JP2010093981A - 電源システム - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄電装置および電力変換装置の組を複数個備える電源システムにおいて、蓄電装置間の短絡を速やかに検出可能な構成を提供する。
【解決手段】電源システムは、負荷装置(モータジェネレータMG1,MG2)の要求パワーPRが基準値より低く、かつコンバータ10,12による昇圧動作が不要な場合には、蓄電装置B1,B2のうち出力電圧が最高である蓄電装置に対応するコンバータの上アームのスイッチング素子をオン状態に固定するとともに、他のコンバータをシャットダウンさせる動作モード(上アームONモード)を選択する。さらに電源システムは、その上アームONモードにおいて過電流検知レベルを低下させる。これにより、蓄電装置B1,B2間に短絡電流が発生した場合であっても、その短絡電流が大きくなる前に蓄電装置B1,B2間の短絡を速やかに検出できる。
【選択図】図1

Description

この発明は、電源システムに関し、より特定的には、蓄電装置および電力変換装置の組を複数個備える電源システムの制御技術に関する。
近年、走行駆動力源として電動機を搭載するハイブリッド自動車や電気自動車などの電動車両において、加速性能や走行持続距離などの走行性能を高めるために、蓄電機構の大容量化が進んでいる。そして、蓄電機構を大容量化するための一手法として、複数個の蓄電装置を並列に配置する構成が提案されている。
たとえば、特開2008−17661号公報(特許文献1)には、蓄電装置およびコンバータの2つの組が並列接続された構成において、要求パワーが基準値よりも小さいときにはコンバータのいずれか一方が動作し、かつ他方が停止するように制御することが記載されている。このようにすると、要求パワーが小さい動作時に、コンバータでの電力損失を抑制することが可能となる。
また、たとえば、特開2008−172966号公報(特許文献2)には、蓄電装置と昇圧DC/DCコンバータとを備え、非昇圧時においてDC/DCコンバータの上アームがオン状態となることが記載されている。
特開2008−17661号公報 特開2008−172966号公報
上記のように蓄電装置およびコンバータの組を複数個備えた電源システムでは、負荷装置の要求パワーに従った電力が入出力されるように、複数のコンバータが制御される。この際に、要求パワーが低いときには、当該要求パワーに制御するための電力変換装置の動作によって生じる電力損失が無視できなくなる状況が生じる。すなわち、要求パワーが小さい領域では、コンバータの損失が相対的に大きくなりやすい。しかしながら、特開2008−17661号公報(特許文献1)に記載の技術によれば、要求パワーが小さい場合にも複数(具体的には2つ)のコンバータのうちの少なくとも1つが動作するので、コンバータの損失が相対的に大きくなる可能性が考えられる。
このような問題を解決するために、特開2008−172966号公報(特許文献2)に記載されているように、コンバータによる昇圧動作が不要である場合にはコンバータの上アームをオン状態にすることが考えられる。しかしながら蓄電装置およびコンバータの組を複数個備えた構成では、複数の蓄電装置の間で出力電圧が異なる場合が生じ得る。仮に複数のコンバータのいずれかの上アームをオンすることにより高電圧の蓄電装置から低電圧の蓄電装置への電流経路が発生した場合、2つの蓄電装置が短絡された状態となるので、これらの蓄電装置の間に大電流が流れる可能性がある。しかしながら、特許文献1および2のいずれにも、このような問題の可能性については特に説明されていない。
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、蓄電装置および電力変換装置の組を複数個備える電源システムにおいて、蓄電装置間の短絡を速やかに検出可能な構成を提供することである。
本発明は要約すれば、電力線に接続された負荷装置への電力の入出力を制御する電源システムであって、複数の蓄電装置と、複数の蓄電装置に対応してそれぞれ設けられて、複数の蓄電装置のうちの対応する蓄電装置と電力線との間で双方向の直流電力変換を行なう複数の電力変換装置と、複数の電力変換装置の動作を制御する制御装置と、複数の蓄電装置の入力電流および出力電流の少なくとも一方の電流の値が過電流レベルを越えた場合に、少なくとも一方の電流が過電流であることを検知する過電流検知部とを備える。複数の電力変換装置の各々は、対応する蓄電装置と電力線の間の電流経路に介挿接続される電力用半導体スイッチング素子と、対応する蓄電装置から電力線へ向かう方向を順方向として、電力用半導体スイッチング素子と並列に接続されるダイオード素子とを含む。制御装置は、モード判定部を含む。モード判定部は、各電力変換装置による直流電力変換を不要とする所定の条件を満たす場合に、複数の蓄電装置の中から選択された蓄電装置に対応する電力変換装置において電力用半導体スイッチング素子をオン固定するとともに、残余の電力変換装置の動作を停止させる第1の動作モードを選択し、所定の条件が成立しない場合においては、複数の電力変換装置のうちの少なくとも1つが直流電力変換を実行する第2の動作モードを選択する。過電流検知部は、第1の動作モードが選択された場合には、第2の動作モードが選択された場合に比較して、過電流レベルを低く設定する。
好ましくは、複数の電力変換装置の各々は、電力用半導体スイッチング素子を駆動する駆動回路をさらに含む。過電流検知部は、駆動回路の内部に配置される。
好ましくは、電源システムは、過電流検知部により過電流が検出された場合において、電力用半導体スイッチング素子を停止させる停止処理部をさらに備える。
好ましくは、選択された蓄電装置は、複数の蓄電装置のうち、最も高い出力電圧を有する蓄電装置である。制御装置は、複数の蓄電装置の各々の出力電圧に基づいて、複数の蓄電装置のうち、選択された蓄電装置を判別する電圧判定部をさらに含む。
本発明によれば、蓄電装置および電力変換装置の組を複数個備える電源システムにおいて、蓄電装置間の短絡を速やかに検出することができる。
以下に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下図中における同一または相当部分には同一の符号を付してその説明は原則的に繰返さないものとする。
図1は、本発明による電源システムを搭載した車両の一例として示されるハイブリッド車両の全体ブロック図である。図1を参照して、このハイブリッド車両1000は、エンジン2と、モータジェネレータMG1,MG2と、動力分割機構4と、車輪6とを備える。また、ハイブリッド車両1000は、蓄電装置B1,B2と、コンバータ10,12と、コンデンサCと、インバータ20,22と、ECU(Electronic Control Unit)100とをさらに備える。
なお、蓄電装置B1,B2は、本発明における「複数の蓄電装置」に対応し、コンバータ10,12は、本発明における「複数の電力変換装置」に対応する。また、インバータ20,22およびモータジェネレータMG1,MG2は、この発明における「負荷装置」を構成する。また、蓄電装置B1,B2およびコンバータ10,12、ならびに、これらに付随するセンサ、制御要素によって、本発明の「電源システム」が構成される。
ハイブリッド車両1000は、エンジン2およびモータジェネレータMG2を動力源として走行する。動力分割機構4は、エンジン2とモータジェネレータMG1,MG2とに結合されてこれらの間で動力を分配する。動力分割機構4は、たとえば、サンギヤ、プラネタリキャリヤおよびリングギヤの3つの回転軸を有する遊星歯車機構から成り、この3つの回転軸がエンジン2およびモータジェネレータMG1,MG2の回転軸にそれぞれ接続される。なお、モータジェネレータMG1のロータを中空にしてその中心にエンジン2のクランク軸を通すことにより、エンジン2およびモータジェネレータMG1,MG2を動力分割機構4に機械的に接続することができる。また、モータジェネレータMG2の回転軸は、図示されない減速ギヤや作動ギヤによって車輪6に結合される。
