JP2010133946A - 赤外線センサの製造方法及び赤外線センサ並びに量子型赤外線ガス濃度計 - Google Patents

赤外線センサの製造方法及び赤外線センサ並びに量子型赤外線ガス濃度計 Download PDF

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Abstract

【課題】小型でかつ簡便なセンサ形状を有し、測定ガスの流量変化や温度変化などの外乱変化に対して安定して測定することができるようにした赤外線センサの製造方法及び赤外線センサを提供すること。
【解決手段】ウェハ10を切り離して複数のセンサ素子13を形成する第1のダイシング工程と、この第1のダイシング工程により切り離されたセンサ素子13をリードフレーム14に搭載し、ワイヤ16とともに樹脂によりモールドされたセンサ素子13とリードフレーム14を個片化する第2のダイシング工程と、第1のダイシング工程の前段において、ンサ素子13の受光面13aに光学フィルタ12を形成するフィルタリング工程とを有し、センサ素子13の受光面13aに光学フィルタ12を直接一体的に形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、赤外線センサの製造方法及び赤外線センサ並びに量子型赤外線ガス濃度計に関し、より詳細には、センサ素子の受光面に光学フィルタを形成する赤外線センサの製造方法及び赤外線センサ並びに量子型赤外線ガス濃度計に関する。
一般に、赤外線センサは、人体などの物体検出や大気中の種々のガス濃度を測定するのに用いられている。この種の従来の赤外線センサとしては、上面に凹部が形成されたパッケージと、凹部の底面に載置された赤外線センサ素子と、パッケージの上面の凹部の周囲に紫外線硬化型樹脂を介して取着された板状の光学フィルタとを備えた赤外線センサが提案されている。この赤外線センサは、光学フィルタとパッケージとの接着強度を向上させることが可能になり、低コストで作製することができる光学フィルタを備えた小型化かつ高信頼性の赤外線センサを提供することができるとされている。
しかしながら、上述のような赤外線センサは、1)高価な光学フィルタの受光面の外周部をパッケージと貼り合わせるため、光学フィルタとして機能しない部分が必要となり、コストの増大を招く、2)接着剤の塗布量や塗布状態にばらつきが生じ、接着不良や、接着部以外への接着剤の滲み出しにより、例えば、人体の検知や防犯機器などに用いられる赤外線センサに適用した場合、検知範囲が狭くなり、視野特性にばらつきが生じる、といった問題点がある。
これらの問題点を解決するために、例えば、特許文献1に記載されているような赤外線センサが提案されている。この特許文献1に記載のものは、赤外線センサ素子を収容したパッケージの開口部に、赤外線センサ素子に所定の波長の赤外線を受光させる機能と、パッケージの開口部を封止する蓋としての機能とを同時に果たす光学フィルタを配設した構造を有する赤外線センサ及びその製造方法に関するものである。つまり、パッケージとして、光学フィルタを、パッケージの周壁の上端部よりも低い位置で支持する支持部と、支持部に支持された光学フィルタの側面と、パッケージの周壁との間に形成される隙間と連通する凹部とを備えたパッケージを用い、支持部に光学フィルタを支持させた状態で、凹部に接着剤を供給し、光学フィルタとパッケージの周壁との隙間に、毛細管現象により接着剤を浸入させ、光学フィルタを、接着剤を介してパッケージの開口部に固定するものである。
また、赤外線センサ素子と光学フィルタとをパッケージして一体化した赤外線センサとしては、例えば、特許文献2のものがある。この特許文献2に記載のものは、シリコン基板の表裏面のうち一方の面に異種金属の接合によるサーモパイルなどを用いた赤外線センサ部がダイヤフラム上に支持させて形成されているとともに、他方の面に光学干渉多層からなる受光波長選択用光学フィルタが形成されているものである。
また、赤外線などの光を透過する窓材と検出素子との間に、検出素子に対応し、光学薄膜によって所定の波長帯域の光のみを選択し透過させる光学フィルタが配置される赤外線センサについては、例えば、特許文献3に開示されている。
また、炎中の二酸化炭素の共鳴放射スペクトルは、4.3μmにピークを持ち、他の放射を比較するための帯域の赤外線強度と比較することにより、精度良い火災検知ができることが、例えば、特許文献4により知られている。
従来の赤外線センサとしては、熱型赤外線センサと量子型赤外線センサに分けられる。熱型赤外線センサは、赤外線のエネルギーを熱として利用したセンサであり、赤外線の熱エネルギーによりセンサ自体の温度が上昇し、その温度上昇による効果(抵抗変化、容量変化、起電力、自発分極)を電気信号に変換する素子である。この熱型赤外線センサには、焦電型(PZT、LiTaO3)、熱起電力型(サーモパイル、熱電対)、導電型(ボロメータ、サーミスタ)があり、感度に波長依存性がなく、冷却は不要である。しかも、応答速度が遅く、検出能力もあまり高くない。また、赤外線検出部と周辺部を熱的に分離する必要があるために赤外線検出部と周辺部との間に空隙をとる必要があり、上述の光学フィルタも赤外線検出部に接着できなかった。
一方、量子型赤外線センサは、半導体に赤外線が照射されると、その光量子によって発生する電子や正孔を利用するセンサであり、光導電型(HgCdTeなど)や光起電力型(InAsなど)がある。この量子型赤外線センサは、感度の波長依存性があり、高感度で、応答速度が速いという特長があるが、冷却する必要があり、ペルチェ素子やスターリングクーラーなどの冷却機構とともに用いられるのが一般的であった。
特開2007−288168号公報 特開2006−058203号公報 特開2002−243544号公報 特開2001−249047号公報
このような従来の赤外線センサ素子では、上述したセンサ温度の大幅な変化に対応するため、缶パッケージを用いて、センサ素子の周辺に空隙を設け、更に真空化したり、熱伝導率の小さいガスを充填したり、又は熱容量の大きなヒートシンク部をつけたりして、熱的に検知部を遮断、安定化することによって、この現象を緩和させられる方法が取られている。しかしながら、これらの構成では、素子の形状を複雑化、大型化、重量を増加させるとともに、パッケージに高い工作精度を要求し、コストを上昇させる原因になっていた。
