JP2010105539A - ヘッドレスト位置調整装置およびヘッドレスト位置調整方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成で乗員による車両の操作に極力影響を与えずに自動的にヘッドレストの位置を調整する。
【解決手段】ヘッドレスト位置調整装置は、シート10に設けられたヘッドレスト13に内蔵された検知電極1および検出回路2と、演算回路5と、ヘッドレスト駆動モータ3およびモータ制御回路4とを備える。演算回路5は、検出回路2からの静電容量値に基づき搭乗者21の頭部22とヘッドレスト13との間の距離を演算し、モータ制御回路4は演算結果に応じてヘッドレスト駆動モータ3を制御し、ヘッドレスト13の位置を調整する。演算回路5は、車両信号出力回路6からの車両信号が特定信号である場合に、モータ制御回路4に対してヘッドレスト13の移動を停止またはヘッドレスト13の位置を原点復帰位置に移動させる演算結果を出力する。
【選択図】図3
【解決手段】ヘッドレスト位置調整装置は、シート10に設けられたヘッドレスト13に内蔵された検知電極1および検出回路2と、演算回路5と、ヘッドレスト駆動モータ3およびモータ制御回路4とを備える。演算回路5は、検出回路2からの静電容量値に基づき搭乗者21の頭部22とヘッドレスト13との間の距離を演算し、モータ制御回路4は演算結果に応じてヘッドレスト駆動モータ3を制御し、ヘッドレスト13の位置を調整する。演算回路5は、車両信号出力回路6からの車両信号が特定信号である場合に、モータ制御回路4に対してヘッドレスト13の移動を停止またはヘッドレスト13の位置を原点復帰位置に移動させる演算結果を出力する。
【選択図】図3
Description
この発明は、自動車等の車両用ヘッドレストの位置を調整するヘッドレスト位置調整装置およびヘッドレスト位置調整方法に関し、特に乗員による車両の操作に極力影響を与えずに自動的にヘッドレストの位置を調整することができるヘッドレスト位置調整装置およびヘッドレスト位置調整方法に関する。
従来より、車両の乗員に不快感を与えることなくヘッドレストの位置を適切な位置に調整するものとして、下記特許文献1に開示されているヘッドレスト制御システムが知られている。このヘッドレスト制御システムは、ヘッドレスト本体の頭部当接面に配置されたハイブリッドセンサを有する。
このハイブリッドセンサは、頭部が接触したことを検出する接触センサと頭部が近接したことを被接触で検出する静電容量式センサとを備える。ヘッドレスト駆動モータは、ヘッドレスト本体を頭部に対して接近または離間する向きに駆動し、ヘッドレスト制御回路は、ハイブリッドセンサの出力に基づいてヘッドレスト本体が頭部と所定の隙間を介して位置するようにヘッドレスト駆動モータを駆動する。
しかしながら、上述した特許文献1に開示されているヘッドレスト制御システムでは、次のような場合に、例えば運転操作に影響を与えてしまうことがある。すなわち、ヘッドレスト本体が頭部と所定の隙間を介して位置するように制御しているため、例えば(1)右左折操作のときに乗員が左右に顔を振り向けた場合であっても、ヘッドレストが顔に近づいてしまい運転しにくく危険であるという問題がある。
また、(2)インストルメントパネルの操作時に操作のために顔を前に出した後、後ろに戻ったときにヘッドレストが頭部に衝突することがあるという問題もある。さらに、(3)車両をバックさせるときに後ろを振り向いた場合であっても、ヘッドレストが近くにあると運転しにくく危険であり、(4)ドアの開閉操作に伴う乗員の出入りの際や乗員が居ない状態のときにヘッドレストの動作があると不快であるという問題もある。
