JP2010117439A - ポジ型感放射線性組成物、硬化パターン形成方法及び硬化パターン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本ポジ型感放射線性組成物は、(A)下式(1)で表される加水分解性シラン化合物、及び下式(2)で表される加水分解性シラン化合物から選ばれる少なくとも一種の加水分解性シラン化合物を加水分解縮合させて得られる重合体と、(B)感放射線性塩基発生剤と、(C)溶剤とを含有するものであって、pHが酸性である。
〔式中、Rは水素原子、フッ素原子、炭素数1〜5の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、シアノ基、シアノアルキル基又はアルキルカルボニルオキシ基、R1及びR2は、各々1価の有機基、aは1〜3の整数を示す。〕
【選択図】なし
Description
そして、近年、より均一な膜厚を有する層間絶縁膜を形成することを目的として、SOG(Spin on Glass)膜と呼ばれるテトラアルコキシシランの加水分解生成物を主成分とする塗布型の絶縁膜も使用されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。また、半導体素子等の高集積化に伴い、有機SOGと呼ばれるポリオルガノシロキサンを主成分とする低比誘電率の層間絶縁膜の開発も行なわれている(例えば、特許文献2、3参照)。
このように、一般に行われている層間絶縁膜の加工は非常に手間がかかり、非常に効率の悪いプロセスとなっているため、改善方法が求められている。また、特許文献4記載の発明では、パターン形成が可能な低比誘電率な層間絶縁膜について記載されているが、パターン形状やパターン変形の点において、未だ十分ではない。
[1](A)下記一般式(1)で表される加水分解性シラン化合物、及び下記一般式(2)で表される加水分解性シラン化合物から選ばれる少なくとも一種の加水分解性シラン化合物を加水分解縮合させて得られる重合体と、
(B)感放射線性塩基発生剤と、
(C)溶剤と、を含有するポジ型感放射線性組成物であって、
pHが酸性であることを特徴とするポジ型感放射線性組成物。
[2]pHが1〜4である前記[1]に記載のポジ型感放射線性組成物。
[3]更に、(D)熱酸発生剤を含む前記[1]又は[2]に記載のポジ型感放射線性組成物。
[4]前記(B)感放射線性塩基発生剤が、ベンジルカルバメート化合物、及びo−カルバモイルヒドロキシアミン類から選ばれる少なくとも一種である前記[1]乃至[3]のいずれかに記載のポジ型感放射線性組成物。
[5]前記(A)重合体のゲルパーミエーションカラムクロマトグラフィーによるポリスチレン換算の重量平均分子量が、1000〜10000である前記[1]乃至[4]のいずれかに記載のポジ型感放射線性組成物。
[6]前記(B)感放射線性塩基発生剤の含有量が、前記(A)重合体を100質量部とした場合に、1〜10質量部である前記[1]乃至[5]のいずれかに記載のポジ型感放射線性組成物。
[7](1)前記[1]乃至[6]のいずれかに記載のポジ型感放射線性組成物を基板に塗布し、被膜を形成する工程と、
(2)得られた被膜をベークする工程と、
(3)ベークされた被膜を露光する工程と、
(4)露光された被膜をベークする工程と、
(5)得られた被膜を現像液で現像し、ポジ型パターンを形成する工程と、
(6)得られたポジ型パターンに、高エネルギー線照射及び加熱のうちの少なくとも一方の硬化処理を施し、硬化パターンを形成する工程と、を備えていることを特徴とする硬化パターン形成方法。
[8]前記[7]に記載の硬化パターン形成方法によって得られることを特徴とする硬化パターン。
[9]比誘電率が1.5〜3である前記[8]に記載の硬化パターン。
また、本発明の硬化パターン形成方法は、低比誘電率材料な層間絶縁膜を必要とする加工プロセス等において好適に用いることができ、従来の層間絶縁膜を用いた加工プロセスの効率を大幅に改善することができる。
本発明のポジ型感放射線性組成物は、(A)特定の加水分解性シラン化合物を加水分解縮合させて得られる重合体〔以下、「重合体(A)」ともいう。〕と、(B)感放射線性塩基発生剤〔以下、「塩基発生剤(B)」ともいう。〕と、(C)溶剤〔以下、「溶剤(C)」という。〕と、を含有する。
前記重合体(A)は、下記一般式(1)で表される加水分解性シラン化合物(以下、「化合物(1)」ともいう。)、及び下記一般式(2)で表される加水分解性シラン化合物(以下、「化合物(2)」ともいう。)から選ばれる少なくとも一種の加水分解性シラン化合物を加水分解縮合させて得られるものである。
前記一般式(1)のRにおける炭素数1〜5の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。尚、これらのアルキル基における1又は2以上の水素原子は、フッ素原子等に置換されていてもよい。
また、前記Rにおけるシアノアルキル基としては、例えば、シアノエチル基、シアノプロピル基等が挙げられる。
更に、前記Rにおけるアルキルカルボニルオキシ基としては、例えば、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、プロピルカルボニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基、ビニルカルボニルオキシ基、アリルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
