JP2010076730A - 障害物回避支援装置 - Google Patents

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憲雄 山崎
Shigenori Takimoto
繁規 滝本
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昌人 湯田
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Abstract

【課題】障害物回避性能の更なる向上を図ることができる障害物回避支援装置を提供する。
【解決手段】障害物回避支援装置は、車輪の制動力を制御することによりアンダーステアを抑制するアンダーステア抑制制御部23と、車輪の制動力を制御することによりオーバーステアを抑制するオーバーステア抑制制御部22とを有する制動力制御装置1と、車両前方の障害物を検知し該障害物との接触を回避する操舵操作を支援する回避操作支援制御部42を有する電動パワーステアリング装置2と、を備える。回避操作支援制御部42が、車両前方の障害物を検知し該障害物との接触を回避する操舵操作を支援するように作動しているときには、アンダーステア抑制制御部23のゲインを通常時よりも高くし、オーバーステア抑制制御部22のゲインを通常時よりも低くする。
【選択図】図1

Description

この発明は、車両の障害物回避支援装置に関するものである。
車輪の制動力を制御することによりアンダーステア抑制やオーバーステア抑制等の車両挙動の抑制を行う制動力制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
一方、車両操舵時の運転者の操舵力を軽減する車両用電動パワーステアリング装置には、通常操舵時には操舵トルクに応じて操舵アシスト量を制御し、アンダーステアあるいはオーバーステア状態の時にはこれらを抑制するために前記操舵アシスト量に対し補正を行うものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、車両用電動パワーステアリング装置には、通常操舵時には操舵トルクに応じて操舵アシスト量を制御し、外乱により車両挙動が乱れた時には車両挙動を抑制するために前記操舵アシスト量に対し補正を行うものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
さらに、車両用電動パワーステアリング装置には、通常操舵時には操舵トルクに応じて操舵アシスト量を制御し、障害物検知装置により車両前方の障害物を検知したときには回避操作を支援する方向へ前記操舵アシスト量を補正する回避支援手段を備えるものが知られている(例えば、特許文献4参照)。
特開2007−246006号公報 特開平8−40293号公報 特許第3176900号公報 特開2007−39017号公報
前記回避支援手段を有する電動パワーステアリング装置を備えた車両によれば、障害物との接触を回避し易くなる。
しかしながら、障害物との接触回避操作は緊急を要する場合もあり、さらなる回避性能の向上が望まれている。
そこで、この発明は、障害物回避性能の更なる向上を図ることができる障害物回避支援装置を提供するものである。
この発明に係る障害物回避支援装置では、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
請求項1に係る発明は、車輪の制動力を制御することによりアンダーステアを抑制するアンダーステア抑制制御部(例えば、後述する実施例におけるアンダーステア抑制制御部23)と、車輪の制動力を制御することによりオーバーステアを抑制するオーバーステア抑制制御部(例えば、後述する実施例におけるオーバーステア抑制制御部22)とを有する制動力制御装置(例えば、後述する実施例における制動力制御装置1)と、車両前方の障害物を検知し該障害物との接触を回避する操舵操作を支援する回避操作支援制御部(例えば、後述する実施例における回避操作支援制御部42)を有する操舵装置(例えば、後述する実施例における電動パワーステアリング装置2)と、を備え、前記操舵装置の前記回避操作支援制御部が回避操作支援作動中は、前記制動力制御装置は前記アンダーステア抑制制御部のゲインを通常時よりも高くすることを特徴とする障害物回避支援装置である。
回避操作支援制御部が障害物との接触を回避する操舵操作を支援しているときに、制動力制御装置のアンダーステア抑制制御部のゲインを通常時よりも高くすることにより、アンダーステア抑制制御量が通常時よりも大きくなり、車両を旋回し易くすることができる。なお、この発明において通常時とは、回避操作支援制御部が障害物との接触を回避する操舵操作を支援していないときであって、回避操作支援作動を終了してから所定時間が経過したときをいう。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発明において、前記回避操作支援制御部が回避操作支援作動中は、前記制動力制御装置は前記オーバーステア抑制制御部のゲインを通常時よりも低くすることを特徴とする。
回避操作支援制御部が障害物との接触を回避する操舵操作を支援しているときに、制動力制御装置のオーバーステア抑制制御部のゲインを通常時よりも低くすることにより、オーバーステア抑制制御量が通常時よりも小さくなり、車両を旋回し易くすることができる。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の発明において、前記回避操作支援制御部の回避操作支援作動が終了した直後から所定時間の間は、前記制動力制御装置は前記オーバーステア抑制制御部のゲインを通常時よりも高くすることを特徴とする。
回避操作支援作動中は制動力制御装置のオーバーステア抑制制御量を小さくしているので、回避操作支援作動が終了した直後にオーバーステア抑制制御部のゲインを通常時よりも高くすることにより、障害物回避支援作動終了後の車両挙動の収束を早めることができる。
請求項4に係る発明は、操舵入力に応じてアシストモータ(例えば、後述する実施例におけるアシストモータ51)による操舵アシスト量を制御する操舵装置(例えば、後述する実施例における電動パワーステアリング装置3)を備えた障害物回避支援装置において、前記操舵装置は、車両のアンダーステアを抑制するために前記操舵アシスト量に対する補正量を制御するアンダーステア抑制制御部(例えば、後述する実施例におけるアンダーステア抑制制御部66)と、車両のオーバーステアを抑制するために前記操舵アシスト量に対する補正量を制御するオーバーステア抑制制御部(例えば、後述する実施例におけるオーバーステア抑制制御部65)と、車両前方の障害物を検知し該障害物との接触を回避する操舵操作を支援するために前記操舵アシスト量に対する補正量を制御する回避操作支援制御部(例えば、後述する実施例における回避操作支援制御部62)と、を備え、前記回避操作支援制御部が回避操作支援作動中は、前記アンダーステア抑制制御部のゲインを通常時よりも高くすることを特徴とする障害物回避支援装置である。
