JP2010098791A - 全閉型回転電動機 - Google Patents
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Abstract
【課題】機体内を効率よく冷却することがでいるとともに騒音を低減可能な全閉型回転電動機を提供する。
【解決手段】回転電動機は、ステータ鉄心1と、ステータ鉄心の軸方向両端側に固定された第1ブラケット8,9および第2ブラケット12、13を有し密閉されたケースと、ステータ鉄心の一端側で第1ブラケットに取付けられた第1軸受7と、ステータ鉄心の他端側で第2ブラケットに取付けられた第2軸受11と、第1および第2軸受により回転自在に支持され、ケース内を延びた回転軸4と、回転軸に取付けられ前記ステータ鉄心の内周側に設けられたロータ鉄心2と、第1軸受とロータ鉄心との間で回転軸に取付けられ、回転軸と一体に回転自在な通風ファン5と、第1軸受の近傍で第1ブラケットに形成された吸気口8aと、通風ファンの回転により、吸気口から吸気された外気を第1軸受側から第2軸受側に導く外気流通路15と、を備えている。
【選択図】 図2
【解決手段】回転電動機は、ステータ鉄心1と、ステータ鉄心の軸方向両端側に固定された第1ブラケット8,9および第2ブラケット12、13を有し密閉されたケースと、ステータ鉄心の一端側で第1ブラケットに取付けられた第1軸受7と、ステータ鉄心の他端側で第2ブラケットに取付けられた第2軸受11と、第1および第2軸受により回転自在に支持され、ケース内を延びた回転軸4と、回転軸に取付けられ前記ステータ鉄心の内周側に設けられたロータ鉄心2と、第1軸受とロータ鉄心との間で回転軸に取付けられ、回転軸と一体に回転自在な通風ファン5と、第1軸受の近傍で第1ブラケットに形成された吸気口8aと、通風ファンの回転により、吸気口から吸気された外気を第1軸受側から第2軸受側に導く外気流通路15と、を備えている。
【選択図】 図2
Description
本発明は、回転電動機に関し、特に、機体内に通風ファンが配設された全閉型の回転電動機に関する。
例えば、鉄道車両用の駆動装置は、車輪の近傍で台車内にそれぞれ設置された主電動機と、これらの主電動機を駆動する制御装置と、を備えている。主電動機の出力軸はギア列を介して車輪に接続され、車輪を駆動する。
近年、磁石の高性能化や磁束密度を向上させる技術の進歩により、主電動機として永久磁石同期回転電動機が適用されるようになってきた。例えば、インナーロータ型の回転電動機は、一般に、回転軸に取り付けられた円筒形状のロータ鉄心と、ロータ鉄心の外側に配設されたステータ鉄心と、を備えている。ステータ鉄心は、回転軸の両端部を覆ったブラケットに固定されている。また、回転軸の両端部は、それぞれブラケットに設けられた軸受により回転自在に支持されている。軸受の潤滑にはグリースが用いられている。
鉄道車両用の回転電動機は台車に搭載されているため、様々な外部環境により、粉塵、雨、雪など外部からの異物に曝される場合が少なくない。そのため、回転電動機は、分解を伴う定期的なメインテナンスが必要となり、外部からの異物により汚損した機内の清掃が推奨されている。
その一方、メインテナンス周期の延長、即ち、省メインテナンス性の高い回転電動機のニーズが高まっている。このようなニーズを満たすため、外部からの異物の侵入を防ぐ全閉型の回転電動機が提案されている(例えば、特許文献1)。このような密閉型の回転電動機は外部からの異物の侵入を防ぐことができ、メインテナンス周期の延長を図ることが可能となる。
この全閉型の回転電動機は、回転軸の駆動側端部および反駆動側端部にそれぞれ取り付けられた2つの通風ファンを有し、これらの通風ファンは、ブラケットの内側、つまり、機体内に設けられている。これらの通風ファンにより機体外から取り込こんだ冷却風を用いて両軸受を冷却し、同時に、冷却風を機体外側面に沿って放出し、ステータコイル及びロータバーによって発熱した電動機内を冷却する。また、一方の通風ファンの機内側に設置された羽根より、機内空気を循環流通させることにより、電動機内及び軸受の発熱を抑えている。このような全閉型の回転電動機は、塵埃などを機内に取り込みにくく、省メインテナンスで長期間の使用が可能である。
