JP2010078075A - 制振制御システム及び電気機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】急峻に変化する振動に対する応答性を向上させることができる制振制御システム,及びその制振制御システムを提供する。
【解決手段】洗濯機21の基部12と水槽14との間に、リニアモータ1とスプリングとを組み合わせてなる電磁式サスペンションを配置しリニアモータ1の可動子7側に位置センサ8を配置する。制御装置41は、位置演算部55により位置センサ8より出力される位置信号に基づいて位相θを検出し、微分器57により速度vを検出すると、位相θ及び速度vとモータ電流Ia,Ib,Icとに基づきリニアモータ1をベクトル制御して、洗濯運転時に水槽14について生じる振動を抑制する。
【選択図】図1

Description

本発明は、制振対象物について生じる振動を抑制する制振制御システム,及びその制振制御システムを備えて構成される電気機器に関する。
例えば特許文献1には、車両用サスペンションシステムを構成する電磁式アブソーバが開示されている。上記システムでは、車輪を保持してばね下部の一部分を構成するサスペンションロアアームと、車体に設けられてばね上部の一部分を構成するマウント部との間にそれらを連結するように電磁式アブソーバ(アクチュエータ)を配設し、それと並列にエアスプリングを備えている。
上記アクチュエータは、ねじロッドと、ベアリングボールを保持してねじロッドと螺合するナットから構成されるボールねじ機構と、ねじロッドを回転駆動するモータとを備えている。モータ及びねじロッドは固定側であり、ナットは、可動側であるチューブ内の上端部に固定支持されている。そして、モータによりねじロッドに回転トルクを付与してナットを含む可動側を変位させることで、振動によって生じるばね上部とばね下部とのストローク動作に対し、そのストローク動作を阻止する抵抗力を発生させて、ストローク動作に対する減衰力を作用させるように構成されている。
特開2008−114745号公報
しかしながら、特許文献1のアクチュエータでは、ボールねじ機構を採用しているため、急峻に変化する振動に対しては応答速度に問題があり、振動を十分に減衰させることができないおそれがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、急峻に変化する振動に対する応答性を向上させることができる制振制御システム,及びその制振制御システムを備えて構成される電気機器を提供することにある。
本発明の制振制御システムは、制振対象物と基部との間に配置され、固定側に対して制振対象物を弾性的に支持する弾性体と、
永久磁石を備える固定子と3相巻線を備える可動子とで構成され、前記固定子と前記可動子との何れか一方が前記制振対象物に固定され、他方が前記基部に固定されるリニアモータと、
前記巻線に通電される電流を検出する電流検出手段と、
前記可動子の相対位置を検出する位置センサと、
この位置センサより出力される位置信号に基づいて前記可動子の位相を検出する位相検出手段と、前記位置信号に基づいて前記可動子の速度を検出する速度検出手段とを備え、前記位相及び前記速度と前記電流検出手段により検出される電流とに基づいて前記リニアモータをベクトル制御することで、前記制振対象物について生じる振動を抑制する制御装置とで構成されることを特徴とする。
また、本発明の電気機器は、請求項1乃至5の何れかに記載の制振制御システムを備え、
商用交流電源より直流電源を生成して動作する場合に振動が発生する可動部を有し、当該可動部が前記制振対象物となることを特徴とする。
本発明の制振制御システムによれば、制御装置が、制振対象物と基部との間に弾性体と共に配置されるリニアモータを、位置センサより出力される可動子の相対的な位置信号に基づいてベクトル制御するので、制振対象物について生じる急峻に変化する振動を高精度に抑制することができる。
本発明の電気機器によれば、本発明の制振制御システムにより可動部に発生する振動を抑制するので、振動が少なく低騒音での動作が可能となる。
(第1実施例)