また、ハイブリッドセンサは接触センサと静電容量式センサとからなるため、センサの構造が複雑であるとともにコストが高くなってしまうという問題もある。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、簡単な構成で特に乗員による車両の操作に極力影響を与えずに自動的にヘッドレストの位置を調整することができるヘッドレスト位置調整装置およびヘッドレスト位置調整方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明に係るヘッドレスト位置調整装置は、車両の座席に備えられたヘッドレストに設けられ、着座する人体の頭部と前記ヘッドレストとの間の静電容量と検知する少なくとも一つの検知電極と、前記検知電極からの静電容量に基づく静電容量値を検出する検出回路と、前記車両の操作および前記座席の状態の少なくとも一つに関する車両信号を出力する車両信号出力手段と、前記車両信号出力手段から出力された車両信号を入力するとともに、前記検出回路によって検出された静電容量値に基づいて前記頭部と前記ヘッドレストとの間の距離を演算し、演算結果に応じて前記ヘッドレストの位置を適正位置に移動させて調整する位置調整手段とを備え、前記位置調整手段は、前記車両信号出力手段から出力された車両信号が特定の状態を示す特定信号である場合に、前記ヘッドレストの移動を停止または前記ヘッドレストの位置を原点復帰位置に移動させることを特徴とする。
また、本発明に係るヘッドレスト位置調整方法は、車両の座席に設けられたヘッドレストに少なくとも一つ設けられた検知電極からの静電容量に基づく静電容量値と、車両の操作および座席の状態の少なくとも一つに関する車両信号とに基づいて、前記ヘッドレストの位置を適正位置に移動させて調整するヘッドレスト位置調整方法であって、前記静電容量値に基づいて前記座席に着座した人体の頭部と前記ヘッドレストとの間の距離を演算する演算工程と、前記車両信号に基づいて該車両信号が特定の状態を示す特定信号であるか否かを判定する判定工程と、前記演算工程による演算結果と、前記判定工程による判定結果とに応じて、前記ヘッドレストの移動を制御する制御工程とを備え、前記制御工程では、前記判定工程による判定結果が特定信号であることを示す場合に、前記ヘッドレストの移動を停止または前記ヘッドレストの位置を原点復帰位置に移動させる制御を行うことを特徴とする。
なお、前記特定信号は、例えば前記車両の右左折に関する指示操作信号、前記車両のインストルメントパネルへの操作信号、前記車両のブレーキに関する指示操作信号、前記車両のギアハンドルへの後進指示操作信号、前記車両のギアハンドルへの駐車指示操作信号、前記車両のドアの開閉に関する操作信号および前記座席への人体の着座の有無に関する信号のいずれか一つである。
前記位置調整手段は、例えば前記特定信号が前記車両の右左折に関する操作指示信号、前記車両のインストルメントパネルへの操作信号、前記車両のブレーキに関する操作指示信号、前記車両のギアハンドルへの後進指示操作信号および前記車両のギアハンドルへの駐車指示操作信号のいずれか一つであるときは、前記ヘッドレストの移動を停止させる。
また、前記位置調整手段は、例えば前記特定信号が前記車両のブレーキに関する操作指示信号、前記車両のギアハンドルへの後進指示操作信号、前記車両のギアハンドルへの駐車指示操作信号、前記車両のドアの開閉に関する操作信号および前記座席への人体の着座の有無に関する信号が着座無しを示す信号である場合のいずれか一つであるときは、前記ヘッドレストの位置を原点復帰位置に移動させる。
前記検知電極および前記検出回路は、例えば同一基板上に形成されている。また、前記基板は、例えばフレキシブルプリント基板、メンブレン回路およびリジッドプリント基板のいずれか一つである。
前記制御工程では、例えば前記特定信号が前記車両の右左折に関する指示操作信号、前記車両のインストルメントパネルへの操作信号、前記車両のブレーキに関する操作指示信号、前記車両のギアハンドルへの後進指示操作信号および前記車両のギアハンドルへの駐車指示操作信号のいずれか一つであるときは、前記ヘッドレストの移動を停止させる制御を行う。
