JP2010138336A - 液晶材料及び液晶装置、並びに電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】プロジェクター等の投射型装置に用いられる液晶材料において、耐光性に優れた液晶材料及び液晶装置、並びに電子機器を提供する。
【解決手段】液晶材料は、芳香環を含んでなり、芳香環は、5個以上の炭素によって構成されるメチレン鎖を介して、ラジカル捕捉剤と結合している。これにより、液晶材料のベンジル位において発生したラジカル反応を確実に捕捉することができる。よって、ラジカル反応による表示特性の劣化を防止することができ、液晶材料の耐光性を高めることが可能である。
【選択図】なし

Description

本発明は、液晶材料及び該液晶材料を備えた液晶装置、並びに該液晶装置を備えた、例
えば液晶プロジェクター等の電子機器の技術分野に関する。
この種の液晶材料として、例えば一対の基板間に液晶層として挟持されることで、画像
を表示する液晶装置として構成されるものがある。このような液晶装置では、画像を表示
する際、液晶層に比較的強い光が入射されるため、例えば光励起に起因したラジカル反応
等によって液晶の表示特性が劣化し、画質の低下を招いてしまう場合がある。
これに対し、例えば特許文献1では、液晶層に紫外線吸収剤等の添加剤を加えることで
、耐光性を向上させるという技術が提案されている。また特許文献2では、ラジカル捕捉
性能を有するキラルドーパントについての技術が提案されている。更に特許文献3では、
液晶性を兼ね備えたラジカル捕捉剤についての技術が提案されている。
特開平8−176549号公報 特表2006−502205号公報 特開平9−124529号公報
しかしながら、上述した特許文献1及び特許文献2に係る技術では、ラジカル反応が開
始されてから、実際に捕捉が行われるまでに比較的時間がかかるため、他の液晶分子や配
向膜等に反応が連鎖してしまう可能性が高くなってしまう。また、特許文献3に係る技術
では、他の分子で発生したラジカル反応についての捕捉は可能であるものの、自分子にお
いて発生したラジカル反応については捕捉が行えない。即ち、上述した各技術には、液晶
における耐光性を十分に高めることができないという技術的問題点がある。
本発明は、例えば上述した問題点に鑑みなされたものであり、耐光性に優れた液晶材料
及び液晶装置、並びに電子機器を提供することを課題とする。
本発明の液晶材料は上記課題を解決するために、芳香環を含んでなる液晶材料であって
、前記芳香環は、5個以上の炭素によって構成されるメチレン鎖を介して、ラジカル捕捉
剤と結合している。
本発明の液晶材料には、例えばベンゼン環等の芳香環を含んでおり、典型的には、複数
の芳香環が連なるように結合された構造を有している。液晶材料に含まれる芳香環は、5
個以上の炭素によって構成されるメチレン鎖を介して、ラジカル捕捉剤と結合されている
。尚、ここでの「ラジカル捕捉剤」とは、ラジカル捕捉能を有する物質を意味しており、
典型的には酸化防止剤として機能することでラジカル反応を捕捉するものである。
本発明の液晶材料は、典型的には、芳香環にメチレン鎖の一端が結合されており、ラジ
カル捕捉剤にメチレン鎖の他端が結合された構造である。但し、芳香環及びラジカル捕捉
剤が、メチレン鎖に加えて、他の官能基等を介して結合されるようにしてもよい。即ち、
芳香環及びラジカル捕捉剤は夫々、直接メチレン鎖に結合されていなくともよい。
また、本発明の液晶材料中に芳香環が複数含まれる場合には、1つの芳香環について上
述したような構成とされていればよく、メチレン鎖と結合されていない芳香環が存在して
いても構わない。加えて、芳香環は、メチレン鎖が結合されている位置以外で、他の官能
基(例えば、フッ素や塩素等)と結合していても構わない。
ここで、芳香環におけるメチレン鎖と結合した部分(即ち、ベンジル位)は、他の部位
と比べて脱水素によるラジカル反応を起こし易いという性質を持っている。よって、通常
の液晶材料に光が照射されると、先ず芳香環のベンジル位において光励起によるラジカル
反応が開始され、そのベンジル位から反応が連鎖的に進行してしまう可能性が高い。ラジ
カル反応が進行すると、液晶材料の表示特性が劣化し、液晶による画像表示等に不都合が
生じてしまうおそれがある。
しかるに、本発明の液晶材料における芳香環には、上述したようにメチレン鎖を介して
、ラジカル捕捉剤が結合されている。そして特に、ラジカル捕捉剤は、メチレン鎖を介し
て芳香環に結合されているため、芳香環に対してある程度自由に移動することが可能とさ
れている。具体的には、例えばメチレン鎖が折れ曲がることによって、ラジカル捕捉材が
芳香環側に回り込むような形状となり、芳香環との距離が縮められる。これにより、芳香
