JP2010108001A - パターン描画方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 線状部分及びそれから分岐した枝部を含むパターンを描画し、所望の形状の転写パターンを残すことが可能なパターン描画方法を提供する。
【解決手段】 加工対象物の表面において、第1のレーザビームと第2のレーザビームとのビームスポットが第1の方向に相互に接して並ぶように光軸調整を行う。前記第1のレーザビームと第2のレーザビームとの入射位置が、前記第1の方向と交差する第2の方向に、始点から終点まで移動するように、前記加工対象物を移動させながら、前記第1のレーザビームは始点から終点まで連続的に入射させ、前記第2のレーザビームは断続的に入射させて、線状の軌跡から枝部が突出したパターンを描画する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、レーザビームを照射対象物に照射してパターンを描画する方法に関する。
下地基板の表面に密着した被転写層にレーザビームを入射させ、レーザビームの入射した位置の被転写層を下地基板に接着させる(転写する)技術が知られている。被転写層の一部を転写した後、転写していない部分の被転写層を剥離することにより、下地基板上に、被転写層からなる凸部を残すことができる。
図10Aに、被転写層が転写されて形成された凸状パターンの一例を示す。Y軸に平行な複数の直線状パターン100Yが、ピッチPxでX軸方向に並び、縞状のパターンが構成されている。
1本のレーザビームで基板面を走査して図10Aに示したパターンを描画すると、処理時間が長くなる。1本のレーザビームを複数本のレーザビームに分岐させて、複数本のレーザビームを同時に基板面に入射させることにより、処理時間を短縮することができる。
特許公報第3371304号公報や特開2000−275581号公報に、回折光学素子(DOE:Diffractive Optical Element)を用いて1本のレーザビームを複数本のレーザビームに分岐させる技術が開示されている。複数のレーザビームに分岐させることにより、基板表面の複数の点に同時にレーザビームを入射させることができる。基板を移動させることにより、一度の走査で、図10Aに示した複数本の直線状パターン100Yの描画を行うことができる。
ところが、DOEを用いてレーザビームを分岐させると、基板上に形成される複数のビームスポットの配列パターンが固定される。このため、図10Aに示した直線状パターン100YのピッチPxを変えるためには、そのピッチに対応したビームスポットの配列パターンが得られるDOEに交換しなければならない。
図10Bに、被転写層が転写されて形成された凸状パターンの他の例を示す。Y軸に平行な複数の直線状パターン100Yが、ピッチPxでX軸方向に並び、X軸方向に平行な直線状パターン100Xが、ピッチPyでY軸方向に並んでいる。相互に交差する直線状パターン100Y及び100Xにより、格子パターン100が構成されている。図10Bに示したパターンは、例えば平面型画像表示装置の画素を画定する。
Y軸に平行な直線状パターン100Yを描画し、その後X軸に平行な直線状パターン100Xを描画すると、両者の交差箇所において、既に転写されたパターンに再度レーザビームが照射される。この二度目の照射により、転写されているパターンがダメージを受けてしまう。
X軸方向のパターン100Xを描画する時に、Y軸方向のパターン100Yの間の領域にのみレーザビームを入射させれば重複照射を回避することができる。ところが、この方法では、X軸方向のパターン100Xを描画する時の始点及び終点の位置合わせが困難になる。より一般的に、直線状パターンから分岐した枝部を有するパターンを描画する場合に、分岐箇所において同様の位置合わせの困難さが生ずる。
パルスレーザビームを用いて、図10Aに示した線状のパターンを描画する場合、あるショットで転写された部分に、次のショットのビームスポットが重なると、上述のように、先に転写された部分がダメージを受けてしまう。従って、パルスレーザビームを用いて線状の転写パターンを残すことは困難である。
本発明の目的は、線状部分及びそれから分岐した枝部を含むパターンを描画し、所望の形状の転写パターンを残すことが可能なパターン描画方法を提供することである。
本発明の他の目的は、パルスレーザビームを用いて、線状の転写パターンを再現性よく残すことが可能なパターン描画方法を提供することである。
