JP2010076243A - 円筒状印刷原版の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】円筒状印刷原版を厚み精度高く、接着強度高く、更に、生産性高く製造する方法を提供する。
【解決手段】円筒状印刷原版の製造方法;(1)未硬化の硬化性樹脂組成物層を有する印刷原版層シートを用意する工程、(2)印刷原版層シートの両端を加工する工程:(2−a)巻き付け始端とする側の重ね代部分の硬化性樹脂組成物層の上表面を一部除去する工程、(2−b)巻き付け終端とする側の重ね代部分の硬化性樹脂組成物層の下表面を一部除去する工程、(2−c)特定の波長の光を吸収する光吸収層を形成する工程、(2−d)光吸収層に、光吸収層が吸収する波長のレーザー光を照射する工程、(3)巻き付け始端側の重ね代と巻き付け終端側の重ね代を重ね合わせる工程、(4)重ね合わせた部分の光吸収層に、光吸収層が吸収する波長のレーザー光を照射するする工程、(5)未硬化の硬化性樹脂組成物層を硬化させる工程。
【選択図】図2

Description

本発明は、表面にパターンを形成する円筒状印刷原版の製造方法に関する。
近年、フレキソ印刷、ドライオフセット印刷、レタープレス印刷といった樹脂凸版を製造する場合やエンボス加工などの表面加工を施す場合において、樹脂層にレーザー光を照射して照射された部分の樹脂が除去されることにより表面に凹凸パターンを形成するレーザー彫刻法が用いられるようになってきた。レーザー彫刻法に適用される樹脂層の材料としては、加硫ゴム、感光性樹脂組成物を光硬化させて得られる感光性樹脂硬化物、熱硬化性樹脂組成物を熱処理により硬化させたものが用いられている。特に、近年、処理時間の短縮の観点から、感光性樹脂組成物を光硬化させて得られる感光性樹脂硬化物をレーザー彫刻する技術が増えてきた。
特許文献1(日本国特許2846954号)には、印刷用スリーブまたは印刷用シリンダーのまわりにシート状の印刷原版層(シートエレメント)を巻き付け、端部を融合することによって連続した印刷エレメントを製造することが記載されている。
日本国特許2846954号
特許文献1に開示されるような円筒状支持体に印刷原版層シートを巻き付ける円筒状印刷原版の製造方法は簡易であり、生産性よく円筒状印刷原版を製造することができる。しかし、このようにして製造された円筒状印刷原版においては、印刷原版層シートの巻き付け始端と巻き付け終端の継ぎ目部の接合強度が弱く、例えば、円筒状印刷原版を高速回転させながらパターンを形成するレーザー彫刻を適用したり、高速印刷を行うと、印刷原版層や印刷版層が支持体から外れてしまうことがある。
そこで、本発明においては、円筒状支持体に印刷原版層シートを巻き付ける製造方法により、レーザー彫刻を適用したり、高速印刷を行っても印刷原版層や印刷版層が外れることのない、継ぎ目部の接合強度の高い円筒状印刷原版を製造することを課題とする。
上記課題について鋭意検討したところ、印刷原版層シートの巻き付け始端と終端を重ね合わせ、その間を溶着すれば、継ぎ目部の接合強度が著しく向上することが分かった。
もっとも、その場合、印刷原版層が重なり合う部分とそうでない部分ができ、印刷原版層の厚みが場所により若干不均一になる。そして、そのような印刷原版層の厚みのわずかな不均一によっても、印刷ムラが生じることが判明した。
以上のような知見に基づき、円筒状支持体に印刷原版層シートを巻き付ける際に、シートの巻き付け始端と終端が重なるように巻き付けて溶着すると共に、その重ね代を予め薄くしておくことにより、印刷ムラ等の弊害を招くことなく上記の問題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は下記の通りである。
円筒状支持体に印刷原版層シートを巻き付けて円筒状印刷原版を製造する方法であって、以下の工程(1)〜(5)を含む、円筒状印刷原版の製造方法;
(1)未硬化の硬化性樹脂組成物層を有する印刷原版層シートを用意する工程、
(2)以下の工程(2−a)〜(2−d)を含む、印刷原版層シートの両端を加工する工程:
(2−a)印刷原版層シートの、円筒状支持体に巻き付ける際に巻き付け始端とする側の重ね代部分の硬化性樹脂組成物層の上表面を一部除去する工程、
(2−b)印刷原版層シートの、円筒状支持体に巻き付ける際に巻き付け終端とする側の重ね代部分の硬化性樹脂組成物層の下表面を一部除去する工程、
(2−c)工程(2−a)において上表面を一部除去した巻き付け始端とする側の重ね代部分の硬化性樹脂組成物層の上表面に、特定の波長の光を吸収する光吸収層を形成する工程、
(2−d)工程(2−c)において形成した光吸収層に、光吸収層が吸収する波長のレーザー光を照射する工程、
(3)印刷原版層シートを円筒状支持体に巻き付け、巻き付け始端側の重ね代と巻き付け終端側の重ね代を重ね合わせる工程、
(4)工程(3)において重ね合わせた部分の光吸収層に、光吸収層が吸収する波長のレーザー光を照射するする工程、
(5)未硬化の硬化性樹脂組成物層を硬化させる工程。
本発明によれば、端部の接合強度が高く、印刷ムラのない円筒状印刷原版を生産性高く製造することができる。
以下、さらに詳細に本発明の好ましい実施態様を説明する。本発明は、円筒状支持体に印刷原版層シートを巻き付ける円筒状印刷原版の製造方法であり、特に、印刷原版層シートの両端部の接続工程における処理方法に特徴の一つを有する。印刷原版層シート両端部の処理は、継ぎ目部の接合強度の確保の観点から極めて重要である。特に、レーザー彫刻工程あるいは印刷工程では、円筒状印刷原版あるいは円筒状印刷版を高速回転させて使用することになるので、これらの工程中に継ぎ目部が外れたりすると、極めて高価なレーザー彫刻機あるいは印刷機へダメージを与える可能性がある。
また、継ぎ目部の厚み精度確保は、良好な印刷品質を確保する上で重要である。本発明では、印刷原版層シート両端部の接合を、レーザーによる溶着によって行うことにより、継ぎ目部の接合強度を確保するとともに、重ね代を予め薄くしておくことにより、継ぎ目部の厚み精度も高く確保することができる。
[工程(1)]
工程(1)では、円筒状印刷原版の印刷原版層を形成するための印刷原版層シートを用意する。印刷原版層シートは、少なくとも、未硬化の硬化性樹脂組成物層を有していればよく、未硬化の硬化性樹脂組成物層単独であってもよいし、基材シート上に未硬化の硬化性樹脂組成物層を積層したものであってもよい。
[工程(2)]
工程(2)は、工程(2−a)〜(2−d)を含む、印刷原版層シートの両端部の加工工程である。工程(2−a)、(2−c)及び(2−d)は、この順で行う必要があるが、工程(2−b)は、工程(2)の間の任意の時点で行うことができる。
工程(2−a)および(2−b)では、印刷原版層シートの、円筒状支持体に巻き付ける際に重ね代となる部分の硬化樹脂組成物層の表面を一部除去する。重ね部分の幅は、1mm以上50mm以下であることが好ましく、より好ましくは3mm以上10mm以下、更に好ましくは3mm以上5mm以下である。重ね代部分の幅が上記範囲であれば、接合部の接合強度を確保することができる。
硬化樹脂組成物層の表面の除去は、重ね代を重ね合わせたときの重ね代と光吸収層の総厚みが、印刷原版層シートの厚みと同じか、あるいは0.5mm以下薄くなるように行う。より好ましくは0.2mm以下薄く、更に好ましくは0.1mm以下薄くする。このようにすることにより、重ね代の重ね合わせ部分の厚みの印刷への影響を最小限に留めることができる。
一部除去を施す硬化樹脂組成物層の表面は、巻き付け始端側の重ね代部分については上表面とし、巻き付け終端側の重ね代部分については下表面とする。ここで、上表面とは、円筒状支持体に巻き付ける際に外側となる側の表面をいい、下表面とは、円筒状支持体に巻き付ける際に円筒状支持体と接する側の表面をいう。
印刷原版層の厚み精度を管理するためには、工程(2−a)、工程(2−b)における加工寸法精度の確保が重要となる。加工寸法精度の確保の観点から、工程(2−a)及び/又は(2−b)において、硬化樹脂組成物層の表面の一部除去を印刷原版層シートの端部を固定して行うことが好ましい。
印刷原版層シートの端部を固定する方法は、減圧状態で吸着する方法であることが好ましく、前記減圧状態で吸着する方法が、表面に多孔質体を有する吸着冶具上にシート状樹脂の端部を接触させ、前記多孔質体を通して減圧に吸引する方法であることが好ましい。吸着冶具の材質としては、セラミックス、金属が寸法安定性、表面加工精度の観点から好ましい。
また、加工寸法精度の確保の観点からは、工程(2−a)及び/又は(2−b)において、硬化性樹脂組成物層の表面の一部除去を、硬化性樹脂組成物層をシートと平行方向及び垂直方向に刃物で切断するか、切削又は研削することにより行うことが好ましい。さらに、硬化性樹脂組成物層を−50℃以上10℃以下に冷却しながら、その表面の一部を除去することが好ましい。冷却することによって、端部の加工精度を向上させることが可能となる。冷却方法として、ペルチェ素子等での電子冷却方法や冷媒循環による冶具の冷却方法や、冷風を加工部に噴射する方法などを挙げることができる。
