JP2010106069A5 - - Google Patents
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ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンは、機械的強度、剛性、耐熱性、耐薬品性、耐油性、透明性、低温での耐衝撃性等に優れており、これらの特性を利用して、フィルム、シート、ボトル等の包装材料・被覆材料、または壁紙等の装飾材料として広く用いられている。しかし、ポリオレフィンは分子中に極性基を含まないため、金属、ガラス、紙、または、ポリエステル、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリアクリレートなどの極性樹脂との相溶性、極性樹脂や接着性が乏しく、これらの材料とブレンドして利用したり、積層して利用したりすることが困難であるという問題があった。
このような問題を解決するために、従来ポリオレフィンに極性基含有モノマーをグラフトして、極性樹脂との親和性を向上させる方法が広く行われている。例えば、ラジカル発生能を有する過酸化物存在下、ポリオレフィンに無水マレイン酸や(メタ)アクリル酸エステル類などの極性基含有ビニルモノマーをグラフトさせる方法などが一般に広く用いられている。
マレイン酸(またはその無水物)に代表される不飽和カルボン酸化合物をグラフト変性したポリオレフィンは、金属、紙、極性熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などとの接着剤、相溶化剤として広く一般的に用途展開されている。
<オレフィン系重合体中での変性プロピレン重合体(P)の溶解性評価方法>
測定機器:透過型電子顕微鏡H−7650(日立製作所製)
前処理:検体にトリミングによる面出しを施し試料とし、次いで試料をRuO4で染色
を行い、凍結させた試料から超薄切片を作成し、カーボン補強を行い、測定試料とした。
測定機器:透過型電子顕微鏡H−7650(日立製作所製)
前処理:検体にトリミングによる面出しを施し試料とし、次いで試料をRuO4で染色
を行い、凍結させた試料から超薄切片を作成し、カーボン補強を行い、測定試料とした。
有機溶剤型接着剤として使用する場合には、変性プロピレン重合体(P)またはオレフィン系重合体組成物(S)を溶解可能な有機溶剤と混合し、特定の温度で完全に溶解させ、次いで、溶液を常温まで冷却して、変性重合体(P)などを粒子状態で析出させ、有
機溶剤中に分散させることにより得られる。
機溶剤中に分散させることにより得られる。
本発明の積層体(T)は、積層フィルム(シート)に限らず、中空容器、カップ、トレー等の種々公知の形状を有する。
本発明の積層体(T)は、前記変性プロピレン重合体(P)または変性プロピレン重合体を含むオレフィン系重合体組成物(S)からなる層(L)を有するので、層間接着性に優れ、しかも、たとえば80〜125℃という高温で積層体(T)を加熱処理しても、層間接着力の低下を防止し得る積層体(T)が得られる。
本発明の積層体(T)は、前記変性プロピレン重合体(P)または変性プロピレン重合体を含むオレフィン系重合体組成物(S)からなる層(L)を有するので、層間接着性に優れ、しかも、たとえば80〜125℃という高温で積層体(T)を加熱処理しても、層間接着力の低下を防止し得る積層体(T)が得られる。
本発明の積層体(T)として、三層以上の積層体とする場合は、少なくとも基材層(Q)の一層を形成する樹脂として、樹脂中に極性基を有する樹脂を用いる場合、特に、基材層(Q)の一層を樹脂中に極性基を有する樹脂を用い、他の一層をポリオレフィンなどの非極性の樹脂を用いた場合にも、層間接着性に優れた積層体(T)が得られる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、これらの実施例により何ら限定されるものではない。
変性プロピレン重合体(P)の極限粘度[η]、グラフト化GMA含量、非グラフト化PGMA含量、Mw/Mnの測定法は以下に示す方法で決定した。
(1)極限粘度([η]、単位:dl/g)は、「高分子溶液、高分子実験学11」(1982年共立出版株式会社刊)第491頁に記載の計算方法、すなわち、還元粘度を濃度に対しプロットし、濃度をゼロに外挿する外挿法によって求めた。溶媒としてテトラリンを用い、温度135℃で測定した。
(2)グラフト化GMA含量は、1H−NMR測定によるピーク強度比より求めた。測定条件は以下の通り。
溶媒 : o−ジクロロベンゼン−d4
測定温度: 120℃、
積算回数: 64回以上。
(3)非グラフト化PGMA含量は、ソックスレー抽出装置を用い、アセトン溶媒にて16時間溶媒を還流後、抽出されたPGMAの重量(X1)と仕込み量(X2)より求めた。
変性プロピレン重合体(P)の極限粘度[η]、グラフト化GMA含量、非グラフト化PGMA含量、Mw/Mnの測定法は以下に示す方法で決定した。
(1)極限粘度([η]、単位:dl/g)は、「高分子溶液、高分子実験学11」(1982年共立出版株式会社刊)第491頁に記載の計算方法、すなわち、還元粘度を濃度に対しプロットし、濃度をゼロに外挿する外挿法によって求めた。溶媒としてテトラリンを用い、温度135℃で測定した。
(2)グラフト化GMA含量は、1H−NMR測定によるピーク強度比より求めた。測定条件は以下の通り。
溶媒 : o−ジクロロベンゼン−d4
測定温度: 120℃、
積算回数: 64回以上。
(3)非グラフト化PGMA含量は、ソックスレー抽出装置を用い、アセトン溶媒にて16時間溶媒を還流後、抽出されたPGMAの重量(X1)と仕込み量(X2)より求めた。
