JP2010130747A - 巻線接続制御装置及び磁石式発電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】同一の電機子巻線の構造から選択的に出力特性を変更することができる巻線接続制御装置を備えた磁石式発電機を得る。
【解決手段】
電機子巻線と磁石を備えた磁石式発電機において、前記電機子巻線を構成する各コイルの両端に形成した接続端子と、前記接続端子同士の短絡・解放を行う複数のスイッチング素子(トライアックQ)から構成されるスイッチング素子群とを設け、前記接続端子間の短絡・解放の切替により複数種の電機子巻線回路を構成可能とする巻線部101と、前記巻線部101における前記スイッチング素子群の各スイッチング素子のオン・オフ制御を行うことで複数種の電機子巻線回路を選択する回路選択制御部300とを設けることで、電機子巻線回路の選択で出力電圧特性を調整可能とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、発電機や電動機の電機子巻線、界磁巻線等における電機子巻線回路を選択可能とした装置に関し、特に、スロット数に対応する複数の突極が配されたコアの前記各突極に巻回された巻線についての接続を制御する巻線接続制御装置、及びこの巻線接続制御装置を備えた磁石式発電機に関する。
発電機や電動機の電機子巻線の巻線構造においては、スロット数に対応する複数の突極が配されたコアに対して、各突極に順次巻線を巻回し、三相の場合は三つのコイル群を形成することが行われていた。
例えば、界磁に永久磁石を使用した磁石式発電機(三相同期発電機)の場合、スロット数や巻線数ターンの設計値、磁石寸法等により出力電圧電流が決められるが、従来、設定された所望の電圧仕様に基づいたスロット数や巻線数ターンを有する電機子コアが製造されることが行われていた。
したがって、従来の構造であると、出力電圧電流の仕様を変更する場合には、界磁マグネット仕様、スロット数、巻線数等を設計変更し、それに応じた電機子コアを製造することが必要であった。
すなわち、磁石式発電機においては、必要とする出力電圧特性により、それぞれ対応した電機子コア仕様と同じく界磁マグネット仕様を用意しなければならなかった。これは、電機子巻線と界磁側マグネットの仕様が一種類で可変することができないからである。そのため、磁石式発電機における種々の出力電圧仕様に対して、磁石発電機の巻線及びマグネット配置の仕様が多種となり、多種の在庫及び金型・製造設備治具等を用意しなければならず、量産効果を出しにくいという現象が生じていた。
従来、電源トランス等において、中間タップへの接続を切り換えることにより出力電圧を増加・減少させる場合に、接続電線でなく制御装置により巻線切替を行う磁石式単相同期電動機の構造が特許文献1に記載されている。
また、三相電機子巻線について、各電機子巻線に中間タップを設ける構造が特許文献2に記載されている。
特開平5−22915号 特開平5−328647号
特許文献1に記載の磁石式単相同期電動機は、電機子巻線のコイルの巻線数の途中から中間タップリード線を引き出し、始動中は主回路の巻回数が少なくなるように接続し、同期運転に入ると主回路の巻回線が多くなるように接続して運転するものであり、巻線接続の切り替えで出力電圧を可変にするものではなかった。
特許文献2に記載の三相電機子巻線は、電機子巻線で電源に接続されている巻線数ターンには、ターン数比率の分担以上に電圧が印加され、キャリヤ周波数が高くパルス幅変調のインバータで回転電機が運転された場合は、回転電機の端子には立ち上り時間の速くピーク値の高い電圧が印加されることがあり、回転電機に使用している電機子巻線の寿命が短くなるため、電源に接続されている電機子巻線の寿命が一部に偏ることがないよう、使用時間毎に端子を切り替えて、電機子巻線の寿命を平均的にすると共に片寄りをなくして寿命を延ばすものである。すなわち、特許文献1に記載された中間タップを設ける構造は、電機子巻線に中間タップを設けることにより、選択的な出力特性の変更を目的としたものでない。
本発明は上記実情に鑑みて提案されたもので、電機子巻線回路を選択する回路選択制御部を設ける構造により、同一の電機子巻線の構造により選択的に出力特性を変更することができる巻線接続制御装置及びこの巻線接続制御装置を有する磁石式発電機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明の請求項1の巻線接続制御装置は、巻線部と回路選択制御部を備えて構成されている。
巻線部は、スロット数に対応する複数の突極が配されたコアの前記各突極に巻回された巻線に対して、スロット毎に前記巻線両端に設けた接続端子と、前記接続端子同士の短絡・解放を行う複数のスイッチング素子から構成されるスイッチング素子群とを設け、前記接続端子間の短絡・解放の切替により複数種の巻線回路を構成可能とするものである。
回路選択制御部は、前記巻線部における前記スイッチング素子群の各スイッチング素子のオン・オフ制御を行うことで複数種の巻線回路を選択するものである。
本発明の請求項2は、電機子巻線と磁石を備えた磁石式発電機において、
前記電機子巻線を構成する各コイルの両端に形成した接続端子と、前記接続端子同士の短絡・解放を行う複数のスイッチング素子から構成されるスイッチング素子群とを設け、前記接続端子間の短絡・解放の切替により複数種の電機子巻線回路を構成可能とする電機子巻線部と、
前記電機子巻線部における前記スイッチング素子群の各スイッチング素子のオン・オフ制御を行うことで複数種の電機子巻線回路を選択する回路選択制御部と、
を具備することを特徴としている。
本発明の請求項3は、請求項2の磁石式発電機において、
前記回路選択制御部は、前記発電機の駆動時における出力電圧又は負荷電流が上限閾値又は下限閾値に達しているどうかを検知し、前記スイッチング素子群の各スイッチング素子のオン・オフ制御を行うことで巻線回路を切り替える