尚、前記Rが複数存在する場合(即ち、前記aが2又は3である場合)、各Rは全て同一であってもよいし、全て又は一部が異なっていてもよい。
前記アルキル基としては、例えば、炭素数1〜5の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基が挙げられる。具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。尚、これらのアルキル基における1又は2以上の水素原子は、フッ素原子等に置換されていてもよい。
前記アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基等が挙げられる。これらのなかでも、フェニル基が好ましい。
前記アルケニル基としては、例えば、ビニル基、プロペニル基、3−ブテニル基、3−ペンテニル基、3−ヘキセニル基等が挙げられる。
尚、これらの化合物(1)は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記一般式(2)のR2における1価の有機基としては、前記一般式(1)のR1における1価の有機基の説明をそのまま適用することができる。
これらのなかでも、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランが好ましい。
尚、これらの化合物(2)は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記重合体(A)を得るための加水分解性シラン化合物としては、前記化合物(1)及び(2)から選ばれる加水分解性シラン化合物のみを用いることが好ましいが、必要に応じて、化合物(1)及び(2)以外にも、下記一般式(3)で表わされる加水分解性シラン化合物(以下、「他の化合物(3)」ともいう。)を併用してもよい。
また、前記一般式(3)で表され、且つz=0である場合の化合物の具体例としては、例えば、ヘキサメトキシジシラン、ヘキサエトキシジシラン、ヘキサフェノキシジシラン、1,1,1,2,2−ペンタメトキシ−2−メチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタエトキシ−2−メチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタフェノキシ−2−メチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタメトキシ−2−エチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタエトキシ−2−エチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタフェノキシ−2−エチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタメトキシ−2−フェニルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタエトキシ−2−フェニルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタフェノキシ−2−フェニルジシラン、1,1,2,2−テトラメトキシ−1,2−ジメチルジシラン、1,1,2,2−テトラエトキシ−1,2−ジメチルジシラン、1,1,2,2−テトラフェノキシ−1,2−ジメチルジシラン、1,1,2,2−テトラメトキシ−1,2−ジエチルジシラン、1,1,2,2−テトラエトキシ−1,2−ジエチルジシラン、1,1,2,2−テトラフェノキシ−1,2−ジエチルジシラン、1,1,2,2−テトラメトキシ−1,2−ジフェニルジシラン、1,1,2,2−テトラエトキシ−1,2−ジフェニルジシラン、1,1,2,2−テトラフェノキシ−1,2−ジフェニルジシラン、
尚、前記一般式(3)で表されるこれらの化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記重合体(A)における、前記化合物(1)由来の構成単位の含有割合は、重合体(A)に含まれる全ての構成単位の合計を100モル%とした場合に、30〜100モル%であることが好ましく、より好ましくは60〜100モル%、更に好ましくは70〜100モル%である。この含有割合が30〜100モル%である場合には、硬化処理時のプロセスマージンと硬化膜の膜物性のバランスが良好であるため好ましい。
また、前記化合物(2)由来の構成単位の含有割合は、重合体(A)に含まれる全ての構成単位の合計を100モル%とした場合に、0〜70モル%であることが好ましく、より好ましくは0〜40モル%、更に好ましくは0〜30モル%である。この含有割合が0〜70モル%である場合には、硬化処理時のプロセスマージンと硬化膜の膜物性のバランスが良好であるため好ましい。
