JP2010144858A - 流体軸受装置、およびそれを用いたスピンドルモータ、情報記録再生装置 - Google Patents

流体軸受装置、およびそれを用いたスピンドルモータ、情報記録再生装置 Download PDF

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彰人 白井
Eiji Tomita
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Abstract

【課題】本発明は、流体軸受装置、およびそれを用いたスピンドルモータ、情報記録再生装置に関するもので、動作の信頼性を高めることを目的とするものである。
【解決手段】そしてこの目的を達成するために本発明は、シールプレート5の外周部に対応するスリーブ4部分に、潤滑流体シール用の環状溝9を設け、この環状溝9内には、前記シールプレート5とは別体構成で、かつこのシールプレート5の外周部に装着した潤滑流体シール用の円筒体11を挿入し、これらの円筒体11と環状溝9の対向する面のいずれか一方には、前記スリーブ4の両側に設けたシールプレート5間の中間部分方向に向けて、両者間の隙間が小さくなる傾斜面を形成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、流体軸受装置、およびそれを用いたスピンドルモータ、ハードディスク装置やポリゴンスキャナ装置等の情報記録再生装置に関するものである。
従来のスピンドルモータに用いられていた流体軸受装置の構成は、以下のような構成となっていた。
すなわち、シャフトと、このシャフトの外周に回転自在に装着したスリーブと、このスリーブの両端側に対応するシャフト部分に固定したシールプレート(フランジおよび垂設部)とを備え、前記シャフトとスリーブとの少なくとも一方、および前記シールプレートとスリーブの少なくとも一方に動圧溝を設けた構成となっていた(例えば下記特許文献1)。
特開平6−150529号公報
上記従来例における課題は、シールプレートとスリーブとの少なくとも一方に設けた動圧溝の動圧がばらついてしまうということであった。
すなわち、上記従来例においては、前記シールプレートの外周部に対応するスリーブ部分に、潤滑グリスシール用の環状溝を設け、この環状溝内には、前記シールプレート(フランジ)の外周部に一体化した潤滑グリスシール用の円筒体(垂設部)を挿入し、これらの円筒体(垂設部)内周面と環状溝外周面の対向する面のいずれか一方には、潤滑グリスシール部を形成し、さらに前記シールプレート(フランジ)の内方端面と前記スリーブの外方端面にはスラスト軸受が形成されているが、前述のごとく、シールプレート(フランジ)の外周部に潤滑グリスシール用の円筒体(垂設部)を一体化した場合、このシールプレート(フランジ)のスリーブに対向する面を平滑面としにくく(スラスト動圧溝をスリーブ側に形成する場合)、ここに凹凸面が残ってしまう。
そして、このようにシールプレート(フランジ)のスリーブに対向する面が平滑面でないとスリーブとの間で発生する動圧がばらついてしまうことになり、このような動圧のばらつきは、このスピンドルモータを活用した情報記録再生装置にとっては、動作の不安定化に結びつき、好ましくないものであった。
つまり、情報記録再生装置は、近年ますますその情報量が大きく、従ってきわめて繊細な動作が求められる状況において、その心臓部ともいえるスピンドルモータの流体軸受装置の動作がばらつくということは、上述のごとく、情報記録再生装置にとっては、動作の不安定化に結びつき、信頼性が低いものになってしまうものであった。
そこで本発明は、流体軸受装置の信頼性を高めることを目的とするものである。
そして、この目的を達成するために本発明は、シャフトと、このシャフトの外周に回転自在に装着したスリーブと、このスリーブの両端側に対応するシャフト部分に固定したシールプレートとを備え、前記シャフトとスリーブとの少なくとも一方、および前記シールプレートとスリーブの少なくとも一方に動圧溝を設けた流体軸受装置において、