回避操作支援制御部が障害物との接触を回避する操舵操作を支援しているときに、アンダーステア抑制制御部のゲインを通常時よりも高くすることにより、アンダーステア抑制制御量が通常時よりも大きくなり、車両を旋回し易くすることができる。なお、この発明において、通常時とは、回避操作支援制御部が障害物との接触を回避する操舵操作を支援していないときであって、回避操作支援作動を終了してから所定時間が経過したときをいう。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の発明において、前記回避操作支援制御部が回避操作支援作動中は、前記オーバーステア抑制制御部のゲインを通常時よりも低くすることを特徴とする。
回避操作支援制御部が障害物との接触を回避する操舵操作を支援しているときに、オーバーステア抑制制御部のゲインを通常時よりも低くすることにより、オーバーステア抑制制御量が通常時よりも小さくなり、車両を旋回し易くすることができる。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の発明において、前記回避操作支援制御部の回避操作支援作動が終了した直後から所定時間の間は、前記オーバーステア抑制制御部のゲインを通常時よりも高くすることを特徴とする。
回避操作支援作動中はオーバーステア抑制制御量を小さくしているので、回避操作支援作動が終了した直後にオーバーステア抑制制御部のゲインを通常時よりも高くすることにより、障害物回避支援作動終了後の車両挙動の収束を早めることができる。
請求項7に係る発明は、操舵入力に応じてアシストモータ(例えば、後述する実施例におけるアシストモータ51)による操舵アシスト量を制御する操舵装置(例えば、後述する実施例における電動パワーステアリング装置4)を備えた障害物回避支援装置において、前記操舵装置は、車両の挙動を抑制するために前記操舵アシスト量に対する補正量を制御する車両挙動抑制制御部(例えば、後述する実施例における車両挙動抑制制御部74)と、車両前方の障害物を検知し該障害物との接触を回避する操舵操作を支援するために前記操舵アシスト量に対する補正量を制御する回避操作支援制御部(例えば、後述する実施例における回避操作支援制御部72)と、を備え、前記回避操作支援制御部が回避操作支援作動中は、前記車両挙動抑制制御部のゲインを通常時よりも低くすることを特徴とする障害物回避支援装置である。
回避操作支援制御部が障害物との接触を回避する操舵操作を支援しているときに、車両挙動抑制制御部のゲインを通常時よりも低くすることにより、車両挙動抑制のための補正量が通常時よりも小さくなり、車両を旋回し易くすることができる。なお、この発明において通常時とは、回避操作支援制御部が障害物との接触を回避する操舵操作を支援していないときであって、回避操作支援作動を終了してから所定時間が経過したときをいう。
請求項8に係る発明は、請求項7に記載の発明において、前記回避操作支援制御部の回避操作支援作動が終了した直後から所定時間の間は、前記車両挙動抑制制御部のゲインを通常時よりも高くすることを特徴とする。
回避操作支援作動中は車両挙動抑制のための補正量を小さくしているので、回避操作支援作動が終了した直後に車両挙動抑制制御部のゲインを通常時よりも高くすることにより、障害物回避支援作動終了後の車両挙動の収束を早めることができる。
請求項1および請求項2に係る発明によれば、回避操作支援制御部が作動している間、車両を旋回し易くすることができるので、障害物に対する回避性能が向上する。
請求項3に係る発明によれば、回避操作支援制御部の作動終了後の車両挙動の収束を早めることができるので、回避後の車両挙動の安定化性能が向上する。
請求項4および請求項5に係る発明によれば、回避操作支援制御部が作動している間、車両を旋回し易くすることができるので、障害物に対する回避性能が向上する。
請求項6に係る発明によれば、回避操作支援制御部の作動終了後の車両挙動の収束を早めることができるので、回避後の車両挙動の安定化性能が向上する。
請求項7に係る発明によれば、回避操作支援制御部が作動している間、車両を旋回し易くすることができるので、障害物に対する回避性能が向上する。
請求項8に係る発明によれば、回避操作支援制御部の作動終了後の車両挙動の収束を早めることができるので、回避後の車両挙動の安定化性能が向上する。
以下、この発明に係る障害物回避支援装置の実施例を図1から図9の図面を参照して説明する。
<実施例1>
この発明に係る障害物回避支援装置の実施例1を図1から図3の図面を参照して説明する。
図1の構成図に示すように、実施例1における車両の障害物回避支援装置は、制動力制御装置1と電動パワーステアリング装置(操舵装置)2とを備えている。
初めに、電動パワーステアリング装置2について説明する。電動パワーステアリング装置2は、操舵アシストトルクを発生させる電動アシストモータ(以下、アシストモータと略す)51と、アシストモータ51を駆動するモータ駆動回路52と、電動パワーステアリング制御装置(以下、EPS制御装置と略す)40と、を備えて構成されている。
EPS制御装置40には、車両前方の障害物を検知するレーダ11と、ステアリングシャフトに印加される操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ12と、各車輪の車輪速を検出する車輪速センサ13と、車両のヨーレートを検出するヨーレートセンサ14と、操舵角を検出する操舵角センサ15から、それぞれ検出値に応じた出力信号が入力される。
レーダ11は、車体前方に向けてミリ波等の電磁波を発信し、その反射波に基づいて障害物を検知し、障害物と自車との相対距離、障害物と自車との相対速度、障害物と自車とのオフセット距離、および障害物の横幅を検出する。なお、障害物と自車とのオフセット距離とは、障害物の中心と自車の中心の車幅方向のずれ量を言う。
EPS制御装置40は、EPS基本制御部41と、回避操作支援制御部42とを備えている。
