JP6694313B2 - 速硬コンクリートの製造方法 - Google Patents
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Description
特許文献1では、亜硝酸カルシウム添加前にベースのセメント混練物に減水剤を添加し、予め流動性の高いベース混練物を製造した上で、混練の開始から15〜120分経過後に亜硝酸カルシウムを後添加することによって、可使時間を改善させている。しかしながら、6〜8時間における圧縮強度の特性に関する記載はみられず、速硬性について十分かどうかは不明である。
一方、特許文献2では、セメント流動体(混練物)を形成する際に、高性能減水剤を添加せずに、亜硝酸カルシウムを含む構成材料が添加され混練された後で高性能減水剤が添加されることによって、亜硝酸カルシウムと高性能減水剤とが共存して混練される時間を1時間未満となるようにし、以て亜硝酸カルシウムによる硬化促進作用を効率的に作用させている。しかしながら、本製造方法によるセメント流動体のスランプは5cm以内と小さく、流動性や可使時間についての示唆はなく、またそのセメント硬化物は高温での蒸気養生によって製造されるものであって、常温養生での速硬性の性状については記載がない。
〔1〕セメント、亜硝酸カルシウムを含む促進剤、膨張材、ポリカルボン酸系減水剤、骨材および水を含む速硬コンクリートの製造方法であって、
(A)前記構成材料のうち、亜硝酸カルシウムを含む促進剤を除く材料が混練され、ベースコンクリートが製造される工程と、
(B)前記ベースコンクリートに亜硝酸カルシウムを含む促進剤が添加され混練される工程と、
(C)工程(B)の後、さらにポリカルボン酸系減水剤が添加され混練される工程とを具備する速硬コンクリートの製造方法。
〔2〕工程(C)で添加されるポリカルボン酸系減水剤が粉末状である〔1〕の速硬コンクリートの製造方法。
本発明は、セメント、亜硝酸カルシウムを含む促進剤、膨張材、ポリカルボン酸系減水剤、骨材および水を含む速硬コンクリートの製造方法であって、次に記載する3つの工程を具備する。(1)前記構成材料のうち、亜硝酸カルシウムを含む促進剤を除く材料を混練し、ベースコンクリートを作製する工程(A)と、(2)前記ベースコンクリートに亜硝酸カルシウムを含む促進剤を添加して混練する工程(B)と、(3)その後、さらにポリカルボン酸系減水剤が添加される工程(C)である。すなわち、ポリカルボン酸系減水剤が亜硝酸カルシウム添加の前後において、2回に分けて添加される。以下に、各工程について詳しく説明する。
工程(A)は、セメント、膨張材、ポリカルボン酸系減水剤、骨材および水を含むベースコンを製造する工程である。主に、コンクリート製造プラントで製造されるが、これに限定されるものではない。例えば打設量が少ない場合は、打設現場近傍に設置された混練設備に、それぞれの材料を添加し製造することができる。所定の性能を発現するように各材料が配合され、コンクリートミキサ等で混練して製造される。
工程(B)は、前記ベースコンクリートに亜硝酸カルシウムを含む促進剤を添加して混練する工程である。一般にはベースコンクリートが打設現場に到着後、アジテータのドラム内に亜硝酸カルシウムを含む促進剤を添加し高速撹拌を行う。混練時間は1分〜10分が好ましく、またドラムの回転速度は5〜20r.p.m.が好ましい。
工程(C)は、工程(B)の後、さらにポリカルボン酸系減水剤を添加して混練する工程である。一般にはアジテータのドラム内にポリカルボン酸系減水剤を添加し高速撹拌を行う。混練時間は1分〜10分が好ましく、またドラムの回転速度は5〜20r.p.m.が好ましい。工程(C)におけるポリカルボン酸系減水剤の添加は、工程(B)の直後から30分後以内に行うのが好ましい。
実施例で使用する材料を表1に示す。また、実施例におけるコンクリート配合を表2に示す。
