JP2010112631A - 加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】水蒸気を発生させるための加熱容器内に析出したスケールを最適な時期に洗浄することができる加熱調理器を提供する。
【解決手段】制御装置5は、加熱容器内の水を加熱する正温度特性の加熱ヒータ103に一定電圧を印加する。加熱容器内の水が沸騰したときにカレントトランス41により検出された加熱ヒータ103の電流値がスケール判定値以下になったとき、加熱容器内にスケール成分が堆積したと判定するスケール判定部34aを有する。上記制御装置5のスケール判定部34aが加熱容器内にスケール成分が堆積したと判定すると、制御装置5により液晶表示部36を制御して、加熱容器内のスケール洗浄が必要であることをユーザーに報知する。
【選択図】図2

Description

この発明は、加熱調理器に関する。
従来、加熱調理器としては、蒸気発生装置により発生させた蒸気を用いて食品を加熱調理するものがある(例えば、特開2007−32963号公報(特許文献1)参照)。
上記加熱調理器では、着脱式の水タンクから供給された水を蒸気発生装置のポット内で加熱して沸騰させ、ポット内から発生した蒸気を加熱室に供給する。
この加熱調理器では、本体内に配置された取り外しできない蒸気発生装置のポット内にスケールが析出するので、調理時間の積算値が所定値を超えると、表示や音声出力などにより使用者に洗浄を促すことによって、定期的にポット内にクエン酸溶液を供給してスケールを除去する洗浄作業を行っている。
しかしながら、上記加熱調理器では、地域によって使用する水の硬度が異なるため、スケール析出の程度も異なり、定期的な洗浄では、最適な時期にポット内の洗浄が行えないという問題がある。この場合、必要以上に洗浄して作業効率が悪くなったり、洗浄が遅れて加熱調理器としての性能が低下したりする。
特開2007−32963号公報
そこで、この発明の課題は、水蒸気を発生させるための加熱容器内に析出したスケールを最適な時期に洗浄することができる加熱調理器を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の加熱調理器は、
水蒸気を発生させるための加熱容器と、
上記加熱容器内の水を加熱する正温度特性の加熱ヒータと、
上記加熱ヒータへの通電を制御するヒータ制御部と、
上記加熱ヒータに流れる電流を検出する電流センサと、
上記ヒータ制御部を制御する制御装置と
を備え、
上記制御装置は、上記ヒータ制御部を制御して上記加熱ヒータに一定電圧を印加したとき、上記電流センサにより検出された上記加熱ヒータに流れる電流に基づいて、上記加熱容器内にスケール成分が堆積しているか否かを判定することを特徴とする。
上記構成によれば、加熱容器内の水を正温度特性の加熱ヒータにより加熱するとき、加熱ヒータへの通電開始時の加熱ヒータの抵抗値が最も小さいので、電流センサにより検出された加熱ヒータに流れる電流は最大値となる。そして、時間が経過するにつれて加熱ヒータの温度上昇に伴って加熱ヒータの抵抗値は大きくなり、加熱容器内の水が沸騰し始めると、加熱ヒータの温度は安定して抵抗値の変化も少なくなる。この通電開始後の加熱ヒータに流れる電流を電流センサにより検出する。上記ヒータ制御部を制御して加熱ヒータに一定電圧を印加したとき、電流センサにより検出された加熱ヒータの電流値は、加熱容器内にスケール成分が堆積している程、加熱ヒータの放熱特性が低下するので、スケール成分の堆積の程度により、沸騰時の電流値が異なると共に、通電開始時の電流値と通電後に変化した電流値との比が異なる。このような特性を利用して、加熱ヒータに流れる電流に基づいて、加熱容器内にスケール成分が堆積しているか否かを判定することが可能となる。これにより、水蒸気を発生させるための加熱容器内に析出したスケールを最適な時期に洗浄することができる。
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記制御装置は、
上記ヒータ制御部により上記加熱ヒータに上記一定電圧を印加し、上記加熱容器内の水が沸騰した状態で上記電流センサにより検出された上記加熱ヒータの電流値が第1判定値以下になったとき、上記加熱容器内にスケール成分が堆積していると判定する。
上記実施形態によれば、加熱ヒータに一定電圧を印加して加熱容器内の水が沸騰した状態で電流センサにより検出された加熱ヒータの電流値が第1判定値以下になったとき、熱容器内にスケール成分が堆積していると判定することによって、簡便な方法によりスケール成分の実堆積量を把握でき、スケール除去の適切なタイミングを把握できる。
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記制御装置は、
上記電流センサにより検出された上記加熱ヒータの電流値が、上記第1判定値よりもさらに小さい第1空焚き判定値以下になったとき、上記加熱容器内が空焚き状態であると判定する。
上記実施形態によれば、加熱容器内の水が沸騰したときの加熱ヒータの電流値が、上記第1判定値よりもさらに小さい第1空焚き判定値以下になったとき、加熱容器内に水がない空焚き状態であると判定することによって、加熱容器内の水位を検出する水位センサなしで空焚き状態を容易に判定することができる。
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記制御装置は、
予め、上記ヒータ制御部により上記加熱ヒータに上記一定電圧を印加し、上記スケール成分が堆積していない上記加熱容器内の水を沸騰させた状態で上記加熱ヒータの第1電流値を上記電流センサにより検出して、検出された上記第1電流値を記憶しておき、
実際の調理時に、上記ヒータ制御部により上記加熱ヒータに上記一定電圧を印加し、上記加熱容器内の水が沸騰した状態で上記加熱ヒータの第2電流値を上記電流センサにより検出して、上記第1電流値と上記第2電流値との比が第2判定値以下になったとき、上記加熱容器内にスケール成分が堆積していると判定する。
