JP2010155755A - 高膨張軽量グラウトモルタル組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】軽量で、強度及び充填性能に優れたグラウトモルタルが得られる高膨張軽量グラウトモルタル組成物を提供すること。より詳しくは、単位容積質量が1.4kg/L以下と軽量で、中空の鋼製部材の内部空間に充填する時に、多少の隙間が鋼製部材との間にあっても硬化後には該隙間が埋まり、当該中空の鋼製部材と一体化する、充填性能に優れ、圧縮強度が7N/mm2以上と優れたグラウトモルタルが得られる高膨張軽量グラウトモルタル組成物を提供すること
【手段】特定の配合割合でセメント、発泡剤及び軽量骨材を含有することにより、前記課題を克服することができる。
【選択図】なし
【手段】特定の配合割合でセメント、発泡剤及び軽量骨材を含有することにより、前記課題を克服することができる。
【選択図】なし
Description
本発明は、高膨張軽量グラウトモルタル組成物に関し、特に、Uリブ等の中空の鋼製部材の内部空間に充填する場合に当該鋼製部材と一体化する高膨張軽量グラウトモルタル組成物に関する。
道路橋である鋼床版には、自動車車輪荷重が直接載荷されるとともに、その荷重の載荷の繰り返し数が極めて多い。これにより、デッキプレートとリブの部材交差部等において局所的に大きな応力が繰り返し発生し、その部分での疲労損傷が生じる可能性が高い。鋼床版の補強として、内部空間を有するリブの該内部空間に軽量で流動性のあるグラウトモルタルを充填する方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。また、この際用いるグラウトモルタルはリブ自体の質量増加を抑える為、軽量であるものが望ましい。従来のグラウトモルタルの軽量化を図る方法として、多量の気泡を混ぜ気泡モルタルとする方法(例えば特許文献2参照)、パーライトや発泡ポリスチレン粒等の軽量骨材を添加する方法(例えば特許文献3および特許文献4参照)が一般的に知られている。
しかし、既設の鋼床版を補強する場合において充分な勾配がないため排気が不充分となる、充填するグラウトモルタルが硬化時に収縮する等の理由で、グラウトモルタルとデッキプレートとの間に空隙が生じる虞がある。グラウトモルタルとデッキプレートが密着していないと、グラウトモルタルの充填による補強効果が得られないばかりか、質量が増加する分マイナス効果となる。
また、グラウトモルタルに発泡剤を含有させることで、無収縮グラウトモルタルとする方法がある(例えば特許文献5参照)。しかし、従来の無収縮グラウトモルタルでは、単位容積質量が大きく且つ排気を確実に行わないとグラウトモルタルとデッキプレートとの間に空隙が生じることがあった。
特開2008−100909号公報
特開2004−2200号公報
特開2001−19528号公報
特開2002−308660号公報
特開2007−119316号公報
本発明は前記問題の解決、即ち、軽量で、強度及び充填性能に優れたグラウトモルタルが得られる高膨張軽量グラウトモルタル組成物を提供することを目的とする。より詳しくは、本発明は、単位容積質量が1.4kg/L以下と軽量で、中空の鋼製部材の内部空間に充填する時に、多少の隙間が鋼製部材との間にあっても硬化後には該隙間が埋まり、当該中空の鋼製部材と一体化する、充填性能に優れ、圧縮強度が7N/mm2以上と優れたグラウトモルタルが得られる高膨張軽量グラウトモルタル組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題解決のため鋭意検討した結果、特定の配合割合でセメント、発泡剤及び軽量骨材を含有することにより、前記課題を克服することができることを見出し、本発明を完成させた。即ち、本発明は、以下の(1)及び(2)で表す高膨張軽量グラウトモルタル組成物である。