EPS基本制御部41は、車輪速センサ13により検出された各車輪の回転速度に基づいて算出される車両の速度(車速)と、操舵トルクセンサ12により検出された操舵トルクとに基づいて、アシストモータ51のEPS基本制御量EPS_VALUEを算出する。EPS基本制御量EPS_VALUEの算出方法は公知の電動パワーステアリング装置と同じであるので詳細説明は省略するが、概略、操舵トルクが大きくなるにしたがってEPS基本制御量EPS_VALUEが大きくなり、車速が大きくなるにしたがってEPS基本制御量EPS_VALUEが小さくなるように設定される。
回避操作支援制御部42は、レーダ11が検知した車両前方の障害物との接触を回避するために操舵操作を支援する必要があるか否かを判定し、必要があると判定した場合に、回避支援のための回避制御補正量EPS_HOSEI_VALUEを算出する。
詳述すると、回避操作支援制御部42は、各種センサの検出値等に基づいて算出した自車の予測進路と、レーダ11の検出結果(障害物と自車との相対距離および相対速度、オフセット距離、および障害物の横幅)とに基づいて、予測進路上に障害物が存在するか否かを判定する。そして、予測進路上に障害物が存在すると判定した場合には、自車が障害物との接触を回避するために必要な回避運動量(横移動量)を算出し、この回避運動量に応じて回避制御補正量EPS_HOSEI_VALUEを算出する。
また、回避操作支援制御部42は、障害物との接触を回避するために操舵操作を支援しているとき(以下、回避操作支援作動中と称す)には、回避支援フラグXHK_F=1を制動力制御装置1へ出力し、障害物との接触を回避するために操舵操作を支援していないとき(以下、回避操作支援非作動中と称す)には、回避支援フラグXHK_F=0を制動力制御装置1へ出力する。
そして、EPS制御装置40は、EPS基本制御量EPS_VALUEに回避制御補正量EPS_HOSEI_VALUEを加算して、アシストモータ51の目標電流Ioを求め、この目標電流Ioをモータ駆動回路52へ出力する。
モータ駆動回路52では、アシストモータ51の実電流が前記目標電流Ioと一致するように、フィードバック制御が行われる。
次に、制動力制御装置1について説明する。制動力制御装置1は、車両の左前輪ブレーキ31と、右前輪ブレーキ32と、左後輪ブレーキ33と、右後輪ブレーキ34と、これら四輪のブレーキ31〜34の制動力を制御する制動力制御部20とを備えて構成されている。
制動力制御部20には、前記車輪速センサ13と、ヨーレートセンサ14と、操舵角センサ15から、それぞれ検出値に応じた出力信号が入力され、制動力制御部20は、これらセンサの出力に基づいて車両の挙動を検出し、車両挙動を安定化させるための制動力制御量を算出するとともに、作動させるべきブレーキを選択し、該ブレーキを制御する。
制動力制御部20は、ステア状態判定部21と、オーバーステア抑制制御部22と、アンダーステア抑制制御部23と、制御ゲイン算出部(補正部)24と、ブレーキ制御部25とを備えている。
ステア状態判定部21は、車両が、アンダーステア状態、オーバーステア状態、ニュートラルステア状態のいずれの状態であるかを判定する。
詳述すると、ステア状態判定部21は、車輪速センサ13により検出された各車輪の回転速度に基づいて算出される車速と、操舵角センサ15により検出された操舵角とに基づいて規範ヨーレートを算出し、この規範ヨーレートとヨーレートセンサ14により検出された検出ヨーレートとの偏差(以下、ヨーレート偏差という)を算出する。規範ヨーレートとは、車速と操舵角に基づいて算出される理想モデル上のヨーレートであり、予めマップ等にされてEPS制御装置40の記憶部(図示略)に記憶されている。
そして、検出ヨーレートの絶対値が規範ヨーレートの絶対値よりも設定値以上大きいときにオーバーステア状態であると判定し、規範ヨーレートの絶対値が検出ヨーレートの絶対値よりも設定値以上大きいときにアンダーステア状態であると判定し、それ以外のときはニュートラルステア状態であると判定する。
オーバーステア抑制制御部22は、ステア状態判定部21がオーバーステア状態であると判定したときに、オーバーステアを抑制するために必要なオーバーステア抑制基本ブレーキ制御量OS_VALUEを算出するとともに、作動させるべきブレーキを選択する。すなわち、この場合には車両に旋回外向きのモーメントを発生させるブレーキを選択する。
アンダーステア抑制制御部23は、ステア状態判定部21がアンダーステア状態であると判定したときに、アンダーステアを抑制するために必要なアンダーステア抑制基本ブレーキ制御量US_VALUEを算出するとともに、作動させるべきブレーキを選択する。すなわち、この場合には車両に旋回内向きのモーメントを発生させるブレーキを選択する。
制御ゲイン算出部24は、EPS制御装置40の回避操作支援制御部42から入力した回避支援フラグXHK_Fに基づいて、オーバーステア抑制制御ゲインOS_GAINおよびアンダーステア抑制制御ゲインUS_GAINを算出する。オーバーステア抑制制御ゲインOS_GAINおよびアンダーステア抑制制御ゲインUS_GAINの算出方法については後で詳述する。
そして、ステア状態判定部21がオーバーステア状態であると判定したときには、オーバーステア抑制制御部22で算出されたオーバーステア抑制基本ブレーキ制御量OS_VALUEに、制御ゲイン算出部24で算出されたオーバーステア抑制制御ゲインOS_GAINを乗じ、その積をオーバーステア抑制ブレーキ制御量としてブレーキ制御部25に出力する。ブレーキ制御部25は、入力されたオーバーステア抑制ブレーキ制御量に基づいて、オーバーステア抑制制御部22により選択された車輪ブレーキを制御する。
また、ステア状態判定部21がアンダーステア状態であると判定したときには、アンダーステア抑制制御部23で算出されたアンダーステア抑制基本ブレーキ制御量US_VALUEに、制御ゲイン算出部24で算出されたアンダーステア抑制制御ゲインUS_GAINを乗じ、その積をアンダーステア抑制ブレーキ制御量としてブレーキ制御部25に出力する。ブレーキ制御部25は、入力されたアンダーステア抑制ブレーキ制御量に基づいて、アンダーステア抑制制御部23により選択された車輪ブレーキを制御する。
このように車輪の制動力を制御することにより車両挙動の安定化を実現する。
次に、制御ゲイン算出部24において実行される制御ゲイン算出処理を、図2のフローチャートに従って説明する。なお、図2のフローチャートに示す制御ゲイン算出処理ルーチンは一定時間毎に繰り返し実行される。