本発明の一観点によると、
加工対象物の表面において、第1のレーザビームと第2のレーザビームとのビームスポットが第1の方向に相互に接して並ぶように光軸調整を行う工程と、
前記第1のレーザビームと第2のレーザビームとの入射位置が、前記第1の方向と交差する第2の方向に、始点から終点まで移動するように、前記加工対象物を移動させながら、前記第1のレーザビームは始点から終点まで連続的に入射させ、前記第2のレーザビームは断続的に入射させて、線状の軌跡から枝部が突出したパターンを描画する工程と
を有するパターン描画方法を提供することである。
本発明の他の観点によると、
パルスレーザビームの、照射対象物の表面におけるビーム断面形状が、離散的に分布する複数の点で構成された照射パターンになるようにビーム断面を整形する工程と、
前記パルスレーザビームを照射対象物に照射しながら、レーザビームの入射位置を第1の方向に移動させる工程と
を有し、
あるショットで照射される位置から、次のショットで照射される位置までの移動距離は、前記パルスレーザビームの前記照射パターンの第1の方向の寸法よりも短く、かつあるショットで照射される照射パターンを構成するいずれの点も、それ以前のショットで照射された照射パターンの点及びそれ以後のショットで照射される照射パターンの点と重ならないように、照射パターン及びパルスレーザビームの入射位置の移動距離が選択されているパターン描画方法を提供することである。
第1の実施例によるレーザ照射装置の概略図である。 第1の実施例によるレーザ照射装置に用いられるレーザ光源の概略図である。 第1の実施例によるレーザ照射装置に用いられる第1段目マスクの平面図である。 第1の実施例によるレーザ照射装置に用いられる第2段目マスクの平面図である。 第1の実施例の変形例によるレーザ照射装置に用いられる第1段目マスクの平面図である。 第1の実施例の変形例によるレーザ照射装置に用いられる第2段目マスクの平面図である。 第2の実施例による描画方法で用いられる直線を描画するためのパルスレーザビームの照射パターンを示す平面図である。 第2の実施例による描画方法で用いられる枝部を描画するためのパルスレーザビームの照射パターンを示す平面図である。 第2の実施例による描画方法で実際にパルスレーザビームで照射されるパターンを示す平面図である。 レーザビームで描画されるパターンの一例を示す平面図である。 レーザビームで描画されるパターンの一例を示す平面図である。 第3の実施例によるレーザ照射装置のDOE部分の概略図である。 第3の実施例によるレーザ照射装置で描画されるパターンの例を示す平面図である。
図1に、第1の実施例によるレーザ照射装置の概略図を示す。レーザ光源1がレーザビームを出射する。レーザ光源1から出射したレーザビームが、第1段目マスク15によりビーム断面を整形されて、第1段ズームレンズ系20に入射する。第1段目マスク15は、例えばレーザビームを遮光する板状部材に貫通孔が形成された構造を有し、入射したレーザビームのビーム断面を整形する。第1段ズームレンズ系20は、第1段目マスク15により整形されたビーム断面、すなわち第1段目マスク15の貫通孔を、仮想面21上に結像させる。結像倍率は、例えば1/20〜1/34倍である。第1段目マスク15及びレーザ光源1の詳細な構成については、図2及び図3を参照して後述する。
仮想面21を通過したレーザビームが回折光学素子(DOE)22に入射する。DOE22は、入射したレーザビームを複数本、例えば100本のレーザビームに分岐させる。分岐されたレーザビームが、第2段ズームレンズ系23に入射する。DOE22及び第2段ズームレンズ系23は、仮想面21上に形成された空間像を、DOE22で分岐されたレーザビームごとに、仮想面24上に結像させる。
仮想面24上に形成される空間像の配置は、DOE22により決定される。本実施例では、仮想面24に形成される複数(例えば100個)の空間像が1本の直線に沿って配置される。この空間像の配列する方向をX軸方向とし、レーザビームの伝搬する方向をZ軸とするXYZ直交座標系を定義する。
仮想面24に沿って、第2段目マスク25がマスク保持台28により保持されている。第2段目マスク25は、必要に応じて交換可能である。第2段目マスク25は、レーザビームを遮光する板状部材に、仮想面24上に形成される空間像に対応した貫通孔が形成された構造を有する。第2段目マスク25の詳細な構成については、図4を参照して後述する。