また、缶パッケージを使用せずにモールド樹脂等のパッケージを使用したり、赤外線素子の表面上に直接フィルタをつけたものなども提案されているが、これらのものの場合、熱型の赤外線センサ素子を利用した場合には、熱的な分離が不充分なために測定する気体の温度や流量が大幅に変化した場合には、安定な測定が行えないという問題があった。
また、従来の量子型赤外線センサを用いた場合、常温で安定に高い感度を得ることが出来ないため、素子を大型のヒートシンクで熱的に安定化させる方法や、ペルチェ素子や液体窒素で素子を冷却する方法が行われる。素子を冷却することによる結露を防ぐためと、外部への熱伝導を抑えるためにXe、Ne等の熱伝導率の低いガスで封入する等の目的で、熱型赤外線センサと同様に缶パッケージが使用される。そのため、素子の大型化や形状の複雑化、パッケージに高い工作精度を要求するため、コストを上昇させるという問題があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、小型でかつ簡便なセンサ形状を有し、測定ガスの流量変化や温度変化などの外乱変化に対して安定して測定することができるようにした赤外線センサの製造方法及び赤外線センサ並びに量子型赤外線ガス濃度計を提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、センサ素子の受光面に光学フィルタを形成する赤外線センサの製造方法において、ウェハを切り離して複数の前記センサ素子を形成する第1のダイシング工程と、該第1のダイシング工程により切り離された前記センサ素子をリードフレームに搭載し、ワイヤとともに樹脂モールドされた前記センサ素子と前記リードフレームを個片化する第2のダイシング工程と、前記第1又は第2のダイシング工程の前段において、前記センサ素子の受光面に前記光学フィルタを形成するフィルタリング工程とを有し、前記センサ素子と前記光学フィルタとを一体的に形成することを特徴とする赤外線センサの製造方法。(実施例1,2)
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第1のダイシング工程の後段に、該第1のダイシング工程により切り離された前記センサ素子を前記リードフレームの凹部内に整列し、該凹部内に前記センサ素子の受光面を収納するように搭載するダイボンド工程と、該ダイボンド工程により前記凹部に収納された前記センサ素子と前記リードフレームとをワイヤにより前記凹部内で収納接続するワイヤボンド工程と、該ワイヤボンド工程によるワイヤボンドが施された前記センサ素子の受光面を除いて前記凹部内を樹脂でモールドするモールド工程とを有することを特徴とする。(実施例1,2)
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記第1のダイシング工程の前段において、前記ウェハ基板に接着剤を介して前記光学フィルタを被着することを特徴とする。(実施例1)
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記第1のダイシング工程の前段において、前記ウェハ基板に前記センサ素子の赤外線吸収部を避けて形成した接着剤を介して前記光学フィルタを被着することを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記第1のダイシング工程の前段において、前記ウェハ基板に前記センサ素子の赤外線吸収部を避けて周辺部に形成した接着剤を介して前記光学フィルタを被着することを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の発明において、前記第1のダイシング工程の前段において、前記ウェハ基板に前記センサ素子の赤外線吸収部を避けて形成した接着剤に切り欠き部があることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記第2のダイシング工程の前段において、前記センサ素子の受光面及び前記リードフレームの表面に接着剤を介して前記光学フィルタを被着することを特徴とする。(実施例2)
また、請求項8に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記第2のダイシング工程の前段において、前記センサ素子の受光面及び前記リードフレームの表面に赤外線吸収部を避けて形成した接着剤を介して前記光学フィルタを被着することを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記第1のダイシング工程の前段において、前記センサ素子の受光面及び前記リードフレームの表面に赤外線吸収部を避けて周辺部に形成した接着剤を介して前記光学フィルタを被着することを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、請求項8又は9に記載の発明において、前記第1のダイシング工程の前段において、前記センサ素子の受光面及び前記リードフレームの表面に赤外線吸収部を避けて形成した接着剤に切り欠き部があることを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、前記センサ素子が、量子型センサ素子であることを特徴とする。
また、請求項12に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の赤外線センサの製造方法により製造され、前記センサ素子の受光面のみに前記光学フィルタが設けられていることを特徴とする赤外線センサである。(実施例1)
また、請求項13に記載の発明は、請求項1,2,4、8,9,10のいずれかに記載の赤外線センサの製造方法により製造され、前記センサ素子の受光面を含めて前記光学フィルタが設けられていることを特徴とする赤外線センサである。(実施例2)
また、請求項14に記載の発明は、請求項12に記載の発明において、前記センサ素子が、光学フィルタの波長の異なる2個又は複数個を一体で樹脂モールドしていることを特徴とする。(実施例3,4,5)
また、請求項15に記載の発明は、請求項12,13又は14に記載の発明において、前記センサ素子が、量子型センサ素子であることを特徴とする。