また、前記制御工程では、例えば前記特定信号が前記車両のブレーキに関する操作指示信号、前記車両のギアハンドルへの後進指示操作信号、前記車両のギアハンドルへの駐車指示操作信号、前記車両のドアの開閉に関する操作信号および前記座席への人体の着座の有無に関する信号が着座無しを示す信号である場合のいずれか一つであるときは、前記ヘッドレストの位置を原点復帰位置に移動させる制御を行う。
本発明に係るヘッドレスト位置調整装置およびヘッドレスト位置調整方法によれば、簡単な構成で特に乗員による車両の操作に極力影響を与えずに自動的にヘッドレストの位置を調整することができる。
以下に、添付の図面を参照して、この発明に係るヘッドレスト位置調整装置およびヘッドレスト位置調整方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るヘッドレスト位置調整装置を適用した車両用シートを示す模式図、図2は同ヘッドレスト位置調整装置の全体構成の例を示すブロック図、図3は本発明の一実施形態に係るヘッドレスト位置調整方法による位置調整処理手順の例を示すフローチャートである。
図1に示すように、シート10は、図示しない車両に搭載された座席であり、搭乗者21が着座する着座部11と、この着座部11の背面側から立ち上がり搭乗者21の背面を支持する背もたれ部12と、この背もたれ部12の上端側に設けられたヘッドレスト13とから構成されている。
また、背もたれ部12の上端部には、例えばヘッドレスト13を移動させるためのヘッドレスト駆動モータ3が内蔵されており、ヘッドレスト13はこのヘッドレスト駆動モータ3によって、搭乗者21の頭部22に対して接近(図1(a)中白抜き矢印の方向)したり、離間したりするように駆動される。なお、図示は省略するが、ヘッドレスト13は、ヘッドレスト駆動モータ3によって上記接近または離間のみならず、搭乗者21の頭部22の上下方向の動きに追従するように上下方向に移動可能に駆動されてもよい。
ヘッドレスト13は、搭乗者21の頭部22を頭部当接面(前面)14aで受けるウレタン等のクッション材からなるヘッドレスト本体14と、このヘッドレスト本体14の頭部当接面14a側に装着された検知電極1および検出回路2と、検出回路2からの出力とともに、図2に示すような車両信号出力回路6からの車両の操作およびシート10の状態の少なくとも一つに関する車両信号に基づいて、車両信号の内容を判定するとともに頭部22とヘッドレスト13との間の距離を演算する演算回路5とを備えて構成されている。
演算回路5からの演算結果に関する情報は、例えば背もたれ部12に内蔵されたモータ制御回路に出力され、モータ制御回路4は、入力された演算結果に関する情報に基づいてヘッドレスト駆動モータ3の動作を制御する。なお、本例ではこれら演算回路5、モータ制御回路4およびヘッドレスト駆動モータ3により、ヘッドレスト13の位置を適正位置に移動させて調整する位置調整手段を構成する。
検知電極1および検出回路2は、例えばフレキシブルプリント基板、メンブレン回路およびリジッドプリント基板等の図示しない同一基板上の同一面あるいは別々の面にそれぞれ形成されてなる。検知電極1は、基板がフレキシブルプリント基板からなる場合は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリアミド(PA)、ポリイミド(PI)あるいはガラスエポキシ樹脂等の絶縁部材からなる基板上にパターン形成された銅、銅合金あるいはアルミニウム等の導電材からなり、ヘッドレスト13に少なくとも一つ設けられている。
なお、本例では演算回路5をこれら検知電極1および検出回路2とは別体に構成した例を説明したが、この演算回路5も検知電極1および検出回路2と同一の基板上に設けられていてもよく、モータ制御回路4についても同様にヘッドレスト13に内蔵されて同一基板上に設けられてもよい。