更に、前記化合物(1)由来の構成単位、及び化合物(2)由来の構成単位の合計は、重合体(A)に含まれる全ての構成単位の合計を100モル%とした場合に、100モル%以下であることが好ましく、より好ましくは30〜100モル%、更に好ましくは60〜100モル%である。この含有割合の合計が30〜100モル%である場合には、パターン形成に対する重合体(A)中の前記化合物(1)や化合物(2)に由来する構成単位の効果を得られるため好ましい。
また、前記化合物(3)由来の構成単位の含有割合は、重合体(A)に含まれる全ての構成単位の合計を100モル%とした場合に、50モル%以下であることが好ましく、より好ましくは0〜40モル%、更に好ましくは0〜30モル%である。この含有量が50モル%以下である場合には、パターン形成に対する重合体(A)中の前記化合物(1)や化合物(2)に由来する構成単位の効果を甚大に阻害せず、パターン形成に対する化合物(3)由来の構成単位の効果を得られるため好ましい。
前記重合体(A)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は、1000〜100000であることが好ましく、より好ましくは1000〜10000である。このMwが100000を超える場合、ゲル化が生じやすい。一方、1000未満の場合、塗布性や保存安定性に問題が生じやすい。
前記重合体(A)は、加水分解性シラン化合物[前記化合物(1)〜(3)]を出発原料として用いて、加水分解縮合反応させることにより得ることができる。具体的には、例えば、前記出発原料を有機溶媒中に溶解し、この溶液中に水を断続的に或いは連続的に添加して、加水分解縮合反応させることにより調製することができる。このとき、触媒は、予め有機溶媒中に溶解又は分散させておいてもよく、添加される水中に溶解又は分散させておいてもよい。また、加水分解縮合反応を行うための温度は、通常、0〜100℃である。
尚、重合体(A)を調製する際においては、(1)前記化合物(1)、(2)及び(3)の混合物を加水分解縮合反応させてもよいし、(2)各化合物の加水分解物及びその縮合物のうちの少なくとも一方や、選択された化合物の混合物の加水分解物及びその縮合物のうちの少なくとも一方を用いて、加水分解縮合反応又は縮合反応させてもよい。
前記金属キレート化合物としては、例えば、チタンキレート化合物、ジルコニウムキレート化合物、アルミニウムキレート化合物等が挙げられる。具体的には、特開2000−356854号公報等に記載されている化合物等を用いることができる。
前記有機酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、シュウ酸、マレイン酸、メチルマロン酸、アジピン酸、セバシン酸、没食子酸、酪酸、メリット酸、アラキドン酸、ミキミ酸、2−エチルヘキサン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、サリチル酸、安息香酸、p−アミノ安息香酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、マロン酸、スルホン酸、フタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸等が挙げられる。
前記無機酸としては、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、フッ酸、リン酸等が挙げられる。
また、前記触媒は、前記加水分解性シラン化合物100質量部に対して、通常、0.001〜10質量部、好ましくは0.01〜10質量部の範囲で用いられる。
反応副生成物の除去処理の方法としては、加水分解物及び/又はその縮合物の反応が進行しない方法であれば特に限定されず、例えば、反応副生成物の沸点が前記有機溶媒の沸点より低いものである場合には、減圧によって留去することができる。
前記塩基発生剤(B)は、露光により塩基を発生するものであり、酸性成分又は後述の熱酸発生剤(D)を樹脂中に含む場合、露光により発生する塩基の作用によって樹脂中の酸性成分が中和され、後述する露光後のベーク時に、樹脂成分が不溶化されず、アルカリ現像液に易溶性となり、ポジ型のレジストパターンを形成する作用を有するものである。
前記R8〜R10のアルコキシ基は特に限定されないが、炭素数1〜5のアルコキシ基であることが好ましい。また、このアルコキシ基は、直鎖状又は分岐状であることが好ましい。特に、メトキシ基、エトキシ基であることが好ましい。
前記R8〜R10のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。これらのなかでも、フッ素原子が好ましい。
この塩基発生剤(B)の含有量は、ポジ型感放射線性組成物のpH、感放射線性塩基発生剤の種類及び露光量により適宜調整される。つまり、PEB後の露光部が、pH=6〜8の中性領域になるように適宜調整される。通常、重合体(A)100質量部に対して、1〜10質量部である。この含有量が1〜10質量部である場合、パターン形状により優れ、硬化処理によるパターン変形がなく、比誘電率が十分に低い硬化パターンを形成することができるポジ型感放射線性組成物が得られるため好ましい。更には、露光余裕度(ELマージン)が大きくなると共に、露光による塩基発生効率が高まって感度が向上する。
前記溶剤(C)としては、有機溶剤を用いることが好ましく、通常は各成分(前記重合体(A)、塩基発生剤(B)、後述の酸発生剤及び添加剤等)が、この有機溶剤に溶解又は分散される。
