JP2010156574A - Memsおよびmemsの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】可動部とストッパとの間のギャップを精度良く確実に設定でき製造歩留まりが高いMEMSを提供する。
【解決手段】支持部と、前記支持部に対して相対的に運動する可動部と、を有するダイと、前記可動部の運動範囲を制限する位置において前記可動部に対向するストッパと、前記可動部の運動範囲が制限される方向において前記ストッパと前記支持部とに挟まれている樹脂であって封止樹脂よりも硬質の硬質樹脂からなるスペーサと、前記スペーサより前記可動部とは反対側において前記支持部と前記ストッパとを結合している接着層と、を備え、前記スペーサは前記接着層と前記可動部との間において前記接着層と前記可動部との間を遮る方向に延びている、MEMS。
【選択図】図1

Description

本発明はMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)およびMEMSの製造方法に関する。
従来、錘部に作用する慣性力によって生じる可撓部の変形をピエゾ抵抗素子などで検出することにより、加速度などを検出するMEMSセンサが知られている。しかし、このようなMEMSセンサに対して過度な加速度が印加されると可撓部の変形が限界に達し、可撓部が破損することがある。そのため、錘部や可撓部といった可動部の運動範囲を制限する種々の構成が考案されている。
特許文献1には、ダイの可動部の運動範囲を制限するためのカバーがダイに陽極接合される構成が記載されている。特許文献2、3には、固体のスペーサを用いてストッパとダイの可動部とのギャップが設定される加速度センサが記載されている。特許文献4にはストッパとダイとを結合するための接着剤にビーズを混ぜてストッパとダイの可動部とのギャップを設定する加速度センサが記載されている。特許文献5にはストッパとダイとを結合するための接着剤を留める凹部が形成された加速度センサが記載されている。
特開2006−208272号公報 特開2006−317180号公報 特開2006−317181号公報 特開2004−233072号公報 特開2006−153519号公報
しかし、特許文献1に記載された構成では、可動部が形成されたダイとカバーとが陽極接合されることでダイに応力が残り、また、陽極接合により製造コストが増大する。また、特許文献2、3に記載された構成では、スペーサ周りの接着剤がダイの可動部に付着するおそれがある。また特許文献4に記載された構成では、接着剤にビーズを満遍なく混ぜることが困難であるため、ストッパとダイの可動部とのギャップを確保できない場合がある。また特許文献5に記載された構成では、凹部からあふれた接着剤がダイの可動部に付着することによって、歩留まりが低下する。また、特許文献2から5に記載された構成では、接着剤が可動部に付着しないとしても、接着剤のパターンが一定にならないため、接着剤とダイとの界面に生ずる応力がばらつき、その結果、センサの特性にばらつきが生ずる。
本発明はこうした問題に鑑みて創作されたものであって、可動部とストッパとの間のギャップを精度良く確実に設定でき製造歩留まりが高いMEMSの提供を目的の1つとする。
(1)上記目的を達成するためのMEMSは、支持部と、前記支持部に対して相対的に運動する可動部と、を有するダイと、前記可動部の運動範囲を制限する位置において前記可動部に対向するストッパと、前記可動部の運動範囲が制限される方向において前記ストッパと前記支持部とに挟まれている樹脂であって封止樹脂よりも硬質の硬質樹脂からなるスペーサと、前記支持部と前記ストッパとを結合している接着層と、を備え、前記スペーサは前記接着層と前記可動部との間において前記接着層と前記可動部との間を遮る方向に延びている。
