JP2010144010A - カーボンブラックの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】水素含有量に着目したカーボンブラックの製造方法の提供。
【解決手段】カーボンブラックの製造方法において、原料炭化水素が高温燃焼ガス流中に導入されてから第1の急冷媒体が導入されるまでの滞留時間をt(秒)、第1の急冷媒体が導入される直前の反応温度をT(℃)とし、第1の冷却媒体が導入されてから次の第2の急冷媒体が導入されるまでの滞留時間をt(秒)、第2の急冷媒体が導入される直前の反応温度をT(℃)とし、さらに第2の急冷媒体が導入されてから前記反応停止帯域通過までの反応ガス流の滞留時間t(秒)、反応停止帯域で反応ガス流を急冷して反応を終結する直前の反応温度(反応継続兼冷却室の下流端空間近傍での温度)をT(℃)としたとき、それらが所定の範囲、所定の関係のもとに制御されるカーボンブラックの製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、ゴム成分への配合時にタイヤトレッド用ゴム組成物として好ましい高い耐摩耗性と優れた低発熱性を同時に満足することができるカーボンブラックの製造方法に関する。
カーボンブラックは、厳密に制御された条件下においてファーネス炉内で発生させたおよび/または外部で発生されて炉内に導入された高温燃焼ガス中へ原料炭化水素を噴霧導入し、この原料炭化水素の熱分解または不完全燃焼により生産される産業上有用なほぼ純粋な炭素元素で構成される原材料であり、ゴム配合時の組成物に対して機械的性質、特に引張り強さ、耐摩耗性などの特性を飛躍的に向上させることができるという特異な性質を有することから、タイヤをはじめとする各種ゴム製品の充填補強剤として広く、かつ約100年もの長い期間にわたって用いられてきたばかりではなく、その色彩的特徴である黒色度を利用して各種塗料、インキ用原材料などとしても利用されている。
ゴム配合用カーボンブラックは、その物理化学的特性、すなわちカーボンブラックを構成する単位粒子径、単位重量当たりの表面積(比表面積)、粒子のつながり度合(ストラクチャー)、表面性状などにより配合ゴム組成物の特定・性能に大きな影響を与えるので、要求されるゴム製品の性能、使用される環境等によって各種特性の異なるカーボンブラックが選択的に使用されている。
タイヤの接地面(トレッド部)に用いられるゴム組成物では、高速度で回転しながら道路面と接触するので摩損に対する耐性(耐摩耗性)に優れていると同時に、種々の条件下の路面との接触で生じる繰り返し変形によるゴム組成物の発熱特性に大きな影響を与えるヒステリシス特性も重要な要素である。また、路面からタイヤへの繰り返し変形によるゴム組成物の耐疲労性、耐カット性に大きな影響を与える伸び特性も重要な要素である。これら3つの特性は互いに相反する三律背反事項、すなわち一方の特性を向上させると他の特性が低下することが知られており、この解消あるいは高い次元での妥協が大きな課題となっている。
タイヤトレッド配合用カーボンブラックを用いてゴム組成物の耐摩耗性を向上させる手段、例えばより大きな比表面積、あるいは高いストラクチャーを有するカーボンブラックを採用した場合、前記の様に耐摩耗性向上以外に発熱特性と伸び特性は低下するといったように、これら特性は互いに相反する三律背反事項であり、この課題を解決するために種々の特性を有するカーボンブラックが提案されている。
例えば、カーボンブラックに含まれる炭素以外の構成元素や表面活性に着目し、カーボンブラック表面の水素量と酸素量の和、あるいは比を特定した発明(特許文献1および2など)が提案されている。
また、カーボンブラックに含有されるピリジンまたはトルエンによる溶媒抽出成分(重質タール成分:多環芳香族炭化水素成分他)を低減させることで、ゴム中での分散改良等により配合ゴム組成物の補強性、耐摩耗性を改良する発明(特許文献2および3など)が提案されている。
高温ガス流中に導入された原料炭化水素の熱分解または不完全燃焼によってわずか数ミリ秒の間に10から10個の炭素原子で構成されるカーボンブラックが生成する反応過程は極めて複雑であって未だ詳細に解明されていないが、一般に、カーボンブラック生成条件が一定であれば、カーボンブラック形成反応を停止させる急冷媒体導入位置を絞り位置から遠ざけること/および反応停止水量を下げることなどにより、UV吸光度が0.15以下という低芳香族炭化水素量含有カーボンブラックを得ることが開示されている(特許文献4)。
