JP2010085265A - 放射線検出装置及び放射線撮影システム - Google Patents

放射線検出装置及び放射線撮影システム Download PDF

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圭司 坪田
Yasuyoshi Ota
恭義 大田
Shinji Imai
真二 今井
Yasuhiro Seto
康宏 瀬戸
Hidekazu Kito
英一 鬼頭
Naoyuki Nishino
直行 西納
Yutaka Yoshida
豊 吉田
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Abstract

【課題】可撓性を有する放射線検出器が被写体の表面形状に倣って変形しても、各画素の感度を一定に補正できるようにして、高品位な放射線画像を得る。
【解決手段】可撓性の放射線検出器30と、該放射線検出器30の変形に伴う放射線12の放射線検出器30の各画素への入射角を検出する入射角検出部110と、入射角に基づいて放射線検出器30の各画素での感度を補正する感度補正部112とを有する。入射角検出部110は、圧力センサ114からの出力に基づいて、放射線検出器30に配列された固形ブロック体32毎の基準面に対する傾斜角を演算する傾斜角演算部126と、各固形ブロック体32から放射線源16への方向が法線方向となる参照傾斜角が配列されたマップと、傾斜角演算部126にて得られた固形ブロック体32毎の傾斜角とに基づいて、画素毎の入射角を求めて入射角情報テーブルに格納する入射角演算部128とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、被写体を透過した放射線を検出し、検出した前記放射線を放射線画像情報に変換する放射線検出器を備えた放射線検出装置及び該放射線検出装置を有する放射線撮影システムに関する。
医療分野において、被写体に放射線を照射し、該被写体を透過した前記放射線を放射線検出器に導いて放射線画像情報を撮影する放射線撮影システムが広汎に使用されている。前記放射線検出器としては、前記放射線画像情報が露光記録される従来からの放射線フイルムや、蛍光体に前記放射線画像情報としての放射線エネルギを蓄積し、励起光を照射することで前記放射線画像情報を輝尽発光光として取り出すことのできる蓄積性蛍光体パネルが知られている。これらの放射線検出器は、前記放射線画像情報が記録された放射線フイルムを現像装置に供給して現像処理を行い、あるいは、前記蓄積性蛍光体パネルを読取装置に供給して読取処理を行うことで、可視画像を得ることができる。
一方、手術室等においては、患者に対して迅速且つ的確な処置を施すため、撮影後の放射線検出器から直ちに放射線画像情報を読み出して表示できることが必要である。このような要求に対応可能な放射線検出器として、放射線を直接電気信号に変換し、あるいは、放射線をシンチレータで可視光に変換した後、電気信号に変換して読み出す固体検出素子を用いた放射線検出器が開発されている。
そして、従来においては、X線固体検出器を可撓性に形成することによって、該X線固体検出器を任意の表面形状に整合させることができるようにしたX線診断装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
また、放射線検出器に荷重が負荷されると、暗電流特性及び感度特性が変化する可能性があるため、これらの特性を利用して放射線検出器に荷重センサを設置して、画質の補正を行うようにした放射線撮影装置が提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開2003−70776号公報 特開2002−357664号公報
ところで、放射線検出器を用いて放射線撮影を行う際には、被写体を放射線検出器に接触させた状態で、被写体に放射線を照射することになる。このとき、放射線検出器が平坦で剛性を有する場合は、被写体と接触しても変形することがないため、放射線検出器内に形成された画素の向き、すなわち、放射線源に対する向きは変化しない。つまり、被写体の表面形状に関わらず、各画素の感度のばらつきは一定である。しかも、平坦で剛性を有する放射線検出器による撮影の実績もあるため、再生された放射線画像の感度のばらつきに対する読影上の注意点も充実したものとなっている。もちろん、再生された放射線画像の感度のばらつきもほぼ一定となっているため、補正する手法も簡単であった。
しかし、可撓性を有する放射線検出器を用いる場合は、放射線検出器が被写体の表面形状に倣って変形し、それによって、放射線検出器の内部に形成された画素の向き、すなわち、放射線源に対する向きが変化することとなる。画素の放射線源に対する向きが変化すると、当該画素に入射する放射線量が変わり、それに応じて感度が変化することになる。つまり、被写体の表面形状によって、各画素の感度のばらつきが変化してしまい、再生された放射線画像を読影する上で、いままでの実績を利用することができないという問題が生じるおそれがある。なお、特許文献1の段落[0008]には、「基板の曲りを求める測定装置と、この測定装置に接続されX線固体検出器の出力信号内に基板の曲りに基づいて存在する画像歪みを修正する補正手段とが設けられていると有利である」との記載があるだけで、どのように基板の曲がりを検出するのか、また、画像歪みがどのような種類のものか具体的な内容が記載されておらず、そのため、どのように構成したらよいか不明である。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、可撓性を有する放射線検出器を用いて、該放射線検出器が被写体の表面形状に倣って変形しても、少なくとも各画素の感度を一定に補正することができ、高品位な放射線画像を得ることができる放射線検出装置及び放射線撮影システムを提供することを目的とする。
第1の本発明に係る放射線検出装置は、可撓性基体と、前記可撓性基体の撮影領域上に形成された複数の画素とを有し、被写体を透過した放射線を検出して放射線画像情報に変換する可撓性の放射線検出器と、前記放射線検出器の変形に伴う前記放射線検出器の局所の傾斜角を検出する角度検出手段と、検出された前記局所の傾斜角に基づいて前記放射線検出器の各画素での少なくとも感度を補正する補正手段とを有することを特徴とする。
第2の本発明に係る放射線撮影システムは、上述した第1の本発明に係る放射線検出装置と、前記放射線を出力する放射線源と、前記放射線源及び前記放射線検出装置を制御する制御装置とを有することを特徴とする。
以上説明したように、本発明に係る放射線検出装置及び放射線撮影システムによれば、可撓性を有する放射線検出器を用いて、該放射線検出器が被写体の表面形状に倣って変形しても、少なくとも各画素の感度を一定に補正することができ、高品位な放射線画像を得ることができる。
以下、本発明に係る放射線検出装置及び放射線撮影システムの実施の形態例を図1〜図23を参照しながら説明する。
先ず、本実施の形態に係る放射線撮影システム10は、図1に示すように、撮影条件に従った線量からなる放射線12を被写体としての被写体(例えば患者14)に照射するための放射線源16と、本実施の形態に係る放射線検出装置18と、該放射線検出装置18によって検出された放射線12に基づく放射線画像情報を表示する表示装置20と、放射線検出装置18、放射線源16及び表示装置20を制御するコンソール22(制御装置)とを備える。コンソール22と、放射線検出装置18、放射線源16及び表示装置20との間は、例えば、UWB(Ultra Wide Band)、IEEE802.11.a/g/n等の無線LAN又はミリ波を用いた無線通信による信号の送受信が行われる。なお、コンソール22には、病院内の放射線科において取り扱われる放射線画像情報やその他の情報を統括的に管理する放射線科情報システム(RIS)24が接続され、また、RIS24には、病院内の医事情報を統括的に管理する医事情報システム(HIS)26が接続される。
