JP2010148233A - リニアモータ駆動送り装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】可動子が軽量で応答性が良い三相交流式可動磁石型リニアモータを提供する。
【解決手段】三相交流式可動磁石型リニアモータ2において、三相の各電流が印加されるコイルユニット36は、非磁性材料からなるコイル保持壁24に取付けられ、マグネット構成体8a,bは、移動可能に案内され移動方向に平行な取付け面が形成された非磁性材料からなる可動ベース体6と、可動ベース体の移動方向に間隔を有して並べられ、固定子側24に対向するようにN極及びS極が交互に着磁され間隔をおいて取付けられた複数の主マグネット40,42と、各主マグネットを前記移動方向に夫々挟むように配設された複数の補助マグネット44とを備え、各補助マグネットは、各主マグネットと対向する側の磁極が、主マグネットが前記固定子側24のコアレスコイル30,32,34に対向する側の磁極と同じになるよう配置されている。
【選択図】 図2
【解決手段】三相交流式可動磁石型リニアモータ2において、三相の各電流が印加されるコイルユニット36は、非磁性材料からなるコイル保持壁24に取付けられ、マグネット構成体8a,bは、移動可能に案内され移動方向に平行な取付け面が形成された非磁性材料からなる可動ベース体6と、可動ベース体の移動方向に間隔を有して並べられ、固定子側24に対向するようにN極及びS極が交互に着磁され間隔をおいて取付けられた複数の主マグネット40,42と、各主マグネットを前記移動方向に夫々挟むように配設された複数の補助マグネット44とを備え、各補助マグネットは、各主マグネットと対向する側の磁極が、主マグネットが前記固定子側24のコアレスコイル30,32,34に対向する側の磁極と同じになるよう配置されている。
【選択図】 図2
Description
本発明は、例えば工作機械、電気部品実装装置或いは半導体関連装置などの各種産業機械に使われる三相交流式リニアモータに関し、特に界磁を可動子とし、電機子を固定子として構成する三相交流式可動磁石型リニアモータに関する。
磁石の方を可動子とし電機子(コアレスコイル)を固定子とする三相交流式可動磁石型リニアモータとして、特許文献1に記載されるものが知られている。これは、固定子として、駆動コイル、センサ及び通電制御回路を備える第1のコイルユニットと、駆動コイル及び通電制御回路を備えセンサを備えない第2のコイルユニットとを、前後方向位置を合致させて並列に配置するとともに、可動子として、第1及び第2コイルユニットに対応する2組の永久磁石を前後方向位置を合致させて並列に配置し、第1のコイルユニットのセンサから第1及び第2のコイルユニットの各通電制御回路に通電許可信号を出力する一方、第1のコイルユニットのセンサからの検出信号により、第1及び第2のコイルユニットの各通電制御回路を介して第1及び第2のコイルユニットの各駆動コイルへ通電するようにしたものである。可動子の永久磁石に発生する推力は、基本的にはフレミングの左手の法則に準ずるものである。(ただし、フレミングの左手の法則は駆動コイルに対して適用されるが、ここでは駆動コイルが固定のため、永久磁石に駆動コイルに作用する力の反力としての推力が発生する。)
このように、第1及び第2のコイルユニットを並列に配置し、それぞれに対向する2組の永久磁石を並列させて配置することによって、可動子の長さを増加させないことでストロークを減少させずに推力を増加させるものである。
特開2004−166331号公報
しかし、上記特許文献1の技術では、複数の永久磁石はマグネットヨークに固定されているため、可動子の質量が大きくなり応答性が悪いという不具合があった。また、可動磁石からの磁束が金属を横切ると、渦電流が発生して可動子の推力を減少させるという普遍的な問題も考慮する必要があった。
本発明は係る従来の問題点に鑑みてなされたものであり、可動子が軽量で応答性が良い三相交流式可動磁石型リニアモータを提供することである。
上述した課題を解決するために、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、移動方向に沿って複数の磁石が並べられたマグネット構成体を有する可動子側と、夫々120度ずつ電流位相のずれたu相、v相及びw相の電流が印加される3つのコアレスコイルが並べられたコイルユニットが前記マグネット構成体の移動方向に並行に配列された固定子側とが、互いに磁気的空隙を介して対向するように配置された三相交流式可動磁石型リニアモータにおいて、コイルユニットが取付けられるコイル保持壁を非磁性材料とするとともに、前記マグネット構成体は、移動可能に案内され移動方向に平行な取付け面が形成された非磁性材料からなる可動ベース体と、該可動ベース体の移動方向に間隔を有して並べられ、前記固定子側に対向するようにN極及びS極が交互に着磁され間隔をおいて取付けられた複数の主マグネットと、各前記主マグネットを前記移動方向に夫々挟むように配設された複数の補助マグネットとを備え、各前記補助マグネットは、各前記主マグネットと対向する側の磁極が、前記主マグネットが前記固定子側のコアレスコイルに対向する側の磁極と同じになるよう配置されていることである。