さらに、工程(2−a)及び/又は(2−b)を実施する際に硬化性樹脂組成物層を変形させてしまうことを防止する目的で、工程(2−a)及び/又は(2−b)に先立って、硬化性樹脂組成物層の重ね代部分以外の部分を硬化してもよい。
工程(2−c)では、工程(2−a)において上表面を一部除去した巻き付け始端とする側の重ね代部分の硬化性樹脂組成物層の上表面に、特定の波長の光を吸収する光吸収層を形成する。
光吸収層の厚さは10μm以上500μm以下であることが好ましい。より好ましくは50μm以上300μm以下、更に好ましくは80μm以上200μm以下である。光吸収層は、硬化性樹脂組成物層を構成する硬化性樹脂組成物に含まれる樹脂と同じ樹脂を含有してもよい。また、光吸収層は、特定の波長の光を吸収する染料や顔料を含有していてもよい。特定の波長の光を吸収する染料や顔料は特に限定するものではないが、カーボンブラック、グラファイト、活性炭、カーボンナノチューブ、フラーレン等の黒色顔料、酸化鉄、酸化銅等の金属酸化物顔料、フタロシアニン系、アゾ系、ペリノン系、アントラキノン系等の有機系顔料や染料を挙げることができる。
レーザー吸収層の形成方法に限定はなく、例えば、液状の樹脂組成物を塗布してもよいし、予めフィルム状に成形されたものを積層しても構わない。特定の波長の光のエネルギーを熱に変換して光吸収層と硬化性樹脂層とを溶着させるため、光吸収層を構成する材料は、熱可塑性を有する材料であることが好ましい。さらに、溶着中あるいは、その後に、何らかの手段で硬化、例えば、熱硬化する材料であることが更に好ましい。
工程(2−d)では、工程(2−c)において形成した光吸収層に、光吸収層が吸収する波長のレーザー光を照射する。工程(2−d)におけるレーザー光の照射により、光吸収層を溶融し、光吸収層と硬化性樹脂組成物層とを溶着させることができる。
工程(2−d)において用いるレーザー光の光源は、特に限定するものではないが、光吸収層を溶融し、光吸収層と硬化性樹脂組成物層を溶着させるのに十分な熱に変換するためには、波長700nm以上の近赤外線あるいは赤外線領域のレーザーが好ましい。その中でも、硬化性樹脂組成物が光吸収特性を有していない波長である波長3μm以下の近赤外線領域のレーザーが好ましい。レーザー光の光源の具体例としては、半導体レーザー、YAGレーザー、YVO4レーザー、YLFレーザー、ErやYbをドープしたファイバーレーザー、Tiサファイアレーザー、アレクサンドライトレーザー等を挙げることができる。
レーザーは、連続発振レーザーであっても、パルス発振レーザーであっても構わない。平均出力は、0.1W以上200W以下であることが好ましい。より好ましい範囲は0.5W以上100W以下であり、更に好ましくは1W以上100W以下である。パルス発振レーザーは、平均出力が比較的小さくても尖頭出力が大きく、光吸収層と硬化性樹脂組成物層の溶着に適している。パルス発振レーザーのパルス時間半値幅が1ナノ秒以上50ミリ秒以下であることが好ましい。より好ましくは10ナノ秒以上1ミリ秒以下、更に好ましくは50ナノ秒以上50マイクロ秒以下である。時間半値幅が上記範囲であれば、高出力のレーザーを使用しなくても充分に溶着に使用することができる。また、パルス発振レーザーの発振周波数は、1kHz以上500MHz以下であることが好ましい。より好ましい範囲は10kHz以上100MHz以下である。この周波数範囲であれば、充分に尖頭出力の高いパルスを溶着に使用することができる。光吸収層と硬化性樹脂層との界面に照射されるレーザービーム径は、10μm以上2mm以下であることが好ましい。より好ましい範囲は0.1mm以上1mm以下である。レーザービームは集光レンズを用いて小径に絞ることができる。
工程(2−d)では、光吸収層へのレーザー光の照射を硬化性樹脂組成物層側から行うことが好ましい。この際、硬化性樹脂組成物層と光吸収層が密着していることが好ましい。そのため、両者に圧力を加え、レーザー光を照射している間、動かないようにすることが好ましい。したがって、レーザー光を透過するガラスやプラスチック等の材料からなる板状物や円筒状物で光吸収層と硬化性樹脂組成物層とを押さえることが好ましい。加える圧力は、0.05kgf/cm2以上10kgf/cm2以下であることが好ましい。
[工程(3)〜(5)]
工程(3)では、印刷原版層シートを円筒状支持体に巻き付け、巻き付け始端側の重ね代と巻き付け終端側の重ね代を重ね合わせる。ここで、光吸収層は、巻き付け終端側の重ね代部分の硬化性樹脂組成物層の表面を一部除去された面と接触することになる。
更に、工程(4)では、工程(3)において重ね合わせた部分の光吸収層に、光吸収層が吸収する波長のレーザー光を照射する。ここで、レーザー光源としては、工程(2−d)において使用できるレーザー光源と同一のものを用いることができる。また、光吸収層へのレーザー光の照射は、巻き付け終端側の重ね代部分の硬化性樹脂組成物層側(外側)から行うことが好ましい。
工程(5)では、未硬化状態の硬化性樹脂組成物層を硬化させ、円筒状硬化物を形成する。
工程(5)において、硬化性樹脂組成物が感光性樹脂組成物である場合、硬化性樹脂組成物層の硬化に用いられる光源としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、紫外線蛍光灯、殺菌灯、カーボンアーク灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ等が挙げることができる。硬化性樹脂組成物に照射される光は、200nmから300nmの波長の光を有することが好ましい。特に、硬化性樹脂組成物が後述する水素引き抜き型光重合開始剤(d)を含む場合、水素引き抜き型光重合開始剤(d)はこの波長領域に強い光吸収を有するものが多いので、200nmから300nmの波長の光を照射すると、硬化性樹脂組成物層表面の硬化性を充分に確保することができる。光硬化に用いる光源は、1種類でも構わないが、波長の異なる2種類以上の光源を用いて硬化させることにより、樹脂の硬化性が向上することがあるので、2種類以上の光源を用いることも差し支えない。
工程(1)〜(5)は、この順で行うことができる。
円筒状支持体表面には、接着剤層あるいは粘着剤層が形成されていても構わない。接着剤層あるいは粘着剤層は、感光性樹脂組成物、熱硬化性樹脂組成物、嫌気性硬化組成物又は感圧性硬化組成物を含有することが好ましい。その中でも特に、硬化速度の観点から感光性樹脂組成物が好ましい。また、内部に硬化剤を含むマイクロカプセルを含有し、加圧されるとマイクロカプセルが壊れて中から硬化剤が噴出し硬化するタイプの感圧接着剤あるいは粘着剤を用いることも好ましい。
[円筒状支持体]
円筒状支持体としては、例えば、金属製、ゴム製又は、プラスチック製のシリンダーや、プラスチック製、金属製又は繊維強化プラスチック製のスリーブ等が挙げられる。取り扱い、重量の観点からは、繊維強化プラスチック製の中空円筒状支持体が、特に好ましい。繊維強化プラスチックは、ガラス繊維、ポリアミド繊維、ポリイミド繊維、ポリエステル繊維、ポリウレタン繊維、セルロース繊維、炭素繊維、金属繊維、セラミックス繊維から選択される少なくとも1種類の繊維を含有することが好ましい。
円筒状支持体が、中空円筒状支持体である場合、その厚さは、0.2mm以上2mm以下であることが好ましい。より好ましくは0.3mm以上1.5mm以下、更に好ましくは0.4mm以上0.8mm以下である。厚さが上記範囲であれば、エアーシリンダーへの装着が容易であり、折れたり割れたりせずに、充分に機械的強度を確保することができる。
[印刷原版層シート]
本発明において、印刷原版層シートは、少なくとも未硬化の硬化性樹脂組成物層を有する。ここで、硬化性樹脂組成物層を構成する硬化性樹脂組成物とは、何らかの手段により硬化する樹脂又は樹脂組成物をいう。
硬化性樹脂組成物としては、例えば、感光性樹脂組成物や熱硬化性樹脂組成物が挙げられる。未硬化の硬化性樹脂組成物は熱可塑性を示すことが好ましい。
硬化性樹脂組成物は、樹脂(b)および有機化合物(c)を含有することが好ましい。
硬化性樹脂組成物は、20℃において固体である。20℃において固体であるとは、20℃の温度下に1時間以上保持しても、流動せずにその形状を保持することを意味する。
硬化性樹脂組成物層の厚さに限定はなく、例えば、0.1mm以上5mm以下とすることができる。厚みがこの範囲であれば、円筒状支持体上に巻きつけることが容易であり、フレキソ印刷、ドライオフセット印刷、グラビア印刷等の印刷用途で使用することが可能となる。
[樹脂(b)]