本実施の形態に係る放射線検出装置18は、図1に示すように、被写体14を透過した放射線12を検出して放射線画像情報に変換する可撓性の放射線検出器30と、該放射線検出器30上に二次元的に配列された複数の固形ブロック体32とを有する。
また、放射線検出装置18の内部には、放射線検出器30の電源であるバッテリ34と、該バッテリ34から供給される電力により放射線検出器30を駆動制御する制御部36と、放射線検出器30によって検出した放射線12の情報を含む信号をコンソール22との間で送受信する送受信機38と、放射線検出器30の変形に伴う放射線12の放射線検出器30の各画素への入射角を検出する入射角検出部110と、制御部36内に組み込まれ、入射角に基づいて放射線検出器30の各画素での感度を補正する感度補正部112とが収容される。バッテリ34は、少なくとも放射線検出器30、制御部36及び送受信機38に電力を供給する。
入射角検出部110は、隣接する固形ブロック体32の境界部分に設置された複数の圧力センサ114(図1では代表的に1つの圧力センサ114を示しているが、実際には複数の圧力センサ114が設置される)と、制御部36内に組み込まれ、複数の圧力センサ114の出力から入射角を求める演算部116とを有する。圧力センサ114としては、固形ブロック体32の境界部分の圧力、撓み、歪み等を検出することができるセンサであればよく、例えば、金属抵抗体式(金属線や金属箔等)、半導体式、圧電素子式、表面弾性波式、磁歪式、光ファイバ式等の歪ゲージや、圧電センサ(例えば薄膜で柔らかなシート状の圧電センサ等)等を好ましく使用することができる。
ここで、放射線検出装置18の具体例について図2〜図23を参照しながら説明する。
先ず、第1の具体例に係る放射線検出装置(以下、第1放射線検出装置18Aと記す)は、図2に示すように、上述した放射線検出器30と、該放射線検出器30上に配列された複数の第1固形ブロック体32Aとを有する。
放射線検出器30は、図3に示すように、可撓性基体40を有し、該可撓性基体40上に、シンチレータ42と、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)のアレイが形成されたTFT層44と、光電変換層46とがこの順に積層されて構成されている。
シンチレータ42は、被写体14を透過した放射線12(図1参照)を一旦可視光に変換するGOS(Gd22S)又はCsI等の蛍光体にて構成される。TFT層44は、薄膜トランジスタ(TFT52:図4参照)のアレイが形成され、放射線12及び可視光を透過可能となっている。光電変換層46は、アモルファスシリコン(a−Si)等の物質からなる固体検出素子(以下、画素50ともいう)を用いて前記可視光を電気信号に変換する。
可撓性基体40の構成材料としては、例えば特許文献1にも示すように、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド(例えばデュポン社のKapton(登録商標))、ポリスルフォンエーテル(PES)、ポリカーボネート等を用いることができる。
放射線検出器30は、その全体が遮光膜48にて被覆され、外光が光電変換層46に入らないようになっている。放射線検出器30に対する遮光膜48の形成は、ラミネート法やモールド法等を採用するようにしてもよい。
放射線検出器30は、例えば図4に示すように、可視光を電気信号に変換するa−Si等の物質からなる各画素50が形成された光電変換層46を、行列状のTFT52のアレイ(TFT層44)の上に配置した構造を有する。この場合、各画素50では、可視光を電気信号に変換することにより発生した電荷が蓄積され、各行毎にTFT52を順次オンにすることにより前記電荷を画像信号として読み出すことができる。
各画素50に接続されるTFT52には、行方向と平行に延びるゲート線54と、列方向と平行に延びる信号線56とが接続される。各ゲート線54は、行選択走査部58に接続され、各信号線56は、列選択走査部60に接続される。この列選択走査部60は、各信号線56に対応して接続された増幅器62と、サンプルホールド回路64と、信号線56に対して選択走査を行うマルチプレクサ66とを有する。
ゲート線54には、行方向に配列されたTFT52をオンオフ制御する制御信号Von、Voffが行選択走査部58から供給される。この場合、行選択走査部58は、ゲート線54を切り替える複数のスイッチSW1と、スイッチSW1の1つを選択する選択信号を出力するアドレスデコーダ67とを備える。アドレスデコーダ67には、制御部36からアドレス信号が供給される。
また、信号線56には、列方向に配列されたTFT52を介して各画素50に保持されている電荷が流出する。この電荷は、増幅器62によって増幅され、サンプルホールド回路64を介してマルチプレクサ66に供給される。マルチプレクサ66は、信号線56を切り替える複数のスイッチSW2と、スイッチSW2の1つを選択する選択信号を出力するアドレスデコーダ68とを備える。アドレスデコーダ68には、制御部36からアドレス信号が供給される。マルチプレクサ66には、A/D変換器70が接続され、A/D変換器70によってデジタル信号に変換された放射線画像情報が制御部36に供給される。
さらに、第1放射線検出装置18Aの制御部36は、図1に示すように、アドレス信号発生部72と、画像メモリ74と、データメモリ76と、上述した演算部116と、感度補正部112とを備える。
アドレス信号発生部72は、放射線検出器30を構成する行選択走査部58のアドレスデコーダ67及びマルチプレクサ66のアドレスデコーダ68に対してアドレス信号を供給する。画像メモリ74は、例えば図16に示すように、放射線検出器30によって検出された放射線画像情報Dgを第1記憶領域74aに記憶する。データメモリ76は、第1放射線検出装置18Aを特定するためのID情報や、傾斜角を演算するために使用されるマップ118や、演算された画素毎の入射角が格納された入射角情報テーブル120等を記憶する。
送受信機38は、データメモリ76に記憶されたID情報及び画像メモリ74に記憶された放射線画像情報を無線通信によりコンソール22に送信する。
一方、第1放射線検出装置18Aにおける複数の第1固形ブロック体32Aは、図2に示すように、それぞれ上面から見て長方形状を有し、且つ、長辺78の長さが少なくとも放射線検出器30の一辺80の長さを有し、放射線検出器30の一辺80と直交する方向(図2のy方向)に配列されている。複数の第1固形ブロック体32Aは、放射線検出器30のうち、放射線12が照射される面(照射面30a)に配列されている。さらに、図3に示すように、第1固形ブロック体32Aの内部に断熱材82が設置されている。断熱材82としては、発泡スチロールや空気等が挙げられる。
また、第1固形ブロック体32Aは、隣接する他の第1固形ブロック体32Aと対向する面がテーパ面84とされ、対向するテーパ面84の間の距離が放射線検出器30から遠ざかるにつれて徐々に大きくなっている。
さらに、隣接する第1固形ブロック体32Aの下面であって、これら第1固形ブロック体32Aを跨る位置に、圧力センサ114がそれぞれ設置されている。これら圧力センサ114は、入射角検出部110の構成要素である。圧力センサ114の設置位置は、これに限ることなく、例えば図5に示すように、隣接する第1固形ブロック体32Aの対向するテーパ面84が最も接近した部分(底部)に設置してもよい。
放射線検出器30は、複数の第1固形ブロック体32Aの各底面86に対応した領域に画素50が配列されている。この場合、図6に示すように、第1固形ブロック体32Aの各底面に対応した領域内での画素50の配列ピッチPaと、領域間での画素50の配列ピッチPbがほぼ同一となっている。
