JP2010074898A - 同期電動機の駆動システム - Google Patents

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Abstract

【課題】永久磁石モータを理想的な正弦波状の電流で駆動し、かつ、零速度近傍の極低速域からの駆動が可能な位置センサレス駆動方式を提供する。
【解決手段】永久磁石モータ4の中性点電位を、インバータのPWM波形に同期させて検出する。その中性点電位の変動から、永久磁石モータ4の回転子位置を推測する。中性点電位は、個々の永久磁石モータの磁気回路特性に応じて変動するため、永久磁石モータの突極性の有無などには無関係に位置の検出が可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動機駆動装置、たとえばハードディスクドライバ(HDD)、光ディスクドライバ、スピンドルモータ、ファン、ポンプ、圧縮機などの回転速度制御に利用する技術に関する。
HDD装置のスピンドルモータや、ファン、ポンプなどのモータ駆動装置では、小型・高効率の永久磁石モータ(三相同期電動機)が幅広く用いられている。
しかし、永久磁石モータを駆動させるには、モータの回転子の位置情報が必要であり、そのための位置センサが必要であった。近年では、この位置センサを排除し、永久磁石モータの回転数やトルク制御を行うセンサレス制御が広く普及している。
センサレス制御の実用化によって、位置センサにかかる費用(センサ自体、センサの配線にかかるコストなど)の削減、装置の小型化が実現できる。また、センサが不要となることで、劣悪な環境下での使用が可能となる等のメリットがある。
現在、永久磁石モータのセンサレス制御は、永久磁石モータの回転子が回転することによって発生する誘起電圧(速度起電圧)を直接検出し、回転子の位置情報として永久磁石モータの駆動を行う方法や、対象となるモータの数式モデルから、回転子位置を推定演算する位置推定技術、などが採用されている。
これらのセンサレス制御にも大きな課題がある。それは低速運転時の位置検出方法である。現在実用化されている大半のセンサレス制御は、永久磁石モータの発生する誘起電圧に基づくものである。したがって、誘起電圧の小さい停止、低速域では、感度が低下してしまい、位置情報がノイズに埋もれる可能性がある。この問題に対しては種々の解決策が提案されている。
特開平7−245981号公報(特許文献1)記載の発明は、高周波を永久磁石モータに通電し、その際発生する電流から、回転子位置を検出する方式である。永久磁石モータの回転子には突極性が必要であり、この突極構造による電流高調波の影響により位置検出が可能になる。
特開2001―275387号公報(特許文献2)記載の発明は、三相固定子巻線のうち、二相を順次選択してパルス状の電圧を印加し、そのパルス電圧によって誘起される非通電相の誘起電圧(この場合は、変圧器起電圧となる)を検出しその電圧パターンから回転子の位置を推定するものである。これは、回転子の位置により、磁気回路の飽和状態が変化することから、位置に応じた誘起電圧が非通電相に発生するためである。このため、特許文献2記載の発明では、完全な停止状態であっても位置情報の取得が可能である。
特開2003―189674号公報(特許文献3)記載の発明は、特許文献2記載の手法を起動時(加速時)に部分的に採用し、回転子位置を確認しながら、確実に加速を行っていくものである。
特開2000−232797号公報(特許文献4)記載の発明は、三相固定子巻線の接続点の電位である「中性点電位」を検出して、位置情報を得るものである。固定子巻線の中性点を引き回す手間はかかるが、三相同時に通電状態であっても位置情報が得られるため、永久磁石モータを正弦波電流で、理想的に駆動することができる。
特開平7−245981号公報 特開2001―275387号公報 特開2003―189674号公報 特開2000−232797号公報
しかし、特許文献1記載の発明では、モータの回転子構造に突極性が必要となる。突極性のないもの、少ないものでは位置検出感度が低下してしまい、位置推定が困難となる。また、高感度に検出するには、注入する高周波成分の増加あるいは周波数を下げる必要があり、回転脈動や振動、騒音の原因となる。
特許文献2及び3記載の発明では、極低速域であっても永久磁石モータの回転子位置情報を得ることができる。しかし、三相巻線の中で、必ず一相を開放状態にして誘起電圧を検査する必要がある。このため、永久磁石モータの駆動電流は断続した矩形波状になる。本来、永久磁石モータは正弦波状の電流で駆動した方が回転ムラの抑制や、高調波損失を抑制する上で有利となるが、これらの公知文献記載の発明では正弦波駆動が期待できない。
特許文献4記載の発明では、中性点電位に生じる三次高調波電圧を利用する。このため、駆動電流は正弦波化することが可能である。しかし、この三次高調波の誘起電圧自体は永久磁石モータの回転に伴う速度起電圧であるため、低速域での位置情報は得られない。
本発明の目的は、これらの問題に鑑み、永久磁石モータを理想的な正弦波状の電流で駆動し、かつ、零速度近傍の極低速域からの駆動が可能な位置センサレス駆動方式を提供することにある。
本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次の通りである。
本発明の代表的な実施の形態に関わる同期電動機の駆動システムは、正弦波状の交流電流を出力するインバータと、このインバータに接続された三相同期電動機と、三相同期電動機の中性点電位を検出し検出結果に基づきインバータに対してパルス幅変調信号を出力しインバータを制御する制御器を有し、制御器は三相同期電動機の中性点電位をパルス幅変調信号に同期してサンプリング値を導出するサンプル/ホールド回路を有し、このサンプリング値に基づき制御器は三相同期電動機の回転子位置を推定することを特徴とする。
この同期電動機の駆動システムにおいて、制御器はインバータの三相出力電位のうち少なくとも一つの相が残りの二相と異なる電位となる期間を設け、この期間において、サンプル/ホールド回路は中性点電位をサンプリングしサンプリング値を導出することを特徴としても良い。