以下、本発明の第1実施例について図1乃至図5を参照して説明する。本発明では、リニアモータを用いて電磁式サスペンションを構成する。図2は、リニアモータの構成を、一部を透過させて示す斜視図である。リニアモータ1は、シャフト2と、そのシャフト2にN極,S極が交互に並ぶように配置される永久磁石3(N,S)とで構成される固定子4と、内部にU,V,W相の巻線5を有し、直方体状の本体6を備えてなる可動子7とで構成されている。また、本体6には、可動子7の相対的な変位位置を出力する位置センサ8が配置されている。
そして、図3乃至図5に示すように、本実施例では、リニアモータ1とスプリングとを組み合わせることで、ドラム式洗濯乾燥機(以下、単に洗濯機と称する場合がある)の水槽を支持するための電磁式サスペンション(アブソーバ)11を構成する。図3は、電磁式サスペンション11の構成を示す正面図である。洗濯機の底面側に配置される基部12には支持部材13が立設されており、その支持部材13が、リニアモータ1の可動子7を下方側より支持している。尚、支持部材13は複数の棒状の部材で構成されていても良いし、図5に示すような円錐状、若しくは円筒状の部材でも良い。リニアモータ1のシャフト2の上端は、洗濯機の水槽14の一部であるシャフト固定部14aに固定されており、シャフト固定部14aと可動子7の上端側との間には、スプリング(弾性体)15が配置されている。したがって、電磁式サスペンション11が洗濯機に配置された状態では、可動子7が固定側となり、固定子4が可動側となっている。
図4はドラム式洗濯乾燥機の縦断側面図であり、図5は、同一部を破断して示す斜視図である。ドラム式洗濯乾燥機(電機機器)21の外殻を形成する外箱22は、前面に円形状に開口する洗濯物出入口23を有しており、この洗濯物出入口23は、ドア24により開閉されるようになっている。外箱22の内部には、背面が閉鎖された有底円筒状の水槽14が配置されており、この水槽14の背面中央部には洗濯用モータとしての永久磁石モータ25の固定子がねじ止めにより固着されている。そして、水槽(制振対象物)14は、上述した電磁式サスペンション11により基部12上に支持されている。尚、電磁式サスペンション11は、実際には正面から見て水槽14の左右に2つ配置されているが、図示しているのは一方のみである。
永久磁石モータ25の回転軸26は、後端部(図4では右側の端部)が永久磁石モータ25の回転子に固定されており、前端部(図4では左側の端部)が水槽14内に突出している。回転軸26の前端部には、背面が閉鎖された有底円筒状のドラム27が水槽14に対して同軸状となるように固定されており、このドラム27は、永久磁石モータ25の駆動により回転軸26と一体的に回転する。なお、ドラム27には、空気および水を流通可能な複数の流通孔28と、ドラム27内の洗濯物の掻き上げやほぐしを行うための複数のバッフル29が設けられている。
水槽14には給水弁30が接続されており、当該給水弁30が開放されると、水槽14内に給水されるようになっている。また、水槽14には排水弁31を有する排水ホース32が接続されており、当該排水弁31が開放されると、水槽14内の水が排出されるようになっている。
水槽14の下方には、前後方向へ延びる通風ダクト33が設けられている。この通風ダクト33の前端部は前部ダクト34を介して水槽14内に接続されており、後端部は後部ダクト35を介して水槽14内に接続されている。通風ダクト33の後端部には、送風ファン36が設けられており、この送風ファン36の送風作用により、水槽14内の空気が、矢印で示すように、前部ダクト34から通風ダクト33内に送られ、後部ダクト35を通して水槽14内に戻されるようになっている。
通風ダクト33内部の前端側には蒸発器37が配置されており、後端側には凝縮器38が配置されている。これら蒸発器37および凝縮器38は、コンプレッサ39や図示しない絞り弁とともにヒートポンプ40を構成しており、通風ダクト33内を流れる空気が、蒸発器37により除湿され凝縮器38により加熱されて、水槽14内に循環されるようになっている。