従って、第1放射線検出装置18Aに対して外力を加えると、隣接する第1固形ブロック体32A間の境界にて曲がり、特に、隣接する第1固形ブロック体32Aを近づける方向に曲げた場合、隣接する第1固形ブロック体32Aの各テーパ面84が接触した段階で曲げが停止することになる。幅の小さい第1固形ブロック体32Aを配列すれば、その分、第1放射線検出装置18A全体での曲率の変化の範囲を大きくとることができ、幅の大きい第1固形ブロック体32Aを配列すれば、その分、第1放射線検出装置18A全体の曲率の変化の範囲を小さくとることができる。もちろん、テーパ面84の傾斜角θや第1固形ブロック体の高さhを適宜変更することによっても、第1放射線検出装置18A全体の曲率の変化の範囲を任意に設定することができる。
また、図7に示すように、隣接する第1固形ブロック体32Aを互いに近づける方向に曲げた場合、その曲げ量に応じた圧力が圧力センサ114に加わることから、圧力センサ114からは、前記曲げ量に応じた信号レベルを有する電気信号(圧力検出信号)が出力される。この場合、曲げ量は、隣接する第1固形ブロック体32Aの各テーパ面84とのなす角φに反比例して大きくなる。仮に、一方の第1固形ブロック体32Aを水平面122上に置き、それに隣接する他方の第1固形ブロック体32Aを傾斜させていくと、図8に示すように、圧力センサ114の出力は、その傾斜角θaに比例して大きくなる。
この場合の第1放射線検出装置18A全体の変形は、第1固形ブロック体32Aの長手方向と直交する方向(図2のy方向参照)についてのみ変形し、第1固形ブロック体の長手方向(図2のx方向参照)については変形しないことから、第1放射線検出装置18Aを、柱状の被写体14の表面形状にほぼ倣った形で設置することができ、例えば被写体14(患者等)の腕、足、胴体を覆うような形でセットすることができ、放射線画像情報としてより多くの情報を得ることが可能となる。
また、第1放射線検出装置18Aを変形させる場合においても、隣接する第1固形ブロック体32A同士の接触によって、それ以上の変形が阻止されるため、過剰の変形を回避することができ、ゲート線54や信号線56等の断線を防ぐことができる。
しかも、光電変換層46を構成する多数の画素50が第1固形ブロック体32Aに底面に位置することから、例えば1つの第1固形ブロック体32Aのある一点に外力が加わったとしても、その外力は集中荷重とはならず、第1固形ブロック体32Aにて分散され、分布荷重として、当該第1固形ブロック体32Aに含まれる画素50全体に加わることとなるため、これら画素50への圧力による影響(例えば歪み)はほとんど生じない。従って、画素50への歪による影響を考慮した画像の補正処理を省略することができる。
また、本実施の形態では、照射面30aに第1固形ブロック体32Aを配列し、さらに、第1固形ブロック体32Aの内部に断熱材82を設置するようにしたので、撮影時の温度変化(例えば被写体14が接触している部分と接触していない部分での温度差等)による画素50への影響がほとんどなくなり、温度変化を考慮した画像の補正処理を省略することができる。
このように、画素50への圧力による影響や温度変化を考慮した画像の補正処理を省略することができるため、コンソール22等での画像処理の高速化を図ることができ、再撮影の要否を判別するための簡易画像処理も高速化することができ、撮影作業の効率化を図ることができる。
ここで、第1放射線検出装置18Aにおける電子回路88の実装について図9〜図12を参照しながら説明する。
先ず、放射線検出器30の可撓性基体40上には、多数の画素50が形成された撮影領域90と、多数の画素50に対して配線される多数のゲート線54の束による第1フレキシブル配線部92と、多数の画素50に対して配線される多数の信号線56の束による第2フレキシブル配線部94とが形成され、さらに、可撓性基体40の端部に、電子回路88が実装されている。
電子回路88としては、上述した制御部36、送受信機38、行選択走査部58、列選択走査部60、A/D変換器70及びバッテリ34が挙げられ、第1フレキシブル配線部92は、撮影領域90から放射線検出器30の他の辺96(上述した一辺80と直交する他の辺)寄りの位置を、該他の辺96に沿って行選択走査部58まで配線され、第2フレキシブル配線部94は、撮影領域90から列選択走査部60にかけて配線されている。
そして、電子回路88は、例えば図2に示すように、複数の第1固形ブロック体32Aのうち、放射線検出器30の少なくとも端部に配置された第1固形ブロック体32Aeの底面に対応する箇所に実装されている。
図10に示すように、端部に配置された第1固形ブロック体32Aeの底面には開口98が形成され、該第1固形ブロック体32Aeを放射線検出器30の端部に設置したとき、電子回路88が開口98を介して第1固形ブロック体32Aeの内部に入り込み、該第1固形ブロック体32Ae内に収容されることになる。この場合、電子回路88の高さとして、第1固形ブロック体32Aeの内部の高さhaまで許容されるため、電子回路88として、フイルム状の電子回路のほか、チップ状の電子部品や固体電子素子等を使用した電子回路を使用することができ、回路構成の選択の幅を広げることができ、設計上の自由度を上げることができる。
その他の例としては、図11に示すように、端部に設置される第1固形ブロック体32Aeの中に予め電子回路88を実装しておき、該電子回路88からの多数の端子(図示せず)を第1固形ブロック体32Aeの底面側に引き出す。一方、放射線検出器30に形成された第1フレキシブル配線部92の多数の端子(図示せず)及び第2フレキシブル配線部94の多数の端子(図示せず)を、第1固形ブロック体32Aeの底面側に引き出された多数の端子の配列ピッチに合わせて、放射線検出器30の端部に位置決め形成する。そして、内部に電子回路88が実装された第1固形ブロック体32Aeを放射線検出器30の端部に設置することで、それぞれ対応する端子が電気的に接続され、電子回路88による放射線画像情報の読み出しが可能となる。
この場合、電子回路88を放射線検出器30に実装する必要がないため、放射線検出器30の製造が容易になる。ただ、多数の端子の位置決めが面倒であるが、予め端子の配列ピッチが設定されたコネクタを用いることにより、多数の端子間の電気的接続を容易にすることができる。
なお、この端部に設置される第1固形ブロック体32Aeの上面あるいは上面の裏面(内面)に鉛板を設置しておけば、放射線12が照射されることによる電子回路88の損傷を回避することができる。
上述の例では、電子回路88を放射線検出器30の端部にまとめて実装した例を示したが、その他、図12に示すように、行選択走査部58を複数に分割して(以下、分割行選択走査部58aと記す)、これら複数の分割行選択走査部58aをシリーズに接続すると共に、各第1固形ブロック体32Aの端部に対応した位置、例えば放射線検出器30の他の辺96(上述した一辺80と直交する他の辺)寄りの位置に実装するようにしてもよい。実装の方法は、上述したように、放射線検出器30上でもよいし、第1固形ブロック体32Aの内部でもよい。分割行選択走査部58aは、全ての第1固形ブロック体32Aに対応して実装するようにしてもよいし、あるいは、1つ置き等、一部の第1固形ブロック体32Aに対応して実装するようにしてもよい。
そして、各第1固形ブロック体32Aにそれぞれ割り当てられた複数行のゲート線54を、対応する分割行選択走査部58aに配線する。すなわち、多数のゲート線54を分割行選択走査部58aに対応してグルーブ分けして配線する(グルーブ配線)。なお、分割行選択走査部58aへの放射線12による損傷を回避するために、各第1固形ブロック体32Aのうち、分割行選択走査部58aが実装される位置に対応する部分に、それぞれ鉛板を設置するようにしてもよい。