樹脂(b)の組成は、特に限定されない。その数平均分子量は、好ましくは1000以上30万以下、より好ましくは2000以上20万以下、更に好ましくは5000以上15万以下である。樹脂(b)の数平均分子量は1000以上であると、後に硬化性樹脂組成物を硬化させたときの硬化物が強度を保ち、繰り返しの使用にも耐えられる。また、 樹脂(b)のすう平均分子量が30万以下であれば、押し出し成形時に硬化性樹脂組成物の溶融粘度が過度に上昇することなく、シート状樹脂を作製することができる。樹脂(b)の数平均分子量の上限は、20万以下が好ましい。
ここで言う数平均分子量とは、ゲル浸透クロマトグラフィーを用いて測定し、分子量既知のポリスチレンで検量し換算した値である。
樹脂(b)は、分子内に重合性不飽和基を有していても構わない。特に好ましい具体例として1分子あたり平均で0.7以上の重合性不飽和基を有するポリマーを挙げることができる。1分子あたり平均で0.7以上であれば、得られるシートの機械強度に優れ、耐久性も良好で、特に印刷原版層、印刷版層として繰り返しの使用にも耐えられるのものとなり好ましい。印刷原版層の機械強度を考慮すると、樹脂(b)の重合性不飽和基は1分子あたり0.7以上が好ましく、1を越える量が更に好ましい。また、1分子あたりの重合性不飽和基数の上限については特に限定しないが、好ましい範囲としては20以下である。20以下であれば、光硬化時の収縮を低く抑えることができ、また表面近傍でのクラック等の発生も抑制できる。
ここで言う分子内に重合性不飽和基を有するとは、高分子主鎖の末端、高分子側鎖の末端や高分子主鎖中や側鎖中に直接、重合性不飽和基が付いている場合なども含まれる。
樹脂(b)の具体例としては、下記に示すようなポリマーを骨格として、前述の重合性不飽和基を有するものを挙げることができる。骨格となるポリマーとしては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類、ポリブタジエン、ポリイソプレンなどのポリジエン類、ポリ塩化ビニルポリ塩化ビニリデン等のポリハロオレフィン類、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセタール、ポリアクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸エステル類、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリウレタン、ポリアミド、ポリウレア、ポリイミド等の主鎖にヘテロ原子を有する高分子等からなる群より選ばれる1種若しくは2種以上の高分子材料をもちいることができる。複数の高分子材料を用いる場合の形態としては、共重合体、ブレンドどちらでもよい。
特に、フレキソ印刷版用途のように柔軟なレリーフ画像を形成できる印刷版を製造する場合には、樹脂(b)の一部を、ガラス転移温度が20℃以下の液状樹脂、さらに好ましくはガラス転移温度0℃以下の液状樹脂、とすることもできる。このような液状樹脂として、例えばポリエチレン、ポリブタジエン、水添ポリブタジエン、ポリイソプレン、水添ポイソプレン等の炭化水素類、アジペート、ポリカプロラクトン等のポリエステル類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテル類、脂肪族ポリカーボネート、ポリジメチルシロキサン等のシリコーン類、(メタ)アクリル酸及び/またはその誘導体の重合体及びこれらの混合物やコポリマー類があげられる。特に耐候性の観点からは、ポリカーボネート構造を有する不飽和ポリウレタン類が好ましい。
その含有量は、樹脂(b)全体に対して30wt%以上100wt%以下含有である。
樹脂(b)に重合性不飽和基を導入する方法として、例えば直接、重合性の不飽和基をその分子末端あるいは分子鎖中に導入した化合物を単量体として用いても良いが、別法として、水酸基、アミノ基、エポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基、ケトン基、ヒドラジン残基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、環状カーボネート基、エステル基などの反応性基を複数有する化合物に、前記反応性基と結合しうる官能基を複数有する結合剤(例えば水酸基やアミノ基の場合のポリイソシアネートなど)を反応させ、分子量の調節、及び末端の結合性基への変換を行った後に、反応によって得られた化合物と、この化合物の末端結合性基と反応する官能基および重合性不飽和基を有する化合物とを反応させて、末端に重合性不飽和基を導入する方法などの方法が好適にあげられる。
また、本発明の製造方法により得られた円筒状印刷原版をレーザー彫刻用印刷基材として使用する場合は、樹脂(b)として熱分解性の高い樹脂を使用することが好ましい。例えば、α−メチルスチレン、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、カーボネート結合、カルバメート結合等を分子内に有する化合物は、熱分解性の高い化合物として知られている。熱分解性の指標として、不活性ガス雰囲気中でサンプルを加熱した際の重量減少を測定した熱重量分析法のデータを用いることができる。好ましい樹脂としては、重量が半減する時点の温度が、150℃以上450℃以下の範囲であることが好ましい。より好ましい範囲は、250℃以上400℃以下、更に好ましくは、250℃以上380℃以下である。また、熱分解が狭い温度範囲で起こる化合物が好ましい。その指標として、前記熱重量分析において、重量が初期重量の80%に減少する温度と、重量が初期重量の20%に減少する温度との差が、100℃以下であることが好ましい。より好ましくは、80℃以下、更に好ましくは60℃以下である。
[有機化合物(c)]
有機化合物(c)は、ラジカル重合反応あるいは開環重合反応に関与する不飽和結合を有した化合物であり、樹脂(b)との希釈のし易さを考慮すると数平均分子量は1000以下が好ましい。有機化合物(c)は、例えば、エチレン、プロピレン、スチレン、ジビニルベンゼン等のオレフィン類、アセチレン類、(メタ)アクリル酸及びその誘導体、ハロオレフィン類、アクリロニトリル等の不飽和ニトリル類、(メタ)アクリルアミド及びその誘導体、アリルアルコール、アリルイソシアネート等のアリル化合物、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸及びそれらの誘導体、酢酸ビニル類、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、シアネートエステル類等があげられるが、その種類の豊富さ、価格等の観点から(メタ)アクリル酸及び、(メタ)アクリル酸エステル等の誘導体が好ましい例である。
該誘導体としては、シクロアルキル基、ビシクロアルキル基、シクロアルケン基、ビシクロアルケン基等の官能基を有する脂環族化合物、ベンジル基、フェニル基、フェノキシ基、メチルスチリル基、スチリル基等の官能基を有する芳香族化合物、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アミノアルキル基、テトラヒドロフルフリル基、グリシジル基等の官能基を有する化合物、アルキレングリコール、ポリオキシアルキレングリコール、(アルキル/アリルオキシ)ポリアルキレングリコールやトリメチロールプロパン等の多価アルコールのエステル化合物等があげられる。
有機化合物(c)は、その目的に応じて1種若しくは2種以上のものを選択できる。例えば、アルコールやエステル等の印刷インキ中の有機溶剤に対する印刷原版層(印刷版層)の膨潤を押さえるために、有機化合物(c)として長鎖脂肪族、脂環族または芳香族の誘導体を少なくとも1種類以上用いることが好ましい。
印刷原版層シートの機械強度を高めるためには、有機化合物(c)として、脂環族または芳香族置換基を有する化合物を、少なくとも1種類以上用いることが好ましい。この場合、脂環族または芳香族置換基を有する化合物の含有量は、有機化合物(c)の全体量の20wt%以上100wt%以下であることが好ましく、更に好ましくは50wt%以上100wt%以下である。
[光重合開始剤]
本発明では、硬化性樹脂組成物を感光性樹脂組成物とし、光を照射して硬化性樹脂組成物層を硬化させることもできる。光としては、例えば、紫外線、可視光線の他、電子線、X線等の高エネルギー線を用いることもできる。特に紫外線、可視光線を用いて光硬化させる場合、硬化性樹脂組成物に光重合開始剤を添加することが好ましい。光重合開始剤としては、水素引き抜き型光重合開始剤(d)及び/又は崩壊型光重合開始剤(e)を添加することが好ましい。
