JP2010121106A - インクジェット記録用水性インク、インクカートリッジおよびインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録用水性インク、インクカートリッジおよびインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】記録物の堅牢性に優れ、かつ、保存安定性にも優れたインクジェット記録用水性インクを提供する。
【解決手段】着色剤および水を含むインクジェット記録用水性インクであって、前記着色剤が、一般式(1)で表される染料と、染料安定化剤を含むことを特徴とする。
Figure 2010121106

【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット記録用水性インク、インクカートリッジおよびインクジェット記録装置に関する。
従来から、着色剤および水を含むインクジェット記録用水性マゼンタインクが汎用されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開2002−53765号公報 特開2002−241659号公報 特開2004−352886号公報
前記インクは、記録物の耐光性、耐オゾン性等の堅牢性に優れていることが求められる。また、前記インクは、長期間の保存においても劣化せず、保存安定性にも優れていることが求められる。しかし、従来のインクには、記録物の耐光性、耐オゾン性等の堅牢性に優れ、かつ、保存安定性にも優れるものがなかった。
そこで、本発明は、記録物の耐光性、耐オゾン性等の堅牢性に優れ、かつ、保存安定性にも優れたインクジェット記録用水性インクを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のインクジェット記録用水性インクは、
着色剤および水を含むインクジェット記録用水性インクであって、
前記着色剤が、一般式(1)で表される染料を含み、
前記インクが、さらに、染料安定化剤を含み、
前記染料安定化剤が、炭素原子と窒素原子とが共有結合で結合された構造を有する物質(CN結合構造含有物質)を含むことを特徴とする。
Figure 2010121106
は、水素原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアリール基であり、
は、水素原子、ハロゲン原子またはシアノ基であり、
は、水素原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロ環基であり、
、R、RおよびRは、それぞれ、水素原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロ環基、置換または無置換のスルホニル基、置換または無置換のアシル基であり、R、R、RおよびRは同一でも異なっていてもよいが、RとRが共に水素原子であることはなく、RとRが共に水素原子であることはなく、
およびAは、双方が置換または無置換の炭素原子であるか、若しくは一方が置換または無置換の炭素原子であり、かつ、他方が窒素原子である。
本発明のインクジェット記録用水性インクは、一般式(1)で表される染料を含むため、記録物の堅牢性に優れる。また、本発明のインクジェット記録用水性インクは、さらに、前記CN結合構造含有物質を含む前記染料安定化剤を含むため、保存安定性にも優れる。
図1は、本発明のインクジェット記録装置の構成の一例を示す概略斜視図である。
本発明のインクジェット記録用水性インクにおいて、前記CN結合構造含有物質が、脂肪族アルコールアミンを含むことが好ましい。
本発明のインクジェット記録用水性インクにおいて、前記脂肪族アルコールアミンが、
一般式(2)で表される化合物を含むことが好ましい。
Figure 2010121106
一般式(2)において、R11およびR12は、それぞれ、任意の原子または基であり、R11およびR12は同一でも異なっていてもよく、
p、qおよびrは、それぞれ、1〜3の整数であり、p、qおよびrは、同一でも異なっていてもよい。
本発明のインクジェット記録用水性インクにおいて、一般式(2)で表される化合物が、1,3−ビス[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]プロパンおよび2−[ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオールの少なくとも一方を含むことが好ましい。
本発明のインクジェット記録用水性インクのpHは、8.0〜11.0であることが好ましい。前記インクのpHを前記範囲とすることで、より保存安定性に優れたインクジェット記録用水性インクを得ることができる。前記インクのpHは、より好ましくは、9.0〜10.5である。
本発明のインクカートリッジは、インクジェット記録用水性インクを含むインクカートリッジであって、前記水性インクが、本発明のインクジェット記録用水性インクであることを特徴とする。
