JP2010085170A - 電池セルの電圧測定方法及び電圧測定装置 - Google Patents

電池セルの電圧測定方法及び電圧測定装置 Download PDF

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理加 伊沢
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Abstract

【課題】複数の電池セルに対する一連の電圧測定に要する時間を短縮する。
【解決手段】電圧測定方法は、電池セルユニット2において、電池セルCLにコンデンサCを並列に接続する接続工程と、電池セルCLでコンデンサCを充電する充電工程と、コンデンサCの電圧を測定する測定工程と、測定工程で測定した電圧値を記憶する記憶工程とを含む。第1スイッチ回路41は、電池セルCLの正極側をコンデンサCの一端子に接続させる一方、電池セルCLの負極側をコンデンサCの他端子に接続させる。接続工程は、一の電池セルCLの電圧を測定した後、次の電池セルCLの電圧を測定するときに、コンデンサCを、放電させることなく、次の電池セルCLに対して接続する。接続工程は、測定シリーズを終えた後に、次回の測定シリーズにおける電池セルCL,CL,…の測定順序を、今回測定された電圧値の大きさの順に並べ替える並べ替え工程とをさらに含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の電池セルを直列に接続して構成された電池セルユニットの各電池セルの電圧を測定する電池セルの電圧測定方法及び電圧測定装置に関するものである。
近年、電気自動車やハイブリッド電気自動車が普及しており、かかる自動車においては電動モータの電源として、複数の電池セルを直列に接続して構成される電池セルユニットが用いられている。
このような電池セルユニットにおいては、製造時におけるばらつきや経年変化のばらつき等によって各電池セルの温度特性や容量にはばらつきがある。このように、各電池セルの温度特性や容量にばらつきがある状態で放電及び充電を繰り返すと、各電池セルの電圧がばらつき、さらには、電池セルによっては過放電や過充電が起こり得る。このような過放電や過充電を防止するためには、各電池セルの電圧を測定する必要がある。
例えば、特許文献1には、いわゆるフライングキャパシタ方式の電圧測定方法が開示されている。具体的には、特許文献1に係る電圧測定方法では、測定対象となる或る電池セルにコンデンサを並列に接続して該コンデンサを充電した後、該電池セルとコンデンサとの接続を解除して、該コンデンサを電圧測定部と接続し、該電圧測定部によってコンデンサの電圧を測定する。こうして、1つの電池セルの電圧が測定される。引き続いて、コンデンサに蓄積された電荷を放電した後、該コンデンサを次の測定対象となる電池セルに並列に接続し、前述の手順を繰り返す。こうして、コンデンサを並列に接続する電池セルを切り替えながら、前述の手順を実行することによって、電池セルユニット中の全ての電池セルの電圧を測定する。
特開2007−40842号公報
ところで、前述の如く、コンデンサを電池セルに接続して充電した後、該コンデンサの電圧を測定するという手順を繰り返すことによって電池セルの電圧を順番に測定する構成においては、1つの電池セルの電圧測定が完了した後も、コンデンサには電池セルによって充電された際の電荷が残留している。そこで、特許文献1に開示された電圧測定方法では、1つの電池セルの電圧測定が完了して、次の電池セルの電圧測定に移行する際に、コンデンサに蓄積された電荷を放電している。こうすることで、今回の電圧測定でコンデンサに蓄積した電荷が、次の電池セルの電圧測定に影響を与えないようにしている。
しかしながら、コンデンサの電圧を電圧測定の度にリセットすると、各電池セルの電圧測定では、毎回、零からコンデンサを充電する必要があり、コンデンサの充電時間が長くなってしまう。つまり、前回の電圧測定でコンデンサに蓄積した電荷の影響を受けなくて済むものの、各電池セルの電圧測定に要する時間が長くなってしまう。各電池セルの電圧測定の時間が長くなると、複数の電池セルに対して順番に電圧を測定する一連の電圧測定に要する時間も長くなってしまう。
それに加えて、1つの電池セルの電圧測定と次の電池セルの電圧測定との間に、コンデンサを放電させるための放電時間が必要となり、この点においても、複数の電池セルに対して順番に電圧を測定する一連の電圧測定に要する時間が長くなってしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数の電池セルに対する一連の電圧測定に要する時間を短縮することにある。
本発明は、各電池セルによって充電されたコンデンサの電圧の大きさに基づいて、複数の電池セルを電圧測定する際の測定順序を並び替えるようにしたものである。
具体的には、第1の発明は、複数の電池セルを直列に接続して構成された電池セルユニットにおいて、該電池セルにコンデンサを接続回路を介して並列に接続する接続工程と、該電池セルで該コンデンサを充電する充電工程と、該電池セルと該コンデンサとの接続を切断した後、該コンデンサの電圧を該電池セルの電圧として測定する測定工程と、前記測定工程で測定した電圧値を記憶する記憶工程とを含み、複数の前記電池セルに対して該電池セルごとの電圧を順番に測定して一連の電圧測定を行う電池セルの電圧測定方法が対象である。そして、前記接続回路は、各電池セルの正極側を前記コンデンサの一端子に接続させる一方、各電池セルの負極側を前記コンデンサの他端子に接続させるように構成されており、前記接続工程は、一の電池セルの電圧を測定した後、次の電池セルの電圧を測定するときに、前記コンデンサを、該一の電池セルについての前記測定工程の後、放電させることなく、該次の電池セルに対して接続し、複数の前記電池セルに対する一連の電圧測定を終えた後に、次回の一連の電圧測定における複数の前記電池セルの測定順序を、今回測定された電圧値の大きさの順に並べ替える並べ替え工程とをさらに含むものとする。
前記の構成の場合、1つの電池セルの電圧測定が完了した後、次の電池セルの電圧測定を行う前にコンデンサを放電させないため、次の電池セルの電圧測定を行う際には、1つ前の電池セルの電圧測定時の電荷がコンデンサに残留している。すなわち、コンデンサを次の電池セルに並列接続したときには、コンデンサは、零から充電されるのではなく、1つ前の電池セルの電圧に相当する電荷が残留した状態から充電される。このとき、コンデンサの一端子には各電池セルの正極側が、コンデンサの他端子には各電池セルの負極側が接続されるため、コンデンサに印可される電圧の符号は変わらない。
ここで、本発明では、複数の電池セルに対する一連の電圧測定が完了するごとに、前記並べ替え工程において、次回の一連の電圧測定における電池セルの測定順序が並び替えられる。詳しくは、電池セルの測定順序が、今回測定された電圧値の大きさの順(即ち、電圧値が大きい順や電圧値が小さい順)に並べ替えられる。ここで、各電池セルの電圧は、一連の電圧測定が完了してから次回の一連の電圧測定を行うまでの間では、大きくは変わらないため、今回測定された電圧値の大きさの順に次回の電池セルの電圧を測定すると、次回、順番に測定される電池セルの電圧値は、概ね大きさの順に並び、連続して測定される電池セル間の電圧差は小さくなる。
このように、連続して測定される電池セル間の電圧差が小さいと、コンデンサを電池セルに接続したときに、該コンデンサの電圧を接続された電池セルの電圧に一致させるために増減させるコンデンサの電荷量を少量にすることができる。つまり、コンデンサを電池セルに接続したときには、該コンデンサには1つ前の電池セルの電圧に相当する電荷量が既に蓄積されており、1つ前の電池セルの電圧と今回の電池セルの電圧とは差が小さいため、電荷が残留したコンデンサに対して今回の電池セルで充電すべき電荷量は少量でよくなる。その結果、コンデンサの電圧を、接続された電池セルの電圧に早期に収束させることができる。
尚、電荷が残留したコンデンサの方が測定対象である電池セルよりも電圧が高い場合には、コンデンサから電池セルに放電されることになるが、かかる場合であっても、コンデンサの放電量は少量でよくなるため、コンデンサの電圧は、測定対象である電池セルの電圧に早期に収束することになる。
こうして、各電池セルの充電時間を短くすることができるため、複数の電池セルの一連の電圧測定を完了するまでの時間を短縮することができる。また、1つの電池セルの電圧測定の後、次の電池セルの電圧測定までの間にコンデンサを放電させる必要がないため、この点においても、複数の電池セルの一連の電圧測定を完了するまでの時間を短縮することができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記並べ替え工程は、複数の前記電池セルの測定順序を、電圧値の大きさが昇順となるような並びと、電圧値の大きさが降順となるような並びとで一連の電圧測定ごとに交互に切り替えるものとする。
前記の構成の場合、今回の一連の電圧測定が、電圧値の大きさが昇順となるような測定順序で行われた場合には、次回の一連の電圧測定は、電圧値の大きさが降順となるような測定順序で行われる。さらに、次々回の一連の電圧測定は、電圧値の大きさが昇順となるような測定順序で行われる。このように、一連の電圧測定が行われるごとに、電圧値の大きさの順を降順と昇順とで入れ替えることによって、或る一連の電圧測定の最後の電池セルの電圧と、その次の一連の電圧測定の最初の電池セルの電圧との差を小さくすることができる。
すなわち、或る一連の電圧測定が電圧値の大きさが昇順となるような測定順序で行われた場合、複数の電池セルの中で電圧が最も高い電池セルが最後に測定される。そして、その次の一連の電圧測定は電圧値の大きさが降順となるような測定順序で行われるため、複数の電池セルの中で電圧が最も高い電池セルが最初に測定される。逆に、或る一連の電圧測定が電圧値の大きさが降順となるような測定順序で行われた場合には、その一連の電圧測定では、複数の電池セルの中で電圧が最も低い電池セルが最後に測定され、次に一連の電圧測定では、複数の電池セルの中で電圧が最も低い電池セルが最初に測定される。
そして、本発明では電池セルに接続されるコンデンサには1つ前の電池セルの電圧測定時の電荷が残留しているため、一連の電圧測定の最初の電池セルの電圧測定をするときには、その前の一連の電圧測定の最後の電池セルの電圧測定時の電荷がコンデンサに残留していることになる。
つまり、連続する一連の電圧測定において、先に行われる一連の電圧測定の最後の電池セルと後に続く一連の電圧測定の最初の電池セルとの電圧差を小さくすることによって、後に続く一連の電圧測定の最初の電池セルでコンデンサを充電する際には、該最初の電池セルの電圧に相当する電荷量に近い量の電荷が該コンデンサには既に蓄積されているため、増減させるべきコンデンサの電荷量が少量でよく、コンデンサの電圧を接続された該電池セルの電圧に早期に収束させることができる。こうすることで、一連の電圧測定における最初の電池セルの充電時間を短縮することができる。
第3の発明は、複数の電池セルを直列に接続して構成された電池セルユニットにおいて、該電池セルにコンデンサを接続回路を介して並列に接続する接続工程と、該電池セルで該コンデンサを充電する充電工程と、該電池セルと該コンデンサとの接続を切断した後、該コンデンサの電圧を該電池セルの電圧として測定する測定工程と、前記測定工程で測定した電圧値を記憶する記憶工程とを含み、複数の前記電池セルに対して該電池セルごとの電圧を順番に測定して一連の電圧測定を行う電池セルの電圧測定方法が対象である。そして、前記接続回路は、複数の前記電池セルのうち直列接続における配列順が奇数番目の電池セルの正極側を前記コンデンサの一端子に接続させ且つ該奇数番目の電池セルの負極側を前記コンデンサの他端子に接続させる一方、複数の前記電池セルのうち直列接続における配列順が偶数番目の電池セルの正極側を前記コンデンサの他端子に接続させ且つ該偶数番目の電池セルの負極側を前記コンデンサの一端子に接続させるように構成されており、前記接続工程は、一の電池セルの電圧を測定した後、次の電池セルの電圧を測定するときに、前記コンデンサを、放電させることなく、該次の電池セルに対して接続し、前記測定工程は、複数の前記電池セルを直列接続における配列順が奇数番目の電池セルからなる奇数グループと直列接続における配列順が偶数番目の電池セルからなる偶数グループとにグループ分けをして、何れか一方のグループに含まれる前記電池セルの電圧を測定し終わった後、他方のグループに含まれる前記電池セルの電圧を測定するものとする。