図1は、リニアモータ1をベクトル制御する制御装置(ベクトル演算手段)41の構成をブロック図で示したものである。ベクトル制御では、巻線5に流れる電流を、界磁である永久磁石3の磁束方向と、それに直交する方向とに分離してそれらを独立に調整し、磁束と発生トルクとを制御する。電流制御には、リニアモータ1の可動子4の移動ピッチを周期として回転する座標系、いわゆるd−q座標系で表わした電流値が用いられるが、d軸は永久磁石3の作る磁束方向であり、q軸はd軸に直交する方向である。巻線5に流れる電流のq軸成分であるq軸電流Iqはトルクを発生させる成分であり(トルク成分電流)、同d軸成分であるd軸電流Idは磁束を作る成分である(励磁または磁化成分電流)。
電流センサ50(U,V,W)は、モータ1の各相(U相、V相、W相)に流れる電流Ia,Ib,Icを検出するセンサである。尚、電流センサ50(電流検出手段)に替えて、インバータ回路51(駆動回路)を構成する下アーム側のスイッチング素子とグランドとの間に3個のシャント抵抗を配置し、それらの端子電圧に基づいて電流を検出する構成としても良い。尚、電流センサ50は、実際にはインバータ回路51の出力端子とモータ1の巻線5との間に介挿されている。
電流センサ50により検出された電流Ia,Ib,Icは、A/D変換器52によりA/D変換されて、電流変換部53において2相電流Iα、Iβに変換された後、更にd軸電流Id,q軸電流Iqに変換される。α,βは、モータ1の固定子4に固定された2軸座標系の座標軸である。電流変換部53における座標変換の計算には、後述する可動子7の位相(α軸とd軸との位相差,電気角)θが用いられる。d軸電流Id,q軸電流Iqは、電流制御部54に与えられている。
リニアモータ1の可動子7に配置されている位置センサ8が出力する位置信号は、制御装置41の位置演算部(位相検出手段)55に与えられている。位置演算部55は、上記位置信号を可動子7の移動ピッチを周期とする位相θに変換して、電流変換部53,後述する電圧変換部56に出力すると共に、制御装置41で取扱い可能な形態の距離信号xに変換して微分器(速度検出手段)57に出力する。微分器57は、距離信号xを時間微分した(dx/dt)速度信号vを、トルク制御部(q軸電流指令生成手段)58に出力する。
トルク制御部58は、洗濯乾燥機21のドラム27が回転することで水槽14に振動が発生した場合に、その振動に応じた速度に対して減衰ブレーキトルクを発生させるようにq軸電流指令を生成出力する。ここで、質量m[kg]の物体を、ばね乗数k[N/m]のスプリングと、減衰係数cのサスペンションとで並列に支持した振動系(1質点並列振動系)の一般的なモデルを想定する。変位量x[m]を与えた初期状態から、物体を自由減衰振動させた場合の運動方程式は、(1)式となる。
m(dx/dt)+c(dx/dt)+kx=0 …(1)
電磁式サスペンション11の場合、スプリング15のばね乗数を考慮して減衰係数cを決定する。そして、速度v(=dx/dt)に対し、減衰係数cを逆極性で乗じることで減衰ブレーキトルクを与え、リニアモータ1のトルク定数Ktの逆数を乗じてトルク(q軸)電流指令Iqrefを生成する。
トルク電流指令Iqrefは、電流制御部54に出力される。また、基本的にリニアモータ1は全界磁運転させるため、励磁電流指令Idrefは「0」を与える。これらの電流指令は、電流制御部54の減算器59q,59dにおいて、電流変換部53より出力されるd軸電流Id,q軸電流Iqとの差が演算されて、偏差ΔIq,ΔId が算出される。電流偏差ΔIq,ΔIdは、比例積分器60q,60dにおいて比例積分演算され、d−q座標系で表わされた電圧指令Vq,Vdが算出される。
電圧指令Vq,Vdは、電圧変換部56によりα−β座標系で表わした値に変換され、更にαβ/abc座標系で表わした各相電圧指令Va,Vb,Vcに変換される。
各相電圧指令Va,Vb,Vcは電圧出力部61に入力され、指令値に一致する電圧を供給するためのパルス幅変調(PWM)されたゲート駆動信号が形成される。インバータ回路51は例えばIGBTなどのスイッチング素子を三相ブリッジ接続して構成され、図示しない直流電源回路より直流電源電圧が供給される。
