JP2009028234A - 放射線画像撮影システム - Google Patents

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Takeshi Tanabe
剛 田辺
Hidekazu Kito
英一 鬼頭
Takuya Yoshimi
琢也 吉見
Takeshi Kuwabara
健 桑原
Kazuharu Ueda
和治 植田
Makoto Iriuchijima
誠 入内島
Yasuyoshi Ota
恭義 大田
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Abstract

【課題】放射線検出カセッテ内に収納された放射線検出器の機能低下を効果的に防止することができ、さらに、得られる放射線画像へのノイズの影響を低減してその精度を向上させることができる放射線画像撮影システムを提供する。
【解決手段】放射線画像撮影システム10は、放射線画像撮影で用いられ、上面に患者14が横臥する撮影用ベッド16と、被写体を透過した放射線を検出し、放射線画像情報に変換する放射線検出器40、及び、放射線検出器40に接続され、前記放射線画像情報をコンソール28側の画像処理部100に送信する送受信機48をケーシング34内に収納し、前記撮影用ベッド16に配置される放射線検出カセッテ24とを備え、前記撮影用ベッド16には、放射線検出カセッテ24を冷却するカセッテ冷却機構72が設けられる。
【選択図】図4

Description

本発明は、被写体が横臥する撮影用ベッドと、被写体を透過した放射線を検出し、放射線画像情報に変換する放射線変換パネルを収納する放射線検出カセッテとを備える放射線画像撮影システムに関する。
医療分野において、被写体に放射線を照射し、被写体を透過した放射線を放射線変換パネルに導いて放射線画像を撮影する放射線画像撮影装置が広汎に使用されている。この場合、放射線変換パネルとしては、放射線画像が露光記録される従来からの放射線フイルムや、蛍光体に放射線画像としての放射線エネルギを蓄積し、励起光を照射することで放射線画像を輝尽発光光として取り出すことのできる蓄積性蛍光体パネルが知られている。これらの放射線変換パネルは、放射線画像が記録された放射線フイルムを現像装置に供給して現像処理を行い、あるいは、蓄積性蛍光体パネルを読取装置に供給して読取処理を行うことで、可視画像としての放射線画像が得られる。
一方、手術室等においては、患者に対して迅速且つ的確な処置を施すため、撮影後の放射線変換パネルから直ちに放射線画像を読み出して表示できることが必要である。このような要求に対応可能な放射線変換パネルとして、放射線を直接電気信号に変換し、あるいは、放射線をシンチレータで可視光に変換した後、電気信号に変換して読み出す固体検出素子を用いた放射線検出器が開発されている。
このような放射線検出器に関連し、例えば、特許文献1には、放射線検出器を筐体内に収納し、撮影用ベッドの上面と前記被写体との間に配置可能な放射線検出カセッテ(電子カセッテ)が開示されている。
特開2003−172783号公報
ところで、前記の放射線画像は、医師による誤った診断等を回避するため、極めて高精度且つ正確な画像である必要があり、放射線検出器から画像処理手段へと送信される前記放射線検出器で取得される放射線画像情報は、ノイズ等の影響がない極めて高精度且つ正確なデータである必要がある。
ところが、特許文献1に記載の放射線検出カセッテでは、当該放射線検出カセッテ内部に収納された電子部品等から発せられる熱や、手術室内の空調温度を適温以下に下げることができないことにより、当該放射線検出カセッテ内の温度が上昇する可能性がある。そうすると、放射線検出カセッテ内に収納された放射線検出器の機能低下や、電子部品の暗電流の増加等が引き起こされ、結果として、前記放射線画像情報のノイズが増加して、所望の高精度な放射線画像を得ることが難しくなるという問題がある。
