JP2010127513A - 熱交換器および温水装置 - Google Patents

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【課題】複数のコイル管ユニットどうしの隣接領域に形成される空隙部の存在に起因して加熱用媒体からの熱回収量が減少することを適切に抑制し得る熱交換器を提供する。
【解決手段】軸長方向に並ぶ複数のコイル管ユニットUを備え、各コイル管ユニットUは、複数のループ部30が一連に繋がったコイル管体部3と、その両端に繋がった第1および第2の延設管体部4A,4Bとを有し、コイル管体部3の内方領域および外方領域の一方から他方に向けて複数のループ部30どうしの隙間39を加熱用媒体が通過することにより、コイル管体部3内を流通する流体を加熱可能な熱交換器であって、複数のコイル管ユニットUどうしの隣接領域に位置する第1および第2の延設管体部4A,4Bの相互間に形成されている空隙部6は、複数のループ部30どうしの隙間39の寸法を規定するスペーサ8により塞がれ、加熱用媒体が空隙部6を通過することが抑制されている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、燃焼ガスなどの加熱用媒体から複数のコイル管ユニットを利用して熱回収を行なう熱交換器、およびこれを備えた給湯装置などの温水装置に関する。
従来の熱交換器の一例として、特許文献1に記載されたものがある。同文献に記載された熱交換器は、伝熱管が複数のコイル管ユニットを利用して構成されており、これら複数のコイル管ユニットは、それらの軸長方向に並べられてケーシング内に配されている。各コイル管ユニットは、複数の螺旋状のループ部が一連に繋がったコイル管体部と、このコイル管ユニットの両端に繋がった一対の延設管体部とを有しており、これら一対の延設管体部からコイル管体部の内部に通水を行なわせることが可能である。一方、複数のコイル管ユニットの内方領域に燃焼ガスを供給させた際には、この燃焼ガスはコイル管体部の複数のループ部どうしの間を通過しつつコイル管体部に作用する。したがって、前記燃焼ガスからコイル管体部により熱回収を行なって、コイル管体部内を流通する水を加熱することが可能である。複数のコイル管ユニットを利用して伝熱管を構成すれば、コイル管ユニットの数を増減することによって、燃焼ガスからの熱回収量を適宜に変更することができ、所望の湯水加熱能力を発揮するように熱交換器を設計・製作することが容易化される。
しかしながら、前記従来技術においては、次に述べるように解決すべき点があった。
すなわち、前記従来技術においては、図9(a),(b)に示すようなコイル管ユニット9が用いられている。このコイル管ユニット9は、円形螺旋管としてのコイル管体部90の両端から第1および第2の延設管体部91a,91bが接線方向に延びている。これら一対の延設管体部91a,91b間の寸法L10は、コイル管体部90の内径と同程度の大きな寸法となっている。また、各延設管体部91a,91bとそれらの近傍に位置するコイル管体部90の表面部とは、段差hを生じている。このため、図10に示すように、複数のコイル管ユニット9をそれらの軸長方向に並べた場合には、これらが互いに隣接する領域において、幅L10の空隙部92が形成される。これでは、各コイル管体部90の内方に燃焼ガスを供給した際に、この燃焼ガスの多くが空隙部92を通過することとなって、各コイル管体部90に燃焼ガスを有効に作用させ難くなり、熱回収量が少なくなる不具合を生じる。なお、図9および図10に示す例では、コイル管体部90の各所の厚みが均一に形成されている場合を示しているが、前記特許文献1においては、コイル管体部の各部の厚みを不均一として、前記したような空隙部92を生じないようにする構成が示されている。ただし、そのような構成では、コイル管体部の各部の厚みを均一に形成する場合と比較すると、コイル管体部の製造作業がかなり面倒なものとなり、製造コストが高いものとなる。
特表2006−503260号公報
本発明は、前記したような事情のもとで考え出されたものであって、複数のコイル管ユニットどうしの隣接領域に形成される空隙部の存在に起因して加熱用媒体からの熱回収量が減少することを適切に抑制することが可能な熱交換器、およびこれを備えた温水装置を提供することを、その課題としている。