ことを特徴としている
本発明の請求項4は、請求項2の磁石式発電機において、
前記回路選択制御部は、手動による選択操作により、前記スイッチング素子群の各スイッチング素子のオン・オフ制御を行うことで複数種の電機子巻線回路を選択する
ことを特徴としている。
本発明の請求項5は、請求項2の磁石式発電機において、
バッテリ電源を備え、前記回路選択制御部により電機子巻線回路を選択することで、前記バッテリ電源でダイレクト駆動する直流電動機として動作可能とする
ことを特徴としている。
本発明の巻線接続制御装置(請求項1)によれば、スイッチング素子群の各スイッチング素子のオン・オフ制御を行って巻線回路を選択する回路選択制御部を設けることで、巻線部における複数種の巻線回路を選択が可能となり、発電機や電動機の電機子巻線や界磁巻線において、複数通りの出力特性を得ることができる。
本発明の磁石式発電機(請求項2)によれば、回路選択制御部のスイッチング素子群の各スイッチング素子のオン・オフ制御を行って巻線の接続を制御して電機子巻線回路を切り替えることが可能となり、複数通りの出力電圧電流特性を有する構造とすることができる。
そして、複数の出力電圧電流特性を有しているので、回転数が低下しても回路選択制御装置で電機子巻線回路を切り替えることで、定格出力電圧を確保することができる。
また、固定子電機子巻線を共通にしたまま、出力電圧仕様を複数通りに容易に切り換えることができるため、電機子巻線を備えたステータ構造体の量産がし易くなり、結果として発電機の製造コストの削減を図ることができる。
本発明の磁石式発電機(請求項3)によれば、発電機の駆動時における出力電圧又は負荷電流が上限閾値又は下限閾値に達しているどうかを検知し、スイッチング素子群の各スイッチング素子のオン・オフ制御を行うので、自動的に電機子巻線回路を切り替えることができる。
本発明の磁石式発電機(請求項4)によれば、手動による選択操作により、スイッチング素子群の各スイッチング素子のオン・オフ制御を行うことで電機子巻線回路の選択を行うので、所望の出力電圧電流特性をモード切替により実現することができる。
本発明の磁石式発電機(請求項5)によれば、回路選択制御部による駆動するための印加電圧が小さい電機子巻線回路の選択により、バッテリ電源でダイレクト駆動する直流電動機として磁石式発電機を動作させることが可能となるため、バッテリ電源の直流電圧を昇降するための昇降装置や始動用モータを不要とすることができる。
本発明の実施形態の一例について、図面を参照して説明する。
本発明は、発電機や電動機の巻線接続制御装置に関するものであるが、以下、磁石式発電機に巻線接続制御装置を適用した例について、図1乃至図17を参照しながら説明する。
図1は、インバータ発電機システムの全体を示す構成図であり、三相で構成される巻線部101と巻線部101に対して回転する回転子102を有する磁石式発電機(三相同期発電機)100と、磁石式発電機100の駆動源となるエンジン200と、巻線部101における電機子巻線回路(巻線回路)を選択する回路選択制御部300と、磁石式発電機100の三相出力を整流するインバータユニット400と、インバータユニット400からの出力を入力し発電機の操作を行う操作部500と、磁石式発電機100の始動用のモータドライブユニット600と、モータドライブユニット600に接続されるバッテリ電源700と、エンジン200などに設置された各種センサからの信号を入力し発電機を制御するCPUを備えたジェネレータコントロールユニット800と、ジェネレータコントロールユニット800及び操作部500に対しての遠隔操作が可能なリモートコントロールボックス900を有して構成されている。
巻線接続制御装置は、巻線部101と、巻線部101における巻線の接続の仕方を制御することで巻線回路を選択するように動作する回路選択制御部300とにより構成されている。
ジェネレータコントロールユニット800と、回路接続選択部300,インバータユニット400,操作部500,モータドライブユニット600との間では制御信号の送受信が行われるように構成されている。
エンジン200は、シリンダ201内をピストン202が摺動自在に配置され、ピストン202の直性運動をクランクケース203に配置された出力軸(クランク軸)204の回転運動に変換させ、この回転により発電機100の回転子102が回転することで発電機100が発電する。
シリンダ201の吸気側にはガバナモータ205で回転するスロットルバルブ206を備えた吸気管207が接続され、排気側には三元触媒208が配置された排気管209が接続されている。排気管208には酸素量を検知するO2センサ210及び排気温度を検知する排気温センサ211が、シリンダ201にはシリンダ内の温度を検知する温度センサ212が、クランクケース203の側面には点火時期制御のためにクランクシャフトの回転角度を検知するBTDCセンサ213が、クランクケース203の底面にはエンジンオイルの量を検知するオイルレベルセンサ214がそれぞれ装着され、各種センサからの信号はCPUを有するジェネレータコントロールユニット800に入力され、シリンダ201上部に装着された点火プラグ220、シリンダ201の吸気側に装着されたインジェクタ230、ガバナモータ205、ソレノイドバルブ240、燃料タンク250内に設置された電磁ポンプ251に制御信号が出力され、電磁ポンプ251による燃料タンク250からの燃料供給量、スロットルバルブ206による空気供給量、インジェクタ230による燃料噴射量、点火プラグ220による点火タイミングの制御がそれぞれ行われるようになっている。
回路選択制御部300は、ジェネレータコントロールユニット800からの制御信号に基づいて巻線部101における巻線の接続を制御するために、複数種類の電機子巻線回路を選択して切り替えを行う制御信号を出力するものであり、選択する電機子巻線回路により発電機から出力される三相出力の電圧特性が変化する。回路選択制御部300の構成、電機子巻線回路の切り替えにより得られる電圧特性については後述する。