仮想面24の位置、またはその近傍に、シャッタ機構29が配置されている。シャッタ機構29は、仮想面24の位置に形成される複数の空間像のうち一部の空間像が現われる位置を通過するレーザビームを遮光する。
XYステージ27に、レーザビームの照射対象物50が保持されている。転写光学系26が、仮想面24上の点を、XYテーブル27に保持された照射対象物50の表面に結像させる。転写光学系26の結像倍率は、例えば1/5倍である。シャッタ機構29で一部の空間像が現われる位置のレーザビームを遮光することにより、照射対象物50の表面に所望の数の空間像を形成することができる。
制御装置30が、レーザ光源1及びXYテーブル27を制御する。
図2に、レーザ光源1の概略図を示す。第1のレーザ発振器2及び第2のレーザ発振器7が、それぞれレーザビームを出射する。これらのレーザ発振器として、半導体レーザ、ファイバレーザ、ディスクレーザ、Nd:YAG等の全固体レーザ等を用いることができる。レーザ加工の目的に応じて、高調波発生器を組み合わせてもよい。
第1のレーザ発振器2から出射されたレーザビームが、ビームエキスパンダ3でビーム径を拡大されて平行光線束にされ、シャッタ機構4に入射する。第2のレーザ発振器7から出射されたレーザビームが、ビームエキスパンダ8でビーム径を拡大されて平行光線束にされ、シャッタ機構9に入射する。シャッタ機構4及び9は、制御装置30からの制御を受け、レーザビームの透過状態と遮光状態とを切り替える。
シャッタ機構4及び9は、例えばレーザビームを直線偏光にする偏光板、ポッケルス効果を呈する電気光学素子(EOM)、及び入射するレーザビームのうちP成分を透過させS成分を反射させるポーラライザを含んで構成される。ポーラライザを透過したP成分はそのまま直進し、反射したS成分がビームダンパに吸収される。EOMでレーザビームの偏光方向を制御することにより、ポーラライザで反射する状態(遮光状態)とポーラライザを透過する状態(透過状態)が切り替えられる。また、偏光板、EOM及びポーラライザの代わりに音響光学素子(AOM)を用いることもできる。
シャッタ機構4を透過したレーザビームと、もう一方のシャッタ機構9を透過したレーザビームとが、90°で交差する。この交差個所に合成ミラー(光路合成器)10が配置されている。合成ミラー10は、両面が反射面とされたミラーである。シャッタ機構4を透過したレーザビームの大部分が、合成ミラー10の表側の反射面に入射角45°で入射して反射される。残りの部分は、合成ミラー10の脇を直進してビームダンパで吸収される。シャッタ機構9を透過したレーザビームの大部分が、合成ミラー10の脇を直進し、残りの部分は、合成ミラー10の裏側の反射面に入射角45°で入射して反射され、ビームダンパで吸収される。
シャッタ機構4を透過し、合成ミラー10で反射されたレーザビームの伝搬方向と、シャッタ機構9を透過し、合成ミラー10の脇を直進したレーザビームの伝搬方向とは、共にZ軸に平行であり、両者のビーム断面同士がX軸に平行な方向に並び、相互に接する。合成ミラー10で合成されたレーザビームのうちシャッタ機構9を透過したレーザビームのビーム断面が、他方のシャッタ機構4を透過したレーザビームのビーム断面よりも大きくなるように、ビームエキスパンダ3、8及び合成ミラー10が配置されている。なお、合成後の2つのレーザビームのビーム断面の面積が異なっていても、両者のパワー密度がほぼ等しくなるようにアッテネータ等でパワーが調節されている。Z軸に平行に進む2本のレーザビームが図1に示した第1段目マスク15に入射する。
図3に、第1段目マスク15の平面図を示す。レーザビームを透過させない板状部材15Aに長方形の貫通孔15Bが設けられている。第1段目マスク15の配置された位置に、図2に示した第1のレーザ発振器2から出射したレーザビームのビームスポットSP1と、第2のレーザ発振器7から出射したレーザビームのビームスポットSP2とが形成される。2つのビームスポットSP1とSP2とは、円形の一部が直線で切り取られた形状を有し、この直線部分で相互に接してX軸方向に並んでいる。
貫通孔15Bは、ビームスポットSP1及びSP2の内側に内包される。第1段目マスク15は、レーザビームの断面を長方形に整形する。