環におけるベンジル位において発生したラジカル反応を速やかに捕捉することが可能とな
る。
更に、芳香環とラジカル捕捉剤とを結合しているメチレン鎖は、5個以上の炭素によっ
て構成されているため、ラジカル捕捉剤に十分な自由度が与えられることとなる。仮に、
メチレン鎖が4個以下の炭素によって構成されていると、メチレン鎖の長さが短すぎて、
ラジカル捕捉剤によって、ラジカル反応を捕捉することが極めて困難となってしまう。こ
れに対し、メチレン鎖を5個以上の炭素によって構成するようにすれば、ラジカル捕捉剤
によって、確実にラジカル反応を捕捉することが可能となる。尚、典型的な液晶材料の構
成からすれば、芳香環とラジカル捕捉剤とが、6個の炭素によって構成されるメチレン鎖
によって結合されている場合に、極めて好適にラジカル反応を捕捉することができる。
以上説明したように、本発明の液晶材料によれば、光が投射されることに起因して発生
するラジカル反応を好適に捕捉することができるため、ラジカル反応が進行することによ
る表示特性の劣化を防止することができる。即ち、液晶材料の耐光性を高めることが可能
である。
本発明の液晶材料の一態様では、前記メチレン鎖は、20個以下の炭素によって構成さ
れている。
この態様によれば、芳香環とラジカル捕捉剤とを結合するメチレン鎖が20個以下の炭
素によって構成されているため、メチレン鎖が、ラジカル捕捉剤によってラジカル反応を
捕捉し易い長さとされる。
仮に、メチレン鎖が20個より多くの炭素によって構成されている場合、メチレン鎖が
長くなることによって、ラジカル捕捉剤と芳香環との距離が大きくなり過ぎてしまい、ラ
ジカル反応の捕捉が適切に行えない可能性が生じる。また、粘度が高くなってしまうため
、液晶材料としての機能を発揮できなくなるおそれもある。
これに対し、本態様に係る液晶材料では、メチレン鎖が適切な長さとされているため、
液晶材料としての機能を確実に発揮できると共に、好適にラジカル反応の捕捉を行うこと
ができる。従って、より好適に表示特性の劣化を防止することができ、確実に液晶材料の
耐光性を高めることが可能である。
本発明の液晶材料の他の態様では、前記ラジカル捕捉剤は、ヒンダードフェノール系酸
化防止剤、アミン系酸化防止剤及びヒンダードアミン系酸化防止剤のいずれかである。
この態様によれば、ラジカル捕捉剤が、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、アミン系
酸化防止剤及びヒンダードアミン系酸化防止剤のいずれかとされているため、これらの酸
化防止機能によって、ラジカル反応を確実に捕捉することができる。従って、確実に液晶
材料の耐光性を高めることが可能である。
尚、本態様に係る液晶材料には、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防
止剤及びヒンダードアミン系酸化防止剤のうち、複数種類の酸化防止剤が含まれていても
構わない。
本発明の液晶材料の他の態様では、前記芳香環は、ターフェニル基を構成している。
この態様によれば、芳香環によってターフェニル基が構成されている(即ち、3つの芳
香環が連なるように結合されている)ため、液晶材料全体で見た場合のベンジル位におけ
るラジカル反応の発生割合が高い。よって、ラジカル捕捉剤により、芳香環のベンジル位
におけるラジカル反応を捕捉可能であるという効果は、より顕著に発揮されることとなる
。従って、極めて効果的に液晶材料の耐光性を向上させることが可能である。
本発明の液晶装置は上記課題を解決するために、上述した本発明の液晶材料(但し、そ
の各種態様も含む)を備える。
本発明の液晶装置によれば、上述した本発明に係る液晶材料を具備してなるので、比較
的強い光が投射され続けても、表示特性の劣化による画質の低下を防止することができる
。よって、高品質な画像を表示することが可能である。
尚、液晶装置には、複数種類の液晶材料が用いられる場合があるが、複数種類の液晶材
料のうち、少なくとも1種類が本発明の液晶材料であれば、上述した効果は得られる。
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の液晶装置(但し、そ
の各種態様も含む)を備える。
本発明の電子機器によれば、上述した本発明に係る液晶装置を具備してなるので、高品
質な表示を行うことが可能な、投射型表示装置、テレビ、携帯電話、電子手帳、ワードプ
ロセッサー、ビューファインダー型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダー、ワーク
ステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる
。特に、液晶装置がライトバルブとして用いられる投射型表示装置では、液晶装置に比較
