される。したがって、後輪転舵ユニット40が作動不全に陥った場合であっても、左右後輪RW1,RW2の転舵角δarsを考慮した回転角δvg’を用いることによって前記式4を成立させることができ、その結果、車両の走行軌跡をほぼ同等に維持することができる。
以上の説明からも理解できるように、本実施形態によれば、後輪転舵ユニット40のARSモータ41の作動が、例えば、過熱保護機能や後輪転舵機構42の機械的な異常などによって作動不全に陥ったときには、この作動を停止した後輪転舵ユニット40による左右後輪RW1,RW2の転舵角δarsを加味して可変ギア比アクチュエータ20のVGRSモータ21の作動量すなわち転舵出力軸13の回転角δvgを変更した回転角δvg’を演算することができる。そして、この演算した回転角δvg’となるように可変ギア比アクチュエータ20のVGRSモータ21を駆動させて左右前輪FW1,FW2を転舵させることができる。
これにより、例えば、車両が旋回している状態において、左右後輪RW1,RW2が転舵できない状態となっても、左右後輪RW1,RW2の転舵角δarsに応じて左右前輪FW1,FW2を転舵させることができる。したがって、後輪転舵ユニット40のARSモータ41が停止状態となっても、転舵出力軸13の回転角δvgすなわち可変ギア比アクチュエータ20のVGRSモータ21の作動量としての目標回転角Θhを適切に変更することによって、後輪転舵ユニット40の停止状態に起因して発生する車両の走行軌跡の乱れを極めて小さく抑えることができる。その結果、運転者が違和感を覚えにくくすることができる。
また、可変ギア比アクチュエータ20のVGRSモータ21の目標回転角Θh(転舵出力軸13の回転角δvg’)を演算するにあたっては、車両の走行軌跡が変化した場合に運転者によって知覚されやすい車両のヨーレートγの変化を後輪転舵ユニット40の停止前後において略同一とするように、可変ギア比アクチュエータ20のVGRSモータ21の目標回転角Θh(転舵出力軸13の回転角δvg)を演算することができる。すなわち、車両が旋回している状況において、後輪転舵ユニット40(ARSモータ41)が作動しているときに車両に発生しているヨーレートγの大きさと、後輪転舵ユニット40(ARSモータ41)が停止した後のヨーレートγの大きさとがほぼ同一となるように可変ギア比アクチュエータ20のVGRSモータ21の目標回転角Θh(転舵出力軸13の回転角δvg’)を演算することができる。
したがって、この演算した可変ギア比アクチュエータ20のVGRSモータ21の目標回転角Θh(転舵出力軸13の回転角δvg’)によって左右前輪FW1,FW2を転舵させることにより、運転者が知覚しやすいヨーレートγの変化を極めて小さく抑えることができる。その結果、運転者が違和感をより覚えにくくすることができる。
本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態においては、回転角変更部60の回転角演算部62が現在の横すべり角βを用いた前記式6に基づき、前記式7に従って転舵出力軸13の回転角δvg’を演算するように実施した。この場合、例えば、前記式4をヨーレートγを用いて整理した下記式8に基づき、下記式9に従って転舵出力軸13の回転角δvg’を演算するように実施することも可能である。この場合であっても、上記実施形態と同様の効果が期待できる。
Figure 2010159002
Figure 2010159002
また、ヨーレートγは、車両に発生する横加速度を車速Vで除算することによって算出することが可能である。したがって、ヨーレートγを用いることに代えて、車両に発生して運転者が知覚しやすい横加速度を一定にするように実施することも可能である。この場合であっても、上記実施形態と同様の効果が期待できる。
さらに、上記実施形態においては、操舵ハンドル11と左右前輪FW1,FW2の転舵ギアユニット30とが操舵入力軸12、可変ギア比アクチュエータ20および転舵出力軸13を介して機械的に連結された車両の操舵装置を用いて実施した。この場合、操舵ハンドルと前輪の転舵ギアユニットとの機械的な連結を解除した車両の操舵装置、所謂、ステアバイワイヤ方式を採用した車両の操舵装置を用いて実施することも可能である。
FW1,FW2…左右前輪、RW1,RW2…左右後輪、11…操舵ハンドル、12…操舵入力軸、13…転舵出力軸、20…可変ギア比アクチュエータ、21…VGRSモータ、22…減速機、30…転舵ギアユニット、31…ピニオンギア、32…ラックバー、33…EPSモータ、40…後輪転舵ユニット、41…ARSモータ、42…後輪転舵機構、50…電気制御装置、51…操舵角センサ、52…回転角センサ、53…操舵トルクセンサ(操作力検出手段)、54…後輪舵角センサ、55…車速センサ、56…電子制御ユニット、57,58,59…駆動回路、57a,58a,59a…電流検出器

Claims (2)

  1. 操舵ハンドルの回動操作に伴って一体的に回転する操舵入力軸と、車両の前輪を転舵する前輪側転舵機構に接続される転舵出力軸と、前記操舵入力軸から前記転舵出力軸への回転の伝達比を変更する伝達比可変アクチュエータと、前記前輪の転舵に関連して車両の後輪を転舵させる後輪側転舵アクチュエータと、前記伝達比可変アクチュエータおよび前記後輪側転舵アクチュエータの作動を制御する作動制御手段とを備えた車両の操舵装置において、
    前記作動制御手段が、
    前記後輪側転舵アクチュエータが停止状態であるか否かを判定する停止状態判定手段と、
    前記停止状態判定手段によって前記後輪側転舵アクチュエータが停止状態であると判定されたとき、前記停止状態にある後輪側転舵アクチュエータによって転舵された前記後輪の転舵量を加味して、前記伝達比可変アクチュエータの作動量を演算する作動量演算手段と、
    前記作動量演算手段によって演算された前記作動量により前記伝達比可変アクチュエータを駆動させて前記前輪を転舵させる駆動手段とを備えたことを特徴とする車両の操舵装置。
  2. 請求項1に記載した車両の操舵装置において、
    前記作動量演算手段は、
    前記操舵ハンドルの回動操作によって車両に発生しているヨーレートが、前記停止状態判定手段によって前記後輪側転舵アクチュエータが停止状態であると判定された前後にて、略同一となるように前記伝達比可変アクチュエータの作動量を演算することを特徴とする車両の操舵装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023054144A1 (ja) * 2021-09-30 2023-04-06 株式会社アドヴィックス 車両用制御装置、車両用制御プログラム、及び、車両制御方法

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