本発明のインクジェット記録装置は、インク収容部およびインク吐出手段を含み、前記インク収容部に収容されたインクを前記インク吐出手段によって吐出するインクジェット記録装置であって、前記インク収容部に、本発明のインクカートリッジが収容されていることを特徴とする。
つぎに、本発明のインクジェット記録用水性インク(以下、単に「インク」または「水性インク」ということがある)について説明する。本発明のインクジェット記録用水性インクは、着色剤および水を含む。前記着色剤は、一般式(1)で表される染料を含む。
前述のとおり、一般式(1)において、
は、水素原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアリール基であり、
は、水素原子、ハロゲン原子またはシアノ基であり、
は、水素原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロ環基であり、
、R、RおよびRは、それぞれ、水素原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロ環基、置換または無置換のスルホニル基、置換または無置換のアシル基であり、R、R、RおよびRは同一でも異なっていてもよいが、RとRが共に水素原子であることはなく、RとRが共に水素原子であることはなく、
およびAは、双方が置換または無置換の炭素原子であるか、若しくは一方が置換または無置換の炭素原子であり、かつ、他方が窒素原子である。
一般式(1)において、前記置換または無置換のアルキル基は、好ましくは、炭素原子数1〜6のアルキル基である。前記置換または無置換のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−ブチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ヒドロキシエチル基、メトキシエチル基、シアノエチル基、トリフルオロメチル基、3−スルホプロピル基、4−スルホブチル基等があげられる。前記置換アルキル基の置換基としては、例えば、ヒドロキシル基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;シアノ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;カルボン酸塩、スルホン酸塩等のイオン性親水性基等があげられる。
一般式(1)において、前記置換または無置換のアリール基は、好ましくは、炭素原子数6〜12のアリール基である。ただし、置換アリール基の場合、前記炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含まないものとする。前記置換または無置換のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、p−トリル基、p−オクチルフェニル基、メシチル基、p−メトキシフェニル基、o−クロロフェニル基、m−(3−スルホプロピルアミノ)フェニル基等があげられる。前記置換アリール基の置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、n−オクチル基等のアルキル基;前述と同様のアルコキシ基;前述と同様のハロゲン原子;メチルアミノ基、ジメチルアミノ基等のアルキルアミノ基;アミド基;カルバモイル基;スルファモイル基;スルホアミド基;水酸基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のエステル基;前述と同様のイオン性親水性基等があげられる。
一般式(1)において、前記ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子等があげられる。
一般式(1)において、前記置換または無置換のヘテロ環基は、好ましくは、5員または6員環のヘテロ環基である。前記置換または無置換のへテロ環基としては、例えば、2−ピリジル基、2−チエニル基、2−チアゾリル基、2−ベンゾチアゾリル基、2−フリル基、6−スルホベンゾチアゾリル基、6−スルホン酸塩ベンゾチアゾリル基等があげられる。前記置換ヘテロ環基の置換基としては、例えば、アミド基;カルバモイル基;スルファモイル基;スルホアミド基;水酸基;前述と同様のエステル基;前述と同様のイオン性親水性基等があげられる。
一般式(1)において、前記置換または無置換のスルホニル基としては、例えば、メチルスルホニル基、フェニルスルホニル基等があげられる。前記置換スルホニル基の置換基としては、例えば、前述と同様の置換または無置換アルキル基、前述と同様の置換または無置換のアリール基等があげられる。