しかしながら、これらの発明は着色用カーボンブラックを製造する方法に関するものであり、一般に生成された後のカーボンブラックへの高温雰囲気中での長時間の暴露は表面活性を低下させることになるので、ゴム配合時での耐摩耗性あるいは低発熱性などというゴム配合時での性能特性で重要とされる特性への影響は全く考慮されていない製造方法である。
また、高温ガス流中への原料油導入から急冷媒体導入までの反応滞留時間を特定した発明が特許文献5において開示されており、原料油を導入して0.002秒以内で反応停止に至らない第1の急冷を行い、次に下流でさらに温度低下させて反応停止させるカーボンブラックの製造プロセスが記載されている。
しかしながら、この発明中の表において示されるトルエン変色(本発明ではトルエン着色透過度と表示)の値が41〜78%といずれも低い値を示し、これはカーボンブラック中に含まれる多環芳香族炭化水素量が多いことを意味しており、この成分はゴムとの相互作用は小さいか、またはほとんどないのでゴム配合時での耐摩耗性あるいは低発熱性などの特性の改良は期待できず、配合ゴムに表面汚れを発生させる欠点もある。加えて、多環芳香族炭化水素はその多くが発がん性を有していることが知られており、健康面でも低いほど好ましい。
本出願人はこれらの課題を解決する製造方法を新規に創案し、これを特許文献6として出願した。
この先願発明の要旨は次の通りである。
先願請求項1の発明は、燃焼ガス生成帯域と反応帯域および反応停止帯域を同軸上に連設したカーボンブラック反応装置を用い、燃焼ガス生成帯域内で燃料用炭化水素の燃焼により高温燃焼ガスを生成させ、引き続き反応帯域で前記高温燃焼ガス流中に原料炭化水素を噴霧導入し、不完全燃焼または熱分解反応により前記原料炭化水素から転化されたカーボンブラックを含む反応ガス流となし、次いで反応停止帯域において前記反応ガス流を急冷して反応を終結させることからなるカーボンブラック製造方法において、前記原料炭化水素が前記高温ガス流中に導入されてから急冷媒体が導入されるまでの滞留時間をt(秒)、この空間での平均反応温度をT(℃)とし、さらに急冷媒体が導入されてから前記反応停止域通過までのカーボンブラックを含む反応ガス流の滞留時間をt(秒)、この空間内での平均反応温度をT(℃)として、下記(1)式および(2)式を満たす条件下で制御することを特徴とするカーボンブラックの製造方法に関するものである。
(1)2.00≦α≦9.00
(2)−2.5α+85.0≦β≦90.0
(式中、α=t×T、β=t×Tを表す)
先願請求項2の発明は、上記αおよびβが
(1)3.00≦α≦8.00
(2)−2.5×α+85.0≦β≦86.0
の範囲を満たすことが更に好ましいとするものである。
先願請求項3の発明は、原料炭化水素導入位置から冷却媒体導入位置までの空間内および/または冷却媒体導入位置から反応停止帯域通過までの空間内に空気または酸素と炭化水素の混合物あるいはこれらの燃焼反応による燃焼ガスを含むガス体を導入添加する、先願請求項1または2記載のカーボンブラックの製造方法に関するものである。
すなわち、本出願人より開示された特許文献6の技術(以下、先願技術という)は、原料炭化水素導入位置から急冷媒体導入位置までの高温燃焼ガスと原料炭化水素が初期接触以降に経過した滞留時間をt(秒)、この空間内での平均反応温度をT(℃)とし、さらに急冷媒体が導入されてから反応停止帯域通過までの反応ガス流の滞留時間をt(秒)、この空間での平均反応温度T(℃)としたとき、各工程においてどの様な温度でどのくらいの間生成中のおよび/または生成したカーボンブラックが熱暴露を受けているかを示すこれらパラメータの積(熱履歴の程度を強さと長さの積で表示した指標)を新規に定義し、かつこれらの値が
2.00≦α≦9.00
であり、かつ
−2.5×α+85.0≦β≦90.0
(式中、α=t×T、β=t×Tを表す)
という特定の範囲の値に設定し、生成中のおよび/または生成したカーボンブラックへの熱履歴を最適化することによりゴム組成物での機械的特性、特に耐摩耗性での低下を回避でき、これによりタイヤトレッドゴム配合用カーボンブラックとして耐摩耗性と低発熱性を高度に両立できることを見出して完成させた製造方法に関するものである。