電圧出力部61で形成されたゲート駆動信号(上アーム:u,v,w/下アーム:x,y,z)は、インバータ回路51を構成する各スイッチング素子のゲートに与えられ、それにより各相電圧指令Va,Vb,Vcに一致する、PWM変調された三相交流電圧が生成されてリニアモータ1の巻線5に印加される。
上記の構成において、減算器59q,59dと比例積分器60q,60dとで、比例積分(PI)演算による電流ループのフィードバック制御が行なわれ、d軸電流Id、q軸電流Iqは,それぞれd軸電流指令Idref、q軸電流指令Iqrefに一致するように制御される。
次に、本実施例の作用について説明する。洗濯乾燥機21において洗濯運転が行われる場合、洗濯用モータ25によりドラム27が回転駆動されると水槽14に振動が発生する。すると、その振動によって電磁式サスペンション11の固定子4側が変位し、相対的な変位量が位置センサ8により検出され、位置信号として制御装置41に出力される。
制御装置41では、上述したように、位置信号に基づく速度vから、水槽14の振動を減衰させるブレーキトルクが演算されてq軸電流指令Iqrefが出力される。そして、q軸電流指令Iqrefに基づき電流ループのフィードバック制御が行なわれ、また、位置信号に基づき得られる位相角θによりベクトル演算が行われq軸電流Iqが制御され、インバータ回路51を介してリニアモータ1が駆動される。その結果、リニアモータ1が発生するブレーキトルクによって、水槽14に発生した振動が減衰する。
以上のように本実施例によれば、洗濯機21の基部12と水槽14との間に、リニアモータ1とスプリング15とを組み合わせてなる電磁式サスペンション11を配置し、リニアモータ1の可動子7側に位置センサ8を配置する。そして、制御装置41は、位置演算部55により位置センサ8より出力される位置信号に基づいて位相θを検出し、微分器57により速度v(=dx/dt)を検出すると、位相θ及び速度vとモータ電流Ia,Ib,Icとに基づいてリニアモータ1をベクトル制御して、洗濯運転時に水槽14について生じる振動を抑制するようにした。
すなわち、トルク制御部58により、振動を減衰させるブレーキトルクを付与するようにリニアモータ1のトルク電流Iqを制御することで、急峻に変化する振動を高精度に抑制することが可能となる。この場合、トルク制御部58は、可動子7の相対速度vに反比例させてq軸電流指令Iqrefを生成するので、電磁式サスペンション11について設定した減衰係数cを作用させて振動を減衰させることができる。
また、本発明の制振制御システムを、商用交流電源より直流電源を生成してモータ25を動作させ、ドラム27を回転駆動させる洗濯乾燥機21に適用したので、洗濯乾燥機21を、低振動且つ低騒音で動作させることが可能となる。
(第2実施例)
図6及び図7は本発明の第2実施例を示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分について説明する。第2実施例では、図6に示すように、電磁式サスペンション11を車両用のショックアブソーバに適用する。この場合、可動子7は車軸を支承する軸受け部(基部)71に支持部材72を介して固定されており、シャフト2の上端は、車体(制振対象物)73の一部であるシャフト固定部73aに固定されている。
また、シャフト固定部73aには、変位位置センサ(対象物位置センサ)74が配置されている。この変位位置センサ74は、車体73が振動しておらず、制御装置による制振制御が開始される前の車体73の初期位置を基準として、その初期位置から変位した分を位置信号として出力するようになっている。尚、車両が四輪構成である場合、電磁式サスペンション11は各車輪に対応して配置される。
図7は、図1相当図である。制御装置75は、第1実施例の制御装置41に位置制御部(速度指令生成手段)76を加えると共に、トルク制御部58に替えて、速度制御部77を配置して構成されている。位置制御部76には、外部から車体73の制御目標位置指令が与えられると共に、変位位置センサ74からの変位位置信号が与えられている。そして、減算器78において制御目標位置(車体73の初期位置に相当する)と変位位置との差が演算され、差分値が比例積分器79に出力される。