一般式(1)において、前記置換または無置換のアシル基は、好ましくは、炭素原子数1〜12のアシル基である。ただし、置換アシル基の場合、前記炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含まないものとする。前記置換または無置換のアシル基としては、例えば、アセチル基、ベンゾイル基、クロロアセチル基等があげられる。前記置換アシル基の置換基としては、例えば、前述と同様のイオン性親水性基等があげられる。
一般式(1)において、AおよびAは、前述のとおり、双方が置換または無置換の炭素原子であるか、若しくは一方が置換または無置換の炭素原子であり、且つ、他方が窒素原子である。AおよびAの双方が炭素原子である場合が、より優れた性能を発揮できる点で好ましい。AおよびAの炭素原子に結合する置換基としては、例えば、炭素原子数1〜3のアルキル基、カルボキシル基、カルバモイル基、シアノ基等があげられる。
前述のとおり、一般式(1)において、RとRとは共に水素原子であることはなく、またRとRも共に水素原子であることはない。また、一般式(1)において、スルホン酸基若しくはカルボキシル基の置換数が多くなると前記一般式(1)で表される染料の水溶性が向上する傾向があるので、必要に応じてそれらの置換数を調整することが好ましい。
一般式(1)で表される染料の好ましい態様としては、例えば、一般式(1)において、Rがアルキル基、Rがシアノ基、Rが水素原子若しくは置換または無置換のヘテロ環基、Rが水素原子、置換または無置換のヘテロ環基若しくは置換アリール基、RおよびRが、それぞれ、置換ヘテロ環基または置換アリール基、Rが水素原子であり、Aが置換されている炭素原子、Aが置換または無置換の炭素原子である態様があげられる。
一般式(1)で表される染料のより好ましい態様としては、例えば、一般式(1)において、Rがtert−ブチル基、Rがシアノ基、Rが水素原子またはスルホン酸基若しくはそのアルカリ金属塩基で置換されてもよいベンゾチアゾリル基(好ましくは、ベンゾチアゾール−2−イル基)、Rが水素原子、スルホン酸基若しくはそのアルカリ金属塩基で置換されてもよいベンゾチアゾリル基(好ましくは、ベンゾチアゾール−2−イル基)またはスルホン酸基若しくはそのアルカリ金属塩基で置換されているトリアルキルフェニル基(好ましくは、メシチル基)、RおよびRが、それぞれ、スルホン酸基若しくはそのアルカリ金属塩基で置換されてもよいモノ、ジ若しくはトリアルキルフェニル基(好ましくは、p−オクチルフェニル基若しくはメシチル基)またはスルホン酸基若しくはそのアルカリ金属塩基で置換されているベンゾチアゾリル基(好ましくは、ベンゾチアゾール−2−イル基)、Rが水素原子であり、Aがアルキル基(好ましくは、メチル基)で置換されている炭素原子、Aがシアノ基で置換されてもよい炭素原子である態様である。
一般式(1)で表される染料の好ましい具体例としては、構造式(1−A)〜(1−F)で表される化合物があげられる。
Figure 2010121106
構造式(1−A)で表される化合物は、一般式(1)において、Rがtert−ブチル基、Rがシアノ基、RおよびRが6−スルホリチウム塩ベンゾチアゾール−2−イル基、RおよびRが2,6−ジエチル−4−メチル−3−スルホリチウム塩フェニル基、Rが水素原子であり、Aがメチル基で置換されている炭素原子、Aが炭素原子である態様である。
Figure 2010121106
構造式(1−B)で表される化合物は、一般式(1)において、Rがtert−ブチル基、Rがシアノ基、RおよびRが6−スルホカリウム塩ベンゾチアゾール−2−イル基、RおよびRが3−スルホカリウム塩−メシチル基、Rが水素原子であり、Aがメチル基で置換されている炭素原子、Aが炭素原子である態様である。
Figure 2010121106
構造式(1−C)で表される化合物は、一般式(1)において、Rがtert−ブチル基、Rがシアノ基、Rがベンゾチアゾール−2−イル基、Rが水素原子、RおよびRがp−オクチルフェニル基、Rが水素原子であり、Aがメチル基で置換されている炭素原子、Aがシアノ基で置換されている炭素原子である態様である。
Figure 2010121106
構造式(1−D)で表される化合物は、一般式(1)において、Rがtert−ブチル基、Rがシアノ基、RおよびRがベンゾチアゾール−2−イル基、RおよびRがメシチル基、Rが水素原子であり、Aがメチル基で置換されている炭素原子、Aが炭素原子である態様である。
Figure 2010121106
化学式(1−E)で表される化合物は、一般式(1)において、Rがtert−ブチル基、Rがシアノ基、RおよびRが6−スルホナトリウム塩ベンゾチアゾール−2−イル基、RおよびRが3−スルホナトリウム塩−メシチル基、Rが水素原子であり、Aがメチル基で置換されている炭素原子、Aが炭素原子である態様である。
Figure 2010121106
化学式(1−F)で表される化合物は、一般式(1)において、Rがtert−ブチル基、Rがシアノ基、RおよびRが6−スルホリチウム塩ベンゾチアゾール−2−イル基、RおよびRが2,6−ジエチル−4−スルホリチウム塩フェニル基、Rが水素原子であり、Aがメチル基で置換されている炭素原子、Aが炭素原子である態様である。