本発明によると、熱硬化性の封止樹脂からスペーサを構成する場合に比べ、封止樹脂よりも硬質の硬質樹脂からなるスペーサがストッパと支持部との間に挟まれるため、ダイの可動部とストッパとのギャップを精度良く確実に設定できる。また、スペーサが接着層と可動部との間において接着層と可動部との間を遮る方向に延びているため、接着層を構成する接着剤が可動部へと流れて付着することを防止できる。このため、製造歩留まりが高まる。
(2)上記目的を達成するためのMEMSにおいて、前記スペーサは、前記接着層より前記可動部とは反対側において途切れていてもよい。
本発明によると、接着層を構成する接着剤のうちスペーサと支持部とストッパとによって囲まれる空間に収まりきらない接着剤を可動部とは反対側に逃がすことができる。よって、接着剤が可動部に付着することを防止できる。なお、スペーサが接着層より可動部の反対側まで延びて途切れていてもよいし、スペーサが接着層より可動部の反対側まで延びていないため接着層より可動部とは反対側においてスペーサが存在しなくてもよい。
(3)上記目的を達成するためのMEMSにおいて、前記スペーサは、前記接着層を環状に包囲していてもよい。
本発明によると、接着層となる接着剤の広がりをスペーサによって一定の範囲内に確実に収めることができるため、接着層のパターンのばらつきを抑制することができる。したがって接着剤とダイとの界面に生ずる応力のばらつきを低減し、MEMSの特性のばらつきを低減できる。
(4)上記目的を達成するためのMEMSにおいて、前記硬質樹脂は感光性樹脂であってもよい。
本発明によると、感光性樹脂を露光し現像することによってスペーサを形成できるため、スペーサのパターンを精度良く形成することができる。
(5)上記目的を達成するためのMEMSの製造方法は、支持部と、前記支持部に対して相対的に運動する可動部と、を有するダイを備えるMEMSの製造方法であって、前記支持部の表面に接着剤を添加し、前記接着剤を添加する前に、封止樹脂よりも硬質の硬質樹脂からなり前記接着剤と前記可動部との間において前記接着剤と前記可動部との間を遮る方向に延びるスペーサを前記支持部の表面に形成し、前記可動部の運動範囲を制限する位置においてストッパが前記可動部に対向するように前記スペーサを前記可動部の運動範囲を制限する方向に挟み込んで前記支持部に前記ストッパを前記接着剤によって結合する、ことを含む。
本発明によると、接着剤が可動部へ流れて付着することを防止できるため製造歩留まりが高まる。具体的には、接着剤と可動部との間において接着剤と可動部との間を遮る方向に延びるようにスペーサを形成した後にダイに接着剤が添加され、支持部とストッパとが接着剤によって結合される。ダイとストッパによって押し潰された接着剤はスペーサにより堰きとめられるため、接着剤が可動部へと流れることを防止できる。また、硬質樹脂からなるスペーサをダイとストッパとの間に挟むことによって、ダイの可動部とストッパとのギャップを確実に設定できる。
(6)上記目的を達成するためのMEMSの製造方法は、パッケージと、支持部と前記支持部に対して相対的に運動する可動部とを有し前記パッケージに収容されるダイとを備えるMEMSの製造方法であって、前記パッケージの前記支持部が結合される結合面に接着剤を添加し、前記接着剤を添加する前に、封止樹脂よりも硬質の硬質樹脂からなり前記接着剤と前記可動部との間において前記接着剤と前記可動部との間を遮る方向に延びるスペーサを前記結合面に形成し、前記可動部の運動範囲を制限する位置において前記結合面が前記可動部に対向するように前記スペーサを前記可動部の運動範囲を制限する方向に挟み込んで前記対向する面に前記支持部を前記接着剤によって結合する、ことを含む。
本発明によると、接着剤が可動部へ流れて付着することを防止できるため製造歩留まりが高まる。具体的には、接着剤と可動部との間において接着剤と可動部との間を遮る方向に延びるようにスペーサを形成した後にパッケージに接着剤が添加され、支持部とパッケージとが接着剤によって結合される。ダイとパッケージに押し潰された接着剤はボンディング用ワイヤにより堰きとめられるため、接着剤が可動部へと流れることを防止できる。また、硬質樹脂からなるスペーサをダイとパッケージとの間に挟むことによって、ダイの可動部とパッケージとのギャップを確実に設定できる。