上記の材料を用い、表2に示す配合で速硬コンクリートを製造した。促進剤(AC)は亜硝酸カルシウム水溶液としての配合量である。
試験水準として、ポリカルボン酸系減水剤の添加方法を、亜硝酸カルシウムの前に添加、同時に添加、後に添加と変えて評価した。さらに、亜硝酸カルシウム添加の後に、メラミン系減水剤を添加した試験を行った。試験水準を表3に示す。なお、減水剤は、結合材(B)(セメント(C)+膨張材(Ex))に対して所定量添加した。
以下に実施例、比較例について詳しく説明する。
上記の材料を用い、表2に示す配合のうち亜硝酸カルシウムを除く配合でベースコンクリートを製造した(工程(A))。環境温度を20℃とし、コンクリートミキサを用いて1.5分間混練した。
次に、ベースコンクリートに亜硝酸カルシウムを添加し、コンクリートミキサで1分間混練した(工程(B))。
最後に、粉末状のポリカルボン酸系減水剤を添加し、コンクリートミキサで1分間混練した(工程(C))。
比較例1では、ベースコンクリートを製造後、亜硝酸カルシウムを添加する前にポリカルボン酸系減水剤を添加して、コンクリートミキサで1分間混練した。また、比較例2では、亜硝酸カルシウムとポリカルボン酸系減水剤を同時に添加してコンクリートミキサで2分間混練した。いずれの比較例も混練時間は同じとなるようにした。
比較例3では、亜硝酸カルシウムを添加、混練した後、メラミン系減水剤を添加し、コンクリートミキサで1分間混練した。なお、メラミン系減水剤の添加量は、ポリカルボン酸系減水剤と同じ添加量では、減水効果が小さいため0.8質量%とした。
製造された速硬コンクリートについて、スランプを測定し、流動性を評価した。試験は、JIS A 1101「コンクリートのスランプ試験方法」に準拠して実施した。
また、6時間及び8時間材齢の初期強度、ならびに24時間材齢の圧縮強度を測定した。試験は、JIS A 1108「コンクリートの圧縮強度試験方法」に準拠して実施した。
試験結果を表4に示す。
本発明における製造方法である、粉末状ポリカルボン酸系減水剤を亜硝酸カルシウムの添加・混練の後に、もう一度添加した場合(実施例1)は、流動性が良好であり、60分後のスランプも15.0cmと大きく十分な可使時間を確保することができること、かつ圧縮強度の発現性も良好であった。一方、粉末状ポリカルボン酸系減水剤を亜硝酸カルシウムの添加・混練前に添加した場合(比較例1)、あるいは亜硝酸カルシウムと同時に添加・混練した場合(比較例2)は、同じ量の粉末状ポリカルボン酸系減水剤を添加したにも拘わらず、流動性が悪く、60分後でスランプが小さくなり、60分間の可使時間を確保できなかった。
粉末状ポリカルボン酸系減水剤に変えて、粉末状メラミン系減水剤を亜硝酸カルシウムの添加・混練後に添加した場合(比較例3)は、添加量を0.8質量%と増やしても流動性が悪く、可使時間を確保することができなかった。
Claims (1)
- セメント、亜硝酸カルシウムを含む促進剤、膨張材、ポリカルボン酸系減水剤、骨材および水を含む速硬コンクリートの製造方法であって、
(A)前記構成材料のうち、亜硝酸カルシウムを含む促進剤を除く材料が混練され、ベースコンクリートが製造される工程と、
(B)前記ベースコンクリートに亜硝酸カルシウムを含む促進剤が添加され混練される工程と、
(C)工程(B)の後、さらに粉末状ポリカルボン酸系減水剤が添加され混練される工程とを具備し、
前記ベースコンクリートに使用されるポリカルボン酸系減水剤の配合量が、セメントと膨張材を含む結合材100質量部に対して、固形分換算で0.01〜1.0質量部であり、
かつ、工程(C)で使用される粉末状ポリカルボン酸系減水剤の添加量が、前記結合材100質量部に対して、固形分換算で0.05〜0.2質量部であることを特徴とする速硬コンクリートの製造方法。
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