この同期電動機の駆動システムにおいて、制御器はインバータの三相出力電位のうち少なくとも一つの相が残りの二相と異なる電位となる期間を2以上設け、これらの期間において、サンプル/ホールド回路は中性点電位をサンプリングしサンプリング値を導出することを特徴としても良い。
この同期電動機の駆動システムにおいて、インバータの三相の出力電位が全て等しくなる期間に、少なくとも一つの相が残りの二相と異なる電位となる期間である「中性点電位検出専用期間」を挿入し、サンプル/ホールド回路は、この中性点電位検出専用期間において中性点電位のサンプリングを行うことを特徴としても良い。
この同期電動機の駆動システムにおいて、パルス幅変調信号は、三角波キャリア信号と三相同期電動機に印加する交流電圧指令との比較に基づいて作成し、三角波キャリア信号の上止点、下止点の前後で、サンプル/ホールド回路は中性点電位をサンプリングすることを特徴としても良い。
この同期電動機の駆動システムにおいて、サンプル/ホールド回路が、インバータの三相の出力電位のうち少なくとも一つの相が残りの二相と異なる電位となる期間をサンプル/ホールドする際、この期間の中間時間より後半の期間内にて中性点電位をホールドするタイミングとすることを特徴としても良い。
本発明の代表的な実施の形態に関わる別の同期電動機の駆動システムは、正弦波状の交流電流を出力するインバータと、インバータに接続された三相同期電動機と、三相同期電動機の中性点電位を検出し検出結果に基づきインバータに対してパルス幅変調信号を出力しインバータを制御する制御器を有することを特徴とする。
この同期電動機の駆動システムの制御器は、入力されるd軸電流指令に応じてd軸電圧指令を出力するd軸電流制御器及びd軸電流制御器に電流指令を与えるd軸電流指令発生器を有し、このd軸電流指令発生器は回転子位置の推定位相に基づき電流指令に励磁電流を与えることを特徴とする。
この同期電動機の駆動システムの制御器は、更に位置推定器及びメモリを有し、同期電動機をオープンループで駆動中、位置推定器がメモリに三相同期電動機の中性点電位を記録することを特徴とする。
本発明の代表的な実施の形態に関わる別の同期電動機の駆動システムは、正弦波状の交流電流を出力するインバータと、インバータに接続された三相同期電動機と、三相同期電動機の中性点電位を検出し該検出結果に基づきインバータに対するパルス幅変調信号を出力しインバータを制御する制御器1と、三相同期電動機の誘起電圧を検出あるいは推定し、該検出値あるいは推定値に基づきインバータに対するパルス幅変調信号を出力しインバータを制御する制御器2と、制御器1の出力と制御器2の出力を切り替えインバータに出力する切替手段と、を有し、三相同期電動機の回転数が所定の閾値未満であれば制御器1の出力を、以上であれば制御器2の出力を切り替えてインバータに出力することを特徴とする。
これらの同期電動機の駆動システムにおいて、駆動システムが同じ半導体基板上に形成されていることを特徴としても良い。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下の通りである。
本発明の代表的な実施の形態に関わる三相同期電動機の駆動システムでは、理想的な正弦波状の電流で、零速度近傍の極低速域からセンサレス駆動が実現できる。これにより、低速域から理想的な駆動が実現できるため、回転脈動による振動、騒音の低減や、効率の改善、起動時間の短時間化が可能となる。また、方式自体がシンプルであるため、専用IC化する場合に非常に有効である。
以下本発明の実施の形態を図を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に関わるモータ駆動システムの構成を表すブロック図である。
このモータ駆動システムは永久磁石モータ(三相同期電動機)4の駆動を目的とするものである。大別すると、このモータ駆動システムはIq発生器1、制御器2、インバータ主回路32やワンシャント電流検出器35を含むインバータ3および駆動対象である永久磁石モータ4を含んで構成される。
Iq発生器1は電動機のトルク相当の電流指令Iqを発生する回路である。このIq発生器1は制御器2の上位に位置する制御器である。通常、永久磁石モータ4の回転数が所定速度になるように、実速度ω1を観測しながら必要な電流指令Iqを発生させる仕組みとなっている。Iq発生器1の出力である電流指令Iqは制御器2中の減算器6−2に出力される。
制御器2は電流指令Iqに相当するトルクを永久磁石モータ4が発生するように、動作する。この制御器2は、Id発生器(d軸電流指令発生器)5、減算器6−1、減算器6−2、d軸電流制御器(IdACR)7、q軸電流制御器(IqACR)8、dq逆変換器9、PWM発生器10、電流再現器11、dq変換器12、中性点電位増幅器13、サンプル/ホールド回路14、位置推定器15、速度演算器16から構成される。
インバータ3は、既述のインバータ主回路32やワンシャント電流検出器35のほかに、直流電源31、出力プリドライバ33、仮想中性点回路34を含む。
Id発生器5は永久磁石モータの励磁電流に相当するd軸電流の電流指令Idを発生する。この電流指令Idは減算器6−1に対して出力される。
減算器6−1は、Id発生器5の出力である電流指令Idとインバータ主回路32の出力から導出再現されたdq変換器12の出力Idの誤差を求める減算器である。この差を埋める(誤差を0にする)ことを目的に、減算器6−1はd軸電流制御器7に対して演算結果を出力する。一方、減算器6−2は、Iq発生器1の出力である電流指令Iqとインバータ主回路32の出力から導出再現されたdq変換器12の出力Iqの誤差を求める減算器である。この差を埋める(誤差を0にする)ことを目的に、減算器6−2はq軸電流制御器8に対して演算結果を出力する。
d軸電流制御器(IdACR)7は減算器6−1の電流偏差に基づいてdq座標軸上の電圧指令Vdを演算する回路である。一方、q軸電流制御器(IqACR)8は減算器6−2の電流偏差に基づいてdq座標軸上の電圧指令Vqを演算する回路である。d軸電流制御器7の出力である電圧指令Vd及びq軸電流制御器8の出力はdq逆変換器9に出力される。
dq逆変換器9はdq座標(磁束軸―磁束軸直交軸)系の電圧指令Vd、Vqを三相交流座標上に変換する回路である。dq逆変換器9は入力された電圧指令Vd、Vq及び位置推定器15の出力θdcに基づき、三相交流座標系の制御信号(三相交流電圧指令)Vu、Vv、Vwに変換する。dq逆変換器9はPWM発生器10に対して変換結果を出力する。