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記マグネット構成体の移動方向に平行な各前記コアレスコイルの全幅は、印加される電流位相の240度に対応し、1つの前記コイルユニットの前記幅は、印加される電流位相の720度に対応し、各前記コアレスコイルの各巻線部分の前記移動方向に平行な巻幅が印加される電流位相の60度に対応し、1つのコアレスコイルの前記移動方向に対となった巻線相互の間隔が、印加される電流位相の120度に対応し、前記マグネット構成体における隣同士の一対の主マグネットとその間の補助マグネットとの前記移動方向の合計幅は、印加される電流位相の240度に対応することである。
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記コイルユニットは、各前記コアレスコイルが、u相、w相、v相の電流が印加される順に、かつu相が印加されるコアレスコイルの前記移動方向に対となった巻線相互の間に他の2相が印加されるコイルの一方の巻線部分を夫々配置することにより互いに近接するよう配列され、1つの前記コイルユニットの全幅は、印加される電流位相の360度に対応するものであることである。
請求項1に係る発明によると、補助マグネットによって、主マグネットの磁力線の方向を偏向させることができるので、磁力線の遺漏を防止してマグネットヨークを省略させることができる。そのため、マグネットヨークに代えて低密度の非磁性材料を用いることにより可動子の軽量化により高応答化を図ることができる。
請求項2に係る発明によると、120度ずつ位相のずれた三相交流電源を使用して、各電流相のピーク毎に120度分又は240度分可動子を移動させてコアレスコイルと主マグネットに対向させ、同じ移動方向であるなら電流の向きを変える必要がないので、簡単な電流制御で極めて滑らかに可動子を移動させることができる。
請求項3に係る発明によると、各コアレスコイルを互いに近接するよう配列することで、1つのコイルユニットの全幅を印加される電流位相の360度に対応するものとすることができ、単に直列に各コアレスコイルを並べた場合に比べて、コイルユニットを取り付ける同じスペースで2つ分のコイルユニットを配置できるので、それぞれに同電流を印加することにより、同じスペースを使用したコイルユニットにより2倍の推力を得ることができる。また、コイルユニット部分が省スペースとなり、リニアモータ全体のコンパクト化を図ることができる。
本発明に係る三相交流式可動磁石型リニアモータの第1の実施形態を図面に基づいて以下に説明する。図1は三相交流式可動磁石型リニアモータ2の構造を断面で示した正面からの概念図であり、図2は同断面で示す側面からの概念図である。前記リニアモータ2は、固定子側の一次側要素と、一次側要素に対して相対移動可な可動子側の二次側要素とから構成されている。
この三相交流式可動磁石型リニアモータ2は、図1に示すように、例えば非磁性体であるアルミ合金製からなる中空箱型形状の可動ベース体としてのマグネット保持ベース6と、マグネット保持ベース6の両側面に取り付けられた永久磁石からなる複数のマグネット構成体8と、マグネット保持ベース6の両端開口部に夫々取付けられた図略の支持部と、からなる可動子14を備え、この可動子14によりリニアモータ2の二次側要素を構成している。この可動子14の一方の支持部(図略)の端部(先端側端部)には、例えば工作物を高精度に切削加工するバイト等を保持する工具保持装置(図略)が取り付けられている。