まず、ステップS101において、回避操作支援制御部42から入力される回避支援フラグXHK_Fに基づいて、回避操作支援非作動中か否かを判定する。つまり、回避支援フラグXHK_F=0が入力されているときには、回避操作支援制御部42は回避操作支援を実行していないので、ステップS101において肯定判定され、回避支援フラグXHK_F=1が入力されているときには、回避操作支援制御部42は回避操作支援を実行しているので、ステップS101において否定判定される。
ステップS101における判定結果が「NO」(作動中)である場合には、ステップS102に進み、オーバーステア抑制制御ゲインOS_GAINを通常値(1.0)よりも低い値(例えば0.5)に設定するとともに、アンダーステア抑制制御ゲインUS_GAINを通常値(1.0)よりも高い値(例えば1.5)に設定し、リターンする。
ステップS101における判定結果が「YES」(非作動中)である場合には、ステップS103に進み、前回このルーチンを実行したときは回避支援フラグXHK_F=1であったか否かを判定する。すなわち、今回実行するルーチンが、回避操作支援作動から回避操作支援非作動に切り替わった後の最初に実行するルーチンか否かを判定する。
ステップS103における判定結果が「YES」(切り替わり後の最初のルーチン)である場合には、ステップS104に進み、ゲイン調整タイマのタイマ値Tを初期値T0に設定する(T=T0)。なお、初期値T0は正の整数とする。
一方、ステップS103における判定結果が「NO」(切り替わり後の最初のルーチンでない)である場合には、ステップS105に進み、タイマ値Tを1つ減算する(T=T−1)。
そして、ステップS104あるいはステップS105からステップS106に進み、タイマ値Tが0以下か否かを判定する。
ステップS106における判定結果が「NO」(T>0)である場合には、ステップS107に進み、オーバーステア抑制制御ゲインOS_GAINを通常値(1.0)よりも高い値(例えば1.5)に設定するとともに、アンダーステア抑制制御ゲインUS_GAINを通常値である1.0に設定し、リターンする。
ステップS106における判定結果が「YES」(T≦0)である場合には、ステップS108に進み、オーバーステア抑制制御ゲインOS_GAINを通常値である1.0に設定するとともに、アンダーステア抑制制御ゲインUS_GAINを通常値である1.0に設定し、リターンする。この状態、すなわち、オーバーステア抑制制御ゲインOS_G=1.0、且つ、アンダーステア抑制制御ゲインUS_GAIN=1.0のときが通常時である。
つまり、回避操作支援作動から回避操作支援非作動に切り替わったときには、アンダーステア抑制制御ゲインUS_GAINは切り替わり直後から通常値の1.0に戻るが、オーバーステア抑制制御ゲインOS_GAINは切り替わって直ぐに通常値の1.0に戻るのではなく、切り替わってから所定時間の間(タイマ初期値×ルーチンの周期)は通常値よりも高い値とし、前記所定時間が経過したときに通常値の1.0に戻すようにしている。なお、前記所定時間は適宜に設定可能であるが、例えば、0.1〜1.0秒に設定するのが好ましい。
このように構成された障害物回避支援装置によれば、電動パワーステアリング装置2の回避操作支援制御部42が回避操作支援作動中は、制動力制御装置1においてアンダーステア抑制制御ゲインUS_GAINを通常時よりも高くするので、アンダーステア抑制ブレーキ制御量(アンダーステア抑制制御量)が通常時よりも大きくなり、車両を旋回し易くすることができる。したがって、障害物に対する回避性能が向上する。
また、回避操作支援制御部42が回避操作支援作動中は、制動力制御装置1においてオーバーステア抑制制御ゲインOS_GAINを通常時よりも低くするので、オーバーステア抑制ブレーキ制御量(オーバーステア抑制制御量)が通常時よりも小さくなり、車両を旋回し易くすることができる。したがって、障害物に対する回避性能が向上する。
このように制御する結果、電動パワーステアリング装置2の回避操作支援制御部42が回避操作支援作動が終了した直後は車両がオーバーステア気味になっていることが予測される。そこで、この実施例1の障害物回避支援装置では、回避操作支援制御部42が回避操作支援作動から回避操作支援非作動に切り替わったときには、切り替わり直後に制動力制御装置1においてオーバーステア抑制制御ゲインOS_GAINを通常値の1.0に戻さず、切り替わってから所定時間の間は通常値よりも高い値に保持し、前記所定時間が経過したときに通常値の1.0に戻すようにすることにより、回避操作支援作動終了後の車両挙動の収束を早めるようにする。これにより、回避後の車両挙動の安定化性能が向上する。
次に、図3のフローチャートに従って、制動力制御装置1の各車輪ブレーキ31〜34の制御手順と電動パワーステアリング装置2のアシストモータ51の制御手順を説明する。
まず、ステップS201において、障害物に対する回避操作支援が必要か否か判断する。
次に、ステップS202に進み、制動力制御装置1の制動力基本制御量(オーバーステア抑制基本ブレーキ制御量OS_VALUEおよびアンダーステア抑制基本ブレーキ制御量US_VALUE)を算出する。
次に、ステップS203に進み、制動力制御装置1の制御ゲイン(オーバーステア抑制制御ゲインOS_GAINおよびアンダーステア抑制制御ゲインUS_GAIN)を算出する。
次に、ステップS204に進み、ステップS202で算出した制動力基本制御量とステップS203で算出した制御ゲインに基づいて、各車輪ブレーキ31〜34を制御する。
次に、ステップS205に進み、電動パワーステアリング装置2のアシストモータ51の制御量(目標電流Io)を算出する。
次に、ステップS206に進み、アシストモータ51を制御する。
<実施例2>
次に、この発明に係る障害物回避支援装置の実施例2を図4から図6の図面を参照して説明する。
図4の構成図に示すように、実施例2における車両の障害物回避支援装置は、電動パワーステアリング装置(操舵装置)3によって構成されている。
電動パワーステアリング装置3は、操舵アシストトルクを発生させる電動アシストモータ(アシストモータ)51と、アシストモータ51を駆動するモータ駆動回路52と、電動パワーステアリング制御装置(EPS制御装置)60と、を備えて構成されている。
EPS制御装置60には、車両前方の障害物を検知するレーダ11と、ステアリングシャフトに印加される操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ12と、各車輪の車輪速を検出する車輪速センサ13と、車両のヨーレートを検出するヨーレートセンサ14と、操舵角を検出する操舵角センサ15から、それぞれ検出値に応じた出力信号が入力される。