的強い光が入射することになるため、本発明の効果は極めて顕著に発揮される。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する発明を実施するための最良の形態から明らか
にされる。
以下では、本発明の実施形態について、適宜図を参照しつつ説明する。
<液晶材料>
本実施形態に係る液晶材料は、例えば下記式(1)で表される物質であり、本発明の「
芳香環」の一例であるベンゼン環に、メチレン鎖を介して、本発明の「ラジカル捕捉剤」
の一例であるヒンダードフェノール系酸化防止剤が結合された構造である。但し、メチレ
ン鎖は、5個以上且つ20個以下の炭素によって構成されている(即ち、5≦n≦20)
Figure 2010138336
ベンゼン環に結合している官能基X、Y1及びY2は、例えばフッ素(F)や塩素(C
l)等である。尚、ここでは説明の便宜上、液晶材料を2つのベンゼン環を含むものとし
て図示しているが、より多くのベンゼン環が結合されたもの(例えば、ターフェニル基を
含むもの)であってもよい。
本実施形態に係る液晶材料は、上述したように酸化防止剤を有する構造であるため、酸
化防止剤によって、ベンゼン環のベンジル位において発生したラジカル反応を捕捉するこ
とが可能である。
液晶材料には、例えば投射型の液晶表示装置として動作する際に、光源光等の比較的強
い光が投射されることになる。この際、ベンゼン環におけるベンジル位では特に、光励起
によるラジカル反応が開始され、そのベンジル位から反応が連鎖的に進行してしまう可能
性が高い。
より具体的には、ベンゼン環を構成する炭素に結合している水素の結合解離エネルギー
が104kcal/molであるのに対し、ベンゼン環のベンジル位の炭素に結合してい
る水素の結合解離エネルギーは85kcal/molである。このように、両者の結合解
離エネルギーには約20kcal/molの差がある。よって、この差分だけ、ベンジル
位におけるラジカルが発生する確率が高いと考えることができる。
仮に、ベンジル位においてラジカル反応が発生し、反応が連鎖的に進行したとすると、
液晶材料の表示特性が劣化してしまう。これにより、液晶材料が用いられる液晶表示装置
では、例えば表示される画像にムラが生じ、画質の低下を招いてしまうおそれがある。
ここで、下記式(2)で表されるような、ベンゼン環にシクロヘキシル環が結合された
液晶材料を比較例として考える。
Figure 2010138336
式(2)で表される液晶材料では、シクロヘキシル環にラジカル反応を捕捉する機能が
ないため、仮にベンジル位においてラジカル反応が発生したとしても、それを捕捉するこ
とが不可能である。よって、このような場合には、例えば液晶材料に対して紫外線吸収剤
等の添加剤を加えることで対応せざるを得なくなる。添加剤が添加されてしまうと、液晶
材料における不純物質を増加させてしまうことになるので実践上好ましくない。
次に、下記式(3)で表されるような、酸化防止剤が2個の炭素から構成されるメチレ
ン鎖によって結合された液晶材料を比較例として考える。
Figure 2010138336
式(2)で表される液晶材料は、本実施形態と概ね同様の構造であるが、メチレン鎖の
長さが十分でないため、ラジカル捕捉剤がラジカル反応を捕捉できる位置まで移動するこ
とができない。より具体的には、ラジカル反応を捕捉する酸素原子が、ベンゼン環におけ
るベンジル位に回り込むように移動することができない。よって、液晶材料における他の
分子におけるラジカル反応は捕捉できたとしても、自分子において発生したラジカル反応
を捕捉することができない。
これに対し、式(1)で表される本実施形態に係る液晶材料では、酸化防止剤が、5個
以上のメチレン差を介して、ベンゼン環に結合されている。よって、式(2)で表される
液晶材料と比べると、酸化防止剤のベンゼン環に対する移動自由度が大きい。よって、自
分子におけるベンゼン環のベンジル位で発生したラジカル反応を、確実に捕捉することが
可能となる。従って、液晶材料の耐光性は確実に向上する。
尚、典型的には、メチレン鎖が長くなればなる程、液晶材料の粘度は高くなる。このた
め、メチレン鎖の長さが長くなり過ぎてしまうと、液晶材料としての機能を発揮できなく
なるおそれがある。しかるに本実施形態に係る液晶材料のように、メチレン鎖を構成する
炭素を20個以下とすれば、液晶材料としての機能を確実に発揮させつつ、好適にラジカ
ル反応の捕捉を行うことができる。
ちなみに、本実施形態に係るメチレン鎖を5個以上且つ20個以下の炭素から構成する
場合であっても、多少は液晶材料における粘度が高くなってしまうことが考えられる。こ
れに対しては、液晶装置等に含まれる液晶材料全てを本実施形態に係る液晶材料とせずに