また、三相交流式可動磁石型リニアモータ2は、前記可動子14が相対移動するもので、かつ固定設置された非磁性体からなる図略の支持台を備えている。この支持台には、可動子14の両端の支持部(図略)を油の静圧力によってX軸方向(可動子14の移動方向)に摺動のみ可能に支持する流体軸受(図略)と、マグネット保持ベース6の下方及び側面(取付け面)7を囲むように配設された例えば非磁性体であるアルミ合金製のコイル保持壁24が設けられている。コイル保持壁24には、可動子14の両側面に夫々対向する平壁部20と該平壁部20を繋ぐ底壁部22とを備えている。コイル保持壁24の平壁部20の内壁面に、図2に示すように、各マグネット構成体8に夫々対向して取り付けられたコアレスコイルとしての各相コイル30,32,34が設けられている。各相コイル30,32,34は、例えばガラスエポキシからなる被巻回部29に平角線により略矩形状に複数巻回されて形成される。また、被巻回部29に接触するコイル保持部27を樹脂製とすることで、金属を磁界が横切ることによって発生する渦電流を抑制している。また、底壁部22には図略のリニア型位置センサが設けられ、可動子14の支持台に対する相対的な移動位置を検出するようになっている。また、各相コイル30,32,34とコイル保持壁24との間には、例えばガラスエポキシ等による非常に薄い絶縁板(図略)が挿入されて電気的絶縁が図られている。また、コイル保持壁24は、図4に示すように、冷却パイプ28が内臓され、冷却パイプ28の中には図略のポンプにより冷媒(例えば冷却水)が循環される。各相コイル30,32,34は、電流の位相が120度ずつずれたu相、v相、w相の各相の電流が、それぞれ印加されるコイルが、可動子14の移動方向にU相コイル30、W相コイル32、V相コイル34の順で並べられて、コイルユニット36が構成されている(図2参照)。
図3に示される各相コイル30,32,34の前記移動方向の全幅Wcは、図5に示す電流位相の略240度分に対応し、巻回されているコイルの該移動方向の巻幅Wmは、同電流位相の60度分に対応するよう構成されている。これは以下の理由による。各相コイル30,32,34に印加される電流が、図5に示されるように、三相交流であるため、例えば或る磁極に対向したU相コイル30は、三回の移動により同コイルが次の磁極に対向する。即ち、電流位相が360度変わる毎に磁石の磁場も360度移動していく。なお、コイルの巻幅Wmは、60度に対応するものに限定されるものでなく、例えば70度、55度等でもよい。
なお、各相コイル30,32,34を取り付けたコイル保持壁24によって、リニアモータ2の一次側要素(固定子側)を構成している。また、各相コイル30,32,34は、それぞれ図略の三相交流電源の各相に連結される電流制御回路(図略)に接続され、電流制御回路は前記リニア型位置センサからの信号が図略の制御装置(CPU)からの信号によって、交流電源からの電流値が制御されるようになっている。電流制御回路として、例えばIGBT(Inerted Gate Bipolar Transistor)等のスイッチング素子から構成される市販のアンプでよい。
また、多角筒状のマグネット保持ベース6は、実施形態においては4つの平面壁により4角筒状に構成され、図1及び図2に示すように、垂直壁38の両側面(取付け面)7には第1及び第2のマグネット構成体8a、8bが、夫々取り付けられている。マグネット構成体8a、8bは、主マグネットとしての第1及び第2の永久磁石40,42と補助マグネットとしての補助磁石44とから構成される。第1及び第2の永久磁石40,42は、例えば希土類より直方体形状に形成され、これらの永久磁石40,42は着磁方向(単体の磁石において対応する反対の極の中心を結ぶ線の方向)が、前記X軸方向に直角な方向となるよう配置されている。そして、図3に示すように、マグネット保持ベース6には、固定子側である各相コイル30,32,34に対向するようにN極及びS極が交互に着磁され、例えば第1の永久磁石40の外側がN極、内側がS極に、第2の永久磁石の外側がS極、内側がN極になるよう配設されている。また、第1の永久磁石40と第2の永久磁石42との間には補助磁石44が、着磁方向を前記X軸方向に平行にして配設されている(言い換えれば、補助磁石44は、第1の永久磁石40及び第2の永久磁石42を挟むように配列されている)。各補助磁石44は、第1の永久磁石に対向する側の磁極が、第1の永久磁石40が各相コイル30,32,34に対向する側の磁極であるN極と同じ極に、また、第2の永久磁石に対向する側の磁極が、第2の永久磁石42が各相コイル30,32,34に対向する側の磁極であるS極と同じ極になるよう配置されている。このように補助磁石44を配置することにより、マグネット保持ベース側への磁束の漏洩を防止するとともに、各相コイル30,32,34を横切る磁束数を増加させて、大きな推力を発揮させるようになっている。さらにはヨークレス化を実現させて、可動子14の軽量化を図るとともに、固定子側もヨークレスとしているので、全体の軽量化も同時に図っている。なお、図3のaは磁石の磁場分布を示している。