レーダ11は、実施例1におけるものと同じものであり、車体前方に向けてミリ波等の電磁波を発信し、その反射波に基づいて障害物を検知し、障害物と自車との相対距離、障害物と自車との相対速度、障害物と自車とのオフセット距離、および障害物の横幅を検出する。なお、障害物と自車とのオフセット距離とは、障害物の中心と自車の中心の車幅方向のずれ量を言う。
EPS制御装置60は、EPS基本制御部61と、回避操作支援制御部62と、制御ゲイン算出部63と、ステア状態判定部64と、オーバーステア抑制制御部65と、アンダーステア抑制制御部66と、を備えている。
EPS基本制御部61は、車輪速センサ13により検出された各車輪の回転速度に基づいて算出される車両の速度(車速)と、操舵トルクセンサ12により検出された操舵トルクとに基づいて、アシストモータ51のEPS基本制御量EPS_VALUEを算出する。EPS基本制御量EPS_VALUEの算出方法は公知の電動パワーステアリング装置と同じであるので詳細説明は省略するが、概略、操舵トルクが大きくなるにしたがってEPS基本制御量EPS_VALUEが大きくなり、車速が大きくなるにしたがってEPS基本制御量EPS_VALUEが小さくなるように設定される。
回避操作支援制御部62は、レーダ11が検知した車両前方の障害物との接触を回避するために操舵操作を支援する必要があるか否かを判定し、必要があると判定した場合に、回避支援のための回避制御補正量EPS_HOSEI_VALUEを算出する。
詳述すると、回避操作支援制御部62は、各種センサの検出値等に基づいて算出した自車の予測進路と、レーダ11の検出結果(障害物と自車との相対距離および相対速度、オフセット距離、および障害物の横幅)とに基づいて、予測進路上に障害物が存在するか否かを判定する。そして、予測進路上に障害物が存在すると判定した場合には、自車が障害物との接触を回避するために必要な回避運動量(横移動量)を算出し、この回避運動量に応じて回避制御補正量EPS_HOSEI_VALUEを算出する。
また、回避操作支援制御部62は、障害物との接触を回避するために操舵操作を支援しているとき(以下、回避操作支援作動中と称す)には、回避支援フラグXHK_F=1を制御ゲイン算出部63へ出力し、障害物との接触を回避するために操舵操作を支援していないとき(以下、回避操作支援非作動中と称す)には、回避支援フラグXHK_F=0を制御ゲイン算出部63へ出力する。制御ゲイン算出部63については後で詳述する。
ステア状態判定部64は、車両が、アンダーステア状態、オーバーステア状態、ニュートラルステア状態のいずれの状態であるかを判定する。
詳述すると、ステア状態判定部64は、車輪速センサ13により検出された各車輪の回転速度に基づいて算出される車速と、操舵角センサ15により検出された操舵角とに基づいて規範ヨーレートを算出し、この規範ヨーレートとヨーレートセンサ14により検出された検出ヨーレートとの偏差(以下、ヨーレート偏差という)を算出する。規範ヨーレートとは、車速と操舵角に基づいて算出される理想モデル上のヨーレートであり、予めマップ等にされてEPS制御装置60の記憶部(図示略)に記憶されている。
そして、検出ヨーレートの絶対値が規範ヨーレートの絶対値よりも設定値以上大きいときにオーバーステア状態であると判定し、規範ヨーレートの絶対値が検出ヨーレートの絶対値よりも設定値以上大きいときにアンダーステア状態であると判定し、それ以外のときはニュートラルステア状態であると判定する。
オーバーステア抑制制御部65は、ステア状態判定部64がオーバーステア状態であると判定したときに、オーバーステア抑制基本制御量マップ(図示略)等を参照して、ヨーレート偏差に応じたオーバーステア抑制基本制御量OS_VALUEを算出する。なお、オーバーステア抑制基本制御量マップは、ヨーレート偏差の絶対値が大きくなるにしたがってオーバーステア抑制基本制御量OS_VALUEが大きくなるように設定されており、且つ、上限値を有している。
アンダーステア抑制制御部66は、ステア状態判定部64がアンダーステア状態であると判定したときに、アンダーステア抑制基本制御量マップ(図示略)等を参照して、ヨーレート偏差に応じたアンダーステア抑制基本制御量US_VALUEを算出する。なお、アンダーステア抑制基本制御量マップは、ヨーレート偏差の絶対値が大きくなるにしたがってアンダーステア抑制基本制御量が大きくなるように設定されており、且つ、上限値を有している。
制御ゲイン算出部63は、回避操作支援制御部62から入力した回避支援フラグXHK_Fに基づいて、オーバーステア抑制制御ゲインOS_GAINおよびアンダーステア抑制制御ゲインUS_GAINを算出する。
制御ゲイン算出部63において実行される制御ゲイン算出処理を、図5のフローチャートに従って説明する。なお、図5のフローチャートに示す制御ゲイン算出処理ルーチンは一定時間毎に繰り返し実行される。
まず、ステップS301において、回避操作支援制御部62から入力される回避支援フラグXHK_Fに基づいて、回避操作支援非作動中か否かを判定する。つまり、回避支援フラグXHK_F=0が入力されているときには、回避操作支援制御部62は回避操作支援を実行していないので、ステップS301において肯定判定され、回避支援フラグXHK_F=1が入力されているときには、回避操作支援制御部62は回避操作支援を実行しているので、ステップS301において否定判定される。
ステップS301における判定結果が「NO」(作動中)である場合には、ステップS302に進み、オーバーステア抑制制御ゲインOS_GAINを通常値(1.0)よりも低い値(例えば0.5)に設定するとともに、アンダーステア抑制制御ゲインUS_GAINを通常値(1.0)よりも高い値(例えば1.5)に設定し、リターンする。
ステップS301における判定結果が「YES」(非作動中)である場合には、ステップS303に進み、前回このルーチンを実行したときは回避支援フラグXHK_F=1であったか否かを判定する。すなわち、今回実行するルーチンが、回避操作支援作動から回避操作支援非作動に切り替わった後の最初に実行するルーチンか否かを判定する。
ステップS303における判定結果が「YES」(切り替わり後の最初のルーチン)である場合には、ステップS304に進み、ゲイン調整タイマのタイマ値Tを初期値T0に設定する(T=T0)。なお、初期値T0は正の整数とする。
一方、ステップS303における判定結果が「NO」(切り替わり後の最初のルーチンでない)である場合には、ステップS305に進み、タイマ値Tを1つ減算する(T=T−1)。
そして、ステップS304あるいはステップS305からステップS306に進み、タイマ値Tが0以下か否かを判定する。