(1)セメントを68質量%〜89質量%、発泡剤を0.002質量%〜0.01質量%、軽量骨材を10質量%〜30質量%含有する高膨張軽量グラウトモルタル組成物。(2)上記軽量骨材が、単位容積質量0.05kg/L〜0.25kg/Lの無機質軽量骨材である上記(1)の高膨張軽量グラウトモルタル組成物。
(1)セメントを68質量%〜89質量%、発泡剤を0.002質量%〜0.01質量%、軽量骨材を10質量%〜30質量%含有する高膨張軽量グラウトモルタル組成物。(2)上記軽量骨材が、単位容積質量0.05kg/L〜0.25kg/Lの無機質軽量骨材である上記(1)の高膨張軽量グラウトモルタル組成物。
本発明によれば、軽量で、強度及び充填性能に優れたグラウトモルタルとなる高膨張軽量グラウトモルタル組成物が得られる。より詳しくは、単位容積質量が1.4kg/L以下と軽量で、中空の鋼製部材の内部空間に充填する時に、多少の隙間が鋼製部材との間にあっても硬化後には該隙間が埋まり、当該中空の鋼製部材と一体化する、充填性能に優れ、圧縮強度が7N/mm2以上と優れたグラウトモルタルとなる高膨張軽量グラウトモルタル組成物が得られる。また、本発明によれば、中空の鋼製部材の内部空間に充分一体化して充填できるので、中空の鋼製部材の強度・耐久性が向上する。
本発明に用いる発泡剤は、未硬化のセメントモルタル中で、気泡を発生するものであれば使用可能で、例えば、金属アルミニウム粉末、アルミニウム合金の粉末等の金属アルミニウム類の粉末、或いはこれらをオレイン酸やステアリン酸等の有機酸又は水溶性高分子で表面処理した粉末が、セメントのアルカリと容易に反応して水素気泡を効率的に発泡することから好ましい。発泡剤は主にグラウトモルタルの硬化までの初期段階の膨張に寄与する。
本発明の高膨張軽量グラウトモルタル組成物中の発泡剤の含有量は、練り上がりからの膨張量が2.0%以上でありながら強度低下が小さいことから、0.002質量%〜0.01質量%とする。0.002質量%未満では膨張量が不足し、デッキプレートとグラウトモルタルの付着、即ち充填性を確保できないことがあるので好ましくなく、また0.01質量%を超えると、気泡量過度となり強度低下が起こり易いので好ましくない。発泡剤の含有量は、充填性能に優れ且つ圧縮強度が高いことから、0.003質量%〜0.005質量%とすることが好ましい。
本発明において使用する軽量骨材は、セメント組成物に使用可能な軽量骨材であれが良く、例えば黒曜石、シラス又は真珠岩等の火成岩を粉砕し過熱したパーライトやシラスバルーン等、並びにフライアッシュバルーン等が挙げられ、pH8以下の軽量骨材が好ましい。廃ガラスを原料に加熱発泡させて製造したガラス質発泡体等のpH8を超える軽量骨材は、長期的にモルタル中で変質又は反応する虞が高いため、長期的に使用する場合は好ましくない。また、セメント水和物との付着が優れているので、グラウトモルタルの硬化後の圧縮強度が高いことから、無機質軽量骨材が好ましい。また、グラウトモルタルの硬化後の圧縮強度が高く且つ単位容積質量が小さくすることができることから、本発明に使用する軽量骨材は、単位容積質量0.05kg/L〜0.25kg/Lのものを用いることが好ましい。
本発明の高膨張軽量グラウトモルタル組成物における軽量骨材の含有量は、10質量%〜30質量%とする。軽量骨材の含有量が10質量%未満の場合はグラウトモルタルの単位容積質量が1.40kg/Lを超える虞があり、30質量%を超えるとグラウトモルタルの圧縮強度が低すぎる虞があるので好ましくない。好ましい軽量骨材の含有量は10質量%〜25質量%、より好ましくは14質量%〜20質量%とする。
本発明において使用するセメントとしては、水硬性であればよく、例えば普通、早強、超早強、低熱及び中庸熱の各種ポルトランドセメント、エコセメント、並びにこれらのポルトランドセメント又はエコセメントに、フライアッシュ、高炉スラグ、シリカフューム又は石灰石微粉末等を混合した各種混合セメント、太平洋セメント社製「ジェットセメント」(商品名)や住友大阪セメント社製「ジェットセメント」(商品名)等の超速硬セメント、アルミナセメント等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を使用することができる。