前記の構成の場合、1つの電池セルの電圧測定が完了した後、次の電池セルの電圧測定を行う前にコンデンサを放電させないため、次の電池セルの電圧測定を行う際には、1つ前の電池セルの電圧測定時の電荷がコンデンサに残留している。すなわち、コンデンサを次の電池セルに並列接続したときには、コンデンサは、零から充電されるのではなく、1つ前の電池セルの電圧に相当する電荷が残留した状態から充電される。
ここで、本発明では、直列接続の配列順が奇数番目の電池セルと偶数番目の電池セルとでは、コンデンサに対する接続が反対になっている。すなわち、奇数番目の電池セルによって充電された際のコンデンサの電圧と、偶数番目の電池セルによって充電された際のコンデンサの電圧とは、正負が逆になっている。
そこで、前記の構成では、複数の前記電池セルを直列接続の配列順が奇数番目の電池セルからなる奇数グループと直列接続の配列順が偶数番目の電池セルからなる偶数グループとにグループ分けをして、何れか一方のグループに含まれる前記電池セルの電圧を測定し終わった後、他方のグループに含まれる前記電池セルの電圧を測定している。こうすることで、電池セルの充電時間を短くすることができる。
つまり、奇数番目の電池セルと偶数番目の電池セルとを交互に充電すると、コンデンサの電圧は電池セルの測定ごとに正負が反転する。ここで、コンデンサには、前述の如く、1つ前の電池セルの電圧測定時の電荷が残留しているため、電圧測定ごとにコンデンサの電圧の符号が反転すると、増減させるべきコンデンサの電荷の量が非常に多くなる。その結果、電池セルの充電時間が長くなってしまう。
それに対して、本発明では、コンデンサを充電したときの該コンデンサの電圧が正のグループと負のグループとで別々に電池セルの電圧測定を行うことによって、少なくとも、同じグループ内で電池セルの電圧測定を順番に行っている間は、コンデンサの電圧の正負が電圧測定ごとに反転することを防止することができる。その結果、電池セルの充電時間を短くすることができる。
また、1つの電池セルの電圧測定の後、次の電池セルの電圧測定までの間にコンデンサを放電させる必要がないため、この点においても、各グループごとの一連の電圧測定を完了するまでの時間を短縮することができる。
第4の発明は、第3の発明において、複数の前記電池セルに対する一連の電圧測定を終えた後に、前記奇数グループ及び前記偶数グループのそれぞれにおいて、次回の一連の電圧測定における複数の前記電池セルの測定順序を、今回測定された電圧値の大きさの順に並べ替えるグループ内並べ替え工程をさらに含むものとする。
前記の構成の場合、各グループにおいて、次回の一連の電圧測定における電池セルの測定順序を今回測定された電圧値の大きさの順に並べ替えることによって、次回の一連の電圧測定で、連続して測定される電池セル間の電圧差は小さくなる。連続して測定される電池セル間の電圧差が小さいと、前述の如く、コンデンサを電池セルに接続したときに、該コンデンサの電圧を接続された電池セルの電圧に一致させるために増減させるコンデンサの電荷量を少量にすることができる。その結果、コンデンサの電圧を、接続された電池セルの電圧に早期に収束させることができる。こうして、前記奇数グループ及び前記偶数グループのそれぞれにおいて、各電池セルの充電時間を短くすることができるため、各グループごとに一連の電圧測定を完了するまでの時間を短縮することができる。
第5の発明は、第4の発明において、前記グループ内並べ替え工程は、次回の一連の電圧測定で先に電圧測定するグループにおいては、複数の前記電池セルの測定順序を、今回測定された電圧値の大きさが降順となるように並べ替える一方、次回の一連の電圧測定で後に電圧測定するグループにおいては、複数の前記電池セルの測定順序を、今回測定された電圧値の大きさが昇順となるように並べ替えるものとする。
前記の構成の場合、先のグループと後のグループとではコンデンサに印加される電圧の符号が異なるため、先のグループの電圧測定から後のグループの電圧測定に切り替わるときには、コンデンサの電圧の符号が反転して、コンデンサに蓄積された電荷は大量に増減することになる。すると、切り替わり後、最初に測定される電池セル、即ち、後のグループの最初に測定される電池セルについては、コンデンサの電圧が該電池セルの電圧に収束するまでの時間が長くなり、該電池セルの電圧測定に要する時間が長くなってしまう。
そこで、第5の発明では、次回の一連の電圧測定で先に電圧測定するグループにおいては、電池セルの測定順序を電圧値の大きさが降順となるように並べ替える一方、次回の一連の電圧測定で後に電圧測定するグループにおいては、電池セルの測定順序を電圧値の大きさが昇順となるように並べ替えている。こうすることで、先のグループの最後に測定される電池セルの電圧は、該グループの中で最も低く、後のグループの最初に測定される電池セルの電圧は、該グループの中で最も低くなる。その結果、先のグループの最後の電池セルによって充電されたコンデンサの電圧と、後のグループの最初の電池セルによって充電されたコンデンサの電圧との差を可及的に小さくすることができ、先のグループの電圧測定から後のグループの電圧測定に切り替わる際のコンデンサの電荷の増減量を可及的に低減させることができる。こうすることで、後のグループにおける最初の電池セルの充電時間を短縮して、該電池セルの電圧測定に要する時間を短縮することができる。
第6の発明は、第3〜第5の何れか1つの発明において、前記グループ内並べ替え工程は、複数の前記電池セルに対する一連の電圧測定を終えるごとに、先に電圧測定するグループと後に電圧測定するグループとの順番を入れ替えるものとする。
前記の構成の場合、或る一連の電圧測定では、先に奇数グループの電圧測定をして、後に偶数グループの電圧測定をした場合には、次の一連の電圧測定では、先に偶数グループの電圧測定をして、後に奇数グループの電圧測定をする。そうすると、或る一連の電圧測定で後に電圧測定されたグループと、その次の一連の電圧測定で先に電圧測定されるグループとが同じになる。その結果、或る一連の電圧測定が終わって、次の一連の電圧測定を行う際に、コンデンサの電圧の符号が反転することがない。こうすることで、一連の電圧測定における最初の電池セルの充電時間を短縮することができる。
第7の発明は、複数の電池セルを直列に接続して構成された電池セルユニットにおける該電池セルに接続回路を介して並列に接続されるコンデンサと、該コンデンサの電圧を測定する電圧測定部と、該コンデンサを該接続回路を介して該電池セルに並列接続させて該電池セルで該コンデンサを充電させた後、該コンデンサと該電池セルとの並列接続を切断して、該コンデンサの電圧を該電圧測定部で測定させる制御部と、前記電圧測定部で測定した電圧値を記憶する記憶部とを備え、複数の前記電池セルに対して該電池セルごとの電圧を順番に測定して一連の電圧測定を行う電池セルの電圧測定装置が対象である。そして、前記接続回路は、各電池セルの正極側を前記コンデンサの一端子に接続させる一方、各電池セルの負極側を前記コンデンサの他端子に接続させるように構成されており、前記制御部は、一の電池セルの電圧を測定した後、次の電池セルの電圧を測定するときに、前記コンデンサを、放電させることなく、該次の電池セルに対して接続するように構成されていると共に、複数の前記電池セルに対する一連の電圧測定を終えた後に、次回の一連の電圧測定における複数の前記電池セルの測定順序を、今回測定された電圧値の大きさの順に並べ替えるものとする。
前記の構成の場合、1つの電池セルの電圧測定が完了した後、次の電池セルの電圧測定を行う前にコンデンサを放電させないため、次の電池セルの電圧測定を行う際には、1つ前の電池セルの電圧測定時の電荷がコンデンサに残留している。
ここで、本発明では、複数の電池セルに対する一連の電圧測定が完了するごとに、次回の一連の電圧測定における電池セルの測定順序が、今回測定された電圧値の大きさの順(即ち、電圧値が大きい順や電圧値が小さい順)に並べ替えられる。ここで、各電池セルの電圧は、一連の電圧測定が完了してから次回の一連の電圧測定を行うまでの間では、大きくは変わらないため、次回、順番に測定される電池セルの電圧値は、概ね大きさの順に並び、連続して測定される電池セル間の電圧差は小さくなる。
このように、連続して測定される電池セル間の電圧差が小さいと、コンデンサを電池セルに接続したときに、該コンデンサの電圧を接続された電池セルの電圧に一致させるために増減させるコンデンサの電荷量を少量にすることができる。その結果、コンデンサの電圧を、接続された電池セルの電圧に早期に収束させることができる。
尚、電荷が残留したコンデンサの方が測定対象である電池セルよりも電圧が高い場合には、コンデンサから電池セルに放電されることになるが、かかる場合であっても、コンデンサの放電量は少量でよくなるため、コンデンサの電圧は、測定対象である電池セルの電圧に早期に収束することになる。
こうして、各電池セルの充電時間を短くすることができるため、複数の電池セルの一連の電圧測定を完了するまでの時間を短縮することができる。また、1つの電池セルの電圧測定の後、次の電池セルの電圧測定までの間にコンデンサを放電させる必要がないため、この点においても、複数の電池セルの一連の電圧測定を完了するまでの時間を短縮することができる。
第8の発明は、第7の発明において、前記制御部は、複数の前記電池セルの測定順序を、電圧値の大きさが昇順となるような並びと、電圧値の大きさが降順となるような並びとで一連の電圧測定ごとに交互に切り替えるものとする。
前記の構成の場合、一連の電圧測定が行われるごとに、電圧値の大きさの順を降順と昇順とで入れ替えることによって、或る一連の電圧測定の最後の電池セルの電圧と、その次の一連の電圧測定の最初の電池セルの電圧との差を小さくすることができる。
そして、本発明では電池セルに接続されるコンデンサには1つ前の電池セルの電圧測定時の電荷が残留しているため、一連の電圧測定の最初の電池セルの電圧測定をするときには、その前の一連の電圧測定の最後の電池セルの電圧測定時の電荷がコンデンサに残留していることになる。
つまり、連続する一連の電圧測定において、先に行われる一連の電圧測定の最後の電池セルと後に続く一連の電圧測定の最初の電池セルとの電圧差を小さくすることによって、後に続く一連の電圧測定の最初の電池セルでコンデンサを充電する際には、該最初の電池セルの電圧に相当する電荷量に近い量の電荷が該コンデンサには既に蓄積されているため、増減させるべきコンデンサの電荷量が少量でよく、コンデンサの電圧を、接続された該電池セルの電圧に早期に収束させることができる。こうすることで、一連の電圧測定における最初の電池セルの充電時間を短縮することができる。
第9の発明は、複数の電池セルを直列に接続して構成された電池セルユニットにおける該電池セルに接続回路を介して並列に接続されるコンデンサと、該コンデンサの電圧を測定する電圧測定部と、該コンデンサを該接続回路を介して該電池セルに並列接続させて該電池セルで該コンデンサを充電させた後、該コンデンサと該電池セルとの並列接続を切断して、該コンデンサの電圧を該電圧測定部で測定させる制御部と、前記電圧測定部で測定した電圧値を記憶する記憶部とを備え、複数の前記電池セルに対して該電池セルごとの電圧を順番に測定して一連の電圧測定を行う電池セルの電圧測定装置が対象である。そして、前記接続回路は、複数の前記電池セルのうち直列接続における配列順が奇数番目の電池セルの正極側を前記コンデンサの一端子に接続させ且つ該奇数番目の電池セルの負極側を前記コンデンサの他端子に接続させる一方、複数の前記電池セルのうち直列接続における配列順が偶数番目の電池セルの正極側を前記コンデンサの他端子に接続させ且つ該偶数番目の電池セルの負極側を前記コンデンサの一端子に接続させるように構成されており、前記制御部は、一の電池セルの電圧を測定した後、次の電池セルの電圧を測定するときに、前記コンデンサを、放電させることなく、該次の電池セルに対して接続するように構成されていると共に、複数の前記電池セルを直列接続における配列順が奇数番目の電池セルからなる奇数グループと直列接続における配列順が偶数番目の電池セルからなる偶数グループとにグループ分けをして、何れか一方のグループに含まれる前記電池セルの電圧を測定し終わった後、他方のグループに含まれる前記電池セルの電圧を測定するものとする。
