JP2010106239A - セパレータの製造方法、セパレータ及びセパレータ付き粘着テープ - Google Patents

セパレータの製造方法、セパレータ及びセパレータ付き粘着テープ Download PDF

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平松  剛
Ryo Iseki
亮 伊関
Tomoko Hatanaka
智子 畑中
Hiroichi Ukei
博一 請井
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Abstract

【課題】剥離性が改善され、かつ生産性にも優れた、基材に剥離剤を塗布乾燥する工程中で剥離剤層表面に凹凸形状を付与するセパレータの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明のセパレータの製造方法は、セパレータ基材の少なくとも一方の面に、剥離剤の有機溶剤溶液を塗布し形成した塗布面に水滴を形成させながら有機溶剤を蒸発除去した後、加熱することにより、水滴を除去し、剥離剤を乾燥及び/又は硬化させることを特徴とする。剥離剤の有機溶剤溶液を塗布し形成した塗布面に水滴を形成させる方法は、加湿により塗布面を結露させる方法、又は水を噴霧する方法の何れかであることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、セパレータの製造方法に関する。詳しくは粘着テープ、粘着シート、ラベルなどの粘着剤面からの剥離性に優れた、表面に微細な凹凸形状を有するセパレータの製造方法に関する。さらに、該方法で製造されたセパレータ及び該セパレータを有する粘着テープに関する。
セパレータは、紙、プラスチックフィルム、プラスチックラミネート紙などの基材の少なくとも片面に、シリコーンなどの剥離剤を塗布し、乾燥及び/又は硬化させて剥離剤処理層を設けたものであって、粘着テープ、粘着シート、ラベルなどの粘着剤面を保護するために用いられている。更にさまざまな目的で、剥離処理面に凹凸形状を付与することが行われている。
例えば粘着シート類(例えば粘着テープ又はシート)を貼り付ける際に被着体との間に気泡が生じるのを防止したり、貼り直しや貼付位置の修正を容易にしたりするために、粘着剤表面に微細構造化面(微細構造が施された面)を有する粘着シート類が種々提案されており、これらの微細構造化面を形成するために剥離処理面に微細な凹凸を有するセパレータが使用されている(特許文献1〜3参照)。また、剥離力を調節するために微細凹凸構造を有するセパレータが使用される場合もある(特許文献4参照)。
セパレータの剥離処理面に凹凸形状を付与する方法についてもいくつかの方法があるが、従来の方法では以下のような問題があった。表面に凹凸形状を付与した基材に剥離剤を塗布する方法では、剥離剤を均一な厚さで塗布するのが困難であり剥離剤処理層の厚さにむらが生じやすいため、安定した剥離力を得るのが困難だった。また、基材に剥離剤層を設けたセパレータに後工程で凹凸形状を付与する方法では、剥離剤処理層を設ける工程と凹凸形状を付与する工程が別々に必要になることや、凹凸形状を付与する工程は加熱したロールによる形状転写が一般的であり、速度が遅く生産性が悪かった。さらに、シリコーンを二度塗工して凹凸形状を付与する方法は塗工工程が2回必要となり、生産性が悪かった。
特開2003−145660号公報 特表2004−506777号公報 特開2006−070273号公報 特開2005−171030号公報
本発明の目的は、剥離性が改善され、かつ生産性にも優れた、セパレータ基材に剥離剤を塗布乾燥する工程中で剥離剤層表面に凹凸形状を付与するセパレータの製造方法を提供することである。また、該製造方法によるセパレータ及び該セパレータを有する粘着テープを提供することである。
本発明者らは、上記の問題を解決するために鋭意検討した結果、セパレータ基材の少なくとも一方の面に、剥離剤の有機溶剤溶液を塗布して塗布面を形成した後、加湿又は水を噴霧することにより該塗布面上に微小な水滴を形成させると、水滴のあった部分が乾燥及び/又は硬化させて得られた剥離剤処理層の表面で凹部となることで、剥離剤処理層表面に効率よく凹凸形状を付与できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、セパレータ基材の少なくとも一方の面に、剥離剤の有機溶剤溶液を塗布し形成した塗布面に水滴を形成させながら有機溶剤を蒸発除去した後、加熱することにより、水滴を除去し、剥離剤を乾燥及び/又は硬化させることを特徴とするセパレータの製造方法を提供する。