前記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明の第1の側面により提供される熱交換器は、軸長方向に並べられた複数のコイル管ユニットを備えており、前記各コイル管ユニットは、複数のループ部が一連に繋がっているコイル管体部と、このコイル管体部の両端に繋がって前記コイル管体部の外方に向けて延びる第1および第2の延設管体部とを有しており、前記コイル管体部の内方領域および外方領域の一方から他方に向けて前記複数のループ部どうしの隙間を加熱用媒体が通過することにより、前記コイル管体部内を流通する流体を加熱可能とされており、前記複数のコイル管ユニットどうしの隣接領域に位置する第1および第2の延設管体部の相互間に、空隙部が形成されている、熱交換器であって、前記空隙部の少なくとも一部分は、前記複数のループ部どうしの隙間の寸法を規定するスペーサにより塞がれ、前記加熱用媒体が前記空隙部を通過することが抑制されていることを特徴としている。
このような構成によれば、コイル管ユニットどうしの隣接領域において第1および第2の延設管体部の相互間に形成される空隙部がスペーサによって塞がれ、コイル管体部の内方領域または外方領域の一方から他方に向けて加熱用媒体を通過させる際に、加熱用媒体の多くが前記空隙部を通過することが適切に抑制される。したがって、多くの加熱用媒体が前記空隙部を素通りすることに起因して加熱用媒体からの熱回収量が減少する不具合が適切に防止される。本発明においては、複数のループ部どうしの隙間を規定するスペーサを利用して前記空隙部を塞いでおり、スペーサとは別個の部材を利用して前記空隙部を塞ぐ場合と比較すると、その構成は合理的であり、部品点数の増加を抑制することができる。また、本発明によれば、前記特許文献1とは異なり、コイル管ユニットどうしの隣接領域に空隙部を生じないようにコイル管体部の各部の厚みを不均一に形成する必要はない。したがって、本発明によれば、コイル管体部の製作が容易となり、熱交換器全体の製造コストを廉価にすることも可能である。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記スペーサは、前記軸長方向に延び、かつ前記空隙部の少なくとも一部分を塞ぐベース部と、このベース部から突出して前記複数のループ部どうしの隙間に進入する複数の突起部とを備えており、前記加熱用媒体によって前記ベース部が加熱されたときには、この熱が前記複数の突起部から前記複数のループ部に伝達するように構成されている。
このような構成によれば、スペーサのベース部を利用して前記空隙部を塞ぐことが可能であり、加熱用媒体によってスペーサが加熱された際には、この熱を複数の突起部を利用して複数のループ部に逃がすことができる。したがって、スペーサが異常な高温に加熱されて熱損傷することを適切に防止することができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記スペーサの前記ベース部は、前記複数のループ部に接触しており、このベース部から前記複数のループ部への熱伝達も可能な構成とされている。
このような構成によれば、スペーサが加熱用媒体によって加熱された際に、このスペーサから複数のループ部への熱伝達がより促進されることとなり、スペーサの熱損傷を防止するのにより好ましいものなる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記複数のコイル管ユニットどうしの隣接領域に位置する第1および第2の延設管体部は、前記各ループ部の略法線方向に延びるように形成されて互いに接近している。
このような構成によれば、コイル管ユニットどうしの隣接領域において第1および第2の延設管体部の相互間に形成される空隙部が小さくなる。したがって、加熱用媒体が空隙部を通過することを抑制するのにより好適となる。
本発明の第2の側面により提供される温水装置は、バーナと、このバーナにより発生された燃焼ガスから熱回収を行なって湯水加熱を行なうための熱交換器と、を備えている、温水装置であって、前記熱交換器として、本発明の第1の側面により提供される熱交換器が用いられていることを特徴としている。