(7)上記目的を達成するためのMEMSの製造方法において、前記結合面に感光性樹脂を添加し、前記接着剤と前記可動部との間において前記接着剤と前記可動部との間を遮る方向に延びるパターンに前記感光性樹脂を露光し現像することによって前記硬質樹脂としての前記感光性樹脂からなる前記スペーサを形成してもよい。
本発明によると、スペーサのパターンを精度良く形成することができる。
(8)上記目的を達成するためのMEMSの製造方法において、前記接着剤より前記可動部とは反対側において途切れるように前記スペーサのパターンを形成してもよい。
本発明によると、接着剤のうちスペーサと支持部とパッケージの当該支持部に対向する面とによって囲まれる空間に収まりきらない接着剤をスペーサより可動部とは反対側に逃がすことができる。なお、スペーサが接着剤より可動部の反対側まで延びて途切れていてもよいし、スペーサが接着剤より可動部の反対側まで延びていないため接着剤より可動部とは反対側においてスペーサが存在しなくてもよい。
(9)上記目的を達成するためのMEMSの製造方法において、前記接着剤を環状に包囲するように前記スペーサのパターンを形成してもよい。
本発明によると、接着剤の広がりをスペーサによって一定の範囲内に確実に収めることができるため、固化した接着剤からなる接着層のパターンのばらつきを抑制することができる。したがって接着層とダイとの界面に生ずる応力のばらつきを低減し、MEMSの特性のばらつきを低減できる。
なお、請求項に記載された動作の順序は、技術的な阻害要因がない限りにおいて記載順に限定されず、同時に実行されても良いし、記載順の逆順に実行されても良いし、連続した順序で実行されなくても良い。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照しながら以下の順に説明する。尚、各図において対応する構成要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
1.第一実施形態
(構成)
本発明のMEMSの第一実施形態であるモーションセンサ1を図1に示す。図1Bおよび図1Cにおいて、モーションセンサ1のダイ10を構成する層の界面は破線で示し、モーションセンサのダイ10を構成する機械的構成要素の境界は実線で示している。
モーションセンサ1は可動部を備える固体素子であるダイ10とストッパ201とを備える。ダイ10とストッパ201とは図示しないパッケージに収容される。
ストッパ201はダイ10に対向する面が平坦な板形である。ストッパ201の厚さは2mmである。ストッパ201は全体がダイ10に対向している。ストッパ201のダイ10に対向する面は、ダイ10のストッパ201に対向する面よりも小さく、ストッパ201のダイ10に対向する面の中心とダイ10のストッパ201に対向する面の中心とが面の垂直方向において重なっている。したがって、ダイ10の外周近傍に配置されたボンディングパッド108が全て露出するとともにダイ10の可動部を構成している可撓部Fおよび錘部Mの全体がストッパ201によって覆われている。
第1マーカー202は、ストッパ201のダイ10に対向する面に形成された堆積膜からなる。第1マーカー202はクロム(Cr)からなり、その厚さは0.1μmである。第1マーカー202は、ストッパ201をダイ10に結合する時の位置合わせに用いられる。そのため、第1マーカー202はストッパ201に2つ以上形成されることが好ましい。
ストッパ201とダイ10との位置合わせが容易に行えるように、ストッパ201は透明板として構成されていることが好ましい。例えばストッパ201の材料として石英、サファイア、ソーダライムガラス、透明結晶化ガラス、セラミックスを用いる。ケイ素(Si)、樹脂等からなる不透明板がストッパ201として用いられてもよい。また、ダイ10と接続されるLSIが形成されたダイ10とは別体の積層構造体(固体素子)をストッパ201として用いても良いし、ストッパ201に可動部のエアダンピングを低減するための通孔を形成しても良い。