前記セパレータの製造方法では、有機溶剤を含んだ剥離剤塗布面に水滴を形成させる方法は、加湿により塗布面を結露させる方法、又は水を噴霧する方法の何れかであることが好ましい。また、剥離剤は、熱硬化性付加型シリコーン系剥離剤であることが好ましい。
また、本発明は、前記セパレータの製造方法により製造されたセパレータを提供する。
さらに、本発明は、粘着剤層の少なくとも片面側に前記セパレータを有するセパレータ付き粘着テープを提供する。
本発明によれば、セパレータ基材に剥離剤を塗布乾燥する工程中で剥離剤層表面に凹凸形状を付与できるため、剥離剤層表面に凹凸形状を有し、剥離性の改善されたセパレータを効率よく生産することができる。
実施例1の剥離剤処理層表面における2D画像を示すレーザー顕微鏡写真である。 実施例1の剥離剤処理層表面における3D画像を示すレーザー顕微鏡写真である。 実施例2の剥離剤処理層表面における2D画像を示すレーザー顕微鏡写真である。 実施例2の剥離剤処理層表面における3D画像を示すレーザー顕微鏡写真である。 実施例3の剥離剤処理層表面における2D画像を示すレーザー顕微鏡写真である。 実施例3の剥離剤処理層表面における3D画像を示すレーザー顕微鏡写真である。 実施例4の剥離剤処理層表面における2D画像を示すレーザー顕微鏡写真である。 実施例4の剥離剤処理層表面における3D画像を示すレーザー顕微鏡写真である。 実施例5の剥離剤処理層表面における2D画像を示すレーザー顕微鏡写真である。 実施例5の剥離剤処理層表面における3D画像を示すレーザー顕微鏡写真である。 実施例6の剥離剤処理層表面における2D画像を示すレーザー顕微鏡写真である。 実施例6の剥離剤処理層表面における3D画像を示すレーザー顕微鏡写真である。 比較例1の剥離剤処理層表面における2D画像を示すレーザー顕微鏡写真である。 比較例1の剥離剤処理層表面における3D画像を示すレーザー顕微鏡写真である。 実施例7の剥離剤処理層表面における2D画像を示すレーザー顕微鏡写真である。 実施例7の剥離剤処理層表面における3D画像を示すレーザー顕微鏡写真である。
本発明のセパレータの製造方法は、セパレータ基材の少なくとも一方の面に、剥離剤の有機溶剤溶液を塗布し形成した塗布面(剥離剤溶液塗布面)に水滴を形成させながら有機溶剤を蒸発除去した後、加熱することにより、水滴を除去し、剥離剤を乾燥及び/又は硬化させ、表面が凹凸形状の剥離剤処理層を形成することを特徴とする。なお、「剥離剤の有機溶剤溶液」は、以下、「剥離剤溶液」と称する場合がある。
剥離剤処理層表面に凹凸形状が形成されるのは、剥離剤溶液をセパレータ基材の少なくとも一方の面に塗布して剥離剤溶液塗布面を形成した後、該剥離剤溶液塗布面上に微小な水滴を形成することにより、水滴の重みによって凹凸を形成しつつ、この水滴を維持しながら有機溶剤を蒸発除去し、さらに凹凸形状を維持した状態で、水滴を除去し、剥離剤を乾燥及び/又は硬化するためである。このような製造方法により得られるセパレータは、セパレータ基材の片面又は両面に剥離剤処理層が設けられた構造を有し、さらにセパレータ基材の片面のみに剥離剤処理層が設けられた構造を有する場合には剥離剤処理層表面に凹凸形状が施されており、またセパレータ基材の両面に剥離剤処理層が設けられた構造を有する場合には少なくとも一方の剥離剤処理層表面に凹凸形状が施されている。
(剥離剤溶液)
本発明で用いられる剥離剤溶液は、剥離剤が有機溶剤に溶解された溶液であり、通常剥離剤を有機溶剤に溶解することにより調製される。このような剥離剤としては、コートされるセパレータ基材上に被膜(例えば硬化被膜や乾燥塗膜等)、該被膜が用途に応じた適度な剥離性を発揮しつつ、粘着剤への悪影響を及ぼすことのないものである限り特に制限されないが、例えば、シリコーン系剥離剤、フッ素系剥離剤、長鎖アルキル系剥離剤、ポリオレフィン系剥離剤などを用いることができる。また、粘着ハンドブック第3版(粘着テープ工業会編)の103頁〜130頁に記載されているものを用いることもできる。なお、剥離剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
本発明では、剥離剤を有機溶剤で溶解することにより剥離剤溶液を調製するので、溶剤型の剥離剤が好ましい。特に小さな剥離力が必要な場合は、シリコーン系剥離剤が使用される。
また、剥離剤としては、前述のように、コートされるセパレータ基材上に被膜を形成するものであって、該被膜が用途に応じた適度な剥離性を発揮しつつ、粘着剤への悪影響を及ぼすことのないものである限り特に制限されないが、例えば、粘着テープ又はシート等の粘着面に対して優れた剥離特性を発揮させる観点からは、剥離力が0〜25N/50mm程度(好ましくは0.1〜10N/50mm程度)となる被膜を形成できるもの好ましい。