そして、モータジェネレータMG1は、エンジン2によって駆動される発電機として動作し、かつ、エンジン2の始動を行ない得る電動機として動作するものとしてハイブリッド車両1000に組込まれる。モータジェネレータMG2は、車輪6を駆動する電動機としてハイブリッド車両1000に組込まれる。
蓄電装置B1,B2は、充放電可能な直流電源であり、たとえば、ニッケル水素やリチウムイオン等の二次電池から成る。蓄電装置B1は、コンバータ10へ電力を供給し、また、電力回生時には、コンバータ10によって充電される。蓄電装置B2は、コンバータ12へ電力を供給し、また、電力回生時には、コンバータ12によって充電される。
なお、たとえば、蓄電装置B1には、蓄電装置B2よりも出力可能最大電力が大きい二次電池を用いることができ、蓄電装置B2には、蓄電装置B1よりも蓄電容量が大きい二次電池を用いることができる。これにより、2つの蓄電装置B1,B2を用いてハイパワーかつ大容量の直流電源を構成することができる。また、蓄電装置B1,B2の少なくとも一方に大容量のキャパシタを用いてもよい。
コンバータ10は、ECU100からの信号PWC1に基づいて蓄電装置B1からの電圧を昇圧し、その昇圧した電圧を正極ラインPLMへ出力する。また、コンバータ10は、インバータ20,22から正極ラインPLMを介して供給される回生電力を信号PWC1に基づいて蓄電装置B1の電圧レベルに降圧し、蓄電装置B1を充電する。さらに、コンバータ10は、ECU100からシャットダウン信号SD1を受けるとスイッチング動作を停止する。さらにコンバータ10は、自身の非昇圧時において蓄電装置B1が蓄電装置B2と短絡していることを検出すると、短絡信号SH1をECU100に送信する。
コンバータ12は、コンバータ10に並列して正極ラインPLMおよび負極ラインNLに接続される。そして、コンバータ12は、ECU100からの信号PWC2に基づいて蓄電装置B2からの電圧を昇圧し、その昇圧した電圧を正極ラインPLMへ出力する。また、コンバータ12は、インバータ20,22から正極ラインPLMを介して供給される回生電力を信号PWC2に基づいて蓄電装置B2の電圧レベルに降圧し、蓄電装置B2を充電する。さらに、コンバータ12は、ECU100からシャットダウン信号SD2を受けるとスイッチング動作を停止する。さらにコンバータ12は、自身の非昇圧時において蓄電装置B1が蓄電装置B2と短絡していることを検出すると、短絡信号SH2をECU100に送信する。
コンデンサCは、正極ラインPLMと負極ラインNLとの間に接続され、正極ラインPLMと負極ラインNLとの間の電圧変動を平滑化する。正極ラインPLMおよび負極ラインNLの間の直流電圧VHは、蓄電装置B1,B2およびコンバータ10,12によって構成される「電源システム」から、インバータ20,22およびモータジェネレータMG1,MG2による「負荷装置」への出力電圧に相当する。この直流電圧VHについて、以下では、システム電圧VHとも称する。また、正極ラインPLMは、本発明での「電力線」に対応する。
インバータ20は、ECU100からの信号PWI1に基づいて正極ラインPLMからの直流電圧を3相交流電圧に変換し、その変換した3相交流電圧をモータジェネレータMG1へ出力する。また、インバータ20は、エンジン2の動力を用いてモータジェネレータMG1が発電した3相交流電圧を信号PWI1に基づいて直流電圧に変換し、その変換した直流電圧を正極ラインPLMへ出力する。
インバータ22は、ECU100からの信号PWI2に基づいて正極ラインPLMからの直流電圧を3相交流電圧に変換し、その変換した3相交流電圧をモータジェネレータMG2へ出力する。また、インバータ22は、車両の回生制動時、車輪6からの回転力を受けてモータジェネレータMG2が発電した3相交流電圧を信号PWI2に基づいて直流電圧に変換し、その変換した直流電圧を正極ラインPLMへ出力する。
モータジェネレータMG1,MG2の各々は、3相交流回転電機であり、たとえば3相交流同期電動発電機から成る。モータジェネレータMG1は、インバータ20によって回生駆動され、エンジン2の動力を用いて発電した3相交流電圧をインバータ20へ出力する。また、モータジェネレータMG1は、エンジン2の始動時、インバータ20によって力行駆動され、エンジン2をクランキングする。モータジェネレータMG2は、インバータ22によって力行駆動され、車輪6を駆動するための駆動力を発生する。また、モータジェネレータMG2は、車両の回生制動時、インバータ22によって回生駆動され、車輪6から受ける回転力を用いて発電した3相交流電圧をインバータ22へ出力する。
上記電源システムには、蓄電装置B1に対して配置される、電圧センサ42、電流センサ52、および温度センサ62と、蓄電装置B2に対して配置される、電圧センサ44、電流センサ54、および温度センサ64が設けられる。
電圧センサ42は、蓄電装置B1の電圧VB1を検出してECU100へ出力する。温度センサ62は、蓄電装置B1の温度T1を検出してECU100へ出力する。電流センサ52は、蓄電装置B1からコンバータ10へ入出力される電流I1を検出してECU100へ出力する。
電圧センサ44は、蓄電装置B2の電圧VB2を検出してECU100へ出力する。温度センサ64は、蓄電装置B2の温度T2を検出してECU100へ出力する。電流センサ54は、蓄電装置B2からコンバータ12へ入出力される電流I2を検出してECU100へ出力する。
さらに、コンデンサCの端子間電圧、すなわちシステム電圧VHを検出するための電圧センサ46が配置される。電圧センサ46による検出値は、ECU100へ出力される。
ECU100は、コンバータ10を制御するための信号PWC1,SD1,UA1を生成し、負荷装置の状態に応じて選択されたいずれかの信号をコンバータ10へ出力する。また、ECU100は、コンバータ12を制御するための信号PWC2,SD2,UA2を生成し、いずれかの信号をコンバータ12へ出力する。
ECU100は、コンバータ10から短絡信号SH1を受けるとシャットダウン信号SD1をコンバータ10へ出力する。同様にECU100は、コンバータ12から短絡信号SH2を受けるとシャットダウン信号SD2をコンバータ12へ出力する。
また、ECU100は、負荷装置の駆動のために電源システムに対して要求されるパワー(以下では「要求パワー」と称する。)PRの入力を受ける。たとえば、要求パワーPRは、アクセルペダルの開度や車両速度などに基づいて、ハイブリッド車両1000の全体を統合制御する車両ECU(図示せず)によって演算される。
さらに、ECU100は、インバータ20,22をそれぞれ駆動するための信号PWI1,PWI2を生成し、その生成した信号PWI1,PWI2をそれぞれインバータ20,22へ出力する。
図2は、図1に示したコンバータ10,12の構成を示す回路図である。図2を参照して、コンバータ10は、電力用半導体スイッチング素子Q1,Q2と、ダイオードD1,D2と、リアクトルL1と、駆動回路31,32とを含む。
本実施の形態において、電力用半導体スイッチング素子(以下、単に「スイッチング素子」とも称する)としては、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)が適用されるものとするが、制御信号によってオン・オフを制御可能であれば任意のスイッチング素子を適用可能である。たとえば、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)やバイポーラトランジスタ等についても用いることができる。なお、これらの半導体スイッチング素子の制御電極を、以下では「ゲート」と総称することにする。