特開2006−25521号公報
上述した全閉型回転電動機においては、軸受および電動機内の温度上昇を軽減する効果は期待できるが、回転軸の両端部に設けられた通風ファンによる風切音や、発生した風がブラケット外周面に設けたられた冷却フィンに当たるビード音などが、騒音となって発生してしまう。また、反駆動側端に設けられた通風ファンの羽根は、電動機の構成上、大型化できない。そのため、反駆動側端の軸受部は十分に冷却されず、駆動端側の軸受部よりも温度上昇が著しく、期待した冷却効果が得られていない。
この発明は、以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、機体内を効率よく冷却することができるとともに騒音を低減可能な全閉型回転電動機を提供することにある。
この発明の態様に係る全閉型回転電動機は、ステータ鉄心と、前記ステータ鉄心の軸方向一端側に固定された第1ブラケットおよび前記ステータ鉄心の軸方向他端側に固定された第2ブラケットを有し密閉されたケースと、前記ステータ鉄心の一端側で前記第1ブラケットに取付けられた第1軸受と、前記ステータ鉄心の他端側で前記第2ブラケットに取付けられた第2軸受と、前記第1軸受および第2軸受により回転自在に支持され、前記ケース内を延びた回転軸と、前記回転軸に取付けられ前記ステータ鉄心の内周側に設けられたロータ鉄心と、前記第1軸受と前記ロータ鉄心との間で前記回転軸に取付けられ、前記回転軸と一体に回転自在な通風ファンと、前記第1軸受の近傍で前記第1ブラケットに形成された吸気口と、前記通風ファンの回転により、前記吸気口から吸気された外気を前記第1軸受側から前記第2軸受側に導く外気流通路と、を備えている。
この発明の形態によれば、機体内を効率よく冷却することができるとともに騒音を低減可能な全閉型回転電動機を得ることができる。
以下、図面を参照しながら、この発明の実施形態に係る全閉型回転電動機について詳細に説明する。
始めに、回転電動機を備えた鉄道車両について説明する。図7は鉄道車両を概略的に示している。この鉄道車両は、それぞれ車輪50が設けられた一対の台車フレーム52と、台車フレーム上に空気ばね54を介して支持された車両55と、を備えている。各台車フレーム52上で車輪50の近傍には主電動機として機能する回転電動機10が載置されている。回転電動機10は、図示しないカップリングおよびギアボックスを介して回転力を車輪50に伝達できるように接続されている。車輪50はレール51上に載置されている。車輪50、台車フレーム52、空気ばね54で構成される構造を総称して台車と呼ぶ。
車両55の天井側にはパンタグラフ57が設けられ、このパンダグラフは架線58と接触している。架線58からパンタグラフ57に供給された電力は、図示しない制御装置に供給される。電力は制御装置により直流から交流に変換され、図示しない配線を通して、各回転電動機10に供給される。回転電動機10は供給された電力により稼動し、カップリングおよびギアボックスを介して車輪50を回転させる。これにより、車両55はレール51上を走行する。
次に、この発明の実施形態に係る全閉型の回転電動機について説明する。
図1は、第1の実施形態に係る全閉型の回転電動機10の正面図、図2は、図1の線O−Aに沿った回転電動機の断面図、図3は、図1の線O−Bに沿った回転電動機の断面図である。
図1は、第1の実施形態に係る全閉型の回転電動機10の正面図、図2は、図1の線O−Aに沿った回転電動機の断面図、図3は、図1の線O−Bに沿った回転電動機の断面図である。