本出願人は、前記先願技術で得られたカーボンブラックに対して更なる耐摩耗性と低発熱性、更に伸び特性を高度に両立できるカーボンブラックを検討した結果、主にカーボンブラック表面に存在する活性水素の量を増加させることが有効であるとの結論に至った。しかしながら、先願技術を用いて活性水素量を増加させた場合、カーボンブラックに含有されるモノクロロベンゼンによる溶媒抽出成分(多環芳香族炭化水素成分)が増加してしまうという問題が回避できないことが判明した。
このモノクロロベンゼン抽出分は原料炭化水素が完全に熱分解されずにカーボンブラック中に残存したものであり、その起源とする性質からゴム成分への補強姓はほとんどなく、逆にゴム成分への汚れを発生させる成分として作用することがあり、また多くの多環芳香族炭化水素が有する発ガン性という健康面でのマイナスもある。
特開平4−108837号公報 特開平10−36703号公報 特開平9−40883号公報 特開平8−269360号公報 特開平3−62858号公報 特開2005−272729号公報
本発明の課題は、タイヤトレッドゴム配合用として耐摩耗性と低発熱性と伸び特性を高度に両立することに適したカーボンブラック、特にカーボンブラックの表面性状として水素放出率(%)に着目したカーボンブラックの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意検討を重ねた結果、先願技術において定義した原料炭化水素導入位置から急冷媒体導入位置までの高温燃焼ガスと原料炭化水素が初期接触以降に経過した滞留時間t(秒)と、この空間内での平均反応温度T(℃)との積を表すαの値をさらにαとαに細分化し、一層厳密に熱履歴条件を制御することで、この課題を解決することに成功した。
本発明のカーボンブラック製造方法としては、燃焼ガス生成帯域と反応帯域および反応停止帯域を同軸上に連設した反応装置を用い、燃焼ガス生成帯域内で燃料用炭化水素の燃焼により高温燃焼ガスを生成させ、引き続き反応帯域で前記高温燃焼ガス流中に原料炭化水素を噴霧導入し、不完全燃焼または熱分解反応により前記原料炭化水素から転化されたカーボンブラックを含む反応ガス流となし、次いで反応停止帯域において前記反応ガス流を反応停止温度まで冷却して反応を終結させることからなるカーボンブラックの製造方法において、前記原料炭化水素が前記高温燃焼ガス流中に導入されてから第1の急冷媒体が導入されるまでの滞留時間をt(秒)、第1の急冷媒体の導入される直前の反応温度をT(℃)とし、第1の冷却媒体が導入されてから次の第2の急冷媒体が導入されるまでの滞留時間をt(秒)、第2の急冷媒体の導入される直前の反応温度をT(℃)とし、さらに第2の急冷媒体が導入されてから前記反応停止帯域通過までの反応ガス流の滞留時間t(秒)、反応停止帯域で反応ガス流を急冷して反応を終結する直前の反応温度(反応継続兼冷却室の下流端空間近傍での温度)をT(℃)として下記(1)式、(2)式および(3)式を満たす条件下で制御することを特徴とするカーボンブラックの製造方法である。
(1)3.00≦α≦5.00
(2)5.00≦α≦8.00
(3)−2.5×(α+α)+85.0≦β≦86.0
(式中、α=t×T、α=t×T、β=t×T
ここで、本発明における各帯域について説明する。
燃焼ガス生成帯域とは、燃料と空気との反応により高温ガス流が生成される領域であり、この下流端は原料油が反応装置内に導入される点、例えば図1の8Bから原料油が導入される場合はそれよりも上流側(図1では左端)から原料油が導入される8Bまでを指す。また、複数位置より原料油が導入される場合の燃焼ガス生成帯域とは、例えば図1の8A,8B,8Cから同時に原料油が導入される場合は、原料油が導入される最も上流の8C(図1では左端)までを指す。
反応帯域1とは、原料炭化水素が導入された点(複数位置での導入の場合は最も上流側)から反応継続兼冷却室10内での温度計設置または急冷水噴霧装置設置用空間(a〜z)における反応生成物の冷却のための第1の急冷水噴霧手段(b〜vで表示され、これらの手段は反応継続兼冷却室10内で抜き差し自在であり、生産する品種、特性により使用位置は選択される)の作動(水を導入する)点までを指す。すなわち、8Bで原料油を導入し、第1の冷却媒体導入位置をcで水を導入した場合、この間の領域(8B〜c)が反応帯域1となる。