また、請求項16に記載の発明は、測定対象ガスの流路を構成するサンプルセル内の一端に赤外線光源を配置するとともに、前記サンプルセル内の他端に請求項15に記載の赤外線センサを配置したことを特徴とする量子型赤外線ガス濃度計である。(実施例3)
本発明によれば、ウェハを切り離して複数の前記センサ素子を形成する第1のダイシング工程と、この第1のダイシング工程により切り離されたセンサ素子をリードフレームに搭載し、ワイヤとともに樹脂モールドされたセンサ素子とリードフレームを個片化する第2のダイシング工程と、第1又は第2のダイシング工程の前段において、センサ素子の受光面に光学フィルタを形成するフィルタリング工程とを有するので、小型でかつ簡便なセンサ形状を有し、測定ガスの流量変化や温度変化などの外乱変化に対して安定して測定することができるようにした赤外線センサの製造方法及び赤外線センサ並びに量子型赤外線ガス濃度計を提供することが可能である。
(a)乃至(c)は、本発明の赤外線センサの製造方法の実施例1を説明するための工程図(その1)である。 (a)乃至(c)は、本発明の赤外線センサの製造方法の実施例1を説明するための工程図(その2)である。 (a)乃至(c)は、本発明の赤外線センサの製造方法の実施例2を説明するための工程図(その1)である。 (a)乃至(d)は、本発明の赤外線センサの製造方法の実施例2を説明するための工程図(その2)である。 本発明の赤外線センサを用いた量子型赤外線ガス濃度計(実施例3)を説明するための赤外線センサの感度スペクトルを示す図である。 本発明の赤外線センサを用いた量子型赤外線ガス濃度計(実施例3)を説明するためのセンサ感度域の各種ガス赤外線透過スペクトルを示す図である。 本発明に係る量子型赤外線ガス濃度計(実施例3)を説明するために構成図である。 本発明の赤外線センサを用いた量子型赤外線ガス濃度計(実施例3)を説明するためのNDIR法によるCO2濃度定量の例を示した図である。 本発明の赤外線センサを用いた人感センサ(実施例4)について説明するための発熱体の温度の違いによる光スペクトルを示す図である。 本発明の赤外線センサを用いた量子型赤外線ガス濃度計(実施例3)について、2波長一体で樹脂モールドした例を示した図である。 本発明の赤外線センサを用いた量子型赤外線ガス濃度計(実施例3)について、4波長一体で樹脂モールドした例を示した図である。 本発明に係る赤外線センサの実施例1及び後述する各実施例に用いられる量子型センサ素子の具体的な構成図である。 実施例1におけるセンサ素子部の接着層を説明するための上面図である。 図13に示した接着層に切り欠き部を設けた実施例を説明するための上面図であり、(a)は、赤外線吸収部114の外周部の接着層の中間部に切り欠き部112aを設けた場合を示し、(b)は、外周部の接着層のコーナー部に切り欠き部112aを設けた場合を示している。 実施例2におけるセンサ素子部の接着層を説明するための上面図である。
以下、図面を参照して本発明の各実施例について説明する。
<実施例1>
図1(a)乃至(c)及び図2(a)乃至(c)は、本発明の赤外線センサの製造方法の実施例1を説明するための工程図である。
本発明の実施例1に係る赤外線センサ18の製造方法は、センサ素子13の受光面13aに光学フィルタ12を形成する赤外線センサ18の製造方法であって、光学フィルタ12付きのウェハ10を切り離して複数のセンサ素子13を形成する第1のダイシング工程と、この第1のダイシング工程により切り離されたセンサ素子13をリードフレーム14に搭載し、ワイヤ16とともに樹脂17によりモールドされたセンサ素子13とリードフレーム14を個片化する第2のダイシング工程と、第1のダイシング工程の前段において、センサ素子13の受光面13aに光学フィルタ12を形成するフィルタリング工程とを有し、センサ素子13に光学フィルタ12を直接一体的に形成するものである。
まず、ウェハ基板11の裏面に接着剤を介して光学フィルタ12を被着してウェハ10を形成する(図1(a);フィルタリング工程)。次に、ウェハ10を切り離して複数の光学フィルタ12付きセンサ素子13を形成する(図1(a);第1のダイシング工程)。次に、この第1のダイシング工程により切り離されたセンサ素子13をリードフレーム14の凹部15内に整列し、この凹部15内にセンサ素子13の受光面13aを下向きにして収納するように搭載する(図1(b);ダイボンド工程)。次に、このダイボンド工程により凹部15に収納されたセンサ素子13とリードフレーム14とをワイヤ16により凹部15内で収納接続する(図1(c);ワイヤボンド工程)。
次に、このワイヤボンド工程によるワイヤボンドが施されたセンサ素子13の受光面13aを除いて凹部15内を樹脂17によりモールドする(図2(a);モールド工程)。次に、ワイヤ16とともに樹脂17によりモールドされたセンサ素子13とリードフレーム14を個片化する(図2(b);第2のダイシング工程)。
このように、本発明の実施例1に係る赤外線センサの製造方法は、第1のダイシング工程の前段において、ウェハ基板11上に接着剤を介して光学フィルタ12を被着するもので、この図1(a)に示すようなフィルタリング工程及び第1のダイシング工程と、図1(b)に示すようなダイボンド工程と、図1(c)に示すようなワイヤボンド工程と、図2(a)に示すようなモールド工程と、図2(b)に示すような第2のダイシング工程とを経て、図2(c)に示すような赤外線センサ18が完成する。つまり、この実施例1によって完成された赤外線センサ18は、センサ素子13の受光面13aのみに光学フィルタ12が直接設けられている。
上述した図1(a)に示したフィルタリング工程における光学フィルタは、赤外光を選択的に透過する機能を有するものであればよい。この光学フィルタの例としては、光学部材と、この光学部材上に多層で形成された薄膜とで、長波長又は短波長、又はその両方の波長の赤外線を透過させない機能を有するものであり、これらの透過機能を組み合わせて結果的に、特定の波長の赤外線のみを透過させる機能を有する光学フィルタである。