本発明は、上記従来の課題を考慮してなされたものであり、放射線検出カセッテ内に収納された放射線検出器の機能低下を効果的に防止することができ、さらに、得られる放射線画像へのノイズの影響を低減してその精度を向上させることができる放射線画像撮影システムを提供することを目的とする。
本発明に係る放射線画像撮影システムは、放射線画像撮影で用いられ、上面に被写体が横臥する撮影用ベッドと、前記被写体を透過した放射線を検出し、放射線画像情報に変換する放射線変換パネル、及び、前記放射線変換パネルに接続され、前記放射線画像情報を画像処理手段に送信する送信部をケーシング内に収納し、前記撮影用ベッドに配置される放射線検出カセッテとを備え、前記撮影用ベッドには、前記放射線検出カセッテを冷却する冷却手段が設けられていることを特徴とする。
このような構成によれば、前記冷却手段により放射線検出カセッテ内部の温度上昇を有効に抑えることができ、放射線変換パネルの機能低下や、各種電子部品等での暗電流の増加等による画像劣化を低減して高精度且つ正確な放射線画像を得ることが可能となる。しかも、放射線検出カセッテ内に放射線変換パネルの機能低下を防止するための冷却機構を設ける必要がなくなるため、当該放射線検出カセッテの内部構造の簡素化や小型軽量化、コスト低減を図ることが可能となる。
また、前記冷却手段が、前記撮影用ベッドに横臥する被写体の撮影部位に対応して配置される前記放射線検出カセッテに応じて移動可能であると、被写体の撮影部位に応じて配置される放射線検出カセッテの位置に応じて冷却手段を配置することができる。このため、被写体の撮影部位に影響を受けることなく、確実に冷却手段により放射線検出カセッテを冷却することが可能となる。
さらに、前記冷却手段は、前記放射線検出カセッテの前記放射線の照射面とは反対側の背面に配設され、前記放射線検出カセッテの前記ケーシングは、前記冷却手段側の前記背面に放熱部を設けていると、該放熱部を介して放射線検出カセッテ内部で発せられる熱を効率的に冷却手段で吸熱することが可能となる。
さらにまた、前記放射線検出カセッテ内の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段で検出された放射線検出カセッテ内の温度に応じて、前記冷却手段の運転を制御する制御手段とを備えると、放射線検出カセッテ内の温度を容易に所望の温度に維持することが可能となり、一層確実に放射線画像の劣化を防止することが可能となる。
本発明によれば、放射線検出カセッテが配置される撮影用ベッドに冷却手段を設けたことにより、放射線検出カセッテを冷却し、当該放射線検出カセッテ内部の温度上昇を有効に抑えることができる。このため、放射線検出カセッテ内に収納される放射線変換パネルの機能低下や、各種電子部品等での暗電流の増加等による画像劣化を低減して高精度且つ正確な放射線画像を得ることが可能となる。
以下、本発明に係る放射線画像撮影システムについて好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る放射線画像撮影システム10が設置された手術室12の説明図である。手術室12には、放射線画像撮影システム10に加えて、患者14が横臥する撮影用ベッド(手術台)16が配置される。
放射線画像撮影システム10は、撮影条件に従った線量からなる放射線Xを患者14に照射するための撮影装置22と、患者14を透過した放射線Xを検出する放射線検出器(後述)を内蔵した放射線検出カセッテ24と、放射線検出器によって検出された放射線Xに基づく放射線画像を表示する表示装置26と、撮影装置22、放射線検出カセッテ24及び表示装置26を制御するコンソール(制御装置)28とを備える。なお、撮影装置22、放射線検出カセッテ24、表示装置26及びコンソール28間は、それぞれ電源ケーブル(電源系統)や信号ケーブル(信号系統)により接続され、信号の送受信が行われる。
本実施形態の場合、放射線検出カセッテ24は、撮影用ベッド16の下面に吊下げ支持され、当該撮影用ベッド16の長手方向(患者14の横臥方向)に移動可能なカセッテ収納部29内に配置される。カセッテ収納部29は、撮影用ベッド16の一側面に前記放射線検出カセッテ24を挿入するための開口29aを設けた箱状のポケットである。