PWM発生器10は、出力プリドライバ33を制御するためのPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)信号を出力するための回路である。PWM発生器10は三相交流電圧指令Vu、Vv、Vwに基づきインバータ主回路32をオン・オフする。また、その出力は、出力プリドライバ33と共にサンプル/ホールド回路14に入力される。
電流再現器11は、インバータ主回路32からワンシャント電流検出器35への出力であるI0信号を受けて、U相、V相、W相の各電流を再現する回路である。再現された各相の電流(Iuc、Ivc、Iwc)はdq変換器12に対して出力される。
dq変換器12は、モータの相電流の再現値であるIuc、Ivc、Iwcを、回転座標軸であるdq座標上のId、Iqに変換する回路である。この変換されたId及びIqは減算器6で電流指令Id及び電流指令Iqとの偏差計算に用いられる。
中性点電位増幅器13は仮想中性点回路34の出力である仮想中性点電位Vncと永久磁石モータ4の三相巻線接続点電位Vnとの差(以降、中性点電位Vn0と呼ぶ)を検出し、増幅する回路である。この中性点電位増幅器13の増幅結果はサンプル/ホールド回路14に入力される。
サンプル/ホールド回路14は、中性点電位増幅器13のアナログ信号出力を標本化量子化(サンプリング)するためのA−D変換器である。サンプル/ホールド回路14は、このVn0をPWM発生器10の出力であるPWMパルスに同期してサンプリングする。サンプル/ホールド回路14は、このサンプリングされた結果(Vn0h)を位置推定器15に対してデジタル信号として出力する。
位置推定器15はサンプル/ホールド回路14によってサンプリングされた中性点電位に基づき永久磁石モータ4の回転子位置(位相角)θdを推定演算する回路である。この推定結果を速度演算器16及びdq変換器12に対して出力する。
速度演算器16は、回転子位置の推定値θdcから永久磁石モータの回転速度を計算する回路である。この推定された回転速度ω1はIq発生器1に対して出力され、磁束軸に直交する軸の制御に役立てられる。
直流電源31はインバータ3に電流を供給する直流電源である。
インバータ主回路32は、6個のスイッチング素子Sup〜Swnで構成されるインバータ回路である。
出力プリドライバ33は、インバータ主回路32を直接駆動するドライバである。
仮想中性点回路34は、インバータ主回路32の出力電圧に対して仮想中性点電位を作成する回路である。
ワンシャント電流検出器35はインバータ主回路32への供給電流I0を検出する電流検出器である。
次に、このモータ駆動システムの基本動作について説明する。
本発明は、交流モータである同期電動機のトルクを線形化する手法として一般的に知られているベクトル制御技術を基本としている。
ベクトル制御技術の原理は、モータの回転子位置を基準とした回転座標軸(dq座標軸)上にて、トルクに寄与する電流Iqと、磁束に寄与する電流Idとを独立に制御する手法である。図1におけるd軸電流制御器7、q軸電流制御器8、dq逆変換器9、dq変換器12などは、このベクトル制御技術実現のための主要部分である。
図1のモータ駆動システムにおいては、Iq発生器1にて、トルク電流に相当する電流指令Iqが演算され、電流指令Iqと永久磁石モータ4の実際のトルク電流Iqが一致するように電流制御が行われる。
電流指令Idは非突極型の永久磁石モータであれば、通常「零」が与えられる。一方、突極構造の永久磁石モータや、界磁弱め制御においては、電流指令Idとして負の指令を与える場合もある。
なお、永久磁石モータの電流検出は、インバータから永久磁石モータに供給される相電流を直接検出することが望ましいが、小型永久磁石モータの電流検出では直流電流を検出して、制御器内部にて相電流を再現演算する手法が取られる場合が多い。この際の、直流電流I0から、相電流を再現演算する手法については公知の技術があり、また本発明の主要な部分ではないので省略する。
次に、本発明の特徴部分である中性点電位増幅器13、サンプル/ホールド回路14、位置推定器15の動作原理について説明する。
永久磁石モータ4の中性点電位Vn0は、モータの回転子位置の影響でその電位が変化する。本発明の基礎原理は、この原理を応用して、中性点電位の変化から逆に回転子位置を推定することにある。
最初に、中性点電位が変化する原理について説明する。
インバータ3の各相の出力電位は、インバータ主回路32の上側スイッチもしくは下側スイッチのいずれかがオンであり、いずれかがオフの状態に必ずなる。したがって、インバータ3の出力電圧は全部で8通りのスイッチングパターンになる。
図2はインバータ出力電圧のスイッチング状態を表すベクトル図である。一方図3は回転子位置(位相)θdと電圧ベクトルの関係を示すベクトル図である。
各ベクトルにはV(1、0、0)のように名前をつけている。このベクトル表記の記載方法は、各パラメータは上側スイッチがオンの状態を「1」、下側スイッチがオンの状態を「0」として表現している。また、カッコ内の数字の並びは「U相、V相、W相」の順番にスイッチング状態を表している。インバータ出力電圧は、零ベクトル2つを含む8つのベクトルとして表現できる。これらの組み合わせによって、正弦波状の電流を永久磁石モータ4に供給する。
永久磁石モータ4の回転子位置の基準をU相方向として、図3のように回転子位置(位相)θdを定義する。回転座標であるdq座標軸は、d軸方向が磁石Φmの方向に一致しており、反時計回りに回転する。
θd=0度付近において、誘起電圧Emは図3に示すq軸方向となる。この条件では、主に電圧ベクトルV(1、0、1)及びV(0、0、1)を用いて永久磁石モータ4を駆動することになる。
図4は電圧ベクトルV(1、0、1)が印加された状態の永久磁石モータ4と仮想中性点回路34との関係を表す概念図を示す。一方、図5は電圧ベクトルV(0、0、1)が印加された状態の永久磁石モータ4と仮想中性点回路34との関係を表す概念図を示す。
中性点電位Vn0は各図の下に書かれた式に従って演算することができる。
上記の各式において、三相のそれぞれの巻線インダクタンス(Lu、Lv、Lw)が全て等しければ、中性点電位Vn0は「零」にしかならない。しかしながら、実際の永久磁石モータは回転子の永久磁石磁束の影響を受け、少なからずインダクタンスに差が生じている。このインダクタンスの差によって、中性点電位は変動する。