ストッパ201は接着層112によってダイ10の支持部Sに結合されている。接着層112のパターンは、図1Aにてハッチングにより示されているように、ダイ10の表面において4つの領域に分断されている。それぞれの接着層112はスペーサ114より外側に位置する。接着層112は、スペーサ114とストッパ201とダイ10とに接している。
スペーサ114は4つに分断されているそれぞれの接着層112毎に配置されている。スペーサ114は感光性ポリイミド、フォトレジスト等の感光性樹脂であって封止樹脂よりも硬質の硬質樹脂からなる。スペーサ114の材料として、ポリイミド等の封止樹脂よりも硬質であるが感光性のない樹脂を用いても良い。スペーサ114は、可撓部Fと接着層112との間の領域を横断している。そのため、接着層112を構成する接着剤が可撓部F、錘部Mに付着することを防止できる。具体的には、スペーサ114は、可撓部Fと接着層112との間において両者を隔てる方向に延び、ダイ10の外周まで達している。
スペーサ114は、弓形状の構造体を形成している。すなわち、スペーサ114によって囲まれる領域はダイ10の外側に向けて開放されている。したがって、接着層112を可撓部F、錘部Mおよびボンディングパッド108から隔離するとともに接着層112を構成する接着剤をダイ10の外側に向けて逃がすことができる。
また各スペーサ114の両端部はストッパ201の外側に位置し、具体的にはダイ10の外周上に位置する。すなわちスペーサ114はストッパ201とダイ10とが重なっている範囲においては、接着層112となる接着剤が広がる限界を完全に定めている。
スペーサ114は、ダイ10のストッパ201に対向する面に対して垂直な方向においてストッパ201とダイ10とにより挟まれている。すなわちストッパ201とダイ10との間のギャップは、ストッパ201とダイ10の支持部Sとに接触しているスペーサ114の厚さによって設定されている。スペーサ114の厚さは例えば10μmとする。可撓部Fおよび錘部Mのストッパ201に接近する方向への運動範囲は、スペーサ114の厚さによって位置決めされているストッパ201によって制限される。そのため、可撓部Fがその限界を超えて変形し、破損することを防止できる。
スペーサ114は、ダイ10に対してストッパ201が傾かないようにダイ10のストッパ201に対向する面に互いに離れて3つ以上配置されることが好ましい。本実施形態では、4つのスペーサ114がダイ10のストッパ201に対向する面の四隅に配置されている。
ダイ10は、可動部を備える固体素子であればどのようなものであってもよい。図示されているダイ10は、互いに直交する3軸の加速度成分を検出する加速度センサを構成する積層構造体である。なお、加速度成分を検出するためのピエゾ抵抗素子や配線等は各図において省略されている。
ダイ10は、シリコン層101と、エッチングストッパ層102と、シリコン層104と、絶縁層106、導電層107とを含む。単結晶シリコン(Si)からなるシリコン層101の厚さは625μmである。エッチングストッパ層102はシリコン酸化膜(SiO2)からなる。エッチングストッパ層102の厚さは1μmである。単結晶シリコンからなるシリコン層104の厚さは10μmである。絶縁層106はシリコン酸化膜からなる。絶縁層106の厚さは300nmである。導電層107はアルミニウムからなる。導電層107の厚さは0.5μmである。
ダイ10は、矩形枠の形態を有する支持部Sと、一端が支持部Sに結合し支持部Sの内側に配置されている可撓部Fと、可撓部Fに結合している錘部Mと、ダイ10のピエゾ抵抗素子を外部回路と接続するためのボンディングパッド108と、ストッパ201との位置合わせに用いられる第2マーカー110を備える。ダイ10の可動部は、環状のダイヤフラムを構成している可撓部Fと可撓部Fの内側に結合している錘部Mとによって構成されている。支持部Sはシリコン層101と、エッチングストッパ層102と、シリコン層104と、絶縁層106とを含む。可撓部Fは、シリコン層104と絶縁層106とを含む。錘部Mは、シリコン層101とエッチングストッパ層102とシリコン層104と絶縁層106とを含む。ボンディングパッド108および第2マーカー110は、導電層107を含む。