発電機から出力される三相出力は、コントロール部(CPU)410を備えたインバータユニット400に入力される。インバータユニット400は、4個のサイリスタをブリッジ接続して構成される整流回路401と、整流回路401の出力側に接続された平滑用コンデンサ402と、4個のFETをブリッジ接続して構成されるインバータ回路403を備え、三相入力を所定の周波数の交流電力(INV出力)に変換して出力する。
コントロール部(CPU)410は、整流回路401からの電圧出力時の4個のサイリスタ(SC)のスイッチング制御、及び、インバータ回路による所望周波数電圧出力時の4個のFETのスイッチング制御を行うとともに、回路選択制御部300により巻線部101の電機子回路の切り替えを行うため、インバータ回路402の入力側となる平滑コンデンサ402の両端の端子a,b間の電圧EDC、及び、インバータ回路402への入力電流Idを常時検知し、ジェネレータコントロールユニット800へ出力するように構成している。
そして、電圧EDCが上限閾値や下限閾値に達した場合に(実際には、閾値の電圧ラインの領域に所定時間の間に入った回数を検知して判断する。具体的な制御方法については後述する)、ジェネレータコントロールユニット800を介して回路選択制御部300へ巻線切替許可信号が出力される。回路選択制御部300からの制御信号により巻線部101の電機子巻線回路(巻線接続)を切り替えて、発電機の駆動時において異なる出力電圧が得られるように構成されている。回路選択制御部300からの制御信号による巻線部101の電機子巻線回路の切替動作の詳細については後述する。
また、コントロール部(CPU)410は、サイリスタのスイッチング制御により、電機子回路101において短絡故障やコイルショートによる電圧異常発生時や、回路選択制御部300内のデバイスショート故障発生時に整流回路401を遮断するための制御を行う。
また、コントロール部(CPU)410により、整流回路401を構成する各サイリスタの両端に生じる電圧(例えばVd)がモニタされ、サイリスタの故障が生じてVd=0となった時に、これを検知して回路を遮断することが行われる。
操作部500は、磁石式発電機に対して各種操作を行うためのもので、電機子巻線回路の固定(標準電圧巻線)と可変を切り替えるための選択切替スイッチ501と、可変選択時におけるモード選択スイッチ502と、発電機で発電された電圧を出力するコンセント503と、出力電圧の周波数(50/60Hz)を切り替えるための周波数切替スイッチ504と、エンジンの起動時に発電機側の電機子巻線回路を起動用の電機子巻線回路(後述する1/4電圧巻線)に固定する起動時スイッチ505と、巻線部101における電機子巻線回路の接続切替タイミングをモニタするインジケーター506と、巻線部101における電機子巻線回路の接続状況を表示する液晶モニタ507と、過電流が流れた際に電流遮断を行うブレーカー508とを備えて構成されている。
前記したモード選択スイッチ502では、電機子巻線回路の自動切替を行う運転モード1、接続される負荷がある程度特定される場合における自動切替を行う運転モード2〜3、及び、最大出力電圧が得られる電機子巻線回路に固定する運転モードが手動切替により選択できるように構成されている。
モータドライブユニット600は、発電機の始動時においてバッテリ700から供給される直流電圧によりDCモータとしてダイレクト駆動を行うためのものである。
次に、磁石式発電機100の構成について、図2〜図6を参照して説明する。
図2は、アウタロータ型の磁石式発電機100におけるステータ構造体1の正面説明図である。図3及び図4は、磁石式発電機のステータ構造体1の側面説明図及び背面説明図である。また、図5及び図6は、ステータコアの展開図及び等価回路図である。
巻線構造を備えたステータ構造体1(巻線部101)は、4つのボルト貫通孔11を貫通するボルトによって、発電機の駆動源であるエンジン200のクランクケース203の正面側に取り付けられる。ステータ構造体1の外周側には、エンジン200の出力軸204の端部に連結されて回転する有底円筒状の回転子(ロータヨーク)(図1における回転子102)が配置されている。回転子102の内側面には界磁用の複数の永久磁石103が取り付けられており、この回転子102及びステータ構造体1によってアウタロータ型の磁石式発電機が構成される。
ステータ構造体1は、スロット数に対応する複数の突極が周囲に配された環状のステータコア10と、周方向に4分割されて全体として環状体を成すカプラ20(20A〜20D)を備えて構成されている。
ステータコア10は、環状の基部と、この基部から放射状に突出形成された24個の突極とから構成される。ステータコア10は珪素鋼の薄板からコアプレートを打ち抜き成型し、これを複数重ねることで構成されている。
図2は、カプラ20をステータコア10に取り付け、このステータコア10の突極に合成樹脂等の絶縁材料からなるボビン12(図3)を介してステータ巻線5を巻回し、更に、各突極を巻回したステータ巻線5の端部(引き出し口)をカプラ20の所定位置に装着された導電性の各接続端子25に接続することでターミナルT1〜T48が構成された状態のステータ構造体1を示している。
各接続端子25は、各ターミナルT1〜T48に装着可能な形状の導電性の金属片(専用端子)で構成され、ステータ巻線5の端部を接続固定することで、各突極に対してその両端側にタップとしての接続端子が形成されている。