次に、上記のように構成された三相交流式可動磁石型リニアモータ2の作動について、以下に説明する。このリニアモータ2においては、図5に示すような、120度ずつ位相のずれた三相交流の電流が印加される。まず、直流励磁で位相合わせを行うことにより、u相、v相及びw相の電流が流れる各相コイル30,32,34を、図6に示す可動子14の第1の永久磁石40及び第2の永久磁石42に対向させ、図5に示す《1》の時点のタイミングで、電流が印加される。このときの電流位相を90度とする。U相コイル30にマグネット保持ベース6から見て時計回りに電流を流れ、U相コイル30に対向する第1の永久磁石40及び第2の永久磁石42は補助磁石44により、磁束の漏洩が防止されるとともに磁束数が増加される。そして、対向する第1の永久磁石40及び第2の永久磁石42とU相コイル30との間で、フレミングの左手の法則に従いU相コイル30には先端部側(図6において左側)への力が生じ、マグネット構成体8aにはその反作用として図6において右側への推力が加わり可動子14を右側へ移動させる。この移動位置は、リニア型位置センサ(図略)により検出され、検出位置の信号がCPUに送られて、前記IGBT等により通電量が定められて可動子14の移動量が制御される。
次に、前記推力によって、図7に示すように、電流位相の210度に対応する位置まで可動子14は移動し、V相コイル32が第1の永久磁石40及び第2の永久磁石42に対向して、図5に示す《3》の時点でのタイミングで電流が印加される。上記と同様にフレミングの左手の法則に従いV相コイル32には先端部側(図7において左側)への力が生じ、マグネット構成体8aにはその反作用として図7において右側への推力が加わる。
次に、前記推力によって、図8に示すように、電流位相の330度に対応する位置まで可動子14は移動し、W相コイル34が第1の永久磁石40及び第2の永久磁石42に対向して、図5に示す《5》の時点でのタイミングで電流が印加される。上記と同様にフレミングの左手の法則に従いW相コイル34には先端部側(図8において左側)への力が生じ、マグネット構成体8aにはその反作用として図8において右側への推力が加わる。
次に、前記推力によって、図9に示すように、電流位相の450度に対応する位置まで可動子14は移動し、U相コイル30が第2の永久磁石42及び第1の永久磁石40に夫々対向して、図5に示す《7》の時点でのタイミングで電流が印加される。U相コイル30にマグネット保持ベース6から見て時計回りに電流を流れ、上記と同様にフレミングの左手の法則に従いU相コイル30には先端部側(図9において左側)への力が生じ、マグネット構成体8aにはその反作用として図9において右側への推力が加わる。
なお、《1》《3》《5》《7》の位相で可動子14が停止するように説明したが、これらが連続動作となっていることはいうまでもない。
上記構成の三相交流式可動磁石型リニアモータ2によると、補助磁石44によって、第1の永久磁石40及び第2の永久磁石42の磁力線の方向を偏向させることができるので、磁力線の遺漏を防止してマグネットヨークを省略させることができる。そのため、マグネットヨークに代えて低密度の非磁性材料を用いることにより可動子14の軽量化によりリニアモータの高応答化を図ることができる。
また、120度ずつ位相のずれた三相交流電源を使用して、各電流相のピーク毎に120度分又は240度分可動子14を移動させて各相コイル30,32,34に第1の永久磁石40及び第2の永久磁石42を対向させ、同じ移動方向であるなら電流の向きを変える必要がないので、簡単な電流制御で極めて滑らかに可動子14を移動させることができる。
なお、移動開始時点と同じ位置にある振幅の電流が流れるような説明になっているが、時間に対する電流値がサインカーブとなるように電流の振幅値が制御されていることはもちろんである。
また、各相コイル30,32,34に通電されてリニアモータ2が駆動される際に、駆動電流によって発熱が生じるが、コイル保持壁24に設けられた冷却パイプ28には前記ポンプから冷媒(冷水)が送られて、効率よく発熱を除去することができる。