一般式(1)で表される染料の配合量は、特に限定されない。水性インクに一般式(1)で表される染料を含ませることで、前記水性インクを用いた記録物の堅牢性を向上させることができる。一般式(1)で表される染料の配合量は、前記インク全量に対し、例えば、0.1重量%〜7重量%であり、好ましくは、0.2重量%〜5重量%である。
前記着色剤は、一般式(1)で表される染料のみを含んでいてもよいし、さらに他の染料および顔料等を含んでもよい。
前記水は、イオン交換水または純水であることが好ましい。前記インク全量に対する前記水の配合量は、例えば、10重量%〜90重量%であり、好ましくは、40重量%〜80重量%である。前記水の配合量は、例えば、他の成分の残部としてもよい。
本発明のインクジェット記録用水性インクは、さらに、染料安定化剤を含む。前記染料安定化剤は、前記CN結合構造含有物質を含む。前記CN結合構造含有物質は、一般式(1)で表される染料を安定化する機能を有する。例えば、前記CN結合構造含有物質により一般式(1)で表される染料の分解が抑制されることで、前記インクの吸光度変化率が小さくなる。前記CN結合構造含有物質は、pH安定能を有していても良い。この場合には、前記CN結合構造含有物質により前記インクのpHが前述の好ましい範囲に維持されることも、一般式(1)で表される染料の安定化に寄与する。
前記CN結合構造含有物質としては、特に限定されず、例えば、脂肪族アルコールアミン、アミノ酸等があげられる。前述のとおり、前記CN結合構造含有物質は、脂肪族アルコールアミンを含むことが好ましい。前記脂肪族アルコールアミンは、第1級アミン、第2級アミンおよび第3級アミンのいずれであってもよい。前記脂肪族アルコールアミンにおけるヒドロキシ末端を有する脂肪族基は、例えば、炭素原子数1〜7の直鎖または分岐のヒドロキシ末端を有する脂肪族基であり、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、−C(CHOH)、−(CHNHC(CHOH)等があげられる。前記ヒドロキシ末端を有する脂肪族基に異性体が存在する場合はどの異性体でもよく、例えば、「ヒドロキシエチル基」という場合は、1−ヒドロキシエチル基でも2−ヒドロキシエチル基でもよい。前記脂肪族アルコールアミンは、アミノ基を複数含んでいてもよい。また、前記脂肪族アルコールアミンは、ヒドロキシ基を複数含むことが好ましい。
前記脂肪族アルコールアミンは、一般式(2)で表される化合物を含むことが好ましい。一般式(2)において、R11およびR12は、特に限定されず、それぞれ、いかなる原子または基であってもよく、R11およびR12は同一でも異なっていてもよい。R11およびR12としては、例えば、水素原子、脂肪族基、ヒドロキシ末端を有する脂肪族基等があげられ、好ましくは、水素原子、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、−(CHNHC(CHOH)である。R11およびR12に異性体が存在する場合はどの異性体でもよく、例えば、「ヒドロキシエチル基」という場合は、1−ヒドロキシエチル基でも2−ヒドロキシエチル基でもよい。前述のとおり、一般式(2)において、p、qおよびrは、それぞれ、1〜3の整数であり、p、qおよびrは、同一でも異なっていてもよい。一般式(2)で表される化合物の好ましい具体例としては、1,3−ビス[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]プロパン(構造式(2−A))、2−[ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール(構造式(2−B))があげられる。
Figure 2010121106
前記アミノ酸としては、特に限定されず、例えば、リジン、アルギニン、ヒドロキシリジン、ヒスチジン等があげられ、これらの中でも、リジン、アルギニンが好ましい。前記アミノ酸は、L型、D型のいずれであってもよい。
前記CN結合構造含有物質の配合量は、特に限定されず、例えば、前記CN結合構造含有物質がpH安定能を有する場合には、前記水性インクのpHが、前述の好ましい範囲となる量とすればよい。前記CN結合構造含有物質の配合量は、前記着色剤の種類や配合量等により異なるが、前記インク100重量部に対し、例えば、0.005重量部〜10重量部であり、好ましくは、0.005重量部〜8重量部であり、より好ましくは、0.005重量部〜5重量部である。
前記CN結合構造含有物質は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。前記染料安定化剤は、前記CN結合構造含有物質のみを含んでいてもよいし、前記CN結合構造含有物質以外の染料安定化剤をさらに含んでもよい。