この例では、行選択走査部58を各第1固形ブロック体32Aに振り分けるようにしたので、放射線検出器30の端部に実装される電子回路88の数を減らすことができる。これは、画素点数を増やせることにつながり、例えば背骨全体や足全体を撮影する際に用いられる長尺の放射線検出器にも十分に対応させることができる。
ところで、放射線撮影においては、散乱線を除去するためのグリッドを設置することが好ましい。そこで、この実施の形態では、図13に示すように、グリッドを、撮影領域90(図9参照)にかかる複数の第1固形ブロック体32Aに対応して分割されてなる複数の分割グリッド100を用意し、各第1固形ブロック体32Aの内部に、それぞれ分割グリッド100を設置する。分割グリッド100が設置される部分は、電子回路88を除く撮影領域90に対応した領域である。従って、各分割グリッド100の大きさ(外形面積)は、撮影領域90を、分割グリッド100が設置された複数の第1固形ブロック体32Aの個数で均等に割った面積にほぼ等しい。これにより、グリッドを埋設した可撓性のある第1放射線検出装置18Aを提供することが可能となる。
上述した第1放射線検出装置18Aにおいて、該第1放射線検出装置18Aを使用しない場合は、図14に示すように、渦巻状に巻きつけることによって、コンパクトな筒状にすることができ、立て掛けて収納したり、棚等に収納したりすることができる。これは、第1放射線検出装置18Aがコンパクトに収納された検査空間を提供でき、放射線撮影に係る作業をスムーズに行わせることができることにつながる。
なお、端部に設置された第1固形ブロック体32Aeの長手方向に沿った端面に例えば可撓性の把手を設置し、放射線検出器30の裏面にフックを設ければ、第1放射線検出装置18Aを巻きつけた際に、把手をフックに引っ掛けることで、巻きつけた状態を維持させることができ、収納等が容易になる。
次に、入射角検出部110及び感度補正部112について図15〜図18を参照しながら説明する。
先ず、第1放射線検出装置18Aを用いて放射線撮影を行う場合、放射線検出器30の照射面30aが放射線源16と対向するように第1放射線検出装置18Aを設置する。このとき、放射線検出器30の撮影領域90(図9参照)に配列された多数の画素50と放射線源16間の距離のうち、例えば中心部分に位置する画素と放射線源16間の距離が最短となるように設置される。例えば患者14とベッドとの間の所定位置に、第1固形ブロック体32Aが配列された面を放射線源16側とした状態で第1放射線検出装置18Aを設置する。
このとき、患者14の例えば胸部や背骨を撮影する場合、第1固形ブロック体32Aの長手方向が患者14の体軸に沿うようにして第1放射線検出装置18Aを設置する。これにより、第1放射線検出装置18A全体が例えば患者14の背中の表面形状にほぼ倣った形で円弧状に変形することとなる。
このとき、図15に示すように、放射線源16が点光源である場合を想定したとき、放射線源16から1つの第1固形ブロック体32Aの中心までの線分124が、該第1固形ブロック体32Aの法線となる場合(入射角0°)は、該第1固形ブロック体32Aに含まれる複数の画素50の感度は最大感度であり、補正の必要はない。しかし、線分124が法線に対して傾斜していれば、このときの入射角をθbとしたとき、cos(θb)だけ線量が減ることから、その分、感度が低下することになる。従って、本実施の形態は、第1放射線検出装置18Aの変形に伴う感度の低下を補正する。
図16に示すように、入射角検出部110の演算部116は、複数の圧力センサ114からの出力に基づいて、放射線検出器30に配列された第1固形ブロック体32A毎の基準面に対する傾斜角を演算する傾斜角演算部126と、予め第1固形ブロック体32A毎に設定され、各第1固形ブロック体32Aから放射線源16への方向が法線方向となる参照傾斜角θnが配列されたマップ118と、傾斜角演算部126にて得られた第1固形ブロック体32A毎の傾斜角とに基づいて、画素毎の入射角を求めて入射角情報テーブル120に格納する入射角演算部128とを有する。なお、放射線源16が面光源であれば、参照傾斜角θnは0°に固定される。
基準面は、第1放射線検出装置18Aを平坦な面に置いたときに形成される平坦状の照射面30aが該当し、図7に示す水平面122と同じ概念の面である。従って、以後、基準面122と記す。
マップ118は、複数の第1固形ブロック体32Aのうち、撮影領域90の中心画素を含む第1固形ブロック体32Aを基準ブロック体32Ac(図15参照)としたとき、例えば図17に示すように、放射線検出器30に配列された第1固形ブロック体32Aの数と同数のレコードを有し、各レコードには、第1固形ブロック体の番号、第1固形ブロック体に含まれる複数の画素の座標(m行n列:m=0,1,2・・・、n=0,1,2・・・)、基準ブロック体32Acの中心から当該第1固形ブロック体32Aの中心までの距離、参照傾斜角θn、傾斜角が格納されるようになっている。このうち、第1固形ブロック体32Aの番号、第1固形ブロック体32Aに含まれる複数の画素の座標及び基準ブロック体32Acの中心から当該第1固形ブロック体32Aの中心までの距離は製造時に登録され、その他のパラメータ(参照傾斜角θn及び傾斜角)は、傾斜角演算部126での演算処理の際に格納される。
放射線源16が点光源であれば、参照傾斜角θnは、以下のようにして求められる。すなわち、放射線源16から放射線検出器30までの最短距離をLa、当該第1固形ブロック体32Aの中心と基準ブロック体32Acの中心との距離をLbとしたとき、放射線源16を基準とし、且つ、最短距離Laを半径とする第1円弧130と、基準ブロック体32Acの中心を基準とし、且つ、距離Lbを半径とする第2円弧132との交点134を求め、該交点134を接点とする第1円弧130上の接線136と、基準面122とのなす角が参照傾斜角θnとなる。従って、距離Lbは製造時に判明しているため、最短距離Laがわかれば、各第1固形ブロック体32Aでの参照傾斜角θnが求められることとなる。得られた参照傾斜角θnは、マップ118のそれぞれ該当するレコードに格納される。
最短距離Laは、例えば予め固定値として決まっていれば、その固定値をデータメモリ76に登録しておけばよい。あるいは、最短距離Laが撮影のたびに変わるのであれば、医師あるいは放射線技師がコンソール22に接続されたキーボード等の入力装置を使用して入力することで、無線通信にて第1放射線検出装置18Aのデータメモリ76に格納するようにしてもよい。あるいは、外部に設置したデジタルカメラにて定規等と共に撮像した撮像情報に基づいて最短距離Laを演算し、無線通信にて第1放射線検出装置18Aのデータメモリ76に格納するようにしてもよい。
ここで、入射角検出部110の演算部116(傾斜角演算部126等)と感度補正部112での処理を図18のフローチャートも参照しながら説明する。
先ず、図18のステップS1において、各第1固形ブロック体32Aの傾斜角が演算される。なお、便宜的に、図15において、基準ブロック体32Acを基準ブロック32Ac、該基準ブロック32Acの一方に隣接する第1固形ブロック体32Aを第1ブロック32A1、第1ブロック32A1の外側に隣接する第1固形ブロック体32Aを第2ブロック32A2、第2ブロック32A2の外側に隣接する第1固形ブロック体32Aを第3ブロック32A3と記す。
基準ブロック32Acの傾斜角は0°として設定される。第1ブロック32A1の傾斜角(第1傾斜角)は、基準ブロック32Acと第1ブロック32A1間に設置された圧力センサ114からの出力に基づいて求められる。
第2ブロック32A2の傾斜角(第2傾斜角)は、第1ブロック32A1と第2ブロック32A2間に設置した圧力センサ114からの出力に基づいて求められた傾斜角に、第1傾斜角を加算することによって得られる。