本発明では、本発明の一つの特長である軽剥離化を生かすためには、剥離剤としても軽剥離なものが好ましいため、熱による付加反応型の架橋(硬化反応)により硬化して剥離性被膜を形成し、有用な剥離特性を発現することが可能な熱硬化性付加型シリコーン系剥離剤(熱硬化性付加型ポリシロキサン系剥離剤)が好ましい。
熱硬化性付加型シリコーン系剥離剤は、分子中に官能基としてアルケニル基を含有するポリオルガノシロキサン(アルケニル基含有シリコーン)及び分子中に官能基としてヒドロシリル基を含有するポリオルガノシロキサンを必須の構成成分とする。
上記分子中に官能基としてアルケニル基を含有するポリオルガノシロキサンとしては、中でも、分子中にアルケニル基を2個以上有しているポリオルガノシロキサンが好ましい。上記アルケニル基としては、例えば、ビニル基(エテニル基)、アリル基(2−プロペニル基)、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基などが挙げられる。中でも、ビニル基、ヘキセニル基が好ましい。なお、上記アルケニル基は、通常、主鎖又は骨格を形成しているポリオルガノシロキサンのケイ素原子(例えば、末端のケイ素原子や、主鎖内部のケイ素原子など)に結合している。
また、上記主鎖又は骨格を形成しているポリオルガノシロキサンとしては、例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、ポリメチルエチルシロキサン等のポリアルキルアルキルシロキサン(ポリジアルキルシロキサン)や、ポリアルキルアリールシロキサンの他、ケイ素原子含有モノマー成分が複数種用いられている共重合体[例えば、ポリ(ジメチルシロキサン−ジエチルシロキサン)等]などが挙げられる。中でも、ポリジメチルシロキサンが好適である。即ち、分子中に官能基としてアルケニル基を含有するポリオルガノシロキサンとしては、具体的には、ビニル基を官能基として有するポリジメチルシロキサン、ヘキセニル基を官能基として有するポリジメチルシロキサン及びこれらの混合物が好ましく例示される。
上記分子中に官能基としてヒドロシリル基を含有するポリオルガノシロキサン架橋剤は、分子中にケイ素原子に結合している水素原子(特に、Si−H結合を有するケイ素原子)を有しているポリオルガノシロキサンであり、特に分子中にSi−H結合を有するケイ素原子を2個以上有しているポリオルガノシロキサンが好ましい。上記Si−H結合を有するケイ素原子としては、主鎖中のケイ素原子、側鎖中のケイ素原子のいずれであってもよく、すなわち、主鎖の構成単位として含まれていてもよく、あるいは、側鎖の構成単位として含まれていてもよい。なお、Si−H結合のケイ素原子の数は、2個以上であれば特に制限されない。上記分子中に官能基としてヒドロシリル基を含有するポリオルガノシロキサン架橋剤としては、具体的には、ポリメチルハイドロジェンシロキサンやポリ(ジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサン)等が好適である。
また、本発明では、剥離剤は、有機溶剤が蒸発した段階で、水滴により形成された凹凸形状を一時的に保持する必要があるので、常温で固体(粘弾性体(ゴム状物質)を含む)であることが好ましい。硬化性の剥離剤であれば硬化前に液体であってもよいが、水滴により形成された凹凸形状を一時的に保持できる程度に高粘度(10[Pa・s]以上、23℃)であることが好ましい。短時間の加熱で硬化できるような剥離剤であれば、比較的低粘度(10[Pa・s]未満、23℃)であっても水滴により形成された凹凸形状を保持できるが、0.1[Pa・s]未満(23℃)の粘度では凹凸形状の保持はほとんど困難となる。
なお、粘度は、JIS Z 8803に準拠して、以下の条件で測定する。
回転粘度計 : BM型
ローターNo. : No.4
回転数 : 30rpm
測定温度 : 25.0±0.5℃
本発明における剥離剤には、室温における保存安定性を付与するために反応抑制剤が用いられていてもよい。例えば、剥離剤として熱硬化性付加型シリコーン系剥離剤が用いられている場合、具体的には、例えば、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、3−メチル−1−ペンテン−3−オール、3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−インなどが挙げられる。