、部分的に本実施形態に係る液晶材料を用いるようにすることで、粘度が高くなることに
よる表示特性の変化を低減しつつ、ラジカル反応の発生を抑制することができる。
本実施形態に係る液晶材料において、ベンゼン環にメチレン鎖を介して結合される酸化
防止剤(即ち、ラジカル捕捉剤)は、式(1)に示したヒンダードフェノール系酸化防止
剤に限られず、ラジカル捕捉機能を有する物質であれば、様々なものを用い得ることがで
きる。
具体的には、例えば下記式(4)で表されるような、ヒンダードアミン系酸化防止剤(
又は、単にアミン系酸化防止剤)を、メチレン鎖を介してベンゼン環に結合した場合であ
っても、上述した効果と同様の効果を得ることが可能である。
Figure 2010138336
また、本実施形態に係る液晶材料の基本骨格(即ち、酸化防止剤及びメチレン鎖以外の
構造)は、上記式(1)に示すような構造に限られず、様々な構造とすることができる。
Figure 2010138336
例えば、上記式(5)のように、メチレン鎖と結合していないベンゼン環が、シアノ基
を有するような構造とされていてもよい。
Figure 2010138336
また、上記式(6)のように、ベンゼン環同士が、エステル基を介して結合されるよう
な構造とされていてもよい。
Figure 2010138336
更には、上記式(7)のように、ベンゼン環に結合された炭素同士が3重結合(又は、
2重結合)されると共に、メチレン鎖と結合されていないベンゼン環がエーテル結合を有
するような構造とされていてもよい。
本実施形態に係る液晶材料は、典型的には、式(1)や式(4)から式(7)等に示し
たように、ベンゼン環にメチレン鎖の一端が結合されており、酸化防止剤にメチレン鎖の
他端が結合された構造である。但し、ベンゼン環及び酸化防止剤が、メチレン鎖に加えて
、他の官能基等を介して結合されるようにしてもよい。具体的には、例えば下記式(8)
に示すように、ベンゼン環とメチレン鎖との間にシクロヘキシル環が結合された構造でも
よい。
Figure 2010138336
式(8)で表される液晶材料では、シクロヘキシル環におけるベンゼン環と結合された
炭素(即ち、ベンジル位)において、ラジカル反応が発生する確率が高い。このような場
合であっても、酸化防止剤が回り込むように移動することで、確実にラジカル反応を捕捉
することができる。尚、上述した場合のように、ラジカル反応が発生する位置と酸化防止
剤との間の距離が変わってしまうような場合には、メチレン鎖を構成する炭素の数を変化
させることによって(即ち、メチレン鎖の長さを変化させることによって)、より好適に
ラジカル反応を捕捉可能とすることができる。
上述したように、本実施形態に係る液晶材料は、様々な構造をとることができる。但し
、上記式(5)から式(8)で表されるような液晶材料では、式(1)で表されるような
液晶材料と比べて官能基の数が多くなるため、その部分においてラジカル反応が発生する
確率が増加してしまう。このため、式(5)から式(8)で表されるような液晶材料より
、式(1)で表されるような比較的単純な組成の液晶材料の方が、ラジカル反応の発生率
を低減することができる。
この結果からすれば、例えば液晶装置に複数の液晶材料が用いられる場合において、比
較的単純な基本骨格を有する液晶材料のみを、本実施形態に係る液晶材料とすることで、
より効率的にラジカル反応を捕捉可能とすることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る液晶材料によれば、液晶材料の耐光性を極めて
効果的に高めることが可能である。
<液晶装置>
次に、上述した液晶材料を備える液晶装置について、図1及び図2を参照して説明する
。ここに図1は、本実施形態に係る液晶装置の全体構成を示す平面図であり、図2は、図
1のH−H´線断面図である。尚、以下の実施形態では、本発明の液晶装置の一例である
駆動回路内蔵型のTFT(Thin Film Transistor)アクティブマトリクス駆動方式の液晶
装置を例にとる。
図1及び図2において、本実施形態に係る液晶装置では、TFTアレイ基板10と対向
基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10は、例えば石英基板、ガラス基
板等の透明基板や、シリコン基板等である。対向基板20は、例えば石英基板、ガラス基
板等の透明基板である。TFTアレイ基板10と対向基板20との間には、上述した液晶
材料を含んでなる液晶層50が封入されている。尚、液晶層50に複数種類の液晶材料が
含まれる場合は、少なくとも1種類の液晶材料が本実施形態に係る液晶材料であればよい
液晶層50は、一対の配向膜間で所定の配向状態をとる。TFTアレイ基板10と対向