反応帯域2とは、第1の冷却媒体が導入された点から反応継続兼冷却室10内での温度計設置または急冷水噴霧装置設置用空間(a〜z)における反応生成物の冷却のために第2の急冷水噴霧手段(d〜xで表示され、これらの手段は反応継続兼冷却室10内で抜き差し自在であり、生産する品種、特性により使用位置は選択される)の作動(水を導入する)点までを指す。すなわち、第1の冷却媒体導入位置をcで水を導入し、第2の冷却媒体導入位置をhで水を導入した場合、この間の領域(c〜h)が反応帯域2となる。なお、第1の冷却媒体および第2の冷却媒体の噴霧手段設置位置のすぐ上流側空間には反応空間温度測定装置が設置されている〔例えば上記の場合にはbとgに設置され、これら温度がT(℃)とT(℃)となる〕。
反応停止帯域とは、第2の急冷水圧入噴霧手段を作動させた点よりも下側(図では右側)の帯域を指す。
また、反応停止帯域で反応ガス流を急冷して反応を終結する直前の反応温度(反応継続兼冷却室の下流端空間での温度)は図1右端のyを指し、これは下流端のz点において反応生成物分離装置に導入する雰囲気温度を低下させる冷却水導入装置を設置するためであり、このy点での温度を終結する直前の反応温度とみなすが、前記複数アルファベットの温度計設置または急冷水噴霧装置設置用空間の表示においては単に下流端近傍という意味合いだけで、設置空間の数または長さを限定するものではなく、本発明で特定した温度および滞留時間を満足させる条件で適宜選択される。
本発明のカーボンブラック製造方法においては、反応帯域および反応停止帯域におけるカーボンブラックの熱への暴露、換言すれば熱履歴の大きさを表すα、αおよびβ値が上記範囲を満たすことが必要条件であり、反応温度調整のために、原料炭化水素導入位置から急冷媒体導入位置までの範囲および/または急冷媒体導入位置から最終反応工程までの範囲に空気および酸素又は炭化水素燃焼ガス等のガス体を導入添加することができる。
また、各滞留時間の算出は燃焼帯域中に導入された燃料および空気による燃焼反応生成物を用いた公知の熱力学的計算方法により燃焼ガス流体の容積を算出し、次いで次式により求められる。
なお、原料油の分解反応および急冷媒体による体積変化は無視するものとする。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明のカーボンブラックの製造方法は、原料炭化水素導入位置から第1の急冷媒体が導入されるまでの滞留時間をt(秒)、第1の急冷媒体が導入される直前の反応温度をT(℃)とし、第1の冷却媒体が導入されてから次の第2の急冷媒体が導入されるまでの滞留時間をt(秒)、第2の急冷媒体が導入される直前の反応温度をT(℃)とし、さらに第2の急冷媒体が導入されてから前記反応停止帯域通過までの反応ガス流の滞留時間t(秒)、反応停止帯域で反応ガス流を急冷して反応を終結する直前の反応温度(反応継続兼冷却室の下流端空間近傍での温度)をT(℃)としたとき、燃焼ガス生成帯域以降の各帯域においてどの様な温度でどのくらいの時間生成中のおよび/または生成したカーボンブラックが熱を受けているかを示すこれらの積(熱履歴の程度を示す指標)を新規に定義し、かつこれらの値が
反応帯域1では3.00≦α≦5.00、
反応帯域2では5.00≦α≦8.00、
反応停止帯域では−2.5×(α+α)+85.0≦β≦86.0
(式中、α=t×T、α=t×T、β=t×Tを表す)
という特定の範囲の値に設定し、生成中のおよび/または生成したカーボンブラックへの熱履歴を最適化することで、先願技術よりも水素放出率(%)を増加させ、これによりタイヤトレッドゴム配合用カーボンブラックとして耐摩耗性と低発熱性と伸び特性を高度に両立できることを見いだして、本発明を完成させたものである。
本発明のカーボンブラックの製造方法は、原料炭化水素導入位置から第1の急冷媒体が導入されるまでの滞留時間をt(秒)、第1の急冷媒体が導入される直前の反応温度をT(℃)、それらの積をα、第1の冷却媒体が導入されてから次の第2の急冷媒体が導入されるまでの滞留時間をt(秒)、第2の急冷媒体が導入される直前の反応温度をT(℃)、それらの積をαとし、さらに第2の急冷媒体が導入されてから前記反応停止帯域通過までの反応ガス流の滞留時間t(秒)、反応停止帯域で反応ガス流を急冷して反応を終結する直前の反応温度(反応継続兼冷却室の下流端空間近傍での温度)をT(℃)とし、それらの積をβとするとき、
3.00≦α≦5.00、5.00≦α≦8.00
であり、かつ
−2.5×(α+α)+85.0≦β≦86.0
であることが目的のカーボンブラックを得るための必要条件である。