スイッチング素子Q1,Q2は、正極ラインPLMと負極ラインNLとの間に直列に接続される。ダイオードD1,D2は、それぞれスイッチング素子Q1,Q2に逆並列に接続される。リアクトルL1の一方端は、スイッチング素子Q1,Q2の接続ノードに接続され、その他方端は、正極ラインPL1に接続される。駆動回路31,32はスイッチング素子Q1,Q2のゲート電極にそれぞれ接続される。駆動回路31,32はECU100からの信号PWC1に従って、対応するスイッチング素子のゲート電極にゲート信号(駆動電圧)を供給する。これによりスイッチング素子Q1,Q2が駆動される。
コンバータ12は、コンバータ10と同様の構成を有する。コンバータ10の構成において、スイッチング素子Q1,Q2をスイッチング素子Q3,Q4にそれぞれ置き換え、ダイオードD1,D2をダイオードD3,D4にそれぞれ置き換え、リアクトルL1、正極ラインPL1をリアクトルL2、正極ラインPL2にそれぞれ置き換え、駆動回路31,32を駆動回路33,34にそれぞれ置き換えた構成がコンバータ12の構成に対応する。
コンバータ10,12は、チョッパ回路から成る。そして、コンバータ10(12)は、ECU100(図1)からの信号PWC1(PWC2)に基づいて、正極ラインPL1(PL2)の電圧をリアクトルL1(L2)を用いて昇圧し、その昇圧した電圧を正極ラインPLMへ出力する。具体的には、スイッチング素子Q1(Q3)および/またはスイッチング素子Q2(Q4)のオン・オフ期間比(デューティ)を制御することによって、蓄電装置B1,B2からの出力電圧の昇圧比を制御できる。
一方、コンバータ10(12)は、ECU100(図示せず)からの信号PWC1(PWC2)に基づいて、正極ラインPLMの電圧を降圧し、その降圧した電圧を正極ラインPL1(PL2)へ出力する。具体的には、スイッチング素子Q1(Q3)および/またはスイッチング素子Q2(Q4)のオン・オフ期間比(デューティ)を制御することによって、正極ラインPLMの電圧の降圧比を制御できる。
図3は、図1に示したECU100の機能ブロック図である。図3を参照して、ECU100は、コンバータ制御部200と、インバータ制御部110,120とを含む。
コンバータ制御部200は、電圧センサ42によって検出された電圧VB1、電圧センサ46によって検出された電圧VH、および電流センサ52によって検出された電流I1に基づいて、コンバータ10のスイッチング素子Q1,Q2をオン・オフするためのPWM(Pulse Width Modulation)信号PWC1を生成する。また、コンバータ10を停止するためのシャットダウン信号SD1および、スイッチング素子Q1およびQ2をオンおよびオフにそれぞれ固定する上アームオン信号UA1を生成する。
そして、コンバータ制御部200は、負荷装置の状態に応じて選択される動作モードに従って、PWM信号PWC1、シャットダウン信号SD1および上アームオン信号UA1のうちの1つを選択的にコンバータ10へ出力する。動作モードの選択については、後程詳細に説明する。
コンバータ制御部200は、同様に、電圧センサ44によって検出された電圧VB2、電圧VH、および電流センサ54によって検出された電流I2に基づいて、コンバータ12のスイッチング素子Q3,Q4をオン・オフするためのPWM信号PWC2を生成する。また、コンバータ12を停止するためのシャットダウン信号SD2および、スイッチング素子Q3およびQ4をオンおよびオフにそれぞれ固定する上アームオン信号UA2を生成する。
そして、コンバータ制御部200は、負荷装置の状態に応じて選択される動作モードに従って、PWM信号PWC2、シャットダウン信号SD2および上アームオン信号UA2のうちの1つを選択的にコンバータ10へ出力する。
コンバータ制御部200は、さらに、蓄電装置B1,B2のそれぞれの残存容量(SOC(State of Charge)とも呼ばれる)である残存容量SOC1,SOC2を受ける。この残存容量は、たとえば蓄電装置が満充電状態であるときに100%であると定義され、蓄電装置が完全に放電した状態であるときに0%であると定義される。残存容量SOC1(SOC2)は、電圧VB1(VB2)や電流I1(またはI2)、温度T1(またはT2)などを用いて、種々の公知の手法により算出することができる。
コンバータ制御部200は、さらに短絡信号SH1,SH2を受ける。コンバータ制御部200は、短絡信号SH1を受けた場合にはシャットダウン信号SD1を出力する一方、短絡信号SH2を受けた場合にはシャットダウン信号SD2を出力する。
インバータ制御部110は、モータジェネレータMG1のトルク指令値TR1、モータ電流MCRT1およびロータ回転角θ1、ならびに電圧VHに基づいて、インバータ20に含まれるパワートランジスタをオン/オフするためのPWM信号を生成し、その生成したPWM信号を信号PWI1としてインバータ20へ出力する。
インバータ制御部120は、モータジェネレータMG2のトルク指令値TR2、モータ電流MCRT2およびロータ回転角θ2、ならびに電圧VHに基づいて、インバータ22に含まれるパワートランジスタをオン・オフするためのPWM信号を生成し、その生成したPWM信号を信号PWI2としてインバータ22へ出力する。
なお、トルク指令値TR1,TR2は、たとえば、アクセル開度やブレーキ踏込量、車両速度などに基づいて、図示されない車両ECUによって算出される。また、モータ電流MCRT1,MCRT2およびロータ回転角θ1,θ2の各々は、図示されないセンサによって検出される。
次に、コンバータ10,12の制御について詳細に説明する。まず、図4および図5を用いて、PWM信号を生成するコンバータ制御について説明する。
図4は、コンバータ10,12の通常制御(電圧/電流制御)を説明する機能ブロック図である。図4を参照して、コンバータ制御部200(図3)は、目標値設定部210と、電圧制御部215−1と、電流制御部215−2とを含む。図4の例では、通常制御時には、コンバータ10が電圧制御されてシステム電圧VHを目標電圧VRに制御する一方で、コンバータ12が電流制御されて、対応の蓄電装置B2の充放電電流を目標電流IRに制御するものとする。
目標値設定部210は、モータジェネレータMG1,MG2のトルク(代表的には、トルク指令値TR1,TR2)および回転速度MRN1,MRN2(指令値あるいは、回転角θ1,θ2の検出に基づく検出値)、ならびに蓄電装置B1,B2のSOC1,SOC2に基づいて、電圧制御されるコンバータの目標電圧VRおよび、電流制御されるコンバータの目標電流IRを生成する。
目標値設定部210は、モータジェネレータMG1および/またはMG2の力行動作時および回生制動時においては、モータジェネレータMG1,MG2のトルク指令値TR1,TR2および回転速度MRN1,MRN2に応じて、システム電圧VHが適切なレベルとなるように目標電圧VRを設定する。たとえば、図5に示すマップMP0に従って、目標電圧VRは設定される。
図5を参照して、マップMP0は、回転速度MRN(MRN1,MRN2を総括的に示すもの、以下同じ)およびトルク指令値TR(TR1,TR2を総括的に示すもの、以下同じ)の組合わせによって示されるモータ動作点毎に、マップ値として目標電圧VRを有する。マップMP0の参照により、回転速度MRNおよびトルク(トルク指令値TR)に基づいて、モータジェネレータMG1,MG2に応じて適切な目標電圧VRを設定できる。