上記実施形態によれば、スケール成分が堆積していない加熱容器内の水を沸騰させた状態で電流センサにより検出された加熱ヒータの第1電流値を予め記憶して、実際の調理時に、加熱容器内の水が沸騰したときの加熱ヒータの第2電流値を電流センサにより検出して、上記第1電流値と第2電流値との比が第2判定値以下になったとき、加熱容器内にスケール成分が堆積していると判定することによって、第1電流値と第2電流値とを用いて相対的に判定するので、製品ばらつきに関係なく閾値(第2判定値)の設定が簡便にできる。
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記制御装置は、
上記第1電流値と上記第2電流値との比が、上記第2判定値よりもさらに小さい第2空焚き判定値以下になったとき、上記加熱容器内が空焚き状態であると判定する。
上記実施形態によれば、上記第1電流値と第2電流値との比が、上記第2判定値よりもさらに小さい第2空焚き判定値以下になったとき、加熱容器内に水がない空焚き状態であると判定することによって、加熱容器内の水位を検出する水位センサなしで空焚き状態を容易に判定することができる。
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記制御装置は、
上記加熱ヒータへの通電を予め設定された通電停止時間以上停止した後の状態で、次の上記加熱ヒータの通電開始時に上記加熱ヒータの第3電流値を上記電流センサにより検出し、
その通電開始後に予め設定された時間が経過したときの上記加熱ヒータの第4電流値を上記電流センサにより検出して、
上記第3電流値と上記第4電流値との比が第3判定値以下になったとき、上記加熱容器内にスケール成分が堆積していると判定する。
上記実施形態によれば、加熱ヒータへの通電を予め設定された通電停止時間以上停止した後の状態では、加熱ヒータの温度が十分に低下して加熱ヒータの抵抗変化が安定しているものとし、次の加熱ヒータの通電開始時に加熱ヒータの第3電流値を電流センサにより検出する。そして、その通電開始後に予め設定された時間が経過したときの加熱ヒータの第4電流値を電流センサにより検出し、第3電流値と第4電流値との比が第3判定値以下になったとき、加熱容器内にスケール成分が堆積していると判定することによって、第3電流値と第4電流値とを用いて相対的に判定するので、製品ばらつきに関係なく閾値(第3判定値)の設定が簡便にできる。
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記制御装置は、
上記第3電流値と上記第4電流値との比が、上記第3判定値よりもさらに小さい第3空焚き判定値以下になったとき、上記加熱容器内が空焚き状態であると判定する。
上記実施形態によれば、上記第3電流値と第4電流値との比が、上記第3判定値よりもさらに小さい第3空焚き判定値以下になったとき、加熱容器内に水がない空焚き状態であると判定することによって、加熱容器内の水位を検出する水位センサなしで空焚き状態を容易に判定することができる。
また、一実施形態の加熱調理器では、
少なくとも表示または音声による報知部を備え、
上記制御装置は、
上記加熱容器内にスケール成分が堆積していると判定すると、上記報知部によって、ユーザーに上記加熱容器内のスケール洗浄が必要であることを報知する。
上記実施形態によれば、加熱容器内にスケール成分が堆積していると判定すると、加熱容器内のスケール洗浄が必要であることを報知部の表示または音声によりユーザーに報知する。これにより、ユーザーは、適切なタイミングでスケール除去を行うことができる。
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記制御装置は、上記加熱容器内が空焚き状態であると判定したとき、上記ヒータ制御部を制御して上記加熱ヒータへの通電を停止する。
上記実施形態によれば、制御装置が加熱容器内に水がない空焚き状態であると判定すると、制御装置によりヒータ制御部を制御して加熱ヒータへの通電を停止するので、加熱ヒータの過熱による損傷などを防止できる。
以上より明らかなように、この発明の加熱調理器によれば、水蒸気を発生させるための加熱容器内に析出したスケールを最適な時期に洗浄することができる加熱調理器を実現することができる。
以下、この発明の加熱調理器を図示の実施の形態により詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、この発明の第1実施形態の加熱調理器の概略構成図である。
上記加熱調理器は、本体ケーシング1と、本体ケーシング1内に設けられた加熱室2と、蒸気を発生させる蒸気発生装置3と、蒸気発生装置3からの蒸気を加熱して過熱蒸気にする昇温ヒータ4と、蒸気発生装置3や昇温ヒータ4などの動作を制御する制御装置5とを備えている。ここで、上記過熱蒸気とは、100℃以上の過熱状態にまで加熱された蒸気を意味する。
上記本体ケーシング1の正面には扉(図示せず)を回動自在に取り付けている。この扉は下端側の辺を略中心に回動する。
上記加熱室2は、上記扉で開閉される開口部を正面側に有する。また、加熱室2の側面、底面および天面はステンレス鋼板からなっている。ユーザは、その開口部を通して、加熱室2に被加熱物7を入れたり、加熱室2から被加熱物7を出したりする。また、加熱室2の周囲には断熱材(図示せず)を配置して、加熱室2内と外部とを断熱している。
また、上記加熱室2内には、加熱室2の底面から所定の間隔をあけてステンレス製のトレイ6が置かれている。トレイ6は、加熱室2の左右の側壁に設けられた下受け棚11により支持されている。そして、トレイ6上には、ステンレス鋼線で形成した格子状の調理網10が載置され、その調理網10の略中央に被加熱物7が置かれる。こうして、被加熱物7は、加熱室2の底面から間隔をあけた状態で加熱室2内に収容されている。
また、上記加熱室2の左右の側壁には、下受け棚11よりも上側に位置する中受け棚12と、中受け棚12よりも上側に位置する上受け棚13とが設けられている。中受け棚12および上受け棚13にも、下受け棚11と同様に、トレイ6の支持が可能である。これにより、ユーザは、トレイ6の支持を下受け棚11から中受け棚12または上受け棚13に変更して、加熱室2内における被加熱物7の上下方向の位置を変更できる。