とTの積αが3.00未満の製造条件で得られるカーボンブラックは、トルエン着色透過度が90%未満、またはモノクロロベンゼン抽出量が0.15%を超え、カーボンブラック中に含有される多環芳香族炭化水素成分が多く存在し、この成分はゴムに対して十分な補強性を与えないために耐摩耗性が低下するので好ましくない。
また、αが5.00を超えた製造条件では、カーボンブラック中に含有される多環芳香族炭化水素成分は少なくなるが、先願発明の水素放出率を上回ることができず、ゴム組成物の耐摩耗性の増加の効果が見られない。
とTの積αが5.00未満の製造条件で得られるカーボンブラックについてもトルエン着色透過度が90%未満、またはトルエン抽出量が0.15%を超え、カーボンブラック中に含有される多環芳香族炭化水素成分が多く存在し、ゴムに対して十分な補強性を与えないために耐摩耗性の増加は望めない。これとは逆にαが8.00を超えた製造条件、すなわちカーボンブラック反応帯域中において過度の熱履歴を受けた条件で得られるカーボンブラックは、水素放出率が著しく低下し、ゴム組成物の耐摩耗性が低下するとともに、ゴム組成物の発熱が大きくなるため好ましくない。
また、α値およびα値が前述の範囲を満たしていたとしても、tとTの積βが
〔−2.5×(α+α)+85.0≦β≦86.0〕
の関係式値未満の製造条件、すなわち急冷媒体導入後から反応停止帯域までの熱履歴が小さい場合に得られるカーボンブラックは、トルエン着色透過度が90%以下、またはモノクロロベンゼン抽出量が0.15%を超え、逆にβ値が86.0を超える過剰な熱履歴を受ける製造条件下で得られるカーボンブラックは水素放出率が著しく低下し、ゴム組成物の耐摩耗性が低下するとともに、ゴム組成物の発熱が大きくなるため好ましくない。
また、本発明のカーボンブラックの製造方法は、反応帯域または反応停止帯域での反応温度TまたはTまたはTを調整するために、原料炭化水素導入位置から急冷媒体導入位置までの範囲および/または急冷媒体導入位置から反応停止帯域下流端までの範囲の空間内に空気又は酸素と炭化水素の混合物あるいはこれらの燃焼反応による燃焼ガス等のガス体を導入添加してもよく、反応温度TおよびT調整のために、急冷媒体導入位置での急冷媒体、例えば水の導入量等を適宜制御してもよい。
本発明によれば、カーボンブラックの製造方法おいて、特定な範囲の反応条件で製造することにより、タイヤトレッドゴム配合用として耐摩耗性と低発熱性を高度に両立しうる、高位な水素放出率と低位な含有多環芳香族炭化水素量の両立を達成した、産業上有用なカーボンブラックを提供することができる。
本発明のタイヤトレッドゴム配合用カーボンブラックは、下記の物性を有するものである。
(1)DBP吸収量(DBP)が40〜250ml/100g
(2)圧縮操作後のDBP吸収量(24M4DBP)が35〜220ml/100g
(3)CTAB吸着比表面積(CTAB)が70〜200m/g
(4)水素放出率(%)>0.350−0.000625×(CTAB)
(5)トルエン着色透過度が90%以上
本発明のカーボンブラックは、DBP吸収量が40〜250ml/100gの範囲で、かつ24M4DBP吸収量が35〜220ml/100gであることが必要であるが、DBP吸収量が95〜220ml/100gの範囲で、かつ24M4DBP吸収量が90〜200ml/100gであることがより好ましい。
DBP吸収量が40ml/100g未満または24M4DBP吸収量が35ml/100g未満では、タイヤトレッド用ゴム組成物として最低限必要な引張応力を発現することができないため好ましくない。
またDBP吸収量が250ml/100g超え、または24M4DBP吸収量が220ml/100gを超えると、最低限必要な伸びを確保することができないため好ましくない。
これに加えて、DBP吸収量および24M4DBP吸収量の上限である250ml/100gおよび220ml/100gの数値は、反応帯域中に他の成分の添加(例えば水蒸気など)がない場合にはこの上限を超えることはほとんどないことからもこの範囲が設定される(もし添加物が炉内に加えられた場合、一般的にカーボンブラックにより付与される耐摩耗性は低下するので好ましくない)。
本発明のカーボンブラックは、CTAB吸着比表面積が70〜200m/gであることが必要である。
70m/g未満では、タイヤトレッド用ゴム組成物として最低限必要な引張り強さを発現することができず、200m/gを超えると、ゴム組成物中への分散性を十分に確保できず、逆にゴム組成物の耐摩耗性等が悪化するため好ましくない。