また、剥離剤には、上記成分の他にも必要に応じて、剥離コントロール剤等が用いられていてもよい。例えば、剥離剤として熱硬化性付加型シリコーン系剥離剤が用いられている場合、具体的には、MQレジンなどの剥離コントロール剤、アルケニル基又はヒドロシリル基を有しないポリオルガノシロキサン(トリメチルシロキシ基末端封鎖ポリジメチルシロキサンなど)などが添加されていてもよい。これらの成分の熱硬化性付加型シリコーン系剥離剤の含有量は、特に限定されないが、1〜30重量%が好ましい。
さらに、剥離剤には、必要に応じて、さらに各種添加成分(添加剤)が用いられてもよい。必要に応じて用いられる添加成分としては、特に限定されないが、例えば、充填剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、着色剤(染料や顔料等)などが例示される。
本発明では、熱硬化性付加型シリコーン系剥離剤の触媒として一般的に用いられる白金系触媒を用いることが好ましい。中でも、塩化白金酸、白金のオレフィン錯体、塩化白金酸のオレフィン錯体から選ばれた少なくとも1つの白金系触媒が好ましい。
剥離剤溶液における有機溶剤としては、剥離剤を均一に溶解できるものであれば特に制限されないが、例えば、シクロヘキサン、ヘキサン、ヘプタンなどの炭化水素系溶剤;トルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤;酢酸エチル、酢酸メチルなどのエステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶剤;メタノール、エタノール、ブタノールなどのアルコール系溶剤などが挙げられる。有機溶剤は、単独で使用されていてもよいし、2種以上が混合された混合溶剤として使用されてもよい。
中でも、有機溶剤としては、水よりも蒸発しにくい有機溶剤を使用すると、有機溶剤の蒸発除去(低温乾燥)時に水滴のほうが先に蒸発してしまうため水滴による凹部の成形性が悪くなることから、酢酸n−ブチルを1.0とする相対蒸発速度において、水の0.38よりも相対蒸発速度の大きなもの(更に好ましくは相対蒸発速度が1.0以上のもの)が好ましい。このような有機溶剤としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、メチルエチルケトン(MEK)などが挙げられる。
相対蒸発速度は、ASTM−D3539に準拠して測定される蒸発速度であって、具体的には、25℃、乾燥空気下における酢酸n−ブチルの蒸発時間と各テスト溶剤の蒸発時間との比の値として定義される。各種有機系溶剤の相対蒸発速度は、「最新コーティング技術」(1983年(株)総合技術センター発行)17〜19ページ記載の表5等に記載されている。
剥離剤溶液の粘度としては、粘度が高すぎると、剥離剤溶液を塗布することにより得られる有機溶剤を含んだ剥離剤塗布面(剥離剤溶液塗膜表面)に水滴が乗っても凹凸が形成されにくくなることから、3[Pa・s]以下、好ましくは1[Pa・s]以下、更に好ましくは0.5[Pa・s]以下であることが好ましい。また、剥離剤溶液の粘度が低すぎると、塗膜がセパレータ基材上で流れやすくなり、セパレータ基材への塗工が難しくなるので、剥離剤溶液の粘度は、5[mPa・s]以上、好ましくは10[mPa・s]以上、更に好ましくは20[mPa・s]以上であることが好ましい。
剥離剤溶液における剥離剤の濃度は、濃度が高すぎると、水滴による凹部が形成される前に有機溶剤が蒸発してしまうことがあることから、0.1〜30[重量%](好ましくは、1〜20[重量%])の範囲が好ましい。なお、剥離剤溶液における剥離剤の濃度は、通常剥離剤溶液における剥離剤の濃度が上昇すると粘度も上昇するので、粘度が上記の範囲内となるように制御することが重要である。
(セパレータ基材)
本発明において、セパレータにおける基材(セパレータ基材)としては、特に限定されず、従来セパレータにおいて基材として慣用されているものの中から、適宜選択して用いることができる。このような基材としては、例えば、グラシン紙、コート紙、キャストコート紙などの紙基材、これらの紙基材にポリエチレンなどの熱可塑性樹脂をラミネートしたラミネート紙、プラスチックフィルム(熱可塑性樹脂フィルム)(プラスチック基材)などを挙げることができる。なお、セパレータ基材として、紙基材を使用する場合は剥離剤溶液(塗工液)のしみ込み防止のためポリエチレンなどのプラスチックをラミネートしたり、下塗り剤を塗布して目止め処理をしたりすることが好ましい。