このような構成によれば、本発明の第1の側面により提供される熱交換器について述べたのと同様な効果が得られる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1〜図7は、本発明が適用された熱交換器、これを備えた温水装置、およびこれらに関連する構成の一例を示している。図1によく表われているように、本実施形態の温水装置WHは、バーナ1と、熱交換器HEとを具備して構成されている。バーナ1は、たとえばガスバーナであり、このバーナ1には、図示されていないファンを利用して燃焼用空気と燃料ガスとの混合ガスが供給され、この混合ガスが点火プラグ(図示略)の点火動作によって燃焼を行なうように構成されている。このバーナ1は、熱交換器HEの後述する第1の空間部7Aに配されている。
熱交換器HEは、ケーシング2と、このケーシング2内に収容された伝熱管としての複数のコイル管ユニットU(U1〜U3)と、スペーサ8とを備えている。
ケーシング2は、複数のコイル管ユニットUの周囲を囲む周壁部20を有し、かつ水平方向の両端には、バーナ1の挿入用開口部21、および熱回収を終了した燃焼ガスの排出口22が形成されている。周壁部20には、複数のコイル管ユニットUに対して通水を行なわせるためのヘッダ部5が設けられている。
図5および図6に示すように、各コイル管ユニットUは、巻き径が相違し、かつ軸長方向の高さ寸法が略同一に揃えられた2つのコイル管体部3(3A,3B)が略同心の重ね巻き状とされた構成を有している。各コイル管体部3は、円形螺旋状の複数のループ部30が一連に繋がった構成であり、これら複数のループ部30どうしの間には、燃焼ガスを通過させるための隙間39がスペーサ8を利用して形成される。各コイル管体部3の両端には、第1および第2の延設管体部4A,4Bが連設されている。本実施形態では、各コイル管体部3とこれに繋がった第1および第2の延設管体部4A,4Bは、1本の金属製管体を曲げ加工することにより形成されており、各コイル管体部3と第1および第2の延設管体部4A,4Bとは一体的に繋がっている。ただし、これとは異なり、第1および第2の延設管体部4A,4Bを各コイル管体部3とは別体の管体を用いて形成し、これらを接続した構成とすることもできる。
図6によく表われているように、第1および第2の延設管体部4A,4Bは、ループ部30の法線NLと略同一方向に延びて、これらが略平行となるように曲げられており、第1の延設管体部4Aどうし、および第2の延設管体部4Bどうしは、互いに接近している。また、内周側のコイル管体部3Aに繋がっている第1および第2の延設管体部4A,4Bは、これらの間に外周側のコイル管体部3Bの第1および第2の延設管体部4A,4Bを介在させることなく、ループ部30の接線方向の間隔L1が小さくなるように設けられている。この間隔L1は、たとえば第1および第2の延設管体部4A,4Bを後述するヘッダ部5に接続するのに支障を生じさせない程度の小寸法である。ただし、後述するように、この部分にはスペーサ8が配されるため、スペーサ8の幅よりも僅かに大きな寸法である。
図3および図4に示すように、複数のコイル管ユニットU1〜U3は、それらの軸長方向において互いに接近するようにして並べられている。図1の温水装置WHでは、複数のコイル管ユニットU1〜U3が略水平方向に並んでいるが、便宜上、図3および図4では、上下方向に並んだ姿勢で示している。複数のコイル管ユニットU1〜U3のうち、コイル管ユニットU1,U2どうしの隣接領域に位置する第1および第2の延設管体部4A,4Bの相互間には、空隙部6が形成されている。同様に、コイル管ユニットU2,U3どうしの隣接領域に位置する第1および第2の延設管体部4A,4Bの相互間にも、空隙部6が形成されている。これら2つの空隙部6の幅は、図6で示した幅L1である。
スペーサ8は、複数のループ部30どうしの間に隙間39を形成し、かつこの隙間39の幅を規定するための部材であるが、本実施形態では、前記した2つの空隙部6を塞ぐ用途にも利用されている。このスペーサ8としては、たとえば本出願人が先に提案している特開2008−151398号公報に記載されているものを好適に用いることができる。すなわち、スペーサ8は、たとえば図7に示すように、ベース部80と、複数の突起部81とを備えている。ベース部80は、前面側の一部が開口した略角筒状であり、一定方向に延びる一対の前壁部80a、一対の側壁部80b、および背板部80cを有している。複数の突起部81は、金属製の線材を略U字状に曲げることにより形成されており、一対の基端部81aがベース部80の側壁部80bに形成された孔部80dに係入されていることによりベース部80に取り付けられている。これら複数の突起部81は、ベース部80の長手方向に所定のピッチで並び、かつベース部80の前方に突出している。