本発明のカーボンブラックは、トルエン着色透過度が90%以上であることが必要であり、トルエン着色透過度が90%未満では、カーボンブラック中に含有される未分解成分(多環芳香族炭化水素等)が多く存在し、この成分はゴムに対して十分な補強性を与えずに耐摩耗性が低下するとともに、ゴム組成物自体を汚染するため好ましくない。
また、モノクロロベンゼン抽出量は0.15%以下であることが好ましく、これが0.15%を超えると、カーボンブラック中に含有される未分解成分(多環芳香族炭化水素等)が多くなる傾向があり、場合によってはゴムに対する補強効果、耐摩耗性を低下させることがある。
すなわち、本発明のカーボンブラックは、DBP吸収量が40〜250ml/100g、より好ましくは95〜220ml/100g、24M4DBP吸収量が35〜220ml/100g、好ましくは70〜220ml/100g、より好ましくは90〜200ml/100g、CTAB吸着比表面積が70〜200m/g、水素放出率が関係式値〔0.350−0.000625×(CTAB)〕を超え、トルエン着色透過度が90%以上のもの、あるいは、モノクロロベンゼン抽出量が0.15%以下の特性を有するものであることが好ましい。
水素放出率が関係式値以下では、タイヤトレッド用ゴム組成物の耐摩耗性が低下するとともに、ヒステリシス特性が低下するため好ましくない。
以下に本発明の実施例を比較例と対比しながら詳しく説明するが、これにより本発明の範囲が限定されるものではない。
実施例および比較例
図1〜4に示すカーボンブラック反応装置(図1)を用いて表2〜5に示すRunNo.1〜12のカーボンブラックを下記の要領で製造した。
可燃性流体導入室(内径450mmφ、長さ400mm)2の内部に反応装置頭部外周から導入された酸素含有ガスを整流するための整流板5を有する酸素含有ガス導入用円筒(内径250mmφ、長さ300mm)4とその中心軸に燃料噴霧導入手段6を備え、前記円筒の下流側は次第に収れんする収れん室(上流端内径370mmφ、下流端内径80mmφ、収れん角度5.3°)7となり、かつ収れん室7の下流側には図2に8B平面で例示したような4つの原料油噴霧口(8B−1、8B−2、8B−3、8B−4)を同一平面上に設置した4つの別個の平面を形成する原料油噴霧平面(8A〜8D)を含む原料油導入室9を有し、この下流側は反応停止用急冷水圧入噴霧手段(a〜z;200mm間隔)を26ヶ所備えた反応継続兼冷却室(内径160mmφ、長さ7500mm)10からなる、全体が耐火物で覆われた反応装置1を用いた。
ここで、反応継続兼冷却室10という名称を用いたのは、原料導入時点から前記反応停止用急冷水圧入噴霧手段の作動時点までが反応帯域1、その下流側で第2の急冷媒体導入点までが反応帯域2、第2の急冷媒体導入点以降が反応停止帯域であり、この急冷水導入位置が要求されるカーボンブラック性能により移動することがあるためである。
例えば、図1において原料油導入位置が8Bであり、第1の急冷媒体導入位置をcとし、第2の急冷媒体導入位置をhとした場合には、8Bとcまでの間が反応帯域1であり、これ以降で第2の急冷媒体水導入点hまでが反応帯域2であり、その下流側が反応停止帯域となる。
本発明において各反応帯域での温度が重要な因子となっているが、「急冷媒体の導入される直前の反応温度」とは上述の例で説明すると冷却水導入位置がcである場合にはその1つ上流側、すなわち冷却水の導入位置でbにおける反応室での温度を意味し、この各断面での図を図3および図4として示す。同様にして、第2の急冷媒体の導入位置がhの場合にはその1つ前のgの位置で測定した温度が直前の温度となる。また、反応停止帯域で反応を終結させる(下流にある分離装置への導入温度調節用)の水噴霧装置設置位置がzの場合にはその1つ前のyの位置で測定した温度が直前の温度となる。
燃料には比重0.8622(15℃/4℃)のA重油を用い、原料油としては表1に示した性状の重質油を使用した。
なお、0.8622(15℃/4℃)は15℃のときのA重油の質量と4℃の水の質量との比が0.8622となることを表示している。
前記のカーボンブラック反応装置を用い、表2〜表3に示した発明の要件を満たす操作条件および外された操作条件によりカーボンブラックを製造した。