前記有機溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、アミド系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、脂肪族炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤、及び含ハロゲン溶剤からなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘプタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等の多価アルコール系溶剤;
これらのアルコール系溶剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
尚、これらの溶剤(C)は、重合体(A)の合成に用いたものと同じものであってもよい。
本発明のポジ型感放射線性組成物には、熱酸発生剤〔以下、「熱酸発生剤(D)」〕が配合されていてもよい。熱酸発生剤(D)は、加熱により酸を発生するものであり、この成分を添加することによって、PEB時に酸が発生し、重合体(A)の硬化が促進され、良好なコントラストを得ることができる。
前記熱酸発生剤(D)としては、例えば、2,4,4,6−テトラブロモシクロヘキサジエノン、ベンゾイントシレート、2−ニトロベンジルトシレート、その他の有機スルホン酸のアルキルエステル等が挙げられる。
更には、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、ベンゾチアゾニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩等のオニウム塩等が挙げられる。具体的には、例えば、4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、ベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−アセトキシフェニルベンジルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジベンジル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−アセトキシフェニルベンジルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、3−ベンジルベンゾチアゾリウムヘキサフルオロアンチモネート等のフッ化金属化合物の塩;下記式(5−1)で表される化合物や下記式(5−2)で表される化合物等の有機スルホン酸の塩等が挙げられる。
また、一般式(5−3)におけるxは1〜3の整数であり、より好ましくは1である。このxが2又は3である場合、複数のR11は、それぞれ、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
尚、ベンゼン環におけるR11の結合位置は特に限定されないが、入手の容易さ等を考慮すると、少なくとも、−SO3 −の結合位置に対してパラ位に結合していることが好ましい。
また、一般式(5−3)におけるR15は、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基である。このヒドロキシアルキル基は、直鎖状又は分岐状であることが好ましい。なかでも、−(CH2)mOH[式中、mは1〜4の整数である。]で表される基が好ましく、特に、−CH2CH2OHが好ましい。
また、この熱酸発生剤(D)の含有量は、前記重合体(A)100質量部に対して、1〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは1〜8質量部、更に好ましくは1〜6質量部である。この含有量が1〜6質量部である場合、パターン形状により優れ、硬化処理によるパターン変形がなく、比誘電率が十分に低い硬化パターンを形成することができるポジ型感放射線性組成物が得られるため好ましい。
本発明のポジ型感放射線性組成物には、有機ポリマー、界面活性剤等の添加剤成分が配合されていてもよい。
前記有機ポリマーとしては、例えば、糖鎖構造を有する重合体、ビニルアミド系重合体、(メタ)アクリル系重合体、芳香族ビニル化合物系重合体、デンドリマー、ポリイミド,ポリアミック酸、ポリアリーレン、ポリアミド、ポリキノキサリン、ポリオキサジアゾール、フッ素系重合体、ポリアルキレンオキサイド構造を有する重合体等が挙げられる。
前記ポリアルキレンオキサイド構造を有する重合体としては、ポリメチレンオキサイド構造、ポリエチレンオキサイド構造、ポリプロピレンオキサイド構造、ポリテトラメチレンオキサイド構造、ポリブチレンオキシド構造等が挙げられる。具体的には、ポリオキシメチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエテチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオキシエチレンラノリン誘導体、アルキルフェノールホルマリン縮合物の酸化エチレン誘導体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のエーテル型化合物、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸塩等のエーテルエステル型化合物、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等のエーテルエステル型化合物等が挙げられる。