上記蒸気発生装置3は、加熱容器105を有する蒸気発生部101と、加熱容器105に供給する水が入る給水タンク102と、加熱容器105に設置され、加熱容器105に溜まった水を加熱して蒸発させる加熱ヒータ103とを備えている。加熱ヒータ103はシーズヒータを渦巻状に巻いたものである。
上記蒸気発生装置3は、電磁弁を備え、電磁弁の弁体201により給水タンク102と加熱容器105との間の通路を開閉する。
上記電磁弁は、弁体201と、一方の端部が弁体201に連結されて上下方向に移動可能なシャフト(図示せず)と、シャフトの他方の端部に取り付けられ、シャフトを上下方向に駆動するソレノイド式駆動部(図示せず)とを有している。
上記給水タンク102は、加熱室2の側方に設けられた給水タンク収納室(図示せず)内に挿入されている。また、連結部122が給水タンク102と蒸気発生部101とを着脱可能に連結している。また、給水タンク102は、正面側から本体ケーシング1外に取り出せるようになっている。
上記蒸気発生部101の底部には排水弁117が取り付けられ、この排水弁117に排水経路14の一方の端部が接続されている。排水経路14の他方の端部はつゆ受け9上に位置している。つゆ受け9は、本体ケーシング1に着脱可能となっており、正面側から本体ケーシング1外に取り出せる。
また、上記加熱室2の一方の側面においては、上受け棚13と中受け棚12との間に循環吸気口15が設けられている。そして、加熱室2の上面には、昇温ヒータ4に対向するように第1噴出口16が設けられている。さらに、加熱室2の他方の側面には第2,第3噴出口17,18が設けられている。第2噴出口17は上受け棚13と中受け棚12との間に位置している。一方、第3噴出口18は中受け棚12と下受け棚11との間に位置している。このような循環吸気口15、第1噴出口16、第2噴出口17および第3噴出口18により、加熱室2内の空間と循環経路8内の空間とが互いに連通している。
上記循環経路8は加熱室2外に設けられている。また、循環経路8は、一端が循環吸気口15に接続されている共に、他端が第2噴出口17および第3噴出口18に接続されている。そして、循環経路8内には循環ファン19および昇温ヒータ4が設置されており、昇温ヒータ4の位置は循環ファン19よりも下流側の位置となっている。つまり、循環ファン19は、循環吸気口15から加熱室2内の蒸気を吸い込み、昇温ヒータ4に向けて吹き出す。昇温ヒータ4で加熱された蒸気は、加熱室2の上面の第1噴出口16と、加熱室2の他方の側面の第2,第3噴出口17,18とから、加熱室2内に向かって噴出する。
また、上記循環経路8の循環吸気口15近傍の部分は、蒸気通路の一例としての蒸気放出経路20を介して蒸気発生部101に接続されている。これにより、蒸気発生部101で発生した蒸気は、蒸気放出経路20を流れて循環経路8に入り、循環吸気口15から吸い込んだ蒸気と合流して昇温ヒータ4へ向かって流れる。
また、上記加熱室2内の余剰な蒸気は、第1,第2排気口21,22から加熱室2外に流れ出る。第1排気口21には排気経路23の一端が接続されている。排気経路23の他端部はエジェクタ24を形成している。また、第1排気口21は排気ダンパ25で開閉自在となっている。一方、第2排気口22には排気チューブ26の一端が接続されている。排気チューブ26の他端は排気経路23に接続されているので、排気チューブ26内の蒸気は、排気経路23内の蒸気と合流して、エジェクタ24から本体ケーシング1外に排出される。このとき、エジェクタ24から本体ケーシング1外へ向かう蒸気は、希釈空気経路27および吸込ダクト28からの空気と混ざって希釈される。
上記希釈空気経路27は、一端がエジェクタ24内に挿入されていると共に、他端がファンケーシング29に接続さている。このファンケーシング29内の排気希釈ファン30からエジェクタ24に空気が送られる。また、ファンケーシング29は、給気経路31を介して給気口32に接続されている。給気口32には給気ダンパ33を設け、給気口32を給気ダンパ33で開閉できるようになっている。
次に、上記構成の加熱調理器の蒸気加熱の動作について説明する。まず、キー入力部37の電源スイッチ(図示せず)が押圧されると電源がオンし、キー入力部37の操作によって加熱調理の運転が開始される。そうすると、先ず、制御装置5は、排水弁117を閉鎖し、排気ダンパ25と給気ダンパ33を閉じた状態で、水位センサ123(図2に示す)によって給水タンク102内に所定量以上の水が供給されていることが検知され、給水タンク102が正常に装着されていれば、電磁弁の弁体201を開状態にして給水タンク102と加熱容器105との間の通路を開く。それにより、給水タンク102から蒸気発生部101の加熱容器105内に給水される。
次に、上記加熱ヒータ103に通電し、加熱容器105内に溜まった所定量の水を加熱ヒータ103によって加熱する。そして、加熱ヒータ103への通電と同時に、または、加熱容器105内の水の温度が所定温度に達すると、循環ファン19をオンすると共に、昇温ヒータ4に通電する。そうすると、循環ファン19は、加熱室2内の気体(蒸気を含む)を循環吸気口15から吸い込み、循環経路8に気体(蒸気を含む)を送り出す。
次に、上記蒸気発生部101の加熱容器105内の水が沸騰すると飽和蒸気が発生し、発生した飽和蒸気は、循環ファン19の回転によって負圧となっている循環経路8内に蒸気放出経路20を介して吸い込まれ、循環経路8を通る循環気流に合流する。
そして、上記循環経路8内に流入した蒸気は、昇温ヒータ4によって加熱されて、略300℃(調理内容により異なる)の過熱蒸気となる。この過熱蒸気の一部は、加熱室2の上面の第1噴出口16から、加熱室2内の下方に向かって噴出される。また、過熱蒸気の他の一部は、加熱室2の側面の第2,第3噴出口17から、加熱室2内の斜め側方に向かって噴出される。
こうして、上記加熱室2の下方に向って噴出された過熱蒸気は、中央の被加熱物7側に向かって勢いよく供給されると共に、加熱室2の斜め側方に向って噴出された過熱蒸気は、加熱室2の側壁で反射されて被加熱物7の下方から被加熱物7を包むように上昇しながら供給される。その結果、加熱室2内において、中央部では吹き下ろし、その外側では上昇するという形の対流が生じる。そして、対流する蒸気は、順次循環吸気口15に吸い込まれて、循環経路8を通って再び加熱室2内に戻るという循環を繰り返す。