本発明のインクジェット記録用水性インクは、さらに、インクジェットヘッドのノズル部におけるインクの乾燥を防止する湿潤剤および被記録媒体上での乾燥速度を調整する浸透剤を含むことができる。
前記湿潤剤は、特に限定されず、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール等の低級アルコール;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド;アセトン等のケトン;ジアセトンアルコール等のケトアルコール;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル;ポリアルキレングリコール、アルキレングリコール、グリセリン等の多価アルコール;2−ピロリドン;N−メチル−2−ピロリドン;1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等があげられる。前記ポリアルキレングリコールは、特に限定されず、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等があげられる。前記アルキレングリコールは、特に限定されず、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール等があげられる。これらの中でも、アルキレングリコール、グリセリン等の多価アルコールが好適である。前記湿潤剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
前記インク全量に対する前記湿潤剤の配合量(湿潤剤割合)は、特に限定されず、例えば、0重量%〜95重量%であり、好ましくは、10重量%〜80重量%であり、より好ましくは、10重量%〜50重量%である。
前記浸透剤は、特に限定されず、例えば、グリコール系エーテルがあげられる。前記グリコール系エーテルは、特に限定されず、例えば、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコール−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコール−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコール−n−ヘキシルエーテル、トリエチレングリコールメチルエーテル、トリエチレングリコールエチルエーテル、トリエチレングリコール−n−プロピルエーテル、トリエチレングリコール−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコール−n−プロピルエーテル、プロピレングリコール−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコール−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールエチルエーテル、トリプロピレングリコール−n−プロピルエーテル、トリプロピレングリコール−n−ブチルエーテル等があげられる。前記浸透剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
前記インク全量に対する前記浸透剤の配合量(浸透剤割合)は、特に限定されず、例えば、0重量%〜20重量%である。前記浸透剤割合を前記範囲とすることで、前記水性インクの記録紙等の被記録媒体への浸透性を、より好適なものとできる。前記浸透剤割合は、好ましくは、0.1重量%〜15重量%であり、より好ましくは、0.5重量%〜10重量%である。
本発明のインクジェット記録用水性インクは、必要に応じて、さらに、従来公知の添加剤を含んでもよい。前記添加剤としては、例えば、界面活性剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、防黴剤等があげられる。前記粘度調整剤は、例えば、ポリビニルアルコール、セルロース、水溶性樹脂等があげられる。
本発明のインクジェット記録用水性インクは、例えば、前記着色剤、水および染料安定化剤と、必要に応じて他の添加成分とを、従来公知の方法で均一に混合し、フィルタ等で不溶解物を除去することにより調製できる。
本発明のインクジェット記録用水性インクは、例えば、水性マゼンタインクとして用いることができる。本発明のインクジェット記録用水性インクは、マゼンタ以外の色の着色剤をさらに含むことにより、マゼンタ以外の色の水性インクとすることもできる。
つぎに、本発明のインクカートリッジについて説明する。前述のとおり、本発明のインクカートリッジは、インクジェット記録用水性インクを含むインクカートリッジであって、前記水性インクが、本発明のインクジェット記録用水性インクであることを特徴とする。本発明のインクカートリッジの本体としては、例えば、従来公知のものを使用できる。