撮影装置22は、自在アーム30に連結され、患者14の撮影部位に応じた所望の位置に移動可能であるとともに、医師18による手術の邪魔とならない位置に待避可能である。同様に、表示装置26は、自在アーム32に連結され、撮影された放射線画像を医師18が容易に確認できる位置に移動可能である。
図2は、放射線検出カセッテ24の一部切断斜視説明図である。放射線検出カセッテ24は、放射線Xを透過させる材料からなるケーシング34を備える。ケーシング34の内部には、放射線Xが照射されるケーシング34の照射面36側から、患者14による放射線Xの散乱線を除去するグリッド38、患者14を透過した放射線Xを検出する放射線検出器(放射線変換パネル)40、及び、放射線Xのバック散乱線を吸収する鉛板42が順に配設される。なお、ケーシング34の照射面36をグリッド38として構成してもよい。
ケーシング34の内部には、外部の電源、例えば、コンソール28から放射線検出カセッテ24への給電を行う電源ケーブル43が接続された電源44と、電源44から供給される電力により放射線検出器40を駆動制御するカセッテ制御部46と、放射線検出器40によって検出した放射線Xの情報を含む信号をコンソール28との間で送受信する信号ケーブル47が接続された送受信機(送信部)48とが収容される。図2中の参照符号49は、温度センサであり、当該ケーシング34内部の温度を検出する温度検出手段である。なお、カセッテ制御部46及び送受信機48には、放射線Xが照射されることによる損傷を回避するため、ケーシング34の照射面36側に鉛板等を配設しておくことが好ましい。また、電源44の代わりに又は電源44と共に、放射線検出カセッテ24内に充電自在なバッテリを搭載することもできる。
図3は、放射線検出器40の回路構成ブロック図である。放射線検出器40は、放射線Xを感知して電荷を発生させるアモルファスセレン(a−Se)等の物質からなる光電変換層51を行列状の薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)52のアレイの上に配置した構造を有し、発生した電荷を蓄積容量53に蓄積した後、各行毎にTFT52を順次オンにして、電荷を画像信号として読み出す。図3では、光電変換層51及び蓄積容量53からなる1つの画素50と1つのTFT52との接続関係のみを示し、その他の画素50の構成については省略している。
各画素50に接続されるTFT52には、行方向と平行に延びるゲート線54と、列方向と平行に延びる信号線56とが接続される。各ゲート線54は、ライン走査駆動部58に接続され、各信号線56は、読取回路を構成するマルチプレクサ66に接続される。
ゲート線54には、行方向に配列されたTFT52をオンオフ制御する制御信号Von、Voffがライン走査駆動部58から供給される。この場合、ライン走査駆動部58は、ゲート線54を切り替える複数のスイッチSW1と、スイッチSW1の1つを選択する選択信号を出力するアドレスデコーダ60とを備える。アドレスデコーダ60には、カセッテ制御部46からアドレス信号が供給される。
また、信号線56には、列方向に配列されたTFT52を介して各画素50の蓄積容量53に保持されている電荷が流出する。この電荷は、増幅器62によって増幅される。増幅器62には、サンプルホールド回路64を介してマルチプレクサ66が接続される。マルチプレクサ66は、信号線56を切り替える複数のスイッチSW2と、スイッチSW2の1つを選択する選択信号を出力するアドレスデコーダ68とを備える。アドレスデコーダ68には、カセッテ制御部46からアドレス信号が供給される。マルチプレクサ66には、A/D変換器70が接続され、A/D変換器70によってデジタル信号に変換された放射線画像情報がカセッテ制御部46に供給される。
ところで、放射線検出カセッテ24に収納される放射線検出器40は、一般に高温で機能低下を生じることがあり、例えば、前記のアモルファスセレンでは、高温になると構造が変化して機能が低下してしまうため、所定の温度範囲内で使用する必要がある。また、放射線検出カセッテ24に搭載されるカセッテ制御部46や送受信機48に内蔵される電子部品は、温度が上昇するといわゆる暗電流が増幅され大きなノイズを生じるものもある。