前記シールプレートの外周部に対応するスリーブ部分に、潤滑流体シール用の環状溝を設け、この環状溝内には、前記シールプレートとは別体構成で、かつこのシールプレートの外周部に装着した潤滑流体シール用の円筒体を挿入し、これらの円筒体と環状溝の対向する面のいずれか一方には、前記スリーブの両側に設けたシールプレート間の中間部分方向に向けて、両者間の隙間が小さくなる傾斜面を形成し、これにより所期の目的を達成するものである。
以上のように本発明は、シャフトと、このシャフトの外周に回転自在に装着したスリーブと、このスリーブの両端側に対応するシャフト部分に固定したシールプレートとを備え、前記シャフトとスリーブとの少なくとも一方、および前記シールプレートとスリーブの少なくとも一方に動圧溝を設けた流体軸受装置において、
前記シールプレートの外周部に対応するスリーブ部分に、潤滑流体シール用の環状溝を設け、この環状溝内には、前記シールプレートとは別体構成で、かつこのシールプレートの外周部に装着した潤滑流体シール用の円筒体を挿入し、これらの円筒体と環状溝の対向する面のいずれか一方には、前記スリーブの両側に設けたシールプレート間の中間部分方向に向けて、両者間の隙間が小さくなる傾斜面を形成したものであるので、シールプレートの平滑面化が行ない易くなり、シールプレートとスリーブ間の動圧が均質化され、動作に対する信頼性が極めて高いものとなる。
すなわち、本発明においては、前記シールプレートの外周部に対応するスリーブ部分に、潤滑流体シール用の環状溝を設け、この環状溝内には、前記シールプレートとは別体構成で、かつこのシールプレートの外周部に装着した潤滑流体シール用の円筒体を挿入し、これらの円筒体と環状溝の対向する面のいずれか一方には、前記スリーブの両側に設けたシールプレート間の中間部分方向に向けて、両者間の隙間が小さくなる傾斜面を形成したものであり、特にシールプレートと潤滑流体シール用の円筒体を別体とすることで、シールプレートのスリーブに対向する面を、平滑面とすることが可能で、このことがシールプレートとスリーブ間の動圧をバラツキがなく均質化させることになり、その結果として動作に対する信頼性が極めて高いものとなるのである。
以下、本発明の一実施形態を添付図面を用いて説明する。
図1は、情報記録再生装置の一例として用いた大容量タイプのハードディスク装置の駆動部であるスピンドルモータ16を示しており、アルミ製(例えば、ADC12)のベース1の貫通孔2には、ステンレス鋼製(例えば、SUS420系またはASK8000(商標))のシャフト3を植設している。シャフト3が植設されているベース1側には、接着剤保持用の接着溝20が設けられている。
ベース1の材質は、鉄製(例えば、SPCCやSPCE)でもよい。この場合は、マグネット7をベース1側に吸引している磁性体である吸引板13は不要となる。
このシャフト3の外周には、金属製(例えば、真鍮、ステンレス鋼DHS1(商標)等)で円筒状のスリーブ4が回転自在に装着されている。スリーブ4が真鍮で形成されている場合は、硬度を向上させるために無電解ニッケルメッキが施される。
また、このスリーブ4の上端側と下端側には、それぞれステンレス鋼製(例えば、SUS420系)で円盤形のシールプレート5が配置され、このシールプレート5の内端は、シャフト3に溶接(例えば、レーザ溶接)により固定されている。
また、スリーブ4の外周には、アルミ製(例えば、A6061)またはステンレス鋼製(例えば、DHS1(商標))の有天筒状のハブ6が固定されている。このハブ6の外周部には、図示していないが、記録ディスク14が複数枚上下方向に所定間隔で保持されており、各記録ディスクには、これも図示していないが、記録再生用ヘッド15が近接させられている。ハブ6は、後述するスリーブ4または外スリーブ4aの外周部に段部19を設け、軸方向高さを位置決めして圧入接着等で組み立てられている。ハブ6とスリーブ4の外方には、シールプレート5および後述する円筒体11を覆うようにカバー18が取り付けられている。