図4に、第2段目マスク25の平面図を示す。レーザビームを透過させない板状部材25Aに、X軸方向に延在する細長い長方形の貫通孔25Bが形成されている。貫通孔25Bは、図1に示したDOE22で分岐されたレーザビームによる仮想面24上の空間像の位置に配置される。第2段目マスク25が配置された位置に、第1段目マスク15の貫通孔15Bの空間像がX軸方向に並んで形成される。相互に隣り合う空間像が接し、その結果、X軸方向に延在する細長い像(空間像の集合体)が形成される。貫通孔25Bは、この空間像の集合体よりもやや小さく、空間像の内部に位置する。
第2段目マスク25は、分岐されたレーザビームのビーム断面を整形すると共に、転写光学系26側から仮想面24を見たときの空間像のY軸方向に関する位置を固定する。DOE22の設計上の限界により、仮想面24上における空間像の位置が目標位置からずれる場合がある。この場合にも、第2段目マスク25により、空間像のY軸方向に関する位置を目標位置に合わせることができる。
次に、図1〜図3に示したレーザ照射装置を用いて、図10A及び図10Bに示したパターンを描画する方法について説明する。以下に説明する方法では、基板上に被転写層が密着した照射対象物にレーザビームを照射することにより、レーザビームの照射された部分の被転写層が基板に接着される。図2に示した第1のレーザ発振器2及び第2のレーザ発振器7として、連続波を出射するCWレーザ発振器が用いられる。
図1に示したXYステージ27に照射対象物50を載置する。図2に示したシャッタ機構4を透過状態にし、照射対象物50をY軸方向に移動させる。これにより、Y軸に平行な複数の直線状部分100Yが同時に描画される。シャッタ機構9は、通常は遮光状態にしておき、断続的に(周期的に)透過状態にする。シャッタ機構9を透過状態にしたときに、直線状部分100Yから分岐した枝部が描画される。ある直線状部分100Yから分岐した枝部は、隣の直線状部分100Yまで到達し、X軸に平行な直線状部分100Xを構成する。このように、照射対象物50を一方向に移動させることにより、格子状のパターンを描画することができる。
第1のレーザ発振器2のみを用いて、図10Aに示した直線状部分100Yを描画する場合を考える。第2段ズームレンズ系23の結像倍率を調節することにより、直線状部分100YのピッチPxを変えることができる。直線状部分100Yの太さは、第1段ズームレンズ系20の結像倍率と第2段ズームレンズ系23の結像倍率とに依存する。
第2段ズームレンズ系23の結像倍率を変化させることによって直線状部分100YのピッチPxを変えたとき、第1段ズームレンズ系20の結像倍率を逆方向に変化させることによって、直線状部分100Yの各々の線幅が変化しないように調節することができる。
次に、第1のレーザ発振器2と第2のレーザ発振器7との両方を用いて、図10Bに示した格子パターン100を描画する場合を考える。実施例の装置を用いると、直線状部分100Yと枝部100Xとに、同時にレーザビームが照射される。このため、両者が時間的に前後して照射される場合に、分岐箇所に重複してレーザビームが照射される問題を回避することができる。また、直線状部分100Yを描画するレーザビームと、枝部100Xを描画するレーザビームとは、図2に示した合成ミラー10により、両者のビーム断面が相互に接するように合成される。このため、直線状部分100Yと枝部100Xとが離れてしまうことを防止できる。
図1に示したシャッタ機構29で一部の空間像が現われる位置のレーザビームを遮光することにより、不要な線状パターンが描画されてしまうことを防止することができる。シャッタ機構29は、DOE22で分岐された複数のレーザビームの経路が相互に分離されている位置であれば、どこに配置してもよい。
上記第1の実施例では、図2に示した第1のレーザ発振器2及び第2のレーザ発振器7としてCWレーザ発振器を用いたが、パルスレーザ発振器を用いてもよい。
次に、図5及び図6を参照して、第1の実施例の変形例について説明する。
図5及び図6に、それぞれ第1の実施例の変形例によるレーザ照射装置に用いられる第1段目マスク15及び第2段目マスク25の平面図を示す。第1の実施例では、第1段目マスク15に1つの貫通孔15Bが形成されていたが、変形例では、図5に示すように、正方形の貫通孔15C及びX軸方向に長い長方形の貫通孔15Dが形成されている。両者は、Y軸方向に関して間隔Gyだけ離れた位置に配置され、X軸方向に関しては、相互に接する位置に配置されている。すなわち、貫通孔15CをY軸方向に間隔Gyよりも長い距離移動させると、貫通孔15Cが貫通孔15Dに接する。