図3によく表われているように、スペーサ8のベース部80は、第1および第2の延設管体部4A,4Bどうしの間に介装されて複数のコイル管ユニットUの軸長方向に延びるように設けられており、このことにより2つの空隙部6がベース部80によって塞がれている。好ましくは、ベース部80の一対の前壁部80aは、複数のコイル管体部3Bの外面に接触するように設けられており、ベース部80から複数のコイル管体部3Bへの熱伝達が可能である。スペーサ8の複数の突起部81は、複数のコイル管体部3A,3Bのループ部30どうしの間に挿通されており、このことによって複数のループ部30どうしの間には、所定幅の隙間39が形成されている。各突起部81は、各ループ部30と直接接触しており、各突起部81からコイル管体部3A,3Bへの熱伝達も可能である。
図1に示すように、複数のコイル管ユニットUは、それらの軸長方向が略水平方向となるように横並びした状態でケーシング2内に配されている。複数のコイル管ユニットUの水平方向の位置決め手段としては、それらを水平方向において挟む一組のスペーサ29a,29bが設けられている。コイル管ユニットU2,U3どうしの間には、仕切り部材28が設けられており、コイル管ユニットU1〜U3の内方領域は、バーナ1が配される第1の空間部7Aと、燃焼ガスの排出口22に連通した第2の空間部7Bとに仕切られている。このことにより、2つのコイル管ユニットU1,U2は、第1の空間部7Aを囲む第1の熱交換部H1となっており、かつ残りのコイル管ユニットU3は、第2の空間部7Bを囲む第2の熱交換部H2となっている。
図2によく表われているように、複数のコイル管ユニットUには、前記したスペーサ8とは別に、たとえば2つのスペーサ8’も組み付けられている。スペーサ8’については、スペーサ8と同様な構成とすることが可能であり、ベース部80’から複数の突起部81’が突出しており、これら複数の突起部81’が複数のループ部30どうしの間に挿入されている。複数のスペーサ8,8’は、略等間隔に設けられており、このことにより複数のループ部30どうしの隙間39の幅(軸長方向の幅)がループ部30の全周にわたって均一化されている。
各コイル管ユニットUの第1および第2の延設管体部4A,4Bは、ともにヘッダ部5に向けて延び、かつヘッダ部5に接続されている。図1に示すように、ヘッダ部5は、入水口50および出湯口51を有し、かつ内部には、第1および第2の延設管体部4A,4Bの内部に連通する複数の湯水流入室57が形成された構成を有している。外部から入水口50に水が供給されると、この水は、各コイル管ユニットU内を流通して加熱され、加熱生成された湯水は、出湯口51から外部に出湯する。ヘッダ部5を利用した複数のコイル管ユニットUへの通水順序は、たとえば図3の矢印で示すような順序とされているが、これに限定されないことは勿論である。
次に、熱交換器HEを備えた温水装置WHの作用について説明する。
まず、バーナ1を駆動させて第1の空間部7Aにおいて燃焼ガスを発生させると、この燃焼ガスは、第1の熱交換部H1のループ部30どうしの隙間39を通過して第1の熱交換部H1の外周領域に進行した後に、第2の熱交換部H2のループ部30どうしの隙間39を通過して第2の空間部7Bに流入し、その後は排出口22からケーシング2の外部に排出される。このような過程において、前記燃焼ガスからは第1および第2の熱交換部H1,H2によって顕熱および潜熱が順次回収される。第1および第2の熱交換部H1,H2は、いずれも2重巻き構造とされたコイル管体部3A,3Bを用いて構成され、コイル管体部3A,3Bの各ループ部30は、燃焼ガスの流れ方向に並んでいるために、コイル管体部3A,3Bが円形チューブ(断面形状が円形のチューブ)を用いて形成されているにも拘わらず、前記燃焼ガスからの熱回収量を多くすることが可能である。なお、燃焼ガスから潜熱を回収すると、燃焼ガス中の水蒸気が凝縮し、第2の熱交換部H2からその下方にドレイン(凝縮水)が流れ落ちる。したがって、好ましくは、ケーシング2の周壁部20には、第2の熱交換部H2から周壁部20上に流れ落ちてきたドレインをケーシング20の外部に排出するためのドレイン用排出口(図示略)が設けられる。