前記の構成の場合、1つの電池セルの電圧測定が完了した後、次の電池セルの電圧測定を行う前にコンデンサを放電させないため、次の電池セルの電圧測定を行う際には、1つ前の電池セルの電圧測定時の電荷がコンデンサに残留している。
ここで、本発明では、奇数番目の電池セルによって充電された際のコンデンサの電圧と、偶数番目の電池セルによって充電された際のコンデンサの電圧とは、正負が逆になっている。
そこで、前記の構成では、複数の前記電池セルを直列接続の配列順が奇数番目の電池セルからなる奇数グループと直列接続の配列順が偶数番目の電池セルからなる偶数グループとにグループ分けをして、何れか一方のグループに含まれる前記電池セルの電圧を測定し終わった後、他方のグループに含まれる前記電池セルの電圧を測定している。こうすることで、各電池セルの充電時間を短くすることができる。
つまり、コンデンサを充電したときの該コンデンサの電圧が正のグループと負のグループとで別々に電池セルの電圧測定を行うことによって、少なくとも、同じグループ内で電池セルの電圧測定を順番に行っている間は、コンデンサの電圧の正負が電圧測定ごとに反転することを防止することができる。その結果、電池セルの充電時間を短くすることができる。
また、1つの電池セルの電圧測定の後、次の電池セルの電圧測定までの間にコンデンサを放電させる必要がないため、この点においても、各グループごとの一連の電圧測定を完了するまでの時間を短縮することができる。
第10の発明は、第9の発明は、前記制御部は、複数の前記電池セルに対する一連の電圧測定を終えた後に、前記奇数グループ及び前記偶数グループのそれぞれにおいて、次回の一連の電圧測定における複数の前記電池セルの測定順序を、今回測定された電圧値の大きさの順に並べ替えるものとする。
前記の構成の場合、各グループにおいて、次回の一連の電圧測定における電池セルの測定順序を今回測定された電圧値の大きさの順に並べ替えることによって、次回の一連の電圧測定で、連続して測定される電池セル間の電圧差は小さくすることができるため、コンデンサを電池セルに接続したときに、該コンデンサの電圧を接続された電池セルの電圧に一致させるために増減させるコンデンサの電荷量を少量にすることができる。その結果、コンデンサの電圧を、接続された電池セルの電圧に早期に収束させることができる。こうして、前記奇数グループ及び前記偶数グループのそれぞれにおいて、各電池セルの充電時間を短くすることができるため、各グループごとに一連の電圧測定を完了するまでの時間を短縮することができる。
第11の発明は、第10の発明は、前記制御部は、次回の一連の電圧測定で先に電圧測定するグループにおいては、複数の前記電池セルの測定順序を、今回測定された電圧値の大きさが降順となるように並べ替える一方、次回の一連の電圧測定で後に電圧測定するグループにおいては、複数の前記電池セルの測定順序を、今回測定された電圧値の大きさが昇順となるように並べ替えるものとする。
前記の構成の場合、先のグループと後のグループとではコンデンサに印加される電圧の符号が異なるため、先のグループの電圧測定から後のグループの電圧測定に切り替わるときには、コンデンサの電圧の符号が反転して、コンデンサに蓄積された電荷は大量に増減することになる。すると、切り替わり後、最初に測定される電池セル、即ち、後のグループの最初に測定される電池セルについては、コンデンサの電圧が該電池セルの電圧に収束するまでの時間が長くなり、該電池セルの電圧測定に要する時間が長くなってしまう。
そこで、第11の発明では、次回の一連の電圧測定で先に電圧測定するグループにおいては、電池セルの測定順序を電圧値の大きさが降順となるように並べ替える一方、次回の一連の電圧測定で後に電圧測定するグループにおいては、電池セルの測定順序を電圧値の大きさが昇順となるように並べ替えている。こうすることで、先のグループの最後に測定される電池セルの電圧は、該グループの中で最も低く、後のグループの最初に測定される電池セルの電圧は、該グループの中で最も低くなる。その結果、先のグループの最後の電池セルによって充電されたコンデンサの電圧と、後のグループの最初の電池セルによって充電されたコンデンサの電圧との差を可及的に小さくすることができ、先のグループの電圧測定から後のグループの電圧測定に切り替わる際のコンデンサの電荷の増減量を可及的に低減させることができる。こうすることで、後のグループにおける最初の電池セルの充電時間を短縮して、該電池セルの電圧測定に要する時間を短縮することができる。
第12の発明は、第11の発明は、前記制御部は、複数の前記電池セルに対する一連の電圧測定を終えるごとに、先に電圧測定するグループと後に電圧測定するグループとの順番を入れ替えるものとする。
前記の構成の場合、或る一連の電圧測定では、先に奇数グループの電圧測定をして、後に偶数グループの電圧測定をした場合には、次の一連の電圧測定では、先に偶数グループの電圧測定をして、後に奇数グループの電圧測定をする。そうすると、或る一連の電圧測定で後に電圧測定されたグループと、その次の一連の電圧測定で先に電圧測定されるグループとが同じになる。その結果、或る一連の電圧測定が終わって、次の一連の電圧測定を行う際に、コンデンサの電圧の符号が反転することがない。こうすることで、一連の電圧測定における最初の電池セルの充電時間を短縮することができる。
本発明によれば、フライングキャパシタ方式により電池セルの電圧を測定する方法において、一の電池セルの電圧を測定した後、次の電池セルの電圧を測定する際に、コンデンサを放電させず、且つ、電池セルの測定順序を電圧の大きさの順とすることによって、コンデンサに蓄積された電荷をうまく利用して、電池セルの電圧測定に要する時間を短縮することができ、ひいては、複数の電池セルに対する一連の電圧測定に要する時間を短縮することができる。
第2の発明によれば、複数の電池セルの測定順序を入れ替える際の電圧値の大きさの順を、一連の電圧測定ごとに昇順と降順とで入れ替えることによって、先に行われる一連の電圧測定の最後の電池セルと後に続く一連の電圧測定の最初の電池セルとの電圧差を小さくすることができるため、一連の電圧測定における最初の電池セルの充電時間を短縮することができる。
第3の発明によれば、配列順が奇数番目の電池セルと配列順が偶数番目の電池セルとで正負が反転した状態でコンデンサに接続されるフライングキャパシタ方式により電池セルの電圧を測定する方法において、一の電池セルの電圧を測定した後、次の電池セルの電圧を測定する際に、コンデンサを放電させず、且つ、配列順が奇数番目の電池セルの奇数グループと配列順が偶数番目の電池セルの偶数グループとで別々に電圧測定を行うことによって、コンデンサに蓄積された電荷をうまく利用して、電池セルの電圧測定に要する時間を短縮することができ、ひいては、複数の電池セルに対する一連の電圧測定に要する時間を短縮することができる。
第4の発明によれば、奇数グループ及び偶数グループのそれぞれにおいて、次回の一連の電圧測定における複数の電池セルの測定順序を電圧値の大きさの順に並べ替えることによって、各グループごとに一連の電圧測定を完了するまでの時間を短縮することができる。
第5の発明によれば、次回の一連の電圧測定で先に電圧測定するグループにおける複数の電池セルの測定順序を電圧値の大きさが降順となるように並べ替える一方、次回の一連の電圧測定で後に電圧測定するグループにおける複数の電池セルの測定順序を電圧値の大きさが昇順となるように並べ替えることによって、後のグループにおける最初の電池セルの充電時間を短縮して、該電池セルの電圧測定に要する時間を短縮することができる。
第6の発明によれば、複数の前記電池セルに対する一連の電圧測定を終えるごとに、先に電圧測定するグループと後に電圧測定するグループとの順番を入れ替えることによって、一連の電圧測定における最初の電池セルの充電時間を短縮することができる。
第7の発明によれば、フライングキャパシタ方式により電池セルの電圧を測定する電圧測定装置において、一の電池セルの電圧を測定した後、次の電池セルの電圧を測定する際に、コンデンサを放電させず、且つ、電池セルの測定順序を電圧の大きさの順とすることによって、コンデンサに蓄積された電荷をうまく利用して、電池セルの電圧測定に要する時間を短縮することができ、ひいては、複数の電池セルに対する一連の電圧測定に要する時間を短縮することができる。
第8の発明によれば、複数の電池セルの測定順序を入れ替える際の電圧値の大きさの順を、一連の電圧測定ごとに昇順と降順とで入れ替えることによって、先に行われる一連の電圧測定の最後の電池セルと後に続く一連の電圧測定の最初の電池セルとの電圧差を小さくすることができるため、一連の電圧測定における最初の電池セルの充電時間を短縮することができる。
第9の発明によれば、配列順が奇数番目の電池セルと配列順が偶数番目の電池セルとで正負が反転した状態でコンデンサに接続されるフライングキャパシタ方式により電池セルの電圧を測定する電圧測定装置において、一の電池セルの電圧を測定した後、次の電池セルの電圧を測定する際に、コンデンサを放電させず、且つ、配列順が奇数番目の電池セルの奇数グループと配列順が偶数番目の電池セルの偶数グループとで別々に電圧測定を行うことによって、コンデンサに蓄積された電荷をうまく利用して、電池セルの電圧測定に要する時間を短縮することができ、ひいては、複数の電池セルに対する一連の電圧測定に要する時間を短縮することができる。
第10の発明によれば、奇数グループ及び偶数グループのそれぞれにおいて、次回の一連の電圧測定における複数の電池セルの測定順序を電圧値の大きさの順に並べ替えることによって、各グループごとに一連の電圧測定を完了するまでの時間を短縮することができる。
第11の発明によれば、次回の一連の電圧測定で先に電圧測定するグループにおける複数の電池セルの測定順序を電圧値の大きさが降順となるように並べ替える一方、次回の一連の電圧測定で後に電圧測定するグループにおける複数の電池セルの測定順序を電圧値の大きさが昇順となるように並べ替えることによって、後のグループにおける最初の電池セルの充電時間を短縮して、該電池セルの電圧測定に要する時間を短縮することができる。
第12の発明によれば、複数の前記電池セルに対する一連の電圧測定を終えるごとに、先に電圧測定するグループと後に電圧測定するグループとの順番を入れ替えることによって、一連の電圧測定における最初の電池セルの充電時間を短縮することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
図2は、本発明の実施形態に係る電圧測定装置を備えたハイブリッド電気自動車の電気系統の一部を概略的に示す回路図である。
ハイブリッド電気自動車は、駆動源としての電動モータ11と、複数の電池セルCL,CL,…で構成され、該電動モータ11の電力源であるバッテリとしての電池セルユニット2と、該電動モータ11と電池セルユニット2との間に介設されたインバータ12と、電池セルCLの電圧を測定する電圧測定装置3と、該電動モータ11、インバータ12及び電圧測定装置3を制御するHEVコントローラ10とを備えている。
前記電動モータ11は、ハイブリッド電気自動車の運転中には、インバータ12を介して電池セルユニット2から電力が供給されて、駆動源として機能する。一方、ハイブリッド電気自動車の減速中には、電動モータ11は、発電機として機能して、インバータ12を介して電池セルユニット2を充電する。