−(X’)l−(Y’)m−
−(X’)l−(Y’)m−(X’)n−
〔式中、X’は−CH2CH2O−で表される基を示し、Y’は−CH2CH(CH3)O−で表される基を示し、lは1〜90、mは10〜99、nは0〜90の数を示す。〕
尚、これらの有機ポリマーは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記界面活性剤は、塗布性、ストリエーション、現像性等を改良する作用を示す成分であり、例えば、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、ポリアルキレンオキシド系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、ポリ(メタ)アクリレート系界面活性剤等が挙げられる。具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤の他、以下商品名で、SH8400 FLUID(Toray Dow Corning Silicone Co.製)、KP341(信越化学工業(株)製)、ポリフローNo.75,同No.95(以上、共栄社化学(株)製)、エフトップEF301、同EF303、同EF352(以上、トーケムプロダクツ(株)製)、メガファックスF171、同F173(以上、大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC430、同FC431(以上、住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710,サーフロンS−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(以上、旭硝子(株)製)等を挙げることができる。これらのなかでも、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤が好ましい。
尚、これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のポジ型感放射線性組成物のpHは酸性であれば限定されないが、通常、1〜4であり、より好ましくは3〜4である。このpHが1未満の場合、保存安定性の悪化や、解像度の悪化がおこる場合がある。一方、pHが4を超える場合、露光余裕度(ELマージン)が不足する場合がある。
尚、このpHは、以下のように測定した値である。
<pHの測定方法>
メタノール/イオン交換水混合溶媒〔3/1(w/w)〕4.5gと、重合体溶液[重合体の固形分濃度:30質量%、溶媒:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート]0.5gと、の混合溶液を測定試料として用い、pHメーター(型番「S20」、メトラートレド社製)にてpHを測定。
本発明のポジ型放射線性組成物は、前記重合体(A)と、前記塩基発生剤(B)と、前記溶剤(C)と、必要に応じて前記熱酸発生剤(D)や前記他の添加剤と、を混合することより得られる。尚、重合体(A)は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、ポジ型放射線性組成物の固形分濃度は使用目的に応じて適宜調整されるが、例えば、1〜50質量%、特に5〜40質量%とすることができる。この固形分濃度が1〜50質量%である場合には、塗膜の膜厚が適当な範囲となる。
本発明の硬化パターン形成方法は、(1)ポジ型感放射線性組成物を基板に塗布し、被膜を形成する工程[以下、「工程(1)」という。]と、(2)得られた被膜をベークする工程[以下、「工程(2)」という。]と、(3)ベークされた被膜を露光する工程[以下、「工程(3)」という。]と、(4)露光された被膜をベークする工程[以下、「工程(4)」という。]と、(5)ベークされた被膜を現像液で現像し、ポジ型パターンを形成する工程[以下、「工程(5)」という。]と、(6)得られたポジ型パターンに、高エネルギー線照射及び加熱のうちの少なくとも1種の硬化処理を施し、硬化パターンを形成する工程[以下、「工程(6)」という。]と、を備える。
ポジ型感放射線性組成物を塗布する方法としては、例えば、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等が挙げられる。この際、得られる被膜が所定の膜厚となるように塗布される。
前記基板としては、Si、SiO2、SiN、SiC、SiCN、SiON等のSi含有層で被覆されたウエハー等が挙げられる。尚、ポジ型感放射線性組成物の潜在能力を最大限に引き出すため、例えば、特公平6−12452号公報(特開昭59−93448号公報)等に開示されているように、使用される基板上に有機系或いは無機系の反射防止膜を形成しておくこともできる。