上記プラスチックフィルムの素材(熱可塑性樹脂)としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルペンテン(PMP)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のα−オレフィンをモノマー成分とするオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂;ポリ塩化ビニル(PVC);酢酸ビニル系樹脂;ポリカーボネート(PC);ポリフェニレンスルフィド(PPS);ポリアミド(ナイロン)、全芳香族ポリアミド(アラミド)等のアミド系樹脂;ポリイミド系樹脂;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などが挙げられる。これらの素材は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。中でも、PETやPEN等のポリエステルフィルム、PPやPMPなどのポリオレフィンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリ酢酸ビニルフィルムなどが好ましく例示される。中でも、強度、耐熱性、コストなどの点から、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)が好ましい。
なお、セパレータ基材としては、紙基材を用いた場合セパレータ表面の凹凸形状が紙基材の凹凸により影響を受けるおそれがあることから、このような影響を避ける観点からは、本発明により形成された凹凸形状のみが表面に形成されるプラスチックフィルム(プラスチック基材)が好ましい。
セパレータ基材の厚さは、特に限定されず、用途、使用目的などに応じて適宜に選択できるが、例えば、セパレータ基材としてプラスチックフィルム(プラスチック基材)を用いる場合、10〜250μmが好ましく、さらに好ましくは20〜100μm程度である。なお、セパレータ基材は単層の形態を有していてもよく、積層された形態を有していてもよい。
(セパレータの製造方法)
本発明では、凹凸形状が付与された剥離剤処理層がセパレータ基材の少なくとも一方の面に設けられた構造を有するセパレータは、(i)剥離剤溶液をセパレータ基材の少なくとも一方の面に塗布して、剥離剤塗布層を形成する工程(剥離剤溶液(塗工液)をセパレータ基材の少なくとも一方の面に塗布して、セパレータ基材上に剥離剤溶液塗布面を形成する工程)、(ii)前記剥離剤塗布層表面に水滴を形成させながら有機溶剤を蒸発除去する工程(前記剥離剤溶液塗布面に水滴を形成させながら塗布層中の有機溶剤を蒸発除去する工程)、(iii)加熱することにより、水滴を除去し、剥離剤を乾燥及び/又は硬化させ、表面に凹凸形状を有する剥離剤処理層を形成する工程を経て、形成される。従って、本発明のセパレータの製造方法は、剥離剤を乾燥及び/又は硬化させる工程中で剥離剤処理層表面に凹凸形状を付与することができるので、生産性に優れている。
(i)の工程で用いられる塗工方法(塗布方法)は、任意の塗布方法が利用できる。小面積のセパレータを作る場合には、ベーカー式アプリケータやドクターブレード、バーコーターなどを使用して手塗りすることができる。また、塗工機で連続して塗工する場合は、目的とする塗布量に応じて塗工機の適宜選択が可能であり、例えばリバースコーター、ダイレクトグラビアコーター、ダイレクトバーコーター、リバースバーコーター、ダイコーターなどの塗工機を利用することができる。
(i)の工程において、セパレータ基材の少なくとも一方の面に剥離剤溶液を塗布することにより得られる塗布層の厚さ(剥離剤溶液の塗布厚さ)としては、水滴を形成させずに乾燥・硬化して、凹凸形状が形成されていない場合の剥離剤処理層の厚さが1〜100μm(好ましくは2〜50μm)の範囲となるような厚さにするのが通常好適な条件である。この厚さが薄い(例えば5μm以下)と比較的小さな凹凸が形成され、塗布層の厚さを厚くするにしたがって形成される凹凸も大きくなる傾向がある。なお、塗布層の厚さは、この範囲には限定されず、目的に応じて任意の塗布厚さとすることで、得られた剥離剤処理層で望ましい大きさの凹凸に近づけることが可能である。
(ii)の工程では、水滴を形成させると同時に、有機溶剤を蒸発除去する。この工程では、セパレータ基材上に塗布された剥離剤溶液中の有機溶剤が蒸発除去されること、及び剥離剤層(乾燥及び/又は硬化処理前の剥離剤層)上に微細な水滴が形成され、水滴の重みにより剥離剤層上に凹凸形状が施されることが同時に生じている。つまり、剥離剤層上に落とした水滴は鋳型となっている。
(ii)の工程では、剥離剤溶液塗布後、直ちに水滴を形成させることが重要である。連続的に生産する場合には、(i)の工程(剥離剤溶液塗布工程)と(ii)の工程(水滴形成工程)がインラインで順次行われることが好ましい。有機溶剤が揮発した後に水滴を形成しても、水滴が剥離剤層中に入り込むことができないため水滴部分が凹部とならず凹凸が形成できなくなるためである。