比例積分器79は、比例積分演算結果を目標速度指令として速度制御部77に出力する。速度制御部77も、位置制御部76と同様に、減算器80及びPI制御部81を備えており、目標速度指令と微分器57より与えられる速度との差分をPI制御部81において比例積分演算することで、q軸電流指令Iqrefを電流制御部54に出力する。その他の構成は、第1実施例と同様である。
次に、第2実施例の作用について説明する。車両が走行すると、車輪に振動が加えられ、その振動が電磁式サスペンション11を介して車体73側に伝達される。その場合に、制御装置75が、変位位置センサ74により車体73の変位位置を取得し、変位量をゼロにして、車体73の位置が一定に維持されるように制御する。この場合、第1実施例における電流制御ループに加えて、速度制御部77を介した速度制御ループと、位置制御部76を介した位置制御ループとが存在することになる。
以上のように第2実施例によれば、電磁式サスペンション11の一端が取り付けられる、車両の車軸を支承する軸受け部71側からも振動を受ける場合、車体側に変位位置センサ74を配置し、制御装置75の位置制御部76は、車体73の目標位置信号と変動位置信号との差分に基づいて速度指令を生成出力し、速度指令と可動子7の相対速度vとに基づいて、車体73の支持方向位置が目標位置(初期位置)に一致するように制御する。したがって、車両のように静止時には固定側となる側からも振動が加えられる振動系に本発明を適用して、車体73の位置が一定を維持するように制御することができる。
(第3実施例)
図8は本発明の第3実施例を示すものであり、第1実施例と異なる部分について説明する。第3実施例では、インバータ回路51に駆動用直流電源を供給する直流電源回路82が、洗濯用モータ(動力用モータ)25を駆動するインバータ回路(駆動回路)83に対しても共通に電源を供給するように構成されている。そして、制御装置84の電圧検出部85は、上記直流電源の電圧を検出し、検出結果をトルク制御部58に替わるトルク制御部(q軸電流指令生成手段)86に出力する。
トルク制御部86は、直流電源回路82より供給される直流電源電圧が変動するのに応じて、減衰定数cの値を可変設定するように構成されている。具体的には、直流電源電圧が低下するのに応じて減衰定数cの値も低下させる。すなわち、水槽14に振動が加わった場合にリニアモータ1が作用しなければ、リニアモータ1において回生電力が発生し、その電力はインバータ回路51を介して直流電源回路82側に回生される。
したがって、直流電源電圧が低下している場合には減衰定数cの値を小さくして、電磁式サスペンション11によるアクティブな振動減衰作用を抑制し、直流電源回路82側に回生させる電力量をより大きくする。それにより、電圧低下の補償を優先させる。
以上のように第3実施例によれば、洗濯用モータ25をインバータ回路83を介して駆動する場合に、インバータ回路52,83に対して、電源回路82より直流電源を共通に供給し、トルク制御部86は、直流電源電圧が低下するのに応じてq軸電流指令Iqrefの絶対値を小さくする。したがって、電源電圧が低下した場合には、リニアモータ1が発生した電力を、直流電源回路82側により多く回生させるようにして、電圧低下を補償することができる。
本発明は上記し又は図面に記載した実施例にのみ限定されるものではなく、以下のような変形又は拡張が可能である。
リニアモータの可動子を可動側として、固定子を固定側として電磁式アクチュエータを構成しても良いことは勿論である。
リニアモータの電流は、必ずしも3相全てを電流センサ等により検出する必要はなく、何れか2相のみ検出し、残りの1相は演算で求めても良い。
弾性体はスプリング15に限ることなく、固定側に対して制振対象物を弾性的に支持する構造であればどのようなものでも良い。
電気機器は洗濯機に限ることなく、商用交流電源より直流電源を生成して動作する場合に振動が発生する可動部を有しているものであれば適用が可能である。