基本的には、モータジェネレータMG(MG1,MG2)を総括的に示すもの、以下同じ)による誘起電圧よりも高い電圧にシステム電圧VHを設定して、モータ電流の制御が可能となるように、目標電圧VRが設定される。また、システム電圧VHに応じて、モータジェネレータMG1,MG2での損失(銅損、鉄損)、インバータ20,22での損失(オン損失、スイッチング損失)、コンバータ10,12での損失(オン損失、スイッチング損失)、リアクトルL1,L2での損失(銅損、鉄損)等が変化するので、これらの損失特性についても考慮した上で、各モータ動作点でのマップ値(目標電圧VR)を設定することが好ましい。
具体的には、モータジェネレータMG1,MG2のそれぞれに対してマップMP0が別個に設定され、かつ、回転速度MRN1,MRN2およびトルク(トルク指令値TR1,TR2)に基づいたマップMP0の参照により求められた、モータジェネレータMG1,MG2のそれぞれの目標電圧の最大値が、電源システム全体での目標電圧VRに設定される。また、目標電流IRは、蓄電装置B1,B2間の充電レベル(SOC)が均衡するように考慮して設定される。
なお、トルク指令値TR1,TR2の算出は、ユーザによるペダル操作を反映したハイブリッド車両1000全体での要求パワーに基づいて実行される。特に、ハイブリッド自動車では、エンジンの出力パワーとモータジェネレータMG1,MG2の発生パワーとの配分が最適なものとなるように、トルク指令値TR1,TR2が算出される。また、一般的に、トルク指令値TR1,TR2は、蓄電装置B1,B2の入出力可能電力の制限値や、モータジェネレータMG1,MG2あるいはインバータ20,22等の温度上昇度合を反映して、必要に応じて制限される。
再び図4を参照して、電圧制御部215−1は、減算部222−1,226−1と、PI制御部224−1と、変調部228−1とを含む。減算部222−1は、目標電圧VRからシステム電圧VHを減算し、その演算結果をPI制御部224−1へ出力する。PI制御部224−1は、目標電圧VRとシステム電圧VHとの偏差を入力として比例積分演算を行ない、その演算結果を減算部226−1へ出力する。
減算部226−1は、電圧VB1/目標電圧VRで示されるコンバータ10の理論昇圧比の逆数からPI制御部224−1の出力を減算し、その演算結果をデューティ指令Ton1として変調部228−1へ出力する。変調部228−1は、デューティ指令Ton1と図示しない発振部により生成される搬送波(キャリア波)とに基づいてPWM信号PWC1を生成する。
電流制御部215−2は、減算部222−2,226−2と、PI制御部224−2と、変調部228−2とを含む。減算部222−2は、目標電流IRから電流I2を減算し、その演算結果をPI制御部224−2へ出力する。PI制御部224−2は、目標電流IRと電流I2との偏差を入力として比例積分演算を行ない、その演算結果を減算部226−2へ出力する。
減算部226−2は、VB2/VRで示されるコンバータ12の理論昇圧比の逆数からPI制御部224−2の出力を減算し、その演算結果をデューティ指令Ton2として変調部228−2へ出力する。変調部228−2は、デューティ指令Ton2と図示されない発振部により生成される搬送波(キャリア波)とに基づいてPWM信号PWC2を生成する。
電圧制御部215−1は、目標電圧VRに対してシステム電圧VHが低い場合、および理論昇圧比の逆数(VB1/VR)が低下した場合には、下アーム素子(Q2)のオン期間比が上昇(または、上アーム素子(Q1)のオフ期間比が上昇)するように、PWM信号PWC1を生成する。
一方、電流制御部215−2は、蓄電装置B2から出力される電流I2が目標電流IRよりも低いとき、および理論昇圧比の逆数(VB2/VR)が上昇した場合には、下アーム素子(Q4)のオン期間比が上昇するようにPWM信号PWC2を生成する。
なお、電流制御部215−2は、蓄電装置B2の充電時、すなわち目標電流IRが負値(IR<0)に設定される場合には、目標電流IRよりも電流I2(I2<0)が低いときに(|IR|<|I2|、すなわち充電電流過大時)、上アーム素子(Q3)のオン期間比が低下するようにPWM信号PWC2を生成する。反対に、充電電流不足時(IR<I2、すなわち|IR|>|I2|のとき)には、上アーム素子(Q3)のオン期間比が上昇するようにPWM信号PWC2が生成される。
図4に示した制御構成によって、上アーム素子Q1および/またはQ3ならびに下アーム素子Q2および/またはQ4のスイッチング(オン・オフ)動作による、コンバータ10の電圧制御およびコンバータ12の電流制御によって、システム電圧VHおよび蓄電装置B1,B2の充放電バランスを制御することができる。
これにより、本実施の形態の電源システムでは、力行動作時には、蓄電装置B1,B2から放電された電力を、負荷装置の入力電圧としてのシステム電圧VHに変換して、電力線(正極ラインPLM)に出力するように電力変換動作が実行される。一方、回生制動動作時には、電力線(正極ラインPLM)上の充電電力により、蓄電装置B1,B2を充電するように電力変換動作が実行される。
なお、図4では、コンバータ10によって電圧制御が実行される一方で、コンバータ12によって電流制御が実行される構成例が示されるが、電圧制御および電流制御をいずれのコンバータで実行するかについては切換可能である。たとえば、蓄電装置B1,B2のSOC等に応じて、電圧制御/電流制御を行なうコンバータを切換えることが可能である。
図6は、図3に示したコンバータ制御部200によるコンバータ10,12の動作モード制御の構成を説明する機能ブロック図である。
図6を参照して、コンバータ制御部200(図3)は、コンバータ10を制御するための、電圧/電流制御部220−1、上アームON指示部230−1、シャットダウン指示部235−1および指示選択部240−1を含む。
さらに、コンバータ制御部200(図3)は、コンバータ12を制御するための、電圧/電流制御部220−2、上アームON指示部230−2、シャットダウン指示部235−2および指示選択部240−2と、電圧判定部250と、モード判定部260とを含む。
電圧/電流制御部220−1は、たとえば、図4に示した電圧制御部215−1および電流制御部215−2の一方によって構成され、目標電圧VRに従った電圧制御または目標電流IRに従った電流制御のためのPWM信号PWC1を発生する。上アームON指示部230−1は、コンバータ10を上アームオン固定するための上アームオン信号UA1を発生する。上アームオン信号UA1に従えば、コンバータ10において、上アームのスイッチング素子Q1がオンに固定される一方で、下アームのスイッチング素子Q2はオフに固定される。
シャットダウン指示部235−1は、コンバータ10の動作を停止するためのシャットダウン信号SD1を出力する。シャットダウン信号SD1に従えば、コンバータ10において、スイッチング素子Q1,Q2はいずれもオフに固定される。
指示選択部240−1は、モード判定部260からのモード制御信号MS1に従って、PWM信号PWC1、上アームオン信号UA1およびシャットダウン信号SD1のうちの1つをコンバータ10へ出力する。
同様に、電圧/電流制御部220−2は、たとえば、図4に示した電圧制御部215−1および電流制御部215−2の他方によって構成され、目標電流IRに従った電流制御または目標電圧VRに従った電圧制御のためのPWM信号PWC2を発生する。上アームON指示部230−2は、コンバータ12を上アームオン固定するための上アームオン信号UA2を発生する。上アームオン信号UA2に従えば、コンバータ12において、上アームのスイッチング素子Q3がオンに固定される一方で、下アームのスイッチング素子Q4はオフに固定される。