なお、3軸の加速度成分を検出する加速度センサを例にとってダイ10を説明したが、本発明は角速度センサとして機能するモーションセンサや、角速度および加速度を検出するモーションセンサや、圧力センサや、マイクロホンや、アクチュエータを構成するMEMSに適用することもできる。
(製造方法)
以下、図2から図6を参照してモーションセンサ1の製造方法の一例を説明する。
はじめに図2に示すようにダイ10を形成する。具体的にはまず、シリコン層101、エッチングストッパ層102およびシリコン層104を含むSOIウエハを用意する。次にシリコン層104の表面を熱酸化することにより二酸化シリコン(SiO)からなる絶縁層106を形成する。次に、絶縁層106を貫通させてシリコン層104の表面から不純物イオンを注入し、活性化することによりシリコン層104に図示しないピエゾ抵抗素子を形成する。次に、絶縁層106上に図示しない導線、ボンディングパッド108および第2マーカー110を形成する。具体的には、絶縁層106の表面全体にアルミニウムからなる厚さ0.5μmの金属層をスパッタ法によって形成する。その後、フォトレジストからなる保護膜を用いて金属層をエッチングすることで、導線、ボンディングパッド108および第2マーカー110を形成する。次に、シリコン層101およびエッチングストッパ層102を選択的にエッチングすることで支持部S、可撓部Fおよび錘部Mを形成する。具体的には、所望のパターンが形成されたフォトレジストを保護膜として用いて、Cプラズマを用いたパッシベーションとSFプラズマを用いたエッチングとを短い間隔で交互に繰り返すボッシュプロセスといわれるDeep−RIE(Reactive Ion Etching)によってシリコン層101を貫通するまでエッチングし、エッチングストッパ層102を露出させる。次に、ウェットエッチング等によってエッチングストッパ層102を可撓部Fの下方から除去する。
次に、図3に示すように可撓部F、錘部M、ボンディングパッド108、第2マーカー110、図示しない配線などを避けた絶縁層106上の四隅であって支持部Sの表面上にスペーサ114が形成される。スペーサ114の材料に感光性樹脂を用いる場合、まず感光性ポリイミド、フォトレジスト等の流動性のある感光性樹脂を絶縁層106の表面全体に塗布する。プリベーク後にマスクまたはレチクルを用いて感光性樹脂を部分的に露光することによってスペーサ114のパターンに対応する潜像を形成する。次に感光性樹脂を現像しポストベークすると、任意のパターンのスペーサ114を形成することができる。スペーサ114の材料に感光性のない硬質樹脂を用いる場合、例えばポリイミドをディスペンサ法やインクジェット法やナノインプリント法を用いることによって任意のパターンを有するスペーサ114を絶縁層106の表面に形成することができる。
ストッパ201とダイ10の可動部との間のギャップは、可撓部Fの弾性変形限界やセンサに必要なダイナミックレンジを考慮して可撓部Fおよび錘部Mの運動範囲をどの程度に設定するかによって決定される。そしてスペーサ114の厚さはストッパ201とダイ10の可動部との間のギャップの高さに応じて設定すればよく、例えば10μmとする。
次に、図4に示すように、ストッパ201に覆われる領域内であってスペーサ114より外側において支持部Sの表面に接着剤111をディスペンサによって滴下する。接着剤111は、図4Bに示すようにスペーサ114の厚さよりも厚くなる量が滴下される。より詳細には、ストッパ201によって押しつぶされたときにストッパ201とダイ10とが重なる範囲の全体において接着剤111がストッパ201とダイ10とに接し、ストッパ201よりも外側にまで接着剤111が広がる量を滴下することが望ましい。これにより接着剤111がストッパ201とダイ10とに接する面積をスペーサ114によって完全に制御できる。接着剤111としては例えばシリコンゴム系の接着剤やエポキシ樹脂系の接着剤を用いる。インクジェット法によって接着剤114を支持部Sの表面に吹き付けても良い。