本発明の高膨張軽量グラウトモルタル組成物におけるセメントの含有率は、68質量%〜89質量%とする。68質量%未満では圧縮強度が低くなる虞があり、89質量%を超えるとセメント以外の構成材料が不足するのでグラウトモルタルの単位容積質量が大き過ぎる虞がある。より軽量、即ちより単位容積質量が小さく且つより高い圧縮強度が得られることから、セメントの含有率を75質量%〜85質量%とすることが好ましい。
本発明の高膨張軽量グラウトモルタル組成物には、セメント、発泡剤、軽量骨材以外に、混和材料及び軽量骨材以外の骨材から選ばれる一種又は二種以上を本発明の効果を実質損なわない範囲で併用することができる。この混和材料としては、例えば減水剤、AE減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤、流動化剤等のセメント分散剤、水溶性セルロースエーテル等の増粘剤、軽量骨材以外の骨材、セメント用ポリマー、防水材、防錆剤、収縮低減剤、保水剤、顔料、繊維、撥水剤、白華防止剤、膨張材(剤)、急結剤(材)、急硬剤(材)、凝結遅延剤、消泡剤、高炉スラグ微粉末、石粉、シリカフューム、火山灰、撥水剤、表面硬化剤等が挙げられる。また、軽量骨材以外の骨材としては、例えば、川砂、陸砂、海砂、砕砂、珪砂、川砂利、陸砂利、砕石及び人工骨材等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を使用することができる。また、本発明の高膨張軽量グラウトモルタル組成物に、セメント分散剤及び増粘剤を含有すると、流動性に優れているのにも拘らずより強度が高く且つ材料分離が起き難い高膨張軽量グラウトモルタル組成物が得られることから好ましい。
本発明の高膨張軽量グラウトモルタル組成物には、セメント分散剤を含有することが好ましい。セメント分散剤を用いると圧縮強度を高くし易い。本発明に使用するセメント分散剤としては、特に種類は限定されないが、高性能減水剤又は高性能AE減水剤が、高い強度が得られることから好ましい。本発明の高膨張軽量グラウトモルタル組成物中のセメント分散剤の含有率は、0.10質量%〜0.30質量%とすることが好ましい。0.10質量%未満では含有することによる圧縮強度の増進が見込めない。また、0.30質量%を超えると過剰添加によって材料分離が生じる虞がある。より好ましくは0.15質量%〜0.25質量%である。
本発明の高膨張軽量グラウトモルタル組成物には増粘剤を含有することが好ましい。増粘剤を用いると単位容積質量の小さい軽量骨材を材料分離、即ちこの場合は軽量骨材が浮き他の材料と分かれることが妨げるという利点がある。本発明で使用する増粘剤としては、例えばヒドロキシメチルセルロースやヒドロキシプロピルセルロース等の水溶性セルロース;アルギン酸、β−1,3グルカン、プルラン、ウェランガム等の多糖類;アクリル樹脂やポリビニルアルコール等のポリビニル化合物等が挙げられ、これらの一種又は二種以上の使用が可能であるが、凝結遅延の影響があまりない程度の少量で、材料分離することなく高い流動性が得やすいことから、水溶性セルロースが好ましい。本発明の高膨張軽量グラウトモルタル組成物中の増粘剤の含有率は、0.05質量%〜0.15質量%が好ましい。増粘剤の含有率が小さいと、増粘剤を含有させる効果が低く、増粘剤の含有率が多くなると粘性が増加して流動性の低下を招く虞があることから、増粘剤のより好ましい含有率は、0.08質量%〜0.12質量%である。
本発明の高膨張軽量グラウトモルタル組成物には、ブリーディングの発生を抑制するために膨張材を含有することが好ましい。特に、本発明の高膨張軽量グラウトモルタル組成物は軽量骨材を含有しているため乾燥時の収縮が大きいので、収縮を抑制するためにも膨張材を用いることが好ましい。