複数のコイル管体部3による熱回収量を多くするには、第1の空間部7Aにおいて発生された燃焼ガスの多くが2つの空隙部6を通過しないようにすることが望まれる。これに対し、本実施形態の熱交換器HEにおいては、スペーサ8が各空隙部6を塞いでおり、多くの燃焼ガスが各空隙部6を通過することは好適に防止される。したがって、第1の空間部7Aにおいてバーナ1により発生された燃焼ガスの殆どが複数のループ部30どうしの隙間39を正規に通過することとなり、複数のコイル管体部3による熱回収量を多くすることが可能となる。本実施形態では、複数のループ部30どうしの隙間39の寸法を規定するスペーサ8を利用して空隙部6を塞いでいるために、その構成は合理的であり、熱交換器HEの構造が複雑化することも好適に回避される。
スペーサ8は、燃焼ガスにより加熱されるが、このスペーサ8からコイル管体部3には熱伝達が行なわれる。この熱伝達は、各突起部81とコイル管体部3との接触部分、およびベース部80とコイル管体部3との接触部分を介して行なわれる。このため、スペーサ8が燃焼ガスにより異常高温に加熱されて熱損傷を生じるといった不具合も生じないようにすることができる。
本実施形態では、コイル管ユニットU1,U2どうしの隣接領域に位置する第1および第2の延設管体部4A,4Bどうし、およびコイル管ユニットU2,U3どうしの隣接領域に位置する第1および第2の延設管体部4A,4Bどうしは、各ループ部30の法線方向と略同一方向に延びて、互いに接近しており、それらの相互間に形成されている空隙部6の開口幅L1は元々小さくされている(図3および図6も参照)。したがって、空隙部6を塞ぐためのスペーサ8として、たとえば幅が大きいものを用いる必要がなく、部品のコスト低減や軽量化を図ることができる。また、空隙部6の開口幅が小さくされていれば、スペーサ8によって空隙部6の全体が完全に塞がれていなくても、この空隙部6を通過する燃焼ガスの量を少なくすることが可能となり、コイル管体部3に多くの燃焼ガスを有効に作用させるのにより好ましいものとなる。
図8は、スペーサの他の例を示している。同図(a)に示すスペーサ8Aは、ベース部80の一対の側壁部80bに金属製線材からなる複数の突起部81が係止されている点は、先のスペーサ8と共通するが、ベース部80の前板部80aは非切欠き状の帯状またはプレート状とされており、この点が先のスペーサ8とは相違している。スペーサ8Aによれば、ベース部80の前板部80aによって空隙部6を効率良く塞ぐことが可能である。なお、前板部80aをコイル管体部の外周面に沿う曲面状に形成すれば、前板部80aとコイル管体部の外周面との接触面積を大きくし、ベース部80が加熱された際にこの熱をベース部80からコイル管体部により逃がし易くすることが可能である。
図8(b)に示すスペーサ8Bは、平板状または帯状のベース部80の片面に、平板状または帯状の複数の突起部81が設けられた構成である。このような構成であっても、先に示したスペーサ8,8Aと同様な機能を発揮させることが可能である。これらのスペーサの例から理解されるように、本発明では種々の形態のスペーサを用いることが可能である。
本発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本発明に係る熱交換器、および温水装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
スペーサは、複数のコイル管ユニットどうしの隣接領域に位置する第1および第2の延設管体部の相互間に形成されている空隙部を塞ぐように設けられている必要があるが、ここで、本発明でいう「空隙部を塞ぐ」とは、加熱用媒体が前記空隙部を通過することが抑制されるように、前記空隙部の少なくとも一部分が塞がれていればよく、前記空隙部の全体が塞がれていなくてもかまわない。また、本発明においては、スペーサをコイル管体部の外方領域に配置させる構成に代えて、スペーサをコイル管体部の内方領域に配置させて前記空隙部に対面させた構成とすることもできる。
コイル管ユニットを構成する管体としては、断面円形状の管体に限らず、たとえば断面楕円状の管体、あるいは特許文献1と同様な偏平状の管体を用いることが可能であり、その具体的な断面形状などは限定されない。また、コイル管ユニットとしては、複数のコイル管体部が略同心の重ね巻き状とされたものと、そのような重ね巻きがなされていない単層構造のものとのいずれをも用いることができる。前者の重ね巻き構造の場合、三重巻き以上の重ね巻き構造とすることも可能である。燃焼ガスから潜熱回収を行なう場合には、酸性のドレインが発生するために、コイル管ユニットをステンレスなどの耐酸性に優れた材質にすることが好ましいものの、やはりコイル管ユニットの具体的な材質もこれに限定されない。