つぎに、本発明のインクジェット記録装置について説明する。本発明のインクジェット記録装置は、インク収容部およびインク吐出手段を含み、前記インク収容部に収容されたインクを前記インク吐出手段によって吐出するインクジェット記録装置であって、前記インク収容部に、本発明のインクカートリッジが収容されていることを特徴とする。これを除き、本発明のインクジェット記録装置の構成は、例えば、従来公知のインクジェット記録装置と同様であってもよい。
図1に、本発明のインクジェット記録装置の一例の構成を示す。図示のとおり、このインクジェット記録装置1は、4つのインクカートリッジ2と、インクジェットヘッド3と、ヘッドユニット4と、キャリッジ5と、駆動ユニット6と、プラテンローラ7と、パージ装置8とを主要な構成部材として含む。本例のインクジェット記録装置において、インクジェットヘッド3が前記インク吐出手段である。
前記4つのインクカートリッジ2は、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの4色の水性インクを、それぞれ1色ずつ含む。例えば、前記水性マゼンタインクを含むインクカートリッジが、本発明のインクカートリッジである。前記インクジェットヘッド3は、記録紙等の被記録媒体Pに記録を行う。前記ヘッドユニット4は、前記インクジェットヘッド3を備えている。前記キャリッジ5には、前記4つのインクカートリッジ2および前記ヘッドユニット4が搭載される。前記駆動ユニット6は、前記キャリッジ5を直線方向に往復移動させる。前記プラテンローラ7は、前記キャリッジ5の往復方向に延び、前記インクジェットヘッド3と対向して配置されている。前記記録は、印字、印画、印刷等を含む。
前記駆動ユニット6は、キャリッジ軸9と、ガイド板10と、2つのプーリ11および12と、エンドレスベルト13とを含む。前記キャリッジ軸9は、前記キャリッジ5の下端部に配置され、前記プラテンローラ7と平行に延びている。前記ガイド板10は、前記キャリッジ5の上端部に配置され、前記キャリッジ軸9と平行に延びている。前記2つのプーリ11および12は、前記キャリッジ軸9と前記ガイド板10との間であって、前記キャリッジ軸9の両端部に配置されている。前記エンドレスベルト13は、前記2つのプーリ11および12の間に掛け渡されている。
このインクジェット記録装置1において、前記プーリ11がキャリッジモータ101の駆動により正逆回転されると、前記プーリ11の正逆回転に伴って、前記エンドレスベルト13に接合されている前記キャリッジ5が、前記キャリッジ軸9および前記ガイド板10に沿って、直線方向に往復移動する。
前記被記録媒体Pは、このインクジェット記録装置1の側方又は下方に設けられた給紙カセット(図示せず)から給紙される。前記被記録媒体Pは、前記インクジェットヘッド3と、前記プラテンローラ7との間に導入される。すると、前記被記録媒体Pに、前記インクジェットヘッド3から吐出されるインクにより所定の記録がなされる。前記被記録媒体Pは、その後、前記インクジェット記録装置1から排紙される。図1においては、前記被記録媒体Pの給紙機構及び排紙機構の図示を省略している。
前記パージ装置8は、前記プラテンローラ7の側方に設けられ、前記ヘッドユニット4がリセット位置(この例においては、前記パージ装置8の上部)にある時に、前記インクジェットヘッド3と対向するように配置されている。前記パージ装置8は、パージキャップ14と、ポンプ15およびカム16と、インク貯留部17とを含む。前記パージキャップ14は、前記ヘッドユニット4が前記リセット位置にある時に、前記インクジェットヘッド3の複数のノズル(図示せず)を覆う。前記ポンプ15は、前記カム16の駆動により前記インクジェットヘッド3の内部に溜まる気泡等を含んだ不良インクを吸引する。これにより、前記インクジェットヘッド3の回復が図られる。前記吸引された不良インクは、前記インク貯留部17に貯蔵される。
前記パージ装置8の前記プラテンローラ7側の位置には、前記パージ装置8に隣接してワイパ部材20が配設されている。前記ワイパ部材20は、へら状に形成されており、前記キャリッジ5の移動に伴って、前記インクジェットヘッド3のノズル形成面を拭うものである。図1において、キャップ18は、インクの乾燥を防止するため、記録が終了すると前記リセット位置に戻される前記インクジェットヘッド3の複数のノズルを覆うものである。
この例のインクジェット記録装置1においては、前記4つのインクカートリッジ2は、1個のキャリッジ5に搭載されている。ただし、本発明は、これに限定されない。本発明のインクジェット記録装置において、前記4つのインクカートリッジは、複数のキャリッジに搭載されていてもよい。また、前記インクカートリッジは、前記キャリッジには搭載されず、インクジェット記録装置内に配置、固定されていてもよい。この態様においては、例えば、前記インクカートリッジと、前記キャリッジに搭載された前記ヘッドユニットとが、チューブ等により連結され、前記インクカートリッジから前記ヘッドユニットに前記インクが供給される。