貫通孔15Cは、図2に示したレーザ発振器2から出射されたレーザビームのビームスポットSP1内に配置され、貫通孔15Dは、図2に示したもう一つのレーザ発振器7から出射されたレーザビームのビームスポットSP2内に配置される。2つのビームスポットSP1とSP2とは、第1の実施例の場合のように相互に接していてもよいし、離れていてもよい。
図1に示したDOE22は、貫通孔15C及び15Dを通過したレーザビームを分岐させ、仮想面24上に、貫通孔25C及び25Dからなるパターンと相似形の像を複数個形成する。複数の像は、X軸に平行な方向に並ぶ。長方形の貫通孔15Dの空間像と、その隣に形成された正方形の貫通孔15Cとは、X軸方向に関して相互に接する位置に配置される。
図6に示すように、第2段目マスク25の、貫通孔15C及び15Dの像に対応する位置に、それぞれ貫通孔25C及び25Dが形成されている。第2段目マスク25は、第1の実施例の場合と同様に、DOE22による複数の像の位置及び形状の、目標位置及び目標形状からのずれを修正する機能を有する。
図1に示した照射対象物50をY軸方向に移動させながら、第1の実施例の場合と同様にレーザビームを照射することにより、図10Bに示したパターンを描画することができる。この変形例の場合には、枝部100Xへのレーザビームの入射と、線状部分100Yのうち枝部100Xの分岐箇所へのレーザビームの入射とは、時間的にずれる。ただし、この時間的なずれはわずかであり、この間にXYステージの移動する距離も非常に短い。このため、枝部100Xに入射するレーザビームの入射位置と、線状部分100Yのうち分岐箇所に入射するレーザビームの入射位置とは、X軸方向に関して相対的な位置ずれが生じにくい。これにより、枝部100Xが線状部分100Yから離れてしまったり、枝部100Xと線状部分100Yとの接続部分が重複して照射されてしまったりすることを防止できる。
第1の実施例の場合には、図4に示した第2段目マスク25の貫通孔25Bの各々の一部分を通過したレーザビームにより、線状部分100Yを描画するビームスポットが形成される。すなわち、線状部分100Yの両側の縁に対応するビームスポットの縁は、貫通孔25Cの縁が転写されたものではない。これに対し、変形例の場合には、線状部分100Yが、第2段目マスク25の貫通孔25Cの像により描画される。すなわち、線状部分100Yの両側の縁に対応するビームスポットの縁は、ともに貫通孔25Cの縁が転写されたものである。このため、線状部分100Yの縁を、明瞭に描画することができる。
次に、図7〜図9を参照して、パルスレーザ発振器を用いて直線状部分100Yを描画する第2の実施例について説明する。例えば、パルスレーザビームのビームスポットを正方形にし、ある1ショットのビームスポットと、次のショットのビームスポットとが重複せず、ちょうど接するようにして描画すると、直線状部分100Yが形成される。ところが、ある1ショットのビームスポットと、次のショットのビームスポットとが重なってしまうと、既に接着された部分が、次のショットでダメージを受けてしまう。逆に、2つのビームスポットが離れてしまうと、ビームスポットの離れた箇所で、直線状部分100Yが切断されてしまう。以下に説明する方法では、このような問題が生じにくい。
図7に、直線状部分100Yを描画するための、照射対象物上における照射パターン(ビーム断面)の一例を示す。照射対象物の表面におけるビーム断面が、離散的に分布する複数の点で構成されている。4行4列の正方格子を定義し、第n行第m列の格子点を(n,m)と表現すると、16個の格子点のうち、(1,1)、(1,4)、(2,2)、(2,3)、(3,2)、(3,3)、(4,1)、及び(4,4)の8個の格子点の位置にビームスポットが形成され、その他の8個の格子点の位置には、レーザビームが入射しない。
図8は、枝部100Xを描画するための照射パターンの一例を示す。4行8列の正方格子の32個のすべての格子点の位置にビームスポットが形成される。図8に示す照射パターンの基準となる正方格子の格子間隔は、図7に示す照射パターンの基準となる正方格子の格子間隔と等しい。
直線状部分100Yを描画するためのパルスレーザビームは、図2のレーザ発振器2から出射され、枝部100Xを描画するためのパルスレーザビームは、図2のもう一つのレーザ発振器7から出射される。図1に示した第1段目マスク15により、レーザビームのビーム断面を、図7及び図8に示した照射パターンになるように整形する。具体的には、図3に示したビームスポットSP1が形成される領域に、図7の照射パターンとなるように貫通孔を配置し、ビームスポットSP2が形成される位置に、図8の照射パターンとなるように貫通孔を配置することにより、ビーム断面を整形する。