シャットダウン指示部235−2は、コンバータ12の動作を停止するためのシャットダウン信号SD2を出力する。シャットダウン信号SD2に従えば、コンバータ12において、スイッチング素子Q3,Q4はいずれもオフに固定される。
指示選択部240−2は、モード判定部260からのモード制御信号MS1に従って、PWM信号PWC1、上アームオン信号UA1およびシャットダウン信号SD1のうちの1つをコンバータ10へ出力する。
電圧判定部250は、電圧センサ42,44に検出された電圧VB1,VB2に基づいて、蓄電装置B1およびB2のいずれの出力電圧が高いかを判定して、その判定結果を示す信号FVを出力する。すなわち信号FVによって、複数の蓄電装置B1,B2のうちの、出力電圧が最高である蓄電装置(以下、「最高電圧蓄電装置」とも称する)が示されることとなる。
モード判定部260は、負荷装置(インバータ20,22およびモータジェネレータMG1,MG2)の駆動のために、電源システムに対して要求される要求パワーPRと、目標値設定部210によって設定された目標電圧VRとに基づいて、コンバータ10,12の動作モードを判定する。具体的には、モード判定部260は、コンバータ10,12の双方を動作させる「2CNVモード」、コンバータ10,12の一方のみを動作させて電圧制御を実行する「1CNVモード」、および最高電圧蓄電装置に対応するコンバータにおいて上アームのスイッチング素子をオンに固定する一方で、他方のコンバータの動作を停止させる「上アームONモード」のいずれかを選択する。モード判定部260は、上アームONモードでは、電圧判定部250からの信号FVに従って、コンバータ10,12のうちのいずれが最高電圧蓄電装置であるかを判定する。
より詳細には、モード判定部260は、2CNVモードの選択時には、指示選択部240−1,240−2が、PWM信号PWC1,PWC2を選択してコンバータ10,12へ出力するように、モード制御信号MS1,MS2を設定する。また、モード判定部260は、1CNVモードの選択時には、電圧制御を実行させるコンバータ10,12の一方において、PWM信号PWC(PWC1およびPWC2を総括的に表記するもの)が選択され、他方のコンバータにおいて、シャットダウン信号SD(SD1およびSD2を総括的に表記するもの)が選択されるように、モード制御信号MS1,MS2を設定する。なお、1CNVモードにおいて電圧制御を実行させるコンバータについては、コンバータ10,12の所定の一方を固定的に選択するようにしてもよく、そのときの出力電圧やSOCに応じて、電圧制御を実行させるコンバータを都度選択するようにしてもよい。
また、モード判定部260は、上アームONモードでは、信号FVによって示される最高電圧蓄電装置に対応するコンバータに対して、上アームオン信号UA(UA1,UA2を総括的に表記するもの)が出力され、他方のコンバータに対して、シャットダウン信号SDが出力されるように、モード制御信号MS1,MS2を設定する。
図7は、図2に示した駆動回路31の構成を説明するブロック図である。図7を参照して、駆動回路31は、ゲート駆動回路71と、上アームON判定回路72と、ゲート遮断指令生成回路73と、AND回路74と、過電流検知レベル切換回路75と、センス抵抗76と、比較器77とを備える。なお、上アームON判定回路72、AND回路74、過電流検知レベル切換回路75、センス抵抗76、および比較器77は、本発明の「過電流検知部」を構成する。
ゲート駆動回路71は、ECU100からの信号に応答してスイッチング素子Q1を駆動する(スイッチング素子Q1のゲート電極に供給する)ためのゲート信号Gを生成する。ゲート駆動回路71はたとえば信号PWC1を増幅することによりゲート信号Gを生成する。さらにゲート駆動回路71は、ECU100からの信号がシャットダウン信号SD1である場合、またはゲート遮断指令生成回路73からの指令SGを受けた場合には、スイッチング素子Q1の動作を停止させる(ゲートを遮断する)ためのゲート信号Gを生成する。
上アームON判定回路72は、ECU100からの信号が信号UA1であることを検知すると、コンバータ10の上アーム(スイッチング素子Q1)がオン状態に固定されたと判定する。上アームON判定回路72は、その判定結果を示すフラグFLGをオンする。なお本実施の形態では、「フラグFLGがオン」とは、フラグFLGの電位レベルがH(論理ハイ)レベルであることを意味し、「フラグFLGがオフ」とは、フラグFLGの電位レベルがL(論理ロー)レベルであることを意味する。
ゲート遮断指令生成回路73は、スイッチング素子Q1に過電流が流れた場合に、指令SGを生成してゲート駆動回路71に出力する。
過電流検知レベル切換回路75は、フラグFLGがオフしている場合には、過電流検知レベルに対応する電圧VLVの値をある初期値に設定し、フラグFLGがオンした場合には、電圧VLVの値をその初期値よりも低く設定する。
センス抵抗76は、スイッチング素子Q1から出力される電流Icを検出するためのものである。スイッチング素子Q1からは電流Ic,Isが出力される。電流Icは、図3に示すリアクトルL1等に流れる電流である。一方、電流Isは電流Icに比例した大きさを有する電流である。したがって電流Isを検知することによって電流Icの大きさを把握することができる。
電流Isはセンス抵抗76によって電圧Vsに変換される。以後、この電圧Vsを「センス電圧」と呼ぶことにする。
比較器77は、センス電圧Vsと電圧VLVとを比較する。電流Icの増大に伴って電流Isが大きくなると、センス電圧Vsが電圧VLVよりも大きくなる。この場合、比較器77は検知信号OCを出力する。なお「検知信号OCの出力」とは、検知信号OCの電位レベルがHレベルであることを意味する。
AND回路74は、フラグFLGと検知信号OCとを受ける。フラグFLGおよび検知信号OCの電位レベルがともにHレベルである場合、AND回路74は短絡信号SH1を出力する。フラグFLGおよび検知信号OCの電位レベルがともにHレベルということは、コンバータ10の上アーム(スイッチング素子Q1)がオン状態であり、かつスイッチング素子Q1に過電流が流れた状態である。なお「短絡信号SH1の出力」とは短絡信号SH1の電位レベルがHレベルであることを意味する。
図2に戻り、蓄電装置B2の電圧(VB2)が蓄電装置B1の電圧(VB1)よりも高いにも関わらず、スイッチング素子Q1がオン状態になった場合には、正極ラインPL2、リアクトルL2、ダイオードD3、正極ラインPLM、スイッチング素子Q1、リアクトルL1によって、蓄電装置B2と蓄電装置B1とを短絡する電流経路が形成される。したがって蓄電装置B2から蓄電装置B1に大電流が流れるおそれがある。すなわち、出力電圧の低いほうの蓄電装置に対応するコンバータの上アームがオン固定されると、大電流が流れるおそれがある。
本実施の形態では、コンバータ10の上アーム(スイッチング素子Q1)がオン状態である場合に、過電流検知レベルを低下させる。これにより蓄電装置B1,B2の短絡を速やかに検出できる。したがって、蓄電装置、スイッチング素子、ダイオード等、大電流により損傷を受ける可能性がある素子を速やかに保護することができる。
図8は、スイッチング素子Q1および駆動回路31の物理的配置を示した模式図である。図8を参照して、スイッチング素子Q1および駆動回路31の各々は1つの半導体チップにより形成され、かつモジュール80に搭載される。すなわち駆動回路31はスイッチング素子Q1の近傍に配置される。
スイッチング素子Q1と駆動回路31とはワイヤ81により電気的に接続される。具体的にはスイッチング素子Q1および駆動回路31はパッド82,83をそれぞれ有する。パッド82,83はワイヤ81により電気的に接続される。