図1および図2に示すように、全閉型の回転電動機10は、円筒状のステータ鉄心1と、ステータ鉄心1の両端面に固定された環状の一対の鉄心押さえ3a、3bと、を有している。ステータ鉄心1の駆動端側に位置した鉄心押さえ3aには、第1外周ブラケット9が取り付けられている。第1外周ブラケット9は2重構造に形成され、その内部に通風路9fが構成されている。第1外周ブラケット9の内周側には、第1内周ブラケット8がボルトにて締結されている。第1内周ブラケット8の中央部に、第1軸受7が内蔵されている。第1外周ブラケット9および第1内周ブラケット8は、この発明における第1ブラケットを構成している。
ステータ鉄心1の反駆動端側に位置した鉄心押さえ3bには、第2外周ブラケット13が取り付けられている。第2外周ブラケット13の内周側には、第2内周ブラケット(ハウジング)12がボルトにて締結されている。第2内周ブラケット12の中央部に、第2軸受11が内蔵されている。これらステータ鉄心1、第1外周ブラケット9、第1内周ブラケット8、第2外周ブラケット13、第2内周ブラケット12により、内部が密閉された機体が構成されている。第2外周ブラケット13および第2内周ブラケット12は、この発明における第2ブラケットを構成している。
ステータ鉄心1は、磁性材、例えば、珪素鋼板からなる環状の金属板を多数枚積層して構成されている。ステータ鉄心1の内周部には、それぞれ軸方向に延びた複数のスロットが形成され、これらのスロットにステータコイル17が埋め込まれている。ステータコイル17のコイルエンドはステータ鉄心1の両端面から軸方向に張り出している。ステータ鉄心1の外周部および鉄心押さえ3a、3bには、複数の通風孔1aが形成されている。各通風孔1aは、ステータ鉄心1の外周部および鉄心押さえ3a、3bを貫通して、ステータ鉄心1の軸方向に沿って延びている。ステータ鉄心1およびステータコイル17によりステータが構成されている。
ステータ鉄心1の内径側には、隙間を置いて、円柱形状のロータ鉄心2が同軸的に配置されている。ロータ鉄心2の中心部には回転軸4が取り付けられ、その両端部は第1軸受7および第2軸受11によって回転自在に支持されている。これにより、回転軸4は、ケース内に同軸的に延在している。回転軸4の駆動側端部4aは機外に延出し、この部分に駆動歯車装置を接続するための継手が取り付けられる。
ロータ鉄心2は、磁性材、例えば、珪素鋼板からなる環状の金属板を多数枚積層して構成されている。ロータ鉄心2は、回転軸4に取り付けられた一対の鉄心押え2a、2bにより、軸方向両側面から挟まれるように支持されている。鉄心押え板2a、2bは、環状に形成され、その外径は、ロータ鉄心2の外径よりも僅かに小さく形成されている。
ロータ鉄心2の外周部には、それぞれ軸方向に延びる複数の溝が形成され、各溝には、ロータバー6が埋め込まれている。ロータバー6の両端部はロータ鉄心2から張出し、その張出部分をエンドリングで一体に接続して誘導電動機のかご形ロータを形成している。ロータ鉄心2の内周部および鉄心押さえ2a、2bには、それぞれロータ鉄心2の軸方向に貫通した複数の通風孔2cが形成されている。
ステータコイル17に通電することにより、ロータ鉄心2が誘導されて回転し、回転軸4がロータ鉄心2と一体に回転される。
ステータコイル17に通電することにより、ロータ鉄心2が誘導されて回転し、回転軸4がロータ鉄心2と一体に回転される。
駆動端側の第1軸受7とロータ鉄心2との間で回転軸4に通風ファン5が取付けられ、回転軸4と一体に回転自在となっている。通風ファン5は、第1内周ブラケット8の内面に沿って湾曲した円盤状の主板5dを有し、この主板5dの外周縁部と第1外周ブラケット9の機内側の張出部の内周部とは、円周状の微小間隙を置いて、互いに係合している。この円周状の微小間隙部は、互いに凹凸形状として二段構造に形成されている。
主板5dの機外側の壁面には複数枚の送風用の第1羽根5aが放射状に設けられている。主板5dの機内側、つまり、ステータ鉄心側の壁面には複数枚の送風用の第2羽根5bが放射状に設けられ、更に、第2羽根の延出端に環状の側板5cが固定され、主板5dと隙間を置いて対向している。