ステータ構造体1には、図6の等価回路図に示すように、ステータコア10の24個の突極にそれぞれ巻かれた主巻線における4個の突極に対応する巻線を1組とする三相(U相,V相,W相)の2回路が構成可能なように形成されている。すなわち、突極U11〜U14,V11〜V14,W11〜W14をそれぞれ突極毎に巻回するU相巻線,V相巻線,W相巻線でU相,V相,W相を有する1つ目の三相回路を形成可能とし、突極U21〜U24,V21〜V24,W21〜W24をそれぞれ突極毎に巻回するU相巻線,V相巻線,W相巻線でU相,V相,W相を有する2つ目の三相回路を形成可能としている。そして、U相巻線,V相巻線,W相巻線における各突極に対応する位置には、接続端子としてのターミナルT1〜T48がそれぞれ形成され、接続端子同士の接続箇所を調整することで複数種の電機子回路が選択的に形成できるように構成され、出力端に複数種類の出力電圧を得ることができる。
接続端子は、図5の展開図に示すように、突極の両端位置に対応するように形成するため、突極24個に対して48個が形成されている。
すなわち、図6の等価回路図に示すように、一方の三相回路を形成する側として、突極U11の両端にT1及びT2が、突極V11の両端にT3及びT4が、突極W11の両端にT5及びT6が、突極U12の両端にT7及びT8が、突極V12の両端にT9及びT10が、突極W12の両端にT11及びT12が、突極U13の両端にT3及びT14が、突極V13の両端にT15及びT16が、突極W13の両端にT17及びT18が、突極U14の両端にT19及びT20が、突極V14の両端にT21及びT22が、突極W14の両端にT23及びT24が、それぞれ形成されている。
また、他方の三相回路を形成する側として、突極U21の両端にT25及びT26が、突極V21の両端にT27及びT28が、突極W21の両端にT29及びT30が、突極U22の両端にT31及びT32が、突極V22の両端にT33及びT34が、突極W22の両端にT35及びT36が、突極U23の両端にT37及びT38が、突極V23の両端にT39及びT40が、突極W23の両端にT41及びT42が、突極U24の両端にT43及びT44が、突極V24の両端にT45及びT46が、突極W24の両端にT47及びT48が、それぞれ形成されている。
各接続端子同士は後述するスイッチング素子のオン・オフ制御により接続又は非接続が選択されるようになっている。
なお、主巻線の三相出力は、インバータユニット400(図1)で所定周波数の交流に変換され、操作部500のコンセント503に接続された負荷に提供される。
次に、回路選択制御部300の回路について、図7及び図8の等価回路を参照しながら説明する。巻線部101の各接続端子へは、回路選択制御部300に配置されたスイッチング素子がそれぞれ接続線を介して接続されている。各スイッチング素子は、トリガの印加により双方向に電流を流す素子で形成され、例えばトライアックQが使用される。
すなわち、図7に示すように、T1とT7との間にトライアックQ1が、T2とT8との間にトライアックQ2が、T7とT13との間にトライアックQ3が、T8とT14との間にトライアックQ4が、T13とT19との間にトライアックQ5が、T14とT20との間にトライアックQ6が、T25とT31との間にトライアックQ7が、T26とT32との間にトライアックQ8が、T31とT37との間にトライアックQ9が、T32とT38との間にトライアックQ10が、T37とT43との間にトライアックQ11が、T38とT44との間にトライアックQ12が、T1とT25との間にトライアックQ13が、T20とT44との間にトライアックQ14が、それぞれ接続されている。
また、T3とT9との間にトライアックQ15が、T4とT10との間にトライアックQ16が、T9とT15の間にトライアックQ17が、T10とT16との間にトライアックQ18が、T15とT21との間にトライアックQ19が、T16とT22との間にトライアックQ20が、T27とT33との間にトライアックQ21が、T28とT34との間にトライアックQ22が、T33とT39との間にトライアックQ23が、T34とT40との間にトライアックQ24が、T39とT45との間にトライアックQ25が、T40とT46との間にトライアックQ26が、T3とT27との間にトライアックQ27が、T22とT46との間にトライアックQ28が、それぞれ接続されている。
また、T5とT11との間にトライアックQ29が、T6とT12との間にトライアックQ30が、T11とT17の間にトライアックQ31が、T12とT18との間にトライアックQ32が、T17とT23との間にトライアックQ33が、T18とT24との間にトライアックQ34が、T29とT35との間にトライアックQ35が、T30とT36との間にトライアックQ36が、T35とT41との間にトライアックQ37が、T36とT42との間にトライアックQ38が、T41とT47との間にトライアックQ39が、T42とT48との間にトライアックQ40が、T5とT29との間にトライアックQ41が、T24とT48との間にトライアックQ42が、それぞれ接続されている。
また、T2とT7との間にトライアックQ43が、T8とT13との間にトライアックQ44が、T14とT19の間にトライアックQ45が、T26とT31との間にトライアックQ46が、T32とT37との間にトライアックQ47が、T38とT43との間にトライアックQ48が、T20とT25との間にトライアックQ49が、それぞれ接続されている。
また、T4とT9との間にトライアックQ50が、T10とT15との間にトライアックQ51が、T16とT21の間にトライアックQ52が、T28とT33との間にトライアックQ53が、T34とT39との間にトライアックQ54が、T40とT45との間にトライアックQ55が、T22とT27との間にトライアックQ56が、それぞれ接続されている。
また、T6とT11との間にトライアックQ57が、T12とT17との間にトライアックQ58が、T18とT23の間にトライアックQ59が、T30とT35との間にトライアックQ60が、T36とT41との間にトライアックQ61が、T42とT47との間にトライアックQ62が、T24とT29との間にトライアックQ63が、それぞれ接続されている。