水素引き抜き型光重合開始剤(d)としては、励起三重項状態を経て周囲の媒体から水素を引き抜いてラジカルを生成する化合物であれば特に限定はない。特に、芳香族ケトンを用いることが好ましい。芳香族ケトンについては、光励起により効率良く励起三重項状態になり、この励起三重項状態は周囲の媒体から水素を引き抜いてラジカルを生成する化学反応機構が提案されている。生成したラジカルが光架橋反応に関与するものと考えられる。芳香族ケトンとしては、例えば、ベンゾフェノン類、ミヒラーケトン類、キサンテン類、チオキサントン類、アントラキノン類を挙げることができ、これらの群から選ばれる少なくとも1種類の化合物を用いることが好ましい。ベンゾフェノン類とは、ベンゾフェノンあるいはその誘導体を指し、具体的には3,3‘,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、3,3‘,4,4’−テトラメトキシベンゾフェノン等が挙げられる。ミヒラーケトン類とはミヒラーケトンおよびその誘導体をいう。キサンテン類とはキサンテンおよびアルキル基、フェニル基、ハロゲン基で置換された誘導体をいう。チオキサントン類とは、チオキサントンおよびアルキル基、フェニル基、ハロゲン基で置換された誘導体をさし、エチルチオキサントン、メチルチオキサントン、クロロチオキサントン等を挙げることができる。アントラキノン類とはアントラキノンおよびアルキル基、フェニル基、ハロゲン基等で置換された誘導体をいう。
水素引き抜き型光重合開始剤(d)の添加量は、感光性樹脂組成物全体量の0.3wt%以上10wt%以下、より好ましくは0.5wt%以上5wt%以下であることが望ましい。添加量がこの範囲であれば、感光性樹脂組成物を大気中で光硬化させた場合、硬化物表面の硬化性は充分に確保でき、また、長期保存時に表面にクラック等が発生せず、退候性を確保することができる。
崩壊型光重合開始剤(e)とは、光吸収後に分子内で開裂反応が発生し活性なラジカルが生成する化合物を指し、特に限定するものではない。具体的には、ベンゾインアルキルエーテル類、2,2−ジアルコキシ−2−フェニルアセトフェノン類、アセトフェノン類、アシルオキシムエステル類、アゾ化合物類、有機イオウ化合物類、アシルホスフィンオキシド類、ジケトン類等を挙げることができ、これらの群から選ばれる少なくとも1種類の化合物を用いることが好ましい。ベンゾインアルキルエーテル類としては、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等を挙げることができる。2,2−ジアルコキシ−2−フェニルアセトフェノン類としては、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン等を挙げることができる。アセトフェノン類としては、アセトフェノン、トリクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン等を挙げることができる。アシルオキシムエステル類としては、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム等を挙げることができる。アゾ化合物としては、アゾビスイソブチロニトリル、ジアゾニウム化合物、テトラゼン化合物等を挙げることができる。ジケトン類としては、ベンジル、メチルベンゾイルホルメート等を挙げることができる。
崩壊型光重合開始剤(e)の添加量は、感光性樹脂組成物の全体に対して、0.3wt%以上10wt%以下であることが好ましく、より好ましくは0.5wt%以上5wt%以下である。添加量がこの範囲であれば、感光性樹脂組成物を大気中で光硬化させた場合、硬化物内部の硬化性は充分に確保できる。
水素引き抜き型光重合開始剤(d)として機能する部位と、崩壊型光重合開始剤(e)として機能する部位を同一分子内に有する化合物を、光重合開始剤として用いることもできる。具体例としては、α−アミノアセトフェノン類を挙げることができる。また、例えば、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン等の化合物を挙げることができる。
水素引き抜き型光重合開始剤(d)として機能する部位と崩壊型光重合開始剤(e)として機能する部位を同一分子内に有する光重合開始剤の添加量としては、感光性樹脂組成物全体に対して0.3wt%以上10wt%以下であることが好ましく、より好ましくは0.5wt%以上3wt%以下である。添加量がこの範囲であれば、感光性樹脂組成物を大気中で光硬化させた場合であっても、硬化物の機械的物性は充分に確保できる。
[熱重合開始剤]
本発明では、硬化性樹脂組成物を熱硬化性樹脂組成物とし、熱により硬化性樹脂組成物層を硬化させることもできる。この場合、硬化性樹脂組成物には、熱重合開始剤を含有していることが好ましい。
熱重合開始剤として、好適な化合物は、ラジカル重合反応、開環重合反応に使用できる全ての熱重合開始剤である。ラジカル重合反応に用いられる熱重合開始剤として、例えば、有機過酸化物、無機過酸化物、有機珪素過酸化物、ヒドロペルオキシド、アゾ化合物、チオール化合物、フェノール樹脂、アミノ樹脂、ハロゲン化合物、アルデヒド化合物等を挙げることができる。また、開環重合反応に用いられる熱重合開始剤としては、マイクロカプセル中に熱重合開始材を入れた潜在性熱重合開始剤を選択することが好ましい。
また、熱重合開始剤は、樹脂(b)あるいは有機化合物(c)との混合の容易性の観点から、20℃において液状であることが好ましい。
熱重合開始剤の含有量は、熱硬化性樹脂組成物全体に対し、0.1wt%以上10wt%以下であることが好ましく、より好ましくは0.5wt%以上5wt%以下、更に好ましくは1wt%以上5wt%以下である。熱重合開始剤の含有率が上記範囲であれば、熱硬化性樹脂組成物を十分に硬化させることができ、熱硬化物の表面の粘着性を低減することが可能となる。
好適な熱重合開始剤の選択は、本発明の方法を実施する上で特に重要である。熱重合開始剤の熱安定性は、通常、10時間半減期の温度(10h−t1/2)によって、即ち、熱重合開始剤の当初の量の50%が、10時間後に分解してフリーラジカルを形成する温度で示される。これに関する更なる詳細については、「Encyclopedia of Polymer Science and Engineering」,11巻、1頁以降、John Wiley & Sons,ニューヨーク,1988年、に示されている。
熱重合開始剤は、好ましくは少なくとも60℃、より好ましくは少なくとも70℃の10h−t1/2を有する。特に好ましくは80℃〜150℃の10h−t1/2である。
熱重合開始剤としては、熱硬化性の観点および熱硬化性樹脂組成物との相溶性の観点から有機過酸化物が特に好ましい。具体例としては、ペルオキシエステル類、例えば、過オクタン酸t−ブチル、過オクタン酸t−アミル、ペルオキシイソ酪酸t−ブチル、ペルオキシマレイン酸t−ブチル、過安息香酸t−アミル、ジペルオキシフタール酸ジ−t−ブチル、過安息香酸t−ブチル、過酢酸t−ブチル及び2,5−ジ(ベンゾイルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン、ある種のジペルオキシケタール、例えば、1,1−ジ(t−アミルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、2,2−ジ(t−ブチルペルオキシ)ブタン及びエチル3,3−ジ(t−ブチルペルオキシ)ブチレート、ある種のジアルキルペルオキシド、例えば、ジ−t−ブチルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、ジクミルペルオキシド及び2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン、ある種のジアシルペルオキシド、例えば、ジベンゾイルペルオキシド及びジアセチルペルオキシド、ある種のt−アルキルヒドロペルオキシド、例えばt−ブチルヒドロペルオキシド、t−アミルヒドロペルオキシド、ピナンヒドロペルオキシド及びクミルヒドロペルオキシドである。
[微粒子]
本発明においては、硬化性樹脂組成物に無機系微粒子、有機系微粒子及び有機無機複合微粒子から選択される1種以上を添加することができる。これらの微粒子を添加することにより得られる印刷原版層(印刷版層)の機械的物性の向上、印刷版層表面の濡れ性改善、あるいは硬化性樹脂組成物の粘度の調整、樹脂組成物硬化物の粘弾性特性の調整等が可能となる。無機系微粒子あるいは有機系微粒子の材質は特に限定するものではなく、公知のものを用いることができる。また、有機無機複合微粒子として、無機系微粒子の表面に有機物層あるいは有機系微粒子を形成した微粒子、あるいは有機系微粒子表面に無機物層あるいは無機微粒子を形成した微粒子等をあげることができる。