ステップS306における判定結果が「NO」(T>0)である場合には、ステップS307に進み、オーバーステア抑制制御ゲインOS_GAINを通常値(1.0)よりも高い値(例えば1.5)に設定するとともに、アンダーステア抑制制御ゲインUS_GAINを通常値である1.0に設定し、リターンする。
ステップS306における判定結果が「YES」(T≦0)である場合には、ステップS308に進み、オーバーステア抑制制御ゲインOS_GAINを通常値である1.0に設定するとともに、アンダーステア抑制制御ゲインUS_GAINを通常値である1.0に設定し、リターンする。この状態、すなわち、オーバーステア抑制制御ゲインOS_G=1.0、且つ、アンダーステア抑制制御ゲインUS_GAIN=1.0のときが通常時である。
つまり、回避操作支援作動から回避操作支援非作動に切り替わったときには、アンダーステア抑制制御ゲインUS_GAINは切り替わり直後から通常値の1.0に戻るが、オーバーステア抑制制御ゲインOS_GAINは切り替わって直ぐに通常値の1.0に戻るのではなく、切り替わってから所定時間の間(タイマ初期値×ルーチンの周期)は通常値よりも高い値とし、前記所定時間が経過したときに通常値の1.0に戻すようにしている。なお、前記所定時間は適宜に設定可能であるが、例えば、0.1〜1.0秒に設定するのが好ましい。
そして、ステア状態判定部64がオーバーステア状態であると判定したときには、オーバーステア抑制制御部65で算出されたオーバーステア抑制基本制御量OS_VALUEに、制御ゲイン算出部63で算出されたオーバーステア抑制制御ゲインOS_GAINを乗じ、その積をオーバーステア抑制制御量MA−OS_VALUEとする。
また、ステア状態判定部64がアンダーステア状態であると判定したときには、アンダーステア抑制制御部66で算出されたアンダーステア抑制基本制御量US_VALUEに、制御ゲイン算出部63で算出されたアンダーステア抑制制御ゲインUS_GAINを乗じ、その積をアンダーステア抑制制御量MA−US_VALUEとする。
そして、EPS制御装置60は、EPS基本制御部61で算出されたEPS基本制御量EPS_VALUEに、回避操作支援制御部62で算出された回避制御補正量EPS_HOSEI_VALUEを加算し、さらに前記オーバーステア抑制制御量MA−OS_VALUEあるいは前記アンダーステア抑制制御量MA−US_VALUEを加算して、アシストモータ51の目標電流Ioを求め、この目標電流Ioをモータ駆動回路52へ出力する。
つまり、回避制御補正量EPS_HOSEI_VALUE、オーバーステア抑制制御量MA−OS_VALUE、アンダーステア抑制制御量MA−US_VALUEはいずれも、アシストモータ51のEPS基本制御量EPS_VALUEに対する補正量となる。
モータ駆動回路52では、アシストモータ51の実電流が前記目標電流Ioと一致するように、フィードバック制御が行われる。
このように構成された障害物回避支援装置としての電動パワーステアリング装置3によれば、電動パワーステアリング装置3の回避操作支援制御部62が回避操作支援作動中は、アンダーステア抑制制御ゲインUS_GAINを通常時よりも高くするので、アンダーステア抑制制御量MA−US_VALUEが通常時よりも大きくなり、車両を旋回し易くすることができる。したがって、障害物に対する回避性能が向上する。
また、回避操作支援制御部62が回避操作支援作動中は、オーバーステア抑制制御ゲインOS_GAINを通常時よりも低くするので、オーバーステア抑制制御量MA−OS_VALUEが通常時よりも小さくなり、車両を旋回し易くすることができる。したがって、障害物に対する回避性能が向上する。
このように制御する結果、電動パワーステアリング装置3の回避操作支援制御部62が回避操作支援作動が終了した直後は車両がオーバーステア気味になっていることが予測される。そこで、この実施例2の障害物回避支援装置では、回避操作支援制御部62が回避操作支援作動から回避操作支援非作動に切り替わったときには、切り替わり直後にオーバーステア抑制制御ゲインOS_GAINを通常値の1.0に戻さず、切り替わってから所定時間の間は通常値よりも高い値に保持し、前記所定時間が経過したときに通常値の1.0に戻すようにすることにより、回避操作支援作動終了後の車両挙動の収束を早めるようにする。これにより、回避後の車両挙動の安定化性能が向上する。
次に、図6のフローチャートに従って、電動パワーステアリング装置3のアシストモータ51の制御手順を説明する。
まず、ステップS401において、障害物に対する回避操作支援が必要か否か判断する。
次に、ステップS402に進み、オーバーステア抑制基本制御量OS_VALUEまたはアンダーステア抑制基本制御量US_VALUEを算出する。
次に、ステップS403に進み、制御ゲイン(オーバーステア抑制制御ゲインOS_GAINおよびアンダーステア抑制制御ゲインUS_GAIN)を算出する。
次に、ステップS404に進み、EPS基本制御量EPS_VALUEと、回避制御補正量EPS_HOSEI_VALUEと、オーバーステア抑制制御量MA−OS_VALUEまたは前記アンダーステア抑制制御量MA−US_VALUEを加算して、アシストモータ51の制御量(目標電流Io)を算出する。
次に、ステップS405に進み、アシストモータ51を制御する。
<実施例3>
次に、この発明に係る障害物回避支援装置の実施例3を図7から図9の図面を参照して説明する。
図7の構成図に示すように、実施例3における車両の障害物回避支援装置は、電動パワーステアリング装置(操舵装置)4によって構成されている。
電動パワーステアリング装置4は、操舵アシストトルクを発生させる電動アシストモータ(アシストモータ)51と、アシストモータ51を駆動するモータ駆動回路52と、電動パワーステアリング制御装置(EPS制御装置)70と、を備えて構成されている。
EPS制御装置70には、車両前方の障害物を検知するレーダ11と、ステアリングシャフトに印加される操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ12と、各車輪の車輪速を検出する車輪速センサ13と、車両のヨーレートを検出するヨーレートセンサ14と、操舵角を検出する操舵角センサ15と、車両の左右方向加速度(以下、横加速度という)を検出する横加速度センサ16から、それぞれ検出値に応じた出力信号が入力される。レーダ11は、実施例2におけるものと同じである。
EPS制御装置70は、EPS基本制御部71と、回避操作支援制御部72と、制御ゲイン算出部73と、車両挙動抑制制御部74と、を備えている。