図9に、実際に描画されるパターンを示す。丸印がレーザビームによって照射される位置を示し、丸印の中の数字nは、第nショット目で照射される位置であることを意味する。
照射パターンの基準となる正方格子の格子間隔をPgとし、描画すべき直線状部分100Yの延在する方向をY軸方向とする。直線状部分100Yを描画するためのパルスレーザビームの1ショット目の照射の後、レーザビームの入射位置がY軸方向に長さ2×Pgだけ移動した時に、2ショット目のパルスレーザビームを照射する。同様に、入射位置が2×Pgだけ移動する度に、3ショット目以降の各ショットの照射を繰り返す。
例えば、第4ショット目の照射を行うときに、枝部100Xを描画するためのパルスレーザビームを照射する。
直線状部分100Y内においては、あるショットで照射される照射パターンを構成するいずれの点も、それ以前のショットで照射された照射パターンの点及びそれ以後のショットで照射される照射パターンの点と重ならない。N行4列の正方格子で画定される直線状部分100Yが描画される。ここで、Nは、任意の自然数であり、直線状部分100Yの長さに依存する。このN行4列の正方格子の格子点は、隈なくパルスレーザビームで照射されることになる。
所定のショット数ごとに、枝部100Xを描画するためのパルスレーザビームを入射させることにより、Y軸方向に等間隔で配置された複数の枝部100Xを形成することができる。
上記第2の実施例による方法では、直線状部分100Yを描画するための照射パターンが離散的に分布する複数の点で構成されており、相互に異なるショットの照射領域が重複してしまうことを防止できる。また、照射パターンが、離散的に分布する複数の点で構成されていても、熱の伝搬により、被転写層が実際に接着される領域は連続した1つの領域になる。熱の伝搬によって接着された領域への入熱量は、レーザビームが直接照射されて接着した領域への入熱量よりも少ない。
また、熱の伝搬により接着した領域には、次のショットにおいても、レーザビームが直接照射されず、熱の伝搬のみが生ずる。このため、一旦接着された領域が、その後のレーザビームの照射によってダメージを受けることはないと考えられる。
図7では、直線状部分100Yを描画するための照射パターンの一例を示したが、その他のパターンを採用することも可能である。採用可能な照射パターンの例を以下に説明する。
照射パターンを構成する各点を、Y軸方向にny個(nyは素数ではない自然数)、X軸方向にnx個(nxは自然数)、行列状に並んだ格子点のいずれかの位置に配置する。Y軸方向に並んだ1列の格子点に着目すると、ny個の格子点のうちmy個(myはnyの約数のうち1及びny以外の数)の格子点の位置に、照射パターンを構成する点が配置されている。あるショットから次のショットまでにパルスレーザビームの入射位置が移動する距離を、Y軸方向の格子間隔のmy倍の長さにする。このように、あるショットで照射される位置から、次のショットで照射される位置までの移動距離は、パルスレーザビームの照射パターンのY軸方向の寸法よりも短い。
照射パターンを構成する各点は、あるショットで照射される照射パターンを構成するいずれの点も、それ以前のショットで照射された照射パターンの点及びそれ以後のショットで照射される照射パターンの点と重ならないように配置する必要がある。
次に、図11〜図12Cを参照して、第3の実施例について説明する。上記第1及び第2の実施例では、枝部を有する線状パターンを描画したが、第3の実施例では、枝部の無い単純な直線パターンを描画する。
図11に、第3の実施例によるレーザ照射装置のDOE保持部分の概略図を示す。図1に示した第1の実施例では、DOE22によりレーザビームの分岐を行っていた。第3の実施例では、DOE22の代わりに、2つのDOE22a及び22bが配置される。DOE22a及び22bは、DOE保持台40に保持されている。DOE保持台40は、スライド機構41によってX軸方向に移動可能に保持されている。レーザ光源1として、1台のレーザ発振器が用いられ、第1段目マスク15として、例えば正方形の貫通孔が形成されたものが用いられる。
その他の構成は、図1に示した第1の実施例によるレーザ照射装置の構成と同様である。