次に、図5に示すように、第1マーカー202が形成されているストッパ201を用意する。ストッパ201は、例えば、石英板の表面全体に厚さ0.1μmのクロム層をスパッタ法によって形成し、フォトレジストからなる保護膜を用いてクロム層をエッチングすることで第1マーカー202が形成されたものである。
次に、ストッパ201に形成された第1マーカー202とダイ10に形成された第2マーカー110とを位置合わせした状態でストッパ201とダイ10とを接着剤111によって結合する。この時、接着剤111がストッパ201に押し潰されて広がる。可撓部Fおよびボンディングパッド108に向かって広がろうとする接着剤111はスペーサ114によって堰き止められるため、スペーサ114より可撓部Fに近い領域やスペーサ114よりボンディングパッド108に近い領域には接着剤111が広がらない。一方、接着剤111が多い場合には、スペーサ114が途切れている部分からダイ10の外側(外周側面)に向かって広がる。特に各スペーサ114の両端部はストッパ201より外側に位置し、具体的にはダイ10の外周上に位置するため、接着剤111がストッパ201に接する面積の上限はスペーサ114によって決定される。すなわちスペーサ114はストッパ201とダイ10とが重なっている範囲においては、接着層112となる接着剤111が広がる限界を完全に定めている。このため、ダイ10と接着層112との界面に生ずる応力がばらつくことを抑制できる。その結果、モーションセンサ1の特性のばらつきを抑制できる。
接着剤111が固化することで接着層112が形成され、ストッパ201とダイ10とが結合される。結合後のダイ10の可動部とストッパ201との間のギャップは、スペーサ114の厚さによって決定される。なお、ストッパ201とダイ10と結合するとき、ストッパ201を下に置き、ダイ10を上からストッパ201に近づける方が、ダイ10を下に置く場合に比べて接着剤111が広がりにくくなるため望ましい。
その後、パッケージング等の工程を実施するとモーションセンサ1が完成する。なお、ダイ10をダイシングによってウエハから切り分けた後にストッパ201とダイ10とを結合しても良いし、ダイシング前のウエハ工程において複数のストッパ201をダイ10となる複数の領域に結合しても良い。
以上説明した製造方法によると、接着剤111がダイ10の可撓部Fへ流れて付着することを確実に防止できるため、信頼性が高く、製造歩留まりが高いモーションセンサを製造できる。また流動性がない固体のスペーサ114自体の厚さによってストッパ201とダイ10の可動部とのギャップを設定するため、接着剤に混ぜるビーズによってギャップを設定する場合に比べて確実にストッパ201とダイ10の可動部とのギャップを設定できる。さらに、スペーサ114を封止樹脂よりも硬質の硬質樹脂から形成するため、ストッパ201とダイ10の可動部とのギャップを精度良く設定することができる。このため耐衝撃性能が高いモーションセンサ1を製造できる。またスペーサ114の材料に感光性材料を用いることによって、スペーサ114のパターンを精度良く形成することができるため、接着層112のパターンを精度良く制御できる。
(変形例)
例えば、図6A、図6Bに示すように環状のスペーサ115で接着剤111の周囲を完全に包囲しても良い。また図7に示すように接着剤111を2重以上に環状のスペーサ115a、115bで包囲しても良い。環状のスペーサ115によって接着剤111の広がりを一定の範囲内に確実に収めることができるため、接着層112のパターンのばらつきを抑制することができる。したがって接着層112とダイ10との界面に生ずる応力のばらつきを低減し、モーションセンサ1の特性のばらつきを低減できる。また例えば図8に示すようにスペーサ118の途切れている両端を可撓部Fおよびボンディングパッド108からより遠くに配置しても良い。これにより、可撓部Fおよびボンディングパッド108からより離れた位置で接着剤111を逃がすことができる。