このPBの加熱条件は、組成物の配合組成によって適宜選定されるが、通常、60〜150℃であり、好ましくは70〜120℃である。
この露光に使用される放射線としては、使用される酸発生剤の種類に応じて、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、電子線等の荷電粒子線等を適宜選定して使用されるが、ArFエキシマレーザー(波長193nm)或いはKrFエキシマレーザー(波長248nm)で代表される遠紫外線、電子線が好ましい。
また、露光量等の露光条件は、感放射線性組成物の配合組成や添加剤の種類等に応じて適宜選定される。
この現像に使用される現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、けい酸ナトリウム、メタけい酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、エチルジメチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物の少なくとも1種を溶解したアルカリ性水溶液が好ましい。これらのなかでも、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドが特に好ましい。
これらの現像液には、界面活性剤等を適量添加することもできる。
尚、現像液で現像したのちは、一般に、水で洗浄して乾燥する。
前記硬化処理方法としては、加熱処理、電子線や紫外線等の高エネルギー線照射処理、プラズマ処理等が挙げられる。これらのなかでも、加熱処理及び高エネルギー線照射処理のうちの少なくとも1種が好ましい。尚、これらの処理は併用することができる。
加熱処理により硬化を行なう場合は、ポジ型パターンを不活性雰囲気下又は減圧下で80〜450℃で加熱することが好ましく、より好ましくは300℃〜450℃である。この際の加熱方法としては、ホットプレート、オーブン、ファーネス等を使用することができる。
また、ポジ型パターンの硬化速度を制御するため、必要に応じて、段階的に加熱したり、或いは窒素、空気、酸素、減圧等の雰囲気を選択したりすることができる。このような工程により、低比誘電率のシリカ系膜(硬化パターン)の製造を行なうことができる。
前記硬化処理を行うことにより、配向分極の大きい置換基や分子が低減され、また膜中のポアの割合が増加するため、膜の比誘電率を低下させることができる。
本発明のポジ型感放射線性組成物を用いて得られる硬化パターンの比誘電率は、1.5〜3であることが好ましく、より好まくは2〜3である。この比誘電率が、1.5〜3である場合には、低比誘電率材料として好適に用いることができる。従って、この硬化パターンは、LSI、システムLSI、DRAM、SDRAM、RDRAM、D−RDRAM等の半導体素子の微細加工用材料として用いることができるだけでなく、層間絶縁膜用材料として優れており、特に銅ダマシンプロセスを含む半導体素子に有用である。
尚、この比誘電率は、樹脂組成や硬化処理条件の変更により調節することができる。
下記合成例(合成例1〜3)に示すように、樹脂溶液No.1〜3の各重合体溶液を調製した。
尚、各合成例で得られる重合体の重量平均分子量(Mw)の測定は、下記の方法により行った。
下記の各合成例で得られる重合体の重量平均分子量(Mw)は、下記条件によるサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)法により測定した。
試料:濃度10mmol/LのLiBr−H3PO4の2−メトキシエタノール溶液を溶媒として使用し、加水分解縮合物0.1gを100ccの10mmol/L LiBr−H3PO4の2−メトキシエタノール溶液に溶解して調製した。
標準試料:WAKO社製、ポリエチレンオキサイドを使用した。
装置:東ソー(株)社製、高速GPC装置(モデル HLC−8120GPC)を使用した。
カラム:東ソー(株)社製、TSK−GEL SUPER AWM−H(長さ15cm)を直列に3本設置して使用した。
測定温度:40℃
流速:0.6ml/min.
検出器:東ソー(株)社製、高速GPC装置(モデル HLC−8120GPC)内臓のRIにより検出した。
窒素置換された石英製三口フラスコ内に、20%マレイン酸水溶液1.39g及び超純水90.99gを加えて75℃に加熱した。次いで、メチルトリメトキシシラン116.1g(0.852モル)、テトラメトキシシラン32.4g(0.213モル)、及びエトキシプロパノール9.10gを混合した溶液を1時間かけて反応容器に滴下し、75℃で2時間撹拌させた。その後、この反応液を室温まで戻し、固形分濃度が25%となるまで減圧下で濃縮し、重合体溶液270gを得た。この重合体溶液中における重合体を重合体(A−1)とする〔構成単位は下式(A−1)参照〕。
尚、前記重合体(A−1)のMwは8800であった。
窒素置換された石英製三口フラスコ内に、20%マレイン酸水溶液1.33g及び超純水87.22gを加えて60℃に加熱した。次いで、メチルトリメトキシシラン129.2g(0.948モル)、テトラメトキシシラン16.0g(0.105モル)、及びエトキシプロパノール16.2gを混合した溶液を1時間かけて反応容器に滴下し、60℃で2時間撹拌させた。その後、この反応液を室温まで戻し、固形分濃度が25%となるまで減圧下で濃縮し、重合体溶液270gを得た。この重合体溶液中における重合体を重合体(A−2)とする〔構成単位は下式(A−2)参照〕。