剥離剤塗布層表面に水滴を形成させる方法(剥離剤溶液塗布面に水滴を形成させる方法)としては、例えば加湿により塗布面を結露させる方法や、水を噴霧する方法等が挙げられる。
加湿により塗布面を結露させる方法としては、特に限定されないが、例えば、周りを囲い加湿可能な雰囲気内に、加湿器等で発生させた蒸気を導入する方法等が挙げられる。加湿器としては、特に限定されず、例えば、電極式、間接蒸気式、PTCヒータ式、電熱式、パン型、蒸気スプレー式等の方式によって蒸気を発生させる加湿器が挙げられ、このような加湿器は、日本電化工業株式会社やウエットマスター株式会社などから販売されている。少量のセパレータを製造する場合には、スチームアイロン等のハンディタイプの加湿器も有効に使用することが可能である。
水を噴霧する方法としては、特に制限されないが、例えば噴霧器等で発生させた霧を直接剥離剤塗布面に噴霧する方法等が挙げられる。噴霧器としては、特に限定されず、例えば、周囲の環境を冷却するなどの目的で使用される噴霧器など、より具体的には、微霧発生ノズルを用いて微細な霧を噴霧する噴霧器等(例えば、株式会社いけうちや三機工業株式会社等から販売されているもの)や、水の超微粒子を直接噴霧する超音波式噴霧器等(例えば、ウエットマスター株式会社等から販売されているもの)などが挙げられる。また、少量のセパレータを製造する場合には、ハンディタイプの霧吹きも有効に使用することが可能である。有機溶剤を含んだ剥離剤塗布面に水滴を形成させる方法として水を噴霧する方法を用いれば、より簡便に、上記の蒸気の加湿により塗布面を結露させる方法と比較してより大きな凹凸形状を形成することができる。また、この方法では水滴の大きさのばらつきが大きいため、水滴により形成される凹部の大きさもばらつきが大きくなる傾向があるが、上記加湿により塗布面を結露させる方法に比べ、短時間で剥離剤塗布面上に水滴を形成できるため、生産速度を上げたいときには有効な方法である。
上記水滴形成と同時に行われる有機溶剤の蒸発除去は、室温に近い雰囲気下で行われること(低温乾燥)が好ましい。有機溶剤の蒸発除去する際の低温は、雰囲気温度が高すぎると水滴となった水まで蒸発してしまうため好ましくなく、また雰囲気温度が低すぎると水滴が凍ってしまうため好ましくない。これらの観点から、雰囲気温度は、0〜60℃が好ましく、好ましくは10〜50℃、更に好ましくは20〜40℃である。
(iii)の工程では、加熱(高温乾燥)による水滴の除去と剥離剤の乾燥(及び必要に応じて硬化)が行われ、(ii)の工程で得られた、水滴の重みにより表面に凹凸形状が付与されている剥離剤層(硬化前の剥離剤層)は、表面の凹凸形状を維持しつつ硬化して、表面に凹凸形状を有する剥離剤処理層(硬化被膜)となる。このようにして、本発明では、剥離剤処理層表面に凹凸形状が形成される。
(iii)の工程では、水(水滴)を蒸発させる必要があるため、100℃以上の温度で乾燥させることが好ましい。剥離剤として熱硬化性付加型シリコーン系剥離剤を使用する場合も、シリコーンの硬化性の観点から100℃以上の温度とするのが好ましい。ただし、セパレータ基材の耐熱性が良くない場合は、それに応じて乾燥温度を上げすぎないようにすることが必要である。例えばポリエチレンテレフタレート基材の場合は140℃以下(好ましくは130℃以下)でないと加熱収縮によるシワの発生が大きくなり、好ましくない。なお、必要な加熱時間は、剥離剤の種類、水滴の量、加熱温度などの条件に応じて任意に設定することができる。
本発明では、セパレータの剥離剤処理層表面の凹凸形状の凹部の径は、上記(ii)の工程において形成する水滴の大きさにより制御することができるので、広い範囲の径の凹凸形成が可能である。
例えば、(ii)の工程で加湿により塗布面を結露させる方法により水滴を形成する場合、比較的小さい凹部が形成可能であり、小さいものでは約0.1μm、大きいものでは約100μm程度の大きさまで可能である。また、(ii)の工程で水を噴霧する方法により水滴を形成する場合、比較的大きい凹部が形成可能であり、小さいものでは約10μm、大きいものでは約3mm程度の大きさが可能である。
(セパレータ)
このような製造方法で得られたセパレータは、剥離剤処理層表面に凹凸形状を有するので、凹凸形状を付与していないセパレータに比べ剥離性にすぐれている。なお、剥離剤処理層表面の凹部は、剥離剤処理層を貫通する孔であってもよい。
本発明のセパレータの用途としては、特に限定されないが、例えば、粘着シート、粘着テープ、ラベルなどの粘着剤層の保護、粘着剤層表面に凹凸形状を転写する用途などが挙げられる。
(セパレータ付き粘着テープ)