前記HEVコントローラ10は、走行状態に応じて、駆動源を前記電動モータ11とエンジン(図示省略)とで切り替えると共に、またそれに併せて前記インバータ12を制御するように構成されている。また、HEVコントローラ10は、電圧測定装置3の後述する制御ユニット5も制御している。
前記電池セルユニット2は、複数の電池セルCL,CL,…を直列に接続して構成されている。詳しくは、電池セルユニット2は、n個の電池セルCL,CL,…を直列に接続して構成された電池モジュールM,M,…をm個だけ直列に接続して構成されている。つまり、電池セルユニット2は、N(=n×m)個の電池セルCL,CL,…を直列に接続して構成されている。尚、電池セルCLを直列接続における配列順を区別して称するときには、直列接続の一端側(図1,2における上側)を1番目として「CL」のように、「CL」の後に直列接続の一端側から数えた番号を添えて称する。電池セルCLの配列順を区別しないときには、単に「CL」と称する。電池モジュールMについても同様に称する。
このように構成された電池セルユニット2は、直列接続の一端側に位置する1番目の電池セルCLの正極と、直列接続の他端側に位置するN番目の電池セルCLの負極とがインバータ12に接続されることで、該インバータ12に並列に接続されている。
尚、本実施形態では、1つの電池モジュールMに含まれる電池セルCLの個数は、電池モジュールMごとに同じであるが、これに限られるものではない。
前記電圧測定装置3は、電池モジュールMごとに設けられた測定ユニット4,4,…と、これら測定ユニット4,4,…に対して信号が授受可能に接続された制御ユニット5とを備えている。
図1に測定ユニット4の回路図を示す。測定ユニット4は、いわゆるフライングキャパシタとしてのコンデンサCと、コンデンサCの電圧を測定する電圧測定回路45と、該コンデンサCと各電池セルCLとを接続するための第1スイッチ回路41と、該コンデンサCと該電圧測定回路45とを接続するための第2スイッチ回路42とを有している。
第1スイッチ回路41は、サンプリングスイッチとして機能するものであって、電池セルCL,…,CLの中から測定対象となる電池セルCLと、コンデンサCとの接続及び切断を切り替えるものである。この第1スイッチ回路41が接続回路を構成している。この第1スイッチ回路41は、電池セルCL,CL,…の正極に一端が接続される正極側接続ラインLa1+,La2+,…と、電池セルCL,CL,…の負極に一端が接続される負極側接続ラインLa1−,La2−,…と、正極側接続ラインLa1+,La2+,…の他端が接続されると共にコンデンサCの一端子に接続される正極側共通ラインLa+と、負極側接続ラインLa1−,La2−,…の他端が接続されると共にコンデンサCの他端子に接続される負極側共通ラインLa−と、正極側接続ラインLa1+,La2+,…のそれぞれに直列に接続された抵抗R1+,R2+,…及び読込スイッチSWa1+,SWa2+,…と、負極側接続ラインLa1−,La2−,…のそれぞれに直列に接続された抵抗R1−,R2−,…及び読込スイッチSWa1−,SWa2−,…とを有している。
ここで、接続ラインの「La」、読込スイッチの「SWa」及び抵抗「R」に続く数字は、接続されている電池セルCLの配列順に対応し、「+」、「−」の符号は、正極側と負極側とに対応している。接続ラインLa及び読込スイッチSWaはそれぞれ、n個の電池セルCL,CL,…に対して、2n個だけ設けられている。
このように構成された第1スイッチ回路41の各読込スイッチSWa1+,SWa1−,…のON/OFFを切り替えることによって、電池セルCL,…,CLの中から測定対象となる電池セルCLをコンデンサCに対して並列に接続する。例えば、電池セルCLを測定対象とする場合は、読込スイッチSWa1+,SWa1−をONとし、その他の読込スイッチSWa2+,SWa2−,…をOFFにする。また、例えば、電池セルCLを測定対象とする場合は、読込スイッチSWa2+,SWa2−をONとし、その他の読込スイッチSWa1+,SWa1−,…をOFFにする。
第2スイッチ回路42は、トランスファスイッチとして機能するものであって、コンデンサCの両端子と、電圧測定回路45の2つの入力端子との接続及び切断を切り替えるものである。詳しくは、コンデンサCの一端子と電圧測定回路45の一方の入力端子とを接続する第1接続ラインLbと、コンデンサCの他端子と電圧測定回路45の他方の入力端子とを接続する第2接続ラインLbと、該第1接続ラインLbに設けられた第1読出スイッチSWbと、該第2接続ラインLbに設けられた第2読出スイッチSWbとを有している。これら第1及び第2読出スイッチSWb,SWbをONすることによってコンデンサCと電圧測定回路45とを接続する一方、第1及び第2読出スイッチSWb,SWbをOFFすることによってコンデンサCと電圧測定回路45との間の接続を切断する。
電圧測定回路45は、コンデンサCの電圧を測定し、その電圧に対応したデジタル信号を出力する。詳しくは、電圧測定回路45は、オペアンプOAとA/D変換器ADとを有している。オペアンプOAの2つの入力端子には、それぞれ接続ラインLb,Lbを介してコンデンサCの一端子及び他端子が接続されている。このオペアンプOAは、コンデンサCの電圧を増幅して出力する作動増幅回路を構成している。A/D変換器ADはオペアンプOAからの出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換して出力する。電圧測定回路45の出力端子である、A/D変換器ADの出力端子は、制御ユニット5に接続されている。
制御ユニット5は、CPU51と、ROM52と、RAM53と、I/F(インターフェース)54とを有している。この制御ユニット5が制御部を構成する。CPU51は、ROM52に記憶された制御プログラムを実行して、各測定ユニット4を制御する。RAM53には、一時的なデータが記憶され、例えば、各電池セルCLの電圧の測定結果が電池セルCLごとに記憶される。このRAM53が記憶部を構成する。尚、ROM52及びRAM53としては他の記憶手段でもよい。I/F54には、第1及び第2スイッチ回路41,42並びに電圧測定回路45が接続され、CPU51は、これらを制御し、また、A/D変換器ADから出力される測定結果を取得する。
このように構成された電圧測定装置3は、各電池セルCLの過放電や過充電を防止するために、各電池セルCLの電圧を測定し監視している。この電圧測定は、電池モジュールMごとに行われており、電池モジュールM,M,…における電圧測定はそれぞれ並行に行われる。また、この電圧測定では、電池モジュールMに含まれる全ての電池セルCL,…,CLについての一連の電圧測定を1つの測定シリーズとして、イグニッションONの間は、この測定シリーズが所定の間隔で繰り返し行われる。
−電圧測定動作−
まず、制御ユニット5は、ステップSa1において、RAM53に格納されたスイッチ操作イベントを読み出す。このスイッチ操作イベントとは、第1スイッチ回路41中の読込スイッチSWa1+,SWa1−,…のうちどの読込スイッチを、どのような順番でON/OFFさせるかという、ONさせる読込スイッチSWa,SWaの組み合わせと、その順序を規定したデータである。このスイッチ操作イベントは、詳しくは後述するが、1回の測定シリーズが終わる度に更新される。尚、イグニッションON後、初回の測定シリーズでは、直列接続の配列順に従って、1番目の電池セルCLから順に電圧が測定されるようにスイッチSWa,SWaの組み合わせ及び順序が規定されている。
次に、制御ユニット5は、ステップSa2において、スイッチ操作イベントに従って、第1スイッチ回路41を制御して、指定された読込スイッチSWa,SWaを選択的にONさせることによって、測定対象とする1つの電池セルCLをコンデンサCに並列に接続する。そして、制御ユニット5は、ステップSa3において、コンデンサCを測定対象とする電池セルCLによって所定の充電時間だけ充電する。すると、コンデンサCの電圧は、図4(B)中の破線で示すように、第1スイッチ回路41及びコンデンサCの時定数に応じて、接続された電池セルCLの電圧に収束していく。そして、該充電時間が経過すると、制御ユニット5は、ステップSa4において、スイッチSWa、SWaをOFF状態にする。こうして、制御ユニット5は、測定対象である電池セルCLでコンデンサCを満充電する。
尚、この充電時間は、1回目の測定シリーズと2回目以降の測定シリーズとで異なる。1回目の測定シリーズにおける充電時間は、予め設定された固定値であって、具体的には、想定される使用条件においてどの電池セルCLでもコンデンサCを確実に満充電できる時間に設定されている。一方、2回目以降の測定シリーズにおける充電時間は、電池セルCLごとに算出される。具体的には、2回目以降の測定シリーズにおいては、各電池セルCLの電圧が前回の測定シリーズによって既知であるため、測定対象となる電池セルCLと直前に電圧測定が完了した電池セルCLとの、前回の測定シリーズにおける電圧差に基づいて、測定対象である電池セルCLを確実に満充電できる充電時間が算出される。
続いて、制御ユニット5は、ステップSa5において、第2スイッチ回路42を制御して、第1及び第2読出スイッチSWb,SWbをONすることによって、コンデンサCを電圧測定回路45に接続する。そして、制御ユニット5は、ステップSa6において、A/D変換器ADを起動する。こうして、制御ユニット5は、オペアンプOAから出力された、コンデンサCの電圧に応じたアナログ信号を、A/D変換器ADでデジタル信号に変換した状態で読み取る。尚、制御ユニット5は、コンデンサCの電圧を読み取ると、ステップSa7において、第2スイッチ回路42を制御して、第1及び第2読出スイッチSWb,SWbをOFFにすることによってコンデンサCと電圧測定回路45との接続を切断する。
その後、制御ユニット5は、ステップSa8において、RAM53からメモリ格納イベントを読み出す。このメモリ格納イベントとは、電圧測定回路45で測定された電圧値をメモリに記憶させる順序、即ち、メモリアドレスを規定したデータであって、前記スイッチ格納イベントに従った順序で測定された電池セルCLの電圧値を規定されたメモリアドレスに格納することによって、全ての電池セルCL,…,CLの電圧測定が完了したときには、メモリ内に1番目の電池セルCLの電圧値からn番目の電池セルCLの電圧値が配列順の通りに並ぶようにするためのものである。そして、制御ユニット5は、ステップSa9において、測定された電圧値をメモリ格納イベントで示されたメモリアドレスに格納する。
こうして、測定対象である1つの電池セルCLについての電圧測定が完了すると、制御ユニット5は、ステップSa10において、電池モジュールM内の全ての電池セルCL,…,CLについての電圧測定が完了したか否かを判定する。全ての電池セルCL,…,CLについての電圧測定が完了しているときには、ステップSa11に進む一方、全ての電池セルCL,…,CLについての電圧測定が完了していないときには、ステップSa1へ戻って、完了していない電池セルCL,CL,…の電圧測定を前記手順に従って行う。尚、そのとき、コンデンサCは、放電されることなく、次の電池セルCLに接続される。
そして、電池モジュールM内の全ての電池セルCL,CL,…についての電圧測定が完了すると、制御ユニット5は、ステップSa11において、RAM53に格納されていたスイッチ操作イベントによって規定される電池セルCL,…,CLの測定順序が、電圧値の大きさの順(昇順か降順かは問わない)に並んでいたか否かを判定する。具体的には、スイッチ操作イベントによって規定される電池セルCL,…,CLの測定順序が直列接続の配列順となっているか否かを判定する。つまり、1回目の測定シリーズであれば、スイッチ操作イベントによって規定される測定順序は配列順になっている一方、2回目以降の測定シリーズであれば、スイッチ操作イベントによって規定される測定順序は配列順とは無関係な順序になっている。よって、スイッチ操作イベントによって規定される測定順序が配列順となっていれば、測定順序が電圧値の大きさの順に並んでおらず、スイッチ操作イベントによって規定される測定順序が配列順となっていなければ、測定順序が電圧値の大きさの順に並んでいると判定することができる。あるいは、実際に測定された電圧値から、それらが大きさの順に並んでいるかによって判定してもよい。