印刷原版層(印刷版層)の機械的物性を向上させる目的では、窒化珪素、窒化ホウ素、炭化珪素等の剛性の高い無機系微粒子あるいはポリイミド等の有機系微粒子を用いることができる。更に、印刷原版層(印刷版層)の耐溶剤特性を向上させる目的で、無機系微粒子や、使用する溶剤への膨潤特性の良好な材質で形成された有機系微粒子を添加することもできる。
また、レーザー彫刻法により円筒状印刷原版表面に凹パターンを形成する目的のために、レーザー彫刻時に発生する粘稠性液状残渣の吸着除去特性に優れる無機多孔質微粒子を添加しても構わない。特に限定するものではないが、例えば、多孔質シリカ、メソポーラスシリカ、シリカ−ジルコニア多孔質ゲル、ポーラスアルミナ、多孔質ガラス等を挙げることができる。
本発明において、微粒子は、数平均粒径が0.01〜100μmであることが好ましい。この数平均粒径の範囲の微粒子を用いた場合、樹脂(b)及び有機化合物(c)との混合を行う際に粘度の上昇、気泡の巻き込み、粉塵の大量発生等の不都合を生じることなく、感光性樹脂硬化物表面に凹凸が発生することもない。より好ましい平均粒子径の範囲は、0.1〜20μmであり、更に好ましい範囲は1〜10μmである。ここで、微粒子の平均粒子径とは、レーザー散乱式粒子径分布測定装置を用いて測定した値をいう。
微粒子の粒子形状は特に限定するものではなく、球状、扁平状、針状、無定形、あるいは表面に突起のある粒子などを使用することができる。特に耐磨耗性の観点からは、球状粒子が好ましい。
また、微粒子の表面をシランカップリング剤、チタンカップリング剤、その他の有機化合物で被覆し表面改質処理を行い、より親水性化あるいは疎水性化した粒子を用いることもできる。
本発明において、これらの微粒子は1種類もしくは2種類以上のものを選択できる。
硬化性樹脂組成物における樹脂(b)、有機化合物(c)、微粒子の割合は、通常、樹脂(b)100重量部に対して、有機化合物(c)が5〜200重量部であることが好ましく、20〜100重量部の範囲であることがより好ましい。又、樹脂(b)100重量部に対して、微粒子は1〜100重量部であることが好ましく、2〜50重量部の範囲であることがより好ましい。更に好ましい範囲は、2〜20重量部である。
その他、本発明の感光性樹脂組成物には用途や目的に応じて重合禁止剤、紫外線吸収剤、滑剤、界面活性剤、可塑剤、香料などを添加することができる。
有機化合物(c)の割合が、上記の範囲である場合、シート状樹脂の硬度と引張強伸度のバランスを調整することが容易で、硬化時の収縮も小さい範囲に収まり、厚み精度を確保することができる。
その他、シート状樹脂を構成するための樹脂組成物には用途や目的に応じて重合禁止剤、紫外線吸収剤、滑剤、界面活性剤、可塑剤、香料などの各種添加剤を添加することができる。
[印刷原版層シートの製造方法]
本発明において、印刷原版層シートの成形には、既存の樹脂の成形方法を用いることができる。
例えば、注型法、ポンプや押し出し機等の機械で樹脂をノズルやダイスから押し出し、ブレードで厚みを合わせる方法や、ロールによるカレンダー加工により厚みを合わせる方法等、スプレー等を用いて噴霧する方法が例示できる。その際、樹脂組成物の熱分解を起こさない範囲で加熱しながら成形を行うことも可能である。また、必要に応じて圧延処理、研削処理などをほどこしても良い。
[クッション層]
本発明では、印刷原版層物層の下部にエラストマーからなるクッション層を形成することもできる。クッション層としては、ショアA硬度が10以上70度以下、あるいはASKER−C型硬度計で測定したASKER−C硬度が20度以上85度以下のエラストマー層であることが好ましい。ショアA硬度が10度以上あるいはASKER−C硬度が20度以上である場合、適度に変形するため、印刷品質を確保することができる。また、ショアA硬度が70度以下あるいはASKER−C硬度が85度以下であれば、クッション層としての役割を果たすことができる。より好ましいショアA硬度の範囲は20〜60度、ASKER−C硬度では45〜75度の範囲である。ショアA硬度とASKER−C硬度は、クッション層に使用する材質により使い分けることが好ましい。2種類の硬度の違いは、測定に用いる硬度計の押針形状の違いに由来する。クッション層が、均一な樹脂組成物から構成される場合、ショアA硬度を用いることが好ましく、発泡ポリウレタン、発泡ポリエチレン等の発泡性基材のように不均一な組成を有する樹脂組成物から構成される場合には、ASKER−C硬度を用いることが好ましい。ASKER−C硬度は、JIS K7312規格に準拠する測定法である。
前記クッション層を形成するための材料としては、例えば、熱可塑性エラストマー、光硬化型エラストマー、熱硬化型エラストマー等ゴム弾性を有するものが挙げられる。特に円筒状印刷原版への加工性の観点から、光で硬化し、硬化後にエラストマー化する液状感光性樹脂組成物材料を用いることが簡便であり好ましい。
クッション層は、感光性樹脂硬化物を含み、且つ気泡あるいは有機系微粒子を含有することが好ましい。また、前記有機系微粒子が中空マイクロカプセルであって、該中空マイクロカプセルの表面に無機系微粒子が付着しているものを用いることが好ましい。前記有機系微粒子の平均粒子径が1μm以上500μm以下であることが好ましい。より好ましい範囲は10μm以上300μm以下、更にこのましくは80μm以上200μm以下である。
クッション層の密度は、0.1g/cm3以上0.9g/cm3以下であることが好ましい。より好ましくは0.3g/cm3以上0.7g/cm3以下、更に好ましくは0.4g/cm3以上0.6g/cm3以下である。クッション層の密度がこの範囲であれば、印刷工程においてレーザー彫刻層にかかる衝撃を充分に吸収することができる。
クッション層に用いる熱可塑性エラストマーの具体例としては、スチレン系熱可塑性エラストマーであるSBS(ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン)、SIS(ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレン)、SEBS(ポリスチレン−ポリエチレン/ポリブチレン−ポリスチレン)等、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー、アミド系熱可塑性エラストマー、シリコン系熱可塑性エラストマー、フッ素系熱可塑性エラストマー等を挙げることができる。
また、光硬化型エラストマーとしては、前記熱可塑性エラストマーに光重合性モノマー、可塑剤および光重合開始剤等を混合したもの、液状樹脂に光重合性モノマー、光重合開始剤等を混合した液状感光性樹脂組成物などを挙げることができる。クッション層については、光を用いて微細なパターンの形成を行う必要がなく、全面露光により硬化させることにより、必要な機械的強度を確保できれば良いため、材料の選定において自由度が極めて高い。
また、クッション層を形成するための材料としては、硫黄架橋型ゴム、有機過酸化物、フェノール樹脂初期縮合物、キノンジオキシム、金属酸化物、チオ尿素等の化合物を架橋剤として用いる非硫黄架橋型ゴムでも構わない。更に、テレケリック液状ゴムを反応する硬化剤を用いて3次元架橋させてエラストマー化したものを使用することもできる。
また、クッション層は、発泡ポリウレタン、発泡ポリエチレン等の材質で、独立あるいは連続気泡を層内に有するものであっても構わない。市販品として入手可能なクッション材、クッションテープを使用することもできる。クッション層の片面あるいは両面に接着剤あるいは粘着剤が塗布されていてもよい。
[レーザー彫刻]
本発明の製造方法により製造された円筒状印刷原版に、レーザー彫刻法を用いてパターンを形成する場合、形成したい画像をデジタル型のデータとしてコンピューターを利用してレーザー彫刻機を操作し、印刷原版層にレリーフ画像を作成する。レーザー彫刻に用いるレーザーは、原版が吸収を有する波長を含むものであればどのようなものを用いてもよいが、彫刻を高速度で行うためには出力の高いものが望ましく、炭酸ガスレーザーやYAGレーザー、半導体レーザー等の赤外線あるいは赤外線放出固体レーザーが好ましいものの一つである。また、可視光線領域に発振波長を有するYAGレーザーの第2高調波、銅蒸気レーザー、紫外線領域に発振波長を有する紫外線レーザー、例えばエキシマレーザー、第3あるいは第4高調波へ波長変換したYAGレーザーは、有機分子の結合を切断するアブレージョン加工が可能であり、微細加工に適する。また、レーザーは連続照射でも、パルス照射でも良い。
レーザー(β)による彫刻は酸素含有ガス下、一般には空気存在下もしくは気流下に実施するが、炭酸ガス、窒素ガス下でも実施できる。彫刻終了後、レリーフ印刷版面にわずかに発生する粉末状もしくは液状の物質は適当な方法、例えば溶剤や界面活性剤の入った水等で洗いとる方法、高圧スプレー等により水系洗浄剤を照射する方法、高圧スチームを照射する方法などを用いて除去しても良い。