スイッチング素子Q1は、同一の処理により製造された複数のセルトランジスタCLを有する。複数のセルトランジスタCLの一部は、スイッチング素子Q1の出力電流(図7の電流Ic)を検知するためのセンス素子SNSとして機能する。複数のセルトランジスタCLの各々は基本的に同一の特性を有するので、センス素子SNSに含まれるセルトランジスタCLの数と、スイッチング素子Q1のうちセンス素子SNS以外の残りの部分に含まれるセルトランジスタCLの数との比は、電流Isと電流Icとの比に等しいとみなすことができる。したがって電流Isを検出すれば電流Icを検出できる。
駆動回路33はスイッチング素子Q1に代えてスイッチング素子Q3を駆動する点、および短絡信号SH1に代えて短絡信号SH2を出力する点において駆動回路31と異なるものの、その構成は図7に示す駆動回路31の構成と同様である。また、スイッチング素子Q3および駆動回路33の物理的配置は図8に示したスイッチング素子Q1および駆動回路31の物理的配置と同様である。すなわち駆動回路33はスイッチング素子Q3の近傍に配置される。
図9は、モード判定部260による動作モード選択の制御処理を説明するフローチャートである。図9に示したフローチャートは、ECU100に予め格納されたプログラムを所定の制御周期で実行することによって実現される。
図9を参照して、ECU100は、負荷装置の状態に応じて、より具体的には、モータジェネレータMG1,MG2のトルクおよび回転数に応じて、システム電圧VHの目標電圧VRを設定する(ステップS100)。そして、ECU100は、ステップS110により、負荷装置(インバータ20,22およびモータジェネレータMG1,MG2)の駆動のために、電源システムに対して要求される要求パワーPRを取得する。この要求パワーPRは、上位の車両ECU(図示せず)によって車両状態に基づいて決定される。あるいは、ECU100によって、モータジェネレータMG1,MG2のトルク指令値および回転数の積に基づく演算が実行されてもよい。
さらに、ECU100は、ステップS120により、ステップS110で取得された要求パワーPRが、基準値Pthよりも高いかどうかを判定する。この基準値Pthは、一方のコンバータを停止させても、すなわち一方の蓄電装置B1,B2の一方によって、要求パワーPRを供給可能な範囲に合わせて設定される。基準値Pthは、蓄電装置B1,B2のスペックに応じた固定値であってもよく、SOC1、SOC2によって可変な値としてもよい。
要求パワーPRが基準値Pthよりも高い場合(ステップS120のYES判定時)には、ECU100は、ステップS140により、動作モードを2CNVモードに設定する。2CNVモードでは、コンバータ10,12の一方が電圧制御され、他方が電流制御される。
なお、上述のように、電圧制御および電流制御の分担は予め固定されてもよく、そのときの蓄電装置B1,B2の状態に応じて、適宜選択するようにしてもよい。
一方、要求パワーPRが基準値Pth以下のとき(S120のNO判定時)には、ECU100は、ステップS130に処理を進めて、目標電圧VRに照らしてコンバータ10,12による昇圧動作が必要であるかどうかを判断する。
そして、ECU100は、昇圧動作が必要であるとき(S130のYES判定時)には、ステップS150により、動作モードを1CNVモードに設定する。1CNVモードでは、コンバータ10,12の一方で電圧制御が実行され、他方のコンバータがシャットダウン、すなわち動作を停止するように制御される。なお、電圧制御を実行するコンバータは、コンバータ10,12のうちの一方を固定的に指定してもよく、蓄電装置B1,B2の状態(代表的には出力電圧あるいはSOCの高・低)に応じて都度選択するようにしてもよい。
これに対して、ステップS130がNO判定時のとき、すなわち要求パワーPRが一方の蓄電装置によって供給可能な範囲であり、かつ、コンバータ10,12による昇圧が不要であるときには、ECU100は、コンバータ10,12全体での損失をできるだけ抑制するために、ステップS200により上アームONモードを選択する。
図10は、ステップS200における上アームONモードでの処理を詳細に説明するフローチャートである。図10を参照して、上アームONモードが指定されると、ECU100は、ステップS210により、電圧判定処理を実行する。電圧判定処理では、複数個の蓄電装置から、出力電圧が最も高い「最高電圧蓄電装置」を判別する。すなわち、蓄電装置B1,B2の出力電圧VB1,VB2の高低が判断される。
そして、ECU210は、VB1≧VB2と判断されたとき(ステップS220のYES判定時)には、ステップS230に処理を進めて、コンバータ10(CNV1)を上アームON固定とする一方で、コンバータ12(CNV2)をシャットダウンする。反対に、VB1<VB2と判断されたとき(ステップS220のNO判定時)には、ECU100は、ステップS240に処理を進めて、コンバータ10(CNV1)をシャットダウンする一方で、コンバータ12(CNV2)を上アームON固定とする。すなわち、最高電圧蓄電装置に対応するコンバータが上アームON固定の対象とされ、残余のコンバータは動作を停止される。
ECU100は、さらに、ステップS250により、上アームON固定モードへの移行シーケンスを実行する。具体的には、ステップS250では、ステップS230,240によって、シャットダウンが指示されたコンバータの各スイッチング素子をターンオフするとともに、上アームON固定が指示されたコンバータによって、システム電圧VHを一定レートで低下させる電圧制御をまず実行する。この処理時には、目標電圧VRが現在の値から最高電圧蓄電装置の出力電圧に向けて一定レートで徐減されていく。そして、システム電圧VHが所定レベル(最高電圧蓄電装置の出力電圧近傍)まで低下すると、上アームON固定が指示されたコンバータにおいて、上アームのスイッチング素子がオン状態に固定される。
なお、図10に示していないものの、ステップS250は、他モードから上アームONモードへの移行時に実行されるものであり、上アームONモードの継続中にはスキップされるものとする。
このように図9および図10に従った制御処理を行なうことにより、電源システムへの要求パワーが単一の蓄電装置によって供給可能な範囲であり、かつ、コンバータ10、12による昇圧動作が不要な目標電圧VRが設定されているときには、上アームONモードを選択して、コンバータ10,12での損失を抑制した上で、電源システムおよび負荷装置間の電力授受を実行できる。
さらに、最高電圧蓄電装置に対応したコンバータを上アームON固定のコンバータに指定することにより、蓄電装置間での短絡電流を生じさせることなく、上アームONモードを開始できる。すなわち、蓄電装置およびコンバータ間を都度リレー等で遮断することなく、他の動作モードから上アームONモードへの移行を実現できる。
ただし、最高電圧蓄電装置を判別する際に、電圧センサ42,44の精度が問題となる。すなわち、検出精度の低い電圧センサの出力値に基づいて、ステップS210,220(図10)の処理を実行すれば、上アームをオン固定とすべきコンバータを誤って指定してしまうおそれがある。この場合には、上記のように、蓄電装置B1,B2の間に大電流が流れるおそれがある。
また、蓄電装置が放電されることにより、その電圧が低下する。したがって、たとえば上アームONモードが選択された時点には、蓄電装置B1の電圧VB1が蓄電装置B2の電圧VB2より高くても、蓄電装置B1を放電させるうちに、電圧VB1が電圧VB2より低くなる可能性がある。しかしながら上アームONモードが選択された時点においては蓄電装置B1が最高電圧蓄電装置に設定されているため、コンバータ10の上アームがオン固定されている。したがって、蓄電装置B1の放電によって電圧VB1が電圧VB2よりも低下した場合に、蓄電装置B1,B2間に大電流が流れるおそれがある。