図6は、本実施の形態における三角波キャリアを用いた実際のパルス幅の変調の様子と、そのときの電圧ベクトル、並びに中性点電位の変化の様子を示す図である。ここで三角波キャリア信号とは、三相電圧指令Vu、Vv、Vwの「大きさ」を、パルス幅に変換するための基準となる信号であり、この三角波キャリアとVu、Vv、Vwの大小関係を比較することで、PWMパルスが作成できる。図6(a)にて、各電圧指令Vu、Vv、Vwと三角波キャリアの大小関係が変化する点にて、同図(b)のPWMパルスの立ち上がり/立ち下りが変化している様子がわかる。
この図からも分かるように、中性点電位Vn0はPWMパルスの状態に応じて変化していることがわかる。
よって、永久磁石モータ4を駆動する際のPWMパルス信号に同期して、中性点電位を検出することが重要となる。
また、零ベクトル(V(0、0、0)及びV(1、1、1))以外のベクトル、すなわち、インバータの三相の出力電位のうち、少なくとも一相の電位が他と異なるスイッチング状態のときに、中性点電位が大きく変化していることが分かる。ここで「少なくとも一相の電位が他と異なるスイッチング状態のとき」とは、図6では、(b)PWMパルスのPVu、PVv、PVwの立ち上がりのタイミングが異なることで生じさせている。
この三相のうち一相の出力電位が異なる状態は、通常の正弦波状のPWM動作を行えば必ず挿入される期間であり、この期間を見計らって中性点電位を検出することに、本発明の特徴がある。
図7は、図6のスイッチングパターンを維持した状態で、回転子位置を一周期分変化させて、それぞれのベクトルにおける中性点電位を計測したものを表す図である。
V(1、0、1)並びにV(0、0、1)の電圧ベクトル印加時には、回転子位置θdに依存して、中性点電位Vn0が大きく変化していることが分かる。よって、中性点電位を零ベクトル以外のベクトル(すなわち、インバータの三相の出力電位のうち、少なくとも一相の電位が他と異なるスイッチング状態となるベクトル)で検出すれば、回転子位置情報が得られ、位置の推定が可能となる。
この現象は以下のように説明できる。
零でない電圧ベクトルを永久磁石モータ4に印加することにより、モータの相電流に過渡電流が発生する。この過渡電流は、定常状態では「電流リプル」そのものである。
電流リプルの発生量は、モータのインダクタンスの大きさが支配的となるが、そのインダクタンスが回転子の位置によって変化している。よって、回転子の位置によるインダクタンスの変動が、零でない電圧ベクトルの印加によって顕在化され、中性点電位の変動となって観測される。
次に、本発明の特徴となる動作について具体的に説明する。
図1において、中性点電位増幅器13は中性点電位の感度を高めるための増幅器である。この信号を、PWMパルスに同期させてサンプル/ホールド回路14にてサンプリングを行う。このサンプリングされた中性点電位Vn0hに基づいて、位置推定器15が位置の検出を行う。図8は位置推定器15の構成を示すブロック図である。
位置推定器15は基準レベル発生器151、比較器152、エッジカウンタ153より構成される。
基準レベル発生器151は、位相を切り替える基準レベルVhを設定する。
比較器152は、基準レベル発生器151が出力する基準レベルVhと中性点電位Vn0hを比較し、比較の結果をHigh/Lowにて出力する比較器である。
エッジカウンタ153は、比較器152の出力である比較結果の変化したタイミング(エッジ)でカウンタ値をアップするカウンタである。この出力が位置推定値θdcとなる。
今、回転子位置θdが零付近にある場合を考える。このときには中性点電位のサンプリングを、たとえば電圧ベクトルV(1、0、1)で行うものとする。すると、中性点電位は図7に示すように回転子位置θdの増加に従って、マイナス側に減少していく。このとき、基準レベルVhを適切に設定しておくと、回転子位置θdが30度を越えたことが検知できる。
これにより、比較器152の出力である比較結果が反転した時点で、制御内部の位相であるエッジカウンタ153のカウント値である位置推定値θdcをインクリメントし、次の電圧ベクトルモードに移行することができる。
このように、中性点電位を観測して、基準値との比較を続けていくことによって、回転子位置θdと制御内部の位置推定値θdcを一致させることができる。結果永久磁石モータ4の回転子の位置をセンサレスに導出することが可能となる。
(第2の実施の形態)
次に本発明の第2の実施の形態について説明する。
第1の実施の形態では、基準レベルVhを設け、これと中性点電位Vn0hを比較し、比較の結果、所定値を超えたところで位相を更新していた。この際の基準レベルVhは固定値であった。
基準レベルVhが固定値であると、位相情報は電気角にて60度刻みとなり、永久磁石モータを理想的な正弦波電流で駆動するには、分解能が低すぎる。第2の実施の形態は、この問題を解決するためのものである。
図9は第2の実施の形態に関わる位置推定器15Bの構成を表すブロック図である。本実施の形態では、第1の実施の形態の位置推定器15の代わりに位置推定器15Bを用いる。
この位置推定器15Bは、スイッチ154、第1メモリ155、第2メモリ156、位相推定器157、中性点電位変動データメモリ158より構成される。この位置推定器15Bは2つの電圧ベクトルの印加時の中性点電位の検出値を双方用いる。
スイッチ154は2つの中性点電位の検出値を切り替えて、第1メモリ155、第2メモリ156に保管するためのスイッチである。
第1メモリ155と第2メモリ156はサンプリング(量子化、標本化)された中性点電位Vn0hの値を格納するためのメモリである。既述の通り、本発明においては、2つの電圧ベクトルの印加を行うが、それぞれの中性点電位Vn0hを記録するためのメモリである。ここでは第1メモリに格納された中性点電位をVn0h(1)、第2メモリに格納された中性点電位をVn0h(2)、とする。
中性点電位変動データメモリ158は図7の中性点電位の変化特性を中性点電位変動データとして保存するためのメモリである。中性点電位変動データは±30度の範囲で保存しておけば、対象性を利用して全ての位相領域で利用できる。