本発明によれば、インクジェット記録用水性インクに含まれる染料を安定化するための染料安定化剤であって、前記CN結合構造含有物質を含むことを特徴とする染料安定化剤が提供される。また、本発明によれば、インクジェット記録用水性インクに含まれる染料を安定化する染料安定化方法であって、前記インクが、染料および前記染料安定化剤を含むことを特徴とする染料安定化方法が提供される。
前記染料安定化剤および前記染料安定化方法の適用対象となる染料は、特に限定されないが、一般式(1)で表される染料を含むことが好ましい。前記染料安定化剤および前記染料安定化方法において、前記CN結合構造含有物質の種類および配合量等は、前記本発明のインクジェット記録用水性インクと同様にすることができる。
つぎに、本発明の実施例について比較例と併せて説明する。なお、本発明は、下記の実施例および比較例によって限定および制限されない。
[実施例1〜6および比較例1、2]
実施例1〜6および比較例1については、インク組成成分および染料安定化剤(表1)を、比較例2については、インク組成成分(表1)を、均一に混合した。その後、得られた混合物を、東洋濾紙(株)製の親水性ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)タイプメンブレンフィルタ(孔径0.20μm)を用いてろ過することで、実施例1〜6および比較例1、2のインクジェット記録用水性インクを得た。なお、表1において、染料(1−A)および(1−B)は、それぞれ、構造式(1−A)および(1−B)で表される化合物であり、染料安定化剤(2−A)および(2−B)は、それぞれ、構造式(2−A)および(2−B)で表される化合物である。
実施例および比較例の水性インクについて、(a)保存安定性評価、(b)耐オゾン性評価および(c)耐光性評価を、下記の方法により行った。なお、(b)耐オゾン性評価用および(c)耐光性評価用のサンプルは、つぎのようにして準備した。
すなわち、まず、実施例および比較例の水性インクを、インクカートリッジに充填した。ついで、前記インクカートリッジを、ブラザー工業(株)製のインクジェットプリンタ搭載デジタル複合機DCP−330Cに装着した。つぎに、ブラザー工業(株)製の写真光沢紙BP61GLAに前記水性インクのグラデーションサンプルをプリントし、初期OD値1.0の評価パッチを得た。前記OD値は、Gretag Macbeth社製の分光測色計Spectrolino(光源:D65;視野:2°;status A)により測定した。
(a)保存安定性評価
実施例および比較例の水性インクを純水で1600倍に希釈した希釈液の波長440nmにおける吸光度を、(株)島津製作所製の紫外可視近赤外分光光度計UV3600を用いて測定した。前記吸光度の測定には、セル長10mmの測定セルを用いた。ついで、別途、前記水性インクを密閉容器に入れ、温度60℃の環境下で、2週間保存した。つぎに、前記保存後の前記水性インクを純水で1600倍に希釈した希釈液の吸光度を、保存前と同様にして、測定した。つぎに、下記式(I)により吸光度変化率(%)を求め、保存安定性を、下記評価基準に従って評価した。下記式(I)において、|X−Y|は、XとYとの差の絶対値を意味する。なお、前記吸光度変化率が小さいほど、染料の分解が抑制され、保存安定性に優れていたこととなる。

吸光度変化率(%)=(|X−Y|/X)×100 ・・・(I)
X:保存前の吸光度
Y:保存後の吸光度
保存安定性評価 評価基準
G :吸光度変化率が、3%未満
NG:吸光度変化率が、3%以上
(b)耐オゾン性評価
スガ試験機(株)製のオゾンウェザーメーターOMS−Hを用いて、オゾン濃度2ppm、槽内温度24℃、槽内相対湿度60%の条件下、前記グラデーションサンプルを40時間放置した。ついで、前記放置後の前記評価パッチのOD値を、前述と同様にして、測定した。つぎに、下記式(II)によりOD値変化率(%)を求め、耐オゾン性を、下記評価基準に従って評価した。下記式(II)において、|X−Y|は、XとYとの差の絶対値を意味する。なお、前記OD値変化率が小さいほど、画質の劣化が少なく、耐オゾン性に優れていたこととなる。

OD値変化率(%)=(|X−Y|/X)×100 ・・・(II)
X:1.0(初期OD値)
Y:放置後のOD値
耐オゾン性評価 評価基準
G :OD値変化率が、10%未満
NG:OD値変化率が、10%以上
(c)耐光性評価
スガ試験機(株)製の強エネルギーキセノンウェザーメーターSC750―WNを用いて、槽内温度25℃、槽内相対湿度50%、照度93klxの条件下、前記グラデーションサンプルにキセノンランプ光を200時間照射した。ついで、前記照射後の前記評価パッチのOD値を、前述と同様にして、測定した。つぎに、下記式(III)によりOD値変化率(%)を求め、耐光性を、下記評価基準に従って評価した。下記式(III)において、|X−Y|は、XとYとの差の絶対値を意味する。なお、前記OD値変化率が小さいほど、画質の劣化が少なく、耐光性に優れていたこととなる。