スイッチ操作イベントによって規定される測定順序が、電池セルCLの電圧値の大きさの順に並んでいなかった場合には、制御ユニット5は、電圧値の大きさが降順となるように電池セルCL,…,CLを配列し(ステップSa13)、それに対応するようにスイッチ操作イベント、メモリ格納イベントを並び替えて更新する(ステップSa15)。例えば、電圧値が降順となるように配列された電池セルCL,…,CLの順序で電池セルCL,…,CLの電圧測定が行われるように、スイッチSWa1+,SWa1−,…の組み合わせ及び順序をスイッチ操作イベントとして更新する。また、更新されたスイッチ操作イベントに従って電圧測定が行われた場合に、大きさが降順となる順番で測定された電圧値が1番目からn番目の電池セルCLの配列順にメモリに記憶されるように規定された、各電圧値を格納するメモリアドレスをメモリ格納イベントとして更新する。イグニッションON後、最初の電圧測定においては、このステップSa13,Sa14を行うことになる。
一方、スイッチ操作イベントによって規定される測定順序が、電池セルCLの電圧値の大きさの順に並んでいた場合には、制御ユニット5は、ステップSa12において、その測定順序は、電圧値の大きさが昇順となる並びか否かを判定する。そして、電圧値の大きさが昇順となる並びであったときには、制御ユニット5は、ステップSa13において、測定された電圧値に基づいて、該電圧値の大きさが降順となるように電池セルCL,…,CLを配列し、それに対応するようにスイッチ操作イベント及びメモリ格納イベントを並び替えて更新する(ステップSa15)。一方、電圧値の大きさが降順となる並びであったときには、制御ユニット5は、ステップSa14において、測定された電圧値に基づいて、該電圧値が昇順となるように電池セルCL,CL,…を配列し、それに対応するようにスイッチ操作イベント及びメモリ格納イベントを並び替えて更新する(ステップSa15)。これらスイッチ操作イベント及びメモリ格納イベントの更新の仕方は前述の通りである。
こうして、電池モジュールM内の全ての電池セルCL,…,CLについての電圧測定完了後は、制御ユニット5は、電圧値に基づいて、スイッチ操作イベント及びメモリ格納イベントを更新する。そして、次回の測定シリーズは、更新されたスイッチ操作イベント及びメモリ格納イベントに基づいて行われる。
このようなフローチャートに基づいて電圧測定を行うと、コンデンサCの電圧は図4(B)に示すように変化する。この例では、電池モジュールMに8個の電池セルCL,…,CLが設けられており、8個の電池セルCL,…,CLに対する一連の電圧測定(測定シリーズ)は、繰り返し行われる。尚、図中の、数字を丸で囲んだ符号は、その数字に対応する配列順の電池セルCLにコンデンサCを接続したときの該コンデンサCの電圧を示している。
すなわち、1回目の測定シリーズ(図中の「計測1回目」)では、直列接続における配列順に電池セルCL,…,CLの電圧が測定される。ここで、各電池セルCLの電圧は微妙に異なるため、電圧測定ごとにコンデンサCの電圧は上下に変動する。
このとき、或る電池セルCLの電圧測定が完了して、次の電池セルCLの電圧測定を行うときには、コンデンサCを放電させることなく、次の電池セルCLに接続するため、次の電池セルCLに接続されたコンデンサCには、その前の電池セルCLの電圧測定を行った際の電荷が残留している。その結果、次の電池セルCLでコンデンサCを充電すべき量は、前の電池セルCLの電圧に依存している。つまり、前の電池セルCLの電圧と次の電池セルCLの電圧との差が大きい場合には、充電させるべき電荷量が多くなる一方、前の電池セルCLの電圧と次の電池セルCLの電圧との差が小さい場合には、充電させるべき電荷量が少なくなる。尚、前の電池セルCLと次の電池セルCLとの電圧の大小関係によっては、コンデンサCの電圧の方が接続する電池セルCLの電圧よりも高い場合もあり、その場合には、コンデンサCから電池セルCLへ放電することになる。
ここで、実際のコンデンサCの電圧は、図中の実線のようには変化せず、破線で示すように、前記第1スイッチ回路41及びコンデンサCの時定数に基づいて、接続された電池セルCLの電圧に収束していく。そして、前述の充電させるべき電荷量は、コンデンサCの電圧が電池セルCLの電圧に収束するまでの時間に影響する。詳しくは、充電させるべきで電荷量が多い、即ち、前の電池セルCLの電圧と次の電池セルCLの電圧との差が大きいときには、コンデンサCの電圧が収束するまでの時間が長くなる一方、充電させるべき電荷量が少ない、即ち、前の電池セルCLの電圧と次の電池セルCLの電圧との差が小さいときには、コンデンサCの電圧が収束するまでの時間が短くなる。例えば、1つ前の電池セルCLとの電圧差の大きい、3番目の電池セルCLや、6番目の電池セルCLの電圧を測定するときには、コンデンサCの電圧が電池セルCLの電圧に収束するまでに長い時間を要する。
そして、連続して測定される電池セルCL,CL、即ち、直列接続において隣接する電池セルCL,CL間の電圧差は、ばらばらであって、電圧差が大きいものもあれば、電圧差が小さいものもある。そのため、電池セルCL,CL,…の電圧を配列順に測定する場合、電池セルCLごとにコンデンサCの電圧が収束するまでの時間もばらばらである。しかし、1回目の測定シリーズの充電時間としては、前述の如く、コンデンサCを確実に満充電できる十分な時間が固定値として設定されているため、収束時間が長い電池セルCLであっても、コンデンサCを確実に満充電することができる。ところが、収束時間が短い電池セルCLであっても、同じ充電時間で充電されるため、或る電池セルCLにとっては適切な充電時間であっても、別の電池セルCLにとっては長すぎる充電時間となり、電圧測定に要する時間が不必要に長くなり、測定シリーズ全体の時間も長くなっている。
それに対して、2回目以降の測定シリーズでは、電池セルCL,…,CLの測定順序が、前回の測定シリーズにおける測定電圧値の大きさの順に並び替えられる。例えば、図4(B)では、2回目の測定シリーズにおいては、1回目の測定シリーズにおける測定電圧値の大きさが昇順となるように、電池セルCL,…,CLの測定順序が並び替えられる。そして、1回目の測定シリーズと2回目の測定シリーズとで、各電池セルCLの電圧はあまり変化しないため、前述の測定順序に従って2回目の測定シリーズを行った結果、測定される電圧は、並び替えた通りに、徐々に大きくなっていく。つまり、2回目の測定シリーズにおいて、電池セルCL,…,CLは、測定電圧値が実際に昇順となる順序で測定される。
このように、電池セルCL,…,CLの電圧測定が電圧値の大きさの順に行われる場合、図4(B)の「計測2回目」に示すように、連続して電圧測定される電池セルCL,CL間の電圧差が小さくなる。そして、連続して電圧測定される電池セルCL,CL間の電圧差が小さいと、前述の如く、連続している後の電池セルCLの電圧測定を行う際に、コンデンサCの電圧の収束時間が短くなる。
それに加えて、2回目以降の測定シリーズの充電時間は、測定対象となる電池セルCLとその前の電池セルCLとの、前回の測定シリーズにおける測定電圧値の差に基づいて算出される。つまり、測定対象となる電池セルCLとその前の電池セルCLとの、前回の測定シリーズにおける測定電圧値の差が小さい場合には、今回の測定においても両電池セルCL,CL間の電圧差は小さいはずなので、それに応じた短い充電時間が設定され、逆に、該差が大きい場合には、今回の測定においても両電池セルCL,CL間の電圧差は大きいはずなので、それに応じた長い充電時間が設定される。つまり、電池セルCL,…,CLの電圧測定を電圧値の大きさの順に行うと、連続して電圧測定される電池セルCL,CL間の電圧差が小さくなるため、各電圧測定における充電時間は短くなる。その結果、図4(A)に示す、2回目以降も配列順に電圧測定を行う構成に比べて、測定シリーズに要する時間を大きく短縮することができる。
尚、2回目以降の測定シリーズにおける充電時間は、固定値に設定してもよい。その場合であっても、コンデンサCの電圧が各電池セルCLの電圧に収束するまでの時間は短いため、2回目以降の測定シリーズにおける充電時間を、1回目の測定シリーズのときの充電時間よりは短い時間に設定することができ、電池セルCLの電圧測定に要する時間を短縮することができる。
続いて、3回目の測定シリーズでは、2回目の測定シリーズにおける測定電圧値の大きさの順に、電池セルCL,…,CLの測定順序が並び替えられるが、前回(即ち、2回目)の測定シリーズと異なり、測定電圧値の大きさが降順となるように、測定順序が並び替えられる。その結果、3回目の測定シリーズにおいては、電池セルCL,…,CLは、測定電圧値が実際に降順となる順序で測定される。
このように、電圧測定の測定順序を、電池セルCL,…,CLの電圧値の大きさが昇順になるような並びと、電池セルCL,…,CLの電圧値の大きさが降順となるような並びとを測定シリーズごとに交互に切り替えることによって、連続する測定シリーズにおいて先の測定シリーズの最後に測定する電池セルCLの電圧と、後の測定シリーズの最初に測定する電池セルCLの電圧との差を小さくすることができるため、後の測定シリーズの最初に測定する電池セルCLの電圧測定に要する時間を短縮することができる。
例えば、図4(C)、(D)に示すように、電圧値の大きさの並びを昇順と降順とで切り替えることなく、常に、電圧値の大きさが昇順又は降順となるように測定順序を並び替える構成の場合は、連続する測定シリーズにおいて、先の測定シリーズの最後に測定する電池セルCLの電圧と、後の測定シリーズの最初に測定する電池セルCLの電圧との差が大きくなるため、後の測定シリーズの最初の電池セルCLの電圧測定に要する時間が長くなってしまう。具体的には、電圧値の大きさが常に昇順になるように測定順序を並び替える図4(C)に示す構成の場合、2回目の測定シリーズの最後の電池セルCLは、電池セルCL,…,CLの中で最も電圧が高い第6電池セルCLとなる。一方、それに続く3回目の測定シリーズの最初の電池セルCLは、電池セルCL,…,CLの中で最も電圧が低い第2電池セルCLとなる。また、電圧値の大きさが常に降順になるように測定順序を並び替える図4(D)に示す構成の場合、2回目の測定シリーズの最後の電池セルCLは、電池セルCL,…,CLの中で最も電圧が低い第2電池セルCLとなる。一方、それに続く3回目の測定シリーズの最初の電池セルCLは、電池セルCL,…,CLの中で最も電圧が高い第6電池セルCLとなる。このように、電圧値の大きさが常に昇順又は降順になるように測定順序を並び替える構成の場合は、先の測定シリーズの最後に測定する電池セルCLの電圧と、後の測定シリーズの最初に測定する電池セルCLの電圧との差が電池セルCL,…,CLの中で最も大きくなる組み合わせとなってしまう。その結果、後の測定シリーズの最初に測定する電池セルCLの電圧測定に要する時間が長くなってしまう。