同様に、第3ブロック32A3の傾斜角(第3傾斜角)は、第2ブロック32A2と第3ブロック32A3間に設置した圧力センサ114からの出力に基づいて求められた傾斜角に、第2傾斜角を加算することによって得られる。以下同様である。
上述の例は、基準ブロック32Acの一方に配列される第1固形ブロック体32Aについて説明したが、上述と同様の処理は、基準ブロック32Acの他方に配列される第1固形ブロック体32Aについても行われる。
得られた第1傾斜角、第2傾斜角、第3傾斜角・・・は、マップ118のそれぞれ該当するレコードに格納される。
傾斜角演算部126は、上述した傾斜角を求めるための演算手法(アルゴリズム)が例えばソフトウェアとして組み込まれている。
次いで、図18のステップS2において、入射角演算部128は、マップ118の各レコードについて以下の演算を行って全画素50についての入射角θaを演算して入射角情報テーブル120に登録する。入射角情報テーブル120は、全画素の数と同数のレコードを有し、各レコードにそれぞれ対応する画素50の入射角θaが格納される。
すなわち、マップ118の1つのレコード(例えばレコード1)についてみると、該レコード1から参照傾斜角θnと傾斜角の情報を読み出し、以下の計算を行う。
入射角θa=|参照傾斜角θn−傾斜角|
そして、得られた入射角θaを、入射角情報テーブル120のうち、前記レコード1に含まれる複数の画素50に対応する各レコードに格納する。このとき、前記レコード1に登録されている画素50の座標を参照しながら対応するレコードに格納する。
この処理をマップ118の全てのレコードについて行い、これによって、全画素50についてそれぞれ入射角θaが定まることになる。
次に、図18のステップS3において、感度補正部112は、画像メモリ74の第1記憶領域74aに記憶された放射線画像情報Dgからそれぞれ画素値を読み出し、さらに、データメモリ76に記憶された入射角情報テーブル120からそれぞれ入射角θaを読み出し、以下の演算を行って感度を補正する。
すなわち、放射線画像情報Dgから読み出した画素値をDa、入射角情報テーブル120から読み出した前記画素値に対応する画素の入射角をθaとしたとき、Da/cos(θa)を求め、求めた値を当該画素50の画素値とする。
感度が補正された放射線画像情報dDgは、画像メモリ74の第2記憶領域74bに記憶される。
第1放射線検出装置18A及び放射線撮影システム10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作について説明する。
撮影対象である患者14(被写体)の患者情報は、撮影に先立ち、コンソール22に予め登録される。撮影部位や撮影方法が予め決まっている場合には、これらの撮影条件も予め登録しておく。
手術室、検診又は病院内での回診等において、放射線画像情報の撮影を行う場合、医師又は放射線技師は、例えば、上述したように、患者14とベッドとの間の所定位置に、第1固形ブロック体32Aが配列された面を放射線源16側とした状態で第1放射線検出装置18Aを設置する。このとき、第1放射線検出装置18A全体が例えば患者14の背中の表面形状にほぼ倣った形で円弧状に変形することとなる。入射角検出部110の傾斜角演算部126は、各圧力センサ114からの出力に基づいて各第1固形ブロック体32Aの傾斜角を求め、入射角演算部128は、得られた各第1固形ブロック体32Aの傾斜角に基づいて全画素50の入射角θaを求める。
次に、放射線源16を第1放射線検出装置18Aに対向する位置に適宜移動させた後、医師又は放射線技師は、放射線源16の撮影スイッチを操作して撮影を行う。撮影スイッチの操作に基づいて、放射線源16は、無線通信により、コンソール22に対して撮影条件の送信を要求し、コンソール22は、受信した前記要求に基づいて、当該患者14の撮影部位に係る撮影条件を、放射線源16に送信する。放射線源16は、前記撮影条件を受信すると、当該撮影条件に従って、所定の線量からなる放射線12を患者14に照射する。
患者14を透過した放射線12は、第1放射線検出装置18Aのグリッド(複数の分割グリッド100)によって散乱線が除去された後、放射線検出器30に照射される。放射線検出器30を構成するシンチレータ42は、放射線12の強度に応じた強度の可視光を発光し、光電変換層46を構成する各画素50は、可視光を電気信号に変換し、電荷として蓄積する。次いで、各画素50に保持された患者14の放射線画像情報である電荷情報は、制御部36のアドレス信号発生部72から行選択走査部58及び列選択走査部60のマルチプレクサ66に供給されるアドレス信号に従って読み出される。
すなわち、行選択走査部58のアドレスデコーダ67は、アドレス信号発生部72から供給されるアドレス信号に従って選択信号を出力してスイッチSW1の1つを選択し、対応するゲート線54に接続されたTFT52のゲートに制御信号Vonを供給する。一方、マルチプレクサ66のアドレスデコーダ68は、アドレス信号発生部72から供給されるアドレス信号に従って選択信号を出力してスイッチSW2を順次切り替え、行選択走査部58によって選択されたゲート線54に接続された各画素50に保持された電荷情報である放射線画像情報Dgを信号線56を介して順次読み出す。
放射線検出器30の選択されたゲート線54に接続された各画素50から読み出された放射線画像情報Dgは、各増幅器62によって増幅された後、各サンプルホールド回路64によってサンプリングされ、マルチプレクサ66を介してA/D変換器70に供給され、デジタル信号に変換される。デジタル信号に変換された放射線画像情報Dgは、制御部36の画像メモリ74の第1記憶領域74aに一旦記憶される。
同様にして、行選択走査部58のアドレスデコーダ67は、アドレス信号発生部72から供給されるアドレス信号に従ってスイッチSW1を順次切り替え、各ゲート線54に接続されている各画素50に保持された電荷情報である放射線画像情報Dgを信号線56を介して読み出し、マルチプレクサ66及びA/D変換器70を介して制御部36の画像メモリ74の第1記憶領域74aに記憶させる。
このとき、本実施の形態の感度補正部112は、第1記憶領域74aに記憶されている放射線画像情報Dgに対して、入射角演算部128にて得られた全画素50の入射角θaに基づいて感度を補正して、補正後の放射線画像情報dDgを画像メモリ74の第2記憶領域74bに記憶する。
画像メモリ74の第1記憶領域74aに記憶された放射線画像情報Dg及び第2記憶領域74bに記憶された感度補正後の放射線画像情報dDgは、送受信機38を介して、無線通信によりコンソール22に送信される。コンソール22は、受信した放射線画像情報Dg及びdDgに対して所定の画像処理を施した後、登録されている患者14の患者情報と関連付けて該放射線画像情報を記憶する。なお、画像処理の施された放射線画像情報は、コンソール22から表示装置20に送信され、表示装置20は、放射線画像情報を表示する。
以上説明したように、第1放射線検出装置18Aによれば、可撓性を有する放射線検出器30を用いて、該放射線検出器30が被写体14の表面形状に倣って変形しても、各画素50の感度を一定に補正することができ、高品位な放射線画像を得ることができる。また、放射線検出器30の過剰な変形を回避することができ、放射線画像情報への画像歪の発生や断線等の発生がなく、信頼性の向上を図ることができ、しかも、使い勝手や収納等の利便性にも優れたものとなる。