位相推定器157は、中性点電位Vn0h(1)及び中性点電位Vn0h(2)と中性点電位変動データメモリ158に格納された中性点電位変動データとを比較し、現在の回転子位置θdを推定演算する。
このように第2の実施の形態では、2つの電圧ベクトルにおける中性点電位情報を用いることで位置情報が連続して得られる。これにより、モータ駆動システム全体の制度、信頼性が向上する。
(第3の実施の形態)
次に本発明の第3の実施の形態について説明する。
第1及び第2の実施の形態では、通常動作のPWM信号を用いて、そのPWM信号に同期させて中性点電位を検出することで、位置情報を得ている。前述したように、中性点電位の変動は、永久磁石モータ4内部の磁気回路特性に依存する。よって、永久磁石モータ4の容量や回転数などの仕様によって、その特性は大きく異なるものとなる。モータ構造によっては位置情報の検出感度が十分でない場合も考えられる。
本実施の形態は、この問題を解決する。本実施の形態では中性点電位の検出パルスを、意図的に挿入して等電位期挿入サンプリング期間を作成し、この等電位期挿入サンプリング期間における感度の高い条件で中性点電位を観測する。
図10は、本実施の形態の制御器2Cの構成を示すブロック図である。本実施の形態では、第1の実施の形態の制御器2の代わりにこの制御器2Cを用いる。
この制御器2Cでは、PWM発生器10の後でかつ、PWM信号として出力する前に検出ベクトル挿入器17が挿入されている点で制御器2と相違する。また、サンプル/ホールド回路14へも、このベクトル挿入器17より出力される点で第1の実施の形態と相違する。
検出ベクトル挿入器17はPWM発生器10の出力に検出ベクトルを加えるための回路である。
図11(a)、(b)は本実施の形態に関わる中性点電位を検出するために意図的に挿入するベクトルを示すベクトル図である。
仮に、回転子位置θdが、±30度の範囲であるとする。このときの磁石磁束Φmは電圧ベクトルV(1、0、0)とほぼ同じ方向にある。よって、図11(a)に示すように、V(1、0、0)を永久磁石モータ4に加えると、電流によって磁石磁束と同じ方向の磁束が発生することとなる。つまり、磁石磁束と、電流による磁束が強調しあって、磁気飽和状態が強められることとなる。この中性点電位の検出パルスを意図的に挿入する期間を「中性点電位検出専用期間」とする。
同様に、逆方向の電圧ベクトルV(0、1、1)では磁気飽和を極端に緩和する方向になる。すなわち、磁石磁束の存在方向に、中性点電位検出用の電圧ベクトルを印加して、中性点電位を検出すれば、その中性点電位の変動が大きくなり、位置検出感度が高まることとなる。
また、検出感度の調整は、この検出用電圧ベクトルをどの程度の期間挿入するかによって調整が可能となる。つまり、長時間挿入すれば、それだけ電流変化が大きくなり、中性点電位の変動も大きくなるので感度調整が容易となる。
図12Aは、第3の実施の形態における、三角波キャリアを用いた実際のパルス幅の変調の様子と、そのときの電圧ベクトル、並びに中性点電位の変化の様子を示す図である。図6同様、三角波キャリアとの比較によって、PWMパルスを作成する。その後、本図の(b)PWMパルスのPVuを見れば分かるとおり、零ベクトル期間(三角波キャリアの上止点と下止点)に、それぞれV(0、1、1)、V(1、0、0)を挿入する。この挿入時間(等電位期挿入サンプリング期間)を調整することで、感度の調整を行う。実際の中性点電位は、図12A(d)に示すように、新たに挿入した電圧ベクトル期間において、大きく変動することになる。
なお、本図では四角で囲われた電圧ベクトル表記の期間が「中性点電位検出専用期間」である。
また、図11(b)のように、V(1、0、1)とV(0、1、0)を「中性点電位検出専用期間」に挿入してもよい。回転子の磁石磁束は、反時計回りに回転するため、電圧ベクトルV(1、0、1)に近づいていく。すなわち、V(1、0、1)における中性点電位の「変化」はもっとも激しく変わる。この「変化」は、図7におけるθd=0度近傍を見てもわかる通り、中性点電位は、θd=330度の時には+0.055Vであったのが、θd=30度の時点では、−0.053Vへと、正の値から負の値に大きく変化している。よって、この電圧ベクトルV(1、0、1)を意図的に挿入して、この期間の中性点電位を観測すると、回転子の位相変化が観測し易く、例えば、零クロスをコンパレータで比較することで、θd=0度を検知できる。
電圧ベクトルV(1、0、1)を挿入すると、本来の電動機駆動に必要な電圧とは異なる電圧を加えることになるため、反対側の電圧ベクトルであるV(0、1、0)を挿入して、全体の電圧バランスを保つようにする。
図11(b)に対する波形の変化を、図12Bに示す。
尚、電圧ベクトルV(1、0、1)は、θd=±30度の期間にて、本来必要な電圧と同じベクトルあるため、本来必要な出力期間を拡大し、その拡大した分を反対向きのベクトルであるV(0、1、0)で補正しても問題ない。
一方、図12A、図12Bの条件では、スイッチング回数が増えてしまう相がある(図12では、U相のパルス(PVu)のスイッチング回数が増えている)。これは、意図的に、中性点電位検出用の電圧ベクトルを挿入するため、スイッチング回数は増加することとなる。しかしながら、零ベクトル(V(1、1、1)、V(0、0、0))の期間に挿入することにより、スイッチング回数の増加を極力抑えるようにしている。位置推定の際には、この挿入電圧ベクトル期間における中性点電位をサンプリングするようにして、第1の実施の形態及び第2の実施の形態同様に位置推定を行えばよい。
また、PWMスイッチング方式として、三相のうちの一相を正側、あるいは負側に飽和させる方式(二相スイッチング)を導入すれば、スイッチング回数を抑えることが可能である。
本実施の形態により、位置推定の感度調整の幅が広がるために、様々な特性の永久磁石モータに対しても本発明の適用が可能となる。
(第4の実施の形態)
次に本発明の第4の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態では、U相のみを電圧ベクトル印加の対象としていた。これに対して、本実施の形態では、V相及びW相も電圧ベクトル印加の対象とすることで、より感度の高い位置検出を可能とする。