EPS基本制御部71は実施例2におけるEPS基本制御部61と同じであり、回避操作支援制御部72は実施例2における回避操作支援制御部62と同じであるので、説明を省略する。
回避操作支援制御部72は、障害物との接触を回避するために操舵操作を支援しているとき(以下、回避操作支援作動中と称す)には、回避支援フラグXHK_F=1を制御ゲイン算出部73へ出力し、障害物との接触を回避するために操舵操作を支援していないとき(以下、回避操作支援非作動中と称す)には、回避支援フラグXHK_F=0を制御ゲイン算出部73へ出力する。制御ゲイン算出部73については後で詳述する。
車両挙動抑制制御部74は、外乱に起因して生じる車両挙動を抑制するための車両挙動抑制基本制御量MAb_VALUEを算出する。
例えば、車両が強い横風を受けて走行するときには車両が偏向してしまう。このようなとき、車両挙動抑制制御部74は、ヨーレートセンサ14で検出されるヨーレートまたは横加速度センサ16で検出される横加速度に応じて車両挙動を抑制するための車両挙動抑制基本制御量MAb_VALUEを算出する。
また、例えば、車両が左右の車輪の各々が路面摩擦係数(μ)の異なる路面(以下、スプリットμ路という)を走行しているときに制動すると、車両は高μ路側へ偏向してしまう。このようなとき、車両挙動抑制制御部74は、車輪速センサ13で検出される前輪の左右輪の車輪速度差と後輪の左右輪の車輪速度差のいずれかあるいは両方に基づいてスプリットμ路か否かを判定し、スプリットμ路であると判定したときには、ヨーレートセンサ14で検出されたヨーレートに応じて、スプリットμ路に起因して生じる車両挙動を抑制するための車両挙動抑制基本制御量MAb_VALUEを算出する。
制御ゲイン算出部73は、回避操作支援制御部72から入力した回避支援フラグXHK_Fに基づいて、車両挙動抑制制御ゲインMA_GAINを算出する。
制御ゲイン算出部73において実行される制御ゲイン算出処理を、図8のフローチャートに従って説明する。なお、図8のフローチャートに示す制御ゲイン算出処理ルーチンは一定時間毎に繰り返し実行される。
まず、ステップS501において、回避操作支援制御部72から入力される回避支援フラグXHK_Fに基づいて、回避操作支援非作動中か否かを判定する。つまり、回避支援フラグXHK_F=0が入力されているときには、回避操作支援制御部72は回避操作支援を実行していないので、ステップS501において肯定判定され、回避支援フラグXHK_F=1が入力されているときには、回避操作支援制御部72は回避操作支援を実行しているので、ステップS501において否定判定される。
ステップS501における判定結果が「NO」(作動中)である場合には、ステップS502に進み、車両挙動抑制制御ゲインMA_GAINを通常値(1.0)よりも低い値(例えば0.5)に設定し、リターンする。
ステップS501における判定結果が「YES」(非作動中)である場合には、ステップS503に進み、前回このルーチンを実行したときは回避支援フラグXHK_F=1であったか否かを判定する。すなわち、今回実行するルーチンが、回避操作支援作動から回避操作支援非作動に切り替わった後の最初に実行するルーチンか否かを判定する。
ステップS503における判定結果が「YES」(切り替わり後の最初のルーチン)である場合には、ステップS504に進み、ゲイン調整タイマのタイマ値Tを初期値T0に設定する(T=T0)。なお、初期値T0は正の整数とする。
一方、ステップS503における判定結果が「NO」(切り替わり後の最初のルーチンでない)である場合には、ステップS505に進み、タイマ値Tを1つ減算する(T=T−1)。
そして、ステップS504あるいはステップS505からステップS506に進み、タイマ値Tが0以下か否かを判定する。
ステップS506における判定結果が「NO」(T>0)である場合には、ステップS507に進み、車両挙動抑制制御ゲインMA_GAINを通常値(1.0)よりも高い値(例えば2.0)に設定し、リターンする。
ステップS506における判定結果が「YES」(T≦0)である場合には、ステップS508に進み、車両挙動抑制制御ゲインMA_GAINを通常値である1.0に設定し、リターンする。この状態、すなわち、車両挙動抑制制御ゲインMA_G=1.0のときが通常時である。
つまり、回避操作支援作動から回避操作支援非作動に切り替わったときには、車両挙動抑制制御ゲインMA_GAINは切り替わって直ぐに通常値の1.0に戻るのではなく、切り替わってから所定時間の間(タイマ初期値×ルーチンの周期)は通常値よりも高い値とし、前記所定時間が経過したときに通常値の1.0に戻すようにしている。なお、前記所定時間は適宜に設定可能であるが、例えば、0.1〜1.0秒に設定するのが好ましい。
そして、車両挙動抑制制御部74で算出された車両挙動抑制基本制御量MAb_VALUEに、制御ゲイン算出部73で算出された車両挙動抑制制御ゲインMA_GAINを乗じ、その積を車両挙動抑制制御量MA_VALUEとする。
EPS制御装置70は、EPS基本制御部71で算出されたEPS基本制御量EPS_VALUEに、回避操作支援制御部72で算出された回避制御補正量EPS_HOSEI_VALUEを加算し、さらに前記車両挙動抑制制御量MA_VALUEを加算して、アシストモータ51の目標電流Ioを求め、この目標電流Ioをモータ駆動回路52へ出力する。
つまり、回避制御補正量EPS_HOSEI_VALUEと車両挙動抑制制御量MA_VALUEはいずれも、アシストモータ51のEPS基本制御量EPS_VALUEに対する補正量となる。
モータ駆動回路52では、アシストモータ51の実電流が前記目標電流Ioと一致するように、フィードバック制御が行われる。
このように構成された障害物回避支援装置としての電動パワーステアリング装置4によれば、電動パワーステアリング装置4の回避操作支援制御部72が回避操作支援作動中は、車両挙動抑制制御ゲインMA_GAINを通常時よりも低くするので、車両挙動抑制制御量MA_VALUEが通常時よりも小さくなる。車両挙動抑制制御量MA_VALUEは車両を偏向させないようにするための補正量であり、車両挙動抑制制御量MA_VALUEが小さいほどアシストモータ51の目標電流Ioを大きくすることができ、操舵アシスト量(アシストトルク)を大きくすることができるので、車両を旋回し易くすることができる。したがって、障害物に対する回避性能が向上する。