このようにして、上記加熱室2内で過熱蒸気の対流を形成することによって、加熱室2内の温度・湿度分布を均一に維持しつつ、過熱蒸気を天井蒸気吹出口55から噴出して、調理網10上に載置された被加熱物7に効率よく衝突させることが可能になり、過熱蒸気の衝突によって被加熱物7が加熱される。その場合、被加熱物7の表面に接触した過熱蒸気は、被加熱物7の表面で結露する際に潜熱を放出することによっても被加熱物7を加熱する。これにより、過熱蒸気の大量の熱を確実に且つ速やかに被加熱物7全面に均等に与えることができる。したがって、斑がなくて仕上がりのよい加熱調理を実現することができる。
図2は上記加熱調理器の制御ブロック図である。
上記制御装置5は、CPU(中央処理装置)34と、メモリ部35と、入出回路などを含んでいる。CPU34は、メモリ部35に記憶されている命令を取り出して実行したり、各種入力機器から入力されるデータに対し、二進加算、論理演算、増減、比較などの演算を行ったりする。このCPU34は、スケール堆積判定部34aと空焚き判定部34bを含む。
また、上記制御装置5には、ヒータ制御部40と、電流センサの一例としてのカレントトランス41と、循環ファン19と、排気ダンパ25と、給気ダンパ33と、排気希釈ファン30と、報知部の一例としての液晶表示部36と、キー入力部37と、水位センサ123と、給水タンク検知スイッチ148と、つゆ受け検知スイッチ149が接続されている。液晶表示部36およびキー入力部37は、加熱室2の開口部を開閉する扉の片側に設けられている。
上記ヒータ制御部40により、電源から昇温ヒータ4と加熱ヒータ103への通電を制御する。なお、ヒータ制御部40と加熱ヒータ103との間の電源ラインにカレントトランス41を配置して、カレントトランス41により加熱ヒータ103に流れる電流を検出する。
上記メモリ部35には、昇温ヒータ4と、循環ファン19と、排気ダンパ25と、給気ダンパ33と、排気希釈ファン30などを制御するためのプログラムが記憶されている。また、メモリ部35は、水位センサ123と、給水タンク検知スイッチ148と、つゆ受け検知スイッチ149などから得た情報を記憶することができる。
次に、上記加熱調理器の制御装置5の加熱調理開始時の動作を図3,図4に示すフローチャートに従って説明する。
まず、加熱調理がスタートすると、図3に示すステップS101で調理時間の設定を行う。
次に、ステップS102に進み、加熱ヒータ103をオンする。このとき、加熱ヒータ103に一定の電圧(AC100V)を印加する。
次に、ステップS103に進み、図4に示すヒータ異常検知の処理を行う。
そして、ステップS104でヒータ異常検知の処理ルーチンの戻り値が1であると判定すると、ステップS105に進む一方、ヒータ異常検知の処理ルーチンの戻り値が1でないと判定すると、ヒータ異常が検知されたものとして調理を終了する。
また、ステップS105では、終了時間になったと判定すると、調理を終了する一方、終了時間でないと判定すると、ステップS103に戻り、ステップS103〜S105を繰り返す。
また、図4に示すヒータ異常検知の処理のステップS111では、カウント値CNTをゼロに初期設定する。
次に、ステップS112に進み、所定時間待つ。ここで、所定時間は、加熱ヒータ103に通電した後に加熱容器105内の水が確実に沸騰する時間以上に設定する。
次に、ステップS113に進み、通電開始時に加熱ヒータ103に流れるヒータ電流Irをカレントトランス41により検出する。
次に、ステップS114に進み、加熱ヒータ103に流れる電流Irが、第1判定値の一例としてのスケール判定値以下であるか否かをスケール堆積判定部34aにより判定する。この実施の形態では、スケール判定値を例えば正常値×0.9としている。
そして、ステップS114で加熱ヒータ103に流れる電流Irがスケール判定値以下であると判定すると、ステップS115に進む一方、加熱ヒータ103に流れる電流Irがスケール判定値よりも大きいと判定すると、ステップS120に進み、戻り値を1(加熱ヒータ正常)に設定してステップS104に戻る。
次に、ステップS115に進み、カウント値CNTが3未満のときはステップS116に進む。
そして、ステップS116でカウント値CNTを+1して、ステップS112に戻る。
一方、ステップS115でカウント値CNTが3以上のときはステップS121に進み、加熱ヒータ103に流れる電流Irが、第1空焚き判定値の一例としての空焚き判定値以下か否かを空焚き判定部34bにより判定する。この実施の形態では、空焚き判定値を例えば正常値×0.75としている。
そして、ステップS121で加熱ヒータ103に流れる電流Irが空焚き判定値以下のときはステップS122に進み、空焚きエラーとして、ステップS123に進み、空焚き状態であることを使用者に報知する。ここで、液晶表示部36により使用者に空焚き状態を知らせる表示を行う(同時に音声により報知してもよい)。
そして、ステップS124に進み、加熱ヒータ103をオフして、ステップS125に進み、戻り値をゼロ(加熱ヒータ異常)に設定してステップS104に戻る。
一方、ステップS121で加熱ヒータ103に流れる電流Irが空焚き判定値よりも大きいときはステップS126に進み、スケール付着エラーとしてステップS127に進み、加熱容器105内を洗浄するように使用者に報知する。ここで、液晶表示部36により使用者に洗浄を要求する表示を行う(同時に音声により報知してもよい)。
そして、ステップS128に進み、戻り値を1に設定してステップS104に戻る。