第1内周ブラケット8の壁面には複数個の円弧状の吸気口8aが形成され、円周方向に間隔を置いて並んでいる。吸気口8aは、第1内周ブラケット8の内面と通風ファン5との間に規定された空間に開口し、この空間は、第1外周ブラケット9内の通風路9fに連通している。第1外周ブラケット9には、複数の通気孔9aが形成され、通風路9fは、これらの通気孔9aを介して、ステータ鉄心1の通風孔1aに連通している。
反駆動端側の第2軸受11とロータ鉄心2との間で回転軸4に円盤状の仕切り板18が取付けられ、回転軸4と一体に回転自在となっている。仕切り板18の外周縁部と第2外周ブラケット13の機内側の張出部の内周部とは、円周状の微小間隙を置いて、互いに係合している。この円周状の微小間隙部は、互いに凹凸形状として二段構造に形成されている。そして、仕切り板18と第2内周ブラケット12との間に、機内と仕切られた通風路12aが規定されている。
第2内周ブラケット12には複数個の通気孔13cおよび複数個の通気孔13dが形成され、通風路12aに連通している。通気孔13dは外気に開放し、通気孔13cは、後述する通風ダクトに連通している。また、第2外周ブラケット13の外周縁部には複数の排気孔13aが形成され、外気に開放している。排気孔13aは、第2外周ブラケット13の円周方向に沿って互いに離間して配置され、それぞれステータ鉄心1および鉄心押さえ3bに形成された通風孔1aに連通している。
図1および図2に示すように、第1外周ブラケット9から、ステータ鉄心1の外側および第2外周ブラケット13の外側を通って、通気孔13cまで延びた通風ダクト16が設けられている。通風ダクト16は外気流通路15を形成している。この外気流通路15の一端は、第1外周ブラケット9に形成された開口9dを通して通風路9fに連通し、他端は、複数、例えば、2つの通気孔13cを介して第2軸受11側の通風路12aに連通している。
図1および図3に示すように、回転電動機10は、ステータ鉄心1の外周部に形成された熱交換器(放熱器)14を備えている。熱交換器14は複数の放熱フィン14aを有し、これらの放熱フィン14aは、ステータ鉄心1を構成している金属板の一部を外周側に延出することより形成されている。
回転電動機10は、ケース内の空気を熱交換器14を通して循環する内気循環流路20を有している。この内気循環流路20は、第1外周ブラケット9から熱交換器14まで延びた第1連通ダクト21、熱交換器14から第2外周ブラケット13まで延びた第2連通ダクト22、および熱交換器14内を貫通して延びる第3連通ダクト23により形成されている。
通風ファン5の第2羽根5bの外周側には、第1外周ブラケット9と一体のふさぎ板9bが設けられ、通風ファンの第2羽根5bの全周を覆っている。このふさぎ板9bの一部に開口9cが形成されている。第1連通ダクト21によって形成された内気循環流路の一端は、開口9cに連通している。第1連通ダクト21の他端は第3連通ダクト23に連通している。第2連通ダクト22の一端は、第3連通ダクト23に連通し、他端は、第2外周ブラケット13に形成された開口13eを通して、機内に連通している。
上記のように構成された回転電動機10において、ケースの外面には、回転電動機10を台車フレーム52に取り付けるための複数の台座、および他の機器と接続するための取付け座が設けられている。
次に、上記のように構成された第1の実施形態に係る全閉型回転電動機10の動作及び効果について以下に説明する。
運転時には、回転電動機10はステータコイル17およびロータバー6が発熱し、この熱が電動機内各部に伝達し、温度上昇する。また、回転電動機10の駆動側端に設けられた通風ファン5が回転軸4と一体に回転する。図1および図2に示すように、通風ファン5が回転すると、第1内周ブラケット8側に設けられた第1羽根5aの吐き出し作用により、外気が第1内周ブラケット8に設けられた吸気口8aからケース内、ここでは、通風路9f内に流入する。流入した外気、つまり、冷却風は、通風ファン5および第1内周ブラケット8を介して第1軸受7を冷却する。冷却風の一部は、通風路9fから開口9dを通って外気流通路15内に流入し、この外気流通路15を流れた後、通気孔13cから第2内周ブラケット12と仕切り板18との間の通風路12aに流入する。冷却風は第2内周ブラケット12、仕切り板18、および第2軸受11を冷却した後、矢印cで示すように、通気孔13dから機外に排気される。