本発明において、レーザー光(β)を照射し凹パターンを形成する彫刻後に、版表面に残存する粉末状あるいは粘性のある液状カスを除去する工程に引き続き、パターンを形成した印刷版表面に波長200nm〜450nmの光を照射する後露光を実施することもできる。表面のタック除去に効果がある方法である。後露光は大気中、不活性ガス雰囲気中、水中のいずれの環境で行っても構わない。用いる感光性樹脂組成物中に水素引き抜き型光重合開始剤が含まれている場合、特に効果的である。更に、後露光工程前に印刷版表面を、水素引き抜き型光重合開始剤を含む処理液で処理し露光しても構わない。また、水素引き抜き型光重合開始剤を含む処理液中に印刷版を浸漬した状態で露光しても構わない。
本実施の形態を更に詳細に説明するために、以下に、実施例および比較例を示すが、これらの実施例は本実施の形態の説明およびそれによって得られる効果などを具体的に示すものであって、本実施の形態を何ら制限するものではない。なお、以下の実施例及び比較例における諸特性は、下記の方法に従って測定した。
[測定方法]
(1)レーザー彫刻
レーザー彫刻は炭酸ガスレーザー彫刻機(商標:ZED−mini−1000、英国、ZED社製、米国、コヒーレント社製、出力250W炭酸ガスレーザーを搭載、レーザーの発振波長は10.6μm)を用いて行った。彫刻は、網点(120線/インチ、面積率10%)パターンを作成して実施した。彫刻深さは0.55mmとした。
(2)粘度
脂組成物あるいは有機化合物(c)の粘度は、B型粘度計(商標、B8H型;日本国、東京計器社製)を用い、20℃で測定した。
(3)数平均分子量の測定
樹脂(b)、有機化合物(c)の数平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフ法(GPC法)を用いて、分子量既知のポリスチレンで換算して求めた。高速GPC装置(日本国、東ソー社製、商標、HLC−8020)とポリスチレン充填カラム(商標:TSKgel GMHXL;日本国、東ソー社製)を用い、テトラヒドロフラン(THF)で展開して測定した。カラムの温度は40℃に設定した。GPC装置に注入する試料としては、樹脂濃度が1wt%のTHF溶液を調製し、注入量10μlとした。また、検出器としては、示差屈折計を用いた。
(実施例1)
1.工程(1)
樹脂(b)として、数平均分子量が約10万のポリカーボネートポリウレタン(大日精化社製、商標「レザミンP890」)70質量部、有機化合物(c)として、フェノキシエチルメタクリレート(分子量190)30質量部およびトリメチロールプロパントリアクリレート(分子量338)1質量部、多孔質性微粉末シリカ(富士シリシア化学社製、商標「サイロスフェアC−1504」)5質量部、光重合開始剤としてベンゾフェノン0.5重量部および2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン0.6質量部、安定剤として2,6−ジ−t−ブチルアセトフェノン 0.5質量部を、小容量加圧型ニーダー(モリヤマ社製、「D1−5」)を用いて温度130℃で混合し、硬化性脂組成物を調製した。得られた硬化性感光性樹脂組成物を2軸押し出し装置を用いて、接着剤が表面に薄く塗布されている厚さ50μmのPETベースフィルム上に、厚さ1mmで押し出し、硬化性樹脂組成物層を形成し、更にその上にシリコーン離型処理した厚み50μmのカバーフィルムを積層して、積層シートを形成した。この硬化性樹脂組成物は、20℃において固体状であった。
得られた積層シートを幅180mm、長さ710mmにカットし、印刷原版層シートとした。
2.工程(2)
印刷原版層シートの短手方向に平行な両端から、それぞれ、幅5mm内側の重ね代部分の硬化性樹脂組成物層の表面を以下のようにして一部除去した
先ず、両端部のカバーフィルムの上にアルミニウム箔テープを貼り付け遮光マスクとした。次に、印刷原版層シートを、遮光マスクが形成された面を上にして金属ステージの上に置き、超高圧水銀灯を光源とする平行光露光機の光を、前記遮光マスク側からシート全面に4000mJ/cm2(波長350nmにおける積算光量)照射し、両端部の重ね代部分のみが未硬化状態の硬化物とした。
印刷原版層シートのPETベースフィルムが積層された面を下にしてペルチェ素子を用いて−30℃に電子冷却した多孔質金属ステージ上に置き、巻き付け始端側の端部のPETベースフィルム側を真空吸着して動かないように固定した状態で、その端部のカバーフィルムを5mmの幅の帯状にカッターで切除し、巻き付け始端側の重ね代部分の未硬化状態の硬化性樹脂組成物層を、上表面から0.6mmの深さまで、フライス工具を用いて5mmの帯状に切削した(工程(2−a))。
次いで、印刷原版層シートを、今度はPETベースフィルムが積層された面を上にして、捲き付け終端側の端部を吸着ステージに固定し、その端部のPETベースフィルムをカッターで5mmの幅の帯状に切断後剥離し、次いで、未硬化状態の硬化性樹脂組成物層を、表面から0.41mmの深さまでスライス工具を用いて5mmの幅の帯状に切削した(工程(2−b))。
数平均分子量が約10万のポリカーボネートポリウレタン(大日精化社製、商標「レザミンP890」)70質量部、フェノキシエチルメタクリレート(分子量190)30質量部およびトリメチロールプロパントリアクリレート(分子量338)1質量部、カーボンブラック5質量部、安定剤として2,6−ジ−t−ブチルアセトフェノン 0.5質量部を、ニーダーを用いて温度130℃で混合し、その後、70℃まで冷却し、熱重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート(日本油脂株式会社製 商標「パーブチルE」)1質量部を添加して、熱硬化性樹脂組成物を調製した。得られた熱硬化性樹脂組成物をトルエンに溶解させ、離型処理されたPETフィルム上に塗布し、トルエンを乾燥除去して、厚さ100μmのレーザー吸収層形成用シートを得た。
一部が除去された、巻き付け始端側の重ね代部分の硬化性樹脂組成物層の上表面に、上記のようにして製造した光吸収層形成用シートをPETベースフィルムを上にして積層し、この積層体をガラス板で挟んだ(工程(2−c))。
次いで、印刷原版層シートのPETベースフィルム側から光吸収層が吸収する波長のレーザー光を照射し、レーザー吸収層を印刷原版層シートに溶着した(工程(2−d))。ここで用いたレーザーは、波長940nmの半導体レーザーで、平均出力は30W、レーザービーム径は2mmであった。この印刷原版層シートの断面図を図1に示す。
更に、光吸収層の下部の未硬化樹脂を光硬化させた。
最後に、カバーフィルムを剥離した。
3.工程(3)
厚み0.45mmのガラス繊維強化プラスチック(エポキシ樹脂)を金属製エアーシリンダーに装着し、表面に嫌気性接着剤(スリーボンド社製、商標名「TB−1530」)を厚み0.1mmで塗布し、湿度60%の環境で10分間放置し、円筒状支持体を用意した。その上に、両端部を処理した印刷原版層シートを気泡が入らないように、PETベースフィルムが内側となるように巻き付け、その後、巻き付け始端側の重ね代部分の光吸収層が形成された上表面、巻き付け終端側の重ね代部分の下表面とを重ね合わせた。
4.工程(4)
更に、重ね合わせた部分の上にガラス板を積層し、ガラス板を通して、前述の光吸収層が吸収する波長のレーザー光を移動させながら照射し、光吸収層全面を巻き付け終端側の重ね代部分に溶着させた。
5.工程(5)
最後に、未硬化部にメタルハライドランプ(米国フュージョン社製)の光を4000mJ/cm2照射し、光硬化させて円筒状印刷原版を作製した。この円筒状印刷原版の継ぎ目部の断面図を図2に示す。
重ね代部分の厚みは、他の部分10箇所の平均値から0.02mm薄くなっていた。重ね代部分(継ぎ目部)を除いた円筒状印刷原版の外径精度は、±15μmであった。
炭酸ガスレーザー彫刻機を用いて、作製した円筒状印刷原版表面に凹パターンを形成した。重ね代部分においては、彫刻深さは、最も深い部分で0.4mmであった。レーザー彫刻時に、エアーシリンダーを線速度10m/秒で回転させたが、印刷原版層シートが円筒状支持体から剥がれることはなかった。
得られた円筒状印刷版を、ドライオフセット缶印刷機(米国ストーレーマシーナリー社製)のエアーシリンダーに取り付け、アルミニウム缶表面に印刷を実施した。20本/秒の速度で印刷を実施したが、印刷版層(印刷原版層シート)が円筒状支持体(ガラス繊維強化プラスチックスリーブ)から剥がれることはなかった。
(実施例2)
1.工程(1)
実施例1で作製した印刷原版層シートと同じものを準備した。
2.工程(2)
印刷原版層シートのPETベースフィルムが積層された面を下にしてペルチェ素子を用いて−30℃に電子冷却した多孔質金属ステージ上に置き、巻き付け始端側端部のPETベースフィルム側を真空吸着させ動かないように固定した状態で、その端部のカバーフィルムを5mmの幅の帯状に切除し、巻き付け始端側の重ね代部分の硬化性樹脂組成物層を、表面から0.6mmの深さまで、フライス工具を用いて5mmの帯状に切削した(工程(2−a))。