一方、放射線画像撮影システム10では、医師による誤った診断等を回避するため、所望の高精度からなる放射線画像を表示装置26にて表示することが好ましい。
そこで、本実施形態に係る放射線画像撮影システム10では、放射線検出カセッテ24を冷却する手段を撮影用ベッド16に配設することにより、放射線画像の高精度化を図っている。図4Aは、放射線画像撮影システム10に備えられる撮影用ベッド16の概略側面図であり、図4Bは、図4Aに示す撮影用ベッド16の概略底面図である。
図1、図4A及び図4Bに示すように、カセッテ収納部29は、撮影用ベッド16の下面にその長手方向に沿って敷設された一対のレール71に対して、図示しないスライダ部材を介して吊下げ支持されることで所望の位置に移動自在である。このようなカセッテ収納部29において、放射線検出カセッテ24が載置される載置面29bの背面(底面)にはカセッテ冷却機構(冷却手段)72が設けられている。
カセッテ冷却機構72は、例えば、電流を流すと吸熱及び発熱を生じるペルチェ素子を用いた冷却装置73を備え、放射線検出カセッテ24から発せられる熱(排熱)を前記載置面29bを介して吸熱し、これにより、当該放射線検出カセッテ24を冷却可能である。そこで、本実施形態の場合、カセッテ収納部29、特に載置面29bを熱伝導率の大きな材料、例えば、アルミニウムやカーボンにより形成している。さらに、放射線検出カセッテ24については、少なくとも載置面29bに当接する背面(照射面36の反対側)に、熱伝導率の大きな材料、例えば、アルミニウムやカーボンで形成された放熱部37を設けている(図5参照)。この放熱部37は、ケーシング34の他の面にも配設可能であり、ケーシング34自体を放熱部37を構成する材料で構成することもできる。但し、照射面36は放射線Xの透過性が要求されることから、ケーシング34全体を放熱部37として構成する場合には、放射線Xを吸収する金属等以外で熱伝導率の大きな材料、例えば、前記のカーボン等を用いる必要がある。
図6は、撮影装置22、放射線検出カセッテ24、表示装置26、コンソール28及びカセッテ冷却機構72を搭載した撮影用ベッド16からなる放射線画像撮影システム10のブロック説明図である。なお、コンソール28には、病院内の放射線科において取り扱われる放射線画像情報やその他の情報を統括的に管理する放射線科情報システム(RIS)31が接続され、また、RIS31には、病院内の医事情報を統括的に管理する医事情報システム(HIS)33が接続される。
撮影装置22は、撮影スイッチ74と、放射線Xを出力する放射線源75と、コンソール28から撮影条件を受信する一方、コンソール28に対して撮影完了信号等を送信する送受信機76と、撮影スイッチ74から供給される撮影開始信号及び送受信機76から供給される撮影条件に基づいて放射線源75を制御する線源制御部78とを備える。
放射線検出カセッテ24には、放射線検出器40、電源44、カセッテ制御部46、送受信機48及び温度センサ49が収容される。カセッテ制御部46は、放射線検出器40を構成するライン走査駆動部58のアドレスデコーダ60及びマルチプレクサ66のアドレスデコーダ68に対してアドレス信号を供給するアドレス信号発生部80と、放射線検出器40によって検出された放射線画像情報を記憶する画像メモリ82と、当該放射線検出カセッテ24を特定するためのカセッテID情報を記憶するカセッテIDメモリ84とを備える。送受信機48は、コンソール28から信号ケーブル47により送信要求信号を受信する一方、コンソール28に対して、カセッテIDメモリ84に記憶されたカセッテID情報、画像メモリ82に記憶された放射線画像情報、温度センサ49で検出される放射線検出カセッテ24内部の温度情報等を送信する。
表示装置26は、コンソール28から放射線画像情報を受信する受信機90と、受信した放射線画像情報の表示制御を行う表示制御部92と、表示制御部92によって処理された放射線画像情報を表示する表示部(警告手段)94とを備える。