図13は第4の実施の形態に関わる位置推定器15Cの構成を表すブロック図である。本実施の形態では、第3の実施の形態の位置推定器15の代わりに位置推定器15Cを用いる。
この位置推定器15Cと位置推定器15Bとの相違点はメモリが各相向けに3セット(第1メモリ155、第2メモリ156、第3メモリ155−2、第4メモリ156−2、第5メモリ155−3、第6メモリ156−3)を有する点、及び中性点電位変動データメモリ158−2が3相分対応する点にある。また、メモリ・セットの増加に伴い、スイッチ154−2の切り替え対象が増える。
図14は、第4の実施の形態における、三角波キャリアを用いた実際のパルス幅の変調の様子と、そのときの電圧ベクトル、並びに中性点電位の変化の様子を示す図である。第3の実施の形態と異なり、第4の実施の形態では(b)PWMパルスのPVuだけでなくPVv、PVwにもV(1、0、1)、V(0、1、0)またはV(1、1、0)、V(0、0、1)を挿入している。
ただし、各相同時に挿入電圧を入力すると、各挿入電圧が互いに打ち消しあうこととなる。これを防ぐため、挿入する期間を零ベクトル期間の近傍の前後にずらしている。
なお、この図においても、「中性点電位検出専用期間」は電圧ベクトル表記を四角で囲って表現している。
これにより、すべての電圧ベクトル印加時の電位変動が観測でき、より多様な特性の永久磁石モータに対して本発明の適用が可能となる。
(第5の実施の形態)
次に本発明の第5の実施の形態について説明する。
図15は、サンプル/ホールド回路14に関わる誘起電圧のサンプリングタイミングに関する概念図である。これまで述べてきた通り、中性点電位を検出するのが、本発明の原理である。PWMパルスが図15(i)のように矩形を描くのであれば問題は生じない。しかし、電圧ベクトルを印加したときには過渡現象が伴い、実際の中性点電位は図15(ii)の様になだらかなカーブを描くこととなる。
第1の実施の形態及び第2の実施の形態のような挿入電圧を用いない通常のPWM波形を使用する場合にはキャリア周波数が高い場合など印加パルスが短い条件もままある。このような場合、同図(a)のように立ち上がり直後でサンプリングを行うと、本来必要な電位が得られず誤動作する場合も考えられる。また、第3の実施の形態においても新たに挿入する電圧ベクトルの期間は波形の歪みを少なくする上では極力短いほうが良い。このように電圧ベクトルの期間が短くなると、第1の実施の形態と同様の問題が発生する。
そこで、過渡状態での中性点電位検出を避けるために、可能な限り電圧ベクトルの後半(パルスの中間以降)にて、中性点電位のサンプリングを行うことが望ましい(同図(b))。すなわち、PWMパルスの立ち下がりエッジを使って、中性点電位のサンプリングを行うようにすれば、最終結果に近い電位を得ることが可能となる。
これにより、より精度の高いセンサレス駆動の実現が可能となる。
(第6の実施の形態)
次に本発明の第6の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態でも述べたように、中性点電位の変動量は、モータの磁気回路特性に強く依存する。第3の実施の形態では、中性点電位観測用の電圧ベクトルを挿入したが、スイッチング回数が増加することでインバータ主回路32などにおける損失の増大が懸念される。本実施の形態はこの損失の増大を防ぐことを目的としたものである。
図16は永久磁石モータのd軸(永久磁石の存在する磁束軸)の磁気特性を表す図である。
d軸の電流Idが零の状態において、磁石磁束Φmが存在する。d軸プラス方向に電流を流すと、磁気飽和が強められ、結果としてインダクタンスが減少する。ここでのインダクタンスはdΦ/dIである。またd軸マイナス方向に電流を流すと、インダクタンスは増加する。
よって、d軸電流をプラス方向に流しておくと、インダクタンスの変化(減少)は大きくなり、中性点電位の変動がより大きくなる。すなわち、高感度に回転子位置情報が得られることになる。
図17は第6の実施の形態に関わるId発生器5Dの構成を示すブロック図である。本実施の形態では、第1の実施の形態のId発生器5の代わりにこのId発生器5Dを用いる。このId発生器5Dでは第1の実施の形態のId発生器5に相当するId設定器51、Idフォーシング指令発生器52、加算器6−3より構成される。
Id設定器51は上述した図16の磁石磁束Φmを出力するための「零」を出力している。一方、Idフォーシング指令発生器52はIdを正側に流す回路である。この2つの回路の出力を加算器6−3で合成し電流指令Idとして減算器6−1に対して出力する。
この動作により、磁束軸たるd軸方向の磁気飽和をより強めることとなり、中性点電位の変動量を大きくすることが可能となる。
なお、本実施の形態と、第3の実施の形態との使い分けについて付記する。
本実施の形態では、本来不要である、d軸電流を強制的に流すこととなる。したがって、この電流の分消費電力が増大し、モータの効率は低下する。一方、第3の実施の形態のようにスイッチング回数を増やす必要が無いためインバータの損失(スイッチング損失)は生じない。
上記のようなことを考慮し、両者を使い分けることが好ましい。
(第7の実施の形態)
次に本発明の第7の実施の形態について説明する。
図18は本実施の形態に関わる位置推定器15Eの構成を表すブロック図である。この位置推定器15Eは図8に示した位置推定器15を改良したものにあたる。一方、図19は別の位置推定器15Fの構成を表すブロック図である。これは図9に示した位置推定器15Bを改良したものにあたる。位置推定器15E、位置推定器15Fのいずれも、モード切替スイッチ(図18では159、図19では159−1、159−2)が加えられている。このモード切替スイッチが本実施の形態の特徴である。
これまで述べてきたように、本発明においては永久磁石モータ4の中性点電位の変動量に基づいて、回転子位置を検出する。したがって、予め中性点電位と回転子位相の相関を測定しておく必要がある。
一方で、中性点電位と回転子位相の相関は、モータの磁気回路特性に大きく依存する。このため、モータの仕様が変更になったときなどは、再測定を行う必要がある。
そこで、モード切替スイッチを設け、実運転前に基準レベル発生器(図18の151E)の調整や中性点電位変動データメモリ(図19の158F)内の中性点電位変動データの設定を行えるようにする。