本発明のセパレータを粘着剤層の少なくとも片面側に設けることによりセパレータ付き粘着テープ(セパレータ付き粘着シートを含む)を得ることができる。上記粘着テープは、片面のみが粘着面となっている片面粘着テープであってもよいし、両面が粘着面となっている両面粘着テープであってもよい。また、粘着剤層のみからなる基材レスタイプの粘着テープであってもよいし、基材の少なくとも片面側に粘着剤層を有する基材付きタイプの粘着テープであってもよい。
上記粘着剤層を構成する粘着剤としては、公知慣用の粘着剤(感圧性接着剤)を用いることが可能であり、特に限定されないが、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、ウレタン系粘着剤、フッ素系粘着剤、エポキシ系粘着剤などが挙げられる。上記の中でも、アクリル系粘着剤が特に好ましい。上記粘着剤層の厚さは、特に限定されず、例えば、3〜100μm程度が好ましく、より好ましくは5〜50μm程度である。
上記基材としては、例えば、紙などの紙系基材;布、不織布、ネットなどの繊維系基材;金属箔、金属板などの金属系基材;ポリエステル系フィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム等)やポリオレフィン系フィルム(ポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルム等)などのプラスチックフィルムやシートなどのプラスチック系基材;ゴムシートなどのゴム系基材;発泡シートなどの発泡体やこれらの積層体(特に、プラスチック系基材と他の基材との積層体や、プラスチックフィルム(又はシート)同士の積層体など)等の適宜な薄葉体を用いることができる。上記基材の厚さは、強度や柔軟性、使用目的などに応じて適宜に選択でき、例えば、一般的には1000μm以下(例えば1〜1000μm)、好ましくは1〜500μm、さらに好ましくは3〜300μm程度であるが、これらに限定されない。なお、基材は単層の形態を有していてもよく、積層された形態を有していてもよい。
このようなセパレータ付き粘着テープは、セパレータで保護された粘着面において、セパレータの剥離剤処理層の凹凸形状によって凸構造(突起構造)が形成されることから、エア抜けに優れている。
また、このようなセパレータ付き粘着テープは、公知慣用の粘着テープの用途に用いることができる。例えば、両面粘着テープ、表面保護用粘着テープ、電子部品用粘着テープなどである。
以下に実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
(実施例1)
剥離剤溶液は以下の配合で調製した。
(i)熱硬化性付加型シリコーン(商品名「KS−847T」信越化学工業社製、30%トルエン溶液)
(ii)白金触媒(商品名「PL−50T」信越化学工業社製、トルエン溶液)
(iii)有機溶剤:n−ヘキサン
配合比 (i)/(ii)/(iii)=100/1/200(重量比)
なお、剥離剤溶液の粘度は77[mPa・s]であった。

基材(厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム)の一方の面に、べーカー式アプリケータを用いて、水滴を形成しないで塗布・乾燥させた時の剥離剤処理層の厚さが5μmになるような厚さで、上記剥離剤溶液を塗布した。
アングル材で組んだ箱の周りをポリエチレンテレフタレートシートで囲むことにより作製した加湿箱(縦:30cm×横:45cm×高さ:30cm)に、上記剥離剤溶液を塗布した基材を入れ、スチーム発生器で1分間、加湿箱雰囲気内を加湿することにより、剥離剤溶液を塗布した基材の塗布面上に水滴を形成した。雰囲気温度は23℃で行った。
加湿後、基材を取り出して、熱風オーブンを用いて120℃で1分間加熱することにより高温乾燥して、一方の面に剥離剤処理層を有するセパレータを得た。
(実施例2)
基材の一方の面に、べーカー式アプリケータを用いて、水滴を形成しないで乾燥させた時の厚さが11μmになるような厚さで、剥離剤溶液を塗布したこと以外は、実施例1と同様にして、一方の面に剥離剤処理層を有するセパレータを得た。
(実施例3)
基材の一方の面に、べーカー式アプリケータを用いて、水滴を形成しないで乾燥させた時の厚さが17μmになるような厚さで、剥離剤溶液を塗布したこと以外は、実施例1と同様にして、一方の面に剥離剤処理層を有するセパレータを得た。
(実施例4)
剥離剤溶液において、n−ヘキサンからトルエンに変更したこと以外は、実施例3と同様にして、一方の面に剥離剤処理層を有するセパレータを得た。
なお、剥離剤溶液の粘度は93[mPa・s]であった。
(実施例5)
剥離剤溶液において、n−ヘキサンから酢酸エチルに変更したこと以外は、実施例3と同様にして、一方の面に剥離剤処理層を有するセパレータを得た。