カーボンブラック製造条件は、前述の反応装置を用いて実施例カーボンブラックおよび比較例カーボンブラックを導入総空気量、原料油導入量および温度、燃料導入量、また、原料炭化水素導入位置から第1の急冷媒体導入位置までの滞留時間、第1の急冷媒体導入直前の反応温度、さらに第1の急冷媒体が導入されてから第2の急冷媒体が導入されるまでの滞留時間、第2の急冷媒体が導入される直前の反応温度、および第2の急冷媒体が導入されてから反応停止帯域通過までの滞留時間、反応停止帯域で反応ガス流を急冷して反応を終結する直前の反応温度などの条件を表2〜3記載のように調整して製造したものである。
前記表2〜表3の操作条件により製造された各カーボンブラックの物理化学的特性等を表4〜表5に示した。
本発明に記載のカーボンブラックの各特性は、下記の方法により測定されたものである。
(1)DBP吸収量、24M4DBP吸収量
JIS K6217−4:2001に記載の方法で測定され、カーボンブラック100g当たりに吸収されるジブチルフタレート(DBP)のmlで表示される。
(2)CTAB吸着比表面積
JIS K6217−3:2001に記載の方法により測定され、単位重量当たりの比表面積m/gで表示される。
(3)トルエン着色透過度
JIS K6218:1997の第8項B法に記載の方法により測定され、純粋なトルエンの透過率を100%としたときの処理液の透過率(%)で表示される。
数字が大きいほどトルエン汚染度が小さい、すなわち未分解芳香族炭化水素成分が少ないことを意味する。
(4)水素放出率
(a)カーボンブラック試料を105℃の恒温乾燥機中で1時間乾燥し、デシケータ
中で室温まで冷却する。
(b)スズ製のチューブ状サンプル容器に試料約10mgを精秤し、圧着・密栓する。
(c)水素分析装置〔堀場製作所EMGA621W〕でアルゴン気流下、2000℃で
15分間加熱したときの水素ガス発生量を測定し、その質量分率(%)を求める。
(5)モノクロロベンゼン抽出量
JIS K6218−5:2005「ゴム用カーボンブラック−付随的特性−溶媒抽出量の求め方」に準拠し、溶媒としてモノクロロベンゼンを用い、抽出時間として16時間行って抽出量(%)を測定した。
表4および5に示した物理化学特性を有するRunNo.1〜12のカーボンブラックの性能を評価するために、表6に示した配合割合でゴム組成物を調製し、その特性試験を行った。
その結果を表7〜8に示す。なお、各ゴム特性の性能評価は比較例RunNo.8を対照標準(この特性値を100)とした指数で表した。
ゴム特性は次のようにして測定した。
(1)ゴム配合方法
表6に示す配合割合のゴム組成物をバンバリーミキサーを用いて混練し、さらに加圧型加硫装置で145℃で30分間加硫して加硫ゴムを得た。
(2)ランボーン耐摩耗指数評価
ランボーン摩耗試験器を用いて摩耗損失量を測定し、次式より耐摩耗性指数を算出した。
なお、数値が大きい程、耐摩耗性に優れる。
耐摩耗指数=(S/T)×100
ここで、S:比較基準(比較例RunNo.8)試験片の摩耗損失量
T:各ゴム試験片の摩耗損失量
(3)反発弾性指数評価
JIS K6255:1996に記載の方法により反発弾性を測定した。
なお、測定値は比較例(RunNo.8)の試験片の反発弾性を100として指数で表示した。
指数値が大きい程、反発弾性が高く、低発熱性に優れることを示す。
(4)引張り試験(Eb)
JIS K6251:2004「加硫ゴムおよび熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に記載された方法により実施した。試験片はダンベル状3号形を用い、測定温度25℃、引張速度500mm/minで測定し、破断時の伸び(Eb)を算出した。
なお、測定値は比較例(RunNo.8)の試験片の伸び(Eb)を100として指数で表示した。
指数値が大きい程、伸びが高く、耐疲労性、耐カット性に優れることを示す。
表4と5に示した物理化学特性、および表7と8に示したゴム特性の結果から、本発明によるカーボンブラック製造プロセスの効果・利点を説明する。
RunNo.1〜4のカーボンブラックは本発明製造プロセスにかかるものであり、RunNo.5〜12のカーボンブラックは本発明の特定要件の1つまたはそれ以上の要件を外れた比較例である。
RunNo.5は本発明製造条件の必須要件の1つであるαの値が上限の5.0を上回った例であり、反発弾性および伸びはRunNo.1と近似するがランボーン耐摩耗特性において性能低下が認められ、RunNo.6はαが算出値の上限を上回った例であり、反発弾性および伸びはRunNo.2と近似するがランボーン耐摩耗性については劣る。また、RunNo.7は本発明製造条件の必須要件の1つであるβの値が本発明範囲である、−2.5×(α+α)+85≦βを充たしておらず、更に本発明目的生成物であるトルエン着色透過度が90%以下の例であり、反発弾性および伸びはRunNo.3と近似するがランボーン耐摩耗性において低下が見られる。RunNo.8は本発明製造条件の必須要件の1つであるαとβの値が本発明範囲の上限を上回った例であり、反発弾性および伸びはRunNo.4と近似するがランボーン耐摩耗性において特性が劣る。