具体的には、設定を行う際には、それぞれのモード切替スイッチを「0」側にし、永久磁石モータをオープンループで駆動する(回転数を一定にして、フィードフォワード駆動する)。その際、中性点電位の変動データや、基準レベルを書き換える。データ作成後は、モード切替スイッチを「1」側に設定し、通常の制御に移行する。すなわち、図8に示した位置推定器15、図9に示した位置推定器15Bと同じ動作となる。
このように、本実施の形態により、モータに応じた基準レベルの設定、あるいは中性点電位変動データの自動生成が可能となり、作業効率が向上する。
(第8の実施の形態)
次に本発明の第8の実施の形態について説明する。
本発明は、中性点電位の変動を利用した位置センサレス方式である。しかしながら、現在永久磁石モータのセンサレス駆動方式の主流は、回転に伴って発生する誘起電圧を利用する方法である。この方式は、極低速域での位置推定は困難であり、本発明の方法がより有効となる。一方で誘起電圧を利用する方法では、瞬時の電圧、電流より、回転子位置の推定が行えるというメリットがあり、高速域での性能は、本発明の方法よりも優れた特性を示す場合がある。
よって、誘起電圧を用いたセンサレス方式と、本発明による中性点電位利用方式を回転速度に応じて切替えて使用することが、システム全体の最適化として望ましい。
図20はこの第8の実施の形態のモータ駆動システムの構成を表すブロック図である。図20において、誘起電圧センサレス制御器18及びスイッチ19が追加されている。回転速度領域に応じて、誘起電圧センサレス制御器18及び本発明の制御器2を切り替えることで、完成度の高いモータ駆動システムの実現が可能となる。
(第9の実施の形態)
最後に本発明の第9の実施の形態について説明する。
図21は、本実施の形態に関わる永久磁石モータのドライブシステムの実態図である。この図においてはIq発生器1と制御器2を、一つの集積回路にて実現しており、ここから出力されるPWMパルス波形によって、インバータ3を駆動する。
インバータ3は、インバータ主回路32と出力プリドライバ33とが一体化(ワンパッケージ化)しており、小型化を実現している。制御器2を汎用LSI化することで、様々な用途・容量への適用も可能となる。
図22は、Iq発生器1、制御器2、インバータ3をワンチップ化して実現した永久磁石モータのドライブシステムの実態図である。この実施の形態では、永久磁石モータ4と電源を接続すれば、永久磁石モータ4の可変駆動が実現でき、小型電動機を駆動する場合にシステム全体を小型化できるメリットがある。
また、制御部分を集積回路化した場合、演算速度を数〜数十μs以下の高速演算が可能となる。本発明の各実施の形態では、いずれも複雑な演算は不要であり、ゲート数を大きく増やすことなく低速からのセンサレス駆動が実現できる。マイコンやDSPなどを制御に用いると、演算処理速度を高速化するのは困難であるが、制御部を専用の集積回路とすることでこの問題は大幅に改善され本発明の効果が大きくなる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは言うまでもない。
一例を挙げる。本発明では永久磁石モータ4の三相巻線接続点電位Vnを検出することが特徴となる。上述の説明では、中性点電位の検出のしやすさから、仮想中性点回路34を基準電位を作成するために導入し、これと三相巻線接続点電位Vnとの差を導出している。しかし、永久磁石モータ4の三相巻線の接続点電位が検出できれば、基準電位はどこであっても問題ない。たとえば、直流電源31を等分圧した電位を基準としてもよいし、直流電源のグランドを基準準電位としても良い。その場合、オフセット分を差し引くことで同じ結果が得られる。
既述の通り、本発明はセンサレスなモータ駆動システムを構築するための技術である。このモータの適用範囲は、ハードディスクドライブの駆動用や、冷暖房機器、光ディスクドライバ、スピンドルモータ、ファン、ポンプ、圧縮機などの回転速度制御に利用可能である。
第1の実施の形態に関わるモータ駆動システムの構成を表すブロック図である。 インバータ出力電圧のスイッチング状態を表すベクトル図である。 回転子位置(位相)θdと電圧ベクトルの関係を示すベクトル図である。 電圧ベクトルV(1、0、1)が印加された状態の永久磁石モータと仮想中性点回路との関係を表す概念図である。 電圧ベクトルV(0、0、1)が印加された状態の永久磁石モータと仮想中性点回路との関係を表す概念図である。 第1の実施の形態における三角波キャリアを用いた実際のパルス幅の変調の様子と、そのときの電圧ベクトル、並びに中性点電位の変化の様子を示す図である。 図6のスイッチングパターンを維持した状態で、回転子位置を一周期分変化させて、それぞれのベクトルにおける中性点電位を計測したものを表す図である。 第1の実施の形態に関わる位置推定器の構成を示すブロック図である。 第2の実施の形態に関わる位置推定器の構成を表すブロック図である。 第3の実施の形態の制御器の構成を示すブロック図である。 第3の実施の形態に関わる中性点電位を検出するために意図的に挿入する電圧ベクトルを示すベクトル図である。 第3の実施の形態における、三角波キャリアを用いた実際のパルス幅の変調の様子と、そのときの電圧ベクトル、並びに中性点電位の変化の様子を示す図である。 第3の実施の形態における、三角波キャリアを用いた実際のパルス幅の変調の様子と、そのときの電圧ベクトル、並びに中性点電位の変化の様子を示す図である。 第4の実施の形態に関わる位置推定器の構成を表すブロック図である。 第4の実施の形態に関わる三角波キャリアを用いた実際のパルス幅の変調の様子と、そのときの電圧ベクトル、並びに中性点電位の変化の様子を示す図である。 第5の実施の形態に関わるサンプル/ホールド回路における誘起電圧のサンプリングタイミングに関する概念図である。 第6の実施の形態に関わる永久磁石モータのd軸(永久磁石の存在する磁束軸)の磁気特性を表す図である。 第6の実施の形態に関わるId発生器の構成を示すブロック図である。 第7の実施の形態に関わる位置推定器の構成を表すブロック図である。 第7の実施の形態に関わる別の位置推定器の構成を表すブロック図である。 第8の実施の形態のモータ駆動システムの構成を表すブロック図である。 第9の実施の形態に関わる永久磁石モータのドライブシステムの実態図である。 Iq発生器、制御器、インバータをワンチップ化して実現した永久磁石モータのドライブシステムの実態図である。