また、このハブ6の内周全面には、マグネット7(例えば、Nd−Fe−B系樹脂マグネット)が設けられ、このマグネット7は、円周方向に多極着磁されている。そして、このマグネット7に対向して、複数の突極を有するステータ8が設けられ、このステータ8に順次通電することで生じる回転磁界によって、ハブ6は、回転するようになっている。
さて、本実施形態においては、シャフト3とスリーブ4の対向する面の少なくとも一方には、動圧溝(図示せず)が設けられて第1の動圧軸受を形成しており、さらに、上下のシールプレート5とスリーブ4との対向する面の少なくとも一方にも、動圧溝(図示せず)が設けられて第2の動圧軸受および第3の動圧軸受を形成している。そして、潤滑流体12がこれらの動圧軸受に連続して充填されている。潤滑流体12は、エステル系オイルが主として用いられており、その他に高流動性グリスやイオン性液体が用いられる。
また、この図1に示すように、シールプレート5の外周部に対向するスリーブ4部分には、潤滑流体シール用の環状溝9が形成されている。
さらに、上下の潤滑流体シール用の環状溝9をつなぐ2本の連通孔10(少なくとも1本あれば機能し、複数本でもよい)が設けられている。スリーブ4は、一体で形成してもよいし、外スリーブ4aと内スリーブ4bを別体で作製し組み合わせてもよい。その場合、環状溝9は外スリーブ4aの内周に軸方向に径大の段部を形成しておき、外スリーブ4aと内スリーブ4bを組み合わせたときに環状溝9を形成するようにするのがよい。
また、連通孔10は外スリーブ4aの内周に軸方向に溝を形成しておき、外スリーブ4aと内スリーブ4bを組み合わせたときに連通孔10を形成するようにするのがよい。この軸方向の溝は、直接溝加工してもよいし、予め外スリーブ4aの内径を小さめに作製しておき、溝に相当する位置に孔加工を施し、その後内径を孔が溝になるまで削り込んで形成してもよい。
さて、環状溝9内には、シールプレート5に一体化した、図2に示す潤滑流体シール用の円筒体11が挿入されている。
潤滑流体シール用の円筒体11は、ポリエーテルイミド(PEI)で形成されている。この円筒体11とシールプレート5の一体化は、金型を用いたインサート成型により、行われる。ポリエーテルイミド(PEI)を採用している理由としては、耐油性が高いこと、耐熱性が高いこと、線膨張係数が比較的シールプレート5のステンレス鋼に近く、インサート成型後の変形が少なく寸法安定性がよいことがある。また、透光性があることも、潤滑流体の注油管理の面で優位性がある。
具体的には、シールプレート5を金型内に装着した状態で、合成樹脂をインサートし、それによって、図2に示すごとく、シールプレート5と円筒体11を一体化する。
なお、これらシールプレート5と円筒体11の一体化強度を高めるために、この図2に示すごとく、シールプレート5の外周面に傾斜部5aを設け、そこに円筒体11の内周面の傾斜部11aを当接させ、つまり、接触面積を広くすることで、一体化強度を高めるようにしている。なお、シールプレート5と円筒体11の接触面の少なくとも一部には、回り止め防止または抜け止め防止のための各種の凹凸加工(例えば、ローレット加工等)を施してもよい。
前記円筒体11の外周面11bは、図1から理解されるように、環状溝9の外周面側方向に向けて、傾斜した面となっている。
つまり、これらの円筒体11と環状溝9の対向する面のいずれか一方には、前記スリーブ4の両側に設けたシールプレート5間の中間部分方向に向けて、両者間の隙間が小さくなる傾斜面を形成すべく、上述した環状溝9の傾斜面を形成しているものである。
以上のような構成にした流体軸受装置に潤滑流体12を注油する方法を述べる。上述のような状態で、大気圧より低い圧力(第1の圧力)の減圧室内で、図1に示す上方の円筒体11と環状溝9とのテーパ状になっている空間から、潤滑流体12を流入させる。その潤滑流体12は、連通孔10を通って下方の円筒体11と環状溝9とのテーパ状になっている空間の下端側にまで到達する。
そして、その状態で大気圧(第2の圧力)に復圧して戻すと、潤滑流体12は、さらに軸受の内方に引き込まれることになり、その状態においては、上方の円筒体11と環状溝9との空間に形成されるテーパ部と、下方の円筒体11と環状溝9との空間に形成されるテーパ部内に液面が存在することになる。