液晶表示部36に表示された洗浄要求の表示を見た使用者は、加熱調理が終了した後に、水を入れた給水タンク102に所定量のクエン酸と水を入れて溶かし、給水タンク102を本体ケーシング1にセットした後、扉を閉めた状態でキー入力部37を操作して「クエン酸洗浄」のモードを選択してスタートさせる。これによりクエン酸溶液により加熱容器105内のスケールが除去される。そうして「クエン酸洗浄」を所定時間(例えば30分)行った後、給水タンク102内の水を入れ換え、扉を閉めた状態でキー入力部37を操作して「すすぎ」のモードを選択してスタートさせる。所定時間(例えば30秒)で加熱容器105内のすすぎが完了すると、給水タンク102内の水を捨てるように要求する表示が液晶表示部36に表示されて、給水タンク102を本体ケーシング1から抜くと、排水弁117が開いて加熱容器105内の水が排水経路14を介してつゆ受け9に排水される。
図10はヒータ温度に対するヒータ抵抗値および加熱ヒータの電流の変化の一例を示しており、図10において、横軸はヒータ温度(℃)を表し、縦軸は加熱ヒータ103の抵抗(Ω)と電流(A)を表している。
図10に示すように、印加電圧がAC100Vとして、加熱ヒータ103の抵抗値はヒータ温度に略正比例する(正温度特性)。また、加熱ヒータ103の電流値は、抵抗値に対して略反比例する。ここで、スケール成分が堆積していない加熱容器105内の水が沸騰しているときの加熱ヒータ103の基準となるヒータ温度を200℃としたとき、正常時とスケール堆積時および空焚き時の各データは次のとおりである。すなわち、スケール堆積時は、正常時の電流値×0.9をスケール判定値として用い、空焚き時は、正常時の電流値×0.75を空焚き判定値として用いる。
[正常時]
ヒータ温度:200℃
抵抗値 :32.6Ω
入力電力 :306.7W
電流値 :3.07A
[スケール堆積時]
ヒータ温度:250℃
抵抗値 :36.1Ω
入力電力 :277.0W
電流値 :2.77A
[空焚き時]
ヒータ温度:350℃
抵抗値 :43.1Ω
入力電力 :232.0W
電流値 :2.32A
上記構成の加熱調理器によれば、加熱容器105内の水を正温度特性の加熱ヒータ103により加熱するとき、通電開始時の加熱ヒータ103の抵抗値が最も小さいので、カレントトランス41により検出された加熱ヒータ103に流れる電流は最大値となる。そして、時間が経過するにつれて加熱ヒータ103の温度上昇に伴って加熱ヒータ103の抵抗値は大きくなり、加熱容器105内の水が沸騰し始めると、加熱ヒータ103の温度は安定して抵抗値の変化も少なくなる。このときの加熱ヒータ103に流れる電流をカレントトランス41により検出する。こうして加熱容器105内の水が沸騰しているときに加熱ヒータ103に流れる電流Irがスケール判定値以下になったとき、制御装置5のスケール堆積判定部34aが加熱容器105内にスケール成分の堆積があると判定して、制御装置5により液晶表示部36を制御して加熱容器105内を洗浄するように使用者に報知する。これにより、水蒸気を発生させるための加熱容器105内に析出したスケールを最適な時期に洗浄することができる。
また、加熱ヒータ103に流れる電流Irが、上記スケール判定値よりも小さい空焚き判定値以下になったとき、制御装置5の空焚き判定部34bが加熱容器105内に水がない空焚き状態であると判定する。これにより、加熱容器105内の水位を検出する水位センサなしで空焚き状態を容易に判定することができる。
また、空焚き判定部34bが加熱容器105内に水がない空焚き状態であると判定すると、制御装置5によりヒータ制御部40を制御して加熱ヒータ103への通電を停止することにより、加熱ヒータ103の過熱による損傷などを防止することができる。
なお、通電開始後、カレントトランス41により検出された加熱ヒータ103に流れる電流が予め設定された電流値以下になったとき、制御装置5によりヒータ制御部40を制御して加熱ヒータ103への通電を停止するようにしてもよい。これにより、加熱容器105内の水位を検出する水位センサなしで空焚き状態を容易に判定することができ、加熱ヒータ103の過熱による損傷などを防止することができ、加熱ヒータ103に流れる電流Irを用いた判定と共に、2重の保護が可能となり、安全性が向上する。
また、加熱ヒータ103の1回目の通電動作において、加熱ヒータ103に流れる電流Irがスケール判定値以下のときは、予め設定された時間経過した後に再度加熱ヒータ103に流れる電流Irに基づくスケール堆積判定を繰り返して、そのスケール堆積判定が1回目を含めて予め設定された回数(この実施形態では3回)連続したとき、スケール堆積判定部34aは、加熱容器105内にスケール成分が堆積していると判定する。これによって、スケール堆積判定部34aによる加熱容器105内にスケール成分が堆積しているか否かの判定をより正確に行うことができ、誤判定を防止することができる。
〔第2実施形態〕
図5,図6はこの発明の第2実施形態の加熱調理器の制御装置の加熱調理開始時の動作を説明するためのフローチャートである。この第3実施形態の加熱調理器は、制御装置の動作を除いて第1実施形態の加熱調理器と同一の構成をしており、図1,図2を援用する。
この第2実施形態の加熱調理器の制御装置5の加熱調理開始時の動作を図5,図6に示すフローチャートに従って説明する。
まず、加熱調理がスタートすると、図5に示すステップS201で調理時間の設定を行う。
次に、ステップS202に進み、加熱ヒータ103をオンする。このとき、加熱ヒータ103に一定の電圧(AC100V)を印加する。
次に、ステップS203に進み、図6に示すヒータ異常検知の処理を行う。
そして、ステップS204でヒータ異常検知の処理ルーチンの戻り値が1であると判定すると、ステップS205に進む一方、ヒータ異常検知の処理ルーチンの戻り値が1でないと判定すると、ヒータ異常が検知されたものとして調理を終了する。
また、ステップS205では、終了時間になったと判定すると、調理を終了する一方、終了時間でないと判定すると、ステップS203に戻り、ステップS203〜S205を繰り返す。
また、図6に示すヒータ異常検知の処理のステップS211では、カウント値CNTをゼロに初期設定する。
次に、ステップS212に進み、所定時間待つ。ここで、所定時間は、加熱ヒータ103に通電した後に加熱容器105内の水が確実に沸騰する時間以上に設定する。
次に、ステップS213に進み、通電開始時に加熱ヒータ103に流れるヒータ電流Ib(第2電流値)をカレントトランス41により検出する。