このように制御する結果、電動パワーステアリング装置4の回避操作支援制御部72が回避操作支援作動が終了した直後は、通常よりも操舵が軽くなっているため、運転者が意図する以上にステアリングホイールが操作されてしまう虞がある。そこで、この実施例3の障害物回避支援装置では、回避操作支援制御部72が回避操作支援作動から回避操作支援非作動に切り替わったときには、切り替わり直後に車両挙動抑制制御ゲインMA_GAINを通常値の1.0に戻さず、切り替わってから所定時間の間は通常値よりも高い値に保持し、前記所定時間が経過したときに通常値の1.0に戻すようにすることにより、回避操作支援作動終了後の車両挙動の収束を早めるようにする。これにより、回避後の車両挙動の安定化性能が向上する。
次に、図6のフローチャートに従って、電動パワーステアリング装置4のアシストモータ51の制御手順を説明する。
まず、ステップS601において、障害物に対する回避操作支援が必要か否か判断する。
次に、ステップS602に進み、車両挙動抑制基本制御量MAb_VALUEを算出する。
次に、ステップS603に進み、車両挙動抑制制御ゲインMA_GAINを算出する。
次に、ステップS604に進み、EPS基本制御量EPS_VALUEと、回避制御補正量EPS_HOSEI_VALUEと、車両挙動抑制制御量MA_VALUEを加算して、アシストモータ51の制御量(目標電流Io)を算出する。
次に、ステップS605に進み、アシストモータ51を制御する。
〔他の実施例〕
なお、この発明は前述した実施例に限られるものではない。
例えば、実施例1および実施例2において、通常値よりも低くしたときのオーバーステア抑制制御ゲインOS_GAINの値は0.5に限るものではなく、また、通常値よりも高くしたときのオーバーステア抑制制御ゲインOS_GAINの値は1.5に限るものではなく、それぞれ適宜の値に設定可能である。また、通常値よりも大きくしたときのアンダーステア抑制制御ゲインUS_GAINの値は1.5に限るものではなく、適宜の値に設定可能である。
また、実施例3において、通常値よりも低くしたときの車両挙動抑制制御ゲインMA_GAINの値は0.5に限るものではなく、また、通常値よりも高くしたときの車両挙動抑制制御ゲインMA_GAINの値は2.0に限るものではなく、それぞれ適宜の値に設定可能である。
この発明に係る障害物回避支援装置の実施例1における構成図である。 前記実施例1における制御ゲイン算出処理を示すフローチャートである。 前記実施例1における制動力制御装置と電動パワーステアリング装置の制御手順を示すフローチャートである。 この発明に係る障害物回避支援装置の実施例2における構成図である。 前記実施例2における制御ゲイン算出処理を示すフローチャートである。 前記実施例2における電動パワーステアリング装置の制御手順を示すフローチャートである。 この発明に係る障害物回避支援装置の実施例3における構成図である。 前記実施例3における制御ゲイン算出処理を示すフローチャートである。 前記実施例3における電動パワーステアリング装置の制御手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 制動力制御装置(障害物回避支援装置)
2,3,4 電動パワーステアリング装置(操舵装置、障害物回避支援装置)
51 アシストモータ
61,71 EPS基本制御部
22,65 オーバーステア抑制制御部
23,66 アンダーステア抑制制御部
24,63,73 制御ゲイン算出部
42,62,72 回避操作支援制御部
74 車両挙動抑制制御部

Claims (8)

  1. 車輪の制動力を制御することによりアンダーステアを抑制するアンダーステア抑制制御部と、車輪の制動力を制御することによりオーバーステアを抑制するオーバーステア抑制制御部とを有する制動力制御装置と、
    車両前方の障害物を検知し該障害物との接触を回避する操舵操作を支援する回避操作支援制御部を有する操舵装置と、
    を備え、前記操舵装置の前記回避操作支援制御部が回避操作支援作動中は、前記制動力制御装置は前記アンダーステア抑制制御部のゲインを通常時よりも高くすることを特徴とする障害物回避支援装置。
  2. 前記回避操作支援制御部が回避操作支援作動中は、前記制動力制御装置は前記オーバーステア抑制制御部のゲインを通常時よりも低くすることを特徴とする請求項1に記載の障害物回避支援装置。
  3. 前記回避操作支援制御部の回避操作支援作動が終了した直後から所定時間の間は、前記制動力制御装置は前記オーバーステア抑制制御部のゲインを通常時よりも高くすることを特徴とする請求項2に記載の障害物回避支援装置。
  4. 操舵入力に応じてアシストモータによる操舵アシスト量を制御する操舵装置を備えた障害物回避支援装置において、
    前記操舵装置は、車両のアンダーステアを抑制するために前記操舵アシスト量に対する補正量を制御するアンダーステア抑制制御部と、車両のオーバーステアを抑制するために前記操舵アシスト量に対する補正量を制御するオーバーステア抑制制御部と、車両前方の障害物を検知し該障害物との接触を回避する操舵操作を支援するために前記操舵アシスト量に対する補正量を制御する回避操作支援制御部と、を備え、前記回避操作支援制御部が回避操作支援作動中は、前記アンダーステア抑制制御部のゲインを通常時よりも高くすることを特徴とする障害物回避支援装置。
  5. 前記回避操作支援制御部が回避操作支援作動中は、前記オーバーステア抑制制御部のゲインを通常時よりも低くすることを特徴とする請求項4に記載の障害物回避支援装置。
  6. 前記回避操作支援制御部の回避操作支援作動が終了した直後から所定時間の間は、前記オーバーステア抑制制御部のゲインを通常時よりも高くすることを特徴とする請求項5に記載の障害物回避支援装置。
  7. 操舵入力に応じてアシストモータによる操舵アシスト量を制御する操舵装置を備えた障害物回避支援装置において、
    前記操舵装置は、車両の挙動を抑制するために前記操舵アシスト量に対する補正量を制御する車両挙動抑制制御部と、車両前方の障害物を検知し該障害物との接触を回避する操舵操作を支援するために前記操舵アシスト量に対する補正量を制御する回避操作支援制御部と、を備え、前記回避操作支援制御部が回避操作支援作動中は、前記車両挙動抑制制御部のゲインを通常時よりも低くすることを特徴とする障害物回避支援装置。
  8. 前記回避操作支援制御部の回避操作支援作動が終了した直後から所定時間の間は、前記車両挙動抑制制御部のゲインを通常時よりも高くすることを特徴とする請求項7に記載の障害物回避支援装置。
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