また、第2実施例は車両に限ることなく、例えば精密機器を台車等に乗せて搬送する場合に、振動を抑制するために配置されるサスペンション等にも適用できる。
本発明の第1実施例であり、リニアモータをベクトル制御する制御装置の電気的構成を示す機能ブロック図 リニアモータの構成を、一部を透過させて示す斜視図 電磁式サスペンションの構成を示す正面図 ドラム式洗濯乾燥機の縦断側面図 ドラム式洗濯乾燥機の一部を破断して示す斜視図 本発明の第2実施例であり、車両用サスペンションの構成を示す図 図1相当図 本発明の第3実施例を示す図1相当図
符号の説明
図面中、1はリニアモータ、3は永久磁石、4は固定子、5は巻線、7は可動子、8は位置センサ、11は電磁式サスペンション、12は基部、14は水槽(制振対象物)、15はスプリング(弾性体)、21はドラム式洗濯乾燥機(電機機器)、25は永久磁石モータ(動力用モータ)、41は制御装置、50は電流センサ(電流検出手段)、51はインバータ回路(駆動回路)、55は位置演算部(位相検出手段)、57は微分器(速度検出手段)、58はトルク制御部(q軸電流指令生成手段)、71は軸受け部(基部)、73は車体(制振対象物)、74は変位位置センサ(対象物位置センサ)、75は制御装置、76は位置制御部(速度指令生成手段)、82は直流電源回路、83はインバータ回路(駆動回路)、84は制御装置、86はトルク制御部(q軸電流指令生成手段)を示す。

Claims (6)

  1. 制振対象物と基部との間に配置され、固定側に対して制振対象物を弾性的に支持する弾性体と、
    永久磁石を備える固定子と3相巻線を備える可動子とで構成され、前記固定子と前記可動子との何れか一方が前記制振対象物に固定され、他方が前記基部に固定されるリニアモータと、
    前記巻線に通電される電流を検出する電流検出手段と、
    前記可動子の相対位置を検出する位置センサと、
    この位置センサより出力される位置信号に基づいて前記可動子の位相を検出する位相検出手段と、前記位置信号に基づいて前記可動子の速度を検出する速度検出手段とを備え、前記位相及び前記速度と前記電流検出手段により検出される電流とに基づいて前記リニアモータをベクトル制御することで、前記制振対象物について生じる振動を抑制する制御装置とで構成されることを特徴とする制振制御システム。
  2. 前記基部が設置されている側より振動を受ける場合、
    前記制振対象物について、初期位置を基準とする変動位置信号を出力する対象物位置センサを備え、
    前記制御装置は、
    外部より与えられる前記制振対象物の目標位置信号と、前記変動位置信号との差分に基づいて、速度指令を生成出力する速度指令生成出力手段を有し、
    前記速度指令と前記可動子の速度とに基づいて、前記制振対象物の位置が前記目標位置に一致するように制御することを特徴とする請求項1記載の制振制御システム。
  3. 前記制御装置は、前記速度検出手段により検出される速度に反比例させてq軸電流指令を生成するq軸電流指令生成手段を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の制振制御システム。
  4. 前記動力用モータと、この動力用モータに通電を行い駆動する駆動回路とを備え、前記動力用モータが前記制振対象物に対する振動の発生源となる場合、
    前記駆動回路に供給される直流電源と、前記リニアモータに通電を行い駆動する駆動回路に供給される直流電源とが共通化されていることを特徴とする請求項3記載の制振制御システム。
  5. 前記q軸電流指令生成手段は、前記直流電源電圧が低下するのに応じて、前記q軸電流指令の絶対値を小さくすることを特徴とする請求項4記載の制振制御システム。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載の制振制御システムを備え、
    商用交流電源より直流電源を生成して動作する場合に振動が発生する可動部を有し、当該可動部が前記制振対象物となることを特徴とする電気機器。
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