本発明に用いられる膨張材としては、モルタルやコンクリートで用いられる膨張材であれば特に限定されず、例えば遊離生石灰を膨張成分とするものや、カルシウムサルホアルミネート等のエトリンガイト形成物質を膨張成分とする市販品を使用することができる。本発明の高膨張軽量グラウトモルタル組成物中の膨張材の含有率は0.8質量%〜1.5質量%とすることが好ましい。膨張材の含有率が少ないとその効果が不充分である場合があり、また、多すぎると充分に拘束されたまま養生されないと目的の強度が得られなくなる場合がある。
本発明の高膨張軽量グラウトモルタル組成物を製造する方法は、特に限定されず、例えば、重力式コンクリートミキサ、ヘンシェル式ミキサ、ナウターミキサ、レーディゲミキサ、V型混合器、リボンミキサ等のミキサを使用し、所定量の本発明の高膨張軽量グラウトモルタル組成物の各材料を混合することで製造することができる。このとき用いるミキサは、連続式ミキサでもバッチ式ミキサでも良い。各材料のミキサ内への投入順序は特に限定されない。一種ずつ添加してもよく、一部又は全部を同時添加してもよい。また、袋やポリエチレン製容器等の容器に各材料を計り取り投入する方法により、本発明の高膨張軽量グラウトモルタル組成物を製造することもできる。
本発明の高膨張軽量グラウトモルタル組成物は、水を混練に用いる。混練する方法は特に限定されず、例えば水に本発明の高膨張軽量グラウトモルタル組成物を全量加え混練する方法、水に本発明の高膨張軽量グラウトモルタル組成物を混練しながら加えさらに混練する方法、本発明の高膨張軽量グラウトモルタル組成物に水を混練しながら加えさらに混練する方法、水及び本発明の高膨張軽量グラウトモルタル組成物のそれぞれ一部ずつを2つ以上に分けて混練し、混練したものを合わせてさらに混練する方法等がある。また、混練に用いる器具や混練装置も特に限定されないが、ミキサを用いることが量を多く混練できるので好ましい。用いることのできるミキサとしては連続式ミキサでもバッチ式ミキサでも良く、例えばパン型コンクリートミキサ、パグミル型コンクリートミキサ、重力式コンクリートミキサ、グラウトミキサ、ハンドミキサ、左官ミキサ等が挙げられる。
使用する水は、特に限定されるものではない。混和材料に含まれる水を用いてもよい。用いる水の量は、本発明の高膨張軽量グラウトモルタル組成物100質量部に対し、62質量部〜67質量部が好ましく、63質量部〜65質量部が更に好ましい。62質量部未満では流動性が得られにくく、67質量部を超えると材料分離によりブリーディングが発生する虞や強度が低下する虞がある。
[実施例1]
表1に示す配合割合で各水準3kgのモルタル組成物を作製した。このときの使用材料を以下に示す。モルタル組成物の作製方法は、作製するモルタル組成物の質量が3kgとなる量の表1に示す割合の各材料を、ポリ袋(縦650mm×横350mm×厚さ0.1mm)に投入し、密閉した後に60秒間手で振り、各材料を混合することでモルタル組成物を作製した。作製したモルタル組成物を表2に示す水量の水を加え、金属容器内でハンドミキサ(1000r.p.m.,羽根直径100mm)により90秒間混練することによりモルタルを作製した。作製したモルタルの品質試験として、以下に示す通り、J14漏斗流下時間、単位容積質量、硬化までの膨張量及び圧縮強度を測定し、さらに、充填性試験も行った。品質試験のうちJ14漏斗流下時間、単位容積質量、硬化までの膨張量の結果を表3に、膨張試験の結果を表4に示す。尚、圧縮強度試験以外の品質試験およびモルタルの作製は、何れも20±3℃、湿度80%以上の恒温室内で行った。
表1に示す配合割合で各水準3kgのモルタル組成物を作製した。このときの使用材料を以下に示す。モルタル組成物の作製方法は、作製するモルタル組成物の質量が3kgとなる量の表1に示す割合の各材料を、ポリ袋(縦650mm×横350mm×厚さ0.1mm)に投入し、密閉した後に60秒間手で振り、各材料を混合することでモルタル組成物を作製した。作製したモルタル組成物を表2に示す水量の水を加え、金属容器内でハンドミキサ(1000r.p.m.,羽根直径100mm)により90秒間混練することによりモルタルを作製した。作製したモルタルの品質試験として、以下に示す通り、J14漏斗流下時間、単位容積質量、硬化までの膨張量及び圧縮強度を測定し、さらに、充填性試験も行った。品質試験のうちJ14漏斗流下時間、単位容積質量、硬化までの膨張量の結果を表3に、膨張試験の結果を表4に示す。尚、圧縮強度試験以外の品質試験およびモルタルの作製は、何れも20±3℃、湿度80%以上の恒温室内で行った。