コンソール28は、撮影装置22、放射線検出カセッテ24、表示装置26及びカセッテ冷却機構72に対して、放射線画像情報を含む必要な情報や制御信号を送受信する送受信機96と、撮影装置22による撮影に必要な撮影条件を管理する撮影条件管理部98と、放射線検出カセッテ24から送信された放射線画像情報に対する画像処理を行う画像処理部(画像処理手段)100と、処理した放射線画像情報を記憶する画像メモリ101と、撮影対象である患者14の患者情報を管理する患者情報管理部102と、温度センサ49により検出された放射線検出カセッテ24(ケーシング34)内の温度情報を含むカセッテ情報を管理するカセッテ情報管理部(管理手段)104と、前記温度情報を予め設定されている許容温度範囲と比較することで、当該放射線検出カセッテ24の状態を判定する状態判定部(判定手段)106と、電源108とを備える。このようなコンソール28は、手術室12の外に設置することもできる。
なお、前記撮影条件とは、患者14の撮影部位に対して、適切な線量からなる放射線Xを照射するための管電圧、管電流、照射時間等を決定するための条件であり、例えば、撮影部位、撮影方法等の条件を挙げることができる。患者情報とは、患者14の氏名、性別、患者ID番号等、患者14を特定するための情報である。これらの撮影条件及び患者情報を含む撮影のオーダリング情報は、コンソール28で直接設定し、あるいは、RIS31を介してコンソール28に外部から供給することができる。
また、前記カセッテ情報とは、放射線検出カセッテ24を特定するためのカセッテID情報及びその放射線検出カセッテ24の温度情報等である。この温度情報は、温度センサ49により検出されるリアルタイムの温度情報以外にも、例えば、所定時間当りの平均の温度情報であってもよい。
本実施形態の放射線画像撮影システム10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作について説明する。
放射線画像撮影システム10は、手術室12に設置されており、例えば、医師18による患者14の手術中において、放射線画像の撮影が必要となった際に使用される。そのため、撮影対象(被写体)である患者14の患者情報は、撮影に先立ち、コンソール28の患者情報管理部102に予め登録しておく。また、撮影部位や撮影方法が予め決まっている場合には、これらの撮影条件を撮影条件管理部98に予め登録しておく。以上の準備作業が終了した状態において、患者14に対する手術が遂行される。
手術中において放射線画像の撮影を行う場合、医師18又は担当する放射線技師は、撮影用ベッド16の下面に吊下げ支持されたカセッテ収納部29をレール71を介して所定の位置に移動させた後、該カセッテ収納部29内に照射面36を撮影装置22側とした状態で放射線検出カセッテ24を設置する。すなわち、放射線検出カセッテ24の放熱部37をカセッテ収納部29の載置面29bに当接させた状態で、被写体である患者14の所望の撮影部位に対応して配置する。
次いで、撮影装置22を放射線検出カセッテ24に対向する位置に移動させた後、撮影スイッチ74を操作して撮影を行う。
撮影装置22の線源制御部78は、送受信機96、76を介して、コンソール28の撮影条件管理部98より当該患者14の撮影部位に係る撮影条件を取得し、取得した撮影条件に従って放射線源75を制御することにより、所定の線量からなる放射線Xを患者14に照射する。
患者14を透過した放射線Xは、放射線検出カセッテ24のグリッド38によって散乱線が除去された後、放射線検出器40に照射され、放射線検出器40を構成する各画素50の光電変換層51によって電気信号に変換され、蓄積容量53に電荷として保持される(図3参照)。次いで、各蓄積容量53に保持された患者14の放射線画像情報である電荷情報は、カセッテ制御部46を構成するアドレス信号発生部80からライン走査駆動部58及びマルチプレクサ66に供給されるアドレス信号に従って読み出される。