このように構成されたヘッドレスト位置調整装置では、まず、図2に示すように、ヘッドレスト13に内蔵された検知電極1により搭乗者21の頭部22とヘッドレスト13との間の静電容量が検知される。検知電極1により検知された静電容量を示す信号は検出回路2に入力され、この検出回路2によって電圧値に変換されて静電容量値として出力される。
演算回路5は、検出回路2から出力された静電容量値に基づいて、頭部22とヘッドレスト13との間の距離を演算し、例えば頭部22およびヘッドレスト13間の距離が一定となるように(すなわち、頭部22およびヘッドレスト13間の静電容量値が一定値となるように)した演算結果をモータ制御回路4に出力する。モータ制御回路4は、この演算結果に応じて、ヘッドレスト駆動モータ3の駆動を制御するための制御信号をヘッドレスト駆動モータ3に出力する。
また、演算回路5は、車両信号出力回路6から出力された車両信号を入力して車両信号の内容を判定し、車両信号が特定の状態を示す特定信号である場合には、ヘッドレスト13の移動を停止またはヘッドレスト13の位置を原点復帰位置に移動させるための演算結果をモータ制御回路4に出力する。
なお、本例では検出回路2はC−V変換回路(静電容量ー電圧変換回路)やA/D変換回路を備えて構成され、演算回路5やモータ制御回路4はCPU、RAM、ROMなどから構成されている。また、車両信号出力回路6はECU(電子制御ユニット)からなり、特に車両の操作およびシート10の状態に関する車両信号を演算回路5に出力する。
車両信号は、具体的には車両に関する種々の信号(車両の操作に関する信号、車両の挙動に関する信号、車両の状態に関する信号など)を含むが、演算回路5はこの車両信号が上記特定信号であるか否かを判定する。ここで、特定信号は、例えば次のような信号のことをいう。
すなわち、特定信号は、例えば車両の右左折に関する指示操作信号(ウインカー操作信号)、車両のインストルメントパネルへの操作信号、車両のブレーキに関する指示操作信号、車両のギアハンドルへの後進指示操作信号、同じくギアハンドルへの駐車指示操作信号、車両のドアの開閉に関する操作信号およびシート10への人体の着座の有無に関する信号が着座無しを示す信号である場合のいずれか一つである。
各操作信号は、例えばそれぞれウインカー、インストルメントパネル、ギアハンドルおよびドアに設けられた検出センサ(機械式スイッチセンサや接触センサ等)により検出されて車両信号出力回路6が得るとともに、着座の有無に関する信号は、例えばシート10の着座部11に内蔵された圧力センサやシート10に向けて指向性を設定された赤外線センサ等により検出されて車両信号出力回路6が得る。
これらの特定信号は、特にヘッドレスト13が位置調整動作された場合に、搭乗者21による車両の操作に影響を与えてしまう状況を表わす信号であり、演算回路5は、車両信号がこの特定信号を示す場合に、モータ制御回路4に対しヘッドレスト13の移動を停止させる演算結果や、ヘッドレスト13の位置を原点復帰位置に移動させる演算結果を出力する。ここで、原点復帰位置は、例えばヘッドレスト13の初期設定位置や工場出荷時位置、あるいは動作開始前位置などのことをいう。
これにより、ヘッドレスト位置調整装置は、通常動作時はヘッドレスト13が頭部22に対して適正位置となるように位置調整を行うことができるとともに、特定信号があったときはヘッドレスト13の移動を停止したり原点復帰位置に移動させたりするので、特に車両の操作に極力影響を与えず自動的にヘッドレスト13の位置を調整することが可能となる。
具体的には、ヘッドレスト位置調整装置は、例えば搭乗者21がウインカーを操作して、右左折操作を実行するときに左右に顔を振り向けて頭部22を動かした場合であっても、ブレーキを踏んで頭部22が前方へ移動した場合であっても、ヘッドレスト13が顔(頭部22)に近づいてしまい運転しにくく危険となる状況を回避することができる。