また、第1放射線検出装置18Aにおいては、可撓性基体40上にシンチレータ42、TFT層44、光電変換層46の順に積層され(照射面30aに対して光電変換層46、TFT層44及びシンチレータ42の順に配置され)ているので、シンチレータ42で発生した可視光を、光電変換層46にて効率よく電気信号に変換することができ、この結果、高画質の放射線画像情報を得ることができる。もちろん、上述した図3の積層構造に代えて図19の積層構造にしてもよい。すなわち、可撓性基体40から照射面30a側に向かって、TFT層44、光電変換層46及びシンチレータ42の順に積層するようにしてもよい。
また、第1固形ブロック体32Aを、放射線検出器30の照射面30aに設置するようにしたが、その他、放射線検出器30の照射面30aとは反対側の面に設置するようにしてもよい。
さらに、本実施の形態では、コンソール22と、第1放射線検出装置18A、放射線源16及び表示装置20との間で、無線通信により信号の送受信が行われるので、信号を送受信するためのケーブルが不要となり、医師又は放射線技師の作業に支障を来すおそれがない。従って、医師又は放射線技師は、自己の作業を効率よく行うことが可能となる。
ところで、シンチレータ42に圧力が加わると、信号電荷を蓄積する静電容量が変化するため、暗電流特性及び感度特性が変化する。また、蛍光体によっては荷重負荷により発光量が変化し、結果として感度が局所的に変動する。特に、光電変換層46への画素の配列の仕方によっては、第1固形ブロック体32Aの境界部分に配置される場合もある。この場合、第1放射線検出装置18Aが変形して隣接する第1固形ブロック体32Aが互いに近づく方向に曲がった場合、隣接する第1固形ブロック体32Aの境界部分に配置された画素50には、第1固形ブロック体32Aの底面に対応した位置に設置された画素50よりも大きな圧力が加わり、感度や暗電流特性が大きく変化するおそれがある。
そこで、本実施の形態では、図20に示すように、予め測定された1つの画素50についての圧力に対する暗電流の変化を暗電流情報テーブル140としてデータメモリ76に記憶し、さらに、予め測定された1つの画素50についての圧力に対する感度の変化を感度情報テーブル142としてデータメモリ76に記憶しておく。また、第1固形ブロック体32Aの境界部分に配置された画素50のアドレスが登録された画素情報テーブル144と、第1固形ブロック体32Aの境界部分に配置された画素50に加わる圧力値が格納される圧力情報テーブル146をデータメモリ76に記録しておく。そして、入射角検出部110とは別に、圧力値演算部148と、第2補正部150とを設ける。
ここで、圧力値演算部148と第2補正部150での処理を図21のフローチャートも参照しながら説明する。
先ず、図21のステップS101において、圧力値演算部148は、傾斜角演算部126によって第1固形ブロック体32A毎にマップ118に格納された傾斜角に基づいて、隣接する第1固形ブロック体32Aの境界部分に加わる圧力値を演算する。本実施の形態では、隣接する第1固形ブロック体32Aの境界部分に圧力センサ114を設置するようにしているため、直接圧力センサ114からの検出出力を圧力値としてもよい。この場合、演算処理の高速化を図ることができる。
次いで、図21のステップS102において、圧力値演算部148は、上述のように得られた圧力値と画素情報テーブル144に登録されている画素50のアドレスとを関連付けて圧力情報テーブル146に登録する。
そして、図21のステップS103において、第2補正部150は、第1記憶領域74aに記録されている放射線画像情報Dgの各画素50のうち、圧力情報テーブル146に登録されている画素50の輝度値を、対応する圧力値と暗電流情報テーブル140と感度情報テーブル142とを参照しながら補正する。すなわち、局部的に圧力が加わることによる一部の画素50への暗電流特性及び感度特性の影響が、この補正によって解消されることになり、撮影領域90における各画素50の暗電流特性及び感度特性はそれぞれ一定となる。補正後の放射線画像情報dDgは、画像メモリ74の第2記憶領域74bに記憶される。
なお、本実施の形態では、医師又は放射線技師による放射線源16の撮影スイッチの操作に基づいて放射線撮影が行われるが、医師又は放射線技師によるコンソール22への操作に基づいて放射線撮影が行われるようにしてもよい。
さらにまた、本実施の形態では、上述した構成に代えて、例えば、入射した放射線12の線量をアモルファスセレン(a−Se)等の物質からなる固体検出素子を用いた光電変換層によって直接電気信号に変換してもよい。この場合、遮光膜48の形成を省略することが可能となる。
また、光変換方式の放射線検出器を利用して放射線画像情報を取得することもできる。この光変換方式の放射線検出器では、マトリクス状に配列された各固体検出素子に放射線が入射すると、その線量に応じた静電潜像が固体検出素子に蓄積記録される。静電潜像を読み取る際には、放射線検出器に可撓性を有する有機EL(エレクトロルミネッセンス)等で読取光を照射し、発生した電流の値を放射線画像情報として取得する。なお、放射線検出器は、消去光を放射線検出器に照射することで、残存する静電潜像である放射線画像情報を消去して再使用することができる(特開2000−105297号公報参照)。
さらに、第1放射線検出装置18Aは、手術室等で使用されるとき、血液やその他の雑菌が付着するおそれがある。そこで、第1放射線検出装置18Aを防水性、密閉性を有する構造とし、必要に応じて殺菌洗浄することにより、1つの第1放射線検出装置18Aを繰り返し続けて使用することができる。もちろん、第1固形ブロック体32Aの底面と放射線検出器30の照射面とに例えば面ファスナーを設置することによって、第1固形ブロック体32Aを放射線検出器30から着脱自在とするようにしてもよい。これにより、第1固形ブロック体32Aや放射線検出器30の洗浄等が容易になるほか、光変換方式の放射線検出器に適用した場合に、第1固形ブロック体32Aを外すことができることから、画像読み取りが容易になるというメリットもある。
また、第1放射線検出装置18Aと外部機器との間での無線通信は、通常の電波による通信に代えて、赤外線等を用いた光無線通信で行うようにしてもよい。
また、上述した放射線検出器30では、TFT52を用いた例を示したが、その他、CMOS(Complementary Metal−Oxside Semiconductor)イメージセンサ等、他の撮像素子と組み合わせて実現してもよい。さらにまた、TFT52で言うところのゲート信号に相当するシフトパルスにより電荷をシフトしながら転送するCCD(Charge−Coupled Device)イメージセンサに置き換えることも可能である。
次に、第2の実施の形態に係る放射線検出装置(以下、第2放射線検出装置18Bと記す)について図22〜図23を参照しながら説明する。
この第2放射線検出装置18Bは、図22に示すように、上述した第1放射線検出装置18Aとほぼ同様の構成を有するが、複数の固形ブロック体32が、それぞれ上面から見て四角形状を有し、放射線検出器30に対してマトリクス状に配列された第2固形ブロック体32Bである点で異なる。すなわち、各第2固形ブロック体32Bは例えば四角錘台の形状を有する。
従って、第2放射線検出装置18Bに対して外力を加えると、隣接する第2固形ブロック体32B間の境界にて曲がり、特に、隣接する第2固形ブロック体32Bを近づける方向に曲げた場合、隣接する第2固形ブロック体32Bの各テーパ面84が接触した段階で曲げが停止することになる。つまり、隣接する第2固形ブロック体32B同士の接触によって、それ以上の変形が阻止されるため、過剰の変形を回避することができ、ゲート線54や信号線56等の断線を防ぐことができる。
この第2放射線検出装置18Bにおいては、第1放射線検出装置18Aとは異なり、一方向(図2や図22のy方向)だけでなく、x方向にも変形することから、自由曲面にほぼ倣った形で変形させることができる。そのため、頭部や、曲げた状態の肘や膝等を放射線撮影することも可能となる。