尚、前記重合体(A−2)のMwは4800であった。
窒素置換された石英製三口フラスコ内に、20%マレイン酸水溶液1.33g及び超純水87.22gを加えて60℃に加熱した。次いで、オクチルトリメトキシシラン129.2g(0.948モル)、及びエトキシプロパノール16.2gを混合した溶液を1時間かけて反応容器に滴下し、60℃で2時間撹拌させた。その後、この反応液を室温まで戻し、固形分濃度が25%となるまで減圧下で濃縮し、重合体溶液270gを得た。この重合体溶液中における重合体を重合体(A−3)とする〔構成単位は下式(A−3)参照〕。
尚、前記ケイ素含有樹脂(A−3)のMwは1100であった。
(組成物1〜6)
表1に示す割合で、(A)重合体溶液(固形分;25%)と、(B)塩基発生剤と、(D)熱酸発生剤と、(E)界面活性剤を混合し、各ポジ型感放射線性組成物(組成物1〜6)を調製した。また、これらの組成物は固形分濃度が17%となるように、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加した。
<pHの測定方法>
メタノール/イオン交換水混合溶媒〔3/1(w/w)〕4.5gと、重合体溶液[重合体の固形分濃度:30質量%、溶媒:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート]0.5gと、の混合溶液を測定試料として用い、pHメーター(型番「S20」、メトラートレド社製)にてpHを測定した。
<(B)塩基発生剤>
B−1:2−ニトロベンジルシクロヘキシルカルバメート
B−2:o−カルバモイルヒドロキシルアミン
<(D)熱酸発生剤>
D−1:4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート
D−2:ベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート
<(E)界面活性剤>
E−1:SH8400 FLUID(Toray Dow Corning Silicone Co.製)
表1に示す各組成物を用いて、以下の各種評価を行った。これらの評価結果を表2に示す。
(1)感度
(1−1)KrF露光(実施例1〜4及び比較例1〜2)
基板として、表面に膜厚60nmの下層反射防止膜(「DUV42−6」、日産化学工業株式会社製)を形成した8インチシリコンウエハを用いた。尚、反射防止膜の形成には、「CLEAN TRACK ACT8」(東京エレクトロン株式会社製)を用いた。
次いで、表1の感放射線性組成物(組成物1〜6)を前記基板上に、前記CLEAN TRACK ACT8にて、スピンコートし、表2の条件でベーク(PB)を行うことにより、膜厚600nmの被膜を形成した。この被膜に、KrFエキシマレーザー露光装置(「NSR S203B」、NIKON製)にてNA=0.68、σ=0.75−1/2輪帯照明の条件で、マスクパターンを介して露光した。その後、表2に示す条件でPEBを行ったのち、2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により、23℃で60秒間現像し、水洗し、乾燥して、ポジ型のパターンを形成した。このとき、線幅250nmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)を1対1の線幅に形成する露光量を最適露光量とし、この最適露光量を感度とした。尚、線幅の測長には走査型電子顕微鏡(「S−9380」、株式会社日立ハイテクノロジーズ社製)を用いた。
感放射線性組成物(組成物1)を8インチシリコンウエハ上に、前記CLEAN TRACK ACT8にて、スピンコートし、90℃で2分間ホットプレート上でプレベークを行うことにより、膜厚700nmの被膜を形成した(尚、得られた被膜には、クラック等の不良は見られず平滑な塗膜であった。)。この被膜に、4.0μm□ドット・2.0μmスペースパターンを有するパターンマスクを介して、ニコン(株)製NSR1755i7A縮小投影露光機[NA=0.50、λ=365nm(i線)、405nm(h線)、436nm(g線)]で露光を行った。その後、70℃で1分間加熱を行った後、2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により、23℃で60秒間現像し、水洗し、乾燥して、ポジ型のパターンを形成した。このとき、線幅350nmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)を1対1の線幅に形成する露光量を最適露光量とし、この最適露光量を感度とした。
(2−1)実施例1〜4及び比較例1〜2
前記(1−1)と同様にして形成した線幅250nmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)の断面形状を観察した。この際、図1に示す断面形状で、(b)、(c)又は(d)の場合を「良好」とし、(a)、(e)又は(f)の場合を「不良」とした。
尚、断面形状の観察には、株式会社日立ハイテクノロジーズ社製「S−4800」を用いた。