この光学フィルタは、特定の波長の赤外線のみを透過させる機能を1枚で行っても良いし、場合によっては複数枚を使用することもできる。また、この光学部材の材料としては、シリコン(Si),硝子(SiO2),サファイヤ(Al23),Ge,ZnS,ZnSe,CaF2,BaF2などの所定の赤外線が透過する材料が用いられ、また、これに蒸着される薄膜材料としては、シリコン(Si),硝子(SiO2),サファイヤ(Al23),Ge,ZnS,TiO2,MgF2,SiO2,ZrO2,Ta25などが使用される。また、光学部材上に異なる屈折率を有する誘電体を層状に積層した誘電体多層膜フィルタは、表面、裏面異なる所定の厚み構成で両面に作られていてもよいし、また、片面のみに形成されていてもよい。また、不要な反射を防止する目的で反射防止膜が表面、裏面の両面、又は片面の最表層に形成されていても構わない。
また、ウェハ基板11の表面に光学フィルタ12を被着するための接着剤としては、ポリイミド系、ポリエチレン系、エポキシ系、アクリル系、ゴム系などがある。光学フィルタの透過帯域と接着剤の吸収帯域が異なる接着剤が好適である。 また、センサ素子13としては、量子型センサ素子であることが望ましい。この量子型センサ素子は、光学フィルタ12を透過した赤外光を常温で検出することのできる量子型センサ素子であり、光起電力型、光導電効果型、光電子放出効果型等の形式があり、本発明にはこれらのいずれの形式も使用できるが、光電子放出効果型は、高真空等の特殊な環境が必要であり装置自体やセンサ素子が大きくなるという問題があり、光導電効果型ではセンサ素子自信に電流を通電させるため、ノイズが大きくなる欠点があり、常温では高感度で測定することが難しい。したがって、好適には光起電力型が最も好ましい。
また、光学フィルタを透過した赤外線を常温で検出することのできる量子型赤外線センサは、基板上に赤外線によって光起電力効果を生じるフォトダイオード構造を有する受光部を形成したものである。この基板には、単結晶のSi基板、ガラス基板、又はGaAs基板などを使用することが可能であるが、ここでは一例として半絶縁性のGaAs基板を使用する。
また、センサ素子は、赤外線の光量子(フォトン)によって受光面が励起され、この励起によって受光面の電気的性質が変化する量子型のセンサ素子である。このセンサ素子では、その受光面での光電変換によって赤外線エネルギーが電気エネルギーに変換される。量子型であるため、センサ素子の赤外線検出感度は、このセンサ素子及びその周辺の熱容量にほとんど影響されない。
また、センサ素子の受光面は、例えば、InAsxSb1−x(0≦x≦1)で構成されており、波長1〜11μm程度までの赤外線を効率良く光電変換することができるようになっている。センサ素子は、例えば、半絶縁性GaAs基板上に形成されたInSb系の量子型PINフォトダイオードで構成されている。
また、このInSb系の量子型PINフォトダイオードは、基板と、この基板上に形成されたn型のInSb層(コンタクト層)と、このn型のInSb層上に形成されたp型ドープされたInSb層(吸収層)と、このp型ドープされたInSb層上に形成されたp型のAlInSb層(バリア層)と、このp型のAlInSb層上に形成されたp型のInSb層(コンタクト層)とを備えてもよい。
センサ素子では、各PINフォトダイオードは接続配線によって直列に接続されている。基板の裏面(すなわち、PINフォトダイオードが形成されている面の反対)側から赤外線が入射すると、その赤外線輻射量に応じた光起電力がPINフォトダイオードで発生し、接続配線を通ってセンサ素子の外へ出力されるようになっている。
常温で動作する量子型センサ素子は、従来一般に用いられるサーモパイルなどの熱起電力型の素子よりも高い感度であり、シグナルあたりのノイズ量、すなわち、SN比もそれらよりも良好である。また、この量子型センサ素子は、その組み立て成型時に表面実装可能な形状とすることも可能である。
図12は、本発明に係る赤外線センサの実施例1及び後述する各実施例に用いられる量子型センサ素子の具体的な構成図である。量子型センサ素子103はセンサ素子部103aを有し、このセンサ素子部103aは、基板105上に設けられた第1のコンタクト層106と、この第1のコンタクト層106上に設けられた吸収層107と、この吸収層107上に設けられたバリア層108と、このバリア層108上に設けられた第2のコンタクト層109と、この第2のコンタクト層109上に設けられた第2の素子部電極111bと、第1のコンタクト層106と吸収層107とバリア層108と第2のコンタクト層109に隣接して設けられたパッシベーション層110と、このパッシベーション層110を介して基板105上に設けられた第1の素子部電極111aとを備えている。なお、接着層112と光学フィルタ113とは、本発明にかかるセンサ素子部103aに含まないものとする。
つまり、センサ素子部103aの受光面を除いた全体は、モールド樹脂101で覆われ、センサ素子部103aの両側には、センサ信号を取り出すためのセンサ電極端子102a,102bが設けられている。さらに、センサ素子部103aを構成する第1の素子部電極111aと第2の素子部電極111bに接続され、基板105上に形成されたパッド電極104a,104bは、ワイヤーボンディング115によりセンサ電極端子102a,102bと電気的に接続されている。
さらに、センサ素子部103aをより詳細に説明する。例えば、半絶縁性GaAs基板105上にn型のInSbコンタクト層106と、π型のInSb吸収層107と、p型のAlInSbバリア層108と、p型のInSbコンタクト層109が形成され、n型のInSbコンタクト層106は、一方のパッド電極104aに素子部電極111aで電気的に接続され、さらに、p型のInSbコンタクト層109は、他方のパッド電極104bに第2の素子部電極111bで電気的に接続されている。
センサ素子部103aを構成する半導体薄膜の材料は、上述した例に限定されるものではない。また、センサ素子部は、上述した1組の103aで構成した例に限定されるものではなく、基板上に直列または並列に複数組接続してあっても同じである。
<実施例2>
図3(a)乃至(c)及び図4(a)乃至(d)は、本発明の赤外線センサの製造方法の実施例2を説明するための工程図である。
本発明の実施例2に係る赤外線センサ27の製造方法は、センサ素子21の受光面21aに光学フィルタ26を形成する赤外線センサ27の製造方法であって、ウェハ20を切り離して複数のセンサ素子21を形成する第1のダイシング工程と、この第1のダイシング工程により切り離されたセンサ素子21をリードフレーム22上に搭載し、ワイヤ24とともに樹脂25によりモールドされたセンサ素子21とリードフレーム22を個片化する第2のダイシング工程と、第2のダイシング工程の前段において、センサ素子21の受光面21aに光学フィルタ26を形成するフィルタリング工程とを有し、センサ素子21と光学フィルタ26を、樹脂25を介して一体的に形成するものである。