すなわち、ライン走査駆動部58のアドレスデコーダ60は、アドレス信号発生部80から供給されるアドレス信号に従って選択信号を出力してスイッチSW1の1つを選択し、対応するゲート線54に接続されたTFT52のゲートに制御信号Vonを供給する。一方、マルチプレクサ66のアドレスデコーダ68は、アドレス信号発生部80から供給されるアドレス信号に従って選択信号を出力してスイッチSW2を順次切り替え、ライン走査駆動部58によって選択されたゲート線54に接続された各画素50の蓄積容量53に保持された電荷情報である放射線画像情報を信号線56を介して順次読み出す。
放射線検出器40の選択されたゲート線54に接続された各画素50の蓄積容量53から読み出された放射線画像情報は、各増幅器62によって増幅された後、各サンプルホールド回路64によってサンプリングされ、マルチプレクサ66を介してA/D変換器70に供給され、デジタル信号に変換される。デジタル信号に変換された放射線画像情報は、カセッテ制御部46の画像メモリ82に一旦記憶される。
同様にして、ライン走査駆動部58のアドレスデコーダ60は、アドレス信号発生部80から供給されるアドレス信号に従ってスイッチSW1を順次切り替え、各ゲート線54に接続されている各画素50の蓄積容量53に保持された電荷情報である放射線画像情報を信号線56を介して読み出し、マルチプレクサ66及びA/D変換器70を介してカセッテ制御部46の画像メモリ82に記憶させる。
画像メモリ82に記憶された放射線画像情報は、送受信機48を介して、信号ケーブル47によりコンソール28に送信される。コンソール28に送信された放射線画像情報は、送受信機96によって受信され、画像処理部100において所定の画像処理が施された後、患者情報管理部102に登録されている患者14の患者情報と関連付けられた状態で画像メモリ101に記憶される。
また、画像処理の施された放射線画像情報は、送受信機96から表示装置26に送信される。受信機90によって放射線画像情報を受信した表示装置26は、表示制御部92によって表示部94を制御し、放射線画像を表示する。医師18は、表示部94に表示された放射線画像を確認しながら手術を遂行する。
このように使用される放射線検出カセッテ24では、当該放射線検出カセッテ24内部に収納された電源44やカセッテ制御部46等に用いられる電子部品等から発せられる熱(排熱)により、当該放射線検出カセッテ内が所定温度以上となる可能性がある。また、手術室12内は、患者14のために空調温度を所定の温度以下に設定することができないため、放射線検出カセッテ24内の温度が一層高くなる可能性がある。
そこで、放射線画像撮影システム10では、温度センサ49で検出された放射線検出カセッテ24(ケーシング34)内の温度情報が、カセッテIDメモリ84に記憶された当該放射線検出カセッテ24を特定するカセッテID情報と共に、送受信機48から信号ケーブル47を介してコンソール28に送信される。
送受信機96を介して放射線検出カセッテ24内の温度情報等を受信したカセッテ情報管理部104は、当該放射線検出カセッテ24を特定するカセッテID情報と関連付けた状態で前記温度情報を管理する。
状態判定部106は、カセッテ情報管理部104で管理されている温度情報を所定の許容温度範囲と比較し、当該放射線検出カセッテ24の状態、すなわち内部温度の適否を判定する制御部である。例えば、放射線検出カセッテ24内の温度が所定の温度以上となり、放射線検出器40の機能低下や放射線画像情報へのノイズの増加が懸念される場合には、放射線画像の精度低下(画質劣化)を発生するおそれがあるとして、送受信機96を介してカセッテ冷却機構72にON信号(制御信号)を送信し冷却装置73の運転を開始させる。
カセッテ冷却機構72では、適宜送信される送受信機96からの制御信号に基づき温度センサ49の温度情報との間でのフィードバック制御が行われる。これにより、冷却装置73では、その冷却運転のON・OFFや冷却能力を可変とする温度制御運転等が実施され、放射線検出カセッテ24内が所望の温度範囲に保持されることになる。この場合、放射線検出カセッテ24の背面(底面)には放熱部37が設けられ、当該放熱部37が当接するカセッテ収納部29の載置面29bも熱伝導率の大きな材料で形成されていることから、前記のフィードバックによる放射線検出カセッテ24内の温度制御を一層迅速に且つ効率的に行うことができる。