次に、ステップS214に進み、基準となる第1電流値Iaと加熱ヒータ103に流れる電流Ib(第2電流値)との比が、第2判定値の一例としてのスケール判定値以下であるか否かをスケール堆積判定部34aにより判定する。ここでは、予め、加熱ヒータ103に一定電圧(AC100V)を印加し、スケール成分が堆積していない加熱容器105内の水を沸騰させたときの加熱ヒータ103の第1電流値Iaをカレントトランス41により検出して、検出された第1電流値Iaを記憶して用いている。また、この実施の形態では、スケール判定値を例えば0.9としている。
そして、ステップS214で比Ib/Iaがスケール判定値以下であると判定すると、ステップS215に進む一方、比Ib/Iaがスケール判定値よりも大きいと判定すると、ステップS220に進み、戻り値を1(加熱ヒータ正常)に設定してステップS204に戻る。
次に、ステップS215で、カウント値CNTが3未満のときはステップS216に進む。
次に、ステップS216に進み、所定時間待ってカウント値CNTを+1して、ステップS213に戻る。ここで、所定時間は、ステップS212とは異なり、すでに加熱容器105内の水は沸騰しているので、数秒〜数十秒に設定される。
一方、ステップS215でカウント値CNTが3以上のときはステップS221に進み、比Ib/Iaが、第2空焚き判定値の一例としての空焚き判定値以下か否かを空焚き判定部34bにより判定する。この実施の形態では、空焚き判定値を例えば0.75としている。
そして、ステップS221で比Ib/Iaが空焚き判定値以下のときはステップS222に進み、空焚きエラーとして、ステップS223に進み、空焚き状態であることを使用者に報知する。
次に、ステップS225に進み、戻り値をゼロに設定してステップS204に戻る。
一方、ステップS221で比Ib/Iaが空焚き判定値よりも大きいときはステップS226に進み、スケール付着エラーとしてステップS227に進み、加熱容器105内を洗浄するように使用者に報知する。ここで、液晶表示部36により使用者に洗浄を要求する表示を行う(同時に音声により報知してもよい)。
そして、ステップS228に進み、戻り値を1(加熱ヒータ異常)に設定してステップS205に戻る。
上記構成の加熱調理器によれば、予め測定された第1電流値Iaと実際の調理時の加熱ヒータ103に流れる電流Ib(第2電流値)との比Ib/Iaがスケール判定値以下になったとき、制御装置5のスケール堆積判定部34aが加熱容器105内にスケール成分が堆積していると判定して、制御装置5により液晶表示部36を制御して加熱容器105内を洗浄するように使用者に報知する。これにより、水蒸気を発生させるための加熱容器105内に析出したスケールを最適な時期に洗浄することができる。
また、予め測定された第1電流値Iaと実際の調理時の加熱ヒータ103に流れる電流Ib(第2電流値)との比との比Ib/Iaが、上記スケール判定値よりも小さい空焚き判定値以下になったとき、制御装置5の空焚き判定部34bが加熱容器105内に水がない空焚き状態であると判定する。これにより、加熱容器105内の水位を検出する水位センサなしで空焚き状態を容易に判定することができる。
なお、第1実施形態と同様、通電開始後、カレントトランス41により検出された加熱ヒータ103に流れる電流が予め設定された電流値以下になったとき、制御装置5によりヒータ制御部40を制御して加熱ヒータ103への通電を停止するようにしてもよい。これにより、加熱容器105内の水位を検出する水位センサなしで空焚き状態を容易に判定することができ、加熱ヒータ103の過熱による損傷などを防止することができ、比Ib/Iaを用いた判定と共に、2重の保護が可能となり、安全性が向上する。
また、加熱ヒータ103の1回目の通電動作において、比Ib/Iaがスケール判定値以下のときは、次に所定時間あけて判定動作を繰り返して、その判定動作が1回目の判定動作を含めて予め設定された回数(この実施形態では3回)連続して、比Ib/Iaがスケール判定値以下であるとき、スケール堆積判定部34aは、加熱容器105内にスケール成分が堆積していると判定する。これによって、スケール堆積判定部34aによる加熱容器105内にスケール成分が堆積しているか否かの判定がより正確に行うことができ、誤判定を防止することができる。
上記第2実施形態では、予め、スケール成分が堆積していない加熱容器105内の水を沸騰させたときの加熱ヒータ103の第1電流値Iaを用いたが、製品として実際の初回の加熱調理時(スケール成分が加熱容器内に堆積していないとき)や洗浄後の初回の加熱調理時に上記第1電流値を検出して用いてもよい。
〔第3実施形態〕
図7,図8はこの発明の第3実施形態の加熱調理器の制御装置の加熱調理開始時の動作を説明するためのフローチャートである。この第3実施形態の加熱調理器は、制御装置の動作を除いて第1実施形態の加熱調理器と同一の構成をしており、図1,図2を援用する。
この第3実施形態の加熱調理器の制御装置5の加熱調理開始時の動作を図7,図8に示すフローチャートに従って説明する。
まず、加熱調理がスタートすると、図7に示すステップS301で調理時間の設定を行う。
次に、ステップS302に進み、加熱ヒータ103をオンする。このとき、加熱ヒータ103に一定の電圧(AC100V)を印加する。
次に、ステップS303に進み、通電開始時に加熱ヒータ103に流れるヒータ電流Ipをカレントトランス41により検出する。
次に、ステップS304に進み、図8に示すヒータ異常検知の処理を行う。
そして、ステップS305でヒータ異常検知の処理ルーチンの戻り値が1であると判定すると、ステップS306に進む一方、ヒータ異常検知の処理ルーチンの戻り値が1でないと判定すると、ヒータ異常が検知されたものとして調理を終了する。
また、ステップS306では、終了時間になったと判定すると、調理を終了する一方、終了時間でないと判定すると、ステップS304に戻り、ステップS304〜S306を繰り返す。
また、図8に示すヒータ異常検知の処理のステップS311では、カウント値CNTをゼロに初期設定する。