また、ヘッドレスト位置調整装置は、例えば搭乗者21がインストルメントパネルの操作時に操作のために顔(頭部22)を前に出した後、顔(頭部22)を後ろに戻したときにヘッドレスト13が頭部22に衝突するという状況を回避することができる。さらに、ヘッドレスト位置調整装置は、例えば搭乗者21が車両をバックさせるときに顔(頭部22)を後ろに振り向いた場合であっても、駐車をした際に頭部22を後方へ戻した場合であっても、ヘッドレスト13が近くにあり運転しにくく危険となる状況を回避することができる。
また、ヘッドレスト位置調整装置は、例えばドアの開閉操作に伴う搭乗者21の出入りの際や搭乗者21がシート10に居ない状態、あるいは上述したような駐車をしたときなどにヘッドレスト13が動作してしまい無駄な電力を消費してしまうとともに不快となる場合があるという状況も回避することができる。
そして、このヘッドレスト位置調整装置は、車両信号出力回路6が既存のECU等からなるとともに、検知電極1を有する静電容量式センサからの静電容量値を得ることで位置調整を行うことができるので、構造が簡単であるとともにコストを抑えつつ、極力車両の操作に影響を与えずに自動的にヘッドレスト13の位置調整を調整することが可能となる。
このように構成されたヘッドレスト位置調整装置にて、本発明に係るヘッドレスト位置調整方法が実行された場合の位置調整処理は、例えば次のように行われる。すなわち、図3に示すように、まず、ヘッドレスト位置調整装置は、例えば車両のイグニッションスイッチがアクセサリー、ONあるいはスタートとなって、処理が開始されるまで待って(ステップS101のN)、処理が開始されたら(ステップS101のY)、検知電極1からの静電容量に基づき検出回路2が静電容量値を検出する(ステップS102)。
そして、検出回路2からの静電容量値に基づき、演算回路5が搭乗者21の頭部22とヘッドレスト13との間の距離を演算し(ステップS103)、車両信号出力回路6から車両信号を受けたか否かを判定する(ステップS104)。なお、上記ステップS103においては、検出回路2から静電容量値が出力されていない場合は、演算処理を行わないようにしてもよい。
車両信号を受けていないと判定された場合(ステップS104のN)は、例えば通常動作として演算回路5から出力された演算結果に基づく距離に応じてモータ制御回路4がヘッドレスト駆動モータ3を制御し、ヘッドレスト13を移動させて(ステップS108)位置調整を行う。車両信号を受けたと判定された場合(ステップS104のY)は、演算回路5はさらに車両信号が上述した特定信号であるか否かを判定し(ステップS105)、特定信号でないと判定された場合(ステップS105のN)は上記ステップS108に移行してヘッドレスト13を移動させる。
一方、特定信号であると判定された場合(ステップS105のY)は、判定された特定信号の種類(すなわち、上記各操作信号や着座の有無に関する信号が有りと示している等の種別)に応じて、演算回路5が演算結果を生成し、モータ制御回路4が演算結果に基づきヘッドレスト13の移動を停止させたり、ヘッドレスト13の位置を原点復帰位置に移動させたり(ステップS106)して位置調整する。
そして、演算回路5は、受けた車両信号が特定信号のままであり、車両が特定状態を継続中であるか否かを判定し(ステップS107)、継続中であると判定された場合(ステップS107のY)は上記ステップS106に移行してヘッドレスト13の位置調整を継続する。継続中でないと判定された場合(ステップS107のN)は、上記ステップS108に移行して通常動作時の位置調整を行う。
こうしてステップS108にてヘッドレスト13を移動させたら、ヘッドレスト位置調整装置は、例えば車両のイグニッションスイッチがOFFとなって、処理が終了されるか否かを判定し(ステップS109)、処理を終了すると判定された場合(ステップS109のY)は、本フローチャートによる一連の位置調整処理を終了するとともに、処理を終了しないと判定された場合(ステップS109のN)は、上記ステップS102に移行して処理を繰り返す。