従って、本実施形態に係る放射線画像撮影システム10では、放射線検出カセッテ24内部の温度上昇を有効に抑えることができ、放射線検出器40の機能低下や、カセッテ制御部46等に用いられる電子部品等での暗電流の増加等による画像劣化を低減して高精度な放射線画像を表示することが可能となる。しかも、放射線検出カセッテ24内に放射線検出器40の機能低下を防止するための冷却機構を設ける必要がなくなるため、当該放射線検出カセッテ24の内部構造の簡素化や小型軽量化、コスト低減を図ることが可能となる。
さらに、放射線画像撮影システム10では、放射線検出カセッテ24からコンソール28へと接続される電源ケーブル43及び信号ケーブル47が、それぞれ別体に構成されると共に、それぞれノイズ防止用のシールド43a、47aにより囲繞されている(図2参照)。従って、放射線画像情報等を送信する信号ケーブル47が電源ケーブル43の電磁波等による影響を受けて、前記放射線画像情報にノイズを生じることを有効に回避することができ、画像劣化を一層確実に抑えることが可能となる。
また、本実施形態の場合、撮影用ベッド16に設けられるカセッテ収納部29は、患者14の撮影部位に応じて移動自在であると共に、カセッテ冷却機構72は当該カセッテ収納部29に設けられている。従って、カセッテ収納部29を移動させるだけで、撮影部位に応じて適宜所望の位置に放射線検出カセッテ24を配置することができ、当然、カセッテ冷却機構72も当該放射線検出カセッテ24の位置に対応して配置することができる。このため、本実施形態の場合には、患者14の撮影部位に影響を受けることなく、常に確実にカセッテ冷却機構72で放射線検出カセッテ24を冷却することができる。
なお、前記のカセッテ冷却機構72としては、上記のようにペルチェ素子等からなる冷却装置73を用いる以外の構成とすることもできる。例えば、図7A及び図7Bに示すように、カセッテ収納部29の載置面29bの下面に、冷却装置73の代わりに、当該載置面29bと同様に熱伝導率の大きな材料、例えば、アルミニウムにより形成された薄板状の複数の放熱フィン110を備えたカセッテ冷却機構72aとすることもできる。この場合には、冷却装置73が不要となり、しかもカセッテ情報管理部104による冷却装置73の運転制御も不要となることから、システム全体の構成を大幅に簡素化することができる。勿論、熱伝導率の大きな材料であれば、前記の放熱フィン110を設けない平面形状や凹凸を有する面形状とすることもできる。
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
例えば、上記実施形態では、放射線画像撮影システム10を手術中に使用して放射線画像を表示装置26で表示するものとしたが、当該放射線画像撮影システム10は手術中以外において通常の放射線画像の撮影のみを行う場合にも適用可能であることは言うまでもない。
放射線検出カセッテ24に収容される放射線検出器40は、入射した放射線Xの線量を光電変換層51によって直接電気信号に変換するものであるが、これに代えて、入射した放射線Xをシンチレータによって一旦可視光に変換した後、この可視光をアモルファスシリコン(a−Si)等の固体検出素子を用いて電気信号に変換するように構成した放射線検出器を用いてもよい(特許第3494683号公報参照)。
また、光変換方式の放射線検出器を利用して放射線画像情報を取得することもできる。この光変換方式の放射線検出器では、マトリクス状に配列された各固体検出素子に放射線が入射すると、その線量に応じた静電潜像が固体検出素子に蓄積記録される。静電潜像を読み取る際には、放射線検出器に読取光を照射し、発生した電流の値を放射線画像情報として取得する。なお、放射線検出器は、消去光を放射線検出器に照射することで、残存する静電潜像である放射線画像情報を消去して再使用することができる(特開2000−105297号公報参照)。