そこで、本実施の形態では、以下に説明するように、コンバータ10(12)の上アームがオン状態である場合に、過電流検知レベル切換回路75が過電流検知レベル(電圧VLV)を低下させる。さらに過電流が検知された場合(検知信号OCが比較器77から出力された場合)には、オン状態にある上アーム(スイッチング素子Q1またはQ3)を停止する(オフ状態にする)。
図11は、スイッチング素子の駆動回路により過電流が検知された場合のECU100の処理を示すフローチャートである。図11に示したフローチャートは、ECU100に予め格納されたプログラムを所定の制御周期で実行することによって実現される。
図11を参照して、ECU100は、ステップS310により短絡信号SH1(またはSH2)を受信したか否かを判定する。信号SH1,SH2のいずれも受信していない場合(ステップS310のNO判定時)には、全体の処理はメインルーチンに戻される。ECU170は、信号SH1,SH2のいずれかを受信した場合(ステップS310のYES判定時)、ステップS320により、対応するコンバータの上アームを停止する(オフする)。すなわち、ECU170は、信号SH1を受信した場合には、コンバータ10の上アームをオフする。一方、ECU170は、信号SH2を受信した場合には、コンバータ12の上アームをオフする。
図12は、スイッチング素子の駆動回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。なお図12のタイミングチャートは駆動回路31の動作を示すものであるが、駆動回路33の動作についても図12に示すタイミングチャートと同様である。
図12および図7を参照して、時刻t1から時刻t2までの期間においては、ECU100は、コンバータ10を2CNVモードあるいは1CNVモードに従って制御する。この期間にはECU100から駆動回路31に信号PWC1が送信される。ゲート駆動回路71は信号PWC1に同期したゲート信号Gを生成する。
また、時刻t1から時刻t2までの期間においては、ECU100からの信号(信号PWC1)が周期Tで変化する。したがって上アームON判定回路72は、上アームがオン固定されていないと判断して、フラグFLGをオフ状態にする。過電流検知レベル切換回路75は、オフ状態のフラグFLGに応じて、過電流検知レベルを示す電圧VLVの値を初期値に設定する。
スイッチング素子Q1はゲート信号Gに応答してオンおよびオフする。これにより電流Ic,Isが周期的に変化する。ただし電流Isのピーク値は過電流検知レベルよりも小さい。すなわちセンス電圧Vsが電圧VLVよりも小さい。したがって、比較器77は検知信号OCを出力しない。すなわち検知信号OCの電位はLレベルである。
フラグFLGがオフ状態であり、かつ検知信号OCが出力されていないため、時刻t1から時刻t2までの期間においては、AND回路74は短絡信号SH1を出力しない。
時刻t2において、ECU100は上アームONモードに従ってコンバータ10を制御する。この場合、ECU100からの信号(信号UA1)は信号PWC1の周期Tよりも長い期間、Hレベルに保たれる。上アームON判定回路72は、ECU100からの信号がHレベルである期間TAがTよりも長いため、上アーム(スイッチング素子Q1)がオン固定されたと判断し、フラグFLGをオンする。フラグFLGがオフ状態からオン状態に切換わることにより、過電流検知レベル切換回路75は、電圧VLVを低下させる。
ここで、図12のタイミングチャートは、電圧センサの誤動作等の理由により、上アーム(スイッチング素子Q1)がオン固定され、時刻t2以後において電流Ic,Isが急激に増加したことを示している。そして時刻t3において電流Isの値が過電流検知レベルに達する。従ってセンス電圧Vsが電圧VLVより大きくなる。
比較器77は、センス電圧Vsが電圧VLVより大きくなったことに応じて検知信号OCを出力する。さらに、AND回路74は、フラグFLGがオン状態であり、かつ検知信号OCが出力されているので、短絡信号SH1を出力する。
ゲート遮断指令生成回路73は、検知信号OCの出力に応答して、ゲート信号Gをオフするための指令SGをゲート駆動回路71に出力する。この指令SGに応じてゲート駆動回路71はスイッチング素子Q1のゲートをオフする(遮断する)。よって上アーム(スイッチング素子Q1)が停止する。
また、ECU100は、短絡信号SH1を受けてシャットダウン信号SD1を出力する。ただしECU100は、信号UA1を出力する処理を所定の制御周期で繰返している。したがってECU100は、シャットダウン信号SD1を受信した時点における制御ルーチンの次のルーチンでシャットダウン信号SD1を出力する。このため時刻t3において短絡信号SH1がAND回路74から送信されても、ECU100からシャットダウン信号が送信されるまでに、ある程度の期間TB(たとえばECU100の制御周期のほぼ1周期分)を要する。
本実施の形態では、ECU100に加えてゲート遮断指令生成回路73がスイッチング素子Q1のゲートを遮断するための指令を生成する。図8に示したように、ゲート遮断指令生成回路73を含む駆動回路31はスイッチング素子Q1の近傍に配置されている。したがって、比較器77による過電流の検知から、スイッチング素子Q1のゲートの遮断までに要する時間を短くすることができる。したがってスイッチング素子Q1に大電流が流れるのを未然に防ぐことができる。
さらに、ECU100からのシャットダウン信号SD1に応じて上アームON判定回路72がフラグFLGをオフする。過電流検知レベル切換回路75はフラグFLGがオフになると電圧VLVの値を初期値に戻す。さらに、AND回路74はフラグFLGがオフになると短絡信号SH1の出力を終了する。さらにスイッチング素子Q1が停止しているために電流Isが流れなくなるので、センス電圧Vsが0となる。また、フラグFLGがオフになるため、過電流検知レベル切換回路75は電圧VLVの値を初期値に戻す。したがって、比較器77からの検知信号OCの出力が終了する。応じてゲート遮断指令生成回路73は指令SGの出力を終了する。
スイッチング素子Q1が停止した後には、ECU100がコンバータの制御を通常の制御(たとえば1CNVモード)に復帰させる(時刻t4)。コンバータの制御を通常制御に復帰させるための条件は特に限定されない。たとえばスイッチング素子Q1を停止させてから所定の時間が経過した後にコンバータの制御を通常の制御に復帰させてもよい。
以上説明したように、本実施の形態による電源システムによれば、負荷装置(モータジェネレータMG1,MG2)の状態に応じて、コンバータ10,12による昇圧動作の要否および要求パワーPRのレベルに応じて、最高電圧蓄電装置に対応するコンバータで上アームのスイッチング素子をオン状態に固定するとともに、他のコンバータをシャットダウンさせる動作モード(上アームONモード)を選択することができる。したがって、上アーム素子のオンによって蓄電装置間に短絡電流が発生することを防止しつつ、スイッチング損失を抑制するための上アームONモードを、負荷装置の状態に応じて適切に選択できる。
そして本実施の形態による電源システムによれば、上アームONモードにおいて過電流検知レベルを低下させる。これにより、蓄電装置間に短絡電流が発生した場合であっても、その短絡電流が大きくなる前に蓄電装置間の短絡を速やかに検出できる。
さらに、本実施の形態による電源システムによれば、過電流の発生をスイッチング素子の駆動回路内に設けられた過電流検知部により検出する。これにより蓄電装置間の短絡を速やかに検知できるとともに、蓄電装置、スイッチング素子等の素子を速やかに保護することができる。