それに対して、例えば、図4(B)に示すように、電圧測定の測定順序を、電池セルCL,…,CLの電圧値の大きさが昇順になるような並びと、電池セルCL,…,CLの電圧値の大きさが降順となるような並びとを測定シリーズごとに交互に切り替える構成においては、電圧値の大きさが昇順となるような測定順序で電圧測定を行う2回目の測定シリーズの最後の電池セルCLと、電圧値の大きさが降順となるような測定順序で電圧測定を行う3回目の測定シリーズの最初の電池セルCLとは共に、電池セルCL,…,CLの中で最も電圧が高い第6電池セルCLとなる。尚、図示は省略するが、3回目の測定シリーズの最後の電池セルCLと4回目の測定シリーズの最初の電池セルCLとは共に、電池セルCL,…,CLの中で最も電圧が低い第2電池セルCLとなる。このように、電圧測定の測定順序を、電圧値の大きさが昇順になるような並びと電圧値の大きさが降順となるような並びとを測定シリーズごとに交互に切り替える構成の場合は、先の測定シリーズの最後に測定する電池セルCLの電圧と、後の測定シリーズの最初に測定する電池セルCLの電圧との差が電池セルCL,…,CLの中で最も小さくなる組み合わせとなる。その結果、先の測定シリーズの最後の電圧測定でコンデンサCに蓄積される電荷量と、後の測定シリーズの最初の電圧測定でコンデンサCに蓄積される電荷量とはほとんど変わらないため、後の測定シリーズの最初の電圧測定においては、コンデンサCの電圧を電池セルCLの電圧に迅速に収束させて、電圧測定に要する時間を短縮することができる。
尚、図4(C)、(D)に示すように、電圧値の大きさの並びを昇順と降順とで切り替えることなく、常に、電圧値の大きさが昇順又は降順となるように測定順序を並び替える構成であっても、測定シリーズの最初の電池セルの電圧測定では時間を要するものの、測定シリーズ中のそれ以外の電池セルの電圧測定では、前述の如く、測定時間を短縮することができる。また、後述する実施形態2のように、コンデンサCの電圧を放電させる回路を設けて、連続する測定シリーズの間では、コンデンサCの電圧を放電させるように構成してもよい。こうすることで、後の測定シリーズの最初の電池セルCLを充電する際の時間を短縮することができる。
したがって、本実施形態によれば、2回目の測定シリーズ以降は、電圧値の大きさの順で電池セルCL,…,CLの電圧測定を行うことによって、コンデンサCを測定対象となる電池セルCLに接続したときにコンデンサCに充放電させるべき電荷量を低減させて、コンデンサCの電圧を該電池セルCLの電圧に早期に収束させることができる。その結果、電池セルCLの電圧測定に要する時間を短縮することができ、ひいては、測定シリーズに要する時間を短縮することができる。
それに加えて、前回の測定シリーズにおける測定電圧値に基づいて充電時間を予測して設定しているため、前述の如くコンデンサCの電圧を電池セルCLの電圧に早期に収束させるのに合わせて、充電時間を各電圧測定で必要十分な時間に設定することができる。こうすることで、各電圧測定に合わせて、充電時間を柔軟に設定して、電池セルCLの電圧測定を可及的に短縮することができる。
また、電池セルCL,…,CLの測定順序を、電圧値の大きさが昇順となるような並びと、電圧値の大きさが降順となるような並びとで測定シリーズごとに交互に切り替えることによって、先の測定シリーズの最後の電池セルCLと、後の測定シリーズの最初の電池セルCLとの電圧差を小さくすることができるため、後の測定シリーズの最初の電池セルCLの電圧測定においては、コンデンサCの電圧を電池セルCLの電圧に迅速に収束させて、電圧測定に要する時間を短縮することができる。
《発明の実施形態2》
続いて、本発明の実施形態2について説明する。実施形態2に係る電圧測定装置203は、測定ユニット204の構成が実施形態1と異なる。そこで、実施形態1と同様の構成については同様の符号を付して説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
図5に実施形態2に係る電圧測定装置203を搭載したハイブリッド自動車の電気系統の一部の回路図を、図6に測定ユニット204の回路図を示す。
測定ユニット204は、いわゆるフライングキャパシタとしてのコンデンサCと、コンデンサCの電圧を測定する電圧測定回路45と、該コンデンサCと各電池セルCLとを接続するための第1スイッチ回路41と、該コンデンサCと該電圧測定回路45とを接続するための第2スイッチ回路42と、コンデンサCを放電させるための第3スイッチ回路43とを有している。電圧測定回路45の構成は、実施形態1と同様である。
第1スイッチ回路41は、サンプリングスイッチとして機能するものであって、電池セルCL,…,CLの中から測定対象となる電池セルCLと、コンデンサCとの接続及び切断を切り替えるものである。この第1スイッチ回路41が接続回路を構成している。この第1スイッチ回路41は、奇数番目の電池セルCL,CL,…の正極(又は偶数番目の電池セルCL,CL,…の負極)に一端が接続される奇数側接続ラインLa,La,…と、偶数番目の電池セルCL,CL,…の正極(又は奇数番目の電池セルCL,CL,…の負極)に一端が接続される偶数側接続ラインLa,La,…と、奇数側接続ラインLa,La,…の他端が接続されると共にコンデンサCの一端子に接続される奇数側共通ラインLa+と、偶数側接続ラインLa,La,…の他端が接続されると共にコンデンサCの他端子に接続される偶数側共通ラインLa−と、奇数側接続ラインLa,La,…及び偶数側接続ラインLa,La,…のそれぞれに直列に接続された抵抗R,R,…及び読込スイッチSWa,SWa,…とを有している。
ここで、接続ラインの「La」、読込スイッチの「SWa」及び抵抗「R」に続く添字は、正極が接続されている電池セルCLの添字に対応している。尚、n番目の電池セルCLの負極に接続される接続ライン、読込スイッチ及び抵抗はそれぞれ、「Lan+1」、「SWan+1」、「Rn+1」と称する。すなわち、接続ラインLa、読込スイッチSWa及び抵抗Rは、n個の電池セルCL,CL,…に対して、n+1個だけ設けられている。
このように構成された第1スイッチ回路41の各読込スイッチSWa,SWa,…のON/OFFを切り替えることによって、電池セルCL,…,CLの中から測定対象となる電池セルCLをコンデンサCに対して並列に接続する。例えば、電池セルCLを測定対象とする場合は、読込スイッチSWa,SWaをONとし、その他の読込スイッチSWa,SWa,…をOFFにする。また、例えば、電池セルCLを測定対象とする場合は、読込スイッチSWa,SWaをONとし、その他の読込スイッチSWa,SWa,…をOFFにする。
第2スイッチ回路42は、トランスファスイッチとして機能するものであって、コンデンサCの両端子と、電圧測定回路45の2つの入力端子との接続及び切断を切り替えるものである。詳しくは、コンデンサCの一端子と電圧測定回路45の一方の入力端子とを接続する第1接続ラインLbと、該第1接続ラインLbに設けられた第1読出スイッチSWbと、該第1接続ラインLbの第1読出スイッチSWbよりもコンデンサC側から分岐して電圧測定回路45の他方の入力端子に接続される第2接続ラインLbと、該第2接続ラインLbに設けられた第2読出スイッチSWbと、一端がコンデンサCの他端子に接続される一方、他端が該第1接続ラインLbの第1読出スイッチSWbよりも電圧測定回路45側に接続される第3接続ラインLbと、該第3接続ラインLbに設けられた第3読出スイッチSWbと、該第3接続ラインLbの第3読出スイッチSWbよりもコンデンサC側から分岐して該第2接続ラインLbの第2読出スイッチSWbよりも電圧測定回路45側に接続される第4接続ラインLbと、該第4接続ラインLbに設けられた第4読出スイッチSWbとを有している。そして、この第2スイッチ回路42は、第1及び第4読出スイッチSWb,SWbをONし且つ第2及び第3読出スイッチSWb,SWbをOFFすることによって、コンデンサCの一端子を電圧測定回路45の一方の入力端子に、コンデンサCの他端子を電圧測定回路45の他方の入力端子に接続する。一方、第2スイッチ回路42は、第2及び第3読出スイッチSWb,SWbをONにし且つ第1及び第4読出スイッチSWb,SWbをOFFすることによって、コンデンサCの一端子を電圧測定回路45の他方の入力端子に、コンデンサCの他端子を電圧測定回路45の一方の入力端子に接続する。さらに、第2スイッチ回路42は、第1〜第4読出スイッチSWb〜SWbをOFFすることによってコンデンサCと電圧測定回路45との間の接続を切断する。
第3スイッチ回路43は、リセットスイッチとして機能するものであり、コンデンサCの両端子の接続及び切断を切り替える。詳しくは、第3スイッチ回路43は、一端が第1接続ラインLbの第2接続ラインLbとの分岐点よりもコンデンサC側に接続される一方、他端が第3接続ラインLbの第4接続ラインLbとの分岐点よりもコンデンサC側に接続される接続ラインLcと、該接続ラインLcに設けられたリセットスイッチSWc及び放電抵抗Rとを有している。このリセットスイッチSWcをONすることによってコンデンサCの両端子を接続する一方、リセットスイッチSWcをOFFすることによってコンデンサCの両端子の接続を切断する。
このように構成された電圧測定装置203の電圧測定動作を図7のフローチャートを参照しながら、以下に説明する。この電圧測定装置203による電圧測定は、電池モジュールMごとに行われており、電池モジュールM,M,…における電圧測定はそれぞれ並行に行われる。また、この電圧測定では、電池モジュールMに含まれる全ての電池セルCL,…,CLについての一連の電圧測定を1つの測定シリーズとして、イグニッションONの間は、この測定シリーズが所定の間隔で繰り返し行われる。
−電圧測定動作−
まず、制御ユニット5は、ステップSb1において、RAM53に格納されたスイッチ操作イベントを読み出す。このスイッチ操作イベントとは、第1スイッチ回路41中の読込スイッチSWa,SWa,…のうちどの読込スイッチを、どのような順番でON/OFFさせるかという、ONさせる読込スイッチSWa,SWaの組み合わせとその順序並びに、第2スイッチ回路42中の読出スイッチSWb〜SWbのうちどの読出スイッチを、どのような順番でON/OFFさせるかという、ONさせる読出スイッチSWb,SWbの組み合わせとその順序を規定したデータである。このスイッチ操作イベントは、詳しくは後述するが、1回の測定シリーズが終わる度に更新される。
本実施形態におけるスイッチ操作イベントは、電池セルCL〜CLを直列接続における配列順が奇数番目の電池セルCL,CL,…からなる奇数グループと、偶数番目の電池セルCL,CL,…からなる偶数グループとにグループ分けして、奇数グループと偶数グループのうち一方のグループに属する電池セルCL,CL,…の電圧測定をまず行って、続いて、他方のグループに属する電池セルCL,CL,…の電圧測定を行うように、ONさせる読込スイッチSWa,SWaの組み合わせとその順序並びにONさせる読出スイッチSWb,SWbの組み合わせとその順序を規定している。尚、イグニッションON後、初回の測定シリーズにおけるスイッチ操作イベントでは、まず、奇数グループの電池セルについて電圧測定を行い、次に、偶数グループの電池セルについて電圧測定を行うようにONさせる読込スイッチSWa,SWaの組み合わせとその順序並びにONさせる読出スイッチSWb,SWbの組み合わせとその順序が規定されている。
次に、制御ユニット5は、ステップSb2において、スイッチ操作イベントに従って、第1スイッチ回路41を制御して指定された読込スイッチSWa,SWaを選択的にONさせることによって、測定対象とする1つの電池セルCLをコンデンサCに並列に接続する。そして、制御ユニット5は、ステップSb3において、コンデンサCを測定対象とする電池セルCLによって所定の充電時間だけ充電する。すると、コンデンサCの電圧は、図8(B)中の破線で示すように、第1スイッチ回路41及びコンデンサCの時定数に応じて、接続された電池セルCLの電圧に収束していく。そして、該充電時間が経過すると、制御ユニット5は、ステップSb4において、スイッチSWa、SWaをOFF状態にする。こうして、制御ユニット5は、測定対象である電池セルCLでコンデンサCを満充電する。
尚、この充電時間は、実施形態1と同様に設定されており、1回目の測定シリーズと2回目以降の測定シリーズとで異なる。
続いて、ステップSb5において、制御ユニット5は、スイッチ操作イベントに従って、第2スイッチ回路42を制御して、指定された読出スイッチSWb,SWbを選択的にONすることによって、コンデンサCを電圧測定回路45に接続する。