次いで、印刷原版層シートを、今後はPETベースフィルムが積層された面を上にして、巻き付け終端側の端部を吸着ステージに固定し、その端部のPETベースフィルムをカッターで5mmの幅の帯状に切断後剥離し、次いで、未硬化状態の硬化性樹脂組成物層を、0.41mmの深さまでスライス工具を用いて5mmの幅の帯状に切削した(工程(2−b))。
実施例1と同じようにして、重ね代に光吸収層を形成し、融着した(工程(2−c)、工程(2−d))。
次に、印刷原版層シートのPETベースフィルムの側から、ケミカルランプ(蘭国、フィリップス社製、「10R」)の光を50mJ/cm2(波長350nmでの積算光量)照射し、PETベースフィルム側の硬化性樹脂組成物を部分的に硬化させた。
最後に、カバーフィルムを剥離した。
3.工程(3)
厚み0.45mmのガラス繊維強化プラスチック(エポキシ樹脂)を金属製エアーシリンダーに装着し、表面に嫌気性接着剤(スリーボンド社製、商標名「TB−1530」)を厚み0.1mmで塗布し、湿度60%の環境で10分間放置した。その上に、端部を処理した印刷原版層シートを気泡が入らないように、PETベースフィルムが内側となるように巻き付け、両端部を重ね合わせた。
4.工程(4)
その後、重ね合わせた部分の上にガラス板を設置し、ガラス板を通して、前述の半導体レーザー光を照射し、レーザ光を移動させて光吸収層全面を接着させた。130℃に加熱した金属ロールでカレンダリングを行い、表面を調整した。
5.工程(5)
更に、エアーシリンダーを回転させながら印刷原版層シートの硬化性樹脂組成物層に、メタルハライドランプ(米国フュージョン社製)の光を4000mJ/cm2照射し、光硬化させて円筒状印刷原版を作製した。
重ね代部分の厚みは、他の部分10箇所の平均値から0.5mm薄くなっていた。重ね代部を除いた円筒状印刷原版の外径精度は、±15μm以内であった。
実施例1と同様にしてレーザー彫刻を行った後、ドライオフセット印刷に使用した。レーザー彫刻時、印刷時にシート状樹脂が支持体から剥がれることはなかった。
(実施例3)
1.工程(1)
樹脂(b)として、数平均分子量が約10万のスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体70質量部、有機化合物(c)として、ヘキサメチレンジアクリレート(分子量254)10質量部、数平均分子量2000の液状ポリブタジエン15質量部、脂環族炭化水素可塑剤10質量部、多孔質性微粉末シリカ(富士シリシア化学社製、商標「サイロスフェアC−1504」)5質量部、光重合開始剤としてベンゾフェノン0.5質量部および2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン0.6質量部、安定剤として2,6−ジ−t−ブチルアセトフェノン 0.5質量部を、小容量加圧型ニーダーを用いて温度130℃で混合し、硬化性樹脂組成物(感光性樹脂組成物)を調製した。得られた硬化性樹脂組成物を2軸押し出し装置(テクノベル社製、「KZW−TW」)を用いて、接着剤が表面に薄く塗布されている厚さ100μmのPETベースフィルム上に、厚さ1.7mmで押し出し、硬化性樹脂組成物層を形成し、この上にシリコーン離型処理した厚み50μmのカバーシートを積層して、積層シートを形成した。この硬化性樹脂組成物は、20℃において固体状であった。
得られた積層シートを幅500mm、長さ710mmにカットして印刷原版層シートとした。
2.工程(2)
印刷原版層シートの短手方向に平行な両端から、それぞれ、幅5mm内側の重ね代部分の硬化性樹脂組成物層の表面を以下のようにして一部除去した。
先ず、両端部の幅5mmのカバーフィルムの上にアルミニウム箔テープを貼り付け遮光マスクとした。次に、印刷原版層シートを、遮光マスク側を上にして金属シリンダーの上に巻き付け、超高圧水銀灯を光源とする平行光露光機の光を、前記遮光マスク側からシート全面に4000mJ/cm2(波長350nmにおける積算光量)照射し、両端部の重ね代部分のみが未硬化状態の硬化物とした。
印刷原版層シートのPETベースフィルムが積層された面を下にしてペルチェ素子を用いて−30℃に電子冷却した多孔質金属ステージ上に置き、巻き付け始端側の端部のPETフィルム側を真空吸着させ動かないように固定した状態で、その端部のカバーフィルムを5mmの幅の帯状にカッターで削除し、巻き付け始端側の重ね代部分の未硬化状態の硬化性樹脂組成物層を、上表面から1mmの深さまで、フライス工具を用いて帯状に切削した(工程(2−a))。
次いで、印刷原版層シートを、今度はPETベースフィルムが積層された面を上にして、巻き付け終端側の端部を吸着ステージに固定し、その端部のPETベースフィルムをカッターで5mmの幅の帯状に切断後剥離し、次いで、未硬化状態の硬化性樹脂組成物層を、表面から0.71mmの深さまでスライス工具を用いて5mmの幅の帯状に切削した(工程(2−b))。
実施例1と同様にして、重ね代部分に光吸収層を形成、溶着し(工程(2−c)、(2−d))、光吸収層の下部の未硬化状態の硬化性樹脂組成物に超高圧水銀灯の光を照射し、光硬化させた。
最後に、カバーフィルムを剥離した。
3.工程(3)〜(5)
実施例1と同様にして、円筒状印刷原版を作製した。
重ね代部分の厚みは、他の部分10箇所の平均値から0.1mm薄くなっていた。重ね代部分を除いた円筒状印刷原版の外径精度は、±20μmであった。
炭酸ガスレーザー彫刻機を用いて、作製した円筒状印刷原版表面に凹パターンを形成した。溶着させた端部については、彫刻深さの最も深い部分で0.4mmであった。レーザー彫刻時に、エアーシリンダーを線速度10m/秒で回転させたが、印刷原版層シートが円筒状支持体から剥がれることはなかった。
得られた円筒状印刷版を、フレキソ印刷機(伊予機械製作所社製)のエアーシリンダーに取り付け、ポリエチレンフィルム表面に印刷を実施した。300m/分の速度で印刷を実施したが、印刷版層が円筒状支持体(ガラス繊維強化プラスチックスリーブ)から剥がれることはなかった。
(実施例4)
1.工程(1)
実施例3で作製した印刷原版層シートと同じものを準備した。
2.工程(2)
印刷原版層シートのPETベースフィルムが積層された面を下にして、ペルチェ素子を用いて−30℃に電子冷却した多孔質金属ステージ上に置き、巻き付け始端側の端部を、PETベースフィルム側を真空吸着させ動かないように固定した状態で、その端部のカバーフィルムを5mmの幅の帯状にカッターで削除し、巻き付け始端側の重ね代部分の硬化性樹脂組成物層を、表面から0.6mmの深さまで、カッターを用いて帯状に切削した(工程(2−a))。
次いで、印刷原版層シートを、今度はPETベースフィルムが積層された面を上にして、巻き付け終端側の端部を吸着ステージに固定し、カッターでその端部のPETベースフィルムを5mmの幅の帯状に切断後剥離し、次いで、カッターで硬化性樹脂組成物層を、表面から0.41mmの深さまで切削した(工程(2−b))。
一部が除去された、巻き付け始端側の重ね代部分の硬化性樹脂組成物層の上表面に実施例1で用いた光吸収層形成用シートをPETベースフィルムを上にして積層し、この積層体をガラス板で挟んだ(工程(2−c))。
次いで、印刷原版層シートのPETベースフィルム側から光吸収層が吸収する波長のレーザー光を照射し、光吸収層を印刷原版層シートに溶着した(工程(2−d))。ここで用いたレーザーは、波長940nmの半導体レーザーで、平均出力は30W、レーザービーム径は2mmであった。
更に、PETベースフィルム側からケミカルランプの光を50mJ/cm2照射し、PETベースフィルムに接している部分の硬化性樹脂組成物を部分的に硬化させた。
最後に、カバーフィルムを剥離した。
3.工程(3)
厚み0.45mmのガラス繊維強化プラスチック(エポキシ樹脂)を金属製エアーシリンダーに装着し、表面に嫌気性接着剤(スリーボンド社製、商標名「TB−1530」)を厚み0.1mmで塗布し、湿度60%の環境で10分間放置し、円筒状支持体を用意した。その上に、両端部を処理した印刷原版層シートを気泡が入らないように、PETフィルムが内側となるように巻き付け、その後、巻き付け始端側の重ね代部分の光吸収層が形成された上表面、巻き付け終端側の重ね代部分の下表面とを重ね合わせた。
4.工程(4)
更に、重ね合わせた部分にガラス板を設置し、ガラス板を通して、前述の光吸収層が吸収する波長のレーザー光を移動させながら照射し、光吸収層全面を巻き付け終端側の重ね代部分に溶着させた。
5.工程(5)