まず、ウェハ20を切り離してセンサ素子21を形成する(図3(a);第1のダイシング工程)。次に、この第1のダイシング工程により切り離されたセンサ素子21をリードフレーム22の凹部23内に整列し、この凹部23内にセンサ素子21の受光面21aを下向きにして収納するように搭載する(図3(b);ダイボンド工程)。次に、このダイボンド工程により凹部23に収納されたセンサ素子21とリードフレーム22とをワイヤ24により凹部23内で収納接続する(図3(c);ワイヤボンド工程)。
次に、このワイヤボンド工程によるワイヤボンドが施されたセンサ素子21の受光面21aを除いて凹部23内を樹脂25によりモールドする(図4(a);モールド工程)。次に、モールド工程により形成されたモールド体を上下反転させて、センサ素子21の受光面21aを含めて樹脂25の表面とリードフレーム22の表面に光学フィルタ26を被着形成する(図4(b);フィルタリング工程)。次に、ワイヤ24とともに樹脂25によりモールドされたセンサ素子21とリードフレーム22と光学フィルタ26とを個片化する(図4(c);第2のダイシング工程)。
このように、本発明の実施例2に係る赤外線センサの製造方法は、第2のダイシング工程の前段において、樹脂25の表面及びリードフレーム22の表面に接着剤を介して光学フィルタ26を被着するもので、図3(a)に示すような第1のダイシング工程と、図3(b)に示すようなダイボンド工程と、図3(c)に示すようなワイヤボンド工程と、図4(a)に示すようなモールド工程と、図4(b)に示すようなフィルタリング工程と、図4(c)に示すような第2のダイシング工程とを経て、図4(d)に示すような赤外線センサ27が完成する。つまり、この実施例2によって完成された赤外線センサ27は、樹脂25の表面及びリードフレーム22の表面の全体に亘って光学フィルタ26が被着され、樹脂25を介してセンサ素子21の受光面21aに光学フィルタ26が設けられものである。
なお、この実施例2における光学フィルタは、上述した実施例1における光学フィルタと同じものが使用される。また、樹脂層25の表面及びリードフレーム22の表面に光学フィルタ26を被着するための接着剤も、上述した実施例1の場合と同じ材料が用いられる。また、センサ素子21としては、量子型センサ素子であることが望ましい。この量子型センサ素子についても、上述した実施例1の場合と同様なものが用いられる。
<実施例3>
次に、本発明の赤外線センサを用いた量子型赤外線ガス濃度計について説明する。
図5は、本発明の赤外線センサの感度スペクトルを示す図である。例えば、InSb系の量子型センサ素子の場合、赤外線波長1μmから8μmに感度帯域を有している。この帯域内に吸収を有する代表的なガスとして、二酸化炭素,一酸化炭素,窒素酸化物,硫黄酸化物,ホルムアルデヒドなどがあげられる。図6には、センサ感度域の各種ガス赤外線透過スペクトルを示している。吸収波長の赤外線量を実施例1及び実施例2によって製造された赤外線センサを用いて測定することにより、量子型赤外線ガス濃度計を実現することができる。
図7は、本発明に係る量子型赤外線ガス濃度計を説明するために構成図である。この量子型赤外線ガス濃度計は、1光源2波長比較NDIRガス濃度計で、量子型赤外線センサ32を備えている。この量子型赤外線センサ32は、複数の量子型赤外線センサ素子33a,33bからなり、複数の光学フィルタ34a,34bは、量子型赤外線センサ素子33a,33bに対して赤外線光源側に設けられ、各々異なる特定の波長帯域の赤外線を選択的に透過するもので、二酸化炭素の吸収特性に合わせた光学フィルタ34bと、参照光として例えば約3.9μm近傍の波長の赤外線を透過させる光学フィルタ34aで2波長を選択し、選択された赤外線は、それぞれ量子型赤外線センサ素子33aおよび33bにより検出される。この場合、測定された参照光の吸収特性との比較によって、光源30の劣化や、サンプルセル31の汚れ等による出力信号の経時変化を補正することができる。
つまり、図7に示した量子型赤外線ガス濃度計は、測定対象ガスの流路を構成するサンプルセル31内の一端に赤外線光源30を配置するとともに、サンプルセル31内の他端に本発明の量子型赤外線センサ32を配置したもので、例えば、二酸化炭素の吸収特性に合わせた一方のフィルタと、参照光としての波長の赤外線を透過させる他方のフィルタで2波長を選択し、選択された赤外線は、それぞれ赤外線センサにより検出される。図8は、本発明のNDIR法によるCO2濃度定量の例を示した図である。
また、それぞれの波長の光学フィルタを備えた実施例1及び2の赤外線センサをそれぞれ配置しても良いが、図10に示すように、実施例1のセンサ素子を2波長一体で樹脂モールドすることにより、小型、高感度、高速応答で、センサ間の温度差や受光量差を抑えた赤外線センサを実現することができる。
また、図11に示すように、量子型赤外線センサ素子及び光学フィルタを4つ設けた量子型赤外線ガス濃度計を実現することができる。4つの光学フィルタは、赤外線光源からの参照光透過用の1つの光学フィルタと、参照光と各々異なる波長帯域透過用の3つの光学フィルタとからなり、3つの異なるガス種の濃度をそれぞれ測定することができる。実施例1のセンサ素子を用いれば1体で樹脂モールドした赤外線センサを実現できる。
なお、複数センサを一体で樹脂モールドする場合、赤外線光量のモニターなどの目的のために、少なくとも一つはフィルタなしのものでも良い。
このように、本発明の実施例1,実施例2又は実施例3の構成により、小型でかつ簡便なセンサ形状を有し、測定ガスの流量変化や温度変化などの外乱変化に対して安定して測定することができるようにした非分散赤外吸収型(Non−Dispersive InfraRed)ガス濃度計用の量子型赤外線センサ及びそれを用いた量子型赤外線ガス濃度計を実現することができる。
本発明のNDIRガス濃度計は、以下のような演算により測定の対象となるガスのガス濃度の定量を行なうことができる。ランバートベール(Lambert−Beer)則によれば、ガス濃度cは、ガス吸収帯の入射光度Ig0、ガス吸収帯の透過光度Ig、吸光度係数ε、ガス路長Lとすると、以下のような式で表すことができる。