また、T1とT13との間にトライアックQ64が、T8とT20との間にトライアックQ65が、T3とT15の間にトライアックQ66が、T10とT22との間にトライアックQ67が、T5とT17との間にトライアックQ68が、T12とT24との間にトライアックQ69が、それぞれ接続されている。
上記のように接続することで、図8に示すようなU相、V相、W相に対して2組のスター結線が構成可能な回路を形成することができる。
そして、図7における複数のトライアックQの導通・非導通を回路選択制御部300からの制御信号により制御することで、接続箇所を変化させて複数種類の電機子巻線回路を得ることができる。
巻線部101の電機子巻線回路については、複数のトライアックQの導通・非導通を制御することで任意の数の回路を形成可能であるが、実際には予め数種類の電機子巻線回路を設計し、その電機子巻線回路を実現するために導通状態とする必要のあるトライアックQ群を設定しておき、回路選択制御部300により群毎にトライアックQをオン状態とする制御が行われる。
以下、巻線部101において4種類の電機子巻線回路が実現できるトライアックQ群のスイッチング例について説明する。
発電機の始動時に適した電機子巻線回路の第1の接続例について、図9及び図10により説明する。
図7の回路において、U相コイルを構成するため、トライアックQ1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6,Q7,Q8,Q9,Q10,Q11,Q12,Q13,Q14をオン(導通)状態とし、V相コイルを構成するため、トライアックQ15,Q16,Q17,Q18,Q19,Q20,Q21,Q22,Q23,Q24,Q25,Q26,Q27,Q28をオン(導通)状態とし、W相コイルを構成するため、トライアックQ29,Q30,Q31,Q32,Q33,Q34,Q35,Q36,Q37,Q38,Q39,Q40,Q41,Q42をオン(導通)状態とすれば(図9)、T1,T7,T13,T19,T25,T31,T37,T43が接続され、T3,T9,T15,T21,T27,T33,T39,T45が接続され、T5,T11,T17,T23,T29,T35,T41,T47が接続される一方、T2,T8,T14,T20,T26,T32,T38,T44,T4,T10,T16,T22,T28,T34,T40,T46,T6,T12,T18,T24,T30,T36,T42,T48が中性点端子(N)に接続される(図10)。
また、U相の出力端は、T1,T7,T13,T19,T25,T31,T37,T43を接続した部分となり、V相の出力端は、T3,T9,T15,T21,T27,T33,T39,T45を接続した部分となり、W相の出力端は、T5,T11,T17,T23,T29,T35,T41,T47を接続した部分となる(図10)。
その結果、ステータ構造体1における電機子巻線回路の等価回路図は、図10のように中性点を備えたスター結線の三相回路となり、8個のコイルが並列に接続されて各相の回路を形成する1コイル8並列回路(1/4電圧巻線)を構成することができる(第1の接続例)。
第1の接続例によれば、各相において1個のコイルの両端が出力端となるので、後述する各相において4個のコイルが直列に接続されたコイル群の両端が出力端となる第2の接続例(標準電圧巻線)に比較して1/4程度の出力電圧が得られる。
次に、巻線部101における電機子巻線回路の第2の接続例について、図11及び図12により説明する。
図7の回路において、U相コイルを構成するため、トライアックQ13,Q14,Q43,Q44,Q45,Q46,Q47,Q48をオン(導通)状態とし、V相コイルを構成するため、トライアックQ27,Q28,Q50,Q51,Q52,Q53,Q54,Q55をオン(導通)状態とし、W相コイルを構成するため、トライアックQ41,Q42,Q57,Q58,Q59,Q60,Q61,Q62をオン(導通)状態とすれば(図10)、T1とT25,T20とT44,T2とT7,T8とT13,T14とT19,T26とT31,T32とT37,T38とT43が接続され、T3とT27,T22とT46,T4とT9,T10とT15,T16とT21,T28とT33,T34とT39,T40とT45が接続され、T5とT29,T24とT48,T6とT11,T12とT17,T18とT23,T30とT35,T36とT41,T42とT47が接続される一方、T20,T44,T22,T46,T24,T48が中性点端子(N)に接続される(図12)。
また、U相の出力端は、T1とT25を接続した部分となり、V相の出力端は、T3とT27を接続した部分となり、W相の出力端は、T5とT29を接続した部分となる(図12)。
その結果、ステータ構造体1における電機子巻線回路の等価回路図は、図12のように中性点を備えたスター結線の三相回路となり、直列に接続された4個のコイル群が並列に接続されて各相の回路を形成する4コイル2並列回路(標準電圧巻線)を構成することができる(第2の接続例)。
次に、巻線部101における電機子巻線回路の第3の接続例について、図13及び図14により説明する。
図7の回路において、U相コイルを構成するため、トライアックQ43,Q45,Q46,Q47,Q48,Q49,Q64,Q65をオン(導通)状態とし、V相コイルを構成するため、トライアックQ50,Q52,Q53,Q54,Q55,Q56,Q66,Q67をオン(導通)状態とし、W相コイルを構成するため、トライアックQ57,Q59,Q60,Q61,Q62,Q63,Q68,Q69をオン(導通)状態とすれば(図13)、T2とT7,T14とT19,T26とT31,T32とT37,T38とT43,T20とT25,T1とT13,T8とT20が接続され、T4とT9,T16とT21,T28とT33,T34とT39,T40とT45,T22とT27,T3とT15,T10とT22が接続され、T6とT11,T18とT23,T30とT35,T36とT41,T42とT47,T24とT29,T5とT17,T12とT24が接続される一方、T44,T46,T48が中性点端子(N)に接続される(図14)。