さらに、本実施の形態による電源システムによれば、過電流の発生が検出された場合において、駆動回路31およびECU100により上アームを停止する。これにより蓄電装置、スイッチング素子等の素子を過電流から保護することができる。特に駆動回路31により上アームを停止することで速やかな保護が実現できる。また駆動回路31およびECU100により上アームを停止することで上記の素子を過電流から確実に保護することができる。
(変形例)
以上説明した実施の形態では、蓄電装置B1、B2およびそれぞれに対応するコンバータ10,12が備えられる、すなわち、蓄電装置およびコンバータの組が2個備えられる電源システムについて説明したが、本発明の適用はこのような構成に限定されるものではない。
すなわち、図13に示すように、蓄電装置および対応のコンバータの組が3以上の複数個並列接続される構成の電源システムにおいても、本発明を適用できる。
なお、蓄電装置が3個以上の場合には、負荷装置からの要求パワーPRに応じて、動作させるコンバータの個数をさらに細分化して設定することができる。そして、2個以上の蓄電装置によって電力を供給する場合には、これらの蓄電装置に対応する2個以上の電力変換装置について、いずれか1個によって電圧制御を実行するとともに、残余のコンバータには電流制御を実行させればよい。
そして、1個の蓄電装置によって要求パワーPRがカバー可能であり、かつ、各コンバータによる昇圧が不要であるときに、上アームONモードを選択すればよい。
蓄電装置が3個以上存在するときも、電圧センサの検出結果に基づいて複数の蓄電装置から最高電圧蓄電装置を判別し、その最高電圧蓄電装置に対応するコンバータの上アームをオン固定すればよい。この場合にも、電圧センサの精度により最高電圧蓄電装置の判別を誤る可能性、あるいは、上アームのオン固定中に蓄電装置の電圧が変動する可能性が考えられる。すなわち蓄電装置間の短絡が生じる可能性が考えられる。したがって本発明を適用することが可能である。
なお、ハイブリッド車両1000に代えて、内燃機関を搭載しない電気自動車、燃料を用いて電気エネルギーを発生する燃料電池(Fuel Cell)をさらに搭載した燃料電池車にも本発明を適用できる。また、負荷装置を車両駆動力発生用の電動機(モータジェネレータ)に限定することなく、その他の負荷装置に適用される電源システムについても、蓄電装置およびコンバータ(電力変換装置)の組を複数個備える構成であれば、本願発明の適用が可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明による電源システムを搭載した車両の一例として示されるハイブリッド車両の全体ブロック図である。 図1に示したコンバータ10,12の構成を示す回路図である。 図1に示したECU100の機能ブロック図である。 コンバータ10,12の通常制御(電圧/電流制御)を説明する機能ブロック図である。 目標電圧を設定するためのマップ構成を説明する概念図である。 図3に示したコンバータ制御部200によるコンバータ10,12の動作モード制御の構成を説明する機能ブロック図である。 図2に示した駆動回路31の構成を説明するブロック図である。 スイッチング素子Q1および駆動回路31の物理的配置を示した模式図である。 モード判定部260による動作モード選択の制御処理を説明するフローチャートである。 ステップS200における上アームONモードでの処理を詳細に説明するフローチャートである。 スイッチング素子の駆動回路により過電流が検知された場合のECU100の処理を示すフローチャートである。 スイッチング素子の駆動回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。 電源システムの構成の変形例を示すブロック図である。
符号の説明
2 エンジン、4 動力分割機構、6 車輪、10,12 コンバータ、20,22 インバータ、31〜34 駆動回路、42,44,46 電圧センサ、52,54 電流センサ、62,64 温度センサ、71 ゲート駆動回路、72 上アームON判定回路、73 ゲート遮断指令生成回路、74 AND回路、75 過電流検知レベル切換回路、76 センス抵抗、77 比較器、80 モジュール、81 ワイヤ、82,83 パッド、110,120 インバータ制御部、200 コンバータ制御部、210 目標値設定部、215−1 電圧制御部、215−2 電流制御部、220−1 電圧/電流制御部、222−1,222−2,226−1,226−2 減算部、224−1,224−2 PI制御部、228−1,228−2 変調部、230−1,230−2 上アームON指示部、235−1,235−1 シャットダウン指示部、240−1,240−2 指示選択部、250 電圧判定部、260 モード判定部、1000 ハイブリッド車両、B1,B2 蓄電装置、C コンデンサ、CL セルトランジスタ、D1〜D4 ダイオード、L1,L2 リアクトル、MG1,MG2 モータジェネレータ、MP0 マップ、NL 負極ライン、PL1,PL2,PLM 正極ライン、Q1〜Q4 電力用半導体スイッチング素子、SNS センス素子。

Claims (4)

  1. 電力線に接続された負荷装置への電力の入出力を制御する電源システムであって、
    複数の蓄電装置と、
    前記複数の蓄電装置に対応してそれぞれ設けられて、前記複数の蓄電装置のうちの対応する蓄電装置と前記電力線との間で双方向の直流電力変換を行なう複数の電力変換装置と、
    前記複数の電力変換装置の動作を制御する制御装置と、
    前記複数の蓄電装置の入力電流および出力電流の少なくとも一方の電流の値が過電流レベルを越えた場合に、前記少なくとも一方の電流が過電流であることを検知する過電流検知部とを備え、
    前記複数の電力変換装置の各々は、
    前記対応する蓄電装置と前記電力線の間の電流経路に介挿接続される電力用半導体スイッチング素子と、
    前記対応する蓄電装置から前記電力線へ向かう方向を順方向として、前記電力用半導体スイッチング素子と並列に接続されるダイオード素子とを含み、
    前記制御装置は、
    各前記電力変換装置による前記直流電力変換を不要とする所定の条件を満たす場合に、前記複数の蓄電装置の中から選択された蓄電装置に対応する電力変換装置において前記電力用半導体スイッチング素子をオン固定するとともに、残余の電力変換装置の動作を停止させる第1の動作モードを選択し、前記所定の条件が成立しない場合においては、前記複数の電力変換装置のうちの少なくとも1つが前記直流電力変換を実行する第2の動作モードを選択するモード判定部を含み、
    前記過電流検知部は、前記第1の動作モードが選択された場合には、第2の動作モードが選択された場合に比較して、前記過電流レベルを低く設定する、電源システム。
  2. 前記複数の電力変換装置の各々は、
    前記電力用半導体スイッチング素子を駆動する駆動回路をさらに含み、
    前記過電流検知部は、前記駆動回路の内部に配置される、請求項1に記載の電源システム。
  3. 前記電源システムは、前記過電流検知部により前記過電流が検出された場合において、前記電力用半導体スイッチング素子を停止させる停止処理部をさらに備える、請求項2に記載の電源システム。
  4. 前記選択された蓄電装置は、前記複数の蓄電装置のうち、最も高い出力電圧を有する蓄電装置であり、
    前記制御装置は、前記複数の蓄電装置の各々の出力電圧に基づいて、前記複数の蓄電装置のうち、前記選択された蓄電装置を判別する電圧判定部をさらに含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の電源システム。
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