2.第二実施形態
(構成)
本発明のMEMSの第二実施形態であるモーションセンサ2を図9に示す。図9Bおよび図9Cにおいて、モーションセンサ2のダイ20を構成する層の界面は破線で示し、ダイ20を構成する機械的構成要素の境界は実線で示している。なお、図9において、ダイ20とパッケージ30とを接続する配線などは省略されている。
モーションセンサ2は、ダイ20とパッケージ30とを備える。
ダイ20の可動部は、4つの梁を構成している十字形の可撓部Fと4つの梁に結合している錘部Mとが形成された積層構造体によって構成されている。
パッケージ30は箱形の底部214と、カバー208とを備える。底部214とカバー208とは接着層210によって結合されている。なお、図9Aにおいてカバー208と接着層210は図示されていない。接着層113は、図9Aにおいてハッチングによって示されているように、4つの領域に分断されている。接着層113の各領域を包囲しているスペーサ119は、ダイ20の支持部Sとパッケージ30の底部214とに挟まれている。すなわち、本実施形態ではパッケージ30の底部214がストッパとして構成されている。
(製造方法)
本実施形態では、ダイ20上においてスペーサ119を形成するのではなく、ストッパを構成しているパッケージ30上においてスペーサ119を形成する例について説明する。
具体的には、図10に示すようにパッケージ30の底部214の表面に第一実施形態と同様に硬質樹脂を添加することによってスペーサ119を形成する。次に接着剤111をパッケージ30の底部214の表面に滴下する。その後、ダイ20の支持部Sを接着剤111によってパッケージ30の底部214に結合する。接着剤111が固化して接着層113が形成されると、パッケージ30にダイ20が結合する。結合後のダイ20の錘部Mとパッケージ30の底部214との間のギャップは、スペーサ119の厚さによって決定される。
本実施形態によれば、パッケージ30の底部214をストッパとして用いるため、第一実施形態のダイ10とストッパ201を収容するためのパッケージに比べてパッケージ30を薄くすることができる。なお、第一実施形態において説明したストッパ201が結合しているダイ10を本実施形態の方法をもってパッケージ30に結合しても良い。この場合、ダイ10の表裏両面に固着する接着剤に対してスペーサが流れ止めとして機能するとともに、錘部Mの運動範囲を2方向においてスペーサによって精度良く設定できる。
4.他の実施形態
尚、本発明の技術的範囲は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上述した互いに異なる実施形態の要素を組み合わせて本発明を実施できることはいうまでもなく、上記実施形態で示した材質や寸法や成膜方法やパターン転写方法はあくまで例示であるし、当業者であれば自明である工程の追加や削除や工程順序の入れ替えについては説明が省略されている。
図1Aは本発明の第一実施形態にかかる上面図である。図1Bは図1Aに示すBB線の断面図である。図1Cは図1Aに示すCC線の断面図である。 図2Aは本発明の第一実施形態にかかる上面図である。図2Bは、図2Aに示すBB線の断面図である。 図3Aは本発明の第一実施形態にかかる上面図である。図3Bは図3Aに示すBB線の断面図である。 図4Aは本発明の第一実施形態にかかる上面図である。図4Bは、図4Aに示すBB線の断面図である。 図5Aは本発明の第一実施形態にかかる上面図である。図5Bは、図5Aに示すBB線の断面図である。 本発明の第一実施形態にかかる上面図である。 本発明の第一実施形態にかかる上面図である。 本発明の第一実施形態にかかる上面図である。 図9Aは本発明の第二実施形態にかかる上面図である。図9Bは図9Aに示すBB線に対応する断面図である。図9Cは図9Aに示すCC線に対応する断面図である。 図10Aは本発明の第三実施形態にかかる上面図である。図10Bは図10Aに示すBB線に対応する断面図である。