運転時には、回転電動機10はステータコイル17およびロータバー6が発熱し、この熱が電動機内各部に伝達し、温度上昇する。また、回転電動機10の駆動側端に設けられた通風ファン5が回転軸4と一体に回転する。図1および図2に示すように、通風ファン5が回転すると、第1内周ブラケット8側に設けられた第1羽根5aの吐き出し作用により、外気が第1内周ブラケット8に設けられた吸気口8aからケース内、ここでは、通風路9f内に流入する。流入した外気、つまり、冷却風は、通風ファン5および第1内周ブラケット8を介して第1軸受7を冷却する。冷却風の一部は、通風路9fから開口9dを通って外気流通路15内に流入し、この外気流通路15を流れた後、通気孔13cから第2内周ブラケット12と仕切り板18との間の通風路12aに流入する。冷却風は第2内周ブラケット12、仕切り板18、および第2軸受11を冷却した後、矢印cで示すように、通気孔13dから機外に排気される。
このように、第1および第2内周ブラケット8、12は、吸気口8aから導入された外気により冷却され、内蔵した第1および第2軸受7、11の温度が低下する。また、回転軸4より第1および第2軸受7、11に伝達される熱は、通風ファン5が放熱体の働きすることから、この部分で伝熱が阻止され、第1および第2軸受7、11の温度を低下させる。このように、第1および第2軸受7、11の温度が低下することにより、潤滑グリースの寿命が延び、保守のための分解手入れ周期を延長することができる。そのため、保守の省力化を図ることが可能となる。
また、通風ファン5により通風路9fに送られた冷却風の他の部分は、通気孔9aからステータ鉄心1に形成された通風孔1aに流入し、この通風孔1aを流れた後、排気孔13aから機外に排気される。これにより、ステータコイル5の発熱は、ステータ鉄心1を介して通風孔1aの内周面から冷却風に放熱され、ステータ鉄心1およびステータコイル17が冷却される。このように、通気孔9a、通風孔1aは、外気流通路15から分岐して外気を流す第2外気流通路を構成している。
一方、通風ファン5が回転することにより、機内側に設けられた第2羽根5bにより、機内空気(内気)は機内空間を循環流通する。すなわち、図3に示すように、内気は、第2羽根5bにより通風ファン5の外周側に吹き出され、開口9cから内気循環流路20に送られ、この内気循環流路20を流通した後、通気孔13cから反駆動側の機内空間に流入する。内気循環流路20を流れる間、内気は熱交換器14内を流れ、内気の熱は多数の放熱フィン14aにより外気に放出される。これにより、流通する内気は冷却された後に機内へ送られる。
冷却された内気は、機内において、ロータ鉄心2に設けられた通風孔2c、ステータ鉄心1とロータ鉄心2との隙間を通って流れ、ロータバー6やステータコイル17の発熱によって熱を帯びた機内を冷却した後、通風ファン5の羽根5b側に戻る。このようにして、内気は、内気循環流路20およびケース内を通って循環流通する。
このように、本実施形態に係る全閉型回転電動機10によれば、密閉構造とすることにより、異物の侵入を防止しすることができる。駆動側端に設けられた1つの通風ファンにより、外気を導入して第1軸受側を冷却するとともに、導入した外気を外気流通路を通して反駆動側端に導き第2軸受側を冷却することができる。冷却風を電動機内の熱影響を受けることなく、冷たいまま反駆動側に通風させることができる。これにより、第1および第2軸受を効率良く冷却することができ、回転電動機の信頼性向上を図ることができるとともに、省メインテナンス性を実現することが可能となる。同時に、反駆動側の通風ファンをなくし、通風ファンによる風切音やビード音などの騒音を低減し、また、回転電動機の軸方向寸法を小型化することができる。また、内気循環する空気を熱交換器により冷却し、冷却風として機内に供給することにより、機内の冷却性を向上することができる。