また、U相の出力端は、T1とT13を接続した部分となり、V相の出力端は、T3とT15を接続した部分となり、W相の出力端は、T5とT17を接続した部分となる(図14)。
その結果、ステータ構造体1における電機子巻線回路の等価回路図は、図14のように中性点を備えたスター結線の三相回路となり、直列に接続された4個のコイル群に対して2個のコイル群が並列接続されて各相の回路を形成する2コイル並列+4コイル直列回路(1.5倍電圧巻線)を構成することができる(第3の接続例)。
第3の接続例によれば、各相において4個のコイルが直列に接続されたコイル群に対して2個のコイルが接続された両端が出力端となるので、各相において4個のコイルが直列に接続されたコイル群の両端が出力端となる第2の接続例(標準電圧巻線)に比較して略1.5倍程度の出力電圧を得ることができる。
次に、巻線部101における電機子巻線回路の第4の接続例について、図15及び図16により説明する。
図7の回路において、U相コイルを構成するため、トライアックQ43,Q44,Q45,Q46,Q47,Q48,Q49をオン(導通)状態とし、V相コイルを構成するため、トライアックQ50,Q51,Q52,Q53,Q54,Q55,Q56をオン(導通)状態とし、W相コイルを構成するため、トライアックQ57,Q58,Q59,Q60,Q61,Q62,Q63をオン(導通)状態とすれば(図15)、T2とT7,T8とT13,T14とT19,T26とT31,T32とT37,T38とT43,T20とT25が接続され、T4とT9,T10とT15,T16とT21,T28とT33,T34とT39,T40とT45,T22とT27が接続され、T6とT11,T12とT17,T18とT23,T30とT35,T36とT41,T42とT47,T24とT29が接続される一方、T44,T46,T48が中性点端子(N)に接続される(図16)。
また、U相の出力端はT1となり、V相の出力端はT3となり、W相の出力端はT5となる(図16)。
その結果、ステータ構造体1における電機子巻線回路の等価回路図は、図16のように中性点を備えたスター結線の三相回路となり、直列に接続された8個のコイル群が各相の回路を形成する8コイル直列回路(2倍電圧巻線)を構成することができる(第4の接続例)。
第4の接続例によれば、各相において8個のコイルが直列に接続されたコイル群の両端が出力端となるので、各相において4個のコイルが直列に接続されたコイル群の両端が出力端となる第2の接続例(標準電圧巻線)に比較して略倍程度の出力電圧を得ることができる。
巻線部101における上記した4種類の電機子巻線回路に対応する各トライアックQ群のスイッチング制御は、コントロール部410のからの切替許可信号がジェネレータコントロールユニット800に出力され、ジェネレータコントロールユニット800からの制御信号に基づいて行われるが、三相であるためにトライアックQ群のU,V相、W相においてトライアックQ群の導通のタイミングが異なるように制御される。
すなわち、回路選択制御部300には、図17に示すようなU,V相、W相のトライアックQ群の導通タイミングを制御するため、一般的に使用されている切替タイミング検出回路を備えて構成されている。切替タイミング検出回路は、各相電圧のゼロクロスを検知するU相検知、V相検知、W相検知を有して構成されるが各相の検知回路は同じ構成であるため、U相検知を例に説明する。
U相電圧のゼロクロスの検知回路は、U24のコイルの両端の電圧を検出することで位相を検知し、電源回路310を備えることでゼロクロスのタイミングで発光するフォトカプラ311の光により、トランジスタ312がオンとなり、ジェネレータコントロールユニット800のCPUデータポート313からトライアックQ群を導通させるための制御信号が出力され、フォトカプラ314を介して双方向ダイオード315をオンさせてトライアックQ1を導通させるように構成している。トライアックQ1は、図7におけるU相の23個の各トライアックを代表して表したもので、各トライアックにおける所望のトライアック群は制御信号によりゼロクロスのタイミング時に導通する。
また、フォトダイオード320はモニタ用に設けたものであり、前記した操作部500のインジケーター506に対応している。
切替タイミング検出回路を有することで、ゼロクロス位置を検知して各相に対してのスイッチング素子のオン・オフ制御を行うので、スイッチング素子の切替時において三相交流駆動時における急激な電圧の印加を防止することができる。
インバータ式磁石式発電機システムにおいて、上述した第1乃至第4の接続例で電機子巻線回路を構成した場合の磁石式発電機の無負荷出力電圧特性を図18に示す。図18における1/4電圧出力巻線が第1の接続例、STD電圧巻線が第2の接続例、1.5倍電圧巻線が第3の接続例、2倍電圧巻線が第4の接続例をそれぞれ示している。
以下、図18を参照して発電機の動作について説明する。
(1)操作部500における選択切替スイッチ501で「固定」を選択した場合、発電機における標準的な運転状況である図18におけるSTD電圧巻線(第2の接続例)の領域Bで発電機のエンジンが駆動(通常は3500rpmで運転)される。
(2)操作部500における選択切替スイッチ501で「可変」を選択した場合、可変選択時におけるモード選択スイッチ502により、電機子巻線回路の自動切替を行う運転モード1〜3、電機子巻線回路を2倍巻線電圧に固定して運転する運転モード4が選択できる。