このように位置調整処理を行うことによって、簡単な構成のヘッドレスト位置調整装置にて特に搭乗者21による車両の操作に極力影響を与えないで自動的にヘッドレスト13の位置を調整することが可能となる。なお、ヘッドレスト位置調整装置は、例えば特定信号が車両の右左折に関する操作指示信号、車両のインストルメントパネルへの操作信号および車両のギアハンドルへの後進指示操作信号のいずれか一つであるときは、上記ステップS106にてヘッドレスト13の移動を停止させるとよい。
また、ヘッドレスト位置調整装置は、例えば特定信号が車両のブレーキに関する操作指示信号、車両のギアハンドルへの後進指示操作信号、車両のギアハンドルへの駐車指示操作信号、車両のドアの開閉に関する操作信号およびシート10への人体の着座が無いと示す信号のいずれか一つであるときは、上記ステップS106にてヘッドレスト13の位置を原点復帰位置に移動させるとよい。
このステップS106でのヘッドレスト13の移動は、その他あらかじめ任意に設定された条件(例えば、特定信号が着座が無いと示す信号であるときにヘッドレスト13の移動を停止させる等)に基づいて行われるようにしてもよい。また、特定信号に基づくヘッドレスト13の停止や原点復帰位置への移動は、特定信号ごとに設定されてもよい。すなわち、上述した例では、例えば特定信号が駐車指示操作信号である場合に、ヘッドレスト13を原点復帰位置に移動させることとしたが、ヘッドレスト13を停止するようにしてもよい。
以上のように、本発明に係るヘッドレスト位置調整装置およびヘッドレスト位置調整方法は、車両のヘッドレストの位置調整に有用であり、特に、自動車の運転席のヘッドレストの位置調整に適している。
1 検知電極
2 検出回路
3 ヘッドレスト駆動モータ
4 モータ制御回路
5 演算回路
6 車両信号出力回路
10 シート
11 着座部
12 背もたれ部
13 ヘッドレスト
14 ヘッドレスト本体
14a 頭部当接面(前面)
21 搭乗者
22 頭部
2 検出回路
3 ヘッドレスト駆動モータ
4 モータ制御回路
5 演算回路
6 車両信号出力回路
10 シート
11 着座部
12 背もたれ部
13 ヘッドレスト
14 ヘッドレスト本体
14a 頭部当接面(前面)
21 搭乗者
22 頭部
Claims (10)
- 車両の座席に備えられたヘッドレストに設けられ、着座する人体の頭部と前記ヘッドレストとの間の静電容量を検知する少なくとも一つの検知電極と、
前記検知電極からの静電容量に基づく静電容量値を検出する検出回路と、
前記車両の操作および前記座席の状態の少なくとも一つに関する車両信号を出力する車両信号出力手段と、
前記車両信号出力手段から出力された車両信号を入力するとともに、前記検出回路によって検出された静電容量値に基づいて前記頭部と前記ヘッドレストとの間の距離を演算し、演算結果に応じて前記ヘッドレストの位置を適正位置に移動させて調整する位置調整手段とを備え、
前記位置調整手段は、前記車両信号出力手段から出力された車両信号が特定の状態を示す特定信号である場合に、前記ヘッドレストの移動を停止または前記ヘッドレストの位置を原点復帰位置に移動させる
ことを特徴とするヘッドレスト位置調整装置。 - 前記特定信号は、前記車両の右左折に関する指示操作信号、前記車両のインストルメントパネルへの操作信号、前記車両のブレーキに関する指示操作信号、前記車両のギアハンドルへの後進指示操作信号、前記車両のギアハンドルへの駐車指示操作信号、前記車両のドアの開閉に関する操作信号および前記座席への人体の着座の有無に関する信号のいずれか一つであることを特徴とする請求項1記載のヘッドレスト位置調整装置。