以上のことから、機体内を効率よく冷却することができるとともに騒音を低減可能な全閉型回転電動機が得られる。
以上のことから、機体内を効率よく冷却することができるとともに騒音を低減可能な全閉型回転電動機が得られる。
次に、この発明の第2の実施形態に係る全閉型回転電動機について説明する。なお、第2の実施形態において、前述した第1の実施形態と同一又は類似の部分には同一の符号を付してあり、重複する説明は一部省略する。
図4は、第2の実施形態に係る全閉型回転電動機10の正面図、図5は、図4の線O−Cに沿った回転電動機の断面図、図6は、図4の線O−Dに沿った回転電動機の断面図である。
図4は、第2の実施形態に係る全閉型回転電動機10の正面図、図5は、図4の線O−Cに沿った回転電動機の断面図、図6は、図4の線O−Dに沿った回転電動機の断面図である。
図4および図5に示すように、全閉型の回転電動機10によれば、外気流通路を形成する通風ダクトの内、第1外周ブラケット9からステータ鉄心1の外周を延びる部分が省略され、第2外周ブラケット13の外側のみに、1つあるいは複数の通風ダクト16が設けられている。各通風ダクト16の一端は、ステータ鉄心1の反駆動端側において、1つあるいは複数の排気孔13aに連通し、他端は、第2外周ブラケット13に形成された複数、例えば、2つの通気孔13cを介して第2軸受11側の通風路12aに連通している。そして、外気流通路15は、第1外周ブラケット9および第1内周ブラケット8内に形成された通風路9f、通気孔9a、ステータ鉄心1に貫通形成された通風孔1a、排気孔13a、通風ダクト16、通気孔13c、および第2外周ブラケット13内に形成された通風路12aによって形成されている。
図4および図6に示すように、回転電動機10は、ステータ鉄心1の外周部に形成された熱交換器14、およびケース内の空気を熱交換器14を通して循環する内気循環流路20を有している。内気循環流路20は、第1外周ブラケット9から熱交換器14まで延びた第1連通ダクト21、熱交換器14から第2外周ブラケット13まで延びた第2連通ダクト22、および熱交換器14内を貫通して延びる第3連通ダクト23により形成されている。
通風ファン5の第2羽根5bの外周側には、第1外周ブラケット9と一体のふさぎ板9bが設けられ、通風ファンの第2羽根5bの全周を覆っている。このふさぎ板9bの一部に開口9cが形成されている。第1連通ダクト21によって形成された内気循環流路の一端は、開口9cに連通している。第1連通ダクト21の他端は第3連通ダクト23に連通している。第2連通ダクト22の一端は、第3連通ダクト23に連通し、他端は、第2外周ブラケット13に形成された開口13eを通して、機内に連通している。
上記のように構成された第2の実施形態に係る全閉型回転電動機10によれば、運転時、通風ファン5が回転すると、第1ブラケット側に設けられた第1羽根5aの吐き出し作用により、外気が第1内周ブラケット8に設けられた吸気口8aからケース内、ここでは、通風路9f内に流入する。流入した冷却風は、通風ファン5および第1内周ブラケット8を介して第1軸受7を冷却する。冷却風の一部は、通風路9fから通気孔9aを通ってステータ鉄心1の通風孔1aに流入し、この通風孔1aを流れた後、排気孔13aから通風ダクト16内に流入する。更に、冷却風は、通風ダクト16内を流れた後、通気孔13cから第2内周ブラケット12と仕切り板18との間の通風路12aに流入する。冷却風は第2内周ブラケット12、仕切り板18、および第2軸受11を冷却した後、矢印cで示すように、通気孔13dから機外に排気される。