符号の説明
1:モーションセンサ、2:モーションセンサ、10:ダイ、20:ダイ、30:パッケージ、101:シリコン層、102:エッチングストッパ層、104:シリコン層、106:絶縁層、107:導電層、108:ボンディングパッド、110:マーカー、111:接着剤、112:接着層、113:接着層、114:スペーサ、115:スペーサ、115a:スペーサ、115b:スペーサ、118a:スペーサ、119:スペーサ、201:ストッパ、202:マーカー、208:カバー、210:接着層、214:底部、F:可撓部(可動部)、M:錘部(可動部)、S:支持部

Claims (9)

  1. 支持部と、
    前記支持部に対して相対的に運動する可動部と、
    を有するダイと、
    前記可動部の運動範囲を制限する位置において前記可動部に対向するストッパと、
    前記可動部の運動範囲が制限される方向において前記ストッパと前記支持部とに挟まれている樹脂であって封止樹脂よりも硬質の硬質樹脂からなるスペーサと、
    前記支持部と前記ストッパとを結合している接着層と、
    を備え、
    前記スペーサは前記接着層と前記可動部との間において前記接着層と前記可動部との間を遮る方向に延びている、
    MEMS。
  2. 前記スペーサは、前記接着層より前記可動部とは反対側において途切れている、
    請求項1に記載のMEMS。
  3. 前記スペーサは、前記接着層を環状に包囲している、
    請求項1に記載のMEMS。
  4. 前記硬質樹脂は感光性樹脂である、
    請求項1から3のいずれか一項に記載のMEMS。
  5. 支持部と、前記支持部に対して相対的に運動する可動部と、を有するダイを備えるMEMSの製造方法であって、
    前記支持部の表面に接着剤を添加し、
    前記接着剤を添加する前に、封止樹脂よりも硬質の硬質樹脂からなり前記接着剤と前記可動部との間において前記接着剤と前記可動部との間を遮る方向に延びるスペーサを前記支持部の表面に形成し、
    前記可動部の運動範囲を制限する位置においてストッパが前記可動部に対向するように前記スペーサを前記可動部の運動範囲を制限する方向に挟み込んで前記支持部に前記ストッパを前記接着剤によって結合する、
    ことを含むMEMSの製造方法。
  6. パッケージと、支持部と前記支持部に対して相対的に運動する可動部とを有し前記パッケージに収容されるダイとを備えるMEMSの製造方法であって、
    前記パッケージの前記支持部が結合される結合面に接着剤を添加し、
    前記接着剤を添加する前に、封止樹脂よりも硬質の硬質樹脂からなり前記接着剤と前記可動部との間において前記接着剤と前記可動部との間を遮る方向に延びるスペーサを前記結合面に形成し、
    前記可動部の運動範囲を制限する位置において前記結合面が前記可動部に対向するように前記スペーサを前記可動部の運動範囲を制限する方向に挟み込んで前記対向する面に前記支持部を前記接着剤によって結合する、
    ことを含むMEMSの製造方法。
  7. 前記結合面に感光性樹脂を添加し、前記接着剤と前記可動部との間において前記接着剤と前記可動部との間を遮る方向に延びるパターンに前記感光性樹脂を露光し現像することによって前記硬質樹脂としての前記感光性樹脂からなる前記スペーサを形成する、
    請求項5または6に記載のMEMSの製造方法。
  8. 前記接着剤より前記可動部とは反対側において途切れるように前記スペーサのパターンを形成する、
    請求項5から7のいずれか一項に記載のMEMSの製造方法。
  9. 前記接着剤を環状に包囲するように前記スペーサのパターンを形成する、
    請求項5から7のいずれか一項に記載のMEMSの製造方法。
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