得られた円筒状印刷原版表面にPET製の露光マスクを巻きつけ、露光マスクを通してケミカルランプの光で露光し、硬化性樹脂組成物をパターン状に硬化させた。露光マスクを取り外した後、円筒状印刷原版の表面に赤外線を照射し、未硬化部分を溶融させ、溶融した樹脂を不織布で吸収除去した。不織布での吸収除去を10回程度繰り返し実施することにより、表面にパターンを有する円筒状印刷版を得た。更に、円筒状印刷版全面にケミカルランプの光を照射し、完全に硬化させた。
得られた円筒状印刷版を、フレキソ印刷機(伊予機械製作所社製)のエアーシリンダーに取り付け、ポリエチレンフィルム表面に印刷を実施した。300m/分の速度で印刷を実施したが、印刷版層が円筒状支持体から剥がれることはなかった。
(実施例5)
数平均分子量が約10万のポリカーボネートポリウレタン(大日精化社製、商標「レザミンP890」)70質量部、フェノキシエチルメタクリレート(分子量190)30質量部およびトリメチロールプロパントリアクリレート(分子量338)1質量部、近赤外線吸収フタロシアニン(日本触媒社製、商標「イーエクスカラー IR−906」)3質量部、安定剤として2,6−ジ−t−ブチルアセトフェノン 0.5質量部を、ニーダーを用いて温度130℃で混合し、その後、70℃まで冷却し、熱重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート(日本油脂株式会社製 商標「パーブチルE」)1質量部を添加して、熱硬化性樹脂組成物を調製した。得られた熱硬化性樹脂組成物をトルエンに溶解させ、離型処理されたPETフィルム上に塗布し、トルエンを乾燥除去して、厚さ100μmの光吸収層を得た。
このようにして用意した光吸収層形成用シートを用いた以外は実施例1と同様にして、円筒状印刷原版を作製した。
実施例1と同様にして円筒状印刷原版表面に凹パターンを形成した。レーザー彫刻時に、エアーシリンダーを線速度10m/秒で回転させたが、印刷原版層シートが円筒状支持体から剥がれることはなかった。
得られた円筒状印刷版を、フレキソ印刷機(伊予機械製作所社製)のエアーシリンダーに取り付け、ポリエチレンフィルム表面に印刷を実施した。300m/分の速度で印刷を実施したが、印刷版層が円筒状支持体(ガラス繊維強化プラスチックスリーブ)から剥がれることはなかった。
(比較例1)
実施例1で作製した印刷原版層シートを、実施例1で用いた中空円筒状支持体上に巻きつけ、印刷原版層シートの両端部にテープを貼り付け固定した。未硬化樹脂組成物層の表面には、手が接触した跡など、凸凹が目視で観察された。その後、メタルハライドランプ(フュージョン社製、商標「F450V型UVランプ」)の光を350nmにおいて8000mJ/cm2の条件で露光し、円筒状印刷原版を得た。
得られた円筒状印刷原版の中空円筒状支持体とシート状感光性樹脂硬化物との間には、所々、ボイドが観察された。円筒状印刷原版の外径精度は、±80μmであった。
得られた円筒状印刷原版にレーザー彫刻し、表面に画像パターンを形成した後、実施例1と同じようにドライオフセット印刷を実施した。しかしながら、表面の凸凹のため、凸凹に対応する印刷不良が発生した。
本発明の製造方法により製造された印刷原版は、レーザー彫刻法で表面にパターンを形成して、例えば、フレキソ印刷、ドライオフセット印刷、グラビア印刷等の各種印刷版とすることができる。
実施例1で作製された光吸収層を形成した印刷原版層シート 実施例1で作製した円筒状印刷原版の継ぎ目部の断面図
符号の説明
10: 印刷原版層シートの支持体
11: 硬化性樹脂組成物層
12: 光吸収層
13: 円筒状支持体
14: 接着剤層

Claims (21)

  1. 円筒状支持体に印刷原版層シートを巻き付けて円筒状印刷原版を製造する方法であって、以下の工程(1)〜(5)を含む、円筒状印刷原版の製造方法;
    (1)未硬化の硬化性樹脂組成物層を有する印刷原版層シートを用意する工程、
    (2)以下の工程(2−a)〜(2−d)を含む、印刷原版層シートの両端を加工する工程:
    (2−a)印刷原版層シートの、円筒状支持体に巻き付ける際に巻き付け始端とする側の重ね代部分の硬化性樹脂組成物層の上表面を一部除去する工程、
    (2−b)印刷原版層シートの、円筒状支持体に巻き付ける際に巻き付け終端とする側の重ね代部分の硬化性樹脂組成物層の下表面を一部除去する工程、
    (2−c)工程(2−a)において上表面を一部除去した巻き付け始端とする側の重ね代部分の硬化性樹脂組成物層の上表面に、特定の波長の光を吸収する光吸収層を形成する工程、
    (2−d)工程(2−c)において形成した光吸収層に、光吸収層が吸収する波長のレーザー光を照射する工程、
    (3)印刷原版層シートを円筒状支持体に巻き付け、巻き付け始端側の重ね代と巻き付け終端側の重ね代を重ね合わせる工程、
    (4)工程(3)において重ね合わせた部分の光吸収層に、光吸収層が吸収する波長のレーザー光を照射するする工程、
    (5)未硬化の硬化性樹脂組成物を硬化させる工程。
  2. 前記工程(2−a)及び/又は(2−b)において、硬化樹脂組成物層の表面の一部除去を印刷原版層シートの端部を固定して行う、請求項1に記載のレーザー彫刻用円筒状印刷原版の製造方法。
  3. 印刷原版層シートの端部を固定する方法が、減圧状態で吸着する方法である、請求項2に記載のレーザー彫刻用円筒状印刷原版の製造方法。
  4. 前記減圧状態で吸着する方法が、表面に多孔質体を有する吸着冶具上に印刷原版層シートの端部を接触させ、該多孔質体を通して減圧に吸引する方法である、請求項3に記載の円筒状印刷原版の製造方法。
  5. 前記工程(2−a)及び/又は(2−b)において、硬化性樹脂組成物層の表面の一部除去を、硬化樹脂組成物層をシートと平行方向及び垂直方向に刃物で切断するか、切削又は研削することにより行う、請求項1から4いずれかに記載のレーザー彫刻用円筒状印刷原版の製造方法。
  6. 前記工程(2−a)及び/又は(2−b)において、硬化性樹脂組成物層の表面の一部除去を、硬化性樹脂組成物層を−50℃以上10℃以下に冷却しながら行なう、請求項1から5いずれかに記載のレーザー彫刻用円筒状印刷原版の製造方法。
  7. 前記硬化性樹脂組成物層を構成する組成物が、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、スチレン−ブタジエン共重合体及びスチレン−イソプレン共重合体から選択される少なくとも1種類の樹脂を含、請求項1から6いずれかに記載の円筒状印刷原版の製造方法。
  8. 前記硬化性樹脂組成物層を構成する組成物が、感光性樹脂組成物である、請求項1から6いずれかに記載の円筒状印刷原版の製造方法。
  9. 製造される円筒状印刷原版の印刷原版層のショアD硬度が、10度以上100度以下である、請求項1から8のいずれかに記載の円筒状印刷原版の製造方法。
  10. 前記円筒状支持体が、表面に接着剤層又は粘着剤層を有する、請求項1から9のいずれかに記載の円筒状印刷原版の製造方法。
  11. 前記接着剤層又は粘着剤層が、感光性樹脂組成物を含有する、請求項10に記載の円筒状印刷原版の製造方法。
  12. 前記接着剤層が、感圧性接着剤を含有する、請求項10に記載の円筒状印刷原版の製造方法。
  13. 前記光吸収層が、近赤外線を吸収する染料又は顔料を含有する、請求項1に記載の円筒状印刷原版の製造方法。
  14. 前記光吸収層が、少なくとも1種類の熱可塑性樹脂を含有する、請求項1に記載の円筒状印刷原版の製造方法。
  15. 前記光吸収層が、700nmから3μmの範囲の波長の光を吸収する、請求項1に記載の円筒状印刷原版の製造方法。
  16. 工程(2−d)及び/又は工程(4)において光吸収層に照射するレーザー光が、パルス発振型レーザーからの光であって、パルス時間半値幅が10フェムト秒以上50マイクロ秒であって、発振周波数が1kHzから500MHzである、請求項1に記載の円筒状印刷原版の製造方法。
  17. 請求項1から16のいずれかの方法で製造された円筒状印刷原版の表面にレーザー光を照射して、凹部を形成する、レーザー彫刻円筒状印刷版の製造方法。
  18. 前記凹部の深さが、円筒状印刷版の継ぎ目部の印刷版層の厚さよりも薄い、請求項17に記載のレーザー彫刻円筒状印刷版の製造方法。
  19. フレキソ印刷、ドライオフセット印刷及びグラビア印刷からなる群から選択される用途に用いられる、請求項17又は18に記載のレーザー彫刻円筒状印刷版の製造方法。
  20. 用途が、曲面に印刷を行うドライオフセット印刷である、請求項19に記載のレーザー彫刻円筒状印刷版の製造方法。
  21. 前記ドライオフセット印刷が、脂肪族系炭化水素及び/又は芳香族系炭化水素を含むインキを使用する印刷である、請求項19又は20に記載のレーザー彫刻円筒状印刷版の製造方法。
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