また、通風ファン5により通風路9fに送られた冷却風の他の部分は、通気孔9aからステータ鉄心1に形成された通風孔1aに流入し、この通風孔1aを流れた後、排気孔13aから機外に排気される。これにより、ステータコイル5の発熱は、ステータ鉄心1を介して通風孔1aの内周面から冷却風に放熱され、ステータ鉄心1およびステータコイル17が冷却される。
一方、通風ファン5が回転することにより、機内側に設けられた第2羽根5bにより、機内空気(内気)は機内空間を循環流通する。図6に示すように、内気は、第2羽根5bにより通風ファン5の外周側に吹き出され、開口9cから内気循環流路20に送られ、この内気循環流路20を流通した後、通気孔13cから反駆動側の機内空間に流入する。内気循環流路20を流れる間、内気は熱交換器14内を流れ、内気の熱は多数の放熱フィン14aにより外気に放出される。これにより、流通する内気は冷却された後に機内へ送られる。
冷却された内気は、機内において、ロータ鉄心2に設けられた通風孔2c、ステータ鉄心1とロータ鉄心2との隙間を通って流れ、ロータバー6やステータコイル17の発熱によって熱を帯びた機内を冷却した後、通風ファン5の羽根5b側に戻る。このようにして、内気は、内気循環流路20およびケース内を通って循環流通する。
上記のように構成された第2の実施形態に係る回転電動機によれば、前述した第1の実施形態と同様に、機体内を効率よく冷却することができるとともに騒音を低減することができる。本実施形態によれば、ステータ鉄心1を冷却した後の空気によって反駆動側の第2軸受11が冷却される。そのため、冷却性能は第1の実施形態よりも劣るが、回転電動機10の外周側に複雑な通風路を構成する必要がなく、構造の簡略化、および径方向の寸法低減を図ることができる。
この発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよいし、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
この発明に係る回転電動機は、鉄道車両用の電動機に限らず、自動車用モータ、産業用モータ、発電機など種々の回転電動機に適用可能である。回転電動機の構成要素の材質、寸法等は、上述した実施形態に限定されることなく、必要に応じて種々選択可能である。
1…ステータ鉄心、1a…通気孔、2…ロータ鉄心、4…回転軸、5…通風ファン、
5a…第1羽根、5b…第2羽根、7…第1軸受、8…第1内周ブラケット、
8a…吸気口、9…第1外周ブラケット、10…回転電動機、11…第2軸受、
12…第2内周ブラケット、13…第2外周ブラケット、14…熱交換器、
14a…放熱フィン、15…外気流通路、16…通風ダクト、20…内気循環流路、
21…第1連通ダクト、22…第2連通ダクト、
5a…第1羽根、5b…第2羽根、7…第1軸受、8…第1内周ブラケット、
8a…吸気口、9…第1外周ブラケット、10…回転電動機、11…第2軸受、
12…第2内周ブラケット、13…第2外周ブラケット、14…熱交換器、
14a…放熱フィン、15…外気流通路、16…通風ダクト、20…内気循環流路、
21…第1連通ダクト、22…第2連通ダクト、
Claims (9)
- ステータ鉄心と、
前記ステータ鉄心の軸方向一端側に固定された第1ブラケットおよび前記ステータ鉄心の軸方向他端側に固定された第2ブラケットを有し、密閉されたケースと、
前記ステータ鉄心の一端側で前記第1ブラケットに取付けられた第1軸受と、
前記ステータ鉄心の他端側で前記第2ブラケットに取付けられた第2軸受と、
前記第1軸受および第2軸受により回転自在に支持され、前記ケース内を延びた回転軸と、
前記回転軸に取付けられ前記ステータ鉄心の内周側に設けられたロータ鉄心と、
前記第1軸受と前記ロータ鉄心との間で前記回転軸に取付けられ、前記回転軸と一体に回転自在な通風ファンと、
前記第1軸受の近傍で前記第1ブラケットに形成された吸気口と、
前記通風ファンの回転により、前記吸気口から吸気された外気を前記第1軸受側から前記第2軸受側に導く外気流通路と、