次に、本発明に係る三相交流式可動磁石型リニアモータの第2の実施形態を図面に基づいて以下に説明する。本実施形態の三相交流式可動磁石型リニアモータ52では、u相、v相、w相の各相コイル60,62,64が、図10に示すように、重ねあわされて構成されている点において第1の実施形態と相違する。重ね合わせるコイルの巻き形状は、例えば図11に示すように、U相コイル60において長手方向の両端部を山形に湾曲させ、V相コイル62においては長手方向の両端部を谷形に湾曲させ、W相コイル64においては長手方向に前記二つの相コイル60,62より長く形成して長手方向の端部が、二つの相コイル60,62の端部に接触しないように組み合わせるように構成されている。この場合、W相コイル64については電流位相で180度ずらした位置に配置するので、逆向きの電流を流しーWとしている。また、第1の実施形態のX軸方向のコイルユニットの全幅Wcと同じスペース(印加される電流位相の720度に対応)で、第1のコイルユニット54及び第2のコイルユニット56の二つを直列させて設けている。その他の構成については、第1の実施形態と同様なので、同じ符号を付与して説明を省略する。
次に、上記のように構成された三相交流式可動磁石型リニアモータ52の作動について、以下に説明する。このリニアモータ52においては第1の実施形態と同様に、図5に示す120度ずつ位相のずれた三相交流の電流が印加される。但し、説明を簡略化するため、第1のコイルユニット54及び第2のコイルユニット56には夫々同位相で別の電源から流れる電流が印加されるものとする。まず、位相合わせを行うことにより、u相、v相及びw相の電流が流れる各相コイル60,62,64を、図12に示す可動子14の第1の永久磁石40及び第2の永久磁石42に対向させる。図12では図5に示す《1》の時点のタイミングで、電流が印加される。なお、このときの電流位相を90度とする。第1及び第2のコイルユニット54,56において、U相コイル60にマグネット保持ベース6から見て時計回りに電流が流れ、U相コイル60に対向する第1の永久磁石40及び第2の永久磁石42は補助磁石44により、磁束の漏洩が防止されるとともに磁束数が増加される。そして、対向する第1の永久磁石40及び第2の永久磁石42とU相コイル30との間で、フレミングの左手の法則に従いU相コイル60には先端部側(図12において左側)への力が生じ、マグネット構成体8aにはその反作用として図12において右側への推力が加わる。
次に、前記推力によって、図13に示すように、電流位相の210度に対応する位置まで可動子14は移動し、V相コイル62が第1の永久磁石40及び第2の永久磁石42に対向して、図5に示す《3》の時点でのタイミングで電流が印加される。上記と同様に第1及び第2のコイルユニット54,56において、フレミングの左手の法則に従いV相コイル62には先端部側(図13において左側)への力が生じ、マグネット構成体8aにはその反作用として図13において右側への推力が加わる。
次に、前記推力によって、図14に示すように、さらに電流位相の330度に対応する位置まで可動子14は移動し、第1及び第2のコイルユニット54,56において、W相コイル64が第2永久磁石42及び第1の永久磁石40に対向して、図5に示す《5》の時点でのタイミングで電流が印加される。この場合、W相コイル64には、マグネット保持ベース6から見て反時計回りに電流が流れ、フレミングの左手の法則に従いW相コイル64には先端部側(図14において左側)への力が生じ、マグネット構成体8aにはその反作用として図14において右側への推力が加わる。
次に、前記推力によって、図15に示すように、さらに電流位相の450度に対応する位置まで可動子14は移動し、第1及び第2のコイルユニット54,56において、U相コイル60が第1の永久磁石40及び第2の永久磁石42に夫々対向して、図5に示す《7》の時点でのタイミングで電流が印加される。U相コイル60にマグネット保持ベース6から見て時計回りに電流を流れ、上記と同様にフレミングの左手の法則に従いU相コイル60には先端部側(図15において左側)への力が生じ、マグネット構成体8aにはその反作用として図15において右側への推力が加わる。
上記三相交流式可動磁石型リニアモータ52によると、1つのコイルユニット54の全幅を印加される電流位相の360度に対応するものとすることができ、第1実施形態のコイルユニット36を取り付ける同じスペースで2つ分のコイルユニット54,56を配置できるので、それぞれに同電流を印加することにより、2倍の推力を得ることができる。また、同時に省スペース化も可能であるので、装置全体のコンパクト化を図ることができる。
なお、上記実施例においては、可動子14が一方向のみに移動する場合について作動を説明したが、これに限定されず、例えば前記IGBTにより、電流の向きや電流量を変えることによって、可動子を逆向きに移動させたり、可動子の移動スピードを変えたりすることを、容易に行うことができる。