基板20とは、複数の画素電極が設けられた画像表示領域10aの周囲に位置するシール
領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。
シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等
からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、
加熱等により硬化させられたものである。シール材52中には、TFTアレイ基板10と
対向基板20との間隔(即ち、基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバー
或いはガラスビーズ等のギャップ材が散布されている。尚、ギャップ材を、シール材52
に混入されるものに加えて若しくは代えて、画像表示領域10a又は画像表示領域10a
の周辺に位置する周辺領域に、配置するようにしてもよい。
シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領
域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。尚、このよ
うな額縁遮光膜53の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として設け
られてもよい。
周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、デ
ータ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿っ
て設けられている。走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿い、且つ、額
縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。更に、このように画像表示領域10
aの両側に設けられた二つの走査線駆動回路104間をつなぐため、TFTアレイ基板1
0の残る一辺に沿い、且つ、額縁遮光膜53に覆われるようにして複数の配線105が設
けられている。
TFTアレイ基板10上における対向基板20の4つのコーナー部に対向する領域には
、両基板間を上下導通材107で接続するための上下導通端子106が配置されている。
これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることが
できる。
図2において、TFTアレイ基板10上には、駆動素子である画素スイッチング用のT
FTや走査線、データ線等の配線が作り込まれた積層構造が形成される。この積層構造の
詳細な構成については図2では図示を省略してあるが、この積層構造の上に、ITO(In
dium Tin Oxide)等の透明材料からなる画素電極9aが、画素毎に所定のパターンで島状
に形成されている。
画素電極9aは、対向電極21に対向するように、TFTアレイ基板10上の画像表示
領域10aに形成されている。TFTアレイ基板10における液晶層50の面する側の表
面、即ち画素電極9a上には、配向膜16が画素電極9aを覆うように形成されている。
対向基板20におけるTFTアレイ基板10との対向面上には、遮光膜23が形成され
ている。遮光膜23は、例えば対向基板20における対向面上に平面的に見て、格子状に
形成されている。対向基板20において、遮光膜23によって非開口領域が規定され、遮
光膜23によって区切られた領域が、例えばプロジェクター用のランプや直視用のバック
ライトから出射された光を透過させる開口領域となる。尚、遮光膜23をストライプ状に
形成し、該遮光膜23と、TFTアレイ基板10側に設けられたデータ線等の各種構成要
素とによって、非開口領域を規定するようにしてもよい。
遮光膜23上には、ITO等の透明材料からなる対向電極21が複数の画素電極9aと
対向するように形成されている。また遮光膜23上には、画像表示領域10aにおいてカ
ラー表示を行うために、開口領域及び非開口領域の一部を含む領域に、図2には図示しな
いカラーフィルターが形成されるようにしてもよい。対向基板20の対向面上における、
対向電極21上には、配向膜22が形成されている。
尚、図1及び図2に示したTFTアレイ基板10上には、上述したデータ線駆動回路1
01、走査線駆動回路104等の駆動回路に加えて、画像信号線上の画像信号をサンプリ
ングしてデータ線に供給するサンプリング回路、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリ
チャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の