を備えた全閉型回転電動機。 - 前記第1ブラケットから前記ステータ鉄心の外側および前記第2ブラケットの外側を通って前記第2軸受の近傍まで延び、前記外気流通路を形成した通風ダクトを備えている請求項1に記載の全閉型回転電動機。
- 前記外気流通路から分岐し、前記ステータ鉄心内を通って前記ステータ鉄心の一端側から他端側まで延びた第2外気流通路を有している請求項2に記載の全閉回転電動機。
- 前記ステータ鉄心から前記第2ブラケットの外側を通って前記第2軸受の近傍まで延びた通風ダクトを備え、
前記外気流通路は、前記吸気口から前記第1ブラケット内を通って延びる通風路、前記ステータ鉄心内を貫通して延びる通風孔、および前記通風ダクトにより形成されている請求項1に記載の全閉型回転電動機。 - 前記ステータ鉄心の外周側に設けられた熱交換器と、
前記第1ブラケットから前記熱交換器を通って前記第2ブラケットまで延び、前記通風ファンの回転により、前記ケース内の空気を前記熱交換器を通して循環する内気循環流路と、を備えている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の全閉型回転電動機。 - 前記熱交換器は、前記ステータ鉄心の一部により構成された放熱フィンを有している請求項5に記載の全閉型回転電動機。
- 前記第1ブラケットから前記熱交換器まで延びた第1連通ダクトと、前記熱交換器から第2ブラケットまで延びた第2連通ダクトと、前記熱交換器を通って延びた第3連通ダクトと、を有し、前記内気循環流路は、前記第1連通ダクト、第2連通ダクト、および第3連通ダクトにより形成されている請求項6に記載の全閉型回転電動機。
- 前記通風ファンは、前記回転軸に固定された円盤状の主板と、前記主板の前記外気流通路側の壁面に設けられた複数の第1羽根と、前記主板の機内側の壁面に設けられた複数の第2羽根とを有している請求項1ないし7のいずれか1項に記載の全閉型回転電動機。
- 前記第2軸受と前記ロータ鉄心との間で前記回転軸に取付けられ、前記ケース内と前記外気流通路とを仕切った仕切り板を備えている請求項1ないし8のいずれか1項に記載の全閉型回転電動機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008265398A JP2010098791A (ja) | 2008-10-14 | 2008-10-14 | 全閉型回転電動機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008265398A JP2010098791A (ja) | 2008-10-14 | 2008-10-14 | 全閉型回転電動機 |
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JP2010098791A true JP2010098791A (ja) | 2010-04-30 |
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ID=42260078
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2008265398A Withdrawn JP2010098791A (ja) | 2008-10-14 | 2008-10-14 | 全閉型回転電動機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010098791A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2008
- 2008-10-14 JP JP2008265398A patent/JP2010098791A/ja not_active Withdrawn
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