[実施例1]
滴下ロート、攪拌棒を取り付けたガラス製反応器に、三井化学(株)社製プロピレン重合体(商品名 三井ハイワックス,NP805,Mv(粘度平均分子量)=29000g/mol,密度900kg/m3,融点152℃);100重量部およびクロロベンゼン
;883重量部を入れ、120℃まで昇温することで、プロピレン重合体を均一溶解させた。この高温溶液に、メタクリル酸グリシジル(GMA);60重量部と1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン;6重量部の混合溶液を4時間かけて滴下した。滴下後、更に2時間120℃にて攪拌させた後、60℃まで冷却させた反応溶液を、アセトン;3000重量部のアセトンに注ぎ、重合体を析出させた。析出した重合体を桐山ロートで濾別することで、メタクリル酸グリシジル(GMA)がグラフト化した変性プロピレン重合体とポリメタクリル酸グリシジル(PGMA)(非グラフト化PGMA)を分離した。ロート上の変性プロピレン重合体を、減圧下(6.67kPa)、80℃にて一晩乾燥させることで、GMA変性プロピレン重合体(P−1)を得た。得られた変性プロピレン重合体(P−1)の極限粘度[η]、GMAのグラフト量、非グラフト化PGMA含量およびMw/Mnを表1に示した。
滴下ロート、攪拌棒を取り付けたガラス製反応器に、三井化学(株)社製プロピレン重合体(商品名 三井ハイワックス,NP805,Mv(粘度平均分子量)=29000g/mol,密度900kg/m3,融点152℃);100重量部およびクロロベンゼン
;883重量部を入れ、120℃まで昇温することで、プロピレン重合体を均一溶解させた。この高温溶液に、メタクリル酸グリシジル(GMA);60重量部と1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン;6重量部の混合溶液を4時間かけて滴下した。滴下後、更に2時間120℃にて攪拌させた後、60℃まで冷却させた反応溶液を、アセトン;3000重量部のアセトンに注ぎ、重合体を析出させた。析出した重合体を桐山ロートで濾別することで、メタクリル酸グリシジル(GMA)がグラフト化した変性プロピレン重合体とポリメタクリル酸グリシジル(PGMA)(非グラフト化PGMA)を分離した。ロート上の変性プロピレン重合体を、減圧下(6.67kPa)、80℃にて一晩乾燥させることで、GMA変性プロピレン重合体(P−1)を得た。得られた変性プロピレン重合体(P−1)の極限粘度[η]、GMAのグラフト量、非グラフト化PGMA含量およびMw/Mnを表1に示した。
[比較例4]
GMAのグラフト化後の反応溶液を、大量のアセトンで処理せずに、溶剤(クロロベンゼン)を減圧留去する以外は、実施例2と同様な操作を行い変性プロピレン重合体(P−10)を得た。得られた変性プロピレン重合体(P−10)の極限粘度[η]、GMAのグラフト量、非グラフト化PGMA含量およびMw/Mnを表1に示した。
GMAのグラフト化後の反応溶液を、大量のアセトンで処理せずに、溶剤(クロロベンゼン)を減圧留去する以外は、実施例2と同様な操作を行い変性プロピレン重合体(P−10)を得た。得られた変性プロピレン重合体(P−10)の極限粘度[η]、GMAのグラフト量、非グラフト化PGMA含量およびMw/Mnを表1に示した。
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JP2008277227A JP5403997B2 (ja) | 2008-10-28 | 2008-10-28 | 変性プロピレン重合体およびその組成物、並びにそれを含む積層体 |
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JP2010106069A JP2010106069A (ja) | 2010-05-13 |
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JP2008277227A Active JP5403997B2 (ja) | 2008-10-28 | 2008-10-28 | 変性プロピレン重合体およびその組成物、並びにそれを含む積層体 |
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JP6911379B2 (ja) * | 2017-02-23 | 2021-07-28 | Mcppイノベーション合同会社 | 接着性樹脂組成物及び積層体 |
JP6874622B2 (ja) * | 2017-03-16 | 2021-05-19 | 日本ポリプロ株式会社 | 加飾フィルムおよびそれを用いた加飾成形体の製造方法 |
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WO2008066168A1 (fr) * | 2006-12-01 | 2008-06-05 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | Copolymère greffé, composition de résine thermoplastique comprenant le copolymère greffé, et leur procédé de production |
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2008
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