OD値変化率(%)=(|X−Y|/X)×100 ・・・(III)
X:1.0(初期OD値)
Y:照射後のOD値
耐光性評価 評価基準
G :OD値変化率が、10%未満
NG:OD値変化率が、10%以上
実施例および比較例のインク組成および評価結果を表1に示す。なお、表1において、pHは、(株)堀場製作所製のpHメータF−24を用いて測定温度25℃にて測定した。
Figure 2010121106
表1に示すとおり、実施例1〜6の水性インクは、保存安定性評価、耐オゾン性評価および耐光性評価のすべての結果が、良好であった。一方、比較例1の水性インクは、一般式(1)で表される染料を含まないため、耐オゾン性評価、耐光性評価の結果が劣っていた。また、比較例2の水性インクは、染料安定化剤を含まないため、保存安定性評価の結果が劣っていた。
以上のように、本発明のインクジェット記録用水性インクは、記録物の耐光性、耐オゾン性等の堅牢性に優れ、かつ、保存安定性にも優れたものである。本発明のインクジェット記録用水性インクの用途は、限定されず、各種のインクジェット記録に広く適用可能である。
1 インクジェット記録装置
2 インクカートリッジ
3 インクジェットヘッド
4 ヘッドユニット
5 キャリッジ
6 駆動ユニット
7 プラテンローラ
8 パージ装置
9 キャリッジ軸
10 ガイド板

Claims (7)

  1. 着色剤および水を含むインクジェット記録用水性インクであって、
    前記着色剤が、一般式(1)で表される染料を含み、
    前記インクが、さらに、染料安定化剤を含み、
    前記染料安定化剤が、炭素原子と窒素原子とが共有結合で結合された構造を有する物質を含むことを特徴とするインクジェット記録用水性インク。
    Figure 2010121106
    一般式(1)において、
    は、水素原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアリール基であり、
    は、水素原子、ハロゲン原子またはシアノ基であり、
    は、水素原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロ環基であり、
    、R、RおよびRは、それぞれ、水素原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または無置換のヘテロ環基、置換または無置換のスルホニル基、置換または無置換のアシル基であり、R、R、RおよびRは同一でも異なっていてもよいが、RとRが共に水素原子であることはなく、RとRが共に水素原子であることはなく、
    およびAは、双方が置換または無置換の炭素原子であるか、若しくは一方が置換または無置換の炭素原子であり、かつ、他方が窒素原子である。
  2. 前記炭素原子と窒素原子とが共有結合で結合された構造を有する物質が、脂肪族アルコールアミンを含む請求項1記載のインクジェット記録用水性インク。
  3. 前記脂肪族アルコールアミンが、一般式(2)で表される化合物を含む請求項2記載のインクジェット記録用水性インク。
    Figure 2010121106
    一般式(2)において、R11およびR12は、それぞれ、任意の原子または基であり、R11およびR12は同一でも異なっていてもよく、
    p、qおよびrは、それぞれ、1〜3の整数であり、p,qおよびrは同一でも異なっていてもよい。
  4. 一般式(2)で表される化合物が、1,3−ビス[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]プロパンおよび2−[ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオールの少なくとも一方を含む請求項3記載のインクジェット記録用水性インク。
  5. pHが、8.0〜11.0である請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェット記録用水性インク。
  6. インクジェット記録用水性インクを含むインクカートリッジであって、前記水性インクが、請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクジェット記録用水性インクであることを特徴とするインクカートリッジ。
  7. インク収容部およびインク吐出手段を含み、前記インク収容部に収容されたインクを前記インク吐出手段によって吐出するインクジェット記録装置であって、前記インク収容部に、請求項6記載のインクカートリッジが収容されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
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