図1に示したように、複数のコイル管ユニットを横並び状に設けた場合には、コイル管体部の各ループ部が上下方向に起立した姿勢となるために、潜熱回収に伴って発生したドレインを各ループ部から下方に流れ落ち易くし得る利点が得られるが、やはり本発明はこれに限定されない。本発明においては、複数のコイル管ユニットを上下方向(略鉛直方向)に積層させた姿勢に並べ、あるいは傾斜した姿勢に並べた構成とすることもできる。コイル管ユニットの総数は、複数であればよく、その具体的な数も問わない。
本発明でいう加熱用媒体としては、燃焼ガス以外のたとえば高温の廃ガスなどを用いることもできる。また、加熱対象となる流体(コイル管ユニットに供給される流体)も、水以外の流体とすることができる。本発明でいう温水装置とは、湯を生成する機能を備えた装置の意であり、一般給湯用、風呂給湯用、暖房用、あるいは融雪用などの各種の給湯装置、および給湯以外に用いられる湯を生成する装置を広く含む概念である。
本発明に係る熱交換器およびこれを備えた温水装置の一例を示す断面図である。 図1のII−II断面図である。 図1に示す熱交換器の要部斜視図である。 図1に示す熱交換器の要部分解斜視図である。 図1に示す熱交換器で用いられているコイル管ユニットを示す斜視図である。 図5の平面図である。 (a)は、図1に示す熱交換器で用いられているスペーサを示す斜視図であり、(b)は、(a)のVII−VII断面図である。 (a),(b)は、スペーサの他の例を示す要部斜視図である。 (a)は、従来のコイル管ユニットの一例を示す平面図であり、(b)は、その斜視図である。 図9に示したコイル管ユニットを複数並べた状態を示す正面図である。
符号の説明
WH 温水装置
HE 熱交換器
U コイル管ユニット
NL 法線
1 バーナ
2 ケーシング
3 コイル管体部
4A,4B 第1および第2の延設管体部
6 空隙部(第1および第2の延設管体部どうしの間の)
8,8A,8B スペーサ
30 ループ部
39 隙間(ループ部どうしの)

Claims (5)

  1. 軸長方向に並べられた複数のコイル管ユニットを備えており、
    前記各コイル管ユニットは、複数のループ部が一連に繋がっているコイル管体部と、このコイル管体部の両端に繋がって前記コイル管体部の外方に向けて延びる第1および第2の延設管体部とを有しており、
    前記コイル管体部の内方領域および外方領域の一方から他方に向けて前記複数のループ部どうしの隙間を加熱用媒体が通過することにより、前記コイル管体部内を流通する流体を加熱可能とされており、
    前記複数のコイル管ユニットどうしの隣接領域に位置する第1および第2の延設管体部の相互間に、空隙部が形成されている、熱交換器であって、
    前記空隙部の少なくとも一部分は、前記複数のループ部どうしの隙間の寸法を規定するスペーサにより塞がれ、前記加熱用媒体が前記空隙部を通過することが抑制されていることを特徴とする、熱交換器。
  2. 請求項1に記載の熱交換器であって、
    前記スペーサは、前記軸長方向に延び、かつ前記空隙部の少なくとも一部分を塞ぐベース部と、このベース部から突出して前記複数のループ部どうしの隙間に進入する複数の突起部とを備えており、
    前記加熱用媒体によって前記ベース部が加熱されたときには、この熱が前記複数の突起部から前記複数のループ部に伝達するように構成されている、熱交換器。
  3. 請求項2に記載の熱交換器であって、
    前記スペーサの前記ベース部は、前記複数のループ部に接触しており、このベース部から前記複数のループ部への熱伝達も可能な構成とされている、熱交換器。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の熱交換器であって、
    前記複数のコイル管ユニットどうしの隣接領域に位置する第1および第2の延設管体部は、前記各ループ部の略法線方向に延びるように形成されて互いに接近している、熱交換器。
  5. バーナと、このバーナにより発生された燃焼ガスから熱回収を行なって湯水加熱を行なうための熱交換器と、を備えている、温水装置であって、
    前記熱交換器として、請求項1ないし4のいずれかに記載の熱交換器が用いられていることを特徴とする、温水装置。
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