<使用材料>
セメントA:普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)
セメントB:早強ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)
発泡剤:アルミニウム粉末(市販品、水溶性高分子で表面処理したもの)
無機質軽量骨材:真珠岩系パーライト(単位容積質量が0.135kg/L)
膨張材:石灰系膨張材(太平洋マテリアル株式会社製,ブレーン比表面積3200g/cm2)
減水剤:メラミンスルホン酸系高性能減水剤(市販品)
増粘剤:水溶性セルロース系増粘剤
セメントA:普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)
セメントB:早強ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)
発泡剤:アルミニウム粉末(市販品、水溶性高分子で表面処理したもの)
無機質軽量骨材:真珠岩系パーライト(単位容積質量が0.135kg/L)
膨張材:石灰系膨張材(太平洋マテリアル株式会社製,ブレーン比表面積3200g/cm2)
減水剤:メラミンスルホン酸系高性能減水剤(市販品)
増粘剤:水溶性セルロース系増粘剤
<品質試験方法>
・J14漏斗流下時間
土木学会基準JSCE−F 541「充填モルタルの流動性試験方法」に従い、J14漏斗を用いて、練り混ぜ直後の流下時間を測定した。
・単位容積質量
内容積0.5000Lの金属製容器に作製したモルタルの容器上端まで充満させ、このときの容器内のモルタルの質量を測った。容器内のモルタルの質量を容器内の内容積で除することにより、当該モルタルの単位容積質量を求めた。
・硬化時の膨張率
作製したモルタルを金属製簡易型枠「サミットモールド(商品名)」(内径50mm、深さ100mm)にモルタルの高さが80mmとなるまで入れ、その上にオイルを深さが10mm程度になるように入れた。モルタルとオイルを入れた金属製簡易型枠を水平面に静置した。図1に示す概念図のように、マイクロメーターにより、このときの金属製簡易型枠上端とオイル上面との距離(h0)を測定する。その後、15分毎に硬化するまで同様に金属製簡易型枠上端とオイル上面との距離hを測定し、下式(1)により変化率(膨張率)を求めた。各モルタルの硬化時の膨張率を表3に示した。
膨張率(%)=((h0−h)/80)×100 (1)
・圧縮強度試験
土木学会基準JSCE−G 541「充填モルタルの圧縮強度試験方法」に準じ、材齢28日の圧縮強度を測定した。このとき供試体は、材齢1日で脱型し、その後20℃の水中で試験直前まで養生した。
・充填性試験
作製したモルタルを骨材単位容積質量試験用の2Lの円筒状容器(内径140mm×深さ130mm)の上部から2mm又は4mmのところまで入れ、その円筒状容器の上にガラス板(150mm×150mm×5mm)を置き、更にガラス板の上に2kgの錘を載せ、膨張したモルタルとガラス板が接している面積Sをmm2単位で測定し、下式(2)により、モルタルとガラス板の接してる割合を求めた。
モルタルとガラス板の接してる割合(%)=(S/15394)×100 (2)
・J14漏斗流下時間
土木学会基準JSCE−F 541「充填モルタルの流動性試験方法」に従い、J14漏斗を用いて、練り混ぜ直後の流下時間を測定した。
・単位容積質量
内容積0.5000Lの金属製容器に作製したモルタルの容器上端まで充満させ、このときの容器内のモルタルの質量を測った。容器内のモルタルの質量を容器内の内容積で除することにより、当該モルタルの単位容積質量を求めた。