ただし、潤滑流体12の重量により、下方の液面の方が、テーパ部の広い側に位置する状態となっている。
なお、上記の第2の圧力は大気圧以外でもよく、第1の圧力<第2の圧力であればよい。
そして、この状態で、上下のテーパ部で形成されるテーパキャピラリによる表面張力により、潤滑流体12の液面は保たれ(潤滑流体12が流出することがない)、この状態で、潤滑流体12による流体軸受作用が発揮される。
さて、本実施形態においては、図2に示すごとく、シールプレート5と円筒体11を別体としたので、シールプレート5のスリーブ4に対向する面を平滑面とする加工、例えば平面仕上げ切削や平面研磨等が容易に行える。スラスト軸受面においては、例えばRp=0.5以下であり、さらに好適にはRp=0.35以下である。
もちろん、このシールプレート5のスリーブ4に対向する面に動圧溝を形成したものであっても、動圧溝外の表面を平滑面とすることができるものであり、このように、この部分が平滑面であることが、この部分における動圧のばらつきを抑制することが出来、その結果として、上述したようにハブ6の外周に複数枚装着した記録ディスクへの情報読み書きも安定化させることにつながり、その結果として、この情報記録再生装置の信頼性を極めて高くすることにつながるものである。
なお、図2において、シールプレート5と円筒体11の接合部の内端側(図2における下側)から、潤滑流体12が、これらシールプレート5と円筒体11の接合面を介して上方側へと、毛細管現象により這い上がるのを防止すべく、この上部には合成樹脂で作った円筒体11を加工して、凹部11cを形成しここにシール用接着剤を充填している。シール用接着剤としては、エポキシ系接着剤を使用する。この凹部11cは、後述する図3、図5、図6にも適用可能である。
図3は、本発明の他の実施形態を示し、シールプレート5の外周面に凸部5bを形成し、円筒体11には、この凸部5bが突入する凹部11dを設け、これにより両者の結合強度を高めると共に、上述した潤滑流体12の這い上りも抑制するものである。
図4は、本発明のさらに他の実施形態を示し、この実施形態においては、図5に示すごとく円筒体11の外方端側(図5では上端側)に、注油時の潤滑流体保持用の突起11eを形成したものである。
つまり、上述した潤滑流体12の減圧室内での充填時に軸受装置が必要とする量の潤滑流体12を予め滴下しておく訳であるが、減圧時にはまだ潤滑流体12が軸受内部にまで充填されていないので、滴下した潤滑流体12は円筒体11と環状溝9との空間に形成されるテーパ部には収まり切れない。この潤滑流体12がシールプレート5側に溢れ出さないように、ダムのような突堤を形成したものであり、これも円筒体11を合成樹脂で形成したことにより、容易に形成することができるものである。なお、図4では、シールプレート5と円筒体11は同じ部品をスリーブ4の両側に配置しているため、凸部5bのための逃げ部21をベース1に形成している。もちろん、凸部5bを設けた円筒体11を有するシールプレート5は、注油を行なう側の片側のみに設けてもよい。
ここで、図4を用いて本スピンドルモータ16の組立方法を説明する。これは図1のスピンドルモータも同様である。ハードディスク装置においては、ハブ6に形成されているディスク載置面22のベース1の基準面A(ベースのどこに基準を取るかはメーカごと機種ごとに異なるので図示しないで、記号Aで表す。)に対する高さHが重要な管理項目である。本発明においては、シャフト3、スリーブ4、シールプレート5、円筒体11、ハブ6、マグネット7、カバー18を主な構成要素とするハブ組立品23をまず製作し、そのシャフト3の先端を押圧して(図中矢印)ベース1に圧入接着で植設する。このとき、ベース1の基準面に対するディスク載置面22の高さHを管理するために、押圧時にベース1の基準面に対するシャフト3の先端部の高さHbを管理する。そのためには、シャフト3の先端部とディスク載置面22の高さHaを出しておくことが肝要である。そのためにスリーブ4または外スリーブ4aの外周部に段部19を設け、軸方向高さを位置決めしている。もちろん、段部19がない場合でもこの製造方法を用いることができる。