Figure 2010133946
ガス吸収帯の入射光度Ig0は、吸収のない波長帯の透過光度Ibに比例するので、比例係数をαとすると、
Figure 2010133946
したがって、ガスの吸収帯の透過光量とガスの吸収のない波長帯の透過光量を用いて、ガスの濃度の定量が以下のような式によって求められる。
Figure 2010133946
<実施例4>
次に、本発明の赤外線センサを用いた人感センサについて説明する。
図9は、発熱体の温度の違いによる光スペクトルを示す図である。人間は、10μmをピークに4μmから20μmの赤外線を放射している。一方、室内の天井などに設置されている白熱灯は、1μm付近にピークを持つ赤外線を放射している。5μmより長波長を透過する光学フィルタを用いた場合、白熱灯などの外乱光による赤外線の影響を低減させ、人間による赤外線量の変化を検出することができる。このように、実施例1及び実施例2によって、5μmより長波長を透過する光学フィルタで製造された赤外線センサを用いることにより、小型、高感度、高速応答で、白熱灯などの外乱光による誤動作を抑えた小型の人感センサを実現することができる。
<実施例5>
次に、本発明の赤外線センサを用いた炎センサについて説明する。
炎中の二酸化炭素の共鳴放射スペクトルは、4.3μmにピークを持ち、他の放射を比較するための帯域の赤外線強度と比較することにより、精度良い火災検知ができることが知られている(例えば、特許文献4参照)。
実施例1及び実施例2によって製造された赤外線センサを用いて、該当波長の光学フィルタを用いることにより、小型、高感度、高速応答で、誤動作を抑えた小型の炎センサを実現することができる。
<実施例6>
本発明の実施例6に係る赤外線センサ18の製造方法は、センサ素子13の受光面13aに光学フィルタ12を形成する赤外線センサ18の製造方法であって、光学フィルタ12付きのウェハ10を切り離して複数のセンサ素子13を形成する第1のダイシング工程と、この第1のダイシング工程により切り離されたセンサ素子13をリードフレーム14に搭載し、ワイヤ16とともに樹脂17によりモールドされたセンサ素子13とリードフレーム14を個片化する第2のダイシング工程と、第1のダイシング工程の前段において、センサ素子13の受光面13aに光学フィルタ12を形成するフィルタリング工程と、このフィルタリング工程が、センサ素子の赤外線吸収部(後述する図13の符号114)を避けて形成した接着層(後述する図13の符号112)を有し、センサ素子13に光学フィルタ12を直接一体的に形成するものである。
赤外線吸収部を避けて形成した接着層を介して前記光学フィルタを被着しているので、小型でかつ簡便なセンサ形状を有し、接着層による赤外線の減衰を無くし、測定ガスの流量変化や温度変化などの外乱変化に対して安定して測定することができる。
まず、ウェハ基板11の裏面に赤外線吸収部を避けて形成した接着層を介して光学フィルタ12を被着してウェハ10を形成する(図1(a);フィルタリング工程)。次に、ウェハ10を切り離して複数の光学フィルタ12付きセンサ素子13を形成する(図1(a);第1のダイシング工程)。次に、この第1のダイシング工程により切り離されたセンサ素子13をリードフレーム14の凹部15内に整列し、この凹部15内にセンサ素子13の受光面13aを下向きにして収納するように搭載する(図1(b);ダイボンド工程)。次に、このダイボンド工程により凹部15に収納されたセンサ素子13とリードフレーム14とをワイヤ16により凹部15内で収納接続する(図1(c);ワイヤボンド工程)。
次に、このワイヤボンド工程によるワイヤボンドが施されたセンサ素子13の受光面13aを除いて凹部15内を樹脂17によりモールドする(図2(a);モールド工程)。次に、ワイヤ16とともに樹脂17によりモールドされたセンサ素子13とリードフレーム14を個片化する(図2(b);第2のダイシング工程)。
このように、本発明の実施例6に係る赤外線センサの製造方法は、第1のダイシング工程の前段において、ウェハ基板11上に赤外線吸収部を避けて形成した接着層を介して光学フィルタ12を被着するもので、この図1(a)に示すようなフィルタリング工程及び第1のダイシング工程と、図1(b)に示すようなダイボンド工程と、図1(c)に示すようなワイヤボンド工程と、図2(a)に示すようなモールド工程と、図2(b)に示すような第2のダイシング工程とを経て、図2(c)に示すような赤外線センサ18が完成する。つまり、この実施例6によって完成された赤外線センサ18は、センサ素子13の受光面13aのみに光学フィルタ12が直接設けられている。
上述した図1(a)に示したフィルタリング工程における光学フィルタは、赤外光を選択的に透過する機能を有するものであればよい。この光学フィルタの例としては、光学部材と、この光学部材上に多層で形成された薄膜とで、長波長又は短波長、又はその両方の波長の赤外線を透過させない機能を有するものであり、これらの透過機能を組み合わせて結果的に、特定の波長の赤外線のみを透過させる機能を有する光学フィルタである。
上述した図1(a)に示したフィルタリング工程における接着層は、その接着剤が赤外線の吸収があるため、センサ素子の赤外線吸収部を避けて形成する。接着層の形状は、例えば、基板の外周部のみにリング上に形成するのが単純で加工が容易である。
ウェハ基板11と光学フィルタ12の接着強度は、接着剤の単位面積当たりの接着力で決まるため、後工程や完成後で分離しないための最低限の接着力が必要である。接着層の形状を、例えば、基板の外周部のみにリング上に形成する場合、センサ素子の小型化により十分な接着面積を確保できずに接着強度が不足する場合がある。
センサ素子の赤外線吸収部以外の部分、例えば、パッド電極(図12中の符号104a,104b)上を接着層とすることにより(図13)、接着層の接合部割合を増やして接着強度を確保することができる。
図13は、実施例6におけるセンサ素子部の接着層を説明するための上面図である。センサ素子部103aの接着層112は、センサ素子部103aの赤外線吸収部114を避けて形成され、このセンサ素子部103aには、接着層112を介して光学フィルタ113が被着されている。