・硬化時の膨張率
作製したモルタルを金属製簡易型枠「サミットモールド(商品名)」(内径50mm、深さ100mm)にモルタルの高さが80mmとなるまで入れ、その上にオイルを深さが10mm程度になるように入れた。モルタルとオイルを入れた金属製簡易型枠を水平面に静置した。図1に示す概念図のように、マイクロメーターにより、このときの金属製簡易型枠上端とオイル上面との距離(h0)を測定する。その後、15分毎に硬化するまで同様に金属製簡易型枠上端とオイル上面との距離hを測定し、下式(1)により変化率(膨張率)を求めた。各モルタルの硬化時の膨張率を表3に示した。
膨張率(%)=((h0−h)/80)×100 (1)
・圧縮強度試験
土木学会基準JSCE−G 541「充填モルタルの圧縮強度試験方法」に準じ、材齢28日の圧縮強度を測定した。このとき供試体は、材齢1日で脱型し、その後20℃の水中で試験直前まで養生した。
・充填性試験
作製したモルタルを骨材単位容積質量試験用の2Lの円筒状容器(内径140mm×深さ130mm)の上部から2mm又は4mmのところまで入れ、その円筒状容器の上にガラス板(150mm×150mm×5mm)を置き、更にガラス板の上に2kgの錘を載せ、膨張したモルタルとガラス板が接している面積Sをmm2単位で測定し、下式(2)により、モルタルとガラス板の接してる割合を求めた。
モルタルとガラス板の接してる割合(%)=(S/15394)×100 (2)
本発明の実施例に相当する配合No.1〜No.4のモルタル組成物の混練物は、単位容積質量が軽量で1.30kg/L以下と軽量で、硬化時の膨張率が2.0%以上と高い膨張率であり、圧縮強度が7N/mm2以上且つJ14漏斗流下時間が7±2秒の範囲内の高い流動性を備えていた。従って、本発明の実施例に相当するこれらのモルタル組成物を混練したモルタルは、グラウトモルタルとして優れていることが分かる。特に、No.1のモルタル組成物は、モルタルとガラス板の間が0.4cmの隙間があっても、膨張により硬化時には、ガラス板とモルタルがほぼ100%接していることから、Uリブ内に充填した際も、デッキプレートとモルタルの充分な付着が期待できる。
モルタル組成物中の発泡剤の含有量が0.003質量%〜0.005質量%の範囲内、且つモルタル組成物中の軽量骨材の含有量が14質量%〜20質量%である配合No.1及びNo.2のモルタル組成物は、その混練物がより充填性能に優れ且つ材齢28日の圧縮強度が10N/mm2以上と高い圧縮強度であった。
比較例に相当する配合No.5のモルタル組成物では、膨張性が無く、No.6のモルタル組成物では過膨張による強度低下、No.7のモルタル組成物では、単位容積質量が軽すぎる為、強度が低下する虞がある。
本発明の高膨張軽量グラウトモルタル組成物は、グラウトモルタルの単位容積質量が1.40kg/L以下と軽量且つ硬化時の膨張率が2.0%以上であるため、Uリブを備える鋼床版の該Uリブ内に充填した際にデッキプレートとグラウトモルタルが密着し、このグラウトモルタルの圧縮強度が高いことから、Uリブを備える鋼床版の補強に好適に用いることができる。また、鋼管部材を補強する際にも、部材の質量増加を抑えながら補強できる。
1 金属製簡易型枠
2 モルタル
3 マイクロメーター
4 金属製簡易型枠上端とオイル上面との距離
5 水平面
6 オイル
2 モルタル
3 マイクロメーター
4 金属製簡易型枠上端とオイル上面との距離
5 水平面
6 オイル
Claims (2)
- セメントを68質量%〜89質量%、発泡剤を0.002質量%〜0.01質量%、軽量骨材を10質量%〜30質量%含有する高膨張軽量グラウトモルタル組成物。
- 上記軽量骨材が、単位容積質量0.05kg/L〜0.25kg/Lの無機質軽量骨材である請求項1記載の高膨張軽量グラウトモルタル組成物。
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