この第2放射線検出装置18Bにおいても、上述した第1放射線検出装置18Aと同様に、電子回路88を、複数の第2固形ブロック体32Bのうち、放射線検出器30の少なくとも端部に配置された放射線検出器の一辺に沿って並ぶ複数の第2固形ブロック体32Beの底面に対応する箇所に実装したり、第2固形ブロック体32Beの中に実装するようにしてもよい。この場合、電子回路88を、第2固形ブロック体32Beの個数に合わせて分離した回路構成とすることが望ましい。
また、シリーズに接続された複数の分割行選択走査部58aを、各第2固形ブロック体32Bの端部に対応した位置、例えば放射線検出器30の他の辺96(上述した一辺80と直交する他の辺)寄りの位置に実装するようにしてもよい。実装の方法は、上述したように、放射線検出器30上でもよいし、第2固形ブロック体32Bの内部でもよい。
さらにまた、撮影領域90(図9参照)にかかる複数の第2固形ブロック体32Bに対応して分割されてなる複数の分割グリッド100を用意し、各第2固形ブロック体32Bの内部に、それぞれ分割グリッド100を設置するようにしてもよい。
ここで、第2放射線検出装置18Bに適用させた入射角検出部110、特に、傾斜角演算部126でのアルゴリズムの一例について説明する。
先ず、放射線源16が点光源であれば、各第2固形ブロック体32Bの参照傾斜角θnは、上述した第1放射線検出装置18Aにおいて参照傾斜角θnを求める手順と同様の手順にて求めることができる。放射線源16が面光源であれば、参照傾斜角θnは0°である。
そして、各第2固形ブロック体32Bの傾斜角は、以下のようにして求められる。なお、便宜的に、図23に示すように、撮影領域90の中心画素を含む第2固形ブロック体32Bを基準ブロック32Bc、該基準ブロック32Bcのx方向の一方に隣接する第2固形ブロック体をブロックx1、ブロックx1に隣接する第2固形ブロック体をブロックx2、ブロックx2に隣接する第2固形ブロック体をブロックx3とし、基準ブロック32Bcのy方向の一方に隣接する第2固形ブロック体をブロックy1、ブロックy1に隣接する第2固形ブロック体をブロックy2、ブロックy2に隣接する第2固形ブロック体をブロックy3とする。つまり、ここでは、図23において、第1領域138aに含まれる第2固形ブロック体32Bを対象としている。
圧力センサ114は、例えば基準ブロック32Bcとブロックx1の境界部分、ブロックx1とブロックx2の境界部分、ブロックx2とブロックx3の境界部分に設置され、さらに、例えば基準ブロック32Bcとブロックy1の境界部分、ブロックy1とブロックy2の境界部分、ブロックy2とブロックy3の境界部分に設置される。
先ず、基準ブロック32Bcの傾斜角は0°として設定される。ブロックx1の傾斜角θx1は、基準ブロック32Bcとブロックx1間に設置された圧力センサ114からの出力に基づいて求められる。ブロックx2の傾斜角θx2は、ブロックx1とブロックx2間に設置した圧力センサ114からの出力に基づいて求められた傾斜角に、傾斜角θx1を加算することによって得られる。同様に、ブロックx3の傾斜角θx3は、ブロックx2とブロックx3間に設置した圧力センサ114からの出力に基づいて求められた傾斜角に、傾斜角θx2を加算することによって得られる。以下同様である。また、ブロックy1の傾斜角θy1、ブロックy2の傾斜角θy2、ブロックy3の傾斜角θy3等についても上述と同様にして求められる。
さらに、この第2放射線検出装置18Bでは、ブロックx1とブロックy1で挟まれたブロックxy11、ブロックx2とブロックy2で挟まれたブロックxy12、ブロックxy22、ブロックxy21、ブロックx3とブロックy3で挟まれたブロックxy13、ブロックxy23、ブロックxy33、ブロックxy32、ブロックxy31等の傾斜角も求める。
例えばブロックxy11の傾斜角は、傾斜角θx1=傾斜角θy1であれば、傾斜角θx1又は傾斜角θy1とし、傾斜角θx1と傾斜角θy1とが異なる場合は、|傾斜角θx1−傾斜角θy1|/2を求め、この値を、傾斜角θx1及び傾斜角θy1のうち、小さい傾斜角に加算することで求められる。
ブロックxy12、ブロックxy22、ブロックxy21の各傾斜角は、傾斜角θx2=傾斜角θy2であれば、傾斜角θx2又は傾斜角θy2とし、傾斜角θx2と傾斜角θy2とが異なる場合は、|傾斜角θx2−傾斜角θy2|/4を求め、この値θkを、傾斜角θx2及び傾斜角θy2のうち、小さい傾斜角から順番に加算していく。例えば傾斜角θx2<傾斜角θy2であれば、ブロックxy12の傾斜角=傾斜角θx2+θk、ブロックxy22の傾斜角=傾斜角θx2+2θk、ブロックxy21の傾斜角=傾斜角θx2+3θkとなる。
ブロックxy13、ブロックxy23、ブロックxy33、ブロックxy32、ブロックxy31の各傾斜角は、傾斜角θx3=傾斜角θy3であれば、傾斜角θx3又は傾斜角θy3とし、傾斜角θx3と傾斜角θy3とが異なる場合は、|傾斜角θx3−傾斜角θy3|/6を求め、この値θmを、傾斜角θx3及び傾斜角θy3のうち、小さい傾斜角から順番に加算していく。例えば傾斜角θx3<傾斜角θy3であれば、ブロックxy13の傾斜角=傾斜角θx3+θm、ブロックxy23の傾斜角=傾斜角θx3+2θm、ブロックxy33の傾斜角=傾斜角θx2+3θm、ブロックxy32の傾斜角=傾斜角θx3+4θm、ブロックxy31の傾斜角=傾斜角θx3+5θmとなる。以下同様である。
上述の例は、第1領域138aに配列される第2固形ブロック体32Bについて説明したが、上述と同様の処理は、第2領域138b〜第4領域138dに配列されるその他の第2固形ブロック体32Bについても行われる。
得られた傾斜角θx1、傾斜角θx2、傾斜角θx3等は、マップ118のそれぞれ該当するレコードに格納される。
なお、入射角演算部128での処理及び感度補正部112での処理、並びに圧力値演算部148及び第2補正部150での処理は、第1放射線検出装置18Aの場合と同様であるため、ここではその重複説明を省略する。
このように、第2放射線検出装置18Bにおいても、第1放射線検出装置18Aと同様に、可撓性を有する放射線検出器30を用いて、該放射線検出器30が被写体14の表面形状に倣って変形しても、各画素50の感度を一定に補正することができ、高品位な放射線画像を得ることができる。また、放射線検出器30の過剰な変形を回避することができ、放射線画像情報への画像歪の発生や断線等の発生がなく、信頼性の向上を図ることができ、しかも、使い勝手や収納等の利便性にも優れたものとなる。
なお、本発明に係る放射線検出装置及び放射線撮影システムは、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
例えば、放射線検出器30上に少なくとも1つの第1固形ブロック体32Aと、複数の第2固形ブロック体32Bを配列するようにしてもよい。その一例を示すと、図22に示す第2放射線検出装置18Bにおいて、電子回路88が実装される複数の第2固形ブロック体32Beの代わりに1つの第1固形ブロック体32Aeを配列するようにしてもよい。