前記(1−2)と同様にして形成した線幅350nmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)の断面形状を観察した。この際、図1に示す断面形状で、(b)、(c)又は(d)の場合を「良好」とし、(a)、(e)又は(f)の場合を「不良」とした。
尚、断面形状の観察には、株式会社日立ハイテクノロジーズ社製「S−4800」を用いた。
(3−1)実施例1〜4及び比較例1〜2
前記(1−1)と同様にして形成した線幅250nmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)の耐熱性を評価するため、UVキュア装置(「RapidCure FC」、Axcelis社製)にて、250℃、窒素雰囲気下の条件で2分間硬化処理を行い、処理前後でのパターン変形を評価した。この際、UVキュア前後でパターン形状が変化したものを「有」とし、変化しなかったものを「無」とした。
前記(1−2)と同様にして形成した線幅350nmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)の耐熱性を評価するため、UVキュア装置(「RapidCure FC」、Axcelis社製)にて、250℃、窒素雰囲気下の条件で2分間硬化処理を行い、処理前後でのパターン変形を評価した。この際、UVキュア前後でパターン形状が変化したものを「有」とし、変化しなかったものを「無」とした。
(4−1)実施例1〜7及び比較例1〜2
基板として、0.1Ω・cm以下の抵抗率を有する8インチのN型シリコンウエハを用いた。次いで、表1の各感放射線性組成物(組成物1〜6)を前記基板上に、CLEAN TRACK ACT8にて、スピンコートし、100℃で1分間ベーク(PB)を行うことにより、膜厚600nmの被膜を形成した。この被膜に、KrFエキシマレーザー液浸露光装置(「NSR S203B」、NIKON製)にてNA=0.68、σ=0.75の条件でマスクを介さずにウエハー全面を露光した。その後、100℃で1分間加熱を行った後、2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により、23℃で60秒間現像し、水洗し、乾燥した。次いで、窒素雰囲気下420℃で30分間加熱し、硬化膜を得た。
得られた膜に、蒸着法によりアルミニウム電極パターンを形成し、比誘電率測定用サンプルを作成した。該サンプルについて、周波数100kHzの周波数で、アジデント社製、「HP16451B電極」及び「HP4284AプレシジョンLCRメーター」を用いてCV法により、室温(24℃)及び200℃における当該膜の比誘電率を測定した。
従って、本発明におけるポジ型感放射線性組成物は、それ自身が感放射線性の性質を有して、パターニング可能であると同時に、硬化処理を施すことにより低比誘電率となるため、半導体素子等の層間絶縁膜として好適である。
Claims (9)
- (A)下記一般式(1)で表される加水分解性シラン化合物、及び下記一般式(2)で表される加水分解性シラン化合物から選ばれる少なくとも一種の加水分解性シラン化合物を加水分解縮合させて得られる重合体と、
(B)感放射線性塩基発生剤と、
(C)溶剤と、を含有するポジ型感放射線性組成物であって、
pHが酸性であることを特徴とするポジ型感放射線性組成物。
- pHが1〜4である請求項1に記載のポジ型感放射線性組成物。
- 更に、(D)熱酸発生剤を含む請求項1又は2に記載のポジ型感放射線性組成物。
- 前記(B)感放射線性塩基発生剤が、ベンジルカルバメート化合物、及びo−カルバモイルヒドロキシアミン類から選ばれる少なくとも一種である請求項1乃至3のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性組成物。
- 前記(A)重合体のゲルパーミエーションカラムクロマトグラフィーによるポリスチレン換算の重量平均分子量が、1000〜10000である請求項1乃至4のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性組成物。
- 前記(B)感放射線性塩基発生剤の含有量が、前記(A)重合体を100質量部とした場合に、1〜10質量部である請求項1乃至5のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性組成物。
- (1)請求項1乃至6のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性組成物を基板に塗布し、被膜を形成する工程と、
(2)得られた被膜をベークする工程と、
(3)ベークされた被膜を露光する工程と、
(4)露光された被膜をベークする工程と、
(5)得られた被膜を現像液で現像し、ポジ型パターンを形成する工程と、
(6)得られたポジ型パターンに、高エネルギー線照射及び加熱のうちの少なくとも一方の硬化処理を施し、硬化パターンを形成する工程と、を備えていることを特徴とする硬化パターン形成方法。 - 請求項7に記載の硬化パターン形成方法によって得られることを特徴とする硬化パターン。
- 比誘電率が1.5〜3である請求項8に記載の硬化パターン。
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