なお、剥離剤溶液の粘度は90[mPa・s]であった。
(実施例6)
[剥離剤溶液の配合]
(i)熱硬化性付加型シリコーン(商品名「KS−847T」信越化学工業社製、30%トルエン溶液)
(ii)白金触媒(商品名「PL−50T」信越化学工業社製、トルエン溶液)
(iii)有機溶剤:n−ヘキサン
配合比 (i)/(ii)/(iii)=100/1/200(重量比)

基材(厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム)の一方の面に、べーカー式アプリケータを用いて、水滴を形成しないで乾燥させた時の厚さが5μmになるような厚さで、上記剥離剤を塗布した。
23℃の雰囲気下、剥離剤を塗布した基材の塗布面に、霧吹きを用いて水滴を形成した。
その後、熱風オーブンを用いて120℃で1分間加熱することにより高温乾燥して、一方の面に剥離剤処理層を有するセパレータを得た。
(実施例7)
[剥離剤溶液の配合]
(i)熱硬化性付加型シリコーン(商品名「KS−847T」信越化学工業社製、30%トルエン溶液)
(ii)白金触媒(商品名「PL−50T」信越化学工業社製、トルエン溶液)
(iii)有機溶剤:n−ヘキサン
配合比 (i)/(ii)/(iii)=100/1/200(重量比)

基材(厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム)の一方の面に、べーカー式アプリケータを用いて、水滴を形成しないで乾燥させた時の厚さが5μmになるような厚さで、上記剥離剤を塗布した。
23℃の雰囲気下、剥離剤を塗布した基材の塗布面に、微霧発生ノズル(商品名「小型量扇型 BIMV」株式会社いけうち製)を用いて、圧縮空気圧力0.6MPa、液圧力0.3MPaの条件で5秒間噴霧し、水滴を形成した。
その後、熱風オーブンを用いて120℃で1分間加熱することにより高温乾燥して、一方の面に剥離剤処理層を有するセパレータを得た。
(比較例1)
加湿箱に、剥離剤溶液を塗布した基材を入れ、スチーム発生器で1分間、加湿箱雰囲気内を加湿することにより、剥離剤溶液を塗布した基材の塗布面上に水滴を形成する工程を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして、一方の面に剥離剤処理層を有するセパレータを得た。
[評価]
(セパレータにおける剥離剤処理層表面の形状)
共焦点レーザー顕微鏡(商品名「走査型レーザー顕微鏡 LEXT−OLS3000」オリンパス株式会社製)を用いて、セパレータにおける剥離剤処理層表面の形状を観察した。その結果を図1〜図16に示した。
測定条件は、下記表1に示した。
(剥離力の測定法)
50mm幅の粘着テープ(商品名「No.502」日東電工株式会社製)を、セパレータの長さ方向に、剥離剤処理層表面と粘着テープの粘着面とが接する形態で貼り合わせて、ハンドローラー(2kg、1往復)で圧着した後、セパレータ及び粘着テープを切断して、セパレータと粘着テープとが積層された評価サンプル(幅:50mm×長さ:150mm)を得た。
100℃環境下で、評価用サンプルを、サンプル面積(幅:50mm×長さ:150mm)に対して1kgの荷重をかけて、1時間放置した。
放置後、23℃で1時間冷却してから、引張試験機(商品名「DT9503−1000N 引張試験機」株式会社タンスイ社製)を用い、セパレータを180°の剥離角度で引張速度:300mm/分で50mm剥離し、剥離力を測定した。
本発明のセパレータの製造方法は、剥離剤を塗布乾燥する工程中で剥離剤層表面に凹凸形状を付与することができるため生産性に優れ、得られたセパレータ(実施例)は凹凸形状を付与していないセパレータ(比較例)に比べ剥離性に優れている。

Claims (5)

  1. セパレータ基材の少なくとも一方の面に、剥離剤の有機溶剤溶液を塗布し形成した塗布面に水滴を形成させながら有機溶剤を蒸発除去した後、加熱することにより、水滴を除去し、剥離剤を乾燥及び/又は硬化させることを特徴とするセパレータの製造方法。
  2. 剥離剤の有機溶剤溶液を塗布し形成した塗布面に水滴を形成させる方法が、加湿により塗布面を結露させる方法、又は水を噴霧する方法の何れかである請求項1に記載のセパレータの製造方法。
  3. 剥離剤が、熱硬化性付加型シリコーン系剥離剤である請求項1又は2に記載のセパレータの製造方法。
  4. 請求項1〜3の何れかの項に記載のセパレータの製造方法により製造されたセパレータ。
  5. 粘着剤層の少なくとも片面側に請求項4に記載のセパレータを有するセパレータ付き粘着テープ。
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