図6は、本発明のさらに他の実施形態を示し、この実施形態では、円筒体11の外方端(図6では上端側)をシールプレート5の厚さ方向の中程までとし、これにより、潤滑流体12のシールプレート5側への溢れ出し防止を、このシールプレート5の傾斜面5aを利用して行なうものである。
なお、図1の構造において、シールプレート5の平滑面化が行ない易くなる利点を述べたが、これ以外の効果としては、合成樹脂製の円筒体11と金属製のスリーブ4とでは線膨張係数が異なるので、高温時にスリーブ4の環状溝9の線膨張よりも円筒体11の線膨張が大きいので、合成樹脂製の円筒体11の外周面と金属製のスリーブ4の環状溝9の内周面で形成される潤滑流体シール部の隙間は狭くなり、潤滑流体12を保持する力が大きくなる。また、合成樹脂製の円筒体11が金属製のシールプレート5に結合している根元部分では円筒体11は拘束されているために熱膨張は抑えられ、円筒体11の先端部分は拘束がないため熱膨張が大きくなる。これによっても潤滑流体シール部の隙間は狭くなる。一方、高温においては、潤滑流体12の粘度が低下するので、衝撃等によって潤滑流体シール部内で潤滑流体12が移動し易く、開口部から漏れ易くなる。よって、両者が相殺して、高温においても潤滑流体12が漏れ難くなるという効果もある。
なお、図1および図6のスピンドルモータ構造においては、シャフト3がベース1に固定され、スリーブ4とハブ6が一体に組み立てられて回転する構造(いわゆる軸固定型)で説明したが、本発明はこれに限るものではない。スリーブ4がベース1に固定され、シャフト3とハブ6が一体に組み立てられて回転する構造(いわゆる軸回転型)であっても、本発明の主とする設計思想は適用が可能である。
以上のように本発明は、シャフトと、このシャフトの外周に回転自在に装着したスリーブと、このスリーブの両端側に対応するシャフト部分に固定したシールプレートとを備え、前記シャフトとスリーブとの少なくとも一方、および前記シールプレートとスリーブの少なくとも一方に動圧溝を設けた流体軸受装置において、
前記シールプレートの外周部に対応するスリーブ部分に、潤滑流体シール用の環状溝を設け、この環状溝内には、前記シールプレートとは別体構成で、かつこのシールプレートの外周部に装着した潤滑流体シール用の円筒体を挿入し、これらの円筒体と環状溝の対向する面のいずれか一方には、前記スリーブの両側に設けたシールプレート間の中間部分方向に向けて、両者間の隙間が小さくなる傾斜面を形成したものであるので、シールプレートの平滑面化が行ない易くなり、シールプレートとスリーブ間の動圧が均質化され、動作に対する信頼性が極めて高いものとなる。
すなわち、本発明においては、前記シールプレートの外周部に対応するスリーブ部分に、潤滑流体シール用の環状溝を設け、この環状溝内には、前記シールプレートとは別体構成で、かつこのシールプレートの外周部に装着した潤滑流体シール用の円筒体を挿入し、これらの円筒体と環状溝の対向する面のいずれか一方には、前記スリーブの両側に設けたシールプレート間の中間部分方向に向けて、両者間の隙間が小さくなる傾斜面を形成したものであり、特にシールプレートと潤滑流体シール用の円筒体を別体とすることで、シールプレートのスリーブに対向する面を、平滑面とすることが可能で、このことがシールプレートとスリーブ間の動圧を均質化させることになり、その結果として動作に対する信頼性が極めて高いものとなるのである。
したがって、図7に示すようなハードディスク装置17等の各種情報記録再生装置などへの活用が、大きく期待されるものである。
本発明の1実施形態を示す断面図 その要部拡大断面図 本発明の他の実施形態の要部拡大断面図 本発明のさらに他の実施形態の断面図 その要部拡大断面図 本発明のさらにまた他の実施形態の要部拡大断面図 情報記録再生装置の断面図
符号の説明
1 ベース
2 貫通孔
3 シャフト
4 スリーブ
5 シールプレート
6 ハブ