2…三相交流式可動磁石型リニアモータ、6…可動ベース体(マグネット保持ベース)、8a,8b…マグネット構成体、14…可動子、24…固定子(コイル保持壁)、30…コアレスコイル(U相コイル)、32…コアレスコイル(V相コイル)、34…コアレスコイル(W相コイル)、36…コイルユニット、40…主マグネット(第1の永久磁石)、42…主マグネット(第2の永久磁石)、44…補助マグネット(補助磁石)、52…三相交流式可動磁石型リニアモータ、54…第1のコイルユニット、56…第2のコイルユニッ、60…コアレスコイル(U相コイル)、62…コアレスコイル(V相コイル)、64…コアレスコイル(W相コイル)、Wc…全幅、Wm…巻幅。
Claims (3)
- 移動方向に沿って複数の磁石が並べられたマグネット構成体を有する可動子側と、夫々120度ずつ位相のずれたu相、v相及びw相の電流が印加される3つのコアレスコイルが並べられたコイルユニットが前記マグネット構成体の移動方向に並行に配列された固定子側とが、互いに磁気的空隙を介して対向するように配置された三相交流式可動磁石型リニアモータにおいて、
前記コイルユニットは、非磁性材料からなるコイル保持壁に取付けられ、
前記マグネット構成体は、移動可能に案内され移動方向に平行な取付け面が形成された非磁性材料からなる可動ベース体と、該可動ベース体の移動方向に間隔を有して並べられ、前記固定子側に対向するようにN極及びS極が交互に着磁され間隔をおいて取付けられた複数の主マグネットと、各前記主マグネットを前記移動方向に夫々挟むように配設された複数の補助マグネットとを備え、
各前記補助マグネットは、各前記主マグネットと対向する側の磁極が、前記主マグネットが前記固定子側のコアレスコイルに対向する側の磁極と同じになるよう配置されていることを特徴とする三相交流式可動磁石型リニアモータ。 - 請求項1において、前記マグネット構成体の移動方向に平行な各前記コアレスコイルの全幅は、印加される電流位相の240度に対応し、
1つの前記コイルユニットの前記幅は、印加される電流位相の720度に対応し、
各前記コアレスコイルの各巻線部分の前記移動方向に平行な巻幅が印加される電流位相の60度に対応し、
1つのコアレスコイルの前記移動方向に対となった巻線相互の間隔が、印加される電流位相の120度に対応し、
前記マグネット構成体における隣同士の一対の主マグネットとその間の補助マグネットとの前記移動方向の合計幅は、印加される電流位相の240度に対応すること
を特徴とする三相交流式可動磁石型リニアモータ。 - 請求項1において、前記コイルユニットは、各前記コアレスコイルが、u相、w相、v相の電流が印加される順に、かつu相が印加されるコアレスコイルの前記移動方向に対となった巻線相互の間に他の2相が印加されるコイルの一方の巻線部分を夫々配置することにより互いに近接するよう配列され、
1つの前記コイルユニットの全幅は、印加される電流位相の360度に対応するものであることを特徴とする三相交流式可動磁石型リニアモータ。
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101537046B1 (ko) * | 2014-01-28 | 2015-07-16 | 동아대학교 산학협력단 | 동축 마그네틱 기어 |
WO2018073880A1 (ja) * | 2016-10-18 | 2018-04-26 | 弘次 須山 | 新型モーター 発電機、新型エンジン、新型タービン、新型リニア |
CN113315336A (zh) * | 2020-02-07 | 2021-08-27 | 佳能株式会社 | 输送装置和制造物品的方法 |
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-
2008
- 2008-12-18 JP JP2008322523A patent/JP2010148233A/ja active Pending
Cited By (5)
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KR101537046B1 (ko) * | 2014-01-28 | 2015-07-16 | 동아대학교 산학협력단 | 동축 마그네틱 기어 |
WO2015115694A1 (ko) * | 2014-01-28 | 2015-08-06 | 동아대학교 산학협력단 | 동축 마그네틱 기어 |
WO2018073880A1 (ja) * | 2016-10-18 | 2018-04-26 | 弘次 須山 | 新型モーター 発電機、新型エンジン、新型タービン、新型リニア |
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