詳しくは、配列順が奇数番目の電池セルCL,CL,…の電圧測定時には、第1及び第4読出スイッチSWb,SWbをONする一方、配列順が偶数番目の電池セルCL,CL,…の電圧測定時には、第2及び第3読出スイッチSWb,SWbをONする。本実施形態では、直列接続において隣接する電池セルCL,CL間の接続ラインLaを共通化しているため、奇数番目の電池セルCL,CL,…でコンデンサCを充電するときと、偶数番目の電池セルCL,CL,…でコンデンサCを充電するときとでは、コンデンサCに印加される電圧の符号が異なる。そこで、電圧測定回路45で測定される電圧値の符号を揃えるために、奇数番目の電池セルCL,CL,…でコンデンサCを充電するときと、偶数番目の電池セルCL,CL,…でコンデンサCを充電するときとで、選択的にONする読出スイッチSWb,SWbを切り替えることによって、電圧測定回路45に対するコンデンサCの接続の仕方を反転させている。こうすることで、どの電池セルCLに対しても、電圧測定回路45で測定されるコンデンサCの電圧の符号が(例えば、正で)揃う。
そして、制御ユニット5は、ステップSb6において、A/D変換器ADを起動する。こうして、制御ユニット5は、オペアンプOAから出力された、コンデンサCの電圧に応じたアナログ信号を、A/D変換器ADでデジタル信号に変換した状態で読み取る。尚、制御ユニット5は、コンデンサCの電圧を読み取ると、ステップSb7において、スイッチ操作イベントに従って、第2スイッチ回路42を制御して、指定された読出スイッチSWb,SWbをOFFにすることによってコンデンサCと電圧測定回路45との接続を切断する。
その後、制御ユニット5は、ステップSb8において、RAM53からメモリ格納イベントを読み出す。このメモリ格納イベントは、実施形態1と同様であり、電圧測定回路45で測定された電圧値をメモリに記憶させる順序、即ち、メモリアドレスを規定したデータである。そして、制御ユニット5は、ステップSb9において、測定された電圧値をメモリ格納イベントで示されたメモリアドレスに格納する。
こうして、測定対象である1つの電池セルCLについての電圧測定が完了すると、制御ユニット5は、ステップSb10において、電池モジュールM内の全ての電池セルCL,…,CLについての電圧測定が完了したか否かを判定する。全ての電池セルCL,…,CLについての電圧測定が完了しているときには、ステップSb11に進む一方、全ての電池セルCL,…,CLについての電圧測定が完了していないときには、ステップSb1へ戻って、完了していない電池セルCL,CL,…の電圧測定を前記手順に従って行う。尚、そのとき、コンデンサCは、放電されることなく、次の電池セルCLに接続される。
そして、電池モジュールM内の全ての電池セルCL,CL,…についての電圧測定が完了すると、制御ユニット5は、ステップSb11において、RAM53に格納されていたスイッチ操作イベントによって規定される奇数グループと偶数グループとの順番を入れ替える。
その後、ステップSb12において、制御ユニット5は、ステップSb11において入れ替えた結果、次の測定シリーズで先に電圧測定を行うグループに属する電池セルCL,CL,…を、今回の測定電圧値が降順となるように配列する一方、次の測定シリーズで後に電圧測定を行うグループに属する電池セルCL,CL,…を、今回の測定電圧値が昇順となるように配列する。そして、制御ユニット5は、配列させた電池セルCL,CL,…に対応するようにスイッチ操作イベント、メモリ格納イベントを更新する(ステップSb13)。
こうして、電池モジュールM内の全ての電池セルCL,…,CLについての電圧測定完了後は、制御ユニット5は、電圧値に基づいて、スイッチ操作イベント及びメモリ格納イベントを更新する。そして、次回の測定シリーズでは、更新されたスイッチ操作イベント及びメモリ格納イベントに基づいて行われる。
このようなフローチャートに基づいて電圧測定を行うと、コンデンサCの電圧は図8(B)に示すように変化する。この例では、電池モジュールMに8個の電池セルCL,…,CLが設けられており、8個の電池セルCL,…,CLに対する一連の電圧測定(測定シリーズ)は、繰り返し行われる。尚、図中の、数字を丸で囲んだ符号は、その数字に対応する配列順の電池セルCLにコンデンサCを接続したときの該コンデンサCの電圧を示している。
つまり、1回目の測定シリーズ(図中の「計測1回目」)では、まず、奇数グループの電池セルの電圧測定が行われ、その後、偶数グループの電池セルの電圧測定が行われる。前述の如く、本実施形態の構成では、奇数グループの電池セルCL,CL,…と偶数グループの電池セルCL,CL,…とでは、コンデンサCの電圧の符号が異なる。すなわち、図8に示すように、奇数グループの電池セルCL,CL,…でコンデンサCを充電したときの該コンデンサCの電圧を正とすると、偶数グループの電池セルCL,CL,…でコンデンサCを充電したときの該コンデンサCの電圧は負となる。ただし、これらは、電池セルCL,CL,…の電圧がコンデンサCの電圧としては正又は負として現れているだけであり、電池セルCL,CL,…自体の電圧の符号が正や負となっているわけではない。すなわち、電池セルCL,CL,…の電圧は、常に正であり、図8における偶数グループの電池セルCL,CL,…の電圧は、二点鎖線で示すようになる。また、電圧測定回路45で測定される電圧も、第2スイッチ回路42の切り替えによって、二点鎖線で示すように、偶数グループの電池セルCL,CL,…の電圧も正の値として測定される。
このように、電池セルCL,CL,…を配列順に基づいて奇数グループと偶数グループとにグループ分けして、まず、一方のグループに属する電池セルCL,CL,…の電圧測定を行い、その後に、他方のグループに属する電池セルCL,CL,…の電圧測定を行うことによって、コンデンサCに印可される電圧が正の電池セルCL,CL,…とコンデンサCに印可される電圧が負の電池セルCL,CL,…とを分けて電圧測定を行うことができ、その結果、電圧測定に要する時間を短縮することができる。
すなわち、コンデンサCに印可される電圧が、電圧測定ごとに正と負とで切り替わる場合には、コンデンサCに充放電させる電荷量が非常に多くなるため、コンデンサCの電圧を収束させるのに非常に長い時間がかかってしまう。それに対して、コンデンサCに印可される電圧が同じ電池セルCL,CL,…ごとに電圧測定を行うことによって、連続する電圧測定におけるコンデンサCの電圧の差を小さくすることができ、各電圧測定における充電時間を短くすることができる。その結果、電圧測定に要する時間を短縮することができる。尚、電圧測定を行うグループを切り替えるとき、即ち、コンデンサCに印可される電圧の符号が切り替わるときには、制御ユニット5は、第3スイッチ回路43を制御して、リセットスイッチをONすることによって、コンデンサCを放電させている。こうすることで、コンデンサCに印可される電圧の符号が切り替わるときには、コンデンサCに蓄積された電荷を一旦、零にして、次のコンデンサCの充電を少しでも早く完了させると共に、第1スイッチ回路41やコンデンサCに大電流が流れてしまうことを防止している。
そして、2回目以降の測定シリーズにおいては、先に電圧測定するグループの順番を入れ替えている。例えば、図8(B)では、1回目の測定シリーズでは、先に奇数グループの電圧測定を行い、後に偶数グループの電圧測定を行うのに対し、2回目の測定シリーズでは、先に偶数グループの電圧測定を行い、後に奇数グループの電圧測定を行っている。さらに、3回目の測定シリーズでは、先に奇数グループの電圧測定を行い、後に偶数グループの電圧測定を行っている。こうすることによって、或る測定シリーズが終了して、次の測定シリーズに移行するときに、電圧測定時にコンデンサCに印可される電圧の符号が同じになる。つまり、測定シリーズが切り替わるときに、コンデンサCを放電させる必要がなくなるため、測定シリーズが切り替わるときの時間及び、測定シリーズが切り替わって最初の電池セルCLの電圧測定に要する時間を短縮することができる。
また、2回目以降の測定シリーズにおいては、各グループにおける電池セルCL,CL,…の測定順序を、前回の測定シリーズにおける測定電圧値の大きさの順に並び替えている。こうすることによって、図8(A)に示す、2回目以降も配列順に電圧測定を行う構成に比べて、連続している後の電池セルCLの電圧測定を行う際の、コンデンサCの電圧の収束時間を短くすることができ、測定シリーズに要する時間を大きく短縮することができる。
ただし、本実施形態では、先に電圧測定されるグループにおいては、電池セルCL,CL,…の測定順序を、前回の測定シリーズにおける測定電圧値の大きさが降順となるように並び替える一方、後に電圧測定されるグループにおいては、電池セルCL,CL,…の測定順序を、前回の測定シリーズにおける測定電圧値の大きさが昇順となるように並び替えている。こうすることによって、先のグループの最後の電池セルCLの電圧測定時のコンデンサCの電圧と、後のグループの最初の電池セルCLの電圧測定時のコンデンサCの電圧との差を小さくして、コンデンサCを第3スイッチ回路43で放電する時間及び、コンデンサCを電池セルCLで充電する時間を短縮することができる。
すなわち、先のグループの電池セルCL,CL,…の測定順序を電圧値の大きさが昇順となるように、後のグループの電池セルCL,CL,…の測定順序を電圧値の大きさが降順となるように並べ替えると、先のグループの最後に測定する電池セルCLは、そのグループ内で最も電圧が高い電池セルCLとなる一方、後のグループの最初に測定する電池セルCLはそのグループ内で最も電圧が高い電池セルCLとなる。その結果、先のグループと後のグループが切り替わる際に、コンデンサCを第3スイッチ回路で放電する時間が長くなると共に、後のグループの最初の電池セルCLで充電する際の充電時間も長くなる。それに対して、先のグループの電池セルCL,CL,…の測定順序を電圧値の大きさが降順となるように、後のグループの電池セルCL,CL,…の測定順序を電圧値の大きさが昇順となるように並べ替えると、先のグループの最後に測定する電池セルCLは、そのグループ内で最も電圧が低い電池セルCLとなる一方、後のグループの最初に測定する電池セルCLはそのグループ内で最も電圧が低い電池セルCLとなる。その結果、前述の如く、コンデンサCを第3スイッチ回路43で放電する時間及び、コンデンサCを電池セルCLで充電する時間を短縮することができる。
したがって、実施形態2によれば、配列順が奇数番目の電池セルCL,CL,…と配列順が偶数番目の電池セルCL,CL,…とで正負が反転した状態でコンデンサCに接続されるフライングキャパシタ方式により電池セルCLの電圧を測定する構成において、一の電池セルCLの電圧を測定した後、次の電池セルCLの電圧を測定する際に、コンデンサCを放電させず、且つ、配列順が奇数番目の電池セルCL,CL,…の奇数グループと配列順が偶数番目の電池セルの偶数グループCL,CL,…とで別々に電圧測定を行うことによって、コンデンサCに蓄積された電荷をうまく利用して、電池セルCLの電圧測定に要する時間を短縮することができ、ひいては、測定シリーズに要する時間を短縮することができる。
また、先に電圧測定を行うグループと後に電圧測定を行うグループとを測定シリーズごとに切り替えることによって、或る測定シリーズの最後に電圧測定を行う電池セルCLによってコンデンサCに印可される電圧と、それに続く測定シリーズの最初に電圧測定を行う電池セルCLによってコンデンサCに印可される電圧の符号が同じになるため、測定シリーズが切り替わるときに、コンデンサCを放電させる必要がなくなり、測定シリーズが切り替わるときの時間及び、測定シリーズが切り替わって最初の電池セルCLの電圧測定に要する時間を短縮することができる。
さらに、2回目の測定シリーズ以降は、各グループ内において、電圧値の大きさの順で電池セルCL,CL,…の電圧測定を行うことによって、コンデンサCを測定対象となる電池セルCLに接続したときにコンデンサCに充放電させるべき電荷量を低減させて、コンデンサCの電圧を該電池セルCLの電圧に早期に収束させることができる。その結果、電池セルCLの電圧測定に要する時間を短縮することができ、ひいては、測定シリーズに要する時間を短縮することができる。