次に、ステップS312に進み、所定時間待つ。ここで、所定時間は、加熱容器105内の水が沸騰するまで待つ必要はなく、電流変化が安定する数十秒程度に設定している。
次に、ステップS313に進み、通電開始時に加熱ヒータ103に流れるヒータ電流Irをカレントトランス41により検出する。
次に、ステップS314に進み、通電開始時の加熱ヒータ103に流れるヒータ電流Ipと通電開始後の加熱ヒータ103に流れる電流Irとの比Ir/Ipがスケール判定値以下であるか否かをスケール堆積判定部34aにより判定する。この実施の形態では、スケール判定値を例えば0.9としている。
そして、ステップS314で比Ir/Ipがスケール判定値以下であると判定すると、ステップS315に進む一方、比Ir/Ipがスケール判定値よりも大きいと判定すると、ステップS320に進み、戻り値を1(加熱ヒータ正常)に設定してステップS305に戻る。
次に、ステップS315で、カウント値CNTが3未満のときはステップS316に進む。
そして、ステップS316では、加熱ヒータ103をオフする。
次に、ステップS317に進み、所定時間(通電停止時間)待ってカウント値CNTを+1して、ステップS318に進む。ここで、所定時間は、加熱ヒータ103の温度が十分に低下して加熱ヒータ103の抵抗変化が安定するのに必要な時間を設定している。
ステップS318で加熱ヒータ103をオンした後、ステップS319に進み、通電開始時に加熱ヒータ103に流れるヒータ電流Ipをカレントトランス41により検出した後、ステップS312に戻る。
一方、ステップS315でカウント値CNTが3以上のときはステップS321に進み、比Ir/Ipが空焚き判定値以下か否かを空焚き判定部34bにより判定する。この実施の形態では、空焚き判定値を例えば0.75としている。
そして、ステップS321で比Ir/Ipが空焚き判定値以下のときはステップS322に進み、空焚きエラーとして、ステップS323に進み、空焚き状態であることを使用者に報知する。
次に、ステップS325に進み、戻り値をゼロ(加熱ヒータ異常)に設定してステップS305に戻る。
一方、ステップS321で比Ir/Ipが空焚き判定値よりも大きいときはステップS326に進み、スケール付着エラーとしてステップS327に進み、加熱容器105内を洗浄するように使用者に報知する。ここで、液晶表示部36により使用者に洗浄を要求する表示を行う(同時に音声により報知してもよい)。
そして、ステップS328に進み、戻り値を1に設定してステップS305に戻る。
上記構成の加熱調理器によれば、通電開始時の加熱ヒータ103に流れる電流Ip(最大値)と通電開始後の加熱ヒータ103に流れる電流Irとの比Ir/Ipがスケール判定値以下になったとき、制御装置5のスケール堆積判定部34aが加熱容器105内にスケール成分が堆積していると判定して、制御装置5により液晶表示部36を制御して加熱容器105内を洗浄するように使用者に報知する。これにより、水蒸気を発生させるための加熱容器105内に析出したスケールを最適な時期に洗浄することができる。
また、通電開始時の加熱ヒータ103に流れる電流Ip (最大値)と通電開始後の加熱ヒータ103に流れる電流Irとの比Ir/Ipが、上記スケール判定値よりも小さい空焚き判定値以下になったとき、制御装置5の空焚き判定部34bが加熱容器105内に水がない空焚き状態であると判定する。これにより、加熱容器105内の水位を検出する水位センサなしで空焚き状態を容易に判定することができる。
図9は加熱ヒータ103の通電直後のヒータ電流の変化を示す図を示している。図9に示す[a]は加熱ヒータ103の通電開始点を示し、[b]は通電開始時のヒータ電流Ipを取得する点を示し、[c]は正常なとき定常通電のヒータ電流波形を示している。また、加熱容器105内に最初から水がない場合は、図9に示す[d]のように、空焚きとなってヒータ電流が変化する。また、加熱容器105内に水が少量しかない場合は、図9に示す[e]のように、加熱途中で空焚きとなってヒータ電流が変化する。一方、加熱容器105内にスケール成分が堆積して、熱伝導が悪くなって加熱ヒータ103が過熱状態になると、図9に示す[f]のように、ヒータ電流が変化する。
なお、第1実施形態と同様、通電開始後、カレントトランス41により検出された加熱ヒータ103に流れる電流が予め設定された電流値以下になったとき、制御装置5によりヒータ制御部40を制御して加熱ヒータ103への通電を停止するようにしてもよい。これにより、加熱容器105内の水位を検出する水位センサなしで空焚き状態を容易に判定することができ、加熱ヒータ103の過熱による損傷などを防止することができ、比Ir/Ipを用いた判定と共に、2重の保護が可能となり、安全性が向上する。
また、加熱ヒータ103の1回目の通電動作において、通電開始時に加熱ヒータ103に流れる電流Ipと通電開始後に加熱ヒータ103に流れる電流Irとの比Ir/Ipがスケール判定値以下のときは、次に加熱ヒータ103への通電を予め設定された時間停止した後に再度加熱ヒータ103への通電を開始する通電動作を繰り返して、その通電動作が1回目の通電動作を含めて予め設定された回数(この実施形態では3回)連続して、加熱ヒータ103の通電開始時に加熱ヒータ103に流れる電流Ipと通電開始後に加熱ヒータ103に流れる電流Irとの比Ir/Ipがスケール判定値以下であるとき、スケール堆積判定部34aは、加熱容器105内にスケール成分が堆積していると判定する。これによって、スケール堆積判定部34aによる加熱容器105内にスケール成分が堆積しているか否かの判定がより正確に行うことができ、誤判定を防止することができる。
上記第1〜第3実施形態では、スケール堆積判定部34aにより加熱容器105内にスケール成分が堆積していると判定すると、液晶表示部36により使用者に洗浄を要求する表示を行って、使用者が洗浄作業を行ったが、自動的にスケール洗浄を行う機能を備えた加熱調理器にこの発明を適用してもよい。
上記第1〜第3実施形態では、異なる方法によりスケール堆積判定を行ったが、第1〜第3実施形態のスケール堆積判定方法を2以上組み合わせてもよい。