「a」モード選択スイッチ502により運転モード1(自動切替運転)を選択した場合
この場合は、電機子巻線回路が、STD電圧巻線(第2の接続例)、1.5倍電圧巻線(第3の接続例)、2倍電圧巻線(第4の接続例)の間で自動的に運転が切り替わる。
エンジン回転数の範囲は、1500〜4000rpmとしている。
STD電圧巻線で立ち上げ、エンジン起動後は、領域Bで発電機が運転される。運転時においては、インバータユニット400において電圧EDC及び電流Idが常時監視され、5分間平均の負荷率が60%未満である場合には、電機子巻線回路を1.5倍電圧巻線(第3の接続例)に切り替えて運転する。5分間平均の負荷率が30%未満である場合には、電機子巻線回路を2倍電圧巻線(第4の接続例)に切り替えて運転する。
負荷率に変動があり増加傾向の場合は、5分間平均で下限閾値の電圧値(例えば下限電圧163V)の下方領域に5秒間5回入ったら、容量が増加したと考え一段低い電圧巻線に切り替える。
また、電圧値が上昇した場合、インバータユニット400におけるインバータ回路403のFETに過電圧がかかって破損しないように、低い出力電圧の電機子巻線回路に切り替えるための上限電圧が設定されている。
電機子巻線回路を切り替える閾値や回数はジェネレータコントロールユニット800のCPUを動作させるソフトウエアの処理で自由に設定することができる。
上記構成によれば、可変出力特性を活かすことで、定格回転回数を半分まで落としても、回路選択制御部で電機子回路をSTD電圧巻線から2倍電圧巻線に切り替えることで定格電圧出力を確保することできる。
また、電圧EDC及び電流Idを常時監視し、負荷の変動により電機子巻線回路を切り替えることで、エンジン回転数を低くして運転が可能となるので、燃費改善を行うことができる。
接続される負荷がある程度特定される場合には、運転モード2〜4を選択する。
「b」モード選択スイッチ502により運転モード2(自動切替運転)を選択した場合
この場合も、電機子巻線回路が、STD電圧巻線(第2の接続例)、1.5倍電圧巻線(第3の接続例)、2倍電圧巻線(第4の接続例)の間で自動的に運転が切り替わるが、STD電圧巻線(第2の接続例)で立ち上げた後、すぐに1.5倍電圧巻線(第3の接続例)に切り替えて運転する。
エンジン回転数の範囲は、1670〜3000rpmとしている。
運転時においては、インバータユニット400において電圧EDC及び電流Idが常時監視され、5分間平均の負荷率が30%未満である場合には、電機子巻線回路を2倍電圧巻線(第4の接続例)に切り替えて運転する。
負荷率に変動があり増加傾向の場合は、5分間平均で下限閾値の電圧値(例えば下限電圧163V)の下方領域に5秒間5回入ったら、容量が増加したと考え2倍電圧巻線から1.5電圧巻線に切り替える。
過負荷が生じた場合、負荷断となり、インバータ回路403からの出力を停止させる。
「c」モード選択スイッチ502により運転モード3(自動切替運転)を選択した場合
この場合は、電機子巻線回路が、1.5倍電圧巻線(第3の接続例)、2倍電圧巻線(第4の接続例)の間で自動的に運転が切り替わる。
エンジン回転数の範囲は、1500〜2500rpmとしている。
1.5電圧巻線(第3の接続例)で立ち上げた後、すぐに2倍電圧巻線(第4の接続例)に切り替えて運転する。
運転時においては、インバータユニット400において電圧EDC及び電流Idが常時監視され、5分間平均の負荷率が30%未満である場合には、電機子巻線回路を2倍電圧巻線(第4の接続例)に切り替えて運転する。
負荷率に変動があり増加傾向の場合は、5分間平均で下限閾値の電圧値(例えば下限電圧163V)の下方領域に5秒間5回入ったら、容量が増加したと考え2倍電圧巻線から1.5電圧巻線に切り替える。
「d」モード選択スイッチ502により運転モード4(固定運転)を選択した場合
この場合は、電機子巻線回路が、2倍電圧巻線(第4の接続例)に固定して運転を行う。
エンジン回転数の範囲は、1500〜2000rpmとしている。
操作部500の起動時スイッチ505をオンした場合は、エンジンの起動時に適した発電機側の電機子巻線回路である1/4電圧巻線が選択される。
この場合、電機子巻線回路を1/4電圧巻線とすることで、駆動するための印加電圧(10V程度)を小さくした場合においても、始動に必要な回転数(500回転)を得ることができるので、昇圧回路を必要としないバッテリ電圧からの直接駆動で電動機として始動することができる。
エンジン回転確立後にはバッテリ電圧をオフとし、STD電圧巻線モードに切り替えて駆動する。
上述した磁石式発電機によれば、第1乃至第4の接続例で示したように、ターミナルT1〜T48に対して回路選択制御部300によるスイッチング素子(トライアック)群のオン・オフ制御により、巻線の接続を制御して電機子巻線回路の回路を選択できるので、各コイル群(電機子巻線)を直並列に接続して得られる回路に対応する複数通りの出力電圧特性を得ることができ、発電機において負荷に対応して最適な電圧を供給できる固定回転・可変電圧出力を可能とすることができる。
また、回路選択制御部300による駆動するための印加電圧が小さい電機子巻線回路(1/4電圧巻線:第4の接続例)の選択により、電動機として運転する場合に1コイル用の印加電圧を必要とするだけなので、バッテリ電源でダイレクト駆動する直流電動機として磁石式発電機を動作させることが可能となる。そのため、バッテリ電源の直流電圧を昇降するための昇降装置や始動用モータを不要とすることができる。
また、固定子電機子巻線部分の構造を共通にしたまま、回路選択制御部300によるスイッチング素子の接続で出力電圧仕様を複数通りに容易に切り換えることができるため、出力特性に応じた電機子巻線の製造が不要となる。その結果、ステータ構造体1における電機子巻線の製造工程において、他の電圧仕様に切り換えるための段取り替えが発生しないため、段取り替え工程が削減され、多品種管理のコストも削減できる効果がある。