- 前記位置調整手段は、前記特定信号が前記車両の右左折に関する指示操作信号、前記車両のインストルメントパネルへの操作信号、前記車両のブレーキに関する操作指示信号、前記車両のギアハンドルへの後進指示操作信号および前記車両のギアハンドルへの駐車指示操作信号のいずれか一つであるときは、前記ヘッドレストの移動を停止させることを特徴とする請求項2記載のヘッドレスト位置調整装置。
- 前記位置調整手段は、前記特定信号が前記車両のブレーキに関する操作指示信号、前記車両のギアハンドルへの後進指示操作信号、前記車両のギアハンドルへの駐車指示操作信号、前記車両のドアの開閉に関する操作信号および前記座席への人体の着座の有無に関する信号が着座無しを示す信号である場合のいずれか一つであるときは、前記ヘッドレストの位置を原点復帰位置に移動させることを特徴とする請求項2記載のヘッドレスト位置調整装置。
- 前記検知電極および前記検出回路は、同一基板上に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のヘッドレスト位置調整装置。
- 前記基板は、フレキシブルプリント基板、メンブレン回路およびリジッドプリント基板のいずれか一つであることを特徴とする請求項5記載のヘッドレスト位置調整装置。
- 車両の座席に備えられたヘッドレストに少なくとも一つ設けられた検知電極からの静電容量に基づく静電容量値と、車両の操作および座席の状態の少なくとも一つに関する車両信号とに基づいて、前記ヘッドレストの位置を適正位置に移動させて調整するヘッドレスト位置調整方法であって、
前記静電容量値に基づいて前記座席に着座した人体の頭部と前記ヘッドレストとの間の距離を演算する演算工程と、
前記車両信号に基づいて該車両信号が特定の状態を示す特定信号であるか否かを判定する判定工程と、
前記演算工程による演算結果と、前記判定工程による判定結果とに応じて、前記ヘッドレストの移動を制御する制御工程とを備え、
前記制御工程では、前記判定工程による判定結果が特定信号であることを示す場合に、前記ヘッドレストの移動を停止または前記ヘッドレストの位置を原点復帰位置に移動させる制御を行う
ことを特徴とするヘッドレスト位置調整方法。 - 前記特定信号は、前記車両の右左折に関する指示操作信号、前記車両のインストルメントパネルへの操作信号、前記車両のブレーキに関する指示操作信号、前記車両のギアハンドルへの後進指示操作信号、前記車両のギアハンドルへの駐車指示操作信号、前記車両のドアの開閉に関する操作信号および前記座席への人体の着座の有無に関する信号のいずれか一つであることを特徴とする請求項7記載のヘッドレスト位置調整方法。
- 前記制御工程では、前記特定信号が前記車両の右左折に関する指示操作信号、前記車両のインストルメントパネルへの操作信号、前記車両のブレーキに関する操作指示信号、前記車両のギアハンドルへの後進指示操作信号および前記車両のギアハンドルへの駐車指示操作信号のいずれか一つであるときは、前記ヘッドレストの移動を停止させる制御を行うことを特徴とする請求項8記載のヘッドレスト位置調整方法。
- 前記制御工程では、前記特定信号が前記車両のブレーキに関する操作指示信号、前記車両のギアハンドルへの後進指示操作信号、前記車両のギアハンドルへの駐車指示操作信号、前記車両のドアの開閉に関する操作信号および前記座席への人体の着座の有無に関する信号が着座無しを示す信号である場合のいずれか一つであるときは、前記ヘッドレストの位置を原点復帰位置に移動させる制御を行うことを特徴とする請求項8記載のヘッドレスト位置調整方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114543644A (zh) * | 2022-02-18 | 2022-05-27 | 广州市欧智智能科技有限公司 | 一种头部位置检测方法、装置、终端和介质 |
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