さらに、例えば、撮影装置22、表示装置26、放射線検出カセッテ24及びコンソール28間等での信号の送受信を無線通信によって行うこともできる。
また、上記実施形態では撮影用ベッド16の下面に吊下げ支持されたカセッテ収納部29に放射線検出カセッテ24を配置するものとしたが、当該放射線検出カセッテ24は、例えば、撮影用ベッド16の上面において患者14の下に敷設することもできる。この場合には、カセッテ冷却機構は、撮影用ベッド16の内部にレール等からなる移動機構を介して移動自在に配設すればよく、カセッテ冷却機構を移動可能とすることにより、確実に放射線検出カセッテ24のみを冷却することができ、患者14を冷してしまうことを回避することができる。
なお、放射線検出カセッテ24を冷却するためのカセッテ冷却機構としては、上記のカセッテ冷却機構72、72a以外にも、例えば、水冷式や送風ファン式等でもよく、要は放射線検出カセッテ24を好適に冷却できるものであればよい。
本発明の一実施形態に係る放射線画像撮影システムが設置された手術室の説明図である。 図1に示す放射線検出カセッテの一部切断斜視説明図である。 図2に示す放射線検出カセッテに備えられる放射線検出器の回路構成ブロック図である。 図4Aは、図1に示す放射線画像撮影システムに備えられる撮影用ベッド16の概略側面図であり、図4Bは、図4Aに示す撮影用ベッドの概略底面図である。 図2に示す放射線検出カセッテの概略背面図である。 図1に示す放射線画像撮影システムのブロック説明図である 図7Aは、図4Aに示すカセッテ冷却機構の変形例に係るカセッテ冷却機構を備える撮影用ベッドの概略側面図であり、図7Bは、図7Aに示す撮影用ベッドの概略底面図である。
符号の説明
10…放射線画像撮影システム 12…手術室
14…患者 16…撮影用ベッド
22…撮影装置 24…放射線検出カセッテ
26…表示装置 28…コンソール
29…カセッテ収納部 34…ケーシング
36…照射面 37…放熱部
40…放射線検出器 43…電源ケーブル
43a、47a…シールド 44、108…電源
46…カセッテ制御部 47…信号ケーブル
48、76、96…送受信機 49…温度センサ
50…光電変換素子 71…レール
72、72a…カセッテ冷却機構 73…冷却装置
75…放射線源 100…画像処理部
104…カセッテ情報管理部 106…状態判定部
110…放熱フィン

Claims (4)

  1. 放射線画像撮影で用いられ、上面に被写体が横臥する撮影用ベッドと、
    前記被写体を透過した放射線を検出し、放射線画像情報に変換する放射線変換パネル、及び、前記放射線変換パネルに接続され、前記放射線画像情報を画像処理手段に送信する送信部をケーシング内に収納し、前記撮影用ベッドに配置される放射線検出カセッテと、
    を備え、
    前記撮影用ベッドには、前記放射線検出カセッテを冷却する冷却手段が設けられていることを特徴とする放射線画像撮影システム。
  2. 請求項1記載の放射線画像撮影システムにおいて、
    前記冷却手段は、前記撮影用ベッドに横臥する被写体の撮影部位に対応して配置される前記放射線検出カセッテに応じて移動可能であることを特徴とする放射線画像撮影システム。
  3. 請求項1又は2記載の放射線画像撮影システムにおいて、
    前記冷却手段は、前記放射線検出カセッテの前記放射線の照射面とは反対側の背面に配設され、
    前記放射線検出カセッテの前記ケーシングは、前記冷却手段側の前記背面に放熱部を設けていることを特徴とする放射線画像撮影システム。
  4. 請求項1〜3記載の放射線画像撮影システムにおいて、
    前記放射線検出カセッテ内の温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段で検出された放射線検出カセッテ内の温度に応じて、前記冷却手段の運転を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする放射線画像撮影システム。
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