符号の説明
1…Iq発生器、2…制御器、3…インバータ、4…永久磁石モータ、
5…Id発生器、6−1、6−2…減算器、6−3…加算器、7…d軸電流制御器、
8…q軸電流制御器、9…dq逆変換器、10…PWM発生器、11…電流再現器、
12…dq変換器、13…中性点電位増幅器、14…サンプル/ホールド回路、
15、15B、15C、15E、15F…位置推定器、16…速度演算器、
17…検出ベクトル挿入器、18…誘起電圧センサレス制御器、19…スイッチ、
31…直流電源、32…インバータ主回路、33…出力プリドライバ、
34…仮想中性点回路、35…ワンシャント電流検出器、
51…Id設定器、52…Idフォーシング指令発生器、
151、151E…基準レベル発生器、152…比較器、153…エッジカウンタ、
154…スイッチ、155…第1メモリ、156…第2メモリ、
155−2…第3メモリ、156−2…第4メモリ、155−3…第5メモリ、
156−3…第6メモリ、157…位相推定器、
158、158−2…中性点電位変動データメモリ。

Claims (13)

  1. 正弦波状の交流電流を出力するインバータと、前記インバータに接続された三相同期電動機と、前記三相同期電動機の中性点電位を検出し検出結果に基づき前記インバータに対してパルス幅変調信号を出力し前記インバータを制御する制御器を有する同期電動機の駆動システムであって、
    前記制御器は前記三相同期電動機の前記中性点電位を前記パルス幅変調信号に同期してサンプリング値を導出するサンプル/ホールド回路を有し、前記サンプリング値に基づき、前記制御器は前記三相同期電動機の回転子位置を推定することを特徴とする同期電動機の駆動システム。
  2. 請求項1に記載の同期電動機の駆動システムにおいて、前記制御器は前記インバータの三相出力電位のうち少なくとも一つの相が残りの二相と異なる電位となる期間を設けるものとし、
    該期間において、前記サンプル/ホールド回路は前記中性点電位をサンプリングし前記サンプリング値を導出することを特徴とする同期電動機の駆動システム。
  3. 請求項1に記載の同期電動機の駆動システムにおいて、前記制御器は前記インバータの三相出力電位のうち少なくとも一つの相が残りの二相と異なる電位となる期間を2以上設け、
    該期間において、前記サンプル/ホールド回路は前記中性点電位をサンプリングし前記サンプリング値を導出することを特徴とする同期電動機の駆動システム。
  4. 請求項2に記載の同期電動機の駆動システムにおいて、前記インバータの三相の出力電位が全て等しくなる期間に少なくとも一つの相が残りの二相と異なる電位となる期間である中性点電位検出専用期間を挿入し、前記サンプル/ホールド回路は更に前記中性点電位検出専用期間に前記中性点電位のサンプリングを行うことを特徴とする同期電動機の駆動システム。
  5. 請求項4に記載の同期電動機の駆動システムにおいて、
    前記パルス幅変調信号は、三角波キャリア信号と前記三相同期電動機に印加する交流電圧指令との比較に基づいて作成し、
    前記三角波キャリア信号の上止点、下止点の前後で、前記サンプル/ホールド回路は前記中性点電位をサンプリングすることを特徴とする同期電動機の駆動システム。
  6. 請求項1に記載の同期電動機の駆動システムにおいて、前記サンプル/ホールド回路が前記少なくとも一つの相が残りの二相と異なる電位となる期間の前記中性点電位をサンプル/ホールドする際、前記中性点をホールドするタイミングは、前記少なくとも一つの相が残りの二相と異なる電位となる期間の中間時間より後半の期間にてホールドすることを特徴とする同期電動機の駆動システム。
  7. 請求項1に記載の同期電動機の駆動システムにおいて、前記駆動システムが同じ半導体基板上に形成されていることを特徴とする同期電動機の駆動システム。
  8. 正弦波状の交流電流を出力するインバータと、前記インバータに接続された三相同期電動機と、前記三相同期電動機の中性点電位を検出し検出結果に基づき前記インバータに対してパルス幅変調信号を出力し前記インバータを制御する制御器を有することを特徴とする同期電動機の駆動システム。
  9. 請求項8記載の同期電動機の駆動システムにおいて、
    前記制御器は、入力されるd軸電流指令に応じてd軸電圧指令を出力するd軸電流制御器及び前記d軸電流制御器に電流指令を与えるd軸電流指令発生器を有し、
    前記d軸電流指令発生器は回転子位置の推定位相に基づき前記電流指令に励磁電流を与えることを特徴とする同期電動機の駆動システム。
  10. 請求項8記載の同期電動機の駆動システムにおいて、
    前記制御器は位置推定器及びメモリを有し、前記三相同期電動機をオープンループで駆動中、前記位置推定器が前記メモリに前記三相同期電動機の中性点電位を記録することを特徴とする同期電動機の駆動システム。
  11. 請求項8に記載の同期電動機の駆動システムにおいて、前記駆動システムが同じ半導体基板上に形成されていることを特徴とする同期電動機の駆動システム。
  12. 正弦波状の交流電流を出力するインバータと、前記インバータに接続された三相同期電動機と、前記三相同期電動機の中性点電位を検出し該検出結果に基づき前記インバータに対するパルス幅変調信号を出力し前記インバータを制御する制御器1と、前記三相同期電動機の誘起電圧を検出あるいは推定する手段を備え、該誘起電圧の検出値あるいは推定値に基づき前記インバータに対するパルス幅変調信号を出力し前記インバータを制御する制御器2と、前記制御器1の出力と前記制御器2の出力を切り替え前記インバータに出力する切替手段と、を有する同期電動機の駆動システムであって、
    前記三相同期電動機の回転数が所定の閾値未満であれば前記制御器1の出力を、以上であれば前記制御器2の出力を、前記切替手段によって切り替えて前記インバータに出力することを特徴とする同期電動機の駆動システム。
  13. 請求項12に記載の同期電動機の駆動システムにおいて、前記駆動システムが同じ半導体基板上に形成されていることを特徴とする同期電動機の駆動システム。
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