さらに、RunNo.9は、本発明製造条件の必須要件の1つであるαおよびαの値がいずれも本発明範囲の上限を上回った例であり、伸びはRunNo.3と近似するがランボーン耐摩耗性および伸びについては劣り、RunNo.10は、本発明製造条件の必須要件の1つであるαおよびβの値がいずれも本発明範囲の上限を上回った例であり、反発弾性はほぼRunNo.3と近似するがランボーン耐摩耗性および伸びにおいて低下している。
RunNo.11とRunNo.12は、本発明における第2の急冷媒体を導入しない例、すなわち特許文献6(特開2005−272729)の記載に基づいた製造例である(表の表示としてはαを特許文献6のαと読み替え、αは−として表示)。RunNo.11およびRunNo.12は、共に熱履歴が高いためトルエン抽出量は少ないものの、本発明製造条件により得られたカーボンブラックよりも水素放出率が低く、そのためランボーン摩耗および反発弾性に効果が見られない。
表7および8に示したゴム配合特性から、実施例で開示された製造条件を満たすカーボンブラックは、それぞれ対応する比較例と比べていずれも非常に良好な耐摩耗性とともに低発熱性(反発弾性で評価され、高いほど良好)の点においてもかなりのレベルを維持していることが判る。
本発明に用いるカーボンブラック反応装置の一例の縦断正面説明図である。 図1のA−A矢視における断面図である。 図1のB−B矢視断面における反応炉温度測定用装置を含む断面図である。 図1のC−C矢視における第1急冷媒体導入の断面図である。
符号の説明
1 カーボンブラック反応装置
2 可燃性流体導入室
3 酸素含有ガス導入管
4 酸素含有ガス導入用円筒
5 整流板
6 燃料油噴霧装置導入管
7 収れん室
8A 原料油噴霧平面
8B 原料油噴霧平面
8C 原料油噴霧平面
8D 原料油噴霧平面
9 原料油導入室
10 反応継続兼急冷室
a〜y 温度計設置または急冷水噴霧装置設置用空間
z 下流側雰囲気温度調整用冷却水噴霧空間
Tc 炉温測定用熱電対装置
Qa1,Qa2 10空間内の急冷水圧入噴霧手段設置空間に設置された急冷水圧入噴霧ノズル

Claims (2)

  1. 燃焼ガス生成帯域と反応帯域および反応停止帯域を同軸上に連設した反応装置を用い、燃焼ガス生成帯域内で燃料用炭化水素の燃焼により高温燃焼ガスを生成させ、引き続き反応帯域で前記高温燃焼ガス流中に原料炭化水素を噴霧導入し、不完全燃焼または熱分解反応により前記原料炭化水素から転化されたカーボンブラックを含む反応ガス流となし、次いで反応停止帯域において前記反応ガス流を反応停止温度まで冷却して反応を終結させることからなるカーボンブラックの製造方法において、前記原料炭化水素が前記高温燃焼ガス流中に導入されてから第1の急冷媒体が導入されるまでの滞留時間をt(秒)、第1の急冷媒体の導入される直前の反応温度をT(℃)とし、第1の急冷媒体が導入されてから次の第2の急冷媒体が導入されるまでの滞留時間をt(秒)、第2の急冷媒体の導入される直前の反応温度をT(℃)とし、さらに第2の急冷媒体が導入されてから前記反応停止帯域通過までの反応ガス流の滞留時間t(秒)、反応停止帯域で反応ガス流を急冷して反応を終結する直前の反応温度(反応継続兼冷却室の下流端空間近傍での温度)をT(℃)として下記(1)式、(2)式および(3)式を満たす条件下で制御することを特徴とするカーボンブラックの製造方法。
    (1)3.00≦α≦5.00
    (2)5.00≦α≦8.00
    (3)−2.5×(α+α)+85.0≦β≦86.0
    (式中、α=t×T、α=t×T、β=t×T
  2. 原料炭化水素導入位置から急冷媒体導入位置までの範囲の帯域内および/または急冷媒体導入位置から反応停止帯域通過までの範囲の帯域内に空気または酸素と炭化水素の混合物あるいはこれらの燃焼反応による燃焼ガスを含むガス体を導入添加する、請求項1記載のカーボンブラックの製造方法。
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