図13によれば、例えば、基板のサイズを0.7mm×0.7mm、外周部の接着層112の幅を30μmとし、パッド電極104a,104b上の140μm×140μmの2カ所を接着層112にした場合、この接着層112の接合面積割合を約5割増加することができるため、接着強度を約5割向上できる。この時、外周部の接着層112とパッド電極104a,104b上の接着層112は繋がっていても良い。
また、上述した図13に示したフィルタリング工程における接着層112は、センサ素子部103aを囲む形で形成するため、内部の中空部分は密封された構造になる。構造を形成する材料のガス排出や吸収、加工工程による加圧減圧、使用環境温度による加圧減圧、などにより、センサ素子部103aや接着層112の接合部へのストレスとなり、センサ素子の特性の変動や接着強度の低下や剥離といった問題発生する場合がある。
図14(a),(b)は、図13に示した接着層に切り欠き部を設けた実施例を説明するための上面図で、図14(a)は、赤外線吸収部114の外周部の接着層の中間部に切り欠き部112aを設けた場合を示し、図14(b)は、外周部の接着層のコーナー部に切り欠き部112aを設けた場合を示している。
このように、図13に示した接着層112に切り欠き部112aを入れることにより、密封を防ぎ、センサ素子部や接着層の接合部へのストレスを低減することができる。この切り欠き部112aは、接着面に対して対角に入れることにより、接着力の偏りを防ぐことができる。
また、ウェハ基板11の表面に光学フィルタ12を被着するための接着剤としては、ポリイミド系、ポリエチレン系、エポキシ系、アクリル系、ゴム系などがある。接着層の形成方法としては、感光性材料を用いた光学的な手法や、接着剤を必要な箇所に印刷する方法がある。微細パターンを安定して形成できるポリイミドやBCBなどの感光性樹脂や感光性ゴムなどの感光性材料を用いる方法が好適である。
なお、この実施例6における光学フィルタは、上述した実施例1における光学フィルタと同じものを使用することができる。また、センサ素子21としても、実施例1の場合と同じものを使用いることができる。実施例6に用いられるセンサ素子21としては、量子型センサ素子であることが望ましい。この量子型センサ素子についても、上述した実施例1の場合と同じものを用いることができる。
<実施例7>
本発明の実施例7に係る赤外線センサ27の製造方法は、センサ素子21の受光面21aに光学フィルタ26を形成する赤外線センサ27の製造方法であって、ウェハ20を切り離して複数のセンサ素子21を形成する第1のダイシング工程と、この第1のダイシング工程により切り離されたセンサ素子21をリードフレーム22上に搭載し、ワイヤ24とともに樹脂25によりモールドされたセンサ素子21とリードフレーム22を個片化する第2のダイシング工程と、第2のダイシング工程の前段において、センサ素子21の受光面21aに光学フィルタ26を形成するフィルタリング工程と、このフィルタリング工程がセンサ素子の赤外線吸収部を避けて形成した接着層(後述する図15の符号112)を有し、センサ素子21と光学フィルタ26を、樹脂25を介して一体的に形成するものである。
まず、ウェハ20を切り離してセンサ素子21を形成する(図3(a);第1のダイシング工程)。次に、この第1のダイシング工程により切り離されたセンサ素子21をリードフレーム22の凹部23内に整列し、この凹部23内にセンサ素子21の受光面21aを下向きにして収納するように搭載する(図3(b);ダイボンド工程)。次に、このダイボンド工程により凹部23に収納されたセンサ素子21とリードフレーム22とをワイヤ24により凹部23内で収納接続する(図3(c);ワイヤボンド工程)。
次に、このワイヤボンド工程によるワイヤボンドが施されたセンサ素子21の受光面21aを除いて凹部23内を樹脂25によりモールドする(図4(a);モールド工程)。次に、モールド工程により形成されたモールド体を上下反転させて、センサ素子21の受光面21aを含めて樹脂25の表面とリードフレーム22の表面に光学フィルタ26を被着形成する(図4(b);フィルタリング工程)。次に、ワイヤ24とともに樹脂25によりモールドされたセンサ素子21とリードフレーム22と光学フィルタ26とを個片化する(図4(c);第2のダイシング工程)。
このように、本発明の実施例7に係る赤外線センサの製造方法は、第2のダイシング工程の前段において、樹脂25の表面及びリードフレーム22の表面に赤外線吸収部を避けて形成した接着層を介して光学フィルタ26を被着するもので、図3(a)に示すような第1のダイシング工程と、図3(b)に示すようなダイボンド工程と、図3(c)に示すようなワイヤボンド工程と、図4(a)に示すようなモールド工程と、図4(b)に示すようなフィルタリング工程と、図4(c)に示すような第2のダイシング工程とを経て、図4(d)に示すような赤外線センサ27が完成する。つまり、この実施例7によって完成された赤外線センサ27は、樹脂25の表面及びリードフレーム22の表面の全体に亘って光学フィルタ26が被着され、樹脂25を介してセンサ素子21の受光面21aに光学フィルタ26が設けられものである。
図15は、実施例7におけるセンサ素子部の接着層を説明するための上面図である。上述した図4(a)に示したフィルタリング工程における接着層112は、その接着剤が赤外線の吸収があるため、センサ素子の赤外線吸収部114を避けて形成する。接着層112の形状は、例えば、受光面21aの周囲、または、第2のダイシング工程により分離される赤外線センサの外周部のみにリング上に形成するのが単純で加工が容易である。
また、上述した図15に示したフィルタリング工程における接着層112は、例えば、受光面21aの周囲、または、第2のダイシング工程により分離される赤外線センサの外周部を囲む形で形成するため、内部の中空部分は密封された構造になる。構造を形成する材料のガス排出や吸収、加工工程による加圧減圧、使用環境温度による加圧減圧、などにより、センサ素子部103aや接着層112の接合部へのストレスとなり、センサ素子の特性の変動や接着強度の低下や剥離といった問題発生する場合がある。
上述した接着層112に、実施例6の図14(a),(b)に示したような切り欠き部を形成することにより、密封を防ぎ、センサ素子部103aや接着層112の接合部へのストレスを低減することができる。この切り欠き部は、接着面に対して対角に入れることにより、接着力の偏りを防ぐことができる。