スライド機構41によりDOE保持台40を移動させることにより、DOE22a及び22bの一方が選択的にレーザビームの経路内に配置される。DOE22aが経路内に配置されている時には、仮想面24上に、X軸方向に並ぶ複数の空間像が形成される。もう一方のDOE22bがレーザビームの経路内に配置された時には、仮想面24上に、Y軸方向に並ぶ空間像が形成される。DOE22aによって形成される空間像の並ぶ方向と、もう一方のDOE22bによって形成される空間像の並ぶ方向とは、必ずしも直交させる必要はなく、相互に交差する方向としてもよい。
DOE22aをレーザビームの経路内に配置した状態で、照射対象物50をY軸方向に移動させると、図12Aに示したように、照射対象物50の有効領域51内にY軸方向に延在する複数の直線パターンが描画される。図12Bに示すように、照射対象物50上に4つの有効領域51A〜51Dが画定される場合には、有効領域51A〜51Dの各々に、Y軸方向に延在する直線状パターンを描画することができる。
DOE22bがレーザビームの経路内に配置された状態で、照射対象物50をX軸方向に移動させると、照射対象物50の有効領域51A及び51Bに、X軸方向に延在する複数の直線パターンを描画することができる。
このように、2つのDOE22a及び22bを準備することにより、直線パターンがX軸方向及びY軸方向のいずれの方向に延在する場合であっても、同時に複数の直線パターンを描画することができる。
照射対象物を90°回転させることによっても同様のパターンを描画することができるが、以下の不都合が生じる。一般的に、薄型ディスプレイの画面が大きくなると、その基板も大きくなる。その基板にパターンを描画する場合、基板を回転させるためのステージ機構にガタが発生しやすくなり、パターンの位置精度が低下してしまう。第3の実施例では、基板を回転させる必要が無いため、ステージ機構に回転動作が要求されない。
図1に示したDOE22を90°回転させることによっても、同様のパターンを描画することができる。ところが、DOEを回転させる方式では、その回転中心を他の光学装置の光軸と一致させるのが困難であり、DOEの位置決め誤差による描画パターンの位置ずれが生じやすくなる。第3の実施例ではDOEを回転させないため、位置ずれが生じにくい。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。

Claims (3)

  1. 加工対象物の表面において、第1のレーザビームと第2のレーザビームとのビームスポットが第1の方向に相互に接して並ぶように光軸調整を行う工程と、
    前記第1のレーザビームと第2のレーザビームとの入射位置が、前記第1の方向と交差する第2の方向に、始点から終点まで移動するように、前記加工対象物を移動させながら、前記第1のレーザビームは始点から終点まで連続的に入射させ、前記第2のレーザビームは断続的に入射させて、線状の軌跡から枝部が突出したパターンを描画する工程と
    を有するパターン描画方法。
  2. パルスレーザビームの、照射対象物の表面におけるビーム断面形状が、離散的に分布する複数の点で構成された照射パターンになるようにビーム断面を整形する工程と、
    前記パルスレーザビームを照射対象物に照射しながら、レーザビームの入射位置を第1の方向に移動させる工程と
    を有し、
    あるショットで照射される位置から、次のショットで照射される位置までの移動距離は、前記パルスレーザビームの前記照射パターンの第1の方向の寸法よりも短く、かつあるショットで照射される照射パターンを構成するいずれの点も、それ以前のショットで照射された照射パターンの点及びそれ以後のショットで照射される照射パターンの点と重ならないように、照射パターン及びパルスレーザビームの入射位置の移動距離が選択されているパターン描画方法。
  3. 前記パルスレーザビームの照射パターンを構成する各点は、前記第1の方向にny個(nyは素数ではない自然数)、該第1の方向と直交する第2の方向にnx個(nxは自然数)、行列状に並んだ格子点のいずれかの位置に配置され、第1の方向に並んだ1列の格子点に着目すると、ny個の格子点のうちmy個(myはnyの約数のうち1及びny以外の数)の格子点の位置に、照射パターンを構成する点が配置されており、あるショットから次のショットまでにパルスレーザビームの入射位置が移動する距離が、Y軸方向の格子間隔のmy倍の長さである請求項2に記載のパターン描画方法。
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