また、一つの電機子巻線仕様で全ての電圧タイプに対応できるため、造り溜めができる。したがって、原材料費が安くなっている時期を見計らい適時生産を計画して、造り溜めをすることにより電機子巻線の量産を可能とし、実質的な製造コストの削減が期待でできるという利点もある。
また、タップを設けることができる接続端子(専用端子)やカプラ構造であれば、その部分を除く電機子巻線を巻く部分を他の仕様にも使用できるので、他仕様が必要となった場合に接続端子とカプラの金型のみで他仕様の製造ができるので、最小の金型投資で済ませることが可能となる。
上述した磁石式発電機の例では、回路選択制御部300で選択可能な電機子巻線回路を接続例1〜接続例4で説明したが、スイッチング素子(トライアック)によるオン・オフ制御により各タップ1〜48の接続を工夫することにより、種々の電機子回路を設計することができ、それに応じて種々の出力特性を得ることができる。
また、上記例では、界磁に永久磁石を使用した磁石式発電機について巻線部101及び回路選択制御部300から構成される巻線接続制御装置を適用した例を説明したが、発電機や電動機の電機子巻線構造、電動機の界磁巻線等における巻線構造に適用することで、外部接続電線による接続の仕方を調整して出力特性を変化させることができる。
電動機として使用する場合には、スイッチング素子としてFETを使用することで、導通時のオン抵抗の軽減を図ることができる。
本発明の一実施形態に係る磁石式発電機を備えたインバータ発電装置のシステム全体を示す構成説明図である。 本発明の巻線接続制御装置を備えた磁石式発電機で使用するステータ構造体の正面説明図である。 ステータ構造体の側面説明図である。 ステータ構造体の背面説明図である。 ステータの展開図である。 ステータ構造体の電機子巻線部分の等価回路図である。 スイッチング素子(トライアック)を表示した巻線接続制御装置の等価回路図である。 巻線部の簡易等価回路図である。 本発明の一実施形態において第1の接続例を適用した巻線接続制御装置の接続状態を示す回路説明図である。 本発明の一実施形態において第1の接続例を適用した巻線接続制御装置の巻線部の等価回路図である。 本発明の一実施形態において第2の接続例を適用した巻線接続制御装置の接続状態を示す回路説明図である。 本発明の一実施形態において第2の接続例を適用した巻線接続制御装置の巻線部の等価回路図である。 本発明の一実施形態において第3の接続例を適用した巻線接続制御装置の接続状態を示す回路説明図である。 本発明の一実施形態において第3の接続例を適用した巻線接続制御装置の巻線部の等価回路図である。 本発明の一実施形態において第4の接続例を適用した巻線接続制御装置の接続状態を示す回路説明図である。 本発明の一実施形態において第4の接続例を適用した巻線接続制御装置の巻線部の等価回路図である。 巻線接続制御装置における切替タイミング検出回路の回路説明図である。 巻線接続制御装置において第1乃至第4の接続例を適用した電機子巻線回路を有する磁石式発電機における無負荷時の回転数に対する三相整流後の出力電圧特性を示すグラフ図である。
符号の説明
1…ステータ構造体、 5…ステータ巻線、 10…ステータコア、 20(20A〜20D)…カプラ、 25…接続端子、 100…磁石式発電機、 101…巻線部、 102…回転子、 103…永久磁石、 200…エンジン、 300…回路選択制御部、 400…インバータユニット、 401…整流回路、 402…平滑用コンデンサ、 403…インバータ回路、 500…操作部、 501…選択切替スイッチ、 502…モード選択スイッチ、 600…モータドライブユニット、 700…バッテリ、 800…ジェネレータコントロールユニット、 T1〜T48…ターミナル(接続端子)。

Claims (5)

  1. スロット数に対応する複数の突極が配されたコアの前記各突極に巻回された巻線に対して、スロット毎に前記巻線両端に設けた接続端子と、前記接続端子同士の短絡・解放を行う複数のスイッチング素子から構成されるスイッチング素子群とを設け、前記接続端子間の短絡・解放の切替により複数種の巻線回路を構成可能とする巻線部と、
    前記巻線部における前記スイッチング素子群の各スイッチング素子のオン・オフ制御を行うことで複数種の巻線回路を選択する回路選択制御部と、
    を具備することを特徴とする巻線接続制御装置。
  2. 電機子巻線と磁石を備えた磁石式発電機において、
    前記電機子巻線を構成する各コイルの両端に形成した接続端子と、前記接続端子同士の短絡・解放を行う複数のスイッチング素子から構成されるスイッチング素子群とを設け、前記接続端子間の短絡・解放の切替により複数種の電機子巻線回路を構成可能とする電機子巻線部と、
    前記電機子巻線部における前記スイッチング素子群の各スイッチング素子のオン・オフ制御を行うことで複数種の電機子巻線回路を選択する回路選択制御部と、
    を具備することを特徴とする磁石式発電機。
  3. 前記回路選択制御部は、前記発電機の駆動時における出力電圧又は負荷電流が上限閾値又は下限閾値に達しているどうかを検知し、前記スイッチング素子群の各スイッチング素子のオン・オフ制御を行うことで電機子巻線回路を切り替える請求項2に記載の磁石式発電機。
  4. 前記回路選択制御部は、手動による選択操作により、前記スイッチング素子群の各スイッチング素子のオン・オフ制御を行うことで複数種の電機子巻線回路を選択する請求項2に記載の磁石式発電機。
  5. バッテリ電源を備え、前記回路選択制御部により電機子巻線回路を選択することで、前記バッテリ電源でダイレクト駆動する直流電動機として動作可能とした請求項2に記載の磁石式発電機。
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