それに加えて、前回の測定シリーズにおける測定電圧値に基づいて充電時間を予測して設定しているため、前述の如くコンデンサCの電圧を電池セルCLの電圧に早期に収束させるのに合わせて、充電時間を各電圧測定で必要十分な時間に設定することができる。こうすることで、各電圧測定に合わせて、充電時間を柔軟に設定して、電池セルCLの電圧測定を可及的に短縮することができる。
さらに、1つの測定シリーズにおいて、先に測定されるグループの電池セルCL,CL,…の測定順序を、電圧値の大きさが降順となるように、後に測定されるグループの電池セルCL,CL,…の測定順序を、電圧値の大きさが昇順となるように並べ替えることによって、先のグループと後のグループとが切り替わるときに、コンデンサCを第3スイッチ回路43で放電する時間及び、コンデンサCを後のグループの最初の電池セルCLで充電する時間を短縮することができる。
さらにまた、先に電圧測定を行うグループと後に電圧測定を行うグループとを測定シリーズごとに切り替えると共に、先に測定されるグループの電池セルCL,CL,…の測定順序を、電圧値の大きさが降順となるように、後に測定されるグループの電池セルCL,CL,…の測定順序を、電圧値の大きさが昇順となるように並べ替えることによって、或る測定シリーズの最後に電圧測定を行う電池セルCLと、それに続く測定シリーズの最初に電圧測定を行う電池セルCLとでは、コンデンサCに印加する電圧の符号が同じになると共に、電圧差も小さくなるため、測定シリーズが切り替わるときの時間及び、測定シリーズが切り替わって最初の電池セルCLの電圧測定に要する時間を短縮することができる。
尚、前記実施形態2では、測定ユニット204に第3スイッチ回路が設けられているが、省略してもよい。かかる構成においては、奇数グループと偶数グループとが切り替わるときのコンデンサCの放電が行われない。
尚、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、直列に接続された複数の電池セルにおいて該電池セルの電圧を測定する電池セルの制御装置及び制御方法について有用である。
本発明の実施形態1に係る電圧測定装置の測定ユニットの回路図である。 電圧測定装置を搭載したハイブリッド自動車の電気系統の一部を示す回路図である。 電圧測定制御のフローチャートである。 充電時間とコンデンサの電圧との関係を示すグラフである。 実施形態2に係る電圧測定装置を搭載したハイブリッド自動車の電気系統の一部を示す回路図である。 実施形態2に係る電圧測定装置の測定ユニットの回路図である。 実施形態2に係る電圧測定制御のフローチャートである。 実施形態2に係る充電時間とコンデンサの電圧との関係を示すグラフである。
符号の説明
CL 電池セル
C コンデンサ
2 電池セルユニット
3 電圧測定装置
41 第1スイッチ回路(接続回路)
45 電圧測定回路(電圧測定部)
5 制御ユニット(制御部)
53 RAM(記憶部)
203 電圧測定装置

Claims (12)

  1. 複数の電池セルを直列に接続して構成された電池セルユニットにおいて、該電池セルにコンデンサを接続回路を介して並列に接続する接続工程と、該電池セルで該コンデンサを充電する充電工程と、該電池セルと該コンデンサとの接続を切断した後、該コンデンサの電圧を該電池セルの電圧として測定する測定工程と、前記測定工程で測定した電圧値を記憶する記憶工程とを含み、複数の前記電池セルに対して該電池セルごとの電圧を順番に測定して一連の電圧測定を行う電池セルの電圧測定方法であって、
    前記接続回路は、各電池セルの正極側を前記コンデンサの一端子に接続させる一方、各電池セルの負極側を前記コンデンサの他端子に接続させるように構成されており、
    前記接続工程は、一の電池セルの電圧を測定した後、次の電池セルの電圧を測定するときに、前記コンデンサを、放電させることなく、該次の電池セルに対して接続し、
    複数の前記電池セルに対する一連の電圧測定を終えた後に、次回の一連の電圧測定における複数の前記電池セルの測定順序を、今回測定された電圧値の大きさの順に並べ替える並べ替え工程とをさらに含むことを特徴とする電池セルの電圧測定方法。
  2. 請求項1に記載の電池セルの電圧測定方法において、
    前記並べ替え工程は、複数の前記電池セルの測定順序を、電圧値の大きさが昇順となるような並びと、電圧値の大きさが降順となるような並びとで一連の電圧測定ごとに交互に切り替えることを特徴とする電池セルの電圧測定方法。
  3. 複数の電池セルを直列に接続して構成された電池セルユニットにおいて、該電池セルにコンデンサを接続回路を介して並列に接続する接続工程と、該電池セルで該コンデンサを充電する充電工程と、該電池セルと該コンデンサとの接続を切断した後、該コンデンサの電圧を該電池セルの電圧として測定する測定工程と、前記測定工程で測定した電圧値を記憶する記憶工程とを含み、複数の前記電池セルに対して該電池セルごとの電圧を順番に測定して一連の電圧測定を行う電池セルの電圧測定方法であって、
    前記接続回路は、複数の前記電池セルのうち直列接続における配列順が奇数番目の電池セルの正極側を前記コンデンサの一端子に接続させ且つ該奇数番目の電池セルの負極側を前記コンデンサの他端子に接続させる一方、複数の前記電池セルのうち直列接続における配列順が偶数番目の電池セルの正極側を前記コンデンサの他端子に接続させ且つ該偶数番目の電池セルの負極側を前記コンデンサの一端子に接続させるように構成されており、
    前記接続工程は、一の電池セルの電圧を測定した後、次の電池セルの電圧を測定するときに、前記コンデンサを、放電させることなく、該次の電池セルに対して接続し、
    前記測定工程は、複数の前記電池セルを直列接続における配列順が奇数番目の電池セルからなる奇数グループと直列接続における配列順が偶数番目の電池セルからなる偶数グループとにグループ分けをして、何れか一方のグループに含まれる前記電池セルの電圧を測定し終わった後、他方のグループに含まれる前記電池セルの電圧を測定することを特徴とする電池セルの電圧測定方法。
  4. 請求項3に記載の電池セルの電圧測定方法において、
    複数の前記電池セルに対する一連の電圧測定を終えた後に、前記奇数グループ及び前記偶数グループのそれぞれにおいて、次回の一連の電圧測定における複数の前記電池セルの測定順序を、今回測定された電圧値の大きさの順に並べ替えるグループ内並べ替え工程をさらに含むことを特徴とする電池セルの電圧測定方法。
  5. 請求項4に記載の電池セルの電圧測定方法において、
    前記グループ内並べ替え工程は、次回の一連の電圧測定で先に電圧測定するグループにおいては、複数の前記電池セルの測定順序を、今回測定された電圧値の大きさが降順となるように並べ替える一方、次回の一連の電圧測定で後に電圧測定するグループにおいては、複数の前記電池セルの測定順序を、今回測定された電圧値の大きさが昇順となるように並べ替えることを特徴とする電池セルの電圧測定方法。
  6. 請求項3乃至5の何れか1つに記載の電池セルの電圧測定方法において、
    前記グループ内並べ替え工程は、複数の前記電池セルに対する一連の電圧測定を終えるごとに、先に電圧測定するグループと後に電圧測定するグループとの順番を入れ替えることを特徴とする電池セルの電圧測定方法。
  7. 複数の電池セルを直列に接続して構成された電池セルユニットにおける該電池セルに接続回路を介して並列に接続されるコンデンサと、該コンデンサの電圧を測定する電圧測定部と、該コンデンサを該接続回路を介して該電池セルに並列接続させて該電池セルで該コンデンサを充電させた後、該コンデンサと該電池セルとの並列接続を切断して、該コンデンサの電圧を該電圧測定部で測定させる制御部と、前記電圧測定部で測定した電圧値を記憶する記憶部とを備え、複数の前記電池セルに対して該電池セルごとの電圧を順番に測定して一連の電圧測定を行う電池セルの電圧測定装置であって、
    前記接続回路は、各電池セルの正極側を前記コンデンサの一端子に接続させる一方、各電池セルの負極側を前記コンデンサの他端子に接続させるように構成されており、
    前記制御部は、一の電池セルの電圧を測定した後、次の電池セルの電圧を測定するときに、前記コンデンサを、放電させることなく、該次の電池セルに対して接続するように構成されていると共に、複数の前記電池セルに対する一連の電圧測定を終えた後に、次回の一連の電圧測定における複数の前記電池セルの測定順序を、今回測定された電圧値の大きさの順に並べ替えることを特徴とする電池セルの電圧測定装置。
  8. 請求項7に記載の電池セルの電圧測定装置において、
    前記制御部は、複数の前記電池セルの測定順序を、電圧値の大きさが昇順となるような並びと、電圧値の大きさが降順となるような並びとで一連の電圧測定ごとに交互に切り替えることを特徴とする電池セルの電圧測定装置。
  9. 複数の電池セルを直列に接続して構成された電池セルユニットにおける該電池セルに接続回路を介して並列に接続されるコンデンサと、該コンデンサの電圧を測定する電圧測定部と、該コンデンサを該接続回路を介して該電池セルに並列接続させて該電池セルで該コンデンサを充電させた後、該コンデンサと該電池セルとの並列接続を切断して、該コンデンサの電圧を該電圧測定部で測定させる制御部と、前記電圧測定部で測定した電圧値を記憶する記憶部とを備え、複数の前記電池セルに対して該電池セルごとの電圧を順番に測定して一連の電圧測定を行う電池セルの電圧測定装置であって、
    前記接続回路は、複数の前記電池セルのうち直列接続における配列順が奇数番目の電池セルの正極側を前記コンデンサの一端子に接続させ且つ該奇数番目の電池セルの負極側を前記コンデンサの他端子に接続させる一方、複数の前記電池セルのうち直列接続における配列順が偶数番目の電池セルの正極側を前記コンデンサの他端子に接続させ且つ該偶数番目の電池セルの負極側を前記コンデンサの一端子に接続させるように構成されており、
    前記制御部は、一の電池セルの電圧を測定した後、次の電池セルの電圧を測定するときに、前記コンデンサを、放電させることなく、該次の電池セルに対して接続するように構成されていると共に、複数の前記電池セルを直列接続における配列順が奇数番目の電池セルからなる奇数グループと直列接続における配列順が偶数番目の電池セルからなる偶数グループとにグループ分けをして、何れか一方のグループに含まれる前記電池セルの電圧を測定し終わった後、他方のグループに含まれる前記電池セルの電圧を測定することを特徴とする電池セルの電圧測定装置。
  10. 請求項9に記載の電池セルの電圧測定装置において、
    前記制御部は、複数の前記電池セルに対する一連の電圧測定を終えた後に、前記奇数グループ及び前記偶数グループのそれぞれにおいて、次回の一連の電圧測定における複数の前記電池セルの測定順序を、今回測定された電圧値の大きさの順に並べ替えることを特徴とする電池セルの電圧測定装置。
  11. 請求項10に記載の電池セルの電圧測定装置において、
    前記制御部は、次回の一連の電圧測定で先に電圧測定するグループにおいては、複数の前記電池セルの測定順序を、今回測定された電圧値の大きさが降順となるように並べ替える一方、次回の一連の電圧測定で後に電圧測定するグループにおいては、複数の前記電池セルの測定順序を、今回測定された電圧値の大きさが昇順となるように並べ替えることを特徴とする電池セルの電圧測定装置。
  12. 請求項11に記載の電池セルの電圧測定装置において、
    前記制御部は、複数の前記電池セルに対する一連の電圧測定を終えるごとに、先に電圧測定するグループと後に電圧測定するグループとの順番を入れ替えることを特徴とする電池セルの電圧測定装置。
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