7 マグネット
8 ステータ
9 潤滑流体シール用の環状溝
10 連通孔
11 潤滑流体シール用の円筒体
11a 傾斜部
11b 外周面
11c 凹部
11d 凹部
11e 突起
12 潤滑流体
13 吸引板
14 記録ディスク
15 記録再生用ヘッド
16 スピンドルモータ
17 ハードディスク装置(または情報記録再生装置)
18 カバー
19 段部
20 接着溝
21 逃げ部
22 ディスク載置面
23 ハブ組立品

Claims (16)

  1. シャフトと、このシャフトの外周に回転自在に装着したスリーブと、このスリーブの両端側に対応するシャフト部分に固定したシールプレートとを備え、前記シャフトとスリーブとの少なくとも一方、および前記シールプレートとスリーブの少なくとも一方に動圧溝を設けた流体軸受装置において、
    前記シールプレートの外周部に対応するスリーブ部分に、潤滑流体シール用の環状溝を設け、この環状溝内には、前記シールプレートとは別体構成で、かつこのシールプレートの外周部に装着した潤滑流体シール用の円筒体を挿入し、これらの円筒体と環状溝の対向する面のいずれか一方には、前記スリーブの両側に設けたシールプレート間の中間部分方向に向けて、両者間の隙間が小さくなる傾斜面を形成した流体軸受装置。
  2. シールプレートを金属で形成し、潤滑流体シール用の円筒体を合成樹脂で形成した請求項1に記載の流体軸受装置。
  3. シールプレートをステンレス鋼で形成し、潤滑流体シール用の円筒体をポリエーテルイミド(PEI)で形成した請求項2に記載の流体軸受装置。
  4. スリーブを金属で形成し、潤滑流体シール用の円筒体に傾斜面を形成した請求項1から3のいずれか1つに記載の流体軸受装置。
  5. シールプレートの外周面と、これに接する潤滑流体シール用の円筒体の内周面の少なくとも一方には、傾斜面を設けた請求項1から4のいずれか1つに記載の流体軸受装置。
  6. シールプレートの外周面と、これに接する潤滑流体シール用の円筒体の内周面の一方には、凸部を設け、他方には、この凸部が突入する凹部を設けた請求項1から4のいずれか1つに記載の流体軸受装置。
  7. 潤滑流体シール用の円筒体の外端側には、突起を設けた請求項1から6のいずれか1つに記載の流体軸受装置。
  8. シールプレートの外端の外周面部分には、壁面を設けた請求項1から6のいずれか1つに記載の流体軸受装置。
  9. シールプレートと、潤滑流体シール用の円筒体の接合面で、シールプレートの外端側部分には、溝を設け、この溝内には、シール用接着剤を設けた請求項1から8のいずれか1つに記載の流体軸受装置。
  10. 請求項1から9のいずれか1つに記載の流体軸受装置のスリーブの外周に、ハブを一体化したスピンドルモータ。
  11. 請求項1から9のいずれか1つに記載の流体軸受装置のシャフトの外周に、ハブを一体化したスピンドルモータ。
  12. 請求項10に記載のスピンドルモータのシャフトをベースに植設した情報記録再生装置。
  13. 請求項11に記載のスピンドルモータのスリーブをベースに植設した情報記録再生装置。
  14. シャフトと、このシャフトの外周に回転自在に装着したスリーブと、このスリーブの両端側に対応するシャフト部分に固定したシールプレートとを備え、前記シャフトとスリーブとの少なくとも一方、および前記シールプレートとスリーブの少なくとも一方に動圧溝を設けた流体軸受装置において、
    前記スリーブの外周部に段部を形成し、その段部によってハブを軸方向に位置決めすることを特徴とするスピンドルモータ。
  15. 請求項14に記載のスピンドルモータのシャフトをベースに植設した情報記録再生装置。
  16. 請求項14に記載のスピンドルモータのシャフト先端部を押圧することによって、前記ベースに設けられたベース基準面に対する、前記ハブに設けられたディスク載置面の軸方向高さを所定の値に収めるように、シャフトをベースに植設するスピンドルモータの製造方法。
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