この発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記第1〜第3実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。
図1はこの発明の実施の一形態の加熱調理器の図である。 図2は上記加熱調理器の制御ブロック図である。 図3は上記加熱調理器の制御装置の加熱調理開始時の動作を説明するためのフローチャートである。 図4は上記制御装置のヒータ異常検知の処理を説明するためのフローチャートである。 図5はこの発明の第2実施形態の加熱調理器の制御装置の加熱調理開始時の動作を説明するためのフローチャートである。 図6は上記制御装置のヒータ異常検知の処理を説明するためのフローチャートである。 図7はこの発明の第3実施形態の加熱調理器の制御装置の加熱調理開始時の動作を説明するためのフローチャートである。 図8は上記制御装置のヒータ異常検知の処理を説明するためのフローチャートである。 図9は加熱ヒータ通電直後の電流の変化を示す図である。 図10はヒータ温度に対するヒータ抵抗値および加熱ヒータの電流の変化を示す図である。
符号の説明
1…本体ケーシング
2…加熱室
3…蒸気発生装置
4…昇温ヒータ
5…制御装置
6…トレイ
7…被加熱物
8…循環経路
9…つゆ受け
10…調理網
11…下受け棚
12…中受け棚
13…上受け棚
14…排水経路
15…循環吸気口
16…第1噴出口
17…第2噴出口
18…第3噴出口
19…循環ファン
20…蒸気放出経路
21…第1,第2排気口
23…排気経路
24…エジェクタ
25…排気ダンパ
26…排気チューブ
27…希釈空気経路
28…吸込ダクト
29…ファンケーシング
30…排気希釈ファン
31…給気経路
32…給気口
33…給気ダンパ
34…CPU
35…メモリ部
36…液晶表示部
40…ヒータ制御部
41…カレントトランス
101…蒸気発生部
102…給水タンク
103…加熱ヒータ
105…加熱容器
117…排水弁
122…連結部
123…水位センサ
148…給水タンク検知スイッチ
149…つゆ受け検知スイッチ
201…弁体

Claims (9)

  1. 水蒸気を発生させるための加熱容器と、
    上記加熱容器内の水を加熱する正温度特性の加熱ヒータと、
    上記加熱ヒータへの通電を制御するヒータ制御部と、
    上記加熱ヒータに流れる電流を検出する電流センサと、
    上記ヒータ制御部を制御する制御装置と
    を備え、
    上記制御装置は、上記ヒータ制御部を制御して上記加熱ヒータに一定電圧を印加したとき、上記電流センサにより検出された上記加熱ヒータに流れる電流に基づいて、上記加熱容器内にスケール成分が堆積しているか否かを判定することを特徴とする加熱調理器。
  2. 請求項1に記載の加熱調理器において、
    上記制御装置は、
    上記ヒータ制御部により上記加熱ヒータに上記一定電圧を印加し、上記加熱容器内の水が沸騰した状態で上記電流センサにより検出された上記加熱ヒータの電流値が第1判定値以下になったとき、上記加熱容器内にスケール成分が堆積していると判定することを特徴とする加熱調理器。
  3. 請求項1または2に記載の加熱調理器において、
    上記制御装置は、
    上記電流センサにより検出された上記加熱ヒータの電流値が、上記第1判定値よりもさらに小さい第1空焚き判定値以下になったとき、上記加熱容器内が空焚き状態であると判定することを特徴とする加熱調理器。
  4. 請求項1から3までのいずれか1つに記載の加熱調理器において、
    上記制御装置は、
    予め、上記ヒータ制御部により上記加熱ヒータに上記一定電圧を印加し、上記スケール成分が堆積していない上記加熱容器内の水を沸騰させた状態で上記加熱ヒータの第1電流値を上記電流センサにより検出して、検出された上記第1電流値を記憶しておき、
    実際の調理時に、上記ヒータ制御部により上記加熱ヒータに上記一定電圧を印加し、上記加熱容器内の水が沸騰した状態で上記加熱ヒータの第2電流値を上記電流センサにより検出して、上記第1電流値と上記第2電流値との比が第2判定値以下になったとき、上記加熱容器内にスケール成分が堆積していると判定することを特徴とする加熱調理器。
  5. 請求項4に記載の加熱調理器において、
    上記制御装置は、
    上記第1電流値と上記第2電流値との比が、上記第2判定値よりもさらに小さい第2空焚き判定値以下になったとき、上記加熱容器内が空焚き状態であると判定することを特徴とする加熱調理器。
  6. 請求項1から5までのいずれか1つに記載の加熱調理器において、
    上記制御装置は、
    上記加熱ヒータへの通電を予め設定された通電停止時間以上停止した後の状態で、次の上記加熱ヒータの通電開始時に上記加熱ヒータの第3電流値を上記電流センサにより検出し、
    その通電開始後に予め設定された時間が経過したときの上記加熱ヒータの第4電流値を上記電流センサにより検出して、
    上記第3電流値と上記第4電流値との比が第3判定値以下になったとき、上記加熱容器内にスケール成分が堆積していると判定することを特徴とする加熱調理器。
  7. 請求項6に記載の加熱調理器において、
    上記制御装置は、
    上記第3電流値と上記第4電流値との比が、上記第3判定値よりもさらに小さい第3空焚き判定値以下になったとき、上記加熱容器内が空焚き状態であると判定することを特徴とする加熱調理器。
  8. 請求項1から7までのいずれか1つに記載の加熱調理器において、
    少なくとも表示または音声による報知部を備え、
    上記制御装置は、
    上記加熱容器内にスケール成分が堆積していると判定すると、上記報知部によって、ユーザーに上記加熱容器内のスケール洗浄が必要であることを報知することを特徴とする加熱調理器。
  9. 請求項3または請求項5または請求項7のいずれか1つに記載の加熱調理器において、
    上記制御装置は、上記加熱容器内が空焚き状態であると判定したとき、上記ヒータ制御部を制御して上記加熱ヒータへの通電を停止することを特徴とする加熱調理器。
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