当該液晶装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。
<電子機器>
次に、上述した液晶装置を各種の電子機器に適用する場合について説明する。ここに図
3は、プロジェクターの構成例を示す平面図である。以下では、この液晶装置をライトバ
ルブとして用いたプロジェクターについて説明する。
図3に示されるように、プロジェクター1100内部には、ハロゲンランプ等の白色光
源からなるランプユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から
射出された投射光は、ライトガイド1104内に配置された4枚のミラー1106及び2
枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3原色に分離され、各原色に対応す
るライトバルブとしての液晶パネル1110R、1110B及び1110Gに入射される
液晶パネル1110R、1110B及び1110Gの構成は、上述した液晶装置と同等
であり、画像信号処理回路から供給されるR、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動されるも
のである。そして、これらの液晶パネルによって変調された光は、ダイクロイックプリズ
ム1112に3方向から入射される。このダイクロイックプリズム1112においては、
R及びBの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。従って、各色の画像が合成さ
れる結果、投射レンズ1114を介して、スクリーン等にカラー画像が投写されることと
なる。
ここで、各液晶パネル1110R、1110B及び1110Gによる表示像について着
目すると、液晶パネル1110Gによる表示像は、液晶パネル1110R、1110Bに
よる表示像に対して左右反転することが必要となる。
尚、液晶パネル1110R、1110B及び1110Gには、ダイクロイックミラー1
108によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、カラーフィルターを
設ける必要はない。
尚、図3を参照して説明した電子機器の他にも、モバイル型のパーソナルコンピュータ
ーや、携帯電話、液晶テレビや、ビューファインダー型、モニタ直視型のビデオテープレ
コーダー、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサー、
ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等が挙げられ
る。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体
から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような
変更を伴う液晶材料及び液晶装置、並びに電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれる
ものである。
実施形態に係る液晶装置の全体構成を示す平面図である。 図1のH−H´線断面図である。 液晶装置を適用した電子機器の一例たるプロジェクターの構成を示す平面図である。
符号の説明
10…TFTアレイ基板、10a…画像表示領域、16…配向膜、20…対向基板、3
0…TFT、50…液晶層、101…データ線駆動回路、102…外部回路接続端子、1
04…走査線駆動回路、1100…プロジェクター

Claims (6)

  1. 芳香環を含んでなる液晶材料であって、
    前記芳香環は、5個以上の炭素によって構成されるメチレン鎖を介して、ラジカル捕捉
    剤と結合している
    ことを特徴とする液晶材料。
  2. 前記メチレン鎖は、20個以下の炭素によって構成されていることを特徴とする請求項
    1に記載の液晶材料。
  3. 前記ラジカル捕捉剤は、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤及び
    ヒンダードアミン系酸化防止剤のいずれかであることを特徴とする請求項1又は2に記載
    の液晶材料。
  4. 前記芳香環は、ターフェニル基を構成していることを特徴とする請求項1から3のいず
    れか一項に記載の液晶材料。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の液晶材料を備えることを特徴とする液晶装置。
  6. 請求項5に記載の液晶装置を備えることを特徴とする電子機器。
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