また、樹脂層25の表面及びリードフレーム22の表面に光学フィルタ26を被着するための接着剤としては、ポリイミド系、ポリエチレン系、エポキシ系、アクリル系、ゴム系などがある。接着層の形成方法としては、感光性材料を用いた光学的な手法や、接着剤を必要な箇所に印刷する方法がある。微細パターンを安定して形成できるポリイミドやBCBなどの感光性樹脂や感光性ゴムなどの感光性材料を用いる方法が好適である。
なお、この実施例7における光学フィルタは、上述した実施例1における光学フィルタと同じものを使用することができる。また、センサ素子21としても、実施例1の場合と同じものを使用いることができる。実施例7に用いられるセンサ素子21としては、量子型センサ素子であることが望ましい。この量子型センサ素子についても、上述した実施例1の場合と同じものを用いることができる。
10,20 ウェハ
11 ウェハ基板
12,26 光学フィルタ
13,21 センサ素子
13a,21a 受光面
14,22 リードフレーム
15,23 凹部
16,24 ワイヤ
17,25 樹脂
18,27 赤外線センサ
30 赤外線光源
31 サンプルセル
32 量子型赤外線センサ
33a,33b 量子型赤外線センサ素子
34a,34b 光学フィルタ
101 モールド樹脂
102a,102b センサ電極端子
103 量子型センサ素子
103a センサ素子部
104a,104b パッド電極
105 半絶縁性GaAs基板
106 第1のn型のInSbコンタクト層
107 π型のInSb吸収層
108 p型のAlInSbバリア層
109 第2のp型のInSbコンタクト層
110 パッシベーション層
111a 第1の素子部電極
111b 第2の素子部電極
112 接着層
113 光学フィルタ
114 赤外線吸収部
115 ワイヤーボンディング

Claims (16)

  1. センサ素子の受光面に光学フィルタを形成する赤外線センサの製造方法において、
    ウェハを切り離して複数の前記センサ素子を形成する第1のダイシング工程と、
    該第1のダイシング工程により切り離された前記センサ素子をリードフレームに搭載し、ワイヤとともに樹脂モールドされた前記センサ素子と前記リードフレームを個片化する第2のダイシング工程と、
    前記第1又は第2のダイシング工程の前段において、前記センサ素子の受光面に前記光学フィルタを形成するフィルタリング工程と
    を有し、前記センサ素子と前記光学フィルタとを一体的に形成することを特徴とする赤外線センサの製造方法。
  2. 前記第1のダイシング工程の後段に、
    該第1のダイシング工程により切り離された前記センサ素子を前記リードフレームの凹部内に整列し、該凹部内に前記センサ素子の受光面を収納するように搭載するダイボンド工程と、
    該ダイボンド工程により前記凹部に収納された前記センサ素子と前記リードフレームとをワイヤにより前記凹部内で収納接続するワイヤボンド工程と、
    該ワイヤボンド工程によるワイヤボンドが施された前記センサ素子の受光面を除いて前記凹部内を樹脂でモールドするモールド工程と
    を有することを特徴とする請求項1に記載の赤外線センサの製造方法。
  3. 前記第1のダイシング工程の前段において、前記ウェハ基板に接着剤を介して前記光学フィルタを被着することを特徴とする請求項1又は2に記載の赤外線センサの製造方法。
  4. 前記第1のダイシング工程の前段において、前記ウェハ基板に前記センサ素子の赤外線吸収部を避けて形成した接着剤を介して前記光学フィルタを被着することを特徴とする請求項3に記載の赤外線センサの製造方法。
  5. 前記第1のダイシング工程の前段において、前記ウェハ基板に前記センサ素子の赤外線吸収部を避けて周辺部に形成した接着剤を介して前記光学フィルタを被着することを特徴とする請求項3に記載の赤外線センサの製造方法。
  6. 前記第1のダイシング工程の前段において、前記ウェハ基板に前記センサ素子の赤外線吸収部を避けて形成した接着剤に切り欠き部があることを特徴とする請求項4又は5に記載の赤外線センサの製造方法。
  7. 前記第2のダイシング工程の前段において、前記センサ素子の受光面及び前記リードフレームの表面に接着剤を介して前記光学フィルタを被着することを特徴とする請求項1又は2に記載の赤外線センサの製造方法。
  8. 前記第2のダイシング工程の前段において、前記センサ素子の受光面及び前記リードフレームの表面に赤外線吸収部を避けて形成した接着剤を介して前記光学フィルタを被着することを特徴とする請求項4に記載の赤外線センサの製造方法。
  9. 前記第1のダイシング工程の前段において、前記センサ素子の受光面及び前記リードフレームの表面に赤外線吸収部を避けて周辺部に形成した接着剤を介して前記光学フィルタを被着することを特徴とする請求項3に記載の赤外線センサの製造方法。
  10. 前記第1のダイシング工程の前段において、前記センサ素子の受光面及び前記リードフレームの表面に赤外線吸収部を避けて形成した接着剤に切り欠き部があることを特徴とする請求項8又は9に記載の赤外線センサの製造方法。
  11. 前記センサ素子が、量子型センサ素子であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の赤外線センサの製造方法。
  12. 請求項1乃至6のいずれかに記載の赤外線センサの製造方法により製造され、前記センサ素子の受光面のみに前記光学フィルタが設けられていることを特徴とする赤外線センサ。
  13. 請求項1,2,4、8,9,10のいずれかに記載の赤外線センサの製造方法により製造され、前記センサ素子の受光面を含めて前記光学フィルタが設けられていることを特徴とする赤外線センサ。
  14. 前記センサ素子が、光学フィルタの波長の異なる2個又は複数個を一体で樹脂モールドしていることを特徴とする請求項12に記載の赤外線センサ。
  15. 前記センサ素子が、量子型センサ素子であることを特徴とする請求項12,13又は14に記載の赤外線センサ。
  16. 測定対象ガスの流路を構成するサンプルセル内の一端に赤外線光源を配置するとともに、前記サンプルセル内の他端に請求項15に記載の赤外線センサを配置したことを特徴とする量子型赤外線ガス濃度計。
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