本実施の形態に係る放射線検出装置及び放射線撮影システムを示す構成図である。 第1放射線検出装置の外観を示す斜視図である。 第1放射線検出装置の要部を示す縦断面図である。 放射線検出器の回路構成を示すブロック図である。 圧力センサの設置位置の他の例を示す縦断面図である。 第1固形ブロック体と放射線検出器の画素配列との関係を示す説明図である。 第1固形ブロック体の変形と傾斜角との関係を示す説明図である。 第1固形ブロック体の傾斜角と圧力センサの出力の関係を示すグラフである。 放射線検出器への配線と電子回路の実装状態の一例を示す説明図である。 電子回路を放射線検出器に実装した状態を一部省略して示す断面図である。 電子回路を第1固形ブロック体の内部に実装した状態を一部省略して示す断面図である。 第1固形ブロック体に対応したゲート線のグルーブ配線の一例を示す説明図である。 第1固形ブロック体の内部に分割グリッドを設置した状態を示す斜視図である。 第1放射線検出装置を渦巻状に巻きつけた状態を示す説明図である。 第1固形ブロック体の傾斜角を求める手順を説明するための図である。 入射角検出部及び感度補正部の構成を示す機能ブロック図である。 マップの内訳を示す説明図である。 入射角検出部の演算部(傾斜角演算部等)と感度補正部での処理を示すフローチャートである。 第1放射線検出装置の要部の他の例を示す縦断面図である。 入射角検出部とは別に圧力値演算部及び第2補正部を設けた例を示す機能ブロック図である。 圧力値演算部と第2補正部での処理を示すフローチャートである。 第2放射線検出装置の外観を示す斜視図である。 第2放射線検出装置に対応した第2固形ブロック体の傾斜角を求める手順を説明するための図である。
符号の説明
10…放射線撮影システム
12…放射線
14…被写体(患者)
16…放射線源
18…放射線検出装置
20…表示装置
30…放射線検出器
32…固形ブロック体
34…バッテリ
36…制御部
38…送受信機
40…可撓性基体
50…画素
74…画像メモリ
76…データメモリ
110…入射角検出部
112…感度補正部
114…圧力センサ
118…マップ
120…入射角情報テーブル
126…傾斜角演算部
128…入射角演算部
130…第1円弧
132…第2円弧
134…交点
136…接線
140…暗電流情報テーブル
142…感度情報テーブル
144…画素情報テーブル
146…圧力情報テーブル
148…圧力値演算部
150…第2補正部

Claims (15)

  1. 可撓性基体と、前記可撓性基体の撮影領域上に形成された複数の画素とを有し、被写体を透過した放射線を検出して放射線画像情報に変換する可撓性の放射線検出器と、
    前記放射線検出器の変形に伴う前記放射線検出器の局所の傾斜角を検出する角度検出手段と、
    検出された前記局所の傾斜角に基づいて前記放射線検出器の各画素での少なくとも感度を補正する補正手段とを有することを特徴とする放射線検出装置。
  2. 請求項1記載の放射線検出装置において、
    さらに、前記放射線検出器の変形に伴う前記放射線の前記放射線検出器の各画素への入射角を検出する入射角検出手段を有し、
    前記補正手段は、前記入射角に基づいて前記放射線検出器の各画素での感度を補正する補正部を有することを特徴とする放射線検出装置。
  3. 請求項2記載の放射線検出装置において、
    前記放射線検出器上に二次元的に配列された複数の固形ブロック体を有し、
    前記角度検出手段は、隣接する前記固形ブロック体の境界部分に設置された複数のセンサと、複数の前記センサからの出力に基づいて、前記放射線検出器に配列された固形ブロック体毎の基準面に対する傾斜角を演算する傾斜角演算部とを有し、
    前記入射角検出手段は、予め各固形ブロック体毎に設定され、各固形ブロック体から放射線源への方向が法線方向となる参照傾斜角が配列されたマップと、前記傾斜角演算部にて得られた各固形ブロック体毎の傾斜角とに基づいて、各画素毎の入射角を求める入射角演算部とを有することを特徴とする放射線検出装置。
  4. 請求項3記載の放射線検出装置において、
    前記マップに配列された前記固形ブロック体の参照傾斜角は、
    複数の前記固形ブロック体のうち、前記撮影領域の中心画素を含む固形ブロック体を基準固形ブロック体とし、
    前記放射線源から前記放射線検出器までの最短距離をLa、前記固形ブロック体の中心と前記基準固形ブロック体の中心との距離をLbとしたとき、
    前記放射線源を基準とし前記最短距離Laを半径とする第1円弧と前記基準固形ブロック体の中心を基準とし前記距離Lbを半径とする第2円弧との交点を接点とする前記第1円弧上の接線と、前記基準面とのなす角であることを特徴とする放射線検出装置。
  5. 請求項3又は4記載の放射線検出装置において、
    前記感度補正手段は、前記画素から読み出された画素値をDaとし、対応する前記画素の入射角をθaとしたとき、Da/cos(θa)を求めて、前記画素の画素値を補正することを特徴とする放射線検出装置。
  6. 請求項2記載の放射線検出装置において、
    さらに、検出された前記局所の傾斜角に基づいて、該局所の折れ曲がり具合を圧力値として検出する圧力検出手段を有し、
    前記補正手段は、さらに、前記局所の圧力値に基づいて、該局所における感度及び暗電流のうち少なくとも1つを補正する第2補正部を有することを特徴とする放射線検出装置。
  7. 請求項6記載の放射線検出装置において、
    前記放射線検出器上に二次元的に配列された複数の固形ブロック体を有し、
    前記角度検出手段は、隣接する前記固形ブロック体の境界部分に設置された複数のセンサと、複数の前記センサからの出力に基づいて、前記放射線検出器に配列された固形ブロック体毎の基準面に対する傾斜角を演算する傾斜角演算部とを有し、
    前記圧力検出手段は、演算された前記傾斜角から前記固形ブロック体の境界部分に加わる圧力値を検出し、
    前記第2補正部は、検出された圧力値に基づいて前記固形ブロック体の境界部分に対応する画素の感度及び暗電流のうち少なくとも1つを補正することを特徴とする放射線検出装置。
  8. 請求項3〜5、7のいずれか1項に記載の放射線検出装置において、
    前記センサは、圧力センサであることを特徴とする放射線検出装置。
  9. 請求項3〜5、7、8のいずれか1項に記載の放射線検出装置において、
    前記固形ブロック体は、隣接する他の固形ブロック体と対向する面がテーパ面とされ、前記対向する面の間の距離が前記放射線検出器から遠ざかるにつれて徐々に大きくなっていることを特徴とする放射線検出装置。
  10. 請求項3〜5、7〜9のいずれか1項に記載の放射線検出装置において、
    前記放射線検出器は、複数の前記固形ブロック体の各底面に対応した領域に画素が配列され、
    前記入射角検出手段は、同一の前記固形ブロック体に含まれる複数の画素の入射角はそれぞれ同一であるとして検出することを特徴とする放射線検出装置。
  11. 請求項10記載の放射線検出装置において、
    前記固形ブロック体の各底面に対応した領域内での画素の配列ピッチと、前記領域間での画素の配列ピッチがほぼ同一であることを特徴とする放射線検出装置。
  12. 請求項3〜5、7〜11のいずれか1項に記載の放射線検出装置において、
    各前記固形ブロック体は、上面から見て長方形状を有し、且つ、長辺の長さが少なくとも前記放射線検出器の一辺の長さを有し、
    複数の前記固形ブロック体は、前記放射線検出器の前記一辺と直交する方向に配列されていることを特徴とする放射線検出装置。
  13. 請求項3〜5、7〜12のいずれか1項に記載の放射線検出装置において、
    各前記固形ブロック体は、上面から見て四角形状を有し、
    複数の前記固形ブロック体は、前記放射線検出器に対してマトリクス状に配列されていることを特徴とする放射線検出装置。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の放射線検出装置と、前記放射線を出力する放射線源と、前記放射線源及び前記放射線検出装置を制御する制御装置とを有することを特徴とする放射線撮影システム。
  15. 請求項14記載の放射線撮影システムにおいて、
    前記放射線検出装置は、前記放射線検出器にて変換された前記放射線画像情報を、無線通信により前記制御装置に送信することを特徴とする放射線撮影システム。
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